JP2021122783A - 浄水器 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1に開示された浄水器は、常時カートリッジ寿命を表示しているが、計量機能を備えていない。このため、浄水の計量には、例えば、計量カップなどの計量手段が必要になる。
一方、計量機能を備える計量機能付き浄水器も知られている。例えば、原水ストレート、原水シャワー、原水の流路切り替えと、止水と、が可能な切替レバーを有し、切替レバーの動きに連動して、浄水の吐出時の吐出量が表示される計量機能付き浄水器が提案されている。
この場合、カートリッジ寿命は、通常は表示されておらず、浄水の使用中に交換時期が近づいたときに表示される。このため、ユーザが余裕を持ってカートリッジの交換に備えることが難しい。
また、計量表示のリセット手段が設けられておらず、浄水の流れが停止してから一定時間後に自動的にリセットされてしまう。このため、例えば、計量表示がリセットされるまでは計量をやり直せない、ユーザの都合で計量を一時的に中断したりすることができない、といった問題がある。
図1は、本発明の実施形態に係る浄水器の一例を示す模式的な斜視図である。図2は、本発明の実施形態に係る浄水器の一例を示す模式的な斜視図である。図3は、図1におけるF3−F3線に沿う断面図である。
浄水器100は、上部に接続されて図示略の蛇口から、例えば、水道水などの原水W1の供給を受ける。
図2に示すように、浄水器100は、供給された原水W1を浄水器100の下面側から、ストレート状の原水W2、シャワー状の原水W3、および原水W1が濾過された浄水W4のいずれかの態様で吐出することができる。
浄水器100における相対位置を参照する場合に、図中に示すX1方向、X2方向、Y1方向、Y2方向、Z1方向、およびZ2方向を用いる場合がある。X1方向は、浄水器100の正面に立ったとき、左から右に向かう方向である。X2方向は、X1方向と逆の方向である。Y1方向は、浄水器100の背面から正面に向かう方向である。Y2方向は、Y1方向と逆の方向である。Z1方向は、鉛直上向き方向である。Z2方向は、鉛直下向き方向である。X1(Y1、Z1)方向、X2(Y2、Z2)方向の向きを問わない場合または両方向を含む場合には、単に、X(Y、Z)方向と称する。
X方向に法線を持つ平面をYZ平面、Y方向に法線を持つ平面をZX平面、Z方向に法線を持つ平面(水平面)をXY平面と称する。
図1、2に示すように、本体部1の外面は、上カバー1A、下カバー1B、およびサイドカバー1S(図2参照)を含む外装カバーによって覆われている。
上カバー1Aおよび下カバー1Bは、前部1XのZ2方向の端部近くに形成された分割線Lを境にZ方向に分離可能である。
前部1Xを覆う上カバー1AのX2方向の端部には、Z2方向から見て円状の開口部が形成されており、内部から、後述する第1構造体11の一部が円柱状に突出している。
上カバー1Aから突出した第1構造体11の中心部には、原水W1を流入させる原水流入口E1が形成されている。同じく第1構造体11の側面部には、固定部1Cが着脱可能に固定されている。固定部1Cは、本体部1を図示略の蛇口を原水流入口E1とZ方向において対向する位置で、蛇口に固定する。
前部1Xを覆う上カバー1Aにおいて、固定部1CのX1方向に隣り合う部位には、後述する表示部3が上側に露出する開口部1fが形成されている。
段状部1cの下面には、X1方向に向かって、第1開口部11c1、第2開口部11c2、および第3開口部11c3が形成されている。
第1開口部11c1、第2開口部11c2、および第3開口部11c3には、それぞれ、浄水吐出部20、原水吐出部30、および電池カバー40がこの順に配置されている。
浄水吐出部20には、Z2方向に開口し、浄水W4を吐出する浄水吐出口E13が形成されている。
原水吐出部30には、原水W2を吐出するストレート吐出口E11と、原水W3を吐出するシャワー吐出口E12と、が形成されている。ストレート吐出口E11およびシャワー吐出口E12は、いずれもZ2方向に開口している。
