JP2021122906A - オイルユニット及び動力工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成で、エアを残留させることなくオイルを充填可能とする。【解決手段】オイルユニット22及びソフトインパクトドライバ1は、前ケース50と後ケース51とを有し、内部にオイルを封入可能なユニットケース7と、ユニットケース7の内部に配置されるブレード96と、ブレード96を保持するスピンドル23と、前ケース50に形成される前ネジ孔54と、後ケース51に形成され、前ネジ孔54とユニットケース7の内部を介して繋がる後ネジ孔67と、を含んでなる。【選択図】図2

Description

本発明は、ソフトインパクトドライバ等の動力工具において、衝撃トルクの出力用に用いられるオイルユニットと、オイルユニットを用いた動力工具とに関する。
オイルユニットを用いたソフトインパクトドライバ等の動力工具においては、モータの回転を、オイルユニットにより断続的な衝撃トルク(インパクト)としてスピンドルから出力する。このオイルユニットは、例えば特許文献1に開示される構造が知られている。この構造は、オイルが封入されてモータの回転が伝達されるケース内に、スピンドルの後部を回転可能に収容している。また、ケースの中心で一体回転するカムをスピンドルの後部に挿入させると共に、カムの外側で当該後部内に、一対のボールとブレードとをそれぞれ放射方向へ移動可能に収容している。
このオイルユニットでは、ケースが回転すると、これと一体のカムも回転して後部内でボールを介してブレードを径方向外側へ押し出す。ケースの所定の位相で後部内がカムによりシールされると、オイル圧によってブレードは押し出し位置にとどまる。そのままケース内の突起がブレードに衝突することで衝撃トルク(インパクト)が発生する。続けてケースと共にカムが回転すると、後部内のオイルが流出してオイル圧が低下するため、ブレードは後部内に後退して突起を相対的に乗り越える。このブレードの押し出し、突起との衝突、後退を繰り返してインパクトが断続的に発生する。
特開2019−48383号公報
例えば、上記のオイルユニットは、内部にエアが残留していると性能低下に繋がるため、エアが残留しないようにオイルを充填する必要がある。オイルの充填方法としては、オイルユニットを、注油口を上に向けた姿勢でオイル内に浸して真空引き(圧力をかけることによってオイルユニットの内部の空気を抜くこと)することがよく行われる。
しかし、内部構造によっては下方に溜まった空気が抜けにくい場合があり、時間やコストがかかってしまう。
そこで、本発明は、簡単な構成で、エアを残留させることなくオイルを充填できるオイルユニット及び動力工具を提供することを目的としたものである。
上記目的を達成するために、第1の発明は、オイルユニットであって、
第1ケースと第2ケースとを有し、内部にオイルを封入可能なユニットケースと、
ユニットケースの内部に配置されるブレードと、
ブレードを保持する出力軸と、
第1ケースに形成される第1の孔と、
第2ケースに形成され、第1の孔とユニットケースの内部を介して繋がる第2の孔と、を含んでなることを特徴とする。
上記目的を達成するために、第2の発明は、オイルユニットであって、
第1面と、第1面と対向する第2面とを有し、内部にオイルを封入可能なユニットケースと、
ユニットケースの内部に配置されるブレードと、
ブレードを保持する出力軸と、
第1面に形成される第1の孔と、
第2面に形成され、第1の孔とユニットケースの内部を介して繋がる第2の孔と、を含んでなることを特徴とする。
第1及び第2の発明の別の態様は、上記構成において、第1の孔と第2の孔とは、Oリングを外装したネジによってそれぞれ閉塞されることを特徴とする。
第1及び第2の発明の別の態様は、上記構成において、第1の孔と第2の孔とは、互いに平行となる向きで形成されていることを特徴とする。
第1及び第2の発明の別の態様は、上記構成において、第1の孔と第2の孔とは、互いに直交状となる向きで形成されていることを特徴とする。
第1及び第2の発明の別の態様は、上記構成において、第1の孔は、複数設けられていることを特徴とする。
第1及び第2の発明の別の態様は、上記構成において、第2の孔は、複数設けられていることを特徴とする。
第1及び第2の発明の別の態様は、上記構成において、出力軸には、先端がビット挿入孔となる貫通孔が設けられ、
ビット挿入孔よりも奥側で貫通孔には、ユニットケース内に封入されたオイルの圧力を調整可能な調圧構造が設けられ、
ビット挿入孔には、挿入されたビットの後部を保持可能なビット保持部が設けられて、
調圧構造とビット保持部とが貫通孔内で接触不能に設けられていることを特徴とする。
第1及び第2の発明の別の態様は、上記構成において、ビット挿入孔は、貫通孔における調圧構造が設けられる部分よりも大径に形成され、ビット保持部がビット挿入孔の内底面に当接して奥側への移動を規制されることで、調圧構造と接触不能となっていることを特徴とする。
第1及び第2の発明の別の態様は、上記構成において、調圧構造は、貫通孔に形成された雌ネジ部に螺合するネジ部と、ネジ部と同軸で形成されて貫通孔を閉塞するシール部とからなり、回転操作によって貫通孔内で軸方向にねじ送りすることで圧力を調整可能な弁部材であり、貫通孔内に形成されたストッパに当接してビット挿入孔側への移動を規制されることで、ビット保持部と接触不能となっていることを特徴とする。
