JP2021124604A - 画像形成装置 - Google Patents

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有香里 太田
実 和田
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実 和田
正人 石野
Masato Ishino
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【課題】感光体ドラムの周面をクリーニングする機構を設けずに良質な画質を維持可能な非磁性一成分現像方式の画像形成装置を提供する。【解決手段】画像形成装置1は、装置本体10と感光体ドラム31と感光体ドラム31のドラム周面に対して所定間隔をおいて配置された帯電部32と装置本体10に着脱自在な、非磁性一成分の現像剤を収容する収容部330を含む現像部33と検知部902と現像剤の残量が閾値を下回ったことを検知部902が検知したときに画像形成動作を禁止して回収処理を行う回収制御部903とを備える。回収処理では、感光体ドラム31、現像ローラー331及び供給ローラー332が回転し、ドラム周面の電位を基準にしたときの現像ローラー331の周面の直流成分の電位と当該直流成分の電位を基準にしたときの供給ローラー332の周面の直流成分の電位とが共に現像剤と逆極性にされる。【選択図】図1

Description

本発明は、非磁性一成分現像方式の画像形成装置に関する。
従来から、現像ローラーと現像ローラーに接触する規制ブレードとの間で非磁性一成分のトナーを強く摩擦して帯電させ、当該帯電されたトナーを感光体ドラムの周面に供給することで現像を行う、非磁性一成分現像方式の画像形成装置が知られている。
このような画像形成装置では、シートに転写されずに残留したトナーやトナーの外添剤成分が感光体ドラムの周面に層状に堆積するフィルミングと呼ばれる現象が発生する虞がある。フィルミングが発生すると、露光時にフィルミングの発生個所の電位が十分に低下せず、静電潜像が適切な電位で形成されなくなる。これにより、静電潜像の位置にトナーが適切に付着せず、また、静電潜像以外の位置にトナーが付着する等して、シートに形成される画像に白抜けや地汚れ等の画像劣化が生じる虞がある。
このため、特許文献1では、フィルミングの発生を抑制する技術が提案されている。具体的には、感光体ドラムの周面をクリーニングする機構を設けず、印刷処理中の紙間のタイミングで、回転数を上げた現像ローラーで感光体ドラムの周面を研磨して、感光体ドラムの周面に残留したトナー等の異物を回収することが提案されている。
そこで、本発明者らは、上述した非磁性一成分現像方式の画像形成装置に、上述したフィルミングの発生を抑制する技術を適用して、良質な画質を維持可能な小型の画像形成装置を提供することについて検討を行った。
特開平10−240004号公報
しかし、特許文献1の技術では、印刷処理中の紙間のタイミングで、感光体ドラムの周面に付着した、削り粉、外添剤の外れたトナー及びシートに付着した紙粉や埃等の異物が回収される虞があった。その結果、以降の印刷処理時に、回収された異物が現像ローラーに再供給され、規制ブレードへの詰まりや白紙部へのかぶりを発生させる虞があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、感光体ドラムの周面をクリーニングする機構を設けずに、良質な画質を維持可能な非磁性一成分現像方式の画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の一局面に係る画像形成装置は、シートに画像を形成する画像形成動作を行う画像形成装置であって、装置本体と、軸周りに回転し、静電潜像が形成されるドラム周面を有し、当該ドラム周面に前記静電潜像を顕在化した現像剤像を担持する感光体ドラムと、前記ドラム周面に対して所定の間隔をおいて配置され、前記ドラム周面を帯電させる帯電部と、前記装置本体に着脱自在な現像部であって、非磁性一成分の現像剤を収容する収容部と、軸周りに回転し、前記ドラム周面と対向する第一周面を有し、当該第一周面に前記現像剤を担持する現像ローラーと、前記第一周面に当接し、前記第一周面に担持された前記現像剤の量を規制する規制ブレードと、前記収容部内において軸周りに回転し、前記第一周面と対向する第二周面を有し、当該第二周面に前記現像剤を担持する供給ローラーと、を備え、前記収容部内の前記現像剤を、前記第二周面から前記第一周面を介して前記ドラム周面に供給することで、前記静電潜像を前記現像剤像に顕在化する現像部と、前記収容部に収容されている前記現像剤の残量が所定の閾値を下回ったか否かを検知する検知部と、前記現像剤の残量が前記閾値を下回ったことを前記検知部が検知したときに、前記画像形成動作を禁止するとともに前記ドラム周面の付着物を前記収容部に回収する回収処理を行う回収制御部と、を備え、前記回収制御部は、前記回収処理において、前記感光体ドラム、前記現像ローラー及び前記供給ローラーを回転させ、前記帯電部を制御して、前記ドラム周面を所定電位に帯電させ、前記ドラム周面の電位を基準にしたときの前記第一周面の直流成分の電位である第一電位と、前記第一周面の直流成分の電位を基準にしたときの前記第二周面の直流成分の電位である第二電位と、が共に前記現像剤の極性と逆極性となるように、前記現像ローラー及び前記供給ローラーのそれぞれに所定の回収バイアスを印加する。
本構成によれば、収容部内の現像剤の残量が所定の閾値を下回ったときに、回収処理が行われる。回収処理では、ドラム周面の電位を基準にしたときに、第一周面の直流成分の電位が現像剤の極性と逆極性の第一電位となる。これにより、ドラム周面に付着した現像剤の極性と同極性の付着物を第一周面に移動させることができる。
また、回収処理では、第一周面の直流成分の電位を基準にしたときに、第二周面の直流成分の電位が現像剤と逆極性の第二電位となる。これにより、ドラム周面から第一周面に移動した、現像剤の極性と同極性の付着物を、収容部内の第二周面に移動させることができる。このように、回収処理では、現像剤の極性と同極性の付着物が、ドラム周面から第一周面を介して収容部内に回収される。したがって、本構成によれば、ドラム周面の付着物をクリーニングする機構を設ける必要性をなくすことができる。
また、本構成では、現像部が収容部を有し、装置本体に着脱自在である。そして、収容部内の現像剤の残量が閾値を下回り、以降の画像形成動作のために現像部の交換が必要になったときに、画像形成動作が禁止され、回収処理が行われる。これにより、交換が必要な現像部の収容部内に、ドラム周面の付着物を積極的に回収して、当該現像部を交換することができる。よって、本構成は、収容部内の現像剤の残量が閾値を下回る前に、画像形成動作が行われていない紙間時等に回収処理が行われる従来技術と比較して、以下の点で有利である。
つまり、本構成は、従来技術と比較して、ドラム周面の付着物に含まれる、外添剤の外れたトナー及びシートに付着した紙粉や埃等の異物が収容部に回収され、当該異物が以降の画像形成動作時に現像剤像の顕在化に利用されることを回避できる。これにより、異物の利用によって規制ブレードへの詰まりや白紙部へのかぶりが発生する可能性を低減し、良質な画質を維持することができる。
上記の構成において、軸周りに回転し、前記感光体ドラムの回転方向における前記現像ローラーよりも下流側の位置で前記ドラム周面と対向する周面を有し、当該周面と前記ドラム周面との間のニップ部を通過するシートに、前記ドラム周面に担持されている前記現像剤像を転写する転写ローラーを更に備え、前記回収制御部は、前記回収処理において、更に、前記ドラム周面の電位を基準にしたときの前記転写ローラーの周面の直流成分の電位である第三電位が、前記現像剤の極性と同極性となるように、前記転写ローラーに所定の転写バイアスを印加してもよい。
本構成によれば、回収処理において、ドラム周面の電位を基準にしたときに、感光体ドラムの回転方向における現像ローラーよりも下流側の位置で、転写ローラーの周面の直流成分の電位が、現像剤と同極性の第三電位となる。これにより、回収処理において、転写ローラーの周面に付着している現像剤をドラム周面に移動させ、転写ローラーの周面をクリーニングすることができる。また、回収処理において、現像ローラーによって回収しきれず、ドラム周面に付着している現像剤と同極性の付着物が、転写ローラーの周面に移動することを抑制することができる。このため、回収処理後に前記ニップ部を通過するシートの裏面が、転写ローラーの周面の付着物によって汚される可能性を低減できる。
上記の構成において、前記回収制御部は、前記回収処理において、前記第一電位の絶対値を、前記第二電位の絶対値よりも大きくしてもよい。
