JP2021130325A - 車両およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ランキンサイクルシステムの作動流体のエネルギーが過剰に上昇し続けることを抑制しつつ、排熱から動力を取り出す頻度を高める車両およびその制御方法を提供する。【解決手段】作動流体Wのエネルギーが上昇し続ける状態になると予測される場合に、動力伝達機構6により膨張機17およびモータージェネレータ3からプロペラシャフト5に動力を伝達させる状態にして、膨張機17とモータージェネレータ3の両方の動力でエンジン2にアシストし、エンジン2の出力を低下させる。【選択図】図6

Description

本開示は、車両およびその制御方法に関する。
車両走行用の動力源である電動発電機とは別に配置される熱発電用発電機をランキンサイクルシステムの動力を用いて発電させる技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2019―143533号公報
ところで、車両が登坂路を走行しているときには、エンジン(内燃機関)に高負荷が加わり、エンジンから排出される排気の温度が高温になる。この状況でランキンサイクルシステムの蒸発器でランキンサイクルシステムの作動流体と高温の排気を熱交換させ続けると、作動流体のエネルギーが過剰に上昇するおそれがあった。一方、この状況で排気をバイパスさせて、作動流体と排気との熱交換をさせないと、作動流体のエネルギーの上昇は抑制可能になるが、排熱からの動力を利用することができなくなる。
本開示の目的は、ランキンサイクルシステムの作動流体のエネルギーが過剰に上昇し続けることを抑制しつつ、排熱から動力を取り出す頻度を高める車両およびその制御方法を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の態様の車両は、内燃機関と、電動発電機と、前記内燃機関から排出される排気の排熱を回収するランキンサイクルシステムと、前記内燃機関の動力が伝達されるプロペラシャフトと、前記電動発電機、前記ランキンサイクルシステムが有する膨張機、および、前記プロペラシャフトの間で動力を伝達する動力伝達機構と、制御装置と、を備えて構成される車両において、前記ランキンサイクルシステムは、排気が蒸発器をバイパスするバイパス通路と、排気が前記蒸発器を通過する第一状態または排気が前記バイパス通路を通過する第二状態を切り換えるバイパス弁とを有し、前記ランキンサイクルシステムの作動流体の状態を予測するためのパラメータを取得する予測パラメータ取得装置を備えて、前記制御装置が、前記予測パラメータ取得装置が取得したパラメータに基づいて、作動流体のエネルギーが上昇し続ける状態になると予測される場合に、前記動力伝達機構により前記膨張機および前記電動発電機から前記プロペラシャフトに動力を伝達させる状態にして、前記膨張機と前記電動発電機の両方の動力で前記内燃機関にアシストし、前記内燃機関の出力を低下させることを特徴とする。
また、上記の車両を用いた本発明の態様の車両の制御方法は、上記の車両の制御方法において、前記ランキンサイクルシステムの作動流体の状態を予測するためのパラメータを取得するステップと、前記取得した前記パラメータに基づいて、前記作動流体のエネルギーが上昇し続ける状態になるか否かを予測するステップと、前記作動流体のエネルギーが上昇し続ける状態になると予測した場合に、前記動力伝達機構により前記膨張機および前記電動発電機から前記プロペラシャフトに動力を伝達させる状態にするステップと、前記プロペラシャフトに動力を伝達させる状態にした後、前記膨張機と前記電動発電機の両方の動力で前記内燃機関にアシストし、前記内燃機関の出力を低下させるステップと、を含むことを特徴とする方法である。
本開示によれば、ランキンサイクルシステムの作動流体のエネルギーが過剰に上昇し続けることを抑制しつつ、排熱から動力を取り出す頻度を高める。
本実施形態の車両の構成を例示する図である。 制御装置に対する制御信号の入出力を例示する図である。 第一〜三クラッチの断接状態に対応した車両の動作内容を例示する図である。 エンジンの出力トルクと回転数とに基づくマップを例示する図である。 本実施形態の車両の制御方法における各パラメータの推移を例示する図である。 本実施形態の車両の制御方法を例示するフロー図である。 本実施形態の蒸発器に対する排気の通過とバイパスの切り換え方法を例示するフロー図である。 ランキンサイクルシステムを強制的に冷却する方法を例示するフロー図である。 図8のステップS280から連なるフロー図である。
以下、本開示の実施形態の車両およびその制御方法について、図面を参照しながら説明する。なお、図1では、X方向を車長方向、Y方向を車幅方向と規定している。
図1に例示するように、本実施形態の車両1は、エンジン(内燃機関)2と、モータージェネレータ(電動発電機)3と、ランキンサイクルシステム4と、プロペラシャフト5と、動力伝達機構6と、制御装置7と、を備えて構成される。
エンジン2は、各気筒2aで燃料噴射弁2bより噴射された燃料と新気との混合気を燃焼することにより車両の走行用の動力を得ている。エンジン2の排気通路8には、エンジン2から排出される排気Gの流れ方向に関して上流側より順に、ターボ式過給システムのタービン(図示しない)、排気後処理装置9、ランキンサイクルシステム4の蒸発器16が配置されている。排気後処理装置9は、その内部に各種触媒が配置されて、この各種触媒により排気Gに含まれる浄化対象物質(例えば、窒素酸化物や微粒子状物質等)を浄化処理する装置である。
排気通路8には、排気Gが蒸発器16をバイパスするバイパス通路10が接続されている。排気通路8からバイパス通路10への分岐点には、三方弁(バイパス弁)11が配置されている。三方弁11は、排気Gが蒸発器16を通過する第一状態または排気Gがバイパス通路10を通過する第二状態を切り換える装置である。三方弁11の開閉状態により、排気Gは蒸発器16またはバイパス通路10のいずれか一方に流れる。
