JP2021132148A - ステージ、プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 - Google Patents

ステージ、プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 基板のエッジ近傍において、効率的にプラズマを発生可能なステージ、プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法が期待されている。【解決手段】一つの例示的実施形態において、載置面を有するステージが提供される。ステージは厚みを有し、高周波電極が埋設されたステージ本体を備え、ステージ本体はセラミックを含み、高周波電極は、載置面の外周部下方領域において上記の厚みの方向に延在することを特徴とする。【選択図】 図4

Description

本開示の例示的実施形態は、ステージ、プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法に関するものである。
特許文献1には、基板のエッジをプラズマ処理し、エッチングする技術が開示されている。
特表2010−531538号公報
基板のエッジ近傍において、効率的にプラズマを発生可能なステージ、プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法が期待されている。
一つの例示的実施形態において、載置面を有するステージが提供される。ステージは厚みを有し、高周波電極が埋設されたステージ本体を備え、ステージ本体はセラミックを含み、高周波電極は、載置面の外周部下方領域において上記の厚みの方向に延在することを特徴とする。
一つの例示的実施形態に開示のステージ、プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法によれば、基板のエッジ近傍において、効率的にプラズマを発生可能である。
図1は、一つの例示的実施形態に係るプラズマ処理装置の縦断面構成を示す図である。 図2は、図1に示した領域IIを拡大した断面図である。 図3は、図1に示したプラズマ処理装置内における高周波電極を説明するための斜視図である。 図4は、基板エッジの周囲のプラズマ分布について説明するための図である。 図5は、別の例示的実施形態に係るプラズマ処理装置における基板エッジを含む領域の縦断面図である。 図6は、リング部品を構成する弧状部品の斜視図である。 図7は、更に別の例示的実施形態に係るプラズマ処理装置の縦断面構成を示す図である。
以下、種々の例示的実施形態について説明する。
一つの例示的実施形態において、載置面を有するステージが提供される。ステージは厚みを有し、高周波電極が埋設されたステージ本体を備え、ステージ本体はセラミックを含み、高周波電極は、載置面の外周部下方領域において上記の厚みの方向に延在することを特徴とする。
ステージの載置面上には、基板が配置される。セラミックは、絶縁性の無機固体材料であり、セラミックを含むステージ本体内に高周波電極が埋設されている。高周波電極は、載置面の外周部下方領域において厚みの方向に延在している。換言すれば、高周波電極は、鉛直方向に沿って突出する形状を有している。
基板の周辺部の外側には、外側電極を配置することができる。外周部下方領域の高周波電極と外側電極との間に高周波電圧が印加されることで、基板の周辺部のエッジの近傍にプラズマが発生し易くなり、効率的にプラズマを発生させることができる。エッチングに適したガス雰囲気においてプラズマを発生させた場合、基板のエッジに付着した堆積物を効率的にエッチングすることができる。高周波電極は、セラミック内に埋設されているので、プラズマに晒されず、保護されている。
一つの例示的実施形態において、ステージの略中心位置から高周波電極に繋がる複数の伝送線路を更に備え、それぞれの伝送線路は幅Wの薄膜であり、幅Wは、0.5mm≦W≦5mmを満たすことを特徴とする。
基板のエッジ近傍におけるプラズマ発生に寄与するのは、載置面の外周部下方領域に位置する高周波電極であるが、高周波の伝送線路は、高周波電極に高周波を供給する。ステージの平面形状の重心位置を、ステージの中心とする。ステージの略中心位置は、ステージの中心から、ステージの最大径の10%以下の距離の領域内の位置とする。幅Wが、下限よりも小さい場合には、抵抗値が大きく増加して電力損失が生じる。幅Wが上限値よりも大きい場合には、伝送線路の上方に発生する電界によって、プラズマが広く発生する可能性がある。基板のエッジの近傍にのみ選択的にプラズマを発生させるためには、伝送線路の上方のプラズマ発生は好ましくはない。0.5mm≦W≦5mmを満たす場合には、かかる不具合を抑制して、基板のエッジ近傍に選択的にプラズマを発生することができる。
一つの例示的実施形態において、載置面上に配置される基板の最大径よりも、載置面の最大径は小さいことを特徴とする。プラズマ処理装置においては、処理対象の基板の寸法は、装置仕様で予め決まっている。例えば、8インチ(直径は約20cm)のウエハを処理する場合、基板の最大径は、ウエハの直径である。基板の最大径よりも、載置面の最大径の方が小さい場合、基板のエッジは、載置面から食み出すことになり、エッジ近傍においてプラズマが発生し易くなる。
一つの例示的実施形態において、ステージ本体内にヒータ電極層を備えることを特徴とする。ヒータ電極層に通電することにより、ステージを加熱することができる。
一つの例示的実施形態において、高周波電極の厚み方向の寸法ΔZは、0.05mm≦ΔZ≦10mmを満たすことを特徴とする。高周波電極は、厚み方向に沿って延びている。寸法ΔZが下限よりも小さい場合には、外側電極に対する対向面積が小さくなり、基板エッジ近傍でのプラズマ発生が抑制されるという不具合がある。寸法ΔZが上限よりも大きい場合には、基板エッジへの電界集中が十分でなくなる傾向がある。寸法ΔZが上記関係式を満たす場合には、かかる不具合を抑制して、基板のエッジ近傍に選択的にプラズマを発生し易くなる。
一つの例示的実施形態において、載置面の外周部下方領域は、載置面の周辺部のエッジからの距離Δrが、1mm≦Δr≦5mmを満たすことを特徴とする。
一つの例示的実施形態において、高周波電極は、ステージ本体内に埋設され、保護されているので、Δrは0よりも大きい。Δrが1mm以上であれば、セラミックのステージ本体がプラズマに晒されても簡単に削れず、高周波電極が保護される。Δrが5mm以下であれば、必要以上に基板のエッジから離間しないため、基板のエッジ近傍に有効にプラズマを発生させることができる。また、Δrが5mm以下であれば、セラミックによる電界変化の影響も小さく抑制することができる。
一つの例示的実施形態において、高周波電極の平面形状は、リングを含むことを特徴とする。この場合、リング状に連続的にプラズマを発生させることができる。基板の平面形状が円形である場合、基板のエッジに沿ってプラズマを発生させることができる。
