JP2021130104A - 脱臭触媒、脱臭触媒構造体、及び脱臭ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】吸着・加熱再生による脱臭性能低下を抑制できる、脱臭触媒の提供。【解決手段】CeとMnのモル比(Ce/Mn)が0<Ce/Mn≦0.5であり、Ce及びMnの合計含有量が、それぞれCeO2及びMnO2に換算して60質量%以上であるセリウム−マンガン複合酸化物を含む、脱臭触媒。セリウム−マンガン複合酸化物の比表面積が120m2/g以上である、脱臭触媒。セリウム−マンガン複合酸化物が、バーネサイト型の結晶構造を有する、脱臭触媒。アルデヒド類を含む臭気用である、脱臭触媒。基材と、基材上に脱臭触媒を含む触媒層と、を備える脱臭触媒構造体。脱臭触媒構造体と、前記脱臭触媒構造体の加熱再生手段と、を備える脱臭ユニット。【選択図】なし

Description

本発明は、脱臭触媒、脱臭触媒構造体、及び脱臭ユニットに関する。
ホルムアルデヒドを含有する空気を、二酸化マンガン粒子に接触させてホルムアルデヒドを分解する、ホルムアルデヒドの分解・除去方法が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2000−79157号公報
ところで、空気清浄機には、脱臭性能を維持するために、定期的に脱臭フィルターを加熱再生する機構を有する、加熱再生型のものがある。しかしながら、発明者らの知見によると、二酸化マンガン触媒に対して、ホルムアルデヒド等の臭気の吸着・加熱再生を繰り返すと、臭気の除去性能が低下する。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、吸着・加熱再生による脱臭性能低下を抑制できる、脱臭触媒を提供することを目的とする。本発明はまた、脱臭触媒構造体、及び脱臭ユニットを提供することを目的とする。
上記課題を解決するべく、発明者らは二酸化マンガンに代わる他の化合物の探索を試みた。そして、特定のセリウム−マンガン複合酸化物を用いることで、上記課題が解決されることを見出した。
本発明は、CeとMnのモル比(Ce/Mn)が0<Ce/Mn≦0.5であり、Ce及びMnの合計含有量が、それぞれCeO及びMnOに換算して60質量%以上であるセリウム−マンガン複合酸化物を含む、脱臭触媒を提供する。
本発明において、セリウム−マンガン複合酸化物の比表面積が120m/g以上であってよい。
本発明において、セリウム−マンガン複合酸化物が、バーネサイト型の結晶構造を有してよい。
本発明の脱臭触媒は、アルデヒド類を含む臭気用であってよい。
本発明は、また、基材と、基材上に上記脱臭触媒を含む触媒層と、を備える脱臭触媒構造体を提供する。
本発明の脱臭触媒構造体において、基材がハニカム構造を有してよい。
本発明は、また、上記脱臭触媒構造体と、脱臭触媒構造体の加熱再生手段と、を備える脱臭ユニットを提供する。
本発明によれば、吸着・加熱再生による脱臭性能低下を抑制できる、脱臭触媒を提供することができる。また、本発明は、脱臭触媒構造体、及び脱臭ユニットを提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
<脱臭触媒>
脱臭触媒は、セリウム−マンガン複合酸化物を含む。このような脱臭触媒は、アルデヒド類を含む臭気を良好に除去することができるため、アルデヒド類を含む臭気用であるということができる。アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ノルマルブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ノルマルバレルアルデヒド、イソバレルアルデヒド等が挙げられる。本実施形態の脱臭触媒は、この中でも特にホルムアルデヒドに対して好適に用いられる。
(セリウム−マンガン複合酸化物)
セリウム−マンガン複合酸化物は、Ce及びMnを含む複合酸化物である。複合酸化物中のCeとMnの含有割合は、脱臭性能と、脱臭性能の低下抑制性との観点から、Mnに対するCeのモル比(Ce/Mn)で、0<Ce/Mn≦0.5であり、0.025≦Ce/Mn≦0.5であってよい。各成分の含有量は、蛍光X線(XRF)分析や高周波誘導結合プラズマ(ICP)発光分光分析により求めることができる。
