JP2021130130A - 金属積層造形方法 - Google Patents

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泰典 酒井
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Abstract

【課題】装置の大型化を抑えつつ、大型の造形物の形成を可能とする。【解決手段】金属積層造形方法は、金属層を順次積層することで造形物を形成する金属積層造形方法であって、前記金属層が形成されるテーブルを第一テーブル傾斜角度に設定するとともに、溶接トーチを第一トーチ傾斜角度に設定する第一傾斜工程、及び前記溶接トーチによるアーク溶接により前記造形物の一部となる溶接ビードを形成する第一溶接工程を含む第一傾斜角度造形工程と、前記テーブルを、前記第一テーブル傾斜角度より大きい第二テーブル傾斜角度に傾斜させるとともに、前記溶接トーチを前記第二テーブル傾斜角度に対応して設定された第二トーチ傾斜角度に設定する第二傾斜工程、及び前記溶接トーチによるアーク溶接により前記溶接ビードを形成する第二溶接工程を含む第二傾斜角度造形工程と、を含む。【選択図】図6

Description

本開示は、金属積層造形方法に関する。
3Dプリンタ(立体造形)技術の一つとして、金属を積層造形する技術が開発、実用化されている。この種の金属積層造形法として、アーク放電により溶融させた金属を利用して金属層を積層させることにより造形物を形成する溶融金属積層法が開発されている。金属層は、アーク放電によって溶融させた金属によって溶接ビードを形成し、この溶接ビードを複数並べることで形成される。
例えば、特許文献1では、金型の形状データに基づいて、溶着ビードで立体的な型素材を造形する金型の製造方法が記載されている。この金型の製造方法では、NC加工機の可動フレームに取り付けられた溶接トーチを移動させながら溶接ビードを積層していくことで型素材を形成している。形成された型素材に切削工具や研磨工具で仕上加工を行うことで、所望の形状の金型が製造されている。
特許第3784539号公報
ところで、特許文献1に記載の構成では、溶接トーチが、門型のフレームに横フレームを介して設けられている。このため、大型の造形物を形成しようとした場合、門型のフレームが大型化し、金属積層造形法を実施する装置全体が大型化してしまうという課題がある。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであって、装置の大型化を抑えつつ、大型の造形物の形成を可能とすることができる金属積層造形方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示に係る金属積層造形方法は、金属層を順次積層することで造形物を形成する金属積層造形方法であって、前記金属層が形成されるテーブルを第一テーブル傾斜角度に設定するとともに、溶接トーチを第一トーチ傾斜角度に設定する第一傾斜工程、及び前記溶接トーチによるアーク溶接により前記造形物の一部となる溶接ビードを形成する第一溶接工程を含む第一傾斜角度造形工程と、前記テーブルを、前記第一テーブル傾斜角度より大きい第二テーブル傾斜角度に傾斜させるとともに、前記溶接トーチを前記第二テーブル傾斜角度に対応して設定された第二トーチ傾斜角度に設定する第二傾斜工程、及び前記溶接トーチによるアーク溶接により前記溶接ビードを形成する第二溶接工程を含む第二傾斜角度造形工程と、を含む。
本開示の金属積層造形方法によれば、装置の大型化を抑えつつ、大型の造形物の形成を可能とすることが可能となる。
本発明の実施形態に係る金属積層造形方法で造形物を形成するための造形システムの構成を示す模式図である。 本開示の実施形態に係る造形システムのコントローラのハードウェア構成を示す図である。 本開示の実施形態に係る造形システムのコントローラの機能ブロック図である。 本開示の実施形態に係る金属積層造形方法の流れを示すフローチャートである。 本開示の実施形態に係る金属積層造形方法において、水平な状態でテーブルを回転させながら、複数の溶接ビードを形成している状態を示す図である。 本開示の実施形態に係る金属積層造形方法において、テーブルを傾斜させ、径方向外側の端部に溶接ビードを形成している状態を示す図である。 本開示の実施形態に係る金属積層造形方法において、鉛直方向を基準にテーブルを図4とは反対側に傾斜させ、径方向の内側の端部に溶接ビードを形成している状態を示す図である。 本開示の実施形態に係る金属積層造形方法において、一層の金属層を形成した後、トーチを軸線方向に移動させた状態を示す図である。 本開示の実施形態に係る金属積層造形方法において、所定数の金属層を積層した状態で、金属層の上面を切削している状態を示す図である。 本開示の実施形態に係る金属積層造形方法において、溶接ビードによって造形物の外周面を形成している状態を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明による金属積層造形方法を実施するための形態を説明する。しかし、本発明はこの実施形態のみに限定されるものではない。
(造形システムの全体構成)
図1は、本発明の実施形態に係る金属積層造形方法で造形物を形成するための造形システムの構成を示す模式図である。図1に示すように、本実施形態の造形システム1は、テーブル2と、テーブル回転駆動部3と、テーブル傾動部4と、溶接トーチ5と、コントローラ6と、トーチ駆動部7と、電流供給部8と、を備える。造形システム1は、いわゆるNC(数値制御)加工が行えるマシニングセンタ等を有する。
(テーブルの構成)
テーブル2は、鉛直方向Dvの上方を向くテーブル上面2fを有する。テーブル上面2fは、テーブル2の中心軸2cを中心に、中心軸2cと直交する方向に広がる平面である。テーブル上面2f上には、造形物10を形成する金属層11m(図7参照)が順次積層されて形成される。テーブル2は、中心軸2c周りに回転可能とされている。テーブル2は、中心軸2cが鉛直方向Dvに対して傾斜するように傾動軸2d周りに傾動可能とされている。テーブル2では、中心軸2cが鉛直方向Dvに延び、テーブル上面2fが鉛直方向Dvの上方を向いた状態が水平な状態である。
テーブル回転駆動部3は、中心軸2c周りにテーブル2を回転させる。テーブル傾動部4は、傾動軸2d周りにテーブル2を傾動させる。テーブル傾動部4は、テーブル2を水平な状態からテーブル上面2fが鉛直方向Dvに対して交差する方向を向くように任意のテーブル傾斜角度に傾斜させる。ここで、テーブル傾斜角度とは、水平面とテーブル上面2fとがなす角度である。
