JP2021128395A - 業務処理装置、情報処理方法及びプログラム - Google Patents

業務処理装置、情報処理方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】Robotic Process Automation(RPA)ツールを導入・利用しやすくして業務効率を向上させる業務管理システム及び業務管理プログラムを提供する。【解決手段】業務管理システムは、企業の業務を管理するための業務管理プログラムがそれぞれインストールされた複数の業務装置と、業務装置における業務管理プログラムの実行を管理する業務管理装置とを有する。複数の業務装置のうち少なくとも管理者用の複数の業務装置は、RPAツールと、当該RPAツールを用いた処理内容を定義するRPA定義情報とを記憶する。業務管理装置は、管理者用の業務装置のRPAツールのRPA定義情報の実行可否を業務管理プログラムの状態に応じて判定するRPA実行判定部を有する第1制御部を有する。複数の業務装置は、RPA実行判定部の判定結果に応じてRPAツールを実行するRPA実行制御部を有する第2制御部を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、企業の業務管理をおこなう業務管理システム及びそのためのプログラムに関する。
近年、働き方改革の必要性が叫ばれる中で、業務を効率化する手段として、RPA(Robotic Process Automation)を導入する企業が増加している。しかし、業務管理システムの自動化と効率化をRPAを用いて実施しようとする場合、RPAの定義情報を生成するには専門家のコンサルティングや利用者の習熟が必要であり、RPAが身近なツールになっているとまでは言えない。
また、RPAの導入によって引き起こされる弊害として、利用者各自が中途半端なRPA定義情報などを作成したものの適正に管理がされず、所謂野良RPAが蔓延して記憶装置の容量を圧迫したり、意図せずに自動プログラムが動作して業務に支障を起こすといった問題があり、RPAプログラムや定義情報の管理の適正化が望まれている。
例えば特許文献1では、日常的に行っているコンピュータ操作から自動化すべきものを検知し、自動化のためのソフトウェアロボット定義情報を自動生成すことを課題とし、1ないし複数のソフトウェアロボットを導入済みのコンピュータに対する操作を、記憶部に操作履歴として記録する操作履歴検出記録部と、記録した操作がソフトウェアロボットによる操作であるか、人間による操作であるかを判別する操作元特定部と、人間が行った操作であれば、該当箇所の操作履歴と、過去に記録した操作履歴とを比較することによって、繰り返されている類似操作を探索する操作内容比較部と、繰り返し何度も類似操作を行っていた場合に、該当箇所の操作履歴に基づいて、ソフトウェアロボット定義情報を生成処理するソフトウェアロボット定義情報生成部と、を備えるソフトウェアロボット定義情報生成システムが開示されている。
また、特許文献2では、ソフトウェアロボットの適切な保守や管理をすることを課題とし、アプリケーションの利用可否の情報、またはアクセス先の利用可否の情報を含む利用可否情報として取得する取得部と、ソフトウェアロボットの操作を検出する検出部と、前記ソフトウェアロボットの操作を検出したことに基づく前記ソフトウェアロボットが実行するアプリケーションと、該アプリケーションのアクセス先と、該アプリケーションを用いた処理内容を示す定義情報とが対応付けられた操作情報と、前記利用可否情報とに基づいて、管理中のソフトウェアロボットであるか否かを判定する判定部と、を備える管理システムが開示されている。
特開2019−169044号公報 特開2019−168945号公報
ところが特許文献1のソフトウェアロボット定義情報生成システムでは、利用者の操作履歴を比較してソフトウェアロボット定義情報(RPA定義情報)を自動的に生成するものであるが、多数の操作履歴を蓄積した後に実行されない限り、必要な定義情報が生成されず、ソフトウェアロボットを導入してもすぐに業務の効率化に役立つものではない。
また、特許文献2の管理システムでは、管理対象のソフトウェアのアップデートの更新漏れなど、ソフトウェアの適切な保守や管理をおこなうものであり、業務管理システムをRPAを導入して効率よく広範囲に利用できるようにしつつ、不要な定義ファイルの蔓延を防止する様な工夫は考慮されていない。