本構成によれば、回収処理において、ドラム周面と第一周面との間に第一電位の電位差が生じることで、ドラム周面の付着物が第一周面に移動する。その後、第一周面と第二周面との間に、絶対値が第一電位よりも小さい第二電位の電位差が生じる。これにより、ドラム周面から第一周面に移動した付着物のうちの一部だけを、第二周面に移動させることができる。その結果、第二周面に移動せずに第一周面に残った付着物で、ドラム周面の付着物を効率良く掻き取ることができる。
上記の構成において、前記規制ブレードの電位と前記第二周面の電位とを同電位にするか否かを切り替える切替機構を更に備え、前記回収制御部は、前記回収処理において、前記切替機構を制御して、前記規制ブレードの電位と前記第二周面の電位とを同電位にするように切り替えてもよい。
本構成では、回収処理において、規制ブレードの電位と第二周面の電位とが同電位になるように切り替えられる。このため、回収処理において、第一周面から第二周面に移動しきれなかった付着物を、規制ブレードに移動させることができる。これにより、規制ブレードの電位と第二周面の電位とを同電位にしない場合よりも多くの付着物を、現像部内に回収することができる。
尚、上述のように、本構成では、収容部内の現像剤の残量が閾値を下回り、以降の画像形成動作のために現像部の交換が必要になったときに、画像形成動作が禁止され、回収処理が行われる。このため、上述のように、回収処理において規制ブレードに付着物が移動したとしても、当該規制ブレードを含む現像部を交換することで、以降の画像形成動作において画質が劣化することを回避することができる。
上記の構成において、前記回収制御部は、印字率が異なる複数の画像のそれぞれについて、前記感光体ドラム及び前記現像部を用いてシートに連続して画像を形成した場合における、前記感光体ドラムの駆動時間と、前記ドラム周面における付着物の付着量と、の関係を示すフィルミング特性と、前記感光体ドラム及び前記現像ローラーを駆動し続けた場合における、前記感光体ドラムの駆動時間と、前記ドラム周面の厚さの変化量と、の関係を示す膜厚変化特性と、に基づいて、前記回収処理の実行時間を決定してもよい。
本構成によれば、収容部内の現像剤の残量が所定の閾値を下回ったことが検知されてから、フィルミング特性及び膜厚変化特性に基づいて決定された実行時間が経過するまでの間、回収処理が実行される。このため、フィルミング特性が示す、印字率が異なる複数の画像のそれぞれについて、シートに連続して画像を形成した場合における、感光体ドラムの駆動時間と、ドラム周面における付着物の付着量と、の関係、及び、膜厚変化特性が示す、感光体ドラム及び現像ローラーを駆動し続けた場合における、感光体ドラムの駆動時間と、ドラム周面の厚さの変化量と、の関係を加味して、適切な時間だけ回収処理を実行することができる。その結果、ドラム周面の付着物を適切に除去することができる。
上記の構成において、前記回収制御部は、下記式を用いて前記実行時間を決定する、
Figure 2021124604
(ここで、Tは、前記実行時間を示し、Aは、前記現像部を用いて形成された画像の平均印字率、Bは、前記現像部の駆動時間、Cは、一分当たりに画像が形成されるシートの枚数、Dは、前記現像部が前記装置本体に装着されてから前記現像剤の残量が前記閾値を下回ったことが前記検知部によって検知されるまでの間、画像が形成されたシートの枚数、αは、前記フィルミング特性に基づく、一秒当たりに前記ドラム周面に付着する付着物の付着量としての付着物の厚さ、βは、前記膜厚変化特性に基づく、一秒当たりの前記ドラム周面の厚さの変化量、を示す。)
本構成によれば、収容部内の現像剤の残量が所定の閾値を下回ったことが検知されてから、上記式に基づいて決定された実行時間が経過するまでの間、回収処理が行われる。このため、上記式の右辺に含まれる、現像部を用いて形成された画像の平均印字率(A)、現像部の駆動時間(B)、一分当たりに画像が形成されるシートの枚数(C)、現像部が装置本体に装着されてから現像剤の残量が閾値を下回ったことが検知部によって検知されるまでの間、画像が形成されたシートの枚数(D)、フィルミング特性に基づく、一秒当たりにドラム周面に付着する付着物の厚さ(α)、膜厚変化特性に基づく、一秒当たりのドラム周面の厚さの変化量(β)、を加味して、適切な時間だけ、回収処理を実行することができる。その結果、ドラム周面の付着物を適切に除去することができる。
上記構成において、前記回収制御部は、前記回収処理中、前記現像ローラーの線速を前記感光体ドラムの線速よりも大きくしてもよい。
本構成によれば、回収処理中、現像ローラーの線速が感光体ドラムの線速よりも大きくなるので、現像ローラーの線速が感光体ドラムの線速以下である場合よりも、第一周面によってドラム周面の付着物をより強く掻き取ることができる。これにより、ドラム周面の付着物を回収するのに要する時間を短縮することができる。
上記構成において、ユーザーに対して情報を報知する報知部、を更に備え、前記回収制御部は、前記回収処理中、前記回収処理中であることを示す情報を前記報知部に報知させてもよい。
本構成によれば、回収処理中、回収処理中であることを示す情報がユーザーに対して報知される。このため、回収処理が行われていることを示す情報が報知されている間、ユーザーは、回収処理中であることに気づくことができる。
本発明によれば、感光体ドラムの周面をクリーニングする機構を設けずに、良質な画質を維持可能な非磁性一成分現像方式の画像形成装置を提供することができる。
画像形成装置の内部構造を示す断面図である。 画像形成部の断面図である。 画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。 画像形成装置の動作の一例を示すフローチャートである。 印刷処理時における各部の電位の変化の一例を示すタイミングチャートである。 回収処理時における各部の電位の変化の一例を示すタイミングチャートである。 感光体ドラムの周面の研磨方法の一例を示す図である。 現像ローラーの周面と供給ローラーの周面との電位差と、供給ローラーと現像ローラーとの間で搬送されたトナー量と、の関係の一例を示すグラフである。 フィルミング特性の一例を示す図である。 膜厚変化特性の一例を示す図である。 現像部の駆動時間と回収処理の実行時間との関係の一例を示すグラフである。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態につき詳細に説明する。図1は、画像形成装置1の内部構造を示す断面図である。図2は、画像形成部30の断面図である。本実施形態では、画像形成装置1は、モノクロプリンターであるものとする。しかし、画像形成装置1は、これに限らず、複写機、ファクシミリ装置、或いは、これらの機能を備える複合機であってもよく、また、カラー画像を形成する画像形成装置であってもよい。
画像形成装置1は、略直方体形状の筐体構造を有する本体ハウジング10(装置本体)、本体ハウジング10内に収容される給紙部20、画像形成部30及び定着部40を含む。本体ハウジング10の前面側には前カバー11が、後面側には後カバー12が各々備えられている。画像形成部30及び定着部40の各ユニットは、後カバー12が開放されることで、本体ハウジング10の後面側から出し入れ可能となる。また、本体ハウジング10の上面には、画像形成後のシートが排出される排紙部13が備えられている。尚、以下の説明において、「シート」との用語は、コピー用紙、コート紙、OHPシート、厚紙、葉書、トレーシングペーパーや画像形成処理を受ける他のシート材料を意味する。
給紙部20は、画像形成処理が施されるシートを収容する給紙カセット21を含む。給紙カセット21は、その一部が本体ハウジング10の前面から更に前方に突出している。給紙カセット21のうち、本体ハウジング10内に収容されている部分の上面は、給紙カセット天板21Uによって覆われている。給紙カセット21には、シートの束が収容される用紙収容空間、シートの束を給紙のためにリフトアップするリフト板等が備えられている。給紙カセット21の後端側の上部には用紙繰出部21Aが設けられている。この用紙繰出部21Aには、給紙カセット21内のシート束の最上層のシートを1枚ずつ繰り出すための給紙ローラー21Bが配置されている。
画像形成部30は、給紙部20から送り出されるシートにトナー像(現像剤像)を形成する画像形成動作を行う。画像形成部30は、感光体ドラム31と、感光体ドラム31の周囲に配置された、帯電部32、露光部35、現像部33及び転写ローラー34を含む。
感光体ドラム31は、回転軸と、回転軸回りに回転する周面(ドラム周面)と、を備える。感光体ドラム31の周面には、静電潜像が形成されるとともに、当該静電潜像を顕在化したトナー像が担持される。感光体ドラム31は、例えば公知の有機(OPC)感光体で構成され、周面に電荷発生層、電荷輸送層等の機能層が形成される。