一つの例示的実施形態に係るプラズマ処理装置は、上述のいずれかのステージと、ステージを収容する処理容器と、処理容器内におけるプラズマ発生用のガス供給源とを備える。ガス供給源から処理容器内にガスが供給され、ステージの高周波電極に高周波電力が供給されると、ステージ上に載置された基板のエッジ近傍に、供給されたガスのプラズマが発生する。このガスがエッチングガスである場合、エッチングガスのプラズマによって、基板のエッジ近傍に付着した堆積物はエッチングされる。このガスが成膜用のガスである場合は、基板のエッジ近傍に成膜を行うことができる。
一つの例示的実施形態において、ガス供給源から供給されるガスの供給位置は、前記処理容器の中央部及び周辺部であることを特徴とする。中央部及び周辺部からガスを供給することにより、基板のエッジ近傍におけるガス状態(ガス流、ガス種の混合比など)を、さらに精密に制御することができる。
一つの例示的実施形態に係るプラズマ処理装置は、ステージの載置面上に配置される基板に対してギャップを介して配置される絶縁部材を更に備えることを特徴とする。基板のエッジ近傍において選択的にプラズマを発生させるため、その他の領域においてはプラズマの発生を抑制することが好ましい。基板上にギャップを介して絶縁部材を配置することで、ギャップ内におけるガス流は許容するが、適当な寸法のギャップに設定することにより、ギャップ内におけるプラズマ発生を抑制可能である。
一つの例示的実施形態に係るプラズマ処理装置において、上記のギャップをΔgとする。ギャップΔgは、0.3mm≦Δg≦0.6mmを満たすことが好ましい。ギャップΔgが上限値を超える場合にはプラズマが発生しやすくなり、下限値よりも小さい場合には、ガスの流れが妨げられる。したがって、Δgが上記関係式を満たすことにより、基板エッジ近傍以外の領域においては、ギャップ内においてプラズマが発生しにくくなり、且つ、ガス流がギャップ内をスムーズに流れることになる。
一つの例示的実施形態に係るプラズマ処理装置において、ステージの載置面上に配置される基板の周辺部のエッジの径方向の位置は、絶縁部材の下端の周辺部のエッジの径方向の位置よりも外側に位置することを特徴とする。基板のエッジは、絶縁部材のエッジの外側に位置するので、基板のエッジが絶縁部材から食み出すことになる。したがって、基板のエッジ近傍において、プラズマが発生し易くなる。
基板の周辺部のエッジの径方向の位置R1と、絶縁部材の下端の周辺部のエッジの径方向の位置R2との差分ΔRは、0.5mm≦ΔR≦3mmを満たすことを特徴とする。差分ΔRが、上限値を超える場合には基板エッジよりも中心寄りの領域上にプラズマが発生しやすくなり、下限値よりも小さい場合には、基板エッジ近傍におけるプラズマの発生が抑制される。したがって、ΔRが上記関係式を満たすことにより、基板エッジ近傍以外の領域においてプラズマが発生しにくくなり、且つ、基板エッジ近傍においては選択的にプラズマが発生し易くなる。
一つの例示的実施形態に係るプラズマ処理装置は、ステージと、ステージを収容する処理容器と、処理容器内におけるプラズマ発生用のガス供給源と、を備えている。ステージは、載置面を有し、高周波電極が埋設されたステージ本体を備え、ステージ本体はセラミックを含み、高周波電極は、載置面の外周部下方領域に位置している。載置面上に配置される基板の最大径よりも、載置面の最大径は小さい。
基板の周辺部の外側には、外側電極を配置することができる。外周部下方領域の高周波電極と外側電極との間に高周波電圧が印加されることで、基板の周辺部のエッジの近傍にプラズマが発生し易くなる。また、基板の最大径よりも、載置面の最大径の方が小さい場合、基板のエッジは、載置面から食み出すことになり、エッジ近傍においてプラズマが発生し易くなる。エッチングに適したガス雰囲気においてプラズマを発生させた場合、基板のエッジに付着した堆積物を効率的にエッチングすることができる。成膜に適したガスである場合は、基板エッジ近傍において成膜を行うことができる。高周波電極は、セラミック内に埋設されているので、プラズマに晒されず、保護されている。
一つの例示的実施形態に係るプラズマ処理方法は、上述のいずれかのプラズマ処理装置を用い、ステージ上に基板を配置するステップと、ガス供給源から処理容器内にガスを供給するステップを備えている。また、この方法は、高周波電極に高周波電力を供給し、基板の周辺部のエッジ近傍において、選択的にプラズマを発生させるステップを備えている。基板4の周辺部のエッジ近傍において、選択的にプラズマが発生するので、他の部分をプラズマに晒すことなく、効率的に基板エッジをプラズマ処理することができる。
以下、図面を参照して種々の例示的実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附することとし、重複する説明は省略する。
図1は、一つの例示的実施形態に係るプラズマ処理装置の縦断面構成を示す図である。同図に示すように、Z軸を鉛直方向としXY平面を水平面とするXYZ三次元直交座標系を設定する。
プラズマ処理装置100は、ステージ1と、ステージ1を収容する処理容器2と、処理容器2内におけるプラズマ発生用のガス供給源3とを備えている。ガス供給源3から処理容器内にガスが供給され、ステージ1の高周波電極1Bに高周波電力が供給されると、ステージ1上に載置された基板4のエッジ近傍を中心に、供給されたガスのプラズマが発生する。「近傍」とは、基板エッジからの水平方向離間距離が、基板4の厚み以下である領域を意味することとする。このガスがエッチングガスである場合、エッチングガスのプラズマによって、基板4のエッジ近傍に付着した堆積物はエッチングされる。供給されるガスが、成膜用のガスである場合は、基板のエッジ近傍において成膜が行われる。
流動性化学的気相堆積(FCVD)法は、比較的低パワー(例えば、900W、800W、700W、600W、又は500W以下)でプラズマを発生させて、CVD膜を形成する方法である。原料ガスは、液状化することで流動性を有しており、比較的低温の基板に供給される。供給原料が流動性を有する状態で、ホールやトレンチへの埋め込み成膜が行われる。SiO等の材料からなる膜を形成する場合には、膜の成分を原料ガスとするプラズマを発生させればよい。SiOを成膜する場合は、ガス供給源3からシラン(SiH)ガス及び酸素(O)ガスを処理容器2に供給すればよい。このようなFCVD法を用いた場合、基板4の周辺部のエッジに意図しない堆積物(SiO)が付着することがある。堆積物をクリーニングして除去するには、基板エッジ近傍のみに選択的にプラズマを発生させ、エッジ近傍のみをエッチングすればよい。本形態のステージ1、プラズマ処理装置100及びプラズマ処理方法は、基板エッジ近傍のみに選択的にプラズマを発生させる場合に有用である。本形態は、特に、FCVD法などによって基板エッジに付着した堆積物を除去する場合に有用である。
ガス供給源3から供給されるエッチングガスとしては、物理的なエッチングの場合には、アルゴン(Ar)などの希ガスでもよいが、反応性を有するエッチングガス(CF系のガス(例:CF等))であってもよい。エッチングガスの種類は、これらに限定されるものではなく、従来から知られている各種のエッチングガスも用いることができる。
プラズマ処理装置100は、処理容器2内のガスを排気する排気装置5と、高周波電極1Bに高周波電力を供給する高周波電源6と、コントローラ7とを備えている。コントローラ7は、ガス流量制御器を備えたガス供給源3、排気装置5及び高周波電源6を制御するコンピュータである。コンピュータは、中央処理装置(CPU)と、各種の制御プログラムが格納された記憶装置とを備えている。本形態において、ガス供給、ガス排気、高周波電圧の印加、ヒータ加熱等の各動作は、制御プログラムにしたがって実行される。
