JP2021123063A - 液体吐出装置、その制御方法及びプログラム - Google Patents

液体吐出装置、その制御方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】転送回路が1の吐出周期に係る選択信号の転送中に次の吐出周期に係る波形信号及び選択信号を受信した場合でも、ドット抜けを抑制する。【解決手段】プリンタのCPUは、転送回路が1の吐出周期に係る選択信号SINの転送中に転送回路が次の吐出周期に係る波形信号FIRE及び選択信号SINを出力回路から受信したと判断した場合、次の吐出周期に係る波形信号FIREを、当該信号よりも転送時間が短い別の波形信号FIRE’ に置換する。転送回路は、当該別の波形信号FIRE’ をドライバICに転送する。【選択図】図5

Description

本発明は、アクチュエータと駆動回路と制御部とを備えた液体吐出装置、その制御方法及びプログラムに関する。
特許文献1に記載のインクジェットプリンタ(液体吐出装置)は、信号生成回路及び信号送受信回路を含む制御装置と、アクチュエータ及びドライバICを含むインクジェットヘッドとを備えている。信号生成回路(出力回路)は、波形信号FIRE、波形選択信号SIN等を生成し、これらを信号送受信回路に出力する。信号送受信回路(転送回路)は、信号生成回路から受信した波形信号FIRE、波形選択信号SIN等を差動信号としてドライバIC(駆動回路)に転送する。
特開2018−167466号公報(図3)
選択信号の転送は、波形信号の転送開始時点から遅延時間の経過後に開始され、波形信号の転送終了時点以降に終了し、選択信号の転送終了時点で選択信号がラッチされる。また通常は、転送回路が、1の吐出周期に係る波形信号及び選択信号の転送終了後に、次の吐出周期に係る波形信号及び選択信号を出力回路から受信し、これら信号の駆動回路への転送を開始する。
しかしながら、例えばヘッドと記録媒体との相対位置の変化量が大きくなると(特許文献1においてキャリッジが高速で走査すると)、上記通常時とは異なり、転送回路が、1の吐出周期に係る波形信号及び選択信号の転送中に、次の吐出周期に係る波形信号及び選択信号を出力回路から受信する場合がある。この場合、転送回路は、次の吐出周期に係る波形信号及び選択信号を正常に取り込むことができず、次の吐出周期が不吐出となり、ドット抜けが生じ得る。
本発明の目的は、転送回路が1の吐出周期に係る選択信号の転送中に次の吐出周期に係る波形信号及び選択信号を受信した場合でも、ドット抜けを抑制できる液体吐出装置、その制御方法及びプログラムを提供することにある。
本発明の第1観点によれば、ノズルと、前記ノズルから液体を吐出させるための圧力を付与するアクチュエータと、前記アクチュエータの駆動態様を示す駆動信号を前記アクチュエータに供給する駆動回路と、複数の前記駆動態様を示す波形信号及び前記複数の駆動態様の中から1つを選択するための選択信号を吐出周期毎に出力する出力回路と、前記出力回路から受信した前記波形信号及び前記選択信号を前記駆動回路に転送する転送回路と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記転送回路が1の吐出周期に係る前記選択信号の転送中に、前記転送回路が次の吐出周期に係る前記波形信号及び前記選択信号を前記出力回路から受信したか否かを判断する判断処理と、前記判断処理において前記転送回路が前記1の吐出周期に係る前記選択信号の転送中に前記転送回路が前記次の吐出周期に係る前記波形信号及び前記選択信号を前記出力回路から受信したと判断された場合、前記次の吐出周期に係る前記波形信号を、当該信号よりも転送時間が短い別の波形信号に置換する置換処理と、前記置換処理の後、前記別の波形信号を、前記転送回路により前記駆動回路に転送させる転送処理と、を実行することを特徴とする、液体吐出装置が提供される。
本発明の第2観点によれば、ノズルと、前記ノズルから液体を吐出させるための圧力を付与するアクチュエータと、前記アクチュエータの駆動態様を示す駆動信号を前記アクチュエータに供給する駆動回路と、複数の前記駆動態様を示す波形信号及び前記複数の駆動態様の中から1つを選択するための選択信号を吐出周期毎に出力する出力回路と、前記出力回路から受信した前記波形信号及び前記選択信号を前記駆動回路に転送する転送回路と、を備えた液体吐出装置を制御する制御方法であって、前記転送回路が1の吐出周期に係る前記選択信号の転送中に、前記転送回路が次の吐出周期に係る前記波形信号及び前記選択信号を前記出力回路から受信したか否かを判断する判断処理と、前記判断処理において前記転送回路が前記1の吐出周期に係る前記選択信号の転送中に前記転送回路が前記次の吐出周期に係る前記波形信号及び前記選択信号を前記出力回路から受信したと判断された場合、前記次の吐出周期に係る前記波形信号を、当該信号よりも転送時間が短い別の波形信号に置換する置換処理と、前記置換処理の後、前記別の波形信号を、前記転送回路により前記駆動回路に転送させる転送処理と、を実行することを特徴とする制御方法が提供される。