モータージェネレータ3は、動力伝達機構6を介してランキンサイクルシステムの膨張機17やプロペラシャフト5に接続されるとともに、インバータ12を介してバッテリ13に接続されている。
モータージェネレータ3は、バッテリ13に充電された電力が供給されることで駆動する。この駆動力は動力伝達機構6を介してプロペラシャフト5に伝達されることで車両の走行用の動力となる。また、この駆動力は動力伝達機構6を介して膨張機17に伝達されることで膨張機17を始動させる。
モータージェネレータ3は、プロペラシャフト5の慣性力や膨張機17の駆動力が動力伝達機構6を介して伝達されることで発電する。この発電により得た電力はインバータ12を介してバッテリ13に充電される。
ランキンサイクルシステム4は、このシステム4の作動流体(例えば冷却水)Wと排気Gを熱交換させることで排気Gの排熱を回収するシステムである。ランキンサイクルシステム4は、作動流体Wが循環する流路14に作動流体Wの流通方向より順にポンプ(駆動装置)15、蒸発器16、膨張機17、凝縮器18およびタンク(作動流体の貯留装置)19を有する。
ポンプ15は、作動流体Wを圧送する装置である。蒸発器16は、作動流体Wと排気Gを熱交換することで作動流体Wに排気Gの排熱を回収する装置である。膨張機17は、作動流体Wの熱量を駆動力に変換して出力する装置である。凝縮器18は、作動流体Wと冷却媒体(例えば冷却水)を熱交換して作動流体Wを冷却する装置である。タンク19は、作動流体Wを貯留する装置である。
プロペラシャフト5は、エンジン2にエンジンクラッチ20、変速機21を介して接続されるとともに、デファレンシャルギアやドライブシャフト(いずれも図示しない)を介して駆動輪(図示しない)に接続されている。また、プロペラシャフト5は、動力伝達機構6を介してモータージェネレータ3や膨張機17に接続されている。
エンジンクラッチ20は、プロペラシャフト5へのエンジン2の動力の伝達可否を切り替える装置である。エンジンクラッチ20の接状態時には、変速機21がニュートラル状態ではない限り、エンジン2と変速機21およびプロペラシャフト5が接続されて、エンジン2の動力がプロペラシャフト5に伝達される。エンジンクラッチ20の断状態時には、エンジン2と変速機21及びプロペラシャフト5が切り離されて、エンジン2の動力がプロペラシャフト5に伝達されない。
変速機21は、エンジン2の回転数やトルクを変速してプロペラシャフト5に動力伝達する装置である。なお、車輪22は、受動輪である。
動力伝達機構6は、モータージェネレータ3、膨張機17、および、プロペラシャフト5の間で動力を伝達する機構である。動力伝達機構6は、動力入出力装置23と、第一クラッチ24と、第二クラッチ25と、第三クラッチ26と、動力分配装置27と、を有する。
動力入出力装置23は、プロペラシャフト5に対して動力の入出力を行う装置である。動力入出力装置23は、駆動軸28を有し、プロペラシャフト5の中途位置に直結された歯車29と駆動軸28に配置された歯車30とが外周どうしで噛み合っている。駆動軸28には、プロペラシャフト5から出力される動力が歯車29、30を介して伝達される。駆動軸28には、プロペラシャフト5に入力される動力(膨張機17の動力またはモータージェネレータ3の動力)が伝達される。
第一クラッチ24は、膨張機17の駆動軸および動力分配装置27の第一駆動軸31の間に介在する装置である。第一クラッチ24が接状態の場合に、膨張機17の駆動軸と第一駆動軸31の間で双方向に動力が伝達される。第二クラッチ25は、モータージェネレータ3の駆動軸および動力分配装置27の第二駆動軸32の間に介在する装置である。第二クラッチ25が接状態の場合に、モータージェネレータ3の駆動軸と第二駆動軸32の間で双方向に動力が伝達される。第三クラッチ26は、動力入出力装置23の駆動軸28および動力分配装置27の第三駆動軸33の間に介在する装置である。第三クラッチ26が接状態の場合に、駆動軸28と第三駆動軸33の間で双方向に動力が伝達される。
第一クラッチ24、第二クラッチ25、および、第三クラッチ26のそれぞれがツウウェイクラッチで構成されている。ツウウェイクラッチは、電力の通電により接状態と断状態とを切り換え可能に構成されている。通電時には、ツウウェイクラッチは接状態となる。通電が停止されたときには、ツウウェイクラッチは断状態となる。ツウウェイクラッチの接状態時には、一方の駆動軸から他方の駆動軸への動力伝達と、他方の駆動軸から一方の駆動軸への動力伝達の両方の動力伝達がツウウェイクラッチを介して行われる。ツウウェイクラッチの断状態時には、各駆動軸間の動力伝達がツウウェイクラッチにより切断される。すなわち、ツウウェイクラッチは、その断接状態により、一方の駆動軸から他方の駆動軸への動力伝達と、他方の駆動軸から一方の駆動軸への動力伝達と、動力伝達の切断とを切り換え可能なクラッチである。ツウウェイクラッチは、噛み合い式のクラッチであるため、摩擦クラッチと比較して強度および耐久性が高い。
動力分配装置27は、第一駆動軸31と、第二駆動軸32と、第三駆動軸33と、第一歯車34と、第二歯車35と、を有する。第一駆動軸31と第三駆動軸33とが第一歯車34を介して直結されて第一歯車34の軸となっている。図1に例示するように、本実施形態では、第一歯車34の軸を、第一駆動軸31と第三駆動軸33の間の中途位置にカップリング(軸継手)が介在してなる単一の駆動軸としている。第二駆動軸32が第二歯車35に直結されて第二歯車35の軸となっている。第一歯車34と第二歯車35とが外周どうしで噛み合っている。
