JP2021118108A - タブリード、電池及びタブリードの製造方法 - Google Patents

タブリード、電池及びタブリードの製造方法 Download PDF

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千明 小島
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Abstract

【課題】溶着による封入袋の封止の時間を短縮することができるタブリード、電池及びタブリードの製造方法の提供。【解決手段】タブリード1は、第1の主面10Aと、前記第1の主面とは反対側の第2の主面10Bとを備えたリード導体10と、前記リード導体の第1の方向での両端部を露出しながら、前記リード導体の前記両端部の間で、前記第1の主面と、前記第2の主面と、両側面10Cとを覆う樹脂部20と、を有する。前記樹脂部は、前記第1の主面側から見たときに前記第1の主面を覆う第1の架橋部41と、前記第1の方向に垂直な第2の方向において、前記第1の架橋部の両端から外側に延びる第1の熱可塑性部42と、前記第2の主面側から見たときに前記第2の主面を覆う第2の架橋部43と、前記第2の方向において、前記第2の架橋部の両端から外側に延びる第2の熱可塑性部44と、を有する。【選択図】図2

Description

本開示は、タブリード、電池及びタブリードの製造方法に関する。
種々の分野において、腐食性を有する酸性の液体による金属の腐食を抑制することが可能な樹脂が求められている。例えば電子機器の小型化及び電力使用量の増大に伴い、軽量かつ薄型でありながらエネルギー密度の高い二次電池(例えばリチウムイオン電池など)の開発が進められている。そのような二次電池においては金属の腐食のおそれがあることから、上記のような樹脂が求められる場合がある。
特許文献1及び特許文献2には、二次電池に適用可能な電池の構成が開示されている。この電池は、正極、負極、電解液等が封入袋に封入され、正極及び負極にはそれぞれリード線が接続された構造を有する。リード線の一部は封入袋から外部に取り出されている。このリード線はタブリードと呼ばれ、リード導体の一部の領域に樹脂成形体(樹脂フィルムなど)が配置された構造を有する。樹脂成形体は封入袋とリード導体との間に生じるすき間を封止するように配置されている。
特開平11−354087号 特開2017−69120号公報
特許文献1、2に記載のタブリードによれば所期の目的は達成できるものの、溶着による封入袋の封止に要する時間が長い。
そこで、本開示は、溶着による封入袋の封止の時間を短縮することができるタブリード、電池及びタブリードの製造方法を提供することを目的とする。
本開示のタブリードは、第1の主面と、前記第1の主面とは反対側の第2の主面とを備えたリード導体と、前記リード導体の第1の方向での両端部を露出しながら、前記リード導体の前記両端部の間で、前記第1の主面と、前記第2の主面と、両側面とを覆う樹脂部と、を有する。前記樹脂部は、前記第1の主面側から見たときに前記第1の主面を覆う第1の架橋部と、前記第1の方向に垂直な第2の方向において、前記第1の架橋部の両端から外側に延びる第1の熱可塑性部と、前記第2の主面側から見たときに前記第2の主面を覆う第2の架橋部と、前記第2の方向において、前記第2の架橋部の両端から外側に延びる第2の熱可塑性部と、を有する。
本開示によれば、溶着による封入袋の封止の時間を短縮することができる。
図1は、第1の実施形態に係るタブリードを示す平面図である。 図2は、第1の実施形態に係るタブリードを示す断面図である。 図3は、第1の実施形態に係るタブリードの製造方法を示す断面図(その1)である。 図4は、第1の実施形態に係るタブリードの製造方法を示す断面図(その2)である。 図5は、第1の実施形態に係るタブリードの製造方法を示す断面図(その3)である。 図6は、第2の実施形態に係る電池の一例を示す図である。 図7は、封入袋の内部の構造を示す模式図である。 図8は、第2の実施形態に係る電池の構成例を示す図である。 図9は、第2の実施形態に電池を示す概略断面図である。 図10は、参考例に係るタブリードを示す断面図である。
実施するための形態について、以下に説明する。
[本開示の実施形態の説明]
〔1〕 本開示の一態様に係るタブリードは、第1の主面と、前記第1の主面とは反対側の第2の主面とを備えたリード導体と、前記リード導体の第1の方向での両端部を露出しながら、前記リード導体の前記両端部の間で、前記第1の主面と、前記第2の主面と、両側面とを覆う樹脂部と、を有し、前記樹脂部は、前記第1の主面側から見たときに前記第1の主面を覆う第1の架橋部と、前記第1の方向に垂直な第2の方向において、前記第1の架橋部の両端から外側に延びる第1の熱可塑性部と、前記第2の主面側から見たときに前記第2の主面を覆う第2の架橋部と、前記第2の方向において、前記第2の架橋部の両端から外側に延びる第2の熱可塑性部と、を有する。
樹脂部に、第1の架橋部及び第2の架橋部が含まれる。第1の架橋部及び第2の架橋部は優れた耐熱性を有するため、溶着による封入袋の封止の際に、タブリードに一定の形状を保持することができる。また、封止の際には、第1の架橋部及び第2の架橋部の軟化温度未満の温度でも第1の熱可塑性部及び第2の熱可塑性部が軟化するため、封止に要する時間を短縮することができる。