以上のような事情に鑑み、本発明は、業務管理システムに対してRPAツールを導入・利用しやすくして業務効率を向上させることを課題とする。さらに、本発明は、業務管理システムに結び付いたRPAツールおよびRPA定義情報を適切に管理することを課題とする。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る業務管理システムは、企業の業務を管理するための業務管理プログラムがそれぞれインストールされた複数の業務装置と、上記業務装置における上記業務管理プログラムの実行を管理する業務管理装置とを有する。上記複数の業務装置のうち少なくとも管理者用の複数の業務装置は、RPA(Robotic Process Automation)ツールと、当該RPAツールを用いた処理内容を定義するRPA定義情報とを記憶する。上記業務管理装置は、上記管理者用の業務装置の上記RPAツールのRPA定義情報の実行可否を上記業務管理プログラムの状態に応じて判定するRPA実行判定部を有する第1制御部を有する。上記複数の業務装置は、上記RPA実行判定部の判定結果に応じてRPAツールを実行するRPA実行制御部を有する第2制御部を有する。
この構成によれば、業務管理プログラムの状態から業務管理システムのセキュリティを担保でき、管理者が不在の場合でも、他の管理者がRPAツールを用いて代理でRPA定義情報を実行することができるため、RPAの利用により業務効率が向上する。
上記業務管理装置は、上記管理者を含む従業者毎のログインID情報に紐付けられ各従業者の上記RPAツールの実行に関する操作権限を示す操作権限条件情報を記憶してもよい。この場合上記RPA実行判定部は、上記RPAツールの夫々の上記RPA定義情報の上記実行可否を、当該操作権限条件情報および上記業務管理プログラムにおける上記従業者又は上記企業のステータス情報に応じて判定してもよい。
この構成によれば、操作権限条件と業務管理プログラムにおける従業者又は企業のステータス情報によって、適切なRPAツールの管理が行える。ステータス情報とは、IDでログインした社員の出退勤、在室等の状況(一人で入室しているか等)、通常時/期末(繁忙期)、株主総会前後、個人の能力(資格の有無)等である。
上記操作権限条件情報は、代理専用IDを用いた上記業務プログラムの制限的な操作権限を示す操作権限条件情報を含んでもよい。この場合上記第1制御部は、上記管理者が上記代理専用IDを用いて上記業務管理プログラムを起動し、且つ、上記RPA実行判定部により当該管理者が上記RPAツールを実行可と判定された場合に、当該管理者が当該代理専用IDを用いて上記RPAツールを操作した内容を示すRPA定義情報を、上記制限的な操作権限条件情報と対応付けて記憶するID権限制御部を有してもよい。
この構成によれば、代理専用IDでログインした管理者の操作したRPAツールのRPA定義情報を、管理者が制限的に自動実行できるため、管理者による確認が容易に行え、適切なRPAツールの管理が行える。また、一の管理者の操作に基づくRPA定義情報を他の管理者の操作に基づくRPA定義情報に変化させる手順が自動化されるため、RPAツールの利用頻度や範囲が拡大され、RPAツールの有効活用が図られる。よってRPAツールを導入・利用しやすくなり業務効率が向上する。
上記ID権限制御部は、一の管理者が上記操作権限条件情報に基づいて上記RPAツールを実行することで記憶されたRPA定義情報を、他の管理者が上記一の管理者の代理専用IDを用いて操作可能となるように当該他の管理者のログインID情報と対応付けて記憶してもよい。
この構成によれば、一の管理者が作成したRPA定義情報を他の管理者が制限的に自動実行できることで、他の管理者による代理の作業が容易となり、RPAツールを導入・利用しやすくなり業務効率が向上する。
上記業務管理プログラムは、就業管理または入室管理アプリケーションであってもよい。
この構成によれば、管理者の就業状態または入室状態に応じてRPAツールを用いた代理でのRPA定義情報が実行できるため、管理者が不在での状態や、作業場所の状態が確認でき、適切なRPAツールの管理が行える。
本発明の他の形態に係る業務管理プログラムは、業務装置に、
RPAツールを起動するステップと、
当該RPAツールを用いた処理内容を定義するRPA定義情報を読み出すステップと、
上記業務管理プログラムの状態に応じて判定された、上記RPA定義情報の実行可否の判定結果を取得するステップと、
上記判定結果に応じて上記RPAツールを実行するステップと、を実行させるものである。
以上説明したように、本発明によれば、業務管理システムに対してRPAツールを導入・利用しやすくして業務効率を向上させることができる。
さらに、本発明によれば、業務管理システムに結び付いたRPAツールおよびRPA定義情報を適切に管理することができる。しかし、これらの効果は本発明を限定するものではない。