ステージ1は、ステージ本体1Aと、高周波電極1Bと、伝送線路1Cと、ヒータ電極層1Dと、筒状の外側導体1Eとを備えている。ステージ1は基板用の載置面Sを有し、Z軸方向に沿った厚みを有している。
ステージ本体1Aは、セラミックを含む材料からなる。セラミックは、絶縁性の無機固体材料であり、原材料の粉末を焼結して形成される。セラミックとしては、絶縁性を有する焼結体が多く知られている。セラミックの材料としては、アルミナ(Al)、窒化アルミニウム(AlN)、ジルコニア(ZrO)、炭化ケイ素(SiC)、窒化ケイ素(Si)などが知られている。本例のセラミック材料は、AlNとする。
高周波電極1Bは、ステージ1の載置面Sの外周部下方領域において、厚み方向(Z軸方向)に延びている。換言すれば、高周波電極1Bは、鉛直方向に沿って上方向に突出する形状を有している。なお、載置面Sは、XY平面に平行である。
高周波電極1Bは、導電体材料から構成される。導電体材料としては、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)の他、高融点金属であるタングステン(W)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)などが知られている。必要に応じてステージ1はヒータ電極層1Dにより加熱される。また、基板4のエッジはプラズマにより高温になるため、高周波電極1Bは、発生するプラズマに対して耐熱性のある導電体材料から構成されることが好ましい。本例の高周波電極1Bは、高融点金属であるタングステン(W)から構成されるものとする。
伝送線路1Cは、高周波電極1Bと同一の材料から構成することもできる。すなわち、高周波電極1Bと伝送線路1Cとは一体的に構成することができるが、異なる材料からなることとしてもよい。伝送線路1Cは、電力損失を抑制するために、導電性が高い材料からなることが好ましく、例えば、銅(Cu)からなる。伝送線路1Cは、ステージ本体1A内に埋設されており、高周波電極1Bに接続されている。伝送線路1Cには、交流電力が供給されるので、伝送線路1Cと高周波電極1Bとは、交流電流が流れるように電気的に接続されていればよい。すなわち、伝送線路1Cと高周波電極1Bとは、必ずしも、物理的に連続している必要はない。伝送線路1Cは、水平方向に延びた複数の水平配線1C(H)と、ステージ1の中央からステージ1の支持軸の中心に沿って鉛直方向に延びた内側導体1C(V)とを備えている。この内側導体1C(V)は、筒状の外側導体1E内に配置されている。
ヒータ電極層1Dは、ステージ本体1A内に設けられている。ヒータ電極層1Dに通電することにより、ステージ1を加熱することができる。ヒータ電極層1Dは、高周波電極1Bの下方に位置しているが、上方に設けることもできる。すなわち、ヒータ電極層1Dを高周波電極1B或いは伝送線路1Cの上方に配置することで、高周波の遮蔽層として機能させることも可能である。ヒータ電極層1Dにより、基板4上に到達する高周波を遮断する場合は、第1の絶縁部材9を省略しても、基板4の表面におけるプラズマを抑制することが期待される。また、この場合、水平配線を構成する伝送線路1Cの形状も、隙間の無い形状とすることも考えられる。
ヒータ電極層1Dは、高抵抗の材料からなり、通電により加熱される発熱体である。抵抗加熱の材料としては、Ni−Cr系合金、Fe−Cr−Al系合金、上述の高融点金属、高融点金属シリサイド、炭化ケイ素(SiC)、及び黒鉛などが知られている。耐熱性の観点からは、例えば、高融点金属シリサイドであるMoSiなどを用いることもできる。
外側導体1Eは、例えば筒状の導電体であり、電力損失を抑制するために、導電性が高い材料からなることが好ましく、例えば、銅(Cu)からなるが、内側導体(伝送線路1C)と同じ材料から構成することもできる。外側導体1Eは、内側導体に対する電磁シールドとしても機能している。高周波電極1B、伝送線路1C及び外側導体1Eの材料としては、上記の導電体材料から選択される少なくとも1種以上の金属を含む材料を用いることもできる。
基板4の周辺部の外側には、上部電極8が配置されている。上部電極8は、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、又は、アルミニウム(Al)などの導電体材料から構成される。本例では、上部電極8は、アルミニウム(Al)からなる。処理容器2は、金属製の底板と、底板上に設けられた金属製の上部カバーとからなり、これらの間に密閉空間を提供している。処理容器2の上部を構成する上部カバーの材料は、本例では、アルミニウムである。上部電極8と処理容器2の上部カバーとは一体的に形成されていてもよい。
上部電極8の下方であって、ステージ1の水平方向の外側には、排気リング21(外側電極)が設けられている。排気リング21は、Z軸方向からみた平面形状が、円環状の導電体であり、ステージ1の中央から径方向(水平方向)に向かって凹み、この凹んだ形状がリングの周方向に沿って連続した形状を有している。凹んだ形状の内部には、ガスが存在可能な領域が形成される。排気リング21には、排気孔を設け、排気装置5を接続することで、処理容器2内部のガスを外部に排気することができる。処理容器2の内部のガスを排気する構造としては、排気リング21を用いない構造もある。排気リング21(外側電極)は、ステージ1の高周波電極1Bとの間の電界形成に寄与する。電界形成に用いることができる導電体の構造としては、排気リング21に限定されず、これと同様の構造の導電体を用いることができる。また、排気リング21の近傍では、プラズマを発生させず、基板4のエッジからは一定距離離間している。
上部電極8、処理容器2及び排気リング21の電位は、筒状の外側導体1Eと同様に、グランド電位に固定される。高周波電極1Bの電位は、高周波電源6からの高周波電力供給によって変動し、高周波電極1Bと排気リング21との間には高周波電圧が印加される。高周波電圧の印加により、高周波電極1Bと排気リング21とを結ぶ空間内に電界が形成され、かかる電界内に基板4のエッジが位置する。また、基板4のエッジは、水平方向に沿って突出している形状であるため、基板4の周辺部のエッジにおいて電界が集中し、このエッジ近傍においてプラズマが発生し易くなる。すなわち、基板エッジ近傍において効率的にプラズマを発生させることができる。
エッチングに適したガス内においてプラズマを発生させた場合、基板4のエッジに付着した堆積物を効率的にエッチングすることができる。高周波電極1Bは、セラミック内に埋設されているので、プラズマに晒されず、保護されている。
ガス供給源3から供給されるガスの供給位置は、処理容器2の中央部及び周辺部である。ガス供給源3からは、中央部供給用の第1ガスCGと、周辺部供給用の第2ガスPGが処理容器2内に供給される。第1ガスCGと、第2ガスPGの種類は、同一であってもよいし、異ならせてもよい。ガス供給源3は、流量コントローラを含んでおり、コントローラ7は、流量コントローラを制御して、処理容器2内に供給されるガスの流量を制御することができる。処理容器2の中央部及び周辺部からガスを供給することにより、基板4のエッジ近傍におけるガス状態(ガス流、ガス種の混合比など)を、さらに精密に制御することができる。
