JP2021134846A - 車両用駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両への搭載性を向上する。【解決手段】ハイブリッド駆動装置は、サンギヤSとリングギヤRとキャリヤCRを回転要素として有する遊星歯車機構6と、いずれかの回転要素に係合して回転を伝達可能な係合状態と係合を解除した解放状態とに切替可能な第1クラッチC1を備える。ハイブリッド駆動装置は、リングギヤRの外周側においてリングギヤRの同心上に配置され、径方向から視て少なくとも一部がリングギヤRと軸方向にずれて配置され、リングギヤRと一体回転可能な第1カウンタギヤ61と、第1カウンタギヤ61の同心上に配置され、第1カウンタギヤ61の歯面61aよりも内周側で第1カウンタギヤ61をケース40に対して支持する第1軸受66と、を備える。第1クラッチC1は、径方向から視て少なくとも一部が第1軸受66と軸方向に重なるように配置される。【選択図】図3

Description

この技術は、例えば自動車等の車両に搭載され、車輪を駆動させる車両用駆動装置に関する。
従来、車両に用いて好適な車両用駆動装置においては、2つのモータジェネレータと、遊星歯車機構と、カウンタギヤとを備えたものが知られている(特許文献1参照)。2つのモータジェネレータは遊星歯車機構に連結されており、2つのモータジェネレータのいずれか一方または両方の駆動力は、回転軸からカウンタギヤを介して車輪に伝達可能になっている。この遊星歯車機構では、内歯のリングギヤと外歯のカウンタギヤとが一体化されて、リング部材を構成している。このリング部材は、リングギヤの外周側をケースに対して支持するリングギヤ軸受と、カウンタギヤの内周側をケースに対して支持するカウンタギヤ軸受と、の2つの玉軸受により回転可能に支持されている。また、車両用駆動装置においては、係合装置(クラッチ機構)を備えたものが普及している。係合装置の一例としては、例えば、遊星歯車機構のいずれかの回転要素に係合して回転を伝達可能にする係合状態と、その係合を解除した解放状態と、に切替可能なものがある。
特開2019−94930号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載の車両用駆動装置では、カウンタギヤの内周側を支持するカウンタギヤ軸受はケースの軸受支持部により支持されており、カウンタギヤ軸受の内周側の大部分はケースの軸受支持部で占められている。このため、遊星歯車機構のいずれかの回転要素に係脱可能な係合装置を設ける場合、カウンタギヤ軸受を支持するケースの軸受支持部の分だけ係合装置を遊星歯車機構から軸方向に離して配置する必要がある。これにより、車両用駆動装置の軸方向の長さが長くなってしまい、車両への搭載性が悪くなる虞がある。
そこで、車両への搭載性を向上できる車両用駆動装置を提供することを目的とする。
本車両用駆動装置は、ケースと、中心軸上に配置されたサンギヤと、前記サンギヤの同心上に配置されたリングギヤと、前記サンギヤ及び前記リングギヤの少なくとも一方に噛合した複数のピニオンギヤを回転自在に支持して、前記サンギヤ及び前記リングギヤの同心上に配置されたキャリヤと、を回転要素として有する遊星歯車機構と、いずれかの前記回転要素に係合して回転を伝達可能な係合状態と係合を解除した解放状態とに切替可能な係合装置と、前記リングギヤの外周側において前記リングギヤの同心上に配置され、径方向から視て少なくとも一部が前記リングギヤと前記中心軸の軸方向にずれて配置され、前記リングギヤと一体回転可能なカウンタギヤと、前記カウンタギヤの同心上に配置され、前記カウンタギヤの歯面よりも内周側で前記カウンタギヤを前記ケースに対して支持する第1軸受と、を備え、前記係合装置は、径方向から視て少なくとも一部が前記第1軸受と前記軸方向に重なるように配置されている。
本車両用駆動装置によると、車両への搭載性を向上できる。
本実施形態に係るハイブリッド駆動装置を示すスケルトン図。 本実施形態に係るハイブリッド駆動装置の遊星歯車機構及びK0クラッチを示す縦断面図。 本実施形態に係るハイブリッド駆動装置の遊星歯車機構、リング部材、第1クラッチを示す縦断面図。 本実施形態に係るハイブリッド駆動装置の遊星歯車機構及び解放状態の第1クラッチを示す縦断面図。 本実施形態に係るハイブリッド駆動装置の遊星歯車機構及び係合状態の第1クラッチを示す縦断面図。 本実施形態に係るハイブリッド駆動装置の遊星歯車機構を示す横断面図。
以下、本開示に係る実施形態を図1乃至図6に沿って説明する。まず、図1に沿って、本実施形態に係る車両用駆動装置を搭載したハイブリッド自動車について説明する。図1に示すように、ハイブリッド車両1は、左右の前輪5の動力伝達系として、内燃エンジン2と、内燃エンジン2のクランク軸2aに接続された車両用駆動装置の一例としてのハイブリッド駆動装置4とを備えている。これにより、前輪5は所謂1モータパラレル式のハイブリッド走行が可能である。尚、各図中における左右方向は、車両用駆動装置を車両に搭載した状態における左右方向に対応するが、説明の便宜上、内燃エンジン側を「前方側」、内燃エンジンとは反対側を「後方側」というものとする。また、駆動連結とは、互いの回転要素が駆動力を伝達可能に連結された状態を指し、それら回転要素が一体的に回転するように連結された状態、或いはそれら回転要素がクラッチ等を介して駆動力を伝達可能に連結された状態を含む概念として用いる。
[車両用駆動装置の概略構成]