なお、動力分配装置27の構成は、本実施形態の構成に限定されず、例えば、第二駆動軸32と第三駆動軸33とが第一歯車34を介して直結されて第一歯車34の軸となり、第一駆動軸31が第二歯車35に直結されて第二歯車35の軸となる構成でもよい。また、第一歯車34と第二歯車35の間に別の歯車を配置して、第一歯車34と第二歯車35とが別の歯車を介して外周側で噛み合う構成でもよい。
すなわち、第三駆動軸33と第一駆動軸31および第二駆動軸32のどちらか一方の駆動軸が第一歯車34を介して直結されて第一歯車34の軸となり、一方の駆動軸と異なる他方の駆動軸が第二歯車35に直結されて第二歯車35の軸となり、第一歯車34と第二歯車35とが外周どうしまたは外周側で噛み合って構成されていればよい。
動力分配装置27は、第一駆動軸31、第二駆動軸32、および、第三駆動軸33のいずれか一つの駆動軸に入力された動力を他の二つの駆動軸に分配する状態またはいずれか二つの駆動軸に入力された動力を合わせて他の一つの駆動軸に出力する状態になる装置である。なお、いずれの駆動軸にも動力が入力されない場合は、第一歯車34および第二歯車35が回転しない状態となる。本実施形態の動力分配装置27は、第一駆動軸31、第二駆動軸32、および、第三駆動軸33に、第一歯車34と第二歯車35が組み合わされることで、第一クラッチ24、第二クラッチ25、第三クラッチ26の各クラッチの断接状態を制御して動力の伝達状態が受動的に変化する構成となっている。
いずれか一つの駆動軸に入力された動力を他の二つの駆動軸に分配する状態としては、例えば、第三駆動軸33に入力されたプロペラシャフト5の動力を第一駆動軸31および第二駆動軸32に分配する状態や、第一駆動軸31に入力された膨張機17の動力を第二駆動軸32および第三駆動軸33に分配する状態がある。いずれか二つの駆動軸に入力された動力を合わせて他の一つの駆動軸に出力する状態とは、例えば、第一駆動軸31および第二駆動軸32に入力された動力を合わせて第三駆動軸33に出力する状態がある。
本実施形態では、膨張機17の駆動軸が外周に外歯が形成されたスプライン軸で構成され、その外歯と第一クラッチ24に形成された内歯とが噛み合うスプラインによって直結されている。モータージェネレータ3の駆動軸が外周に外歯が形成されたスプライン軸で構成され、その外歯と第二クラッチ25に形成された内歯とが噛み合うスプラインによって直結されている。
モータージェネレータ3、膨張機17、動力分配装置27、第一クラッチ24、および第二クラッチ25が一体化してなる第一ユニット36が形成されている。また、膨張機17を除くランキンサイクルシステム4が一体化してなる第二ユニット37が形成されている。第一ユニット36は第一ブラケット39を介して、第二ユニット37は第二ブラケット40を介して、それぞれ、車体フレーム38に固定されている。なお、本開示で「一体化してなるユニット」とは、車体フレーム38に固定される前に一体化されたユニットである。
第一ユニット36は、動力分配装置27を介したX方向前方側とX方向後方側のどちらか一方に膨張機17、他方にモータージェネレータ3を配置することが望ましく、X方向前方側に膨張機17を配置し、X方向後方側にモータージェネレータ3を配置することがより望ましい。このように膨張機17あるいはモータージェネレータ3の駆動軸をスプライン軸とし、それぞれのクラッチ24、25にスプラインで直結することで、動力分配装置27に膨張機17、モータージェネレータ3を直結した状態をコンパクトにできる。
本実施形態では、第一ユニット36は、エンジン2より後方の第一ブラケット39を介して、車体フレーム38の車幅方向内側に固定されている。第二ユニット37は、エンジン2より後方、かつ、排気後処理装置9より後方の第二ブラケット40を介して車体フレーム38の車幅方向外側に固定されている。第1ブラケット39は、第一ユニット36の筐体と膨張機17とモータージェネレータ3に直結した構造である。第2ブラケット40は、第2ユニット37の筐体に直結した構造である。
第一ユニット36および第二ユニット37は車幅方向に隣接して配置されることが好ましい。これらのユニット36、37が隣接して配置されることで、第一ユニット36に組み込んだ膨張機17を第二ユニット37に近接させて保温性を高めることができる。
第一ユニット36および第二ユニット37を車幅方向に隣接して配置した上で、排気後処理装置9を一つのユニットとして、このユニットと第二ユニット37を車長方向または車幅方向に隣接して配置すると好ましい。このようにすることで、排気Gが排気後処理装置9を通過後に直ぐに蒸発器16に流入するので、蒸発器16での作動流体Wと排気Gの熱交換効率を向上させることができる。なお、インバータ12およびバッテリ13の配置位置は本実施形態の配置位置に特に限定されるものではない。
図2に例示するように、制御装置7は、各種情報処理を行うCPU(Central Processing Unit)、その各種情報処理を行うために用いられるプログラムや情報処理結果を読み書き可能な内部記憶装置、及び各種インターフェースなどから構成されるハードウェアである。制御装置7は、各種装置3、11、20、21、24〜26、後述する各種装置41〜46と電気的に接続されている。
本実施形態の車両1には、第一回転数センサ41と、第二回転数センサ(回転数取得装置)42と、温度センサ(温度取得装置)43と、圧力センサ(圧力取得装置)44と、エンジン回転数センサ45と、道路状況取得装置46と、が備わる。第一回転数センサ41は、膨張機17の回転数を取得するセンサである。第二回転数センサ42は、モータージェネレータ3の回転数を取得するセンサである。温度センサ43は、蒸発器16と膨張機17の間の流路14に配置されて、膨張機17に流入する作動流体Wの温度を取得するセンサである。圧力センサ44は、蒸発器16と膨張機17の間の流路14に配置されて、膨張機17に流入する作動流体Wの圧力を取得するセンサである。エンジン回転数センサ45は、エンジン2の回転数を取得するセンサである。道路状況取得装置46は、車両の前方の道路状況(走行路)を取得する装置である。なお、各種装置41〜46は、対応するパラメータの値を取得する手段の一例であり、これらのパラメータの値の取得手段は各種装置41〜46に限定されない。また、回転数取得装置は、膨張機17またはモータージェネレータ3の回転数を取得する装置であればよく、本実施形態の構成に限定されない。
