JP2021118608A - 磁気ギアード回転電機、及びステータの製造方法 - Google Patents

磁気ギアード回転電機、及びステータの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】より容易に製造することが可能なステータを有する磁気ギアード回転電機、及びステータの製造方法を提供する。【解決手段】磁気ギアード回転電機は、ケーシングと、ステータコア、コイル、及びステータコアの内側に設けられたステータ磁石を有するステータと、ステータの内側に設けられたポールピースを有する第一ロータと、第一ロータの内側に設けられたロータコア、及びロータコアに設けられた複数のロータ磁石を有する第二ロータと、を備え、ステータコアは、バックヨークと、バックヨークから径方向内側に突出するとともに周方向に間隔をあけて複数が設けられたティースと、を有し、ステータ磁石は、ティースの径方向内側の端部に周方向に複数が取り付けられており、ティースにおけるステータ磁石が取り付けられている部分が、ステータコアにおける他の部分に着脱可能に分割されている。【選択図】図3

Description

本開示は、磁気ギアード回転電機、及びステータの製造方法に関する。
下記特許文献1には、低速ロータ(第一ロータ)、高速ロータ(第二ロータ)、ステータが同軸に相対回転可能とされた磁気ギア―ド回転電機が開示されている。
磁気ギア―ド回転電機を、例えばモータとして用いる場合には、ステータに設けたコイルの起磁力により高速ロータを回転させることで、高調波磁束により出力軸である低速ロータが所定の減速比で回転する。
磁気ギアード回転電機では、ステータは、ステータコアと、当該ステータコアの内周側に設けられた複数のステータ磁石と、を有する。下記特許文献2には、一般的な電動機に用いられるステータコアの具体例が開示されている。このステータコアは、環状のバックヨークと、このバックヨークから内周側に延びる複数のティースと、を有している。また、下記特許文献2には、ステータコアを複数の部分に分割する構成が示されている。より詳細には、このステータコアは、1つのティースごとにバックヨークを周方向に分割することで形成されている。
特開2014−163431号公報 特許第5450189号公報
ところで、磁気ギアード回転電機では、ステータは一例として数m程度の大きな直径を有する場合がある。上記のようにバックヨークがティースごとに分割されていると、分割面にわずかな隙間が生じることから、組み立ての際にバックヨークの真円度を維持することに困難を生じてしまう。さらに、磁気ギアード回転電機では、ティースに複数の磁性体を配列した後、事後的にこれら磁性体に着磁する(後着磁する)場合がある。このため、ステータ全体を収容することが可能な大型の着磁装置を大電力で稼動させる必要が生じてしまう。
本開示は上記課題を解決するためになされたものであって、より容易に製造することが可能なステータを有する磁気ギアード回転電機、及びステータの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示に係る磁気ギアード回転電機は、ケーシングと、ケーシングに固定されて軸線を中心として環状をなすステータコア、該ステータコアのスロット内に設けられたコイル、及び、前記ステータコアの内側に周方向に間隔をあけて複数が設けられたステータ磁石を有するステータと、該ステータの内側で、前記軸線の周方向に間隔をあけて複数が設けられたポールピースを有する第一ロータと、該第一ロータの内側に設けられたロータコア、及び、該ロータコアに周方向に間隔をあけて設けられた複数のロータ磁石を有する第二ロータと、を備え、前記ステータコアは、前記軸線を囲うバックヨークと、該バックヨークから径方向内側に突出するとともに周方向に間隔をあけて複数が設けられたティースと、を有し、前記ステータ磁石は、前記ティースの径方向内側の端部に周方向に複数が取り付けられており、前記ティースにおける前記ステータ磁石が取り付けられている部分が、前記ステータコアにおける他の部分に着脱可能に分割されている。
