以下、図面を参照しながら本発明の各実施形態について詳しく説明する。
<<1.第1の実施形態>>
以下、本発明の第1の実施形態について説明する。
<1−1.調光システムの構成>
まず、図1を参照して、第1の実施形態に係る調光システムの構成の一例について説明する。図1は、第1の実施形態に係る調光システム1の構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、調光システム1は、調光装置10、リソース提供元12、災害DBサーバ13、及びユーザ端末14で構成される。
調光装置10は、リソース提供元12及び災害DBサーバ13から受信する情報に基づき、調光フィルム100の光の透過状態を制御する装置である。調光装置10は、例えば、調光フィルム100、動作チェッカー101、スイッチ102、電源103、予備電源104、操作パネル105、制御部106、送信部107、受信部108、記憶部109、及び出力部110を備える。
調光フィルム100は、電気的制御によって光の透過状態を制御可能なフィルムである。調光フィルム100は、例えば、電圧が印加された通電状態または電圧が印加されていない非通電状態のいずれかの状態であるかに応じて、透明または不透明のいずれかの状態となる。
具体的に、調光フィルム100には、電圧が印加された通電状態で透明の状態となり、電圧が印加されていない非通電状態で不透明の状態となるタイプ(以下、「ノーマルタイプ」とも称される)のフィルムがある。
一方、調光フィルム100には、電圧が印加された通電状態で不透明の状態となり、電圧が印加されていない非通電状態で透明の状態となるタイプ(以下、「リバースタイプ」とも称される)のフィルムもある。
第1の実施形態では、調光フィルム100が窓に張り付けて用いられる例について説明する。ここで、窓は、開口部に設置される可動型もしくははめ込み型の建具である。開口部は、部屋や廊下などの建物の外壁部分、屋根、ドア等に設けられる。開口部にはガラス等の透明部材がはめ込まれる。窓の種類は、例えば、横引き、引き違い、開き、はめ殺し等を含む。また、センサーが設置され、人・物の位置に反応して開閉する自動ドアを構成する透明部材等も窓に含む。なお、室内の空間を仕切るパーテーションが開口部を有し、当該パーテーションの開口部に透明部材がはめ込まれている場合、当該パーテーションも窓に含まれる。
調光フィルム100が張り付けられた(設けられた)窓は、以下では「調光窓」とも称される。
調光窓の透明の状態には、半透明の状態も含まれる。調光窓の透明度は、少なくともユーザが調光窓の外部を視認可能であれば特に限定されない。
また、第1の実施形態では、リバースタイプの調光フィルム100が用いられる例について説明する。リバースタイプの調光フィルム100は、未通電状態で透明の状態となる。そのため、災害時に漏電等の事故が発生することを防止することができる。また、ユーザは、外部の状態を把握して適切に避難することができる。また、災害の発生により調光フィルム100が破損して非通電状態となっても、リバースタイプの調光フィルム100であれば透明の状態となる。そのため、例えば、建物の外部から内部の状況を把握でき、要救助者が救助されるまでの時間が長引くことを防ぐことができる。
また、第1の実施形態では、調光窓に1枚の調光フィルム100が張り付けられている例について説明する。
動作チェッカー101は、調光フィルム100が正常に動作するか否かを判定する装置である。判定後、動作チェッカー101は、判定結果を制御部106へ出力する。動作チェッカー101は、例えば、調光フィルム100における漏電チェックや定格チェックを行う。
スイッチ102は、調光フィルム100への電力の供給を制御する。スイッチ102は、例えば、調光フィルム100と電源103との間、かつ調光フィルム100と予備電源104との間の位置に設けられる。これにより、スイッチ102は、電源103または予備電源104から調光フィルム100への電力の供給を制御することができる。また、電源103または予備電源104から調光フィルム100へ直接電力が供給されることを防ぐことできるため、漏電等の事故を防ぐこともできる。
スイッチ102がONの場合、電源103または予備電源104から調光フィルム100へ電力が供給されて、調光フィルム100が通電状態となる。一方、スイッチ102がOFFの場合、電源103または予備電源104から調光フィルム100へ電力が供給されず、調光フィルム100が非通電状態となる。
本実施形態に係るスイッチ102は、ユーザがスイッチ102を操作することで、スイッチ102のON/OFFを手動で切り替え可能なスイッチである。なお、スイッチ102のON/OFFは、制御部106の制御によって切り替えられてもよい。
電源103は、調光装置10を動作させるための電力を調光装置10の各部へ供給する。予備電源104は、停電時等において、電源103から調光装置10の各部へ電力が供給されない場合に、電力を調光装置10の各部へ供給する。予備電源104は、例えば、電池やバッテリーによって実現される。
なお、予備電源104は、太陽光発電やハンドル充電器等によって発電された電力を供給することで実現されてもよい。これにより、災害等で停電になってしまった場合でも、発電された電力によって調光装置10の稼働を維持できるため、安全性を維持することができる。
操作パネル105は、ユーザが調光装置10を操作する際に用いる入力用装置である。
制御部106は、調光装置10の動作全体を制御する。制御部106は、調光装置10がハードウェアとして備えるCPUにプログラムを実行させることによって実現される。
送信部107は、ネットワークNWを介した通信により、各種情報を送信する。例えば、送信部107は、災害DBサーバ13に対して、ユーザ情報を送信する。ユーザ情報は、具体的に、ユーザが設けた調光窓の位置を示す位置情報、調光フィルム100が張り付けられている位置の高さ、調光フィルム100が張り付けられている向き、調光フィルム100の型番、ロット番号、及びサイズ等を含む。調光フィルム100の位置情報は、例えば、GPS(Global Positioning System)により取得されてもよいし、ユーザが入力した情報であってもよい。
なお、後述する処理の精度は、調光フィルム100の位置情報の精度が高い程向上する。しかしながら、ユーザのプライバシーを考慮する場合、調光フィルム100の位置情報の精度を下げてもよい。精度が高い位置情報は、例えば、上述したすべてのユーザ情報を含む情報である。精度を下げた位置情報は、例えば、調光窓が設けられている地区を示す地区名等の情報である。
また、送信部107は、ユーザ端末14に対して、ユーザ端末14に出力させるアナウンス情報を送信する。アナウンス情報は、具体的に、調光窓の位置における現在の危険ランク、予測される危険ランク、スイッチ102のON/OFFの切り替えのアナウンス、スイッチ102のロック/ロック解除のアナウンス、エラー情報のアナウンス、災害の予測情報等を含む。
なお、送信部107は、ユーザ端末14に出力させるアナウンス情報を、ユーザ端末14にインストールされているSNS(Social Networking Service)等のアプリケーションのサーバに対して送信してもよい。
受信部108は、ネットワークNWを介した通信により、各種情報を受信する。例えば、受信部108は、リソース提供元22から送信されるリソース情報を受信する。リソース情報は、具体的に、気象庁から発信される特別警報等の天候情報や緊急地震速報等の災害情報アラート、市区町村が発信する防災情報や避難情報、SNS情報の分析結果、ダム放流情報、危険ランクの時間変化情報等、リアルタイムに発信される情報を含む。
また、受信部108は、災害DBサーバ13から送信される危険ランク情報を受信する。危険ランク情報は、具体的に、調光窓の位置における危険ランクを示す情報である。危険ランクは、例えば、調光窓が設けられている位置におけるリアルタイムのリソース情報と、過去の災害情報とに基づき判定される。
記憶部109は、記憶媒体、例えば、HDD、フラッシュメモリ、EEPROM、RAM、ROM、またはこれらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。記憶部109は、制御部106が行う各種の処理に応じて実行されるプログラム、各種の処理で用いられる情報などを記憶する。例えば、記憶部109は、ユーザ情報を記憶する。
出力部110は、例えば、ディスプレイ等の表示装置、スピーカ等の音声出力装置、パトランプ等により実現される。出力部110は、例えば、アナウンス情報を出力する。表示装置により実現される場合、出力部110は、アナウンス情報として画像を表示装置に表示させる。音声出力装置により実現される場合、出力部110は、アナウンス情報として音声を音声出力装置に出力させる。パトランプにより実現される場合、出力部110は、アナウンス情報に応じてパトランプを点灯させる。
リソース提供元12は、リソース情報の提供元である。当該提供元は、例えば、天候情報や災害情報を発信する気象庁、防災情報や避難情報を発信する市区町村、SNS、各種ウェブサイト等である。