第1及び第2の発明の別の態様は、上記構成において、弁部材は、ネジ部をビット挿入孔側に向けてユニットケース側から貫通孔に収容されることを特徴とする。
第1及び第2の発明の別の態様は、上記構成において、ネジ部は、シール部よりも小径に形成されて雌ネジ部に螺合しており、貫通孔内で雌ネジ部の奥側に、シール部が当接するストッパが形成されていることを特徴とする。
第1及び第2の発明の別の態様は、上記構成において、シール部には、複数のOリングが外装されていることを特徴とする。
第1及び第2の発明の別の態様は、上記構成において、ビット保持部は、出力軸の先端側からビット挿入孔に挿入されてビットの後部を受ける筒状部材であることを特徴とする。
第1及び第2の発明の別の態様は、上記構成において、筒状部材における出力軸の先端側は、当該先端側へ向かって拡開するテーパ状であることを特徴とする。
第1及び第2の発明の別の態様は、上記構成において、ユニットケース内には、突起が設けられ、ユニットケース内で出力軸には、弾性部材が保持され、
ブレードは、弾性部材によりユニットケースの径方向外側へ付勢され、ユニットケースの回転方向で突起と接触可能であることを特徴とする。
第1及び第2の発明の別の態様は、上記構成において、ユニットケースには、ユニットケースの回転に伴ってブレードを、押し出し部材を介してユニットケースの径方向外側へ押し出すカムが設けられ、
押し出し部材と弾性部材とは、出力軸の軸方向で同じ位置に配置されていることを特徴とする。
第1及び第2の発明の別の態様は、上記構成において、弾性部材は、コイルバネであることを特徴とする。
上記目的を達成するために、第3の発明は、動力工具であって、請求項1乃至18の何れかに記載のオイルユニットを備えることを特徴とする。
本発明によれば、専用装置を用いることなく、第2の孔を設ける簡単な構成で、エアを残留させることなくオイルを充填可能となる。
ソフトインパクトドライバの側面図である。 ソフトインパクトドライバの中央縦断面図である。 図1のA−A線拡大断面図である。 (A)はオイルユニットの中央縦断面図、(B)はB−B線断面図である。 スピンドルとビットピースと圧力調整バルブとを分解して示す中央縦断面図である。 (A)は図4のC−C線断面(ブレードの押し出し状態)、(B)は打撃直前状態、(C)は打撃後状態をそれぞれ示す。 オイルユニットに注油する状態を示す説明図である。 オイルユニットの変更例を示す中央縦断面図で、(A)は2つの後ネジ孔が後ケースの後面部に設けられる変更例、(B)は2つの後ネジ孔が後ケースの側壁部に設けられる変更例をそれぞれ示す。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、動力工具の一例である充電式のソフトインパクトドライバ1の側面図である。図2はソフトインパクトドライバ1の中央縦断面図である。図3は、図1のA−A線拡大断面図である。なお、ここでの「ソフトインパクトドライバ」は、出願人が定義した名称で、他の電動工具メーカでは、オイルパルスドライバと称したり、インパルスドライバと称したりする場合もある。要するに、オイルが封入されたオイルユニットを有する動力工具であれば全て本発明の対象となる。
ソフトインパクトドライバ1は、本体部2とグリップ部3とを有する。本体部2は、中心軸を前後方向として延び、ブラシレスモータ20及びオイルユニット22を収容する。グリップ部3は、本体部2から下方に突出する。グリップ部3の下端には、バッテリー装着部4が設けられている。バッテリー装着部4には、電源となるバッテリーパック5が前方から取り付け可能である。
ソフトインパクトドライバ1のハウジングは、本体ハウジング6とユニットケース7とからなる。本体ハウジング6は、本体部2の後部とグリップ部3とバッテリー装着部4とを一体化している。ユニットケース7は、本体ハウジング6の前方に組み付けられて本体部2の前部となる先細り筒状である。本体ハウジング6は、左右一対の半割ハウジング6a,6bをネジ8,8・・によって組み付けて形成される。ユニットケース7の外側には、樹脂製のケースカバー9が外装される。ケースカバー9の前方には、ゴム製のバンパ10が外装されている。
グリップ部3の上部には、スイッチ11が収容される。スイッチ11は、トリガ12を前方へ突出させている。スイッチ11の上側には、ブラシレスモータ20の回転の正逆切替ボタン13が設けられている。正逆切替ボタン13の前方には、本体部2の前方を照射するライト14が設けられている。バッテリー装着部4内には、端子台15が収容されている。端子台15は、バッテリーパック5と電気的に接続される。端子台15の上側には、コントローラ16が配置されている。コントローラ16は、制御回路基板17を備えて端子台15と平行に配置されている。コントローラ16の上側には、スイッチパネル18が設けられている。スイッチパネル18には、ライト14のON/OFFスイッチや打撃力の切替ボタン等が設けられている。スイッチパネル18は、バッテリー装着部4の上面に露出している。
本体部2には、後側から順に、ブラシレスモータ20、減速機構21、オイルユニット22が収容されている。オイルユニット22は、スピンドル23を保持している。スピンドル23の前端は、オイルユニット22から前方へ突出している。
