JP2021121656A - ゴム組成物及びその製造方法 - Google Patents

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咲子 中田
Sakiko Nakada
咲子 中田
雅人 高山
Masahito Takayama
雅人 高山
隼人 加藤
Hayato Kato
隼人 加藤
昌浩 森田
Masahiro Morita
昌浩 森田
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Abstract

【課題】本発明によれば、簡便に取り扱いができ、配合量の調整も容易である、予めフィブリル化された微細セルロース繊維が絡まりあって形成されるセルロースファイバーボールを含む、ゴム組成物及びその製造方法を提供することを課題とする。【解決手段】成分(A):微細セルロース繊維が絡まりあって形成されるセルロースファイバーボール、成分(B):ゴム成分を含むゴム組成物であって、前記セルロースファイバーボールは、(1)レーザー回折式粒度計を用いた湿式測定による平均粒子径(D50)が50μm〜2mm、(2)平均アスペクト比(L/D)が10以下、(3)含水率50重量%における安息角が58°未満、であることを特徴とするゴム組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、セルロースファイバーボールを含むゴム組成物、及びその製造方法に関する。
ゴム成分とセルロース系繊維とを含むゴム組成物は、優れた機械強度を有することが知られている。例えば、特許文献1には、平均繊維径が0.5μm未満の短繊維を水中でフィブリル化させて得られる分散液とゴムラテックスとを混合し乾燥させることにより、短繊維をゴム中に均一に分散させたゴム/短繊維のマスターバッチが得られること、および、このマスターバッチからゴム補強性と耐疲労性のバランスに優れるゴム組成物を製造できることが記載されている。
特開2006−206864号公報
しかしながら、水中でフィブリル化させて得られる分散液は、フィブリル化させることにより高粘性を発現してしまう。そのため、ゴム組成物に添加できるセルロース系繊維の配合量は一定の範囲に制限せざるを得ないという問題があり、所望されるゴム組成物の特性に応じてセルロース系繊維の配合をコントロースできるようになることが望まれていた。
そこで本発明は、簡便に取り扱いができ、配合量の調整も容易である、予めフィブリル化された微細セルロース繊維が絡まりあって形成されるセルロースファイバーボールを含む、ゴム組成物及びその製造方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は以下の〔1〕〜〔12〕である。
〔1〕成分(A):微細セルロース繊維が絡まりあって形成されるセルロースファイバーボール、成分(B):ゴム成分、を含むゴム組成物。
〔2〕前記セルロースファイバーボールは、下記の(1)〜(3)を満たすことを特徴とする〔1〕に記載のゴム組成物。
(1)レーザー回折式粒度計を用いた湿式測定による平均粒子径(D50)が50μm〜2mm。
(2)平均アスペクト比(L/D)が10以下。
(3)含水率50重量%における安息角が58°未満。
〔3〕前記微細セルロース繊維が、化学変性セルロース繊維であることを特徴とする、〔1〕〜〔2〕いずれかに記載のゴム組成物。
〔4〕前記化学変性セルロース繊維がアニオン変性セルロース繊維であることを特徴とする、〔1〕〜〔3〕いずれかに記載のゴム組成物。
〔5〕前記セルロースファイバーボールは、2重量%の酸性水懸濁液とした後に当該懸濁液のpHを中性〜アルカリ性とすると水中で崩壊し、前記微細セルロース繊維が水中に分散した分散液を生成するという崩壊性を有することを特徴とする、〔1〕〜〔4〕いずれかに記載のゴム組成物。
〔6〕前記分散液中の前記繊維が、0.6mm以下の繊維の割合が15%以上であるという繊維長分布を有する、〔5〕に記載のゴム組成物。
〔7〕前記懸濁液のpHが酸性であるときの電荷密度の大きさをa(meq./g)、中性〜アルカリ性であるときの電荷密度の大きさをb(meq./g)とするとき、b−aが0.05(meq./g)以上である〔5〕または〔6〕に記載のゴム組成物。
〔8〕前記化学変性セルロース繊維が、0.3〜2.5mmol/gのカルボキシル基を有する、〔3〕〜〔7〕いずれかに記載のゴム組成物。
〔9〕成分(C):セルロースファイバーボールの構成単位である微細セルロース繊維
をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜8いずれかに記載のゴム組成物。
〔10〕ゴム組成物の製造方法であって、下記(工程a)〜(工程c)を含むことを特徴とするゴム組成物の製造方法。
(工程a)pHをアルカリ性に調整した水中に、セルロースファイバーボールを添加し、分散液とすること
(工程b)工程aで得られた分散液と、ゴム成分とを混合すること
(工程c)工程bで得られた混合物を混錬し、ゴム組成物とすること
〔11〕ゴム組成物の製造方法であって、下記(工程a’)〜(工程c’)を含むことを特徴とするゴム組成物の製造方法。
(工程a’)セルロースファイバーボールを水中に分散させた後、pHをアルカリ性に調整した、分散液とすること
(工程b’)工程a’で得られた分散液と、ゴム成分とを混合すること
(工程c’)工程b’で得られた混合物を混錬し、ゴム組成物とすること
〔12〕ゴム組成物の製造方法であって、下記(工程a’’)〜(工程c’’)を含むことを特徴とするゴム組成物の製造方法。
(工程a’’)ゴム成分のpHがアルカリ性となるゴム分散液となること
(工程b’’)工程a’’で得られたゴム分散液に、セルロースファイバーボールを添加し、混合すること
(工程c’’)工程b’’で得られた混合物を混錬し、ゴム組成物とすること
本発明は、簡便に取り扱いができ、配合量の調整も容易である、予めフィブリル化された微細セルロース繊維が絡まりあって形成されるセルロースファイバーボールを含む、ゴム組成物及びその製造方法を提供することができる。
本発明は、成分(A):微細セルロース繊維が絡まりあって形成されるセルロースファイバーボール、及び成分(B):ゴム成分、を含むゴム組成物である。
<成分(A):セルロースファイバーボール>
セルロースファイバーボールとは、微細セルロース繊維が毛玉のように絡み合って形成された略球状(球体または楕円体)の材料(集合体)である(図1)。1つのセルロースファイバーボールは1本の微細セルロース繊維から形成されうるが、好ましくは複数の微細セルロース繊維から形成される。以下、セルロースファイバーボールを「CFB」ともいう。
(1)平均粒子径