ストレート吐出口E11は、原水吐出部30の中心部においてZ方向に延びる円管状のストレート吐出部31によって形成されている。
シャワー吐出口E12は、ストレート吐出部31の外周部から側方に延びるシャワー吐出板32によって形成される。シャワー吐出板32には、流入した原水W1をシャワー状に吐出する複数の吐出孔が厚さ方向に貫通している。
電池カバー40は、本体部1内に配置される電池41を覆う。電池41は、表示部3等に電力を供給する。例えば、電池41は、ボタン型・コイン型電池が最も一般的であるが、ピン型、ガム型などが用いられてもよい。
リセットスイッチ1Eは、後述する積算流量の算出値をユーザがリセットするための操作部である。リセットスイッチ1Eの誤操作を防止するため、スイッチガード1eの突出方向の先端面は、穴底からリセットスイッチ1Eと同程度の高さまで突出している。
リセットスイッチ1Eは、後述する制御部6と電気的に接続されている。リセットスイッチ1Eが操作されると、リセットスイッチ1Eは、制御部6にリセット信号を送出する。
カートリッジ2は、本体部1に流入した原水W1を、原水流入口から流入させて濾過した後、浄水流出口を通して、本体部1に戻す。
カートリッジ2における原水流入口から浄水流出口との間には、原水W1を濾過するため、例えば、中空糸膜、活性炭、ゼオライト、イオン交換繊維、フィルタ、ストレーナー等の濾過材が1種類または2種類以上、収容されている。
例えば、カートリッジ2は、ユーザが交換できないように、本体部1に装着されていてもよい。ただし、本実施形態では、カートリッジ2は、ユーザ操作によって着脱可能である。例えば、カートリッジ2は、本体部1の内部の後述する第2構造体12に、凹凸嵌合によって着脱可能に固定されている。このため、ユーザは、例えば、寿命に到達したカートリッジ2を、未使用のカートリッジ2に交換できる。
第1構造体11は、固定部1Cの下部からその下方における前部1X内に配置されている。
第1構造体11の上部は、Z1方向に延びる柱状の形状を有する。第1構造体11の上部の中心部には、蛇口の先端を止水する円環状のパッキン16を配置する凹部11aが形成されている。凹部11aの中心には、原水流入口E1が形成されており、原水流入口E1からZ2方向に向かって第1原水流路P1が延びている。第1原水流路P1には、原水W1がZ2方向に流通可能である。
第1構造体11において第1原水流路P1の下側には、Y方向に延びる円筒面状のロータ収容穴11bが形成されている。ロータ収容穴11bのZ1方向側の内周面には、第1原水流路P1の下端が開口している。
ストレート流路P2は、原水W1を原水W2としてストレート状に吐出するための流路である。ストレート流路P2は、第1原水流路P1の下方に設けられている。ストレート流路P2は、ロータ収容穴11bのZ2方向側の外周面からZ2方向に延びる管状部11dに囲まれて形成される。管状部11dの下端部は、原水吐出部30のストレート吐出部31に連通している。
凹所11fは、管状部11dと、管状部11dの側方を囲み、第2開口部11c2までZ2方向に延びる管状壁部11eとの間に形成されている。
凹所11fは、第2開口部11c2を閉じる原水吐出部30のシャワー吐出板32によって、下方から覆われている。凹所11fに流入する原水W1は、シャワー吐出板32の複数の吐出孔を通して、シャワー状に吐出される。
切替ロータ14は、ロータ収容穴11bの軸方向に沿ってX1方向に延びる円筒状のドラム部14aと、ドラム部14aのX2方向の端面の中心からX2方向に延びる回転軸部14bと、を有する。
切替ロータ14は、ロータ収容穴11bの中心軸線回りに回動可能に配置されている。
回転軸部14bのX2方向の端部は、後述する切替レバー1Dと固定されている。切替ロータ14は、切替レバー1DのYZ平面内の回動に連動する。
ロータ押え板17は、ロータ収容穴11bのX1方向の端部において、ドラム部14aのX1方向の端部と摺動可能に当接し、ドラム部14aのX1方向の端部を押さえる。
ロータ押え板17の側面とロータ収容穴11bの内周面との間には、パッキン17aが配置されている。パッキン17aは、ロータ収容穴11bのX1方向の開口部を液密に封止する。
