JP2017146788A - 異常判定装置および異常判定方法 - Google Patents

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明伯 堀口
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Abstract

【課題】運転者の異常を判定する精度を向上させることが可能な異常判定装置および異常判定方法を提供する。【解決手段】異常判定装置は、車両の運転席の座面における運転者の重心を算出する重心算出部と、重心が座面における所定範囲の外であるか否かを判定する重心位置判定部と、重心が所定範囲の外である場合、重心が所定範囲の外であることが運転者に異常が発生したことに起因することを示唆する示唆情報に基づき、運転者に異常があるか否かについて判定する判定部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、車両の運転者の異常を検知する異常判定装置および異常判定方法に関する。
車両の運転者が運転中に急病等により意識を失う状態、あるいは、急激な覚醒低下状態などの運転者の異常が発生し、運転ができなくなってしまうことにより、事故に至ることが問題となっている。そのため、運転者の異常を検出する装置が提案されている。
例えば、特許文献1には、車両に搭載されたカメラにより撮影した運転者の画像から、運転者の視線方向、顔の向き、および頭の位置を認識することによって、運転者が正常な運転状態にあるか否かを判定する装置が開示されている。
また、特許文献2には、運転席に作用する運転者の圧力分布の変化を検出し、その変化に基づいて運転者の覚醒状態を判定する装置が開示されている。
特開2005−62911号公報 特開2011−164825号公報
ところで、運転者は、異常が発生し、運転ができなくなる状態(運転不能状態)に陥ってしまった場合、通常の運転姿勢と異なる姿勢、例えば、運転席の前方、横方向または後方へ大きく傾いた姿勢をとる可能性がある。
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、カメラが撮影する運転者の画像に基づいて判定を行っているため、運転者が運転不能状態に陥って通常の運転姿勢と異なった姿勢をとり、カメラの撮像範囲の外に動いてしまうと、運転者の異常を正確に検出できないという問題があった。
上記特許文献2に記載の技術では、運転者が通常の運転姿勢と異なった姿勢をとった場合であっても、運転席に作用する運転者の圧力分布の変化を検出できるが、運転不能状態では無い運転者が大きく姿勢を変化させた場合に、誤って覚醒低下状態であると判定を行ってしまう場合がある。例えば、トラックやバスなどの大型車両では、運転者は、走行中に側方や後方確認のために大きく姿勢を変化させることがあるため、運転席に作用する運転者の圧力分布の変化から単純に覚醒状態を判定するだけでは、判定精度が低下してしまうという問題があった。
本発明の目的は、運転者の異常を判定する精度を向上させることが可能な異常判定装置および異常判定方法を提供することである。
本発明に係る異常判定装置は、
車両の運転席の座面における運転者の重心を算出する重心算出部と、
前記重心が前記座面における所定範囲の外であるか否かを判定する重心位置判定部と、
前記重心が前記所定範囲の外である場合、前記重心が前記所定範囲の外であることが前記運転者に異常が発生したことに起因することを示唆する示唆情報に基づき、前記運転者に異常があるか否かについて判定する判定部と、
を備える。
本発明に係る異常判定方法は、
車両の運転席の座面における運転者の重心を算出し、
前記重心が前記座面における所定範囲の外であるか否かを判定し、
前記重心が前記所定範囲の外である場合、前記重心が前記所定範囲の外であることが前記運転者に異常が発生したことに起因することを示唆する示唆情報に基づき、前記運転者に異常があるか否かについて判定する。
本発明によれば、運転者の異常を判定する精度を向上させることができる。
実施の形態1における車両の構成を示す機能ブロック図である。 実施の形態1における異常判定処理の一例を示すフローチャートである。 実施の形態2における車両の構成を示す機能ブロック図である。 実施の形態2における異常判定処理の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態1における車両100の構成を示す機能ブロック図である。本実施の形態における車両100は、例えば、運転者が乗車する運転席を収容するキャブと箱形の荷台とを有するトラック等の商用車両である。周知の構成なので詳しく図示しないが、車両100は、車両100を走行させる駆動系統の構成として、エンジン、クラッチ、変速機(トランスミッション)、推進軸(プロペラシャフト)、差動装置(デファレンシャルギヤ)、駆動軸(ドライブシャフト)および車輪を有する。エンジンの動力は、クラッチを経由して変速機に伝達され、変速機に伝達された動力は、推進軸、差動装置および駆動軸を介して車輪に伝達される。これにより、エンジンの動力が車輪に伝達されて車両100が走行する。