図3に例示するように、本実施形態の車両1では、制御装置7により第一クラッチ24、第二クラッチ25、および、第三クラッチ26のそれぞれが制御される。制御装置7が、第一クラッチ24と第二クラッチ25と第三クラッチ26を全て断状態にすると、膨張機17、モータージェネレータ3、およびプロペラシャフト5の間での動力の伝達を切断する状態になる。この状態は、例えば、ABSやASRを作動させる場合に行われる。ABS(Anti-lock Brake System、アンチロック・ブレーキシステム)は、急ブレーキ時に車輪22のロックを防止するための制御である。ASR(Anti-slip regulator)は、急発進または急加速時の車輪22のスリップを防止するための制御である。これらのABSやASRが作動した場合はそれぞれの間の動力の伝達を切断することでプロペラシャフト5に余計なトルクの入出力を回避している。
制御装置7が、第一クラッチ24と第三クラッチ26を接状態にし、第二クラッチ25を断状態にすると、モータージェネレータ3を動力伝達機構6における動力伝達系から独立させて、膨張機17およびプロペラシャフト5の間で動力を伝達させる状態になる。この状態は、例えば、エンジン2の動力に膨張機17の動力をアシストして車両を走行させる場合やエンジン2の動力により膨張機17を始動させる場合に行われる。膨張機17の動力をアシストすることで、エンジン2の負荷を低減して、燃費を向上させることができる。エンジン2の動力により膨張機17を始動させることで、膨張機17の始動専用の駆動装置を設ける必要がなく、省スペース化および低コスト化することができる。
制御装置7が、第一クラッチ24と第二クラッチ25を接状態にし、第三クラッチ26を断状態にすると、プロペラシャフト5を動力伝達機構6における動力伝達系から独立させて、膨張機17およびモータージェネレータ3の間で動力を伝達させる状態になる。この状態は、例えば、膨張機17の動力によりモータージェネレータ3を発電させる場合や、モータージェネレータ3の動力により膨張機17を始動させる場合や、車両を後進させる場合に行われる。このようにすることで、車両の走行状態に影響を与えることなく、膨張機17の動力を有効利用してモータージェネレータ3を発電させることができる。また、膨張機17の始動専用の駆動装置を設ける必要がなく、省スペース化および低コスト化することができる。
制御装置7が、第二クラッチ25と第三クラッチ26を接状態にし、第一クラッチ24を断状態にすると、膨張機17を動力伝達機構6における動力伝達系から独立させて、プロペラシャフト5およびモータージェネレータ3の間で動力を伝達させる状態になる。この状態は、例えば、モータージェネレータ3の動力によりエンジン2の動力をアシストして車両を走行させる場合や、車両の制動時にプロペラシャフト5の制動力を用いてモータージェネレータ3を発電させる場合に行われる。モータージェネレータ3の動力をアシストし、また、エンジン2の動力によりモータージェネレータ3を発電させることで、エンジン2の負荷を低減して燃費を向上させることができる。
制御装置7が、第一クラッチ24と第二クラッチ25と第三クラッチ26を全て接状態にすると、膨張機17、モータージェネレータ3、およびプロペラシャフト5のうちの二つから他の一つへと動力を伝達させる状態、または、これらの装置3、5、17のうちの一つから他の二つへと動力を伝達させる状態のいずれかの状態になる。この状態は、例えば、膨張機17の動力とモータージェネレータ3の動力の2つの動力を用いてエンジン2の動力をアシストして車両を走行させる場合や、膨張機17の動力を用いてモータージェネレータ3を発電し、かつエンジン2の動力をアシストする場合に行われる。
制御装置7は、第一クラッチ24と第二クラッチ25と第三クラッチ26の断接状態を切り換えることで、動力伝達機構6における動力伝達系での動力の伝達または切断を選択可能にし、また、動力伝達系での動力の伝達状態を上述した各種状態に選択可能に構成されている。
本実施形態の車両1はエンジン2、モータージェネレータ3、膨張機17の間で動力を伝達する動力伝達機構において、第一クラッチ24、第二クラッチ25、および、第三クラッチ26のそれぞれがツウウェイクラッチで構成される。それ故、それらのクラッチが摩擦式クラッチで構成される機構に比して動力伝達機構6を軽薄短小化することができる。更に、動力分配装置27の動力の伝達状態がそれぞれのクラッチ24、25、26の断接により変化するように構成される。つまり、動力伝達機構6の構造をそれぞれのクラッチ24、25、26の断接のみで動力の伝達状態を受動的に変化させるように簡易化することで、動力伝達機構6を軽薄短小化することができる。
更に、本実施形態の車両1は、動力伝達機構6における動力の伝達状態が、図3に例示するように五つある。それ故、車両1の走行状態やエンジン2の運転状態に応じてそれらの動力の伝達状態から最適な状態を選択することが可能となる。これにより、エンジン2の排熱からランキンサイクルシステム4により取り出した動力を利用できる頻度を高めることができる。
以上のように本実施形態の車両1は、動力伝達機構6を軽薄短小化することと、排熱より取り出した動力の利用頻度を高めることの二つの効果により、燃費を向上することができる。