(溶接トーチの構成)
溶接トーチ5は、シールドガス(不活性ガス)中で発生させたアークにより溶接ワイヤを溶融させるアーク溶接によって、溶接ビード100を形成する。溶接トーチ5は、テーブル2に対して相対移動可能とされている。溶接トーチ5は、例えば、門型のフレーム51に取り付けられたトーチ保持部材52に固定されている。トーチ保持部材52は、フレーム51に対して、鉛直方向Dvと、鉛直方向Dvに直交する水平方向Dhに移動可能とされている。トーチ保持部材52は、水平方向Dhの中でも、鉛直方向Dvに直交する水平面内で互いに直交する水平第一方向及び水平第二方向(不図示)に移動可能とされている。また、トーチ保持部材52は、溶接トーチ5を、鉛直方向Dvに延びる保持部材回転軸52c周りに回転可能に保持している。さらに、トーチ保持部材52は、溶接トーチ5のトーチ中心軸5cが鉛直方向Dvに対して傾斜するように、溶接トーチ5をトーチ傾動軸52d周りに回転させて傾けることが可能とされている。
トーチ駆動部7は、トーチ保持部材52を駆動させることで、溶接トーチ5をテーブル2に対して鉛直方向Dv及び水平方向Dhに移動させる。トーチ駆動部7は、トーチ保持部材52を保持部材回転軸52c周りに回転させることで、溶接トーチ5を回転させる。トーチ駆動部7は、トーチ保持部材52をトーチ傾動軸52d周りに回転させて、水平面に対して溶接トーチ5を傾ける。したがって。トーチ駆動部7は、溶接トーチ5を任意のトーチ傾斜角度となるように傾けることが可能とされている。ここで、トーチ傾斜角度とは、保持部材回転軸52c(鉛直方向Dv)とトーチ中心軸5cとの角度である。
電流供給部8は、溶接トーチ5の溶接ワイヤに電流を供給する。電流供給部8は、溶接トーチ5に供給する電流の値を任意の大きさに調整可能とされている。
溶接トーチ5は、中心軸2c周りに回転するテーブル2に対して、アーク溶接により溶接ワイヤを溶融させることで、テーブル2のテーブル上面2f上、又はテーブル上面2f上に積層された金属層11m上に、溶接ビード100を形成する。このようにして形成される溶接ビード100は、テーブル2の中心軸2c周りの周方向に連続する円弧状(円環状)となる。
(コントローラのハードウェア構成図)
コントローラ6は、造形システム1の各部を制御する。具体的には、本実施形態のコントローラ6は、テーブル回転駆動部3によるテーブル2の回転動作と、テーブル傾動部4によるテーブル2の傾動動作と、トーチ駆動部7による溶接トーチ5の移動動作、回転動作、及び傾動動作と、溶接トーチ5で溶接ビード100を形成する際の条件(いわゆる溶接条件)とを制御する。図2に示すように、コントローラ6は、CPU(Central Processing Unit)61、ROM(Read Only Memory)62、RAM(Random Access Memory)63、HDD(Hard Disk Drive)64、信号送受信モジュール65等を備えるコンピュータである。信号送受信モジュール65は、テーブル回転駆動部3、テーブル傾動部4、トーチ駆動部7、及び電流供給部8等に設けられた各センサー(図示無し)からの検出信号を受信する。
(コントローラの機能ブロック図)
図3に示すように、コントローラ6は予め自装置で記憶するプログラムをCPU61で実行することにより、信号受信部70、回転制御部71、傾動制御部72、トーチ動作制御部73、及び溶接制御部74の各機能構成を実現する。
信号受信部70は、信号送受信モジュール65を用いて、テーブル回転駆動部3、テーブル傾動部4、トーチ駆動部7、及び電流供給部8からの検出信号を受信する。
回転制御部71は、信号受信部70で受信した検出信号に基づいて、テーブル回転駆動部3を制御する。これにより回転制御部71は、中心軸2c周りのテーブル2の回転動作を制御する。回転制御部71は、テーブル2の回転の開始、及び停止を制御する。また、回転制御部71は、テーブル2の回転速度を制御することで、溶接トーチ5による溶接速度を制御する。
傾動制御部72は、信号受信部70で受信した検出信号に基づいて、テーブル傾動部4を制御する。これにより、傾動制御部72は、水平面に対してテーブル上面2f(図1参照)が傾くように、テーブル2の傾動動作を制御する。
トーチ動作制御部73は、信号受信部70で受信した検出信号に基づいて、トーチ駆動部7の動作を制御する。これにより、トーチ動作制御部73は、テーブル2に対する相対位置及び姿勢を変化させるように、溶接トーチ5の動作を制御する。トーチ動作制御部73は、例えば、トーチ駆動部7により、鉛直方向Dvや水平方向Dhにトーチ保持部材52を移動させることで、テーブル2に対する溶接トーチ5の相対位置を移動させる。また、トーチ動作制御部73は、トーチ駆動部7により、トーチ保持部材52を保持部材回転軸52c周りに回転させたり、トーチ傾動軸52d周りに傾動させたりする。これにより、トーチ動作制御部73は、テーブル2に対する溶接トーチ5の姿勢を変化させ、溶接アークの狙い位置を制御する。また、トーチ動作制御部73は、例えば、トーチ保持部材52を、テーブル2の中心軸2cを中心とした径方向に往復動作させることで、溶接ビード100の幅や形状を調整するウィービング条件を制御する。
溶接制御部74は、信号受信部70で受信した検出信号に基づいて、電流供給部8における溶接トーチ5への溶接電流の供給を制御する。溶接制御部74は、溶接ワイヤを溶かすための溶接トーチ5の熱源に供給する溶接電流の大きさを調整可能とされている。溶接制御部74は、他にも、溶接トーチ5における各種の溶接条件を制御する。溶接制御部74で制御する溶接条件としては、例えば、アーク電圧、パルス電流、溶接ワイヤ(母材)の予熱温度、パス間温度、造形中の造形物10の表面粗さ、溶接ワイヤの送り速度、溶接ワイヤ径、溶接ワイヤの突き出し長さ、シールドガスの組成や流量等がある。溶接制御部74は、上記したような溶接条件のうちの少なくとも一つを制御する。
(造形物)
図1に示すように、このような造形システム1で形成される造形物10は、テーブル2上に形成される。本実施形態の造形物10は、円筒状をなした筒状部11を有する。筒状部11を有する造形物10としては、例えば、タービンや圧縮機等の回転機械のケーシングや、このケーシングにおける吸込口や吐出口を形成するノズルが挙げられる。筒状部11は、その軸線を中心軸2cと一致させた状態でテーブル上面2f上に形成される。筒状部11は、軸線の延びる軸線方向Daに延びている。本実施形態の軸線方向Daは、テーブル上面2fに直交する方向である。本実施形態の軸線方向Daは、テーブル2が水平な状態とされた場合の鉛直方向Dvである。本開示の実施形態において、筒状部11は、例えば、軸線方向Daの一方の側(第一側)の筒端11aから他方の側(第二側)の筒端11bに向けて、その外径寸法が漸次大きくなる。筒状部11は、天面12と、側面としての外周面13と、側面としての内周面14と、を有している。
