JP2021125294A - 光分配器、照明用光源および装置 - Google Patents

光分配器、照明用光源および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】均一な強度もしくはパターニングされた照射領域で照明することができる照明装置または優れたパターニング精度で信号を表示し得る信号装置が備える照明光源が有する光分配器、かかる光分配器を有する信頼性に優れた照明用光源、および、かかる照明用光源を備える信頼性に優れた照明装置または信号装置からなる装置を提示すること。【解決手段】本発明の光分配器10は、発光素子20(光源)からの光を分配するものであり、発光素子20から光を入射する欠損部13a(入射部)と、照明光を出射する欠損部13b(第1出射部)と、欠損部13aに入射した光を照明光として欠損部13bに導く高屈折率部11(導光部)とを有し、欠損部13bは、照明光を出射する領域の面積が、欠損部13aに光が入射する領域の面積よりも大きいか、または、照明光を出射する領域の数が、欠損部13aに光が入射する領域の数よりも多い。【選択図】図1

Description

本発明は、光分配器、照明用光源および装置に関する。
近年、照明装置や信号装置において、省エネさらには発光素子ひいては装置の小型化、薄型化等の観点から、発光素子すなわち光源として発光ダイオード(LED)を用いることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、発光ダイオードは、発光する光を、前方に対して集中的に発する指向性が、白色電球や蛍光灯と比較して、極めて高い発光素子である。そのため、広範囲の照射領域もしくはパターニングされた照射領域を照明装置により照射する場合や、パターニングされた信号を信号装置により表示する場合には、これらの装置が備える基板上に、複数のLEDを配列させることでそれが実現されている。
ところが、これらの場合、点光源であるLEDが基板上に間隔を空けて配列されるため、均一な強度もしくはパターニングされた照射領域を照明することができなかったり、優れたパターニング精度で信号を表示することができないと言う問題があった。
特表2005−537665号公報
本発明の目的は、均一な強度もしくはパターニングされた照射領域で照明することができる照明装置または優れたパターニング精度で信号を表示し得る信号装置が備える照明光源が有する光分配器、かかる光分配器を有する信頼性に優れた照明用光源、および、かかる照明用光源を備える信頼性に優れた照明装置または信号装置からなる装置を提示することにある。
このような目的は、下記(1)〜(9)に記載の本発明により達成される。
(1) 光源からの光を分配して、分配された前記光源からの光を照明光として出射する光分配器であって、
前記光源からの光を入射する入射部と、
前記照明光を出射する第1出射部と、
前記入射部に入射した前記光源からの光を、多方向に分配して前記照明光を前記第1出射部に導く導光部とを有し、
前記第1出射部は、前記照明光を出射する領域の面積が、前記入射部に前記光源からの光が入射する領域の面積よりも大きいか、または、前記照明光を出射する領域の数が、前記入射部に前記光源からの光が入射する領域の数よりも多いことを特徴とする光分配器。
(2) 当該光分配器は、その全体形状が平板状をなし、
前記入射部は、当該光分配器の一方の面側から前記光源からの光を入射し、
前記第1出射部は、当該光分配器の他方の面側から前記照明光を出射するよう構成されている上記(1)に記載の光分配器。
(3) 当該光分配器の平面視において、前記入射部と、前記第1出射部とは、異なる位置に形成されている上記(2)に記載の光分配器。
(4) 当該光分配器の平面視において、前記入射部と重なる位置に配置された前記光源から出射された、前記光源からの光が前記入射部に入射する上記(3)に記載の光分配器。
(5) 当該光分配器の平面視において、前記第1出射部は、所定の形状にパターニングされている上記(3)または(4)に記載の光分配器。
(6) 当該光分配器の平面視において、前記入射部の少なくとも一部と重なる位置に形成された、前記照明光を出射する第2出射部を有している上記(3)ないし(5)のいずれかに記載の光分配器。
(7) 上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の光分配器と、
前記入射部に光を出射する前記光源とを有することを特徴とする照明用光源。
(8) 前記光源は、発光ダイオードである上記(7)に記載の照明用光源。
(9) 上記(7)または(8)に記載の照明用光源を有する照明装置または信号装置からなることを特徴とする装置。