セリウム−マンガン複合酸化物におけるCe及びMnの合計含有量は、脱臭性能と、脱臭性能の低下抑制性との観点から、それぞれCeO及びMnOに換算して60質量%以上であり、70質量%以上であってよく、80質量%以上であってよい。Ce及びMn元素の合計含有量の上限は、100質量%とすることができ、すなわちセリウム−マンガン複合酸化物を構成する金属元素は、実質的にCe及びMnのみであってよい。
セリウム−マンガン複合酸化物は、複合酸化物の結晶構造をより安定化させ、脱臭性能をより向上させる観点から、上記の主元素に加え、他の元素を含んでいてよい。他の元素としては、Ce以外の希土類元素、Y、W、Si、Fe、K、Na、Li、Sr、Ca、Mg、H等を挙げることができる。他の元素の含有割合は、Mnに対する他の元素のモル比(他の元素/Mn)で、0.01≦他の元素/Mn≦0.1とすることができる。
セリウム−マンガン複合酸化物は、バーネサイト型(Birnessite)の結晶構造を有してよい。セリウム−マンガン複合酸化物は、バーネサイト型に加えて、CeOの結晶構造を有してよい。バーネサイト型の結晶構造は、Mnを中心として6つのOがその頂点に配置したMnOで示される八面体構造が頂点と稜を共有して広がった層を形成し、その層が積み重なった層状構造である。その組成は一般に下記式(1)で示される。
x/n(Mn4+ 2−xMn3+ )O・yHO (1)
(ここで、nは陽イオンMの原子価、xは0〜2の数、yは1〜2の数である。)
セリウム−マンガン複合酸化物の比表面積(BET比表面積)は、脱臭性能と、脱臭性能の低下抑制性との観点から120m/g以上とすることができ、150m/g以上であってよく、200m/g以上であってよい。
セリウム−マンガン複合酸化物は任意の適切な形状を有していてよく、粒状であってよい。粒状である場合、その平均粒子径は0.1〜50μmとすることができ、5〜20μmであってよい。なお、当該平均粒子径(積算体積百分率D50)は、レーザー回折/散乱式法で測定することができる。
セリウム−マンガン複合酸化物は、例えば共沈殿法を用いて得ることができる。具体的には、しゅう酸塩等の還元剤、過マンガン酸塩、及びセリウム塩を含む水溶液を調製する調製工程と、水溶液を50〜100℃で0.5〜10時間加熱して沈殿物を得る加熱工程と、得られた沈殿物を50〜500℃で0.5〜10時間焼成する焼成工程と、を備える方法により、セリウム−マンガン複合酸化物を得ることができる。焼成工程前に、得られた沈殿物を乾燥させる乾燥工程、及び乾燥させた沈殿物を粉砕する粉砕工程と、を実施してもよい。調製工程では、セリウム−マンガン複合酸化物のMnに対するCeのモル比(Ce/Mn)が所望の範囲となるように、各原料の量を調整すればよい。具体的には、原料中のCeとMnの含有割合が、Mnに対するCeのモル比(Ce/Mn)で、0<Ce/Mn≦0.5、好ましくは0.025≦Ce/Mn≦0.5となるように、原料の割合を調整することで、脱臭性能と、脱臭性能の低下抑制性とを実現できるセリウム−マンガン複合酸化物を得ることができる。
(他の成分)
脱臭触媒は、主成分であるセリウム−マンガン複合酸化物以外に、他の成分を含んでいてよい。他の成分としては、例えばセリウム−マンガン複合酸化物の粒子同士を結着するためのバインダーや、分散剤、消泡剤、脱臭効果をより高めるためのゼオライトや活性炭等が挙げられる。
バインダーとしては有機バインダー及び無機バインダーが挙げられる。有機バインダーとしては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、酢酸ビニル樹脂、SBR樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルアルコール樹脂等が挙げられる。無機バインダーとしては、シリカゾル、アルミナゾル、チタニアゾル等が挙げられる。バインダーの含有量は適宜調整することができるが、例えば、脱臭触媒の全量を基準として3〜50質量%とすることができ、5〜20質量%であってもよい。
<脱臭触媒形成用スラリー>
脱臭触媒は、上記各成分を含む脱臭触媒形成用スラリーを用いて形成することができる。脱臭触媒形成用スラリーは、少なくともセリウム−マンガン複合酸化物、及び液状成分を含む。