本発明の第3観点によれば、ノズルと、前記ノズルから液体を吐出させるための圧力を付与するアクチュエータと、前記アクチュエータの駆動態様を示す駆動信号を前記アクチュエータに供給する駆動回路と、複数の前記駆動態様を示す波形信号及び前記複数の駆動態様の中から1つを選択するための選択信号を吐出周期毎に出力する出力回路と、前記出力回路から受信した前記波形信号及び前記選択信号を前記駆動回路に転送する転送回路と、を備えた液体吐出装置を、前記転送回路が1の吐出周期に係る前記選択信号の転送中に、前記転送回路が次の吐出周期に係る前記波形信号及び前記選択信号を前記出力回路から受信したか否かを判断する判断手段、前記判断手段により前記転送回路が前記1の吐出周期に係る前記選択信号の転送中に前記転送回路が前記次の吐出周期に係る前記波形信号及び前記選択信号を前記出力回路から受信したと判断された場合、前記次の吐出周期に係る前記波形信号を、当該信号よりも転送時間が短い別の波形信号に置換する置換手段、及び、前記置換手段による置換の後、前記別の波形信号を、前記転送回路により前記駆動回路に転送させる転送手段、として機能させることを特徴とするプログラムが提供される。
本発明によれば、転送回路が1の吐出周期に係る選択信号の転送中に次の吐出周期に係る波形信号及び選択信号を受信した場合、別の波形信号を転送することで、ドット抜けを抑制できる。
本発明の一実施形態に係るプリンタの内部を示す平面図である。 図1に示されているヘッドの断面図である。 図1のプリンタの電気的構成を示すブロック図である。 波形信号FIREに含まれる5種類の波形データを示す波形図である。 波形信号FIRE及び選択信号SINが転送回路からドライバICに転送される過程を示す説明図である。 図1のプリンタのCPUが実行するプログラムを示すフロー図である。 (a),(b)は、図4(d)に示す波形データを変更したものである。(c)は、図4(e)に示す波形データを変更したものである。
本発明の一実施形態に係るプリンタ100は、図1に示すように、下面に複数のノズルNが形成されたヘッド10と、ヘッド10を保持するキャリッジ20と、キャリッジ20を走査方向(鉛直方向と直交する方向)に移動させる移動機構30と、用紙Pを下方から支持するプラテン40と、用紙Pを搬送方向(走査方向及び鉛直方向と直交する方向)に搬送する搬送機構50と、制御装置90とを備えている。
移動機構30は、キャリッジ20を支持する一対のガイド31,32と、キャリッジ20に連結されたベルト33とを含む。ガイド31,32及びベルト33は、走査方向に延びている。制御装置90の制御によりキャリッジモータ30m(図3参照)が駆動されると、ベルト33が走行し、ガイド31,32に沿ってキャリッジ20が走査方向に移動する。
プラテン40は、キャリッジ20及びヘッド10の下方に配置されている。プラテン40の上面に、用紙Pが載置される。
搬送機構50は、2つのローラ対51,52を有する。搬送方向においてローラ対51とローラ対52との間に、ヘッド10、キャリッジ20及びプラテン40が配置されている。制御装置90の制御により搬送モータ50m(図3参照)が駆動されると、ローラ対51,52が用紙Pを挟持した状態で回転し、用紙Pが搬送方向に搬送される。
本実施形態では、移動機構30及び搬送機構50が、ヘッド10と用紙P(記録媒体)とを相対的に移動させるものであり、本発明の「移動機構」に該当する。
また、制御装置90は、キャリッジモータ30mに設けられたロータリエンコーダ61(図3参照)からの信号と、用紙Pの搬送経路に設けられた用紙センサ62(図3参照)からの信号とに基づいて、ヘッド10と用紙Pとの相対位置の変化量を検出できる。
ヘッド10は、図2に示すように、流路ユニット12と、アクチュエータユニット13とを含む。
流路ユニット12の下面に、複数のノズルN(図1参照)が形成されている。流路ユニット12の内部には、インクタンク(図示略)に連通する共通流路12aと、ノズルN毎に個別の個別流路12bとが形成されている。個別流路12bは、共通流路12aの出口から圧力室12pを経てノズルNに至る流路である。流路ユニット12の上面には、複数の圧力室12pが開口している。
アクチュエータユニット13は、流路ユニット12の上面に複数の圧力室12pを覆うように配置された金属製の振動板13aと、振動板13aの上面に配置された圧電層13bと、圧電層13bの上面に複数の圧力室12pのそれぞれと対向するように配置された複数の個別電極13cとを含む。
振動板13a及び複数の個別電極13cは、ドライバIC14と電気的に接続されている。ドライバIC14は、本発明の「駆動回路」に該当し、振動板13aの電位をグランド電位に維持する一方、個別電極13cの電位を変化させる。具体的には、ドライバIC14は、制御装置90からの制御信号(後述する波形信号FIRE、選択信号SIN、クロック信号等)に基づいて駆動信号を生成し、信号線14sを介して当該駆動信号を個別電極13cに供給する。これにより、個別電極13cの電位が所定の駆動電位とグランド電位との間で変化する。このとき、振動板13a及び圧電層13bにおいて各個別電極13cと各圧力室12pとで挟まれた部分(アクチュエータ13x)が変形することにより、圧力室12pの容積が変化し、圧力室12p内のインクに圧力が付与され、ノズルNからインクが吐出される。アクチュエータ13xは、個別電極13c毎(即ち、ノズルN毎)に設けられており、当該個別電極13cに供給される電位に応じて独立して変形可能である。
