JP2021116766A - クランクケース - Google Patents
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Abstract
【課題】クランクケースの重量の増加を抑制し且つ剛性を高める。【解決手段】クランクケース10は、クランクジャーナルを回転自在に支持するジャーナル軸受15A〜15Eと、ジャーナル軸受15A〜15Eの上部に設けられた上部隔壁30A〜30Cと、ジャーナル軸受15A〜15Eの下部に設けられた下部隔壁と、を備え、上部隔壁30A〜30C及び下部隔壁は、二股に分かれる形状を有する。【選択図】図2
Description
本発明は、クランクケースに関する。
従来、クランクケースにおいて、シリンダボアを有するシリンダブロックと、クランク室の上半部を形成する上部クランクケースを一体成形した構造(クランクケース一体型シリンダブロック)が知られている。例えば、特許文献1では、クランクケースは、上部クランクケースと、上部クランクケースに組み合わされる下部クランクケースと、を備える。上部クランクケースは、複数のシリンダボアに対応する複数のクランク室を仕切る上部隔壁を備える。下部クランクケースは、上部隔壁に対向する下部隔壁を備える。クランク軸は、ピストンに対応させた偏心軸であるクランクピンと、クランクピンの両脇に配置されたクランクジャーナルと、クランクピンとクランクジャーナルとを繋げるクランクウェブと、を備える。クランクケースは、クランクジャーナルを回転自在に支持するジャーナル軸受を備える。上部隔壁は、ジャーナル軸受を構成する軸受下半部を有する。下部隔壁は、軸受上半部とともにジャーナル軸受を構成する軸受下半部を有する。
ところで、ジャーナル軸受にはピストンの動きによって負荷がかかる。そのため、ジャーナル軸受(クランクケース)には高い剛性が要求される。クランクケースの高剛性化のためには、ジャーナル軸受の隔壁(上部隔壁及び下部隔壁等)を厚肉化することが考えられる。しかし、隔壁を単に厚肉化したのではクランクケースの重量が増加する可能性がある。
そこで本発明は、クランクケースの重量の増加を抑制し且つ剛性を高めることを目的とする。
上記課題の解決手段として、本発明の態様は以下の構成を有する。
(1)本発明の態様に係るクランクケースは、クランクジャーナルを回転自在に支持するジャーナル軸受(15A〜15E)と、前記ジャーナル軸受(15A〜15E)の上部に設けられた上部隔壁(30A〜30C)と、前記ジャーナル軸受(15A〜15E)の下部に設けられた下部隔壁(40A〜40E)と、を備え、前記上部隔壁(30A〜30C)及び前記下部隔壁(40A〜40E)の少なくとも一方は、二股に分かれる形状を有する。
(1)本発明の態様に係るクランクケースは、クランクジャーナルを回転自在に支持するジャーナル軸受(15A〜15E)と、前記ジャーナル軸受(15A〜15E)の上部に設けられた上部隔壁(30A〜30C)と、前記ジャーナル軸受(15A〜15E)の下部に設けられた下部隔壁(40A〜40E)と、を備え、前記上部隔壁(30A〜30C)及び前記下部隔壁(40A〜40E)の少なくとも一方は、二股に分かれる形状を有する。
(2)上記(1)に記載のクランクケースでは、前記上部隔壁(30A〜30C)及び前記下部隔壁(40A〜40E)の少なくとも一方は、二股に分かれる前の基部(31,41)と、前記基部(31,41)から二股に分かれた第一壁部(32,42)及び第二壁部(33,43)と、を備え、前記第一壁部(32,42)及び前記第二壁部(33,43)の合計の厚み(At,Bt)は、前記基部(31,41)の厚み(A0,B0)よりも小さくてもよい。
(3)上記(1)または(2)に記載のクランクケースでは、前記上部隔壁(30A〜30C)及び前記下部隔壁(40A〜40E)の少なくとも一方は、二股に分かれる前の基部(31,41)と、前記基部(31,41)から二股に分かれた第一壁部(32,42)及び第二壁部(33,43)と、を備え、前記第一壁部(32,42)及び前記第二壁部(33,43)は、前記クランクジャーナルの軸方向に離間するとともに、前記クランクジャーナルの径方向に延びていてもよい。
(4)上記(1)から(3)のいずれか一項に記載のクランクケースでは、前記上部隔壁(30A〜30C)及び前記下部隔壁(40A〜40E)の少なくとも一方は、二股に分かれる前の基部(31,41)と、前記基部(31,41)から二股に分かれた第一壁部(32,42)及び第二壁部(33,43)と、を備え、前記第一壁部(32,42)及び前記第二壁部(33,43)は、前記基部(31,41)から遠ざかるに従って前記クランクジャーナルの軸方向に離間していてもよい。
(5)上記(1)から(4)のいずれか一項に記載のクランクケースでは、前記上部隔壁(30A〜30C)及び前記下部隔壁(40A〜40E)の少なくとも一方は、二股に分かれる前の基部(31,41)と、前記基部(31,41)から二股に分かれた第一壁部(32,42)及び第二壁部(33,43)と、を備え、前記基部(31,41)並びに前記第一壁部(32,42)及び前記第二壁部(33,43)の少なくとも一部は、オイルを抜くためのオイル抜き構造を備えてもよい。
本発明の上記(1)に記載のクランクケースによれば、上部隔壁及び下部隔壁の少なくとも一方は、二股に分かれる形状を有することで、以下の効果を奏する。
上部隔壁及び下部隔壁によって、ピストンの動きにより負荷がかかる部位であるジャーナル軸受の剛性を高めることができる。上部隔壁及び下部隔壁の少なくとも一方が二股に分かれる形状を有することによって、上部隔壁及び下部隔壁を単に厚肉化した場合と比較して、重量の増加を抑えることができる。したがって、クランクケースの重量の増加を抑制し且つ剛性を高めることができる。
