JP2004036334A - シートシャッター装置及びそれを用いたシステム - Google Patents

Abstract

【課題】シートシャッター装置のメンテナンスを適切に行うこと等が可能なシステム等を提供する。
【解決手段】このシステム１は、シートシャッター装置２〜４と、通信回線を介してシートシャッター装置２〜４に接続されたホストコンピュータ５とを具備する。シートシャッター装置２〜４は、巻き取り又は巻き出し可能なシート１１と、シート１１の巻き取り又は巻き出しを行うモータ１２と、モータ１２に電力を供給するインバータ１３と、インバータ１３の制御を行う制御装置１４とをそれぞれ含む。制御装置１４は、インバータ制御部２１と、センサ部２２と、運用状況データ格納部２３と、通信部２４と、メンテナンスデータ格納部２５と、表示制御部２６と、表示部２７と、制御プログラム格納部２８とを含む。
【選択図】　図１

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートシャッター装置に関し、さらに、そのようなシートシャッター装置を用いたシステムに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来より、食品工場、食品販売店等において、人又は物が通る出入口の開閉にシートシャッター装置が用いられている。
【０００３】
食品工場等においては、１つの建屋内に複数のシートシャッター装置が設置されている場合がある。このような場合においては、複数のシートシャッター装置を１台のホストコンピュータに接続し、１台のホストコンピュータによって多数のシートシャッター装置を集中制御することも考えられる。しかしながら、１台のホストコンピュータによって複数のシートシャッター装置を集中制御することとすると、ホストコンピュータがダウンした場合に、シートシャッター装置を稼動することができなくなってしまうという問題があった。また、１台のホストコンピュータによって多数のシートシャッター装置を集中制御することとすると、ホストコンピュータの負荷が大きくなるため、１台のホストコンピュータに接続可能なシートシャッター装置の数に制限が生じるという問題があった。
【０００４】
また、１つの建屋内に複数のシートシャッター装置が設置されている場合には、複数のシートシャッター装置間でインターロックを行う必要がある。このようなインターロックは、複数のシートシャッター装置がそれぞれ具備する制御装置（シートシャッター装置の分野においては、「制御盤」と呼ばれる場合がある）にリレー回路又はシーケンサのプログラムを書き込むことにより、行われていた。しかしながら、工場内のレイアウト変更等により、リレー回路又はシーケンサのプログラムを書き換える必要が生ずる場合があるが、一般に、リレー回路又はシーケンサのプログラムは非常に難しいものであり、食品工場の従業員等がリレー回路又はシーケンサのプログラムを書き換えることは困難であった。
【０００５】
また、工場内において火災等の災害が発生した場合には、火災等が発生した場所の近傍のシートシャッター装置のシートを巻き出して被害が広がることを防止する必要があり、それ以外のシートシャッター装置の内の１以上のシートシャッター装置のシートを巻き取って従業員等の避難路を確保する必要があった。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、上記の点に鑑み、本発明は、設置されている場所の環境に関する物理量を測定し、メンテナンスに関するデータを受信することができるシートシャッター装置を提供することを第１の目的とする。また、本発明は、そのようなシートシャッター装置を用いたシステムを提供することを第２の目的とする。また、本発明は、工場内のレイアウト変更等があっても従業員等がプログラムを書き換える必要のないシートシャッター装置を用いたシステムを提供することを第３の目的とする。また、本発明は、災害を検知した場合にシートの巻き出し又は巻き取りを行うことができるシートシャッター装置を用いたシステムを提供することを第４の目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、本発明に係るシートシャッター装置は、巻き取り又は巻き出し可能なシートと、シートの巻き取り又は巻き出しを行うモータと、モータに電力を供給するインバータと、インバータを制御する制御装置とを具備し、通信回線を介してホストコンピュータに接続されたシートシャッター装置であって、制御装置が、文字又は画像を表示する表示部と、インバータを制御するためのプログラムを格納するプログラム格納部と、プログラム格納部に格納されているプログラムを実行することにより、インバータを制御するインバータ制御部と、シートシャッター装置が設置されている場所の環境に関する物理量を測定してデータを出力するセンサ部と、データを格納する第１のデータ格納部と、第１のデータ格納部に格納されているデータをホストコンピュータに送信し、ホストコンピュータにおいてデータを用いて算出されたシートシャッター装置のメンテナンスに関するデータを受信する通信部と、通信部からメンテナンスに関するデータを受け取って格納する第２のデータ格納部と、メンテナンスに関するデータに基づく文字又は画像を表示部に表示させる表示制御部とを具備することを特徴とする。