制御装置90は、図3に示すように、CPU(Central Processing Unit)91と、ROM(Read Only Memory)92と、RAM(Random Access Memory)93と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)94とを含む。ROM92には、CPU91やASIC94が各種制御を行うためのプログラムやデータが格納されている。RAM93は、CPU91やASIC94がプログラムを実行する際に用いるデータを一時的に記憶する。制御装置90は、外部装置(パーソナルコンピュータ等)と通信可能に接続されており、当該外部装置や入力部(プリンタ100の筐体の外面に設けられたスイッチやボタン)から入力されたデータに基づいて、CPU91やASIC94により記録処理等を実行する。
例えば、記録処理において、制御装置90は、外部装置等から受信した記録指令に基づいて、ドライバIC14、キャリッジモータ30m及び搬送モータ50mを制御し、搬送機構50によって用紙Pを搬送方向に所定量搬送する搬送動作と、キャリッジ20を走査方向に移動させながらノズルNからインクを吐出させる走査動作とを、交互に行わせる。これにより、用紙P上に、インクのドットが形成され、画像が記録される。
次いで、ASIC94の構成について説明する。
ASIC94は、図3に示すように、出力回路94aと、転送回路94bと、吐出量算出回路94cとを含む。
出力回路94aは、波形信号FIRE、選択信号SIN、クロック信号等を生成し、これら信号を吐出周期毎に転送回路94bに出力する。
波形信号FIREは、アクチュエータ13xの5つの駆動態様をそれぞれ示す5つの波形データF0〜F4(図4参照)を直列化したシリアル信号である。波形データF0(図4(a)参照)は、1吐出周期(時点t0から時点t1までの時間)内におけるノズルNからのインクの吐出量が「ゼロ(吐出なし)」に対応するものであり、個別電極13cの電位をグランド電位(0V)に維持する。波形データF1(図4(b)参照)は、1吐出周期内におけるノズルNからのインクの吐出量が「小」に対応するものであり、個別電極13cの電位をグランド電位(0V)と駆動電位(VDD)との間で変化させる1つのパルスを含み、1滴のインクを吐出させる。波形データF2(図4(c)参照)は、1吐出周期内におけるノズルNからのインクの吐出量が「中」に対応するものであり、個別電極13cの電位をグランド電位(0V)と駆動電位(VDD)との間で変化させる2つのパルスを含み、2滴のインクを吐出させる。波形データF3(図4(d)参照)は、1吐出周期内におけるノズルNからのインクの吐出量が「大」に対応するものであり、個別電極13cの電位をグランド電位(0V)と駆動電位(VDD)との間で変化させる4つのパルスを含み、4滴のインクを吐出させる。波形データF4(図4(e)参照)は、連続する2つの吐出周期C1,C2に跨って配される複数のパルスを有し、サテライト滴の発生を防止し、吐出の安定化に寄与する。
波形信号FIREは、上記5つの波形データF0〜F4(図4参照)を含むことで、全体としてアクチュエータ13xの5つの駆動態様を示すものである。
アクチュエータ13xの駆動態様とは、個別電極13cの電位の変化に応じた上述のようなアクチュエータ13xの変形の態様(動作態様)のことである。アクチュエータ13xの駆動態様は、個別電極13cの電位の変化に応じて(即ち、波形データF0〜F4毎に)異なる。また、駆動態様によって、圧力室12pの容積の変化、ノズルNに形成されたメニスカスの状態、及び、ノズルNから吐出されるインクの量(ゼロを含む。)が異なる。
選択信号SINは、上記5つの駆動態様の中から1つを選択するための選択データを含むシリアル信号であり、記録指令に含まれる画像データに基づいて、アクチュエータ13x毎、かつ、吐出周期毎に生成される。吐出周期は、単位時間当たりのヘッド10と用紙Pとの相対位置の変化量に応じて規定され、当該変化量が大きくなるほど(例えば、キャリッジ20の走査や用紙Pの搬送が高速化するほど)、短くなる。
クロック信号は、ASIC94からドライバIC14へのデータ転送クロック信号であり、シリアル信号である。
出力回路94aによる信号の生成及び出力は、CPU91の制御により、外部装置等から受信した記録指令に含まれる画像データと、ロータリエンコーダ61及び用紙センサ62からの信号とに基づいて、実行される。CPU91は、ロータリエンコーダ61及び用紙センサ62からの信号に基づいてヘッド10と用紙Pとの相対位置の変化量を検出し、当該変化量で規定される吐出周期毎に、各アクチュエータ13xに対する選択信号SINを出力回路94aに生成及び出力させる。
転送回路94bは、出力回路94aから受信した波形信号FIRE、選択信号SIN、クロック信号等を、ドライバIC14に転送する。転送回路94bは、上記各信号に対応するLVDS(Low Voltage Differential Signaling)ドライバを内蔵しており、各信号をパルス状の差動信号としてドライバIC14に転送する。LVDS方式は、2本の信号線にそれぞれ逆位相の信号(H信号及びL信号)を入力する方式であり、1本の信号線だけで信号を入力するシングルエンド方式に比べ、ノイズに強く、信号の振幅を小さくして低電圧で伝送可能という特徴がある。LVDS方式は、信号の振幅を小さくすることができるため、H信号とL信号との間の切り換えに要する時間を短くすることができ、その結果として、信号の周波数を高くして、データを高速に伝送することができる。特に、選択信号SINは、アクチュエータ13xの数(ノズルNの数)の選択データを含むため、データ量が膨大になり得る。当該信号をLVDS方式で転送することで、高速伝送が可能となっている。
