JP2021127885A - 極低温システム - Google Patents

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勝弘 楢崎
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Abstract

【課題】極低温システムにおける冷却運転の継続性向上を図る。【解決手段】極低温システム100は、JT回路10と、JT回路10を予冷する冷媒循環式の予冷回路12と、予冷回路12を冷却することによってJT回路10を間接的に冷却する複数の機械式冷凍機14と、を備える。極低温システム100は、第1JT回路10aおよび第2JT回路10bを備えてもよい。予冷回路12は、第1JT回路10aを予冷する第1予冷ループ12aと、第2JT回路10bを予冷する第2予冷ループ12bと、第1予冷ループ12aと第2予冷ループ12bを切り離し可能に相互接続する連結ライン13と、を備えてもよい。【選択図】図1

Description

本発明は、極低温システムに関する。
従来、天文観測などに使用される高感度の電磁波検出素子またはその他の被冷却物を所望の極低温に冷却するために、ジュール・トムソン(Joule-Thomson;JT)冷凍機を備える極低温システムが利用されている。極低温システムは通例、JT冷凍機を予冷する予冷機を備える。予冷機としては典型的に、二段スターリング(Stirling)冷凍機や二段ギフォード・マクマホン(Gifford-McMahon;GM)冷凍機、二段パルス管冷凍機などの二段の機械式冷凍機が使用されうる。このような極低温システムは、被冷却物を例えば1K〜4Kの温度域に冷却することができる。
特開2019−078481号公報
本発明者らは、上記の極低温システムについて検討したところ、以下の課題を認識するに至った。長期にわたる使用のなかでシステムが提供できる冷却能力が低下したり失われたりする可能性が設計上考慮される。システムに複数台の機械式冷凍機が搭載されていれば、いずれかの冷凍機が故障により冷却運転を停止したとしても、それにより不足する冷却能力を残りの冷凍機で補いうる。
故障した冷凍機は、高温部(例えば室温部)と低温部(例えば被冷却物)を接続する構造物となるにすぎず、高温部から低温部への熱侵入をもたらしうる伝熱経路を形成することになる。極低温システムは、冷却を継続している残りの冷凍機によって、故障による冷却能力の低下分だけでなく、この熱侵入にも対処しなければならない。個々の冷凍機がもつ余剰の冷却能力が少なければ、極低温システムは、所望の極低温冷却を継続することが不能または困難となるリスクが高まる。とくに、たとえば極低温システムが宇宙機に搭載される場合のように、運用中に修理や交換を行い難い状況下においては、致命的な結果を招きうる。
本発明のある態様の例示的な目的のひとつは、極低温システムにおける冷却運転の継続性向上を図ることにある。
本発明のある態様によると、極低温システムは、JT回路と、JT回路を予冷する冷媒循環式の予冷回路と、予冷回路を冷却することによってJT回路を間接的に冷却する複数の機械式冷凍機と、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや本発明の構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、極低温システムにおける冷却運転の継続性向上を図ることができる。
第1実施形態に係る極低温システムを概略的に示す図である。 第1実施形態に係る極低温システムの例示的な故障モードと流路切替状態との関係を説明する表である。 第1実施形態に係る極低温システムを概略的に示す図である。 第1実施形態に係る極低温システムの変形例を概略的に示す図である。 第2実施形態に係る極低温システムを概略的に示す図である。 第2実施形態に係る極低温システムの例示的な故障モードと流路切替状態との関係を説明する表である。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。説明および図面において同一または同等の構成要素、部材、処理には同一の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。図示される各部の縮尺や形状は、説明を容易にするために便宜的に設定されており、特に言及がない限り限定的に解釈されるものではない。実施の形態は例示であり、本発明の範囲を何ら限定するものではない。実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
図1は、第1実施形態に係る極低温システム100を概略的に示す図である。極低温システム100は、JT回路10と、JT回路10を予冷する冷媒循環式の予冷回路12と、予冷回路12を冷却することによってJT回路10を間接的に冷却する複数の機械式冷凍機14と、を備える。予冷回路12と機械式冷凍機14によってJT回路10の予冷システムが構成される。また、極低温システム100は、真空容器16と、被冷却物18を冷却する極低温冷却部20と、を備える。なお、真空容器16内には、被冷却物18および極低温冷却部20への輻射熱の入射を抑制するための輻射シールドが通例設置されるが、簡明化のために図示を省略している。
極低温システム100には、第1JT冷凍機を構成する第1JT回路10aと、第2JT冷凍機を構成する第2JT回路10bが設けられている。このように、極低温システム100は、互いに分離されている複数のJT回路10を備え、それぞれがJT冷凍機として独立に動作可能である。各JT回路10は、極低温冷却部20と冷媒との熱交換により極低温冷却部20を冷却するよう構成されている。JT回路10を循環する冷媒は、例えば、ヘリウム(ヘリウム3またはヘリウム4)である。
予冷回路12は、第1JT回路10aを予冷する第1予冷ループ12aと、第2JT回路10bを予冷する第2予冷ループ12bと、第1予冷ループ12aと第2予冷ループ12bを切り離し可能に相互接続する連結ライン13と、を備える。すなわち、予冷回路12は、複数の予冷ループを備え、複数のJT回路10はそれぞれが対応する予冷ループによって冷却される。予冷回路12は、冷媒を循環させる循環ポンプ26を予冷ループごとに備える。予冷回路12を循環する冷媒は、例えば冷媒ガス(例えばヘリウム)である。なお、予冷回路12とJT回路10は、互いに分離されており、予冷回路12とJT回路10との間で冷媒が流れることはない。
複数の機械式冷凍機14は、それぞれが対応する予冷ループを冷却する。この実施形態では、2台の機械式冷凍機14が設けられ、一方が第1予冷ループ12aを循環する冷媒を冷却し、他方が第2予冷ループ12bを循環する冷媒を冷却する。
JT回路10、予冷回路12、機械式冷凍機14の例示的な構成は後述する。なお、複数のJT回路10は同様の構成を有するので、以下では第1JT回路10aの構成を主として説明し、第2JT回路10bについては説明を適宜省略する。予冷回路12についても、第1予冷ループ12aと第2予冷ループ12bは同様の構成を有するので、以下では第1予冷ループ12aの構成を主として説明し、第2予冷ループ12bについては説明を適宜省略する。複数の機械式冷凍機14も、それぞれ同様の構成を有する。
真空容器16は、クライオスタットなどの極低温真空容器であり、極低温システム100を常温部22と低温部24に区分けする。すなわち、極低温システム100の常温部22は真空容器16の外に配置され、極低温システム100の低温部24は真空容器16の中に配置される。常温部22は、例えば室温または約300K程度の温度をとりうる。
一例として、被冷却物18は、赤外線、サブミリ波、X線、またはその他の電磁波を検出する検出素子であり、こうした検出素子は、天文観測に使用される観測装置の構成要素である。被冷却物18は、極低温冷却部20と物理的に接触して熱的に結合し、または、伝熱部材を介して極低温冷却部20と熱的に結合している。
極低温冷却部20は、冷却ステージとも呼ばれる。図示されるように、極低温システム100は、極低温冷却部20として、ひとつの共通の冷却ステージを有してもよい。あるいは、極低温冷却部20は、複数の冷却ステージを有してもよい。その場合、各JT回路10についてそれぞれ冷却ステージが設けられてもよい。