〔2〕 前記第1の架橋部は、前記第1の主面側から見たときに前記第2の方向で前記第1の主面からはみ出し、前記第2の架橋部は、前記第2の主面側から見たときに前記第2の方向で前記第2の主面からはみ出す。リード導体にバリが発生している場合でも、第1の架橋部の第1の主面からはみ出す部分と、第2の架橋部の第の主面からはみ出す部分とが、バリの樹脂部の貫通等を防止することができる。
〔3〕 前記第1の架橋部の前記第1の主面からはみ出す部分の前記第2の方向での長さは、0.1mm以上であり、前記第2の架橋部の前記第2の主面からはみ出す部分の前記第2の方向での長さは、0.1mm以上である。バリの樹脂部の貫通等をより確実に防止することができる。
〔4〕 前記第1の架橋部の前記第1の主面からはみ出す部分の前記第2の方向での長さは、前記第1の熱可塑性部の前記第2の方向での長さの50%以下であり、前記第2の架橋部の前記第2の主面からはみ出す部分の前記第2の方向での長さは、前記第2の熱可塑性部の前記第2の方向での長さの50%以下である。第1の熱可塑性部及び第2の熱可塑性部を十分に確保することで、封止の時間を短縮しやすい。
〔5〕 前記樹脂部は、前記リード導体と重なり、前記第1の主面及び前記第2の主面と平行な表面を有する第1の平坦部と、前記第2の方向で前記リード導体から離間し、前記第1の主面及び前記第2の主面と平行な表面を有する第2の平坦部と、前記第1の平坦部と前記第2の平坦部とを繋ぎ、前記第1の主面及び前記第2の主面に対して傾斜した表面を有する傾斜部と、を有し、前記第1の架橋部及び前記第2の架橋部は、前記第1の平坦部から前記傾斜部にかけて形成されている。リード導体にバリが発生している場合でも、バリの樹脂部の貫通等を防止することができる。
〔6〕 前記第1の架橋部の表面のゲル分率は、前記第1の熱可塑性部の表面のゲル分率より高く、前記第2の架橋部の表面のゲル分率は、前記第2の熱可塑性部の表面のゲル分率より高い。第1の熱可塑性部や第2の熱可塑性部に架橋した部分が含まれていたとしても、封止に要する時間を短縮することができる。
〔7〕 前記樹脂部は、前記第1の架橋部及び前記第1の熱可塑性部を含む第1の樹脂フィルムと、前記第2の架橋部及び前記第2の熱可塑性部を含む第2の樹脂フィルムと、を有し、前記リード導体は前記第1の樹脂フィルムと前記第2の樹脂フィルムとの間に挟まれており、前記第1の熱可塑性部及び前記第2の熱可塑性部は非架橋部であり、前記第1の架橋部は、前記第1の主面側から見たときに前記第2の方向で前記第1の主面からはみ出し、前記第2の架橋部は、前記第2の主面側から見たときに前記第2の方向で前記第2の主面からはみ出す。
〔8〕 本開示の他の一態様に係る電池は、包材と、前記包材に収容された発電素子と、前記発電素子の電極に接続された、〔1〕から〔7〕のいずれかに記載のタブリードと、を有し、前記リード導体及び前記樹脂部の前記第1の方向の一端が前記包材の外側に配置されている。
〔9〕 本開示の他の一態様に係るタブリードの製造方法は、第1の主面と、前記第1の主面とは反対側の第2の主面とを備えたリード導体を準備する工程と、前記リード導体の第1の方向での両端部を露出しながら、前記リード導体の前記両端部の間で、前記第1の主面と、前記第2の主面と、両側面とを覆う樹脂部を形成する工程と、前記樹脂部の前記第1の主面側の表面に選択的に照射を行うことにより、前記第1の主面側から見たときに前記第1の主面を覆う第1の架橋部と、前記第1の方向に垂直な第2の方向において、前記第1の架橋部の両端から外側に延びる第1の熱可塑性部とを形成する工程と、前記樹脂部の前記第2の主面側の表面に選択的に照射を行うことにより、前記第2の主面側から見たときに前記第2の主面を覆う第2の架橋部と、前記第2の方向において、前記第2の架橋部の両端から外側に延びる第2の熱可塑性部とを形成する工程と、を有する。
[本開示の実施形態の詳細]
以下、本開示の実施形態について詳細に説明するが、本実施形態はこれらに限定されるものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省くことがある。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態について説明する。第1の実施形態はタブリードに関する。
[タブリード]
図1は、第1の実施形態に係るタブリードを示す平面図である。図2は、第1の実施形態に係るタブリードを示す断面図である。図2は、図1中のI−I線に沿った断面図に相当する。
図1及び図2に示すように、第1の実施形態に係るタブリード1は、リード導体10と、樹脂部20とを有する。リード導体10は、第1の主面10Aと、第1の主面10Aとは反対側の第2の主面10Bとを備える。リード導体10は、例えば、矩形の平面形状を有する。本明細書及び図面では、リード導体10の平面形状において、互いに平行な一組の辺が延びる方向をX方向、互いに平行な他の一組の辺が延びる方向をY方向、第1の主面10Aの法線方向をZ方向とする。X方向の寸法が、Y方向の寸法より大きくても小さくてもよく、Y方向の寸法と同一であってもよい。X方向は第1の方向の一例であり、Y方向は第2の方向の一例である。樹脂部20は、リード導体10のX方向での両端部を露出しながら、これら両端部の間で、第1の主面10Aと、第2の主面10Bと、両側面10Cとを覆う。
[リード導体]
