JP2021134298A - 塩化ビニル樹脂組成物、塩化ビニル樹脂成形体および積層体 - Google Patents

塩化ビニル樹脂組成物、塩化ビニル樹脂成形体および積層体 Download PDF

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崇倫 藤原
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Abstract

【課題】加熱後の低温引張伸びに優れる塩化ビニル樹脂成形体を形成可能な塩化ビニル樹脂組成物を提供する。【解決手段】塩化ビニル樹脂と、可塑剤と、イオン化合物とを含み、前記イオン化合物が、窒素またはリンを含有するカチオンと、フッ素を含有するアニオンとからなる、塩化ビニル樹脂組成物。なお、塩化ビニル樹脂組成物は、粉体成形に用いられることが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、塩化ビニル樹脂組成物、塩化ビニル樹脂成形体および積層体に関するものである。
塩化ビニル樹脂は、一般に、耐寒性、耐熱性、耐油性などの特性に優れているため、種々の用途に用いられている。
具体的には、例えば、自動車インスツルメントパネルおよびドアトリム等の自動車内装部品の形成には、塩化ビニル樹脂成形体からなる表皮や塩化ビニル樹脂成形体からなる表皮に発泡ポリウレタン等の発泡体を裏打ちしてなる積層体などの自動車内装材が用いられている。
そして、自動車インスツルメントパネル等の自動車内装部品の表皮を構成する塩化ビニル樹脂成形体は、例えば、塩化ビニル樹脂と、可塑剤と、顔料等の添加剤とを含む塩化ビニル樹脂組成物をパウダースラッシュ成形などの既知の成形方法を用いて粉体成形することにより製造されている(例えば、特許文献1参照)。
具体的には、例えば特許文献1では、塩化ビニル樹脂粒子と、トリメリット酸エステル系可塑剤と、フタロシアニンブルー、酸化チタンおよびカーボンの混合品よりなる顔料等の添加剤とを含む塩化ビニル樹脂組成物をパウダースラッシュ成形することにより、塩化ビニル樹脂成形体からなる表皮を製造している。
特開平8−291243号公報
ここで、自動車内装部品の表皮等として用いられる塩化ビニル樹脂成形体は、低温下で評価した場合の引張伸び(以下、「低温引張伸び」と称することがある。)に優れることが求められる。そして、塩化ビニル樹脂成形体は、加熱された場合に、熱老化等によって低温引張伸びが低下する。そこで、塩化ビニル樹脂成形体は、加熱後の低温引張伸びに優れることが更に求められている。
しかしながら、上記従来の塩化ビニル樹脂組成物をパウダースラッシュ成形してなる塩化ビニル樹脂成形体は、加熱後の低温引張伸びに改善の余地があった。
そこで、本発明は、加熱後の低温引張伸びに優れる塩化ビニル樹脂成形体を形成可能な塩化ビニル樹脂組成物を提供することを目的とする。
また、本発明は、加熱後の低温引張伸びに優れる塩化ビニル樹脂成形体を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、当該塩化ビニル樹脂成形体を備える積層体を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決することを目的として鋭意検討を行った。そして、本発明者は、塩化ビニル樹脂と、可塑剤と、所定のイオン化合物とを含む塩化ビニル樹脂組成物を成形すれば、加熱後の低温引張伸びに優れる塩化ビニル樹脂成形体が得られることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の塩化ビニル樹脂組成物は、塩化ビニル樹脂と、可塑剤と、イオン化合物とを含み、前記イオン化合物が、窒素またはリンを含有するカチオンと、フッ素を含有するアニオンとからなることを特徴とする。このように、塩化ビニル樹脂と、可塑剤と、所定のイオン化合物とを含む塩化ビニル樹脂組成物を用いれば、加熱後の低温引張伸びに優れる塩化ビニル樹脂成形体を形成することができる。
ここで、本発明の塩化ビニル樹脂組成物は、前記可塑剤が、トリメリット酸エステルおよびポリエステルの少なくとも一方を含み、前記塩化ビニル樹脂組成物中の前記トリメリット酸エステルおよび前記ポリエステルの含有量の合計が、前記塩化ビニル樹脂100質量部に対して30質量部以上200質量部以下であることが好ましい。可塑剤としてトリメリット酸エステルおよびポリエステルの少なくとも一方を用い、塩化ビニル樹脂組成物中のトリメリット酸エステルおよびポリエステルの合計含有量を上記所定範囲内とすれば、形成される塩化ビニル樹脂成形体の加熱後の低温引張伸びを更に高めることができる。
また、本発明の塩化ビニル樹脂組成物は、前記可塑剤が、前記ポリエステルを少なくとも含み、前記ポリエステルが、アジピン酸由来の構造単位および3−メチル−1,5−ペンタンジオール由来の構造単位を含有することが好ましい。アジピン酸由来の構造単位および3−メチル−1,5−ペンタンジオール由来の構造単位を含有するポリエステルを用いれば、形成される塩化ビニル樹脂成形体の加熱後の低温引張伸びを更に高めることができる。
さらに、本発明の塩化ビニル樹脂組成物は、前記カチオンが、四級ホスホニウムイオンであることが好ましい。イオン化合物を構成するカチオンが四級ホスホニウムイオンであれば、塩化ビニル樹脂組成物を成形した時の初期色調の変動を抑制することができる。
また、本発明の塩化ビニル樹脂組成物は、前記四級ホスホニウムイオンが、トリブチルドデシルホスホニウムイオンであることが好ましい。四級ホスホニウムイオンがトリブチルドデシルホスホニウムイオンであれば、塩化ビニル樹脂組成物を成形した時の初期色調の変動を抑制することができる。
さらに、本発明の塩化ビニル樹脂組成物は、前記アニオンが、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドイオンであることが好ましい。イオン化合物を構成するアニオンがビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドイオンであれば、塩化ビニル樹脂組成物を成形した時の初期色調の変動を抑制することができる。
また、本発明の塩化ビニル樹脂組成物は、粉体成形に用いられることが好ましい。塩化ビニル樹脂組成物を粉体成形に用いれば、例えば、自動車インスツルメントパネル用表皮などの自動車内装材として良好に使用し得る塩化ビニル樹脂成形体が容易に得られる。
そして、本発明の塩化ビニル樹脂組成物は、パウダースラッシュ成形に用いられることが好ましい。塩化ビニル樹脂組成物をパウダースラッシュ成形に用いれば、例えば、自動車インスツルメントパネル用表皮などの自動車内装材として良好に使用し得る塩化ビニル樹脂成形体がより容易に得られる。
