JP2021124675A - 画像形成装置、及び画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】シートの残量に関わらず画像の品質の劣化を良好に抑制可能な画像形成装置を提供する。【解決手段】制御部は、少なくとも、シートの先端が転写位置に到達する時点から、シートの後端が収容部から排出される時点までの期間においては、印加部により転写ローラへ印加される転写電流の絶対値の大きさを、シートの残量に応じて調整する(S3)。即ち、制御部は、残量センサにより検出されるシートの残量が第1残量の場合よりも、残量が第1残量よりも少ない第2残量の場合の方が、転写電流の絶対値が大きくなるように設定する。【選択図】図5
Description
本発明は、画像形成装置、及び画像形成方法に関する。
従来、電子写真方式の画像形成装置においては、所定の転写バイアス(転写電流)が印加された転写ローラによって、感光体ドラムに形成されたトナー像を用紙に転写することで、用紙に画像を形成する。このとき、例えば高湿環境により用紙が含水している場合、転写ローラに印加された転写電流が、用紙を介して用紙に接触している部材へリーク電流として流れ込むことにより、画像不良が発生することがある。
そこで、上記リーク電流を測定するための電流測定部を設け、当該電流測定部により閾値よりも大きいリーク電流が測定された場合、転写電流の絶対値を変更して適切な値の転写電流を転写ローラに供給することで、画像不良の発生を抑制することができる画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、本願発明者は、給紙カセットから転写位置までの距離が用紙の長さよりも短い場合、給紙カセット内の用紙の残量に応じて上記したリーク電流の大きさが変化することに着目した。具体的には、給紙カセット内の用紙の残量が少なくなるほどリーク電流の流れる経路上の抵抗値が小さくなり、リーク電流が大きくなる。つまり、給紙カセット内の用紙の残量が変化することに伴ってリーク電流が変化することにより、画像の品質が劣化することがあり得ることが分かった。特許文献1の画像形成装置では、給紙カセット内の用紙の残量がリーク電流に与える影響については考慮されていない。
本発明は、上記した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、記録媒体の残量に関わらず画像の品質の劣化を良好に抑制可能な画像形成装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る画像形成装置は、シートを収容する収容部と、表面に現像剤像が形成される感光体と、転写位置において前記感光体との間で前記シートを挟持して搬送するとともに、転写電流又は転写電圧が印加されることにより、前記現像剤像を前記シートに転写する転写ローラと、前記転写電流又は前記転写電圧を前記転写ローラへ印加する印加部と、前記収容部内に収容された前記シートの残量を検出する残量センサと、制御部と、を備えている。前記制御部は、前記シートの先端が前記転写位置に到達する時点から、前記シートの後端が前記収容部から排出される時点までの期間を通過期間とすると、少なくとも前記通過期間においては、前記印加部により前記転写ローラへ印加される前記転写電流又は前記転写電圧の絶対値を設定する。前記絶対値は、前記残量センサにより検出される前記シートの残量が第1残量の場合よりも、前記残量が前記第1残量よりも少ない第2残量の場合の方が大きいことを特徴とする。
上記した構成の画像形成装置によれば、収容部内のシートの残量が第2残量の場合の転写電流又は転写電圧の絶対値が、シートの残量が第1残量の場合よりも大きい。そのため、シートの残量の減少に伴ってリーク電流が大きくなっても、シートに形成される画像の品質が劣化することを抑制できる。それゆえ、シートの残量に関わらず画像の品質の劣化を良好に抑制することができる。
また、本発明の一態様に係る画像形成装置では、前記絶対値は、前記残量センサにより検出される前記シートの残量が少なくなるほど、大きくなることが好ましい。
上記した構成の画像形成装置によれば、収容部内のシートの残量が少なくなるほど、転写電流又は転写電圧の絶対値を大きくすることで、シートの残量の減少に伴ってリーク電流が大きくなっても、シートに形成される画像の品質が劣化することを抑制できる。
また、本発明の一態様に係る画像形成装置は、前記絶対値は、前記残量センサにより検出される前記シートの残量が、複数の前記シートからなる単位量少なくなる毎に、規定値ずつ大きくなることが好ましい。
上記した構成の画像形成装置によれば、シートの残量に応じて、段階的に転写電流又は転写電圧を大きくさせることで、シートの残量の減少に伴ってリーク電流が大きくなっても、シートに形成される画像の品質が劣化することを抑制できる。
また、本発明の一態様に係る画像形成装置は、前記シートの種類に関する入力情報を受信する受信部を更に備えている。前記シートの種類には、第1シートと、前記第1シートよりも厚さが厚い第2シートが含まれている。前記制御部は、前記受信部により受信された前記入力情報が前記第1シートに関する情報である場合、前記単位量を第1単位量に設定し、前記受信部により受信された前記入力情報が前記第2シートに関する情報である場合、前記単位量を前記第1単位量よりも小さい第2単位量に設定する。
上記した構成の画像形成装置によれば、シートの厚さに応じて単位量が変更される、即ち、シートの厚さに応じて転写電流又は転写電圧の絶対値の更新頻度が変更されるため、シートの厚さに依らず、シートに形成される画像品質の劣化を抑制することができる。
また、本発明の一態様に係る画像形成装置は、前記シートの種類に関する入力情報を受信する受信部を更に備えている。前記シートの種類には、第1シートと、前記第1シートよりも厚さが厚い第2シートが含まれている。前記制御部は、前記受信部により受信された前記入力情報が前記第1シートに関する情報である場合、前記規定値を第1規定値に設定し、前記受信部により受信された前記入力情報が前記第2シートに関する情報である場合、前記規定値を前記第1規定値よりも大きな第2規定値に設定する。