リード導体10は、例えば、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、アルミニウム合金、ニッケル合金、ニッケルめっき銅又はニッケルクラッド銅などで形成される。なお、例えば、リチウムイオン電池やリチウムイオンキャパシタでは、正極側のリード導体10に、アルミニウム又はアルミニウム合金が使用され、負極側のリード導体に、ニッケル、ニッケル合金又はニッケルめっきを施した銅などが使用される。
リード導体10は接着性を高めるための表面処理が行われていてもよく、表面が未処理であってもよい。樹脂部20に用いられる樹脂成形体は、表面未処理アルミニウム導体に対して充分に高い接着性を有する。従って、リード導体10が表面未処理アルミニウム導体であってもよい。この場合、リード導体10を構成する金属(表面未処理アルミニウム導体)に樹脂部20が直接接触するように、樹脂部20を配置したタブリード1を得ることができる。表面処理としてはクロメート処理などが挙げられる。
リード導体10は帯状の形状を有し、その寸法は必要に応じて適宜設定される。例えば、リード導体10の厚さは0.05mm以上1.5mm以下、X方向の長さは1mm以上100mm以下、Y方向の長さ1mm以上60mm以下である。このようなリード導体10は、例えば厚さが0.05mm以上1.0mm以下の金属箔を所定の大きさにカットすることにより作製することができる。
[樹脂部]
図2に示すように、樹脂部20は、例えば、樹脂成分からなるマトリクス15と、マトリクス15中に分散した受酸剤の粒子16とを有する。樹脂部20は、リード導体10のX方向の両端部を含む領域を除く、X方向の一部の領域の外周側を覆うように配置される。リード導体10のX方向の両端部は、電極や端子などの導電部位と電気的に接続されるため、樹脂部20が形成されず露出された状態である。樹脂部20は、上記両端部以外の一部の領域において、その外周側を覆うように配置される。樹脂部20は、例えばリード導体10を挟むようにして互いに貼り合わされた2枚の樹脂フィルム(樹脂成形体に相当)21,22を有する。樹脂フィルム21,22のY方向の寸法はリード導体10のY方向の寸法より大きく、これにより封止性を高めている。例えば、樹脂フィルム21,22の厚さは30μm以上200μm以下、X方向の長さは2mm以上20mm以下、Y方向の長さは3mm以上110mm以下である。
樹脂部20は、リード導体10と重なり、リード導体10の第1の主面10A及び第2の主面10Bと平行な表面を有する第1の平坦部31と、Y方向でリード導体10から離間し、第1の主面10A及び第2の主面10Bと平行な表面を有する第2の平坦部32とを有する。樹脂部20は、更に、第1の平坦部31と第2の平坦部32とを繋ぎ、第1の主面10A及び第2の主面10Bに対して傾斜した表面を有する傾斜部33を有する。第1の平坦部31と第2の平坦部32との間で、樹脂フィルム21,22は同一の厚さを有している。第1の平坦部31では、樹脂フィルム21と樹脂フィルム22との間にリード導体10が挟まれ、第2の平坦部32では、樹脂フィルム21,22が互いに直接接触している。従って、タブリード1の第1の平坦部31に対応する部分の厚さは、第2の平坦部32に対応する部分の厚さよりもリード導体10の分だけ大きい。傾斜部33の表面は、このような厚さの相違に起因して傾斜している。
なお、本実施形態における「平行」とは、厳密な意味での平行を意味するものではなく、社会通念上、平行とみなすことができる程度に第1の主面10Aと第2の主面20Aとが並んでいればよい。また、本実施形態における「同一の厚さ」とは、厳密な意味で厚さが同一であることを意味するものではなく、社会通念上、厚さが同一であるとみなすことができる程度に厚さが近ければよい。例えば、製造ばらつき等に起因して、2面の間に若干の傾きが生じていたり、厚さに若干の相違が生じていたりしてもよい。
樹脂フィルム21,22は、例えば、樹脂成分と受酸剤とを含む樹脂組成物からなる樹脂成形体である。なお、樹脂成形体の形態は、必ずしもフィルム状態でなくてもよい。例えば、リード導体10上の周囲に樹脂組成物を塗布又は押出成形することにより形成されるシームレスな樹脂部であってもよい。フィルムを使用する場合、単一のフィルムをリード導体10に巻きつけて樹脂部20を形成することも可能である。
[樹脂成分]
樹脂成分はポリオレフィン樹脂に酸含有基が導入された酸基含有ポリオレフィン樹脂を含有する。ポリオレフィン樹脂とは、ラジカル重合性不飽和二重結合を有するオレフィン系単量体を重合又は共重合させてなる合成樹脂である。オレフィン系単量体としては、特に限定されず、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテンなどのα−オレフィンや、ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエンなどが挙げられる。オレフィン系単量体は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
ポリオレフィン樹脂としては、特に限定されず、例えば、エチレンの単独重合体(ポリエチレン)、エチレン成分を50質量%超含有する、エチレンとエチレン以外のα−オレフィンとの共重合体などのポリエチレン系樹脂、プロピレンの単独重合体(ポリプロピレン)、プロピレン成分を50質量%超含有する、プロピレンとプロピレン以外のα−オレフィンとの共重合体などのポリプロピレン系樹脂、ブテンの単独重合体(ポリブテン)、ブタジエンやイソプレンなどの共役ジエンの単独重合体又は共重合体などが挙げられる。