例えば、ガス供給源3から第1ガスCGとしてXガスを中央部に供給し、第2ガスPGとしてYガスを周辺部に供給する。Xガスとしてはフッ化炭素(CF)、Yガスとしては酸素(O)が例示される。基板4のエッジ近傍においては、これらのガスは混合して、SiO用のエッチングガスとなる。もちろん、第1ガスCGが、Xガス及びYガスを含み、第2ガスPGも、Xガス及びYガスを含み、これらのガスの混合比のみを変えることもできる。キャリアガスとして、Ar等の希ガスを含むこともできる。必要に応じて、水素(H)ガス、窒素(N)ガスや、エッチング時に必要なその他のガスを利用することもできる。
プラズマ処理装置100は、ステージ1上に配置される第1の絶縁部材9を備えている。第1の絶縁部材9は、ほぼ円柱状のブロックであり、ステージ1の載置面Sから離間して配置されている。ステージ1の載置面S上には、基板4が配置されるので、第1の絶縁部材9は、基板4の露出表面からも離間している。第1ガスCGは、第1の絶縁部材9の中央部に設けられた貫通孔を介して、ガス供給源3から処理容器2の内部に供給される。第1ガスCGは、第1の絶縁部材9の貫通孔下端から基板4の表面に向けて流れ、基板4の中央部の表面に衝突した後、径方向に沿って放射状に基板表面上をエッジに向けて流れていく。
第1の絶縁部材9は、ステージ1の載置面S上に配置される基板4に対してギャップを介して配置されている。基板4のエッジ近傍において選択的にプラズマを発生させるため、その他の領域においてはプラズマの発生を抑制することが好ましい。基板4上にギャップを介して第1の絶縁部材9を配置することで、ギャップ内におけるガス流は許容するが、適当な寸法のギャップに設定することにより、ギャップ内におけるプラズマ発生を抑制することが可能である。すなわち、ギャップが小さい場合には、ギャップ内でのプラズマの発生が抑制される。
第1の絶縁部材9は、単一の部材から構成することもできるが、複数の部材から構成することもできる。第1の絶縁部材9の外周部下端には、交換用のリング部品91が設けられている。本例の第1の絶縁部材9(本体)とリング部品91とは、同一の絶縁材料からなり、併せて絶縁部材を構成している。これらの絶縁部材の材料は、具体的には、石英である。同一材料の場合には、熱膨張係数が同一となるため、歪み等が少なくなるという利点がある。この絶縁部材の外周部直下の領域においては、基板4のエッジが位置し、このエッジの位置においてプラズマが発生する。したがって、リング部品91は、プラズマの影響を受け、長時間使用すると、劣化する。そこで、リング部品91は、交換できるようになっており、本体である第1の絶縁部材9を全て交換しなくてもよい構成になっている。
プラズマ処理装置100は、ステージ1の載置面Sよりも下方に配置される第2の絶縁部材10を備えている。第2の絶縁部材10は、ほぼ円環状のブロックであり、基板4の外周部の下方に配置されている。詳説すれば、基板4のエッジは、第1の絶縁部材9(リング部品91)と第2の絶縁部材10との間に位置し、側方には排気リング21が配置され、基板4の中央部の下方にはステージ1が位置している。要するに、基板4のエッジは、これらの要素によって、囲まれた空間内に配置されており、基板エッジにおいて電界が集中し、プラズマが発生し易い構造になっている。また、第2の絶縁部材10は、処理容器2の底面と基板4のエッジとの間の空間におけるプラズマの発生を抑制している。
図2は、図1に示した領域IIを拡大した断面図である。
ギャップΔgは、基板4の表面と第1の絶縁部材9の下面との間の隙間の寸法である。第1の絶縁部材9の下端の下面と、リング部品91の下端の下面とは面一である。したがって、ギャップΔgは、基板4の表面とリング部品91の下面との間の隙間の寸法でもある。第1の絶縁部材9の中央部に設けられた貫通孔から流入した第1ガスCGは、基板4の表面に沿って、ギャップΔgで規定される空間内を基板エッジに向けて流れていく。ギャップΔgの好適な範囲は、以下の通りである。
0.3mm≦Δg≦0.6mm
一般的なプラズマは,0.1〜100Paの圧力のガスに、適当な電界がかかると発生する。また、プラズマが発生するには、十分な空間が必要である。したがって、圧力が高く、電界がかからず、十分な空間がない環境下では、プラズマは発生しない。ギャップΔgが小さくなれば、この狭い空間内においては、基板エッジ近傍よりも圧力が高くなり、ステージ1の中央部においては、電界もかかりにくい構造であるため、プラズマが発生しにくくなる。ギャップΔg=0.3mm、0.4mm、0.5mm、0.6mmの場合、シミュレーション解析によれば、ステージ1の直上領域においては、ほとんどプラズマが発生しない電界強度であった(電界強度:Nearly Zero〜Low(図4参照))。Δg=0.7mmの場合、ステージ直上領域において、わずかに電界強度が上昇することが確認された。ギャップΔgが0.7mm以上の場合においても、基板エッジ近傍に選択的にプラズマを発生させることができるが、0.6mm以下の方が好ましい。
このように、ギャップΔgが上限値を超える場合にはプラズマが発生しやすくなり、下限値よりも小さい場合には、ガスの流れが妨げられる。したがって、ギャップΔgが上記関係式を満たすことにより、基板エッジ近傍以外の領域においては、ギャップ内においてプラズマが発生しにくくなり、且つ、ガス流がギャップ内をスムーズに流れることになる。
第2ギャップΔGは、基板4のエッジから1mm程度内側の表面と、リング部品91における上部リングの下面98(図6参照)との間の隙間の寸法である。第2ギャップΔGの好適な範囲は、以下の通りである。
Δg<ΔG
更に好適には、Δg+20mm<ΔGである。すなわち、基板エッジの近傍において、プラズマが発生するのに十分な空間を与えることにより、プラズマが発生し易くなる。
載置面S上に配置される基板4の最大径DSmaxよりも、載置面Sの最大径DMmaxは小さい。図2においては、距離ΔD=(DSmax−DMmax)/2を示している。基板4の周辺部のエッジから、ステージ1の周辺部のエッジまでの水平方向の最短距離が、距離ΔDに等しくなる。なお、基板4の周辺部のエッジは、同図では鉛直面を示しているが、多くの場合は、図4のように傾斜したエッジ(ベベルエッジ)となっており、上述のように、堆積物が付着している基板4が対象となる場合がある。
プラズマ処理装置100においては、処理対象の基板4の寸法は、装置仕様で予め決まっている。例えば、8インチ(直径200mm、厚み725μm)のウエハを処理する場合、DSmaxは、ウエハの直径である。基板4の最大径DSmaxよりも、載置面Sの最大径DMmaxの方が小さい場合(DMmax<DSmax)、基板4のエッジは、載置面Sから食み出すことになり、エッジ近傍においてプラズマが発生し易くなる。なお、12インチ(直径300mm、厚み775μm)のウエハを処理する場合も、基板エッジの側方への突き出し量が問題であるから、ΔDの好適範囲は同一である。距離ΔDの好適な範囲は、以下の通りである。
2mm≦ΔD≦4mm