さらに、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の塩化ビニル樹脂成形体は、上述した塩化ビニル樹脂組成物のいずれかを成形してなることを特徴とする。このように、上述した塩化ビニル樹脂組成物を成形してなる塩化ビニル樹脂成形体は、加熱後の低温引張伸びに優れている。
そして、本発明の塩化ビニル樹脂成形体は、自動車インスツルメントパネル表皮用であることが好ましい。本発明の塩化ビニル樹脂成形体は、加熱後の低温引張伸びに優れた自動車インスツルメントパネルの表皮として好適に用いることができる。
さらに、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の積層体は、発泡ポリウレタン成形体と、上述した塩化ビニル樹脂成形体のいずれかとを有することを特徴とする。発泡ポリウレタン成形体および上述した塩化ビニル樹脂成形体を有する積層体は、加熱後の低温引張伸びに優れた塩化ビニル樹脂成形体部分を備えている。
そして、本発明の積層体は、自動車インスツルメントパネル用であることが好ましい。このように、本発明の積層体を自動車インスツルメントパネルに用いれば、製造される自動車インスツルメントパネルが有する表皮は、加熱後においても優れた低温引張伸びを発揮することができる。
本発明によれば、加熱後の低温引張伸びに優れる塩化ビニル樹脂成形体を形成可能な塩化ビニル樹脂組成物を提供することができる。
また、本発明によれば、加熱後の低温引張伸びに優れる塩化ビニル樹脂成形体を提供することができる。
さらに、本発明によれば、当該塩化ビニル樹脂成形体を備える積層体を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明の塩化ビニル樹脂組成物は、例えば、本発明の塩化ビニル樹脂成形体を形成する際に用いることができる。そして、本発明の塩化ビニル樹脂組成物を用いて形成した塩化ビニル樹脂成形体は、例えば、自動車インスツルメントパネルおよびドアトリム等の自動車内装部品が備える表皮などの、自動車内装材として好適に用いることができる。
また、本発明の塩化ビニル樹脂成形体は、例えば、本発明の積層体を形成する際に用いることができる。そして、本発明の塩化ビニル樹脂成形体を用いて形成した積層体は、例えば、自動車インスツルメントパネルおよびドアトリム等の自動車内装部品を製造する際に用いる自動車内装材として好適に用いることができる。
(塩化ビニル樹脂組成物)
本発明の塩化ビニル樹脂組成物は、(a)塩化ビニル樹脂と、(b)可塑剤と、(c)所定のイオン化合物とを含むことを特徴とする。
なお、本発明の塩化ビニル樹脂組成物は、任意に、上記(a)塩化ビニル樹脂(b)可塑剤、および(c)所定のイオン化合物以外の添加剤を更に含んでいてもよい。
そして、本発明の塩化ビニル樹脂組成物は、少なくとも、上記(a)塩化ビニル樹脂と、(b)可塑剤と、(c)所定のイオン化合物とを含んでいるため、加熱後の低温引張伸びに優れた塩化ビニル樹脂成形体を形成可能である。したがって、本発明の塩化ビニル樹脂組成物を使用すれば、例えば、加熱後の低温引張伸びに優れた自動車インスツルメントパネル用表皮およびドアトリム用表皮などの、自動車内装材として好適な塩化ビニル樹脂成形体を得ることができる。
なお、例えば、本発明の塩化ビニル樹脂組成物を用いて、自動車内装材として良好に使用し得る塩化ビニル樹脂成形体を容易に得る観点からは、本発明の塩化ビニル樹脂組成物は、粉体成形に用いられることが好ましく、パウダースラッシュ成形に用いられることがより好ましい。
<(a)塩化ビニル樹脂>
(a)塩化ビニル樹脂としては、通常、粒子状の塩化ビニル樹脂を用いる。そして、(a)塩化ビニル樹脂としては、例えば、1種類または2種類以上の塩化ビニル樹脂粒子を含有することができ、任意に、1種類または2種類以上の塩化ビニル樹脂微粒子を更に含有することができる。中でも、(a)塩化ビニル樹脂は、少なくとも塩化ビニル樹脂粒子を含有することが好ましく、塩化ビニル樹脂粒子および塩化ビニル樹脂微粒子を含有することがより好ましい。
そして、(a)塩化ビニル樹脂は、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法、塊状重合法など、従来から知られているいずれの製造法によっても製造し得る。
なお、本明細書において、「樹脂粒子」とは、粒子径が30μm以上の粒子を指し、「樹脂微粒子」とは、粒子径が30μm未満の粒子を指す。
また、(a)塩化ビニル樹脂としては、塩化ビニル単量体単位からなる単独重合体の他、塩化ビニル単量体単位を好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上含有する塩化ビニル系共重合体が挙げられる。そして、塩化ビニル系共重合体を構成し得る、塩化ビニル単量体と共重合可能な単量体(共単量体)の具体例としては、例えば、国際公開第2016/098344号に記載のものを使用することができる。また、これらの成分は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
<<塩化ビニル樹脂粒子>>
塩化ビニル樹脂組成物において、塩化ビニル樹脂粒子は、通常、マトリックス樹脂(基材)として機能する。なお、塩化ビニル樹脂粒子は、懸濁重合法により製造することが好ましい。
[平均重合度]
そして、塩化ビニル樹脂粒子を構成する塩化ビニル樹脂の平均重合度は、800以上であることが好ましく、1000以上であることがより好ましく、5000以下であることが好ましく、3000以下であることがより好ましく、2800以下であることが更に好ましい。塩化ビニル樹脂粒子を構成する塩化ビニル樹脂の平均重合度が上記下限以上であれば、塩化ビニル樹脂組成物を用いて形成した塩化ビニル樹脂成形体の物理的強度を十分確保しつつ、例えば、引張特性、特には引張伸びをより良好にできるからである。そして、引張伸びが良好な塩化ビニル樹脂成形体は、例えば、エアバッグが膨張、展開した際に、破片が飛散することなく設計通りに割れる、延性に優れた自動車インスツルメントパネルの表皮などの自動車内装材として好適に用いることができる。また、塩化ビニル樹脂粒子を構成する塩化ビニル樹脂の平均重合度が上記上限以下であれば、塩化ビニル樹脂組成物の溶融性を向上させることができるからである。
なお、本発明において「平均重合度」は、JIS K6720−2に準拠して測定することができる。
[平均粒子径]
また、塩化ビニル樹脂粒子の平均粒子径は、通常30μm以上であり、50μm以上が好ましく、100μm以上がより好ましく、500μm以下が好ましく、200μm以下がより好ましい。塩化ビニル樹脂粒子の平均粒子径が上記下限以上であれば、塩化ビニル樹脂組成物の粉体流動性がより向上するからである。また、塩化ビニル樹脂粒子の平均粒子径が上記上限以下であれば、塩化ビニル樹脂組成物の溶融性がより向上すると共に、当該組成物を用いて形成した塩化ビニル樹脂成形体の表面平滑性を向上できるからである。