CFBのレーザー回折式粒度計を用いた湿式測定による平均粒子径(D50)は50μm〜2mmである。後述するとおりCFBからミクロフィブレイテッドセルロースファイバーを製造できる。しかしながら前記平均粒子径が上限値を超えるとミクロフィブレイテッドセルロースファイバーの製造が困難になりうる。また平均粒子径が下限値未満であると、製造工程においてCFBを単離する際に取扱性が困難となる場合がある。この観点からCFBの湿式測定による平均粒子径(D50)は50μm〜1.5mmであることが好ましく、50μm〜1mmであることがより好ましい。また、CFBが水等の分散媒に分散している場合、その平均粒子径はpH等によって変動する。よって、本発明における平均粒子径や後述するアスペクト比は、pH6以下の酸性の分散液を用いて測定される。
(2)アスペクト比(L/D)
CFBのアスペクト比(L/D)は10以下であり、好ましくは8以下である。L/Dは任意の顕微鏡、例えばバルメット株式会社製フラクショネータやデジタルマイクロスコープ(ニコン社製)、レーザー顕微鏡(オリンパス社製)で、CFBが水に分散した分散液(pH6以下)中のCFBを観察することにより測定できる。L(粒子の長軸の長さ)およびD(粒子の短軸の長さ)を目視によって判断し、画像解析ソフトを用いてそれぞれの長さを測定することで算出する。長軸は、粒子の長手方向において最大長さを示す軸として決定され、短軸は長軸に直交し、かつ当該方向において最大長さ(幅)示す軸として決定される。
(3)含水率50重量%における安息角
従来知られているセルロースのパウダーは、含水率が30重量%程度を超える高い領域ではダマになりパウダーテスターでは測定できないが、本発明のCFBは含水率が30%重量を超える高い領域においてもパウダーテスターで測定可能なパウダーとして取扱いができる。CFBは含水率50重量%において58°未満の安息角を呈する。この理由は限定されないが、含水率が高い場合でも、水の大部分が個々のCFBの内部に存在するのでパウダーとしての性能が失われないためであると推察される。
CFBの含水率は公知の乾燥方法で調整できる。含水率が35重量%を超える高い領域では、個々のCFBが帯電しにくいので、粉立ちしにくいという特徴を備える。よって、一態様において、前記含水率の上限は、好ましくは85重量%以下、より好ましくは80重量%以下、さらに好ましくは75重量%以下であり、下限は好ましくは40重量%以上、より好ましくは45重量%以上である。一方、前記含水率が低いと、風送および袋詰等による搬送時の搬送効率が向上する。よって、別態様において、前記含水率の上限は、好ましくは35重量%以下であり、より好ましくは30重量%以下であり、その下限は0重量%でもよく、好ましくは1重量%以上であり、より好ましくは2重量%以上である。含水率はJIS P 8203に従い、例えば熱風循環式定温乾燥機(東京硝子器械株式会社製)を用いて測定される。
本発明のCFBの安息角は、パウダーテスター(PT−X型、ホソカワミクロン株式会社製)を用いて、以下の方法によって測定される。1)金属製漏斗の孔(直径φ5mm)からサンプルを一定面積の水平板の上に一定形状となるまで落下堆積させ、円錐状の検体を形成する。2)Peak Operationモードによって、当該円錐状の検体の頂点と底辺との角度の値を測定し、安息角を求める。本発明のCFBは含水率50重量%において58°未満の安息角を呈する。安息角が58.0°以上である場合、パウダーとしての取扱が困難となり固体としての取扱性が悪化する。CFBはパウダーとしての取扱容易性を有するため、前記安息角の下限値は特に限定されないが、好ましくは25.0°以上であり、より好ましくは30.0°以上であり、さらに好ましくは35.0°以上である。
(4)他の特性
CFBは特定の条件下において、自己を形成している微細セルロース繊維(好ましくは後述するMFC)にほぐれるという崩壊性を有する。具体的に、CFBは、2重量%の酸性水懸濁液とした後に当該懸濁液のpHを中性〜アルカリ性とすると水中で崩壊し、微細セルロース繊維が水中に分散した分散液を生成する。酸性水懸濁液のpHは2以上6.5未満程度であることが好ましい。また当該懸濁液を中性〜アルカリ性にする場合、pHは6.5以上であることが好ましい。
微細セルロース繊維とは、平均繊維径が500nm未満のセルロースナノファイバー(以下「CNF」ともいう)および500nm以上のミクロフィブリレイテッドセルロース(以下「MFC」ともいう)を総称した繊維をいう。CFBが崩壊して得られた微細セルロース繊維は、好ましくは化学変性微細セルロース繊維であり、より好ましくはアニオン変性微細セルロース繊維である。また、CFBが崩壊して得られた微細セルロース繊維は好ましくはMFCである。化学変性、MFC、CNFについては後述する。
このようにして得られた分散液における微細セルロース繊維の繊維長分布は、0.6mm以下の繊維の割合が15%以上であることが好ましい。当該割合が15%未満であると叩解による繊維の微細化が不十分であり、微細セルロースとしての機能を十分に発揮しないからである。前記割合の上限は限定されず100%以下であることが好ましい。CFBを直接分析して繊維長分布を測定することはできないので、このようにして測定された繊維長分布を、CFBを構成している微細セルロース繊維の繊維長分布とみなしてよい。
前記懸濁液のpHが酸性(好ましくはpH=4.5)であるときの電荷密度の大きさをa(meq./g)、中性〜アルカリ性(好ましくはpH=7.5)であるときの電荷密度の大きさをb(meq./g)としたとき、b−aは0.05(meq./g)以上であることが好ましい。微細セルロースが化学変性セルロースである場合に、当該差がこの範囲であると、化学変性セルロースのアニオン性基のうち乖離型の割合が十分に高くアニオン性基の末端が乖離してセルロース同士が電気的に反発するため、CFBが崩壊しやすい。b−aの上限は限定されないが1(meq./g)以下であることが好ましい。電荷密度とは所定量のセルロース繊維当たりの電荷の密度であり、例えば粒子表面電荷量測定装置(MUTEK製、Particle Chargedetector, PCD03)を用いてカチオン要求量を測定し、アニオン電荷密度を算出することで測定される。
(5)他の成分
CFBは微細セルロース繊維以外の他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、化学繊維などの各種有機繊維、各種無機顔料、澱粉やラテックス等の各種接着剤成分、カチオン系、ノニオン系、アニオン系などの各種凝集剤、染料、顔料、蛍光増白剤、pH調整剤、消泡剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤等が挙げられる。本発明のCFBは形成過程においては接着剤などを要しないという特徴を有するため、上記各種添加成分はCFBの用途に合わせて必要な性能を付与するために添加される。これらの成分は、一態様においてCFBの内部に取り込まれており、別態様においてCFB表面に付着する等して存在する。
