JP2021126173A - 酔い予測システム及び酔い予測システムを備えた車両、酔い予測システムの制御方法及びプログラム - Google Patents

酔い予測システム及び酔い予測システムを備えた車両、酔い予測システムの制御方法及びプログラム Download PDF

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【課題】乗員の頭部の運動量から乗員の酔い状態を判定する酔い判定システムを提供すること。【解決手段】荷重センサから出力された荷重情報に基づいて乗員の頭部の運動量を算出し(ステップS120)、乗員の頭部の運動量があらかじめ定められた酔い判定閾値以上であるか否かを判定し(ステップS130)、酔い判定閾値以上であると判定した場合には、酔い状態信号を出力する(ステップS140)。こうすることにより、乗員の頭部の運動量から乗員の酔い状態を判定する酔い判定システムを提供することができる。【選択図】図2

Description

本発明は、酔い予測システム及び酔い予測システムを備えた車両、酔い予測システムの制御方法及びプログラムに関する。
従来、乗り物酔いを検出し、乗り物酔いの程度を低減することが可能な乗り物酔い対策装置が知られている。例えば、特許文献1には、車両内の搭乗者の状態を検出して搭乗者状態情報を生成する搭乗者状態検出部と、車両の状態に関する情報を検出して車両状態情報を生成する車両状態検出部と、搭乗者状態情報、車両状態情報、および、搭乗者が乗り物酔い状態にあるか否かを判定するために用いる乗り物酔い判定閾値の情報を格納するデータ処理格納部と、データ処理格納部が格納する情報に基づいて、搭乗者が乗り物酔い状態にあるか否かを判定し、搭乗者が乗り物酔い状態にあると判定したとき、対策措置を施すか否かを決定する乗り物酔い判定部と、乗り物酔い判定部が対策措置を施すと決定したとき、乗り物酔いの程度を低減するための対策措置を施す対策部とを備えた構成を有する乗り物酔い対策装置が記載されている。
特開2006−34576号公報
しかしながら、特許文献1に記載の乗り物酔い対策装置では、行動や生理的変化に基づいて乗り物酔いを検出しているため、乗り物酔いの検出の正確性が十分ではないという課題がある。また、正確に乗り物酔いを検出するためには、種々のデータの検出が必要になるという課題がある。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、乗員の頭部の運動量から乗り物酔いを検出することができる酔い予測システムを提供することを主目的とする。また、このような酔い予測システムを備えた車両を提供することも目的とする。
本発明は、上述の目的の少なくとも一つを達成するために以下の手段を採った。
本発明の酔い予測システムは、
乗員の荷重情報を出力する荷重センサから出力された荷重情報に基づいて前記乗員の頭部の運動量を算出し、前記乗員の頭部の運動量が予め定められた閾値以上であると判定した場合に、前記乗員が酔い状態であると判定する制御手段と、
を備えたことを特徴とする、
ものである。
この酔い予測システムでは、荷重センサから出力された荷重情報に基づいて乗員の頭部の運動量を算出し、乗員の頭部の運動量が予め定められた閾値以上であると判定した場合に、乗員が酔い状態であると判定する。こうすることにより、乗員の頭部の運動量という少ないパラメータから乗員の酔い状態を判定することができる。このとき、乗員の頭部の運動量は、荷重センサから出力された荷重情報に基づいて算出され、荷重センサは既存の車両の多くに設けられていることから、既存の車両の設計を大きく変更することなく、本発明を採用することができる。
本発明の酔い予測システムにおいて、前記閾値の値を変更する閾値変更手段と、を備えたことを特徴としてもよい。こうすることにより、乗員が酔いを感じるか否かは個人差があるため、個人差に対応した酔い予測を行うことができる。
本発明の車両は、
座面の前方側、後方側、右方側及び左方側の少なくとも2箇所以上に乗員の荷重情報を出力する荷重センサが設けられた車両用シートと、
前記荷重センサから出力された荷重情報に基づいて前記乗員の頭部の運動量を算出し、前記乗員の頭部の運動量が予め定められた閾値以上であると判定した場合に、前記乗員が酔い状態であると判定する制御手段と、
を備えたことを特徴とする、
ものである。