換言すれば、8インチウエハが処理対象の場合、ステージ1の最大径DMaxは196mm(200mm―4mm)〜192mm(200mm−8mm)である。12インチウエハが処理対象の場合、ステージ1の最大径DMaxは296mm(300mm―4mm)〜292mm(300mm−8mm)である。
基板4の周辺部のエッジの縦断面形状(ステージ中心を通り、径方向に沿ったZX断面の形状)は、半円(図4参照)とする。この構造の場合、シミュレーション解析によれば、ΔD=0mmの場合においても、基板エッジの近傍には選択的にプラズマが発生する。電界強度が高い領域(High(図4参照))の縦断面形状は、概ね半円の上部にしか分布せず、半円の下部において高強度のプラズマが発生しない。半円のエッジの中心位置を原点とし、水平方向に沿って原点から外側に延びる方向の角度をα=0°とする。ΔD=0mmの場合、高強度の電界は、0°≦α≦90°の範囲(図4参照)に分布している。
ΔD=2mmの場合、高強度の電界(High)は、−20°≦α≦90°の範囲(図4参照)に分布している。ΔD=3mmの場合、高強度の電界(High)は、−40°≦α≦115°の範囲(図4参照)に分布している。ΔD=4mmの場合、高強度の電界(High)は、−70°≦α≦115°の範囲(図4参照)に分布している。なお、基板4の面内温度を均一に保持しつつ処理することを考えると、より載置面積が少なくなるΔDが5mm以上となる寸法は好ましくない。ステージ本体1Aの側面にプラズマを到達させないためには、ΔD=3mmがよいが、エッジにおけるカバレッジの高いプラズマ発生の観点からはΔD=4mmとしてもよい。
高周波電極1Bの厚み方向の寸法ΔZは、0.05mm≦ΔZ≦10mmを満たすことが好ましい。ΔZの更に好ましい範囲は、3mm≦ΔZ≦10mmである。ΔZの更に好ましい範囲は、5mm≦ΔZ≦10mmである。ステージ本体1Aの上部表面から高周波電極1Bの上端までの距離は1mm以上であることが好ましく、本例では1mmとする。
高周波電極1Bは、厚み方向(Z軸方向)に沿って延びている。寸法ΔZが下限よりも小さい場合には、外側電極に対する対向面積が小さくなり、基板エッジ近傍でのプラズマ発生が抑制される傾向がある。寸法ΔZが上限よりも大きい場合には、基板エッジへの電界集中が十分でなくなるという不具合がある。寸法ΔZが上記関係式を満たす場合には、かかる不具合を抑制して、基板のエッジ近傍に選択的にプラズマを発生し易くなる。
高周波電極1Bは、ステージ1の側面から、さほど離れない位置に配置される。すなわち、高周波電極1Bは、載置面Sの外周部下方領域PR内に配置される。載置面Sの周辺部のエッジからの距離Δrが、1mm≦Δr≦5mmを満たす領域を外周部下方領域PRとする。
高周波電極1Bは、ステージ本体1A内に埋設され、保護されているので、Δrは0よりも大きい。Δrが1mm以上であれば、セラミックのステージ本体1Aがプラズマに晒されても簡単には削れず、高周波電極1Bが保護されることになる。Δrが5mm以下であれば、必要以上に基板の側面から離間しないため、基板4のエッジ近傍に有効にプラズマを発生させることができる。また、Δrが5mm以下であれば、セラミックによる電界変化の影響も抑制することができる。
ステージ1の載置面S上に配置される基板4の周辺部のエッジの径方向の位置は、(リング部品91を含む)第1の絶縁部材9の下端の周辺部のエッジの径方向の位置よりも外側に位置する。基板4のエッジは、第1の絶縁部材9(リング部品91)の下端の外側エッジよりも外側に位置するので、基板4のエッジが第1の絶縁部材9(リング部品91)から食み出すことになる。したがって、基板4のエッジ近傍において、上方に十分な第2ギャップΔGの空間が形成され、プラズマが発生し易くなる。
基板4の周辺部のエッジの径方向の位置R1と、(リング部品91を含む)第1の絶縁部材9の下端の周辺部のエッジの径方向の位置R2との差分ΔRは、0.5mm≦ΔR≦3mmを満たしており、基板エッジ近傍に適切にプラズマが発生し易くなる。
図2の構造において、例えば、Δg=0.4mm、Δr=2mm、ΔD=3mm、ΔR=2mm、ΔLS=15mm、ΔG=9mm、ΔLE=19mmとする。ここで、ΔLSは、基板4のエッジと排気リング21(外側電極)との間の最短距離である。ΔLEは、高周波電極1Bと排気リング21(外側電極)との間の最短距離である。距離ΔLS及び距離ΔLEの好適な範囲は、以下の通りである。
10mm≦ΔLS≦100mm
13mm≦ΔLE≦103mm
プラズマを発生させたい基板4のエッジから、排気リング21における最短距離を与える位置P21までの距離ΔLSは、上記の下限値よりも小さくなると、排気リング21の方にプラズマのエネルギーが流れることが確認された。したがって、基板エッジのみでプラズマが発生しにくくなる傾向がある。したがって、距離ΔLSは、上記の下限値以上であることが好ましく、この場合には、基板エッジのみに選択的にプラズマを発生させることができる。また、距離ΔLSが、上限値を超えて離れると、基板エッジのプラズマが発生しにくくなる傾向がある。距離ΔLSが無限の場合には、プラズマは発生しないので、プラズマを発生させるためには、上限値は100mm以下であることが好ましい。
高周波電極1Bの位置は、基板エッジから(ΔD+Δr)だけ離間している。ΔDの好適範囲は2mm〜4mmであり、Δrの好適範囲は1mm≦Δr≦5mmであるから、これらの合計値の範囲は、3mm〜9mmである。したがって、ΔLEは、ΔLS+3mm以上であることが好ましい。したがって、上記の範囲を満たすことが好ましい。更に好適には、ΔLS+3mm≦ΔLE≦ΔLS+9mmを満たす。更に、ΔLS+2mm≦ΔLE≦ΔLS+8mmを満たすこともできる。
なお、排気リング21の内側端よりも内側と、リング部品91との間には、第2ガスPGを導入するための通路が形成されている。上部電極8には、この通路に連通する貫通孔が設けられている。第2ガスPGを通過させるための複数の貫通孔が、上部電極8に設けられていてもよい。上部電極8の貫通孔から導入された第2ガスPGは、リング部品91の外側の通路を通って、排気リング21の内側、すなわち、基板4のエッジに到達する。なお、第2ガスPGの導入経路は、他の経路に設定することも可能である。
次に、高周波電極1Bの構造について、さらに詳しく説明する。
図3は、図1に示したプラズマ処理装置内における高周波電極を説明するための斜視図である。
ステージ1は、複数の伝送線路1C(水平配線1C(H))を備えている。図3においては、水平配線1C(H)の数は12本であり、任意の隣接する2本の水平配線1C(H)は30°の角度を成している。水平配線1C(H)は、リング状の高周波電極1Bに電力を伝達するものであり、その数は1本でもよいが、周方向に均等なバイアスを与えるためには、3本以上であることが好ましい。それぞれの伝送線路1C(水平配線1C(H))は薄膜であり、幅Wは0.5mm≦W≦5mmを満たしている。幅Wは水平面(XY面)内において、径方向に垂直な方向の寸法である。