上記した構成の画像形成装置によれば、シートの厚さに応じて転写電流又は転写電圧の変化量である規定値が変更されるため、シートの厚さに依らず、シートに形成される画像品質の劣化を抑制することができる。
また、本発明の一態様に係る画像形成装置は、前記シートの搬送方向における前記転写位置よりも上流側の所定位置に設けられ、前記所定位置における前記シートの有無を検出するシートセンサを更に備えている。前記制御部は、前記シートセンサからの検出信号に基づいて、前記通過期間を設定する。
上記した構成の画像形成装置によれば、転写位置よりも上流にあるセンサの検出結果に基づいて通過期間が設定されるため、リーク電流が発生する可能性がある通過期間だけ印加部により印加される転写電流又は転写電圧を大きくすることが可能となり、通過期間以外における転写電流の過多による転写残トナーの増加、異常放電の発生等に伴って、画像の品質が劣化することを抑制できる。
また、本発明の一態様に係る画像形成装置は、前記収容部に収容された前記シートを前記転写位置に向けて搬送する搬送ローラを更に備えている。前記シートセンサは、前記搬送ローラよりも前記シートの搬送方向上流側の第1位置に配置された第1シートセンサと、前記搬送ローラよりも前記シートの搬送方向下流側の第2位置に配置された第2シートセンサと、を有する。前記制御部は、前記第2シートセンサからの検出信号に基づいて前記シートの先端が前記第2位置を通過したと判断してから、前記第1シートセンサからの検出信号に基づいて前記シートの後端が前記第1位置を通過したと判断するまでの時間に基づいて、前記通過期間を設定する。
上記した構成の画像形成装置によれば、搬送ローラの下流側にある第2シートセンサと、搬送ローラの上流側にある第1シートセンサとの2つのシートセンサからの検出結果に基づいて、通過期間が設定される。これにより、通過期間が精度良く決定されるため、通過期間以外における転写電流の過多による転写残トナーの増加、異常放電の発生等に伴って、画像の品質が劣化することをより確実に抑制できる。
また、本発明の一態様に係る画像形成装置は、前記印加部は、前記転写ローラへ前記転写電流を印加するものであって、前記転写電流が一定となるように制御する電流制御回路を有する。
上記した構成の画像形成装置によれば、シートの残量に応じて設定された大きさの転写電流が、転写ローラへ安定して印加されるようにでき、シートの残量の減少に伴ってリーク電流が大きくなっても、シートに形成される画像の品質が劣化することを抑制できる。
本発明の一態様に係る画像形成方法は、シートに画像を形成する画像形成方法であって、収容部内に収容されたシートの残量を残量センサにより検出する残量検出工程と、前記シートの先端が転写位置に到達する時点から、前記シートの後端が前記転写位置を通過する時点までの期間を通過期間とすると、少なくとも前記通過期間において、転写ローラへ印加する転写電流又は転写電圧の絶対値が、前記残量検出工程により検出された前記シートの残量が第1残量の場合よりも、前記残量が前記第1残量よりも少ない第2残量の場合の方が大きくなるように、前記転写電流又は前記転写電圧を調整する調整工程と、前記調整工程により調整された前記転写電流又は前記転写電圧を前記転写ローラへ印加する印加工程と、前記収容部内に収容された前記シートを前記転写位置に搬送する搬送工程と、前記転写位置に搬送された前記シートに、前記印加工程により前記転写電流又は前記転写電圧が印加された前記転写ローラによって、感光体に形成された現像剤像を前記シートに転写することにより、画像を形成する画像形成工程と、を含むことを特徴とする。
上記した構成の画像形成方法によれば、収容部内のシートの残量が第2残量の場合の転写電流又は転写電圧の絶対値が、シートの残量が第1残量の場合よりも大きいため、シートの残量の減少に伴ってリーク電流が大きくなっても、シートに形成される画像の品質が劣化することを抑制できる。
本発明の一態様によれば、シートの残量に関わらず画像の品質の劣化を良好に抑制することができる。
〔実施形態1〕
以下、本発明の実施形態1に係る画像形成装置1について、図1〜図5を参照して説明する。
[画像形成装置の構成]
図1は、画像形成装置1の構成を示す概略図である。図1に示す画像形成装置1は、カラーレーザプリンタであり、シートPの片面又は両面に、所望のカラー画像又はモノクロ画像を形成して印刷を行うことが可能となっている。なお、画像形成装置1は、カラーレーザプリンタに限らず、例えばモノクロレーザプリンタであってもよい。また、シートPは、例えば普通紙である。
以下、本発明の実施形態1に係る画像形成装置1について、図1〜図5を参照して説明する。
[画像形成装置の構成]
図1は、画像形成装置1の構成を示す概略図である。図1に示す画像形成装置1は、カラーレーザプリンタであり、シートPの片面又は両面に、所望のカラー画像又はモノクロ画像を形成して印刷を行うことが可能となっている。なお、画像形成装置1は、カラーレーザプリンタに限らず、例えばモノクロレーザプリンタであってもよい。また、シートPは、例えば普通紙である。
画像形成装置1は、筐体10と、排出トレイ9と、排出口10Aとを備えている。印刷されたシートPは、排出口10Aを通って、排出トレイ9へ排出される。筐体10の内部には、シートPを収容する2つの収容部2と、ピックアップローラ41と、上流給送ローラ42と、下流給送ローラ43と、レジストローラ44と、排出ローラ45と、転写ローラ32Y,32M,32C,32Kと、感光体の一例である感光体ドラム33Y,33M,33C,33Kと、露光器34Y,34M,34C,34Kと、定着部5とが設けられている。なお、筐体10の上面には、操作パネル7が設けられている(図2参照)。操作パネル7は、表示部及び操作部等を有している。
収容部2は、上面が開放した箱状の部材であり、所定量のシートPを収容する。収容部2は、ユーザが手動で開閉できるように、図1の左右方向に摺動自在に配置されている。2つの収容部2には、サイズや紙質の異なるシートPがそれぞれ収容されている。なお、収容部2の個数や大きさは、適宜変更可能である。
ピックアップローラ41は、収容部2の上方に配置され、収容部2内に収容された複数枚のシートPの上端の一枚を適度な圧力で圧接して、上流給送ローラ42側へ搬送する。上流給送ローラ42は、ピックアップローラ41よりもシートPの搬送方向下流側に配置され、シートPを下流給送ローラ43側へ搬送する。