帯電部32は、感光体ドラム31の周面に対して所定の間隔を置いて配置され、感光体ドラム31の周面を非接触の状態で均一に帯電させる。具体的には、帯電部32は、チャージワイヤー321(図2)及びグリッド電極322(図2)を有する。チャージワイヤー321は、感光体ドラム31の回転軸方向に延びる線状の電極であり、感光体ドラム31との間でコロナ放電を発生させる。グリッド電極322は、感光体ドラム31の回転軸方向に延びる格子状の電極であり、チャージワイヤー321と感光体ドラム31との間に配設される。帯電部32は、チャージワイヤー321に所定の電流値の電流を流すことでコロナ放電を発生させ、且つ、グリッド電極322に所定電圧を印加することで、グリッド電極322に対向する感光体ドラム31の周面を、所定のエージング電位に一様に帯電させる。
露光部35は、レーザー光源とミラーやレンズ等の光学系機器とを有し、感光体ドラム31の周面に、パーソナルコンピューター等の外部装置から与えられる画像データに基づき変調された光を照射する。これにより、露光部35は、感光体ドラム31の周面に、前記画像データが示す画像に対応する静電潜像を形成する。
現像部33は、本体ハウジング10に着脱自在であり、感光体ドラム31の周面に形成された静電潜像を顕在化したトナー像を形成するために、感光体ドラム31の周面に非磁性一成分のトナー(現像剤)を供給する。具体的には、現像部33は、現像ハウジング330(収容部)と、現像ローラー331と、供給ローラー332と、攪拌パドル333と、規制ブレード334と、を有する。
現像ハウジング330は、非磁性一成分のトナーを収容する。
現像ローラー331は、軸周りに回転し、感光体ドラム31の周面と対向する周面(第一周面)を有する。現像ローラー331の周面は、感光体ドラム31の周面よりも柔らかい材質で構成されている。現像ローラー331は、感光体ドラム31と対向する位置において、感光体ドラム31の回転方向(図2では時計回り)における上流側から下流側に向かう方向(図2では反時計回り)に回転する。つまり、現像ローラー331は、感光体ドラム31と対向する位置では、感光体ドラム31と同じ方向に回転する。
供給ローラー332は、現像ハウジング330内において軸周りに回転し、現像ローラー331の周面と対向する周面(第二周面)を有する。供給ローラー332は、現像ローラー331と対向する位置において、現像ローラー331の回転方向(図2では反時計回り)における下流側から上流側に向かう方向(図2では反時計回り)に回転する。つまり、供給ローラー332は、現像ローラー331と対向する位置では、現像ローラー331とは逆の方向に回転する。
攪拌パドル333は、軸周り(図2では時計回り)に回転し、現像ハウジング330の内部でトナーを攪拌する。これにより、現像ハウジング330内に配置された供給ローラー332の周面に、現像ハウジング330内のトナーが供給される。
規制ブレード334は、感光体ドラム31と現像ローラー331とが対向する位置よりも現像ローラー331の回転方向における上流側の位置で現像ローラー331の周面に当接する。これにより、規制ブレード334は、現像ローラー331の周面に担持されたトナーの量を規制する。また、規制ブレード334は、現像ローラー331の周面に担持されたトナーを摩擦することで、トナーを帯電させる。尚、本実施形態では、規制ブレード334は、現像ローラー331の周面に担持された非磁性一成分のトナーを、プラス(正)に帯電させるものとする。
つまり、現像部33は、現像ローラー331、供給ローラー332、及び攪拌パドル333を軸周りに回転させる。現像部33は、現像ハウジング330内で攪拌パドル333によって攪拌されたトナーを供給ローラー332の周面に供給し、担持させる。現像部33は、供給ローラー332の周面に担持されたトナーを現像ローラー331の周面に供給し、担持させる。そして、現像部33は、現像ローラー331の周面に担持され、規制ブレード334によって帯電され、量が規制されたトナーを、感光体ドラム31の周面に供給する。
転写ローラー34は、感光体ドラム31の周面に形成されたトナー像をシート上に転写させるためのローラーである。具体的には、転写ローラー34は、軸周りに回転し、感光体ドラム31の回転方向における現像ローラー331よりも下流側の位置で、感光体ドラム31の周面と対向する周面を有する。転写ローラー34は、自身の周面と感光体ドラム31の周面との間のニップ部を通過するシートに、感光体ドラム31の周面に担持されているトナー像を転写する。当該転写の際、転写ローラー34には、トナーと逆極性の転写バイアスが印加される。
定着部40は、シートに転写されたトナー像を、シート上に定着させる定着処理を行う。定着部40は、加熱源を内部に備えた定着ローラー41と、定着ローラー41に対して圧接され、定着ローラー41との間に定着ニップ部を形成する加圧ローラー42とを有する。トナー像が転写されたシートが定着ニップ部に通紙されると、トナー像は、定着ローラー41による加熱及び加圧ローラー42による押圧により、シート上に定着される。
本体ハウジング10内には、シートを搬送するために、主搬送路22F及び反転搬送路22Bが備えられている。主搬送路22Fは、給紙部20の用紙繰出部21Aから画像形成部30及び定着部40を経由して、本体ハウジング10上面の排紙部13に対向して設けられている排紙口14まで延びている。反転搬送路22Bは、シートに対して両面印刷を行う場合に、片面印刷されたシートを主搬送路22Fにおける画像形成部30の上流側に戻すための搬送路である。
主搬送路22Fは、感光体ドラム31及び転写ローラー34によって形成される転写ニップ部を、下方から上方に向かって、通過するように延設される。また、主搬送路22Fの、転写ニップ部よりも上流側には、レジストローラー対23が配置されている。シートは、レジストローラー対23にて一旦停止され、スキュー矯正が行われた後、画像転写のための所定のタイミングで、前記転写ニップ部に送り出される。主搬送路22F及び反転搬送路22Bの適所には、シートを搬送するための搬送ローラーが複数配置されている。排紙口14の近傍には排紙ローラー対24が配置されている。
反転搬送路22Bは、反転ユニット25の外側面と、本体ハウジング10の後カバー12の内面との間に形成されている。尚、反転ユニット25の内側面には、転写ローラー34及びレジストローラー対23の一方のローラーが搭載されている。後カバー12及び反転ユニット25は、それらの下端に設けられた支点部121の軸回りに各々回動可能である。反転搬送路22Bにおいてジャム(紙詰まり)が発生した場合、後カバー12が開放される。主搬送路22Fでジャムが発生した場合、或いは感光体ドラム31のユニットや現像部33が外部に取り出される場合には、後カバー12に加えて反転ユニット25も開放される。
図3は、画像形成装置1の電気的構成を示すブロック図である。図3の実線部に示すように、画像形成装置1は、制御部90、給紙部20、画像形成部30、定着部40、操作部50(報知部)、通信部60及び記憶部70を備える。給紙部20及び定着部40に関しては、図1及び図2を用いて説明したので、詳細な説明を省略する。
制御部90は、CPU(Central Processing Unit)、制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、CPUの作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)等から構成されている。制御部90には、上述の給紙部20、画像形成部30及び定着部40に加え、操作部50、通信部60及び記憶部70等が電気的に接続されている。
画像形成部30は、制御部90による制御の下で動作する、ユニット駆動部301、チャージワイヤー電流印加部302、グリッド電圧印加部303、レーザー走査部304、現像バイアス電圧印加部305、供給バイアス電圧印加部306及び転写バイアス印加部307を有する。
ユニット駆動部301は、一個のモーターと駆動伝達機構とを備えて構成されている。駆動伝達機構は、前記一個のモーターの回転軸と、感光体ドラム31、現像ローラー331及び供給ローラー332の回転軸のそれぞれと、を直接的又は間接的に接続するギア及びクラッチ等によって構成されている。ユニット駆動部301は、制御部90から、感光体ドラム31、現像ローラー331及び供給ローラー332を回転/停止させる指示を受ける。ユニット駆動部301は、当該指示を受けると、前記一個のモーターを駆動/停止し、駆動伝達機構を介して、感光体ドラム31、現像ローラー331及び供給ローラー332を同期して回転/停止させる。ただし、ユニット駆動部301は、これに限らず、感光体ドラム31、現像ローラー331及び供給ローラー332の回転軸のそれぞれを個別に回転させる三個のモーターを備えて構成してもよい。