酸基含有ポリオレフィン樹脂としては、特に限定されないが、ポリオレフィン樹脂が不飽和カルボン酸で変性されてなる不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン樹脂が好ましい。上記不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、ケイヒ酸、イタコン酸、シトラコン酸、フマール酸の他に、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸などの不飽和カルボン酸無水物が挙げられる。このうち、リード導体10と樹脂部20との間の接着性などの観点から、マレイン酸又は無水マレイン酸が好ましい。
酸基含有ポリオレフィン樹脂は、酸変性により導入される酸性基以外の極性基を含有する成分と、非極性の成分とを有していてもよい。極性基を含有する成分と、非極性の成分とが共重合して主鎖が構成されていてもよい。非極性の成分からなる主鎖に極性基を有する成分がグラフトされていてもよい。酸基含有ポリオレフィン樹脂中において、極性基を含有する成分と、非極性の成分とが規則的に導入されていてもよいし、不規則に導入されていてもよい。上記極性基としては、特に限定するものではないが、例えば、アルコキシ基、エポキシ基、カルボキシル基、水酸基、無水マレイン酸基、イソシアネート基、アルデヒド基などが挙げられる。
酸基含有ポリオレフィン樹脂としては、(無水)マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂が好ましい。(無水)マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂はリード導体10に対する接着性を有し、封止性に優れる。(無水)マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂は、ポリオレフィン樹脂に(無水)マレイン酸がグラフト重合されている。(無水)マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂としては、(無水)マレイン酸変性ポリエチレン樹脂、(無水)マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂が挙げられる。なかでも酸基含有ポリオレフィン樹脂が、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、及びポリプロピレンとエチレン−メタアクリル酸共重合体との組合せのうち少なくともいずれか一方を含むのが好ましい。
酸基含有ポリオレフィン樹脂は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。上記樹脂成分は酸基含有ポリオレフィン樹脂と、酸基を含有しない未変性のポリオレフィン樹脂との両方を含有していてもよい。
例えば、好ましくは、樹脂成分は0.05質量%以上5質量%以下の酸基含有部位を有する。ここで「酸基含有部位」とは、樹脂の高分子鎖内に酸基を含有する部位が化学的に結合したもの、及び遊離カルボン酸などの遊離の酸が含まれる。金属材料に対する樹脂の接着性を高める観点からは、樹脂の高分子鎖内に酸基を含有する部位が化学的に結合したものであるのが好ましい。また、酸基含有部位の「酸基」には、カルボン酸やスルホン酸などの酸基のみならず、無水ジカルボン酸などの酸無水物基も含まれる。
酸基含有部位の量は、例えば核磁気共鳴(nuclear magnetic resonance:NMR)スペクトルの公知の分析方法に基づいて算出することができる。酸基含有部位の量は、ポリオレフィン樹脂全体の量に対する、変性のために配合された酸の配合量から算出することもできる。例えば、無水マレイン酸により、ポリエチレン又はポリプロピレンなどのポリオレフィンを変性した無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂の場合、ポリオレフィン部分に対する無水マレイン酸の比率をNMRスペクトルから算出することができる。上記無水マレイン酸の比率は、フーリエ変換赤外分光計(Fourier transform infrared spectrometer:FT−IR)により、1700cm−1近傍において検出されるカルボニル部位由来のピークの強度に基づいて定量的に算出することもできる。
樹脂成分が酸基含有ポリオレフィン樹脂と、酸基を含有しない未変性のポリオレフィン樹脂との混合物の場合、酸基含有部位の量は、未変性ポリオレフィン樹脂も含めたポリオレフィン樹脂全体における酸基含有部位の割合として算出することができる。
例えば、好ましくは、樹脂成分全体における酸基含有部位の割合は0.05質量%以上5質量%以下である。樹脂成分全体における酸基含有部位の割合が0.05質量%以上であることにより、金属材料に対する樹脂成分の接着性を充分なレベルに維持することができる。樹脂成分全体における酸基含有部位の割合が5質量%以下であることにより、成形性の低下を抑制することができる。下限はより好ましくは0.1質量%、更に好ましくは0.5質量%である。上限はより好ましくは4質量%、更に好ましくは3質量%である。
[受酸剤]
上記樹脂組成物は受酸剤を含む。受酸剤はマグネシウム及びカルシウムの少なくともいずれか一方を含有する無機化合物である。
