JP2021121762A - 冷媒配管、及び、冷凍装置 - Google Patents

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潤一 濱舘
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佳弘 寺本
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正憲 神藤
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浩彰 松田
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Abstract

【課題】ステンレス製の冷媒配管とステンレス以外の材料製の冷媒配管との接続を容易にすることを目的とする。【解決手段】冷媒配管10Aは、第1配管21と、第2配管22とを備え、第1配管21が、ステンレスからなる配管本体21aと、配管本体21aの管軸方向の端部に設けられかつステンレスとは異なる材料からなる接続管21bとを有し、接続管21bが、配管本体21aの端部から管軸方向へ突出する突出部21b1を有し、第2配管22が、接続管21bと同一材料からなり、管軸方向の端部に配置された第2大径部22aと、第2大径部22aよりも径が小さい第2小径部22bと、第2大径部22aと第2小径部22bとの間に配置された段差部22cと、を備えており、接続管21bが、第2大径部22aに挿入され、突出部21b1が、段差部22cに接触し、接続管21bの外周面が第2大径部22aの内周面に接続される。【選択図】図2

Description

本開示は、冷媒配管、及び、冷凍装置に関する。
空気調和装置等のヒートポンプタイプの冷凍装置は、圧縮機、オイルセパレータ、四路切換弁、熱源側熱交換器、膨張機構、利用側熱交換器、アキュムレータ、閉鎖弁等の要素部品を冷媒配管で接続してなる冷媒回路を備えている。一般に、冷媒配管には、銅管が用いられている。しかし、銅管は材料費が高いため、比較的安価なステンレスを材料とした冷媒配管を用いることが考えられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−151327号公報
冷媒回路の一部にステンレス製の冷媒配管を用いた場合、冷凍装置の製造時や部品交換等のメンテナンス時に、ステンレス製の冷媒配管と銅製の冷媒配管とを手作業でろう付けする作業が発生することがある。しかし、ステンレス製の冷媒配管のろう付けは、表面の酸化皮膜を除去する作業等が必要になるため、作業が煩雑となる。
本開示は、ステンレス製の冷媒配管とステンレス以外の材料製の冷媒配管との接続を容易にすることを目的とする。
(1)本開示の冷媒配管は、
冷凍装置の冷媒回路を構成する冷媒配管であって、
第1配管と、第2配管とを備え、
前記第1配管が、ステンレスからなる配管本体と、前記配管本体の管軸方向の端部に設けられかつステンレスとは異なる材料からなる接続管とを有し、
前記接続管が、前記配管本体の前記端部から管軸方向へ突出する突出部を有し、
前記第2配管が、前記接続管と同一材料からなり、管軸方向の端部に配置された第2大径部と、前記第2大径部よりも径が小さい第2小径部と、前記第2大径部と前記第2小径部との間に配置された段差部と、を備えており、
前記接続管が、前記第2大径部に挿入され、
前記突出部が、前記段差部に接触し、
前記接続管の外周面が前記第2大径部の内周面に接続される。
この構成によれば、冷媒配管の第1配管は、ステンレスからなる配管本体と、配管本体の端部に設けられステンレスとは異なる材料の接続管とを有し、この接続管に、当該接続管と同一材料からなる第2配管が接続される。したがって、ステンレスのろう付けが不要となり、第1配管と第2配管とを容易に接続することができる。
(2)本開示の冷媒配管は、
冷凍装置の冷媒回路を構成する冷媒配管であって、
第1配管と、第2配管とを備え、
前記第1配管が、ステンレスからなる配管本体と、前記配管本体の管軸方向の端部に設けられかつステンレスとは異なる材料からなる接続管とを有し、
前記接続管が、前記配管本体の前記端部から管軸方向へ突出する突出部を有し、
前記第2配管が、前記接続管と主成分が同一の材料からなり、管軸方向の端部に配置された第2大径部と、前記第2大径部よりも径が小さい第2小径部と、前記第2大径部と前記第2小径部との間に配置された段差部と、を備えており、
前記接続管が、前記第2大径部に挿入され、
前記突出部が、前記段差部に接触し、
前記接続管の外周面が前記第2大径部の内周面に接続される。
この構成によれば、冷媒配管の第1配管は、ステンレスからなる配管本体と、配管本体の端部に設けられステンレスとは異なる材料の接続管とを有し、この接続管に、当該接続管と主成分が同一の材料からなる第2配管が接続される。したがって、ステンレスのろう付けが不要となり、第1配管と第2配管とを容易に接続することができる。
(3)好ましくは、前記接続管と前記第2配管とが、主成分が同一の異なる材料からなる。
このように接続部と第2配管とが、主成分が同一の異なる材料からなる場合にも、第1配管と第2配管とを容易に接続することができる。
(4)好ましくは、前記接続管及び前記第2配管のそれぞれが、銅、銅合金、アルミニウム、又はアルミニウム合金のいずれかからなる。
この構成によれば、接続管と第2配管とを、安価なろう材を用いて簡単にろう付けで接続することができる。
(5)好ましくは、前記配管本体の前記端部と前記第2大径部とが、管径方向に重複して配置されている。
この構成によれば、第1配管において、ステンレス製の配管本体とステンレス以外の材料製の接続管とは、配管本体の酸化皮膜の除去のために、例えば水素還元環境にした炉中ろう付け等によって高温環境下で接続することができる。しかし、銅等のステンレス以外の材料が高温環境に晒されると、強度低下するおそれがある。そのため、ステンレスからなる配管本体と第2配管とを管径方向に重複させることによって、冷媒配管には、強度が低下した接続管が単独で存在することがなくなり、接続管の強度低下を配管本体と第2配管とで補うことができる。