天面12は、筒状部11において軸線方向Daの端部に形成されている。天面12は、軸線方向Daに直交して形成されている。天面12は、テーブル2上の筒状部11において、軸線方向Daを向く面の中でテーブル上面2fと接触していない側の面である。本実施形態の天面12は、軸線方向Daから見た際に、円環状をなす平面である。
外周面13は、中心軸2cと直交する方向から見た際に、天面12の径方向Drの最も外側の外側端部12aから天面12と交差する方向に広がっている。本実施形態の外周面13は、湾曲する面である。本実施形態の径方向Drは、筒状部11の軸線を中心から広がる方向であって、テーブル2が水平な状態とされた場合の水平方向Dhである。内周面14は、中心軸2cと直交する方向から見た際に、天面12の径方向Drの最も内側の内側端部12bから天面12と交差する方向に広がっている。本実施形態の内周面14は、外周面13に対して平行に近い角度で広がっている。本実施形態の内周面14は、湾曲する面である。
(金属積層方法の処理の手順)
次に、上記造形システム1を用いてなされる金属積層造形方法S1について説明する。図4は、上記金属積層造形方法の流れを示すフローチャートである。図4に示すように、金属積層造形方法S1は、複数の金属層を順次積層することで、立体的な造形物を造形する。本実施形態の金属積層造形方法S1は、金属層形成工程S2と、側面形成工程(第三傾斜角度造形工程)S3と、造形物取出工程S4と、を有する。
(金属層形成工程)
金属層形成工程S2では、アーク溶接によって形成される複数の溶接ビード100を水平方向Dhに並ぶように形成して金属層11mを形成する。金属層11mの形成は、複数回実行される。金属層11mの形成が繰り返し実行されることで、既に形成された金属層11m上にさらに溶接ビード100が積層される。これにより、テーブル上面2f上に金属層11mが複数積層される。本実施形態の金属層形成工程S2は、第一傾斜角度造形工程S21と、第二傾斜角度造形工程S22と、トーチ移動工程S23と、積層数確認工程S24と、表面切削工程S25と、最終積層数確認工程S26と、を有する。
(第一傾斜角度造形工程)
第一傾斜角度造形工程S21は、テーブル2のテーブル傾斜角度及び溶接トーチ5のトーチ傾斜角度を設定して溶接ビード100を形成する。第一傾斜角度造形工程S21は、第一傾斜工程S211と、第一溶接工程S212と、を含む。
第一傾斜工程S211では、テーブル傾斜角度及びトーチ傾斜角度が変更される。具体的には、第一傾斜工程S211では、コントローラ6の制御により、テーブル2のテーブル傾斜角度を、予め定められた第一テーブル傾斜角度θa1に設定する。第一傾斜工程S211では、コントローラ6の制御により、溶接トーチ5のトーチ傾斜角度を、予め定められた第一トーチ傾斜角度θb1に設定する。ここで、第一テーブル傾斜角度θa1は、θa1=0°を含む角度である。また、第一トーチ傾斜角度θb1は、θb1=0°を含む角度である。つまり、第一傾斜工程S211では、テーブル2が中心軸2cを鉛直方向Dvに延びるように配置した水平な状態とされ、溶接トーチ5がトーチ中心軸5cを鉛直方向Dvに延びるように配置した垂直な状態としてもよい。
本実施形態では、第一傾斜工程S211では、テーブル上面2fが鉛直方向Dvに対して直交して広がった状態となるように、テーブル2を駆動させる。つまり、テーブル上面2fが水平面となるようにテーブル2は移動される。また、本実施形態では、第一傾斜工程S211では、溶接トーチ5は、トーチ中心軸5cが鉛直方向Dvに延びた状態となるように、トーチ保持部材52を駆動させる。つまり、溶接トーチ5は、テーブル上面2fに対して垂直となるように移動される。その結果、溶接トーチ5は、鉛直方向Dvの上方からテーブル上面2fをまっすぐに向くように、水平な状態に維持されたテーブル2に対して垂直な状態とされている。
第一溶接工程S212は、第一傾斜工程S211後に実施される。第一溶接工程S212は、第一傾斜工程S211で第一テーブル傾斜角度θa1及び第一トーチ傾斜角度θb1が定められた後に、溶接トーチ5でのアーク溶接により造形物10の一部となる溶接ビード100を形成する。
図5に示すように、第一溶接工程S212では、中心軸2c周りに回転するテーブル2に対し、溶接トーチ5により溶接ビード100を形成する。本実施形態において、第一溶接工程S212は、第一傾斜工程S211で定められたテーブル2及び溶接トーチ5の姿勢を維持したまま、実施される。第一溶接工程S212では、テーブル2は、テーブル回転駆動部3(図1参照)により、中心軸2c周りに所定の回転速度で回転される。テーブル2が回転されながら溶接ビード100が形成されることで、溶接ビード100は、中心軸2c周りに円形に連続して形成される。第一溶接工程S212では、中心軸2cを中心とする周方向における溶接ビード100の端部に到達した際に、溶接トーチ5が中心軸2cに直交する径方向Drに移動される。その結果、中心軸2cに直交する方向に複数列にわたって溶接ビード100が並んで形成される。これにより、テーブル上面2fに沿って、テーブル上面2fの広がる方向である水平方向Dhに重ねられるように複数の中央溶接ビード100cが形成される。これら複数列の中央溶接ビード100cは、中心軸2cと直交する方向から見た際に、一つの金属層11mにおける径方向Drの中央の領域を形成している。
(第二傾斜角度造形工程)
第二傾斜角度造形工程S22は、テーブル2のテーブル傾斜角度及び溶接トーチ5のトーチ傾斜角度の少なくとも一方を第一傾斜角度造形工程S21とは異なる値に設定して溶接ビード100を形成する。図4に示すように、本実施形態の第二傾斜角度造形工程S22は、第一傾斜角度造形工程S21の後に実施される。第二傾斜角度造形工程S22は、第二傾斜工程としての第一方向傾斜工程S221と、第二溶接工程としての外周側溶接ビード形成工程(第一端部溶接ビード形成工程)S222と、第二方向傾斜工程S223と、内周側溶接ビード形成工程(第二端部溶接ビード形成工程)S224と、を備える。