本発明の実施形態に係る業務管理システムの構成図である。 本発明の実施形態に係る業務管理装置および業務装置の構成図である。 本発明の実施形態に係るログインID情報の説明図である。 本発明の実施形態に係る操作権限条件の説明図である。 本発明の実施形態に係るトランザクション情報とRPA判定レベルの説明図である。 本発明の実施形態に係るRPA実行判定のフロー図である。 本発明の実施形態に係るRPAツールの動作状態説明図である。 本発明の実施形態に係るRPAツールの動作状態説明図である。 本発明の実施形態に係るRPAツールで作成される週報帳票の印刷例を示した図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。以下の実施形態は、本発明の好適な具体例であって、種々の好ましい技術を開示しているが、本発明の技術範囲は これらの態様に限定されるものではない。
[業務管理システムの構成]
図1は、本発明の実施形態に係る業務管理システムの構成図である。
同図に示すように、業務管理システムは、企業内で構築され、業務管理装置100(サーバ)と、管理者の業務装置200(A−C)と、従業者の業務装置200(D,E...)とを有し、それらがネットワーク50(例えば社内LAN等)で通信可能に接続されている。
業務管理システムは、主に人事・就業・給与等の企業の業務処理をおこなう業務管理システムである。従業者の個々の業務装置200には、予め業務管理プログラムが記憶されている。
主管理者および副管理者(以下、単に管理者と云う場合は両者)の権限を有する従業者の業務装置200には、人事・就業・給与等の各業務管理プログラムがインストールされ、他の従業者の業務装置200には、少なくとも就業等の業務管理プログラムがインストールされている。もちろん、オフィススイート・ブラウザ・CAD(Computer-Aided Design)等の各従業者の業務毎に必要な業務用アプリケーションは適宜記憶されている。
また、管理者の権限を有する従業者の業務装置200には、RPAツールと、RPAツールを用いた処理内容を定義するRPA定義情報が記憶されている。
RPAとは主に人間がパソコンを使って行っている作業を自動化するソフトウェアのことであり、ソフトウェアロボットとも言われるが、本実施形態では業務プロセスを自動化するために導入する既成のソフトウェアロボットアプリケーションをRPAツールという。
管理者の業務装置200は、例えばデスクトップタイプのPC(Personal Computer)であり、従業者の業務装置200には、上記デスクトップタイプのPCの他、ノート型PCやタブレットやスマートフォン等の所謂PDA(Personal Digital Assistance)も含まれる。
また、管理者には、各部門での業務管理を行ういわゆる部門長である主管理者や、主管理者を補佐する副管理者や、人事・給与等を所轄する人事部の管理者や、社内ネットワークを管轄するシステム管理者などが含まれる。
[業務管理装置および業務装置の構成]
図2は、上記業務管理装置100及び業務装置200の構成を示した図である。
同図に示すように、業務管理装置200は、制御部11(CPU;Central Processing Unit)と、記憶部12(HDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等で構成されるデータベース)と、例えばNIC(Network Interface Card)や無線通信インタフェースからなり業務装置200との通信処理を担う通信インタフェース13を備える。また業務管理装置200は、適宜表示装置と入力装置を備えてもよい。
業務管理装置100の制御部11は、機能モジュールとして、ID権限制御部111と、RPA実行判定部112と、判定レベル制御部113とを有する。
ID権限制御部111は、後述する操作権限条件情報を基に、ある管理者のRPAツールの、他の管理者による代理作業の可否を管理・判定する。
RPA実行判定部112は、管理者用の業務装置200が有するRPA(Robotic Process Automation)ツールのRPA定義情報の実行可否を、業務装置200にインストールされた業務管理プログラムの状態に応じて判定する
判定レベル制御部113は、RPAツールのRPA定義情報の実行や記録を実施する際の、対象となる業務管理プログラムや管理ツール等の状態に応じて、実行出来るレベル(RPA判定レベル)を変化させて設定する。
また、記憶部12には、ログインID情報121、操作権限条件情報122、従業者マスター情報123、マスター権限情報124、トランザクション情報125、実行ログ情報126が記憶されている。各情報の詳細については後述する。