(6)好ましくは、前記配管本体が、第1小径部と、この第1小径部よりも径が大きい第1大径部とを備え、前記接続管が、前記第1小径部の外周面に設けられる。
(7)好ましくは、前記第2配管の前記第2小径部と、前記配管本体の前記第1大径部とが、同一の外径を有する。
冷凍装置の製造工程において、ろう付けによる冷媒配管の接続や冷媒配管の折り曲げ等を行う際に、治具を用いて冷媒配管を固定したり保持したりすることがある。上記構成のように、第1配管の第1大径部と、第2配管の第2小径部とを同一の外径とすることによって、両者を共通する治具を用いて固定等することが可能となり、製造作業を容易に行うことができる。
(8)好ましくは、前記第2配管の前記第2小径部と、前記配管本体の前記第1大径部とが、同一の内径を有する。
このような構成によって、冷媒配管内を流れる冷媒の圧力変動を抑制することができる。
(9)好ましくは、前記第2配管の前記第2大径部の開口が上向きに配置されている。
このような構成によって、第2配管の第2大径部の内周面と第1配管の接続管の外周面との間にろう材を流し込みやすくし、第1配管と第2配管との接続を容易にすることができる。
(10)好ましくは、前記第2配管が、冷媒回路を構成する要素部品に設けられる。
(11)好ましくは、前記要素部品が圧縮機である。
(12)好ましくは、前記第1配管が、前記第2配管と、ステンレス製の他の配管とを接続する継手を構成している。
このような構成によって、第1配管を小型化し、その配管本体に接続部を設ける作業等を容易に行うことができる。
(13)本開示の冷凍装置は、
上記(1)〜(12)のいずれか1つに記載の冷媒配管と、
冷媒回路を構成し、前記冷媒配管が接続される要素部品と、を備えている。
第1の実施形態に係る冷媒配管を備えた冷凍装置の概略的な構成図である。 冷媒配管の第1配管と第2配管との接続部分を示す断面図である。 図2のA部の拡大断面図である。 第2の実施形態に係る冷媒配管の第1配管と第2配管との接続部分を示す断面図である。 第1配管の配管本体と接続管とのろう付け前の状態を示す断面図である。 配管本体の変形例を示す断面図である。 配管本体のさらなる変形例を示す断面図である。 配管本体のさらなる変形例を示す断面図である。 配管本体のさらなる変形例を示す断面図である。 第3の実施形態に係る冷媒配管の第1配管と第2配管との接続部分を示す断面図である。 第4の実施形態に係る冷媒配管の第1配管と第2配管との接続部分を示す断面図である。
以下、添付図面を参照しつつ、本開示の実施形態を詳細に説明する。
[第1の実施形態]
[冷凍装置の全体構成]
以下、図面を参照して本開示の実施の形態を説明する。
図1は、第1の実施形態に係る冷媒配管を備えた冷凍装置の概略的な構成図である。
冷凍装置1は、例えば室内の温度や湿度を調整する空気調和装置であり、室外に設置される室外機2と、室内に設置される室内機3とを備えている。室外機2と室内機3とは、冷媒配管10によって互いに接続されている。
冷凍装置1は、蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路4を備えている。冷媒回路4は、複数の要素部品と、複数の要素部品を接続する冷媒配管10とを備えている。冷媒回路4は、要素部品として、室内熱交換器11、圧縮機12、マフラー13、室外熱交換器14、膨張機構15、アキュムレータ16、四路切換弁17、閉鎖弁18L,18G等を備えており、これらが冷媒配管10によって接続されている。冷媒配管10は、液配管10Lとガス配管10Gとを含む。液配管10L及びガス配管10Gには、それぞれ閉鎖弁18L,18Gが設けられている。
室内熱交換器11は、室内機3に設けられ、冷媒と室内空気との間で熱交換を行う。室内熱交換器11としては、例えばクロスフィン型のフィン・アンド・チューブ熱交換器又はマイクロチャネル式熱交換器等を採用することができる。室内熱交換器11の近傍には、室内空気を室内熱交換器11へ送風し、調和空気を室内に送るための室内ファン(図示省略)が設けられている。
圧縮機12、マフラー13、室外熱交換器14、膨張機構15、アキュムレータ16、四路切換弁17、及び閉鎖弁18L,18Gは、室外機2に設けられている。圧縮機12は、吸入管から吸入した冷媒を圧縮して吐出管から吐出するものである。圧縮機12としては、例えば、スクロール圧縮機等の種々の圧縮機を採用することができる。
マフラー13は、圧縮機12から吐出された冷媒の圧力脈動を抑制する。なお、圧縮機12の吐出管と四路切換弁17との間には、マフラー13に代えて又は加えて、油分離器が設けられていてもよい。油分離器は、圧縮機12から吐出された潤滑油及び冷媒の混合流体から潤滑油を分離するものである。
室外熱交換器14は、冷媒と室外空気との間で熱交換を行う。室外熱交換器14は、例えばクロスフィン型のフィン・アンド・チューブ熱交換器又はマイクロチャネル式熱交換器等を採用することができる。室外熱交換器14の近傍には、室外空気を室外熱交換器14へ送風するための室外ファンが設けられている。
膨張機構15は、冷媒回路4の冷媒配管10において室外熱交換器14と室内熱交換器11との間に配設され、流入した冷媒を膨張させて、所定の圧力に減圧させる。膨張機構15として、例えば開度可変の電子膨張弁、又はキャピラリーチューブを採用することができる。
アキュムレータ16は、冷媒回路4において圧縮機12の吸入ポートと四路切換弁17との間に配設され、流入した冷媒を気液分離する。アキュムレータ16で分離されたガス冷媒は、圧縮機12に吸入される。
