JP2021124022A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】可変バルブタイミング機構によるバルブタイミング制御の精度をより一層高める。【解決手段】吸気バルブまたは排気バルブを駆動するカムシャフトのクランクシャフトに対する回転位相を進角または遅角させることで吸気バルブまたは排気バルブの開閉タイミングを変化させる可変バルブタイミング機構が付帯する内燃機関を制御する制御装置であって、カムシャフトのクランクシャフトに対する回転位相を目標位相に変位させるために作動液を操作する制御バルブに与える制御入力を調節するフィードバック制御を実施するにあたり、その制御ゲインを作動液の温度及び液圧に応じて補正する内燃機関の制御装置を構成した。【選択図】図6
Description
本発明は、可変バルブタイミング(Variable Valve Timing)機構が付帯する内燃機関を制御する制御装置に関する。
車両等に搭載される内燃機関について、吸気バルブ及び/または排気バルブの開閉タイミングを可変制御できる位相変化型のVVT機構を備えたものが公知である(例えば、下記特許文献を参照)。この種のVVT機構は、内燃機関の出力軸であるクランクシャフトに対する、吸気バルブを開閉駆動する吸気カムシャフト及び/または排気バルブを開閉駆動する排気カムシャフトの回転位相を変化させることにより、吸気バルブ及び/または排気バルブの開閉タイミングを進角または遅角させる。
多く普及しているベーン式VVT機構では、内燃機関の潤滑油(エンジンオイル)を作動液とし、カムシャフトのクランクシャフトに対する回転位相をその潤滑油圧により変位させる。油圧回路上には、電磁式の切換制御弁であるOCV(Oil Control Valve)を設置し、OCVを介して潤滑油の流量及び方向を制御することで、カムシャフトをクランクシャフトに対し相対的に回動させる。
カムシャフトの回転位相、換言すればVVT機構が具現するバルブタイミングは、フィードバック制御する。即ち、現在の回転位相と目標位相との偏差に基づき、制御バルブたるOCVに入力する制御信号のDUTY比を増減させ、偏差を縮小する方向にOCVを操作する。そして、カムシャフトの回転位相が目標位相の近傍に到達した、即ちバルブタイミングが目標タイミングとなったならば、OCVを中立位置として潤滑油の流動を遮断し、カムシャフトの回転位相の変位を禁止して、バルブタイミングを目標タイミングに維持する。
内燃機関の潤滑油はクランクケース内のオイルパンに蓄えられており、潤滑油ポンプ(オイルポンプ)がこれを吸込んで吐出し、内燃機関の各部に向けて圧送する。潤滑油ポンプは、内燃機関のクランクシャフトに従動し、クランクシャフトからエンジントルクの供給を受けて稼働する機械式のものが多い。機械式の潤滑油ポンプの回転数は、エンジン回転数に比例して増減することになる。
これまでよく用いられてきた潤滑油ポンプの入出力特性は、図7に模式的に示すように、ポンプの回転数即ちエンジン回転数と、ポンプが吐出する潤滑油の圧力とが概ね比例する線形的な関係となっている。エンジン回転数が同等である条件の下で、潤滑油ポンプが吐出する潤滑油圧は、潤滑油の温度が低下するほど増大し、潤滑油の温度が上昇するほど減少する。図中、破線は潤滑油温が比較的低い状況における潤滑油圧の推移を表し、鎖線は潤滑油温が比較的高い状況における潤滑油圧の推移を表し、実線は潤滑油温が中程度である状況における潤滑油圧の推移を表している。
近時では、二段リリーフバルブや感温式リリーフバルブが付設された潤滑油ポンプを採用することが可能となった。この種のポンプの入出力特性は、従来型のポンプのそれと異なり、非線形となっている。図8に模式的に示すように、二段リリーフ潤滑油ポンプでは、高回転域では内燃機関の各部の潤滑のために必要十分な潤滑油圧を吐出して供給する一方、低中回転域では回転数が低下するほど吐出する潤滑油圧を低減し、エネルギ損失を減らし効率を高めるようにしている。
カムシャフトのクランクシャフトに対する回転位相を目標位相に変位させるためにOCVに与える制御入力を調節するフィードバック制御を実施するに際して、これまでは、制御ゲインを専ら潤滑油温に応じて補正していた。しかしながら、非線形な入出力特性を有する潤滑油ポンプを採用するシステムでは、従来の制御手法が最適であるとはいえず、回転位相の目標位相への追従性に改善の余地があった。
本発明は、以上の問題に着目してなされた本発明は、VVT機構によるバルブタイミング制御の精度をより一層高めることを所期の目的としている。
本発明では、吸気バルブまたは排気バルブを駆動するカムシャフトのクランクシャフトに対する回転位相を進角または遅角させることで吸気バルブまたは排気バルブの開閉タイミングを変化させる可変バルブタイミング機構が付帯する内燃機関を制御する制御装置であって、カムシャフトのクランクシャフトに対する回転位相を目標位相に変位させるために作動液を操作する制御バルブに与える制御入力を調節するフィードバック制御を実施するにあたり、その制御ゲインを作動液の温度及び液圧に応じて補正する内燃機関の制御装置を構成した。