図1に示すように、ハイブリッド車両1は、駆動源として、内燃エンジン2の他に、回転電機であるモータジェネレータ(モータ)3を有している。ハイブリッド車両1のパワートレーンを構成するハイブリッド駆動装置4は、ケース40と、モータ3と、内燃エンジン2と前輪5との間の伝動経路上に設けられた遊星歯車機構6と、遊星歯車機構6と内燃エンジン2との間に配置され、内燃エンジン2と遊星歯車機構6の入力軸60とを駆動連結して動力を伝達し得る動力伝達装置7と、遊星歯車機構6と前輪5との間に配置され、遊星歯車機構6の動力を前輪5に伝達可能なカウンタシャフト部8及びディファレンシャル部9と、を備えている。また、ハイブリッド駆動装置4は、油圧制御装置(V/B)51と、モータ3及び内燃エンジン2を自在に指令制御し得ると共に、油圧制御装置51を電子制御し得る制御装置としての制御部(ECU)50と、を備えている。尚、本実施形態では、制御部50は、ECUとしてまとめて記載しているが、実際には、ハイブリッド駆動装置4のECUと内燃エンジン2のECUとが分かれていてもよい。
本実施形態では、ハイブリッド駆動装置4は、動力伝達装置7に設けられたK0クラッチ70と、遊星歯車機構6に設けられた第1クラッチC1と、カウンタシャフト部8に設けられた第2クラッチC2と、の3つのクラッチを有している。制御部50は、K0クラッチ70、第1クラッチC1、第2クラッチC2の各係合状態を、油圧制御装置51により変更可能である。
[動力伝達装置]
動力伝達装置7は、内燃エンジン2のクランク軸2aにドライブプレート71を介して接続されるダンパ72と、ダンパ72を介して内燃エンジン2に駆動連結されている接続軸73と、この接続軸73と遊星歯車機構6の入力軸60との間の動力伝達を接断するK0クラッチ70と、を有している。K0クラッチ70は、例えば多板式クラッチからなり、接続軸73に駆動連結された外摩擦板74と、入力軸60に駆動連結された内摩擦板75とを有している。図2に示すように、接続軸73は、軸方向の両端部において軸受76,77によりケース40に回転可能に支持されている。入力軸60は、接続軸73と同軸上に配置された略円筒形状で、接続軸73に対してブッシュb2を介して回転可能に支持されている。
図2に示すように、モータ3は、ロータ3aとその径方向外側にステータ3bとが対向するように配置されて構成され、ロータ3aと一体回転可能な回転軸3cを備えている。回転軸3cには、回転を出力するギヤ(モータ出力ギヤ)30が一体回転可能に設けられている。尚、ステータ3bは、コイルエンド部3eを有している。回転軸3cには、ケース40に設けられた固定子32aと、回転軸3c及びロータ3aと一体回転可能に設けられた回転子32bと、を有して、モータ3の回転状態を検出可能なレゾルバ32が設けられている。ギヤ30はアイドラギヤ31に噛合されており、アイドラギヤ31は遊星歯車機構6のリングギヤRの外周側に一体形成された第1カウンタギヤ61に噛合されている。即ち、アイドラギヤ31は、ギヤ30と第1カウンタギヤ61とに噛合して介在されている。また、アイドラギヤ31は、アイドラギヤ軸受33によりケース40に対して回転自在に支持されている。これにより、回転軸3cは、ロータ3aの回転を第1カウンタギヤ61に伝達可能である。
[遊星歯車機構]
図1及び図3に示すように、遊星歯車機構6は、入力軸60上において、サンギヤS、キャリヤCR、リングギヤRの3つの回転要素を備えており、キャリヤCRに、サンギヤS及びリングギヤRに噛合するピニオンギヤPを有している所謂シングルピニオンプラネタリギヤである。サンギヤSは、中心軸の一例であるスリーブ状の入力軸60上(中心軸上)に配置され、入力軸60の外周部に一体的に固定されている。サンギヤSの後方側の端面は、スラスト軸受b1によりケース40に対して回転可能に支持されると共に、後方への移動が規制され、ケース40に対して入力軸60の軸方向に固定されている。尚、本実施形態では、シングルピニオンプラネタリギヤに適用した場合について説明しているが、これには限られず、所謂ダブルピニオンプラネタリギヤに適用してもよい。
キャリヤCRは、複数のピニオンギヤPを回転自在に支持して、サンギヤS及びリングギヤRの同心上に配置されている。キャリヤCRは、前側プレート21と後側プレート22とを有しており、それらによって軸方向に架け渡されるピニオンシャフトPSを支持している。これら前側プレート21、後側プレート22、ピニオンシャフトPSがキャリヤCRの枠体を形成している。ピニオンシャフトPSはピニオンギヤPを回転可能に支持しており、ピニオンギヤPは、サンギヤS及びリングギヤRの少なくとも一方に噛合し、本実施形態ではサンギヤS及びリングギヤRにそれぞれ噛合している。複数のピニオンギヤPは、入力軸60を中心として周方向に間を開けて配置されており、本実施形態では、ピニオンシャフトPSは90°ピッチで4か所に設けられている(図6参照)。
前側プレート21の内径側の端部は、前方側においてスラスト軸受b3によりケース40に対して回転可能に支持されると共に、前方への移動が規制され、ケース40に対して入力軸60の軸方向に固定されている。後側プレート22の内径側の端部には、後方側において同軸上にスリーブ63が溶接などで固定されている。スリーブ63の外周側には、同軸上に配置された円筒形状の第2カウンタギヤ62(図2参照)が配置され、スリーブ63と第2カウンタギヤ62とはスプライン係合により一体回転可能に設けられている。尚、第2カウンタギヤ62は、ケース40に対して、例えばアンギュラ玉軸受64(図2参照)により回転可能に支持されている。