本発明の光分配器を、照射装置が備える照明用光源が有する光分配器に適用することで、照明装置により照明される照射領域を均一な強度もしくはパターニングされたものとして照明することができる。または、信号装置が備える照明用光源が有する光分配器に適用することで、信号装置により表示される信号を、優れたパターニング精度で表示することができる。
本発明の照明用光源の第1実施形態を示す縦断面図である。 図1に示す照明用光源の平面図である。 図1に示す照明用光源が備える光分配器が有する第1出射部の他の構成例における平面視での形状を示す平面図である。 本発明の照明用光源の第2実施形態を示す縦断面図である。 本発明の照明用光源の第3実施形態を示す縦断面図である。 本発明の照明用光源を有し、本発明の装置が適用された、自動車のヘッドライトの実施形態を示す側面図である。
以下、本発明の光分配器、照明用光源および装置を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
本発明の光分配器は、光源からの光を分配して、分配された前記光源からの光を照明光として出射するものであり、前記光源からの光を入射する入射部と、前記照明光を出射する第1出射部と、前記入射部に入射した前記光源からの光を、多方向に分配して前記照明光を前記第1出射部に導く導光部とを有し、前記第1出射部は、前記照明光を出射する領域の面積が、前記入射部に前記光源からの光が入射する領域の面積よりも大きいか、または、前記照明光を出射する領域の数が、前記入射部に前記光源からの光が入射する領域の数よりも多いことを特徴とする。
本発明の光分配器を、照射装置が備える照明用光源が有する光分配器に適用することで、照明装置により照明される照射領域を均一な強度もしくはパターニングされたものとして照明することができる。または、信号装置が備える照明用光源が有する光分配器に適用することで、信号装置により表示される信号を、優れたパターニング精度で表示することができる。
以下では、まず、本発明の照明用光源、すなわち、本発明の光分配器を備える照明用光源について説明する。
<照明用光源>
<<第1実施形態>>
図1は、本発明の照明用光源の第1実施形態を示す縦断面図、図2は、図1に示す照明用光源の平面図、図3は、図1に示す照明用光源が備える光分配器が有する第1出射部の他の構成例における平面視での形状を示す平面図である。なお、以下の説明では、図1中の上側を「上」、下側を「下」と言う。また、図1、図2中のX方向を「左右方向」、Y方向を「前後方向」、Z方向を「上下方向」と言う。また、使用する図面(図1〜図3および以下で示す図を含む)は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大または縮小して表示している。
照明用光源100は、図1に示すように、光源(点光源)としての発光素子20と、この発光素子20の出射面側に配置され、発光素子20(光源)からの光を分配して、分配された光を照明光として出射する光分配器10とを有している直下型照明用光源である。
発光素子20は、光分配器10の入射面側(一方の面側)すなわち出射面の反対側(背面側)に配置され、前方に対して集中的に発光光を発する指向性が、白色電球や蛍光灯と比較して、極めて高い点光源としての発光ダイオード(LED)で構成されている。本発明の照明用光源は、このように発光素子20が点光源であるLEDで構成される場合に好適に適用される。以下、その詳細について説明する。
光分配器10は、本実施形態では、図2に示すように、その全体形状が平板状、より詳しくは、その平面視形状が正方形状の平板をなし、発光素子20側の入射面と発光素子20の反対側の出射面との双方が平坦面で構成されており、図1に示すように、平板状をなす高屈折率部11(コア部)と、高屈折率部11の周囲を覆うように層状に設けることで筒状をなす低屈折率部12(クラッド部)とを有しており、発光素子20から高屈折率部11に入射された光を高屈折率部11と低屈折率部12との界面で反射させることで、光分配器10内で伝送(伝搬)させることができる。
また、光分配器10は、その出射面から入射面に至るまでの部分を欠損させることにより形成された欠損部13aと、光分配器10の平面視において欠損部13aとは異なる位置に、入射面から出射面に至るまでの部分を欠損させることにより形成された欠損部13bとを備えている。そして、少なくとも高屈折率部11の欠損部13aおよび欠損部13bに臨む面は、それぞれ、高屈折率部11と、欠損部13aおよび欠損部13b内の空気との屈折率差に基づいて光を反射するミラー15a(傾斜面)およびミラー15b(傾斜面)を構成しており、これらミラー15aおよびミラー15bが光の光路を変更する光路変更部として機能する。