(6)MFC、CNF
微細セルロース繊維とは、平均繊維径が500nm未満のセルロースナノファイバー(CNF)および500nm以上のミクロフィブリレイテッドセルロース(MFC)を総称した繊維をいう。当該平均繊維径は長さ加重平均繊維径であり、例えばバルメット株式会社製フラクショネータや光学顕微鏡、電子顕微鏡、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて微細セルロース繊維を観察することにより測定できる。MFCとCNFでは平均繊維径の測定方法が異なる。そこで、まず、得られた微細セルロース繊維の平均繊維径を、ABB株式会社製ファイバーテスターやバルメット株式会社製フラクショネータ等の画像解析に供して、MFCとCNFのいずれであるかを決定する。そして、得られた微細セルロース繊維がMFCである場合、前記フラクショネータで測定して平均繊維径を求める。また、微細セルロース繊維がCNFである場合はAFMを用いて平均繊維径を測定できる。
MFCの平均繊維径の下限は好ましくは500nm以上であり、より好ましくは1μm以上であり、さらに好ましくは10μm以上であり、上限は、好ましくは30μm以下であり、より好ましくは20μm以下である。当該MFCの平均繊維長は1μm以上が好ましく、5μm以上がより好ましく、50μm以上がさらに好ましい。その上限は2.0mm以下が好ましく、1.5mm以下程度がより好ましい。本発明において平均繊維長は長さ加重平均繊維長である。
CNFの平均繊維径は好ましくは100nm以下であり、より好ましくは50nm以下である。その下限は好ましくは1nm以上であり、より好ましくは2nm以上である。CNFの平均繊維長は好ましくは5μm以下であり、より好ましくは3μm以下である。平均繊維長の下限は0.1μm以上程度である。平均繊維長および繊維径は、前述のとおり得られた微細セルロース繊維がCNFであることを確認した上で、径が20nm未満の場合は原子間力顕微鏡(AFM)、20nm以上の場合は、電解法出型走査電子顕微鏡(FE−SEM)を用いて、ランダムに選んだ200本の繊維について、解析し、平均を算出することにより測定することができる。また、このようにして得られた値を用いて、下記の式によりアスペクトを算出すことができる。本発明のCNFのアスペクト比は好ましくは50以上である。
アスペクト比=平均繊維長/平均繊維径
MFCと原料であるセルロース繊維とは機械的処理の度合いが異なる。機械的処理の度合いは繊維を直接観察することによって確認できる。また、機械的処理の度合いを定量化することは一般に容易ではないが、機械処理後の濾水度や保水度の変化量や表面積(例えばBET)の変化量で定量化することも可能である。一例として、以下にN−オキシル化合物と、臭化物、ヨウ化物およびこれらの混合物からなる群より選択される物質の存在下で、酸化剤を用いて酸化して得た酸化セルロースの場合を説明する。この場合、MFCの解繊前のパルプの濾水度(F0)が10ml以上変化する程度に機械的処理、特に叩解して得たものであることが好ましい。すなわち、処理後の濾水度をFとすると、濾水度の差ΔF=|F0−F|は10ml以上であることが好ましく、20ml以上であることがより好ましく、30ml以上であることがさらに好ましい。パルプの濾水度は変性の度合いによって異なるが、機械的処理前のパルプの濾水度を基準とするため、前記定義によって化学変性の度合いに因らず機械的処理の度合いを特定できる。F0は化学変性の度合いによって異なるため、ΔFの上限を一義に定めることは困難であるが、処理後の濾水度FはF0よりも小さくなるか、もしくはパルプが機械的処理によって非常に微細になることで、F0よりも大きくなる(叩解後パルプが水と一緒にメッシュを抜ける)。このようにして得た化学変性MFCのバルメット株式会社製フラクショネータによって求めたフィブリル化率は1.0%以上であることが好ましく、1.2%以上であることがより好ましく、1.5%以上であることがさらに好ましい。パルプの種類によってフィブリル化率が異なるが、上記範囲であれば、十分に機械的処理が行われていると考えられる。
また、本発明で得られるMFCは、機械的処理を行う前のパルプのフィブリル化率(f0)が1ポイント以上向上する程度に機械的処理を行って得られたものであることが好ましい。すなわち、処理後のフィブリル化率をfとすると、フィブリル化率の差Δf=f−f0は0を超えていればよく、好ましくは0.05ポイント以上であり、より好ましくは0.1ポイント以上であり、より好ましくは0.2ポイント以上、さらに好ましくは1ポイント以上である。
前記機械的処理の度合いは、前述の指標以外にスラリーとしたときの吸光度、粘度特性(たとえば回転数−粘度の関係)、比表面積、保水能等によっても評価できる。
<CFBの製造方法>
CFBは、以下の工程を備える方法によって製造されることが好ましい。
(A1)原料パルプを化学変性する工程。
(A2)前記工程で得た化学変性パルプと水を含み、固形分濃度が15重量%以上である混合物を機械的処理して、CFBを形成する工程。
(1)工程(A1)
[原料パルプ]
本工程では原料パルプを化学変性して化学変性パルプを得る。原料パルプとしては、針葉樹未漂白クラフトパルプ(NUKP)、針葉樹漂白クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹未漂白クラフトパルプ(LUKP)、広葉樹漂白クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹未漂白サルファイトパルプ(NUSP)、針葉樹漂白サルファイトパルプ(NBSP)、広葉樹未漂白サルファイトパルプ(LUSP)、広葉樹漂白サルファイトパルプ(LBSP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、加圧砕木パルプ(PGW)、リファイナーグラウンドウッドパルプ(RGP)、アルカリ過酸化水素メカニカルパルプ(APMP)、アルカリ過酸化水素サーモメカニカルパルプ(APTMP)、リンター、ジュート、麻、コウゾ、ミツマタ、ケナフ等の草本由来のパルプ、竹由来のパルプ、再生パルプ、古紙パルプ、再生セルロース繊維、合成繊維等が挙げられるが、これらに限定されない。
[化学変性]