リングギヤRは、サンギヤSの同心上に配置された略円環形状の内歯車であり、ピニオンギヤPに噛合する。本実施形態では、リングギヤRは、略円環形状のリング部材65の内周部として形成されている。リング部材65は、入力軸60の同心上に配置された外ドラム65bと、外ドラム65bより小径で同心上に配置された内ドラム65cと、外ドラム65b及び内ドラム65cを径方向に連結する連結部としてのフランジ部65aと、を有している。フランジ部65aは、外ドラム65bの軸方向の一方側である後端部と内ドラム65cの軸方向の他方側である前端部とを径方向に連結する。リングギヤRは、内ドラム65cの内周側に形成され、第1カウンタギヤ61は、外ドラム65bの外周側に形成されている。即ち、第1カウンタギヤ61は、リングギヤRの外周側においてリングギヤRの同心上に配置され、径方向から視て少なくとも一部がリングギヤRと軸方向にずれて配置され、リングギヤRと一体回転可能に設けられている。尚、本実施形態では、リングギヤRと第1カウンタギヤ61とがリング部材65として一体形成されている場合について説明しているが、これには限られず、リングギヤRと第1カウンタギヤ61とが別体で形成され、スプライン結合などにより互いに一体回転可能に設けられていてもよい。
また、リング部材65は、いずれも玉軸受である第1軸受66及び第2軸受68によりケース40に対して回転可能に設けられている。第1軸受66は、外ドラム65bの内周側に設けられ、第2軸受68は、内ドラム65cの外周側に設けられている。外ドラム65bの内周面とフランジ部65aの前側面とにより、第1軸受66のアウタレースを保持するための保持部67が形成されている。第1軸受66のインナレースは、ケース40の保持部41により内周面及び前側面を保持されている。また、内ドラム65cの外周面とフランジ部65aの後側面とにより、第2軸受68のインナレースを保持するための保持部69が形成されている。第2軸受68のアウタレースは、ケース40の保持部42により外周面及び後側面を保持されている。第1軸受66は、第1カウンタギヤ61の同心上に配置され、第1カウンタギヤ61の外歯の歯面61aよりも内周側で第1カウンタギヤ61をケース40に対して支持する。第2軸受68は、リングギヤRの同心上に配置され、リングギヤRの内歯の歯面Raよりも外周側でリングギヤRをケース40に対して支持する。本実施形態では、第2軸受68は、軸方向から視て少なくとも一部が第1軸受66と重なるように配置されている。これにより、第1軸受66及び第2軸受68が重ならない場合よりも、装置の大型化を抑制することができる。
遊星歯車機構6のキャリヤCRとリングギヤRとの近傍には、キャリヤCRとリングギヤRとを直結した結合状態と解放状態とに切替可能な第1クラッチC1が設けられている。第1クラッチC1の構成については後述する。
図1に示すように、カウンタシャフト部8は、第1カウンタギヤ61に噛合する第1ドリブンギヤ81と、第2カウンタギヤ62に噛合する第2ドリブンギヤ82と、各ドリブンギヤ81,82の間に設けられる中間回転板83と、各ドリブンギヤ81,82の一方と中間回転板83とを駆動連結可能な第2クラッチC2と、を備えている。
各ドリブンギヤ81,82と中間回転板83とは、同軸上に配置されている。中間回転板83は、各ドリブンギヤ81,82と同軸上に配置された出力軸84に一体回転可能に設けられている。出力軸84は、入力軸60と平行に設けられ、出力ギヤ85が設けられている。第1ドリブンギヤ81は、第1カウンタギヤ61に噛合するギヤ部81aを備え、第2ドリブンギヤ82は、第2カウンタギヤ62に噛合するギヤ部82aを備えている。
第2クラッチC2は、中間回転板83に形成された外スプライン83sと、外スプライン83sに隣接して第1ドリブンギヤ81に形成された外スプライン81sと、外スプライン83sに隣接して第2ドリブンギヤ82に形成された外スプライン82sと、中間回転板83の外周側に設けられる切替スリーブ80と、切替スリーブ80を移動させる不図示の付勢機構(フォーク及びアクチュエータ等)と、を備えている。各外スプライン81s,82s,83sの外径は、同径になっている。
切替スリーブ80は、スリーブ状で、内周部に各外スプライン81s,82s,83sに係合可能な内スプライン80sを備え、外スプライン81s,82s,83sに対して軸方向に移動可能に設けられている。切替スリーブ80は、移動により、中間回転板83と第1ドリブンギヤ81とを連結した状態(高速段、Hi)、中間回転板83と第2ドリブンギヤ82とを連結した状態(低速段、Lo)、いずれも連結しない状態(ニュートラル状態、N)との3つの状態に切り替わることができる。なお、本実施形態では、切替スリーブ80は、例えばアクチュエータの駆動によりフォークを介して移動するものとしている。但し、切替スリーブ80を移動させるための機構としては、これに限られず、既知の適宜な機構を適用することができる。