本発明によれば、VVT機構によるバルブタイミング制御の精度をより一層高めることができる。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関の概要を示す。本実施形態における内燃機関は、火花点火式の4ストロークガソリンエンジンであり、複数の気筒1(図1には、そのうち一つを図示している)を具備している。各気筒1の吸気バルブよりも上流、各気筒1に連なる吸気ポートの近傍には、吸気ポートに向けて燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を起こすものである。点火コイルは、半導体スイッチング素子であるイグナイタとともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
吸気を気筒1に供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配設している。
排気を気筒1から排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させたことで生じる排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配設している。
排気ガス再循環(Exhaust Gas Recirculation)装置2は、いわゆる高圧ループEGRを実現するものであり、排気通路4と吸気通路3とを連通する外部EGR通路21と、EGR通路21上に設けたEGRクーラ22と、EGR通路21を開閉し当該EGR通路21を流れるEGRガスの流量を制御するEGRバルブ23とを要素とする。EGR通路21の入口は、排気通路4における触媒41の下流の所定箇所に接続している。EGR通路21の出口は、吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流の所定箇所(特に、サージタンク33)に接続している。
図2に示すように、本実施形態の内燃機関では、クランクスプロケット(または、プーリ)71、吸気側スプロケット(または、プーリ)72並びに排気側スプロケット(または、プーリ)73にタイミングチェーン(または、ベルト)74を巻き掛け、このタイミングチェーン74により、クランクシャフトからもたらされる回転駆動力を吸気側スプロケット72を介して吸気カムシャフトに、排気側スプロケット73を介して排気カムシャフトに、それぞれ伝達している。
しかして、吸気側スプロケット72と吸気カムシャフトとの間に、VVT機構6を介設している。VVT機構6は、クランクシャフトに対する吸気カムシャフトの回転位相を変化させることにより、吸気バルブの開閉タイミングを変化させるものである。
VVT機構6のハウジング61は、吸気側スプロケット72に固着しており、吸気側スプロケット72とハウジング61とは一体となってクランクシャフトに同期して回転する。これに対し、吸気カムシャフトの一端部に固着したロータ62は、ハウジング61内に収納され、吸気側スプロケット72及びハウジング61に対して相対的に回動することが可能である。ハウジング61の内部には、作動液が流出入する複数の流体室が形成され、各流体室は、ロータ62の外周部に成形されたベーン621によって進角室612と遅角室611とに区画されている。
VVT機構6の液圧(油圧)回路には、オイルパン81内に蓄えられた作動液たる内燃機関の潤滑油が、作動液ポンプたる潤滑油ポンプ82より供給される。潤滑油ポンプ82は、内燃機関のクランクシャフトから回転トルクの伝達を受けて稼働する機械式の液圧ポンプである。潤滑油ポンプ82とVVT機構6との間には、制御バルブたるOCV9を設けている。作動液の流量及び方向をこのOCV9を介して操作することで、オイルパン81から汲み上げた作動液を進角室612または遅角室611に選択的に供給することができる。さすれば、ハウジング61がロータ62に対して相対回動し、吸気バルブの開閉タイミングを進角または遅角させることができる。
図2に示すOCV9は、いわゆる電磁式の四方向スプール弁であり、潤滑油ポンプ82の吐出口と接続する供給ポート91と、ハウジング61の進角室612と接続するAポート92と、ハウジング61の遅角室611と接続するBポート93と、オイルパン81と接続するドレインポート94、95とを有している。OCV9のスプールは、進退動作により内部粒体経路を切り換えて、Aポート92及びBポート93をそれぞれ供給ポート91、ドレインポート94、95の何れかに連通させる。また、スプール96が中立位置をとるときには内部流体経路が断絶し、Aポート92及びBポート93を供給ポート91にもドレインポート94、95にも連通させない。図2では、スプール96が中立位置にある状態を示している。