複数の水平配線1C(H)は、ステージ1の略中心位置(XY平面内におけるステージ1の重心位置)から高周波電極1Bに向けて放射状に延びており、高周波電極1Bに繋がっている。基板4のエッジ近傍におけるプラズマ発生に寄与するのは、載置面Sの外周部下方領域PR(図2参照)に位置する高周波電極1Bである。高周波の伝送線路1Cは、高周波電極1Bに高周波を供給している。ステージ1の平面形状の重心位置を、ステージの中心とすると、ステージの略中心位置に位置する水平配線1C(H)の部位に、垂直配線としての内側導体1C(V)が接続されている。ステージの略中心位置は、ステージの中心から、ステージの最大径の10%以下の距離の領域内の位置とする。内側導体1C(V)は、処理容器2の底面を貫通して外部に延びている。
幅Wが、上記の下限よりも小さい場合には、抵抗値が大きく増加して電力損失が生じる。幅Wが上限値よりも大きい場合には、伝送線路1C(水平配線1C(H))の上方に発生する電界によって、基板上に、広くプラズマが広く発生する可能性がある。基板のエッジの近傍にのみ選択的にプラズマを発生させるためには、水平配線1C(H)の上方のプラズマ発生は好ましくはない。0.5mm≦W≦5mmを満たす場合には、かかる不具合を抑制して、基板のエッジ近傍に選択的にプラズマを発生することができる。なお、プラズマ発生抑制の観点から、複数の伝送線路C(水平配線1C(H))間には隙間があることが好ましい。
高周波電極1Bの平面形状(Z軸方向からみたXY平面内の形状)は、リングを含んでいる。この場合、リング状の高周波電極1Bの周囲において、連続的にリング状のプラズマを発生させることができる。基板の平面形状が円形である場合、基板のエッジに沿って円環状のプラズマを発生させることができる。
高周波電極1BはZ軸方向に沿って延びている部分を有するので、好適な立体形状は、筒形となる。筒の高さは上述のΔZで与えられるが、筒形の場合、ΔZは、水平配線1C(H)のZ軸方向の厚みよりも大きくなる。高周波電極1Bの径方向の厚みは、水平配線1C(H)のZ軸方向の厚みと同様とすることができる。この厚みは、例えば、0.5mm〜1mmである。
高周波電極1Bの周囲には、排気リング21が設けられている。排気リング21は、上部導電体リング21A、中部導電体リング21B、下部導電体リング21Cを備えており、これらが一体的に形成されている。上部導電体リング21Aの形状は円環状の板であり、径方向の寸法は、上述のΔLSに相関する。中部導電体リング21Bの形状は筒状である。下部導電体リング21Cの形状は円環状の板であり、径方向の寸法は、上部導電体リング21Aの径方向の寸法よりも短い。したがって、高周波電極1Bに最も近い位置には、上部導電体リング21Aが位置することになる。
排気リング21の中部導電体リング21Bは、処理容器2の内壁面2wに固定され、電気的に接続されている。処理容器2は、グランド電位に固定されており、排気リング21の電位もグランド電位となる。また、中部導電体リング21Bは、ステージの中心から離れた箇所に位置しており、高周波電極1Bの水平方向の延長線上に位置している。換言すれば、排気リング21において、中部導電体リング21Bと高周波電極1Bとの間には、強い電界が発生しにくい形状になっている。すなわち、高周波電極1Bの上方に位置する基板と、中部導電体リング21Bの上方に位置する上部導電体リング21Aとの間に、強い電界が形成される構造となっている。また、下部導電体リング21Cの径方向長は短い。したがって、排気リング21は、これが排気装置に接続された場合には、排気機能を有するとともに、基板エッジ近傍の上面側寄りに選択的に強い電界を発生するような形状を有している。堆積物は、基板の上面側に多く堆積するので、かかる構造は、堆積物のエッチングに有効である。
なお、排気リング21が、下部導電体リング21Cを有しない形状であっても、基板エッジにおいて、プラズマが発生する。プラズマ発生に主として寄与しているのは、上部導電体リング21Aだからである。
図4は、基板エッジの周囲のプラズマ分布について説明するための図である。同図は、ステージの重心を通り、径方向に沿った縦断面構造を示している。
基板4の周辺部のエッジには、FCVD法等で形成された堆積物4Aが付着しているものとする。高周波電極1Bに高周波変位を与えると、基板エッジよりも外側に配置された排気リングとの間の空間内に交番電界が形成される。交番電界内において突き出している基板エッジ近傍には、プラズマが発生する。
処理容器内において、最も高い電界が発生する領域を高電界領域SH(High)とする。正確には、最も高い電界の90%以上の電界強度を有する領域を高電界領域SH(High)とする。最も高い電界の90%未満50%以上の電界強度を有する領域を中電界領域SM(Middle)とする。最も高い電界の50%未満10%以上の電界強度を有する領域を低電界領域SL(Low)とする。最も高い電界の10%未満の電界強度を有する領域を略ゼロ電界領域SN(Nearly Zero)とする。
基板エッジ近傍は、高電界領域SH(High)であり、その周囲に中電界領域SM(Middle)が形成され、中電界領域SM(Middle)の外側は低電界領域SL(Low)となる。低電界領域SL(Low)の外側は略ゼロ電界領域SN(Nearly Zero)となる。基板エッジに電界が集中しているため、基板エッジから離れるに従って、電界強度は急激に低下する。例えば、基板エッジから下方に少し離れただけで、電界強度は略ゼロ(Nearly Zero)となる。排気リングの上部導電体リング21Aは、基板4よりも高い位置に存在しているので、基板4の下側領域よりも、上側領域の方が電界強度は高くなる傾向にある。同図の縦断面内における高電界領域SH(High)の断面積は、低電界領域SL(Low)の断面積よりも小さい。低電界領域SL(Low)は、基板エッジから基板4の中心方向に向かって、基板4の上側の表面上を延びている。
基板エッジに付着した堆積物4Aをプラズマエッチングにより除去するには、縦断面内において、基板エッジの周囲を縦方向に囲むように高強度の電界が発生することが好ましい。また、基板エッジから離れた位置においては、不要なプラズマは発生しない方がよいので、電界強度は低い方が好ましく、略ゼロであることが好ましい。ステージの中心位置における基板4上のギャップ内の空間は、略ゼロ電界領域SN(Nearly Zero)となっている。電界を発生させる要因としては、高周波電極1B及び水平配線1C(H)があるが、高周波電極1Bは基板周辺部においてZ軸方向に沿って延びており、水平配線1C(H)は、ステージ本体1Aの上側の表面からは離間している。また、上部には第1の絶縁部材9が配置されている。したがって、ステージの中心位置近傍上方の基板4上の空間内では、電界に影響を与えるものが少なく、電界は略ゼロとなる。
高電界領域SH(High)のプラズマが、基板エッジの周囲を覆うことができるかどうかは、上述の角度αを用いて評価する。基板4の下面のステージ1からの水平方向突き出し量であるΔDの好適範囲は、上述の通りであり、2mm≦ΔD≦4mmである。
一方、基板4の上面の絶縁部材からの水平方向突き出し量である差分ΔRは、0.5mm≦ΔR≦3mmが好ましく、基板エッジ近傍に適切にプラズマが発生し易くなる構造となっている。差分ΔRが、上限値を超える場合には基板エッジよりも中心寄りの領域上にプラズマが発生しやすくなり、下限値よりも小さい場合には、基板エッジ近傍におけるプラズマの発生が抑制される。したがって、ΔRが上記関係式を満たすことにより、基板エッジ近傍以外の領域においてプラズマが発生しにくくなり、且つ、基板エッジ近傍においては選択的にプラズマが発生し易くなる。