【０００８】
ここで、センサ部が、シートシャッター装置が設置されている場所の温度、湿度、若しくは、風の方向又は強さを測定することとしても良い。また、インバータ制御部が、シートの巻き取り又は巻き出しのインターバル又は頻度に関するデータを第１のデータ格納部に出力し、第１のデータ格納部が、シートの巻き取り又は巻き出しのインターバル又は頻度に関するデータを格納し、通信部が、シートの巻き取り又は巻き出しのインターバル又は頻度に関するデータをホストコンピュータに送信することとしても良い。
【０００９】
また、本発明の第１の観点に係るシートシャッター装置を用いたシステムは、本発明に係る複数のシートシャッター装置と、通信回線を介して複数のシートシャッター装置に接続されたホストコンピュータとを具備するシステムであって、ホストコンピュータが、複数のシートシャッター装置の各々が送信するデータを受信し、受信したデータを用いて複数のシートシャッター装置のメンテナンスに関するデータを算出し、メンテナンスに関するデータを複数のシートシャッター装置に送信することを特徴とする。
【００１０】
ここで、ホストコンピュータが、複数のシートシャッター装置を構成する部品の寿命に関するデータを複数のシートシャッター装置に送信することとしても良い。
【００１１】
また、本発明の第２の観点に係るシートシャッター装置を用いたシステムは、巻き取り又は巻き出し可能なシートと、シートの巻き取り又は巻き出しを行うモータと、モータに電力を供給するインバータと、インバータを制御する第１の制御装置とを含む第１のシートシャッター装置と、シートと、モータと、インバータと、インバータを制御する第２の制御装置とをそれぞれ含み、通信回線を介して第１のシートシャッター装置にそれぞれ接続された第２〜第Ｎ（Ｎは、２以上の自然数）のシートシャッター装置とを具備するシステムであって、第１の制御装置が、指示入力を行うための入力部と、インバータを制御するための複数のプログラムを格納するプログラム格納部と、入力部から入力された指示に応じて、プログラム格納部に格納されている複数のプログラムの内の１つのプログラムを選択して実行することにより、インバータを制御するインバータ制御部と、入力部から入力された指示を第２〜第Ｎのシートシャッター装置に送信する通信部と、を含み、第２の制御装置が、第１のシートシャッター装置から指示を受信する通信部と、インバータを制御するための複数のプログラムを格納するプログラム格納部と、通信部によって受信された指示に応じて、プログラム格納部に格納されている複数のプログラムの内の１つのプログラムを選択して実行することにより、インバータを制御するインバータ制御部とを含むことを特徴とする。
【００１２】
ここで、第１〜第Ｎのシートシャッター装置内のプログラム格納部の各々が、第１〜第Ｎのシートシャッター装置が配置され得る複数のレイアウトに応じた複数のプログラムを格納することとしても良い。
【００１３】
また、通信回線を介して第１のシートシャッター装置に接続され、第１〜第Ｎのシートシャッター装置に対する指示であって、プログラム格納部に格納されている複数のプログラムの内のいずれのプログラムを選択して実行するかを示す指示を、第１のシートシャッター装置に送信するホストコンピュータを更に具備することとしても良い。
【００１４】
さらに、第１〜第Ｎのシートシャッター装置内のプログラム格納部の各々が書き換え可能であり、ホストコンピュータが、第１〜第Ｎのシートシャッター装置内のプログラム格納部にそれぞれ格納するためのプログラムを送信することとしても良い。
【００１５】