この車両では、荷重センサから出力された荷重情報に基づいて乗員の頭部の運動量を算出し、乗員の頭部の運動量が予め定められた閾値以上であると判定した場合に、乗員が酔い状態であると判定する。こうすることにより、乗員の頭部の運動量という少ないパラメータから乗員の酔い状態を判定することができる。このとき、荷重センサは、座面の前方側、後方側、右方側及び左方側の少なくとも2箇所以上の位置で、座面の中央部を基準に前方側と後方側、座面の中央部を基準に右側と左側のいずれの位置にも設けられているため、乗員が前方、後方、右方及び左方のいずれの方向に動いた場合であっても、いずれかの位置に設けられた荷重センサが乗員の動きを正確に検知し、乗員の動きによって変化する圧力変化を荷重情報として出力することができる。このため、荷重センサが1カ所に設けられている場合と比較して、より正確に乗員の頭部の運動量を算出することができる。
本発明の酔い予測システムの制御方法は、
乗員の荷重情報を出力する荷重センサから出力された荷重情報に基づいて前記乗員の頭部の運動量を算出し、前記乗員の頭部の運動量が予め定められた閾値以上であると判定した場合に、前記乗員が酔い状態であると判定する制御手段と、を備えたことを特徴とする酔い予測システムの制御方法であって、
前記荷重センサから出力された荷重情報に基づいて前記乗員の頭部の運動量を算出し、前記乗員の頭部の運動量が予め定められた閾値以上であると判定した場合に、前記乗員が酔い状態であると判定する判定ステップと、
を含むことを特徴とする、
ものである。
この酔い予測システムの制御方法は、荷重センサから出力された荷重情報に基づいて乗員の頭部の運動量を算出し、乗員の頭部の運動量が予め定められた閾値以上であると判定した場合に、乗員が酔い状態であると判定する。こうすることにより、乗員の頭部の運動量という少ないパラメータから乗員の酔い状態を判定することができる。
本発明の酔い予測システムの制御方法において、酔い予測システムの制御方法は上述したいずれかの酔い予測システムが備えている各種構成を備えていてもよいし、また、上述したいずれかの酔い予測システムの機能を実現するようなステップを追加しても良い。
本発明のプログラムは、酔い予測システムの制御方法の各ステップを1又は2以上のコンピュータに実行させるためのプログラムである。このプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体(例えば、ハードディスク、ROM、CD、DVD、フラッシュメモリなど)に記録されていても良いし、伝送媒体(インターネットや有線/無線LANなどの通信網)を介してあるコンピュータから別のコンピュータへ送信されても良いし、その他どのような形で授受されても良い。また、制御方法の各ステップを実行する装置で実行されるものであっても、プログラムが実行される装置と処理が行われる装置とが異なっていてもよい。いずれの場合であっても、このプログラムを1つのコンピュータに実行させるか又は複数のコンピュータに各ステップを分担して実行させれば、上述した制御方法と同様の効果を得ることができる。
図1は、車両20の電気的接続を説明するためのブロック図である。 図2は、酔い判定処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
次に、本発明の実施の形態の一例である車両20について詳しく説明する。以下に説明する実施の形態及び図面は、本発明の実施形態の一部を例示するものであり、これらの構成に限定する目的に使用されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更することができる。なお、各図において対応する構成要素には同一又は類似の符号を付す。また、車両20における酔い予測システムの制御方法の一例を示すことで、本発明の酔い予測システムの制御方法の一例を明らかにする。
本発明の実施の形態の一例である車両20は、図1に示すように、乗員が着座する座面の前方中央側に設けられた前方荷重センサ22a、座面の後方右側に設けられた右方荷重センサ22b及び座面の後方左側に設けられた左方荷重センサ22c(以下、「荷重センサ22」とも言う。)を有する車両用シート24と、荷重センサ22から出力された荷重情報に基づいて乗員の酔いを予測する制御ユニット30と、を備えている。こうすることにより、荷重センサ22から出力された荷重情報に基づいて乗員の酔いを予測することができる。
荷重センサ22は、公知の荷重センサであり、乗員が着座している際、座面の表面に発生する圧力を測定し、圧力の変化量に関する情報を荷重情報として制御ユニット30に送信する。