(液状成分)
液状成分は水系の成分でも、アルコール、アセトン、ヘキサン等の非水系の成分でも、あるいはこれらの混合系の成分でもよい。ただし、上記各成分の分散性や安全性の観点からは、水系の成分であることが好ましい。液状成分への上記各成分の添加量は、得られる脱臭触媒が所望の組成を有するように適宜調整すればよい。
液状成分の含有量は、成型に適したスラリー粘度の観点から、スラリーの全量を基準として40〜99質量%とすることができる。
<脱臭触媒構造体>
脱臭触媒構造体は、基材と、基材上に上記脱臭触媒を含む触媒層と、を備える。
(基材)
基材はいわゆる触媒担体であり、その形状は特に限定されない。基材としては、例えば、板状やブロック状のバルク部材、ハニカム構造を有する部材、ペレット状の部材、織布や不織布状の部材が挙げられる。例えば、加熱再生型の空気清浄機に用いる場合は、ハニカム構造を有する基材を好適に用いることができる。
基材の材質としては、特に限定されるものではないが、例えば、金属、セラミックス、ガラス、プラスチック、セルロース系材料、及びこれらを組合せた材料(複合材料、積層材料等)が挙げられる。
金属としては、例えば、ステンレス、アルミ、銅、亜鉛めっき鋼板及び鉄が挙げられる。セラミックスとしては、例えば、コージライト、アルミナ、チタン酸バリウム、窒化ホウ素及び窒化珪素が挙げられる。ガラスとしては、例えば、通常のソーダライムガラス、ホウ珪酸ガラス、無アルカリガラス、石英ガラス及びアルミノシリケートガラスが挙げられる。プラスチックとしては、例えば、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、ポリフェニレンカーボネート等の芳香族ポリカーボネート系樹脂、及び、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の芳香族ポリエステル系樹脂が挙げられる。セルロース系材料としては、例えば綿、麻、レーヨン、及びキュプラが挙げられる。
(触媒層)
触媒層は、上記脱臭触媒形成用スラリーを用いて形成される。すなわち触媒層は、セリウム−マンガン複合酸化物を含む。触媒層の担持量は用いる基材によっても変わるが、例えばハニカム基材を用いた場合は、十分な脱臭性能を発揮させるために、30〜300g/Lとすることができる。また、触媒層の厚さは用いる基材によっても変わるが、例えばハニカム基材を用いた場合は、触媒層の剥離を抑制する観点から、10〜300μmとすることができる。
<脱臭触媒構造体の製造方法>
脱臭触媒構造体の製造方法は、上記脱臭触媒形成用スラリーを用いて基材上に触媒層を形成する工程を備える。具体的には、当該製造方法は、例えば脱臭触媒形成用スラリーを基材に塗布する工程(塗布工程)と、塗布された脱臭触媒形成用スラリーから液状成分を除去する工程(除去工程)と、を備えることができる。
(塗布工程)
塗布方法としては、特に限定されるものではないが、ウォッシュコート法、スピンコート法、ディップコート法、スプレーコート法、フローコート法、バーコート法及びグラビアコート法が挙げられる。ハニカム基材を用いるのであれば、一般的なウォッシュコート法が好適である。これら塗布方法は、単独で、又は2種類以上を併用してもよい。
(除去工程)
除去方法としては、特に限定されるものではないが、脱臭触媒形成用スラリー塗布後の基材を常温で放置する方法、当該基材に気体を吹き付ける方法、当該基材を所定の温度に加熱する方法等が挙げられる。加熱する方法における加熱温度は、基材の耐熱性にも依るが、例えば100℃以上とすることができる。これら除去方法は、単独で、又は2種類以上を併用してもよい。本工程により、基材表面に、上記脱臭触媒を含む触媒層が形成される。
<脱臭方法>
脱臭方法は、上記脱臭触媒又は上記脱臭触媒構造体を、アルデヒド類等を含む臭気と接触させる工程(脱臭工程)を備える。
脱臭工程の環境は、十分な脱臭性能を発揮させるため、温度0〜40℃とすることができ、相対湿度1〜90%とすることができる。脱臭触媒又は脱臭触媒構造体は、例えば冷蔵庫内、空気清浄機、エアコン、換気扇等に設置することができる。
<脱臭ユニット>