災害DBサーバ13は、調光窓の位置における災害情報に関するDBを有するサーバ装置である。災害DBサーバ13は、例えば、災害情報DB130及び危険ランク判定部131を備える。
災害情報DB130は、記憶媒体、例えば、HDD、フラッシュメモリ、EEPROM、RAM、ROM、またはこれらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。災害情報DB130は、災害情報テーブルを記憶する。災害情報テーブルは、具体的に、調光フィルム100の位置情報と、調光窓の位置における災害情報とが関連付けて記憶される。調光窓の位置における災害情報は、具体的に、市区町村が公表しているハザードマップ、過去の災害情報、ロケーション情報、公的機関や民間企業等で分析されたデータ等を含む。なお、災害情報テーブルは、リソース提供元12から受信するリソース情報に基づき、最新の情報に更新される。
危険ランク判定部131は、調光窓の位置における危険ランクを判定する。危険ランク判定部131は、例えば、調光装置10から受信するユーザ情報と、災害情報テーブルとに基づき、危険ランクを判定する。
具体的に、危険ランク判定部131は、ユーザ情報に含まれる調光窓の位置における過去の災害事例、ハザードマップ、地形情報等から、当該位置が危険な状態になり得るか否かを判定する。危険な状態とは、例えば、火災、建物の倒壊、河川の氾濫、堤防の決壊、浸水、土砂崩れ、地盤沈下等が起こった状態である。危険な状態になり得る場合、危険ランク判定部131は、危険な状態の度合に応じて危険ランクを決定する。例えば浸水の場合、危険ランク判定部131は、浸水深が高いほど危険な状態の度合が大きいとして、危険ランクを高く設定する。
危険ランク判定部131は、ユーザ情報に含まれる情報と災害情報テーブルに含まれる情報を組み合わせることで、ユーザごとに最適な危険ランクを判定することができる。判定後、危険ランク判定部131は、ネットワークNWを介して、判定した危険ランクを示す危険ランク情報を生成し、調光装置10へ送信する。
ユーザ端末14は、例えば、スマートフォン、タブレット、ノート型PC(Personal Computer)、デスクトップ型PC等の端末により実現される。ユーザ端末14は、調光装置10の送信部107から送信されたアナウンス情報を出力する。例えば、ユーザ端末14は、受信したアナウンス情報の形式に応じて、アナウンス情報を画像として表示してもよいし、音声として出力してもよい。また、ユーザ端末14は、ユーザ端末14にインストールされているSNS等のアプリケーションを介して、調光装置10の送信部107から当該アプリケーションのサーバに送信されたアナウンス情報を出力してもよい。
<1−2.制御部106の構成>
続いて、図2を参照して、第1の実施形態に係る制御部106の構成の一例について説明する。図2は、第1の実施形態に係る制御部106の構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、制御部106は、取得部1060、切替部1061、ロック処理部1062、動作判定部1063、及び出力処理部1064を備える。
取得部1060は、各種情報を取得する。例えば、取得部1060は、送信部107、ネットワークNW、受信部108を介して、リソース提供元12からリソース情報を取得する。また、取得部1060は、送信部107、ネットワークNW、受信部108を介して、災害DBサーバ13から危険ランク情報を取得する。取得部1060は、取得した危険ランク情報を切替部1061へ出力する。
切替部1061は、調光フィルム100の状態を、取得部1060から入力される危険ランク情報に基づき、通電状態または非通電状態のいずれかの状態に切り替える。調光窓の外部の状態が、災害情報に基づいて異常な状態であると判定された場合、即ち、危険ランク情報に含まれる危険ランクが危険を示すランクである場合、切替部1061は、調光フィルム100が透明となるように通電状態または非通電状態を切り替える。
これにより、災害の発生等によりユーザに危険が迫っている場合、切替部1061の制御により、調光フィルム100が透明の状態となる。よって、ユーザは、手動で調光装置10を操作しなくても調光窓の外部の状態を把握することができ、早急に避難等の対応をとることができる。
なお、異常な状態は、例えば、異常な事象が生じる可能性がある状態、危険が迫っている状態、異常または危険な状態等であってもよい。
本実施形態では、リバースタイプの調光フィルム100が用いられる。よって、調光フィルム100が通電状態(スイッチON)である場合、切替部1061は、調光フィルム100を非通電状態(スイッチOFF)に切り替える。なお、調光フィルム100が非通電状態(スイッチOFF)であった場合、切替部1061は、調光フィルム100を非通電状態(スイッチOFF)のままとする。
一方、災害情報に基づいて調光窓の外部の状態が異常な状態でないと判定された場合、即ち、危険ランク情報に含まれる危険ランクが危険を示すランクでない場合、切替部1061は、調光フィルム100の状態を切り替えない。
ロック処理部1062は、調光窓の外部の状態が異常な状態であると判定された場合に、スイッチ102をロックする。ここで、ロックとは、ユーザによってスイッチ102のON/OFFが手動で切り替えられないようにすることである。例えば、ロック処理部1062は、ユーザがスイッチ102を操作して生じる入力信号を受け付けない状態とする。また、ロック処理部1062は、スイッチ102が物理的に可動しない状態としてもよい。
スイッチ102のロック中に、後述する動作判定部1063により調光フィルム100が正常に動作していると判定された場合、ロック処理部1062は、スイッチ102のロックを解除する。一方、動作判定部1063により調光フィルム100が正常に動作していると判定されなかった場合、ロック処理部1062は、スイッチ102のロックを解除しない。
動作判定部1063は、スイッチ102がロックされている際に、災害情報に基づいて調光窓の外部の状態が危険な状態でないと判定された場合、即ち、危険ランク情報に含まれる危険ランクが危険を示すランクでない場合、調光フィルムが正常に動作しているか否かを判定する。例えば、動作チェッカー101から入力される判定結果に基づき、調光フィルム100が正常に動作しているか否かを判定する。判定後、動作判定部1063は、判定結果をロック処理部1062へ出力する。
出力処理部1064は、各種情報の出力に関する処理を行う。例えば、出力処理部1064は、出力部110にアナウンス情報を出力させる。また、出力処理部1064は、送信部107及びネットワークNWを介して、アナウンス情報をユーザ端末14へ送信し、ユーザ端末14にアナウンス情報を出力させてもよい。
<1−3.処理の流れ>
続いて、図3〜図7を参照して、第1の実施形態に係る処理の流れの一例について説明する。
(1)切替処理に関する処理の流れ
まず、図3を参照して、第1の実施形態に係る調光システム1における切替処理に関する処理の流れの一例について説明する。図3は、第1の実施形態に係る調光システム1における切替処理に関する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図3に示すように、まず、リソース提供元12は、災害情報アラートを災害DBサーバ13へ送信する(S1000)。災害DBサーバ13は、受信した災害情報アラートに基づき、災害情報DB130の災害情報テーブルの情報を更新する(S1002)。
また、リソース提供元12は、災害情報アラートを調光装置10へも送信する(S1004)。災害情報アラートを受信した調光装置10は、ユーザ情報を暗号化する(S1006)。暗号化後、調光装置10は、暗号化したユーザ情報を災害DBサーバ13へ送信する(S1008)。
災害DBサーバ13は、受信したユーザ情報に基づき、危険ランク判定処理を行う(S1010)。なお、危険ランク判定処理の詳細は後述する。
危険ランク判定処理後、災害DBサーバ13は、判定結果である危険ランクを示す危険ランク情報を調光装置10へ送信する(S1012)。
調光装置10は、受信した危険ランク情報に基づき、切替処理を行う(S1014)。なお、切替処理の詳細は後述する。
なお、S1014の処理の終了後、調光システム1は、図6に示す調光システム1におけるロック解除処理に関する処理を実行する。
(危険ランク判定処理)
ここで、図4を参照して、図3のS1010に示した危険ランク判定処理の詳細について説明する。図4は、第1の実施形態に係る危険ランク判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図4に示すように、まず、災害DBサーバ13は、調光装置10から受信したユーザ情報を復号化する(S1102)。
災害DBサーバ13は、復号化したユーザ情報と災害情報DB130の災害情報テーブルとを照合する(S1104)。
災害DBサーバ13は、照合により取得したユーザ情報と関連付けられた災害情報を解析する(S1106)。
災害DBサーバ13は、解析結果に基づき、受信したユーザ情報に含まれる調光フィルム100の位置情報が示す位置における危険ランクを判定する(S1108)。