なお、本発明において、「平均粒子径」は、JIS Z8825に準拠し、レーザー回折法により体積平均粒子径として測定することができる。
[含有割合]
そして、(a)塩化ビニル樹脂中の塩化ビニル樹脂粒子の含有割合は、70質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましく、100質量%とすることができ、95質量%以下であることが好ましく、90質量%以下であることがより好ましい。(a)塩化ビニル樹脂中の塩化ビニル樹脂粒子の含有割合が上記下限以上であれば、塩化ビニル樹脂組成物を用いて形成した塩化ビニル樹脂成形体の物理的強度を十分確保しつつ引張伸びを良好にできるからである。また、(a)塩化ビニル樹脂中の塩化ビニル樹脂粒子の含有割合が上記上限以下であれば、塩化ビニル樹脂組成物の粉体流動性が向上するからである。
<<塩化ビニル樹脂微粒子>>
塩化ビニル樹脂組成物において、塩化ビニル樹脂微粒子は、通常、ダスティング剤(粉体流動性改良剤)として機能する。なお、塩化ビニル樹脂微粒子は、乳化重合法により製造することが好ましい。
[平均重合度]
そして、塩化ビニル樹脂微粒子を構成する塩化ビニル樹脂の平均重合度は、500以上が好ましく、700以上がより好ましく、2600以下が好ましく、2400以下がより好ましい。ダスティング剤としての塩化ビニル樹脂微粒子を構成する塩化ビニル樹脂の平均重合度が上記下限以上であれば、塩化ビニル樹脂組成物の粉体流動性がより良好になると共に、当該組成物を用いて得られる成形体の引張伸びがより良好になるからである。また、塩化ビニル樹脂微粒子を構成する塩化ビニル樹脂の平均重合度が上記上限以下であれば、塩化ビニル樹脂組成物の溶融性が向上し、当該組成物を用いて形成した塩化ビニル樹脂成形体の表面平滑性が向上するからである。
[平均粒子径]
また、塩化ビニル樹脂微粒子の平均粒子径は、通常30μm未満であり、10μm以下であることが好ましく、5μm以下であることがより好ましく、0.1μm以上であることが好ましく、1μm以上であることがより好ましい。塩化ビニル樹脂微粒子の平均粒子径が上記下限以上であれば、例えばダスティング剤としてのサイズを過度に小さくすることなく、塩化ビニル樹脂組成物の粉体流動性を更に良好にすることができるからである。また、塩化ビニル樹脂微粒子の平均粒子径が上記上限以下であれば、塩化ビニル樹脂組成物の溶融性がより高まり、形成される塩化ビニル樹脂成形体の表面平滑性を更に向上させることができるからである。
[含有割合]
そして、(a)塩化ビニル樹脂中の塩化ビニル樹脂微粒子の含有割合は、0質量%であってもよいが、5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましく、30質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましい。(a)塩化ビニル樹脂中の塩化ビニル樹脂微粒子の含有割合が上記下限以上であれば、塩化ビニル樹脂組成物の粉体流動性が更に向上するからである。また、(a)塩化ビニル樹脂中の塩化ビニル樹脂微粒子の含有割合が上記上限以下であれば、塩化ビニル樹脂組成物を用いて形成した塩化ビニル樹脂成形体の物理的強度をより高めることができるからである。
<(b)可塑剤>
(b)可塑剤は、特に限定されないが、(b1)トリメリット酸エステル、および(b2)ポリエステルの少なくとも一方で含むことが好ましい。本発明の塩化ビニル樹脂組成物に使用する(b)可塑剤として、(b1)トリメリット酸エステル、および(b2)ポリエステルの少なくとも一方が含まれていれば、加熱後の低温引張伸びに更に優れる塩化ビニル樹脂成形体を形成可能である。
なお、(b)可塑剤は、(b1)トリメリット酸エステル、および(b2)ポリエステル以外のその他の可塑剤を含んでいてもよいものとする。
<<(b1)トリメリット酸エステル>>
(b)可塑剤中に含まれる(b1)トリメリット酸エステルは、好ましくは、トリメリット酸と一価アルコールとのエステル化合物である。
上記一価アルコールの具体例としては、特に限定されることなく、1−ヘキサノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、2−エチルヘキサノール、1−ノナノール、1−デカノール、1−ウンデカノール、1−ドデカノール等の脂肪族アルコールが挙げられる。中でも、一価アルコールとしては、炭素数6〜18の脂肪族アルコールが好ましく、炭素数6〜18の直鎖脂肪族アルコールがより好ましい。
中でも、上記(b1)トリメリット酸エステルとしては、上述した一価アルコールによりトリメリット酸のカルボキシ基を実質的に全てエステル化したトリエステル化物が好ましい。トリエステル化物におけるアルコール残基部分は、同一のアルコール由来のものであってもよく、それぞれ異なるアルコール由来のものであってもよい。
上記(b1)トリメリット酸エステルは、単一の化合物からなるものであってもよいし、異なる化合物の混合物であってもよい。
好適な(b1)トリメリット酸エステルの具体例は、トリメリット酸トリ−n−ヘキシル、トリメリット酸トリ−n−ヘプチル、トリメリット酸トリ−n−オクチル、トリメリット酸トリ−(2−エチルヘキシル)、トリメリット酸トリ−n−ノニル、トリメリット酸トリ−n−デシル、トリメリット酸トリイソデシル、トリメリット酸トリ−n−ウンデシル、トリメリット酸トリ−n−ドデシル、トリメリット酸トリアルキルエステル(炭素数が異なるアルキル基〔但し、炭素数は6〜18である。〕を分子内に2種以上有するエステル)、トリメリット酸トリ−n−アルキルエステル(炭素数が異なるアルキル基〔但し、炭素数は6〜18である。〕を分子内に2種以上有するエステル)、及びこれらの混合物等である。
より好ましい(b1)トリメリット酸エステルの具体例は、トリメリット酸トリ−n−オクチル、トリメリット酸トリ−(2−エチルヘキシル)、トリメリット酸トリ−n−ノニル、トリメリット酸トリ−n−デシル、トリメリット酸トリ−n−アルキルエステル(炭素数が異なるアルキル基〔但し、炭素数は6〜18である。〕を分子内に2種以上有するエステル)、及びこれらの混合物等である。
(b)可塑剤中における(b1)トリメリット酸エステルの含有割合は、0質量%以上とすることができ、10質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることがより好ましく、30質量%以上であることが更に好ましく、100質量%以下とすることができ、98質量%以下であることが好ましく、97質量%以下であることがより好ましい。(b)可塑剤中における(b1)トリメリット酸エステルの含有割合が上記範囲内であれば、形成される塩化ビニル樹脂成形体の加熱後の低温引張伸びを更に高めることができる。なお、(b)可塑剤中における(b1)トリメリット酸エステルの含有割合は、50質量%以上とすることもできるし、60質量%以上とすることもできるし、70質量%以上とすることもできる。