下流給送ローラ43は、上流給送ローラ42よりもシートPの搬送方向下流側に配置され、シートPをレジストローラ44側へ搬送する。レジストローラ44は、下流給送ローラ43により搬送されたシートPの先端の移動を一旦停止させた後、所定のタイミングにて転写位置Wに向けてシートPを搬送する。排出ローラ45は、排出口10Aの付近に配置され、シートPを排出トレイ9へ搬送する。実施形態1では、レジストローラ44は、搬送ローラの一例である。なお、上流給送ローラ42及び下流給送ローラ43が搬送ローラの一例であってもよい。
上記したピックアップローラ41、上流給送ローラ42、下流給送ローラ43、レジストローラ44、排出ローラ45は、図示しないモータに接続されており、モータからの駆動力により回転駆動する。
レジストローラ44よりもシートPの搬送方向下流側には、一対のベルトローラ30に巻回された搬送ベルトVが設けられている。一対のベルトローラ30のうち一方は、図示しない駆動モータからの駆動力が伝達されることで回動する。搬送ベルトVは、一対のベルトローラ30が回動することにより循環駆動する。搬送ベルトVの内側には、シートPの搬送方向の上流から下流に向けて、4つの転写ローラ32Y,32M,32C,32Kが配置されている。搬送ベルトVは、図1の左側から右側に向かって水平方向にシートPを搬送する。なお、搬送ベルトVがなくてもよく、転写ローラ32Y,32M,32C,32Kを含む複数のローラを用いてシートPを搬送するようにしてもよい。
また、各転写ローラ32Y,32M,32C,32Kと対向する位置には、シートPの搬送方向上流側から順に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及び、ブラック(K)の各色に対応した4つの感光体ドラム33Y,33M,33C,33Kが配置されている。感光体ドラム33Y,33M,33C,33Kは、図示しない駆動モータからの駆動力により回転駆動される。なお、感光体ドラム33Y,33M,33C,33Kの配置順は、これに限定されず、適宜変更可能である。
各感光体ドラム33Y,33M,33C,33Kの表面は、帯電器(図示しない)によって一様に帯電される。これら感光体ドラム33Y,33M,33C,33Kに、各色に対応した後述する露光器34Y、34M,34C,34Kから光が照射されることにより露光が行われる。露光器34Y、34M,34C,34Kにより露光されることで、シートPに印刷される画像データの静電潜像が、各感光体ドラム33Y,33M,33C,33Kの表面に形成される。
4つの露光器34Y、34M,34C,34Kは、上記した4つの感光体ドラム33Y,33M,33C,33Kのそれぞれに対応する位置に設けられている。4つの露光器34Y、34M,34C,34Kは、各感光体ドラム33Y,33M,33C,33Kに対して、光を照射することにより露光を行う。4つの露光器34Y、34M,34C,34Kとしては、例えばLED露光ヘッドを採用することができる。露光器34Y、34M,34C,34KによりシートPに形成すべき画像データの静電潜像が各感光体ドラム33Y,33M,33C,33Kの表面に形成される。
そして、トナーカートリッジ(図示しない)に収容されたトナーが、現像器(図示しない)を介して、各感光体ドラム33Y,33M,33C,33Kに供給されることによって、各感光体ドラム33Y,33M,33C,33Kの表面に形成された静電剤像がトナー像(現像剤像)となる。なお、カラー印刷では、4つの感光体ドラム33Y,33M,33C,33Kにそれぞれトナー像が形成される。一方、モノクロ印刷では、感光体ドラム33Kにだけトナー像が形成される。
そして、4つの転写ローラ32Y,32M,32C,32Kには、印加部3により負極の転写電流が印加される。また、転写ローラ32Y,32M,32C,32Kは、図示しない駆動モータからの駆動力により回転駆動される。転写電流が印加された転写ローラ32Y,32M,32C,32Kと、感光体ドラム33Y,33M,33C,33Kとの間で、シートPが挟持されながら搬送される。これにより、感光体ドラム33Y,33M,33C,33Kの表面に形成されたトナー像(現像剤像)がシートPに転写される。
なお、実施形態1のように、カラープリンタの場合、各感光体ドラム33Y,33M,33C,33K及び各転写ローラ32Y,32M,32C,32KによりシートPが挟まれる領域に、それぞれ転写ニップが形成される。以下では特に断りが無い限り、これらの転写ニップのうち、シートPの搬送方向における最上流の転写ニップの位置を、単に「転写位置W」として説明する。
定着部5は、加熱ローラ51及び押圧ローラ52を有している。加熱ローラ51は、図示しない駆動モータからの駆動力により回転駆動され、電源(図示しない)から電力を供給されることで加熱される。押圧ローラ52は、加熱ローラ51に対向配置される。定着部5は、搬送されたシートPに対して、加熱ローラ51と押圧ローラ52との間で押圧力を与え、且つ加熱ローラ51により加熱することによって、シートPにトナー像を定着させる。
各印加部3Y,3M,3C,3Kは、転写ローラ32Y,32M,32C,32Kへそれぞれ転写電流を印加する。実施形態1では、印加部3は、シートPの残量に応じた大きさの転写電流を印加する(図4参照)。各印加部3Y,3M,3C,3Kは、それぞれ電流制御回路31Y,31M,31C,31Kを有している。電流制御回路31Y,31M,31C,31Kは、PWM(Pulse Width Modulation)制御を行うことによって、印加部3から転写ローラ32Y,32M,32C,32Kへ供給される転写電流が目標の値となるようにフィードバック制御を行う。なお、電流制御回路31M,31C,31Kは、共通の1つの回路であってもよい。
図2は、実施形態1に係る画像形成装置1のブロック図である。図2に示すように、制御部100は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、及びRAM(Random Access Memory)103等を備えている。制御部100は、画像形成装置1の各部に対する全般的な制御を行う。ROM102には、画像形成装置1を制御するための各種制御プログラムや各種設定等が記憶されている。RAM103は、各種制御プログラムが読み出される作業領域、及び画像データを一時的に記憶する記憶領域として利用される。