四路切換弁17は、図1において実線で示す第1の状態と、破線で示す第2の状態とに切換可能である。空気調和装置1が冷房運転を行うときには、四路切換弁17は第1の状態に切り換えられ、暖房運転を行うときには、四路切換弁17は第2の状態に切り換えられる。
[冷媒配管の構成]
図2は、冷媒配管の第1配管と第2配管との接続部分を示す断面図である。
前述した複数の要素部品のうち、少なくとも1つの要素部品Xには、図2に示す冷媒配管10Aが接続されている。冷媒配管10Aは、第1配管21と第2配管22とを有する。第1配管21及び第2配管22は、同一の軸心Oを有する。本実施形態では、軸心Oが上下方向(鉛直方向)に向けて配置されている。以下の説明において、軸心Oに沿った方向を「管軸方向」ともいう。軸心Oを中心とする径方向を「管径方向」ともいう。
(第1配管)
第1配管21は、配管本体21aと、接続管21bとを有する。配管本体21aと接続管21bとは、別部材である。
配管本体21aは、ステンレス製である。配管本体21aは、例えば、SUS304、SUS304L、SUS436L、SUS430等により形成されている。
配管本体21aは、第1大径部21a2と、第1段差部21a3と、第1小径部21a1とを管軸方向に並べて有している。図2に示す例では、第1小径部21a1は、配管本体21aの管軸方向の一端部(下部)に配置されている。第1段差部21a3は、第1小径部21a1の上側に配置されている。第1大径部21a2は、第1段差部21a3の上側に配置されている。
配管本体21aは、外径Dを有する管の管軸方向の一端部を管径方向に縮小させることによって、第1小径部21a1と第1段差部21a3とを形成し、径が縮小されていない部分を第1大径部21a2としたものである。
接続管21bは、配管本体21aとは異なる材料により形成されている。本実施形態の接続管21bは、銅製である。本明細書における「銅」とは、主成分としての銅を99.9重量%以上含む「純銅」である。接続管21bは、一定の外径及び内径を有する直管である。接続管21bの管軸方向の長さは、配管本体21aの管軸方向の長さよりも短い。接続管21bの管軸方向の長さは、配管本体21aの第1小径部21a1の管軸方向の長さよりも長い。接続管21bの内径は、第1小径部21a1の外径よりも若干大きい。
接続管21bの管径方向の内側には、配管本体21aの第1小径部21a1が挿入されている。接続管21bの内周面と、第1小径部21a1の外周面とは、管径方向に対向して配置されている。接続管21bの内周面と、第1小径部21a1の外周面とは、第1ろう材B1によりろう付けされている。なお、図2及び以下に説明する図3〜図11においては、ろう付け部分を解りやすく示すために、第1ろう材B1の管径方向の厚さが誇張して示されている。後述する第2ろう材B2についても同様である。
図3は、図2のA部の拡大断面図である。
接続管21bの内周面と、第1小径部21a1の外周面とは、「炉中ろう付け」によって接続されている。これは、次の理由による。
まず、配管本体21aの材料であるステンレスは、表面に不動態皮膜(酸化皮膜)が形成されているので、トーチろう付け等の手作業によるろう付け(以下、「手ろう付け」ともいう)を行うには、酸化皮膜を除去するフラックスが必要となる。冷媒は、閉回路である冷媒回路4中を流れるため、冷媒配管10A内にフラックスが残存していると、冷媒にフラックスが混入し、冷媒自身や冷媒が流入する要素部品X(例えば、圧縮機12)の性能に悪影響を与える可能性がある。このため、ろう付け後にフラックスを除去する作業が必須となる。
配管本体21aの材料であるステンレスは、熱が加わることによって鋭敏化と呼ばれる脆化が生じる。鋭敏化とは、ステンレス中の炭素にクロムが結合し、粒界にクロムが析出することでクロム成分の低い部分が生成され、耐食性等が低下する現象である。この鋭敏化は、発生しやすい温度域やその熱の付与時間が知られている。
炉中ろう付けは、連続炉等の内部において所定のガス雰囲気、例えば、酸化皮膜を除去することができる水素ガス雰囲気中でろう付けを行う手法である。そのため、フラックスを用いることなくステンレスのろう付けを行うことが可能となる。そのため、ろう付け後にフラックスを除去する作業も不要となる。炉中ろう付けは、ろう付け温度やろう付け時間の管理を容易に行うことができるので、鋭敏化の発生を抑制し得る温度及び時間でろう付けを行うことが可能となる。なお、配管本体21aとして、SUS304よりも炭素量の少ないSUS304Lを用いることによって、配管本体21aの鋭敏化を抑制することもできる。
接続管21bは、配管本体21aの端部である第1小径部21a1から、管軸方向に突出する突出部21b1を有している。この突出部21b1の突出量T1は、例えば、0.1mm以上25mm以下である。好ましくは、突出量T1は、1.0mm以上5.0mm以下である。より好ましくは、突出量T1は、2.0mm以上3.0mm以下である。本実施形態の突出量T1は、配管本体21aと接続管21bとの管径方向の重なり量R1よりも小さい。この重なり量R1は、例えば7.0mmとされる。
(第2配管)
第2配管22は、図2及び図3に示すように、第1配管21の管軸方向の一端に接続されている。第2配管22は、圧縮機12のような要素部品Xから突出し、要素部品Xの一部を構成するとともに、冷媒配管10Aの一部を構成している。本実施形態の第2配管22は、第1配管21の配管本体21aとは異なる材料であって、接続管21bと同一の材料により形成されている。本実施形態の第2配管22は、銅製である。
第2配管22は、第2大径部22aと、第2段差部22cと、第2小径部22bとを管軸方向に並べて有している。第2大径部22aは、第2配管22の管軸方向の一端部(上部)に配置されている。第2小径部22bは、第2配管22の管軸方向の他端部(下部)に配置されている。第2小径部22bの下端は、要素部品Xに直接繋がっている。第2大径部22aと第2小径部22bとの間に、第2段差部22cが配置されている。