また、塩化ビニル樹脂組成物中における(b1)トリメリット酸エステルの含有量は、上記(a)塩化ビニル樹脂100質量部に対して、0質量部以上とすることができ、好ましくは10質量部以上であり、より好ましくは20質量部以上であり、更に好ましくは30質量部以上であり、好ましくは150質量部以下であり、より好ましくは120質量部以下であり、更に好ましくは110質量部以下である。塩化ビニル樹脂組成物中における(b)トリメリット酸エステルの含有量が上記範囲内であれば、形成される塩化ビニル樹脂成形体の加熱後の低温引張伸びを更に高めることができる。なお、塩化ビニル樹脂組成物中における(b1)トリメリット酸エステルの含有量は、上記(a)塩化ビニル樹脂100質量部に対して、60質量部以上とすることもできるし、70質量部以上とすることもできるし、80質量部以上とすることもできる。
<<(b2)ポリエステル>>
(b)可塑剤に含まれる(b2)ポリエステルとしては、特に限定されることはなく、例えば、アジピン酸由来の構造単位を含有するポリエステル(アジピン酸系ポリエステル)、セバシン酸由来の構造単位を含有するポリエステル(セバシン酸系ポリエステル)、およびフタル酸由来の構造単位を含有するポリエステル(フタル酸系ポリエステル)などのポリエステルを用いることができる。なお、これらのポリエステルは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を任意の比率で混合して用いてもよい。
中でも、形成される塩化ビニル樹脂成形体の加熱後の低温引張伸びを更に高める観点から、(b2)ポリエステルとしては、アジピン酸由来の構造単位を含有するポリエステルを用いることが好ましく、アジピン酸由来の構造単位と、3−メチル−1,5−ペンタンジオール由来の構造単位とを含有するポリエステルを用いることが特に好ましい。
以下、説明の便宜上、アジピン酸由来の構造単位と、3−メチル−1,5−ペンタンジオール由来の構造単位とを含有するポリエステルを、「ポリエステルA」と称することにする。
ここで、上記所定の構造単位を含有するポリエステルAは、アジピン酸由来の構造単位および3−メチル−1,5−ペンタンジオール由来の構造単位以外の構造単位を有していてもよいが、アジピン酸由来の構造単位および3−メチル−1,5−ペンタンジオール由来の構造単位の合計が、全構造単位の50質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましい。また、上記所定の構造単位を含有するポリエステルAは、繰り返し単位としてアジピン酸由来の構造単位および3−メチル−1,5−ペンタンジオール由来の構造単位のみを有することが好ましい。
そして、上記所定の構造単位を含有するポリエステルAは、特に限定されることなく、アジピン酸と、3−メチル−1,5−ペンタンジオールとを縮合重合することにより得ることができる。なお、上述した縮合重合は、触媒の存在下で実施することができる。また、上述した縮合重合は、末端停止成分としてアルコールおよび/または一塩基酸を用いて実施することができる。更に、アジピン酸と、3−メチル−1,5−ペンタンジオールとを縮合重合と、得られた縮合重合物と上記末端停止成分との停止反応とは、一括して行なってもよいし、別々に行なってもよいものとする。また、縮合重合および停止反応を経て得られる生成物には、蒸留等の後処理を施してもよい。そして、上述した単量体、触媒および末端停止成分の使用量などの縮合重合の反応条件としては、公知の条件を採用することができる。
なお、上記所定の構造単位を含有するポリエステルAとしては、市販品を用いてもよい。
縮合重合反応に用いる触媒としては、特に限定されることなく、例えば、ジブチル錫オキサイド、テトラアルキルチタネートなどが挙げられる。
また、末端停止成分として使用し得るアルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、イソヘキサノール、ヘプタノール、イソヘプタノール、オクタノール、イソオクタノール、2−エチルヘキサノール、ノナノール、イソノナノール、デカノール、イソデカノール、ウンデカノール、イソウンデカノール、ドデカノール、トリデカノール、イソトリデカノール、テトラデカノール、ペンタデカノール、ヘキサデカノール、ヘプタデカノール、オクタデカノール、セロソルブ、カルビトール、フェノール、ノニルフェノール、ベンジルアルコールおよびそれらの混合物が挙げられる。
更に、末端停止成分として使用し得る一塩基酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、ピバル酸、カプロン酸、ヘプタン酸、カプリル酸、2−エチルヘキシル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、ヘプタデカン酸、ステアリン酸、安息香酸およびそれらの混合物が挙げられる。
中でも、末端停止成分としては、2−エチルヘキサノールが好ましい。
そして、上記所定の構造単位を含有するポリエステルAは、数平均分子量が1000以上であることが好ましく、2000以上であることがより好ましく、10000以下であることが好ましく、7000以下であることがより好ましい。
なお、「数平均分子量」は、VPO(蒸気圧浸透圧)法にて測定することができる。
また、上記所定の構造単位を含有するポリエステルAは、酸価が1以下であることが好ましい。
更に、上記所定の構造単位を含有するポリエステルAは、水酸基価が30以下であることが好ましい。
更に、上記所定の構造単位を含有するポリエステルAは、粘度が500mPa・s以上であることが好ましく、1000mPa・s以上であることがより好ましく、8000mPa・s以下であることが好ましく、5000mPa・s以下であることがより好ましい。
なお、「粘度」は、JIS Z8803に準拠し、温度23℃で測定することができる。
(b)可塑剤中における(b2)ポリエステルの含有割合は、0質量%以上とすることができ、20質量%以上とすることもできるし、40質量%以上とすることもできるし、60質量%以上とすることもできる。
また、(b)可塑剤中における(b2)ポリエステルの含有割合は、100質量%以下とすることができ、90質量%以下であることが好ましく、80質量%以下であることがより好ましく、70%以下であることが更に好ましい。(b)可塑剤中における(b2)ポリエステルの含有割合が上記上限以下であれば、形成される塩化ビニル樹脂成形体の加熱後の低温引張伸びを更に高めることができる。
