JP2021126817A - ブロー成形装置 - Google Patents
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Abstract
Description
加熱装置は、プリフォーム搬送路に沿って配置され、例えば、プリフォーム搬送路に沿って延びると共に高さ方向に一定間隔を有して配置された複数の赤外線ヒーターを備えた構成とされている。
したがって、上記の加熱装置においては、中空容器の肉厚を部分的に調整する場合には、複数の赤外線ヒーターの各々の動作状態が独立して制御されるが、このような温度制御方法では、プリフォームの外表面に所望の温度分布を付与することが困難であった。
例えば、特許文献1には、搬送ラインにおける加熱部の下流側に配置されプリフォームをブロー成形部に間欠的に搬送する間欠搬送部と、プリフォームを搬送ラインから間欠搬送部に受け渡す受渡部とを備え、該受渡部がプリフォームの外面に冷却エア等の冷却流体を噴射してプリフォームを局所的に冷却する非接触式の局所冷却装置を備えたブロー成形装置が記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載の局所冷却装置では、ノズル部材から噴射された冷却流体はプリフォームを通過した後、遮蔽板に流れを遮られ、プリフォーム搬送ラインに滞留し局所冷却効果が低下する虞がある。
図1は、本発明のブロー成形装置の一例における構成を概略的に示す図である。
このブロー成形装置100は、外郭を構成するハウジング101と、ハウジング101内に配置されプリフォームを成形可能な温度に加熱する加熱部110と、プリフォームを局所冷却する局所冷却部109と、ハウジング101内に配置されプリフォームをブロー成形して中空容器を形成するブロー成形部130とを備える。プリフォームは、ハウジング101の外部に延出するプリフォーム導入路102からハウジング101内に導入される。
搬送ユニット115は、鉛直方向に延びる軸を中心に回転可能(自転)に設けられプリフォームPFを保持するプリフォーム保持具116(図2参照。)を備える。プリフォームPFは、移送ターレット134によってプリフォーム導入路102からプリフォーム保持具116に移送され、プリフォーム保持具116によって中心軸Cが鉛直方向に延び開口部が下方に位置される姿勢で保持される。
加熱ユニット120は、図2に示すように、例えば赤外線ヒーター122を備えたヒーターボックス121と、赤外線ヒーター122から放射される赤外線を反射する反射部材125とにより構成される。各々の加熱ユニット設置部111においては、図3にも示すように、ヒーターボックス121がプリフォームPFの搬送路Rの一側(プリフォームPFの搬送方向下流側から見て右側)に配置され反射部材125が搬送路Rの他側(プリフォームPFの搬送方向下流側から見て左側)にヒーターボックス121と対向して配置される。
プリフォームPFは搬送ユニット115によって搬送路Rに沿って搬送される過程において、回転されながら加熱処理に付されるが、各々の赤外線ヒーター122は、プリフォームPFの外面を均一に加熱するよう互いに同一の条件で動作するよう制御されても、プリフォームPFの外面に温度分布を付与するよう互いに異なる条件で動作するよう制御されても、いずれであってもよい。
局所冷却エアLcは、ブロー成形装置100が設置される外部環境雰囲気の空気であってもよいが、適正温度に制御された冷却エアであることが好ましい。また、局所冷却エアLcの吐出量についても適正に制御されることが好ましく、すなわち、局所冷却装置150は、局所冷却エアの供給制御が行われるよう構成されていることが好ましい。
本実施形態の局所冷却装置150は、図4および図5に示すように、上方側局所冷却エア吐出ヘッド151および下方側局所冷却エア吐出ヘッド161を備え、上方側局所冷却エア吐出ヘッド151および下方側局所冷却エア吐出ヘッド161は、プリフォームPFの互いに異なる位置に局所冷却エアLcを吹き付けることができるよう、互いに独立して高さ位置が調整可能に構成される。なお、局所冷却エア吐出ヘッドの数は、一であってもよく、3以上であってもよい。