本開示に係るステータの製造方法は、軸線を囲うバックヨークと、該バックヨークから径方向内側に突出するとともに周方向に間隔をあけて複数が設けられたティースと、前記ティースの内側に周方向に間隔をあけて複数が設けられたステータ磁石と、を備え、前記ティースは、前記ステータ磁石が取り付けられている第一部分と、前記ステータコアにおける他の部分である第二部分に着脱可能に分割されているステータの製造方法であって、前記第一部分を準備する工程と、前記第二部分を準備する工程と、前記第一部分に前記ステータ磁石を固定する工程と、前記ステータ磁石に着磁する工程と、前記第一部分と前記第二部分とを結合する工程と、を含む。
本開示によれば、より容易に製造することが可能なステータを有する磁気ギアード回転電機、及びステータの製造方法を提供することができる。
本開示の実施形態に係る磁気ギアード回転電機の構成を示す断面図である。 図1のII−II線における断面図である。 本開示の実施形態に係るステータコアの構成を示す平面図である。 本開示の実施形態に係るステータの製造方法の各工程を示す工程図である。 本開示の実施形態に係るステータの製造方法で用いられる着磁装置の構成を示す模式図である。 本開示の実施形態に係るステータコアの変形例を示す平面図である。
<第一実施形態>
(磁気ギアード回転電機の構成)
以下、本開示の第一実施形態に係る磁気ギアード回転電機100について、図1から図5を参照して説明する。図1から図3に示すように、磁気ギアード回転電機100は、ステータ1と、第一ロータ2と、第二ロータ3と、ケーシング4と、軸受Bと、を備えている。磁気ギアード回転電機100は、軸線Acに沿って延びる回転軸6に取り付けられている。外部から電力供給した場合、第一ロータ2、及び第二ロータ3が軸線Ac回りに回転することで電動機として機能する。一方で、回転軸6に外部から回転力(トルク)を与えた場合、第一ロータ2、及び第二ロータ3の回転に伴う誘導起電力によって発電機として機能する。
(ケーシング、ステータの構成)
ケーシング4は、軸線Acを中心とする円環状をなしている。ケーシング4の内部には空間が形成されている。ステータ1は、このケーシング4の内面のうち、軸線Acに対する径方向内側を向く面(ケーシング内周面5A)に設けられている。
図2に示すように、ステータ1は、ステータコア1Aと、複数のコイルCと、複数のステータ磁石1Bと、を有している。ステータコア1Aは、軸線Acを中心とする円環状のバックヨーク71と、バックヨーク71から径方向内側に突出するとともに、周方向に間隔をあけて配列された複数のティース7Tと、を有している。ティース7Tは、バックヨーク71から径方向内側に延びるティース本体72と、ティース本体72の径方向内側の端部に一体に設けられたティース先端部73と、を有している。ティース先端部73は、周方向の両側に向かって張り出している。バックヨーク71は、複数(一例として3つ)のティース7Tごとに周方向に分割されている。言い換えれば、バックヨーク71は、複数のヨーク分割体Pyを周方向に結合することによって構成されている。なお、バックヨーク71を一体の環状部材として構成することも可能である。
ティース本体72にはコイルCが取り付けられている。コイルCは、銅線等をティース本体72の周囲に巻き掛けることで形成されている。バックヨーク71と、互いに隣接する一対のティース本体72、及びティース先端部73とによって囲まれた領域は、コイルCを収容するためのスロットSとされている。
さらに、ティース先端部73は、ティース本体72に対して着脱可能に分割されている。より具体的には図3に示すように、ティース本体72の内周側の端部には、径方向外側に向かって凹む係合凹部Rcが形成されている。ティース先端部73の外周側の端部には、径方向外側に向かって突出する係合凸部Pcが形成されている。係合凸部Pcを係合凹部Rcに係合させることによって、ティース本体72とティース先端部73とが結合される。
図2に示すように、ティース先端部73の径方向内側の面には、周方向に隣接するように複数のステータ磁石1Bが配列されている。ステータ磁石1Bは、例えばフェライト磁石やネオジム磁石のような永久磁石である。互いに隣接するステータ磁石1B同士では、内周側を向く極(磁化方向)が異なっている。より具体的には、これらステータ磁石1Bは、ハルバッハ磁石配列に従って配列されている。図5に示すように、ハルバッハ磁石配列では、周方向の一方側から他方側に向かうに従って、磁化方向が時計回りの4つの方向に順に変化する。図5中のステータ磁石1Bに付された矢印は磁化方向を表している。