そして、塩化ビニル樹脂組成物中における(b2)ポリエステルの含有量は、上記(a)塩化ビニル樹脂100質量部に対して、0質量部以上とすることができ、10質量部以上とすることもできるし、20質量部以上とすることもできるし、40質量部以上とすることもできるし、60質量部以上とすることもできる。
また、塩化ビニル樹脂組成物中における(b2)ポリエステルの含有量は、上記(a)塩化ビニル樹脂100質量部に対して、100質量部以下とすることができ、好ましくは90質量部以下であり、より好ましくは80質量部以下であり、更に好ましくは70質量部以下である。塩化ビニル樹脂組成物中における(b2)ポリエステルの含有量が上記上限以下であれば、形成される塩化ビニル樹脂成形体の加熱後の低温引張伸びを更に高めることができる。
さらに、塩化ビニル樹脂組成物中における(b1)トリメリット酸エステルおよび(b2)ポリエステルの含有量の合計は、上記(a)塩化ビニル樹脂100質量部に対して30質量部以上であることが好ましく、50質量部以上であることがより好ましく、70質量部以上であることが更に好ましく、90質量部以上であることが一層好ましく、200質量部以下であることが好ましく、180質量部以下であることがより好ましく、160質量%以下であることが更に好ましく、140質量%以下であることが一層好ましい。塩化ビニル樹脂組成物中における(b1)トリメリット酸エステルおよび(b2)ポリエステルの合計含有量が上記所定範囲内であれば、形成される塩化ビニル樹脂成形体の加熱後の低温引張伸びを更に高めることができる。
<<(b3)その他の可塑剤>>
塩化ビニル樹脂組成物に含まれる(b)可塑剤は、任意で、上述した(b1)トリメリット酸エステル、および(b2)ポリエステル以外の可塑剤(「(b3)その他の可塑剤」と称することがある。)を含んでいてもよい。
(b3)その他の可塑剤の具体例としては、国際公開第2016/098344号に記載の可塑剤のうち、上述した(b1)トリメリット酸エステル、および(b2)ポリエステル以外の可塑剤などが挙げられる。中でも、形成される塩化ビニル樹脂成形体の低温での柔軟性を更に高める観点から、エポキシ化大豆油を用いることが好ましい。
(b)可塑剤中における上記(b3)その他の可塑剤の含有割合は、特に限定されないが、0質量%以上5質量%以下であることが好ましい。(b)可塑剤中における(b3)その他の可塑剤の含有割合が上記範囲内であれば、形成される塩化ビニル樹脂成形体の加熱後の低温引張伸びを更に高めることができる。
また、塩化ビニル樹脂組成物中における上記(b3)その他の可塑剤の含有量は、特に限定されないが、上記(a)塩化ビニル樹脂100質量部に対して、0質量部以上5質量部以下とすることができる。
塩化ビニル樹脂組成物中における(b1)トリメリット酸エステル、(b2)ポリエステル、および(b3)その他の可塑剤の含有量の合計(即ち、(b)可塑剤の含有量)は、上記(a)塩化ビニル樹脂100質量部に対して30質量部以上であることが好ましく、50質量部以上であることがより好ましく、70質量部以上であることが更に好ましく、90質量部以上であることが一層好ましく、205質量部以下であることが好ましく、185質量部以下であることがより好ましく、165質量%以下であることが更に好ましく、145質量%以下であることが一層好ましい。塩化ビニル樹脂組成物中における(b)可塑剤の含有量が上記所定範囲内であれば、形成される塩化ビニル樹脂成形体の加熱後の低温引張伸びを更に高めることができる。
<(c)所定のイオン化合物>
本発明の塩化ビニル樹脂組成物に含まれる(c)所定のイオン化合物は、窒素またはリンを含有するカチオンと、フッ素を含有するアニオンとからなる。塩化ビニル樹脂組成物に上記(c)所定のイオン化合物を使用することで、加熱後の低温引張伸びに優れた塩化ビニル樹脂成形体を形成することができる。
ここで、窒素を含有するカチオンとしては、例えば、メチルトリオクチルアンモニウムイオン、1−へキシルー4−メチルピリジニウムイオン等が挙げられる。
また、リンを含有するカチオンとしては、例えば、トリブチルドデシルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム、トリへキシルテトラデシルホスホニウムイオン等の四級ホスホニウムイオンなどが挙げられる。
なお、(c)所定のイオン化合物は、これらの窒素またはリンを含有するカチオンのうち1種を単独で含んでいてもよいし、2種以上を任意の比率で含んでいてもよいものとする。
中でも、塩化ビニル樹脂組成物を成形した時の初期色調の変動を抑制する観点から、(c)所定のイオン化合物を構成するカチオンは、四級ホスホニウムイオンであることが好ましく、トリブチルドデシルホスホニウムイオンであることがより好ましい。
また、フッ素を含有するアニオンとしては、例えば、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドイオン、ヘキサフルオロりん酸イオン等が挙げられる。なお、(c)所定のイオン化合物は、これらのフッ素を含有するアニオンを1種単独で含んでいてもよいし、2種以上を任意の比率で含んでいてもよいものとする。
中でも、塩化ビニル樹脂組成物を成形した時の初期色調の変動を抑制する観点から、(c)所定のイオン化合物を構成するアニオンは、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドイオンであることが好ましい。
なお、上述した(c)所定のイオン化合物は、融点100℃以下である、いわゆる「イオン液体」であってもよいものとする。
そして、上述した(c)所定のイオン化合物の具体例としては、例えば、以下の式(1)〜(6)で示されるイオン化合物が挙げられる。
Figure 2021134298
なお、式(1)は、メチルトリオクチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(CAS No.375395−33−8)を表し、式(2)は、トリブチルドデシルホスホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(CAS No.1002754−39−3)を表し、式(3)は、テトラブチルホスホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(CAS No.547718−93−4)を表し、式(4)は、トリヘキシルテトラデシルホスホニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド(CAS No.460092−03−9)を表し、式(5)は、1−ヘキシル−4−メチルピリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(CAS No.870296−13−2)を示し、式(6)は、メチルトリオクチルアンモニウムヘキサフルオロりん酸塩(CAS No.569652−37−5)を示す。