業務装置200は、制御部21(CPU)と、記憶部22(HDD、RAM、ROM等で構成されるデータベース)と、例えばNICや無線通信インタフェースからなる通信インタフェース23と、表示装置24(例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等)及び入力装置25(マウスやタッチパネル等)を備える。
記憶部22には、上記RPAツール221と、複数のRPA定義情報222と、複数の業務管理プログラム223が記憶されている。個々の業務管理プログラム223としては、例えば就業管理プログラム、入室管理プログラム、人事管理プログラム、給与管理プログラム等が挙げられ、上記RPA定義情報222は、当該就業管理プログラム毎、及び、各就業管理プログラムを用いた異なる作業毎に記憶されている。
また業務装置200のうち、特に管理者向けの業務装置200(A−C)は、制御部21の機能モジュールとして、RPA実行制御部211及び定義変換制御部212を有する。
RPA実行制御部211は、上記RPA実行判定部111の判定結果に応じてRPAツール221を実行する。
定義変換制御部212は、ユーザが操作に用いるハードウェア(マウス、タッチパネル、ディスプレイ等)の相違に応じて、RPA定義情報222を変換することが可能である。
業務管理装置100と業務装置200は、互いの通信インタフェース13及び23を介して通信可能に接続されている。なお図1で示した通り、業務装置200は複数あり、またその中でも管理者用の業務装置200も複数あり、一方で従業者用の業務装置200も多数がネットワーク50に接続されているが、他の業務装置200の詳細な構成は省略する。
[ログインID情報]
図3は、本実施形態に係る上記ログインID情報121の説明図である。
上述の通り、管理者や副管理者や従業者には、個々にログインIDが振り分けられており、当該ログインIDは、業務管理装置100において、様々なプログラムやツール(PR1、…PR4、RPA実行、RPA記録)のライセンス情報として設定されている。
また、ログインID毎に認証データ(パスワード等)が紐付けられている。当該認証データは、従業者マスター情報123に記憶されているものと同じであってもよい。また、複数の業務管理プログラム223のライセンス情報を設定したログインIDも記憶されている。
各ログインIDには、管理者による従業者の管理範囲(従業者に代わって代替作業やデータ閲覧を行うことの可否)を示す情報が紐付けられる。例えば主管理者は全ての従業者を管理範囲に含めるが、副管理者は主管理者を除く管理範囲に限定されている。
ここで、RPAツール221の代理作業の可否は、後述する操作権限条件情報122に基づいてID権限制御部111により最終的に判断される。管理者は、基本的にその管理範囲に登録された対象となるユーザの代替作業が出来るだけにとどまらず、例えば主管理者のRPAツール221におけるRPA定義情報222を用いた業務管理プログラム223の実行等を、副管理者が限定的に行うことができる。本実施形態では、その際に副管理者が、代理専用ID(Z)を利用して、操作履歴の記録なども行えるように工夫されている。代理専用IDの作用については後述する。
[操作権限条件情報]
図4は、本実施形態に係る上記操作権限条件情報122の説明図である。
操作権限条件情報122は、代理専用IDを用いた上記業務プログラム223の制限的な操作権限を示すものであり、代理専用IDを用いて代理行為を行える業務管理プログラムの種類、又は、業務管理プログラム操作の詳細が登録されている。同図に示すように、RPAツール22に関する操作権限も、この操作権限条件として設定されている。
一方で、各業務管理プログラム223については、上記のログインIDの管理範囲によって、代理IDによる操作が許可されている。よって、ログインIDの管理範囲は、定常的で変化しない各管理者の管理範囲となる従業者に対する操作権限条件であるといえる。
簡単のため、主管理者はこの場合1人と仮定する。また、副管理者も1人、システム管理者も1人とするが、従業者は多数いてもよい。操作権限条件としては、主管理者や副管理者や従業者等の階層に応じたRPAツール221のRPA定義情報222の記録や実行の権限が設定されるだけでなく、代理による操作権限条件も設定されている。また、代理による操作権限条件の中でも、例えばシステム管理者や管理者でない従業者等には、さらに限定的な操作権限条件も設定されている。代理の操作権限条件の詳細については後述する。
[トランザクション情報とRPA判定レベル]