上部隔壁及び下部隔壁によって、ピストンの動きにより負荷がかかる部位であるジャーナル軸受の剛性を高めることができる。上部隔壁及び下部隔壁の少なくとも一方が二股に分かれる形状を有することによって、上部隔壁及び下部隔壁を単に厚肉化した場合と比較して、重量の増加を抑えることができる。したがって、クランクケースの重量の増加を抑制し且つ剛性を高めることができる。
本発明の上記(2)に記載のクランクケースによれば、上部隔壁及び下部隔壁の少なくとも一方は、二股に分かれる前の基部と、基部から二股に分かれた第一壁部及び第二壁部と、を備え、第一壁部及び第二壁部の合計の厚みは、基部の厚みよりも小さいことで、以下の効果を奏する。
第一壁部及び第二壁部の合計の厚みが基部の厚み以上の場合と比較して、クランクケースの重量の増加をより効果的に抑制し且つ剛性を高めることができる。
第一壁部及び第二壁部の合計の厚みが基部の厚み以上の場合と比較して、クランクケースの重量の増加をより効果的に抑制し且つ剛性を高めることができる。
本発明の上記(3)に記載のクランクケースによれば、上部隔壁及び下部隔壁の少なくとも一方は、二股に分かれる前の基部と、基部から二股に分かれた第一壁部及び第二壁部と、を備え、第一壁部及び第二壁部は、クランクジャーナルの軸方向に離間するとともに、クランクジャーナルの径方向に延びていることで、以下の効果を奏する。
ピストンの軸方向(ピストンの摺動方向、クランクジャーナルの軸方向と交差する方向)から加わる負荷に対して剛性を高めつつ、クランクケースの重量の増加を抑制することができる。
ピストンの軸方向(ピストンの摺動方向、クランクジャーナルの軸方向と交差する方向)から加わる負荷に対して剛性を高めつつ、クランクケースの重量の増加を抑制することができる。
本発明の上記(4)に記載のクランクケースによれば、上部隔壁及び下部隔壁の少なくとも一方は、二股に分かれる前の基部と、基部から二股に分かれた第一壁部及び第二壁部と、を備え、第一壁部及び第二壁部は、基部から遠ざかるに従ってクランクジャーナルの軸方向に離間していることで、以下の効果を奏する。
ピストンの動きによってクランクジャーナルの軸方向から加わる負荷に対して剛性を高めつつ、クランクケースの重量の増加を抑制することができる。
ピストンの動きによってクランクジャーナルの軸方向から加わる負荷に対して剛性を高めつつ、クランクケースの重量の増加を抑制することができる。
本発明の上記(5)に記載のクランクケースによれば、基部並びに第一壁部及び第二壁部の少なくとも一部は、オイルを抜くためのオイル抜き構造を備えることで、以下の効果を奏する。
オイル抜き構造によって潤滑必要部位に供給したオイルを抜くことができる。
オイル抜き構造によって潤滑必要部位に供給したオイルを抜くことができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明における前後左右等の向きは、特に記載が無ければ以下に説明するクランクケース(パワーユニット)が搭載される自動二輪車(鞍乗型車両)における向きと同一とする。また以下の説明に用いる図中適所には、車両前方を示す矢印FR、車両左方を示す矢印LH、車両上方を示す矢印UPが示されている。
<パワーユニット>
図1は、自動二輪車に搭載されるパワーユニット1の左側面図である。
パワーユニット1は、エンジン2及び変速機3を備える。エンジン2は、4サイクルの多気筒エンジンである。エンジン2は、4つの気筒を直列に並べた直列4気筒エンジンである。
図1は、自動二輪車に搭載されるパワーユニット1の左側面図である。
パワーユニット1は、エンジン2及び変速機3を備える。エンジン2は、4サイクルの多気筒エンジンである。エンジン2は、4つの気筒を直列に並べた直列4気筒エンジンである。
エンジン2は、クランク軸5を回転自在に支持するクランクケース10と、クランクケース10の前側上部から斜め上方に突出するシリンダ部20と、を備える。クランクケース10は、変速機3の変速機ケースを兼ねる。クランク軸5は、クランクケース10の前部に配置されている。図示はしないが、変速機3のメイン軸(変速軸)及びカウンタ軸は、クランク軸5の後方に配置されている。カウンタ軸の端部には、動力取り出し用のスプロケットが取り付けられている。スプロケットには、後輪に動力を伝達するためのチェーンが掛け回されている。
シリンダ部20は、シリンダブロック21と、シリンダブロック21の上部に取り付けられたシリンダヘッド22と、シリンダヘッド22の上部に取り付けられたヘッドカバー23と、を備える。シリンダブロック21は、ピストン(不図示)を摺動自在に収容するシリンダボア24a〜24d(図2参照)を有する。図2に示すように、シリンダブロック21は、複数(例えば本実施形態では4つ)のシリンダボア24a〜24dを有する。シリンダブロック21は、シリンダヘッド22(図1参照)の下面に接続される接続面21j(上面)を有する。図示はしないが、シリンダヘッド22は、ピストンの頂面との間で燃焼室を形成する。
不図示のピストンは、コネクティングロッドを介してクランク軸5(図1参照)に連動可能に接続されている。コネクティングロッドは、クランク軸5のクランクピンに回転自在に連結されている。ピストンは、燃焼室での爆発に伴うピストンの進退動作をクランク軸5に回転力として伝達する。
図示はしないが、クランク軸5は、軸線CL(クランク軸線)を有するクランクジャーナルと、軸線CLと平行に配置されたクランクピンと、クランクジャーナルとクランクピンとを連結するクランクウェブと、を備える。以下、軸線CLに沿う方向を「軸方向」、軸線CLに直交する方向を「径方向」、軸線CL周りの方向を「周方向」とする。
<クランクケース>
図1に示すように、クランクケース10は、クランクケース10の上部に配置された上部クランクケース11と、クランクケース10の下部に配置された下部クランクケース12と、を備える。クランクケース10は、複数(例えば本実施形態では5つ)のジャーナル軸受15A〜15E(図2参照)を有する。
