JP2021123821A - 高強度繊維複合線材および高強度繊維複合ケーブルならびに高強度繊維複合ケーブルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】加熱されたときに熱可塑性樹脂が繊維束から分離したり,脱落したり,むらが生じたりせず,繊維束に含浸させ続けることができるようにする。【解決手段】炭素繊維複合線材10は,複数本の炭素繊維11の束に熱可塑性樹脂12を含浸させた炭素繊維複合線材の表面に,さらに別の熱可塑性樹脂13を被覆した構造を備えている。被覆された熱可塑性樹脂13のビカット軟化温度は,含浸された熱可塑性樹脂12のビカット軟化温度よりも10℃以上高い。炭素繊維複合線材10を熱可塑性樹脂12のビカット軟化温度を超えかつ熱可塑性樹脂13のビカット軟化温度よりも低い温度に加熱することで,熱可塑性樹脂13によって炭素繊維複合線材10を覆い続けつつ,含浸された熱可塑性樹脂12を軟化させることができる。【選択図】図4
Description
この発明は高強度繊維複合線材および高強度繊維複合ケーブルならびに高強度繊維複合ケーブルの製造方法に関する。
複数本の炭素繊維を束ねた繊維束に熱可塑性樹脂を含浸させた炭素繊維複合線材が提案されている(特許文献1)。一般に熱硬化性樹脂を硬化するための加熱時間に比べて熱可塑性樹脂を硬化するための冷却時間の方が短く,熱可塑性樹脂を用いることで炭素繊維複合線材の製造に係るコストダウンを図ることができる。
熱可塑性樹脂を用いた炭素繊維複合線材は,加熱をすることで柔らかくすることができ,柔らかくした状態の複数本の炭素繊維複合線材を撚り合わせることによって,複数本の炭素繊維複合線材を撚り合わせたケーブルを作成することができる。
図5は複数本の炭素繊維31を束ねた炭素繊維束に熱可塑性樹脂32を含浸させた炭素繊維複合線材30の横断面を模式的に示すもので,撚り合わせのために加熱した状態を示している。図6は図5に示す炭素繊維複合線材30の縦断面を模式的に示している。分かりやすくするために,図5および図6において炭素繊維31の直径がかなり強調して描かれている。
撚り合わせのために炭素繊維束を加熱すると,炭素繊維束に含浸されている熱可塑性樹脂32は軟化しかつ溶融する。撚り合わせのために加熱をした後に炭素繊維束を屈曲させると,応力によって熱可塑性樹脂32が分離,凝集または脱落したり,層厚にむらが生じたりすると,炭素繊維束の表面に剥き出しの炭素繊維31(熱可塑性樹脂32によって被覆されなくなった,または被覆が薄くなった炭素繊維31)が発現することがある。そのような状態の炭素繊維束を撚り合わせたケーブルでは表面に位置する炭素繊維31に断線33(毛羽立ち)が発生しやすい。炭素繊維31の断線33はケーブルの強度を低下させる。
図7は複数本の炭素繊維41を束ねた炭素繊維束に熱可塑性樹脂42を含浸させ,さらにその表面に熱可塑性樹脂43を被覆した炭素繊維複合線材40の横断面を模式的に示すもので,撚り合わせのために加熱した状態を示している。図8は図7に示す炭素繊維複合線材40の表面を模式的に示している。
炭素繊維束に含浸された熱可塑性樹脂42を柔らかくするために炭素繊維複合線材40を加熱すると,当然に表面の熱可塑性樹脂43も加熱される。表面の熱可塑性樹脂43が軟化することで炭素繊維束が剥き出しになる箇所が発現すると,やはり炭素繊維束を撚り合わせたときに表面に断線44が発生してしまうことがある。
この発明は,撚り合わせのために加熱されたときに熱可塑性樹脂が繊維束から分離したり,脱落したり,むらが生じたりせず,繊維束に熱可塑性樹脂を含浸させ続けることができるようにすることを目的とする。