(第一ロータの構成)
図1に示すように、第一ロータ2は、ステータ1の内側に設けられている。第一ロータ2は、円板部5と、第一ロータ本体2Hと、ポールピース2Pと、を有している。円板部5は、軸線Acを中心とする円板状をなし、回転軸6に取り付けられている。円板部5の外周側には、第一ロータ本体2Hが取り付けられている。第一ロータ本体2Hは、軸線Acを中心とする円筒状の筒部21と、この筒部21の外周面から径方向外側に張り出す一対の支持部22と、を有している。筒部21は、後述する軸受B(外側軸受B1)を介してケーシング4の内周面上で支持されている。一対の支持部22の径方向外側の端縁には、複数のポールピース2Pが設けられている。ポールピース2Pは、磁性体であり、ステータ磁石1B、及び後述するロータ磁石3Bの磁力との相互作用により、磁束の高周波を発生させる。図2に示すように、ポールピース2Pは、周方向に間隔をあけて複数設けられている。
(第二ロータの構成)
図1に示すように、第二ロータ3は、第一ロータ本体2Hにおける一対の支持部22同士の間に設けられている。第二ロータ3は、ロータコア3Aと、ロータ磁石3Bと、を有している。ロータコア3Aは、軸線Acを中心とする円環状をなしている。ロータコア3Aの内周面は、第一ロータ本体2Hにおける筒部21の外周面によって、軸受B(内側軸受B2)を介して回転可能に支持されている。図2に示すように、ロータコア3Aの外周面には、複数のロータ磁石3Bが周方向に複数配列されている。ロータ磁石3Bは、上述のポールピース2Pに対して内周側から対向している。
(ステータの製造方法)
次いで、図4と図5を参照して、ステータ1の製造方法について説明する。以降の説明では、ティース7Tは、ステータ磁石1Bが取り付けられているティース先端部73(第一部分)と、ティース本体72を含むステータコア1Aの他の部分(第二部分P2)とに着脱可能に分割されているものとする。ステータ1の製造方法は、第一部分P1を準備する工程S1と、第二部分P2を準備する工程S2と、第一部分P1に磁性体を固定する工程S3と、磁性体に着磁することでステータ磁石1Bを形成する工程S4と、第一部分P1と第二部分P2とを結合する工程S5と、を含む。
第一部分P1を準備する工程S1では、第一部分P1としてのティース先端部73を準備する。第二部分P2を準備する工程S2では、第二部分P2としてティース本体72を含むステータコア1Aの他の部分を準備する。次いで、ティース先端部73に、複数の磁性体を固定する(工程S3)。次に、磁性体が固定された状態のティース先端部73を1つの単位として、磁性体に着磁装置200による着磁処理を施す(工程S4)。具体的には図5に示すように、着磁装置200は、複数の着磁用コイルCmを有する。図5の例では、互いに異なる磁束方向を有する一対の着磁用コイルCmによって形成される複数(一例として4つ)の組が周方向に配列されている。これら着磁用コイルCmに通電することによって、上述したハルバッハ磁石配列に則した磁化方向が磁性体に与えられ、ステータ磁石1Bが形成される。その後、ステータ磁石1Bが取り付けられた状態のティース先端部73(第一部分P1)を、第二部分P2に結合する(工程S5)。以上により、ステータ1の製造方法の全工程が完了する。
(作用効果)
次に、上述の磁気ギアード回転電機100の動作について説明する。磁気ギアード回転電機100を電動機として用いる場合、まずコイルCに外部から電力を供給する。これにより、コイルCが励磁される。このコイルCの磁力によって、第二ロータ3が軸線Ac回りに回転する。さらに、第二ロータ3が回転することによって、第一ロータ2が回転する。第一ロータ2の回転数は、第一ロータ2の極数Ph、及び第二ロータ3の極対数Nsに基づく減速比のもとで減速されている。具体的には、減速比Gは、G=Ph/Nsとなる。