図1に示すように、クランクケース10は、クランクケース10の上部に配置された上部クランクケース11と、クランクケース10の下部に配置された下部クランクケース12と、を備える。クランクケース10は、複数(例えば本実施形態では5つ)のジャーナル軸受15A〜15E(図2参照)を有する。
図2に示すように、クランクケース10は、クランクジャーナルを回転自在に支持するジャーナル軸受15A〜15Eと、ジャーナル軸受15A〜15Eの上部に設けられた上部隔壁30A〜30Cと、ジャーナル軸受15A〜15Eの下部に設けられた下部隔壁40A〜40E(図5参照)と、を備える。
図1に示すように、上部クランクケース11及び下部クランクケース12は、クランク軸5の軸線CLを通る分割面13を境にして上下に分割されている。上部クランクケース11及び下部クランクケース12同士は、図示しない複数のボルトによって締結固定されている(図6参照)。
図6において、符号51,52はシリンダブロック21の上部とシリンダヘッド22(図1参照)とを締結するためのボルト(不図示)が挿通されるボルト締結穴、符号53,54は上部クランクケース11と下部クランクケース12とを締結するためのボルト(不図示)が挿通されるボルト締結穴をそれぞれ示す。ボルト締結穴53,54は、クランク軸5(図1参照)の挿通孔50を介して前後に設けられている。
上部クランクケース11は、鋳造等でシリンダブロック21と一体に形成されている。エンジン2は、シリンダブロック21と上部クランクケース11とを一体成形した、いわゆるクランクケース一体型シリンダブロック25を備える。
図2に示すように、上部クランクケース11は、シリンダボア24a〜24dに対応するクランク室14a〜14dを有する。上部クランクケース11は、複数(例えば本実施形態では4つ)のクランク室14a〜14dを有する。上部クランクケース11は、ジャーナル軸受15A〜15Eの上半部である軸受上半部16A〜16Eと、軸受上半部16A〜16Eの上部に設けられた上部隔壁30A〜30Cと、を有する。
下部クランクケース12は、上部クランクケース11の下面に取り付けられている(図1参照)。図5に示すように、下部クランクケース12は、上部クランクケース11とともにクランク室14a〜14dを形成する。下部クランクケース12は、ジャーナル軸受15A〜15Eの下半部である軸受下半部17A〜17Eと、軸受下半部17A〜17Eの前部及び後部に設けられた下部隔壁40A〜40Eと、を有する。
<上部隔壁>
図2に示すように、上部隔壁30A〜30Cは、複数のシリンダボア24a〜24dに対応する複数のクランク室14a〜14dを仕切るように複数設けられている。上部隔壁30A〜30Cは、軸方向に隣り合う2つのシリンダボア(4つのシリンダボア24a〜24dのうち隣り合う2つ)及び軸方向に隣り合う2つのクランク室(4つのクランク室14a〜14dのうち隣り合う2つ)を仕切るように設けられている。
図2に示すように、上部隔壁30A〜30Cは、複数のシリンダボア24a〜24dに対応する複数のクランク室14a〜14dを仕切るように複数設けられている。上部隔壁30A〜30Cは、軸方向に隣り合う2つのシリンダボア(4つのシリンダボア24a〜24dのうち隣り合う2つ)及び軸方向に隣り合う2つのクランク室(4つのクランク室14a〜14dのうち隣り合う2つ)を仕切るように設けられている。
図2の例では、5つの軸受上半部16A〜16Eのうち左右2つを除く3つに対応して3つの上部隔壁30A〜30Cが設けられている。上部隔壁30A〜30Cは、二股に分かれる形状を有する。
図3に示すように、上部隔壁30A〜30Cは、断面U字状に形成されている。上部隔壁30A〜30Cは、二股に分かれる前の上側基部31(基部)と、上側基部31から二股に分かれた上側第一壁部32(第一壁部)及び上側第二壁部33(第二壁部)と、を備える。
上側基部31は、軸受上半部16B〜16Dの上部に設けられている。上側第一壁部32及び上側第二壁部33は、クランクジャーナルの軸方向に互いに離間している。上側第一壁部32及び上側第二壁部33は、クランクジャーナルの径方向に延びている(図2参照)。上側第一壁部32及び上側第二壁部33は、上側基部31から上方に延びている。上側第一壁部32及び上側第二壁部33の上端は、互いに略同じ高さに配置されている。
図2の上面視で、上側第一壁部32及び上側第二壁部33は、上側基部31から遠ざかるに従ってクランクジャーナルの軸方向に離間している。上側第一壁部32及び上側第二壁部33は、シリンダブロック21の前壁21aと後壁21bとをわたすように前後方向に延びている。上側第一壁部32及び上側第二壁部33は、シリンダブロック21の前壁21aに近づくに従ってクランクジャーナルの軸方向に離間している。上側第一壁部32及び上側第二壁部33は、シリンダブロック21の後壁21bに近づくに従ってクランクジャーナルの軸方向に離間している。
図2の上面視で、シリンダブロック21の前壁21aは、軸受上半部16B〜16Dの前端部と重なるとともに後壁21bに向かって突出する前側凸部26を有する。上側第一壁部32及び上側第二壁部33の前端部は、前側凸部26に対してクランクジャーナルの軸方向両側から連結されている。
図2の上面視で、シリンダブロック21の後壁21bは、軸受上半部16B〜16Dの後端部と重なるとともに前壁21aに向かって突出する後側凸部27を有する。後側凸部27は、前側凸部26と対向している。上側第一壁部32及び上側第二壁部33の後端部は、後側凸部27に対してクランクジャーナルの軸方向両側から連結されている。
図3に示すように、上側第一壁部32及び上側第二壁部33の合計の厚みAtは、上側基部31の厚みA0よりも小さい(At<A0)。ここで、上側第一壁部32及び上側第二壁部33の合計の厚みAtは、上側第一壁部32の厚みA1(軸方向の長さ)と上側第二壁部33の厚みA2(軸方向の長さ)とを足し合わせた長さを意味する。上側基部31の厚みA0は、上側基部31の軸方向の長さを意味する。