また、本発明の第３の観点に係るシートシャッター装置を用いたシステムは、巻き取り又は巻き出し可能なシートと、シートの巻き取り又は巻き出しを行うモータと、モータに電力を供給するインバータと、インバータを制御する第１の制御装置とを含み、災害の発生を検知可能な第１のシートシャッター装置と、シートと、モータと、インバータと、インバータを制御する第２の制御装置とをそれぞれ含み、通信回線を介して第１のシートシャッター装置にそれぞれ接続され、災害の発生をそれぞれ検知可能な第２〜第Ｎ（Ｎは、２以上の自然数）のシートシャッター装置とを具備するシステムであって、第１の制御装置が、インバータを制御するためのプログラムを格納するプログラム格納部と、プログラム格納部に格納されているプログラムを実行することにより、インバータを制御するインバータ制御部と、災害の発生を検知する災害検知部と、災害検知部又は第２〜第Ｎのシートシャッター装置から災害が発生した旨の通知を受け取った場合に、インバータ制御部及び第２〜第Ｎのシートシャッター装置内の第２の制御装置に対し、シートの巻き取り又は巻き出しを行うことを指示する災害対応処理部と、第２〜第Ｎのシートシャッター装置から災害が発生した旨の通知を受信して災害対応処理部に出力し、災害対応処理部からシートの巻き取り又は巻き出しを行う旨の指示を受け取って第２〜第Ｎのシートシャッター装置に送信する通信部と、を含み、第２の制御装置が、インバータを制御するためのプログラムを格納するプログラム格納部と、プログラム格納部に格納されているプログラムを実行することにより、インバータを制御するインバータ制御部と、災害の発生を検知する災害検知部と、災害検知部から災害が発生した旨の通知を受け取って第１のシートシャッター装置に送信し、第１のシートシャッター装置からシートの巻き取り又は巻き出しを行う旨の指示を受け取ってインバータ制御部に出力する通信部とを含むことを特徴とする。
【００１６】
ここで、第１〜第Ｎのシートシャッター装置内の災害検知部が、火災又は地震を検知することとしても良い。また、第１のシートシャッター装置内の災害対応処理部が、第１〜第Ｎのシートシャッター装置の内の災害を検知したシートシャッター装置内のインバータ制御部に対して、シートの巻き出しを行うことを指示することとしても良いし、第１〜第Ｎのシートシャッター装置の内の災害を検知していないシートシャッター装置の内の１以上のシートシャッター装置内のインバータ制御部に対して、シートの巻き取りを行うことを指示することとしても良い。
【００１７】
また、通信回線を介して第１のシートシャッター装置に接続され、災害が発生した旨の通知を第１のシートシャッター装置から受信するホストコンピュータを更に具備することとしても良い。
【００１８】
本発明の第１の観点によれば、シートシャッター装置が設置されている場所の環境に関する物理量を測定し、ホストコンピュータが測定値に基づいてメンテナンスに関するデータを算出し、シートシャッター装置がメンテナンスに関するデータを受信することができる。また、本発明の第２の観点によれば、第１のシートシャッター装置の入力部から入力された指示に応じて、第１〜第Ｎ（Ｎは、自然数）のシートシャッター装置内のインバータ制御部が、複数のプログラムの内の１つのプログラムをそれぞれ選択して実行することにより、インバータをそれぞれ制御することができる。また、本発明の第３の観点によれば、災害が発生した場所に応じて、第１〜第Ｎ（Ｎは、自然数）のシートシャッター装置内のシートの巻き取り又は巻き出しを行うことができる。
【００１９】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお、同一の構成要素については、同一の参照番号で示している。
図１は、本発明の第１の実施形態に係るシステムを示す図である。図１に示すように、このシステム１は、シートシャッター装置２〜４と、ホストコンピュータ５とを具備する。シートシャッター装置２〜４は、食品加工企業の工場６内にそれぞれ設置されており、電話回線、専用回線、ＬＡＮ（Ｌｏｃａｌ　Ａｒｅａ　Ｎｅｔｗｏｒｋ）、インターネット等の通信回線を介してホストコンピュータ５にそれぞれ接続されている。ホストコンピュータ５は、食品加工企業のオフィス、食品加工企業の他の事業所、シートシャッター装置２〜４の保守を請け負う企業の事業所等に設置されている。
【００２０】
シートシャッター装置２〜４は、巻き取り又は巻き出し可能なシート１１と、シート１１の巻き取り又は巻き出しを行うモータ１２と、モータ１２に電力を供給するインバータ１３と、シート１１の端部が可動範囲の上限に達したことを検出する第１リミットセンサ１５と、シート１１の端部が可動範囲の下限に達したことを検出する第２リミットセンサ１６と、インバータ１３を制御する制御装置１４とをそれぞれ具備する。
【００２１】
図２は、制御装置１４の内部構成を示す図である。図２に示すように、制御装置１４は、インバータ制御部２１と、センサ部２２と、運用状況データ格納部２３と、通信部２４と、メンテナンスデータ格納部２５と、表示制御部２６と、表示部２７と、制御プログラム格納部２８とを具備する。
制御プログラム格納部２８は、ＥＥＰＲＯＭ等で構成され、インバータ制御部２１が実行するためのプログラムを格納している。