チャージワイヤー電流印加部302は、定電流電源回路により構成され、所定の制御部90から帯電処理の開始指示を受けると、所定の電流値の帯電電流をチャージワイヤー321に供給する。帯電処理とは、感光体ドラム31の周面を一様に帯電させる処理である。グリッド電圧印加部303は、定電圧電源回路により構成され、制御部90から帯電処理の開始指示を受けると、所定の電圧値のグリッド印加バイアス電圧をグリッド電極322に印加する。つまり、チャージワイヤー電流印加部302によって前記帯電電流がチャージワイヤー321に供給され、且つ、グリッド電圧印加部303によって前記グリッド印加バイアス電圧がグリッド電極322に印加されると、感光体ドラム31の周面は、所定のエージング電位となるように一様に帯電される。
レーザー走査部304は、露光部35が有する前記光学系機器により構成され、感光体ドラム31の周面に、制御部90から受けた印刷対象の画像データに基づき変調した光を照射し、当該周面に静電潜像を形成する。
現像バイアス電圧印加部305は、定電圧電源回路により構成され、制御部90から指示された電圧値の直流電圧(以降、現像ローラー印加バイアス電圧)を現像ローラー331に印加する。供給バイアス電圧印加部306は、定電圧電源回路により構成され、制御部90から指示された電圧値の直流電圧(以降、供給ローラー印加バイアス電圧)を供給ローラー332に印加する。ただし、現像ローラー印加バイアス電圧及び供給ローラー印加バイアス電圧は、これに限らず、交流電圧であってもよいし、直流電圧と交流電圧とを重畳したものであってもよい。
転写バイアス印加部307は、定電流電源回路及び定電圧電源回路により構成されている。転写バイアス印加部307は、制御部90から指示された電流値の転写バイアス電流を転写ローラー34に供給する。また、転写バイアス印加部307は、制御部90から指示された電圧値の転写バイアス電圧を転写ローラー34に印加する。
操作部50は、ユーザーに画像形成装置1の各種操作を行わせるためのユーザーインターフェイスである。具体的には、操作部50は、画像形成装置1の動作状態(例えば、印刷中)等、画像形成装置1に関する情報を表示する液晶ディスプレイ、印刷条件等、画像形成装置1の動作に関する情報を入力させるためのタッチパネル、及び各種の操作キーを備えている。
通信部60は、外部機器とのデータ通信を実現させるためのインターフェイス回路である。例えば、外部のパーソナルコンピューターから送信された印刷指示及び印刷用の画像データは、通信部60を介して制御部90に与えられる。
記憶部70は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の記憶装置である。記憶部70には、制御部90による制御の下、例えばパーソナルコンピューター等の外部機器から送信され、通信部60を介して制御部90に与えられた印刷用の画像データや、各部の制御に用いるデータ等のデータが記憶される。
制御部90は、前記CPUがROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、印刷制御部901、検知部902及び回収制御部903として機能する。
印刷制御部901は、ユーザーが操作部50を用いて入力した印刷指示又は通信部60を介して外部機器から取得した印刷指示に従い、シートに画像を形成する印刷処理を行う。印刷処理の詳細については後述する。
検知部902は、現在本体ハウジング10内に装着されている現像部33の現像ハウジング330に収容されているトナーの残量が所定の閾値を下回ったか否かを検知する。具体的には、検知部902は、本体ハウジング10内に現像部33が装着されてから、印刷処理によって画像が形成されたシートの累積枚数をカウントする。検知部902は、当該カウントした値が所定の閾値枚数を超えた場合、当該閾値枚数のシートに画像を形成するのに必要な所定量を超えるトナーが消費されたものとして、トナーの残量が所定の閾値を下回ったことを検知する。
尚、検知部902によるトナーの残量の検知方法は、上述した方法に限らない。例えば、感光体ドラム31の周面に基準となる静電潜像を形成し、当該静電潜像を現像した場合に、当該静電潜像を顕在化したトナー像におけるトナーの付着量を光センサー等によって測定してもよい。そして、当該測定したトナーの付着量に基づき、トナーの残量が所定の閾値を下回ったか否かを検知してもよい。
回収制御部903は、トナーの残量が所定の閾値を下回ったことを検知部902が検知したときに、画像形成部30による画像形成動作を禁止するとともに、感光体ドラム31の周面の付着物を現像ハウジング330に回収する回収処理を実行する。回収処理の詳細については後述する。
(画像形成装置1の動作)
次に、画像形成装置1の動作について、図4に基づいて説明する。図4は、画像形成装置1の動作の一例を示すフローチャートである。図4に示すように、ユーザーによって入力された印刷指示及び印刷対象の画像を示す画像データが操作部50又は通信部60を介して制御部90に入力されたとする(ステップS11でYES)。この場合、印刷制御部901は、当該印刷指示に従い印刷処理を実行する(ステップS12)。ステップS12における印刷処理の詳細については後述する。一方、印刷指示及び印刷対象の画像を示す画像データが制御部90に入力されていない間(ステップS11でNO)、制御部90は処理を待機する。
ステップS12における印刷処理の実行中又は終了後、検知部902によって、現在本体ハウジング10内に装着されている現像部33の現像ハウジング330に収容されているトナーの残量が所定の閾値を下回ったことが検知されたとする(ステップS13でYES)。この場合、回収制御部903は、画像形成部30による画像形成動作を禁止するとともに(ステップS14)、回収処理を実行する(ステップS15)。具体的には、ステップS14において、回収制御部903は、検知部902によってトナーの残量が所定の閾値を下回ったことが検知された時点以降の印刷処理の実行を保留し、当該検知時以降の印刷処理に必要な画像データ等を退避する。ステップS15における回収処理の詳細については後述する。
ステップS15が終了すると、回収制御部903は、現在本体ハウジング10内に装着されている現像部33の現像ハウジング330に収容されているトナーの残量が所定の閾値を下回ったために現像部33の交換が必要である旨を示すメッセージ(例えば、「トナーエンドを迎えました。現像ユニット(現像部33)を交換してください。」)を、操作部50が備えるディスプレイに表示する(ステップS16)。尚、操作部50に、現在本体ハウジング10内に装着されている現像部33の現像ハウジング330に収容されているトナーの残量が所定の閾値を下回ったために現像部33の交換が必要である旨を示すための、LED等のランプを設けてもよい。そして、ステップS16において当該ランプを点灯させてもよい。
一方、ステップS12における印刷処理の終了後、検知部902によって、現在本体ハウジング10内に装着されている現像部33の現像ハウジング330に収容されているトナーの残量が所定の閾値を下回ったことが検知されなかったとする(ステップS13でNO)。この場合、ステップS11以降の処理が行われる。
つまり、本実施形態の構成では、現像部33が現像ハウジング330を有し、本体ハウジング10に着脱自在である。そして、現像ハウジング330内のトナーの残量が所定の閾値を下回り、以降の画像形成動作のために現像部33の交換が必要になったときに、画像形成動作が禁止され、回収処理が行われる。これにより、交換が必要な現像部33の現像ハウジング330内に、感光体ドラム31の周面の付着物を積極的に回収して、当該現像部33を交換することができる。よって、本構成は、現像ハウジング330内のトナーの残量が閾値を下回る前に、画像形成動作が行われていない紙間時等に回収処理が行われる従来技術と比較して、以下の点で有利である。
つまり、本構成は、従来技術と比較して、感光体ドラム31の周面の付着物に含まれる、外添剤の外れたトナー及びシートに付着した紙粉や埃等の異物が現像ハウジング330に回収され、当該異物が以降の画像形成動作時にトナー像の顕在化に利用されることを回避できる。これにより、異物の利用によって規制ブレード334への詰まりや白紙部へのかぶりが発生する可能性を低減し、良質な画質を維持することができる。
(印刷処理)