図6にも示すように、ヘッド本体152における水平部153aには、下方側局所冷却エア吐出ヘッド161に接続された局所冷却エア供給管166が挿通される貫通孔155aが鉛直方向に延びるように形成されている。本実施形態では、2つの貫通孔155aがプリフォーム搬送方向に離間した位置に形成されている。
ヘッド本体152における水平部153aには、局所冷却エア供給管156が接続され鉛直方向に延び上方に向かって開口する局所冷却エア供給管接続用孔155bが形成されているとともに、局所冷却エア供給管接続用孔155bと連通し下方に開口する局所冷却エア導入用空間部154がプリフォーム搬送方向に延びるよう形成されている。
鉛直部153bの底面における搬送路側に位置される開口縁部には、切欠き部157aが形成されており、平板状のカバー部材158によって局所冷却エア導入空間部154が閉塞されることで、プリフォーム搬送方向に延びるスリット状の局所冷却エア吐出口157が形成されている。
図7にも示すように、ヘッド本体162には、下方に開口する局所冷却エア導入用空間部164がプリフォーム搬送方向に延びるよう形成されている。局所冷却エア導入用空間部164は、第1空間部と、第1空間部と連続する第2空間部とを有し、第1空間部は、鉛直方向に延び上方に向かって開口する局所冷却エア供給管接続用孔165と連通する。
ヘッド本体162の底面における搬送路側に位置される開口縁部には、切欠き部167aが形成されており、平板状のカバー部材168によって局所冷却エア導入空間部164が閉塞されることで、プリフォーム搬送方向に延びるスリット状の局所冷却エア吐出口167が形成されている。
位置調整機構170は、図8に示すように、鉛直方向に延びる台形ネジ軸171と、台形ネジ軸171に螺合され台形ネジ軸171の回転により上下動する台形ネジナット172と、台形ネジナット172の上方位置において台形ネジ軸171に螺合された固定用ブッシュ174と、ガイド機構175とを備える。
固定用ブッシュ174は、ブラケット146の天板部147に固定されている。台形ネジナット172には、下方側局所冷却エア吐出ヘッド161を支持するための支持部材173が設けられ、この支持部材173に下方側局所冷却エア吐出ヘッド161が固定されている。
局所冷却エアLcは、図9に示すように、風向制御板142の開口部を介して風向制御板142の背面側空間に流入し切起し部143による整流作用によって上方に向かって流れる。従って、局所冷却エアLcが局所冷却部109より円滑に排出されることとなり、局所冷却エアLcが遮蔽部材141に吹き付けられることにより巻き込みが生ずることが抑制されるため、冷却効率を向上させることが可能となる。また、局所冷却ユニット140が設置された加熱ユニット設置部111に導入されるプリフォーム外面冷却エアEcは、遮蔽部材141によって遮蔽される(図3においては、便宜上、斜線を付した破線の矢印で示してある。)。このため、プリフォーム外面冷却エアEcによってプリフォームPFの局所冷却が阻害されることが回避され、この点においても冷却性能の向上を図ることができる。
本実施形態における反射部材125は、プリフォームPFの搬送方向下流側が開口するよう搬送路Rに対して背面側に突出する複数のルーバー状の切起し部126a,127aを有する2つの整流板126,127によって構成されている。搬送路R側に位置される一方の整流板126はヒーターボックス121から放射される赤外線を反射する機能を有する。
すべての加熱ユニット120における反射部材125がこのような構成とされている必要はなく、局所冷却部109から十分に離れた加熱ユニット設置部111に設置される加熱ユニット120においては、反射部材がプリフォーム外面冷却エアEcをプリフォーム搬送方向下流側に向かって吹き付けるよう構成された開口部を有する構成とされていてもよく、また、反射部材がプリフォーム外面冷却エア導入用の開口部が単に形成されたものにより構成されていてもよい。
例えば、局所冷却部は、搬送ユニットによる搬送路におけるプリフォーム搬送方向最下流位置に設置されている必要はない。また、複数の局所冷却部が設定されていてもよく、一の局所冷却部に複数の局所冷却ユニットが設置されていてもよい。
遮蔽部材における風向制御板は、局所冷却エアの巻き込みが生ずることが回避されるよう構成されていれば、局所冷却エアを上方以外の方向に向かって逃がすよう構成されていてもよい。