極低温システム100は、被冷却物18とともに、例えば人工衛星などの宇宙機に搭載可能とされている。極低温システム100は、被冷却物18を備える地上設備に搭載されてもよい。極低温システム100は、極低温環境が望まれる例えばセンサ、超伝導装置またはその他の被冷却物18とともに宇宙機または地上設備に搭載されてもよい。
機械式冷凍機14は、一例として、二段スターリング冷凍機である。機械式冷凍機14は、圧縮機30と、膨張機としての二段コールドヘッド32と、圧縮機30を二段コールドヘッド32と接続する接続管34と、を備える。接続管34は、圧縮機30と二段コールドヘッド32との間で冷媒ガス(例えばヘリウムガス)を流通させるガス流路を提供する。二段コールドヘッド32は、一段冷凍機ステージ36と二段冷凍機ステージ38とを備える。極低温システム100の常温部22は、圧縮機30、二段コールドヘッド32の室温部、および接続管34を含み、極低温システム100の低温部24は、一段冷凍機ステージ36および二段冷凍機ステージ38を含む。
圧縮機30は、冷媒ガスの圧力振動を生成するよう構成されている。生成された圧力振動は接続管34を通じて二段コールドヘッド32に伝達される。二段コールドヘッド32は、圧縮機30から伝達された圧力振動が二段コールドヘッド32内に当該圧力振動と同一の周波数で位相差を有する圧力振動を誘起するよう構成されている。それにより、圧縮機30と二段コールドヘッド32との間に冷凍サイクル(具体的には、逆スターリングサイクル)が形成される。
このようにして、機械式冷凍機14の一段冷凍機ステージ36は、一段冷却温度に冷却され、二段冷凍機ステージ38は、二段冷却温度に冷却される。機械式冷凍機14の一段冷却温度は、例えば、50K以上150K以下の温度範囲から選択される。一段冷却温度は、例えば80K以上120K以下の温度範囲にあってもよい。二段冷却温度は一段冷却温度より低い。二段冷却温度は、例えば、4K以上25K以下の温度範囲から選択される。二段冷却温度は、例えば10K以上20K以下の温度範囲にあってもよい。
なお、予冷回路12と機械式冷凍機14の冷媒循環とは互いに分離されており、機械式冷凍機14から予冷回路12へと冷媒ガスが流れることはない。同様に、JT回路10と機械式冷凍機14の冷媒循環とは互いに分離されており、機械式冷凍機14からJT回路10へと冷媒ガスが流れることはない。
予冷回路12に設けられる循環ポンプ26は例えば、低温部24から回収された冷媒ガスを例えば大気圧程度または数気圧程度に昇圧するように構成されている。循環ポンプ26は、予冷回路12において冷媒に生じる圧力損失を回復することができる。循環ポンプ26は、前述の圧縮機30に比べて低出力(例えば数W程度)のポンプであってもよい。循環ポンプ26は、極低温システム100の常温部22に配置されている。
第1予冷ループ12aには、第1予冷熱交換器40、一段予冷部41、第2予冷熱交換器42、二段予冷部43、一段熱交換器44、二段熱交換器46が設けられている。これらは、真空容器16の中に、すなわち極低温システム100の低温部24に配置されている。第1予冷ループ12aは、予冷供給ライン50および予冷回収ライン52をさらに備える。予冷供給ライン50は、循環ポンプ26の吐出側を二段熱交換器46の供給側に接続し、予冷回収ライン52は、二段熱交換器46の回収側を循環ポンプ26の吸入側に接続する。よって、予冷供給ライン50および予冷回収ライン52それぞれの一部は常温部22に配置され、残りの部分は低温部24に配置されている。
第1予冷熱交換器40は、循環ポンプ26から真空容器16内に流入する高温(例えば常温、例えば約300K)の冷媒ガスを冷却する。第2予冷熱交換器42は、第1予冷熱交換器40および一段予冷部41により冷却され、一段熱交換器44を経由した冷媒をさらに冷却する。
第1予冷熱交換器40および第2予冷熱交換器42は、一例として、対向流熱交換器である。予冷供給ライン50が、第1予冷熱交換器40および第2予冷熱交換器42それぞれの供給側流路を有し、予冷回収ライン52が、第1予冷熱交換器40および第2予冷熱交換器42それぞれの回収側流路を有する。各熱交換器において供給側流路と回収側流路との熱交換により、供給側流路を流れる冷媒を冷却することができる。
一段予冷部41は、一段冷凍機ステージ36に熱的に結合されている。一段予冷部41を流れる冷媒は、一段冷凍機ステージ36との熱交換により冷却される。予冷供給ライン50において一段予冷部41は、第1予冷熱交換器40と一段熱交換器44との間に配置されている。第1予冷ループ12aの一段熱交換器44は、第1JT回路10aに熱的に結合されている。
二段予冷部43は、二段冷凍機ステージ38に熱的に結合されている。二段予冷部43を流れる冷媒は、二段冷凍機ステージ38により冷却される。予冷供給ライン50において二段予冷部43は、第2予冷熱交換器42と二段熱交換器46との間に配置されている。第1予冷ループ12aの二段熱交換器46は、第1JT回路10aに熱的に結合されている。
同様に、第2予冷ループ12bは、循環ポンプ26および機械式冷凍機14を備える。機械式冷凍機14は、圧縮機30、二段コールドヘッド32、接続管34を備える。二段コールドヘッド32は、一段冷凍機ステージ36および二段冷凍機ステージ38を備える。また、第2予冷ループ12bは、第1予冷熱交換器40、一段予冷部41、第2予冷熱交換器42、二段予冷部43、一段熱交換器44、二段熱交換器46、予冷供給ライン50、および予冷回収ライン52を備える。第2予冷ループ12bの一段熱交換器44および二段熱交換器46は、第2JT回路10bに熱的に結合されている。
JT回路10および予冷回路12の配管は、たとえば、機械式冷凍機14の冷凍機ステージの材料の熱伝導率より低い熱伝導率を有する材料で形成される。冷凍機ステージは通例、銅で形成されるので、こうした配管は、例えばステンレス製であってもよい。JT回路10(さらには極低温冷却部20)への配管を通じた熱伝導による熱侵入を低減することができる。
また、予冷回路12は、少なくとも極低温システム100の低温部24において、フレキシブル管で形成されてもよい。たとえば、第1予冷熱交換器40(または一段予冷部41)から一段熱交換器44への配管、一段熱交換器44から第2予冷熱交換器42への配管、第2予冷熱交換器42(または二段予冷部43)から二段熱交換器46への配管、二段熱交換器46から第2予冷熱交換器42への戻り配管のうち少なくとも1つがフレキシブル管であってもよい。
このようにすれば、機械式冷凍機14の冷凍機ステージからJT回路10(さらには極低温冷却部20)への予冷回路12を通じた熱伝導による熱侵入を低減することができる。それとともに、機械式冷凍機14からJT回路10(さらには極低温冷却部20)への振動伝達も抑制することができる。
また、極低温システム100の様々な構成要素を配管で接続することは、構成要素の配置場所の自由度を高めることにつながる。これは、常温部22から極低温冷却部20までの距離が大きくなる大型の極低温システムにおいて、有利である。
なお、一段熱交換器44および二段熱交換器46をはじめとして、JT回路10および予冷回路12に設置される熱交換器は、高温側流路と低温側流路との間の熱交換を促進するために、冷凍機ステージと同様にたとえば銅などの熱伝導に優れる材料で形成されてもよい。
予冷回路12には、一群のバルブ(V1〜V6)からなる流路切替装置が設けられている。この流路切替装置は、予冷回路12における複数の予冷ループどうしの連結、非連結を切り替えるように構成されている。
第1予冷ループ12aは、一組の循環ポンプ遮断弁(V1、V2)を備える。第1バルブV1が予冷回収ライン52に設けられ、第2バルブV2が予冷供給ライン50に設けられている。図示される例では、2つの循環ポンプ遮断弁(V1、V2)が循環ポンプ26の上流側と下流側にそれぞれ設けられている。これは、2つの弁のうち一方が故障により閉鎖されない場合に、他方の弁を閉じることによって、循環ポンプ26を遮断することができ、冗長性の観点から有利である。しかし、循環ポンプ遮断弁は1つだけであってもよく、その場合、循環ポンプ遮断弁(V1、V2)のいずれか一方のみが設けられてもよい。同様に、第2予冷ループ12bも、一組の循環ポンプ遮断弁(V5、V6)を備える。
循環ポンプ遮断弁(V1、V2、V5、V6)は、連結ライン13の非連結状態では開放される。循環ポンプ遮断弁(V1、V2、V5、V6)は、連結ライン13の連結状態では閉鎖されうる。連結ライン13の非連結状態および連結状態の詳細は後述する。