化学変性とはパルプに官能基を導入することである。化学変性はカチオン変性でもアニオン変性でもよいが、アニオン変性であることが好ましい。すなわち化学変性パルプはアニオン性基を有することが好ましい。アニオン性基としてはカルボキシル基、カルボキシル基含有基、リン酸基、リン酸基含有基、硫酸エステル基等の酸基が挙げられる。カルボキシル基含有基としては、−COOH基、−R−COOH(Rは炭素数が1以上3以下のアルキレン基)、−O−R−COOH(Rは炭素数が1以上3以下のアルキレン基)が挙げられる。リン酸基含有基としては、ポリリン酸基、亜リン酸基、ホスホン酸基、ポリホスホン酸基等が挙げられる。これらの酸基は反応条件によっては、塩の形態(例えばカルボキシレート基(−COOM、Mは金属原子))で導入されることもある。本発明において化学変性は酸化またはエーテル化が特に好ましい。
酸化は公知のとおりに実施できる。例えばN−オキシル化合物と、臭化物、ヨウ化物およびこれらの混合物からなる群より選択される物質との存在下で、酸化剤を用いて水中で原料パルプを酸化する方法が挙げられる。この方法によれば、セルロース表面のグルコピラノース環のC6位の一級水酸基が選択的に酸化され、アルデヒド基、カルボキシル基、およびカルボキシレート基からなる群より選ばれる基が生じる。あるいは、オゾン酸化方法が挙げられる。この酸化反応によればセルロースを構成するグルコピラノース環の少なくとも2位および6位の水酸基が酸化されると共に、セルロース鎖の分解が起こる。
カルボキシル基量の測定方法の一例を以下に説明する。酸化セルロースの0.5重量%スラリー(水分散液)60mLを調製し、0.1M塩酸水溶液を加えてpH2.5とした後、0.05Nの水酸化ナトリウム水溶液を滴下してpHが11になるまで電気伝導度を測定する。電気伝導度の変化が緩やかな弱酸の中和段階において消費された水酸化ナトリウム量(a)から、下式を用いて算出することができる。
カルボキシル基量〔mmol/g酸化セルロース〕=a〔mL〕×0.05/酸化セルロース重量〔g〕
このようにして測定した酸化セルロース中のカルボキシル基の量は、絶乾重量に対して、好ましくは0.1mmol/g以上、より好ましくは0.3mmol/g以上、さらに好ましくは0.5mmol/g以上、よりさらに好ましくは0.8mmol/g以上である。当該量の上限は、好ましくは3.0mmol/g以下、より好ましくは2.5mmol/g以下、さらに好ましくは2.0mmol/g以下である。従って、当該量は0.1〜3.0mmol/gが好ましく、0.3〜2.5mmol/gがより好ましく、0.5〜2.5mmol/gがさらに好ましく、0.8〜2.0mmol/gがよりさらに好ましい。
(2)工程(A1’)
本発明のCFBの製造方法は、前記工程で得た化学変性パルプを酸処理する工程(A1’)を備えてもよい。化学変性パルプのアニオン性基の末端が乖離している、すなわち乖離型である場合は、パルプの親水性が高くなり、工程(A2)に供する際にパルプの濃度を高くすることが難しくなることがある。このため工程(A1)と工程(A2)工程の間に酸処理する工程(A1’)を設けることが好ましい。本工程で使用する酸は限定されないが、塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸、酢酸等の有機酸が好ましい。処理方法も限定されないが、水等の分散媒に化学変性パルプを分散し、当該分散液に酸を添加することで実施できる。この際、分散液のpHは好ましくは2〜6、より好ましくは4〜5に調整される。また、分散液の固形分濃度は0.5〜10重量%が好ましい。酸処理された化学変性パルプは乖離型ではなく酸型のアニオン性基を有する。例えば官能基がカルボキシル基である場合、酸処理化学変性パルプのカルボキシル基は、−COOM(Mは金属イオン)ではなく−COOHである。
(3)工程(A2)
本工程では化学変性パルプに機械的処理を施す。本発明において機械的処理とは、繊維に機械的剪断力を与え、フィブリル化または繊維の微細化を行う処理をいい、叩解、解繊、分散、混錬等を含む。微細化は繊維長、繊維幅等が小さくなることいい、フィブリル化は繊維の毛羽立ちが多くなることをいう。
本工程では高濃度化が可能な化学変性パルプを用いることが好ましく、一態様として工程(A1’)の酸処理工程を経てアニオン性基を酸型(例えば−COOH)とした化学変性パルプを使用することが好ましい。酸型とした化学変性パルプを本工程に供する場合、酸型を保つために、機械的処理は酸性条件下(好ましくはpH5以下)で行うことが好ましい。機械的処理は化学変性パルプと分散媒の混合物を用いて実施されるが、その際の混合物の固形分濃度は15重量%以上である。固形分濃度とは、機械的処理に供される前記混合物における固形分の濃度であり、通常は化学変性パルプの濃度である。分散媒は本発明のCFBを形成することができれば限定されず、有機溶媒や水を用いることができるが、好ましくは水である。当該濃度が15重量%未満である場合、パルプにかかる剪断力が不足するためCFBが形成されない可能性がある。本工程での機械的処理は叩解であることが好ましい。当該処理に用いる装置は特に限定されないが、例えば、高速回転式、コロイドミル式、高圧式、ロールミル式、超音波式などのタイプの装置が挙げられ、高圧または超高圧ホモジナイザー、リファイナー、ビーター、PFIミル、ニーダー、ディスパーザー、高速離解機、トップファイナーなど回転軸を中心として金属または刃物とパルプ繊維を作用させるもの、あるいはパルプ繊維同士の摩擦によるものを使用することができる。機械的処理は1回以上実施されるが、所望のCFB粒子径を達成するためにその回数は適宜調整される。また後述するようにCFBを原料としてMFCやCNFを製造できるが、その際に所望のフィブリル化率を達成するためにも処理回数は調整される。
固形分濃度が15重量%以上と高い前記混合物に機械的処理を施すことで、繊維が絡み合い、CFBが形成される。このメカニズムは限定されないが、繊維同士がこすりあわされることにより剪断力を受けるので、繊維が叩解されるとともに繊維同士が絡み合って集合し、CFBを形成するためと考えられる。この場合、酸処理された化学変性パルプを用いると、より効率よくCFBを形成できる。このメカニズムは限定されないが次のように推察される。化学変性パルプの叩解は、通常、当該パルプと水の混合物を用いて実施される。しかしカルボキシル基等の酸基が塩型(Na塩)などの乖離型になっていると水により膨潤しやすくゲルを形成しやすいので、機械的に脱水してパルプ濃度を高くすること(高濃度化)が困難となる。そのため、パルプの濃度が低い条件で叩解処理を行う必要がある。この場合、繊維同士の絡み合いが少ないため叩解処理によってフィブリル化は進むが複数の繊維が絡み合ったCFBは形成されにくい。一方、酸基が乖離型でなく酸型になっていると分散液がゲル化しにくいので固形分濃度を高くすることができる。この状態で叩解処理を施すと、前述のとおり繊維同士がこすりあわされることにより剪断力を受けるので、繊維が叩解されるとともに繊維同士が絡み合って集合し、CFBを形成すると考えられる。この際に、分散液に後述する他の成分を存在させておくと、CFB中に当該成分を取り込むことができる。