吐出量算出回路94cは、転送回路94bからドライバIC14に転送される信号を、転送回路94bから受信し、転送回路94bからドライバIC14に転送される波形信号FIRE及び選択信号SINに基づいて、インクの吐出量を算出する。例えば、吐出量算出回路94cが所定期間内のノズルN毎の吐出量を算出し、所定期間内の吐出量が所定量未満のノズルNに対して不吐出を防止するためのメンテナンスが実行されてよい。また例えば、吐出量算出回路94cが全てのノズルNの総吐出量を算出し、総吐出量に基づいてインクタンクの残量検出(及び、残量に基づく報知処理等)が実行されてよい。
次いで、転送回路94bからドライバIC14への波形信号FIRE及び選択信号SINの転送について説明する。
図5(a)〜(c)において、時点R0〜R2は、転送回路94bが出力回路94aから信号(波形信号FIRE、選択信号SIN、クロック信号等)を受信する時点であり、吐出周期に対応する。波形信号FIREの転送は、転送回路94bが出力回路94aから信号を受信した時点(各時点R0〜R2)で開始される。選択信号SINの転送は、波形信号FIREの転送開始時点(各時点R0〜R2)から遅延時間Dの経過後に開始され、波形信号FIREの転送終了時点以降に終了する。また、選択信号SINの転送終了時点で、選択信号SINがラッチ(即ち、一時的に保持・記憶)されるように構成されている。
通常は、図5(a)に示すように、1の吐出周期に係る波形信号FIRE及び選択信号SINの転送終了後に、次の吐出周期に係る波形信号FIRE及び選択信号SINが受信され、これら信号の転送が開始される。
しかしながら、例えばヘッド10と用紙Pとの相対位置の変化量が大きくなると(具体的には、キャリッジ20の走査や用紙Pの搬送が高速化すると)、上記通常時とは異なり、図5(b)に示すように、1の吐出周期に係る波形信号FIRE及び選択信号SINの転送中に、次の吐出周期に係る波形信号FIRE及び選択信号SINが受信される(図5(b)の時点R1参照)。この場合、転送回路94bは、当該次の吐出周期に係る波形信号FIRE及び選択信号SINを正常に取り込むことができず、次の吐出周期が不吐出となり、ドット抜けが生じ得る。
そこで、本実施形態では、上記のような不吐出(ドット抜け)を抑制するため、本発明の「制御部」に該当するCPU91により、図6に示すプログラムが実行される。
CPU91は、先ず、転送回路94bが1の吐出周期に係る波形信号FIRE及び選択信号SINを受信したか否かを判断する(S1)。波形信号FIRE及び選択信号SINを受信していない場合(S1:NO)、CPU91は、S1の処理を繰り返す。
波形信号FIRE及び選択信号SINを受信した場合(S1:YES)、CPU91は、転送回路94bにより波形信号FIREの転送を開始させる(S2)。
S2の後、CPU91は、波形信号FIREの転送開始時点(各時点R0〜R2)から遅延時間が経過したか否かを判断する(S3)。遅延時間Dが経過していない場合(S3:NO)、CPU91は、S3の処理を繰り返す。
遅延時間Dが経過した場合(S3:YES)、CPU91は、転送回路94bにより選択信号SINの転送を開始させる(S4)。
S4の後、CPU91は、選択信号SINの転送が終了したか否かを判断する(S5)。選択信号SINの転送が終了してない場合(S5:NO)、CPU91は、S5の処理を繰り返す。
選択信号SINの転送が終了した場合(S5:YES)、CPU91は、転送回路94bが1の吐出周期に係る選択信号SINの転送中に、転送回路94bが次の吐出周期に係る波形信号FIRE及び選択信号SINを受信したか否かを判断する(S6:判断処理)。
転送回路94bが1の吐出周期に係る選択信号SINの転送中に、転送回路94bが次の吐出周期に係る波形信号FIRE及び選択信号SINを受信していない場合(S6:NO)、即ち、図5(a)に示すような通常の場合、CPU91は、転送回路94bが次の吐出周期に係る波形信号FIRE及び選択信号SINを受信したか否かを判断する(S7)。
転送回路94bが次の吐出周期に係る波形信号FIRE及び選択信号SINを受信した場合(S7:YES)、CPU91は、処理をS2に戻し、転送回路94bにより波形信号FIREの転送を開始させる。
転送回路94bが次の吐出周期に係る波形信号FIRE及び選択信号SINを受信していない場合(S7:NO)、CPU91は、S5で選択信号SINの転送が終了したと判断された時点から所定時間が経過したか否かを判断する(S8)。所定時間が経過していない場合(S8:NO)、CPU91は処理をS7に戻す。所定時間が経過した場合(S8:YES)、CPU91は当該プログラムを終了する。