連結ライン13は、非連結状態から連結状態に切替可能に構成されている。連結ライン13は、非連結状態では各予冷ループの循環ポンプ26が当該予冷ループについて冷媒を循環させるように複数の予冷ループを相互に切り離す。一方、連結ライン13は、連結状態では少なくとも1つの予冷ループの循環ポンプ26が他の少なくとも1つの予冷ループについても冷媒を循環させるように複数の予冷ループを連結する。連結ライン13は、連結状態から非連結状態に戻すこともできる。
連結ライン13は、2つの予冷ループをつなぐ連結流路と、連結流路に設けられ、非連結状態では閉鎖され連結状態では開放される連結用開閉弁(V3、V4)を備える。連結用開閉弁(V3、V4)の開閉という比較的簡単な構成によって、連結ライン13の連結状態と非連結状態を切り替えることができる。
より具体的には、連結ライン13は、2つの予冷ループの予冷供給ライン50どうしをつなぐ供給側連結流路13aと、2つの予冷ループの予冷回収ライン52どうしをつなぐ回収側連結流路13bと、を備える。供給側連結流路13aは、第2バルブV2(第6バルブV6)と第1予冷熱交換器40の供給側流路との間で予冷供給ライン50に合流する。回収側連結流路13bは、第1バルブV1(第5バルブV5)と第1予冷熱交換器40の回収側流路との間で予冷回収ライン52に合流する。
供給側連結流路13aには第3バルブV3が設けられ、回収側連結流路13bには第4バルブV4が設けられている。第3バルブV3および第4バルブV4はともに、非連結状態では閉鎖され連結状態では開放される。
流路切替装置(V1〜V6)は、極低温システム100の常温部22に配置されている。そのため、流路切替装置には、常温下で動作信頼性が保証された汎用の部品を採用することができる。そうした汎用部品は極低温環境での信頼性が保証された部品に比べて安価に入手することができる。なお、可能とされる場合には、流路切替装置(V1〜V6)の少なくとも一部が極低温システム100の低温部24に配置されてもよい。
予冷回路12および連結ライン13に設けられた各開閉弁(V1〜V6)は、開放されているとき当該開閉弁を冷媒が流れることができるが、閉鎖されているときは当該開閉弁を冷媒が流れることができない。各開閉弁(V1〜V6)は、電磁式、機械式、手動またはその他の駆動方式の開閉弁であってもよい。
第1JT回路10aは、上述の一段熱交換器44および二段熱交換器46に加えて、JT圧縮システム56、JT熱交換器群58、JTバルブ60、冷却ステージ熱交換器61、およびこれら構成要素を接続するJT循環ライン62を備える。一段熱交換器44および二段熱交換器46は、一例として、対向流熱交換器である。JT熱交換器群58は、一連の対向流熱交換器(58a〜58c)からなる。JT循環ライン62は、JT圧縮システム56の吐出側を冷却ステージ熱交換器61の供給側に接続するJT供給ライン62aと、冷却ステージ熱交換器61の回収側をJT圧縮システム56の吸入側に接続するJT回収ライン62bと、を備える。
JT圧縮システム56は、JT回収ライン62bから回収される冷媒ガスを昇圧してJT供給ライン62aに送出するよう構成されている。JT圧縮システム56は、JT循環ライン62において冷媒を循環させる冷媒源として働く。JT圧縮システム56は、真空容器16の外、すなわち極低温システム100の常温部22に配置されている。一例として、JT圧縮システム56は、直列に接続された低圧段の圧縮機および高圧段の圧縮機を有する二段の圧縮構成を備える。JT供給ライン62aからJT圧縮システム56には、例えば大気圧程度の低圧の冷媒ガスが回収される。JT圧縮システム56は、回収された冷媒ガスを例えば数十気圧程度に昇圧し、JT供給ライン62aに送出する。
JT循環ライン62においてJT熱交換器群58は、JT圧縮システム56と冷却ステージ熱交換器61の間に配置されている。JT熱交換器群58は、第1JT熱交換器58a、第2JT熱交換器58b、および第3JT熱交換器58cを有する三段構成を備える。第1JT熱交換器58aは、真空容器16の外から真空容器16内に流入する高温(例えば常温、例えば約300K)の冷媒ガスを冷却する。第2JT熱交換器58bは、第1JT熱交換器58aおよび一段熱交換器44により冷却された冷媒をさらに冷却する。第3JT熱交換器58cは、第2JT熱交換器58bおよび二段熱交換器46により冷却された冷媒をさらに冷却する。JT熱交換器群58は、その他の多段構成を有してもよい。
JT供給ライン62aが、第1JT熱交換器58a、第2JT熱交換器58b、および第3JT熱交換器58cそれぞれの高圧側流路を有し、JT回収ライン62bが、第1JT熱交換器58a、第2JT熱交換器58b、および第3JT熱交換器58cそれぞれの低圧側流路を有する。各熱交換器において高圧側流路と低圧側流路との熱交換により、高圧側流路を流れる冷媒を冷却することができる。高圧側流路、低圧側流路はそれぞれ、高温側流路、低温側流路と呼ぶこともできる。
一段熱交換器44は、JT供給ライン62aにおいて第1JT熱交換器58aと第2JT熱交換器58bとの間に配置されている。一段熱交換器44は、一段予冷部41によって冷却された冷媒とJT供給ライン62aとの熱交換により、JT供給ライン62aを冷却することができる。
二段熱交換器46は、JT供給ライン62aにおいて第2JT熱交換器58bと第3JT熱交換器58cとの間に配置されている。二段熱交換器46は、二段予冷部43によって冷却された冷媒とJT供給ライン62aとの熱交換により、JT供給ライン62aをさらに冷却することができる。
JT供給ライン62aにおいてJTバルブ60は、JT熱交換器群58の最終段の熱交換器(本例では第3JT熱交換器58c)と冷却ステージ熱交換器61との間に配置されている。JTバルブ60は、例えば、固定オリフィスである。冷却ステージ熱交換器61は、極低温冷却部20に熱的に結合されている。冷却ステージ熱交換器61を流れる冷媒は、極低温冷却部20を冷却する。
同様に、第2JT回路10bは、一段熱交換器44および二段熱交換器46に加えて、JT圧縮システム56、JT熱交換器群58(58a〜58c)、JTバルブ60、冷却ステージ熱交換器61、およびこれら構成要素を接続するJT循環ライン62(62a、62b)を備える。
なお、JT回路10は、上述の具体的構成には限られず、種々の典型的な構成を適宜採用することができる。
図2は、第1実施形態に係る極低温システム100の例示的な故障モードと流路切替状態との関係を説明する表である。各開閉弁(V1〜V6)の開閉状態が、いくつかの故障モードそれぞれに対応して示されている。表において「open」は開閉弁が開いていることを表し、「close」は開閉弁が閉じていることを表す。
図2には、極低温システム100の正常運転と、4つの故障モードが例示されている。「正常運転」は、極低温システム100に設けられたどの循環ポンプ26および機械式冷凍機14にも故障がなく正常に運転していることを表す。「ST1故障」は、第1予冷ループ12aの機械式冷凍機14が故障していることを表し、「ST2故障」は、第2予冷ループ12bの機械式冷凍機14が故障していることを表す。「P1故障」は、第1予冷ループ12aの循環ポンプ26が故障していることを表し、「P2故障」は、第2予冷ループ12bの循環ポンプ26が故障していることを表す。
一段冷凍機ステージ36と二段冷凍機ステージ38の少なくとも一方には通例、冷凍機ステージの温度を測定する温度センサ64が設置されているので、温度センサ64の測定結果から機械式冷凍機14が故障しているか否かを判別することができる。予冷回路12には冷媒の圧力を測定する圧力センサ(及び/または冷媒の流量を測定する流量センサ)などの冷媒センサ66が通例設置されているので、冷媒センサ66の測定結果から循環ポンプ26が故障しているか否かを判別することができる。
図2において「正常運転」の欄に示されるように、故障や異常なく極低温システム100が正常に運転している場合には、循環ポンプ遮断弁(V1、V2、V5、V6)はすべて開放され、連結用開閉弁(V3、V4)はともに閉鎖されている。これが、連結ライン13の非連結状態である。この開閉状態を各開閉弁(V1〜V6)のノミナルとしてもよい。すなわち、循環ポンプ遮断弁(V1、V2、V5、V6)は、ノーマルオープンの弁であり、連結用開閉弁(V3、V4)は、ノーマルクローズの弁であってもよい。このようにすれば、各開閉弁(V1〜V6)が初期状態として正常運転の開閉状態をとることが保証される。