受酸剤としては、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、ハイドロタルサイト(代表的な組成として、Mgl2(OH)16CO・4HOなど)などのマグネシウム化合物及び炭酸カルシウムなどのカルシウム化合物などが挙げられる。取扱性の容易さから、弱塩基性の化合物であるのが好ましい。
例えば、受酸剤の粒子16の粒径は5μm以下である。本明細書において、受酸剤の粒径は平均粒子径を意味する。粒径が5μm以下の細かい粒子であることで、樹脂組成物中に良好な状態で分散することができる。受酸剤の粒径は、好ましくは4μm以下、より好ましくは3μm以下である。
受酸剤の量は、樹脂成分100質量部当たり1質量部以上20質量部以下である。樹脂成分100質量部当たり1質量部以上の受酸剤を含むことにより、酸捕捉機能が充分に発揮され、リード導体10と樹脂部20との間の剥離のリスクが低減される。また受酸剤の量が樹脂成分100質量部当たり20質量部以下であることで、樹脂組成物の成形性の低下を抑制することができる。なお粒径は、レーザー回折法により粒子径を測定し、その平均値を算出することで求めることができる。
[樹脂組成物及び樹脂フィルム]
樹脂フィルム21,22を形成するための樹脂組成物は、上記酸基含有ポリオレフィン樹脂を含有する樹脂成分からなるマトリクス15に受酸剤の粒子16が分散された分散体である。樹脂組成物は、未硬化の樹脂成分に上記受酸剤を添加し、混合することにより調製される。
ベース樹脂となる樹脂成分に受酸剤を添加する方法は特に限定されない。例としては、バッチ式(一定量のバッチごとに受酸剤をベース樹脂に添加して混合する方法)、あるいは連続式(一定量の受酸剤をベース樹脂に連続的に添加して混合する方法)などの添加方法が挙げられる。
樹脂成分に対する受酸剤の分散度合いについては、例えば受酸剤を樹脂成分100質量部当たり1.0質量部添加して厚さが50μmの樹脂フィルム21,22を成形したときに、目視にて透明であると判断することができ、受酸剤の凝集粒子が見られない状態の分散度合いとすることが好ましい。
樹脂組成物には、上記のベース樹脂となる樹脂成分と受酸剤以外に、必要に応じて、難燃剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、滑剤、着色剤等の各種添加剤を混合してもよい。
樹脂フィルム21,22は以下のようにして作製することができる。まずベース樹脂となる樹脂成分に対し、受酸剤と、必要な添加剤とを添加して混合することにより樹脂組成物を調製する。混合はオープンロール、加圧ニーダー、単軸混合機、2軸混合機などの混合装置を用いて行うことができる。押出成形機などの成形装置を用いて、得られた樹脂組成物を所望の厚みに成形することにより樹脂フィルム21,22を作製する。得られた樹脂フィルム21,22は、図2に示すように、樹脂成分のマトリクス15中に、受酸剤の粒子16が満遍なく分散された構造を有する。
[架橋部、熱可塑性部]
樹脂部20は、第1の主面10A側から見たときに第1の主面10Aを覆う架橋部41を有する。架橋部41は、第1の主面10A側から見たときにY方向で第1の主面10Aからはみ出しており、樹脂フィルム21の第1の平坦部31から傾斜部33にかけて形成されている。樹脂部20は、Y方向において架橋部41の両端から外側に延びる熱可塑性部42を有する。樹脂部20は、第2の主面10B側から見たときに第2の主面10Bを覆う架橋部43を有する。架橋部43は、第2の主面10B側から見たときにY方向で第2の主面10Bからはみ出しており、樹脂フィルム22の第1の平坦部31から傾斜部33にかけて形成されている。図2に示すように、架橋部41,43の端部は、傾斜部33にあることが好ましい。樹脂部20は、Y方向において架橋部43の両端から外側に延びる熱可塑性部44を有する。架橋部41,43は樹脂フィルム21,22の表面における上記樹脂成分の架橋により形成されており、熱可塑性部42,44は樹脂フィルム21,22の表面において上記樹脂成分に架橋が生じていない非架橋部である。例えば、熱可塑性部42の軟化温度は架橋部41の軟化温度より低く、熱可塑性部44の軟化温度は架橋部43の軟化温度より低い。また、架橋部41の表面のゲル分率は熱可塑性部42の表面のゲル分率より高く、架橋部43の表面のゲル分率は熱可塑性部44の表面のゲル分率より高い。例えば、架橋部41,43のゲル分率は20%以上90%以下であり、熱可塑性部44のゲル分率は0%である。
架橋部41,43は架橋により、熱可塑性部42,44よりも耐熱性を高められている。すなわち、タブリード1は非水電解質電池等に用いられるところ、詳細は後述するが、電池パックと一体化する際の加熱において、熱可塑性部42,44が軟化する一方で、架橋部41,43は軟化しない。例えば、架橋部41,43の200℃での熱機械分析装置(thermomechanical analyzer:TMA)による測定では、加熱変形残率が30%以上である。
図2に示すタブリード1においては樹脂フィルム21,22がそれぞれ単層構造で示されているが、単層の樹脂フィルム21及び樹脂フィルム22の代わりに、複数の樹脂フィルムを含む積層体を使用してもよい。例えば、樹脂フィルム21,22として、無水マレイン酸変性低密度ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン樹脂からなる第1の層と、低密度ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂からなる第2の層とを貼り合わせた2層構造のものを用いることができる。そして、第2の層に選択的な照射を施すことで架橋部41,43を形成することができる。