101 ・・・ ハウジング
102 ・・・ プリフォーム導入路
103 ・・・ 容器搬出路
109 ・・・ 局所冷却部
110 ・・・ 加熱部
111 ・・・ 加熱ユニット設置部
115 ・・・ 搬送ユニット
116 ・・・ プリフォーム保持具
120 ・・・ 加熱ユニット
121 ・・・ ヒーターボックス
122 ・・・ 赤外線ヒーター
125 ・・・ 反射部材
126 ・・・ 整流板
126a ・・・ 切起し部
127 ・・・ 整流板
127a ・・・ 切起し部
128 ・・・ 開口部
130 ・・・ ブロー成形部
131 ・・・ ブロー成形ターレット
132 ・・・ プリフォーム搬入ターレット
133 ・・・ 容器搬出ターレット
134 ・・・ 移送ターレット
135 ・・・ 移送ターレット
140 ・・・ 局所冷却ユニット
141 ・・・ 遮蔽部材
142 ・・・ 風向制御板
143 ・・・ 切起し部
144 ・・・ 遮蔽板
146 ・・・ ブラケット
147 ・・・ 天板部
150 ・・・ 局所冷却装置
151 ・・・ 上方側局所冷却エア吐出ヘッド
152 ・・・ ヘッド本体
153a ・・・ 水平部
153b ・・・ 鉛直部
154 ・・・ 局所冷却エア導入用空間部
155a ・・・ 貫通孔
155b ・・・ 局所冷却エア供給管接続用孔
156 ・・・ 局所冷却エア供給管
157 ・・・ 局所冷却エア吐出口
157a ・・・ 切欠き部
158 ・・・ カバー部材
159 ・・・ ロック部材
161 ・・・ 下方側局所冷却エア吐出ヘッド
162 ・・・ ヘッド本体
164 ・・・ 局所冷却エア導入用空間部
165 ・・・ 冷却エア供給管接続用孔
166 ・・・ 局所冷却エア供給管
167 ・・・ 局所冷却エア吐出口
167a ・・・ 切欠き部
168 ・・・ カバー部材
170 ・・・ 位置調整機構
171 ・・・ 台形ネジ軸
172 ・・・ 台形ネジナット
173 ・・・ 支持部材
174 ・・・ 固定用ブッシュ
175 ・・・ ガイド機構
C ・・・ プリフォームの中心軸
Ec ・・・ プリフォーム外面冷却エア
Hc ・・・ ヒーター冷却エア
Lc ・・・ 局所冷却エア
PF ・・・ プリフォーム
R ・・・ 搬送路
Claims (4)
- 搬送路に沿って搬送されるプリフォームを加熱する加熱部と、前記加熱部に隣接して設置されてプリフォームを局所冷却する局所冷却部を備えたブロー成形装置であって、
前記局所冷却部には、前記搬送路の他側に配置され局所冷却エアをプリフォームに吹き付ける局所冷却装置と、前記搬送路の一側に前記局所冷却装置と対向して配置され局所冷却エアを遮蔽する遮蔽部材とから構成された局所冷却ユニットが設置され、
前記遮蔽部材は、上方が開口するよう前記搬送路に対して背面側に突出する複数のルーバー状の切起し部を有する風向制御板と、前記風向制御板の背面側に配置された遮蔽板とを備えることを特徴とするブロー成形装置。 - 前記局所冷却部は、プリフォーム搬送方向最下流に配置されることを特徴とする請求項1に記載のブロー成形装置。
- 前記加熱部は、前記搬送路に沿って並ぶよう配置され前記搬送路の一側からプリフォーム外面冷却エアが供給されるよう構成された複数の加熱ユニット設置部を備え、
前記加熱ユニット設置部に設置される加熱ユニットは、前記搬送路の他側に配置されプリフォーム搬送方向に沿って延びる複数の赤外線ヒーターを備えたヒーターボックスと、前記搬送路を挟んで前記ヒーターボックスと対向して配置された反射部材とを備え、
前記局所冷却部に隣接する加熱ユニット設置部に設置される加熱ユニットにおいては、前記反射部材は、プリフォーム外面冷却エアを前記局所冷却部の反対側に向かって吹き付けるよう構成された開口部を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のブロー成形装置。 - 前記局所冷却ユニットは、互いに独立して高さ位置を調整可能に構成された複数の局所冷却エア吐出ヘッドを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のブロー成形装置。
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