脱臭ユニットは、上記脱臭触媒構造体と、脱臭触媒構造体の加熱再生手段と、を備える。加熱再生手段による加熱方法としては、例えば、空気清浄機内に設置されたヒーターにより脱臭フィルターを加熱する方法や、脱臭フィルターを取り出して加熱炉に投入する方法等が挙げられる。脱臭ユニットは、例えば加熱再生型空気清浄機内に設置することができる。加熱再生型空気清浄機は、常温で吸着した臭気を酸化分解した後、脱臭性能を維持するために、定期的に脱臭フィルターを加熱再生する機構を有している。脱臭性能に優れ、かつ加熱再生を繰り返しても脱臭性能が低下し難い本実施形態の脱臭触媒は、このような機器において好適に用いることができる。
本開示を以下の実施例によりさらに詳細に説明するが、本開示はこれらの例に限定されるものではない。
<脱臭触媒形成用スラリーの調製>
(実施例1)
1.イオン交換水400gにしゅう酸アンモニウム一水和物19.91gを溶解させた。
2.イオン交換水800gに過マンガン酸カリウム14.69gを溶解させた。
3.イオン交換水200gに硝酸セリウム六水和物1.06gを溶解させた。
4.1と3で得られた溶液を、2で得られた溶液に加えた後、イオン交換水510gを添加した。
5.30分間室温で攪拌した後、90℃に加熱し2時間攪拌することにより沈殿物を得た。
6.沈殿物を濾過、イオン交換水で洗浄した後、105℃で乾燥した。
7.乾燥後に粉砕し、250℃で1時間焼成した。これにより、触媒粉末を得た。
(実施例2)
3.にて、硝酸セリウム六水和物の量を2.17gとしたこと以外は、実施例1と同様にして触媒粉末を得た。
(実施例3)
3.にて、硝酸セリウム六水和物の量を4.58gとしたこと以外は、実施例1と同様にして触媒粉末を得た。
(実施例4)
3.にて、硝酸セリウム六水和物の量を10.30gとしたこと以外は、実施例1と同様にして触媒粉末を得た。
(実施例5)
3.にて、硝酸セリウム六水和物の量を17.65gとしたこと以外は、実施例1と同様にして触媒粉末を得た。
(比較例1)
3.にて、硝酸セリウム六水和物を添加しなかったこと、また4.にて、イオン交換水の量を710gとしたこと以外は、実施例1と同様にして触媒粉末を得た。
(比較例2)
3.にて、硝酸セリウム六水和物の量を96.10gとしたこと以外は、実施例1と同様にして触媒粉末を得た。なお、濾過液をXRFにより分析したところ、Mnが検出された。本例では、仕込んだMnの一部が沈殿しなかったものと推察される。
(比較例3)
3.にて、硝酸セリウム六水和物の量を370.67gとしたこと以外は、実施例1と同様にして触媒粉末を得た。なお、濾過液をXRFにより分析したところ、Mnが検出された。本例では、仕込んだMnの一部が沈殿しなかったものと推察される。
(比較例4)
触媒粉末として、第一稀元素化学株式会社製の酸化セリウムZ−1442を準備した。
(比較例5)
1.硝酸マンガン六水和物26.95g、硝酸セリウム六水和物5.83g、硝酸鉄(III)九水和物64.38gをイオン交換水290gに溶解させた。
2.1の溶液を攪拌しながら、25wt%水酸化ナトリウム水溶液100gを添加した。
3.水溶液を1時間静置した。
4.沈殿物を濾過し、イオン交換水で洗浄した後、105℃で乾燥した。
5.乾燥後に粉砕し、500℃で5時間焼成した。これにより、触媒粉末を得た。
<Ce/Mnモル比測定>
蛍光X線分析(XRF)にて、作製した触媒粉末におけるCe/Mnモル比を測定した。結果を表1に示す。
<結晶構造同定>
X線回折法(XRD)にて、作製した触媒粉末の結晶構造を同定した。結果を表1に示す。
<比表面積測定>
BET法にて、作製した触媒粉末の比表面積(BET比表面積)を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2021130104
表1中、「Ce,Mn含有量」は、セリウム−マンガン複合酸化物におけるCe及びMnの合計含有量であり、CeO及びMnOに換算した値である。
<ホルムアルデヒド脱臭試験:粉末触媒>
ホルムアルデヒド除去率90%到達時間の測定、加熱再生のサイクルを繰り返した。結果を表2に示す。初期の脱臭性能が低い比較例2等は、初期性能のみ確認した。
1.ホルムアルデヒド除去率90%到達時間の測定