一方で、磁気ギアード回転電機100を発電機として用いる場合には、回転軸6に軸線Ac回りの回転力(トルク)を与える。これにより、回転軸6の回転によって第一ロータ2、及び第二ロータ3が回転する。第一ロータ2、及び第二ロータ3の回転に伴って、コイルCで誘導起電力が発生する。この電力を外部に取り出すことで、磁気ギアード回転電機100を発電機として用いることが可能となる。
ところで、磁気ギアード回転電機100では、ステータ1は一例として数m程度の大きな直径を有する場合がある。例えば上記実施形態とは異なり、バックヨーク71が1つのティース7Tごとに分割されていると、分割面にわずかな隙間が生じることから、組み立ての際にバックヨーク71の真円度を維持することに困難を生じてしまう。さらに、磁気ギアード回転電機100では、ティース7Tに複数の磁性体を配列した後、事後的にこれら磁性体に着磁する(後着磁する)場合がある。このため、ステータ1全体を収容することが可能な大型の着磁装置を大電力で稼動させる必要が生じてしまう。
しかしながら、上記構成によれば、磁性体に対して事後的に着磁してステータ磁石1Bを形成する場合であっても、ティース7Tにおけるステータ磁石1B(磁性体)が取り付けられている部分を1つの単位として着磁すればよい。これにより、着磁装置の寸法体格や必要とされる電力を小さく抑えることができる。その結果、より容易かつ低コストで磁気ギアード回転電機100を製造することができる。さらに、ティース7T単位でバックヨーク71を分割する必要がないことから、分割面の数を減らすことができる。これにより、組み立てる際に真円度をより容易に確保することができる。また、分割面が多い場合、当該分割面に生じるわずかな隙間に起因して騒音が生じる場合がある。しかしながら、上記構成によれば、分割面が削減されることでこのような騒音の発生も抑制することができる。
上記構成によれば、ティース先端部73がティース本体72に対して着脱可能であることから、着磁を行う際には、当該ティース先端部73のみを着磁装置に収容できればよい。これにより、着磁装置の寸法体格や必要とされる電力をより一層小さく抑えることができる。
さらに、上記構成によれば、ステータ磁石1Bがハルバッハ磁石配列で配列されている。これにより、ステータ磁石1Bが発生させる磁界強度の特定の方向成分を強くすることができる。したがって、ステータ磁石1Bとしての磁力性能が高められ、磁気ギアード回転電機100のトルクを向上させることができる。
また、上記のステータ1の製造方法によれば、磁性体に着磁してステータ磁石1Bを形成する際に、ティース7Tにおけるステータ磁石1B(磁性体)が取り付けられている部分(第一部分P1)を1つの単位として着磁すればよい。これにより、着磁装置の寸法体格や必要とされる電力を小さく抑えることができる。その結果、より容易かつ低コストで磁気ギアード回転電機100を製造することができる。さらに、ティース7T単位でバックヨーク71を分割する必要がないことから、分割面の数を減らすことができる。これにより、組み立てる際に真円度をより容易に確保することができる。
(その他の実施形態)
以上、本開示の実施の形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、上記実施形態では、ティース7Tがティース先端部73とティース本体72とに分割されている構成について説明した。しかしながら、図6に示すように、ティース本体72の径方向における中途位置で当該ティース7Tが分割されている構成を採ることも可能である。言い換えれば、同図の例では、ティース7Tは、ティース先端部73を含む部分と、バックヨーク71側の部分とに着脱可能に分割されている。
上記構成によれば、ティース先端部73側の部分がバックヨーク71側の部分に対して着脱可能であることから、着磁を行う際には、当該ティース先端部73側の部分のみを着磁装置に収容できればよい。これにより、着磁装置の寸法体格や必要とされる電力をより一層小さく抑えることができる。
<付記>
各実施形態に記載の磁気ギアード回転電機、及びステータの製造方法は、例えば以下のように把握される。