制御ユニット30は、本発明の制御手段に相当し、CPU31を中心とするマイクロプロセッサとして構成されている。この制御ユニット30は、乗員の酔いを予測する酔い判定処理ルーチンを含む各種プログラム等が記憶されたROM32と、荷重センサ22から出力された荷重情報等を一時的に記憶するRAM33と、酔い判定閾値等各種情報を記憶する記憶手段34と、荷重センサ22との間の各種信号の送受信を行うインタフェース35(以下、「I/F35」と言う。)がそれぞれバス36を介して電気的に接続されている。この制御ユニット30は、荷重センサ22から出力された荷重情報に基づいて乗員が酔い状態であるか否かを判定する。具体的には、以下の酔い判定処理ルーチンを実行することにより、乗員が酔い状態であるか否かを判定する。なお、この制御ユニット30は、酔い状態であるか否かを判定する処理のみを行うものであってもよいし、車両に備えられたECU等の制御ユニットの一部であってもよい。
次に、乗員が酔い状態であるか否かを判定する酔い判定方法の一例について、図2を用いて説明する。ここで、図2は、酔い判定処理ルーチンの一例を示すフローチャートであり、この酔い判定処理ルーチンは、荷重センサ22から荷重情報が出力された際に繰り返し実行される。
この酔い判定処理ルーチンが実行されると、CPU31は、荷重センサ22から出力された荷重情報を取得し(ステップS110)、荷重情報に基づいて乗員の頭の運動量を算出する(ステップS120)。このとき、荷重センサ22は、前方荷重センサ22a、右方荷重センサ22b及び左方荷重センサ22cからなるため、前方荷重センサ22aから出力された荷重情報の荷重が増加している場合には乗員の頭部が前方方向に運動量を有すると推定される等、前方荷重センサ22a、右方荷重センサ22b及び左方荷重センサ22cのいずれから荷重情報が出力されているかと、荷重情報に含まれるある圧力の変化量に関する情報から、乗員の頭の運動量を推定し、算出する。
続いて、CPU31は、記憶手段34から酔い判定閾値を読み出し、ステップS120で算出した運動量が酔い判定閾値以上であるか否かを判定し(ステップS130)、酔い判定閾値以上であると判定した場合には、酔い状態信号を出力して(ステップS140)、本ルーチンを終了する。こうすることにより、荷重情報に基づいて、乗員が酔い状態であるか否かを判定することができる。このとき、荷重センサ22は、既存の多くの車両に備えられているため、この酔い判定処理ルーチンを既存の車両のECUに採用することにより、新たな機械部品を既存の車両に追加することなく、乗員の酔い状態を判定することができる。
一方、ステップS120で算出した運動量が酔い判定閾値未満であるとステップS130で判定した場合には、本ルーチンを終了する。付言すると、このような場合には酔い状態信号が出力されないため、酔い状態ではないと判断することができる。
以上詳述した実施の形態の車両20によれば、荷重センサ22から出力された荷重情報に基づいて乗員の頭部の運動量を算出し(ステップS120)、乗員の頭部の運動量があらかじめ定められた酔い判定閾値以上であるか否かを判定し(ステップS130)、酔い判定閾値以上であると判定した場合には、酔い状態信号を出力する(ステップS140)。こうすることにより、乗員の頭部の運動量から乗員の酔い状態を判定することができる。また、既存の車両に備えられているECUを制御ユニットとして、荷重センサを荷重センサ22として採用することで、新たな機械部品を既存の車両に追加することなく、乗員の酔い状態を判定することができる。
また、荷重センサ22は、前方荷重センサ22aが前方側に、右方荷重センサ22bが右方後方側に、左方荷重センサ22cが左方後方側に、それぞれ設けられているため、荷重センサ22により、前後方向及び左右方向のいずれの方向への乗員の荷重の移動を検出することができるため、車両の動き(車両の加速や曲線移動等)に応じて、乗員の酔い状態を算出することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施の形態では、酔い判定閾値はあらかじめ記憶手段34に定められているものとしたが、酔い判定閾値を入力する入力手段(例えば、タッチパネルやテンキー等)を備え、入力手段から入力された値を酔い判定閾値として記憶手段34に記憶するものとしてもよい。酔い状態であると感じるか否かは、乗員の個人差があるため、乗員に応じて閾値を設定することで、乗員の個人差に応じて酔い状態を算出することができる。