この第2クラッチC2では、切替スリーブ80がニュートラル状態から第1ドリブンギヤ81側に移動されると、切替スリーブ80の内スプライン80sは、中間回転板83の外スプライン83sと第1ドリブンギヤ81の外スプライン81sとに跨って係合し、切替スリーブ80が中間回転板83と第1ドリブンギヤ81とを連結する高速段形成状態になる。これにより、リングギヤRの回転は、第1カウンタギヤ61、第1ドリブンギヤ81、切替スリーブ80を介して、中間回転板83に伝達される。また、第2クラッチC2では、切替スリーブ80がニュートラル状態から第2ドリブンギヤ82側に移動されると、切替スリーブ80の内スプライン80sは、中間回転板83の外スプライン83sと第2ドリブンギヤ82の外スプライン82sとに跨って係合し、切替スリーブ80が中間回転板83と第2ドリブンギヤ82とを連結する低速段形成状態になる。これにより、キャリヤCRの回転は、第2カウンタギヤ62、第2ドリブンギヤ82、切替スリーブ80を介して、中間回転板83に伝達される。低速段形成時は、高速段形成時に比べてより大きく減速するように、各部のギヤ比が設定されている。
ディファレンシャル部9は、出力軸84と平行な軸上に配置された車軸91に駆動連結されている。ディファレンシャル部9は、出力軸84の出力ギヤ85に噛合されたデフリングギヤ92を備えており、デフリングギヤ92は、デフケースからピニオンギヤやサイドギヤ等を介して車軸91に回転を伝達する。これにより、遊星歯車機構6の回転を出力軸84により減速し、さらにディファレンシャル部9によって減速し、かつ、左右の前輪5の差回転を吸収しつつ回転を伝達する。
[第1クラッチ]
図3に示すように、係合装置の一例である第1クラッチC1は、キャリヤCRの前側プレート21に一体化されたクラッチ内筒11と、クラッチ内筒11の同軸上の外周側に配置され、リングギヤRに一体化されたクラッチ外筒12と、これらクラッチ内筒11及びクラッチ外筒12に沿って軸方向に移動可能な略円筒形状のクラッチスリーブ10と、クラッチスリーブ10を移動させることでクラッチ内筒11及びクラッチ外筒12を接断する油圧サーボ13と、を有している。
油圧サーボ13は、シリンダ17と、シリンダ17内を軸方向に摺動可能で、クラッチスリーブ10を後方側に押圧可能なピストン14と、クラッチスリーブ10をピストン14の押圧方向とは反対の前方側に付勢するリターンスプリング15と、を有しており、シリンダ17及びピストン14により作動油室16を構成している。シリンダ17は、入力軸60の同軸上に設けられたケース40の外ドラム状部43と、外ドラム状部43と同軸上で内周側に設けられたケース40の内ドラム状部44と、外ドラム状部43及び内ドラム状部44を略径方向に連結するフランジ部45とに囲まれた空間により形成され、後方側に向けて開口している。フランジ部45には、不図示のオイルポンプから作動油室16に作動油を供給するための油路46が設けられている。この油圧サーボ13は、ケース40にシリンダ17を構成し、ピストン14を内蔵させた静止シリンダ型としている。尚、第1軸受66のインナレースを保持するケース40の保持部41は、外ドラム状部43の外周面を含んでいる。
クラッチ内筒11は、キャリヤCRの前側プレート21から前側に向けて同軸上に配置され、外周側に外スプライン11sを有している。クラッチ内筒11は、外スプライン11sがピニオンシャフトPSの入力軸60側の端部と略同等の高さに位置する外径を有しており、前側プレート21に溶接などにより固定されている。クラッチ外筒12は、リングギヤRから前側に向けて同軸上に配置され、内周側に内スプライン12sを有している。クラッチ外筒12は、クラッチ内筒11の同軸の外周側に配置され、径方向から視た場合に内スプライン12sが外スプライン11sの前端部には重ならず、後側部に重なるように配置されている。
係合要素の一例であるクラッチスリーブ10は、クラッチ内筒11の外スプライン11sにスプライン係合可能な内スプライン10aと、クラッチ外筒12の内スプライン12sにスプライン係合可能な外スプライン10bとを有している。クラッチスリーブ10は、内スプライン10aをクラッチ内筒11の外スプライン11sにスプライン係合させた状態で、クラッチ内筒11により軸方向に移動可能、かつ、クラッチ内筒11と一体回転可能に支持されている。
図4に示すように、クラッチスリーブ10は、クラッチ内筒11の外スプライン11sの前側部と係合し、クラッチ外筒12の内スプライン12sに係合しない場合は、第1クラッチC1は解放状態であり、クラッチ内筒11とクラッチ外筒12とは連結されていない。一方、図5に示すように、クラッチスリーブ10は、クラッチ内筒11の外スプライン11sの後側部と係合すると共に、クラッチ外筒12の内スプライン12sに係合する場合は、第1クラッチC1は係合状態であり、クラッチ内筒11とクラッチ外筒12とは連結された直結状態になる。即ち、クラッチスリーブ10は、サンギヤS及びリングギヤRの一方(本実施形態ではリングギヤR)とキャリヤCRとを一体回転可能に連結した係合状態と、連結を解除した解放状態と、に切替可能である。本実施形態では、クラッチスリーブ10は、サンギヤS及びリングギヤRの一方とキャリヤCRとを係合状態にする係合位置(図5参照)と、解放状態にする解放位置(図4参照)と、に選択的に位置可能なドグクラッチである。
図4及び図5に示すように、リターンスプリング15は、前側プレート21の前側面に形成された後方向に凹んだ形状の設置部21aとクラッチスリーブ10との間に縮設されている。即ち、リターンスプリング15は、キャリヤCRとクラッチスリーブ10との間に設けられている。リターンスプリング15は、キャリヤCRに対してクラッチスリーブ10を前方側に付勢している。即ち、リターンスプリング15は、クラッチスリーブ10をピストン14による押圧方向とは反対向きの軸方向に、クラッチスリーブ10を解放位置に向けて付勢する。ここで、クラッチスリーブ10の後側面には、リターンスプリング15の設置個所に対応して、リターンスプリング15の位置決め用に前方側に凹んだ形状の凹部10cが形成されている。また、各凹部10cの中心部には、リターンスプリング15の前方側の端部が係止される凸部10dが形成されている。これにより、リターンスプリング15がクラッチスリーブ10から容易に外れないようになっている。