このように構成されたタブリード1によれば、架橋部41,43が優れた耐熱性を有するため、溶着による封入袋の封止の際に、タブリード1に一定の形状を保持することができる。また、この封止の際には、架橋部41,43の軟化温度未満の温度でも熱可塑性部42,44が軟化するため、封止に要する時間を短縮することができる。
なお、リード導体10の角部にバリが発生していることがある。本実施形態では、架橋部41が、第1の主面10A側から見たときにY方向で第1の主面10Aからはみ出しており、樹脂フィルム21の第1の平坦部31から傾斜部33にかけて形成されている。また、架橋部43が、第2の主面10B側から見たときにY方向で第2の主面10Bからはみ出しており、樹脂フィルム22の第1の平坦部31から傾斜部33にかけて形成されている。従って、リード導体10の角部にバリが発生していたとしても、バリは平面視で架橋部41,43の内側に位置し、バリが樹脂部20を貫通したり、樹脂部20の厚さが不足したりすることを防止することができる。
バリの影響を抑制する観点から、架橋部41,43の第1の主面10A,第2の主面10Bからはみ出す部分のY方向での長さは、好ましくは0.1mm以上であり、より好ましくは0.5mm以上である。その一方で、架橋部41,43の第1の主面10A,第2の主面10Bから大きくはみ出すほど、ヒートシールの進行が妨げられやすくなる。ヒートシールを効果的に進行させ、封止の時間をより確実に短縮する観点から、架橋部41,43の第1の主面10A,第2の主面10Bからはみ出す部分のY方向での長さは、好ましくは熱可塑性部42,44のY方向での長さの50%以下であり、より好ましくは30%以下である。
熱可塑性部42,44の表面の全体が完全に非架橋である必要はなく、架橋した部分が含まれていても、熱可塑性部42,44の軟化温度が架橋部41,43の軟化温度より低ければ、一定の効果を得ることができる。
[タブリードの製造方法]
次に、タブリード1の製造方法について説明する。図3〜図5は、タブリード1の製造方法を示す断面図である。
まず、図3に示すように、樹脂フィルム21,22を準備し、リード導体10を挟むようにして樹脂フィルム21,22を互いに貼り合わせる。
次いで、図4に示すように、鉛等のマスク51を用いて樹脂フィルム21にガンマ線を照射し、鉛等のマスク52を用いて樹脂フィルム22にガンマ線を照射する。マスク51は、熱可塑性部42を形成する予定の領域を覆いつつ、架橋部41を形成する予定の領域を露出する開口部51Aを有する。マスク52は、熱可塑性部42を形成する予定の領域を覆いつつ、架橋部43を形成する予定の領域を露出する開口部52Aを有する。
ガンマ線の照射により樹脂フィルム21,22の一部が架橋し、図5に示すように、架橋部41,43が形成されるとともに、非架橋部である熱可塑性部42,44が得られる。
このような方法により、タブリード1を製造することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、第1の実施形態に係るタブリード1を用いた封入袋型の非水電解質電池に関する。
[電池]
図6は、第2の実施形態に係る電池の一例を示す図である。図7は、封入袋の内部の構造を示す模式図である。図8は、第2の実施形態に係る電池の構成例を示す図である。図9は、第2の実施形態に係る電池を示す概略断面図である。
図6〜図8に示すように、第2の実施形態に係る非水電解質電池100の内部においては、正極105aと負極105bとがセパレータ106を挟んで重ね合わされている。正極105aに対しては、正極用タブリード101aのリード導体110aが溶接等により接合されている。負極105bに対しては、負極用タブリード101bのリード導体110bが溶接等により接合されている。正極用タブリード101a及び負極用タブリード101bの一部(正極105a及び負極105bとは反対側の一部)が封入袋111の外部に突出するように、正極105aと、負極105bと、セパレータ106と、正極用タブリード101aと、負極用タブリード101bとを含む組立体130が封入袋111内に収容されている。封入袋111は包材の一例であり、正極105aと、負極105bと、セパレータ106とが発電素子に含まれる。
タブリード101a,101bには、上記のタブリード1が用いられる。すなわち、タブリード101aは、架橋部41,43に相当する架橋部と熱可塑性部42,44に相当する熱可塑性部とを備えた樹脂部120aを有する。また、タブリード101bは、架橋部41,43に相当する架橋部145と熱可塑性部42,44に相当する熱可塑性部とを備えた樹脂部120bを有する。図9に示すように、樹脂部120a,120bは、マトリクス15と同様のマトリクス215と、粒子16と同様の受酸剤の粒子216とを含む。
封入袋111内には、電解液が注入されている。外部に取り出されたリード導体110a,110bを挟み、封入袋111の開口部に配置されたタブリード101a,101bの樹脂部120a,120bと重なるようにして封入袋111の開口部がヒートシールされている。リード導体110a,110b及び樹脂部120a,120bのX方向の一端が封入袋111の外側に配置されている。