クラッチ24、25、26をツウウェイクラッチで構成した上で、動力分配装置27を第一歯車34と第二歯車35とを有した構成にする。このようにすることで、遊星歯車機構やベルト式無断変速機を用いることなく動力伝達機構6を構成することができるので、動力伝達機構6を増々軽薄短小化させることができる。
モータージェネレータ3とランキンサイクルシステム4と動力伝達機構6とのそれぞれを第一ユニット36と第二ユニット37として形成する。このようにすることで、ユニット単位で製造および車両への組み付けを行うことができ、製造効率や組付け作業効率を向上させることができる。
第一ユニット36や第二ユニット37を車体フレーム38に固定する。このようにすることで、これらのユニット36、37をエンジン2に固定する場合と比較して、車両の重量が車体全体で均一化されるので、車両の走行安定性を向上させることができる。
本実施形態の車両1には、予測パラメータ取得装置と、状態取得装置と、が備わる。予測パラメータ取得装置は、ランキンサイクルシステム4の作動流体Wの状態を予測するためのパラメータを取得する装置である。作動流体Wの状態は排気Gと蒸発器16での熱交換の状態により変化し、熱交換の状態はエンジン2の出力に応じた排気Gの状態で変化する。そこで、予測パラメータ取得装置は排気Gの状態を予測可能なパラメータを取得することが望ましく、そのパラメータとしてエンジン2の出力を予測可能な車両1の進路において現在位置から前方の道路状況を取得することがより望ましい。本実施形態では、予測パラメータ取得装置は全球測位衛星システムを利用した地図情報を取得する道路状況取得装置46である。
状態取得装置は、ランキンサイクルシステム4の作動流体Wの実際の状態を取得する装置である。本実施形態では、状態取得装置が、温度センサ43と、圧力センサ44と、第二回転数センサ42とで構成されている。作動流体Wの状態は膨張機17に流入する前の状態であることが望ましく、温度センサ43、圧力センサ44は蒸発器16と膨張機17の間の流路14に配置されることが望ましい。
制御装置7が、道路状況取得装置46が取得した車両1の前方の道路状況(パラメータ)に基づいて、モータージェネレータ3のアシストなしでは三方弁11により第一状態を維持すると作動流体Wのエネルギーが上昇し続ける状態になるか否かを予測する。この作動流体Wのエネルギーが上昇し続ける状態は、三方弁11により排気Gが蒸発器16を通過し、かつ、モータージェネレータ3を動力伝達機構6における動力伝達系から独立させて、膨張機17の動力をプロペラシャフト5に伝達させて車両1が登坂路を走行する場合の状態である。
図4に例示するように、作動流体Wのエネルギーが上昇し続ける状態は、エンジン2の運転状態がエンジン2の出力トルクとエンジン回転数とに基づくマップで、高出力トルクかつ低回転数の領域R2に収まり続ける状態である。エンジン回転数はエンジン回転数センサ45により取得され、エンジン2の出力トルクは、例えば、エンジン回転数とエンジン2の燃料噴射量を基に推定算出される。
高出力トルクかつ低回転数の領域R2は上記のマップで回転数ごとのエンジン2の出力トルクの最高値を示す特性線と領域R1との間に配置され、領域R1に隣接する。領域R1は、エンジン2の運転状態が領域R1に収まる範囲である場合に三方弁11により第一状態を維持し続けても作動流体Wのエネルギーの収支の釣り合いが取れ、作動流体Wのエネルギーが上昇し続けることが無い領域である。領域R2は、エンジン2の運転状態が領域R2に収まる範囲である場合に三方弁11により第一状態を維持し続けると作動流体Wのエネルギーの収支の釣り合いが崩れ、作動流体Wのエネルギーが上昇し続ける領域である。
領域R2は実験や試験、あるいはシミュレーションにより設定される。具体的に、エンジン2の運転状態が領域R2に収まる範囲である場合にエンジン2に対してモータージェネレータ3がその最大の動力でアシストした場合に、エンジン2の運転状態が領域R2から領域R1に移るように設定される。なお、領域R2よりも出力トルクに対して高い側の領域はエンジン2に対してモータージェネレータ3がその最大の動力でアシストしてもエンジン2の運転状態が領域R1に移らない領域である。
ただし、エンジン2の運転状態が特性線上にある状態でエンジン2に対してモータージェネレータ3がアシストするとエンジン2の運転状態が領域R1に移る場合は、領域R2が特性線を含んでもよい。
本実施形態では、制御装置7は、道路状況取得装置46が取得した前方の道路状況が上り勾配θ1(所定の上り勾配)の坂路が距離D1である場合に、モータージェネレータ3のアシストなしではエンジン2の運転状態が領域R2に収まり続けて三方弁11により第一状態を維持すると作動流体Wのエネルギーが上昇し続ける状態になると予測する。
上り勾配θ1と距離D1は予め設定された固定値でもよく、車両1の総重量に対して負の相関となる可変値でもよい。固定値にする場合に上り勾配θ1と距離D1は、車両が未積載の状態でエンジン2の出力のみで車両1を走行させると仮定した場合に作動流体Wのエネルギーが上昇し続けることが予測される値である。車両1が未積載の状態としては、車両1がトラックの場合に荷物の積載が無い状態が例示される。
なお、作動流体Wのエネルギーが上昇し続ける状態になるか否かの判定は、例えば、車両の積載重量が満積載重量(車両に積載することが可能な荷物の最大重量)である場合に、上り勾配θ1と距離D1とのどちらか一方または両方をより小さい値にするとよい。
制御装置7は、モータージェネレータ3のアシストなしでは三方弁11により第一状態を維持すると作動流体Wのエネルギーが上昇し続ける状態になると予測される場合に、動力伝達機構6により膨張機17およびモータージェネレータ3からプロペラシャフト5に動力を伝達させる状態にする。このとき、第一クラッチ24、第二クラッチ25および第三クラッチ26は全て接状態になる。その後、膨張機17とモータージェネレータ3の両方の動力でエンジン2にアシストし、エンジン2の燃料噴射量の低減によりエンジン2の出力を低下させる。この出力の低下によりエンジン2の運転状態が領域R2から領域R1へ移る。