スプール96はソレノイド97によって駆動する。即ち、制御入力としてソレノイド97に入力するパルス電流(または、電圧)信号mのDUTY比に応じて、スプール96の進退の距離が変化する。例えば、制御信号mのDUTY比が0%で全体的にOFFのとき、スプール96は最も一端側(図2中左方)に位置して、流路断面積が最大の状態でBポート93を供給ポート91に連通させ、かつAポート92をドレインポート94に連通させるように内部流体経路を敷設する。
制御信号mのDUTY比が増大するにつれて、ソレノイド97に吸引されるスプール96が他端側(図2中右方)に向かって移動する。DUTY比が50%付近に増大するまでは、OCV9の内部流体経路は切り換わらず、DUTY比の増大とともに流路断面積が減少してゆく。
デューティが約50%の保持DUTY比となると、スプール96は中立位置をとり、OCV9の内部流体経路を完全に遮断する。
制御信号mのDUTY比をさらに増大させると、OCV9の内部流体経路が切り換わる。つまり、スプール96が中立位置よりも他端側に変位して、Aポート92を供給ポート91に連通させ、かつBポート93をドレインポート95に連通させるように内部流体経路を敷設する。DUTY比の増大とともに流路断面積も増大してゆき、制御信号mのDUTY比が100%で全体的にONとなったとき、スプール96は最も他端側に位置して、流路断面積が最大の状態となる。
制御信号mのDUTY比が比較的大きい場合には、潤滑油ポンプ82から吐出される作動液圧がAポート92を通じて進角室612に供給される一方、既に遅角室611に貯留していた作動液がBポート93を通じてオイルパン81に向けて流下することとなり、進角室612の容積が拡大、遅角室611の容積が縮小するようにベーン621及びロータ62が回動する。結果、吸気カムシャフトの回転位相、換言すれば吸気カムシャフトのクランクシャフトに対する変位角が進角して、吸気バルブのバルブタイミングが進角化する。
逆に、制御信号mのDUTY比が比較的小さい場合には、潤滑油ポンプ82から吐出される作動液圧がBポート93を通じて遅角室611に供給される一方、既に進角室612に貯留していた作動液がAポート92を通じてオイルパン81に向けて流下することとなり、遅角室611の容積が拡大、進角室612の容積が縮小するようにベーン621及びロータ62が回動する。結果、吸気カムシャフトのクランクシャフトに対する変位角が遅角して、吸気バルブのバルブタイミングが遅角化する。
総じて言えば、制御信号mのDUTY比が中立より大きいほど吸気バルブのバルブタイミングが速く進角し、DUTY比が中立より小さいほど吸気バルブのバルブタイミングが速く遅角する。図3に、制御信号mのDUTY比と、吸気カムシャフトのクランクシャフトに対する回転位相の単位時間あたりの変化量との間の関係を例示する。因みに、OCV9のスプール96が中立位置をとるような保持DUTY比の上下には、不感帯が存在する。即ち、制御信号mのDUTY比を約50%から多少増減させたとしても、スプール96が中立位置から変位せず、故に吸気バルブの開閉タイミングが変化しない。
本実施形態の内燃機関の制御装置たるECU(Electronic Control Unit)0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。ECU0は、複数基のECUまたはコントローラが、CAN(Controller Area Network)等の電気通信回線を介して相互に通信可能に接続されてなるものであることがある。
ECU0の入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するクランク角センサから出力されるクランク角信号b、アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度をアクセル開度(いわば、要求されるエンジン負荷率またはエンジントルク)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、内燃機関の冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号d、吸気通路3(特に、サージタンク33)内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号e、ブレーキペダルが踏まれていることまたはブレーキペダルの踏込量を検出するセンサ(ブレーキスイッチやマスタシリンダ圧センサ等)から出力されるブレーキ信号f、吸気カムシャフトの複数のカム角にてカム角センサから出力されるカム角信号g、潤滑油ポンプ82が内燃機関の各所に供給する潤滑油圧を検出する油圧センサから出力される油圧信号h等が入力される。