入口連通口E2は、径方向に一定の長さを有する長孔である。入口連通口E2の短手幅は、第1原水流路P1と内径と同程度である。
図3に示す状態では、ストレート流路連通口E3と、ストレート流路P2のロータ収容穴11bの内周面における開口部と、は互いに対向していない。ただし、ドラム部14aが回転されて、ストレート流路連通口E3とストレート流路P2の開口部とが互いに対向されると、第1原水流路P1とシャワー流路P3とが、入口連通口E2とストレート流路連通口E3とを通して連通する。
図示のように、ストレート流路連通口E3とストレート流路P2の開口部とが互いに対向された状態では、入口連通口E2は、第1原水流路P1の下端の開口部に対向している。
このため、第1原水流路P1とシャワー流路P3とは、入口連通口E2とシャワー流路連通口E4とを通して連通する。
図3に示す状態では、カートリッジ流路連通口E5と、カートリッジ流入流路P4のロータ収容穴11bの内周面における開口部と、は互いに対向していない。ただし、ドラム部14aが回転されて、カートリッジ流路連通口E5とカートリッジ流入流路P4の開口部とが互いに対向されると、第1原水流路P1とカートリッジ流入流路P4とは、入口連通口E2とカートリッジ流路連通口E5とを通して連通する。
第1原水流路P1が、ストレート流路P2、シャワー流路P3、およびカートリッジ流入流路P4とそれぞれ連通する、切替ロータ14の3位置に対応して、第1構造体11のX2方向の側面に3つの係合穴11gが形成されている。
浄水流路P5および浄水吐出流路P6は、カートリッジ2によって濾過され、浄水流出口から流出する浄水W4を浄水吐出口E13に導く。
後部1Y内の第2構造体12のX1方向側には、カートリッジ2を着脱可能に接続する接続部が設けられている。
接続部には、カートリッジ2のX2方向の端部に形成された原水流入口と浄水流出口と、それぞれ連通可能に接続する原水供給口と浄水流入口とが形成されている。
接続部の原水供給口は、第1構造体11のカートリッジ流路連通口E5と連通するカートリッジ流入流路P4の開口によって形成されている。
接続部の浄水流入口は、第1構造体11から延びる上述の浄水流路P5のY2方向における端部開口によって形成されている。浄水流路P5は、第2構造体12から第1構造体11に向かってY1方向に延びており、Y1方向の端部は、第1構造体11における浄水吐出部20の上方に位置する。
浄水流路P5のY1方向の端部は、第1構造体11内でZ2方向に延びる浄水吐出流路P6に連通している。
接続部は、カートリッジ2を新しいカートリッジ2にしたときに、新しいカートリッジ2の種別を検出する種別検出センサ(図示略)を備えている。種別検出センサが検出した種別は、後述する制御部6に送出される。
流量計10は、さらに羽根車15の回転数を検出する図示略の回転検出部を備える。回転検出部の構成は、羽根車15の回転数が検出できれば特に限定されない。例えば、回転検出部として、羽根車15に配置された磁石と、磁石の回転数を検出するリードスイッチ等の磁気検出センサと、が用いられてもよい。
流量計10は、羽根車15の回転数を流量に換算した計測信号を後述する制御部6に送出する。
第3構造体13は、後述する表示部3の下部を支持する支持部13aと、支持部13aの下方において電池41を保持する電池ホルダ部13bと、を備える。
電池ホルダ部13bは、下方に開口する穴部である。電池ホルダ部13bの内周面には、電池カバー40を螺合する雌ネジ13cが形成されている。
電池ホルダ部13bの内部には、電池41との導通を取る正電極および負電極(図示略)が配置されている。電池カバー40が雌ネジ13cに螺合され、第3開口部11c3が電池カバー40によって閉じられると、正電極および負電極がそれぞれ電池41の正極および負極に当接する。正電極および負電極は、図示略の配線を通して、後述する回路基板3bに電気的に接続されている。
「浄水モード」は、原水流入口E1に流入した原水W1をカートリッジ2で濾過して吐出させるモードである。