したがって、連結ライン13の非連結状態においては、図1に矢印で示されるように、第1予冷ループ12aの循環ポンプ26が第1予冷ループ12aにおいて冷媒を循環させ、第2予冷ループ12bの循環ポンプ26が第2予冷ループ12bにおいて冷媒を循環させる。連結ライン13には冷媒が流れず、第1予冷ループ12aと第2予冷ループ12bとの間で冷媒は相互に流通しない。このようにして、複数の予冷ループは相互に独立して運転される。
極低温システム100の正常運転においては、各予冷ループにおいて循環ポンプ26から予冷供給ライン50に送出された冷媒は、真空容器16内へと流入し、最初に第1予冷熱交換器40の供給側流路に供給される。第1予冷熱交換器40の供給側流路を流れる冷媒は、第1予冷熱交換器40の回収側流路を流れる戻りの冷媒と熱交換して冷却される。第1予冷熱交換器40で冷却された冷媒は予冷供給ライン50を通じて一段予冷部41に流入する。
冷媒は一段予冷部41において一段冷凍機ステージ36によって冷却され、一段熱交換器44に供給される。冷媒は一段熱交換器44から第2予冷熱交換器42の供給側流路へ送り込まれる。第2予冷熱交換器42の供給側流路を流れる冷媒は、第2予冷熱交換器42の回収側流路を流れる戻りの冷媒と熱交換して冷却される。第2予冷熱交換器42で冷却された冷媒は予冷供給ライン50を通じて二段予冷部43に流入する。
冷媒は二段予冷部43において二段冷凍機ステージ38によって冷却され、二段熱交換器46に供給される。冷媒は二段熱交換器46から予冷回収ライン52に流れる。冷媒は、予冷回収ライン52を、第2予冷熱交換器42、第1予冷熱交換器40の順に流れる。戻りの冷媒は上述のように、各熱交換器(42、40)にて、予冷供給ライン50を流れる冷媒を冷却しながら昇温される。こうして常温に戻った冷媒は真空容器16を出て循環ポンプ26に回収され、再び送出される。このようにして、正常運転時には各予冷ループが個別に動作する。
一方、第1JT回路10aおよび第2JT回路10bにおいては、以下のようにJT循環ライン62を冷媒が流れる。JT圧縮システム56で圧縮された高圧冷媒は、最初に第1JT熱交換器58aの高圧側流路に供給される。第1JT熱交換器58aの高圧側流路を流れる高圧冷媒は、第1JT熱交換器58aの低圧側流路を流れる戻りの低圧冷媒と熱交換して冷却される。第1JT熱交換器58aで冷却された高圧冷媒はJT供給ライン62aを通じて一段熱交換器44に流入する。
一段熱交換器44において、JT供給ライン62aの高圧冷媒は、一段予冷部41で冷却された予冷回路12の冷媒との熱交換により冷却され、第2JT熱交換器58bの高圧側流路へ送り込まれる。第2JT熱交換器58bの高圧側流路を流れる高圧冷媒は、第2JT熱交換器58bの低圧側流路を流れる戻りの低圧冷媒と熱交換して冷却される。第2JT熱交換器58bで冷却された高圧冷媒はJT供給ライン62aを通じて二段熱交換器46に流入する。
二段熱交換器46において、JT供給ライン62aの高圧冷媒は、二段予冷部43で冷却された予冷回路12の冷媒との熱交換により冷却され、第3JT熱交換器58cの高圧側流路へ送り込まれる。第3JT熱交換器58cの高圧側流路を流れる高圧冷媒は、第3JT熱交換器58cの低圧側流路を流れる戻りの低圧冷媒と熱交換して冷却される。こうして、高圧冷媒は、ジュール・トムソン効果が期待される温度以下まで冷却され、JTバルブ60へと送られる。
この冷却された高圧冷媒は、JTバルブ60を通過するとき、ジュール・トムソン効果によりミスト状の気液混合状態の低圧冷媒となり、液化冷媒の温度域での冷却能力を発生させる。ミスト状低圧冷媒は冷却ステージ熱交換器61に送られる。上述のように冷媒がヘリウムである場合、冷却ステージ熱交換器61を液体ヘリウム温度域に冷却し、それにより極低温冷却部20を当該温度に冷却することができる。
冷却ステージ熱交換器61を冷却する際にミスト状低圧冷媒は蒸発し再び気化する。JTバルブ60において未液化の冷媒および蒸発により気化した冷媒は、第3JT熱交換器58cの低圧側流路に戻される。低圧冷媒は、JT回収ライン62bを、第2JT熱交換器58b、第1JT熱交換器58aの順に流れる。このとき低圧冷媒は上述のように、各熱交換器(58c、58b、58a)にて高圧冷媒を冷却しながら昇温される。こうして常温に戻った低圧冷媒は真空容器16を出てJT圧縮システム56に回収され、再び圧縮される。
このようにして、極低温システム100は、機械式冷凍機14の二段冷却温度よりも低い温度、例えば4K未満(例えば1K〜4K)の所望の温度に極低温冷却部20および被冷却物18を冷却することができる。
図2に示されるように、ST1故障、ST2故障の場合にも連結ライン13は非連結状態をとる。ただし、これらの場合には、正常運転とは異なり、故障した機械式冷凍機14が属する予冷ループでは冷媒を循環させる必要が無い。よって、ST1故障の場合には、第1予冷ループ12aの循環ポンプ26が運転停止され、ST2故障の場合には、第2予冷ループ12bの循環ポンプ26が運転停止される。このように、故障した機械式冷凍機14が属する予冷ループの循環ポンプ26が停止され、他の予冷ループについては循環ポンプ26が運転継続される。
なお、ST1故障の場合、第1予冷ループ12aの循環ポンプ26の運転停止とともに、第1予冷ループ12aの循環ポンプ遮断弁(V1、V2)が閉鎖されてもよい。同様に、ST2故障の場合、第2予冷ループ12bの循環ポンプ26の運転停止とともに、第2予冷ループ12bの循環ポンプ遮断弁(V5、V6)が閉鎖されてもよい。このようにすれば、故障した循環ポンプ26を通過して流れうる冷媒ガスを確実に遮断することができる。
ST1故障、ST2故障の場合、機械式冷凍機14はもはや冷却をすることができない。機械式冷凍機14は、常温部22から冷凍機ステージへの伝熱経路となる。故障した機械式冷凍機14は、熱侵入源であるとも言える。常温部22から機械式冷凍機14の構造部材(例えばシリンダ、ディスプレーサなど)を通じて一段冷凍機ステージ36および二段冷凍機ステージ38へと熱伝導により熱が侵入する。その結果、一段冷凍機ステージ36および二段冷凍機ステージ38の温度は常温へと徐々に高まっていく。仮に、極低温冷却部20が冷凍機ステージに直接取り付けられていたとすると、機械式冷凍機14の故障に起因して、冷凍機ステージとともに極低温冷却部20も昇温してしまう。極低温システム100の冷却能力が低下し、最終的には被冷却物18の冷却維持も困難となりうる。
ところが、本実施形態においては、機械式冷凍機14の冷凍機ステージは、JT回路10および極低温冷却部20から物理的に離れている。機械式冷凍機14は、予冷回路12を介して間接的にJT回路10に熱的に結合されるにすぎない。ST1故障、ST2故障の場合、一段冷凍機ステージ36および二段冷凍機ステージ38から一段熱交換器44および二段熱交換器46へと熱伝導により伝わる熱量は限定的である。そのうえ、一段熱交換器44および二段熱交換器46もまた、熱伝導の経路としてはJT回路10(JT循環ライン62)を介して極低温冷却部20に接続されているにすぎない。そのため、複数の機械式冷凍機14のうちいずれかの機械式冷凍機14が故障したとしても、その故障した機械式冷凍機14から極低温冷却部20への熱侵入は顕著に抑制される。事実上、極低温システム100は、故障した機械式冷凍機14を極低温システム100から熱的に切り離すことができる。正常な他の機械式冷凍機14、予冷回路12、およびJT回路10を利用して、極低温冷却部20および被冷却物18の極低温冷却を継続することができる。
また、一般に、既存のJT冷凍機は、予冷手段として機械式冷凍機のみを有する。JT冷凍機が機械式冷凍機の冷凍機ステージと直接的に熱的に結合されるので、機械式冷凍機の故障時のJT冷凍機への熱侵入が大きくなりがちである。こうした既存方式では、本発明者の試算によると、図1のような2系統のJT冷凍機について冗長性を確保するためには、少なくとも3台の機械式冷凍機が必要とされうる。いいかえれば、1台の機械式冷凍機が故障したとき、故障した冷凍機の冷凍能力がシステム全体から失われるだけでなく、故障した冷凍機を伝熱経路とする熱伝導による熱侵入にも対処しなければならず、そのためには、少なくとも2台の正常な冷凍機が必要とされうる。