図1に示すように、車両100は、体圧センサ111、ステアリング角検出センサ112、アクセル開度検出センサ113、異常判定装置120を備える。
体圧センサ111は、運転席のシートの座面に複数個取付けられる。体圧センサ111は、運転者が着座中に座面に作用する運転者の体圧分布を検出する。ステアリング角検出センサ112は、運転者によるステアリング操作の角度を検出する。アクセル開度検出センサ113は、運転者によるアクセルペダルの踏み込み量を検出する。ステアリング操作の角度およびアクセルペダルの踏み込み量は、車両の挙動を示す挙動情報である。
異常判定装置120は、体圧センサ111が検出した体圧分布から運転者の座面上の重心の位置を算出し、算出した重心および車両の挙動を示す情報に基づいて、運転者に異常が発生したか否かを判定する。なお、本実施の形態における異常判定装置120が判定する運転者の異常とは、運転者が急病を発症して意識がなくなり運転操作ができない状態、運転者が心臓発作等の急病を発症して意識はあるものの運転操作ができない状態、運転者が覚醒低下により眠りについてしまい運転操作ができない状態等を含む。
異常判定装置120は、重心算出部121、重心分布算出部122、記憶部123、重心位置判定部124、異常判定部125を備える。
重心算出部121は、体圧センサ111が検出する体圧分布を所定間隔毎(例えば、0.5秒毎)に取得する。重心算出部121は、所定間隔毎に、体圧分布から運転者の座面上の重心を算出する。重心算出部121は、算出した重心を重心分布算出部122、重心位置判定部124へ出力する。
重心分布算出部122は、運転者に異常が発生していない運転開始から一定時間(例えば、10分間)の重心を重心算出部121から取得する。重心分布算出部122は、一定時間の重心から座面上における重心の頻度分布を算出する。また、重心分布算出部122は、重心の頻度分布から重心の平均および重心の標準偏差σを算出する。重心分布算出部122は、算出した頻度分布、重心の平均および標準偏差σを記憶部123へ記憶させる。重心分布算出部122における頻度分布、重心の平均および標準偏差σを算出する処理を学習処理と呼ぶ。
記憶部123は、重心分布算出部122が算出した頻度分布、重心の平均および標準偏差σを記憶する記録媒体である。重心の平均および標準偏差σは、重心位置判定部124によって読み出される。
重心位置判定部124は、重心が運転席の座面における所定範囲外であるか否かを判定する。具体的には、まず、重心位置判定部124は、重心の平均および標準偏差σを記憶部123から読み出す。重心位置判定部124は、記憶部123から読み出した標準偏差σを用いて、閾値を3σに設定する。重心位置判定部124は、重心算出部121から所定間隔毎に出力される重心と記憶部123から読み出した重心の平均との距離を算出する。そして、重心位置判定部124は、算出した距離が閾値以上か否かを判定する。
重心位置判定部124は、所定間隔毎に出力される重心に対して、この判定を実行する。算出した距離が閾値以上となった場合、重心位置判定部124は、内部のタイマ(図示せず)を起動し、算出した距離が閾値以上である状態が継続する時間を測る。そして、重心位置判定部124は、算出した距離が閾値以上である状態が一定時間(例えば、10秒〜30秒)継続した場合、重心が所定範囲外であることを示す判定結果を異常判定部125へ出力する。
異常判定部125は、重心が所定範囲外であることを示す判定結果を重心位置判定部124から取得した場合、重心が所定範囲外であることが運転者に異常が発生したことに起因することを示唆する示唆情報に基づき、運転者に異常が発生したか否かを判定する。
本実施の形態における示唆情報とは、車両100の挙動を示す挙動情報である。具体的には、挙動情報は、ステアリング操作の角度およびアクセルペダルの踏み込み量である。
異常判定部125は、ステアリング角検出センサ112から運転者によるステアリング操作の角度を取得する。異常判定部125は、アクセル開度検出センサ113から運転者によるアクセルペダルの踏み込み量を取得する。異常判定部125は、ステアリング操作の角度およびアクセルペダルの踏み込み量が異常値であるか否かに基づき、運転者に異常が発生したか否かを判定する。
例えば、異常判定部125は、ステアリング操作の角度およびアクセルペダルの踏み込み量が一定時間以上変化しない場合、運転者に異常が発生したと判定する。
異常判定部125は、運転者に異常が発生した場合、予め定められた緊急の制御を行う。例えば、異常判定部125は、図示しない車両駆動部に対して、車両を停止させる指示を行う。