上述した実施の形態では、酔い判定閾値はあらかじめ記憶手段34に定められているものとしたが、酔い判定閾値を表示する表示手段(例えば、液晶モニタ等)と、酔い判定閾値を変更する変更手段(例えば、タッチパネルやテンキー等)と、を備え、記憶手段34に記憶された酔い判定閾値を表示手段に表示するとともに、入力手段から入力された入力情報(例えば、アップや上、ダウンや下、といった数値の変更を意図する信号)に基づいて酔い判定閾値を変更してもよい。酔い状態であると感じるか否かは、乗員の個人差があるため、乗員に応じて閾値を設定することで、乗員の個人差に応じて酔い状態を算出することができる。
上述した実施の形態では、荷重センサ22からの荷重情報に基づいて乗員の頭部の運動量を算出するものとしたが、乗員の頭部の運動量を算出する情報は荷重センサ22からの荷重情報に限定されるものではなく、通常の車両から取得可能な各種情報を用いて乗員の頭部の運動量を算出してもよい。例えば、車軸の回転数を取得し、回転数の増加量又は減少量から前後方向の運動量を算出してもよいし、車軸の回転数に加え、車輪の角度情報を取得することにより、左右方向の運動量を算出してもよい。いずれの場合であっても、既存の車両に新たな機械部品を追加することなく、乗員の頭部の運動量を算出し、この運動量から酔い状態を算出することができる。
上述した実施の形態では、酔い判定処理ルーチンは、荷重センサ22から荷重情報が出力された際に繰り返し実行されるものとしたが、一定の間隔で繰り返し実行されるものとしてもよいし、荷重センサ22から出力された荷重情報に変化が生じた際に繰り返し実行するものとしてもよい。いずれの場合も、上述した実施の形態と同様の効果が得られる。
上述した実施の形態では、座面の前方中央側、後方右側及び後方左側に荷重センサ22が設けられているものとしたが、荷重センサ22の位置はこの場所に限定されるものではなく、例えば、前方右側、前方左側及び後方中央側の3箇所に設けられていても良いし、前方側及び後方側又は右側及び左側の2箇所に設けられていても良いし、前方右側、前方左側、後方右側及び後方左側の4箇所に設けられていても良い。このように、座面の中央部を挟む位置にそれぞれ設けることにより、乗員の荷重の変化をより正確に検知することができる。
上述した実施の形態で示すように、車両の制御分野、特に乗員の酔い予測システムとして利用することができる。
20…車両、22…荷重センサ、22a…前方荷重センサ、22b…右方荷重センサ、22c…左方荷重センサ、24…車両用シート、30…制御ユニット、31…CPU、32…ROM、33…RAM、34…記憶手段、35…インタフェース、36…バス。

Claims (5)

  1. 乗員の荷重情報を出力する荷重センサから出力された荷重情報に基づいて前記乗員の頭部の運動量を算出し、前記乗員の頭部の運動量が予め定められた閾値以上であると判定した場合に、前記乗員が酔い状態であると判定する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする、
    酔い予測システム。
  2. 前記閾値の値を変更する閾値変更手段と、
    を備えたことを特徴とする、
    請求項1に記載の酔い予測システム。
  3. 座面の前方側、後方側、右方側及び左方側の少なくとも2箇所以上に乗員の荷重情報を出力する荷重センサが設けられた車両用シートと、
    前記荷重センサから出力された荷重情報に基づいて前記乗員の頭部の運動量を算出し、前記乗員の頭部の運動量が予め定められた閾値以上であると判定した場合に、前記乗員が酔い状態であると判定する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする、
    車両。
  4. 乗員の荷重情報を出力する荷重センサから出力された荷重情報に基づいて前記乗員の頭部の運動量を算出し、前記乗員の頭部の運動量が予め定められた閾値以上であると判定した場合に、前記乗員が酔い状態であると判定する制御手段と、を備えたことを特徴とする酔い予測システムの制御方法であって、
    前記荷重センサから出力された荷重情報に基づいて前記乗員の頭部の運動量を算出し、前記乗員の頭部の運動量が予め定められた閾値以上であると判定した場合に、前記乗員が酔い状態であると判定する判定ステップと、
    を含むことを特徴とする、
    酔い予測システムの制御方法。
  5. 請求項4に記載の各ステップを1又は2以上のコンピュータに実行させるためのプログラム。
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