(切替処理)
ここで、図5を参照して、図3のS1014に示した切替処理の詳細について説明する。図5は、第1の実施形態に係る切替処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図5に示すように、まず、調光装置10は、災害DBサーバ13から受信した危険ランク情報が危険を示すランクであるか否かを判定する(S1202)。
S1202にて、危険を示すランクであると判定された場合(S1202/YES)、調光装置10は、スイッチ102の状態を解析する(S1204)。解析後、調光装置10は、スイッチ102がONであるか否かを判定する(S1206)。
S1206にて、スイッチ102がONであると判定された場合(S1206/YES)、調光装置10は、危険ランク情報を出力する(S1208)。次いで、調光装置10は、スイッチ102をOFFにすることをアナウンスする(S1210)。また、調光装置10は、スイッチ102をOFFにした後に、スイッチ102をロックすることもアナウンスする(S1212)。
アナウンス後、調光装置10は、スイッチ102をOFFにする(S1214)。そして、調光装置10は、スイッチ102をOFFにした後、スイッチ102をロックする(S1220)。
S1206にて、スイッチ102がOFFであると判定された場合(S1206/NO)、調光装置10は、危険ランク情報を出力する(S1216)。次いで、調光装置10は、スイッチ102をロックすることをアナウンスする(S1218)。アナウンス後、調光装置10は、スイッチ102をロックする(S1220)。
S1202にて、危険を示すランクでないと判定された場合(S1202/NO)、調光装置10は、調光フィルム100の危険ランクが、将来的に危険を示すランクになると予測される否かを判定する(S1222)。
調光フィルム100の危険ランクが、将来的に危険を示すランクになると予測された場合(S1222/YES)、調光装置10は、災害の予測情報を発信する(S1224)。次いで、調光装置10は、予測される危険ランク情報を発信する(S1226)。危険ランク情報の発信後、調光装置10は、図3に示す結合子Aの位置から処理を繰り返す。
調光フィルム100の危険ランクが、将来的に危険を示すランクになると予測されなかった場合(S1222/NO)、調光装置10は、図3に示す結合子Aの位置から処理を繰り返す。
(2)ロック解除処理に関する処理の流れ
続いて、図6を参照して、第1の実施形態に係る調光システム1におけるロック解除処理に関する処理の流れの一例について説明する。図6は、第1の実施形態に係る調光システム1におけるロック解除処理に関する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。図6に示すロック解除処理に関する処理は、図3に示した切替処理に関する処理の後に続けて行われる。
図6に示すように、まず、リソース提供元12は、災害情報アラートの更新情報を災害DBサーバ13へ送信する(S1020)。災害情報アラートの更新情報を受信した災害DBサーバ13は、図3に示したS1002のDB情報更新と同様の処理を行ってもよいし、行わなくてもよい。
また、リソース提供元12は、災害情報アラートの更新情報を調光装置10へも送信する(S1022)。災害情報アラートの更新情報を受信した調光装置10は、ユーザ情報を暗号化する(S1024)。暗号化後、調光装置10は、暗号化したユーザ情報を災害DBサーバ13へ送信する(S1026)。
災害DBサーバ13は、受信したユーザ情報に基づき、危険ランク判定処理を行う(S1010)。なお、ロック解除処理に関する処理における危険ランク判定処理の詳細は、上述した切替処理に関する処理における危険ランク判定処理と同一である。よって、ロック解除処理に関する処理における危険ランク判定処理の詳細な説明は省略する。
危険ランク判定処理後、災害DBサーバ13は、判定結果である危険ランクを示す危険ランク情報を調光装置10へ送信する(S1028)。
調光装置10は、受信した危険ランク情報に基づき、ロック解除処理を行う(S1030)。なお、ロック解除処理の詳細は後述する。ロック解除処理後、調光装置10は、ログ情報を災害DBサーバ13へ送信する(S1032)。
災害DBサーバ13は、受信したログ情報に基づき、データの解析を行う(S1034)。解析後、災害DBサーバ13は、解析結果に応じて災害情報DB130の災害情報テーブルの情報を更新する(S1036)。
なお、S1036の処理の終了後、調光システム1は、図3に示した調光システム1における切替処理に関する処理を繰り返す。
(ロック解除処理)
ここで、図7を参照して、図6のS1030に示したロック解除処理の詳細について説明する。図7は、第1の実施形態に係るロック解除処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図7に示すように、まず、調光装置10は、災害DBサーバ13から受信した危険ランク情報が危険を示すランクであるか否かを判定する(S1302)。危険を示すランクであると判定された場合(S1302/YES)、調光装置10は、図6に示す結合子Bの位置から処理を繰り返す。
S1302にて、危険を示すランクであると判定されなかった場合(S1302/NO)、調光装置10は、調光フィルム100の動作のチェックを行う(S1304)。チェック後、調光装置10は、調光フィルム100が正常に動作しているか否かを判定する(S1306)。
S1306にて、調光フィルム100が正常に動作していると判定された場合(S1306/YES)、調光装置10は、危険ランク情報を出力する(S1308)。次いで、調光装置10は、スイッチ102のロックを解除することをアナウンスする(S1310)。アナウンス後、調光装置10は、スイッチ102のロックを解除する(S1312)。
S1306にて、調光フィルム100が正常に動作していないと判定された場合(S1306/NO)、調光装置10は、危険ランク情報を出力する(S1314)。次いで、調光装置10は、エラー情報をアナウンスする(S1316)。
以上説明したように、第1の実施形態に係る調光装置10は、通電状態または非通電状態のいずれかの状態であるかに応じて、透明または不透明のいずれかの状態となる調光フィルム100を備える。調光装置10は、災害情報に基づいて調光窓の外部の状態が異常な状態であると判定された場合に、調光フィルム100が透明の状態となるように通電状態または非通電状態を切り替える。
かかる構成により、災害の発生等によりユーザに危険が迫っていると判定された場合、調光装置10の制御により、調光フィルム100が透明の状態となる。よって、ユーザは、調光フィルムの状態を手動で操作することなく外部環境を把握することができる。
<<2.第2の実施形態>>
以上、本発明の第1の実施形態について説明した。続いて、本発明の第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、災害DBサーバで危険ランク判定処理が行われる例ついて説明したが、かかる例に限定されない。第2の実施形態では、危険ランク判定処理が調光装置で行われる例について説明する。以下では、第1の実施形態における説明と重複する説明については省略される。
なお、第2の実施形態では、第1の実施形態と同様に、1枚のリバースタイプの調光フィルムが窓に張り付けて用いられる例について説明する。
<2−1.調光システムの構成>
まず、図8を参照して、第2の実施形態に係る調光システムの構成の一例について説明する。図8は、第2の実施形態に係る調光システム2の構成の一例を示すブロック図である。図8に示すように、調光システム1は、調光装置20、リソース提供元22、災害DBサーバ23、及びユーザ端末24で構成される。
調光装置20は、リソース提供元22及び災害DBサーバ23から受信する情報に基づき、調光フィルム200の光の透過状態を制御する装置である。調光装置20は、例えば、調光フィルム200、動作チェッカー201、スイッチ202、電源203、予備電源204、操作パネル205、制御部206、送信部207、受信部208、記憶部209、及び出力部210を備える。
調光フィルム200は、図1を参照して説明した調光フィルム100と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
動作チェッカー201は、図1を参照して説明した動作チェッカー101と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
スイッチ202は、図1を参照して説明したスイッチ102と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
電源203は、図1を参照して説明した電源103と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
予備電源204は、図1を参照して説明した予備電源104と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