CFB形成のし易さの観点から、前記混合物の固形分濃度は15重量%以上であるが、17%重量以上が好ましく、19重量%以上がより好ましく、21重量%以上がさらに好ましい。固形分濃度が過度に高いと処理効率が低下するので、固形分濃度の上限は70重量%以下が好ましく、60重量%以下がより好ましく、50重量%以下がさらに好ましい。使用する化学変性パルプは1種でも2種以上でもよく、例えば、カルボキシル基を有する化学変性パルプとカルボキシメチル基を有する化学変性パルプを併用してもよい。また、混合物の固形分に占める化学変性パルプの割合は、好ましくは30重量%以上、より好ましくは45重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上である。固形分中の化学変性パルプ以外の成分については後述する。本発明においては、機械的処理開始時の固形分濃度を当該処理における固形分濃度という。
<MFCの製造方法>
CFBからMFCを製造することができる。具体的に当該方法は以下の工程を備えることが好ましい。
(B1)CFBを準備する工程。
(B2)CFBをアルカリ処理する工程。
(1)工程(B1)
当該工程は前述のとおりに実施できる。
(2)工程(B2)
本工程ではCFBをアルカリ処理する。当該処理によって、化学変性セルロース繊維が絡み合って形成されていた集合体がほぐれてMFCが得られる。当該処理の方法は限定されないが、水等の分散媒に化学変性パルプを分散させ、当該分散液にアルカリを添加することで実施できる。この際、アルカリ添加後の分散液のpHは好ましくは6.5〜14、より好ましくは7〜9に調整される。また、分散液の固形分濃度は0.5〜10重量%が好ましい。
当該方法においては、MFCを製造できる範囲において、工程B1およびB2に加えて、追加的な処理を行ってもよい。例えば、B2の工程の後に、追加的に機械的処理を施すことができる。当該追加的な機械的処理として、具体的には前述の機械的処理を行うことができる。
本工程によってMFCが得られるメカニズムは限定されないが次のように推察される。CFBを構成している化学変性セルロース繊維の酸基がアルカリによってNa塩等の乖離型に変換される。すると化学変性セルロース繊維の酸基が電離し、負電荷同士の反発が起きるため、繊維がほぐれてMFCが形成されると考えられる。2価のイオンは架橋により繊維の分散を抑制する可能性があるため、この観点から、本工程で使用するアルカリは1価のイオンを含むことが好ましい。当該アルカリとしては、KOH、NaOH等が挙げられる。
<セルロースナノファイバーの製造方法>
前記のとおりにして得たMFCに機械的処理を施すことでCNFを製造できる。具体的に当該方法は以下の工程を備えることが好ましい。
(C1)CFBを準備する工程。
(C2)CFBをアルカリ処理してMFCを得る工程。
(C3)MFCに機械的処理を施す工程。
(1)工程(C1)、(C2)
これらの工程は前述のとおりに実施できる。
(2)工程(C3)
ここでの機械的処理はMFCに強いせん断力を印加しナノ化してCNFとする処理をいい、具体的には解繊処理であることが好ましい。当該処理に用いる装置は限定されないが、高速回転式、コロイドミル式、高圧式、ロールミル式、超音波式、あるいはキャビテーションや水流または水圧によってパルプ繊維を解繊する方式などの装置が挙げられる。中でも、キャビテーションを用いる装置もしくは高圧または超高圧ホモジナイザーが好ましく、湿式の、高圧または超高圧ホモジナイザーがより好ましい。これらの装置は、変性セルロースに強力なせん断力を印加することができるからである。せん断速度は1000sec−1以上が好ましい。これにより、凝集構造が少なく、均一にナノファイバー化することができる。化学変性セルロースに印加する圧力は、好ましくは50MPa以上であり、より好ましくは100MPa以上であり、さらに好ましくは140MPa以上である。
ここでの機械的処理は、通常、MFCが分散媒中に分散した分散体を用いて実施される。分散媒は、通常、水等の水系分散媒が好ましい。分散に先立ち、必要に応じて予備処理を行ってもよい。予備処理としては、例えば、混合、撹拌、乳化が挙げられ、公知の装置(例えば、高速せん断ミキサー)を用いて行えばよい。分散体中のMFCの固形分濃度の下限は、通常は0.1重量%以上、好ましくは0.2重量%以上、より好ましくは0.3重量%以上である。この濃度であると原料に対する液量が適量となり効率的な解繊を行うことができる。当該濃度の上限は、通常10重量%以下であり、好ましくは6重量%以下である。この濃度であると分散体の流動性を保持することができる。
このようにして得られたMFCおよびCNFは、化学変性により置換基が導入されているため、機械的解繊によってのみ微細化された化学変性されていない微細セルロース繊維と比較して、機能性や保水性等の各種特性に優れる。
<成分(B):ゴム成分>
ゴム成分とはゴムの原料であり、架橋してゴムとなるものをいう。ゴム成分としては、天然ゴム用のゴム成分と合成ゴム用のゴム成分が存在する。天然ゴム用のゴム成分としては、例えば、化学修飾を施さない狭義の天然ゴム(NR);塩素化天然ゴム、クロロスルホン化天然ゴム、エポキシ化天然ゴム等の化学修飾した天然ゴム;水素化天然ゴム;脱タンパク天然ゴムが挙げられる。合成ゴム用のゴム成分としては、例えば、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム、スチレン−イソプレン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合体ゴム、イソプレン−ブタジエン共重合体ゴム等のジエン系ゴム;ブチルゴム(IIR)、エチレン−プロピレンゴム(EPM、EPDM)、アクリルゴム(ACM)、エピクロロヒドリンゴム(CO、ECO)、フッ素ゴム(FKM)、シリコーンゴム(Q)、ウレタンゴム(U)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)等の非ジエン系ゴムが挙げられる。これらの中で、天然ゴムおよびジエン系のゴムが好ましく、ジエン系の天然ゴム(化学修飾を施さない狭義の天然ゴム(NR))がより好ましい。
成分(B)は、1種単独でもよいし、2種以上の組み合わせでもよい。
<組成>
ゴム組成物における成分(A)及び(B)の各含有量は特に限定されないが、好ましい使用量は以下のとおりである。
成分(A)の含有量は、成分(B)100質量部に対し1質量部以上が好ましく、2質量部以上がより好ましく、3質量部以上がさらに好ましい。これにより引張強度の向上効果が十分に発現し得る。上限は、50質量部以下が好ましく、40質量部以下がより好ましく、30質量部以下がさらに好ましい。これにより、製造工程における加工性を保持できる。従って、1〜50質量部が好ましく、2〜40質量部がより好ましく、3〜30質量部がさらに好ましい。