次に、ステップS12における印刷処理の詳細について、図5に基づいて説明する。図5は、印刷処理時における各部の電位の変化の一例を示すタイミングチャートである。図5に示すように、時刻t10において、印刷制御部901は、ステップS12(図4)の印刷処理を開始すると、ユニット駆動部301を制御してモーターの回転を開始する。これにより、感光体ドラム31、現像ローラー331及び供給ローラー332は、軸周りの回転を開始する。
また、印刷制御部901は、時刻t10において、チャージワイヤー電流印加部302を制御して、チャージワイヤー321への帯電電流の供給を開始するとともに、グリッド電圧印加部303を制御してグリッド印加バイアス電圧をグリッド電極322に印加する。これにより、感光体ドラム31の周面の電位は、所定のエージング電位(700V)に帯電される。
また、印刷制御部901は、時刻t10において、現像バイアス電圧印加部305を制御して、現像ローラー印加バイアス電圧(340V)を現像ローラー331に印加する。また、印刷制御部901は、供給バイアス電圧印加部306を制御して、現像ローラー印加バイアス電圧(340V)よりも高い供給ローラー印加バイアス電圧(440V)を供給ローラー332に印加する。これにより、供給ローラー332の周面に担持されたトナーが、供給ローラー332の周面よりも低電位の現像ローラー331の周面に供給される。
また、印刷制御部901は、時刻t10において、転写バイアス印加部307を制御して、トナーと同極性の転写バイアス電圧(以降、逆バイアス電圧(例えば500V))を、転写ローラー34に印加する。これにより、感光体ドラム31の周面に残留しているトナーが、転写ローラー34に移動することが抑制される。
次に、印刷制御部901は、印刷処理を開始してから所定時間が経過した時刻t11になると、レーザー走査部304を制御して、感光体ドラム31の周面に、印刷対象の画像データに基づき変調した光を照射し、当該周面に静電潜像を形成する。尚、図5には、感光体ドラム31の周面の静電潜像のうち白地部(背景部)に対応する箇所の電位である白地印字電位(610V)が例示されている。
図5に図示されていないが、感光体ドラム31の周面の静電潜像のうち、ライン画像、ハーフトーン画像やベタ画像などの画像情報に対応する箇所の電位は、現像ローラー331に印加されている現像ローラーバイアス電圧(340V)よりも低い電位となる。これにより、現像ローラー331に担持されているトナーが、感光体ドラム31の周面における前記画像情報に対応する箇所に供給される。その結果、前記静電潜像を顕在化したトナー像が、感光体ドラム31の周面に形成される。
また、印刷制御部901は、時刻t11において、転写バイアス印加部307を制御して、トナーと逆極性の転写バイアス電流(以降、正バイアス電流(例えば−20〜−10μA))を転写ローラー34に供給する。これにより、感光体ドラム31の周面に担持されているトナー像を、転写ローラー34側に移動させることが可能となる。
また、印刷制御部901は、時刻t11において、給紙部20にシートの搬送を開始させる。その後、シートがレジストローラー対23に到達すると、印刷制御部901は、給紙部20にシートの搬送を一旦停止させる。そして、印刷制御部901は、給紙部20を制御して、スキュー矯正を行わせた後、感光体ドラム31及び転写ローラー34によって形成される転写ニップ部までシートを搬送する。
その後、時刻t12においてシートが転写ニップ部まで搬送されると、感光体ドラム31の周面に担持されているトナー像が、当該転写ニップ部においてシートに転写される。
そして、時刻t13においてトナー像のシートへの転写が終了し、時刻t14において、当該トナー像が形成されたシートが排紙部13に排出されると、印刷制御部901は、各搬送路に配置される搬送ローラーによるシートの搬送を終了させる。
印刷制御部901は、時刻t14においてシートの搬送が終了した後、所定時間が経過した時刻t15になると、時刻t10と同様、転写バイアス印加部307を制御して、逆バイアス電圧を転写ローラー34に印加する。これにより、感光体ドラム31の周面の電位を所定の第一クリーニング電位(例えば、680V)まで上昇させる。また、時刻t15から所定時間が経過した時刻t16になると、印刷制御部901は、転写バイアス印加部307を制御して、正バイアス電流を転写ローラー34に供給する。これにより、感光体ドラム31の周面の電位を所定の第二クリーニング電位(例えば、530V)まで低下させる。これらにより、印刷制御部901は、転写ローラー34に付着した汚れをクリーニングする。
また、印刷制御部901は、時刻t16において、チャージワイヤー電流印加部302を制御して、チャージワイヤー321へ供給する帯電電流を段階的に減少させる。また、時刻t16において、印刷制御部901は、グリッド電圧印加部303を制御して、グリッド電極322に印加するグリッド印加バイアス電圧を段階的に減少させる。
また、印刷制御部901は、時刻t16において、供給バイアス電圧印加部306を制御して、現像ローラー印加バイアス電圧(340V)よりも低電位の供給ローラー印加バイアス電圧(100V)を、供給ローラー332に印加する。これにより、供給ローラー332の周面よりも高電位の現像ローラー331の周面から、供給ローラー332の周面にトナーを移動させ、当該移動したトナーを現像ハウジング330(図2)内に収容することができる。
次に、時刻t16から所定時間が経過した時刻t17になると、印刷制御部901は、印刷処理を終了する。具体的には、印刷制御部901は、ユニット駆動部301を制御してモーターの回転を停止する。これにより、感光体ドラム31、現像ローラー331及び供給ローラー332は、軸周りの回転を停止する。
また、印刷制御部901は、時刻t17において、現像バイアス電圧印加部305を制御して、現像ローラー331への現像ローラー印加バイアス電圧の印加を停止する。また、印刷制御部901は、供給バイアス電圧印加部306を制御して、供給ローラー332への供給ローラー印加バイアス電圧の印加を停止する。また、印刷制御部901は、転写バイアス印加部307を制御して、転写ローラー34への正バイアス電流の供給を停止する。
尚、時刻t16以降、チャージワイヤー321へ供給される電流が段階的に減少し、グリッド電極322に印加されるグリッド印加バイアス電圧が段階的に減少する。これに応じて、時刻t17以降、感光体ドラム31の周面の電位は次第に低下する。
(回収処理)
次に、ステップS15の回収処理の詳細について、図6に基づいて説明する。図6は、回収処理時における各部の電位の変化の一例を示すタイミングチャートである。図6に示すように、時刻t20において、回収制御部903は、ステップS15(図4)の回収処理を開始すると、ユニット駆動部301を制御してモーターの回転を開始する。これにより、感光体ドラム31、現像ローラー331及び供給ローラー332は、軸周りの回転を開始する。
また、回収制御部903は、時刻t20において、操作部50を制御して、回収処理中であることを示す情報(例えば、「まもなくトナーエンドを迎えます。これに合わせて、感光体ドラムをクリーニング中です。カバーを開けないでください。」)を、操作部50のディスプレイに表示する。尚、操作部50に回収処理中であることを示すためのLED等のランプを設け、回収制御部903が、時刻t20において、当該ランプを点灯させてもよい。
また、回収制御部903は、時刻t20において、チャージワイヤー電流印加部302を制御して、チャージワイヤー321への帯電電流の供給を開始するとともに、グリッド電圧印加部303を制御してグリッド印加バイアス電圧をグリッド電極322に印加する。これにより、感光体ドラム31の周面の電位は、所定のエージング電位(700V)に帯電される。
また、回収制御部903は、時刻t20において、現像バイアス電圧印加部305を制御して、現像ローラー印加バイアス電圧(340V)を現像ローラー331に印加する。また、回収制御部903は、供給バイアス電圧印加部306を制御して、現像ローラー印加バイアス電圧(340V)よりも低い供給ローラー印加バイアス電圧(240V)を供給ローラー332に印加する。
これにより、時刻t20以降、回収制御部903は、感光体ドラム31の周面の電位(700V)を基準にしたときの現像ローラー331の周面の直流成分の電位(340V)である第一電位(340−700=−360V)と、現像ローラー331の周面の直流成分の電位(340V)を基準にしたときの供給ローラー332の周面の直流成分の電位(240V)である第二電位(240−340=−100V)と、が共にトナーの極性(+)とは逆極性(−)となるように、現像ローラー331及び供給ローラー332のそれぞれに所定の回収バイアス電圧を印加する。