これに対して、本実施形態においては、上述のように、故障した機械式冷凍機14から極低温冷却部20への熱侵入は顕著に抑制される。本発明者の試算によると、図1のような2系統のJT冷凍機をもつJT回路10について2台の機械式冷凍機14によって冗長性を確保することができる。すなわち、1台の機械式冷凍機14が故障したとき、正常な残りの1台の機械式冷凍機14を用いて、極低温システム100の冷却運転を継続することができる。
さらに、図2に示されるように、P1故障の場合には、故障している循環ポンプ26が属する第1予冷ループ12aの循環ポンプ遮断弁(V1、V2)が閉鎖され、連結用開閉弁(V3、V4)がともに開放される。正常な循環ポンプ26が属する第2予冷ループ12bの循環ポンプ遮断弁(V5、V6)は開放されている。また、P2故障の場合には、故障している循環ポンプ26が属する第2予冷ループ12bの循環ポンプ遮断弁(V5、V6)が閉鎖され、連結用開閉弁(V3、V4)はともに開放されている。正常な循環ポンプ26が属する第1予冷ループ12aの循環ポンプ遮断弁(V1、V2)は開放されている。これらが連結ライン13の連結状態にあたる。
図3には、連結ライン13の連結状態における冷媒の流れを矢印で示す。一例として、P2故障、すなわち第2予冷ループ12bの循環ポンプ26が故障している場合が示される。よって、第1予冷ループ12aの循環ポンプ26は正常に運転しているが、第2予冷ループ12bの循環ポンプ26は運転していない。図示されるように、第1予冷ループ12aの循環ポンプ26が、第1予冷ループ12aと第2予冷ループ12bの両方において冷媒を循環させる。第1予冷ループ12aについては正常時と同様に冷媒が循環する。
第2予冷ループ12bについては、第1予冷ループ12aの予冷供給ライン50から第2予冷ループ12bの予冷供給ライン50へと供給側連結流路13aを通じて冷媒が供給される。第2予冷ループ12bについても正常時と同様に、一段熱交換器44および二段熱交換器46に冷媒が供給される。第2予冷ループ12bの予冷回収ライン52から第1予冷ループ12aの予冷回収ライン52へと回収側連結流路13bを通じて冷媒は戻り、第1予冷ループ12aの循環ポンプ26に回収される。第2予冷ループ12bの循環ポンプ遮断弁(V5、V6)が閉鎖されているので、第2予冷ループ12bでの逆流は防止される。
P1故障の場合には、第2予冷ループ12bの循環ポンプ26が、第1予冷ループ12aと第2予冷ループ12bの両方において冷媒を循環させることができる。
予冷回路12にはJT回路10のJTバルブ60のような流路抵抗の大きい要素がない。そのため、予冷回路12は全体として圧力損失が小さく、循環ポンプ26のように消費電力が比較的小さい小型のポンプで冷媒ガスを循環させることができる。
このようにして、ある予冷ループの循環ポンプ26の故障時に、別の予冷ループの正常な循環ポンプ26を使ってそれら複数の予冷ループを動作させることができる。それにより、極低温システム100は、JT回路10を予冷することができる。いずれかの循環ポンプ26が故障しても、極低温システム100の冷却運転を継続することができる。
以上説明したように、第1実施形態に係る極低温システム100によれば、複数の故障モードそれぞれに応じた形で、極低温システム100の冷却運転を継続することができる。
極低温システム100は、種々の拡張が可能である。たとえば、極低温システム100は、2つより多数のJT回路(10a、10b、10c、・・・)を備えてもよい。予冷回路12は、これら多数のJT回路を予冷するように構成されてもよい。予冷回路12は、2つより多数の予冷ループ(12a、12b、12c、・・・)を備え、2つより多数のJT回路はそれぞれが対応する予冷ループによって冷却されてもよい。極低温システム100は、予冷回路12を冷却するために、2つより多数の機械式冷凍機14を備えてもよい。複数の機械式冷凍機14は、それぞれが対応する予冷ループ(12a、12b、12c、・・・)を冷却してもよい。
図4は、第1実施形態に係る極低温システム100の変形例を概略的に示す図である。冗長性を高める観点から、供給側連結流路13aに配置される第3バルブV3は、複数(たとえば2つ)の並列配置の弁でもよい。同様に、回収側連結流路13bに配置される第4バルブV4は、複数(たとえば2つ)の並列配置の弁でもよい。このようにすれば、2つの並列な弁のうち一方が開けば、他方の弁が故障により閉じたままであっても、連結ライン13を非連結状態から連結状態に切り替えることができる。
図5は、第2実施形態に係る極低温システム200を概略的に示す図である。図6は、第2実施形態に係る極低温システムの例示的な故障モードと流路切替状態との関係を説明する表である。第2実施形態に係る極低温システム200は、JT回路と予冷回路の接続に関して、第1実施形態に係る極低温システム100と相違し、その余については概ね共通する。以下では、相違する構成を中心に説明し、共通する構成については簡単に説明するか、あるいは説明を省略する。
極低温システム200は、JT回路10と、JT回路10を予冷する冷媒循環式の予冷回路12と、予冷回路12を冷却することによってJT回路10を間接的に冷却する複数の機械式冷凍機14と、を備える。また、極低温システム200は、真空容器16と、被冷却物18を冷却する極低温冷却部20と、を備える。
JT回路10は、極低温システム200の低温部24に設置される構成要素として、JT熱交換器群58(58a、58b、58c)、JTバルブ60、冷却ステージ熱交換器61、およびこれら構成要素を接続するJT循環ライン62(62a、62b)を備える。また、JT回路10は、予冷回路12によってJT回路10を予冷するために一段熱交換器44および二段熱交換器46を備える。第1実施形態では、互いに分離された複数のJT回路(10a、10b)が並列に設けられているが、第2実施形態では、1つのJT回路が設けられている。なお、必要とされる場合には、第2実施形態においても、複数のJT回路が設けられてもよい。
この実施形態においては、JT回路10は、極低温システム200の常温部22に、複数のJT圧縮機システム、たとえば、第1JT圧縮機56aおよび第2JT圧縮機56bを備える。第1JT圧縮機56aと第2JT圧縮機56bは、並列に設けられている。JT供給ライン62aは、第1接続点72で分岐して第1JT圧縮機56aおよび第2JT圧縮機56bそれぞれの吐出側へと接続されている。JT回収ライン62bは、第2接続点73で分岐して第1JT圧縮機56aおよび第2JT圧縮機56bそれぞれの回収側へと接続されている。
第1JT圧縮機56aは、一例として、前段圧縮機70および後段圧縮機71を有し、これらは直列に接続されている。前段圧縮機70には、JT回収ライン62bから、例えば大気圧程度の低圧の冷媒ガスが回収される。前段圧縮機70は、回収された冷媒ガスを例えば数気圧程度に昇圧することができる。後段圧縮機71は、前段圧縮機70により昇圧された冷媒ガスを例えば数十気圧程度に昇圧することができる。こうして得られた高圧の冷媒ガスは、後段圧縮機71から、JT供給ライン62aに送出される。同様に、第2JT圧縮機56bも二段の圧縮構成を有し、直列に接続された前段圧縮機70および後段圧縮機71を備える。第1JT圧縮機56aおよび第2JT圧縮機56bは、その他の多段圧縮構成を有してもよいし、単段の圧縮構成を有してもよい。
第1実施形態に係る極低温システム100では、JT回路10と予冷回路12が完全に分離されているのに対し、第2実施形態に係る極低温システム200は、JT回路10を予冷回路12に接続する流路切替装置(V1〜V12)を備える。詳細は後述するが、流路切替装置は、第1JT圧縮機56aでJT回路10を動作させ第2JT圧縮機56bで予冷回路12を動作させる第1状態と、第2JT圧縮機56bでJT回路10を動作させ第1JT圧縮機56aで予冷回路12を動作させる第2状態とを切り替えるように構成されている。
予冷回路12は、JT回路10を予冷する第1予冷ループ12aおよび第2予冷ループ12bと、第1予冷ループ12aと第2予冷ループ12bを相互接続する連結ライン13(13a、13b)を備える。第2実施形態では、第1実施形態と異なり、予冷回路12において冷媒を循環させるための専用の循環ポンプは設けられていない。予冷回路12の冷媒循環には、第1JT圧縮機56aまたは第2JT圧縮機56bのいずれかが用いられる。