操作パネル205は、図1を参照して説明した操作パネル105と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
制御部206は、調光装置20の動作全体を制御する。制御部206は、調光装置20がハードウェアとして備えるCPUにプログラムを実行させることによって実現される。
送信部207は、災害DBサーバ13へユーザ情報を送信しない点が、図1を参照して説明した送信部107と異なる。これにより、ユーザ情報が調光装置20の外部へ送信されないため、ユーザ情報の管理におけるセキュリティ性が向上する。
受信部208は、ネットワークNWを介した通信により、災害DBサーバ23から危険ランク情報を受信しないが、災害情報DB230の災害情報テーブルに記憶された情報を受信する点が、図1を参照して説明した受信部108と異なる。
記憶部209は、受信部208が災害DBサーバ23から受信した災害情報テーブルの情報を記憶する点が、図1を参照して説明した記憶部109と異なる。
出力部210は、図1を参照して説明した出力部110と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
リソース提供元22は、災害DBサーバ23に対して災害情報アラートを送信しない点が、図1を参照して説明したリソース提供元22と異なる。
災害DBサーバ23は、災害情報DB230のみ備え、危険ランク判定部を備えていない点が、図1を参照して説明した災害DBサーバ13と異なる。
災害情報DB230は、図1を参照して説明した災害情報DB130と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
ユーザ端末24は、図1を参照して説明したユーザ端末14と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
<2−2.制御部206の構成>
続いて、図9を参照して、第2の実施形態に係る制御部206の構成の一例について説明する。図9は、第2の実施形態に係る制御部206の構成の一例を示すブロック図である。図9に示すように、制御部206は、取得部2060、切替部2061、ロック処理部2062、動作判定部2063、出力処理部2064、及び危険ランク判定部2065を備える。
取得部2060は、災害DBサーバ23から危険ランク情報を取得しないが、災害情報DB230の災害情報テーブルの情報を取得して危険ランク判定部2065へ出力する点が、図2を参照して説明した取得部2060と異なる。
切替部2061は、取得部2060ではなく、危険ランク判定部2065から入力される危険ランク情報に基づき、調光フィルム200の状態を通電状態または非通電状態のいずれかの状態に切り替える点が、図2を参照して説明した切替部1061と異なる。
ロック処理部2062は、図2を参照して説明したロック処理部1062と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
動作判定部2063は、図2を参照して説明した動作判定部1063と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
出力処理部2064は、図2を参照して説明した出力処理部1064と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
危険ランク判定部2065は、図2を参照して説明した制御部106には含まれていない構成である。危険ランク判定部2065は、災害情報と、調光窓の位置に関する情報とに基づき、調光窓の外部の状態が異常な状態であるか否かを判定する。ここで、災害情報は、災害情報テーブルの情報である。なお、危険ランクの判定方法は、図1を参照して説明した危険ランク判定部131が行う方法と同一であるため、詳細な説明を省略する。
危険ランク判定部2065により、危険ランクを判定するためにサーバ処理を介することなく、危険ランクの判定が制御部206の内部で行われることで、調光装置20の内部で危険ランクを判定できる。これにより、調光装置20は、第1の実施形態のようにサーバ側で危険ランクを判定する場合よりも早く危険ランクの判定結果を出力することができる。
<2−3.処理の流れ>
続いて、図10〜図17を参照して、第2の実施形態に係る処理の流れの一例について説明する。
(1)切替処理に関する処理の流れ
まず、図10を参照して、第2の実施形態に係る調光システム2における切替処理に関する処理の流れの一例について説明する。図10は、第2の実施形態に係る調光システム2における切替処理に関する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図10に示すように、まず、災害DBサーバ23は、災害情報DB230の災害情報テーブルの情報を更新する(S2000)。更新後、災害DBサーバ23は、災害情報DB230の災害情報テーブルの情報を調光装置20へ送信する(S2002)。
調光装置20は、災害DBサーバ23から受信した災害情報DB230の災害情報テーブルの情報で、記憶部209に記憶されている災害情報DB230の災害情報テーブルの情報を更新する(S2004)。
リソース提供元22は、災害の発生時に災害情報アラートを調光装置20へ送信する(S2006)。災害情報アラートを受信した調光装置20は、記憶部209に記憶されているユーザ情報及び災害情報DB230の災害情報テーブルの情報に基づき、危険ランク判定処理を行う(S2008)。なお、危険ランク判定処理の詳細は後述する。
危険ランク判定処理後、調光装置20は、判定した危険ランク情報に基づき、切替処理を行う(S2010)。なお、切替処理の詳細は後述する。
なお、S2010の処理の終了後、調光システム2は、図13に示す調光システム2におけるロック解除処理に関する処理を実行する。
(危険ランク判定処理)
ここで、図11を参照して、図10のS2008に示した危険ランク判定処理の詳細について説明する。図11は、第2の実施形態に係る危険ランク判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図11に示すように、まず、調光装置20は、記憶部209が記憶しているユーザ情報
と災害情報DB230の災害情報テーブルを照合する(S2102)。
調光装置20は、照合により取得したユーザ情報と関連付けられた災害情報を解析する(S2104)。
調光装置20は、解析結果に基づき、受信したユーザ情報に含まれる調光フィルム200の位置情報が示す位置における危険ランクを判定する(S2106)。
(切替処理)
ここで、図12を参照して、図10のS2010に示した切替処理の詳細について説明する。図12は、第2の実施形態に係る切替処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図12に示すように、まず、調光装置20は、危険ランク判定部2065が判定した危険ランク情報が危険を示すランクであるか否かを判定する(S2202)。
S2202にて、危険を示すランクであると判定された場合(S2202/YES)、調光装置20は、スイッチ202の状態を解析する(S2204)。解析後、調光装置20は、スイッチ202がONであるか否かを判定する(S2206)。
S2206にて、スイッチ202がONであると判定された場合(S2206/YES)、調光装置20は、危険ランク情報を出力する(S2208)。次いで、調光装置20は、スイッチ202をOFFにすることをアナウンスする(S2210)。また、調光装置20は、スイッチ202をOFFにした後に、スイッチ202をロックすることもアナウンスする(S2212)。
アナウンス後、調光装置20は、スイッチ202をOFFにする(S2214)。そして、調光装置20は、スイッチ202をOFFにした後、スイッチ202をロックする(S2220)。
S2206にて、スイッチ202がOFFであると判定された場合(S2206/NO)、調光装置20は、危険ランク情報を出力する(S2216)。次いで、調光装置20は、スイッチ202をロックすることをアナウンスする(S2218)。アナウンス後、調光装置20は、スイッチ202をロックする(S2220)。
S2202にて、危険を示すランクでないと判定された場合(S2202/NO)、調光装置20は、調光フィルム200の危険ランクが、将来的に危険を示すランクになると予測される否かを判定する(S2222)。
調光フィルム200の危険ランクが、将来的に危険を示すランクになると予測された場合(S2222/YES)、調光装置20は、災害の予測情報を発信する(S2224)。次いで、調光装置20は、予測される危険ランク情報を発信する(S2226)。危険ランク情報の発信後、調光装置20は、図10に示す結合子Cの位置から処理を繰り返す。
調光フィルム200の危険ランクが、将来的に危険を示すランクになると予測されなかった場合(S2222/NO)、調光装置20は、図10に示す結合子Cの位置から処理を繰り返す。
(2)ロック解除処理に関する処理の流れ