その結果、時刻t20以降、感光体ドラム31の周面の電位を基準にしたときに、現像ローラー331の周面の直流成分の電位がトナーの極性(+)とは逆極性(−)の第一電位(−360V)となる。これにより、感光体ドラム31の周面に付着したトナーの極性と同極性の付着物を、現像ローラー331の周面に移動させることができる。
また、時刻t20以降、現像ローラー331の周面の直流成分の電位を基準にしたときに、供給ローラー332の周面の直流成分の電位がトナーの極性(+)とは逆極性(−)の第二電位(−100V)となる。これにより、感光体ドラム31の周面から現像ローラー331の周面に移動したトナーと同極性の付着物を、供給ローラー332の周面に移動させることができる。その結果、感光体ドラム31の周面に付着しているトナーの極性と同極性の付着物が、現像ローラー331の周面を介して、供給ローラー332が配置されている現像ハウジング330内に回収される。したがって、感光体ドラム31の周面の付着物をクリーニングする機構を設ける必要性をなくすことができる。
また、回収制御部903は、時刻t20において、転写バイアス印加部307を制御して、感光体ドラム31の周面の電位を基準にしたときの転写ローラー34の周面の電位である第三電位が、トナーの極性と同極性となるように、トナーと同極性の逆バイアス電圧を、転写ローラー34に印加する。これにより、転写ローラー34の周面に付着しているトナーを感光体ドラム31の周面に移動させ、転写ローラー34の周面をクリーニングすることができる。また、現像ローラー331によって回収しきれず、感光体ドラム31の周面に付着しているトナーと同極性の付着物が、転写ローラー34の周面に移動することを抑制することができる。
回収制御部903は、時刻t20以降から所定時間が経過した時刻t21になると、チャージワイヤー電流印加部302を制御して、チャージワイヤー321へ供給する帯電電流を段階的に減少させる。また、回収制御部903は、グリッド電圧印加部303を制御して、グリッド電極322に印加するグリッド印加バイアス電圧を段階的に減少させる。
また、回収制御部903は、時刻t21において、供給バイアス電圧印加部306を制御して、時刻t21以前よりも更に低電位の供給ローラー印加バイアス電圧(100V)を、供給ローラー332に印加する。これにより、現像ローラー331の周面に担持されていたトナーが、現像ローラー331の周面よりも更に低電位となった供給ローラー332の周面に移動される。その結果、現像ローラー331の周面に担持されていたトナーが、供給ローラー332が配置されている現像ハウジング330内に回収される。
また、回収制御部903は、時刻t21において、転写バイアス印加部307を制御して、正バイアス電流を転写ローラー34に供給する。これにより、感光体ドラム31の周面に残留しているトナーが、転写ローラー34に移動することが抑制される。尚、時刻t21において正バイアス電流が転写ローラー34に供給されると、これに応じて、感光体ドラム31の周面の電位も低下する。
次に、時刻t21から所定時間が経過した時刻t22になると、回収制御部903は、回収処理を終了する。具体的には、回収制御部903は、ユニット駆動部301を制御してモーターの回転を停止する。これにより、感光体ドラム31、現像ローラー331及び供給ローラー332は、軸周りの回転を停止する。
また、回収制御部903は、時刻t22において、現像バイアス電圧印加部305を制御して、現像ローラー印加バイアス電圧の現像ローラー331への印加を停止する。また、回収制御部903は、供給バイアス電圧印加部306を制御して、供給ローラー印加バイアス電圧の供給ローラー332への印加を停止する。また、回収制御部903は、転写バイアス印加部307を制御して、転写ローラー34への正バイアス電流の供給を停止する。
尚、時刻t21以降、チャージワイヤー321へ供給される電流が段階的に減少し、グリッド電極322に印加されるグリッド印加バイアス電圧が段階的に減少する。これに応じて、時刻t22以降、感光体ドラム31の周面の電位は次第に低下する。
本実施形態では、回収制御部903は、時刻t20から時刻t21になるまでの間、第一電位の絶対値(360V)を、第二電位の絶対値(100V)よりも大きくしている。したがって、時刻t20から時刻t21になるまでの間、感光体ドラム31の周面と現像ローラー331の周面との間に第一電位の電位差が生じることで、感光体ドラム31の周面の付着物が現像ローラー331の周面に移動する。その後、現像ローラー331の周面と供給ローラー332の周面との間に、絶対値が第一電位よりも小さい第二電位の電位差が生じる。これにより、感光体ドラム31の周面から現像ローラー331の周面に移動した付着物のうちの一部だけを、供給ローラー332の周面に移動させることができる。その結果、供給ローラー332の周面に移動せずに現像ローラー331の周面に残った付着物で、感光体ドラム31の周面の付着物を効率良く掻き取ることができる。
(感光体ドラムの周面の研磨方法)
図7は、感光体ドラム31の周面の研磨方法の一例を示す図である。上述のように、現像ローラー331の周面は、感光体ドラム31の周面よりも柔らかい材質で構成されている。このため、感光体ドラム31と現像ローラー331とが対向する位置では、図7に示すように、感光体ドラム31の周面から現像ローラー331の周面に移動した付着物99の下端は、感光体ドラム31の周面よりも柔らかい材質の現像ローラー331の周面に、深さD2だけ埋め込まれた状態となる。一方、付着物99の上端は、前記深さD2よりも浅い深さD1だけ感光体ドラム31の周面に埋め込まれた状態となる。
したがって、この状態で、感光体ドラム31と現像ローラー331とが共に回転すると、付着物99の下端は、現像ローラー331の周面において固定され、付着物99の上端は、現像ローラー331の周面において固定されずに振動する。これにより、感光体ドラム31の周面が、付着物99によって研磨される。
(回収処理における回収バイアス電圧について)
本発明者は、回収処理において感光体ドラム31の周面の付着物99を効率良く回収するため、回収処理において現像ローラー331及び供給ローラー332に印加する回収バイアス電圧についての検討を行った。以下、その検討結果について説明する。
具体的には、本発明者は、寿命に到達したトナーが収容されている現像部33を画像形成装置1に装着し、現像ローラー331の周面と供給ローラー332の周面との電位差を異ならせ、上述の回収処理を行った。そして、本発明者は、各回収処理において、現像ローラー331から供給ローラー332へ搬送されたトナー量と供給ローラー332から現像ローラー331へ搬送されたトナー量とを計測した。当該計測の結果を図8に示す。図8は、現像ローラー331の周面と供給ローラー332の周面との電位差と、供給ローラー332と現像ローラー331との間で搬送されたトナーの量(以降、トナー搬送量)と、の関係の一例を示すグラフである。
図8の丸印のグラフは、前記電位差としての、現像ローラー331の周面の電位を基準したときの供給ローラー332の周面の電位(供給ローラー332の周面の電位−現像ローラー331の周面の電位)と、供給ローラー332の周面から現像ローラー331の周面に搬送されたトナー搬送量と、の関係の一例を示している。図8の三角印のグラフは、前記電位差としての、現像ローラー331の周面の電位を基準したときの供給ローラー332の周面の電位と、現像ローラー331の周面から供給ローラー332の周面に搬送されたトナー搬送量と、の関係の一例を示す。尚、図8の三角印のグラフが示すトナー搬送量は、供給ローラー332の周面から現像ローラー331の周面に搬送されたトナーのうち、感光体ドラム31と現像ローラー331との間のニップ部を通過した後、現像ローラー331と供給ローラー332との間のニップ部で、供給ローラー332の周面に搬送されたトナーの量を示す。
図8に示すグラフから、現像ローラー331の周面の電位を基準したときの供給ローラー332の周面の電位が−100Vである場合、現像ローラー331の周面から供給ローラー332の周面へと搬送されるトナーの方が、供給ローラー332の周面から現像ローラー331の周面へ搬送されるトナーよりも、わずかに多くなることがわかる。これにより、本発明者は、現像ローラー331の周面の電位を基準したときの供給ローラー332の周面の電位が−100Vである場合、図7に示したように、現像ローラー331の周面に供給されたトナーで感光体ドラム31の周面を研磨した後、現像ローラー331の周面に供給されたトナーとほぼ同量のトナーを回収できることを知見した。