「ストレートモード」は、原水流入口E1に流入した原水W1を、濾過されない原水W2として、Z2方向にストレート状に吐出させるモードである。
「シャワーモード」は、原水流入口E1に流入した原水W1を、濾過されない原水W3として、下方にシャワー状に吐出させるモードである。
切替検知センサの検出信号は、後述する制御部6に送出される。
図3に示すように、表示部3は、表示パネル3a、回路基板3b、および表示部カバー3cを備える。
寿命表示モードは、表示パネル3aがカートリッジ2によって濾過された浄水W4の積算流量に基づくカートリッジ2の残寿命(以下、単に残寿命と称する)を表示するモードである。
計量表示モードは、表示パネル3aが浄水W4の吐出開始から吐出終了までの間の吐出量の情報(以下、単に吐出量と称する)を表示するモードである。ここで、吐出量は、吐出開始時から表示時までの積算流量である。
残寿命の算出に用いる浄水W4の積算流量は、残寿命の計測開始以後の吐出量の総和である。以下では、特に断らない限り、残寿命の計測開始以後の吐出量の総和を単に「積算流量」と称する。
表示パネル3aの構成は、残寿命および吐出量を切り替え可能に表示できれば特に限定されない。例えば、表示パネル3aとしては、液晶パネル、有機ELパネル、LEDパネルなどが用いられてもよい。
吐出量および積算流量は、後述する制御部6によって算出される。
図4は、本発明の実施形態に係る浄水器における表示画面の構成例を示す模式的な平面図である。図5は、図4におけるF5−F5線に沿う断面図である。
これは、浄水器100の使用時に、ユーザに表示パネル3aの表示領域よりも外側の内部構造を見せないようにするためである。ユーザの視線は、Y2方向に向かうにつれてX2方向に傾斜する方向において表示窓3Aを上から下に見下ろす方向になる。例えば、図5に示すように、表示窓3AのX2方向の端縁では、ユーザの視線V1は、X2方向に向かうにつれてZ2方向に傾斜する斜め方向になる。このため、視線V2で示すようにZ2方向に見下ろす場合とは異なり、ユーザには、表示窓3Aの端縁よりもX2方向の内部構造が見える。本実施形態によれば、表示パネル3aの表示領域が表示窓3AよりもX2方向に延びているので、ユーザには、表示領域のみが見える。表示パネル3aの端縁が表示窓3Aの端縁と同様の位置であると、視線V1から見た時、表示パネル3aの端部と、端部よりも外側の表示部3の内部構造、例えば、回路基板3bなどが見えてしまうので、美観が損なわれるおそれがある。Y2方向の端縁においても同様である。
このような配置により、表示パネル3aの表示領域を狭めることができるので、浄水器100の小型化を図ることができる。
第2表示部D2、第3表示部D3、および第4表示部D4は、表示窓3Aにおいて第1表示部D1よりもX1方向に形成され、Z2方向においてこの順に配列されている。
第2表示部D2は、積算流量の単位を表示する。本実施形態では第2表示部D2は、「L(リットル)」を表示する。
第3表示部D3は、吐出量の単位を表示する。本実施形態では第3表示部D3は、「cc」を表示する。
瞬間流量が最適範囲にあると、「最適流量マーク」が表示される。瞬間流量が、最適範囲よりも低い(例えば、0.5L/min未満)場合、「最適流量マーク」は表示されない。瞬間流量が、最適範囲よりも高い(例えば、3.0L/min超)場合、「最適流量マーク」が点滅表示される。
「最適流量マーク」の形状は特に限定されない。例えば、図4に示す例では、「最適流量マーク」は、水滴シンボルである。
電池残量が第1レベルに達すると、「電池マーク」が表示される。電池残量が第2レベルに達すると、「電池マーク」が点滅表示される。
他の表示部の例としては、例えば、時計、カレンダ、日付等が挙げられる。
図6は、本発明の実施形態に係る浄水器における制御系のブロック図である。
図6に示すように、回路基板3bは、制御部6(流量算出部)、および記憶部7を、さらに備える。
例えば、制御部6は、流量計10からの計測信号に基づく流量の算出と、流量の算出値に基づいた表示パネル3aの表示制御と、を行う。例えば、制御部6は、流量計10から送出される計測信号に基づいて、浄水W4の吐出開始から吐出終了までの間の吐出量と、吐出量を積算した積算流量とを、算出する。積算流量は、記憶部7に記憶された最近の積算流量に、計測中の吐出量を加算することによって求められる。