【００２２】
インバータ制御部２１は、ＣＰＵ等で構成され、制御プログラム格納部２８に格納されているプログラムを実行し、インバータ１３を制御する。なお、制御プログラム格納部２８は、シート１１の端部が可動範囲の上限又は下限に達した旨の信号を第１、第２リミットセンサ１５、１６から受信すると、シート１１の巻き取り又は巻き出しを停止するように、インバータ１３を制御する。また、インバータ制御部２１は、シート１１の巻き取り又は巻き出しのインターバル又は頻度に関するデータを運用状況データ格納部２３に出力する。
【００２３】
センサ部２２は、制御装置１４が設置されている場所の環境に関する物理量（例えば、温度、湿度、風の方向又は強さ等）を測定してデータを出力する。
運用状況データ格納部２３は、ＲＡＭ等で構成され、シート１１の巻き取り又は巻き出しのインターバル又は頻度に関するデータをインバータ制御部２１から受け取って格納するとともに、温度、湿度、風の方向又は強さに関するデータをセンサ部２２から受け取って格納する。
【００２４】
通信部２４は、運用状況データ格納部２３に格納されているデータをホストコンピュータ５に送信する。
ホストコンピュータ５は、シートシャッター装置２〜４から受信したデータを用いて、シートシャッター装置２〜４のメンテナンスに関するデータ（例えば、シートシャッター装置２〜４を構成する部品の寿命等）を算出する。一般に、電子部品は高温、多湿に弱いため、シートシャッター装置２〜４が設置されている場所の温度、湿度が高い場合には、シートシャッター装置２〜４を構成する部品の寿命は、短くなる。ホストコンピュータ５は、シートシャッター装置２〜４又は他の工場等に設置されているシートシャッター装置から受信したデータを累積しており、累積したデータの数が多くなるほど高い精度で部品の寿命等を算出することができる。ホストコンピュータ５は、このようにして算出したシートシャッター装置２〜４のメンテナンスに関するデータを、シートシャッター装置２〜４に送信する。
通信部２４は、ホストコンピュータ５からメンテナンスに関するデータを受信すると、メンテナンスデータ格納部２５に出力する。
【００２５】
メンテナンスデータ格納部２５は、ＲＡＭ等で構成され、通信部２４からメンテナンスに関するデータを受け取って格納する。
表示制御部２６は、メンテナンスデータ格納部２５に格納されているデータを読み出し、部品の寿命に関する警告等をＬＣＤ等で構成される表示部２７に表示させる。工場６の管理担当者等は、表示部２７に表示される警告等に基づいて、シートシャッター装置２〜４のメンテナンスを行い、又はメンテナンスを請け負う企業にメンテナンスの依頼を行うことができる。
【００２６】
このようにシステム１によれば、シートシャッター装置２〜４において得られたデータをホストコンピュータ５に集め、ホストコンピュータ５においてシートシャッター装置２〜４のメンテナンスに関するデータを算出し、シートシャッター装置２〜４においてメンテナンスに関する警告等を表示することができる。これにより、シートシャッター装置２〜４のメンテナンスを適切に行うことができる。
【００２７】
なお、シートシャッター装置２〜４が工場６内に設置されたときに、シートシャッター装置２〜４の初期状態におけるデータをホストコンピュータ５に送信することとしても良い。
【００２８】
次に、本発明の第２の実施形態に係るシステムについて説明する。図３は、本発明の第２の実施形態に係るシステムを示す図である。図３に示すように、このシステム３１は、シートシャッター装置３２〜３４と、ホストコンピュータ３５とを具備する。シートシャッター装置３２〜３４は、食品加工企業の工場３６内にそれぞれ設置されており、電話回線、専用回線、ＬＡＮ、インターネット等の通信回線を介してホストコンピュータ３５にそれぞれ接続されている。ホストコンピュータ３５は、食品加工企業のオフィス、食品加工企業の他の事業所、シートシャッター装置３２〜３４の保守を請け負う企業の事業所等に設置されている。
【００２９】
シートシャッター装置３２は、シート１１と、モータ１２と、インバータ１３と、第１リミットセンサ１５と、第２リミットセンサ１６と、インバータ１３を制御する制御装置４１とを具備する。
シートシャッター装置３３、３４は、シート１１と、モータ１２と、インバータ１３と、第１リミットセンサ１５と、第２リミットセンサ１６と、インバータ１３を制御する制御装置４２とをそれぞれ具備する。
【００３０】
図４は、制御装置４２の内部構成を示す図である。図４に示すように、制御装置４２は、インバータ制御部４７と、制御プログラム格納部４８と、通信部４９とを具備する。
制御プログラム格納部４８は、ＥＥＰＲＯＭ等で構成され、インバータ制御部４７が実行するための複数のプログラムを格納している。