ブラシレスモータ20は、ステータ24とロータ25とを有する。ブラシレスモータ20は、筒状のステータ24の内側にロータ25を備えるインナロータ型である。ステータ24は、筒状のステータコア26を備える。ステータコア26は、複数の積層鋼板から形成される。ステータ24は、インシュレータ27,27を備える。インシュレータ27,27は、ステータコア26の軸方向前後の端面にそれぞれ固定される。ステータ24は、複数のコイル28,28・・を有する。複数のコイル28,28・・は、インシュレータ27,27を介してステータコア26に巻回される。前側のインシュレータ27には、センサ回路基板29が取り付けられている。センサ回路基板29は、ロータ25に設けたセンサ用永久磁石33の位置を検出して回転検出信号を出力する。各コイル28は、インシュレータ27に保持されるヒュージング端子と電気的に接続されることで三相結線される。
ロータ25は、回転軸30とロータコア31とを備える。回転軸30は、ロータコア31の軸心に設けられる。ロータコア31は、回転軸30の周囲で円筒状に配置される。ロータコア31は、複数の鋼板を積層してなる。また、ロータ25には、筒状の永久磁石32,32・・が固定される。永久磁石32,32・・は、ロータコア31の外側で極性を交互に変えて配置される。ロータ25には、センサ用永久磁石33,33・・が固定される。センサ用永久磁石33,33・・は、永久磁石32,32・・の前方で放射状に固定される。
回転軸30の後端は、軸受34に保持される。軸受34は、本体ハウジング6の後部内面に保持されている。軸受34の前方で回転軸30には、ファン35が取り付けられている。ファン35の外側で本体部2の左右の側面には、複数の排気口36,36・・が形成されている。排気口36の前方で本体部2の左右の側面には、前吸気口37Aが形成されている。前吸気口37Aは、ケースカバー9の左右後端に形成されている。前吸気口37Aの後方には、複数の後吸気口37B,37B・・が形成されている。後吸気口37Bは、ブラシレスモータ20の前部外側に当たる位置に形成されている。
本体ハウジング6内でブラシレスモータ20の前側には、ギヤケース38が保持される。ギヤケース38は、円盤状で、軸受保持部39を備える。軸受保持部39は、軸受40を介して回転軸30の前端を支持している。回転軸30の前端には、ピニオン41が取り付けられている。ピニオン41は、ギヤケース38を貫通して前方へ突出している。
減速機構21は、インターナルギヤ42と、複数の遊星歯車43,43・・と、キャリア44とを含む。インターナルギヤ42は、ギヤケース38の前部に固定される。複数の遊星歯車43,43・・は、インターナルギヤ42の内側に噛み合う。キャリア44は、遊星歯車43を支持する。インターナルギヤ42の前端は、ユニットケース7の後端に挿入されている。インターナルギヤ42の前端は、内側に保持した軸受45を介してオイルユニット22の後ケース51を支持している。
複数の遊星歯車43,43・・は、ピニオン41を中心に配置されてピニオン41と噛み合う。キャリア44は、オイルユニット22の後ケース51と結合されている。
図4にも示すように、オイルユニット22は、前ケース50と、後ケース51と、スピンドル23とを備える。
前ケース50は、ユニットケース7の内側に配置され、前方へ向けて段階的に先細りとなる筒状である。前ケース50の前面を形成する前面部52には、スピンドル23が貫通する軸心孔53が形成される。前面部52とスピンドル23との間には、シール部材52aが設けられる。
軸心孔53の径方向外側で前面部52には、一対の前ネジ孔54,54が前後方向に貫通形成されている。各前ネジ孔54には、前側の閉栓となる前ネジ55が前方からねじ込まれている。前ネジ55には、シール用のOリング55aが外装されている。前面部52の内面には、リング状の前室56が形成されている。前室56は、各ネジ孔54と連通する。前室56内には、チューブ57が収容されている。チューブ57は、空気が封入された中空で、前室56内へリング状の形で収容されている。チューブ57の後方には、仕切板58が設けられている。仕切板58は、外周に複数の切欠き59,59・・を備えている。仕切板58の後方には、後室60が形成され、前室56と後室60とは切欠き59を介して連通する。
後ケース51は、後面部61と側壁部62とを備える。後面部61は、軸受45に支持される円盤状を有して前ケース50の前面部52と前後方向で対向する。側壁部62は、後面部61の周縁から前方に突出する円筒状を有している。側壁部62が前ケース50内に後方からねじ込まれて前ケース50と結合される。側壁部62と前ケース50との間には、シール部材62aが設けられる。
側壁部62の前端は、仕切板58に当接している。前ケース50の内面には、段部63が設けられて、側壁部62と段部63との間で仕切板58が固定される。
図6に示すように、側壁部62の内周面には、一対の突起64,64が形成されている。突起64,64は、後ケース51の軸心を中心とした点対称位置に配置されて中心側へ隆起している。突起64,64は、中心側へ行くに従って周方向の幅が狭くなるテーパ状の横断面形状を有している。
後ケース51の後面部61の中心には、凹部65が形成される。凹部65は、中央が深く、その外側が浅くなって2段階に凹む形状となっている。凹部65の中央には、カム66が前向きに固定されている。カム66の後部は、二面幅部66aとなっている。カム66の前部は、最も太い中心から直径方向で外側へ行くに従って徐々に薄肉となる扁平部66bとなっている。二面幅部66aと扁平部66bとは、図6に示すように、正面視で突起64,64の中心同士を結ぶ直線と直交する向きとなっている。カム66の軸心には、連通孔66cが貫通形成されている。二面幅部66aには、連通孔66cと直交状に連通する直交孔66dが貫通形成されている。