吐出が終了し、吐出量が確定すると、制御部6は、記憶部7の積算流量を最新の積算量に更新する。
例えば、制御部6は、リセットスイッチ1Eからリセット信号が送出されると、積算流量を、後述する寿命判定値にリセットする。
制御部6における流量算出および表示制御の詳細と、制御部6が行う他の制御と、は、浄水器100の動作とともに後述する。
表示部カバー3cは、下方に開口する箱状であり、表示パネル3aを上方から覆っている。表示部カバー3cの上面部には、上カバー1Aの開口部1f内側に嵌合する凸部がZ1方向に突出している。凸部の上面には、表面シート18が貼り付けられている。
表示部カバー3cの下端部は、第3構造体13において支持部13aよりも上側に形成された枠状のカバー保持部13dの端部と、液密に固定されている。
表示部カバー3cと、カバー保持部13dと、の固定方法は、液密に固定できれば特に限定されない。
図7は、図1におけるF7−F7線に沿う断面図である。図8は、図7におけるA部の拡大図である。
図7に示すように、操作ボタン4は、ボタン本体4a(押しボタン)と、スイッチ4e(スイッチ本体)と、を有する。
ボタン本体4aの下面の中心部には、Z2方向に突出する棒状の押圧ロッド4bが形成されている。押圧ロッド4bは、ボタン本体4aの押下によって、後述するスイッチ4eを押下可能な長さを有する。
ボタン本体4aの下面側の外周部には、外周部の全周から側方に延びる板状のパッキン4cが設けられている。パッキン4cは、例えば、エラストマーなどの軟性材料で形成されている。パッキン4cは、押圧ロッド4bの外周部を液密に封止するとともに、ボタン本体4aをZ方向において弾性的に支持する。
パッキン押え5は、熱可塑性樹脂によって形成されており、穴部3fよりも外周側の表示部カバー3cのZ2方向の表面と溶着されている。パッキン押え5と表示部カバー3cとの溶着部M2は、Z1方向から見ると、穴部3fに沿う閉ループ状に形成されている。
溶着部M1、M2は、例えば、熱溶着、溶着剤などによって形成される。
パッキン4cの外縁部4dおよびパッキン押え5が表示部カバー3cと、溶着部M1、M2によって溶着されていることにより、開口部3eは、液密に封止されている。
スイッチ4eは、押下されるごとに、スイッチング信号を発生する押しボタンスイッチである。
操作ボタン4の操作荷重は3N以上5N以下が望ましい。5Nを超過すると操作ボタン4をユーザが固いと感じ、取り扱い性に難が生じる。また、取り付けた蛇口への負荷が大きくなり、接続部から水漏れ等が生じる原因となる。一方、操作荷重が3N未満であると、クリック感が低下し、操作感が損なわれる。
なお、表示の切替は上述の操作ボタン4に限定されない。タッチパネル式としてもよいし、ボタン押下時に操作音がなる仕様としてもよい。磁気センサを制御部に備えることによって、モーションセンシング(非接触)での切換を行ってもよい。
図9は、本発明の実施形態に係る浄水器における寿命表示モードにおける表示画面の例を示す模式的な平面図である。図10A、10Bは、本発明の実施形態に係る浄水器における流量表示モードにおける表示画面の例を示す模式的な平面図である。
制御部6は、適宜のサンプリング間隔で、電池41の電圧を検出し、電池残量を監視する。電池残量が第1レベルよりも少ないと、制御部6は、第5表示部D5に電池マークを表示させる。電池残量が第2レベルよりも少ないと、制御部6は、第5表示部D5において電池マークを点滅表示させる。
例えば、浄水吐出口E13を開通させる位置に切替レバー1Dが回動されると係合ロッド1Daが、カートリッジ流路連通口E5がカートリッジ流入流路P4に連通する切替ロータ14に対応する係合穴11gと係合する。これにより、切替検知センサは、切替レバー1Dの位置が浄水モードの位置であることを検知し、制御部6に検知信号を送出する。制御部6は、浄水モードの検知信号を受信すると、浄水モードが継続する間は、スイッチ4eのスイッチング信号による割り込みを許可する。