【００３１】
インバータ制御部４７は、ＣＰＵ等で構成され、制御プログラム格納部４７に格納されている複数のプログラムの内のいずれのプログラムを実行するかを示す指示を通信部４９を介してシートシャッター装置３２から受信し、この指示に応じて制御プログラム格納部４７に格納されている複数のプログラムの内の１つのプログラムを選択して実行することにより、インバータ１３を制御する。
【００３２】
図５は、制御装置４１の内部構成を示す図である。図５に示すように、制御装置４１は、インバータ制御部４３と、制御プログラム格納部４４と、入力部４５と、通信部４６とを具備する。
制御プログラム格納部４４は、ＥＥＰＲＯＭ等で構成され、インバータ制御部４３が実行するための複数のプログラムを格納している。
【００３３】
入力部４５は、工場３６の管理担当者等が指示入力を行うためのスイッチ等である。
インバータ制御部４３は、ＣＰＵ等で構成され、制御プログラム格納部４４に格納されている複数のプログラムの内のいずれのプログラムを実行するかを示す指示を入力部４５を介して受け取り、この指示に応じて制御プログラム格納部４４に格納されている複数のプログラムの中の１つのプログラムを選択して実行することにより、インバータ１３を制御する。
【００３４】
また、通信部４６は、入力部４５からの指示を、シートシャッター装置３３の制御装置４２内のインバータ制御部４７及びシートシャッター装置３４の制御装置４２内のインバータ制御部４７に送信する。シートシャッター装置３３の制御装置４２内のインバータ制御部４７及びシートシャッター装置３４の制御装置４２内のインバータ制御部４７の各々は、シートシャッター装置３２から受信した指示に応じて、制御プログラム格納部４８に格納されている複数のプログラムの内の１つを選択して実行することにより、インバータ１３を制御する。
【００３５】
このように、システム３１によれば、工場３６の管理担当者等がシートシャッター装置３２において入力した指示に応じて、シートシャッター装置３２〜３４内のインバータ制御部が、複数のプログラムの内の１つのプログラムをそれぞれ選択して実行することにより、インバータ１３をそれぞれ制御する。従って、例えば、工場３６のレイアウト変更等により、シートシャッター装置３２〜３４の動作を変更する必要が生じた場合であっても、工場３６の管理担当者等がシートシャッター装置３２において指示を入力することでシートシャッター装置３２〜３４の動作を変更することができ、リレー回路、シーケンサ等のプログラムを作成する必要をなくすことができる。
【００３６】
なお、シートシャッター装置３２において工場３６の管理担当者等が指示を入力するのではなく、ホストコンピュータ３５がシートシャッター装置３２に指示を送信することとしても良い。また、ホストコンピュータ３５が、新たな制御プログラムをシートシャッター装置３２に送信し、シートシャッター装置３２が、受信したプログラムを格納するとともにシートシャッター装置３３、３４に送信し、シートシャッター装置３３、３４が受信したプログラムを格納することとしても良い。
【００３７】
次に、本発明の第３の実施形態に係るシステムについて説明する。図６は、本発明の第３の実施形態に係るシステムを示す図である。図６に示すように、このシステム５１は、シートシャッター装置５２〜５４と、ホストコンピュータ５５とを具備する。シートシャッター装置５２〜５４は、食品加工企業の工場５６内にそれぞれ設置されており、電話回線、専用回線、ＬＡＮ、インターネット等の通信回線を介してホストコンピュータ５５にそれぞれ接続されている。ホストコンピュータ５５は、食品加工企業のオフィス、食品加工企業の他の事業所、シートシャッター装置５２〜５４の保守を請け負う企業の事業所等に設置されている。
【００３８】
シートシャッター装置５２は、シート１１と、モータ１２と、インバータ１３と、第１リミットセンサ１５と、第２リミットセンサ１６と、インバータ１３を制御する制御装置６１とを具備する。
シートシャッター装置５３、５４は、シート１１と、モータ１２と、インバータ１３と、第１リミットセンサ１５と、第２リミットセンサ１６と、インバータ１３を制御する制御装置６２とをそれぞれ具備する。
【００３９】
図７は、制御装置６２の内部構成を示す図である。図７に示すように、制御装置６２は、インバータ制御部７１と、制御プログラム格納部７２と、火災、地震等の災害を検知する災害検知部７３と、通信部７４とを具備する。
制御プログラム格納部７２は、ＥＥＰＲＯＭ等で構成され、インバータ制御部７１が実行するためのプログラムを格納している。
【００４０】