重心算出部121、重心分布算出部122、重心位置判定部124、異常判定部125の各機能は、コンピュータプログラムにより実現され得る。具体的には、コンピュータが備えるCPU(Central Processing Unit)が、記憶装置に記憶されたプログラムをRAM(Random Access Memory)にコピーし、そのプログラムに含まれる命令をRAMから順次読み出して実行することにより、上述した各機能が実現される。
次に、図2を参照し、本実施の形態における異常判定処理の例について説明する。図2に示す異常判定処理は、車両が走行を開始し学習処理が完了した後に実行され、運転者が車両100を停止させるまで継続される。
まず、重心算出部121は、体圧センサ111が検出する体圧分布から運転者の座面上の重心を算出する(S100)。重心算出部121は、算出した重心を重心位置判定部124へ出力する。そして、異常判定処理は、S110へ移行する。
次に、重心位置判定部124は、重心が運転席の座面における所定範囲外の状態が一定時間続いたか否かを判定する(S110)。
判定の結果、重心が運転席の座面における所定範囲外の状態が一定時間続いていない場合(S110にてNO)、異常判定処理は、S100へ戻る。
判定の結果、重心が運転席の座面における所定範囲外の状態が一定時間続いた場合(S110にてYES)、重心位置判定部124は、重心が所定範囲外であることを示す判定結果を異常判定部125へ出力する。そして、異常判定処理は、S120へ移行する。
次に、異常判定部125は、車両の挙動を示すセンシング情報として、ステアリング角検出センサ112およびアクセル開度検出センサ113からそれぞれ運転者によるステアリング操作の角度および運転者によるアクセルペダルの踏み込み量を取得する(S120)。そして、異常判定処理は、S130へ移行する。
次に、異常判定部125は、取得したセンシング情報が異常値であるか否かを判定する(S130)。
判定の結果、取得したセンシング情報が異常値で無い場合(S130にてNO)、異常判定処理は、S100へ戻る。
判定の結果、取得したセンシング情報が異常値である場合(S130にてYES)、異常判定部125は、運転者に異常が発生したと判定する(S140)。そして、異常判定処理は、S150へ移行する。
次に、異常判定部125は、図示しない車両駆動部に対して、車両を停止させる指示を行う(S150)。
以上説明した異常判定処理によって、重心および車両の挙動を示す情報に基づいて、運転者に異常が発生したか否かが判定される。そして、運転者に異常が発生した場合に、車両を停止させる制御を行わせる。
以上詳しく説明したように、本実施の形態では、異常判定装置120は、車両100の運転席の座面における運転者の重心を算出する重心算出部121と、重心が座面における所定範囲の外であるか否かを判定する重心位置判定部124と、重心が所定範囲の外である場合、重心が所定範囲の外であることが運転者に異常が発生したことに起因することを示唆する示唆情報に基づき、運転者に異常があるか否かを判定する異常判定部125(判定部)と、を備える。
このように構成した本実施の形態によれば、運転者の重心の位置の変化と重心の変化の要因を判定するための示唆情報とを組み合わせて判定することにより、運転者の異常を判定する精度を向上させることができる。
また、このように構成した本実施の形態によれば、例えば、運転者が姿勢を大きく変えながら運転するような状況において、運転者に異常があるという誤った判定が行われることを防ぐことができる。
また、本実施の形態では、運転者に異常が発生していない場合、重心算出部121の算出結果に基づいて重心の頻度分布を算出し、算出した頻度分布に基づき所定範囲を算出する重心分布算出部122を更に備える。
このように構成した本実施の形態によれば、運転者毎に異なる重心の頻度分布に基づいて、所定範囲を決定することができるため、運転者に応じた判定を正確に行うことができる。
また、本実施の形態では、重心が所定範囲の外であることが運転者に異常が発生したことに起因することを示唆する示唆情報は、車両100の挙動を示す挙動情報である。詳細には、車両100の挙動を示す挙動情報とは、運転者によるアクセル操作量を示す情報および/または運転者によるステアリング操作量を示す情報である。
このように構成した本実施の形態によれば、運転者の重心の位置の変化と車両の挙動とを組み合わせて判定することにより、運転者に異常が発生し車両の挙動が乱れるような状況において運転者の異常を判定できる。
なお、本実施の形態において、挙動情報として、運転者によるステアリング操作の角度および運転者によるアクセルペダルの踏み込み量を用いる例について説明したが、本発明はこれに限定されない。挙動情報は、例えば、ブレーキペダルの踏み込み量、車両のヨーレート、エンジンの回転数等であってもよい。挙動情報は、1つであっても良いし、複数の組み合わせを用いても良い。