転送回路94bが1の吐出周期に係る選択信号SINの転送中に、転送回路94bが次の吐出周期に係る波形信号FIRE及び選択信号SINを受信した場合(S6:YES)、即ち、図5(b),(c)の時点R1のような場合、CPU91は、時間T(図5(c)参照)が第1時間T1未満か否かを判断する(S9:第1判断処理)。時間Tは、次の吐出周期に係る波形信号FIRE及び選択信号SINの受信時点(時点R1)から、1の吐出周期に係る選択信号SINの転送終了時点までの時間である。
時間Tが第1時間T1未満でない場合(S9:NO)、CPU91は、時間Tが第2時間T2未満か否かを判断する(S10:第2判断処理)。第2時間T2は、第1時間T1よりも長い時間である。
時間Tが第2時間T2未満でない場合(S10:NO)、CPU91は、後述の置換処理を実行せず、エラー処理(S11)を実行する。エラー処理(S11)は、例えば、プリンタ100のディスプレイやスピーカを用いたエラーを示す報知等である。エラー処理(S11)の後、CPU91は当該プログラムを終了する。
時間Tが第1時間T1未満である場合(S9:YES)、及び、時間Tが第2時間T2未満である場合(S10:YES)、CPU91は、次の吐出周期に係る波形信号FIREを、当該信号よりも転送時間が短い別の波形信号FIRE’(図5(c)参照)に置換する(置換処理)。
置換処理には、第1置換処理と、第2置換処理とがある。CPU91は、時間Tが第1時間T1未満である場合(S9:YES)、第1置換処理(S12)を実行し、時間Tが(第1時間T1以上かつ)第2時間T2未満である場合(S10:YES)、第2置換処理(S13)を実行する。
第1置換処理(S12)は、次の吐出周期に係る波形信号FIREよりも、当該信号FIREに含まれる少なくとも1つのパルスの幅が小さい信号を、別の波形信号FIRE’として置換する処理をいう。具体的には、S12では、波形信号FIREに含まれる波形データF0〜F4(図4参照)のうち、吐出量「大」に対応する波形データF3を、図7(a)に示すように、最終パルスの幅Wがもとの波形データF3よりも小さい、波形データF3’に変更する。
第2置換処理(S13)は、次の吐出周期に係る波形信号FIREよりも、当該信号FIREに含まれるパルスの数が少ない信号を、別の波形信号FIRE’として置換する処理をいう。具体的には、S13では、波形信号FIREに含まれる波形データF0〜F4(図4参照)のうち、吐出量「大」に対応する波形データF3を、図7(b)に示すように、最終パルスを省略し、パルス数がもとの波形データF3よりも少ない、波形データF3”に変更する。
さらに、第1置換処理(S12)及び第2置換処理(S13)では、波形データF3に加え、波形データF4を変更する。具体的には、波形データF4(図4(e)参照)を、図7(c)に示すように、連続する2つの吐出周期C1,C2に跨って配される複数のパルスのうち、吐出周期C2に配されたパルスの最終パルスを省略し、波形データF4’に変更する。
つまり、別の波形信号FIRE’は、次の吐出周期に係る波形信号FIREに対し、波形データF0〜F2が保持され、かつ、波形データF3,F4が変更された信号である。
吐出量「小」「中」に対応する波形データF1,F2が本発明の「第1部分」に該当し、吐出量「大」に対応する波形データF3が本発明の「第2部分」に該当する。吐出周期C1が本発明の「第1吐出周期」に該当し、吐出周期C2が本発明の「第2吐出周期」に該当し、波形データF4が本発明の「第3部分」に該当する。
なお、波形データF0〜F4、及び、上記のような変更後の波形データF3’,F3”,F4’は、ROM92に記憶されている。CPU91は、ROM92から抽出した波形データF0〜F4を用いて出力回路94aにより波形信号FIREを生成させ、また、S12,S13においてROM92から抽出した波形データF3’,F3”,F4’を用いて置換処理を行う。
第1置換処理(S12)又は第2置換処理(S13)の実行後、CPU91は、次の吐出周期に係る遅延時間を、置換処理S12,S13を実行しない場合の遅延時間Dよりも短い、遅延時間D’(図5(c)参照)とする(S14)。
S14の後、CPU91は、処理をS2に戻す。この場合、S2では、1の吐出周期に係る選択信号SINの転送終了時点(図5(c)に示す、時点R1から時間Tが経過した時点)に、転送回路94bにより別の波形信号FIRE’の転送(転送処理)が開始される。さらに、その後のS3では、別の波形信号FIRE’の転送開始時点から遅延時間D’が経過したか否かが判断される。
また、第1置換処理(S12)又は第2置換処理(S13)の実行後、CPU91は、転送回路94bにより、置換後の別の波形信号FIRE’と、選択信号SINとを吐出量算出回路94cに送信させ、吐出量算出回路94cにより、当該別の波形信号FIRE’に基づいて、吐出量を算出させる。
以上に述べたように、本実施形態によれば、CPU91は、転送回路94bが1の吐出周期に係る選択信号SINの転送中に転送回路94bが次の吐出周期に係る波形信号FIRE及び選択信号SINを出力回路94aから受信したと判断した場合(S6:YES)、次の吐出周期に係る波形信号FIREを、当該信号よりも転送時間が短い別の波形信号FIRE’(図5(c)参照)に置換する。転送回路94bは、当該別の波形信号FIRE’ をドライバIC14に転送する。これにより、次の吐出周期が不吐出となる事態(図5(b)参照)が回避され、ドット抜けを抑制できる。