第1予冷ループ12aは、上述の一段熱交換器44および二段熱交換器46に加えて、第1予冷熱交換器40、一段予冷部41、第2予冷熱交換器42、二段予冷部43を備え、これらは極低温システム200の低温部24に配置されている。第1予冷ループ12aは、予冷供給ライン50および予冷回収ライン52をさらに備える。第1予冷ループ12aの予冷供給ライン50は、第1JT圧縮機56aの吐出側を第1予冷ループ12aの二段熱交換器46の供給側に接続する。第1予冷ループ12aの予冷回収ライン52は、第1予冷ループ12aの二段熱交換器46の回収側を第1JT圧縮機56aの吸入側に接続する。第1JT圧縮機56aの吐出側で予冷供給ライン50から、JT供給ライン62aが分岐している(第3接続点74)。第3接続点74は、第1接続点72よりも上流側にある(すなわち第1JT圧縮機56aの吐出側に近い)。また、JT回収ライン62bが、第1JT圧縮機56aの回収側で予冷回収ライン52に合流している(第4接続点75)。第4接続点75は、第2接続点73よりも下流側にある(すなわち第1JT圧縮機56aの回収側に近い)。
第2予冷ループ12bも同様の構成要素を有する。ただし、第2予冷ループ12bの予冷供給ライン50は、第2JT圧縮機56bの吐出側を第2予冷ループ12bの二段熱交換器46の供給側に接続する。第2予冷ループ12bの予冷回収ライン52は、第2予冷ループ12bの二段熱交換器46の回収側を第2JT圧縮機56bの吸入側に接続する。第2JT圧縮機56bの吐出側で予冷供給ライン50から、JT供給ライン62aが分岐している(第5接続点76)。第5接続点76は、第1接続点72よりも上流側にある(すなわち第2JT圧縮機56bの吐出側に近い)。また、JT回収ライン62bが、第2JT圧縮機56bの回収側で予冷回収ライン52に合流している(第6接続点77)。第6接続点77は、第2接続点73よりも下流側にある(すなわち第2JT圧縮機56bの回収側に近い)。
供給側連結流路13aは、第2予冷ループ12bの予冷供給ライン50から分岐し(第7接続点78)、第1予冷ループ12aの予冷供給ライン50に合流する(第8接続点79)。第7接続点78は、第2予冷ループ12bの予冷供給ライン50上で第5接続点76よりも下流側にある。第8接続点79は、第1予冷ループ12aの予冷供給ライン50上で第3接続点74よりも下流側にある。また、回収側連結流路13bは、第1予冷ループ12aの予冷回収ライン52から分岐し(第9接続点80)、第2予冷ループ12bの予冷回収ライン52に合流する(第10接続点81)。第9接続点80は、第1予冷ループ12aの予冷回収ライン52上で第4接続点75よりも上流側にある。第10接続点81は、第2予冷ループ12bの予冷回収ライン52上で第6接続点77よりも上流側にある。
複数の機械式冷凍機14は、それぞれが対応する予冷ループを冷却する。この実施形態では、2台の機械式冷凍機14が設けられ、一方が第1予冷ループ12aを循環する冷媒を冷却し、他方が第2予冷ループ12bを循環する冷媒を冷却する。機械式冷凍機14は、一例として、二段スターリング冷凍機である。機械式冷凍機14は、圧縮機30と、膨張機としての二段コールドヘッド32と、圧縮機30を二段コールドヘッド32と接続する接続管34と、を備える。二段コールドヘッド32は、一段冷凍機ステージ36と二段冷凍機ステージ38とを備える。なお、機械式冷凍機14の内部の冷媒循環は、JT回路10および予冷回路12から分離されており、機械式冷凍機14からJT回路10(または予冷回路12)へと冷媒ガスが流れることはない。
一段冷凍機ステージ36と二段冷凍機ステージ38の少なくとも一方には通例、冷凍機ステージの温度を測定する温度センサ64が設置される。予冷回路12には冷媒の圧力を測定する圧力センサ(及び/または冷媒の流量を測定する流量センサ)などの冷媒センサ66が通例設置される。たとえば、第1JT圧縮機56aの動作確認のために、第1JT圧縮機56aの吐出側に第1圧力センサが設けられ、第2JT圧縮機56bの回収側に第2圧力センサが設けられてもよい。前段圧縮機70と後段圧縮機71の間に第3圧力センサが設けられてもよい。
一段熱交換器44は、第1予冷ループ12aおよび第2予冷ループ12bの両方と熱交換するように構成されている。一段熱交換器44は、JT回路10においては、JT供給ライン62a上で第1JT熱交換器58aと第2JT熱交換器58bとの間に設けられている。一段熱交換器44は、第1予冷ループ12aにおいては、予冷供給ライン50上で一段予冷部41と第2予冷熱交換器42の間に設けられ、第2予冷ループ12bにおいても、予冷供給ライン50上で一段予冷部41と第2予冷熱交換器42の間に設けられている。したがって、一段熱交換器44は、第1JT熱交換器58aで冷却されたJT供給ライン62aの冷媒を、第1予冷ループ12aおよび第2予冷ループ12bの両方によってさらに冷却することができる。一段熱交換器44によって冷却された冷媒は、第2JT熱交換器58bへと流れる。
二段熱交換器46も、第1予冷ループ12aおよび第2予冷ループ12bの両方と熱交換するように構成されている。二段熱交換器46は、JT回路10においては、JT供給ライン62a上で第2JT熱交換器58bと第3JT熱交換器58cとの間に設けられている。二段熱交換器46は、第1予冷ループ12aおよび第2予冷ループ12bそれぞれにおいて、二段予冷部43によって冷却された冷媒が供給される。したがって、二段熱交換器46は、第2JT熱交換器58bで冷却されたJT供給ライン62aの冷媒を、第1予冷ループ12aおよび第2予冷ループ12bの両方によってさらに冷却することができる。二段熱交換器46によって冷却された冷媒は、第3JT熱交換器58cへと流れる。
一段熱交換器44および二段熱交換器46は、JT回路10の冷媒流路の一部となる伝熱部材82を備えてもよい。JT供給ライン62aは、一段熱交換器44において伝熱部材82の内部を通過するように構成される。同様に、JT供給ライン62aは、二段熱交換器46において伝熱部材82の内部を通過するように構成される。一段熱交換器44および二段熱交換器46において、第1予冷ループ12aおよび第2予冷ループ12bは、JT供給ライン62aの外側に設けられ、伝熱部材82を介してJT供給ライン62aと熱交換する。伝熱部材82は、冷凍機ステージと同様にたとえば銅などの熱伝導に優れる材料で形成される。このようにすれば、第1予冷ループ12aおよび第2予冷ループ12bは、均等にJT回路10を予冷することができる。
このように、一段熱交換器44、二段熱交換器46は、第1予冷ループ12aおよび第2予冷ループ12bの両方によってJT回路10を予冷することができる。そのため、予冷回路12は、仮に2つの予冷ループのいずれかが動作しない場合であっても、正常に動作する他方の予冷ループを用いてJT回路10を予冷することができる。
流路切替装置を構成する一群のバルブ(V1〜V12)の役割と配置を述べる。これらのバルブは、第1JT圧縮機56aおよび第2JT圧縮機56bと同様に、極低温システム200の常温部22に配置される。
第1JT圧縮機56aをJT回路10と予冷回路12のどちらに接続するかを選択するために、第1バルブV1、第2バルブV2、第3バルブV3、および第5バルブV5の4つの開閉弁が設けられている。第2バルブV2はJT供給ライン62aに設けられ、第3バルブV3は第1予冷ループ12aの予冷供給ライン50に設けられ、これらは第1JT圧縮機56aの吐出側に並列に接続されている。第2バルブV2は、第3接続点74と第1接続点72の間に配置され、第3バルブV3は、第3接続点74と第8接続点79の間に配置されている。第1バルブV1は第1予冷ループ12aの予冷回収ライン52に設けられ、第5バルブV5はJT回収ライン62bに設けられ、これらは第1JT圧縮機56aの回収側に並列に接続されている。第1バルブV1は、第4接続点75と第9接続点80の間に配置され、第5バルブV5は、第4接続点75と第2接続点73の間に配置されている。
したがって、第2バルブV2を開くとともに第3バルブV3を閉じるとき、第1JT圧縮機56aの吐出側がJT回路10のJT供給ライン62aに接続される。第5バルブV5を開くとともに第1バルブV1を閉じるとき、第1JT圧縮機56aの回収側がJT回路10のJT回収ライン62bに接続される。こうして、極低温システム200は、第1JT圧縮機56aでJT回路10を動作させることができる。