続いて、図13を参照して、第2の実施形態に係る調光システム2におけるロック解除処理に関する処理の流れの一例について説明する。図13は、第2の実施形態に係る調光システム2におけるロック解除処理に関する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。図13に示すロック解除処理に関する処理は、図10に示した切替処理に関する処理の後に続けて行われる。
図13に示すように、まず、リソース提供元22は、災害情報アラートの更新情報を調光装置20へ送信する(S2020)。
災害情報アラートの更新情報を受信した調光装置20は、記憶部209が記憶しているユーザ情報と災害情報DB230の災害情報テーブルに基づき、危険ランク判定処理を行う(S2008)。なお、ロック解除処理に関する処理における危険ランク判定処理の詳細は、上述した切替処理に関する処理における危険ランク判定処理と同一である。よって、ロック解除処理に関する処理における危険ランク判定処理の詳細な説明は省略する。
危険ランク判定処理後、調光装置20は、判定した危険ランク情報に基づき、ロック解除処理を行う(S2024)。なお、ロック解除処理の詳細は後述する。
なお、S2024の処理の終了後、調光システム2は、図10に示した調光システム1における切替処理に関する処理を繰り返す。
(ロック解除処理)
ここで、図14を参照して、図13のS2024に示したロック解除処理の詳細について説明する。図14は、第2の実施形態に係るロック解除処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図14に示すように、まず、調光装置20は、災害DBサーバ23から受信した危険ランク情報が危険を示すランクであるか否かを判定する(S2302)。危険を示すランクであると判定された場合(S2302/YES)、調光装置20は、図13に示す結合子Dの位置から処理を繰り返す。
S2302にて、危険を示すランクであると判定されなかった場合(S2302/NO)、調光装置20は、調光フィルム200の動作のチェックを行う(S2304)。チェック後、調光装置20は、調光フィルム200が正常に動作しているか否かを判定する(S2306)。
S2306にて、調光フィルム200が正常に動作していると判定された場合(S2306/YES)、調光装置20は、危険ランク情報を出力する(S2308)。次いで、調光装置20は、スイッチ202のロックを解除することをアナウンスする(S2310)。アナウンス後、調光装置20は、スイッチ202のロックを解除する(S2312)。
S2306にて、調光フィルム200が正常に動作していないと判定された場合(S2306/NO)、調光装置20は、危険ランク情報を出力する(S2314)。次いで、調光装置20は、エラー情報をアナウンスする(S2316)。
以上説明したように、第2の実施形態に係る調光装置20は、通電状態または非通電状態のいずれかの状態であるかに応じて、透明または不透明のいずれかの状態となる調光フィルム200を備える。調光装置20は、災害情報に基づいて調光窓の外部の状態が異常な状態であると判定された場合に、調光フィルム200が透明の状態となるように通電状態または非通電状態を切り替える。
かかる構成により、災害の発生等によりユーザに危険が迫っていると判定された場合、調光装置20の制御により、調光フィルム200が透明の状態となる。よって、ユーザは、調光フィルムの状態を手動で操作することなく外部環境を把握することができる。
<<3.変形例>>
以上、本発明の各実施形態について説明した。続いて、本発明の各実施形態の変形例について説明する。なお、以下に説明する各変形例は、単独で本発明の各実施形態に適用されてもよいし、組み合わせで本発明の各実施形態に適用されてもよい。また、各変形例は、本発明の各実施形態で説明した構成に代えて適用されてもよいし、本発明の各実施形態で説明した構成に対して追加的に適用されてもよい。
以下では、各変形例が単独で本発明の第1の実施形態に適用される例について説明する。
<3−1.第1の変形例>
上述した各実施形態では、調光窓に1枚の調光フィルムが張り付けられている例について説明したが、かかる例に限定されない。調光窓には、複数枚の調光フィルムが張り付けられてもよい。以下、詳細に説明する。
<3−1−1.調光システムの構成>
まず、図15を参照して、第1の変形例に係る調光システムの構成の一例について説明する。図15は、第1の変形例に係る調光システム3の構成の一例を示すブロック図である。図15に示すように、調光システム3は、調光装置30、リソース提供元32、災害DBサーバ33、及びユーザ端末34で構成される。
調光装置30は、リソース提供元32及び災害DBサーバ33から受信する情報に基づき、調光フィルム300の光の透過状態を制御する装置である。調光装置30は、例えば、調光フィルム300、動作チェッカー301、スイッチ302、電源303、予備電源304、操作パネル305、制御部306、送信部307、受信部308、記憶部309、出力部310、及び分割駆動用ドライバ311を備える。
調光フィルム300は、図1を参照して説明した調光フィルム100と同一のものであるが、ため、詳細な説明を省略する。
動作チェッカー301は、図1を参照して説明した動作チェッカー101と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
スイッチ302は、図1を参照して説明したスイッチ102と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
電源303は、図1を参照して説明した電源103と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
予備電源304は、図1を参照して説明した予備電源104と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
操作パネル305は、図1を参照して説明した操作パネル105と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
制御部306は、調光装置30の動作全体を制御する。制御部306は、調光装置30がハードウェアとして備えるCPUにプログラムを実行させることによって実現される。
送信部307は、図1を参照して説明した送信部107と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
受信部308は、図1を参照して説明した受信部108と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
記憶部309は、図1を参照して説明した記憶部109と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
出力部310は、図1を参照して説明した出力部110と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
分割駆動用ドライバ311は、図1を参照して説明した調光装置10には含まれていない構成である。分割駆動用ドライバ311は、窓に張り付けられた調光フィルムごとに、通電状態または非通電状態を切り替えることができる。例えば、2枚の調光フィルム300があり、一方は窓の床側に張り付けられ、他方は窓の天井側に張り付けられているとする。当該窓の位置にて大雨による床上浸水が発生した場合、分割駆動用ドライバ311は、まず床側の調光フィルム300のスイッチをOFFにし、非通電状態とする。これにより、床側の調光フィルムが水に浸かった際に漏電による事故が起こることを防ぐことができる。
リソース提供元32は、図1を参照して説明したリソース提供元12と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
災害DBサーバ23は、図1を参照して説明したリソース提供元12と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
災害情報DB330は、図1を参照して説明した災害情報DB130と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
ユーザ端末34は、図1を参照して説明したユーザ端末14と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
<3−1−2.制御部306の構成>
続いて、図16を参照して、第1の変形例に係る制御部306の構成の一例について説明する。図16は、第1の変形例に係る制御部306の構成の一例を示すブロック図である。図16に示すように、制御部306は、取得部3060、切替部3061、ロック処理部3062、動作判定部3063、及び出力処理部3064を備える。
取得部3060は、図2を参照して説明した取得部1060と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
切替部3061は、窓に張り付けられている複数の調光フィルム300ごとに通電状態または非通電状態を切り替える点が、図2を参照して説明した切替部1061と異なる。