制御部100は、印加部3と、給送センサ61と、レジ前センサ62と、レジ後センサ63と、残量センサ64と、操作パネル7と、受信部の一例であるネットワークI/F8と電気的に接続されている。また、制御部100は、図示しないモータを介して、ピックアップローラ41と、上流給送ローラ42と、下流給送ローラ43と、レジストローラ44とを制御する。給送センサ61と、レジ前センサ62と、レジ後センサ63は、シートセンサの一例である。
ネットワークI/F8は、LAN等のネットワークに接続され、画像形成装置1用のドライバが組み込まれた外部装置との接続を可能にしている。画像形成装置1は、ネットワークI/F8を介して、シートPの種類に関する入力情報を含む印刷ジョブを受信可能である。
給送センサ61は、シートPの搬送経路において、上流給送ローラ42と下流給送ローラ43との間の第1位置X1におけるシートPの有無を検出するように配置されている。具体的には、給送センサ61は、第1位置X1を通過するシートPと接触することで回動するアクチュエータと、アクチュエータの回動状態を検出するフォトインタラプタとを有して構成されている。給送センサ61は、シートPが第1位置X1を通過している状態でオン信号を制御部100へ出力し、シートPが第1位置X1にない状態でオフ信号を制御部100へ出力する。
レジ前センサ62は、シートPの搬送経路において、下流給送ローラ43とレジストローラ44との間の所定位置におけるシートPの有無を検出するように配置されている。レジ前センサ62は、給送センサ61と同様にアクチュエータとフォトインタラプタとを有して構成されており、シートPが所定位置を通過している状態でオン信号を制御部100へ出力し、シートPが所定位置にない状態でオフ信号を制御部100へ出力する。
レジ後センサ63は、シートPの搬送経路において、レジストローラ44と転写位置Wとの間の第2位置X2におけるシートPの有無を検出するように配置されている。レジ後センサ63は、給送センサ61と同様にアクチュエータとフォトインタラプタとを有して構成されており、シートPが第2位置X2を通過している状態でオン信号を制御部100へ出力し、シートPが第2位置X2にない状態でオフ信号を制御部100へ出力する。
残量センサ64は、例えば光センサからなり、収容部2内に収容されたシートPの残量を検出する。残量センサ64は、シートPの残量に応じた信号を制御部100へ出力する。
[転写電流の制御]
図3は、実施形態1に係るシートPの残量と転写電流の増加量との関係を示すグラフである。転写電流の増加量とは、通常の転写電流(最小の転写電流)に対する増加量である。通常の転写電流とは、リーク電流が無い場合に、転写位置Wにおいて感光体ドラム33Yの表面に形成されたトナー像をシートPに転写するために必要な転写電流のことであり、例えば10μAに設定される。
図3は、実施形態1に係るシートPの残量と転写電流の増加量との関係を示すグラフである。転写電流の増加量とは、通常の転写電流(最小の転写電流)に対する増加量である。通常の転写電流とは、リーク電流が無い場合に、転写位置Wにおいて感光体ドラム33Yの表面に形成されたトナー像をシートPに転写するために必要な転写電流のことであり、例えば10μAに設定される。
図3に示すように、実施形態1では、制御部100は、シートPの残量が少なくなるほど、印加部3により転写ローラ32Yへ印加される転写電流の絶対値の大きさを増加させる。これは、収容部2内のシートPの残量が少なくなると、転写ローラ32Yへ印加された転写電流が、シートPを介して転写位置WよりもシートPの搬送方向の上流にてシートPに接触する部材、例えば収容部2に流れ易くなることを考慮しているからである。なお、実施形態1では、シートPとして普通紙を想定している。また、収容部2内のシートPの残量が最大でもリーク電流が発生する状態を想定し、残量が最大のときの転写電流の増加量を2.0μAと設定している。
実施形態1では、例えばシートPの残量が200枚の場合、転写電流を3.0μAだけ増加させ、13μAの転写電流を印加する。また、シートPの残量が減少して100枚になった場合、転写電流を通常時から4.0μAだけ増加させ、14.0μAの転写電流を印加する。このように、シートPの残量の減少に応じて転写電流を増加させることで、シートPの残量の減少に伴ってリーク電流が大きくなっても、シートPに形成される画像の品質が劣化することを抑制している。
なお、他の転写ローラ32M,32C,32Kについては、収容部2の出口からそれぞれの転写位置までの長さとシート長との関係により、転写電流の絶対値を増加させるか否か適宜決めればよい。具体的には、ピックアップローラ41とシートPが接触する位置から各転写ローラ32M,32C,32Kの転写位置までの長さがシート長よりも短い場合、転写ローラ32Yと同様に、印加する転写電流の絶対値を増加させても良い。
図4は、実施形態1に係る印加部3による転写電流の印加のタイミングを示すタイミングチャートである。図4に示すように、制御部100は、レジ後センサ63によりシートPの先端が検知された時点t2で、印加部3による転写ローラ32Yへの転写電流の印加を開始する。このときの転写電流は、通常の転写電流にシートPの残量に応じて決定される所定の増加量が加算された値となる。そして、制御部100は、給送センサ61によりシートPの後端が検知された時点t3で、シートPの残量に応じた転写電流の増加を終了する。そして、レジ後センサ63によりシートPの後端が検知された時点t4から所定時間経過後のt5で、印加部3による転写ローラ32Yへの転写電流の印加を終了する。これにより、少なくとも、シートPの先端が転写位置Wに到達する時点から、シートPの後端が収容部2から排出される時点までの「通過期間」においては、上述の通り、転写電流の調整を行うようにしている。これにより、シートPに形成される画像の品質の劣化することを確実に防止可能である。
[印刷動作の流れ]