後面部61の中心には、後ネジ孔67が前後方向に貫通形成されている。後ネジ孔67には、後側の閉栓となる後ネジ68が後方からねじ込まれている。後ネジ68には、シール用のOリング68aが外装されている。
スピンドル23は、軸心に貫通孔70を有している。貫通孔70の後部は、後室60内に位置する内圧室71となっている。内圧室71は、横断面円形を有し、カム66が相対回転可能に挿入されている。カム66の連通孔66cと直交孔66dとは、内圧室71と連通している。スピンドル23の後端部は、カム66の外側で後ケース51の凹部65に支持されている。スピンドル23の中間部は、ユニットケース7に軸受72を介して支持されている。スピンドル23の前端には、ドライバビット等のビットB(図2)を着脱するためのスリーブ73が設けられている。
貫通孔70の前部は、ビットBを挿入する前側のビット挿入孔74と、ビット挿入孔74よりも小径となる後側の調圧孔75となっている。ビット挿入孔74の後端には、ビットピース76が挿入されている。ビットピース76は、ビットBの後端を受けるために内径が前方へ向かってテーパ状に拡開する筒状部材である。ビットピース76は、ビット挿入孔74の内底面に形成されるリング状の肩部77に当接して後方への移動が規制される。ビットピース76の外周には、ビット挿入孔74の内面との間をシールするOリング78が外装されている。
調圧孔75には、圧力調整バルブ80が挿入されている。圧力調整バルブ80は、前側にネジ部81を、後側にシール部82を有する弁部材である。ネジ部81は、シール部82よりも僅かに小径となっている。ネジ部81の前面には、ドライバー等の工具を係止するための係止溝83が形成されている。シール部82には、調圧孔75の内面との間をシールする2つのOリング84,84が外装されている。
調圧孔75の前部には、圧力調整バルブ80のネジ部81が螺合する雌ネジ部85が形成されている。調圧孔75の後部は、シール部82が挿入される大径部86となっている。雌ネジ部85と大径部86との間には、リング状のストッパ87が形成されている。
図5に示すように、ビットピース76は、スピンドル23の前側から組み付けられる。圧力調整バルブ80は、スピンドル23の後側から組み付けられる。ビットピース76は、ビット挿入孔74に前方から挿入されると、前述のように肩部77に当接する位置でビット挿入孔74内に収容される。圧力調整バルブ80は、調圧孔75に後方から挿入されて、ネジ部81が雌ネジ部85に螺合する位置で調圧孔75内に収容される。この状態でシール部82は大径部86を閉塞する。
こうして組み付けられる圧力調整バルブ80と、前ケース50と、後ケース51と、ネジ55と、スピンドル23等とにより、前室56及び後室60を含む密閉空間が形成される。この密閉空間内にオイルが封入される。
そして、ビットピース76を組み付ける前に係止溝83を介して圧力調整バルブ80を回転させると、ネジ部81がねじ送りされて圧力調整バルブ80が軸方向に進退動する。この軸方向の位置により、オイル圧(出力)を調整することができる。
但し、ねじ送りの前方側では、大径のシール部82がストッパ87に当接する位置で前進が規制される。この規制位置では、図4に示すように、ネジ部81の前端は、肩部77に当接して後退が規制されるビットピース76の後端から離れてビットピース76と非接触となっている。
雌ネジ部85は、大径部86よりも小径となっているので、ビットピース76が当接する肩部77の面積が大きくなり、ビットピース76の後退規制は確実に行える。
図6に示すように、スピンドル23の後部90は、後ケース51の直径方向に延びる扁平な横断面形状となっている。但し、後部90の長手寸法は、後ケース51の突起64,64の対向面間の寸法よりも短くなっている。後部90は、仕切板58と後ケース51の後面部61との間に位置している。後部90の前後には、図4(B)に示すように、前連通孔91と後連通孔92とがそれぞれスピンドル23の直径方向に形成されている。この方向は、後部90が延びる方向と直交している。前連通孔91は、後部90と仕切板58との当接状態で貫通孔70と後室60内とを連通させる。後連通孔92は、後部90と後面部61との当接状態で貫通孔70と後室60内とを連通させる。
後部90内でカム66の扁平部66bの径方向外側には、一対の孔93,93が形成されている。孔93,93は、内圧室71と連通してスピンドル23の直径方向に形成される。この方向は、後部90が延びる方向と同じである。孔93,93には、ボール94,94が配置されている。各ボール94は、孔93内で放射方向へ移動可能で、中心側へ移動した際にはカム66の扁平部66bに接触可能となっている。
後部90の長手方向両端には、一対の保持溝95,95が形成されている。保持溝95,95は、孔93,93と連通している。保持溝95,95は、後部90の長手方向両端及び前後に開口するように前後方向に貫通形成されている。
各保持溝95内に、ブレード96が配置されている。各ブレード96は、保持溝95の周方向の幅に略収まる幅と、保持溝95の前後方向の全長に亘って収まる長さとを有している。各ブレード96は、保持溝95内でスピンドル23の径方向へ移動可能に保持されている。各ブレード96は、中心側へ移動した際はボール94に接触可能となっている。各ブレード96の径方向外側の端部は、径方向外側へ行くに従って幅が小さくなるテーパ状となっている。ブレード96,96の径方向内側の端面には、当該端面よりも内側へ突出するボス97,97が形成されている。ボス97の軸線は、スピンドル23の径方向でボール94の中心を通る線と一致している。すなわち、ボール94とボス97とはスピンドル23の径方向に並んでいる。