中でも、塩化ビニル樹脂組成物を成形した時の初期色調の変動を抑制する観点から、式(2)で表されるトリブチルドデシルホスホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドを用いることが特に好ましい。
そして、形成される塩化ビニル樹脂成形体の加熱後の低温引張伸びを更に高める観点から、塩化ビニル樹脂組成物中における(c)所定のイオン化合物の含有量は、上記(a)塩化ビニル樹脂100質量部に対して、好ましくは0.01質量部以上であり、より好ましくは0.05質量部以上であり、更に好ましくは0.08質量部以上であり、好ましくは5質量部以下であり、より好ましくは4質量部以下であり、更に好ましくは3質量部以下である。さらに、塩化ビニル樹脂組成物を成形した時の初期色調の変動を抑制する観点から、塩化ビニル樹脂組成物中における(c)所定のイオン化合物の含有量は、上記(a)塩化ビニル樹脂100質量部に対して、好ましくは0.10質量部以上であることが好ましく、より好ましくは0.15質量部以上であり、好ましくは1.00質量部以下であり、より好ましくは0.50質量部である。
<添加剤>
本発明の塩化ビニル樹脂組成物は、上述した成分以外に、各種添加剤を更に含有してもよい。添加剤としては、特に限定されることなく、滑剤;過塩素酸処理ハイドロタルサイト、ゼオライト、β−ジケトン、脂肪酸金属塩などの安定剤;離型剤;上記塩化ビニル樹脂微粒子以外のその他のダスティング剤;耐衝撃性改良剤;過塩素酸処理ハイドロタルサイト以外の過塩素酸化合物(過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カリウム等);酸化防止剤;防カビ剤;難燃剤;帯電防止剤;充填剤;光安定剤;発泡剤;顔料;などが挙げられる。
そして、本発明の塩化ビニル樹脂組成物が含み得る上述した添加剤としては、例えば、国際公開第2016/098344号に記載のものを使用することができ、その好適含有量も同様とすることができる。
特に、形成される塩化ビニル樹脂成形体を所望の色にする目的で、例えば、黒色顔料であるカーボンブラック、および、白色顔料である酸化チタン(IV)(二酸化チタン)などの顔料を用いることができる。
<塩化ビニル樹脂組成物の調製方法>
本発明の塩化ビニル樹脂組成物は、上述した成分を混合して調製することができる。
ここで、上記(a)塩化ビニル樹脂と、(b)可塑剤と、(c)所定のイオン化合物と、必要に応じて更に配合される各種添加剤との混合方法としては、特に限定されることなく、例えば、ダスティング剤(塩化ビニル樹脂微粒子を含む)を除く成分をドライブレンドにより混合し、その後、ダスティング剤を添加、混合する方法が挙げられる。ここで、ドライブレンドには、ヘンシェルミキサーの使用が好ましい。また、ドライブレンド時の温度は、特に制限されることなく、50℃以上が好ましく、70℃以上がより好ましく、200℃以下が好ましい。
<塩化ビニル樹脂組成物の用途>
そして、得られた塩化ビニル樹脂組成物は、粉体成形に好適に用いることができ、パウダースラッシュ成形により好適に用いることができる。
(塩化ビニル樹脂成形体)
本発明の塩化ビニル樹脂成形体は、上述した塩化ビニル樹脂組成物を、任意の方法で成形することにより得られることを特徴とする。そして、本発明の塩化ビニル樹脂成形体は、上述した塩化ビニル樹脂組成物を用いて形成されているため、通常、少なくとも、(a)塩化ビニル樹脂と、(b)可塑剤と、(c)所定のイオン化合物とを含んでおり、加熱後の低温引張伸びに優れている。
したがって、本発明の塩化ビニル樹脂成形体は、高温下に置かれた後に更に低温下に置かれた状態であっても、例えば、エアバッグが膨張、展開した際に、破片が飛散することなく設計通りに割れる、延性に優れた自動車インスツルメントパネルの表皮などの自動車内装材として好適に用いることができる。
<塩化ビニル樹脂成形体の形成方法>
ここで、パウダースラッシュ成形により塩化ビニル樹脂成形体を形成する場合、パウダースラッシュ成形時の金型温度は、特に制限されることなく、200℃以上とすることが好ましく、220℃以上とすることがより好ましく、300℃以下とすることが好ましく、280℃以下とすることがより好ましい。
そして、塩化ビニル樹脂成形体を製造する際には、特に限定されることなく、例えば、以下の方法を用いることができる。即ち、上記温度範囲の金型に本発明の塩化ビニル樹脂組成物を振りかけて、5秒以上30秒以下の間放置した後、余剰の塩化ビニル樹脂組成物を振り落とし、さらに、任意の温度下、30秒以上3分以下の間放置する。その後、金型を10℃以上60℃以下に冷却し、得られた本発明の塩化ビニル樹脂成形体を金型から脱型する。そして、金型の形状をかたどったシート状の成形体を得る。
(積層体)
本発明の積層体は、発泡ポリウレタン成形体と、上述した塩化ビニル樹脂成形体とを有する。なお、塩化ビニル樹脂成形体は、通常、積層体の一方の表面を構成する。
そして、本発明の積層体は、例えば、本発明の塩化ビニル樹脂組成物を用いて形成され、加熱後の低温引張伸びに優れた塩化ビニル樹脂成形体を有しているため、自動車内装部品、特に、自動車インスツルメントパネルを形成する自動車内装材として好適に用いられる。
ここで、発泡ポリウレタン成形体と塩化ビニル樹脂成形体との積層方法は、特に限定されることなく、例えば、以下の方法を用いることができる。即ち、(1)発泡ポリウレタン成形体と、塩化ビニル樹脂成形体とを別途準備した後に、熱融着、熱接着、または、公知の接着剤などを用いることにより貼り合わせる方法;(2)塩化ビニル樹脂成形体上で発泡ポリウレタン成形体の原料となるイソシアネート類とポリオール類などとを反応させて重合を行うと共に、公知の方法によりポリウレタンの発泡を行うことにより、塩化ビニル樹脂成形体上に発泡ポリウレタン成形体を直接形成する方法;などが挙げられる。中でも、工程が簡素である点、および、種々の形状の積層体を得る場合においても塩化ビニル樹脂成形体と発泡ポリウレタン成形体とを強固に接着し易い点から、後者の方法(2)が好適である。
以下、本発明について実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、以下の説明において、量を表す「%」および「部」は、特に断らない限り、質量基準である。
そして、塩化ビニル樹脂成形体の低温引張伸び、および初期色調の変動は、下記の方法で測定および評価した。
<低温引張伸び>