設置部21aの底部(後方側の面)には、リターンスプリング15の後方側の端部を固定するための固定部材23が設けられている。設置部21aは、軸方向から視た場合に、入力軸60を中心とする周方向に関して、隣接するピニオンギヤP同士の間に配置されている(図6参照)。設置部21aの後方側にはデッドスペースがあり、設置部21aを後方側に凹んだ形状にしている。本実施形態では、設置部21aは、キャリヤCRの軸方向の長さの約1/2程度の深さの凹みを有するようにしている。即ち、リターンスプリング15は、軸方向から視て少なくとも一部がキャリヤCRと重なると共に、径方向から視て少なくとも一部がキャリヤCRと軸方向に重なるように配置されている。さらに、本実施形態では、リターンスプリング15は、径方向から視て少なくとも一部が複数のピニオンギヤPと軸方向に重なるように配置されている。これにより、設置部21aが前側プレート21の前端面に形成される場合に比べて、キャリヤCRからのリターンスプリング15の前方側への突出長さを短くすることができる。
本実施形態では、図6に示すように、リターンスプリング15は、軸方向から視て、ピニオンギヤPに対して、周方向に異なる位相で配置されている。これにより、軸方向から視て、ピニオンギヤPとリターンスプリング15とが重なることがなく、設置部21aを後方側に大きく凹んだ形状にすることができる。本実施形態では、設置部21aはピニオンギヤPの間の4か所全てに互い違いになるように設けられ、各設置部21aに3本ずつのリターンスプリング15が設けられている。但し、設置部21aの数や、各設置部21aにおけるリターンスプリング15の設置数はこれらには限られない。
図4及び図5に示すように、ピストン14は、外ドラム状部43の内側、かつ、内ドラム状部44の外側のシリンダ17内で軸方向に移動自在に配置されている。ピストン14は、シール部材14a,14bによってシリンダ17に対してシールされることにより、シリンダ17との間に油密状の作動油室16を構成している。ピストン14は、後方側がクラッチスリーブ10に対向配置され、クラッチスリーブ10に対してスラスト軸受b4を介して当接している。
第1クラッチC1では、作動油室16に油圧を供給することによってピストン14を後方側に移動させ、クラッチスリーブ10を後方側に押圧することにより第1クラッチC1の係合を行う。作動油室16には、油圧制御装置51(図1参照)から第1クラッチC1用の作動油圧が供給される。即ち、ピストン14は、作動油圧によりケース40に対して軸方向に摺動可能であり、クラッチスリーブ10の係合状態と解放状態とを切り替えるようにクラッチスリーブ10を係合位置に位置させるように押圧可能である。
一方、作動油室16への油圧の供給路を解放することにより、リターンスプリング15がクラッチスリーブ10を前方側に押圧し、クラッチスリーブ10がピストン14を前方側に移動させ、第1クラッチC1の解放を行う。尚、作動油室16はケース40に設けられたシリンダ17により形成されていることから大きな遠心油圧が発生しないため、平衡を取るためのキャンセル油室は設けられていない。
ここで、図2に示すように、第1クラッチC1は、径方向から視て少なくとも一部が第1軸受66と軸方向に重なるように配置されている。これにより、第1クラッチC1が第1軸受66と軸方向に重ならない場合に比べて、ハイブリッド駆動装置4の軸方向の長さが長くなることを抑制し、ハイブリッド車両1への搭載性を向上することができる。また、本実施形態では、モータ3の回転軸3cは、径方向から視て少なくとも一部が第1軸受66と軸方向に重なるように配置されている。更に、モータ3のギヤ30は、径方向から視て少なくとも一部が第1軸受66と軸方向に重なるように配置されている。また、アイドラギヤ31は、径方向から視て少なくとも一部が第1軸受66と軸方向に重なるように配置されている。また、アイドラギヤ軸受33は、径方向から視て少なくとも一部が第1軸受66と軸方向に重なるように配置されている。また、シリンダ17は、径方向から視て少なくとも一部が第1軸受66と軸方向に重なるように配置されている。従って、ハイブリッド駆動装置4の軸方向の長さが長くなることを抑制し、ハイブリッド車両1への搭載性を向上することができる。尚、本実施形態では、第1クラッチC1の他に、モータ3の回転軸3c及びギヤ30、アイドラギヤ31、アイドラギヤ軸受33、シリンダ17が、いずれも径方向から視て少なくとも一部が第1軸受66と軸方向に重なるように配置されている場合について説明したが、これには限られず、これらのうちのいずれか一部が重なるように配置されていてもよい。
更に、本実施形態では、レゾルバ32は、径方向から視て少なくとも一部が遊星歯車機構6と軸方向に重なるように配置されている。また、ステータ3bは、径方向から視て少なくとも一部が遊星歯車機構6と軸方向に重なるように配置されている。本実施形態では、ステータ3bの一部であるコイルエンド部3eの前側部が遊星歯車機構6と軸方向に重なるように配置されている。従って、ハイブリッド駆動装置4の軸方向の長さが長くなることを抑制し、ハイブリッド車両1への搭載性を向上することができる。尚、本実施形態では、レゾルバ32及びステータ3bが、いずれも径方向から視て少なくとも一部が遊星歯車機構6と軸方向に重なるように配置されている場合について説明したが、これには限られず、これらのうちのいずれか一方が重なるように配置されていてもよい。