図6は、上記金属積層造形方法S1において、テーブルを傾斜させ、径方向Drの外側の端部に溶接ビードを形成している状態を示す図である。図6に示すように、第一方向傾斜工程S221では、テーブル2のテーブル傾斜角度を、第一テーブル傾斜角度θa1より大きい第二テーブル傾斜角度θa2に傾斜させる。第二テーブル傾斜角度θa2は、0°以上90°以下の角度である。本実施形態において、第一方向傾斜工程S221では、テーブル傾動部4(図1参照)によって、テーブル2は、水平な状態から傾けられる。このとき、テーブル上面2fは、第一傾斜方向を向く。第一傾斜方向は、中心軸2cと直交する方向から見た際に、鉛直方向Dvと交差する方向である。したがって、第一方向傾斜工程S221では、テーブル上面2fは、中心軸2cが鉛直方向Dvに対して鋭角をなすように傾いた状態で鉛直方向Dvの上方を向いている。
また、第一方向傾斜工程S221では、溶接トーチ5のトーチ傾斜角度を、第二テーブル傾斜角度θa2に対応して設定された第二トーチ傾斜角度θb2に設定する。第二トーチ傾斜角度θb2は、0°以上90°以下の角度である。第二トーチ傾斜角度θb2は、第一トーチ傾斜角度θb1と異なっていてもよいし、第一トーチ傾斜角度θb1と同じであってもよい。本実施形態では、第一方向傾斜工程S221で、溶接トーチ5を、0°である第一トーチ傾斜角度θb1よりも大きい第二トーチ傾斜角度θb2に傾斜させる。その結果、溶接トーチ5は、鉛直方向Dvに対して鋭角をなしつつ、テーブル上面2fに対して鈍角をなすように傾斜する。
図4に示すように、外周側溶接ビード形成工程S222は、第一方向傾斜工程S221の後に実施される。図6に示すように、外周側溶接ビード形成工程S222は、第一方向傾斜工程S221で第一傾斜方向に傾けられた状態を維持したままのテーブル2に対して実施される。外周側溶接ビード形成工程S222では、溶接トーチ5によるアーク溶接により溶接ビード100を形成する。外周側溶接ビード形成工程S222では、第一溶接工程S212で形成された複数の中央溶接ビード100cの中で最も端かつ鉛直方向Dvの上方に位置する中央溶接ビード100c上に第一端部溶接ビード100aが形成される。つまり、テーブル上面2fが第一傾斜方向を向くようにテーブル2が傾けられた状態で、第一端部溶接ビード100aが形成される。第一端部溶接ビード100aは、中心軸2cと直交する方向から見た際に、中央溶接ビード100cの中で最も径方向Drの外側の中央溶接ビード100cに対して、斜め上方から重なるように形成される。第一端部溶接ビード100aは、テーブル2が回転することで周方向に連続して環状に形成される。第一端部溶接ビード100aは、一つの金属層11mにおける径方向Drの外側の領域を形成している。
ここで、外周側溶接ビード形成工程S222で溶接トーチに供給する電流は、第一溶接工程S212で溶接トーチに供給した電流よりも電流値を小さくするのが好ましい。
図4に示すように、第二方向傾斜工程S223は、外周側溶接ビード形成工程S222の後に実施される。図7は、上記金属積層造形方法において、鉛直方向を基準にテーブルを図6とは反対側に傾斜させ、径方向の内側の端部に溶接ビードを形成している状態を示す図である。第二方向傾斜工程S223では、第一傾斜方向に傾けられた状態からテーブル2が異なる方向に傾けられる。具体的には、第二方向傾斜工程S223では、テーブル傾動部4(図1参照)によって、テーブル2の中心軸2cを第一傾斜方向から鉛直方向Dvに戻した後に逆方向に傾ける。このとき、テーブル上面2fは、第二傾斜方向を向く。第二傾斜方向は、中心軸2cと直交する方向から見た際に、鉛直方向Dvを基準に第一傾斜方向と反対側で鉛直方向Dvと交差する方向である。つまり、本実施形態の第二傾斜方向は、中心軸2cと直交する方向から見た際に、鉛直方向Dvに対して、第一傾斜方向の角度と同程度の第二逆テーブル傾斜角度θa2’だけ逆方向に傾いた方向である。第二逆テーブル傾斜角度θa2’は、0°以上90°以下の角度である。第二逆テーブル傾斜角度θa2’は、直前に実施された第一方向傾斜工程S221での第二テーブル傾斜角度θa2と同じ値であることが好ましい。したがって、第二方向傾斜工程S223では、テーブル上面2fは、中心軸2cが鉛直方向Dvに対して、第一方向傾斜工程S221と逆側に向かって鋭角をなすように傾いた状態で鉛直方向の上方を向いている。
また、第二方向傾斜工程S223では、溶接トーチ5のトーチ傾斜角度を、第二逆テーブル傾斜角度θa2’に対応して設定された第二逆トーチ傾斜角度θb2’に設定する。第二逆テーブル傾斜角度θa2’は、0°以上90°以下の角度である。第二逆テーブル傾斜角度θa2’は、直前に実施された第一方向傾斜工程S221での第二トーチ傾斜角度θb2と同じ値であることが好ましい。本実施形態では、第二方向傾斜工程S223で、溶接トーチ5のトーチ傾斜角度を、第二トーチ傾斜角度θb2に対し、鉛直方向Dvを基準に反対側に傾斜した第二逆トーチ傾斜角度θb2’で溶接トーチ5を傾斜させる。その結果、溶接トーチ5は、鉛直方向Dvに対して鋭角をなしつつ、テーブル上面2fに対して鋭角をなすように傾斜する。
図4に示すように、内周側溶接ビード形成工程S224は、第二方向傾斜工程S223の後に実施される。図7に示すように、内周側溶接ビード形成工程S224は、第二方向傾斜工程S223で第二傾斜方向に傾けられた状態を維持したままのテーブル2に対して実施される。内周側溶接ビード形成工程S224では、第一溶接工程S212で形成された複数の中央溶接ビード100cの中で最も端、かつ鉛直方向Dvの上方に位置する中央溶接ビード100c上に第二端部溶接ビード100bが形成される。第二端部溶接ビード100bは、複数の中央溶接ビード100cの中で第一端部溶接ビード100aが形成された側と反対側の端の位置する中央溶接ビード100cに重ねられるように形成される。つまり、テーブル上面2fが第二傾斜方向を向くようにテーブル2が傾けられた状態で、第二端部溶接ビード100bが形成される。第二端部溶接ビード100bは、中心軸2cと直交する方向から見た際に、中央溶接ビード100cの中で最も径方向Drの内側の中央溶接ビード100cに対して、斜め上方から重なるように形成される。第二端部溶接ビード100bは、テーブル2が回転することで周方向に連続して環状に形成される。第二端部溶接ビード100bは、一つの金属層11mにおける径方向Dr内外側の領域を形成している。内周側溶接ビード形成工程S224が終了することで、金属層11mが一層分形成される。
ここで、内周側溶接ビード形成工程S224で溶接トーチに供給する電流は、第一溶接工程S212で溶接トーチに供給した電流よりも電流値を小さくするのが好ましい。具体的には、外周側溶接ビード形成工程S222で溶接トーチに供給した電流の電流値と同程度であることが好ましい。