インバータ制御部７１は、ＣＰＵ等で構成され、制御プログラム格納部７２に格納されているプログラムを実行することにより、インバータ１３を制御する。災害検知部７３は、災害を検知すると、災害が発生した旨の通知を、通信部７４を介してシートシャッター装置５２に出力する。
【００４１】
図８は、制御装置４１の内部構成を示す図である。図５に示すように、制御装置４１は、災害検知部７３と、インバータ制御部７５と、制御プログラム格納部７６と、災害対応処理部７７と、通信部７８とを具備する。
制御プログラム格納部７６は、ＥＥＰＲＯＭ等で構成され、インバータ制御部７５が実行するためのプログラムを格納している。
インバータ制御部７５は、ＣＰＵ等で構成され、制御プログラム格納部７６に格納されているプログラムを実行することにより、インバータ１３を制御する。
【００４２】
災害検知部７３は、災害を検知すると、災害が発生した旨を災害対応処理部７７に通知する。
災害対応処理部７７は、シートシャッター装置５２の制御装置６１内の災害検知部７３、シートシャッター装置５３の制御装置６２内の災害検知部７３、又は、シートシャッター装置５４の制御装置６２内の災害検知部７３から災害が発生した旨の通知を受信すると、災害が発生した場所に応じて、シートシャッター装置５２の制御装置６１内のインバータ制御部７５、シートシャッター装置５３の制御装置６２内のインバータ制御部７１、又は、シートシャッター装置５４の制御装置６２内のインバータ制御部７１にシート１１の巻き取り又は巻き出しを行うように指示する。
【００４３】
例えば、シートシャッター装置５２の制御装置６１内の災害検知部７３が火災を検知した場合には、災害対応処理部７７は、火災による延焼を防止するため、シートシャッター装置５２の制御装置６１内のインバータ制御部７５にシート１１の巻き出しを行うように指示する一方、工場５６内で働いている従業員の避難路を確保するため、シートシャッター装置５３の制御装置６２内のインバータ制御部７１又はシートシャッター装置５４の制御装置６２内のインバータ制御部７１に対し、シート１１の巻き取りを行うように指示する。また、シートシャッター装置５４の制御装置６２内の災害検知部７３が火災を検知した場合には、災害対応処理部７７は、火災による延焼を防止するため、シートシャッター装置５４の制御装置６２内のインバータ制御部７１にシート１１の巻き出しを行うように指示する一方、工場５６内で働いている従業員の避難路を確保するため、シートシャッター装置５２の制御装置６１内のインバータ制御部７５又はシートシャッター装置５３の制御装置６２内のインバータ制御部７１にシート１１の巻き取りを行うように指示する。
【００４４】
このように、システム５１によれば、工場５６において災害が発生した場合に、災害が発生した場所に応じて、シートシャッター装置５２〜５４内のシート１１の巻き取り又は巻き出しが行われるので、災害による被害が拡大することを防止するとともに、人又は物の避難路を確保することができる。
【００４５】
なお、工場５６内において災害が発生した場合に、災害対応処理部７７が、災害が発生した旨をホストコンピュータ５５に通知することとしても良い。
【００４６】
【発明の効果】
以上述べた様に、本発明の第１の観点によれば、シートシャッター装置が設置されている場所の環境に関する物理量を測定し、ホストコンピュータが測定値に基づいてメンテナンスに関するデータを算出し、シートシャッター装置がメンテナンスに関するデータを受信することができる。これにより、シートシャッター装置のメンテナンスを適切に行うことが可能となる。また、本発明の第２の観点によれば、第１のシートシャッター装置の入力部から入力された指示に応じて、第１〜第Ｎ（Ｎは、自然数）のシートシャッター装置内のインバータ制御部が、複数のプログラムの内の１つのプログラムをそれぞれ選択して実行することにより、インバータをそれぞれ制御することができる。これにより、工場等のレイアウトの変更等があっても、第１〜第Ｎのシートシャッター装置を動作させるためのプログラムの作成を不要とすることが可能となる。また、本発明の第３の観点によれば、災害が発生した場所に応じて、第１〜第Ｎ（Ｎは、自然数）のシートシャッター装置内のシートの巻き取り又は巻き出しを行うことができる。これにより、災害の被害の拡大を防止することができるとともに、避難路を確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施形態に係るシートシャッター装置を用いたシステムを示す図である。
【図２】図１の制御装置の構成を示す図である。
【図３】本発明の第２の実施形態に係るシートシャッター装置を用いたシステムを示す図である。
【図４】図３の制御装置４２の構成を示す図である。
【図５】図３の制御装置４１の構成を示す図である。