以下、3つの上部隔壁30A〜30Cを左側から順に「左側上部隔壁30A」、「中央上部隔壁30B」、「右側上部隔壁30C」とする。図2の上面視で、左側上部隔壁30A、中央上部隔壁30B及び右側上部隔壁30Cは、それぞれ異なる外形を有する。
図2の上面視で、左側上部隔壁30A(上側第一壁部32)の左端縁(軸方向外端縁)は、前後方向に直線状に延びる直線部30a1と、直線部30a1の前端からシリンダブロック21の前壁21aに向かうに従って左側(クランクジャーナルの軸方向外側)に位置するように傾斜して直線状に延びる前側傾斜部30a2と、直線部30a1の後端からシリンダブロック21の後壁21bに向かうに従って左側に位置するように傾斜して直線状に延びる後側傾斜部30a3と、を有する。
図2の上面視で、左側上部隔壁30A(上側第二壁部33)の右端縁(軸方向内端縁)は、前後方向に直線状に延びている。
図2の上面視で、左側上部隔壁30A(上側第二壁部33)の右端縁(軸方向内端縁)は、前後方向に直線状に延びている。
図2の上面視で、中央上部隔壁30B(上側第一壁部32)の左端縁は、前後方向に直線状に延びている。
図2の上面視で、中央上部隔壁30B(上側第二壁部33)の右端縁は、前後方向に直線状に延びる直線部30b1と、直線部30b1の前端からシリンダブロック21の前壁21aに向かうに従って右側に位置するように傾斜して直線状に延びる前側傾斜部30b2と、直線部30b1の後端からシリンダブロック21の後壁21bに向かうに従って右側に位置するように傾斜して直線状に延びる後側傾斜部30b3と、を有する。
図2の上面視で、中央上部隔壁30B(上側第二壁部33)の右端縁は、前後方向に直線状に延びる直線部30b1と、直線部30b1の前端からシリンダブロック21の前壁21aに向かうに従って右側に位置するように傾斜して直線状に延びる前側傾斜部30b2と、直線部30b1の後端からシリンダブロック21の後壁21bに向かうに従って右側に位置するように傾斜して直線状に延びる後側傾斜部30b3と、を有する。
図2の上面視で、右側上部隔壁30C(上側第一壁部32)の左端縁(軸方向内端縁)は、前後方向に直線状に延びる直線部30c1と、直線部30c1の前端からシリンダブロック21の前壁21aに向かうに従って左側(クランクジャーナルの軸方向内側)に位置するように傾斜して直線状に延びる前側傾斜部30c2と、を有する。
図2の上面視で、右側上部隔壁30C(上側第二壁部33)の右端縁(軸方向外端縁)は、前後方向に直線状に延びている。
図2の上面視で、右側上部隔壁30C(上側第二壁部33)の右端縁(軸方向外端縁)は、前後方向に直線状に延びている。
<オイル抜き構造>
図4に示すように、上側第一壁部32及び上側第二壁部33は、オイルを抜くためのオイル抜き構造60を備える。オイル抜き構造60は、不図示のクランクジャーナル(クランク軸5まわりの潤滑必要部位)に供給されたオイルを抜くための切欠き61及び開口62を有する。図4の例では、上側第一壁部32に形成された1つの開口62、上側第二壁部33に形成された1つの切欠き61を示している。
図4に示すように、上側第一壁部32及び上側第二壁部33は、オイルを抜くためのオイル抜き構造60を備える。オイル抜き構造60は、不図示のクランクジャーナル(クランク軸5まわりの潤滑必要部位)に供給されたオイルを抜くための切欠き61及び開口62を有する。図4の例では、上側第一壁部32に形成された1つの開口62、上側第二壁部33に形成された1つの切欠き61を示している。
<下部隔壁>
図5に示すように、下部隔壁40A〜40Eは、複数のシリンダボア24a〜24d(図2参照)に対応する複数のクランク室14a〜14dを仕切るように複数設けられている。下部隔壁40A〜40Eは、軸方向に隣り合う2つのクランク室(4つのクランク室14a〜14dのうち隣り合う2つ)を仕切るように設けられている。
図5に示すように、下部隔壁40A〜40Eは、複数のシリンダボア24a〜24d(図2参照)に対応する複数のクランク室14a〜14dを仕切るように複数設けられている。下部隔壁40A〜40Eは、軸方向に隣り合う2つのクランク室(4つのクランク室14a〜14dのうち隣り合う2つ)を仕切るように設けられている。
図5の例では、5つの軸受下半部17A〜17Eのうち左右2つを除く部位に対応して5つの下部隔壁40A〜40Eが設けられている。5つの下部隔壁40A〜40Eは、2つの軸受下半部17B,17Dの前部に設けられた2つの下部隔壁40A,40Bと、3つの軸受下半部17B〜17Dの後部に設けられた3つの下部隔壁40C〜40Eと、である。5つの下部隔壁40A〜40Eは、二股に分かれる形状を有する。図中符号49は、クランクジャーナル(クランク軸5まわりの潤滑必要部位)にオイルを供給するための下部オイル供給口を示す。
下部隔壁40A〜40Eは、上面視Y字状に形成されている。下部隔壁40A〜40Eは、二股に分かれる前の下側基部41(基部)と、下側基部41から二股に分かれた下側第一壁部42(第一壁部)及び下側第二壁部43(第二壁部)と、を備える。
下側基部41は、軸受下半部17B,17Dの前部及び軸受下半部17B〜17Dの後部に設けられている。下側第一壁部42及び下側第二壁部43は、クランクジャーナルの軸方向に互いに離間している。下側第一壁部42及び下側第二壁部43は、クランクジャーナルの径方向に延びている。
以下、軸受下半部17B,17Dの前部に設けられた下部隔壁40A,40Bを「前側下部隔壁40A,40B」、軸受下半部17B〜17Dの後部に設けられた下部隔壁40C〜40Eを「後側下部隔壁40C〜40E」とする。以下、前側下部隔壁40A,40Bの下側基部41を「前側基部41」、前側下部隔壁40A,40Bの下側第一壁部42を「前側第一壁部42」、前側下部隔壁40A,40Bの下側第二壁部43を「前側第二壁部43」とする。以下、後側下部隔壁40C〜40Eの下側基部41を「後側基部41」、後側下部隔壁40C〜40Eの下側第一壁部42を「後側第一壁部42」、後側下部隔壁40C〜40Eの下側第二壁部43を「後側第二壁部43」とする。