ブレード96の端面でボス97の根元に当たる位置には、リング状の溝98が形成されている。各ボス97には、コイルバネ99が外装されている。コイルバネ99の一端が溝98に挿入され、他端は保持溝95の底面に当接している。よって、各ブレード96は、ボール94がボス97に当接することで径方向外側へ押し出される。これと共に、コイルバネ99によっても径方向外側へ付勢される。
図6(A)に示すように、後部90の内圧室71内でカム66の扁平部66bが後部90の長手断面と平行な向きとなった際には、カム66によってボール94,94がそれぞれ径方向外側へ押し出される。これと同時に、ボール94,94及びコイルバネ99,99によってブレード96,96もそれぞれ径方向外側へ押し出される。このときブレード96,96は、後ケース51の内周面に近接或いは当接し、周方向で突起64,64と干渉する位置となる。
以上の如く構成されたオイルユニット22では、後ネジ孔67が、凹部65、カム66の連通孔66c、直交孔66d、内圧室71、前連通孔91及び後連通孔92を介して後室60と連通している。よって、製造の途中、或いは修理の途中で、オイルを充填する際、例えば、図7に示すように、前ネジ55,55と後ネジ68とを取り外して、前ネジ孔54,54と後ネジ孔67とを開放させる。この状態で、前ネジ孔54,54を上にして、スピンドル23の前部を除いてオイルユニット22をオイルO内に浸す。このときスピンドル23を鉛直方向からやや傾いた姿勢とする。すると、実線矢印で示すように、傾きによって下側となる一方の前ネジ孔54A(2つの前ネジ孔54を区別するため、図7ではA,Bの符号を付している)と、下側の後ネジ孔67とからオイルが入り、凹部65、カム66の連通孔66c、直交孔66d、内圧室71、前連通孔91及び後連通孔92を介して、後室60及び前室56に注油される。これと同時に、点線矢印で示すように、上側となる他方の前ネジ孔54Bからエアが抜け出す。なお、傾け具合等によっては、前ネジ孔54Aからエアが抜ける場合もある。
こうしてエアが抜け出した後に、前ネジ55,55及び後ネジ68をねじ込むことによって、内部にオイルが充填されている状態でオイルユニット22の製造又は修理を行うことができる。
よって、注油がスムーズに行われ、エアを残留させることなくユニットケース7内にオイルが充填される。なお、注油する際のオイルユニット22の姿勢は図7に限らない。傾きを変えたり、上下を逆にしたりしてもよい。
次に、ソフトインパクトドライバ1の動作を説明する。
スピンドル23のビット挿入孔74にビットBを装着した状態で、使用者がグリップ部3を把持してトリガ12を引く。すると、スイッチ11がON動作してバッテリーパック5からブラシレスモータ20のステータ24へ三相電流が供給されてロータ25が回転する。すなわち、制御回路基板17のマイコンが、センサ回路基板29の回転検出素子から出力されるロータ25のセンサ用永久磁石33の位置を示す回転検出信号を得てロータ25の回転状態を取得する。そして、マイコンが、取得した回転状態に応じて各スイッチング素子のON/OFFを制御し、ステータ24の各コイル28に対し順番に三相電流を流す。よって、ロータ25と共に回転軸30が回転する。
回転軸30の回転は、ピニオン41を介して遊星歯車43,43・・に伝わる。そして、インターナルギヤ42内を公転する遊星歯車43,43・・により減速されて、キャリア44からオイルユニット22の後ケース51に伝わる。よって、後ケース51と前ケース50とが共に回転する。
オイルユニット22では、図6の矢印方向へ後ケース51と共にカム66が回転する。すると、カム66の扁平部66bがボール94,94を介してブレード96,96を後部90からの突出方向へ押し出す。このときコイルバネ99,99の付勢力も押し出しに加わる。回転が進んで扁平部66bが後部90と平行となる図6(A)の位相では、扁平部66bがボール94,94及びブレード96,96を最外まで押し出す。
ボール94,94のみによるブレード96,96の押し出し位置では、各ブレード96の先端は後ケース51の内周面に届かない。しかし、コイルバネ99,99の付勢力により、各ブレード96はボール94から離れてさらに径方向外側へ押し出され、ブレード96,96を後ケース51の内周面に当接させる。
そして、後ケース51とカム66とがさらに回転すると、図6(B)に示すように、突起64,64がブレード96,96に当接する。
この位相では、後連通孔92と内圧室71との間は扁平部66bにより閉塞され、内圧室71内のオイル圧が高まる。このため、ブレード96,96は押し出し位置で保持される。よって、突起64,64がブレード96,96に衝突することでスピンドル23に衝撃トルク(インパクト)が発生する。このインパクト時に、オイルの粘度が低くても、ブレード96,96は、後ケース51の内周面への到達位置から大きなストロークで後退すると共に、コイルバネ99,99の付勢力も後退の抵抗として働く。よって、衝撃トルクの低下は抑制される。
衝撃トルク発生後は、図6(C)に示すように、突起64,64とブレード96,96とのテーパ同士の案内によって、各ブレード96は中心側へ後退する。このとき内圧室71内のオイルは各部品の隙間から後室60内へ流出し、ブレード96,96の後退を許容する。よって、後退したブレード96,96が相対的に突起64,64を乗り越える。