図5に例示するように、車両の前方の上り勾配θ1の坂路(走行路)が距離D1である場合、この坂路では、モータージェネレータ3の動力でエンジン2にアシストして、モータージェネレータ3の動力ΔP分だけエンジン2の出力を低下させている。エンジン2の出力を低下させることで、排気Gの温度が低下して、三方弁11により第一状態を維持しても作動流体Wのエネルギーが上昇し続ける状態にはならない。すなわち、膨張機17とモータージェネレータ3の両方の動力でエンジン2をアシストすることでランキンサイクルシステム4による排熱の回収を継続させることができる。
制御装置7は、エンジン2の出力を低下させた後、状態取得装置が取得した作動流体Wの実際の状態が実験等により予め設定した条件(第1条件と称す)を満たすように三方弁11により第一状態と第二状態とを切り換える。第1条件を満たしているときには三方弁11により第一状態に、第1条件を満たしていないときには三方弁11により第二状態になる。三方弁11による第一状態と第二状態との切り換えは第1条件に基づくフィードバック制御でもよく、フィードフォワード制御でもよい。
本実施形態では、第1条件は、温度センサ43の取得値が予め設定された温度範囲内で、かつ、圧力センサ44の取得値が予め設定された圧力範囲内で、かつ、第二回転数センサ42の取得値が予め設定された回転数範囲内であるときに満たされる。
ここで、第1温度T1、第2温度T2、第1圧力P1、第2圧力P2について以下のように定義される。第1温度T1は、作動流体Wにより膨張機17を作動させる温度の上限値として実験等により予め設定される。第2温度T2は、第1温度T1より低い値で、かつ、膨張機17が作動できる温度の下限値として実験等により予め設定される。第1圧力P1は、作動流体Wにより膨張機17を作動できる圧力の上限値として実験等により予め設定される。第2圧力P2は、第1圧力P1より低い値で、かつ、膨張機17が作動できる圧力の下限値として実験等により予め設定される。
上記の温度範囲は、第1温度T1より小さい値を上限値とし、第2温度T2より大きい値を下限値とする範囲である。上記の圧力範囲は、第1圧力P1より小さい値を上限値とし、第2圧力P2より大きい値を下限値とする範囲である。このように温度範囲および圧力範囲を第1温度T1、第2温度T2、第1圧力P1および第2圧力P2で規定される範囲より狭めることで、蒸発器16に対する排気Gの通過とバイパスを交互に切り換える状態を継続させやすくすることができる。
回転数範囲は、膨張機17の常用回転数を上限値とし、モータージェネレータ3の特性に応じた発電可能な回転数の最低値を下限値とする範囲である。温度範囲、圧力範囲および回転数範囲は実験等により設定される。
制御装置7は、モータージェネレータ3によるアシストによりエンジン2の出力を低下させている最中(車両が上り勾配θ1の坂路を走行している最中)で、図4の制御マップでエンジン2の運転状態が領域R1より上方にあるときには、三方弁11により排気Gがバイパス通路10を通過する第二状態に切り換える。一方、図4の制御マップでエンジン2の運転状態が領域R1にあるときには、三方弁11により排気Gが蒸発器16を通過する第一状態に切り換える。なお、モータージェネレータ3によるアシストは、車両が上り勾配θ1の坂路を登り終えるまで継続される。
本実施形態の車両1を用いた制御方法について、図6に例示する制御フローを用いて説明する。図6の制御フローは、車両が所定の距離走行する毎に行われる制御フローである。図7の制御フローは、図6の制御フローでエンジン2の出力を低下させたときに周期的に行われる制御フローである。図6の制御フローの制御周期は、図7の制御フローの制御周期よりも長く、図7の制御フローが複数回行える長さである。
図6の制御フローがスタートすると、ステップS10では、車両1の前方の道路状況を取得する。ステップS10を実施後、ステップS20に進む。
ステップS20では、ステップS10で取得した車両1の前方の道路状況を基に上り勾配θ1の坂路が車両1の前方にあるか否かを判定する。上り勾配θ1の坂路が車両1の前方にあると判定した場合(YES)には、ステップS30に進む。上り勾配θ1の坂路が車両1の前方にないと判定した場合(NO)には、リターンに進んで、本制御フローを終了する。
ステップS30では、車両1の前方で上り勾配θ1の坂路が距離D1以上続くか否かを判定する。上り勾配θ1の坂路が距離D1以上続くと判定した場合(YES)には、ステップS40に進む。上り勾配θ1の坂路が距離D1以上続かないと判定した場合(NO)には、リターンに進んで、本制御フローを終了する。
ステップS40では、第一クラッチ24、第二クラッチ25および第三クラッチ26を全て接状態にして、動力伝達機構6により膨張機17およびモータージェネレータ3からプロペラシャフト5に動力を伝達させる状態にする。ステップS40を実施後、ステップS50に進む。
ステップS50では、インバータ12にモータージェネレータ3を駆動するための制御信号を送信することでモータージェネレータ3を駆動する。ステップS50を実施後、ステップS60に進む。
ステップS60では、エンジン2の燃料噴射量をモータージェネレータ3の動力に相当する燃料噴射量分だけ低減して、エンジン2の出力を低下させる。ステップS60を実施後、リターンに進んで、本制御フローを終了する。
図7の制御フローがスタートすると、ステップS70では作動流体Wの実際の状態を取得する。ステップS70を実施後、ステップS80に進む。
ステップS80では、ステップS70で取得した作動流体Wの実際の状態が第1条件を満足するか否かを判定する。第1条件を満足する場合(YES)には、ステップS90に進む。第1条件を満足しない場合(NO)には、ステップS100に進む。