図5は、別の例示的実施形態に係るプラズマ処理装置における基板エッジを含む領域の縦断面図である。
ガス供給源から供給されるガスの供給位置は、処理容器2の中央部及び周辺部である。図2においては、排気リング21よりも内側の位置から周辺部供給用の第2ガスを供給した。第2ガスの供給位置は、排気リング21の位置であってもよい。すなわち、排気リング21の中部導電体リングにガス供給用の貫通孔を設け、この貫通孔から第2ガス(第1周辺ガスPG1)を供給することができる。また、排気リング21の上部導電体リングにガス供給用の貫通孔を設け、この貫通孔から第2ガス(第2周辺ガスPG2)を供給することができる。これらの構造の場合、排気リング21とリング部品91との間には、隙間を設ける必要がなく、排気リング21の上部導電体リングの内側端と、リング部品91の上部リングの外側端とは、接触させることができる。
図6は、リング部品91を構成する弧状部品の斜視図である。
上述のプラズマ処理装置は、基板周囲のエッジ近傍にプラズマを発生させるものである。基板エッジ近傍に配置される交換用のリング部品91は、長期間の使用を続けると劣化する。リング部品91は、分割型の絶縁部材からなり、個々の絶縁部材は弧状部品91Aである。弧状部品91Aは、幅広の上部リング92と、幅狭の下部リング93とを一体化した形状を有している。上部リング92は円環状の絶縁体からなる。
上部リング92の下部リング93よりも内側に位置する部分は、図2に示した第1の絶縁部材9の下部の側方凹部9D内に嵌り込む。側方凹部9Dは、第1の絶縁部材9の外周側面から径方向に沿って、第1の絶縁部材9の中心軸に向けて延びた凹部である。側方凹部9Dは、第1の絶縁部材9の縦方向の中心軸を囲むように周方向に沿って延びた溝を構成している。上部リング92の内側面94は、第1の絶縁部材9の側方凹部9Dの最深部に対向する。上部リング92の上面96は、側方凹部9Dを構成する面の中で第1の絶縁部材9の下面となる面に接触する。上部リング92の内側の下面99は、側方凹部9Dを構成する面の中で上面となる面に接触する。上部リング92の外側の下面98は、基板エッジの上方に位置している。下面98は、基板表面から、ΔG(図2参照)だけ離間している。上部リング92の外側面95は、排気リングの位置を制限している。下部リング93の下面97は、基板4に対向しており、第1の絶縁部材9の下端の下面と面一である。下部リング93のZ軸方向の寸法は、ΔG(図2参照)を規定している。
リング部品91は、複数の弧状部品91Aからなる。同図では、円弧の開き角が180°のものを示しており、1個のリング部品91は、2個の弧状部品91Aからなる。リング部品91は、3個以上に分割できる形状とすることも可能である。
図7は、更に別の例示的実施形態に係るプラズマ処理装置の縦断面構成を示す図である。
このプラズマ処理装置は、図1〜図6において説明したプラズマ処理装置の変形例であり、高周波電極1BがZ軸方向に延びていない形状である点のみが、上述のプラズマ処理装置と異なる。このプラズマ処理装置は、図1に示したように、ステージ1と、ステージ1を収容する処理容器2と、処理容器2内におけるプラズマ発生用のガス供給源3と、を備えている。ここで、ステージ1は、載置面Sを有し、高周波電極1Bが埋設されたステージ本体1Aを備えている。ステージ本体1Aは、セラミックを含み、高周波電極1Bは、載置面Sの外周部下方領域に位置する。載置面S上に配置される基板4の最大径DSmaxよりも、載置面Sの最大径DMmaxは小さい(DSmax>DMmax)。すなわち、ΔD=(DSmax−DMmax)/2>0である。
基板4の周辺部の外側には、排気リング(外側電極)を配置することができる。外周部下方領域の高周波電極1Bと排気リングとの間に高周波電圧が印加されることで、基板4の周辺部のエッジ近傍にプラズマが発生し易くなる。基板4の最大径DSmaxよりも、載置面Sの最大径DMmaxの方が小さいので、基板4のエッジは、載置面Sから食み出すことになり、エッジ近傍においてプラズマが発生し易くなる。エッチングに適したガス内においてプラズマを発生させた場合、基板4のエッジに付着した堆積物4Aを効率的にエッチングすることができる。高周波電極1Bは、セラミック内に埋設されているので、プラズマに晒されず、保護されている。
なお、上述のシミュレーションは、HFSS(登録商標:Ansoft社の有限要素法による高周波電磁界シミュレーションソフトウエア)を用いて行った。基板4及びステージ1の載置面の平面形状は円形であり、シミュレーションの条件の基準値は、以下の通りであり、特に断りの無い場合は、以下のパラメータを用い、条件に応じて、個々のパラメータを変更した。
(基板4)
・基板4の材料:Si
・基板4の直径DSmax:300(mm)
・基板4の厚み:775(μm)
(ステージ本体1A)
・ステージ本体1Aの材料:AlN
(高周波電極1B)
・高周波電極1Bの材料:W
・高周波電極1Bの直径:290(mm)
・高周波電極1Bの厚み:1(mm)
・高周波電極1Bの寸法ΔZ:7(mm)
(各水平配線1C(H))
・水平配線1C(H)の材料:W
・水平配線1C(H)の直径:289(mm)
・水平配線1C(H)の厚み:1(mm)
(内側導体1C(V))
・内側導体1C(V)の材料:W
・内側導体1C(V)の直径:3(mm)
・内側導体1C(V)のZ軸方向長:100(mm)
(外側導体1E)
・外側導体1Eの材料:Al
・外側導体1Eの直径:10(mm)
・外側導体1EのZ軸方向長:100(mm)
(第1の絶縁部材9(本体))
・第1の絶縁部材9の材料:石英(SiO
・第1の絶縁部材9の直径:302(mm)
・第1の絶縁部材9の厚み:80(mm)
(リング部品91)
・リング部品91の材料:石英(SiO
・Δg:0.5(mm)
・ΔG:9(mm)
・ΔR:2(mm)
(排気リング21)
・排気リング21の材料:Al
・排気リング21の上部導電体リング21Aの径方向の寸法:45(mm)
・排気リング21の中部導電体リング21Bの径方向の寸法:15(mm)
・排気リング21の下部導電体リング21Cの径方向の寸法:20(mm)
・排気リング21のZ軸方向の寸法:40(mm)
・ΔLS:15(mm)
・ΔLE:21(mm)
(高周波電源6)
・プラズマ発生用の高周波電力の周波数:13.56MHz
上述の例示的実施形態に係るプラズマ処理方法は、上述のいずれかのプラズマ処理装置を用い、ステージ1上に基板4を配置するステップと、ガス供給源3から処理容器2内にガスを供給するステップとを備えている。さらに、この方法は、高周波電極1Bに高周波電力を供給し、基板4の周辺部のエッジ近傍において、選択的にプラズマを発生させるステップを備えている。基板4の周辺部のエッジ近傍において、選択的にプラズマが発生するので、他の部分をプラズマに晒すことなく、効率的に基板エッジをプラズマ処理することができる。