図5は、本実施形態に係る業務管理プログラム223のトランザクション情報125とRPA判定レベルの説明図である。
RPA判定レベルは、RPAツール221のRPA定義情報222の実行や記録を実施する際、対象となる業務管理プログラム223や管理ツールの状態、すなわち、当該業務管理プログラム223を利用する企業や従業者等のステータス情報(トランザクション情報125)に応じて、実行出来るレベルを変化させて設定したものである。例えばレベル3は最も厳しい制限状態にあり、レベル1では制限が緩和されている。
いずれの業務管理プログラム223も通常時は制限が厳しいが、例えば繁忙期には制限を緩和している。これは、各々の業務管理プログラム223自体の実行内容の制限のレベルのことではなく、RPAツール22を用いた業務管理プログラム223の実行や記録の場面における制限のレベルのことである。
トランザクション情報125(ステータス情報)の詳細としては、同図に示すように、管理者の出退勤、所在(室)、期初/期末、締め日、年末、株主総会後等の時期等が挙げられる。これら以外にも、例えば管理者個人の能力(資格の有無等)、在室状況(一人で在室しているか他の従業者と在室しているか)等がステータス情報として用いられてもよい。
[業務管理システムの動作]
次に、以上のように構成された業務管理システムの動作について説明する。以下の説明では、業務管理装置100の制御部11及び業務装置200の制御部21を主な動作主体として説明するが、当該動作は、業務管理装置100が有する制御用プログラム、並びに、業務装置200にインストールされた業務管理プログラム及びその他のプログラムと協働して実行される。
図6は、本実施形態に係るRPA実行判定処理のフロー図である。また図7及び図8は、本実施形態に係るRPAツールの動作状態説明図である。実施例として、就業管理アプリケーションの就業管理プログラムを操作している状態を説明する。なお、この実施例では、就業管理プログラム、入室管理プログラム、給与管理プログラム、その他図示しない経理プログラム、会計プログラムなどが統合的に操作できる、所謂ERP(Enterprise Resources Planning)型の業務プログラムパッケージを示している。
図6に示すように、まず業務装置200の制御部21が、ユーザ(例えば副管理者等の代理管理者)から、RPAツール221による業務管理プログラム223の実行/記録を起動する操作を受け付ける(ステップS1)。
例えば、図7の1)に示すように、代理管理者が業務装置200の表示装置24に表示されたログイン画面71上で、就業管理プログラムにログイン操作する。RPAツール221の起動ボタン72は、例えば画面下部のタスクバーに埋め込まれており、これを代理管理者が押下操作することで上記ログイン画面71が表示される。
なお、ログイン前にRPAツール221を起動し、起動されたRPAツール221に紐付けされた業務管理プログラム223から就業管理プログラムを選択して、就業管理プログラムを起動してもよい。就業管理プログラムに対してのみ、RPAツール221が紐付けられている場合は、RPAツール221の起動により図7の1)の画面に自動的に遷移する。
図7の2)に示すように、本例では、上記ログイン画面71において、代理管理者が上記代理専用ZのIDを入力してログイン操作する。
すると、同図3)に示すように、代理操作を行う代理管理者の個人ID及びパスワードの入力を求める入力指示ダイアログ73が表示される。
これに応じて、同図4)に示すように、代理管理者が個人ID及びパスワードを入力してログイン操作を行うと、制御部21は、業務管理装置100へ、ID権限条件の照会を要求する(図6のステップS2)。このとき、業務装置200にログインした時点のIDとパスワードがそのまま引き継がれてもよく、その場合は図7の4)に示した入力はスキップされる。上記ID権限条件の照会要求には、上記代理専用IDと、上記代理管理者の個人IDとが含まれる。
このID権限条件の照会に際し、代理管理者は、図8の1)に示すような代理権限指定画面81上で、代理権限の指定操作を行う。この場合副管理者としてのログイン情報をもとに、その管理範囲の従業者と、所属部門長が一覧で表示されているが、所属部門長が選択できる状態であり、他の管理範囲の従業者は選択できないようになっている。
図6に戻り、業務管理装置100の制御部11は、上記ID権限条件照会要求を受信すると、ID権限制御部111により、上記代理専用IDと、代理での操作を要求した代理管理者個人のIDとによって、代理操作が可能となる代理対象ユーザ情報を取得する(ステップS21)。この場合は、代理専用IDの管理範囲に含まれる従業者全員が該当することになる。ただし、図4に示した操作権限条件情報122に基づき、主管理者が不在の場合の代理操作権限は副管理者に付与されていることから、副管理者が主管理者の操作を選択することが可能となっている。