<任意成分>
ゴム組成物は、ゴム組成物の用途等の要望に応じて1種または2種以上の任意成分をさらに含んでもよい。任意成分としては、例えば、補強剤(例えば、カーボンブラック、シリカ)、シランカップリング剤、架橋剤、加硫促進剤、加硫促進助剤(例えば、酸化亜鉛、ステアリン酸)、オイル、硬化レジン、ワックス、老化防止剤、着色剤等、ゴム工業で使用され得る配合剤が挙げられる。このうち加硫促進剤、加硫促進助剤が好ましい。任意成分の含有量は、任意成分の種類等の条件に応じて適宜決定すればよく、特に限定されない。
ゴム組成物が未加硫ゴム組成物または最終製品である場合、任意成分として少なくとも架橋剤を含むことが好ましい。架橋剤としては、例えば、硫黄、ハロゲン化硫黄、有機過酸化物、キノンジオキシム類、有機多価アミン化合物、メチロール基を有するアルキルフェノール樹脂が挙げられる。これらの中でも硫黄が好ましい。架橋剤の含有量は、成分(B)100質量部に対し1.0質量部以上が好ましく、1.5質量部以上がより好ましく、1.7質量部以上がさらに好ましい。上限は、10質量部以下が好ましく、7質量部以下がより好ましく、5質量部以下がさらに好ましい。
加硫促進剤としては、例えば、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミドが挙げられる。加硫促進剤の含有量は、(B)成分100質量部に対し0.1質量部以上が好ましく、0.3質量部以上がより好ましく、0.4質量部以上がさらに好ましい。上限は、5質量部以下が好ましく、3質量部以下がより好ましく、2質量部以下がさらに好ましい。
<用途>
本発明のゴム組成物の用途は、特に制限されず、最終製品としてゴムを得るための組成物であればよい。すなわち、ゴム製造用の中間体(マスターバッチ)でもよいし、加硫剤を含む未加硫のゴム組成物でもよいし、最終製品としてのゴムでもよい。最終製品の用途は特に限定されず、例えば、自動車、電車、船舶、飛行機等の輸送機器;パソコン、テレビ、電話、時計等の電化製品;携帯電話等の移動通信機器;携帯音楽再生機器、映像再生機器、印刷機器、複写機器、スポーツ用品;建築材;文具等の事務機器;容器;コンテナーが挙げられる。これら以外であっても、ゴムや柔軟なプラスチックが用いられている部材への適用が可能であり、タイヤへの適用が好適である。タイヤとしては例えば、乗用車用、トラック用、バス用、重車両用等の空気入りタイヤが挙げられる。
<ゴム組成物の製造方法>
本発明のゴム組成物は、成分(A)と成分(B)とを混合及び混練し、ゴム組成物を得る方法であればよい。成分(A)〜(B)を混練する際、同時、途中又は混練後に必要に応じて任意成分を添加してもよい。(A)、(B)および任意成分の具体例、使用量は、既述のとおりである。
混合に供される成分(B)の形態は特に限定されない。例えば、ゴム成分の固形物、ゴム成分を分散媒に分散させた分散体(ラテックス)および溶媒に溶解した溶液が挙げられ、適宜選択することができる。分散媒および溶媒(以下、まとめて「液体」ともいう)としては、例えば、水、有機溶媒が挙げられる。液体の量は、ゴム成分(2以上のゴム成分を使用する場合、その合計量)100質量部に対し、10〜1000質量部が好ましい。
混合は、ホモミキサー、ホモジナイザー、プロペラ攪拌機等の公知の装置を用いて実施できる。混合する温度は限定されないが、室温(20〜30℃)が好ましい。混合時間も適宜調整してよい。
混合に供される成分(A)の形態は、特に限定されない。例えば、CFBをそのまま用いても良いし、CFBから前述の通りにMFCやCNF形態を含有する水分散体を調整し、当該水分散液、さらに当該水分散体の乾燥固形物や当該水分散体の湿潤固形物を用いても良い。水分散体における変性セルロースマイクロフィブリル(MFCやCNF形態)の濃度は、分散媒が水である場合、0.1〜5%(w/v)であってもよく、分散媒が水とアルコール等の有機溶媒とを含む場合、0.1〜20%(w/v)であってもよい。本明細書において、湿潤固形物とは、前記水分散体と乾燥固形物との中間の態様の固形物である。前記水分散体を通常の方法で脱水して得た湿潤固形物中の分散媒の量は変性セルロースマイクロフィブリルに対し5〜15質量%が好ましい。液体の追加またはさらなる乾燥により、湿潤固形物中の分散媒の量は適宜調整し得る。
成分(A)及び(B)の混合物は、混練に供される前に、必要に応じて乾燥されてもよい。乾燥の方法は特に限定されず、加熱法、凝固法、それらの併用のいずれでもよいが、加熱処理が好ましい。加熱処理の条件は、特に限定されないが、一例を挙げると以下のとおりである。加熱温度は、40℃以上100℃未満が好ましい。処理時間は、1時間〜24時間が好ましい。加熱温度または加熱時間を上記条件とすることにより、ゴム成分に対するダメージが抑えられ得る。乾燥後の混合物は絶乾状態でも、溶媒が残存していてもよい。また、乾燥の方法は上記の方法には限定されず、溶媒を除去する従来公知の方法を適宜選択すればよい。
混合物の混練は、公知の方法に従い混練機を用いて行えばよい。混練機としては、例えば、2本ロール、3本ロール等の開放式混練機、噛合式バンバリーミキサー、接線式バンバリーミキサー、加圧ニーダー等の密閉式混練機が挙げられる。混練は、多段階処理でもよい。例えば、第一段階で密閉式混練機による混練およびその後の開放式混練機で再混練の組み合わせが挙げられる。
混練の際には、充填剤、加硫剤、界面活性剤等の任意の添加剤(配合剤)を添加してもよい。添加の時点は特に限定されず、例えば、混練開始時、混練中のいずれか、および両方が挙げられ、混合物を先に混練機に投入した後に添加剤を投入して混練してもよく、反対に、添加剤を先に投入した後、混合物を投入して混練してもよい。界面活性剤とは、通常、分子の中に少なくとも1つの親水性基と少なくとも1つの疎水性基とを有し得る物質、およびその前駆体(例えば、金属塩の存在下で上記両基を有し得る物質)である。例えば、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤が挙げられる。界面活性剤の添加方法は、特に限定されず、例えば、所定量の一括添加、および逐次添加が挙げられる。混合物に対し界面活性剤が均一に混練されるのであれば、いずれの方法でもよく特に限定されない。加硫剤を添加する場合は、加硫剤の添加は混練の最終段に行うことが好ましい。
混練時間は、通常3〜20分程度であり、均一に混練される時間を適宜選択できる。混練温度は、常温程度(例えば、15〜30℃程度)でよいが、ある程度高温に加熱してもよい。例えば、温度の上限は、通常150℃以下であり、好ましくは140℃以下であり、より好ましくは130℃以下である。温度の下限は15℃以上であり、好ましくは20℃以上であり、より好ましくは30℃以上である。混練温度は、15〜150℃が好ましく、20〜140℃がより好ましく、30〜130℃がさらに好ましい。