第2配管22は、外径Dを有する管の一端部を管径方向に拡大させることによって、第2大径部22a及び第2段差部22cを形成し、径が拡大されていない部分を第2小径部22bとしたものである。
第2大径部22aは、開口が上方に向くように配置されている。第2大径部22aの内径は、第1配管21における接続管21bの外径よりもやや大きい。そして、第2大径部22aの管径方向の内側に、第1配管21の接続管21bが挿入されている。第2大径部22aの内周面と接続管21bの外周面とは、管径方向に対向して配置されている。接続管21bの突出部21b1は、第2配管22の第2段差部22cに接触している。
第2大径部22aの内周面と接続管21bの外周面とは、第2ろう材B2によってろう付けされている。このろう付けは、トーチろう付け(バーナーろう付け)等の手作業によるろう付けである。第1配管21の接続管21bと第2配管22とは、共に銅製であるため、りん銅ろう等の安価なろう材を用いて容易にろう付けにより接続することができる。
第1配管21と第2配管22とは、接続管21bの突出部21b1が第2配管22の第2段差部22cに接触することによって、管軸方向に関して相対的に位置決めされる。これにより、ろう付け作業をより容易に行うことができる。
図3に示すように、接続管21bは、第2配管22と、R2で示す範囲で管径方向に重なっている。この重なり量R2は、接続管21bと配管本体21aとの重なり量R1とほぼ同じ寸法である。接続管21bは、第2配管22から管軸方向に突出している。接続管21bの突出量T2は、重なり量R2よりも小さい。突出量T2は、例えば2mm以上3mm以下である。
第1配管21の配管本体21aの下端部と、第2配管22の上端部とは、管径方向に重なっている。配管本体21aと第2配管22との重なり量R3は、例えば5.0mmである。接続管21bは、配管本体21aとのろう付けの際に炉内の高温環境下に置かれる。そのため、接続管21bは、銅の結晶粒が粗大化することによって強度が低下するおそれがある。本実施形態では、配管本体21aと第2配管22とが管径方向に重なるように配置されることによって、冷媒配管10Aには、強度が低下した接続管21bが単独で存在することがない。言い換えると、接続管21bは、配管本体21a及び第2配管22の少なくとも一方と管径方向に重なっている。そのため、接続管21bの強度の低下が、配管本体21aと第2配管22とによって補われている。
本実施形態では、第1配管21の接続管21bが、配管本体21aから管軸方向に突出する突出部21b1を有しているが、図3において、仮に、接続管21bを管軸方向に短くし、接続管21bを配管本体21aから突出させずに上方へ後退させたとすると、第2配管22の第2大径部22aと、第1配管21の第1小径部21a1の下端部との管径方向の間にわずかな空間が生じ、接続管121bと第2配管122との重なり量R2も小さくなる。そのため、接続管121bと第2配管122との接続強度が低下する可能性がある。
本実施形態では、図3に示すように、接続管21bが、配管本体21aから管軸方向に突出する突出部21b1を有しているので、第2配管22と、第1配管21との間に空間が形成されることもなく、接続管21bと第2配管22との重なり量R2も大きくし、第1配管21と第2配管22との接続強度を高めることができる。
第2ろう材B2は、第1ろう材B2よりも融点の低いものが用いられている。そのため、例えば、要素部品Xを交換する際に、第1配管21と第2配管22との接続部分を、第2ろう材B2の融点よりも高く第1ろう材B1の融点よりも低い温度で加熱することによって、第1ろう材B1を溶かすことなく第2ろう材B2のみを溶かし、第1配管21から第2配管22を取り外すことができる。したがって、第1配管21においては、配管本体21aに接続管21bが接続されたままとなり、この接続管21bに対して新たな要素部品Xの第2配管22を接続することが可能となる。
第1配管21の第1大径部21a2及び第2配管22の第2小径部22bは、外径Dが共通している。そのため、冷凍装置1の製造工程において、各配管を固定、保持、ハンドリング等をする際に用いる治具を共通化することができる。第1大径部21a2の内径及び第2小径部22bの内径を共通とすれば、冷媒配管10Aの流れる冷媒の圧力変動を小さくすることができる。
第1配管21の配管本体21aは、ステンレス製であり、銅製である第2配管22よりも強度が高い。そのため、配管本体21aの肉厚を、第2配管22よりも薄くすることができる。この場合、配管本体21aの第1大径部21a2の内径は、第2配管22の第2小径部22bの内径よりも大きくなるので、冷媒の圧力変動の抑制の点で若干不利になるものの、冷媒配管10Aの軽量化や加工の容易性を高めることができる。
[第2の実施形態]
図4は、第2の実施形態に係る冷媒配管の第1配管と第2配管との接続部分を示す断面図である。
本実施形態の冷媒配管10Aは、第1配管21及び第2配管22に加え、第3配管23を有している。第3配管23は、第1配管21及び第2配管22と同一の軸心Oを有する。
本実施形態の第1配管21は、第1の実施形態の第1配管21と比べ管軸方向に短く形成されている。第1配管21は、第2配管22と第3配管23との管軸方向の間に配置されている。したがって、本実施形態の第1配管21は、第2配管22と第3配管23とを接続する継手としての機能を有している。
第3配管23は、第1配管21の配管本体21aにおける第1大径部21a2に接続されている。第3配管23は、配管本体21aと同一の材料であるステンレスにより形成されている。配管本体21aと第3配管23とは、Tig溶接等の溶接により接続されている。ただし、配管本体21aと第3配管23とは、ろう付けによって接続されてもよい。第3配管23は、配管本体21aの第1大径部21a2と同一の外径Dを有している。