図4に示すように、トーチ移動工程S23は、内周側溶接ビード形成工程S224の後に実施される。図8は、上記金属積層造形方法において、一層の金属層を形成した後、トーチを軸線方向に移動させた状態を示す図である。図8に示すように、トーチ移動工程S23は、テーブル2から離れるように、溶接トーチ5を、軸線方向Daに一層分の金属層11mの厚さに相当する寸法だけ移動させる。
積層数確認工程S24は、第一傾斜工程S211から内周側溶接ビード形成工程S224を経て形成された金属層11mの積層数を確認する。これには、コントローラ6によって、積層された金属層11mの積層数が、予め設定した所定数(例えば3層から6層)に到達したか否かを判断する。その結果、金属層11mの積層数が、所定数に到達していなければ、第一傾斜工程S211を再び実行させる。これを繰り返すことで金属層11mが軸線方向Daに順次積層されていく。図4に示すように、本実施形態の積層数確認工程S24は、トーチ移動工程S23の後に実施される。積層数確認工程S24で、金属層11mの積層数が所定数に到達していると判断された場合、表面切削工程S25に移行する。
図9は、上記金属積層造形方法において、所定数の金属層を積層した状態で、金属層の上面を切削している状態を示す図である。表面切削工程S25は、積層数確認工程S24の後に実施される。表面切削工程S25では、所定数積層された金属層11mの鉛直方向Dvの上方を向く上面が、切削工具9で切削されて平面に近づくように均される。
図4に示すように、最終積層数確認工程S26は、表面切削工程S25の後に実施される。最終積層数確認工程S26では、上面が削られた後の金属層11mの積層数が、予め設定した最終層数に到達したか否かを確認する。これには、コントローラ6によって、例えば、積層された金属層11mの積層数が、予め設定した最終層数になっているか否かを判断する。その結果、加工開始後の金属層11mの積層数が、最終層数に到達していなければ、第一方向傾斜工程S221に戻り、次の層の金属層11mの形成を開始する。また、最終積層数確認工程S26において、金属層11mの積層数が、最終層数に到達していた場合、第三傾斜角度造形工程としての側面形成工程S3に移行する。
側面形成工程S3は、金属層形成工程S2の後に実施される。側面形成工程S3では、第一端部溶接ビード100aが鉛直方向Dvの上方に配置されるようにテーブル2が傾けられて、複数の第一端部溶接ビード100a上に複数の溶接ビード100を形成することで外周面13を形成する。本実施形態の側面形成工程S3は、第三傾斜工程S31と、第三溶接工程としての外周面溶接ビード形成工程S32と、を有する。
図10は、上記金属積層造形方法において、溶接ビードによって造形物の外周面を形成している状態を示す図である。図10に示すように、第三傾斜工程S31では、テーブル傾動部4(図1参照)によって、複数の金属層11mの第一端部溶接ビード100aが鉛直方向Dvの上方に配置されるように、テーブル2を、第二テーブル傾斜角度θa2より大きい第三テーブル傾斜角度θa3に傾斜させる。本実施形態の第三傾斜工程S31では、テーブル上面2fは、中心軸2cと直交する方向から見た際に、形成される外周面13が水平方向に近づくように傾斜される。
また、第三傾斜工程S31では、溶接トーチ5のトーチ傾斜角度を、第三テーブル傾斜角度θa3に対応して設定された第三トーチ傾斜角度θb3に設定する。第三トーチ傾斜角度θb3は、第一トーチ傾斜角度θb1、第二トーチ傾斜角度θb2と異なっていてもよいし、第一トーチ傾斜角度θb1、第二トーチ傾斜角度θb2と同じであってもよい。本実施形態では、第三傾斜工程S31で、溶接トーチ5のトーチ傾斜角度を、第二トーチ傾斜角度θb2よりも大きい第三トーチ傾斜角度θb3に傾斜させる。
図4に示すように、外周面溶接ビード形成工程S32は、第三傾斜工程S31の後に実施される。図10に示すように、外周面溶接ビード形成工程S32は、第三傾斜工程S31で傾けられた状態を維持したままのテーブル2に対して実施される。外周面溶接ビード形成工程S32では、軸線方向Daに複数積層された第一端部溶接ビード100a上に重ねられるように外周面溶接ビード100dが形成される。外周面溶接ビード100dは、テーブル2が回転することで周方向に連続して環状に形成される。外周面溶接ビード100dは、溶接トーチ5を、軸線方向Daに移動させながら複数列にわたって形成される。これにより、軸線方向Daに隙間なく並んで外周面溶接ビード100dが複数形成される。その結果、筒状部11の外周面13の全体が、外周面溶接ビード100dにより形成される。このようにして、所定形状の造形物10が、テーブル2上に形成される。
図4に示すように、造形物取出工程S4は、側面形成工程S3の後に実施される。造形物取出工程S4では、テーブル2上に形成された造形物10が、テーブル2から外されて取り出される。これにより、造形物10の造形が終了する。
上述したような金属積層造形方法S1によれば、第一傾斜角度造形工程S21で、テーブル2が第一テーブル傾斜角度θa1に設定されるとともに、溶接トーチ5が第一トーチ傾斜角度θb1に傾斜されている。この状態で、溶接ビード100が形成される。また、第二傾斜角度造形工程S22で、テーブル2が第二テーブル傾斜角度θa2に傾斜されるとともに、溶接トーチ5が第二トーチ傾斜角度θb2に傾斜されている。この状態で、溶接ビード100がさらに形成される。このように、テーブル2及び溶接トーチ5が傾斜されながら溶接ビード100が積層されて造形物10が形成される。これにより、テーブル2及び溶接トーチ5の一方のみを傾斜させた場合に比べて、テーブル2及び溶接トーチ5のそれぞれを傾斜させる角度を小さくすることができる。例えば、形成すべき造形物10が大型である場合には、最終的な造形物10の形状を考慮してテーブル2を傾けるためのスペースを確保する必要がある。さらに、造形物10が大型であると、テーブル2を傾ける角度が大きくなれば。その重量によって形成途中の造形物10がテーブル2から落下してしまう可能性もある。ところが、テーブル傾斜角度が抑えられることで、テーブル2を傾けるためのスペースを小さくすることができ、造形物10も落下しづらくなる。その結果、装置の大型化を抑えつつ、大型の造形物10の形成を可能とすることができる。
また、テーブル2が傾斜した状態で、溶接トーチ5の角度を変化させることができる。そのため、造形物10の形状が複雑であっても、金属層11mに溶接トーチ5を干渉させないように、金属層11mを避けるように溶接トーチ5を移動させながら、溶接ビード100を形成することができる。
また、第二傾斜角度造形工程S22では、第一傾斜角度造形工程S21よりも、テーブル2のテーブル傾斜角度が大きく、溶融状態にある溶接ビード100の金属がテーブル2の傾斜に応じて流れやすい。この場合に、溶接トーチ5に供給する電流の電流値を小さくすることで、溶接ビード100の金属が不用意に流れるのを抑えることができる。