次に、実施形態1における画像形成装置1の印刷動作の流れについて、図5を参照して説明する。図5は、画像形成装置1の印刷動作の流れを示すフローチャートである。図5に示すように、まず、制御部100は、ネットワークI/F8を介して、印刷ジョブを受信したか否かの判定を行う(S1)。印刷ジョブを受信していない場合(S1:NO)、S1を繰り返して行い、印刷ジョブを受信した場合(S1:YES)、制御部100は、残量センサ64からの検出信号に基づいて、収容部2内に収容されたシートPの残量を検出する残量検出工程を行う(S2)。
次に、実施形態1における画像形成装置1の印刷動作の流れについて、図5を参照して説明する。図5は、画像形成装置1の印刷動作の流れを示すフローチャートである。図5に示すように、まず、制御部100は、ネットワークI/F8を介して、印刷ジョブを受信したか否かの判定を行う(S1)。印刷ジョブを受信していない場合(S1:NO)、S1を繰り返して行い、印刷ジョブを受信した場合(S1:YES)、制御部100は、残量センサ64からの検出信号に基づいて、収容部2内に収容されたシートPの残量を検出する残量検出工程を行う(S2)。
そして、制御部100は、シートPの残量に応じて、転写電流の絶対値の大きさを調整する調整工程を行う(S3)。具体的には、制御部100は、予めROM102等に記憶されたシートPの残量と転写電流の増加量との関係(図3参照)を表すデータを用いることにより、シートPの残量に応じた転写電流の絶対値の大きさを求める。
S3の後、制御部100は、シートPの搬送を開始する(S4)。S4の搬送工程において、制御部100は、モータを駆動させることで、ピックアップローラ41及び上流給送ローラ42を回転させることにより、収容部2に収容されたシートPを搬送路R1へ搬送する。更に、制御部100は、モータを駆動させることで、下流給送ローラ43及びレジストローラ44を回転させることにより、シートPを転写位置W側へ搬送する。
続いて、制御部100は、レジ後センサ63からの検出信号に基づいて、シートPの先端が通過したことを検知すると(S5)、S3にて調整された転写電流を転写ローラ32Yへ印加する印加工程を行う(S6)。
そして、制御部100は、転写位置Wまで搬送されたシートPに画像を形成する画像形成工程を行う(S7)。なお、制御部100は、転写位置Wまで搬送されたシートPを、転写ローラ32Yと感光体ドラム33Yとの間で挟持して搬送した後、転写ローラ32M,32C,32Kと感光体ドラム33M,33C,33Kとの間で挟持して搬送することにより、各感光体ドラム33Y,33M,33C,33Kの表面に形成されたトナー像をシートPの所定の箇所に転写する。トナー像が転写されたシートPは、定着部5の加熱ローラ51と押圧ローラ52との間で挟持されながら搬送され、加熱及び押圧されることにより、シートPにトナー像が定着する。これにより、画像データに基づく画像がシートPへ形成される。
S7の後、制御部100は、給送センサ61からの検出信号に基づいて、シートPの後端が通過したことを検知すると(S8)、シートPの残量に応じた転写電流の増加を終了する。そして、図4に示すように、レジ後センサ63によりシートPの後端が検知された時点t4から、所定時間経過後のt5で、印加部3Yによる転写ローラ32Yへの転写電流の印加を終了する(S9)。
そして、制御部100は、印刷ジョブが最終ページか否かの判定を行う(S10)。印刷ジョブが最終ページでない場合(S10:NO)、S5に戻り、印刷ジョブが最終ページである場合(S10:YES)、図5に示すフローチャートを終了する。
なお、画像形成装置1により両面印刷を行う場合には、搬送路R1を経由して一方の面に所望の画像が形成されたシートPを、排出ローラ45まで搬送する。シートPの後端が分岐点U1を通過した後、排出ローラ45がシートPを挟持した状態で一旦停止する。その後、排出ローラ45の回転方向を切り換え、シートPの搬送方向を反転させてシートPを再搬送路R2に搬送する。そして、シートPを、搬送路R1の合流点U2で搬送路R1に戻す。これにより、シートPの表裏が反転され、もう一方の面に印刷が行われる。
以上説明した実施形態1における画像形成装置1では、制御部100は、少なくとも、シートPの先端が転写位置Wに到達する時点から、シートPの後端が収容部2から排出される時点までの通過期間においては、印加部3により転写ローラ32Yへ印加される転写電流の絶対値を、以下のように設定する。
即ち、残量センサ64により検出されるシートPの残量が第1残量の場合よりも、残量が第1残量よりも少ない第2残量の場合の方が、転写電流の絶対値が大きくなるようにする。即ち、収容部2内のシートの残量が少なくなるほど、転写電流の絶対値を大きくする。これにより、シートPの残量の減少に伴ってリーク電流が大きくなっても、シートPに形成される画像の品質が劣化することを抑制できる。それゆえ、シートPの残量に関わらず画像の品質の劣化を良好に抑制することができる。
また、制御部100は、搬送ローラの一例であるレジストローラ44の下流側にあるレジ後センサ63と、レジストローラ44の上流側、より詳しくは、下流給送ローラ43の上流側にある給送センサ61との2つのシートセンサからの検出結果に基づいて、印加部3Yにより転写電流を印加する期間を決める。これにより、通過期間以外における転写電流の過多による転写残トナーの増加、異常放電の発生等に伴って、画像の品質が劣化することを抑制できる。
また、各印加部3Y,3M,3C,3Kが、転写ローラ32Y,32M,32C,32Kへ印加される転写電流が一定となるように制御する電流制御回路31Y,31M,31C,31Kをそれぞれ有しているので、シートPの残量に応じて設定された大きさの転写電流を、転写ローラ32Y,32M,32C,32Kへ安定して印加できる。これにより、シートPの残量の減少に伴ってリーク電流が大きくなっても、シートPに形成される画像の品質が劣化することを抑制できる。
なお、実施形態1では、印刷ジョブが最終ページでない場合(S10:NO)、S5へ戻るものとしたが、これに限定されない。例えば、印刷ジョブが最終ページでない場合(S10:NO)、S2に戻り、再度、収容部2に収容されたシートPの残量を検出し、S3において、シートPの枚数が1枚少なくなった分だけ転写電流を増加するようにしてもよい。即ち、残量センサ64により検出されるシートPの残量が1枚少なくなる毎に、転写電流を連続的に大きくさせてもよい。