ステップS90では、三方弁11により蒸発器16に対して排気Gを通過させる第一状態にする。ステップS100では、三方弁11により蒸発器16に対して排気Gをバイパスさせる第二状態にする。ステップS90、S100をそれぞれ実施後、リターンに進んで、本制御フローを終了する。
本実施形態では、ステップS10がランキンサイクルシステム4の作動流体Wの状態を予測するためのパラメータを取得するステップに相当する。ステップS20、S30が、取得したパラメータに基づいて、作動流体Wのエネルギーが上昇し続ける状態になるか否かを予測するステップに相当する。
ステップS40が、作動流体Wのエネルギーが上昇し続ける状態になると予測した場合に、動力伝達機構6により膨張機17およびモータージェネレータ3からプロペラシャフト5に動力を伝達させる状態にするステップに相当する。ステップS50、S60が、プロペラシャフト5に動力を伝達させる状態にした後、膨張機17とモータージェネレータ3の両方の動力でエンジン2にアシストし、エンジン2の出力を低下させるステップに相当する。
なお、制御装置7は、図6、図7の制御フローとは別に図8、図9に示す制御フローをエンジン2の運転中に周期的に行っている。図8、図9に示す制御フローはランキンサイクルシステム4を強制的に冷却して緊急停止させるためのフローで、ランキンサイクルシステム4の緊急停止時には図6、図7の制御フローより優先的に行われる。なお、作動流体Wの温度は温度センサ43で取得され、作動流体Wの圧力は圧力センサ44で取得される。
図8の制御フローがスタートすると、ステップS210では、作動流体Wの温度Tが第1温度T1以下であるか否かを判定する。第1温度T1は、作動流体Wにより膨張機17を作動させる温度の上限値として実験等により予め設定される。
作動流体Wの温度Tが第1温度T1以下である場合(YES)には、ステップS220に進む。作動流体Wの温度Tが第1温度T1を超える場合(NO)には、ステップS250に進み、ステップS250にて第1指標値αを1に、第2指標値βを1に設定して、ステップS220に進む。第1指標値αは、作動流体Wの圧力異常を表す指標値であり、作動流体Wの圧力異常が懸念されるときには1に、作動流体Wの圧力正常時には0に設定される。第2指標値βは、作動流体Wの温度異常を表す指標値であり、作動流体Wの温度異常が懸念されるときには1に、作動流体Wの温度正常時には0に設定される。
ステップS220では、作動流体Wの圧力Pが第1圧力P1以下であるか否かを判定する。第1圧力P1は、作動流体Wにより膨張機17を作動させる圧力の上限値として実験等により予め設定される。
作動流体Wの圧力Pが第1圧力P1以下である場合(YES)には、ステップS230に進む。作動流体Wの圧力Pが第1圧力P1を超える場合(NO)には、ステップS260に進み、ステップS260にて第1指標値αを1に設定して、ステップS230に進む。
ステップS230では、作動流体Wの温度Tが第2温度T2以上であるか否かを判定する。第2温度T2は、第1温度T1より低い値で、かつ、膨張機17が作動できる温度の下限値として実験等により予め設定される。
作動流体Wの温度Tが第2温度T2以上である場合(YES)には、ステップS240に進む。作動流体Wの温度Tが第2温度T2未満である場合(NO)には、ステップS270に進み、ステップS270にて第1指標値αを0に、第2指標値βを0に設定した後、ステップS240に進む。
ステップS240では、作動流体Wの圧力Pが第2圧力P2以上であるか否かを判定する。第2圧力P2は、第1圧力P1より低い値で、かつ、膨張機17が作動できる圧力の下限値として実験等により予め設定される。
作動流体Wの圧力Pが第2圧力P2以上である場合(YES)には、図9のステップS290に進む。作動流体Wの圧力Pが第2圧力P2未満である場合(NO)には、ステップS280に進み、ステップS280にて第1指標値αを0に設定した後、ステップS290に進む。
ステップS290では、第1指標値αが1であるか否かを判定する。第1指標値αが1である場合(YES)には、作動流体Wの圧力異常が発生しているとしてステップS300に進み、ステップS300にてランキンサイクルシステム4を停止させる。この停止方法としては、例えば、蒸発器16に対して排気Gをバイパスさせる方法や膨張機17に対して作動流体Wをバイパスさせる方法がある。ステップS300を実施後、ステップS310に進む。また、第1指標値αが0である場合(NO)には、ステップS310に進む。
ステップS310では、第2指標値βが1であるか否かを判定する。第2指標値βが1である場合(YES)には、作動流体Wの温度異常が発生しているとしてステップS320に進む。第2指標値βが0である場合(NO)には、リターンに進んで、本制御フローを終了する。
ステップS320では、ポンプ15を予め設定された第1回転数で駆動する。第1回転数は、凝縮器18を通過する作動流体Wの通過頻度が第1回転数に基づく頻度に設定されることで作動流体Wを冷却することが可能な値として実験等により予め設定される。ステップS320を実施後、リターンに進んで、本制御フローを終了する。
このように、作動流体Wの圧力異常が発生したときにランキンサイクルシステム4を停止させるとともに、作動流体Wの温度異常が発生したときに作動流体Wを冷却することでランキンサイクルシステム4を支障なく稼働させることができる。
なお、ステップS210、S220、S230、S240の判定は順不同で、これらのステップS210〜S240を行う順番は図8の順番に限定されない。また、ステップS290、S310の判定は順不同で、これらのステップS290、S310を行う順番は図9の順番に限定されない。