逆に、第2バルブV2を閉じるとともに第3バルブV3を開くとき、第1JT圧縮機56aの吐出側が第1予冷ループ12aの予冷供給ライン50に接続される。第5バルブV5を閉じるとともに第1バルブV1を開くとき、第1JT圧縮機56aの回収側が第1予冷ループ12aの予冷回収ライン52に接続される。こうして、極低温システム200は、第1JT圧縮機56aで予冷回路12を動作させることができる。
第2JT圧縮機56bをJT回路10と予冷回路12のどちらに接続するかを選択するために、第6バルブV6、第7バルブV7、第8バルブV8、第9バルブV9の4つのバルブが設けられている。第8バルブV8はJT供給ライン62aに設けられ、第9バルブV9は第2予冷ループ12bの予冷供給ライン50に設けられ、これらは第2JT圧縮機56bの吐出側に並列に接続されている。第8バルブV8は、第5接続点76と第1接続点72の間に配置され、第9バルブV9は、第5接続点76と第7接続点78の間に配置されている。第6バルブV6はJT回収ライン62bに設けられ、第7バルブV7は第2予冷ループ12bの予冷回収ライン52に設けられ、これらは第2JT圧縮機56bの回収側に並列に接続されている。第6バルブV6は、第6接続点77と第2接続点73の間に配置され、第7バルブV7は、第6接続点77と第10接続点81の間に配置されている。
したがって、第8バルブV8を開くとともに第9バルブV9を閉じるとき、第2JT圧縮機56bの吐出側がJT回路10のJT供給ライン62aに接続される。第6バルブV6を開くとともに第7バルブV7を閉じるとき、第2JT圧縮機56bの回収側がJT回路10のJT回収ライン62bに接続される。こうして、極低温システム200は、第2JT圧縮機56bでJT回路10を動作させることができる。
逆に、第8バルブV8を閉じるとともに第9バルブV9を開くとき、第2JT圧縮機56bの吐出側が第2予冷ループ12bの予冷供給ライン50に接続される。第6バルブV6を閉じるとともに第7バルブV7を開くとき、第2JT圧縮機56bの回収側が第2予冷ループ12bの予冷回収ライン52に接続される。こうして、極低温システム200は、第2JT圧縮機56bで予冷回路12を動作させることができる。
さらに、第1予冷ループ12aと第2予冷ループ12bを互いに接続するか、または切り離すかを選択するために、第4バルブV4、第10バルブV10、第11バルブV11、第12バルブV12の4つのバルブが設けられている。第4バルブV4は、第1予冷ループ12aの予冷供給ライン50上で第8接続点79よりも下流側に設けられ、第10バルブV10は、第2予冷ループ12bの予冷供給ライン50上で第7接続点78よりも下流側に設けられる。第11バルブV11は、第2予冷ループ12bの予冷回収ライン52上で第10接続点81よりも上流側に設けられ、第12バルブV12は、第1予冷ループ12aの予冷回収ライン52上で第9接続点80よりも上流側に設けられる。
したがって、第4バルブV4、第10バルブV10、第11バルブV11、第12バルブV12をすべて開くとき、第1予冷ループ12aと第2予冷ループ12bが連結ライン13を通じて互いに接続される。また、第4バルブV4と第10バルブV10のうち少なくとも一方を閉じるとともに、第11バルブV11と第12バルブV12のうち少なくとも一方を閉じるとき、第1予冷ループ12aと第2予冷ループ12bが互いに切り離される。
図6には、極低温システム200の正常運転と、5つの故障モードが例示されている。「正常運転(1)」、「正常運転(2)」は、極低温システム200に設けられたどの循環ポンプ26および機械式冷凍機14にも故障がなく正常に運転していることを表す。「ST1故障(1)」、「ST1故障(2)」はそれぞれ、「正常運転(1)」、「正常運転(2)」において、第1予冷ループ12aの機械式冷凍機14が故障していることを表す。「ST2故障(1)」、「ST2故障(2)」はそれぞれ、「正常運転(1)」、「正常運転(2)」において、第2予冷ループ12bの機械式冷凍機14が故障していることを表す。
「正常運転(1)」の欄に示されるように、故障や異常なく極低温システム200が正常に運転している場合には、第1バルブV1、第3バルブV3、第6バルブV6、第8バルブV8が閉鎖され、そのほかの開閉弁(V2、V4、V5、V7、V9〜V12)は開放される。したがって、極低温システム200は、第1JT圧縮機56aでJT回路10を動作させつつ、第2JT圧縮機56bで予冷回路12を動作させることができる(第1状態)。この開閉状態を各開閉弁(V1〜V12)のノミナルとしてもよい。すなわち、第1バルブV1、第3バルブV3、第6バルブV6、第8バルブV8は、ノーマルクローズの弁であり、そのほかの開閉弁は、ノーマルオープンの弁であってもよい。このようにすれば、各開閉弁(V1〜V12)が初期状態として正常運転(1)の開閉状態をとることが保証される。
この第1状態においては、JT回路10を動作させるために、第1JT圧縮機56aの前段圧縮機70と後段圧縮機71の両方が運転される。これに対して、第2JT圧縮機56bは、第1状態において第1JT圧縮機56aに比べて低出力で動作する。たとえば、前段圧縮機70は、回収された冷媒ガスを例えば大気圧程度または数気圧程度に昇圧することができ、これは、予冷回路12において冷媒に生じる圧力損失を回復するのに十分である。よって、第2JT圧縮機56bにおいては、後段圧縮機71を停止させ、前段圧縮機70のみを運転することによって、予冷回路12を動作させることができる。あるいは、第2JT圧縮機56bは、前段圧縮機70を停止させ、後段圧縮機71のみを低出力で運転させてもよい。前段圧縮機70と後段圧縮機71のうちいずれかが故障または劣化した場合、正常な他方によって予冷回路12を動作させることができる。
「正常運転(2)」においては、第2バルブV2、第5バルブV5、第7バルブV7、第9バルブV9が閉鎖され、そのほかの開閉弁は開放される。したがって、極低温システム200は、第2JT圧縮機56bでJT回路10を動作させつつ、第1JT圧縮機56aで予冷回路12を動作させることができる(第2状態)。第2状態は、第1状態と同様に、故障や異常なく極低温システム200が正常に運転している場合に用いることができる。
あるいは、第1状態を長期にわたり継続することによって、第1JT圧縮機56aに性能の低下または劣化が見られるとき、第1状態から第2状態に切り替えることも可能である。このようにすれば、第2JT圧縮機56bを利用して、JT回路10の冷却動作を継続することができる。第1JT圧縮機56aは、第2状態において第2JT圧縮機56bに比べて低出力で動作する。上述のように、予冷回路12はJT回路10ほど高圧を必要としないので、第1JT圧縮機56aで予冷回路12も動作を継続することができる。なお、同様にして、第2状態を長期にわたり継続することによって、第2JT圧縮機56bに性能の低下または劣化が見られるとき、第2状態から第1状態に切り替えることも可能である。
また、流路切替装置(V1〜V12)は、第1JT圧縮機56aまたは第2JT圧縮機56bで第1予冷ループ12aおよび第2予冷ループ12bのうち一方を動作させながら、第1予冷ループ12aおよび第2予冷ループ12bのうち他方を予冷回路12から切り離し可能に構成されている。
第1状態(すなわち「正常運転(1)」)において第1予冷ループ12aを冷却する機械式冷凍機14が故障した場合、図6において「ST1故障(1)」の欄に示されるように、第4バルブV4と第12バルブV12が閉鎖される。そのほかの開閉弁は、第1状態におけるバルブ開閉状態が維持される。このようにして、第2JT圧縮機56bで第2予冷ループ12bを動作させながら、第1予冷ループ12aが予冷回路12からが切り離される。
第1状態において第2予冷ループ12bを冷却する機械式冷凍機14が故障した場合、「ST2故障(1)」の欄に示されるように、第10バルブV10と第11バルブV11が閉鎖される。そのほかの開閉弁は、第1状態におけるバルブ開閉状態が維持される。このようにして、第2JT圧縮機56bで第1予冷ループ12aを動作させながら、第2予冷ループ12bが予冷回路12からが切り離される。
また、第2状態(すなわち「正常運転(2)」)において第1予冷ループ12aを冷却する機械式冷凍機14が故障した場合、「ST1故障(2)」の欄に示されるように、第4バルブV4と第12バルブV12が閉鎖される。そのほかの開閉弁は、第2状態におけるバルブ開閉状態が維持される。このようにして、第1JT圧縮機56aで第2予冷ループ12bを動作させながら、第1予冷ループ12aが予冷回路12からが切り離される。