CPU91は、時間Tが第1時間T1未満である場合(S9:YES)、第1置換処理(S12)を実行し、時間Tが(第1時間T1以上かつ)第2時間T2未満である場合(S10:YES)、第2置換処理(S13)を実行する。このように、時間T(次の吐出周期に係る波形信号FIRE及び選択信号SINの受信時点(図5(c)に示す時点R1)から、1の吐出周期に係る選択信号SINの転送終了時点までの時間)の長さに応じて、パルス幅を小さくする第1置換処理(S12)と、パルス数を少なくする第2置換処理(S13)とを選択的に実行することで、適切な波形信号を転送できる。
CPU91は、時間Tが第2時間T2未満でない場合(S10:NO)、置換処理S12,S13を実行せず、エラー処理(S11)を実行する。時間Tが長過ぎると、波形信号の置換では対応できないことがある。本実施形態では、このような場合にエラー処理を実行することで、ユーザに適宜の対応を促すことができる。
別の波形信号FIRE’は、次の吐出周期に係る波形信号FIREに対し、吐出量「小」「中」に対応する波形データF1,F2が保持され、かつ、吐出量「大」に対応する波形データF3が変更された信号である(図7(a),(b)参照)。この場合、転送時間の長さへの影響が大きい波形データF3を変更する一方、転送時間の長さへの影響が小さい波形データF1,F2を変更しないことで、効率よく転送時間を短くし、さらに次の吐出周期で置換処理の必要が生じる事態を抑制できると共に、波形データF1,F2の変更によって生じる画質の悪化を抑制できる。
別の波形信号FIRE’は、次の吐出周期に係る波形信号FIREに対し、波形データF4における吐出周期C2に配されたパルスが変更された信号である(図7(c)参照)。これにより、吐出安定化のため波形データF4を設けた場合にも、転送時間が短い別の波形信号FIRE’への置換により、ドット抜けを抑制できる。
CPU91は、置換処理S12,S13を実行する場合、吐出量算出回路94cにより、S12,S13で置換された別の波形信号FIRE’に基づいて、吐出量を算出させる。この場合、吐出量算出回路94cが置換前のもとの波形信号FIREで吐出量を算出する場合に比べ、算出される吐出量の信頼性が向上する。
CPU91は、置換処理S12,S13を実行する場合、次の吐出周期に係る遅延時間D’を、置換処理S12,S13を実行しない場合の遅延時間Dよりも短くする(図5(c)参照)。このように、遅延時間D’を短くし、選択信号SINの転送開始を早めることで、さらに次の吐出周期で置換処理の必要が生じる事態を抑制できる。
吐出周期は、単位時間当たりのヘッド10と用紙Pとの相対位置の変化量が大きくなるほど(例えば、キャリッジ20の走査や用紙Pの搬送が高速化するほど)、短くなる。そして、吐出周期が短くなるほど、出力回路94aから転送回路94bへの信号の出力が高速化し、転送回路94bが1の吐出周期に係る選択信号SINの転送中に、転送回路94bが次の吐出周期に係る波形信号FIRE及び選択信号SINを受信する可能性が高まる。本実施形態では、このような場合においても、置換された別の波形信号FIRE’を転送回路94bにより転送させることで、次の吐出周期が不吐出となる事態(図5(b)参照)が回避され、ドット抜けを抑制できる。
<変形例>
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。
例えば、上述の実施形態では、置換対象となるデータ(波形データF3’,F3”,F4’)が記憶部(ROM92)に記憶されており、制御部(CPU91)が、記憶部から当該データを抽出して置換処理を行うが、これに限定されない。例えば、置換対象となるデータが記憶部に記憶されておらず、出力回路が置換対象となるデータの生成及び出力を行い、その中から制御部がデータを選択して置換処理を行ってもよい。或いは、置換対象となるデータが記憶部に記憶されておらず、制御部が、置換処理の都度、次の吐出周期に係る波形信号に対し、パルス幅を小さくする、パルス数を減らす等の変更を行ってもよい。
波形信号を出力する回路と、選択信号を出力する回路とが、別個に設けられてもよい。この場合、上記2つの回路が出力回路を構成する。
同様に、波形信号を転送する回路と、選択信号を転送する回路とが、別個に設けられてもよい。この場合、上記2つの回路が転送回路を構成する。
選択信号を出力又は転送する回路が、アクチュエータの群毎に設けられてもよい。
転送回路は、上述の実施形態では波形信号及び選択信号を差動信号として駆動回路に転送するが、これに限定されない。
出力回路により出力される信号や、転送回路により転送される信号は、シリアルデータに限定されず、パラレルデータであってもよい。
上述の実施形態において、波形データF4’(図7(c)参照)は、もとの波形データF4に対し、パルスの数が少ないが、これに限定されない。例えば、図7(a)のように、最終パルスの幅を小さくしたものであってもよい。また、図7(a)では、最終パルスのみ幅Wが小さくなっているが、各パルスの幅Wを小さくしてもよい。