また、本実施の形態において、重心分布算出部122が運転開始から一定時間(例えば、10分間)の重心に基づいて、頻度分布、重心の平均および標準偏差σを算出する学習処理を行う例について説明したが、本発明はこれに限定されない。重心分布算出部122は、運転者に異常が発生していない場合であれば、学習処理を行うタイミングは運転開始に限定されない。また、重心分布算出部122は、運転者が前回車両を運転した際の頻度分布、重心の平均および標準偏差σを記憶部123に記憶しておき、運転者が乗車する度に読み出すような構成であってもよい。また、重心分布算出部122は、運転者毎に区別して、頻度分布、重心の平均および標準偏差σを記憶部123に記憶しておいてもよい。
また、本実施の形態において、所定範囲を示す閾値を3σとして設定する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。閾値は、座面のサイズ、車両のサイズ、運転者等に応じて変更してもよい。あるいは、標準偏差σを用いずに、予め決められた値を閾値として設定してもよい。
また、本実施の形態では、運転者に異常が発生した場合には、車両を停止させる制御を行う例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、車両を停止させる制御を行う代わりに、運転者を管理する事業者の中央管理センター等に対して、運転者に異常が発生した旨を通知してもよい。あるいは、車両を徐行させる制御や、車両が外部に向けて警告音を発する制御を行っても良い。
(実施の形態2)
実施の形態1では、重心が所定範囲の外であることが運転者に異常が発生したことに起因することを示唆する示唆情報として、車両100の挙動を示す挙動情報を用いる構成について説明した。本実施の形態2では、示唆情報として、運転者からの応答結果の情報を用いる構成について説明する。
図3は、本実施の形態2における車両100の構成を示す機能ブロック図である。なお、図3において、図1と同様の構成については、同一の符番を付し、その説明を省略する。図3に示す異常判定装置220は、図1に示した異常判定装置120の異常判定部125が異常判定部126に置き換わった構成をとる。また、図3に示す異常判定部126は、図1に示したステアリング角検出センサ112およびアクセル開度検出センサ113の代わりに、スピーカ114およびマイク115と接続する。
スピーカ114、マイク115は、運転席を収容するキャブ内に設けられる。スピーカ114は、音声を出力するデバイスであり、マイク115は、音声を取得するデバイスである。
異常判定部126は、重心が所定範囲外であることを示す判定結果を重心位置判定部124から取得した場合、運転者に対して応答を要求する音声メッセージをスピーカ114から出力する。そして、異常判定部126は、スピーカ114から音声メッセージを出力してから一定時間(例えば、10秒〜30秒)の音声をマイク115から取得する。運転者がスピーカ114から出力された音声メッセージに対して、音声での応答を行った場合、運転者からの応答は、異常判定部126が取得する一定時間の音声に含まれる。
異常判定部126は、マイクから取得した一定時間の音声に運転者からの応答が含まれるか否かを判定する。この判定は、例えば、取得した音声に対して音声解析等を行い、運転者の声が含まれるか否かに基づいて行われる。運転者からの応答が含まれていない場合、異常判定部126は、運転者に異常が発生したと判定する。運転者からの応答が含まれている場合、異常判定部126は、運転者に異常が発生していないと判定する。
異常判定部126は、運転者に異常が発生した場合、予め定められた緊急の制御を行う。例えば、異常判定部126は、図示しない車両駆動部に対して、車両を停止させる指示を行う。
次に、図4を参照し、本実施の形態における異常判定処理の例について説明する。図4に示す異常判定処理は、車両が走行を開始し学習処理が完了した後に実行され、運転者が車両100を停止させるまで継続される。
まず、重心算出部121は、体圧センサ111が検出する体圧分布から運転者の座面上の重心を算出する(S200)。重心算出部121は、算出した重心を重心位置判定部124へ出力する。そして、異常判定処理は、S210へ移行する。
次に、重心位置判定部124は、重心が運転席の座面における所定範囲外の状態が一定時間続いたか否かを判定する(S210)。
判定の結果、重心が運転席の座面における所定範囲外の状態が一定時間続いていない場合(S210にてNO)、異常判定処理は、S200へ戻る。
判定の結果、重心が運転席の座面における所定範囲外の状態が一定時間続いた場合(S210にてYES)、重心位置判定部124は、重心が所定範囲外であることを示す判定結果を異常判定部126へ出力する。そして、異常判定処理は、S220へ移行する。