この発明による高強度繊維複合線材は,複数本の長尺の高強度繊維を束ねた高強度繊維束に第1の熱可塑性樹脂を含浸させた高強度繊維複合線材の表面に,さらに第2の熱可塑性樹脂が被覆された構造を備え,上記第2の熱可塑性樹脂のビカット軟化温度が上記第1の熱可塑性樹脂のビカット軟化温度よりも10℃以上高いことを特徴とする。高強度繊維は,炭素繊維,ガラス繊維,ボロン繊維,アラミド繊維,ポリエチレン繊維,PBO(poly-p-phenylenebenzobisoxazole )繊維,その他の繊維(合成繊維)を含む。これらの繊維は非常に細く,高強度かつ低伸度であり,複数本の高強度繊維を束にして熱可塑性樹脂を含浸することでワイヤロープと同等の高い引っ張り強度を発揮する。
この発明によると,高強度繊維複合線材を構成する高強度繊維束に含浸された第1の熱可塑性樹脂(含浸樹脂)のビカット軟化温度よりも高いビカット軟化温度を持つ第2の熱可塑性樹脂(被覆樹脂)が表面(外層)に設けられている。第1の熱可塑性樹脂のビカット軟化温度を超えかつ第2の熱可塑性樹脂のビカット軟化温度よりも低い温度に高強度繊維複合線材を加熱することによって,第1の熱可塑性樹脂を軟化させつつ,軟化した第1の熱可塑性樹脂が含浸された高強度繊維束を第2の熱可塑性樹脂によって被覆し続けることができる。すなわち,第1の熱可塑性樹脂を第2の熱可塑性樹脂によって常に覆った状態で複数本の上記高強度繊維複合線材を撚り合わせることができるので,複数本の高強度繊維複合線材を撚り合わせることによってつくられる高強度繊維複合ケーブルにおいて表面に剥き出しの高強度繊維(第1の熱可塑性樹脂によって被覆されなくなったまたは被覆が薄くなった高強度繊維)は発現せず,高強度繊維の断線を効果的に防止することができる。
好ましくは,上記第2の熱可塑性樹脂が0.05mm以上の厚さを持つ。高強度複合線材を撚り合わせるときに高強度繊維が表面に露出する危険を少なくすることができる。
一実施態様では,繊維体積含有率が30%以上85%未満である。単位断面積あたりの強度の低下を少なくすることができる。
この発明は,高強度繊維複合ケーブルの製造方法も提供する。この発明による高強度繊維複合ケーブルの製造方法は,複数本の長尺の高強度繊維の束に第1の熱可塑性樹脂を含浸させたものに,上記第1の熱可塑性樹脂のビカット軟化温度よりも10℃以上高いビカット軟化温度を有する第2の熱可塑性樹脂を被覆した高強度繊維複合線材を用意し,複数本の上記高強度繊維複合線材を,上記第1の熱可塑性樹脂のビカット軟化温度を超えかつ上記第2の熱可塑性樹脂のビカット軟化温度よりも低い温度に加熱し,加熱された複数本の上記高強度繊維複合線材を撚り合わせるものである。高強度繊維の断線が効果的に防止され,断線のない高強度繊維複合ケーブルを製造することができる。高強度繊維ケーブルは,たとえば動索用ロープとして用いることができる。
図1は撚り線機を概略的に示している。図2は撚り線機によって撚り合わされる炭素繊維複合線材10の横断面を模式的に示している。図3は炭素繊維複合線材10を構成する被覆樹脂13の一部を破断して示す炭素繊維複合線材10の縦断面図である。図2および図3において,分かりやすくするために,炭素繊維11の直径がかなり強調して描かれている。