[加熱前(初期)]
得られた塩化ビニル樹脂成形シートを、JIS K6251に記載の1号ダンベルで打ち抜き、JIS K7113に準拠して、引張速度200mm/分で、−20℃の低温下における引張破断伸び(%)を測定した。引張破断伸びの値が大きいほど、塩化ビニル樹脂成形シートは加熱前(初期)の低温引張伸びに優れている。
[加熱(熱老化試験)後]
発泡ポリウレタン成形体が裏打ちされた積層体を試料とした。当該試料をオーブンに入れ、温度120℃の環境下で1200時間、加熱を行った。次に、加熱後の積層体から発泡ポリウレタン成形体を剥離して、塩化ビニル樹脂成形シートのみを準備した。そして、上記初期の場合と同様の条件にて、1200時間加熱後の塩化ビニル樹脂成形シートの引張破断伸び(%)を測定した。引張破断伸びの値が大きいほど、塩化ビニル樹脂成形シートは加熱後の低温引張伸びに優れている。
<初期色調の変動>
得られた塩化ビニル樹脂組成物を、温度240℃に加熱したシボ付き金型に振りかけ、任意の時間放置して溶融させた後、余剰の塩化ビニル樹脂組成物を振り落とした。その後、当該塩化ビニル樹脂組成物を振りかけたシボ付き金型を、温度200℃に設定したオーブン内に静置し、静置から60秒経過した時点で当該シボ付き金型を冷却水で冷却した。金型温度が40℃まで冷却された時点で、塩化ビニル樹脂成形体としての、145mm×175mm×1mmの塩化ビニル樹脂成形シートを金型から脱型した。
金型の温度を240℃から10℃ずつ上げること以外は上記と同じ操作にて成形を行い、金型温度270℃での成形まで行った。金型温度240、250、260、270℃で成形して得られた成形体の色調をコニカミノルタ製「CM−700d」を用いてC光源で各成形体の9点をCIE表色系(L*,a*,b*)で計測し、その平均値を得た。そして、式:ΔE=〔(ΔL*2+(Δa*2+(Δb*21/2により、金型温度240℃での色調を基準としたときの色差ΔEを算出した。色差ΔEが小さいほど、塩化ビニル樹脂組成物を成形した時の金型温度の影響による初期色調の変動が小さく、成形により得られる塩化ビニル樹脂成形体が変色し難いことを意味する。
(製造例)
実施例および比較例で使用したポリエステルは、以下のようにして調製した。
<ポリエステルA>
多価カルボン酸としてのアジピン酸、多価アルコールとしての3−メチル−1,5−ペンタンジオール、及びストッパー(末端停止成分)としての2−エチルヘキサノールを反応容器に仕込み、触媒としてテトライソプロピルチタネートを加え、適宜溶剤を添加し、攪拌しながら昇温した。副生する水は常圧および減圧で除去し、最終的に220〜230℃まで温度を上げて脱水縮合反応を完結させた。得られた生成物について、圧力4〜80Pa、外套温度250℃の条件下で薄膜蒸留を行なうことで、末端が2−エチルヘキソキシ基からなるポリエステルA(粘度:3600mPa・s、数平均分子量:5300、酸価:0.32、水酸基価:12.7)を得た。
(実施例1−1)
<塩化ビニル樹脂組成物の調製>
表1に示す配合成分のうち、可塑剤と、ダスティング剤である塩化ビニル樹脂微粒子とを除く成分をヘンシェルミキサーに入れて混合した。そして、混合物の温度が80℃に上昇した時点で上記可塑剤を全て添加し、ドライアップ(可塑剤が、塩化ビニル樹脂である塩化ビニル樹脂粒子に吸収されて、上記混合物がさらさらになった状態をいう。)させた。その後、ドライアップさせた混合物が温度70℃以下に冷却された時点でダスティング剤である塩化ビニル樹脂微粒子を添加し、塩化ビニル樹脂組成物を調製した。
<塩化ビニル樹脂成形体の形成>
以下のようにして、寸法が200mm×300mm×1mmの塩化ビニル樹脂成形シートを調製した。
具体的には、上述で得られた塩化ビニル樹脂組成物を、温度250℃に加熱したシボ付き金型に振りかけ、任意の時間放置して溶融させた後、余剰の塩化ビニル樹脂組成物を振り落とした。その後、当該塩化ビニル樹脂組成物を振りかけたシボ付き金型を、温度200℃に設定したオーブン内に静置し、静置から60秒経過した時点で当該シボ付き金型を冷却水で冷却した。金型温度が40℃まで冷却された時点で、塩化ビニル樹脂成形体としての塩化ビニル樹脂成形シートを金型から脱型した。
そして、得られた塩化ビニル樹脂成形シート(寸法:200mm×300mm×1mm)について、上述の方法に従って、加熱前(初期)の低温引張伸びを測定、評価した。結果を表1に示す。
<積層体の形成>
得られた塩化ビニル樹脂成形シート(寸法:200mm×300mm×1mm)を、200mm×300mm×10mmの金型の中に、シボ付き面を下にして敷いた。
別途、プロピレングリコールのPO(プロピレンオキサイド)・EO(エチレンオキサイド)ブロック付加物(水酸基価28、末端EO単位の含有量=10%、内部EO単位の含有量4%)を50部、グリセリンのPO・EOブロック付加物(水酸基価21、末端EO単位の含有量=14%)を50部、水を2.5部、トリエチレンジアミンのエチレングリコール溶液(東ソー社製、商品名「TEDA−L33」)を0.2部、トリエタノールアミンを1.2部、トリエチルアミンを0.5部、および整泡剤(信越化学工業製、商品名「F−122」)を0.5部混合して、ポリオール混合物を得た。また、得られたポリオール混合物とポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(ポリメリックMDI)とを、インデックスが98になる比率で混合した混合液を調製した。そして、調製した混合液を、上述の通り金型内に敷かれた塩化ビニル樹脂成形シートの上に注いだ。その後、348mm×255mm×10mmのアルミニウム板で上記金型に蓋をして、金型を密閉した。金型を密閉してから5分間放置することにより、表皮としての塩化ビニル樹脂成形シート(厚さ:1mm)に、発泡ポリウレタン成形体(厚み:9mm、密度:0.2g/cm3)が裏打ちされた積層体が、形成された。
そして、形成された積層体を金型から取り出し、積層体における塩化ビニル樹脂成形シートについて、上述の方法に従って、加熱(熱老化試験)後の低温引張伸びを測定、評価した。結果を表1に示す。
(実施例1−2〜1−11)
イオン化合物の種類および使用量を表1に示すように変更したこと以外は実施例1−1と同様にして、塩化ビニル樹脂組成物、塩化ビニル樹脂成形体および積層体を作製した。そして、実施例1−1と同様にして測定および評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例1−1)
イオン化合物を使用しなかったこと以外は実施例1−1と同様にして、塩化ビニル樹脂組成物、塩化ビニル樹脂成形体および積層体を作製した。そして、実施例1−1と同様にして測定および評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2021134298