〔実施形態2〕
次に、本発明の実施形態2に係る画像形成装置について、図6〜図8を参照して説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
次に、本発明の実施形態2に係る画像形成装置について、図6〜図8を参照して説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
実施形態2の画像形成装置1では、2つの収容部2に、種類の異なるシートPがそれぞれ収容されている。具体的には、シートPの種類には、例えば、第1シートの一例である普通紙と、第2シートの一例である厚紙との2種類がある。普通紙の厚さは、例えば0.09mm程度である。これに対し、厚紙の厚さは、普通紙よりも厚く、例えば0.18mm程度である。
実施形態2の画像形成装置1では、制御部100は、印加部3により転写ローラ32Yへ印加される転写電流の絶対値の大きさを、シートPの減少に応じて段階的に増加させる。即ち、シートPの残量が単位量少なくなる毎に、転写電流の絶対値が規定値ずつ大きくなるように、転写電流の絶対値の大きさを調整する。
更に、シートPの種類によって、転写電流の増加の仕方が異なるようにしている。具体的には、図7に示すように、シートPが第1シート(普通紙)の場合には、シートPの残量が100枚減少する毎に、転写電流の絶対値を1.0μAずつ大きくさせる。一方、シートPが第2シート(厚紙)の場合には、シートPの残量が50枚減少する毎に、転写電流の大きさを1.0μAずつ大きくさせる。これは、厚紙の厚さが普通紙の厚さの2倍程度であることから、厚紙50枚分の厚さが普通紙100枚分の厚さに相当すると考慮しているからである。
[印刷動作の流れ]
図6及び図8は、本発明の実施形態2に係る画像形成装置1の印刷動作の流れを示すフローチャートである。図8に示すように、まず、制御部100は、ネットワークI/F8を介して、印刷ジョブを受信したか否かの判定を行う(S11)。印刷ジョブを受信していない場合(S11:NO)、S11を繰り返し行い、印刷ジョブを受信した場合(S11:YES)、制御部100は、印刷ジョブにて指定されたシートPの種類が第2シート(厚紙)か否かの判定を行う(S12)。
図6及び図8は、本発明の実施形態2に係る画像形成装置1の印刷動作の流れを示すフローチャートである。図8に示すように、まず、制御部100は、ネットワークI/F8を介して、印刷ジョブを受信したか否かの判定を行う(S11)。印刷ジョブを受信していない場合(S11:NO)、S11を繰り返し行い、印刷ジョブを受信した場合(S11:YES)、制御部100は、印刷ジョブにて指定されたシートPの種類が第2シート(厚紙)か否かの判定を行う(S12)。
印刷ジョブにて指定されたシートPの種類が第2シートでない場合(S12:NO)、即ち、シートPが第1シート(普通紙)である場合、制御部100は、「単位量」を第1単位量に設定し(S13)、「規定値」を例えば1.0μAに設定する(S14)。
一方、印刷ジョブにて指定されたシートPの種類が第2シート(厚紙)である場合(S12:YES)、制御部100は、「単位量」を第2単位量に設定し(S15)、「規定値」を例えば1.0μAに設定する(S16)。
S14又はS16の後、制御部100は、残量センサ64からの検出信号に基づいて、収容部2内に収容されたシートPの残量を検出する(S17)。そして、制御部100は、シートPの残量が「単位量」少なくなる毎に、転写電流の絶対値が規定値である1.0μAずつ大きくなるように、転写電流の大きさを調整する(S18)。
続いて、図6に示すフローチャートに移り、制御部100は、シートPの搬送を開始する(S21)。具体的には、制御部100は、モータを駆動させることで、ピックアップローラ41及び上流給送ローラ42を回転させることにより、収容部2に収容されたシートPを搬送路R1へ搬送する。更に、制御部100は、モータを駆動させることで、下流給送ローラ43及びレジストローラ44を回転させることにより、シートPを転写位置W側へ搬送する。
続いて、制御部100は、レジ後センサ63からの検出信号に基づいて、シートPの先端が通過したことを検知すると(S22)、S18にて調整された転写電流を転写ローラ32Yへ印加する印加工程を行う(S23)。なお、S23にて、他の転写ローラ32M,32C,32Kへも転写電流を印加する。そして、制御部100は、転写位置Wまで搬送されたシートPに画像を形成する画像形成工程を行う(S24)。
S24の後、制御部100は、給送センサ61からの検出信号に基づいて、シートPの後端が通過したことを検知すると(S25)、シートPの残量に応じた転写電流の増加を終了する。そして、図5に示すように、レジ後センサ63によりシートPの後端が検知された時点t4から、所定時間経過後のt5で、印加部3Yによる転写ローラ32Yへの転写電流の印加を終了する(S26)。
そして、制御部100は、印刷ジョブが最終ページか否かの判定を行う(S27)。印刷ジョブが最終ページでない場合(S27:NO)、S22に戻り、印刷ジョブが最終ページである場合(S27:YES)、図6に示すフローチャートを終了する。
以上説明した実施形態2における画像形成装置1においても、実施形態1と同様の効果を得ることができる。即ち、実施形態2における画像形成装置1では、印加部3により転写ローラ32Yへ印加される転写電流の絶対値は、残量センサ64により検出されるシートPの残量が単位量少なくなる毎に規定値ずつ大きくなる(図7参照)。このように、シートPの残量の減少に応じて、転写電流を段階的に大きくさせることで、シートPの残量の減少に伴ってリーク電流が大きくなっても、シートPに形成される画像の品質が劣化することを抑制できる。
特に、実施形態2では、制御部100は、印刷ジョブにて指定されたシートPの種類が第1シート(普通紙)である場合(S12:NO)、単位量を第1単位量に設定し(S13)、印刷ジョブにて指定されたシートPの種類が第2シート(厚紙)である場合(S12:YES)、単位量を第1単位量よりも小さい第2単位量に設定する(S15)。これにより、シートPの厚さに応じて単位量が変更される、即ち、シートPの厚さに応じて転写電流の絶対値の更新頻度が変更されるため、シートPの厚さに依らず、シートPに形成される画像品質の劣化を抑制することができる。