クランク角信号b及びカム角信号gに関して補足すると、クランク角センサは、クランクシャフトに固定されクランクシャフトと一体となって回転するロータの回転角度をセンシングするものである。そのロータには、クランクシャフトの回転方向に沿った所定角度毎に、歯または突起が形成されている。典型的には、クランクシャフトが10°CA(クランク角度)回転する毎に、歯または突起が配置される。クランク角センサは、ロータの外周に臨み、個々の歯または突起が当該センサの近傍を通過することを検知して、その都度クランク角信号bとしてパルス信号を発信する。ECU0は、このパルスをクランク角信号bとして受信する。
尤も、クランク角センサは、クランクシャフトが一回転する間に三十六回のパルスを出力するわけではない。クランクシャフトのロータの歯または突起は、その一部が欠けている。具体的には、十七番目、十八番目及び二十番目、二十一番目の欠歯部分、並びに三十五番目、三十六番目の欠歯部分という、大分して二つの欠歯部分が存在する。そして、これら欠歯部分に起因して、クランク角信号bのパルス列もまた一部が欠損する。この欠損を基にして、クランクシャフトの絶対的な角度(姿勢)、換言すれば各気筒1のピストンの現在位置を知ることが可能である。
カム角センサもまた、カムシャフトに固定されカムシャフトと一体となって回転するロータの回転角度をセンシングするものである。そのロータには、少なくともカムシャフトの一回転を気筒数で割った角度毎に、歯または突起が配置される。三気筒エンジンの場合、カムシャフトが120°回転する毎に、歯または突起が配置される。カムシャフトは、巻掛伝動機構を介してクランクシャフトから回転駆動力の伝達を受けて回転するもので、その回転速度はクランクシャフトの二分の一である。故に、上記の歯または突起は、クランク角度に換算すれば240°CA毎に配置されていることになる。さらに、ロータに、追加的にカム角信号gを発生させるための歯または突起が、240°CA毎の歯または突起の間に一つ配置される。
カム角センサは、ロータの外周に臨み、個々の歯または突起が当該センサの近傍を通過することを検知して、その都度カム角信号gとしてパルス信号を発信する。ECU0は、このパルスをカム角信号gとして受信する。吸気カムシャフトに付随するカム角センサが出力するカム角信号gは、何れかの気筒1が所定の行程を迎えたことに加え、吸気カムシャフトのクランクシャフトに対する回転位相(原点となる初期位置から変位した角度)、つまりはVVT機構6が具現している吸気バルブタイミング(原点からの進角量または遅角量)をも表す。クランク角信号b及びカム角信号gをともに参照すれば、各気筒1の現在の行程を判別して知得できる上、VVT機構6が具現している現在の吸気バルブタイミングも明らかとなる。
また、潤滑油圧センサは、潤滑油ポンプ82と、気筒1を内包するシリンダブロック内の潤滑油流路であるメインギャラリとの間の箇所に設けてある。
ECU0の出力インタフェースからは、火花点火装置のイグナイタに対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k、EGRバルブ23に対して開度操作信号l、VVT機構6を駆動するためのOCV9に対して制御信号m等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得し、内燃機関の運転領域[エンジン回転数,アクセル開度(または、サージタンク33内吸気圧若しくは気筒1に充填される吸気(新気)量)]を知得するとともに、吸気量に見合った要求燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミング(一度の燃焼に対する火花点火の回数を含む)、要求EGR率(または、EGRガス量)、吸気バルブの目標開閉タイミング等といった各種運転パラメータを決定する。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、l、mを出力インタフェースを介して印加する。
ECU0は、VVT機構6が具現する吸気バルブタイミングをフィードバック制御する。即ち、吸気カムシャフトのクランクシャフトに対する回転位相を、現在の内燃機関の運転領域等に基づき決定した目標バルブタイミングに対応する目標位相に操作するべく、クランク角信号b及びカム角信号gを参照して知得される吸気カムシャフトの実測の回転位相と、現在の目標位相との偏差を求める。その上で、その偏差を縮小する方向にOCV9のスプール96を変位させるように、OCV9のソレノイド97に入力する制御信号mのDUTY比を調節する。より具体的には、図4に示すように、吸気カムシャフトの目標位相がαからβに、またはβからαに変化したとき、その目標位相に向けて吸気カムシャフトの回転位相を変位させるべく、ソレノイド97に与える制御信号mのDUTY比を保持DUTY比から増加または減少させる操作を行う。