繰出しボビン(図示略)から繰出された7本の炭素繊維複合線材10が,回転ディスク1にあけられた複数個の挿通孔(図示略)に通された後,加熱撚り合わせダイ2に集められる。回転ディスク1には,その中央に1つの挿通孔があけられ,かつ外周部分には互いに間隔をあけて6つの挿通孔があけられており,そのそれぞれに1本ずつの炭素繊維複合線材10が通される。回転ディスク1が回転すると,中心に配置される1本の炭素繊維複合線材10と,その周囲に撚り合わされる6本の炭素繊維複合線材10とを備えるケーブル(炭素繊維複合ケーブル)20が作られる。
図2および図3を参照して,炭素繊維複合線材10は,断面円形に束ねられた多数本たとえば数万本の長尺の炭素繊維11の束に熱可塑性樹脂12を含浸させたものの表面(外層)に,さらに別の熱可塑性樹脂13を被覆したものである。炭素繊維11のそれぞれは非常に細く,たとえば5μm〜7μmの直径を持つ。多数本の炭素繊維11は長手方向にストレートに伸ばされていてもよいし捻じりが加えられていてもよい。炭素繊維複合線材10は,炭素繊維強化樹脂(CFRP)(Carbon Fiber Reinforced Plastics)製または炭素繊維複合材(Carbon Fiber Composite)製のものと言うことができる。
炭素繊維11の束に含浸される熱可塑性樹脂12と,表面(外層)に被覆される熱可塑性樹脂13とを明確に区別するために,熱可塑性樹脂12を以下「含浸樹脂12」と呼び,熱可塑性樹脂13を以下「被覆樹脂13」と呼ぶ。
図1を参照して,加熱撚り合わせダイ2において6本の炭素繊維複合線材10が集められ,ここで1本の炭素繊維複合線材10の周りに6本の炭素繊維複合線材10がらせん状に撚り合わされて炭素繊維複合ケーブル20が形成される。加熱撚り合わせダイ2は熱源3を備え,加熱撚り合わせダイ2を通過するときに7本の炭素繊維複合線材10(炭素繊維複合ケーブル20)はその周囲から均一に加熱される。熱源3には,たとえばコイルを備える誘導加熱方式の温度制御可能なものが用いられる。
図4は,含浸樹脂12および被覆樹脂13のそれぞれについての温度と硬度との関係(温度−硬度特性)を示すグラフである。横軸は右にいくほど高温であることを,縦軸は上にいくほど高硬度であることを,それぞれ示している。
熱可塑性樹脂には急速に軟化を開始する温度が存在し,急速に軟化を開始する温度は特に「ビカット軟化温度」と呼ばれる。この実施例では,JIS K 7206(ISO306)に準拠して,B50法(昇温速度:50℃/h,荷重:50N)において押込み圧子が試験片に1mm浸入するときの温度を「ビカット軟化温度」と定義する。
図4において,実線12Aは含浸樹脂12の温度−硬度特性グラフを,破線13Aは被覆樹脂13の温度−硬度特性グラフを,それぞれ示している。
含浸樹脂12の温度−硬度特性グラフ12Aと被覆樹脂13の温度−硬度特性グラフ13Aとを対比して,含浸樹脂12が急激に軟化する温度(ビカット軟化温度12B)よりも被覆樹脂13が急激に軟化する温度(ビカット軟化温度13B)は10℃以上高い。加熱撚り合わせダイ2において,ビカット軟化温度12Bを超え,かつビカット軟化温度13Bよりも低い温度範囲内の温度に炭素繊維複合線材10(炭素繊維複合ケーブル20)を加熱することで,含浸樹脂12を軟化させつつ,含浸樹脂12が含浸された炭素繊維束を被覆樹脂13によって被覆し続けることができる。加熱撚り合わせダイ2において炭素繊維複合線材10が加熱されて撚り合わされるときに,炭素繊維束の全体に含浸樹脂12が含浸され続け,かつ被覆樹脂13によって表面が保護されるので,炭素繊維11の断線が発生する可能性はないまたは低い。