また、第一方向傾斜工程S221でテーブル2が傾けられると、テーブル上面2fが傾く。外周側溶接ビード形成工程S222では、この状態で、テーブル上面2f上に並ぶ複数の中央溶接ビード100cの中で最も径方向Drの外側かつ上端の中央溶接ビード100cに対して重ねるように、第一端部溶接ビード100aが形成される。その結果、溶接トーチ5によって、第一端部溶接ビード100aが形成された時点では、中心軸2cと直交する方向から見た際に、第一端部溶接ビード100aは中央溶接ビード100cよりも上方に位置している。形成された瞬間の第一端部溶接ビード100aは、溶融状態となっていることで、重力により、中央溶接ビード100cに向かって径方向Drの内側に流れる。つまり、第一端部溶接ビード100aは、中央溶接ビード100cが形成されていない側である径方向Drの外側へは流れない。その結果、造形物10の外周面13が、垂れた複数の第一端部溶接ビード100aによって大きな凸凹を有する形状となってしまうことを防ぐことができる。したがって、造形物10の外周面13を削らなくとも、凹凸の少ない良好なものとすることができる。これにより、追加加工等を行うことなく、造形物10の品質を向上させることができる。
さらに、溶融状態の第一端部溶接ビード100aは、中央溶接ビード100cによってせき止められる。つまり、第一端部溶接ビード100aは中央溶接ビード100cよりも下方には流れることができない。これにより、径方向Drの内側の領域に第一端部溶接ビード100aが垂れてしまって悪影響を及ぼすことも抑えられる。
同様に、第二方向傾斜工程S223でテーブル2が傾けられると、テーブル上面2fが傾く。内周側溶接ビード形成工程S224では、この状態で、テーブル上面2f上で水平方向に並ぶ複数の溶接ビード100の中で最も径方向Drの内側かつ上端の中央溶接ビード100cに対して重ねるように、第二端部溶接ビード100bが形成される。その結果、溶接トーチ5によって、第二端部溶接ビード100bが形成された時点では、中心軸2cと直交する方向から見た際に、第二端部溶接ビード100bは中央溶接ビード100cよりも上方に位置している。形成された瞬間の第二端部溶接ビード100bは、溶融状態となっていることで重力により、中央溶接ビード100cに向かって径方向Drの外側に流れる。つまり、第二端部溶接ビード100bは、中央溶接ビード100cが形成されていない側である径方向Drの内側へは流れない。その結果、造形物10の内周面14が、垂れた複数の第二端部溶接ビード100bによって大きな凸凹を有する形状となってしまうことを防ぐことができる。したがって、造形物10の内周面14を削らなくとも、凹凸の少ない良好なものとすることができる。これにより、追加加工等を行うことなく、造形物10の天面12と交差する異なる二面の品質を向上させることができる。
さらに、溶融状態の第二端部溶接ビード100bは、中央溶接ビード100cによってせき止められる。つまり、第二端部溶接ビード100bは中央溶接ビード100cよりも下方には流れることができない。これにより、径方向Drの外側の領域に第二端部溶接ビード100bが垂れてしまって悪影響を及ぼすことも抑えられる。
また、中心軸2cと直交する方向から見た際に、形成される外周面13が水平方向に近づくようにテーブル2が傾けられる。この状態で、複数の第一端部溶接ビード100a上に重ねられるように外周面溶接ビード100dが形成される。これにより、軸線方向Daに並んだ第一端部溶接ビード100aの表面にわずかに凹凸等があったとしても、新たに形成される外周面溶接ビード100dにより凹凸が埋められる。その結果、均された外周面13が形成される。したがって、外周面13の仕上げ品質をより高め、かつ外周面13の切削加工時間を短縮もしくは不要とすることができる。
また、第一端部溶接ビード100a及び第二端部溶接ビード100bを有する金属層11mを軸線方向Daに順次積層することで、追加加工等を行うことなく、外周面13及び内周面14を整えることができる。したがって、形成される造形物10の品質を高め、かつ外周面13及び内周面14の切削加工時間を短縮もしくは不要とすることができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。
例えば、形成すべき造形物10の形状は、一例を挙げたに過ぎず、適宜他の形状であってもよい。例えば、造形物10は、軸線方向Daに一定の径寸法を有した円筒状、角筒状等であってもよい。また、造形物10は、筒状に限らず、天面12と、天面12に交差する側面を有しているのであれば、例えば板状等であってもよい。
また、第一傾斜角度造形工程S21では、第一傾斜工程S211においてテーブル2や溶接トーチ5が傾けられないことに限定されるものではない。つまり、第一傾斜工程S211では、第一テーブル傾斜角度θa1及び第一トーチ傾斜角度θb1は、0°であることに限定されるものではない。第一傾斜工程S211では、第一テーブル傾斜角度θa1のみを0°よりも大きくするようにテーブル2を傾けてもよい。また、第一傾斜工程S211では、第一トーチ傾斜角度θb1のみを0°よりも大きくするように溶接トーチ5を傾けてもよい。さらに、第一傾斜工程S211では、第一テーブル傾斜角度θa1及び第一トーチ傾斜角度θb1の両方を0°よりも大きくするように、テーブル2及び溶接トーチ5の両方を傾けてもよい。
また、第二傾斜工程である第一方向傾斜工程S221では、第一傾斜工程S211においてテーブル2が傾けられていた場合には、テーブル2は第一傾斜工程S211で傾けられた状態からさらに傾けられるように同じ方向に傾けられる。同様に、第一傾斜工程S211において溶接トーチ5が傾けられていた場合には、溶接トーチ5は第一傾斜工程S211で傾けられた状態からさらに傾けられるように同じ方向に傾けられる。
また、第一傾斜角度造形工程S21は、本実施形態のように第二傾斜角度造形工程S22の後に実施されることに限定されるものではない。例えば、第二傾斜角度造形工程S22の後に第一傾斜角度造形工程S21が実施されてもよい。つまり、テーブル2や溶接トーチ5を大きく傾けた状態で第二傾斜角度造形工程を実施した後に、テーブル2や溶接トーチ5の傾きを小さくして第一傾斜角度造形工程が実施されてもよい。