本実施形態のECU0は、吸気バルブタイミングのフィードバック制御における制御ゲイン、例えば吸気カムシャフトの実測の回転位相と現在の目標位相との偏差に乗ずる比例ゲインを、その偏差の多寡及び現在のエンジン回転数に応じて可変調整する。原則的には、図5に示すように、偏差の絶対値が大きくなるほど、比例ゲインの絶対値を大きくする。比例ゲインの正負は、偏差を縮小する方向に設定することは言うまでもない。ECU0のメモリには予め、偏差及びエンジン回転数と、比例ゲインの基本量との関係を規定したマップデータが格納されている。ECU0は、現在の偏差及びエンジン回転数をキーとして当該マップを検索し、フィードバック制御における比例ゲインの基本量を得る。
さらに、本実施形態のECU0は、上記の比例ゲインの基本量を、現在の潤滑油温及び潤滑油圧に応じて補正することで、最終的な比例ゲインを得る。図6に示すように、ECU0のメモリには予め、潤滑油温及び潤滑油圧と、比例ゲインの基本量に乗ずるべき補正係数Cとの関係を規定したマップデータが格納されている。ECU0は、現在の潤滑油温及び潤滑油圧をキーとして当該マップを検索し、比例ゲインの補正係数Cを得る。そして、その補正係数Cを基本量に乗算して、フィードバック制御における比例ゲインを算定する。
なお、現在の潤滑油温は、これを検出する油温センサが存在しているならば、当該油温センサの出力信号を参照して知得できる。だが、そのような油温センサが存在していないならば、内燃機関の冷却水温を以て代替する。あるいは、潤滑油が内燃機関の各部(特に、ピストン、シリンダボア、シリンダヘッド等)から受熱する量を積算即ち時間積分する形で、現在の潤滑油温を推定することも考えられる。その場合、ECU0のメモリには予め、内燃機関の運転領域等と、単位時間あたりの潤滑油の受熱量または温度変化量との関係を規定したマップデータが格納される。ECU0は、現在の運転領域等をキーとして当該マップを検索して、単位時間あたりの潤滑油の受熱量または温度上昇量を得、それを積算することにより、現在の潤滑油温を推算する。
本実施形態では、吸気バルブを駆動するカムシャフトのクランクシャフトに対する回転位相を進角または遅角させることで吸気バルブの開閉タイミングを変化させる可変バルブタイミング機構6が付帯する内燃機関を制御する制御装置0であって、カムシャフトのクランクシャフトに対する回転位相を目標位相に変位させるために作動液を操作する制御バルブ9に与える制御入力mを調節するフィードバック制御を実施するにあたり、その制御ゲインを作動液の温度及び液圧の両方に応じて補正する内燃機関の制御装置0を構成した。本実施形態によれば、可変バルブタイミング機構6によるバルブタイミング制御の精度をより一層高めることができる。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。上記実施形態の内燃機関には、排気バルブの開閉タイミングを可変制御するための排気VVT機構が実装されていなかったが、吸気VVT機構6と同様の排気VVT機構が内燃機関に付帯していてもよい。その上で、排気バルブを駆動する排気カムシャフトのクランクシャフトに対する回転位相を目標位相に変位させて所望の排気バルブタイミングを実現する制御に、本発明を適用することができる。この場合、カム角センサが、排気バルブを駆動する排気カムシャフトに付随し、当該カム角センサから出力されるカム角信号が、排気カムシャフトの回動角度、排気カムシャフトのクランクシャフトに対する回転位相を表す。
その他、各部の具体的構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、車両等に搭載される内燃機関の制御に利用することができる。
0…制御装置(ECU)
1…気筒
6…可変バルブタイミング(VVT)機構
9…制御バルブ(OCV)
b…クランク角信号
g…カム角信号
m…制御入力となる制御信号
1…気筒
6…可変バルブタイミング(VVT)機構
9…制御バルブ(OCV)
b…クランク角信号
g…カム角信号
m…制御入力となる制御信号
Claims (1)
- 吸気バルブまたは排気バルブを駆動するカムシャフトのクランクシャフトに対する回転位相を進角または遅角させることで吸気バルブまたは排気バルブの開閉タイミングを変化させる可変バルブタイミング機構が付帯する内燃機関を制御する制御装置であって、
カムシャフトのクランクシャフトに対する回転位相を目標位相に変位させるために作動液を操作する制御バルブに与える制御入力を調節するフィードバック制御を実施するにあたり、その制御ゲインを作動液の温度及び液圧に応じて補正する内燃機関の制御装置。
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