また、本実施形態では、欠損部13aは、図1に示すように、光分配器10の縦断面において三角形状をなすように形成されており、ミラー15aは、高屈折率部11の中心軸に対してほぼ45°で傾斜している。さらに、この欠損部13aは、図1、図2に示すように、光分配器10のほぼ中心部で、その縦断面が三角形を形成する円錐形状をなすように形成されている。
さらに、欠損部13bは、図1に示すように、光分配器10の縦断面において三角形状をなすように形成されており、ミラー15bは、対向するミラー15aに対してほぼ平行となるように、高屈折率部11の中心軸に対してほぼ45°で傾斜している。また、この欠損部13bは、本実施形態では、図1、図2に示すように、光分配器10において、ほぼ中心部に設けられた欠損部13aを取り囲むように、その外側で、円環状に形成されている。
高屈折率部11と低屈折率部12とを有する光分配器10を、このような欠損部13a、13bを有する構成とすることで、図1中の矢印で示すように、発光素子20から上方に向かって出射された光は、その直上に位置している欠損部13aを介して光分配器10の入射面(一方の面)側から入射する。その後、欠損部13aが備えるミラー15aにより、その光路がほぼ90°で変更(屈曲)された後、高屈折率部11(光分配器10)内を伝送され、光分配器10において、中心部に形成された欠損部13aを取り囲むように、その外側に円環状に設けられた欠損部13bが備えるミラー15bで上方に向かって光路がほぼ90°で変更された後、光分配器10の出射面(他方の面)側から照明光として出射する。
すなわち、発光素子20からの光は、光分配器10の入射面側から、欠損部13aを介して光分配器10に入射し、その後、光分配器10(高屈折率部11)内を、平面視において2次元的に広げて(分散させて)伝送された後に、光分配器10の出射面側から、欠損部13bを介して照明光として出射される。
かかる構成をなす光分配器10において、欠損部13aは、発光素子20からの光を光分配器10(高屈折率部11)に入射する入射部を構成し、欠損部13bは、発光素子20からの光を照明光として出射する第1出射部を構成し、高屈折率部11は、欠損部13a(入射部)に入射した発光素子20からの光を、平面視において2次元的に広げて、多方向に分配することにより、照明光として欠損部13b(第1出射部)に導く導光部を構成する。
この時、本実施形態では、第1出射部として機能する欠損部13bは、中心部に形成された、入射部として機能する欠損部13aを取り囲むように、その外側に円環状に設けられている。
そのため、第1出射部としての欠損部13bは、照明光を出射する領域の面積が、入射部としての欠損部13aに発光素子20からの光が入射する領域の面積よりも大きくなる。したがって、光分配器10を備える照明用光源100を、後述するヘッドライト201のような照明装置が備える光源として用いた場合には、発光素子20(LED)を光源として単独で用いた場合と比較して、照明装置により照射される照射領域の大きさを大きくすることができるとともに、この照射領域を均一な強度で照射することができる。すなわち、照明用光源100は、前記効果を有する面光源としての機能を発揮する。また、1つの発光素子20(LED)を用いて、大きい照射領域を照射することが可能となる。そのため、光分配器10を省略して、この照射領域を複数の発光素子20を用いて照射する場合と比較して、照明用光源としての省エネ化を図ることができる。
また、本実施形態では、図2に示すように、第1出射部として機能する欠損部13bは、中心部に形成された欠損部13a(入射部)を取り囲むように、その外側に円環状に設けられている。すなわち、欠損部13bは、その平面視形状が円形をなしているが、かかる形状をなす場合に限定されず、例えば、図3に示すように、その平面視形状が、三角形、四角形、C字、L字、半円、さらには、1つまたは2つ以上(図3では4つ)の直線もしくは点をなすもののように、所定の形状にパターニングされたものであってもよい。これらのうち、平面視形状が、三角形、四角形、C字、L字または半円をなす欠損部13bを形成することで、欠損部13bにおいて、照明光が出射される領域の面積を、欠損部13aにおいて発光素子20からの光が入射する領域の面積よりも大きく設定することができる。また、平面視形状が、2つ以上の直線もしくは点をなすもので欠損部13bを形成することで、欠損部13bにおいて、照明光が出射される領域の数を、欠損部13aにおいて発光素子20からの光が入射する領域の数よりも多く設定することができる。