〔変形例1〕
次に、本発明の実施形態2の変形例1に係る画像形成装置1について、図9及び図10を参照して説明する。図9は、実施形態2の変形例1に係るシートPの残量と転写電流の増加量との関係を示すグラフである。図10は、実施形態2の変形例1に係る画像形成装置1の印刷動作の流れを示すフローチャートである。なお、説明の便宜上、上記実施形態2にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
次に、本発明の実施形態2の変形例1に係る画像形成装置1について、図9及び図10を参照して説明する。図9は、実施形態2の変形例1に係るシートPの残量と転写電流の増加量との関係を示すグラフである。図10は、実施形態2の変形例1に係る画像形成装置1の印刷動作の流れを示すフローチャートである。なお、説明の便宜上、上記実施形態2にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
実施形態2の変形例1における画像形成装置1では、厚紙の厚さが普通紙の厚さの2倍程度であることを考慮して、厚紙の場合の規定値を、普通紙の場合の規定値の2倍に設定している。即ち、図9に示すように、シートPが第1シート(普通紙)の場合には、シートPの残量が50枚減少する毎に、転写電流の絶対値を0.5μA(第1規定値)ずつ大きくさせる。一方、シートPが第2シート(厚紙)の場合には、シートPの残量が50枚減少する毎に、転写電流の大きさを1.0μA(第2規定値)ずつ大きくさせる。
[印刷動作の流れ]
実施形態2の変形例1における画像形成装置1では、制御部100による印刷動作の流れが実施形態2と異なる。変形例1では、実施形態2における図8に示すフローチャートのS11〜S18の代わりに、図10に示すフローチャートのS31〜S38を行う。
実施形態2の変形例1における画像形成装置1では、制御部100による印刷動作の流れが実施形態2と異なる。変形例1では、実施形態2における図8に示すフローチャートのS11〜S18の代わりに、図10に示すフローチャートのS31〜S38を行う。
図10に示すように、まず、制御部100は、ネットワークI/F8を介して、印刷ジョブを受信したか否かの判定を行う(S31)。印刷ジョブを受信していない場合(S31:NO)、S31を繰り返し行い、印刷ジョブを受信した場合(S31:YES)、制御部100は、印刷ジョブにて指定されたシートPの種類が第2シート(厚紙)か否かの判定を行う(S32)。
印刷ジョブにて指定されたシートPの種類が第2シート(厚紙)でない場合(S32:NO)、即ち、シートPが第1シート(普通紙)である場合、制御部100は、「規定値」を第1規定値(例えば0.5μA)に設定し(S33)、「単位量」を例えば50枚に設定する(S34)。
一方、印刷ジョブにて指定されたシートPの種類が第2シート(厚紙)である場合(S32:YES)制御部100は、「規定値」を第2規定値(例えば1.0μA)に設定し(S35)、「単位量」を例えば50枚に設定する(S36)。
S34又はS36の後、制御部100は、残量センサ64からの検出信号に基づいて、収容部2内に収容されたシートPの残量を検出する(S37)。そして、制御部100は、シートPの残量が単位量(この場合50枚)少なくなる毎に、転写電流の絶対値が規定値(この場合、0.5μA又は1.0μA)ずつ大きくなるように、転写電流の大きさを調整する(S38)。S38の後は、実施形態2と同様に、図6のフローチャートのS21〜S27を行う。
以上説明した実施形態2の変形例1に係る画像形成装置1では、制御部100は、印刷ジョブにて指定されたシートPの種類が第1シート(普通紙)である場合(S32:NO)、規定値を第1規定値に設定し(S33)、印刷ジョブにて指定されたシートPの種類が第2シート(厚紙)である場合(S32:YES)、規定値を第1規定値よりも大きな第2規定値に設定する(S35)。これにより、シートPの厚さに応じて転写電流の変化量である規定値が変更されるため、シートPの厚さに依らず、シートPに形成される画像品質の劣化を抑制することができる。
〔その他の実施形態〕
上記した画像形成装置1は、カラーレーザプリンタであるとしたが、これに限らず、他にも複合機、FAX装置等、印刷機能を備える装置であれば適用可能である。また、カラー画像又はモノクロ画像を専用に印刷する装置であってもよい。
上記した画像形成装置1は、カラーレーザプリンタであるとしたが、これに限らず、他にも複合機、FAX装置等、印刷機能を備える装置であれば適用可能である。また、カラー画像又はモノクロ画像を専用に印刷する装置であってもよい。
また、上記した実施形態1の画像形成装置1では、印加部3により、転写ローラ32Y,32M,32C,32Kへ転写電流を印加するものとしたが、これに限らず、転写ローラ32Y,32M,32C,32Kへ転写電圧を印加してもよい。この場合も、転写電流を印加する場合と同様に、シートPの残量の減少量に応じて、印加部3により印加する転写電圧の絶対値の大きさを増加させるようにすればよい。
また、上記した実施形態2では、シートPの残量が最大の状態において、第1シート(普通紙)では転写電流を増加させる一方、第2シート(厚紙)では転写電流を増加させないものとしたが、これに限定されない。例えば、シートPの残量が最大の状態においても、第2シート(厚紙)の転写電流を所定値(例えば0.5μA)だけ増加させるようにしてもよい。
また、上記した実施形態2では、シートPの一例として、普通紙又は厚紙であるとしたが、これに限定されない。シートPは、例えば、封筒やOHPシートであってもよい。また、実施形態2では、シートPが普通紙か厚紙かの違い、即ち、シートPの厚さの違い応じて転写電流の増加の仕方を変更させたが、これに限定されない。例えば、シートPの材質の違いに応じて、転写電流の増加の仕方を変更させてもよい。
本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 画像形成装置
2 収容部
3 印加部