そして、突起64,64がブレード96,96を過ぎると、後ケース51及びカム66の回転によって後連通孔92と内圧室71との間が開放される。よって、再びカム66がボール94,94を介してブレード96,96を押し出す。
この繰り返しによって後ケース51の1回転で2回の衝撃トルクが発生することになる。
こうしてスピンドル23のビット挿入孔74に装着したビットBでネジ締め等の作業を行うことができる。このとき、ビットBを被加工材に押し付けると、ビット挿入孔74内でビットBが奥側に押され、ビットBを受けるビットピース76には押し込み力が加わる。しかし、ビットピース76はビット挿入孔74内の肩部77によって後退が規制されているので、ビットピース76が後退して圧力調整バルブ80に接触するおそれはない。
また、ユニットケース7の出力を調整するために圧力調整バルブ80が前側へ回し切られていても、シール部82がストッパ87に当接してネジ部81はビットピース76の後方に位置している。よって、圧力調整バルブ80がビットピース76に接触するおそれもない。
一方、回転軸30が回転すると、ファン35が回転し、前吸気口37A及び後吸気口37Bから排気口36への空気の流れが形成される。よって、ブラシレスモータ20やオイルユニット22等の内部機構が冷却される。具体的に説明すると、前吸気口37Aからの空気は、ユニットケース7とケースカバー9との間の隙間から、ユニットケース7に形成した通気孔46,46・・(図3)を介してユニットケース7内に進入する。そして、ユニットケース7とオイルユニット22との間を流れる。この空気流は、インターナルギヤ42とユニットケース7との間を通ってブラシレスモータ20に至る。そして、後吸気口37Bから導入された空気と合流してブラシレスモータ20を冷却した後、排気口36から排出される。
上記形態のオイルユニット22及びソフトインパクトドライバ1は、前ケース50(第1ケース)と後ケース51(第2ケース)とを有し、内部にオイルを封入可能なユニットケース7と、ユニットケース7の内部に配置されるブレード96と、ブレード96を保持するスピンドル23(出力軸)とを備える。そして、オイルユニット22及びソフトインパクトドライバ1は、前ケース50に形成される前ネジ孔54(第1の孔)と、後ケース51に形成され、前ネジ孔54とユニットケース7の内部を介して繋がる後ネジ孔67(第2の孔)と、を含んでなる。
この構成により、専用装置を用いることなく、後ネジ孔67を設ける簡単な構成で、エアを残留させることなくオイルを充填可能となる。
また、上記形態のオイルユニット22及びソフトインパクトドライバ1は、前ケース50の前面部52(第1面)と、前面部52と対向する後ケース51の後面部61(第2面)とを有し、内部にオイルを封入可能なユニットケース7と、ユニットケース7の内部に配置されるブレード96とを備える。そして、オイルユニット22及びソフトインパクトドライバ1は、ブレード96を保持するスピンドル23と、前面部52に形成される前ネジ孔54と、後面部61に形成され、前ネジ孔54とユニットケース7の内部を介して繋がる後ネジ孔67と、を含んでなる。
この構成により、専用装置を用いることなく、後ネジ孔67を設ける簡単な構成で、エアを残留させることなくオイルを充填可能となる。
特に、前ネジ孔54と後ネジ孔67とは、Oリング55aを外装した前ネジ55と、Oリング68aを外装した後ネジ68とによってそれぞれ閉塞される。よって、前ネジ孔54と後ネジ孔67との開放が簡単に行える。
前ネジ孔54と後ネジ孔67とは、互いに平行となる向きで形成されている。よって、前ネジ孔54を通るエアの流れと、後ネジ孔67を通るオイルの流れとが平行となる。
前ネジ孔54は、2つ設けられている。よって、一方をエアの抜けに、他方をオイルの充填に利用できる。
一方、ソフトインパクトドライバ1は、スピンドル23に形成され、先端がビット挿入孔74となる貫通孔70と、ビット挿入孔74よりも奥側で貫通孔70に設けられ、封入されたオイルの圧力を調整可能な圧力調整バルブ80(調圧構造)と、ビット挿入孔74に設けられ、挿入されたビットBの後部を保持可能なビットピース76(ビット保持部)とを有する。そして、圧力調整バルブ80とビットピース76とは、貫通孔70内で接触不能に設けられている。
この構成により、被加工材に押し当てられたビットBを介してビットピース76が後方へ押圧されても、圧力調整バルブ80の偶発的な動作を防止することができる。よって、ビットピース76を設けても、オイルユニット22の出力が不意に変化して作業者に違和感を生じさせたり、ブラシレスモータ20への負荷が増大したりすることがなくなり、良好な使用感及びブラシレスモータ20の耐久性を維持できる。
特に、ビット挿入孔74は、貫通孔70における調圧孔75(圧力調整バルブ80が設けられる部分)よりも大径に形成され、ビットピース76がビット挿入孔74の肩部77(内底面)に当接して奥側への移動を規制されることで、圧力調整バルブ80と接触不能となっている。よって、肩部77によりビットピース76の後退を確実に規制して圧力調整バルブ80との接触を防止することができる。
また、圧力調整バルブ80は、貫通孔70に形成された雌ネジ部85に螺合するネジ部81と、ネジ部81と同軸で形成されて貫通孔70を閉塞するシール部82とからなり、回転操作によって貫通孔70内で軸方向にねじ送りすることで圧力を調整可能な弁部材となっている。そして、圧力調整バルブ80は、貫通孔70内に形成されたストッパ87に当接してビット挿入孔74側への移動を規制されることで、ビットピース76と接触不能となっている。よって、ストッパ87により圧力調整バルブ80の前進を確実に規制してビットピース76との接触を防止することができる。