以上説明したように、本実施形態のハイブリッド駆動装置4によれば、第1クラッチC1は、径方向から視て少なくとも一部が第1軸受66と軸方向に重なるように配置されている。このため、第1クラッチC1が第1軸受66と軸方向に重ならない場合に比べて、ハイブリッド駆動装置4の軸方向の長さが長くなることを抑制し、ハイブリッド車両1への搭載性を向上することができる。
尚、上述した本実施形態においては、第1クラッチC1はキャリヤCRとリングギヤRとを連結可能な係合装置とした場合について説明したが、これには限られず、例えば、キャリヤCRとサンギヤSとを連結可能な係合装置としてもよい。即ち、第1クラッチC1は、係合状態において、遊星歯車機構6の2つの回転要素を一体回転可能に連結すればよく、本実施形態では、2つの前記回転要素はキャリヤCRとリングギヤRとである。また、上述した本実施形態においては、クラッチスリーブ10としてドグクラッチを適用した場合について説明したが、これには限られず、例えば、多板式クラッチを適用してもよい。
また、上述した本実施形態においては、車両用駆動装置としてハイブリッド駆動装置4を適用した場合について説明したが、これには限られない。ここでの車両用駆動装置としては、例えば、モータなどの駆動源を搭載せずに外部に駆動連結した駆動源で駆動する自動変速機のような装置も含めることができる。
また、上述した本実施形態においては、リターンスプリング15の付勢方向をクラッチスリーブ10の解除位置に向けた方向とした場合について説明したが、これには限られない。例えば、リターンスプリング15の付勢方向をクラッチスリーブ10の係合位置に向けた方向としてもよい。この場合、ピストン14の押圧方向は、クラッチスリーブ10の解除位置に向けた方向になる。
また、上述した本実施形態においては、モータ3のギヤ30と第1カウンタギヤ61との間にアイドラギヤ31を介在させた場合について説明したが、これには限られず、アイドラギヤ31を省略し、ギヤ30と第1カウンタギヤ61とを直接噛合するようにしてもよい。
<各実施形態のまとめ>
尚、上述した実施形態は、以下の構成を少なくとも備える。本実施形態の車両用駆動装置(4)は、ケース(40)と、中心軸(60)上に配置されたサンギヤ(S)と、前記サンギヤ(S)の同心上に配置されたリングギヤ(R)と、前記サンギヤ(S)及び前記リングギヤ(R)の少なくとも一方に噛合した複数のピニオンギヤ(P)を回転自在に支持して、前記サンギヤ(S)及び前記リングギヤ(R)の同心上に配置されたキャリヤ(CR)と、を回転要素として有する遊星歯車機構(6)と、いずれかの前記回転要素に係合して回転を伝達可能な係合状態と係合を解除した解放状態とに切替可能な係合装置(C1)と、前記リングギヤ(R)の外周側において前記リングギヤ(R)の同心上に配置され、径方向から視て少なくとも一部が前記リングギヤ(R)と前記中心軸(60)の軸方向にずれて配置され、前記リングギヤ(R)と一体回転可能なカウンタギヤ(61)と、前記カウンタギヤ(61)の同心上に配置され、前記カウンタギヤ(61)の歯面(61a)よりも内周側で前記カウンタギヤ(61)を前記ケース(40)に対して支持する第1軸受(66)と、を備え、前記係合装置(C1)は、径方向から視て少なくとも一部が前記第1軸受(66)と前記軸方向に重なるように配置されている。この構成によれば、係合装置(C1)が第1軸受(66)と軸方向に重ならない場合に比べて、車両用駆動装置(4)の軸方向の長さが長くなることを抑制し、車両(1)への搭載性を向上することができる。
また、本実施形態の車両用駆動装置(4)では、ステータ(3b)と、ロータ(3a)と、前記ロータ(3a)の回転を前記カウンタギヤ(61)に伝達可能な回転軸(3c)と、を有する回転電機(3)を備えると好適である。この構成によれば、回転電機(3)を備えた車両用駆動装置(4)において、車両用駆動装置(4)の軸方向の長さが長くなることを抑制し、車両(1)への搭載性を向上することができる。
また、本実施形態の車両用駆動装置(4)では、前記回転軸(3c)は、径方向から視て少なくとも一部が前記第1軸受(66)と前記軸方向に重なるように配置されていると好適である。この構成によれば、車両用駆動装置(4)の軸方向の長さが長くなることを更に抑制し、車両(1)への搭載性を向上することができる。
また、本実施形態の車両用駆動装置(4)では、前記回転軸(3c)には、回転を出力するモータ出力ギヤ(30)が一体回転可能に設けられ、前記モータ出力ギヤ(30)は、径方向から視て少なくとも一部が前記第1軸受(66)と前記軸方向に重なるように配置されていると好適である。この構成によれば、車両用駆動装置(4)の軸方向の長さが長くなることを更に抑制し、車両(1)への搭載性を向上することができる。
また、本実施形態の車両用駆動装置(4)では、前記モータ出力ギヤ(30)と前記カウンタギヤ(61)とに噛合して介在されるアイドラギヤ(31)を備え、前記アイドラギヤ(31)は、径方向から視て少なくとも一部が前記第1軸受(66)と前記軸方向に重なるように配置されていると好適である。この構成によれば、車両用駆動装置(4)の軸方向の長さが長くなることを更に抑制し、車両(1)への搭載性を向上することができる。