上述の実施形態では、アクチュエータの駆動方式として「押し打ち方式(予めアクチュエータ13xを平坦に保持しておき、所定のタイミングでアクチュエータ13xを圧力室12pに向かって凸に変形させ、圧力室12pの容積を減少させることでノズルNからインクを吐出させる方式)」を採用しているが、これに限定されず、「引き打ち方式(圧力室12pの容積を一旦増加させてから所定時間経過後に圧力室12pの容積を元に戻すことでノズルNからインクを吐出させる方式)」を採用してもよい。「引き打ち方式」では、圧力室12pの容積が増加する際に、圧力室12p内に負の圧力波が生じ、その後負の圧力波が反転して正の圧力波として圧力室12pに戻ってきたタイミングで、圧力室12pの容積を元に戻し、圧力室12p内に正の圧力波を生じさせ、これら圧力波を重畳させる。このような圧力波の重畳により、圧力室12p内のインクに大きな圧力を付与することができる。「引き打ち方式」の場合、波形データF0(図4(a)参照)は、個別電極13cの電位を駆動電位(VDD)に維持する。波形データF1〜F4(図4(b)〜(e)参照)は、個別電極13cの電位を、時点t0で駆動電位(VDD)とし、駆動電位(VDD)とグランド電位(0V)との間で変化させる。
アクチュエータは、圧電方式に限定されず、その他の方式(例えば、発熱素子を用いたサーマル方式、静電力を用いた静電方式等)であってもよい。
ヘッドは、上述の実施形態ではシリアル式であるが、ライン式であってもよい。ライン式の場合は、キャリッジの移動機構はない。この場合、搬送機構のみが、ヘッドと記録媒体とを相対的に移動させるものであり、本発明の「移動機構」に該当する。
ノズルから吐出される液体は、インクに限定されず、インク以外の液体(例えば、インク中の成分を凝集又は析出させる処理液等)であってもよい。
記録媒体は、用紙に限定されず、例えば、布、樹脂部材等であってもよい。
本発明は、プリンタに限定されず、ファクシミリ、コピー機、複合機等にも適用可能である。また、本発明は、画像の記録以外の用途で使用される液体吐出装置(例えば、基板に導電性の液体を吐出して導電パターンを形成する液体吐出装置)にも適用可能である。
本発明に係るプログラムは、フレキシブルディスク等のリムーバブル型記録媒体やハードディスク等の固定型記録媒体に記録して配布可能である他、通信回線を介して配布可能である。
10 ヘッド
13x アクチュエータ
14 ドライバIC(駆動回路)
30 移動機構
50 搬送機構(移動機構)
91 CPU(制御部)
94a 出力回路
94b 転送回路
94c 吐出量算出回路
100 プリンタ(液体吐出装置)
N ノズル
P 用紙(記録媒体)
FIRE,FIRE’ 波形信号
F0〜F4,F3’,F3”,F4’ 波形データ
SIN 選択信号
C1,C2 吐出周期
D,D’ 遅延時間

Claims (10)

  1. ノズルと、
    前記ノズルから液体を吐出させるための圧力を付与するアクチュエータと、
    前記アクチュエータの駆動態様を示す駆動信号を前記アクチュエータに供給する駆動回路と、
    複数の前記駆動態様を示す波形信号及び前記複数の駆動態様の中から1つを選択するための選択信号を吐出周期毎に出力する出力回路と、
    前記出力回路から受信した前記波形信号及び前記選択信号を前記駆動回路に転送する転送回路と、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記転送回路が1の吐出周期に係る前記選択信号の転送中に、前記転送回路が次の吐出周期に係る前記波形信号及び前記選択信号を前記出力回路から受信したか否かを判断する判断処理と、
    前記判断処理において前記転送回路が前記1の吐出周期に係る前記選択信号の転送中に前記転送回路が前記次の吐出周期に係る前記波形信号及び前記選択信号を前記出力回路から受信したと判断された場合、前記次の吐出周期に係る前記波形信号を、当該信号よりも転送時間が短い別の波形信号に置換する置換処理と、
    前記置換処理の後、前記別の波形信号を、前記転送回路により前記駆動回路に転送させる転送処理と、
    を実行することを特徴とする、液体吐出装置。
  2. 前記置換処理は、
    前記次の吐出周期に係る前記波形信号よりも、当該信号に含まれる少なくとも1つのパルスの幅が小さい信号を、前記別の波形信号として置換する第1置換処理と、
    前記次の吐出周期に係る前記波形信号よりも、当該信号に含まれるパルスの数が少ない信号を、前記別の波形信号として置換する第2置換処理と、を含み、
    前記制御部は、
    前記判断処理において前記転送回路が前記1の吐出周期に係る前記選択信号の転送中に前記転送回路が前記次の吐出周期に係る前記波形信号及び前記選択信号を前記出力回路から受信したと判断された場合、前記置換処理の前に、
    前記次の吐出周期に係る前記波形信号及び前記選択信号の受信時点から、前記1の吐出周期に係る前記選択信号の転送終了時点までの時間が、第1時間未満か否かを判断する第1判断処理と、
    前記第1判断処理において前記時間が前記第1時間未満でないと判断された場合、前記時間が前記第1時間よりも長い第2時間未満か否かを判断する第2判断処理と、を実行し、
    前記第1判断処理において前記時間が前記第1時間未満であると判断された場合、前記第1置換処理を実行し、
    前記第2判断処理において前記時間が前記第2時間未満であると判断された場合、前記第2置換処理を実行することを特徴とする、請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記制御部は、