下側第一壁部42及び下側第二壁部43の合計の厚みBtは、下側基部41の厚みB0よりも小さい(Bt<B0)。ここで、下側第一壁部42及び下側第二壁部43の合計の厚みBtは、下側第一壁部42の厚みB1(軸方向の長さ)と下側第二壁部43の厚みB2(軸方向の長さ)とを足し合わせた長さを意味する。下側基部41の厚みB0は、下側基部41の軸方向の長さを意味する。
前側下部隔壁40A,40Bは、上面視で前方に開放するY字状に形成されている。前側基部41は、軸受下半部17B,17Dの前部に設けられている。前側第一壁部42及び前側第二壁部43は、前側基部41から前方に延びている。前側第一壁部42及び前側第二壁部43は、前側基部41から遠ざかるに従ってクランクジャーナルの軸方向に離間している。前側第一壁部42及び前側第二壁部43は、下部クランクケース12の前壁12aと軸受下半部17B,17Dの前部(前側基部41)とをわたすように前後方向に延びている。前側第一壁部42及び前側第二壁部43は、下部クランクケース12の前壁12aに近づくに従ってクランクジャーナルの軸方向に離間している。
以下、2つの前側下部隔壁40A,40Bを左側から順に「左前下部隔壁40A」、「右前下部隔壁40B」とする。図5の上面視で、左前下部隔壁40A及び右前下部隔壁40Bは、互いに異なる外形を有する。
図5の上面視で、左前下部隔壁40A(前側第一壁部42)の左端縁(軸方向外端縁)は、前後方向に直線状に延びる直線部40a1と、直線部40a1の前端から下部クランクケース12の前壁12aに向かうに従って左側(クランクジャーナルの軸方向外側)に位置するように傾斜して直線状に延びる前側傾斜部40a2と、を有する。
図5の上面視で、左前下部隔壁40A(前側第二壁部43)の右端縁(軸方向内端縁)は、前後方向に直線状に延びている。
左前下部隔壁40Aにおいて前側第一壁部42と前側第二壁部43との間には、上方に開口する隙間40a3が形成されている。
図5の上面視で、左前下部隔壁40A(前側第二壁部43)の右端縁(軸方向内端縁)は、前後方向に直線状に延びている。
左前下部隔壁40Aにおいて前側第一壁部42と前側第二壁部43との間には、上方に開口する隙間40a3が形成されている。
図5の上面視で、右前下部隔壁40B(前側第一壁部42)の左端縁(軸方向内端縁)は、前後方向に直線状に延びている。
図5の上面視で、右前下部隔壁40B(前側第二壁部43)の右端縁(軸方向外端縁)は、前後方向に直線状に延びる直線部40b1と、直線部40b1の前端から右側(軸方向外側)に向かって屈曲する前側屈曲部40b2と、を有する。
右前下部隔壁40Bにおいて前側第一壁部42と前側第二壁部43との間には、上方に開口する隙間40b3が形成されている。
図5の上面視で、右前下部隔壁40B(前側第二壁部43)の右端縁(軸方向外端縁)は、前後方向に直線状に延びる直線部40b1と、直線部40b1の前端から右側(軸方向外側)に向かって屈曲する前側屈曲部40b2と、を有する。
右前下部隔壁40Bにおいて前側第一壁部42と前側第二壁部43との間には、上方に開口する隙間40b3が形成されている。
後側下部隔壁40C〜40Eは、上面視で後方に開放するY字状に形成されている。後側基部41は、軸受下半部17B〜17Dの後部に設けられている。後側第一壁部42及び後側第二壁部43は、後側基部41から後方に延びている。後側第一壁部42及び後側第二壁部43は、後側基部41から遠ざかるに従ってクランクジャーナルの軸方向に離間している。後側第一壁部42及び後側第二壁部43は、下部クランクケース12の後壁12bと軸受下半部17B〜17Dの後部(後側基部41)とをわたすように前後方向に延びている。後側第一壁部42及び後側第二壁部43は、下部クランクケース12の後壁12bに近づくに従ってクランクジャーナルの軸方向に離間している。
以下、3つの後側下部隔壁40C〜40Eを左側から順に「左後下部隔壁40C」、「中央後下部隔壁40D」、「右後下部隔壁40E」とする。図5の上面視で、左後下部隔壁40C、中央後下部隔壁40D及び右後下部隔壁40Eは、それぞれ異なる外形を有する。
図5の上面視で、左後下部隔壁40C(後側第一壁部42)の左端縁(軸方向外端縁)は、前後方向に直線状に延びる直線部40c1と、直線部40c1の後端から下部クランクケース12の後壁12cに向かうに従って左側(クランクジャーナルの軸方向外側)に位置するように傾斜して直線状に延びる後側傾斜部40c2と、を有する。
図5の上面視で、左後下部隔壁40C(後側第二壁部43)の右端縁(軸方向内端縁)は、下部クランクケース12の後壁12bに向かうに従って右側(クランクジャーナルの軸方向内側)に位置するように傾斜して屈曲形状に延びている。
左後下部隔壁40Cにおいて後側第一壁部42と後側第二壁部43との間には、上方に開口する隙間40c3が形成されている。
図5の上面視で、左後下部隔壁40C(後側第二壁部43)の右端縁(軸方向内端縁)は、下部クランクケース12の後壁12bに向かうに従って右側(クランクジャーナルの軸方向内側)に位置するように傾斜して屈曲形状に延びている。
左後下部隔壁40Cにおいて後側第一壁部42と後側第二壁部43との間には、上方に開口する隙間40c3が形成されている。
図5の上面視で、中央後下部隔壁40D(後側第一壁部42)の左端縁は、下部クランクケース12の後壁12bの凸部18につながっている。
図5の上面視で、中央後下部隔壁40D(後側第二壁部43)の右端縁は、下部クランクケース12の後壁12bに向かうに従って右側に位置するように傾斜して直線状に延びている。
中央後下部隔壁40Dにおいて後側第一壁部42と後側第二壁部43との間には、上方に開口する隙間40d1が形成されている。