(1)第1の態様に係る磁気ギアード回転電機100は、ケーシング4と、ケーシング4に固定されて軸線Acを中心として環状をなすステータコア1A、該ステータコア1AのスロットS内に設けられたコイルC、及び、前記ステータコア1Aの内側に周方向に間隔をあけて複数が設けられたステータ磁石1Bを有するステータ1と、該ステータ1の内側で、前記軸線Acの周方向に間隔をあけて複数が設けられたポールピース2Pを有する第一ロータ2と、該第一ロータ2の内側に設けられたロータコア3A、及び、該ロータコア3Aに周方向に間隔をあけて設けられた複数のロータ磁石3Bを有する第二ロータ3と、を備え、前記ステータコア1Aは、前記軸線Acを囲うバックヨーク71と、該バックヨーク71から径方向内側に突出するとともに周方向に間隔をあけて複数が設けられたティース7Tと、を有し、前記ステータ磁石1Bは、前記ティース7Tの径方向内側の端部に周方向に複数が取り付けられており、前記ティース7Tにおける前記ステータ磁石1Bが取り付けられている部分が、前記ステータコア1Aにおける他の部分に着脱可能に分割されている。
上記構成によれば、磁性体に対して事後的に着磁してステータ磁石1Bを形成する場合であっても、ティース7Tにおけるステータ磁石1B(磁性体)が取り付けられている部分を1つの単位として着磁すればよい。これにより、着磁装置の寸法体格や必要とされる電力を小さく抑えることができる。その結果、より容易かつ低コストで磁気ギアード回転電機100を製造することができる。さらに、ティース7T単位でバックヨーク71を分割する必要がないことから、分割面の数を減らすことができる。これにより、組み立てる際に真円度をより容易に確保することができる。また、分割面が多い場合、当該分割面に生じるわずかな隙間に起因して騒音が生じる場合がある。しかしながら、上記構成によれば、分割面が削減されることでこのような騒音の発生も抑制することができる。
(2)第2の態様に係る磁気ギアード回転電機100では、前記ティース7Tは、前記ステータ磁石1Bが取り付けられている部分であるティース先端部73と、該ティース先端部73と前記バックヨーク71とを接続するティース本体72と、を有し、前記ティース先端部73は、前記ティース本体72に対して着脱可能である。
上記構成によれば、ティース先端部73がティース本体72に対して着脱可能であることから、着磁を行う際には、当該ティース先端部73のみを着磁装置に収容できればよい。これにより、着磁装置の寸法体格や必要とされる電力をより一層小さく抑えることができる。
(3)第3の態様に係る磁気ギアード回転電機100では、前記ティース7Tは、前記ステータ磁石1Bが取り付けられている部分であるティース先端部73と、該ティース先端部73と前記バックヨーク71とを接続するティース本体72と、を有し、前記ティース本体72は、前記ティース先端部73側の部分と前記バックヨーク71側の部分とに着脱可能に分割されている。
上記構成によれば、ティース先端部73側の部分がバックヨーク71側の部分に対して着脱可能であることから、着磁を行う際には、当該ティース先端部73側の部分のみを着磁装置に収容できればよい。これにより、着磁装置の寸法体格や必要とされる電力をより一層小さく抑えることができる。
(4)第4の態様に係る磁気ギアード回転電機100では、前記複数のステータ磁石1Bは、ハルバッハ磁石配列で配列されている。
上記構成によれば、ステータ磁石1Bがハルバッハ磁石配列で配列されている。これにより、ステータ磁石1Bが発生させる磁界強度の特定の方向成分を強くすることができる。したがって、ステータ磁石1Bとしての磁力性能が高められ、磁気ギアード回転電機100のトルクを向上させることができる。
(5)第5の態様に係るステータ1の製造方法は、軸線Acを囲うバックヨーク71と、該バックヨーク71から径方向内側に突出するとともに周方向に間隔をあけて複数が設けられたティース7Tと、前記ティース7Tの内側に周方向に間隔をあけて複数が設けられたステータ磁石1Bと、を備え、前記ティース7Tは、前記ステータ磁石1Bが取り付けられている第一部分P1と、前記ステータコア1Aにおける他の部分である第二部分P2に着脱可能に分割されているステータ1の製造方法であって、前記第一部分P1を準備する工程S1と、前記第二部分P2を準備する工程S2と、前記第一部分P1に磁性体を固定する工程S3と、前記磁性体に着磁することで前記ステータ磁石1Bを形成する工程S4と、前記第一部分P1と前記第二部分P2とを結合する工程S5と、を含む。