上述した第1の実施形態の冷媒配管10Aにおける第1配管21は、配管本体21aの第1大径部21a2が管軸方向に長く形成されていたため、第1配管21が大型化し、配管本体21aと接続管21bとの炉中ろう付けの際等に、第1配管21のハンドリングが煩雑となる。本実施形態の第1配管21は、配管本体21aを短く形成し、第1配管21自体を第2配管22と第3配管23とを繋ぐ「継手」として用いることによって、第1配管21を小型化し、炉中ろう付けの作業を容易に行えるようにしている。また、第1配管21を小型化することで、一度に炉内に投入できる第1配管21の数を増やすことができるため、生産効率を向上させることができる。
図5は、第1配管の配管本体と接続管とのろう付け前の状態を示す断面図である。
本実施形態において、配管本体21aと接続管21bとをろう付けするには、まず、配管本体21aの第1小径部21a1の管径方向の外側に、第1ろう材B1となるリングろうBaを嵌める。次いで、第1小径部21a1の管径方向の外側に接続管21bを嵌め、接続管21bと第1段差部21a3との間にリングろうBaを挟み込む。配管本体21aを上側、接続管21bを下側にした状態で、配管本体21a及び接続管21bを高温の炉内に投入することによってリングろうBaを溶かし、矢印aで示すように、第1小径部21a1の外周面と接続管21bの内周面との隙間に第1ろう材B1を流し込む。
このように、接続管21bと第1段差部21a3との間にリングろうBaを挟むことによって、接続管21bと配管本体21aとリングろうBaとを相対的に位置決めした状態でろう付けを行うことができる。また、第1実施形態のように第1配管21が長く形成されていると炉内に第1配管21を横向きの姿勢でしか投入できないが、本実施形態のように第1配管21が小型化されていると、上述したように第1配管21(配管本体21a及び接続管21b)の軸心を上下方向に向けた状態でろう付けを行うことができるので、第1小径部21a1の外周面と接続管21bの内周面との隙間に均一に第1ろう材B1を流し込むことができる。
(配管本体21aの変形例)
図6は、配管本体の変形例を示す断面図である。
図6に示す変形例では、第1配管21の配管本体21aに形成された第1大径部21a2の内側に第3配管23の端部23aが挿入され、第1大径部21a2と第3配管23とが溶接によって接続されている。
図6(a)に示す例では、第1配管21の配管本体21aと第3配管23とが、Y1で示す管軸方向の1箇所において全周溶接されている。この溶接箇所Y1は、第1大径部21a2の先端に位置している。この溶接箇所Y1において第1大径部21a2の外周側から溶接を行うことで第1大径部21a2と第3配管23とが溶融し、両者が接続される。
溶接箇所Y1は、第1配管21の配管本体21aと第3配管23とが管径方向に重なる範囲のうち、第2配管22とは反対側の端部に位置している。溶接箇所Y1は、言い換えると、第1配管21の配管本体21aと第3配管23とが管径方向に重なる範囲のうち、より大気に近い側(冷媒配管10Aの外部側)に位置している。そのため、第1配管21の配管本体21aと第3配管23との接続状態を確認しつつ溶接作業を容易に行うことができる。さらに、図4に示す実施形態のように、配管本体21aと第3配管23との突き合わせ部分を溶接する場合に比べて、本変形例では、溶接の領域を広くすることができ、配管本体21aと第3配管23との接続部分の強度を高め、大きな応力に耐えうる構造とすることができる。
図6(b)に示す例では、第1配管21の配管本体21aと第3配管23とが、Y1,Y2で示す管軸方向の2箇所において全周溶接されている。これらの溶接箇所Y1,Y2は、第1大径部21a2の管軸方向の両端に位置している。
図6(a)に示すように、溶接箇所Y1のみで第1大径部21a2と第3配管23とを接続した場合、冷媒配管10A内の冷媒の流れ等によって第3配管23の端部23aに微小な動きが生じると、第1大径部21a2と第1段差部21a3との境界部付近で応力が集中する可能性がある。そのため、図6(b)に示す例では、溶接箇所Y2においても第1大径部21a2と第3配管23とを接続することで、第3配管23の動きを制限し、第1配管21の配管本体21aに生じる応力集中を抑制することができる。
図6(c)に示す例では、図6(a)に示す例と同様に、第1配管21の配管本体21aに形成された第1大径部21a2の内側に第3配管23の端部23aが挿入され、第1大径部21a2と第3配管23とが溶接で接続されている。本変形例の第1大径部21a2は、図6(a)に示す第1大径部21a2よりも管軸方向に短く形成されており、第1配管21の配管本体21aと第3配管23とは、管軸方向の1箇所Y3で全周溶接されている。本変形例では、第1大径部21a2が短く形成されているので、1箇所Y3における溶接であっても第1大径部21a2の管軸方向の範囲全体を第3配管23に接続することができる。
図6(a)〜(c)に示す各例においては、配管本体21aの第1小径部21a1を管軸方向に短く形成するか、又は、接続管21bを管軸方向に長く形成することによって、接続管21bの端部を第1段差部21a3に当て、配管本体21aに対する接続管21bの管軸方向の位置決めを行ってもよい。
図7〜図9は、配管本体のさらなる変形例を示す断面図である。
図7(a)に示す例では、第1配管21の配管本体21aが一定の外径を有する直管により構成されている。これに対して、第3配管23は、第3小径部23a1と、第3大径部23a2と、第3段差部23a3とを有している。第3小径部23a1は、第3配管23の端部に配置され、配管本体21aの内側に挿入されている。配管本体21aと第3配管23とは、管軸方向の1箇所Y4で全周溶接されている。この溶接は、第3小径部23a1の管軸方向の範囲全体で行われている。
図7(b)に示す例では、第1配管21の配管本体21aが一定の外径を有する直管により構成されている。第3配管23も、少なくとも端部が配管本体21aと同一の外径を有する直管により構成されている。配管本体21aと第3配管23とは、突き合わされた面Y5において溶接されている。