図9に示すように、封入袋111は、アルミニウム箔等の金属層109と、金属層109の外側の外側層107と、金属層109の内側の内側層108との積層構造を有する。外側層107は樹脂層であり、保護層として機能する。内側層108はヒートシール性を有する樹脂層である。例えば、外側層107にはポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate:PET)フィルムが用いられ、内側層108にはポリエチレンなどの熱可塑性フィルムが用いられる。封入袋111は封止部104において封止されている。
封入袋111の開口部のヒートシールは、熱可塑性部の軟化温度以上、かつ架橋部の軟化温度未満の温度で、例えば熱間プレス機を用いた溶着により行われる。この溶着では、熱可塑性部と内側層108とが熱により軟化する。そして、軟化後に冷却されると、熱可塑性部と内側層108とが強固に密着する。樹脂部120a,120bに熱可塑性部42,44に相当する熱可塑性部が設けられず、樹脂部120a,120bの表面の全体が架橋されていると、樹脂部120a,120bが軟化しにくく、ヒートシールに要する時間が長くなったり、温度が高くなったりする。これに対し、タブリード101a,101bでは、架橋部の軟化温度未満の温度でも、熱可塑性部の表面が溶融するため、ヒートシールに要する時間を短縮することができる。
正極105a、負極105bはそれぞれ板状の形状を有する。正極105a、負極105bを板状にすることにより、非水電解質電池100の薄型化が達成される。正極105a及び負極105bは、集電体とよばれる金属箔やエキスパンテッドメタル等の金属基材上に活物質層が形成された構造を有する。正極用タブリード101aと正極105aとの接合方法、及び負極用タブリード101bと負極105bとの接合方法は特に限定されないが、スポット溶接や、超音波溶接等で接合する方法が好ましく利用できる。
正極用タブリード101aには非常に高い電位がかかるために、高電位で溶解しない材質のものが望ましい。そのためリード導体110aの材質としては、アルミニウムもしくはチタン又はこれらの金属の合金が好ましく利用できる。特にアルミニウム又はアルミニウム合金が好ましい。
負極用タブリード101bにおいては、過充電でリード導体110bの表面にリチウムが析出する場合がある。また、過放電では電位が高くなる。従って、リード導体110bとしては、リチウムと反応しにくく、かつ高電位で溶解しにくい材質のものが好ましい。以上の観点から、リード導体110bの材質としては、ニッケルもしくは銅又はこれらの金属の合金が好ましく利用できる。特にニッケル又はニッケル合金が好ましい。
タブリード101a,101bの樹脂部120a,120bは、封入袋111の開口部に配置される。樹脂部120a,120bは上述の樹脂成形体からなる。樹脂部120a,120bは封入袋111の内層フィルムに融着してシール性の低下を防止すると共に、封入袋111の金属層109とリード導体110a又はリード導体110bとの間を電気的に絶縁する機能を有している。
[封止時間]
次に、タブリード1の封止に要する時間について、参考例と比較しながら説明する。図10は、参考例に係るタブリードを示す断面図である。
図10に示すように、参考例に係るタブリード201は、リード導体10と、樹脂部220とを有する。樹脂部220の材料は樹脂部20の材料と同一であり、樹脂部220は、タブリード1と同様に、第1の平坦部31と、第2の平坦部32と、傾斜部33とを有する。樹脂部220は、樹脂フィルム21の表面の全体にわたって形成された架橋部241と、樹脂フィルム22の表面の全体にわたって形成された架橋部243とを有する。つまり、樹脂部220では、樹脂フィルム21,22の表面の全体が架橋されている。タブリード201の他の構成はタブリード1と同様である。
タブリード1及び201を含む非水電解質電池を製造するとし、この時、熱間プレス機を用いて封入袋の封止を行うとする。熱間プレス機は、ヒータと、封入袋に接してヒータの熱を封入袋に伝達するラバーとを有する。ラバーの封入袋に接する表面の温度(表面温度)はヒータの設定温度よりも低くなる。表1に、タブリード201におけるヒータの設定温度と、ラバーの表面温度と、封止に要する時間との関係を示す。表2に、タブリード1におけるヒータの設定温度と、ラバーの表面温度と、封止に要する時間との関係を示す。表1及び表2中の時間の欄の「−」印は、時間をかけても封止できないことを示す。
Figure 2021118108
Figure 2021118108
表1及び表2に示すように、タブリード1によれば、タブリード201よりも低温でも、封入袋の封止を行うことができる。また、ヒータの設定温度及びラバーの表面温度が同一であれば、タブリード1によれば、タブリード201よりも短時間で封入袋の封止を行うことができる。
以上、実施形態について詳述したが、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。
1:タブリード
10:リード導体
10A:第1の主面
10B:第2の主面
10C:側面
15:マトリクス
16:粒子
20:樹脂部
21、22:樹脂フィルム
31:第1の平坦部
32:第2の平坦部
33:傾斜部
41、43:架橋部
42、44:熱可塑性部
51、52:マスク