そして、上記の通り、欠損部13bの平面視における形状を適宜選択することで、光分配器10を備える照明用光源100を、照明装置が備える光源として用いた際に、照明装置により照射される照射領域を、所望の形状にパターニングされたものとして、照射することができる。また、1つの発光素子20(LED)を用いて、照射領域を、所望の形状にパターニングされたものとし得る。そのため、かかる観点からも、光分配器10を省略して、パターニングされた照射領域を複数の発光素子20を用いて照射する場合と比較して、照明用光源としての省エネ化を図ることができる。
さらに、かかる構成をなす光分配器10とすること、すなわち、光分配器10を、本実施形態のように、高屈折率部11、低屈折率部12、欠損部13aおよび欠損部13bを備える構成とすることで、光分配器10を、その全体形状が平板状をなすものとして形成することができる。したがって、光分配器として占有するスペースを小さくすることができるため、光分配器10ひいては照明用光源100の小型化(省スペース化)を図ることができる。
なお、光分配器10において、欠損部13a、欠損部13bは、前述の通り、高屈折率部11および低屈折率部12を欠損させた空気で構成される場合の他、屈折率が1に近い材料で充填されているものであってもよい。この場合、屈折率が1に近い材料としては、例えば、シリカエアロゲルのようなナノポーラス材料等が挙げられる。
なお、これら欠損部13a、欠損部13bの形成方法は、特に限定されないが、例えば、インプリント法、圧縮成形法、射出成形法、切削加工法、ダイシング法、レーザー加工法等、各種加工方法を用いることができる。
かかる構成をなす光分配器10において、高屈折率部11の高さhは、特に限定されないが、0.01mm以上2.0mm以下程度であるのが好ましく、0.05mm以上1.00mm以下程度であるのがより好ましい。これにより、高屈折率部11と低屈折率部12との界面で反射された照明光を、高屈折率部11内において高精度に伝送(伝搬)させることができる。また、光分配器10ひいては照明用光源100の小型化を確実に図ることができる。また、光分配器10における、欠損部13a、欠損部13bの加工性の向上を図ることができる。
また、光分配器10の平面視における、欠損部13aと欠損部13bとの離間距離rは、特に限定されないが、1.0mm以上200.0mm以下程度であるのが好ましく、2.0mm以上100.0mm以下程度であるのがより好ましい。これにより、第1出射部としての欠損部13bを、照明光が出射される領域の面積が大きいものとして、比較的容易に形成することができる。
さらに、高屈折率部11の高さhと欠損部13aと欠損部13bとの離間距離rとの関係を表す、r/hは、好ましくは2以上2000以下、より好ましくは4以上200以下の大きさに設定される。これにより、光分配器10ひいては照明用光源100の小型化を図りつつ、欠損部13bを、照明光が出射される領域の面積が大きいものとして、確実に形成することができる。また、光分配器10の形成性、および、欠損部13a、欠損部13bの加工性の向上を図ることができる。
また、高屈折率部11と低屈折率部12とは、互いに光の屈折率が異なり、その屈折率の差は、0.5%以上であるのが好ましく、0.8%以上であるのがより好ましい。これにより、高屈折率部11と低屈折率部12との界面において、照明光を高精度で反射させることができる。一方、上限値は、特に設定されなくてもよいが、好ましくは5.5%程度とされる。屈折率の差が前記下限値未満であると光を伝送する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えても、光の伝送効率のそれ以上の増大は期待できない。
上記のような構成をなす光分配器10において、高屈折率部11、低屈折率部12の各構成材料は、それぞれ、前述した屈折率差が生じる材料であれば特に限定されないが、具体的には、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ノルボルネン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂のような透明性を備える各種樹脂材料の他、石英ガラス、ホウケイ酸ガラスのようなガラス材料等を用いることができ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、高屈折率部11に含まれる主材料としては、特にポリカーボネート系樹脂であるのが好ましい。ポリカーボネート系樹脂は、透明性(透光性)や剛性等の機械的強度に富み、さらに耐熱性も高い材料である。そのため、高屈折率部11の主材料にポリカーボネート系樹脂を用いることで、高屈折率部11ひいては光分配器10における、透明性や耐衝撃性および耐熱性を向上させることができる。