また、圧力調整バルブ80は、ネジ部81をビット挿入孔74側に向けてユニットケース7側から貫通孔70に収容される。よって、貫通孔70内での圧力調整バルブ80の前方への移動規制を容易に行うことができる。
また、ネジ部81は、シール部82よりも小径に形成されて雌ネジ部85に螺合しており、貫通孔70内で雌ネジ部85の奥側に、シール部82が当接するストッパ87が形成されている。よって、ネジ部81とシール部82との径差を利用してストッパ87による圧力調整バルブ80の移動規制を確実に行うことができる。
一方、上記形態のソフトインパクトドライバ1では、ユニットケース7内には、突起64が設けられている。また、ユニットケース7でスピンドル23には、コイルバネ99(弾性部材)が保持されている。そして、ブレード96は、コイルバネ99によりユニットケース7の径方向外側へ付勢され、ユニットケース7の回転方向で突起64と接触可能である。
この構成により、オイルユニット22の温度が低くオイルの粘度が高い状態では、カム66とボール94,94とによりブレード96,96のストロークが確保できる。すなわち、必要なトルクが得られる。一方、オイルユニット22の温度が高くオイルの粘度が低い状態では、コイルバネ99,99の付勢により、突起64,64と衝突してブレード96,96が後退する際の抵抗を大きくできる。すなわち、トルク低下が抑えられる。よって、温度変化にかかわりなくオイルユニット22のトルクを平準化して良好な作業効率を維持できる。
特に、ユニットケース7には、ユニットケース7の回転に伴ってブレード96,96を、ボール94,94(押し出し部材)を介してユニットケース7の径方向外側へ押し出すカム66が設けられ、ボール94,94とコイルバネ99,99とは、スピンドル23の軸方向で同じ位置に配置されている。よって、コイルバネ99,99を設けてもオイルユニット22の軸方向の寸法がコンパクトとなる。
以下、変更例を説明する。
まず、オイルユニットについて、図8(A)に示すオイルユニット22Aでは、注油口となる後ネジ孔67を、後ケース51の後面部61の中心ではなく、前ネジ孔54,54と同様に、径方向外側へ偏心した位置に2つ設けている。各後ネジ孔67に、後ネジ68が螺合される。この場合、後ネジ孔67,67から直接後室60へ注油することができる。
図8(B)に示すオイルユニット22Bでは、上記形態と逆に、前ケース50の外側に後ケース51の側壁部62が被さっている。よって、側壁部62に2つの後ネジ孔67,67を、側壁部62の径方向に形成し、後ネジ68,68で閉栓するようにしている。この場合も、後ネジ孔67,67から直接後室60へ注油することができる。
上記形態や変更例に限らず、後ネジ孔の位置や数、方向は適宜変更できる。ネジ以外で閉栓してもよい。後ネジ孔の位置等によっては後ネジ孔を上側にしてオイルに浸し、真空引きを行ってもよい。
ビットピースと圧力調整バルブとの形状は上記形態に限らない。
例えばビットピースでは、軸方向の長さを長くしたり、Oリングの数を増やしたり、逆にOリングを省略したりしてもよい。
圧力調整バルブでは、ネジ部とシール部との径差を設けず、圧力調整バルブの前側で貫通孔内に設けたストッパで移動規制を図ることもできる。よって、ネジ部とシール部との前後の向きは逆でもよいし、前方からスピンドルに組み付けてもよい。Oリングの数の増減も可能である。
スピンドルの貫通孔内でビットピースを後退規制しない構造(図8)も採用できる。
ブレードを押し出すボールとコイルバネとをスピンドルの径方向に並べず、スピンドルの軸方向で前後に並べてもよい。この場合、ボールに代えてピン等の押し出し部材も採用できる。コイルバネを1つにしてスピンドルに貫通させ、各ブレードを外向きに付勢してもよい。
ブレード及び押し出し部材は、一対ずつに限らず、一つずつとしたり、三つ以上としたり等、適宜増減可能である。弾性部材もコイルバネに限らない。
ユニットケースは、前ケースと後ケースを含む3つ以上の部品から構成してもよい。仕切板をなくして前室と後室とに分割せず、チューブを省略してもよい。
ケースとスピンドルとの相対回転によりブレードをケース内で揺動させて油圧を制御するオイルユニット(例えば、スピンドルに、半径方向外向きに付勢される1又は複数のブレードを配置して、オイル室を形成するケースの回転によりブレードの片面に間欠的に高い流体圧を作用させて、ブレードが回転方向に傾斜しながらケース内に設けられたシール部とスピンドルに設けた溝とによってシールされることでスピンドルに押し付けられ、それによってスピンドルが衝撃的に回転するオイルユニット)も採用できる。
モータもブラシレスに限らず、整流子モータ等も採用できる。バッテリーパックを電源としないAC工具であっても本発明は適用可能である。
1・・ソフトインパクトドライバ、2・・本体部、3・・グリップ部、6・・本体ハウジング、7・・ユニットケース、16・・コントローラ、17・・制御回路基板、20・・ブラシレスモータ、21・・減速機構、22,22A,22B・・オイルユニット、23・・スピンドル、30・・回転軸、50・・前ケース、52・・前面部、51・・後ケース、54・・前ネジ孔、55・・前ネジ、56・・前室、58・・仕切板、60・・後室、61・・後面部、64・・突起、66・・カム、67・・後ネジ孔、68・・後ネジ、70・・貫通孔、71・・内圧室、74・・ビット挿入孔、76・・ビットピース、80・・圧力調整バルブ、90・・後部、94・・ボール、96・・ブレード、99・・コイルバネ、B・・ビット。