また、本実施形態の車両用駆動装置(4)では、前記アイドラギヤ(31)を前記ケース(40)に対して回転自在に支持するアイドラギヤ軸受(33)を備え、前記アイドラギヤ軸受(33)は、径方向から視て少なくとも一部が前記第1軸受(66)と前記軸方向に重なるように配置されていると好適である。この構成によれば、車両用駆動装置(4)の軸方向の長さが長くなることを更に抑制し、車両(1)への搭載性を向上することができる。
また、本実施形態の車両用駆動装置(4)では、前記ケース(40)に設けられた固定子(32a)と、前記回転軸(3c)及び前記ロータ(3a)と一体回転可能に設けられた回転子(32b)と、を有するレゾルバ(32)を備え、前記レゾルバ(32)は、径方向から視て少なくとも一部が前記遊星歯車機構(6)と前記軸方向に重なるように配置されていると好適である。この構成によれば、車両用駆動装置(4)の軸方向の長さが長くなることを更に抑制し、車両(1)への搭載性を向上することができる。
また、本実施形態の車両用駆動装置(4)では、前記ステータ(3b)は、径方向から視て少なくとも一部が前記遊星歯車機構(6)と前記軸方向に重なるように配置されていると好適である。この構成によれば、車両用駆動装置(4)の軸方向の長さが長くなることを更に抑制し、車両(1)への搭載性を向上することができる。
また、本実施形態の車両用駆動装置(4)では、前記中心軸(60)の同心上に配置された外ドラム(65b)と、前記外ドラム(65b)より小径で同心上に配置された内ドラム(65c)と、前記外ドラム(65b)の前記軸方向の一方側と前記内ドラム(65c)の前記軸方向の他方側とを径方向に連結する連結部(65a)と、を有するリング部材(65)と、前記リングギヤ(R)の同心上に配置され、前記リングギヤ(R)の歯面(Ra)よりも外周側で前記リングギヤ(R)を前記ケース(40)に対して支持する第2軸受(68)と、を備え、前記カウンタギヤ(61)は、前記外ドラム(65b)の外周側に形成され、前記リングギヤ(R)は、前記内ドラム(65c)の内周側に形成され、前記第1軸受(66)は、前記外ドラム(65b)の内周側に設けられ、前記第2軸受(68)は、前記内ドラム(65c)の外周側に設けられ、前記軸方向から視て少なくとも一部が前記第1軸受(66)と重なるように配置されていると好適である。この構成によれば、第1軸受(66)及び第2軸受(68)が重ならない場合に比べて、車両用駆動装置(4)の大型化を抑制することができる。
また、本実施形態の車両用駆動装置(4)では、前記係合装置(C1)は、前記係合状態において、2つの前記回転要素を一体回転可能に連結すると好適である。この構成によれば、2つの回転要素を係脱するための係合装置(C1)を遊星歯車機構(6)に近接して配置できるようになり、車両用駆動装置(4)の軸方向の長さが長くなることを抑制し、車両(1)への搭載性を向上することができる。
また、本実施形態の車両用駆動装置(4)では、2つの前記回転要素は、前記キャリヤ(CR)と前記リングギヤ(R)とであると好適である。この構成によれば、キャリヤ(CR)とリングギヤ(R)を係脱するための係合装置(C1)を遊星歯車機構(6)に近接して配置できるようになり、車両用駆動装置(4)の軸方向の長さが長くなることを抑制し、車両(1)への搭載性を向上することができる。
また、本実施形態の車両用駆動装置(4)では、前記係合装置(C1)は、いずれかの前記回転要素に係合して回転を伝達可能な係合状態と係合を解除した解放状態とに切替可能な係合要素(10)と、作動油圧により前記ケース(40)に対して前記軸方向に摺動可能であり、前記係合要素(10)の前記係合状態と前記解放状態とを切り替えるように押圧可能なピストン(14)と、前記遊星歯車機構(6)と前記係合要素(10)との間に設けられ、前記係合要素(10)を前記ピストン(14)による押圧方向とは反対向きの前記軸方向に付勢するリターンスプリング(15)と、を有し、前記ケース(40)は、前記ピストン(14)を前記軸方向に摺動可能に支持するシリンダ(17)を有し、前記シリンダ(17)は、径方向から視て少なくとも一部が前記第1軸受(66)と前記軸方向に重なるように配置されていると好適である。この構成によれば、車両用駆動装置(4)の軸方向の長さが長くなることを更に抑制し、車両(1)への搭載性を向上することができる。
また、本実施形態の車両用駆動装置(4)では、前記リターンスプリング(15)は、前記キャリヤ(CR)と前記係合要素(10)との間に設けられ、前記軸方向から視て少なくとも一部が前記キャリヤ(CR)と重なると共に、径方向から視て少なくとも一部が前記キャリヤ(CR)と前記軸方向に重なるように配置されていると好適である。この構成によれば、リターンスプリング(15)が径方向から視て少なくとも一部がキャリヤ(CR)と軸方向に重ならない場合に比べて、キャリヤ(CR)からのリターンスプリング(15)の突出長さを短くすることができる。このため、車両用駆動装置(4)の軸方向の長さが長くなることを抑制し、車両(1)への搭載性を向上することができる。
3…モータジェネレータ(回転電機)
3a…ロータ
3b…ステータ
3c…回転軸
4…ハイブリッド駆動装置(車両用駆動装置)
6…遊星歯車機構
10…クラッチスリーブ(係合要素)
14…ピストン
15…リターンスプリング
17…シリンダ
30…ギヤ(モータ出力ギヤ)
31…アイドラギヤ
32…レゾルバ