ロック処理部3062は、図2を参照して説明したロック処理部1062と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
動作判定部3063は、図2を参照して説明した動作判定部1063と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
出力処理部3064は、図2を参照して説明した出力処理部1064と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
<3−1−3.処理の流れ>
続いて、図17〜図21を参照して、第1の変形例に係る処理の流れの一例について説明する。
(1)切替処理に関する処理の流れ
まず、図17を参照して、第1の変形例に係る調光システム3における切替処理に関する処理の流れの一例について説明する。図17は、第1の変形例に係る調光システム3における切替処理に関する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図17に示すように、まず、リソース提供元32は、災害情報アラートを災害DBサーバ33へ送信する(S3000)。災害DBサーバ33は、受信した災害情報アラートに基づき、災害情報DB330の災害情報テーブルの情報を更新する(S3002)。
また、リソース提供元32は、災害情報アラートを調光装置30へも送信する(S3004)。災害情報アラートを受信した調光装置30は、ユーザ情報を暗号化する(S3006)。暗号化後、調光装置30は、暗号化したユーザ情報を災害DBサーバ33へ送信する(S3008)。
災害DBサーバ33は、受信したユーザ情報に基づき、危険ランク判定処理を行う(S3010)。なお、危険ランク判定処理の詳細は後述する。
危険ランク判定処理後、災害DBサーバ33は、判定結果である危険ランクを示す危険ランク情報を調光装置30へ送信する(S3012)。
調光装置30は、受信した危険ランク情報に基づき、切替処理を行う(S3014)。なお、切替処理の詳細は後述する。
なお、S3014の処理の終了後、調光システム3は、図20に示す調光システム3におけるロック解除処理に関する処理を実行する。
(危険ランク判定処理)
ここで、図18を参照して、図17のS3010に示した危険ランク判定処理の詳細について説明する。図18は、第1の変形例に係る危険ランク判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図18に示すように、まず、災害DBサーバ33は、調光装置30から受信したユーザ情報を復号化する(S3102)。
災害DBサーバ33は、復号化したユーザ情報と災害情報DB330の災害情報テーブルとを照合する(S3104)。
災害DBサーバ33は、照合により取得したユーザ情報と関連付けられた災害情報を解析する(S3106)。
災害DBサーバ33は、解析結果に基づき、受信したユーザ情報に含まれる調光フィルム300の位置情報が示す位置における危険ランクを判定する(S3108)。
(切替処理)
ここで、図19を参照して、図17のS3014に示した切替処理の詳細について説明する。図19は、第1の変形例に係る切替処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図19に示すように、まず、調光装置30は、災害DBサーバ33から受信した危険ランク情報が危険を示すランクであるか否かを判定する(S3202)。
S3202にて、危険を示すランクであると判定された場合(S3202/YES)、調光装置30は、複数の調光フィルム300ごとに危険ランクを解析する(S3204)。危険ランクの解析後、調光装置30は、複数の調光フィルム300の内、危険と判定された調光フィルムのスイッチ状態を解析する(S3206)。解析後、調光装置30は、スイッチ302がONであるか否かを判定する(S3208)。
S3208にて、スイッチ302がONであると判定された場合(S3208/YES)、調光装置30は、危険ランク情報を出力する(S3210)。次いで、調光装置30は、スイッチ302をOFFにすることをアナウンスする(S3212)。また、調光装置30は、スイッチ302をOFFにした後に、スイッチ302をロックすることもアナウンスする(S3214)。
アナウンス後、調光装置30は、スイッチ302をOFFにする(S3216)。そして、調光装置30は、スイッチ302をOFFにした後、スイッチ302をロックする(S3222)。
S3206にて、スイッチ302がOFFであると判定された場合(S3208/NO)、調光装置30は、危険ランク情報を出力する(S3218)。次いで、調光装置30は、スイッチ302をロックすることをアナウンスする(S3220)。アナウンス後、調光装置30は、スイッチ302をロックする(S3222)。
S3202にて、危険を示すランクでないと判定された場合(S3202/NO)、調光装置30は、調光フィルム300の危険ランクが、将来的に危険を示すランクになると予測される否かを判定する(S3224)。
調光フィルム300の危険ランクが、将来的に危険を示すランクになると予測された場合(S3224/YES)、調光装置30は、災害の予測情報を発信する(S3226)。次いで、調光装置30は、予測される危険ランク情報を発信する(S3228)。危険ランク情報の発信後、調光装置20は、図17に示す結合子Eの位置から処理を繰り返す。
調光フィルム300の危険ランクが、将来的に危険を示すランクになると予測されなかった場合(S3224/NO)、調光装置30は、図17に示す結合子Eの位置から処理を繰り返す。
(2)ロック解除処理に関する処理の流れ
続いて、図20を参照して、第1の変形例に係る調光システム3におけるロック解除処理に関する処理の流れの一例について説明する。図20は、第1の変形例に係る調光システム3におけるロック解除処理に関する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。図20に示すロック解除処理に関する処理は、図17に示した切替処理に関する処理の後に続けて行われる。
図20に示すように、まず、リソース提供元32は、災害情報アラートの更新情報を災害DBサーバ33へ送信する(S3020)。災害情報アラートの更新情報を受信した災害DBサーバ33は、図17に示したS3002のDB情報更新と同様の処理を行ってもよいし、行わなくてもよい。
また、リソース提供元32は、災害情報アラートの更新情報を調光装置30へも送信する(S3022)。災害情報アラートの更新情報を受信した調光装置30は、ユーザ情報を暗号化する(S3024)。暗号化後、調光装置30は、暗号化したユーザ情報を災害DBサーバ33へ送信する(S3026)。
災害DBサーバ33は、受信したユーザ情報に基づき、危険ランク判定処理を行う(S3010)。なお、ロック解除処理に関する処理における危険ランク判定処理の詳細は、上述した切替処理に関する処理における危険ランク判定処理と同一である。よって、ロック解除処理に関する処理における危険ランク判定処理の詳細な説明は省略する。
危険ランク判定処理後、災害DBサーバ33は、判定結果である危険ランクを示す危険ランク情報を調光装置30へ送信する(S3028)。
調光装置30は、受信した危険ランク情報に基づき、ロック解除処理を行う(S3030)。なお、ロック解除処理の詳細は後述する。ロック解除処理後、調光装置30は、ログ情報を災害DBサーバ33へ送信する(S3032)。
災害DBサーバ33は、受信したログ情報に基づき、データの解析を行う(S3034)。解析後、災害DBサーバ33は、解析結果に応じて災害情報DB330の災害情報テーブルの情報を更新する(S3036)。
なお、S3036の処理の終了後、調光システム3は、図17に示した調光システム3における切替処理に関する処理を繰り返す。
(ロック解除処理)
ここで、図21を参照して、図20のS3030に示したロック解除処理の詳細について説明する。図21は、第1の変形例に係るロック解除処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図21に示すように、まず、調光装置30は、災害DBサーバ33から受信した危険ランク情報が危険を示すランクであるか否かを判定する(S3302)。危険を示すランクであると判定された場合(S3302/YES)、調光装置30は、図20に示す結合子Fの位置から処理を繰り返す。
S3302にて、危険を示すランクであると判定されなかった場合(S3302/NO)、調光装置30は、調光フィルム300の動作のチェックを行う(S3304)。チェック後、調光装置30は、調光フィルム300が正常に動作しているか否かを判定する(S3306)。
S3306にて、調光フィルム300が正常に動作していると判定された場合(S3306/YES)、調光装置30は、危険ランク情報を出力する(S3308)。次いで、調光装置30は、スイッチ302のロックを解除することをアナウンスする(S3310)。アナウンス後、調光装置30は、スイッチ302のロックを解除する(S3312)。