Claims (19)

  1. 第1ケースと第2ケースとを有し、内部にオイルを封入可能なユニットケースと、
    前記ユニットケースの内部に配置されるブレードと、
    前記ブレードを保持する出力軸と、
    前記第1ケースに形成される第1の孔と、
    前記第2ケースに形成され、前記第1の孔と前記ユニットケースの内部を介して繋がる第2の孔と、を含んでなるオイルユニット。
  2. 第1面と、前記第1面と対向する第2面とを有し、内部にオイルを封入可能なユニットケースと、
    前記ユニットケースの内部に配置されるブレードと、
    前記ブレードを保持する出力軸と、
    前記第1面に形成される第1の孔と、
    前記第2面に形成され、前記第1の孔と前記ユニットケースの内部を介して繋がる第2の孔と、を含んでなるオイルユニット。
  3. 前記第1の孔と前記第2の孔とは、Oリングを外装したネジによってそれぞれ閉塞されることを特徴とする請求項1又は2に記載のオイルユニット。
  4. 前記第1の孔と前記第2の孔とは、互いに平行となる向きで形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のオイルユニット。
  5. 前記第1の孔と前記第2の孔とは、互いに直交状となる向きで形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のオイルユニット。
  6. 前記第1の孔は、複数設けられていることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のオイルユニット。
  7. 前記第2の孔は、複数設けられていることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のオイルユニット。
  8. 前記出力軸には、先端がビット挿入孔となる貫通孔が設けられ、
    前記ビット挿入孔よりも奥側で前記貫通孔には、前記ユニットケース内に封入されたオイルの圧力を調整可能な調圧構造が設けられ、
    前記ビット挿入孔には、挿入されたビットの後部を保持可能なビット保持部が設けられて、
    前記調圧構造と前記ビット保持部とが前記貫通孔内で接触不能に設けられていることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載のオイルユニット。
  9. 前記ビット挿入孔は、前記貫通孔における前記調圧構造が設けられる部分よりも大径に形成され、前記ビット保持部が前記ビット挿入孔の内底面に当接して奥側への移動を規制されることで、前記調圧構造と接触不能となっていることを特徴とする請求項8に記載のオイルユニット。
  10. 前記調圧構造は、前記貫通孔に形成された雌ネジ部に螺合するネジ部と、前記ネジ部と同軸で形成されて前記貫通孔を閉塞するシール部とからなり、回転操作によって前記貫通孔内で軸方向にねじ送りすることで圧力を調整可能な弁部材であり、前記貫通孔内に形成されたストッパに当接して前記ビット挿入孔側への移動を規制されることで、前記ビット保持部と接触不能となっていることを特徴とする請求項8又は9に記載のオイルユニット。
  11. 前記弁部材は、前記ネジ部を前記ビット挿入孔側に向けて前記ユニットケース側から前記貫通孔に収容されることを特徴とする請求項10に記載のオイルユニット。
  12. 前記ネジ部は、前記シール部よりも小径に形成されて前記雌ネジ部に螺合しており、前記貫通孔内で前記雌ネジ部の奥側に、前記シール部が当接する前記ストッパが形成されていることを特徴とする請求項10又は11に記載のオイルユニット。
  13. 前記シール部には、複数のOリングが外装されていることを特徴とする請求項10乃至12の何れかに記載のオイルユニット。
  14. 前記ビット保持部は、前記出力軸の先端側から前記ビット挿入孔に挿入されて前記ビットの後部を受ける筒状部材であることを特徴とする請求項8乃至13の何れかに記載のオイルユニット。
  15. 前記筒状部材における前記出力軸の先端側は、当該先端側へ向かって拡開するテーパ状であることを特徴とする請求項14に記載のオイルユニット。
  16. 前記ユニットケース内には、突起が設けられ、前記ユニットケース内で前記出力軸には、弾性部材が保持され、
    前記ブレードは、前記弾性部材により前記ユニットケースの径方向外側へ付勢され、前記ユニットケースの回転方向で前記突起と接触可能であることを特徴とする請求項1乃至15の何れかに記載のオイルユニット。
  17. 前記ユニットケースには、前記ユニットケースの回転に伴って前記ブレードを、押し出し部材を介して前記ユニットケースの径方向外側へ押し出すカムが設けられ、
    前記押し出し部材と前記弾性部材とは、前記出力軸の軸方向で同じ位置に配置されていることを特徴とする請求項16に記載のオイルユニット。
  18. 前記弾性部材は、コイルバネであることを特徴とする請求項16又は17に記載のオイルユニット。
  19. 請求項1乃至18の何れかに記載のオイルユニットを備えることを特徴とする動力工具。
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