上記方法によれば、磁性体に着磁してステータ磁石1Bを形成する際に、ティース7Tにおけるステータ磁石1B(磁性体)が取り付けられている部分(第一部分P1)を1つの単位として着磁すればよい。これにより、着磁装置の寸法体格や必要とされる電力を小さく抑えることができる。その結果、より容易かつ低コストで磁気ギアード回転電機100を製造することができる。さらに、ティース7T単位でバックヨーク71を分割する必要がないことから、分割面の数を減らすことができる。これにより、組み立てる際に真円度をより容易に確保することができる。
100 磁気ギアード回転電機
1 ステータ
1A ステータコア
1B ステータ磁石
2 第一ロータ
21 筒部
22 支持部
2H 第一ロータ本体
2P ポールピース
3 第二ロータ
3A ロータコア
3B ロータ磁石
4 ケーシング
5 円板部
5A ケーシング内周面
6 回転軸
71 バックヨーク
72 ティース本体
73 ティース先端部
200 着磁装置
Ac 軸線
B 軸受
B1 外側軸受
B2 内側軸受
C コイル
Cm 着磁用コイル
P1 第一部分
P2 第二部分
Pc 係合凸部
Py ヨーク分割体
Rc 係合凹部
S スロット

Claims (5)

  1. ケーシングと、
    ケーシングに固定されて軸線を中心として環状をなすステータコア、該ステータコアのスロット内に設けられたコイル、及び、前記ステータコアの内側に周方向に間隔をあけて複数が設けられたステータ磁石を有するステータと、
    該ステータの内側で、前記軸線の周方向に間隔をあけて複数が設けられたポールピースを有する第一ロータと、
    該第一ロータの内側に設けられたロータコア、及び、該ロータコアに周方向に間隔をあけて設けられた複数のロータ磁石を有する第二ロータと、
    を備え、
    前記ステータコアは、
    前記軸線を囲うバックヨークと、
    該バックヨークから径方向内側に突出するとともに周方向に間隔をあけて複数が設けられたティースと、
    を有し、
    前記ステータ磁石は、前記ティースの径方向内側の端部に周方向に複数が取り付けられており、
    前記ティースにおける前記ステータ磁石が取り付けられている部分が、前記ステータコアにおける他の部分に着脱可能に分割されている磁気ギアード回転電機。
  2. 前記ティースは、
    前記ステータ磁石が取り付けられている部分であるティース先端部と、
    該ティース先端部と前記バックヨークとを接続するティース本体と、
    を有し、
    前記ティース先端部は、前記ティース本体に対して着脱可能である請求項1に記載の磁気ギアード回転電機。
  3. 前記ティースは、
    前記ステータ磁石が取り付けられている部分であるティース先端部と、
    該ティース先端部と前記バックヨークとを接続するティース本体と、
    を有し、
    前記ティース本体は、前記ティース先端部側の部分と前記バックヨーク側の部分とに着脱可能に分割されている請求項1に記載の磁気ギアード回転電機。
  4. 前記複数のステータ磁石は、ハルバッハ磁石配列で配列されている請求項1から3のいずれか一項に記載の磁気ギアード回転電機。
  5. 軸線を囲うバックヨークと、
    該バックヨークから径方向内側に突出するとともに周方向に間隔をあけて複数が設けられたティースと、
    前記ティースの内側に周方向に間隔をあけて複数が設けられたステータ磁石と、
    を備え、
    前記ティースは、前記ステータ磁石が取り付けられている第一部分と、前記ステータコアにおける他の部分である第二部分に着脱可能に分割されているステータの製造方法であって、
    前記第一部分を準備する工程と、
    前記第二部分を準備する工程と、
    前記第一部分に磁性体を固定する工程と、
    前記磁性体に着磁することで前記ステータ磁石を形成する工程と、
    前記第一部分と前記第二部分とを結合する工程と、
    を含むステータの製造方法。
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