S3306にて、調光フィルム300が正常に動作していないと判定された場合(S3306/NO)、調光装置30は、危険ランク情報を出力する(S3314)。次いで、調光装置30は、エラー情報をアナウンスする(S3316)。
以上説明したように、第1の変形例に係る調光装置30は、通電状態または非通電状態のいずれかの状態であるかに応じて、透明または不透明のいずれかの状態となる調光フィルム300を備える。調光装置30は、災害情報に基づいて調光窓の外部の状態が異常な状態であると判定された場合に、調光フィルム300が透明の状態となるように通電状態または非通電状態を切り替える。
かかる構成により、災害の発生等によりユーザに危険が迫っていると判定された場合、調光装置30の制御により、調光フィルム300が透明の状態となる。よって、ユーザは、調光フィルムの状態を手動で操作することなく外部環境を把握することができる。
<3−2.第2の変形例>
上述した各実施形態では、リソース情報、調光窓が設けられている位置、及び災害情報に基づき、危険ランクが判定される例について説明したが、かかる例に限定されない。例えば、学習データを用いた機械学習により生成された学習済みモデル(予測モデル)によって、危険ランクが判定されてもよい。以下、詳細に説明する。
<3−2−1.調光システムの構成>
まず、図22を参照して、第2の変形例に係る調光システムの構成の一例について説明する。図22は、第2の変形例に係る調光システム4の構成の一例を示すブロック図である。図22に示すように、調光システム4は、調光装置40、リソース提供元42、災害DBサーバ43、ユーザ端末44、情報DBサーバ45、及び保守サーバ46で構成される。
調光装置40は、リソース提供元42及び保守サーバ46から受信する情報に基づき、調光フィルム400の光の透過状態を制御する装置である。調光装置40は、例えば、調光フィルム400、動作チェッカー401、スイッチ402、電源403、予備電源404、操作パネル405、制御部406、送信部407、受信部408、記憶部409、出力部410を備える。
調光フィルム400は、図1を参照して説明した調光フィルム100と同一のものであるが、ため、詳細な説明を省略する。
動作チェッカー401は、図1を参照して説明した動作チェッカー101と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
スイッチ402は、図1を参照して説明したスイッチ102と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
電源403は、図1を参照して説明した電源103と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
予備電源404は、図1を参照して説明した予備電源104と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
操作パネル405は、図1を参照して説明した操作パネル105と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
制御部406は、調光装置40の動作全体を制御する。制御部406は、調光装置40がハードウェアとして備えるCPUにプログラムを実行させることによって実現される。
送信部407は、災害DBサーバ43ではなく、保守サーバ46へユーザ情報を送信する点が、図1を参照して説明した送信部107と異なる。
受信部408は、災害DBサーバ43ではなく、保守サーバ46から危険ランク情報を受信する点が、図1を参照して説明した受信部108と異なる。
記憶部409は、図1を参照して説明した記憶部109と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
出力部410は、図1を参照して説明した出力部110と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
リソース提供元42は、災害DBサーバ43ではなく、保守サーバ46へ災害情報アラートを送信する点が、図1を参照して説明したリソース提供元12と異なる。
災害DBサーバ43は、保守サーバ46のみと情報の送受信を行う点が、図1を参照して説明した災害DBサーバ13と異なる。例えば、災害DBサーバ43は、保守サーバ46から受信する問い合わせ情報に基づき、災害情報DB430に記憶されている災害情報を保守サーバ46へ送信する。
災害情報DB430は、図1を参照して説明した災害情報DB130と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
ユーザ端末44は、図1を参照して説明したユーザ端末14と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
情報DBサーバ45は、図1を参照して説明した調光装置10には含まれていない構成である。情報DBサーバ45は、情報DB450を有する。情報DB450には、調光システム4、あるいは類似のシステムを利用しているユーザの動作履歴に関する情報を記憶している。動作履歴は、例えば、スイッチ402の操作履歴、動作チェッカー401のチェック結果等である。
情報DBサーバ45は、保守サーバ46のみと情報の送受信を行う。例えば、情報DBサーバ45は、保守サーバ46から受信する問い合わせ情報に基づき、情報DB450に記憶されている情報を保守サーバ46へ送信する。
保守サーバ46は、図1を参照して説明した調光装置10には含まれていない構成である。保守サーバ46は、予測モデル460の生成と記録を行う。保守サーバ46は、AI(Artificial Intelligence)による機械学習やデータマイニングにより、予測モデル460を生成する。保守サーバ46は、例えば、過去の災害事例、災害の前兆現象、地形情報、災害の予測と結果に関するビッグデータ等を学習データに用いる。
保守サーバ46は、学習データを用いた学習により生成された予測モデル460(学習済みモデル)を用いて、危険ランク判定を行う。例えば、保守サーバ46は、調光装置40から受信するユーザ情報に含まれる調光窓の位置情報を予測モデル460へ入力し、当該調光窓に関する危険ランクを出力として取得する。
なお、学習データにユーザごとのユーザ情報も含めることで、保守サーバ46は、ユーザごとにより精度の高い予測モデル460を提供することができる。また、保守サーバ46は、予測モデル460を用いて、ユーザごとにより適切な危険ランクの判定を行うことができる。
また、保守サーバ46は、調光装置40における切替処理やロック解除処理等のログ情報を解析し、解析したデータを用いて予測モデル460の修正を行う。また、保守サーバ46は、当該ログ情報を情報DBサーバへ送信して記憶させる。
<3−2−2.制御部406の構成>
続いて、図23を参照して、第2の変形例に係る制御部406の構成の一例について説明する。図23は、第2の変形例に係る制御部406の構成の一例を示すブロック図である。図23に示すように、制御部406は、取得部4060、切替部4061、ロック処理部4062、動作判定部4063、及び出力処理部4064を備える。
取得部4060は、災害DBサーバ43ではなく、保守サーバ46から危険ランク情報を取得する点が、図2を参照して説明した取得部1060と異なる。
切替部4061は、図2を参照して説明した切替部1061と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
ロック処理部4062は、図2を参照して説明したロック処理部1062と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
動作判定部4063は、図2を参照して説明した動作判定部1063と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
出力処理部4064は、図2を参照して説明した出力処理部1064と同一のものであるため、詳細な説明を省略する。
<3−2−3.処理の流れ>
続いて、図24〜図28を参照して、第2の変形例に係る処理の流れの一例について説明する。
(1)切替処理に関する処理の流れ
まず、図24を参照して、第2の変形例に係る調光システム4における切替処理に関する処理の流れの一例について説明する。図24は、第2の変形例に係る調光システム4における切替処理に関する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図24に示すように、まず、リソース提供元42は、災害情報アラートを保守サーバ46へ送信する(S4000)。保守サーバ46は、災害情報アラートを受信すると、災害DBサーバ43の情報を問い合わせる(S4002)。保守サーバ46から問い合わせを受けた災害DBサーバ43は、問い合わせに応じたDB情報を保守サーバ46へ送信する(S4004)。
また、リソース提供元42は、災害情報アラートを調光装置40へも送信する(S4006)。災害情報アラートを受信した調光装置40は、ユーザ情報を暗号化する(S4008)。暗号化後、調光装置40は、暗号化したユーザ情報を保守サーバ46へ送信する(S4010)。