ユーザが蛇口を開けると、原水流入口E1から、原水W1が流入し、カートリッジ2を通して濾過された浄水W4が、浄水流路P5に流れる。
流量計10は、浄水流路P5における浄水W4の流量を計測し、計測信号を制御部6に送出する。
制御部6は、計測信号に対応する瞬間流量を適宜のサンプリング間隔で積分し、記憶部7の吐出量のデータを更新する。これと並行して、吐出量のデータは、記憶部7の積算流量に加算され、積算流量が更新される。
さらに制御部6は、寿命判定値から、積算流量を引いた数値を算出し、残寿命として、記憶部7に記憶させる。
制御部6は、残寿命と残寿命警告値とを比較して、残寿命が残寿命警告値を下回った場合には、例えば、第1表示部D1を点滅表示させる。
このようにして、浄水W4の吐出が進むにつれて、第1表示部D1の数値が吐出量に対応してカウントダウン表示される。
例えば、寿命表示モードにおいて蛇口が閉じられると、瞬間流量が0になる。この場合、第1表示部D1には、最後に記憶された積算流量が表示され続ける。このため、寿命表示モードでは、通水されない状態でも、残寿命が表示される。
例えば、ユーザの指等によって操作ボタン4が押下されると、押圧ロッド4bによってスイッチ4eが押される。ユーザの指等が操作ボタン4から離れると、操作ボタン4は、パッキン4cの弾性によって上昇し、押圧ロッド4bがスイッチ4eから離れる。
スイッチ4eは、1回押されるごとに、スイッチング信号を制御部6に送出する。
制御部6は、スイッチング信号を受信するごとに、寿命表示モードを計量表示モードに、または、計量表示モードを寿命表示モードに切り替える。
計量表示モードにおいては、浄水W4の吐出が進むにつれて、第1表示部D1の数値が切替時以後の吐出量に対応してカウントアップ表示される。例えば、図10Bには、吐出量が900ccの表示画面を示す。図10Bでは、瞬間流量が最適範囲なので、第4表示部D4には、最適流量マークが表示されている。
ユーザが蛇口を閉じると、浄水W4の吐出が停止するので、第1表示部D1の数値も最後の吐出量を表示する。例えば、図10Bの状態で、蛇口を閉じると、計測される瞬間流量が0になるので、第4表示部D4の最適流量マークは消灯される。
この状態からユーザが蛇口を開ければ、吐出量に応じて吐出量のカウントアップ表示が再開される。
このようにして、ユーザは、表示パネル3aの表示に基づく浄水W4の計量が可能である。
本実施形態は、第1表示部D1が3桁なので、吐出量が999ccを超えると、0ccの表示に戻ってカウントアップされる。
このように、本実施形態における計量表示モードでは、残寿命は数値では表示されないが、第1表示部D1が点滅することによって、ユーザは、残寿命が少なくなったことを知ることができる。残寿命の数値を調べるには、寿命表示モードに切り替えればよい。
また、残寿命警告値または寿命判定値を超えた場合の通知手段は第1表示部D1の点滅に限定されない。例えば、計量表示モードにおける通知手段は、表示部3を所望の色に発光させる、表示部3にカートリッジ交換マークを表示する等の機能によって実現されてもよい。
例えば、表示部3を含む本体部1にスピーカー、ブザー等が備えられてもよい。この場合、スピーカー、ブザー等から音声や通知音を発生させることによって、残寿命警告値または寿命判定値を超えたことを通知してもよい。
1回目の押下によって、計量表示モードが寿命表示モードに切り替えられる。このとき、記憶部7の吐出量のデータは、0ccにリセットされる。
2回目の押下によって、寿命表示モードが計量表示モードに切り替えられる。このとき、上述したように、記憶部7の吐出量のデータは0ccにリセットされるので、2回目の操作ボタン4の押下時を0ccとした吐出量が第1表示部D1に表示される。
このような吐出量の表示リセットを行うと、例えば、計量をやり直したり、1000cc以上を計量したりすることができる。