ここで、定義変換制御部212がRPA定義情報222の変換処理を行い、その内容に従って業務管理プログラム223を呼び出すようにしてもよい。なお、定義変換制御部212は、ユーザが操作に用いるハードウェアの相違に応じて、RPA定義情報222を変換することが可能であるが、同一の仕様の業務装置同士の場合は特に変換処理は行わない。
続いて制御部11は、RPA実行判定部112により、代理対象ユーザに付与された操作権限条件情報122を参照して業務管理プログラム223へのアクセス権限やRPAツール221のRPA定義情報222等を取得し、さらにトランザクション情報125にアクセスして操作権限条件情報122からRPA判定レベルの判定処理を実行し、判定結果を業務装置200へ送信する(ステップS22)。
業務装置200の制御部21は、上記操作権限条件に関する判定結果を受信すると(ステップS3)、当該判定結果が、実行可か、限定的に実行可か、実行不可かを判断する(ステップS4)。
実行不可の場合、制御部21は例えばその旨を表示装置24に表示して処理を終了する。
限定的に実行可の場合、制御部21は、限定内容(例えば業務管理プログラムの種類や業務管理プログラム操作等)を設定する(ステップS5)。この場合、設定された限定内容が表示装置24に表示され代理対象ユーザに報知されてもよい。
実行可の場合及び上記限定内容の設定が完了した場合、制御部21は、RPAツールを起動する(ステップS5)。
この場合、図8の同図2)に示すような、操作権限内容を示す確認ダイアログ82が表示装置24に表示された上で、就業管理プログラムへのログインが実行される。
図6に戻り、RPA実行制御部211は、RPAツールによる実行対象となる新たな業務管理プログラム223(例えば、就業/入室/給与/人事プログラム)を検出すると(ステップS6)、当該業務管理プログラム223について設定されたRPA判定レベルを業務管理装置100へ照会する(ステップS7)。
当該RPA判定レベルの照会を受けた業務管理装置100の判定レベル制御部113は、当該照会対象の業務管理プログラムの現在のトランザクション情報125を読み出す。
そして業務管理装置100の判定レベル制御部113は、トランザクション情報125を参照し、当該トランザクション情報に応じて設定された照会対象の業務管理プログラム223のレベルを判定し(ステップS23)、判定したレベルを示す情報を業務装置200へ返す。
RPA実行制御部211は、上記判定レベル情報を受信すると(ステップS8)、当該判定レベルを対象の業務管理プログラム223に設定する(ステップS9)。
RPA実行制御部211は、新たな業務管理プログラムを検出するたびに上記S7〜S9による判定レベル設定処理を繰り返す。
そして、RPA実行制御部211は、代理管理者からRPAツール221の終了を指示した場合(ステップS10のYES)、それまでのRPAツール221による業務管理プログラム223の実行ログを業務管理装置100へ送信するとともに(ステップS11)、それを新たなRPA定義情報222として記録して、RPAツール221を停止する(ステップS13)。
業務管理装置100は、上記実行ログを受信すると、実行ログ情報126としてデータベースに記録する(ステップ24)。
図8の3)以降に、RPAツール221による業務管理プログラム223の自動実行処理の様子を示す。また、図9にRPAツール221によって作成される就業週報の印刷例を示す。
同図の3)では、RPAツール221により、業務管理プログラム選択画面83からメニューボタン84により業務管理プログラム223のうち就業管理プログラムを選択した状態を示しており、さらにRPAツール212が就業管理プログラムの図示しないタスクメニューから「日次・週次処理」を選択した後に、タスクエリア85の一覧より就業週報の処理を選択した状態を示している。
続いて同図4)に示すように、RPAツール221が、タスクエリア85に重畳表示された個人指定ダイアログ86から、就業週報作成処理の対象となる部署と個人を選択する。
そして、図9に示すように、RPAツール221就業週報を表示させて印刷処理する。
RPAツール221は、これで処理を終えるか、または他の従業者の選択に戻り、同様に印刷処理を繰り返し、処理を終えたら、代理管理者は、図7の1)に示したタスクバーのRPAツール起動ボタン72から、RPAツール221を終了する。
このように、本例のRPAツール221は、本来は主管理者がおこなう所属従業者の就業週報の印刷処理を、副管理者の代理によって行っている。この日、主管理者は私用により長期休暇となっていたとする。