次に、異常判定部126は、スピーカ114から運転者からの応答を要求する音声メッセージを出力する(S220)。そして、異常判定処理は、S230へ移行する。
次に、異常判定部126は、マイク115から音声を取得する(S230)。そして、異常判定処理は、S240へ移行する。
次に、異常判定部126は、マイク115から取得した音声に基づき、運転者からの応答の有無を判定する(S240)。
判定の結果、運転者からの応答が有る場合(S240にてNO)、異常判定処理は、S200へ戻る。
判定の結果、運転者からの応答が無い場合(S240にてYES)、異常判定部126は、運転者に異常が発生したと判定する(S250)。そして、異常判定処理は、S260へ移行する。
次に、異常判定部126は、図示しない車両駆動部に対して、車両を停止させる指示を行う(S260)。
以上説明した異常判定処理によって、重心および運転者からの応答結果に基づいて、運転者に異常が発生したか否かが判定される。そして、運転者に異常が発生した場合に、車両を停止させる制御を行わせる。
以上詳しく説明したように、本実施の形態2では、運転者に応答を求める音声を出力するスピーカ114(音声出力部)を備え、異常判定部126は、スピーカ114(音声出力部)により音声が出力された場合における運転者の応答を示唆情報として取得し、運転者に異常があるか否かについて判定する。
このように構成した本実施の形態2によれば、運転者の重心の位置の変化と運転者からの応答結果とを組み合わせて判定することにより、運転者の異常を判定する精度を向上させることができる。
なお、本実施の形態2では、運転者へ応答を求める音声メッセージを出力し、運転者からの応答を音声で取得する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、運転者へ応答を求めるメッセージを運転席に設けられるタッチパネル式の表示装置に表示し、運転者からの応答を表示装置への操作結果として取得する構成であってもよい。運転者へのメッセージの通知方法および運転者からの応答の取得方法については限定されない。
なお、上記各実施の形態の異常を判定する方法は、適宜組み合わせてもよい。例えば、異常判定の際に、車両の挙動を示す情報に基づいて判定を行った後、運転者からの応答結果を示す情報に基づいて判定を行っても良い。各実施の形態を組み合わせる場合、判定の順番についてはこれに限定されない。
本発明は、運転者の異常を判定する精度を向上させることが可能な異常判定装置および異常判定方法として有用である。
100 車両
120、220 異常判定装置
111 体圧センサ
112 ステアリング角検出センサ
113 アクセル開度検出センサ
114 スピーカ
115 マイク
121 重心算出部
122 重心分布算出部
123 記憶部
124 重心位置判定部
125、126 異常判定部

Claims (7)

  1. 車両の運転席の座面における運転者の重心を算出する重心算出部と、
    前記重心が前記座面における所定範囲の外であるか否かを判定する重心位置判定部と、
    前記重心が前記所定範囲の外である場合、前記重心が前記所定範囲の外であることが前記運転者に異常が発生したことに起因することを示唆する示唆情報に基づき、前記運転者に異常があるか否かについて判定する判定部と、
    を備える、異常判定装置。
  2. 前記運転者に異常が発生していない場合、前記重心算出部の算出結果に基づいて前記重心の頻度分布を算出し、当該算出した頻度分布に基づき前記所定範囲を算出する重心分布算出部を更に備える、
    請求項1に記載の異常判定装置。
  3. 前記示唆情報は、前記車両の挙動を示す挙動情報である、
    請求項1または2に記載の異常判定装置。
  4. 前記挙動情報は、前記運転者によるアクセル操作量を含む、
    請求項3に記載の異常判定装置。
  5. 前記挙動情報は、前記運転者によるステアリング操作量を含む、
    請求項3に記載の異常判定装置。
  6. 前記運転者に応答を求める音声を出力する音声出力部を備え、
    前記判定部は、前記音声出力部により前記音声が出力された場合における前記運転者の応答を前記示唆情報として取得し、前記運転者に異常があるか否かについて判定する、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の異常判定装置。
  7. 車両の運転席の座面における運転者の重心を算出し、
    前記重心が前記座面における所定範囲の外であるか否かを判定し、
    前記重心が前記所定範囲の外である場合、前記重心が前記所定範囲の外であることが前記運転者に異常が発生したことに起因することを示唆する示唆情報に基づき、前記運転者に異常があるか否かについて判定する、
    異常判定方法。
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