【図６】本発明の第３の実施形態に係るシートシャッター装置を用いたシステムを示す図である。
【図７】図６の制御装置６２の構成を示す図である。
【図８】図６の制御装置６１の構成を示す図である。
【符号の説明】
１、３１　システム
２〜４、３２〜３４　シートシャッター装置
５、３５、５５　ホストコンピュータ
１１　シート
１２　モータ
１３　インバータ
１４、４１、４２、６１、６２　制御装置
１５　第１リミットセンサ
１６　第２リミットセンサ
２１、４３、４７、７１、７５　インバータ制御部
２２　センサ部
２３　運用状況データ格納部
２４、４６、４９、７４、７８　通信部
２５　メンテナンスデータ格納部
２６　表示制御部
２７　表示部
２８、４４、４８、７２、７６　制御プログラム格納部
４５　入力部
７３　災害検知部
７７　災害対応処理部

Claims (14)

1. 巻き取り又は巻き出し可能なシートと、前記シートの巻き取り又は巻き出しを行うモータと、前記モータに電力を供給するインバータと、前記インバータを制御する制御装置とを具備し、通信回線を介してホストコンピュータに接続されたシートシャッター装置であって、
   前記制御装置が、
   文字又は画像を表示する表示部と、
   前記インバータを制御するためのプログラムを格納するプログラム格納部と、
   前記プログラム格納部に格納されているプログラムを実行することにより、前記インバータを制御するインバータ制御部と、
   前記シートシャッター装置が設置されている場所の環境に関する物理量を測定してデータを出力するセンサ部と、
   前記データを格納する第１のデータ格納部と、
   前記第１のデータ格納部に格納されているデータを前記ホストコンピュータに送信し、前記ホストコンピュータにおいて前記データを用いて算出された前記シートシャッター装置のメンテナンスに関するデータを受信する通信部と、
   前記通信部から前記メンテナンスに関するデータを受け取って格納する第２のデータ格納部と、
   前記メンテナンスに関するデータに基づく文字又は画像を前記表示部に表示させる表示制御部と、を具備すること
   を特徴とするシートシャッター装置。
2. 前記センサ部が、前記シートシャッター装置が設置されている場所の温度、湿度、若しくは、風の方向又は強さを測定することを特徴とする請求項１記載のシートシャッター装置。
3. 前記インバータ制御部が、前記シートの巻き取り又は巻き出しのインターバル又は頻度に関するデータを前記第１のデータ格納部に出力し、前記第１のデータ格納部が、前記シートの巻き取り又は巻き出しのインターバル又は頻度に関するデータを格納し、前記通信部が、前記シートの巻き取り又は巻き出しのインターバル又は頻度に関するデータを前記ホストコンピュータに送信することを特徴とする請求項１又は２記載のシートシャッター装置。
4. 請求項１〜３のいずれか１項に記載の複数のシートシャッター装置と、通信回線を介して前記複数のシートシャッター装置に接続されたホストコンピュータとを具備するシステムであって、
   前記ホストコンピュータが、
   前記複数のシートシャッター装置の各々が送信するデータを受信し、受信したデータを用いて前記複数のシートシャッター装置のメンテナンスに関するデータを算出し、前記メンテナンスに関するデータを前記複数のシートシャッター装置に送信すること
   を特徴とするシステム。
5. 前記ホストコンピュータが、前記複数のシートシャッター装置を構成する部品の寿命に関するデータを前記複数のシートシャッター装置に送信することを特徴とする請求項４記載のシステム。
6. 巻き取り又は巻き出し可能なシートと、前記シートの巻き取り又は巻き出しを行うモータと、前記モータに電力を供給するインバータと、前記インバータを制御する第１の制御装置とを含む第１のシートシャッター装置と、前記シートと、前記モータと、前記インバータと、前記インバータを制御する第２の制御装置とをそれぞれ含み、通信回線を介して前記第１のシートシャッター装置にそれぞれ接続された第２〜第Ｎ（Ｎは、２以上の自然数）のシートシャッター装置とを具備するシステムであって、
   前記第１の制御装置が、
   指示入力を行うための入力部と、
   前記インバータを制御するための複数のプログラムを格納するプログラム格納部と、
   前記入力部から入力された指示に応じて、前記プログラム格納部に格納されている複数のプログラムの内の１つのプログラムを選択して実行することにより、前記インバータを制御するインバータ制御部と、
   前記入力部から入力された指示を前記第２〜第Ｎのシートシャッター装置に送信する通信部と、を含み、
   前記第２の制御装置が、