その結果、本発明者は、回収処理において、現像ローラー331の周面の電位を基準したときの供給ローラー332の周面の電位が−100Vとなるように、現像ローラー331及び供給ローラー332に印加する回収バイアス電圧を設定すれば、感光体ドラム31の周面の付着物を効率よく除去できることを知見した。図6には、本知見に基づき、回収処理において、現像ローラー331及び供給ローラー332に印加する回収バイアス電圧を、それぞれ、340V及び240Vに設定した例を示している。
(回収処理の実行時間について)
本発明者は、感光体ドラム31の周面の付着物99を効率良く回収するため、回収処理の実行時間についての検討を行った。以下、その検討結果について説明する。
具体的には、本発明者は、回収処理の実行時間は、フィルミング特性及び膜厚変化特性に基づいて決定すればよいことを知見した。フィルミング特性とは、印字率が異なる複数の画像のそれぞれについて、感光体ドラム31及び現像部33を用いてシートに連続して形成した場合における、感光体ドラム31の駆動時間と、感光体ドラム31の周面における付着物の付着量としての付着物の厚さと、の関係を示すものである。一方、膜厚変化特性とは、感光体ドラム31及び現像ローラー331を駆動し続けた場合における、感光体ドラム31の駆動時間と、感光体ドラム31の周面の厚さの変化量と、の関係を示すものである。
図9は、フィルミング特性の一例を示す図である。例えば、図9は、一般的な室温及び湿度下にある実験室において、以下の実験条件で、印字率が0%、5%、15%の画像をそれぞれ連続してシートに形成したときのフィルミング特性を例示している。尚、途中でトナーの残量が所定の閾値を下回ったことが検知部902によって検知された場合、現像部33を新品のトナーが収容された現像部33に交換し、その後、同じ条件でシートに画像を形成することを繰り返した。
<実験条件>
実験室の室温:25℃
実験室の湿度:50%
感光体ドラム31の材質:OPC(Orgnic Photo Conductor)
感光体ドラム31の外径:28mm
感光体ドラム31の周面の表層の厚み:10μm
感光体ドラム31の回転数:70〜95rpm
現像ローラ331の材質:Siゴム
現像ローラ331の外径:13mm
トナーの種類:粉砕トナー
トナーの100℃粘度:1.0×10Pa・s
本発明者は、図9に示す、印字率が0%、5%、15%の画像をそれぞれ連続してシートに形成したときのフィルミング特性から、感光体ドラム31の周面における付着物の厚さは、感光体ドラム31の駆動時間に応じて略線型的に増加することを知見した。また、本発明者は、その増加率は、印字率が高いほど高くなることを知見した。その結果、本発明者は、図9に示すフィルミング特性に基づき、一秒当たりに感光体ドラム31の周面に付着する付着物の厚さである付着レートαを、下記式(1)で近似できることを知見した。式(1)において、Aは、現像部33を用いて形成された画像の平均印字率を示す。尚、本発明者は、現像ハウジング330に収容される非磁性一成分のトナーの100℃粘度(Pa・s)が、1.0×10(Pa・s)より小さいほど、前記増加率(式(1)の右辺の例では、1.02×10−5)が低いことを知見した。
Figure 2021124604
図10は、膜厚変化特性の一例を示す図である。一方、例えば、図10は、上記の実験条件で感光体ドラム31と現像ローラー331とを回転させ続けたときの膜厚変化特性を例示している。
本発明者は、図10に示す膜厚変化特性から、感光体ドラム31の周面における付着物の厚さは、感光体ドラム31の駆動時間に応じて略線型的に増加することを知見した。その結果、本発明者は、図10に示す膜厚変化特性に基づき、一秒当たりの感光体ドラム31の周面の厚さの変化量である研磨量レートβを、下記の式(2)で近似できることを知見した。
Figure 2021124604
そして、本発明者は、以上の知見に基づき、回収処理の実行時間が下記の式(3)を用いて近似できることを知見した。式(3)において、Tは、回収処理の実行時間(単位:秒)を示す。Bは、現像部33の駆動時間(単位:秒)を示す。Cは、一分当たりに画像が形成されるシートの枚数(ppm)を示す。Dは、現像部33が本体ハウジング10に装着されてからトナーの残量が所定の閾値を下回ったことが検知部902によって検知されるまでの間、画像が形成されたシートの枚数を示す。
Figure 2021124604
つまり、式(3)の左辺の第一項は、現像部33が本体ハウジング10に装着されてから交換されるまでの間に、感光体ドラム31の周面に付着した付着物の厚さを示している。式(3)の左辺の第二項は、現像部33が本体ハウジング10に装着されてから交換されるまでの間におけるシートに画像を形成していない時間に、現像ローラー331の周面が感光体ドラム31の周面を研磨することによって、感光体ドラム31の周面の厚さが変化した量を示している。つまり、式(3)の左辺は、第一項から第二項を減算することで、現像部33が本体ハウジング10に装着されてから交換されるまでの間に、感光体ドラム31の周面に残存した付着物の厚さを算出することを示している。一方、式(3)の右辺は、研磨量レートβで感光体ドラム31の周面を研磨する回収処理を実行時間Tだけ実行することによって、研磨される感光体ドラム31の周面の厚さを示している。
以上の知見に基づき、回収制御部903は、時刻t20(図6)から時刻t21(図6)までの期間に該当する回収処理の実行時間Tを、式(3)を変形した下記式(4)を用いて決定する。
Figure 2021124604
図11は、現像部33の駆動時間Bと回収処理の実行時間Tとの関係の一例を示すグラフである。図11には、現像部33を用いて形成される画像の平均印字率Aが11%、13%、15%であり、一分当たりに画像が形成されるシートの枚数Cが20ppmであり、現像部33が本体ハウジング10に装着されてからトナーの残量が所定の閾値を下回ったことが検知部902によって検知されるまでの間に画像が形成されたシートの枚数Dが、7500を平均印字率Aで除算した結果が示す枚数(=7500/A(枚))である場合に、式(1)、式(2)及び式(4)を用いて得られる、現像部33の駆動時間Bと回収処理の実行時間Tとの関係を示すグラフが例示されている。
図11のグラフから明らかなように、式(1)、式(2)及び式(4)を用いて現像部33の駆動時間Bと回収処理の実行時間Tとの関係を算出した場合、実行時間Tが0秒よりも小さくなる場合がある。また、図11のグラフから、現像部33の駆動時間Bが短くなると、回収処理の実行時間Tが360秒を超えることが容易に推定される。
したがって、式(1)、式(2)及び式(4)を用いて得られる回収処理の実行時間Tが0秒よりも小さくなる場合には、回収制御部903が回収処理の実行時間Tを0秒に決定するようにしてもよい。また、式(1)、式(2)及び式(4)を用いて得られる回収処理の実行時間Tが360秒よりも大きくなる場合には、回収制御部903が回収処理の実行時間Tを360秒に制限するようにしてもよい。
尚、上述のように、本発明者は、現像ハウジング330に収容される非磁性一成分のトナーの100℃粘度(Pa・s)が、1.0×10(Pa・s)より小さいほど、感光体ドラム31の周面における付着物の厚さの増加率が低いことを知見した。この知見によれば、現像ハウジング330に収容するトナーの100℃粘度(Pa・s)を、1.0×10(Pa・s)以下よりも小さくするほど、式(1)により得られる付着レートαを小さくすることができる。これにより、付着レートαを含んだ式(4)を用いて得られる回収処理の実行時間Tをより短縮することができる。
本構成によれば、検知部902によって、現像ハウジング330内のトナーが所定の閾値を下回ったことが検知されてから、上記式(1)、式(2)及び式(4)を用いて決定された実行時間Tだけ回収処理が行われる。このため、上記式(4)に含まれる、現像部33を用いて形成された画像の平均印字率A、現像部33の駆動時間B、一分当たりに画像が形成されるシートの枚数C、現像部33が本体ハウジング10に装着されてからトナーの残量が所定の閾値を下回ったことが検知部902によって検知されるまでの間、画像が形成されたシートの枚数D、フィルミング特性に基づく、一秒当たりに感光体ドラム31の周面に付着する付着物の厚さである付着レートα、膜厚変化特性に基づく、一秒当たりの感光体ドラム31の周面の厚さの変化量である研磨量レートβ、を加味した適切な時間、回収処理を行うことができる。
以上、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1について説明したが、本発明は当該実施形態に限定されるものではなく、以下に例示される変形実施形態が適用可能である。