保守サーバ46は、受信したユーザ情報を復号化する(S4012)。復号化後、保守サーバ46は、ユーザ情報を解析する(S4014)。保守サーバ46は、情報DBサーバ45の情報を問い合わせる(S4016)。保守サーバ46から問い合わせを受けた情報DBサーバ45は、問い合わせに応じたDB情報を保守サーバ46へ送信する(S4018)。
保守サーバ46は、受信したユーザ情報に基づき、危険ランク判定処理を行う(S4020)。なお、危険ランク判定処理の詳細は後述する。
危険ランク判定処理後、保守サーバ46は、判定結果である危険ランクを示す危険ランク情報を調光装置40へ送信する(S4022)。
調光装置40は、受信した危険ランク情報に基づき、切替処理を行う(S4024)。なお、切替処理の詳細は後述する。
なお、S4024の処理の終了後、調光システム4は、図27に示す調光システム4におけるロック解除処理に関する処理を実行する。
(危険ランク判定処理)
ここで、図25を参照して、図24のS4020に示した危険ランク判定処理の詳細について説明する。図25は、第2の変形例に係る危険ランク判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図25に示すように、まず、保守サーバ46は、調光装置40、災害DBサーバ43、及び情報DBサーバ45から受信した各種情報に基づき、予測モデル460を生成する(S4102)。
保守サーバ46は、生成した予測モデル460を用いて、危険ランクの判定を行う(S4104)。
(切替処理)
ここで、図26を参照して、図24のS4024に示した切替処理の詳細について説明する。図26は、第2の変形例に係る切替処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図26に示すように、まず、調光装置40は、保守サーバ46から受信した危険ランク情報が危険を示すランクであるか否かを判定する(S4202)。
S4202にて、危険を示すランクであると判定された場合(S4202/YES)、調光装置40は、スイッチ402の状態を解析する(S4204)。解析後、調光装置40は、スイッチ402がONであるか否かを判定する(S4206)。
S4206にて、スイッチ402がONであると判定された場合(S4206/YES)、調光装置40は、危険ランク情報を出力する(S4208)。次いで、調光装置40は、スイッチ402をOFFにすることをアナウンスする(S4210)。また、調光装置40は、スイッチ402をOFFにした後に、スイッチ402をロックすることもアナウンスする(S4212)。
アナウンス後、調光装置40は、スイッチ402をOFFにする(S4214)。そして、調光装置40は、スイッチ402をOFFにした後、スイッチ402をロックする(S4220)。
S4206にて、スイッチ402がOFFであると判定された場合(S4206/NO)、調光装置40は、危険ランク情報を出力する(S4216)。次いで、調光装置40は、スイッチ402をロックすることをアナウンスする(S4218)。アナウンス後、調光装置40は、スイッチ402をロックする(S4220)。
S4202にて、危険を示すランクでないと判定された場合(S4202/NO)、調光装置40は、調光フィルム400の危険ランクが、将来的に危険を示すランクになると予測される否かを判定する(S4222)。
調光フィルム400の危険ランクが、将来的に危険を示すランクになると予測された場合(S4222/YES)、調光装置40は、災害の予測情報を発信する(S4224)。次いで、調光装置40は、予測される危険ランク情報を発信する(S4226)。危険ランク情報の発信後、調光装置40は、図24に示す結合子Gの位置から処理を繰り返す。
調光フィルム400の危険ランクが、将来的に危険を示すランクになると予測されなかった場合(S4222/NO)、調光装置40は、図24に示す結合子Gの位置から処理を繰り返す。
(2)ロック解除処理に関する処理の流れ
続いて、図27を参照して、第2の変形例に係る調光システム4におけるロック解除処理に関する処理の流れの一例について説明する。図27は、第2の変形例に係る調光システム4におけるロック解除処理に関する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。図27に示すロック解除処理に関する処理は、図24に示した切替処理に関する処理の後に続けて行われる。
図27に示すように、まず、リソース提供元42は、災害情報アラートの更新情報を保守サーバ46へ送信する(S4030)。保守サーバ46は、災害情報アラートを受信すると、災害DBサーバ43の情報を問い合わせる(S4032)。保守サーバ46から問い合わせを受けた災害DBサーバ43は、問い合わせに応じたDB情報を保守サーバ46へ送信する(S4034)。
また、リソース提供元42は、災害情報アラートを調光装置40へも送信する(S4036)。災害情報アラートを受信した調光装置40は、ユーザ情報を暗号化する(S4038)。暗号化後、調光装置40は、暗号化したユーザ情報を保守サーバ46へ送信する(S4040)。
保守サーバ46は、受信したユーザ情報を復号化する(S4042)。復号化後、保守サーバ46は、ユーザ情報を解析する(S4044)。保守サーバ46は、情報DBサーバ45の情報を問い合わせる(S4046)。保守サーバ46から問い合わせを受けた情報DBサーバ45は、問い合わせに応じたDB情報を保守サーバ46へ送信する(S4048)。
保守サーバ46は、受信したユーザ情報に基づき、危険ランク判定処理を行う(S4020)。なお、ロック解除処理に関する処理における危険ランク判定処理の詳細は、上述した切替処理に関する処理における危険ランク判定処理と同一である。よって、ロック解除処理に関する処理における危険ランク判定処理の詳細な説明は省略する。
危険ランク判定処理後、保守サーバ46は、判定結果である危険ランクを示す危険ランク情報を調光装置40へ送信する(S4050)。
調光装置40は、受信した危険ランク情報に基づき、ロック解除処理を行う(S4052)。なお、ロック解除処理の詳細は後述する。ロック解除処理後、調光装置40は、ログ情報を保守サーバ46へ送信する(S4054)。
保守サーバ46は、受信したログ情報の解析を行う(S4056)。解析後、保守サーバ46は、解析結果に応じて予測モデル460を修正する(S4058)。修正後、保守サーバ46は、ログ情報を情報DBサーバへ送信する(S4060)。ログ情報を受信した情報DBサーバは、受信したログ情報に基づき情報DB450の情報を更新する(S4062)。
なお、S4062の処理の終了後、調光システム4は、図24に示した調光システム4における切替処理に関する処理を繰り返す。
(ロック解除処理)
ここで、図28を参照して、図27のS4052に示したロック解除処理の詳細について説明する。図28は、第2の変形例に係るロック解除処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図28に示すように、まず、調光装置40は、保守サーバ46から受信した危険ランク情報が危険を示すランクであるか否かを判定する(S4302)。危険を示すランクであると判定された場合(S4302/YES)、調光装置40は、図27に示す結合子Hの位置から処理を繰り返す。
S4302にて、危険を示すランクであると判定されなかった場合(S4302/NO)、調光装置40は、調光フィルム400の動作のチェックを行う(S4304)。チェック後、調光装置40は、調光フィルム400が正常に動作しているか否かを判定する(S4306)。
S4306にて、調光フィルム400が正常に動作していると判定された場合(S4306/YES)、調光装置40は、危険ランク情報を出力する(S4308)。次いで、調光装置40は、スイッチ402のロックを解除することをアナウンスする(S4310)。アナウンス後、調光装置40は、スイッチ402のロックを解除する(S4312)。
S4306にて、調光フィルム400が正常に動作していないと判定された場合(S4306/NO)、調光装置40は、危険ランク情報を出力する(S4314)。次いで、調光装置40は、エラー情報をアナウンスする(S4316)。
以上説明したように、第2の変形例に係る調光装置40は、通電状態または非通電状態のいずれかの状態であるかに応じて、透明または不透明のいずれかの状態となる調光フィルム400を備える。調光装置40は、災害情報に基づいて調光窓の外部の状態が異常な状態であると判定された場合に、調光フィルム400が透明の状態となるように通電状態または非通電状態を切り替える。
かかる構成により、災害の発生等によりユーザに危険が迫っていると判定された場合、調光装置40の制御により、調光フィルム400が透明の状態となる。よって、ユーザは、調光フィルムの状態を手動で操作することなく外部環境を把握することができる。
以上、本発明の実施形態の変形例について説明した。なお、上述した各実施形態における調光装置をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。