第2状態において第2予冷ループ12bを冷却する機械式冷凍機14が故障した場合、「ST2故障(2)」の欄に示されるように、第10バルブV10と第11バルブV11が閉鎖される。そのほかの開閉弁は、第2状態におけるバルブ開閉状態が維持される。このようにして、第1JT圧縮機56aで第1予冷ループ12aを動作させながら、第2予冷ループ12bが予冷回路12からが切り離される。
以上説明したように、第2実施形態に係る極低温システム200は、JT回路10と、これを予冷するために予冷回路12および機械式冷凍機14を備える。よって、極低温システム200は、例えば4K未満(例えば1K〜4K)の所望の温度に極低温冷却部20および被冷却物18を冷却することができる。
第2実施形態においても、機械式冷凍機14の冷凍機ステージは、JT回路10および極低温冷却部20から物理的に離れている。機械式冷凍機14は、予冷回路12を介して間接的にJT回路10に熱的に結合されるにすぎない。そのため、複数の機械式冷凍機14のうちいずれかの機械式冷凍機14が故障したとしても、その故障した機械式冷凍機14から極低温冷却部20への熱侵入は顕著に抑制される。事実上、極低温システム100は、故障した機械式冷凍機14を極低温システム100から熱的に切り離すことができる。よって、第2実施形態に係る極低温システム200においても、2台の機械式冷凍機14によって冗長性を確保することができる。すなわち、1台の機械式冷凍機14が故障したとき、正常な残りの1台の機械式冷凍機14を用いて、極低温システム200の冷却運転を継続することができる。
第2実施形態に係る極低温システム200においても、複数の故障モードそれぞれに応じた形で、極低温システム200の冷却運転を継続することができる。たとえば、上述のように、JT回路10を動作させるJT圧縮機に性能劣化が見られる場合には、第1状態と第2状態の切り替えによって対処することができる。第1実施形態とは異なり、予冷回路12に専用の循環ポンプが不要となる。極低温システム200に含まれるポンプおよび圧縮機の合計台数を減らしつつ、冗長性を確保することができる。また、複数の機械式冷凍機14のうちいずれかの機械式冷凍機14が故障した場合には、対応する予冷ループを切り離すことによって対処することができる。
なお、第1実施形態に関連して説明した様々な構成、特徴は、適用可能である場合、第2実施形態にも同様に適用されうる。たとえば、JT回路10および予冷回路12の配管は、たとえば、機械式冷凍機14の冷凍機ステージの材料の熱伝導率より低い熱伝導率を有する材料で形成されてもよく、たとえばステンレス製であってもよい。また、予冷回路12は、少なくとも極低温システム100の低温部24において、フレキシブル管で形成されてもよい。
第2実施形態に係る極低温システム200は、種々の拡張が可能である。たとえば、極低温システム200は、第1実施形態と同様に、互いに分離されている複数のJT回路10を備え、それぞれがJT冷凍機として独立に動作可能であってもよい。この場合、複数のJT回路10の各々が、複数のJT圧縮機システム(たとえば、第1JT圧縮機56aおよび第2JT圧縮機56b)を備えてもよい。あるいは、2またはそれより多数のJT回路10が、複数のJT圧縮機システム(たとえば、第1JT圧縮機56aおよび第2JT圧縮機56b)に並列接続されてもよい。この場合、JT圧縮機システムが2以上のJT回路10に共用される。2以上のJT回路10は、JT圧縮機システムから選択的に切り離し可能にJT圧縮機システムに接続されていてもよい。
極低温システム200は、複数の予冷回路12を備えてもよい。複数の予冷回路12の各々が、対応するJT回路10を予冷する複数の予冷ループ(たとえば第1予冷ループ12aおよび第2予冷ループ12b)と、複数の予冷ループを相互接続する連結ラインと、を備えてもよい。極低温システム200は、複数の流路切替装置(V1〜V12)を備えてもよく、複数の流路切替装置の各々が、対応するJT回路10と予冷回路12の組を接続してもよく、この組について第1状態と第2状態を切り替えるように構成されてもよい。極低温システム200は、複数の予冷回路12を冷却するために、2つより多数の機械式冷凍機14を備えてもよい。複数の機械式冷凍機14は、それぞれが対応する予冷ループを冷却してもよい。
以上、本発明を実施例にもとづいて説明した。本発明は上記実施形態に限定されず、種々の設計変更が可能であり、様々な変形例が可能であること、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは、当業者に理解されるところである。ある実施の形態に関連して説明した種々の特徴は、他の実施の形態にも適用可能である。組合せによって生じる新たな実施の形態は、組み合わされる実施の形態それぞれの効果をあわせもつ。
上述の実施の形態では、機械式冷凍機14が二段スターリング冷凍機である場合を例として説明したが、これに限られない。機械式冷凍機14は、二段GM冷凍機、二段パルス管冷凍機などその他の二段の機械式冷凍機であってもよい。また、機械式冷凍機14は、目的とする冷却温度によっては、二段より多い多段構成の機械式冷凍機、または単段の機械式冷凍機であってもよい。
実施の形態にもとづき、具体的な語句を用いて本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用の一側面を示しているにすぎず、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が認められる。
10 JT回路、 10a 第1JT回路、 10b 第2JT回路、 12 予冷回路、 12a 第1予冷ループ、 12b 第2予冷ループ、 13 連結ライン、 14 機械式冷凍機、 30 圧縮機、 56a 第1JT圧縮機、 56b 第2JT圧縮機、 100,200 極低温システム。

Claims (7)

  1. JT回路と、
    前記JT回路を予冷する冷媒循環式の予冷回路と、
    前記予冷回路を冷却することによって前記JT回路を間接的に冷却する複数の機械式冷凍機と、を備えることを特徴とする極低温システム。
  2. 前記極低温システムは、第1JT回路および第2JT回路を備え、
    前記予冷回路は、前記第1JT回路を予冷する第1予冷ループと、前記第2JT回路を予冷する第2予冷ループと、前記第1予冷ループと前記第2予冷ループを切り離し可能に相互接続する連結ラインと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の極低温システム。
  3. 前記JT回路は、並列に設けられた第1JT圧縮機および第2JT圧縮機を備え、
    前記極低温システムは、前記JT回路を前記予冷回路に接続する流路切替装置であって、前記第1JT圧縮機で前記JT回路を動作させ前記第2JT圧縮機で前記予冷回路を動作させる第1状態と、前記第2JT圧縮機で前記JT回路を動作させ前記第1JT圧縮機で前記予冷回路を動作させる第2状態とを切り替えるように構成されている流路切替装置をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の極低温システム。
  4. 前記第1JT圧縮機は、前記第2状態において前記第2JT圧縮機に比べて低出力で動作し、前記第2JT圧縮機は、前記第1状態において前記第1JT圧縮機に比べて低出力で動作することを特徴とする請求項3に記載の極低温システム。
  5. 前記予冷回路は、それぞれが前記JT回路を予冷する第1予冷ループおよび第2予冷ループを備え、
    前記流路切替装置は、前記第1JT圧縮機または前記第2JT圧縮機で前記第1予冷ループおよび前記第2予冷ループのうち一方を動作させながら、前記第1予冷ループおよび前記第2予冷ループのうち他方を前記予冷回路から切り離し可能に構成されていることを特徴とする請求項3または4に記載の極低温システム。
  6. 前記JT回路は、前記第1予冷ループおよび前記第2予冷ループの両方と熱交換するように構成されている熱交換器を備えることを特徴とする請求項5に記載の極低温システム。
  7. 前記複数の機械式冷凍機は、2台の機械式冷凍機であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の極低温システム。
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