加熱撚り合わせダイ2において炭素繊維複合線材10はその周囲から加熱されるので,外層の被覆樹脂13が先に加熱され,その熱が伝導することで内部の含浸樹脂12が加熱される。このため,あるタイミングにおいて被覆樹脂13の温度の方が含浸樹脂12の温度よりも高い状態になる可能性がある。しかしながら,10℃以上のビカット軟化温度差を有する含浸樹脂12と被覆樹脂13の組合せが選択されるので,含浸樹脂12と被覆樹脂13との間にたとえ温度差が生じたとしても,含浸樹脂12と被覆樹脂13の両方が,それぞれのビカット軟化温度12B,13Bを超える温度に加熱されることを効果的に防止することができる。
図4の温度−硬度特性グラフ12A,13Aを参照して,含浸樹脂12は融点12Cにおいて,被覆樹脂13は融点13Cにおいて,それぞれ液体になり始める。含浸樹脂12の融点12Cを超える温度に含浸樹脂12が加熱されると,液状化した含浸樹脂12が炭素繊維11の束から脱落する可能性が生じる。加熱撚り合わせダイ2の温度は含浸樹脂12の融点12Cを超えない温度に制御するのが好ましい。
なお,常温時においては,含浸樹脂12の硬度の方が被覆樹脂13の硬度よりも高くてもよい。昇温したときに含浸樹脂12の方が先に柔らかくなればよく,常温時の硬度に特に制限はない。
被覆樹脂13はたとえば 0.05mm以上,好ましくは0.1mm以上の厚さで被覆される。もっとも,被覆樹脂13を厚くしすぎると,炭素繊維複合線材10の単位断面積あたりの強度が低下することになるので,好ましくは,炭素繊維複合線材10の全体積に占める炭素繊維11の体積割合(繊維体積含有率)Vfは30%以上85%未満とされる。
加熱撚り合わせダイ2の長さを調整することによって,走行する炭素繊維複合線材10を,ビカット軟化温度12Bを超えかつビカット軟化温度13Bよりも低い温度範囲に昇温させることができる。もちろん,加熱撚り合わせダイ2よりも上流工程(たとえば繰出しボビンと回転ディスク1の間,回転ディスク1と加熱撚り合わせダイ2の間)にも加熱装置(図示略)を設置し,加熱撚り合わせダイ2に到達する前に,7本の炭素繊維複合線材10のそれぞれを,含浸樹脂12のビカット軟化温度12Bに近い温度にまで予備加熱してもよい。これによって,加熱撚り合わせダイ2に到達したときに,ビカット軟化温度12Bを超えかつビカット軟化温度13Bよりも低い温度に7本の炭素繊維複合線材10を即座に昇温させることができ,加熱撚り合わせダイ2の長さを短くすることができる。
炭素繊維複合線材10を加熱撚り合わせダイ2において撚り合わせるときに,外層の被覆樹脂13の硬度が高すぎると,炭素繊維複合線材10を撚り合わせづらくなる可能性が生じる。その場合には,加熱撚り合わせダイ2において,7本の炭素繊維複合線材10を被覆樹脂13のビカット軟化温度13Bに近い温度にまで加熱するとよい。被覆樹脂13の硬度が高すぎる状態を回避することができ,7本の炭素繊維複合線材10のそれぞれに適度な可撓性を持たせることができる。
表1は10℃以上のビカット軟化温度差を有する2種類の熱可塑性樹脂の組合せ例を示している。低いビカット軟化温度を有する熱可塑性樹脂が含浸樹脂12に,高いビカット還化温度を有する熱可塑性樹脂が被覆樹脂13に,それぞれ用いられる。なお,同種の熱可塑性樹脂であっても,グレードの違いによって10℃以上のビカット軟化温度差を有していれば,それらの組合せも採用することができる。たとえば表1に示す「ポリプロピレン・グレードY」と「ポリプロピレン・グレードX」の組合せは,同種の熱可塑性樹脂であるが,約20℃のビカット軟化温度差を持つ組合せである。ポリプロピレン・グレードYを含浸樹脂12に,ポリプロピレン・グレードXを被覆樹脂13に,それぞれ採用することができる。組み合わされる2つの熱可塑性樹脂は,結晶性プラスチック同士であってもよく,非晶性プラスチック同士であってもよい。結晶性プラスチックと非晶性プラスチックの組合せであってもよい。