例えば、第1表示部D1の表示範囲を超える1500ccを計量する場合、蛇口を閉じてから計量モードに切り替えた後、蛇口を開き、999cc未満の量(例えば800cc)を計量して蛇口を閉じる。この後、操作ボタン4を2回押して、第1表示部D1の表示を0ccにリセットする。この後、蛇口を開き、合計吐出量が1500ccになる量(例えば、700cc)になったら、蛇口を閉じる。
ただし、浄水W4が流れないストレートモードおよびシャワーモードでは流量計10による計量は行われないので、操作ボタン4を押しても計量表示モードに切り替わらないように、制御部6はスイッチ4eのスイッチング信号による割り込み許可しない。
例えば、リセットスイッチ1Eは、カートリッジ交換の場合に、初期化できるため有用である。
本実施形態では、リセットスイッチ1Eが操作ボタン4から離れた後部1Yの裏側に配置されているので、ユーザが操作ボタン4と間違えて操作することが防止される。さらに、リセットスイッチ1Eは、スイッチガード1eに囲まれているので、ユーザの手や食器などが裏側から当たってもスイッチガード1eで防護される。このため、ユーザの指がスイッチガード1e内にリセットスイッチ1Eを押し込む意図的な動作がなければ、積算流量はリセットされない。
このため、ユーザは、浄水W4を通水しているときでも、通水していないときでも、残寿命を容易に確認することができる。この結果、カートリッジ2が寿命に達する前に、ユーザが交換用のカートリッジ2を用意する余裕が生じる。
計量表示モードで表示される吐出量は、意図的にリセットされるまで表示パネル3aに表示され続けるので、ユーザが吐出量をメモする等の手間が省ける。さらに、必要に応じて蛇口を開閉することで、計量を複数回に分けて行ったり、ユーザの都合によって計量を一時的に中断したりすることができる。
このため、例えば、計測後の所定時間後に、吐出量が自動的にリセットされる場合に比べて、計量機能の利便性が向上する。
次に、実施形態の表示画面と変形例について説明する。
図11は、本発明の実施形態の変形例に係る浄水器における流量表示モードにおける表示画面の例を示す模式的な平面図である。
図形Gは、下底よりも上底が長い等脚台形状の枠である。
図形Gの内部は、下底から上底に向かって複数の帯状の表示領域に区画されている。例えば、図11に示す例では、下底側から表示領域g1、g2、g3、g4が設けられている。
吐出量が0ccから増えるにつれて、表示領域g1、g2、g3、g4が順次点灯される。図11には、表示領域g1、g2が点灯され、表示領域g3、g4が消灯されている状態が示されている。
例えば、図形G全体は、1つのカップに吐出可能な一定の吐出量、例えば、8oz(約240mL)を表す。各表示領域g1〜g4は、それぞれ全体の1/4の吐出量、例えば、4oz(約60mL)を表す。
このため、表示領域g1、g2が点灯された状態では、吐出量が4oz以上6oz以下であること、および吐出量が半カップであること、を示す。
図形G全体が表す吐出量の定義は、8ozには限定されない。例えば、図形G全体が表す吐出量は、計量カップの1カップ(200mL)でもよいし、米3合を研ぐための水量(例えば、600mL)でもよいし、スパゲッティ1人前をゆでるための水量(例えば、1000mL)でもよい。
図形Gの定義は、適宜の操作ボタンによって切り替え可能とされてもよい。あるいは、複数の異なる定義を有する図形Gが、一定の時間をおいて切り替えて表示されてもよい。
図形Gの定義が異なる場合、図形Gの横に、定義を表す文字、記号、図形が表示されることがより好ましい。
例えば、定義が異なる複数の図形Gが並列して同時に表示されてもよい。
例えば、同じ定義の図形Gが吐出量に比例して表示されてもよい。例えば、図形Gが計量カップの1カップ(200mL)を表す場合、500mLは、表示領域g1〜g4が点灯された2つの図形G(2カップ)と、表示領域g1、g2が点灯された図形G(半カップ)と、が表示されてもよい。
実施形態の表示画面に加えて、図形Gが表示される場合には、計量表示モードにおいて、吐出量の数値表示と、図形表示と、が並列表示されてもよい。この場合、吐出量の数値的な把握と、直観的な把握と、が可能になるので、より利便性が向上する。