図8に示す変形例では、第1配管21の配管本体21aに、第1大径部21a2よりもさらに径が拡大された第4大径部21a4と、第1大径部21a2と第4大径部21a4との間に配置された第4段差部21a5とが形成されている。第4大径部21a4には、第3配管23の端部が挿入され、第4大径部21a4と第3配管23とが溶接によって接続されている。
図8(a)に示す例では、第1配管21の第4大径部21a4と第3配管23とが、Y1で示す管軸方向の1箇所において全周溶接されている。この溶接箇所Y1は、第4大径部21a4の先端に位置している。この溶接箇所Y1において第4大径部21a4の外周側から溶接を行うことで第4大径部21a4と第3配管23とを溶融し、両者が接続される。
溶接箇所Y1は、第1配管21の配管本体21aと第3配管23とが管径方向に重なる範囲のうち、第2配管22とは反対側の端部に位置している。溶接箇所Y1は、言い換えると、第1配管21の配管本体21aと第3配管23とが管径方向に重なる範囲のうち、より大気に近い側(冷媒配管10Aの外部側)に位置している。そのため、第1配管21の配管本体21aと第3配管23との接続状態を確認しつつ溶接作業を容易に行うことができる。さらに、図4に示す実施形態のように、配管本体21aと第3配管との突き合わせ部分を溶接する場合に比べて、本変形例では、溶接の領域を広くすることができ、配管本体21aと第3配管との接続部分の強度を高め、大きな応力に耐えうる構造とすることができる。
図8(b)に示す例では、第1配管21の配管本体21aと第3配管23とが、Y1,Y2で示す管軸方向の2箇所において全周溶接されている。これらの溶接箇所Y1,Y2は、第4大径部21a4の管軸方向の両端に位置している。
図8(a)に示すように、溶接箇所Y1のみで第4大径部21a4と第3配管23とを接続した場合、冷媒配管10A内の冷媒の流れ等によって第3配管23の端部23aに微小な動きが生じると、第4大径部21a4と第4段差部21a5との境界部付近で応力が集中する可能性がある。そのため、図8(b)に示す例では、溶接箇所Y2においても第4大径部21a4と第3配管23とを接続することで、第3配管23の動きを制限し、第1配管21に生じる応力集中を抑制することができる。
図9に示す例では、図8に示す例と同様に、第1配管21の配管本体21aに第4大径部21a4及び第4段差部21a5が形成されている。第4大径部21a4には、第3配管23が挿入され、第4大径部21a4と第3配管23とが溶接で接続されている。本変形例の第4大径部21a4は、図8に示す第4大径部21a4よりも管軸方向に短く形成されており、第1配管21と第3配管23とは、管軸方向の1箇所Y3で全周溶接されている。本変形例では、第4大径部21a4が短く形成されているので、1箇所Y3における溶接であっても第4大径部21a4の管軸方向の範囲全体を第3配管23に接続することができる。
[第3の実施形態]
図10は、第3の実施形態に係る冷媒配管の第1配管と第2配管との接続部分を示す断面図である。
本実施形態の冷媒配管10Aは、第1配管21の構造が第1実施形態とは異なる。第1配管21の配管本体21aは、内径及び外径Dが一定であり、第1実施形態のような第1大径部、第1小径部、及び第1段差部を備えていない。
本実施形態においても、第1の実施形態と略同様の作用効果を奏する。第1配管21は、第1小径部21a1が不要であるため、加工が容易になるという利点がある。ただし、本実施形態では、第1実施形態よりも、第2配管22の第2大径部22aの外径をより大きく拡大させる必要があり、第2配管22の加工が困難となる。この点においては、第1実施形態の方が有利である。
[第4の実施形態]
図11は、第4の実施形態に係る冷媒配管の第1配管と第2配管との接続部分を示す断面図である。
本実施形態の冷媒配管10Aは、第1配管21の構造が第1実施形態とは異なる。第1配管21の接続管21bは、配管本体21aとの重なり量R1よりも、配管本体21aから突出する突出部21b1の管軸方向の突出量T1の方が大きい。突出部21b1の突出量T1は、接続管21bと第2配管22との管軸方向の重なり量R2よりも大きい。したがって、本実施形態の冷媒配管10Aは、管軸方向の途中に接続管21bが単独で存在する領域R4を有している。
本実施形態においても、第1の実施形態と略同様の作用効果を奏する。しかし、本実施形態の冷媒配管10Aは、炉中ろう付けによって強度低下のおそれがある接続管21bが、単独で存在する領域R4を有しているので、強度面においては第1の実施形態の方が有利である。
[その他の実施形態]
以上に説明した各実施形態では、第1配管21の接続管21bと第2配管22とが銅製とされていた。しかし、これらは銅製に限らず、適宜変更することが可能である。例えば、第1配管21の接続管21bと第2配管22とは、銅合金とすることができる。銅合金は、主成分としての銅に他の金属又は非金属を加えて、銅の性質を改善した合金である。銅合金は、銅と同様に、フラックス処理等が不要であり、ろう付けしやすい部材である。銅合金としては、例えば、銅を98重量%以上含むものが採用される。より好ましくは、銅合金として、銅を99重量%以上含むものが採用される。
第1配管21の接続管21bと第2配管22とは、主成分が同一の材料で形成されていればよい。したがって、第1配管21の接続管21bと第2配管22とは、双方が銅製である場合、又は、双方が銅合金製である場合のほか、一方が銅製で他方が銅合金製であってもよい。第1配管21の接続管21bと第2配管22との双方が銅合金である場合、これらは主成分以外の他の成分が互いに異なっていてもよい。つまり、接続管21bと第2配管22とは、主成分が同一であって互いに異なる材料で形成されていてもよい。この場合も、フラックスを用いずに両者をろう付けすることができる。