(1)図3の破線部に示すように、画像形成装置1が、規制ブレード334の電位と供給ローラー332の周面の電位とを同電位にするか否かを切り替える切替機構80を更に備えるように構成してもよい。例えば、切替機構80は、規制ブレード334に接続される第一接点と、供給ローラー332の周面に接続される第二接点と、を接続する第一状態と、前記第一接点と前記第二接点とを遮断する第二状態と、を切り替えるスイッチング素子によって構成すればよい。つまり、切替機構80は、当該スイッチング素子によって前記第一接点と前記第二接点とを接続する第一状態に切り替えさせることで、規制ブレード334の電位と供給ローラー332の周面の電位とを同電位にする。
これに合わせて、回収制御部903は、回収処理において、切替機構80を制御して、規制ブレード334の電位と供給ローラー332の周面の電位とを同電位にするように切り替えてもよい。
本構成では、回収処理において、規制ブレード334の電位と供給ローラー332の周面の電位とが同電位になるように切り替えられる。このため、回収処理において、現像ローラー331の周面から供給ローラー332の周面に移動しきれなかった付着物を、規制ブレード334に移動させることができる。これにより、規制ブレード334の電位と供給ローラー332の周面の電位とを同電位にしない場合よりも多くの付着物を、現像部33内に回収することができる。
尚、上述のように、本構成では、現像ハウジング330内のトナーの残量が所定の閾値を下回り、以降の画像形成動作のために現像部33の交換が必要になったときに、画像形成動作が禁止され、回収処理が行われる。このため、上述のように、回収処理において規制ブレード334に付着物が移動したとしても、当該規制ブレード334を含む現像部33を交換することで、以降の画像形成動作において画質が劣化することを回避することができる。
(2)回収制御部903は、回収処理中、ユニット駆動部301を制御して、現像ローラー331の線速を感光体ドラム31の線速よりも早くするようにしてもよい。本構成によれば、回収処理中、現像ローラー331の線速が感光体ドラム31の線速よりも早くなる。このため、現像ローラー331の線速が感光体ドラム31の線速以下である場合よりも、現像ローラー331の周面によって感光体ドラム31の周面の付着物をより強く掻き取ることができる。これにより、感光体ドラム31の周面の付着物を回収するのに要する時間を短縮することができる。
1 :画像形成装置
10 :本体ハウジング(装置本体)
31 :感光体ドラム
32 :帯電部
33 :現像部
34 :転写ローラー
35 :露光部
50 :操作部(報知部)
80 :切替機構
90 :制御部
330 :現像ハウジング(収容部)
331 :現像ローラー
332 :供給ローラー
334 :規制ブレード
902 :検知部
903 :回収制御部
A :平均印字率
B :現像部の駆動時間
C :一分当たりに画像が形成されるシートの枚数
D :現像剤が寿命に到達したことが検知部によって検知されるまでの間、画像が形成されたシートの枚数
T :実行時間
α :付着レート(フィルミング特性に基づく、一秒当たりに感光体ドラムの周面に付着する付着物の厚さ)
β :研磨量レート(膜厚変化特性に基づく、一秒当たりの感光体ドラムの周面の厚さの変化量)

Claims (8)

  1. シートに画像を形成する画像形成動作を行う画像形成装置であって、
    装置本体と、
    軸周りに回転し、静電潜像が形成されるドラム周面を有し、当該ドラム周面に前記静電潜像を顕在化した現像剤像を担持する感光体ドラムと、
    前記ドラム周面に対して所定の間隔をおいて配置され、前記ドラム周面を帯電させる帯電部と、
    前記装置本体に着脱自在な現像部であって、
    非磁性一成分の現像剤を収容する収容部と、
    軸周りに回転し、前記ドラム周面と対向する第一周面を有し、当該第一周面に前記現像剤を担持する現像ローラーと、
    前記第一周面に当接し、前記第一周面に担持された前記現像剤の量を規制する規制ブレードと、
    前記収容部内において軸周りに回転し、前記第一周面と対向する第二周面を有し、当該第二周面に前記現像剤を担持する供給ローラーと、
    を備え、前記収容部内の前記現像剤を、前記第二周面から前記第一周面を介して前記ドラム周面に供給することで、前記静電潜像を前記現像剤像に顕在化する現像部と、
    前記収容部に収容されている前記現像剤の残量が所定の閾値を下回ったか否かを検知する検知部と、
    前記現像剤の残量が前記閾値を下回ったことを前記検知部が検知したときに、前記画像形成動作を禁止するとともに前記ドラム周面の付着物を前記収容部に回収する回収処理を行う回収制御部と、
    を備え、
    前記回収制御部は、前記回収処理において、
    前記感光体ドラム、前記現像ローラー及び前記供給ローラーを回転させ、
    前記帯電部を制御して、前記ドラム周面を所定電位に帯電させ、
    前記ドラム周面の電位を基準にしたときの前記第一周面の直流成分の電位である第一電位と、前記第一周面の直流成分の電位を基準にしたときの前記第二周面の直流成分の電位である第二電位と、が共に前記現像剤の極性と逆極性となるように、前記現像ローラー及び前記供給ローラーのそれぞれに所定の回収バイアスを印加する、
    画像形成装置。
  2. 軸周りに回転し、前記感光体ドラムの回転方向における前記現像ローラーよりも下流側の位置で前記ドラム周面と対向する周面を有し、当該周面と前記ドラム周面との間のニップ部を通過するシートに、前記ドラム周面に担持されている前記現像剤像を転写する転写ローラーを更に備え、
    前記回収制御部は、前記回収処理において、
    更に、前記ドラム周面の電位を基準にしたときの前記転写ローラーの周面の直流成分の電位である第三電位が、前記現像剤の極性と同極性となるように、前記転写ローラーに所定の転写バイアスを印加する、
    請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記回収制御部は、前記回収処理において、
    前記第一電位の絶対値を、前記第二電位の絶対値よりも大きくする、
    請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記規制ブレードの電位と前記第二周面の電位とを同電位にするか否かを切り替える切替機構を更に備え、
    前記回収制御部は、前記回収処理において、
    前記切替機構を制御して、前記規制ブレードの電位と前記第二周面の電位とを同電位にするように切り替える、
    請求項1から3の何れか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記回収制御部は、
    印字率が異なる複数の画像のそれぞれについて、前記感光体ドラム及び前記現像部を用いてシートに連続して画像を形成した場合における、前記感光体ドラムの駆動時間と、前記ドラム周面における付着物の付着量と、の関係を示すフィルミング特性と、
    前記感光体ドラム及び前記現像ローラーを駆動し続けた場合における、前記感光体ドラムの駆動時間と、前記ドラム周面の厚さの変化量と、の関係を示す膜厚変化特性と、
    に基づいて、前記回収処理の実行時間を決定する、
    請求項1から4の何れか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記回収制御部は、下記式を用いて前記実行時間を決定する、
    Figure 2021124604
    (ここで、Tは、前記実行時間を示し、
    Aは、前記現像部を用いて形成された画像の平均印字率、
    Bは、前記現像部の駆動時間、
    Cは、一分当たりに画像が形成されるシートの枚数、
    Dは、前記現像部が前記装置本体に装着されてから前記現像剤の残量が前記閾値を下回ったことが前記検知部によって検知されるまでの間、画像が形成されたシートの枚数、
    αは、前記フィルミング特性に基づく、一秒当たりに前記ドラム周面に付着する付着物の付着量としての付着物の厚さ、
    βは、前記膜厚変化特性に基づく、一秒当たりの前記ドラム周面の厚さの変化量、
    を示す。)
    請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記回収制御部は、前記回収処理中、前記現像ローラーの線速を前記感光体ドラムの線速よりも大きくする、
    請求項1から6の何れか一項に記載の画像形成装置。
  8. ユーザーに対して情報を報知する報知部、
    を更に備え、
    前記回収制御部は、前記回収処理中、前記回収処理中であることを示す情報を前記報知部に報知させる、
    請求項1から7の何れか一項に記載の画像形成装置。
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