よって、本発明のゴム組成物の製造例としては、以下の工程(a)〜(c)を備える製造方法を挙げることができる。
(工程a)pHをアルカリ性に調整した水中に、セルロースファイバーボールを添加し、分散液とすること
(工程b)工程aで得られた分散液と、ゴム成分とを混合すること
(工程c)工程bで得られた混合物を混錬し、ゴム組成物とすること
また、本発明のゴム組成物の製造例としては、以下の工程(a’)〜(c’)を備える製造方法を挙げることができる。
(工程a’)セルロースファイバーボールを水中に分散させた後、pHをアルカリ性に調整した、分散液とすること
(工程b’)工程a’で得られた分散液と、ゴム成分とを混合すること
(工程c’)工程b’で得られた混合物を混錬し、ゴム組成物とすること
さらに、本発明のゴム組成物の製造例としては、以下の工程(a’’)〜(c’’)を備える製造方法を挙げることができる。
(工程a’)ゴム成分のpHがアルカリ性となるゴム分散液となること
(工程b’)工程a’で得られたゴム分散液に、セルロースファイバーボールを添加し、混合すること
(工程c’)工程b’で得られた混合物を混錬し、ゴム組成物とすること
このような本発明のゴム組成物の製造方法によれば、CFBという取り扱い性に優れる形態にて、微細セルロース繊維を扱うことができるためゴム組成物の製造(配合量の調整なども含め)が容易となり、さらにゴム組成物中においてCFBは、MFCやCNFなどの微細セルロース繊維の状態を含むために、ゴム組成物の特性を高く発揮することができるため好適である。
得られた混練物は、そのままマスターバッチとして利用されることが好ましい。一方、得られた混練物が最終製品として利用されてもよい。最終製品として利用される場合、混練物に対し、ゴム成分、加硫剤等の任意の添加剤が追加添加され、再度混練されることが好ましい。
混練終了後に、必要に応じて成形を行ってもよい。成形としては、例えば、金型成形、射出成形、押出成形、中空成形、発泡成形が挙げられ、最終製品の形状、用途、成形方法に応じて装置を適宜選択すればよい。
混練終了後、好ましくは成形後、さらに加熱することが好ましい。ゴム組成物が架橋剤を(好ましくは架橋剤と加硫促進剤を)含む場合、加熱により架橋(加硫)処理がなされる。また、ゴム組成物が架橋剤および加硫促進剤を含まない場合も、加熱前に添加しておけば同様の効果が得られる。加熱温度は、150℃以上が好ましく、上限は200℃以下が好ましく、180℃以下がより好ましい。従って、150〜200℃程度が好ましく、150〜180℃程度がより好ましい。加熱装置としては例えば、型加硫、缶加硫、連続加硫等の加硫装置が挙げられる。
混練物を最終製品とする前に、必要に応じ仕上げ処理を行ってもよい。仕上げ処理としては例えば、研磨、表面処理、リップ仕上げ、リップ裁断、塩素処理が挙げられ、これらの処理のうち1つのみを行ってもよいし2つ以上の組み合わせであってもよい。
以下、本発明を実施例及び比較例をあげてより具体的に説明するが、本発明はこれらに
限定されるものではない。なお、特に断らない限り、部および%は質量部および質量%を
示す。
[製造例1:セルロースファイバーボール1]
<化学変性パルプの調製>
針葉樹由来の漂白済み未叩解クラフトパルプ(白色度85%:日本製紙株式会社製)5.00g(絶乾)をTEMPO(Sigma Aldrich社製)39mg(絶乾1gのセルロースに対し0.05mmol)と臭化ナトリウム514mg(絶乾1gのセルロースに対し1.0mmol)を溶解した水溶液500mLに加え、パルプが均一に分散するまで撹拌した。反応系に次亜塩素酸ナトリウム水溶液を次亜塩素酸ナトリウムが5.5mmol/gになるように添加し、室温にて酸化反応を開始した。反応中は系内のpHが低下するが、3M水酸化ナトリウム水溶液を逐次添加し、pH10に調整した。次亜塩素酸ナトリウムを消費し、系内のpHが変化しなくなった時点で反応を終了した。反応混合物に塩酸を添加した後ガラスフィルターで濾過してパルプ分離し、パルプを十分に水洗して化学変性パルプ(カルボキシル化セルロース)を得た。パルプ収率は90%であり、酸化反応に要した時間は90分、pHは5.0、カルボキシル基量は1.39mmol/gであった。
<酸性下での叩解>
得られた化学変性パルプと水の混合物をパルプ固形分濃度が30重量%となるまで脱水し、14インチラボリファイナー(相川鉄工株式会社製))にて叩解処理を行い、CFBを得た。リファイナー処理条件は、パルプ濃度30重量%、処理回数7回(7パス)であった。叩解処理物をフラクショネーター(バルメット株式会社製)のCCDカメラを用いて観察し、CFB1が形成されていることを確認した。
当該CFBの平均粒子径(D50)をレーザー回折式粒度計(Malvern Panalytical社製)を用いた湿式測定によって求めたところ、200μmであった。当該CFBのアスペクト比は1〜4であった。CFBの含水率をJIS P 8203に従い、熱風循環式定温乾燥機(東京硝子器械株式会社製)を用いて測定した。含水率は51.9重量%であった。
当該CFB1について以下のように帯電性試験を行い、帯電しにくく取扱い性が良好であることを確認した。
[帯電試験]
CFB1gを量り取り、縦120mm×横85mm、厚さ0.04mmのポリエチレン製チャック付き袋に入れた。袋を上下に20回振った後、袋を手でもんで10回こすり合わせた。その後もう一度上下に10回降った。その後、袋へのパウダーの付着の程度を目視にて確認した。
以下のようにして前記CFBの安息角を測定した。
パウダーテスター(PT−X型、ホソカワミクロン株式会社製)を用いて、金属製漏斗の孔(直径φ5mm)からサンプルを一定面積の水平板の上に一定形状となるまで落下堆積させ、円錐状の検体を形成した。Peak Operationモードによって、当該円錐状の検体の頂点と底辺との角度の値を測定し、安息角を求めた
Figure 2021121656
<中性〜アルカリへのpH調整>
CFB1を水に懸濁し、イオン交換水を用いて2重量%の水懸濁液(pH5.0、電荷密度の大きさ0.1084meq/g)とし、次いで当該懸濁液のpHを7.5にしたところ、崩壊して化学変性微細セルロース繊維が水中に分散した分散液1が得られた。当該分散液を固形分濃度0.25重量%に希釈した後、フラクショネーター(バルメット社製)のCCDカメラを用いて観察したところ、MFCが観察された。次いで、フラクショネータを用いてこのMFCの平均繊維長および平均繊維径を測定したところ、0.29mmおよび18.8μmであった。後述する方法で測定した電荷密度の大きさは0.526meq/gであった。
[電荷密度の測定]