図5の上面視で、中央後下部隔壁40D(後側第二壁部43)の右端縁は、下部クランクケース12の後壁12bに向かうに従って右側に位置するように傾斜して直線状に延びている。
中央後下部隔壁40Dにおいて後側第一壁部42と後側第二壁部43との間には、上方に開口する隙間40d1が形成されている。
図5の上面視で、右後下部隔壁40E(後側第一壁部42)の左端縁(軸方向内端縁)は、前後方向に直線状に延びている。
図5の上面視で、右後下部隔壁40E(後側第二壁部43)の右端縁(軸方向外端縁)は、下部クランクケース12の後壁12bに向かうに従って右側(軸方向外側)に位置するように傾斜して直線状に延びる直線傾斜部40e1と、直線傾斜部40e1の後端から下部クランクケース12の後壁12bに向かうに従って右側(軸方向外側)に位置するように傾斜して湾曲状に延びる湾曲傾斜部40e2と、を有する。
右後下部隔壁40Eにおいて後側第一壁部42と後側第二壁部43との間には、上方に開口する隙間40e3が形成されている。
図5の上面視で、右後下部隔壁40E(後側第二壁部43)の右端縁(軸方向外端縁)は、下部クランクケース12の後壁12bに向かうに従って右側(軸方向外側)に位置するように傾斜して直線状に延びる直線傾斜部40e1と、直線傾斜部40e1の後端から下部クランクケース12の後壁12bに向かうに従って右側(軸方向外側)に位置するように傾斜して湾曲状に延びる湾曲傾斜部40e2と、を有する。
右後下部隔壁40Eにおいて後側第一壁部42と後側第二壁部43との間には、上方に開口する隙間40e3が形成されている。
<作用効果>
以上説明したように、上記実施形態のクランクケース10は、クランクジャーナルを回転自在に支持するジャーナル軸受15A〜15Eと、ジャーナル軸受15A〜15Eの上部に設けられた上部隔壁30A〜30Cと、ジャーナル軸受15A〜15Eの下部に設けられた下部隔壁40A〜40Eと、を備え、上部隔壁30A〜30C及び下部隔壁40A〜40Eは、二股に分かれる形状を有する。
この構成によれば、上部隔壁30A〜30C及び下部隔壁40A〜40Eによって、ピストンの動きにより負荷がかかる部位であるジャーナル軸受15A〜15Eの剛性を高めることができる。上部隔壁30A〜30C及び下部隔壁40A〜40Eが二股に分かれる形状を有することによって、上部隔壁30A〜30C及び下部隔壁40A〜40Eを単に厚肉化した場合と比較して、重量の増加を抑えることができる。したがって、クランクケース10の重量の増加を抑制し且つ剛性を高めることができる。
以上説明したように、上記実施形態のクランクケース10は、クランクジャーナルを回転自在に支持するジャーナル軸受15A〜15Eと、ジャーナル軸受15A〜15Eの上部に設けられた上部隔壁30A〜30Cと、ジャーナル軸受15A〜15Eの下部に設けられた下部隔壁40A〜40Eと、を備え、上部隔壁30A〜30C及び下部隔壁40A〜40Eは、二股に分かれる形状を有する。
この構成によれば、上部隔壁30A〜30C及び下部隔壁40A〜40Eによって、ピストンの動きにより負荷がかかる部位であるジャーナル軸受15A〜15Eの剛性を高めることができる。上部隔壁30A〜30C及び下部隔壁40A〜40Eが二股に分かれる形状を有することによって、上部隔壁30A〜30C及び下部隔壁40A〜40Eを単に厚肉化した場合と比較して、重量の増加を抑えることができる。したがって、クランクケース10の重量の増加を抑制し且つ剛性を高めることができる。
上記実施形態では、上部隔壁30A〜30C及び下部隔壁40A〜40Eは、二股に分かれる前の基部31,41と、基部31,41から二股に分かれた第一壁部32,42及び第二壁部33,43と、を備え、第一壁部32,42及び第二壁部33,43の合計の厚みAt,Btは、基部31,41の厚みA0,B0よりも小さい(At<A0,Bt<B0)ことで、以下の効果を奏する。
第一壁部及び第二壁部の合計の厚みが基部の厚み以上(At≧A0,Bt≧B0)の場合と比較して、クランクケース10の重量の増加をより効果的に抑制し且つ剛性を高めることができる。
第一壁部及び第二壁部の合計の厚みが基部の厚み以上(At≧A0,Bt≧B0)の場合と比較して、クランクケース10の重量の増加をより効果的に抑制し且つ剛性を高めることができる。
上記実施形態では、第一壁部32,42及び第二壁部33,43は、クランクジャーナルの軸方向に離間するとともに、クランクジャーナルの径方向に延びていることで、以下の効果を奏する。
ピストンの軸方向(ピストンの摺動方向、クランクジャーナルの軸方向と交差する方向)から加わる負荷に対して剛性を高めつつ、クランクケース10の重量の増加を抑制することができる。
ピストンの軸方向(ピストンの摺動方向、クランクジャーナルの軸方向と交差する方向)から加わる負荷に対して剛性を高めつつ、クランクケース10の重量の増加を抑制することができる。
上記実施形態では、第一壁部32,42及び第二壁部33,43は、基部31,41から遠ざかるに従ってクランクジャーナルの軸方向に離間していることで、以下の効果を奏する。
ピストンの動きによってクランクジャーナルの軸方向から加わる負荷に対して剛性を高めつつ、クランクケース10の重量の増加を抑制することができる。
ピストンの動きによってクランクジャーナルの軸方向から加わる負荷に対して剛性を高めつつ、クランクケース10の重量の増加を抑制することができる。
上記実施形態では、上側第一壁部32及び上側第二壁部33は、オイルを抜くためのオイル抜き構造60を備えることで、以下の効果を奏する。
オイル抜き構造60によって潤滑必要部位に供給したオイルを抜くことができる。
オイル抜き構造60によって潤滑必要部位に供給したオイルを抜くことができる。
上記実施形態では、上部隔壁30A〜30C及び下部隔壁40A〜40Eは、複数のシリンダボア24a〜24dに対応する複数のクランク室14a〜14dを仕切るように複数設けられていることで、以下の効果を奏する。