この場合のRPAツール221は、上述したように、副管理者の代理での操作状態をRPA定義情報222として逐次記録し、操作終了後に全体の操作を生成されたRPA定義情報222として業務管理装置100に送信して記録する。ここでは、副管理者の業務装置200にはRPA定義情報222は記憶されない。
また上記実行ログ情報126には、代理での操作が終了した場合は、副管理者が代理専用IDを使用して処理を行ったこと、及び作業内容を、制限的な記録される。
この様にすれば、代理での処理をされた対象のユーザ(主管理者)は代理専用IDを用いた副管理者の作業結果の検証を行うことが可能であり、RPAツール221から業務管理プログラム223を呼び出し、代理作業を記録した実行ログデータから副管理者の記録したRPA定義情報222を抽出して読み込んで、その内容に従って業務管理プログラムを再度実行し、操作状態の確認や検証を行うことが出来る。
すなわち、この場合ID権限制御部111は、上記管理者が上記代理専用IDを用いて上記業務管理プログラム223を起動し、且つ、上記RPA実行判定部112により当該管理者が上記RPAツール221を実行可と判定された場合に、当該管理者が当該代理専用IDを用いて上記RPAツール221を操作した内容を示すRPA定義情報222を、上記制限的な操作権限条件情報122と対応付けて記憶する。
なお、代理専用IDの操作権限/参照権限は、副管理者の持つ操作権限/参照権限の範囲内で、予め制限を掛けておき、その制限が主管理者のトランザクション情報125(具体的には就業状況、不在であり、長期休暇の申請が受理されているというステータス)に応じて変化するというのが、本実施形態の特徴である。
従って本実施形態によれば、業務管理システムに対してRPAツールを導入・利用しやすくして業務効率を向上させることができる。
さらに、本実施形態によれば、業務管理システムに結び付いたRPAツールおよびRPA定義情報222を適切に管理することができる。
[変形例]
本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更され得る。
[他の実施例]
本発明を利用して、主管理者が通常行う月次作業などをRPAツール221にてRPA定義情報222を業務管理装置100に記憶しておいてもよい。このようなRPA定義情報222は、通常は副管理者によっても読み出しや操作は出来ないように制限が掛けられている。しかし、主管理者が不在時に、副管理者が処理内容が解らない状態で、業務処理を代理で実施しなければならない場合は、主管理者のトランザクション情報125(就業情報)を参照し、特段の事情による長期休暇等の場合はその情報を基に、代理操作の制限情報が緩和され、対象となるRPA定義情報222の実行が可能になるようにするのも有効である。
すなわち、ID権限制御部111は、一の管理者が上記操作権限条件情報122に基づいて上記RPAツール221を実行することで記憶されたRPA定義情報222を、他の管理者が上記一の管理者の代理専用IDを用いて操作可能となるように当該他の管理者のログインID情報と対応付けて記憶してもよい。
この場合、単にRPA定義情報222を共有にした場合や、主管理者の不在の情報だけでRPA定義情報222を用いたRPAツール221の実行が可能になるだけではなく、就業管理プログラム223におけるトランザクション情報125の状態に応じて制限が変化することで、RPAツール221の有効活用ができ、さらに不正なRPAツール221の実行を禁止でき、RPA定義情報222の管理が徹底され、野良RPAといった管理者不在のRPA定義情報222が蔓延するなどの現象を抑制することが出来る。
[その他追加事項]
業務管理装置100は、複数の業務管理プログラム223のトランザクション情報125の組み合わせで、操作権限条件情報122が変化するよう設定してもよい。例えば、入室管理プログラムのトランザクション情報125から、特定の個室内において、機密情報を扱った業務管理プログラム223の操作が可能となるようにすることもできる。
また、RPAツール221とは別のソフトウェアロボットが、操作者を自動的に判定して操作権限条件情報122を設定してもよい。
さらに、操作権限条件情報122の組み合わせが多岐に渡る場合、ビックデータを用いたディープラーニング技術を活用して、RPA判定レベルの判断をするのも有効である。
以上説明した本発明に係る特徴部分のうち、少なくとも2つの特徴部分を組み合わせることも可能である。すなわち各実施形態で説明した種々の特徴部分は、各実施形態の区別なく、任意に組み合わされてもよい。また上記で記載した種々の効果は、あくまで例示であって限定されるものではなく、また他の効果が発揮されてもよい。