ビカット軟化温度は,熱可塑性樹脂に粉体やガラス繊維などの添加物を添加することでも高くすることができる。このため,全く同一の熱可塑性樹脂であっても,添加物が添加されていない熱可塑性樹脂を含浸樹脂12として,添加物入りの同一の熱可塑性樹脂を被覆樹脂13として,それぞれ用いることもできる。
参考までに説明しておくと,たとえばABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合)(ビカット軟化温度:約100℃)とポリエチレン(ビカット軟化温度:約100℃)の組合せは,ビカット軟化温度差がほとんどないので,これらの組合せは含浸樹脂12および被覆樹脂13として採用することには適さない。
炭素繊維複合線材10を製造するときには,初めに炭素繊維11の束に含浸樹脂12を含浸させて硬化させ,その後にその表面(表層)に被覆樹脂13を被覆することになる。被覆樹脂13を被覆するとき,被覆樹脂13はその融点を超える温度にまで加熱され溶融状態とされる。含浸樹脂12のビカット軟化温度12Bは被覆樹脂13の融点13Cよりも確実に低く,被覆樹脂13を被覆するときに含浸樹脂12は軟化する。しかしながら,被覆樹脂13を被覆するときは,含浸樹脂12が含浸された炭素繊維11の束は直線状に引っ張られるだけであるので,撚り合わせのときのような応力が加わらず,したがって炭素繊維複合線材10を製造するとき(被覆樹脂13を被覆するとき)に,含浸樹脂12が分離,凝集または脱落することはない。
1 回転ディスク
2 加熱撚り合わせダイ
3 熱源
10 炭素繊維複合線材
11 炭素繊維
12 含浸樹脂(第1の熱可塑性樹脂)
13 被覆樹脂(第2の熱可塑性樹脂)
20 炭素繊維複合ケーブル
2 加熱撚り合わせダイ
3 熱源
10 炭素繊維複合線材
11 炭素繊維
12 含浸樹脂(第1の熱可塑性樹脂)
13 被覆樹脂(第2の熱可塑性樹脂)
20 炭素繊維複合ケーブル
Claims (6)
- 複数本の長尺の高強度繊維を束ねた高強度繊維束に第1の熱可塑性樹脂を含浸させた高強度繊維複合線材の表面に,さらに第2の熱可塑性樹脂が被覆された構造を備え,
上記第2の熱可塑性樹脂のビカット軟化温度が上記第1の熱可塑性樹脂のビカット軟化温度よりも10℃以上高いことを特徴とする,
高強度繊維複合線材。 - 上記高強度繊維が炭素繊維,ガラス繊維,ボロン繊維,アラミド繊維,ポリエチレン繊維またはPBO繊維である,請求項1に記載の高強度繊維複合線材。
- 上記第2の熱可塑性樹脂が0.05mm以上の厚さを持つ,請求項1または2に記載の高強度繊維複合線材。
- 繊維体積含有率が30%以上85%未満である,請求項1から3のいずれか一項に記載の高強度繊維複合線材。
- 請求項1から4のいずれか一項に記載の高強度繊維複合線材が複数本撚り合わされている,
高強度繊維複合ケーブル。 - 複数本の長尺の高強度繊維の束に第1の熱可塑性樹脂を含浸させたものに,上記第1の熱可塑性樹脂のビカット軟化温度よりも10℃以上高いビカット軟化温度の第2の熱可塑性樹脂を被覆した高強度繊維複合線材を用意し,
複数本の上記高強度繊維複合線材を,上記第1の熱可塑性樹脂のビカット軟化温度を超えかつ上記第2の熱可塑性樹脂のビカット軟化温度よりも低い温度に加熱し,
加熱された複数本の上記高強度繊維複合線材を撚り合わせる,
高強度繊維複合ケーブルの製造方法。
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