また、上記実施形態では、外周側溶接ビード形成工程S222で第一端部溶接ビード100aを形成し、内周側溶接ビード形成工程S224で第二端部溶接ビード100bを形成した。しかしながら、金属積層造形方法S1では、外周側溶接ビード形成工程S222及び内周側溶接ビード形成工程S224の両方を実施することに限定されるものではない。つまり、金属積層造形方法S1は、外周側溶接ビード形成工程S222及び内周側溶接ビード形成工程S224のいずれか一方のみが実施されるだけでもよい。したがって、仮に内周側溶接ビード形成工程S224のみが実施される際には、内周側溶接ビード形成工程S224で形成される溶接ビード100が、第一端部溶接ビードとなる。
また、上記実施形態では、表面切削工程S25で、所定数の金属層11mを積層するごとに、金属層11mの上面を切削工具9で切削するようにしたが、これに限らない。表面切削工程S25を省略し、最終層の金属層11mまで、金属層11mを順次積層していくようにしても良い。
また、上記実施形態では、外周面溶接ビード形成工程S32で、溶接トーチ5により外周面溶接ビード100dを形成して外周面13を形成するようにしたが、このように外周面13を形成することに限定されるものではない。例えば、外周面溶接ビード形成工程S32を、省略するようにしてもよい。この場合、外周面13は、順次積層された第一端部溶接ビード100aによって形成された面が、筒状部11の外周面そのものとなる。
<付記>
実施形態に記載の金属積層造形方法S1は、例えば以下のように把握される。
(1)第1の態様に係る金属積層造形方法S1は、金属層11mを順次積層することで造形物10を形成する金属積層造形方法S1であって、前記金属層11mが形成されるテーブル2を第一テーブル傾斜角度θa1に設定するとともに、溶接トーチ5を第一トーチ傾斜角度θb1に設定する第一傾斜工程S211、及び前記溶接トーチ5によるアーク溶接により前記造形物10の一部となる溶接ビード100を形成する第一溶接工程S212を含む第一傾斜角度造形工程S21と、前記テーブル2を、前記第一テーブル傾斜角度θa1より大きい第二テーブル傾斜角度θa2に傾斜させるとともに、前記溶接トーチ5を前記第二テーブル傾斜角度θa2に対応して設定された第二トーチ傾斜角度θb2に設定する第二傾斜工程S221、及び前記溶接トーチ5によるアーク溶接により前記溶接ビード100を形成する第二溶接工程S222を含む第二傾斜角度造形工程S22と、を含む。
なお、第一テーブル傾斜角度θa1は、テーブル2のテーブル上面2fを鉛直方向Dvの上方に向ける水平状態を含む。また、第一トーチ傾斜角度θb1は、溶接トーチ5のトーチ中心軸5cが鉛直方向Dvに延びる市違勅状態(θb1=0)を含む。
また、金属積層造形方法S1は、第一傾斜角度造形工程S21の後に、第二傾斜角度造形工程S22を実行する場合と、第二傾斜角度造形工程S22の後に、第一傾斜角度造形工程S21を実行する場合の双方を含む。
この金属積層造形方法S1は、テーブル2及び溶接トーチ5が傾斜されながら溶接ビード100が積層されて造形物10が形成される。これにより、テーブル2及び溶接トーチ5の一方のみを傾斜させた場合に比べて、テーブル2及び溶接トーチ5のそれぞれを傾斜させる角度を小さくすることができる。例えば、形成すべき造形物10が大型である場合には、最終的な造形物10の形状を考慮してテーブル2を傾けるためのスペースを確保する必要がある。さらに、造形物10が大型であると、テーブル2を傾ける角度が大きくなれば。その重量によって形成途中の造形物10がテーブル2から落下してしまう可能性もある。ところが、テーブル傾斜角度が抑えられることで、テーブル2を傾けるためのスペースを小さくすることができ、造形物10も落下しづらくなる。その結果、装置の大型化を抑えつつ、大型の造形物10の形成を可能とすることができる。
(2)第2の態様に係る金属積層造形方法S1は、(1)の金属積層造形方法S1であって、前記第二溶接工程S222で前記溶接トーチ5に供給される電流は、前記第一溶接工程S212で前記溶接トーチ5に供給される電流よりも電流値が小さい。
第二傾斜角度造形工程S22では、第一傾斜角度造形工程S21よりも、テーブル2の傾斜角度が大きく、溶融状態にある溶接ビード100の金属がテーブル2の傾斜に応じて流れやすい。この場合に、溶接トーチ5に供給する電流の電流値を小さくすることで、溶接ビード100の金属が不用意に流れるのを抑えることができる。
(3)第3の態様に係る金属積層造形方法S1は、(1)又は(2)の金属積層造形方法S1であって、前記第一傾斜角度造形工程S21では、前記第一溶接工程S212において、複数の前記溶接ビード100が前記テーブル2の上面の広がる方向に重ねるように形成され、前記第二傾斜角度造形工程S22では、前記第二傾斜工程S221において、鉛直方向Dvと交差する第一傾斜方向に前記上面が向く前記第二テーブル傾斜角度θa2に前記テーブル2を傾斜させ、前記第二溶接工程S222において、前記第一溶接工程S212で形成された複数の前記溶接ビード100の中で最も端、かつ前記鉛直方向Dvの上方に位置する前記溶接ビード100に重ねるように、第一端部溶接ビード100aを形成する。
これにより、第一端部溶接ビード100aが形成された時点では、第一端部溶接ビード100aは複数の溶接ビード100よりも上方に位置している。形成された瞬間の第一端部溶接ビード100aは、溶融状態となっていることで重力により、複数の溶接ビード100が形成されている側に向かって流れる。つまり、第一端部溶接ビード100aは、複数の溶接ビード100が形成されていない側へは流れない。その結果、造形物10の側面13が、垂れた溶接ビード100によって大きな凸凹を有する形状となってしまうことを防ぐことができる。したがって、造形物10の側面13を、凹凸の少ない良好なものとすることができる。さらに、溶接ビード100が所定温度に下がるのを待つ必要が無いために、造形時間を短縮できる。
(4)第4の態様に係る金属積層造形方法S1は、(3)の金属積層造形方法S1であって、前記第二傾斜角度造形工程S22は、前記第二溶接工程S222の後に、前記鉛直方向Dvを基準に前記第一傾斜方向と反対側で前記鉛直方向Dvと交差する第二傾斜方向に前記上面が向く前記第二テーブル傾斜角度θa2に前記テーブル2を傾斜させる第二方向傾斜工程S223と、前記第一溶接工程S212で形成された複数の前記溶接ビード100の中で前記第一端部溶接ビード100aが形成される側と反対側の端、かつ前記鉛直方向Dvの上方に位置する前記溶接ビード100に重ねるように、第二端部溶接ビード100bを形成する第二端部溶接ビード形成工程S224とを含む。