クランクジャーナルの軸方向に隣り合う複数のピストンの動きにより負荷がかかる部位であるジャーナル軸受15A〜15Eの剛性を高めることができる。したがって、複数の気筒の構成において、クランクケース10の重量の増加を抑制し且つ剛性を高めることができる。
クランクジャーナルの軸方向に隣り合う複数のピストンの動きにより負荷がかかる部位であるジャーナル軸受15A〜15Eの剛性を高めることができる。したがって、複数の気筒の構成において、クランクケース10の重量の増加を抑制し且つ剛性を高めることができる。
上記実施形態では、上部隔壁30A〜30Cを有する上部クランクケース11と、下部隔壁40A〜40Eを有する下部クランクケース12と、を備え、上部クランクケース11は、シリンダブロック21と一体に形成されていることで、以下の効果を奏する。
上部クランクケース11とシリンダブロック21とを一体成形した、いわゆるクランクケース一体型シリンダブロック25において、クランクケース10の重量の増加を抑制し且つ剛性を高めることができる。
上部クランクケース11とシリンダブロック21とを一体成形した、いわゆるクランクケース一体型シリンダブロック25において、クランクケース10の重量の増加を抑制し且つ剛性を高めることができる。
<変形例>
なお、上記実施形態では、上部隔壁30A〜30C及び下部隔壁40A〜40Eのそれぞれが二股に分かれる形状を有する例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、上部隔壁30A〜30Cのみが二股に分かれる形状を有してもよい。すなわち、上部隔壁30A〜30C及び下部隔壁40A〜40Eの少なくとも一方が二股に分かれる形状を有していればよい。
なお、上記実施形態では、上部隔壁30A〜30C及び下部隔壁40A〜40Eのそれぞれが二股に分かれる形状を有する例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、上部隔壁30A〜30Cのみが二股に分かれる形状を有してもよい。すなわち、上部隔壁30A〜30C及び下部隔壁40A〜40Eの少なくとも一方が二股に分かれる形状を有していればよい。
上記実施形態では、上部隔壁30A〜30C及び下部隔壁40A〜40Eは、二股に分かれる前の基部31,41と、基部31,41から二股に分かれた第一壁部32,42及び第二壁部33,43と、を備え、第一壁部32,42及び第二壁部33,43の合計の厚みAt,Btは、基部31,41の厚みA0,B0よりも小さい(At<A0,Bt<B0)例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、第一壁部及び第二壁部の合計の厚みが基部の厚み以上(At≧A0,Bt≧B0)であってもよい。
上記実施形態では、第一壁部32,42及び第二壁部33,43は、クランクジャーナルの軸方向に離間するとともに、クランクジャーナルの径方向に延びている例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、第一壁部32,42及び第二壁部33,43は、クランクジャーナルの径方向と交差する方向に延びていてもよい。例えば、第一壁部32,42及び第二壁部33,43の形状は、要求仕様に応じて変更することができる。
上記実施形態では、第一壁部32,42及び第二壁部33,43は、基部31,41から遠ざかるに従ってクランクジャーナルの軸方向に離間している例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、第一壁部及び第二壁部は、クランクジャーナルの軸方向に一定の間隔で離間していてもよい。
上記実施形態では、上側第一壁部32及び上側第二壁部33は、オイルを抜くためのオイル抜き構造60を備える例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、上側第一壁部32及び上側第二壁部33は、オイル抜き構造60を有しなくてもよい。例えば、オイル抜き構造は、下側第一壁部42及び下側第二壁部43に設けられていてもよい。すなわち、オイル抜き構造は、基部31,41並びに第一壁部32,42及び第二壁部33,43の少なくとも一部に設けられていてもよい。例えば、オイル抜き構造は、切欠き61及び開口62以外のオイル抜き穴を有してもよい。例えば、オイル抜き穴の態様、配置数は、要求仕様に応じて変更することができる。
上記実施形態では、上部隔壁30A〜30C及び下部隔壁40A〜40Eは、複数のシリンダボア24a〜24dに対応する複数のクランク室14a〜14dを仕切るように複数設けられている例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、シリンダボア及びクランク室の設置数(気筒数)は、単数でもよいし、4つ以外の複数であってもよい。例えば、気筒数は、要求仕様に応じて変更することができる。
上記実施形態では、上部隔壁30A〜30Cを有する上部クランクケース11と、下部隔壁40A〜40Eを有する下部クランクケース12と、を備え、上部クランクケース11は、シリンダブロック21と一体に形成されている例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、上部クランクケース11は、シリンダブロック21と一体に形成されていなくてもよい。例えば、クランクケース10(エンジン2)の態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
上記実施形態では、上面視で、左側上部隔壁30A、中央上部隔壁30B及び右側上部隔壁30Cは、それぞれ異なる外形を有する例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、上面視で、左側上部隔壁30A、中央上部隔壁30B及び右側上部隔壁30Cは、それぞれ同じ外形を有してもよい。例えば、上部隔壁の形状は、要求仕様に応じて変更することができる。