第1配管21の接続管21bと第2配管22とは、アルミニウム又はアルミニウム合金とすることができる。本明細書において「アルミニウム」とは、主成分としてのアルミニウムを99.9重量%以上含む「純アルミニウム」である。アルミニウム合金は、主成分としてのアルミニウムに他の金属又は非金属を加えて、アルミニウムの性質を改善した合金である。アルミニウム合金としては、例えば、アルミニウムを95重量%以上含むものが採用される。第1配管21の接続管21bと第2配管22とは、双方がアルミニウム製である場合、双方がアルミニウム合金製である場合、及び、一方がアルミニウム製で他方がアルミニウム合金製である場合のいずれであってもよい。第1配管21の接続管21bと第2配管22との双方がアルミニウム合金である場合、主成分以外の他の成分が異なっていてもよい。
銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金は、いずれも要素部品Xの一部を構成する第2配管22として多く適用されているので、これらの材質で第1配管21の接続管21bを形成することによって、第2配管22との接続の観点で汎用性の高い冷媒配管10Aを製作することができる。
上記各実施形態の第2配管22は、要素部品Xに設けられ、要素部品Xの一部を構成していたが、単に冷媒配管10Aのみを構成するものであってもよい。第1配管21は、要素部品Xの一部を構成するものであってもよい。
[実施形態の作用効果]
(1)上記各実施形態の冷媒配管10Aは、第1配管21と、第2配管22とを備えている。第1配管21は、ステンレスからなる配管本体21aと、配管本体21aの管軸方向の端部に設けられかつステンレスとは異なる材料からなる接続管21bとを有する。接続管21bは、配管本体21aの端部から管軸方向へ突出する突出部21b1を有する。第2配管22は、前記接続管21bと同一材料からなる。第2配管22は、管軸方向の端部に配置された第2大径部22aと、第2大径部22aよりも径が小さい第2小径部22bと、第2大径部22aと第2小径部22bとの間に配置された第2段差部22cと、を備えている。接続管21bは、第2大径部22aに挿入されている。突出部21b1は、第2段差部22cに接触している。接続管21bの外周面は、第2大径部22aの内周面に接続されている。
以上の構成を有する冷媒配管10Aでは、第1配管21と第2配管22との接続のために、ステンレスのろう付けが不要となり、第1配管21と第2配管22とを容易に接続することができる。第1配管21の配管本体21aの材料であるステンレスは、第2配管22の材料である銅等よりも安価である。そのため、上記実施形態の冷媒配管10Aは、全体が銅製の冷媒配管に比べて安価に製作することができる。
(2)上記他の実施形態の冷媒配管10Aは、第1配管21と、第2配管22とを備え、第1配管21が、ステンレスからなる配管本体21aと、配管本体21aの管軸方向の端部に設けられかつステンレスとは異なる材料からなる接続管21bとを有する。接続管21bは、配管本体21aの端部から管軸方向へ突出する突出部21b1を有する。第2配管22は、接続管21bと主成分が同一の材料からなり、管軸方向の端部に配置された第2大径部22aと、第2大径部22aよりも径が小さい第2小径部22bと、第2大径部22aと第2小径部22bとの間に配置された第2段差部22cとを備えている。接続管21bは、第2大径部22aに挿入されている。突出部21b1は、第2段差部22cに接触している。接続管21bの外周面は、第2大径部22aの内周面に接続されている。
以上の構成を有する冷媒配管10Aでは、第1配管21と第2配管22との接続のために、ステンレスのろう付けが不要となり、第1配管21と第2配管22とを容易に接続することができる。第1配管21の配管本体21aの材料であるステンレスは、第2配管22の材料である銅等よりも安価である。そのため、上記実施形態の冷媒配管10Aは、全体が銅製の冷媒配管に比べて安価に製作することができる。
(3)上記他の実施形態の冷媒配管10Aは、接続管21bと第2配管22とが、主成分が同一の異なる材料からなる。
このような場合であっても、第1配管と第2配管とを容易に接続することができる。
(4) 上記各実施形態では、接続管21b及び第2配管22のそれぞれが、銅、銅合金、アルミニウム、又はアルミニウム合金のいずれかからなる。そのため、第1配管21と第2配管22とを、安価なろう材を用いて簡単にろう付けで接続することができる。
(5) 上記第1、第2の実施形態では、配管本体21aの端部と第2大径部22aとが、管径方向に重複して配置されている。そのため、冷媒配管10Aは、炉中ろう付け等によって強度低下するおそれがある接続管21bが単独で存在することがなく、接続管21bの強度低下を配管本体21aと第2配管22とで補うことができる。
(6) 上記第1、第3の実施形態では、第1配管21の配管本体21aが、第1小径部21a1と、この第1小径部21a1よりも径が大きい第1大径部21a2とを備え、接続管21bが第1小径部21a1の外周面に設けられる。そのため、第1配管21の配管本体21aが一定の内径及び外径を有する直管である場合(第2の実施形態の場合)に比べて、第2配管22の第2大径部22aの径を管径方向に大きく形成しなくてもよく、第2配管22の加工を容易にすることができる。
(7) 上記各実施形態において、第2配管22の第2小径部22bと、配管本体21aの第1大径部21a2とは、同一の外径Dを有している。そのため、冷凍装置1の製造工程で、第1配管21及び第2配管22をろう付け等によって接続したり折り曲げたりする際に、各配管を固定、保持、ハンドリング等するための治具を共通化することができる。
(8) 上記各実施形態において、第2配管22の第2小径部22bと、配管本体21aの第1大径部21a2とは、同一の内径を有する。そのため、冷媒配管10Aの流れる冷媒の圧力変動を小さくすることができる。