上述のプラズマ処理装置及び方法は、CVD成膜装置において基板エッジに形成された堆積物のエッチングに用いることができる。堆積物は、剥離等により、コンタミネーションとなる。このような堆積物を除去することにより、基板搬送時のコンタミネーションを防止することができる。また、上述のプラズマ処理装置及び方法は、ヒータ電極層を備えているため、単一の装置において、基板のベベルに堆積された堆積物の除去の他、基板のアニールを行うこともできる。ヒータ電極層の構造や寸法を最適化すれば、基板温度の均一性とベベルエッチング性能を共に向上させることができる。例えば、流動性CVDを行った後、ベベルエッチングを行い、しかる後、アニールを行うことができる。また、アニールを行いながら、ベベルエッチングを行うことも可能である。
なお、プラズマ発生機構としては、容量結合型(CCP)のプラズマ発生機構を用いることができる。高周波電極1Bと、排気リング21(外側電極)との間に高周波電圧を印加する場合、外側電極の方に電位が変動する高周波電位を印加する構成も考えられる。また、双方の電極に高周波を印加することも可能であり、必要に応じて、直流電位を与えることも考えられる。ステージ1の下方には、第2の絶縁部材10が位置しているが、第2の絶縁部材10の形状は、中空の筒状である。第2の絶縁部材10の形状は、ステージ1の下方領域を全て満たす形状であってもよい。また、高周波電極1BのZ軸方向に沿って延びる方向は、完全な鉛直方向でなくてもよい。すなわち、径方向又は周方向に沿って高周波電極1Bが傾斜していても、上述の原理に従えば、基板エッジ近傍にプラズマを発生させることができる。また、基板としては、円形のウエハの他、四角形以上の多角形の基板も処理対象とすることができる。
以上、種々の例示的実施形態について説明してきたが、上述した例示的実施形態に限定されることなく、様々な省略、置換、及び変更がなされてもよい。また、異なる実施形態における要素を組み合わせて他の実施形態を形成することが可能である。また、以上の説明から、本開示の種々の実施形態は、本明細書において説明されており、本開示の範囲及び主旨から逸脱することなく種々の変更をなし得ることが、理解されるであろう。したがって、本明細書に開示した種々の実施形態は限定することを意図しておらず、真の範囲と主旨は、添付の特許請求の範囲によって示される。
1…ステージ、1A…ステージ本体、1B…高周波電極、1C…伝送線路、1D…ヒータ電極層、1E…外側導体、2…処理容器、2w…内壁面、3…ガス供給源、4…基板、4A…堆積物、5…排気装置、6…高周波電源、7…コントローラ、8…上部電極、9…第1の絶縁部材、9D…側方凹部、10…第2の絶縁部材、21…排気リング、21A…上部導電体リング、21B…中部導電体リング、21C…下部導電体リング、91…リング部品(絶縁部材)、91A…弧状部品、92…上部リング、93…下部リング、94…内側面、95…外側面、96…上面、97…下面、98…下面、99…下面、100…プラズマ処理装置、CG…第1ガス、PG…第2ガス、PG1…第1周辺ガス、PG2…第2周辺ガス、PR…外周部下方領域、S…載置面、SH…高電界領域、SL…低電界領域、SM…中電界領域、SN…略ゼロ電界領域。

Claims (15)

  1. 載置面を有するステージであって、
    前記ステージは厚みを有し、
    高周波電極が埋設されたステージ本体を備え、
    前記ステージ本体はセラミックを含み、
    前記高周波電極は、前記載置面の外周部下方領域において前記厚みの方向に延在する、
    ことを特徴とするステージ。
  2. 前記ステージの略中心位置から前記高周波電極に繋がる複数の伝送線路を更に備え、
    それぞれの前記伝送線路は幅Wの薄膜であり、
    幅Wは、
    0.5mm≦W≦5mm
    を満たす、
    ことを特徴とする請求項1に記載のステージ。
  3. 前記載置面上に配置される基板の最大径よりも、前記載置面の最大径は小さい、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のステージ。
  4. 前記ステージ本体内にヒータ電極層を備える、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のステージ。
  5. 前記高周波電極の前記厚み方向の寸法ΔZは、
    0.05mm≦ΔZ≦10mm
    を満たす、
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のステージ。
  6. 前記載置面の前記外周部下方領域は、前記載置面の周辺部のエッジからの距離Δrが、
    1mm≦Δr≦5mm
    を満たす、
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のステージ。
  7. 前記高周波電極の平面形状は、リングを含む、
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のステージ。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載のステージと、
    前記ステージを収容する処理容器と、
    前記処理容器内におけるプラズマ発生用のガス供給源と、
    を備えるプラズマ処理装置。
  9. 前記ガス供給源から供給されるガスの供給位置は、前記処理容器の中央部及び周辺部である、
    ことを特徴とする請求項8に記載のプラズマ処理装置。
  10. 前記ステージの前記載置面上に配置される基板に対してギャップを介して配置される絶縁部材を更に備える、
    ことを特徴とする請求項8又は請求項9に記載のプラズマ処理装置。
  11. 前記ギャップをΔgとし、
    ギャップΔgは、
    0.3mm≦Δg≦0.6mm
    を満たす、
    ことを特徴とする請求項10に記載のプラズマ処理装置。
  12. 前記ステージの前記載置面上に配置される基板の周辺部のエッジの径方向の位置は、前記絶縁部材の下端の周辺部のエッジの径方向の位置よりも外側に位置する、
    ことを特徴とする請求項10又は請求項11に記載のプラズマ処理装置。
  13. 前記基板の周辺部のエッジの径方向の位置R1と、前記絶縁部材の下端の周辺部のエッジの径方向の位置R2との差分ΔRは、
    0.5mm≦ΔR≦3mm
    を満たす、
    ことを特徴とする請求項12に記載のプラズマ処理装置。
  14. ステージと、
    前記ステージを収容する処理容器と、
    前記処理容器内におけるプラズマ発生用のガス供給源と、
    を備え、
    前記ステージは、載置面を有し、高周波電極が埋設されたステージ本体を備え、
    前記ステージ本体はセラミックを含み、
    前記高周波電極は、前記載置面の外周部下方領域に位置し、
    前記載置面上に配置される基板の最大径よりも、前記載置面の最大径は小さい、
    ことを特徴とするプラズマ処理装置。
  15. 請求項8〜14のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置を用い、
    前記ステージ上に基板を配置するステップと、
    前記ガス供給源から前記処理容器内にガスを供給するステップと、
    前記高周波電極に高周波電力を供給し、前記基板の周辺部のエッジ近傍において、選択的にプラズマを発生させるステップと、
    を備えたプラズマ処理方法。
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