8 ネットワークI/F(受信部)
31 電流制御回路
32Y,32M,32C,32K 転写ローラ
33Y,33M,33C,33K 感光体ドラム
44 レジストローラ
61 給送センサ
62 レジ前センサ
63 レジ後センサ
64 残量センサ
100 制御部
P シート
X1 第1位置
X2 第2位置
W 転写位置
2 収容部
3 印加部
8 ネットワークI/F(受信部)
31 電流制御回路
32Y,32M,32C,32K 転写ローラ
33Y,33M,33C,33K 感光体ドラム
44 レジストローラ
61 給送センサ
62 レジ前センサ
63 レジ後センサ
64 残量センサ
100 制御部
P シート
X1 第1位置
X2 第2位置
W 転写位置
Claims (9)
- シートを収容する収容部と、
表面に現像剤像が形成される感光体と、
転写位置において前記感光体との間で前記シートを挟持して搬送するとともに、転写電流又は転写電圧が印加されることにより、前記現像剤像を前記シートに転写する転写ローラと、
前記転写電流又は前記転写電圧を前記転写ローラへ印加する印加部と、
前記収容部内に収容された前記シートの残量を検出する残量センサと、
制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記シートの先端が前記転写位置に到達する時点から、前記シートの後端が前記収容部から排出される時点までの期間を通過期間とすると、少なくとも前記通過期間においては、前記印加部により前記転写ローラへ印加される前記転写電流又は前記転写電圧の絶対値を設定し、
前記絶対値は、
前記残量センサにより検出される前記シートの残量が第1残量の場合よりも、前記残量が前記第1残量よりも少ない第2残量の場合の方が大きいことを特徴とする画像形成装置。 - 前記絶対値は、
前記残量センサにより検出される前記シートの残量が少なくなるほど、大きくなることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記絶対値は、
前記残量センサにより検出される前記シートの残量が、複数の前記シートからなる単位量少なくなる毎に、規定値ずつ大きくなることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記シートの種類に関する入力情報を受信する受信部を更に備え、
前記シートの種類には、第1シートと、前記第1シートよりも厚さが厚い第2シートが含まれ、
前記制御部は、
前記受信部により受信された前記入力情報が前記第1シートに関する情報である場合、前記単位量を第1単位量に設定し、
前記受信部により受信された前記入力情報が前記第2シートに関する情報である場合、前記単位量を前記第1単位量よりも小さい第2単位量に設定することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。 - 前記シートの種類に関する入力情報を受信する受信部を更に備え、
前記シートの種類には、第1シートと、前記第1シートよりも厚さが厚い第2シートが含まれ、
前記制御部は、
前記受信部により受信された前記入力情報が前記第1シートに関する情報である場合、前記規定値を第1規定値に設定し、
前記受信部により受信された前記入力情報が前記第2シートに関する情報である場合、前記規定値を前記第1規定値よりも大きな第2規定値に設定することを特徴とする請求項3または4に記載の画像形成装置。 - 前記シートの搬送方向における前記転写位置よりも上流側の所定位置に設けられ、前記所定位置における前記シートの有無を検出するシートセンサを更に備え、
前記制御部は、
前記シートセンサからの検出信号に基づいて、前記通過期間を設定することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記収容部に収容された前記シートを前記転写位置に向けて搬送する搬送ローラを更に備え、
前記シートセンサは、
前記搬送ローラよりも前記シートの搬送方向上流側に配置された上流シートセンサと、
前記搬送ローラよりも前記シートの搬送方向下流側に配置された下流シートセンサと、を有し、
前記制御部は、
前記シートの先端を前記下流シートセンサが検出してから前記シートの後端を前記上流シートセンサが検出するまでの時間に基づいて、前記通過期間を設定することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。 - 前記印加部は、前記転写ローラへ前記転写電流を印加するものであって、前記転写電流が一定となるように制御する電流制御回路を有することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- シートに画像を形成する画像形成方法であって、
収容部内に収容されたシートの残量を残量センサにより検出する残量検出工程と、
前記シートの先端が転写位置に到達する時点から、前記シートの後端が前記収容部から排出される時点までの期間を通過期間とすると、少なくとも前記通過期間において、転写ローラへ印加する転写電流又は転写電圧の絶対値が、前記残量検出工程により検出された前記シートの残量が第1残量の場合よりも、前記残量が前記第1残量よりも少ない第2残量の場合の方が大きくなるように、前記転写電流又は前記転写電圧を調整する調整工程と、
前記調整工程により調整された前記転写電流又は前記転写電圧を前記転写ローラへ印加する印加工程と、
前記収容部内に収容された前記シートを前記転写位置に搬送する搬送工程と、
前記転写位置に搬送された前記シートに、前記印加工程により前記転写電流又は前記転写電圧が印加された前記転写ローラによって、感光体に形成された現像剤像を前記シートに転写することにより、画像を形成する画像形成工程と、
を含むことを特徴とする画像形成方法。
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JP2020019875A JP2021124675A (ja) | 2020-02-07 | 2020-02-07 | 画像形成装置、及び画像形成方法 |
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