例えば、計測部は、浄水の吐出量が計測できれば浄水器のいずれの部位に設けられていてもよい。例えば、計測部は、上記実施形態のように、カートリッジ2で濾過された浄水W4の流量を計測してもよいが、浄水の吐出量は原水の流入量と等しいので、計測部は透過カートリッジに向かう原水の流量を計測してもよい。このため、浄水器内の計測部は、濾過カートリッジの上流に配置されてもよいし、下流に配置されてもよい。
また、本発明は前述した説明によって限定されることはなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
1a 上面(上面部)
1D 切替レバー
1E リセットスイッチ(初期化操作部)
2 カートリッジ(濾過カートリッジ)
3 表示部
3a 表示パネル
3A 表示窓
3b 回路基板
3c 表示部カバー
4 操作ボタン(切替操作部)
4a ボタン本体(押しボタン)
4b 押圧ロッド
4c パッキン
4d 外縁部
4e スイッチ(スイッチ本体)
5 パッキン押え
6 制御部(流量算出部)
7 記憶部
10 流量計(計測部)
20 浄水吐出部
30 原水吐出部
31 ストレート吐出部
32 シャワー吐出板
100、100A 浄水器
G 図形(シンボル図形)
M1、M2 溶着部
W1、W2、W3 原水
W4 浄水
Claims (10)
- 供給された原水を濾過して吐出する浄水器であって、
前記原水を濾過する濾過カートリッジと、
前記濾過カートリッジが装着される本体部と、
前記濾過カートリッジに向かう前記原水または前記濾過カートリッジによって濾過された浄水の流量を計測する計測部と、
前記計測部が計測した前記流量に基づいて、前記浄水の吐出開始から吐出終了までの間の吐出量と、前記吐出量を積算した積算流量と、を算出する流量算出部と、
前記流量算出部が算出した前記積算流量に基づいて前記濾過カートリッジの残寿命を表示する寿命表示モードと、前記流量算出部が算出した前記吐出量に基づいて吐出量の情報を表示する計量表示モードと、を有する表示部と、
前記表示部における前記寿命表示モードと、前記計量表示モードと、を切り替える切替操作部と、
を備える、浄水器。 - 前記切替操作部は、操作の都度、前記寿命表示モードと前記計量表示モードとを切り替える、
請求項1に記載の浄水器。 - 前記切替操作部は、前記表示部を前記計量表示モードから前記計量表示モード以外の表示モードに切り替えるとき、前記吐出量をリセットする、
請求項1または2に記載の浄水器。 - 前記積算流量を初期化する初期化操作部を、さらに備える、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の浄水器。 - 前記表示部と、前記切替操作部と、は、前記本体部の上面部に配置されており、
前記初期化操作部は、前記本体部の下面部に配置されている、
請求項4に記載の浄水器。 - 前記寿命表示モードでは、前記濾過カートリッジの濾過可能な総流量から前記積算流量が差し引かれた流量が前記残寿命として表示される、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の浄水器。 - 前記計量表示モードでは、前記吐出量の情報が、前記吐出量の数値で表示される、
請求項1〜6のいずれか1項に記載の浄水器。 - 前記計量表示モードでは、前記吐出量の情報が、前記吐出量に対応するシンボル図形で表示される、
請求項1〜7のいずれか1項に記載の浄水器。 - 前記本体部は、前記表示部と前記切替操作部と表示方向から覆う表示部カバーを有し、
前記切替操作部は、
スイッチ本体と、
前記スイッチ本体の上方に配置され、前記スイッチ本体をオン/オフする押しボタンと、
前記押しボタンの外縁から外側に延びるパッキンと、
を有し、
前記押しボタンは、前記表示部カバーの開口に挿入されており、前記パッキンの外縁部が、前記表示部カバーと液密に接合されている、
請求項1〜8のいずれか1項に記載の浄水器。 - 前記本体部は、前記浄水を外部に吐出する浄水吐出部を備える、
請求項1〜9のいずれか1項に記載の浄水器。
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