このポリカーボネート系樹脂としては、各種のものを用いることができるが、中でも、芳香族系ポリカーボネート系樹脂であることが好ましい。芳香族系ポリカーボネート系樹脂は、その主鎖に芳香族環を備えており、これにより、高屈折率部11の強度をより優れたものとすることができる。
この芳香族系ポリカーボネート系樹脂は、例えば、ビスフェノールとホスゲンとの界面重縮合反応、ビスフェノールとジフェニルカーボネートとのエステル交換反応等により合成される。
ビスフェノールとしては、例えば、ビスフェノールAや、下記式(1)に示すポリカーボネートの繰り返し単位の起源となるビスフェノール(変性ビスフェノール)等が挙げられる。
Figure 2021125294
(式(1)中、Xは、炭素数1〜18のアルキル基、芳香族基または環状脂肪族基であり、RaおよびRbは、それぞれ独立して、炭素数1〜12のアルキル基であり、mおよびnは、それぞれ0〜4の整数であり、pは、繰り返し単位の数である。)
なお、前記式(1)に示すポリカーボネートの繰り返し単位の起源となるビスフェノールとしては、具体的には、例えば4,4’−(ペンタン−2,2−ジイル)ジフェノール、4,4’−(ペンタン−3,3−ジイル)ジフェノール、4,4’−(ブタン−2,2−ジイル)ジフェノール、1,1’−(シクロヘキサンジイル)ジフェノール、2−シクロヘキシル−1,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、2,3−ビスシクロヘキシル−1,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,1’−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)シクロヘキサン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
特に、ポリカーボネート系樹脂としては、ビスフェノールに由来する骨格を有するビスフェノール型ポリカーボネート系樹脂を主成分とするのが好ましい。かかるビスフェノール型ポリカーボネート系樹脂を用いることにより、高屈折率部11は、さらに優れた強度を発揮するものとなる。
また、高屈折率部11には、さらに、蛍光増白剤が含まれていてもよい。高屈折率部11を蛍光増白剤が含まれる構成とすることで、発光素子20(LED)の分光特性にあわせて、光分配器10により、発光素子20から入射面に入射した入射光を出射光として出射面から出射させる際に、白色系の光(出射光)をより確実に出射させることができる。
この蛍光増白剤としては、特に限定されないが、例えば、ベンゾフェノン型、ベンゾトリアゾール型、ヒドロキシフェニルトリアジン型およびベンゾオキザゾリルチオフェン型のものが挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、中でも、ベンゾオキザゾリルチオフェン型であることが好ましい。
高屈折率部11は、必要に応じて、上述した、透明樹脂および蛍光増白剤の他に、さらに、酸化防止剤、フィラー、可塑剤、光安定剤、紫外線吸収剤、熱線吸収剤、難燃剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。
また、低屈折率部12の構成材料は、高屈折率部11に対して、前述した屈折率差が生じる材料であれば特に限定されず、前述した構成材料の他、例えば、フッ化マグネシウム、フッ化アルミニウム、フッ化カルシウム、フッ化リチウムのような金属フッ化物材料、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンのような含フッ素樹脂材料等が挙げられる。
さらに、高屈折率部11の屈折率が1よりも大きくなっており、高屈折率部11と空気との間の屈折率差により、前述した屈折率差の大きさを維持し得る場合には、低屈折率部12の形成を省略することができる。この場合、高屈折率部11と空気との界面で照明光を反射させることで、高屈折率部11内において照明光を伝送(伝搬)させることができるため、欠損部13aが備えるミラー15aにより、高屈折率部11内に入射された照明光は、この高屈折率部11を介して、欠損部13bが備えるミラー15bから出射される。
ただし、本実施形態のように、光分配器10を、低屈折率部12を備えるものとすることで、高屈折率部11内における照明光の伝送効率の向上を図ることができる。
また、発光素子20の出射面から上方に向かって出射された光が、欠損部13aを介して光分配器10の入射面側から入射し得るように、欠損部13aは、発光素子20の直上に位置している。すなわち、光分配器10の平面視において、欠損部13a(入射部)は、発光素子20(光源)と重なる位置に配置されている。