(9) 上記各実施形態において、第2配管22の第2大径部22aの開口は、上向きに配置されている。そのため、第2配管22の第2大径部22aの内周面と第1配管21の接続管21bの外周面との間に第2ろう材B2を流し込みやすくすることができ、第1配管21と第2配管22との接続を容易にすることができる。
(10) 上記第2の実施形態において、第1配管21は、第2配管22と、ステンレス製の他の配管23とを接続する継手を構成している。そのため、第1配管21を小型化し、その配管本体21aに接続管21bを設ける作業等を容易に行うことができる。
なお、本開示は、以上の例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 :冷凍装置
4 :冷媒回路
10 :冷媒配管
10A :冷媒配管
12 :圧縮機
21 :第1配管
21a :配管本体
21a1 :第1小径部
21a2 :第1大径部
21a3 :第1段差部
21b :接続管
21b1 :突出部
22 :第2配管
22a :第2大径部
22b :第2小径部
23 :第3配管
D :外径
X :要素部品

Claims (13)

  1. 冷凍装置(1)の冷媒回路(4)を構成する冷媒配管であって、
    第1配管(21)と、第2配管(22)とを備え、
    前記第1配管(21)が、ステンレスからなる配管本体(21a)と、前記配管本体(21a)の管軸方向の端部に設けられかつステンレスとは異なる材料からなる接続管(21b)とを有し、
    前記接続管(21b)が、前記配管本体(21a)の前記端部から管軸方向へ突出する突出部(21b1)を有し、
    前記第2配管(22)が、前記接続管(21b)と同一材料からなり、管軸方向の端部に配置された第2大径部(22a)と、前記第2大径部(22a)よりも径が小さい第2小径部(22b)と、前記第2大径部(22a)と前記第2小径部(22b)との間に配置された段差部(22c)と、を備えており、
    前記接続管(21b)が、前記第2大径部(22a)に挿入され、
    前記突出部(21b1)が、前記段差部(22c)に接触し、
    前記接続管(21b)の外周面が前記第2大径部(22a)の内周面に接続される、冷媒配管。
  2. 冷凍装置(1)の冷媒回路(4)を構成する冷媒配管であって、
    第1配管(21)と、第2配管(22)とを備え、
    前記第1配管(21)が、ステンレスからなる配管本体(21a)と、前記配管本体(21a)の管軸方向の端部に設けられかつステンレスとは異なる材料からなる接続管(21b)とを有し、
    前記接続管(21b)が、前記配管本体(21a)の前記端部から管軸方向へ突出する突出部(21b1)を有し、
    前記第2配管(22)が、前記接続管(21b)と主成分が同一の材料からなり、管軸方向の端部に配置された第2大径部(22a)と、前記第2大径部(22a)よりも径が小さい第2小径部(22b)と、前記第2大径部(22a)と前記第2小径部(22b)との間に配置された段差部(22c)と、を備えており、
    前記接続管(21b)が、前記第2大径部(22a)に挿入され、
    前記突出部(21b1)が、前記段差部(22c)に接触し、
    前記接続管(21b)の外周面が前記第2大径部(22a)の内周面に接続される、冷媒配管。
  3. 前記接続管(21b)と前記第2配管(22)とが、主成分が同一の異なる材料からなる、請求項2に記載の冷媒配管。
  4. 前記接続管(21b)及び前記第2配管(22)のそれぞれが、銅、銅合金、アルミニウム、又はアルミニウム合金のいずれかからなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の冷媒配管。
  5. 前記配管本体(21a)の前記端部と前記第2大径部(22a)とが、管径方向に重複して配置されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の冷媒配管。
  6. 前記配管本体(21a)が、第1小径部(21a1)と、この第1小径部(21a1)よりも径が大きい第1大径部(21a2)とを備え、前記接続管(21b)が、前記第1小径部(21a1)の外周面に設けられる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の冷媒配管。
  7. 前記第2配管(22)の前記第2小径部(22b)と、前記配管本体(21a)の前記第1大径部(21a2)とが、同一の外径(D)を有する、請求項6に記載の冷媒配管。
  8. 前記第2配管(22)の前記第2小径部(22b)と、前記配管本体(21a)の前記第1大径部(21a2)とが、同一の内径を有する、請求項6に記載の冷媒配管。
  9. 前記第2配管(22)の前記第2大径部(22a)の開口が上向きに配置されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の冷媒配管。
  10. 前記第2配管(22)が、冷媒回路(4)を構成する要素部品(X)に設けられる、請求項1〜9のいずれか1項に記載の冷媒配管。
  11. 前記要素部品(X)が圧縮機である、請求項10に記載の冷媒配管。
  12. 前記第1配管(21)が、前記第2配管(22)と、ステンレス製の他の配管(23)とを接続する継手を構成している、請求項1〜11のいずれか1項に記載の冷媒配管。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の冷媒配管(10A)と、
    冷媒回路(4)を構成し、前記冷媒配管(10A)が接続される要素部品(X)と、を備えている、冷凍装置。
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