以上より、本実施形態の車両およびその制御方法によれば、排気Gをバイパスさせないと作動流体Wのエネルギーが上昇し続ける状態を予測すると、膨張機17からの動力とモータージェネレータ3の動力との両方の動力のアシストにより、エンジン2の出力を低下させる。このエンジン2の出力の低下に伴って排気Gを低温化して排気Gをバイパスさせずにランキンサイクルシステム4による排熱の回収を続けることができる。これにより、ランキンサイクルシステム4の作動流体Wのエネルギーが過剰に上昇し続けることを抑制しつつ、排熱から動力を取り出す頻度を高めることができる。
上述した上り勾配θ1の坂路が距離D1である場合に、モータージェネレータ3のアシストなしで三方弁11により第一状態を維持すると作動流体Wのエネルギーが上昇し続ける状態になると予測する。このようにすることで、作動流体Wのエネルギーが上昇し続ける状態になるときを正確に予測することができる。
蒸発器16に対する排気Gの通過とバイパスを切り換える条件を、温度センサ43の取得値が温度範囲内で、かつ、圧力センサ44の取得値が圧力範囲内で、かつ、第二回転数センサ42の取得値が回転数範囲内であることとする。このようにすることで、作動流体Wのエネルギーが過剰に上昇し続けないように正確に行うことができる。
1 車両
2 エンジン(内燃機関)
2a 気筒
2b 燃料噴射弁
3 モータージェネレータ(電動発電機)
4 ランキンサイクルシステム
5 プロペラシャフト
6 動力伝達機構
7 制御装置
8 排気通路
9 排気後処理装置
10 バイパス通路
11 三方弁(バイパス弁)
12 インバータ
13 バッテリ
14 作動流体が循環する流路
15 ポンプ(駆動装置)
16 蒸発器
17 膨張機
18 凝縮器
19 タンク(作動流体の貯留装置)
20 エンジンクラッチ
21 変速機
22 車輪
23 動力入出力装置
24 第一クラッチ
25 第二クラッチ
26 第三クラッチ
27 動力分配装置
28 駆動軸
29 歯車
30 歯車
31 第一駆動軸
32 第二駆動軸
33 第三駆動軸
34 第一歯車
35 第二歯車
36 第一ユニット
37 第二ユニット
38 車体フレーム
39 第一ブラケット
40 第二ブラケット
41 第一回転数センサ
42 第二回転数センサ(回転数取得装置)
43 温度センサ(温度取得装置)
44 圧力センサ(圧力取得装置)
45 エンジン回転数センサ
46 道路状況取得装置(予測パラメータ取得装置)

Claims (5)

  1. 内燃機関と、電動発電機と、前記内燃機関から排出される排気の排熱を回収するランキンサイクルシステムと、前記内燃機関の動力が伝達されるプロペラシャフトと、前記電動発電機、前記ランキンサイクルシステムが有する膨張機、および、前記プロペラシャフトの間で動力を伝達する動力伝達機構と、制御装置と、を備えて構成される車両において、
    前記ランキンサイクルシステムは、排気が蒸発器をバイパスするバイパス通路と、排気が前記蒸発器を通過する第一状態または排気が前記バイパス通路を通過する第二状態を切り換えるバイパス弁とを有し、
    前記ランキンサイクルシステムの作動流体の状態を予測するためのパラメータを取得する予測パラメータ取得装置を備えて、
    前記制御装置が、前記予測パラメータ取得装置が取得したパラメータに基づいて、作動流体のエネルギーが上昇し続ける状態になると予測される場合に、前記動力伝達機構により前記膨張機および前記電動発電機から前記プロペラシャフトに動力を伝達させる状態にして、前記膨張機と前記電動発電機の両方の動力で前記内燃機関にアシストし、前記内燃機関の出力を低下させることを特徴とする車両。
  2. 前記作動流体のエネルギーが上昇し続ける状態は、前記内燃機関の運転状態が前記内燃機関の出力トルクと回転数とに基づくマップで、高出力トルクかつ低回転数の領域に収まり続ける状態である請求項1に記載の車両。
  3. 前記予測パラメータ取得装置が前記車両の前方の道路状況を取得する道路状況取得装置であり、
    前記制御装置は、前記道路状況取得装置が取得した前記前方の道路状況が所定の上り勾配の坂路が予め設定された距離である場合に、前記作動流体のエネルギーが上昇し続ける状態になると予測することを特徴とする請求項1または2に記載の車両。
  4. 前記ランキンサイクルシステムの作動流体の実際の状態を取得する状態取得装置を備えるとともに、前記状態取得装置が、前記膨張機に流入する作動流体の温度を取得する温度取得装置と、前記膨張機に流入する作動流体の圧力を取得する圧力取得装置と、前記膨張機または前記電動発電機の回転数を取得する回転数取得装置とで構成されて、
    前記温度取得装置の取得値が予め設定された温度範囲内で、かつ、前記圧力取得装置の取得値が予め設定された圧力範囲内で、かつ、前記回転数取得装置の取得値が予め設定された回転数範囲内であるときに、前記バイパス弁により前記第一状態にし、それ以外のときに前記バイパス弁により前記第二状態にすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両。
  5. 請求項1に記載の車両の制御方法において、
    前記ランキンサイクルシステムの作動流体の状態を予測するためのパラメータを取得するステップと、
    前記取得した前記パラメータに基づいて、前記作動流体のエネルギーが上昇し続ける状態になるか否かを予測するステップと、
    前記作動流体のエネルギーが上昇し続ける状態になると予測した場合に、前記動力伝達機構により前記膨張機および前記電動発電機から前記プロペラシャフトに動力を伝達させる状態にするステップと、
    前記プロペラシャフトに動力を伝達させる状態にした後、前記膨張機と前記電動発電機の両方の動力で前記内燃機関にアシストし、前記内燃機関の出力を低下させるステップと、
    を含むことを特徴とする車両の制御方法。
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