そして、欠損部13aは、光分配器10の出射面から入射面に至るまでの部分を欠損させることにより形成されているが、入射面に至る位置での欠損部13aの形状を比較的鈍い形状をなすもの、もしくは、入射面に至る位置を比較的小さくすること等により、欠損部13aが備えるミラー15aで、発光素子20から出射された光を、全反射させて高屈折率部11に導入させることなく、前記光の一部を、欠損部13aを通過させて、光分配器10の出射面側から出射し得るように構成されているものであってもよい。
すなわち、光分配器10は、その平面視において、欠損部13a(入射部)の少なくとも一部と重なる位置に形成され、発光素子20からの光の一部を照明光として出射する第2出射部を有するものであってもよい。光分配器10を、このような第2出射部を有するものとすることで、光分配器10を備える照明用光源100により照射される照射領域の大きさの拡大を図ることができる。
<<第2実施形態>>
次に、本発明の照明用光源の第2実施形態について説明する。
図4は、本発明の照明用光源の第2実施形態を示す縦断面図である。
以下、第2実施形態の照明用光源について、第1実施形態の照明用光源との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第2実施形態の照明用光源100は、さらに、レンズ30を備えること以外は、前記第1実施形態の照明用光源100と同様である。
すなわち、図4に示すように、照明用光源100は、光分配器10の発光素子20とは反対の面側、換言すれば、光分配器10の出射面側に配置されたレンズ30を備えている。
このような構成においても、前記第1実施形態と同様の作用・効果を得ることができる。特に、光分配器10の出射面から出射された出射光を、レンズ30で集光させることができる。そのため、照明用光源100で照明する照射領域を所望の大きさに設定することができる。
なお、レンズ30の構成材料としては、前述した高屈折率部11および低屈折率部12の構成材料として挙げたのと同様のものを用いることができる。
<<第3実施形態>>
次に、本発明の照明用光源の第3実施形態について説明する。
図5は、本発明の照明用光源の第3実施形態を示す縦断面図である。
以下、第3実施形態の照明用光源について、第1実施形態の照明用光源との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第3実施形態の照明用光源100は、さらに、光拡散板40を備えること以外は、前記第1実施形態の照明用光源100と同様である。
すなわち、図5に示すように、照明用光源100は、光分配器10の発光素子20とは反対の面側、換言すれば、光分配器10の出射面側に配置された光拡散板40を備えている。
このような構成においても、前記第1実施形態と同様の作用・効果を得ることができる。特に、光分配器10の出射面から出射された出射光を、光拡散板40で拡散させることができる。そのため、照明用光源100で照明する照射領域を、より確実に拡大させることができるとともに、この照射領域をより均一な強度で照射することができる。
光拡散板40としては、前述した高屈折率部11および低屈折率部12の構成材料として挙げたものを主材料として、この主材料に、光拡散剤を分散させた構成をなすものを用いることができる。また、光拡散材を分散させたアクリル系樹脂、ウレタン系樹脂を前述した高屈折率部11および低屈折率部12の構成材料の表面に塗布したコート膜として形成し、光拡散板40としても良い。
このような光拡散剤は、粒子状、球状や板状、薄片状、鱗片状をなし、前記主材料に対して屈折率差を有するものであれば、いかなる構成材料で構成されるものであってもよいが、この構成材料としては、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、ケイ酸アルミニウムカリウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、二酸化ケイ素、酸化チタン、フッ化カルシウム、フッ化カリウムのような無機系材料、シリコーン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、オレフィン系樹脂のような有機系材料(樹脂系材料)が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、中でも、ポリオルガノシロキサン骨格を有するシリコーン系樹脂であることが好ましい。光拡散剤の構成材料としてシリコーン系樹脂(シリコーン系材料)を用いることで、前記主材料に対して屈折率差を有する光拡散剤を、比較的容易に形成することができる。
さらに、光拡散剤の平均粒径は、好ましくは0.5μm以上5μm以下、より好ましくは1.0μm以上3μm以下に設定される。