また、本発明は、請求の範囲及び明細書全体から読み取ることのできる発明の要旨又は思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う業務管理システムもまた本発明の技術思想に含まれる。
本発明の技術は、人事・就業・給与等の企業の業務処理をおこなう業務管理システムに
おいて、好適に利用できるものである。
11、21…制御部
12、22…記憶部
13、23…通信インタフェース
24…表示装置
25…入力装置
50…ネットワーク
71…ログイン画面
72…RPAツール起動ボタン
73…入力指示ダイアログ
81…代理権限指定画面
82…確認ダイアログ
83…業務管理プログラム選択画面
84…メニューボタン
85…タスクエリア
86…個人指定ダイアログ
100…業務管理装置
111…ID権限制御部
112…RPA実行判定部
113…判定レベル制御部
121…ログインID情報
122…操作権限条件情報
123…従業者マスター情報
124…マスター権限情報
125…トランザクション情報
126…実行ログ情報
200…業務装置
211…RPA実行制御部
212…定義変換制御部
221…RPAツール
222…RPA定義情報
223…業務管理プログラム

Claims (6)

  1. 企業の業務を管理するための業務管理プログラムがそれぞれインストールされた複数の業務装置と、
    前記業務装置における前記業務管理プログラムの実行を管理する業務管理装置と、
    を具備し
    前記複数の業務装置のうち少なくとも管理者用の複数の業務装置は、RPA(Robotic Process Automation)ツールと、当該RPAツールを用いた処理内容を定義するRPA定義情報とを記憶し、
    前記業務管理装置は、前記管理者用の業務装置の前記RPAツールのRPA定義情報の実行可否を前記業務管理プログラムの状態に応じて判定するRPA実行判定部を有する第1制御部を有し、
    前記複数の業務装置は、前記RPA実行判定部の判定結果に応じてRPAツールを実行するRPA実行制御部を有する第2制御部を有する
    業務管理システム。
  2. 請求項1に記載の業務管理システムであって、
    前記業務管理装置は、前記管理者を含む従業者毎のログインID情報に紐付けられ各従業者の前記RPAツールの実行に関する操作権限を示す操作権限条件情報を記憶し、
    前記RPA実行判定部は、前記RPAツールの夫々の前記RPA定義情報の前記実行可否を、当該操作権限条件情報および前記業務管理プログラムにおける前記従業者又は前記企業のステータス情報に応じて判定する
    業務管理システム。
  3. 請求項2に記載の業務管理システムであって、
    前記操作権限条件情報は、代理専用IDを用いた前記業務プログラムの制限的な操作権限を示す操作権限条件情報を含み、
    前記第1制御部は、前記管理者が前記代理専用IDを用いて前記業務管理プログラムを起動し、且つ、前記RPA実行判定部により当該管理者が前記RPAツールを実行可と判定された場合に、当該管理者が当該代理専用IDを用いて前記RPAツールを操作した内容を示すRPA定義情報を、前記制限的な操作権限条件情報と対応付けて記憶するID権限制御部を有する
    業務管理システム。
  4. 請求項3に記載の業務管理システムであって、
    前記ID権限制御部は、一の管理者が前記操作権限条件情報に基づいて前記RPAツールを実行することで記憶されたRPA定義情報を、他の管理者が前記一の管理者の代理専用IDを用いて操作可能となるように当該他の管理者のログインID情報と対応付けて記憶する
    業務管理システム。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の業務管理システムであって、
    前記業務管理プログラムは、就業管理または入室管理アプリケーションである
    業務管理システム。
  6. 業務装置に、
    RPAツールを起動するステップと、
    当該RPAツールを用いた処理内容を定義するRPA定義情報を読み出すステップと、
    前記業務管理プログラムの状態に応じて判定された、前記RPA定義情報の実行可否の判定結果を取得するステップと、
    前記判定結果に応じて前記RPAツールを実行するステップと
    を実行させる業務管理プログラム。
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