上記実施形態では、上面視で、左前下部隔壁40A及び右前下部隔壁40Bは、互いに異なる外形を有する例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、上面視で、左前下部隔壁40A及び右前下部隔壁40Bは、互いに同じ外形を有してもよい。例えば、下部隔壁の形状は、要求仕様に応じて変更することができる。
上記実施形態では、上面視で、左後下部隔壁40C、中央後下部隔壁40D及び右後下部隔壁40Eは、それぞれ異なる外形を有する例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、上面視で、左後下部隔壁40C、中央後下部隔壁40D及び右後下部隔壁40Eは、それぞれ同じ外形を有してもよい。例えば、下部隔壁の形状は、要求仕様に応じて変更することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、前記鞍乗型車両には、運転者が車体を跨いで乗車する車両全般が含まれ、自動二輪車(原動機付自転車及びスクータ型車両を含む)のみならず、三輪(前一輪且つ後二輪の他に、前二輪且つ後一輪の車両も含む)の車両も含まれる。また、本発明は、自動二輪車のみならず、自動車等の四輪の車両にも適用可能である。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
10 クランクケース
11 上部クランクケース
12 下部クランクケース
14a〜14d クランク室
15A〜15E ジャーナル軸受
21 シリンダブロック
24a〜24d シリンダボア
30A〜30C 上部隔壁
31 上側基部(基部)
32 上側第一壁部(第一壁部)
33 上側第二壁部(第二壁部)
40A〜40E 下部隔壁
41 下側基部(基部)
42 下側第一壁部(第一壁部)
43 下側第二壁部(第二壁部)
60 オイル抜き構造
At 上側第一壁部(第一壁部)及び上側第二壁部(第二壁部)の合計の厚み
A0 上側基部(基部)の厚み
Bt 下側第一壁部(第一壁部)及び下側第二壁部(第二壁部)の合計の厚み
B0 下側基部(基部)の厚み
11 上部クランクケース
12 下部クランクケース
14a〜14d クランク室
15A〜15E ジャーナル軸受
21 シリンダブロック
24a〜24d シリンダボア
30A〜30C 上部隔壁
31 上側基部(基部)
32 上側第一壁部(第一壁部)
33 上側第二壁部(第二壁部)
40A〜40E 下部隔壁
41 下側基部(基部)
42 下側第一壁部(第一壁部)
43 下側第二壁部(第二壁部)
60 オイル抜き構造
At 上側第一壁部(第一壁部)及び上側第二壁部(第二壁部)の合計の厚み
A0 上側基部(基部)の厚み
Bt 下側第一壁部(第一壁部)及び下側第二壁部(第二壁部)の合計の厚み
B0 下側基部(基部)の厚み
Claims (5)
- クランクジャーナルを回転自在に支持するジャーナル軸受(15A〜15E)と、
前記ジャーナル軸受(15A〜15E)の上部に設けられた上部隔壁(30A〜30C)と、
前記ジャーナル軸受(15A〜15E)の下部に設けられた下部隔壁(40A〜40E)と、を備え、
前記上部隔壁(30A〜30C)及び前記下部隔壁(40A〜40E)の少なくとも一方は、二股に分かれる形状を有することを特徴とするクランクケース。 - 前記上部隔壁(30A〜30C)及び前記下部隔壁(40A〜40E)の少なくとも一方は、
二股に分かれる前の基部(31,41)と、
前記基部(31,41)から二股に分かれた第一壁部(32,42)及び第二壁部(33,43)と、を備え、
前記第一壁部(32,42)及び前記第二壁部(33,43)の合計の厚み(At,Bt)は、前記基部(31,41)の厚み(A0,B0)よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載のクランクケース。 - 前記上部隔壁(30A〜30C)及び前記下部隔壁(40A〜40E)の少なくとも一方は、
二股に分かれる前の基部(31,41)と、
前記基部(31,41)から二股に分かれた第一壁部(32,42)及び第二壁部(33,43)と、を備え、
前記第一壁部(32,42)及び前記第二壁部(33,43)は、前記クランクジャーナルの軸方向に離間するとともに、前記クランクジャーナルの径方向に延びていることを特徴とする請求項1または2に記載のクランクケース。 - 前記上部隔壁(30A〜30C)及び前記下部隔壁(40A〜40E)の少なくとも一方は、
二股に分かれる前の基部(31,41)と、
前記基部(31,41)から二股に分かれた第一壁部(32,42)及び第二壁部(33,43)と、を備え、
前記第一壁部(32,42)及び前記第二壁部(33,43)は、前記基部(31,41)から遠ざかるに従って前記クランクジャーナルの軸方向に離間していることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のクランクケース。 - 前記上部隔壁(30A〜30C)及び前記下部隔壁(40A〜40E)の少なくとも一方は、
二股に分かれる前の基部(31,41)と、
前記基部(31,41)から二股に分かれた第一壁部(32,42)及び第二壁部(33,43)と、を備え、
前記基部(31,41)並びに前記第一壁部(32,42)及び前記第二壁部(33,43)の少なくとも一部は、オイルを抜くためのオイル抜き構造を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のクランクケース。
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