32a…固定子
32b…回転子
33…アイドラギヤ軸受
40…ケース
60…入力軸(中心軸)
61…第1カウンタギヤ(カウンタギヤ)
61a…歯面
65…リング部材
65a…フランジ部(連結部)
65b…外ドラム
65c…内ドラム
66…第1軸受
68…第2軸受
C1…第1クラッチ(係合装置)
CR…キャリヤ(回転要素)
P…ピニオンギヤ
R…リングギヤ(回転要素)
Ra…歯面
S…サンギヤ(回転要素)

Claims (13)

  1. ケースと、
    中心軸上に配置されたサンギヤと、前記サンギヤの同心上に配置されたリングギヤと、前記サンギヤ及び前記リングギヤの少なくとも一方に噛合した複数のピニオンギヤを回転自在に支持して、前記サンギヤ及び前記リングギヤの同心上に配置されたキャリヤと、を回転要素として有する遊星歯車機構と、
    いずれかの前記回転要素に係合して回転を伝達可能な係合状態と係合を解除した解放状態とに切替可能な係合装置と、
    前記リングギヤの外周側において前記リングギヤの同心上に配置され、径方向から視て少なくとも一部が前記リングギヤと前記中心軸の軸方向にずれて配置され、前記リングギヤと一体回転可能なカウンタギヤと、
    前記カウンタギヤの同心上に配置され、前記カウンタギヤの歯面よりも内周側で前記カウンタギヤを前記ケースに対して支持する第1軸受と、を備え、
    前記係合装置は、径方向から視て少なくとも一部が前記第1軸受と前記軸方向に重なるように配置されている車両用駆動装置。
  2. ステータと、ロータと、前記ロータの回転を前記カウンタギヤに伝達可能な回転軸と、を有する回転電機を備える請求項1に記載の車両用駆動装置。
  3. 前記回転軸は、径方向から視て少なくとも一部が前記第1軸受と前記軸方向に重なるように配置されている請求項2に記載の車両用駆動装置。
  4. 前記回転軸には、回転を出力するモータ出力ギヤが一体回転可能に設けられ、
    前記モータ出力ギヤは、径方向から視て少なくとも一部が前記第1軸受と前記軸方向に重なるように配置されている請求項3に記載の車両用駆動装置。
  5. 前記モータ出力ギヤと前記カウンタギヤとに噛合して介在されるアイドラギヤを備え、
    前記アイドラギヤは、径方向から視て少なくとも一部が前記第1軸受と前記軸方向に重なるように配置されている請求項4に記載の車両用駆動装置。
  6. 前記アイドラギヤを前記ケースに対して回転自在に支持するアイドラギヤ軸受を備え、
    前記アイドラギヤ軸受は、径方向から視て少なくとも一部が前記第1軸受と前記軸方向に重なるように配置されている請求項5に記載の車両用駆動装置。
  7. 前記ケースに設けられた固定子と、前記回転軸及び前記ロータと一体回転可能に設けられた回転子と、を有するレゾルバを備え、
    前記レゾルバは、径方向から視て少なくとも一部が前記遊星歯車機構と前記軸方向に重なるように配置されている請求項2乃至6のいずれか1項に記載の車両用駆動装置。
  8. 前記ステータは、径方向から視て少なくとも一部が前記遊星歯車機構と前記軸方向に重なるように配置されている請求項2乃至7のいずれか1項に記載の車両用駆動装置。
  9. 前記中心軸の同心上に配置された外ドラムと、前記外ドラムより小径で同心上に配置された内ドラムと、前記外ドラムの前記軸方向の一方側と前記内ドラムの前記軸方向の他方側とを径方向に連結する連結部と、を有するリング部材と、
    前記リングギヤの同心上に配置され、前記リングギヤの歯面よりも外周側で前記リングギヤを前記ケースに対して支持する第2軸受と、を備え、
    前記カウンタギヤは、前記外ドラムの外周側に形成され、
    前記リングギヤは、前記内ドラムの内周側に形成され、
    前記第1軸受は、前記外ドラムの内周側に設けられ、
    前記第2軸受は、前記内ドラムの外周側に設けられ、前記軸方向から視て少なくとも一部が前記第1軸受と重なるように配置されている請求項1乃至8のいずれか1項に記載の車両用駆動装置。
  10. 前記係合装置は、前記係合状態において、2つの前記回転要素を一体回転可能に連結する請求項1乃至9のいずれか1項に記載の車両用駆動装置。
  11. 2つの前記回転要素は、前記キャリヤと前記リングギヤとである請求項10に記載の車両用駆動装置。
  12. 前記係合装置は、いずれかの前記回転要素に係合して回転を伝達可能な係合状態と係合を解除した解放状態とに切替可能な係合要素と、作動油圧により前記ケースに対して前記軸方向に摺動可能であり、前記係合要素の前記係合状態と前記解放状態とを切り替えるように押圧可能なピストンと、前記遊星歯車機構と前記係合要素との間に設けられ、前記係合要素を前記ピストンによる押圧方向とは反対向きの前記軸方向に付勢するリターンスプリングと、を有し、
    前記ケースは、前記ピストンを前記軸方向に摺動可能に支持するシリンダを有し、
    前記シリンダは、径方向から視て少なくとも一部が前記第1軸受と前記軸方向に重なるように配置されている請求項1乃至11のいずれか1項に記載の車両用駆動装置。
  13. 前記リターンスプリングは、前記キャリヤと前記係合要素との間に設けられ、前記軸方向から視て少なくとも一部が前記キャリヤと重なると共に、径方向から視て少なくとも一部が前記キャリヤと前記軸方向に重なるように配置されている請求項12に記載の車両用駆動装置。
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