触媒粉末1.0gを時計皿に広げ、これを体積30Lのガラス製容器に設置した。容器内の温度を25℃、湿度を50%RHに調整した。濃度118ppm相当のホルムアルデヒドをガラス容器内で気化させ、容器内を攪拌するためのファンを運転し、ホルムアルデヒド濃度を60分間測定した。ホルムアルデヒド除去率90%到達時間(11.8ppm以下の濃度になる時間)を算出した。
2.加熱再生
1.にて使用した触媒粉末を、200℃に設定した乾燥機に90分間入れて加熱し、再度1.の試験に供した。
Figure 2021130104
<脱臭フィルターの製造>
ハニカム基材として、株式会社西部技研製のセラミックハニカム(セル数350/inch、セル開口面37×46mm、通気方向長さ6.0mm)を準備した。プロペラ撹拌機を使い攪拌しながら、イオン交換水30.0gに以下の各成分を添加した。添加後30分間攪拌し、スラリーを得た。
・日産化学株式会社製のスノーテックスC(シリカバインダー、固形分濃度20%)を26.4g。
・UOP製のNU−1080(MFI型ゼオライト、シリカ/アルミナモル比=400、カチオン種=ナトリウム、粒子径=7.3μm、固形分濃度98.5%)を1.6g。
・セリウム−マンガン複合酸化物(実施例2、固形分濃度99%)、又はマンガン酸化物(比較例1、固形分濃度99%)を24.8g。
スラリーにハニカム基材を浸漬した後、余剰のスラリーをAirブローにより吹き飛ばした。150℃に設定した乾燥機に1時間入れて乾燥させ、脱臭フィルターを得た。乾燥後のウォッシュコート量(触媒層量)は、ハニカム基材1L当たり160gとした。
<ホルムアルデヒド脱臭試験:脱臭フィルター>
ホルムアルデヒドCADRの測定、ホルムアルデヒド負荷、加熱再生のサイクルを繰り返した。結果を表3に示す。
1.ホルムアルデヒドCADRの測定
セル開口面37×46mm、通気方向長さ6.0mmのハニカム担持触媒をセットした通風機を、体積1mのチャンバー内に設置した。チャンバー内の温度を25℃、湿度を50%RHに調整した。濃度1ppm相当のホルムアルデヒドをチャンバー内で気化させた後、チャンバー内を攪拌するためのファンを運転した。0.7m/sの線速度で脱臭フィルターに通気し、ホルムアルデヒド濃度を60分測定した。60分間の濃度データを使い、ホルムアルデヒドCADR(Clean Air Delivery Rate)を式(i)及び(ii)により計算した。
=C-kt (i)
(C:時間tにおけるホルムアルデヒド濃度[ppm]、C:初期ホルムアルデヒド濃度[ppm]、k:減衰定数[min−1]、t:時間[min])
CADR[m/h]=60×(k−k)×V (ii)
(k:減衰定数(脱臭フィルターを使い測定した数値)[min−1]、k:自然減衰定数(脱臭フィルターなしで測定したブランクの数値)[min−1]、V:チャンバー体積[m])
2.ホルムアルデヒド負荷
1.で使用した脱臭フィルターをセットした通風機を、体積30Lのガラス製容器に設置した。濃度435ppm相当のホルムアルデヒドをガラス容器内で気化させ、容器内を攪拌するためのファン及び通風機を60分間運転した。
3.加熱再生
2.で使用した脱臭フィルターを、140℃又は200℃に設定した乾燥機に90分間入れて加熱した。
Figure 2021130104


Claims (7)

  1. CeとMnのモル比(Ce/Mn)が0<Ce/Mn≦0.5であり、Ce及びMnの合計含有量が、それぞれCeO及びMnOに換算して60質量%以上であるセリウム−マンガン複合酸化物を含む、脱臭触媒。
  2. 前記セリウム−マンガン複合酸化物の比表面積が120m/g以上である、請求項1記載の脱臭触媒。
  3. 前記セリウム−マンガン複合酸化物が、バーネサイト型の結晶構造を有する、請求項1又は2に記載の脱臭触媒。
  4. アルデヒド類を含む臭気用である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の脱臭触媒。
  5. 基材と、基材上に請求項1〜4のいずれか一項に記載の脱臭触媒を含む触媒層と、を備える脱臭触媒構造体。
  6. 前記基材がハニカム構造を有する、請求項5に記載の脱臭触媒構造体。
  7. 請求項5又は6に記載の脱臭触媒構造体と、前記脱臭触媒構造体の加熱再生手段と、を備える脱臭ユニット。
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