また、光拡散剤の光拡散板40における含有量は、好ましくは0.1wt%以上10wt%以下、より好ましくは1.0wt%以上5.0wt%以下に設定される。
<照明装置>
次に、上述した照明用光源100を備える照明装置(本発明の装置)を、自動車が備えるヘッドライトに適用した場合を一例に説明する。
図6は、本発明の照明用光源を有し、本発明の装置が適用された、自動車のヘッドライトの実施形態を示す側面図である。なお、以下の説明では、図6中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
図6に示すように、照明用光源100を備えるヘッドライト201(本発明の装置)は、自動車200の前方に搭載して用いられる。
このヘッドライト201は、本実施形態では、自動車200の前方において、前方を臨むように内蔵されており、これにより、照明用光源100から出射された光(照明光)を、ヘッドライト201から自動車200の前方に向かって照射させることができる。したがって、自動車200の前方に位置する障害物を含む景色を視認し得る、運転者Hの視界を、広範囲に確保することができる。
なお、ヘッドライト201は、前述した照明用光源100を1つ備えているものであってもよいし、配列された複数個の照明用光源100を備えるものであってもよい。
また、照明用光源100は、ヘッドライト201に限らず、リアバンパー等に内蔵されるフォグランプのような照明装置が備える光源にも適用することができ、さらに、自動車200の前方および後方に内蔵されるコーナリングランプや、自動車200の後方に内蔵されるブレーキランプのような信号装置が備える光源にも適用することができる。
さらに、本発明の装置は、図6の自動車のヘッドライトの他にも、スマートフォン、タブレット端末、時計、液晶表示装置等が備える照明装置にも適用できる他、信号機、電光掲示板、ディスプレイ等が備える信号装置にも適用することが可能である。
以上、本発明の光分配器、照明用光源および装置について説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。
例えば、本発明の光分配器において、各構成は、同様の機能を発揮し得る任意のものと置換することができ、あるいは、任意の構成のものを付加することができる。
10 光分配器
11 高屈折率部
12 低屈折率部
13a 欠損部
13b 欠損部
15a ミラー
15b ミラー
20 発光素子
30 レンズ
40 光拡散板
100 照明用光源
200 自動車
201 ヘッドライト
H 運転手

Claims (9)

  1. 光源からの光を分配して、分配された前記光源からの光を照明光として出射する光分配器であって、
    前記光源からの光を入射する入射部と、
    前記照明光を出射する第1出射部と、
    前記入射部に入射した前記光源からの光を、多方向に分配して前記照明光を前記第1出射部に導く導光部とを有し、
    前記第1出射部は、前記照明光を出射する領域の面積が、前記入射部に前記光源からの光が入射する領域の面積よりも大きいか、または、前記照明光を出射する領域の数が、前記入射部に前記光源からの光が入射する領域の数よりも多いことを特徴とする光分配器。
  2. 当該光分配器は、その全体形状が平板状をなし、
    前記入射部は、当該光分配器の一方の面側から前記光源からの光を入射し、
    前記第1出射部は、当該光分配器の他方の面側から前記照明光を出射するよう構成されている請求項1に記載の光分配器。
  3. 当該光分配器の平面視において、前記入射部と、前記第1出射部とは、異なる位置に形成されている請求項2に記載の光分配器。
  4. 当該光分配器の平面視において、前記入射部と重なる位置に配置された前記光源から出射された、前記光源からの光が前記入射部に入射する請求項3に記載の光分配器。
  5. 当該光分配器の平面視において、前記第1出射部は、所定の形状にパターニングされている請求項3または4に記載の光分配器。
  6. 当該光分配器の平面視において、前記入射部の少なくとも一部と重なる位置に形成された、前記照明光を出射する第2出射部を有している請求項3ないし5のいずれか1項に記載の光分配器。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の光分配器と、
    前記入射部に光を出射する前記光源とを有することを特徴とする照明用光源。
  8. 前記光源は、発光ダイオードである請求項7に記載の照明用光源。
  9. 請求項7または8に記載の照明用光源を有する照明装置または信号装置からなることを特徴とする装置。
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