これにより、第二端部溶接ビード100bが形成された時点では、第二端部溶接ビード100bは複数の溶接ビード100よりも上方に位置している。形成された瞬間の第二端部溶接ビード100bは、溶融状態となっていることで重力により、複数の溶接ビード100が形成されている側に向かって流れる。しかしながら、溶融状態の第二端部溶接ビード100bは、複数の溶接ビード100によってせき止められ、それ以上、下方には流れることができない。これにより、側面13と反対側を向く側面14を、凹凸の少ない良好なものとすることができる。したがって、追加加工等を行うことなく、造形物10の側面13と、その反対側を向く側面14との二面の品質を向上させることができる。
(5)第5の態様に係る金属積層造形方法S1は、(3)又は(4)の金属積層造形方法S1であって、前記第一傾斜角度造形工程S21及び前記第二傾斜角度造形工程S22は、形成した前記金属層11m上に前記溶接ビード100を積層させるように、複数回実行される。
これにより、第一端部溶接ビード100aを有する金属層11mを順次積層することで、造形物10の品質を高め、かつ側面13、14の切削加工時間を短縮もしくは不要とすることができる。
(6)第6の態様に係る金属積層造形方法S1は、(5)の金属積層造形方法S1であって、前記第一傾斜角度造形工程S21及び前記第二傾斜角度造形工程S22を複数回実行されることで複数の前記金属層11mが積層された後、前記第一端部溶接ビード100aが上方に配置されるように、前記テーブル2を、前記第一テーブル傾斜角度θa1より大きい第三テーブル傾斜角度θa3に傾斜させる第三傾斜工程S31、及び前記溶接トーチ5によるアーク溶接により、複数の前記第一端部溶接ビード100a上に複数の前記溶接ビード100を形成することで前記造形物10の側面を形成する第三溶接工程S32、を含む第三傾斜角度造形工程S3を有する。
これにより、複数の第一端部溶接ビード100a上に重ねられるように溶接ビード100が形成される。このため、並んだ第一端部溶接ビード100aの表面にわずかに凹凸等があったとしても、新たに形成される溶接ビード100によりその凹凸等が埋められる。その結果、均された側面13が形成される。したがって、側面13の仕上げ品質をより高めることができる。
1…造形システム
2…テーブル
2f…テーブル上面
2c…中心軸
2d…傾動軸
3…テーブル回転駆動部
4…テーブル傾動部
5…溶接トーチ
5c…トーチ中心軸
6…コントローラ
7…トーチ駆動部
8…電流供給部
10…造形物
11…筒状部
11m…金属層
11a、11b…筒端
12…天面
13…外周面(側面)
14…内周面(側面)
51…フレーム
52…トーチ保持部材
52c…保持部材回転軸
52d…トーチ傾動軸
61…CPU
62…ROM
63…RAM
64…HDD
65…信号送受信モジュール
70…信号受信部
71…回転制御部
72…傾動制御部
73…トーチ動作制御部
74…溶接制御部
100…溶接ビード
100a…第一端部溶接ビード
100b…第二端部溶接ビード
Dv…鉛直方向
Dh…水平方向
Da…軸線方向
Dr…径方向
S1…金属積層造形方法
S21…第一傾斜角度造形工程
S211…第一傾斜工程
S212…第一溶接工程
S22…第二傾斜角度造形工程
S221…第一方向傾斜工程(第二傾斜工程)
S222…外周側溶接ビード形成工程(第二溶接工程)
S223…第二方向傾斜工程
S224…内周側溶接ビード形成工程(第二端部溶接ビード形成工程)
S3…第三傾斜角度造形工程
S31…第三傾斜工程
S32…外周面溶接ビード形成工程(第三溶接工程)
θa1…第一テーブル傾斜角度
θa2…第二テーブル傾斜角度
θa2'…第二逆テーブル傾斜角度
θa3…第三テーブル傾斜角度
θb1…第一トーチ傾斜角度
θb2…第二トーチ傾斜角度
θb2'…第二逆トーチ傾斜角度

Claims (6)

  1. 金属層を順次積層することで造形物を形成する金属積層造形方法であって、
    前記金属層が形成されるテーブルを第一テーブル傾斜角度に設定するとともに、溶接トーチを第一トーチ傾斜角度に設定する第一傾斜工程、及び前記溶接トーチによるアーク溶接により前記造形物の一部となる溶接ビードを形成する第一溶接工程を含む第一傾斜角度造形工程と、
    前記テーブルを、前記第一テーブル傾斜角度より大きい第二テーブル傾斜角度に傾斜させるとともに、前記溶接トーチを前記第二テーブル傾斜角度に対応して設定された第二トーチ傾斜角度に設定する第二傾斜工程、及び前記溶接トーチによるアーク溶接により前記溶接ビードを形成する第二溶接工程を含む第二傾斜角度造形工程と、を含む金属積層造形方法。
  2. 前記第二溶接工程で前記溶接トーチに供給される電流は、前記第一溶接工程で前記溶接トーチに供給される電流よりも電流値が小さい請求項1に記載の金属積層造形方法。
  3. 前記第一傾斜角度造形工程では、前記第一溶接工程において、複数の前記溶接ビードが前記テーブルの上面の広がる方向に重ねるように形成され、
    前記第二傾斜角度造形工程では、前記第二傾斜工程において、鉛直方向と交差する第一傾斜方向に前記上面が向く前記第二テーブル傾斜角度に前記テーブルを傾斜させ、前記第二溶接工程において、前記第一溶接工程で形成された複数の前記溶接ビードの中で最も端、かつ前記鉛直方向の上方に位置する前記溶接ビードに重ねるように、第一端部溶接ビードを形成する請求項1又は2に記載の金属積層造形方法。
  4. 前記第二傾斜角度造形工程は、
    前記第二溶接工程の後に、前記鉛直方向を基準に前記第一傾斜方向と反対側で前記鉛直方向と交差する第二傾斜方向に前記上面が向く前記第二テーブル傾斜角度に前記テーブルを傾斜させる第二方向傾斜工程と、
    前記第一溶接工程で形成された複数の前記溶接ビードの中で前記第一端部溶接ビードが形成される側と反対側の端、かつ前記鉛直方向の上方に位置する前記溶接ビードに重ねるように、第二端部溶接ビードを形成する第二端部溶接ビード形成工程とを含む請求項3に記載の金属積層造形方法。
  5. 前記第一傾斜角度造形工程及び前記第二傾斜角度造形工程は、形成した前記金属層上に前記溶接ビードを積層させるように、複数回実行される請求項3又は4に記載の金属積層造形方法。
  6. 前記第一傾斜角度造形工程及び前記第二傾斜角度造形工程を複数回実行されることで複数の前記金属層が積層された後、前記第一端部溶接ビードが上方に配置されるように、前記テーブルを、前記第一テーブル傾斜角度より大きい第三テーブル傾斜角度に傾斜させる第三傾斜工程、及び前記溶接トーチによるアーク溶接により、複数の前記第一端部溶接ビード上に複数の前記溶接ビードを形成することで前記造形物の側面を形成する第三溶接工程、を含む第三傾斜角度造形工程を有する請求項5に記載の金属積層造形方法。
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