    前記第2判断処理において前記時間が前記第2時間未満でないと判断された場合、前記置換処理を実行せず、エラー処理を実行することを特徴とする、請求項2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記波形信号は、1の吐出周期に少なくとも1つのパルスを有する第1部分と、1の吐出周期に前記第1部分のパルスの数よりも多い数のパルスを有する第2部分と、を含み、
    前記別の波形信号は、前記次の吐出周期に係る前記波形信号に対し、前記第1部分が保持されかつ前記第2部分が変更された信号であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記吐出周期は、第1吐出周期と、前記第1吐出周期の次の吐出周期である第2吐出周期と、を含み、
    前記波形信号は、前記第1吐出周期及び前記第2吐出周期に跨って配される複数のパルスを有する第3部分を含み、
    前記別の波形信号は、前記次の吐出周期に係る前記波形信号に対し、前記第3部分における前記第2吐出周期に配されたパルスが変更された信号であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  6. 前記転送回路から前記駆動回路に転送される前記波形信号及び前記選択信号に基づいて液体の吐出量を算出する吐出量算出回路をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記置換処理を実行する場合、前記吐出量算出回路により、前記置換処理で置換された前記別の波形信号に基づいて前記吐出量を算出させることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  7. 前記選択信号の転送は、前記波形信号の転送開始時点から遅延時間の経過後に開始され、前記波形信号の転送終了時点以降に終了し、前記選択信号の転送終了時点で前記選択信号がラッチされるように構成されており、
    前記制御部は、
    前記置換処理を実行する場合、前記次の吐出周期に係る前記遅延時間を、前記置換処理を実行しない場合の前記遅延時間よりも短くすることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  8. 前記ノズルが設けられたヘッドと、
    前記ヘッドと記録媒体とを相対的に移動させる移動機構と、を備え、
    前記吐出周期は、単位時間当たりの前記ヘッドと記録媒体との相対位置の変化量が大きくなるほど、短くなることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  9. ノズルと、前記ノズルから液体を吐出させるための圧力を付与するアクチュエータと、前記アクチュエータの駆動態様を示す駆動信号を前記アクチュエータに供給する駆動回路と、複数の前記駆動態様を示す波形信号及び前記複数の駆動態様の中から1つを選択するための選択信号を吐出周期毎に出力する出力回路と、前記出力回路から受信した前記波形信号及び前記選択信号を前記駆動回路に転送する転送回路と、を備えた液体吐出装置を制御する制御方法であって、
    前記転送回路が1の吐出周期に係る前記選択信号の転送中に、前記転送回路が次の吐出周期に係る前記波形信号及び前記選択信号を前記出力回路から受信したか否かを判断する判断処理と、
    前記判断処理において前記転送回路が前記1の吐出周期に係る前記選択信号の転送中に前記転送回路が前記次の吐出周期に係る前記波形信号及び前記選択信号を前記出力回路から受信したと判断された場合、前記次の吐出周期に係る前記波形信号を、当該信号よりも転送時間が短い別の波形信号に置換する置換処理と、
    前記置換処理の後、前記別の波形信号を、前記転送回路により前記駆動回路に転送させる転送処理と、
    を実行することを特徴とする制御方法。
  10. ノズルと、前記ノズルから液体を吐出させるための圧力を付与するアクチュエータと、前記アクチュエータの駆動態様を示す駆動信号を前記アクチュエータに供給する駆動回路と、複数の前記駆動態様を示す波形信号及び前記複数の駆動態様の中から1つを選択するための選択信号を吐出周期毎に出力する出力回路と、前記出力回路から受信した前記波形信号及び前記選択信号を前記駆動回路に転送する転送回路と、を備えた液体吐出装置を、
    前記転送回路が1の吐出周期に係る前記選択信号の転送中に、前記転送回路が次の吐出周期に係る前記波形信号及び前記選択信号を前記出力回路から受信したか否かを判断する判断手段、
    前記判断手段により前記転送回路が前記1の吐出周期に係る前記選択信号の転送中に前記転送回路が前記次の吐出周期に係る前記波形信号及び前記選択信号を前記出力回路から受信したと判断された場合、前記次の吐出周期に係る前記波形信号を、当該信号よりも転送時間が短い別の波形信号に置換する置換手段、及び、
    前記置換手段による置換の後、前記別の波形信号を、前記転送回路により前記駆動回路に転送させる転送手段、
    として機能させることを特徴とするプログラム。
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