51A、52A:開口部
100:非水電解質電池
101a:正極用タブリード
101b:負極用タブリード
104:封止部
105a:正極
105b:負極
106:セパレータ
107:外側層
108:内側層
109:金属層
110a、110b:リード導体
111:封入袋
110a、110b:リード導体
120a、120b:樹脂部
130:組立体
145:架橋部
201:タブリード
215:マトリクス
216:粒子
220:樹脂部
241、243:架橋部

Claims (9)

  1. 第1の主面と、前記第1の主面とは反対側の第2の主面とを備えたリード導体と、
    前記リード導体の第1の方向での両端部を露出しながら、前記リード導体の前記両端部の間で、前記第1の主面と、前記第2の主面と、両側面とを覆う樹脂部と、
    を有し、
    前記樹脂部は、
    前記第1の主面側から見たときに前記第1の主面を覆う第1の架橋部と、
    前記第1の方向に垂直な第2の方向において、前記第1の架橋部の両端から外側に延びる第1の熱可塑性部と、
    前記第2の主面側から見たときに前記第2の主面を覆う第2の架橋部と、
    前記第2の方向において、前記第2の架橋部の両端から外側に延びる第2の熱可塑性部と、
    を有する、タブリード。
  2. 前記第1の架橋部は、前記第1の主面側から見たときに前記第2の方向で前記第1の主面からはみ出し、
    前記第2の架橋部は、前記第2の主面側から見たときに前記第2の方向で前記第2の主面からはみ出す、請求項1に記載のタブリード。
  3. 前記第1の架橋部の前記第1の主面からはみ出す部分の前記第2の方向での長さは、0.1mm以上であり、
    前記第2の架橋部の前記第2の主面からはみ出す部分の前記第2の方向での長さは、0.1mm以上である、請求項2に記載のタブリード。
  4. 前記第1の架橋部の前記第1の主面からはみ出す部分の前記第2の方向での長さは、前記第1の熱可塑性部の前記第2の方向での長さの50%以下であり、
    前記第2の架橋部の前記第2の主面からはみ出す部分の前記第2の方向での長さは、前記第2の熱可塑性部の前記第2の方向での長さの50%以下である、請求項2又は請求項3に記載のタブリード。
  5. 前記樹脂部は、
    前記リード導体と重なり、前記第1の主面及び前記第2の主面と平行な表面を有する第1の平坦部と、
    前記第2の方向で前記リード導体から離間し、前記第1の主面及び前記第2の主面と平行な表面を有する第2の平坦部と、
    前記第1の平坦部と前記第2の平坦部とを繋ぎ、前記第1の主面及び前記第2の主面に対して傾斜した表面を有する傾斜部と、
    を有し、
    前記第1の架橋部及び前記第2の架橋部は、前記第1の平坦部から前記傾斜部にかけて形成されている、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のタブリード。
  6. 前記第1の架橋部の表面のゲル分率は、前記第1の熱可塑性部の表面のゲル分率より高く、
    前記第2の架橋部の表面のゲル分率は、前記第2の熱可塑性部の表面のゲル分率より高い、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のタブリード。
  7. 前記樹脂部は、
    前記第1の架橋部及び前記第1の熱可塑性部を含む第1の樹脂フィルムと、
    前記第2の架橋部及び前記第2の熱可塑性部を含む第2の樹脂フィルムと、
    を有し、
    前記リード導体は前記第1の樹脂フィルムと前記第2の樹脂フィルムとの間に挟まれており、
    前記第1の熱可塑性部及び前記第2の熱可塑性部は非架橋部であり、
    前記第1の架橋部は、前記第1の主面側から見たときに前記第2の方向で前記第1の主面からはみ出し、
    前記第2の架橋部は、前記第2の主面側から見たときに前記第2の方向で前記第2の主面からはみ出す、請求項1に記載のタブリード。
  8. 包材と、
    前記包材に収容された発電素子と、
    前記発電素子の電極に接続された、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のタブリードと、
    を有し、
    前記リード導体及び前記樹脂部の前記第1の方向の一端が前記包材の外側に配置されている、電池。
  9. 第1の主面と、前記第1の主面とは反対側の第2の主面とを備えたリード導体を準備する工程と、
    前記リード導体の第1の方向での両端部を露出しながら、前記リード導体の前記両端部の間で、前記第1の主面と、前記第2の主面と、両側面とを覆う樹脂部を形成する工程と、
    前記樹脂部の前記第1の主面側の表面に選択的に照射を行うことにより、前記第1の主面側から見たときに前記第1の主面を覆う第1の架橋部と、前記第1の方向に垂直な第2の方向において、前記第1の架橋部の両端から外側に延びる第1の熱可塑性部とを形成する工程と、
    前記樹脂部の前記第2の主面側の表面に選択的に照射を行うことにより、前記第2の主面側から見たときに前記第2の主面を覆う第2の架橋部と、前記第2の方向において、前記第2の架橋部の両端から外側に延びる第2の熱可塑性部とを形成する工程と、
    を有する、タブリードの製造方法。
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