   前記第１のシートシャッター装置から指示を受信する通信部と、
   前記インバータを制御するための複数のプログラムを格納するプログラム格納部と、
   前記通信部によって受信された指示に応じて、前記プログラム格納部に格納されている複数のプログラムの内の１つのプログラムを選択して実行することにより、前記インバータを制御するインバータ制御部と、を含むこと
   を特徴とするシステム。
7. 前記第１〜第Ｎのシートシャッター装置内の前記プログラム格納部の各々が、前記第１〜第Ｎのシートシャッター装置が配置され得る複数のレイアウトに応じた複数のプログラムを格納することを特徴とする請求項６記載のシステム。
8. 通信回線を介して前記第１のシートシャッター装置に接続され、前記第１〜第Ｎのシートシャッター装置に対する指示であって、前記プログラム格納部に格納されている複数のプログラムの内のいずれのプログラムを選択して実行するかを示す指示を、前記第１のシートシャッター装置に送信するホストコンピュータを更に具備することを特徴とする請求項６又は７記載のシステム。
9. 前記第１〜第Ｎのシートシャッター装置内の前記プログラム格納部の各々が書き換え可能であり、前記ホストコンピュータが、前記第１〜第Ｎのシートシャッター装置内の前記プログラム格納部にそれぞれ格納するためのプログラムを送信することを特徴とする請求項８記載のシステム。
10. 巻き取り又は巻き出し可能なシートと、前記シートの巻き取り又は巻き出しを行うモータと、前記モータに電力を供給するインバータと、前記インバータを制御する第１の制御装置とを含み、災害の発生を検知可能な第１のシートシャッター装置と、前記シートと、前記モータと、前記インバータと、前記インバータを制御する第２の制御装置とをそれぞれ含み、通信回線を介して前記第１のシートシャッター装置にそれぞれ接続され、災害の発生をそれぞれ検知可能な第２〜第Ｎ（Ｎは、２以上の自然数）のシートシャッター装置とを具備するシステムであって、
    前記第１の制御装置が、
    前記インバータを制御するためのプログラムを格納するプログラム格納部と、
    前記プログラム格納部に格納されているプログラムを実行することにより、前記インバータを制御するインバータ制御部と、
    災害の発生を検知する災害検知部と、
    前記災害検知部又は前記第２〜第Ｎのシートシャッター装置から災害が発生した旨の通知を受け取った場合に、前記インバータ制御部及び前記第２〜第Ｎのシートシャッター装置内の前記第２の制御装置に対し、前記シートの巻き取り又は巻き出しを行うことを指示する災害対応処理部と、
    前記第２〜第Ｎのシートシャッター装置から災害が発生した旨の通知を受信して前記災害対応処理部に出力し、前記災害対応処理部から前記シートの巻き取り又は巻き出しを行う旨の指示を受け取って前記第２〜第Ｎのシートシャッター装置に送信する通信部と、を含み、
    前記第２の制御装置が、
    前記インバータを制御するためのプログラムを格納するプログラム格納部と、
    前記プログラム格納部に格納されているプログラムを実行することにより、前記インバータを制御するインバータ制御部と、
    災害の発生を検知する災害検知部と、
    前記災害検知部から災害が発生した旨の通知を受け取って前記第１のシートシャッター装置に送信し、前記第１のシートシャッター装置から前記シートの巻き取り又は巻き出しを行う旨の指示を受け取って前記インバータ制御部に出力する通信部と、を含むこと
    を特徴とするシステム。
11. 前記第１〜第Ｎのシートシャッター装置内の前記災害検知部が、火災又は地震を検知することを特徴とする請求項１０記載のシステム。
12. 前記第１のシートシャッター装置内の前記災害対応処理部が、前記第１〜第Ｎのシートシャッター装置の内の災害を検知したシートシャッター装置内の前記インバータ制御部に対して、前記シートの巻き出しを行うことを指示することを特徴とする請求項１０又は１１記載のシステム。
13. 前記第１のシートシャッター装置内の前記災害対応処理部が、前記第１〜第Ｎのシートシャッター装置の内の災害を検知していないシートシャッター装置の内の１以上のシートシャッター装置内の前記インバータ制御部に対して、前記シートの巻き取りを行うことを指示することを特徴とする請求項１０〜１２のいずれか１項に記載のシステム。
14. 通信回線を介して前記第１のシートシャッター装置に接続され、災害が発生した旨の通知を前記第１のシートシャッター装置から受信するホストコンピュータを更に具備することを特徴とする請求項１０〜１３のいずれか１項に記載のシステム。

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