粒子表面電荷量測定装置(MUTEK製、Particle Charge Detector PCD03)および自動滴定装置([Model Titrino702]Mutek社製)を用い、以下のようにして電荷密度を測定した。
1)試料とイオン交換水を混合し、試料濃度0.01重量%の液を調製した。
2)10mLの当該液をカチオン性高分子電解質(Polydimethyl diallylammonium chloride、1/1000N)溶液で滴定し、電荷ゼロ点までの消費量を測定した。
3)下式に従って電荷密度の大きさ(カチオン要求量)を求めた。
電荷密度の大きさ(μeq/g)=(V×c×1000)/m
V:滴定液消費量(mL)、c:滴定液濃度(mol/L=eq/L)、
m:サンプル量(g)
[実施例1]
<ゴム組成物1の調製>
前述の通り得られた分散液1を、固形分濃度1重量%に希釈した500gと、天然ゴムラテックス(商品名HA−LATEX、株式会社レヂテックス製、固形分濃度61.4%、pH約10〜11)162.9gを混合してゴム成分とマイクロフィブリルとの質量比が100:5となるようにし、TKホモミキサー(8000rpm)で10分間、23℃で撹拌した。この水性懸濁液を、70℃の加熱オーブン中で19時間乾燥して混合物(マスターバッチ)を得た。
得られた混合物105gに対し、硫黄3.5g、加硫促進剤(N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)0.7g、酸化亜鉛6.0g、ステアリン酸0.5gを加え、オープンロール(関西ロール社製)を用い、40℃で15分間混練して、未加硫ゴム組成物のシートを得た。このシートを金型にはさみ、150℃で10分間プレス架橋することにより、厚さ約2mmのゴム組成物1のシートを得た。
[実施例2]
分散液1の替わりに、CFB1を固形分量にて5g使用した以外は、実施例1と同様にして、ゴム組成物2のシートを得た。
[比較例1]
天然ゴムラテックスのみを用いてゴムを調製したことのほかは、実施例1と同様に行った。
<ゴム組成物の物性の測定条件>
・硬度:JIS K6253−3:2012に従いデュロメータ硬さを測定した。
・引張特性:JIS K6251:2017に従ってM50、破断強度及び破断伸びを測
定した。
・引裂強度:JIS K6252−1:2015に従い引裂強度を測定した。
・摩耗特性:FPS摩耗試験機(株式会社上島製作所製)を用い、荷重20N、スリップ
率20%で摩耗体積(mm3)を測定した。この特性については、得られた摩耗体積の逆
数をとり、比較例1の逆数値を100とした時の指数として示した。指数値が大きいほど
摩耗体積が小さく摩耗特性に優れることを示す。
・圧縮疲労特性:フレクソメータ(株式会社上島製作所製)を用い、疲労特性の一つであ
る、物体が一定応力下で時間の経過とともに増大するひずみ(クリープ)を測定した。試
験開始温度は50℃とした。得られた数値の逆数をとり、比較例1の逆数値を100とし
た時の指数として示した。指数値が大きいほどクリープが生じにくく、疲労特性に優れる
ことを示す。
上記測定方法により測定を行い、比較例1の天然ゴム組成物を標準値100とし、実施例のゴム組成物を以下の基準で評価した。
〇:天然ゴム組成物単体より、性能が向上した。
△:天然ゴム組成物単体と、同程度の性能であった。
×:天然ゴム組成物単体より、性能が低下した。
Figure 2021121656

Claims (12)

  1. 成分(A):微細セルロース繊維が絡まりあって形成されるセルロースファイバーボール、
    成分(B):ゴム成分、
    を含むゴム組成物。
  2. 前記セルロースファイバーボールは、下記の(1)〜(3)を満たすことを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
    (1)レーザー回折式粒度計を用いた湿式測定による平均粒子径(D50)が50μm〜2mm。
    (2)平均アスペクト比(L/D)が10以下。
    (3)含水率50重量%における安息角が58°未満。
  3. 前記微細セルロース繊維が、化学変性セルロース繊維であることを特徴とする、請求項1〜2いずれかに記載のゴム組成物。
  4. 前記化学変性セルロース繊維がアニオン変性セルロース繊維であることを特徴とする、請求項1〜3いずれかに記載のゴム組成物。
  5. 前記セルロースファイバーボールは、2重量%の酸性水懸濁液とした後に当該懸濁液のpHを中性〜アルカリ性とすると水中で崩壊し、前記微細セルロース繊維が水中に分散した分散液を生成するという崩壊性を有することを特徴とする、請求項1〜4いずれかに記載のゴム組成物。
  6. 前記分散液中の前記繊維が、0.6mm以下の繊維の割合が15%以上であるという繊維長分布を有する、請求項5に記載のゴム組成物。
  7. 前記懸濁液のpHが酸性であるときの電荷密度の大きさをa(meq./g)、中性〜アルカリ性であるときの電荷密度の大きさをb(meq./g)とするとき、b−aが0.05(meq./g)以上である請求項5または6に記載のゴム組成物。
  8. 前記化学変性セルロース繊維が、0.3〜2.5mmol/gのカルボキシル基を有する、請求項3〜7いずれかに記載のゴム組成物。
  9. 成分(C):セルロースファイバーボールの構成単位である微細セルロース繊維
    をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜8いずれかに記載のゴム組成物。
  10. ゴム組成物の製造方法であって、下記(工程a)〜(工程c)を含むことを特徴とするゴム組成物の製造方法。
    (工程a)pHをアルカリ性に調整した水中に、セルロースファイバーボールを添加し、分散液とすること
    (工程b)工程aで得られた分散液と、ゴム成分とを混合すること
    (工程c)工程bで得られた混合物を混錬し、ゴム組成物とすること
  11. ゴム組成物の製造方法であって、下記(工程a’)〜(工程c’)を含むことを特徴とするゴム組成物の製造方法。
    (工程a’)セルロースファイバーボールを水中に分散させた後、pHをアルカリ性に調整した、分散液とすること
    (工程b’)工程a’で得られた分散液と、ゴム成分とを混合すること
    (工程c’)工程b’で得られた混合物を混錬し、ゴム組成物とすること
  12. ゴム組成物の製造方法であって、下記(工程a’’)〜(工程c’’)を含むことを特徴とするゴム組成物の製造方法。
    (工程a’’)ゴム成分のpHがアルカリ性となるゴム分散液となること
    (工程b’’)工程a’’で得られたゴム分散液に、セルロースファイバーボールを添加し、混合すること
    (工程c’’)工程b’’で得られた混合物を混錬し、ゴム組成物とすること
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