1)新第一塩ビ社製、製品名「ZEST(登録商標)2000」(懸濁重合法で調製、平均重合度:2000、平均粒子径:134μm)
2)新第一塩ビ社製、製品名「ZEST PQLTX」(乳化重合法で調製、平均重合度:800、平均粒子径:1.8μm)
3)花王社製、製品名「トリメックスN−08」
4)ADEKA社製、製品名「アデカサイザー O−130S」
5)協和化学工業社製、製品名「アルカマイザー(登録商標)5」
6)水澤化学工業社製、製品名「MIZUKALIZER DS」
7)昭和電工社製、製品名「カレンズDK−1」
8)ADEKA社製、製品名「アデカスタブ SC−131」
9)ADEKA社製、製品名「アデカスタブ LA−72」
10)堺化学工業社、製品名「SAKAI SZ2000」
11)ADEKA社製、製品名「アデカスタブ LS−12」
12)大日精化社製、製品名「DA PX 1720(A)ブラック」
(実施例2−1)
配合成分を表2に示すものに変更したこと以外は、実施例1−1と同様にして、塩化ビニル樹脂組成物を作製した。そして、得られた塩化ビニル樹脂組成物を用いて、上述の方法に従って、初期色調の変動を測定、評価した。結果を表2に示す。
(実施例2−2〜2−4)
イオン化合物2の使用量を表2に示すように変更したこと以外は実施例2−1と同様にして、塩化ビニル樹脂組成物を作製した。そして、実施例2−1と同様にして測定および評価を行った。結果を表2に示す。
(比較例2−1)
イオン化合物2を使用しなかったこと以外は実施例2−1と同様にして、塩化ビニル樹脂組成物を作製した。そして、実施例2−1と同様にして測定および評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 2021134298
13)新第一塩ビ社製、製品名「ZEST(登録商標)1700ZI」(懸濁重合法で調製、平均重合度:1700、平均粒子径:129μm)
14)新第一塩ビ社製、製品名「ZEST PQLTX」(乳化重合法で調製、平均重合度:800、平均粒子径:1.8μm)
15)花王社製、製品名「トリメックスN−08」
16)ADEKA社製、製品名「アデカサイザー O−130S」
17)協和化学工業社製、製品名「アルカマイザー(登録商標)5」
18)水澤化学工業社製、製品名「MIZUKALIZER DS」
19)昭和電工社製、製品名「カレンズDK−1」
20)ADEKA社製、製品名「アデカスタブ SC−131」
21)ADEKA社製、製品名「アデカスタブ LA−72」
22)堺化学工業社、製品名「SAKAI SZ2000」
23)ADEKA社製、製品名「アデカスタブ LS−12」
24)信越シリコーン社製、製品名「KF−96H−30万cs」(未変性シリコーンオイル(ポリジメチルシロキサン)、粘度:30×104cs)
25)大日精化社製、製品名「DA P−1050ホワイト」
26)大日精化社製、製品名「DA PX 1720(A)ブラック」
表1より、塩化ビニル樹脂と、可塑剤と、所定のイオン化合物を含む実施例1−1〜1−11の塩化ビニル樹脂組成物によれば、加熱後の低温引張伸びに優れる塩化ビニル樹脂成形体が得られることが分かる。
一方、所定のイオン化合物を含まない比較例1−1の塩化ビニル樹脂組成物を成形して得られた塩化ビニル樹脂成形体は、加熱後の低温引張伸びに劣ることが分かる。
また、表2より、所定のイオン化合物として、カチオンが四級ホスホニウムイオンであり、アニオンがビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドイオンであるイオン化合物を含む実施例2−1〜2−5の塩化ビニル樹脂組成物を用いれば、所定のイオン化合物を含まない比較例2−1の塩化ビニル樹脂組成物と比べて、成形時における初期色調の変動を抑制できることがわかる。
本発明によれば、加熱後の低温引張伸びに優れる塩化ビニル樹脂成形体を形成可能な塩化ビニル樹脂組成物を提供することができる。
また、本発明によれば、加熱後の低温引張伸びに優れる塩化ビニル樹脂成形体を提供することができる。
さらに、本発明によれば、当該塩化ビニル樹脂成形体を備える積層体を提供することができる。

Claims (12)

  1. 塩化ビニル樹脂と、可塑剤と、イオン化合物とを含み、
    前記イオン化合物が、窒素またはリンを含有するカチオンと、フッ素を含有するアニオンとからなる、塩化ビニル樹脂組成物。
  2. 前記可塑剤が、トリメリット酸エステルおよびポリエステルの少なくとも一方を含み、
    前記塩化ビニル樹脂組成物中の前記トリメリット酸エステルおよび前記ポリエステルの含有量の合計が、前記塩化ビニル樹脂100質量部に対して30質量部以上200質量部以下である、請求項1に記載の塩化ビニル樹脂組成物。
  3. 前記可塑剤が、前記ポリエステルを少なくとも含み、
    前記ポリエステルが、アジピン酸由来の構造単位および3−メチル−1,5−ペンタンジオール由来の構造単位を含有する、請求項2に記載の塩化ビニル樹脂組成物。
  4. 前記カチオンが、四級ホスホニウムイオンである、請求項1〜3のいずれかに記載の塩化ビニル樹脂組成物。
  5. 前記四級ホスホニウムイオンが、トリブチルドデシルホスホニウムイオンである、請求項4に記載の塩化ビニル樹脂組成物。
  6. 前記アニオンが、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドイオンである、請求項1〜5のいずれかに記載の塩化ビニル樹脂組成物。
  7. 粉体成形に用いられる、請求項1〜6のいずれかに記載の塩化ビニル樹脂組成物。
  8. パウダースラッシュ成形に用いられる、請求項1〜7のいずれかに記載の塩化ビニル樹脂組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の塩化ビニル樹脂組成物を成形してなる、塩化ビニル樹脂成形体。
  10. 自動車インスツルメントパネル表皮用である、請求項9に記載の塩化ビニル樹脂成形体。
  11. 発泡ポリウレタン成形体と、請求項9または10に記載の塩化ビニル樹脂成形体とを有する、積層体。
  12. 自動車インスツルメントパネル用である、請求項11に記載の積層体。
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JP2010280829A (ja) * 2009-06-05 2010-12-16 Daiso Co Ltd 高分子感温体組成物
JP2019093625A (ja) * 2017-11-22 2019-06-20 平岡織染株式会社 帯電防止性抗菌膜材

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