JP2021115787A - インクジェット記録装置 - Google Patents

Abstract

【課題】インクカートリッジをインクジェット記録装置に装着して蓋を閉めた状態においても、インクカートリッジのインク収容量をユーザーが容易に把握することができるインクジェット記録装置を提供する。【解決手段】インクを収容するインクカートリッジ４が装着され、蓋６を有するインクカートリッジ装着部１０１を備え、インクカートリッジ装着部にインクカートリッジが装着された後、蓋が閉められることで、インクカートリッジが、蓋の内側であってインクジェット記録装置１の内部に配置され、蓋を閉めた後に、インクカートリッジが収容するインクをインクジェット記録装置の外部から視認することができる。【選択図】図１

Description

本発明は、インクジェット記録装置に関するものである。

インクジェット記録装置は、インクを吐出口から吐出して記録を行う記録ヘッドを備えている。記録ヘッドから吐出されたインクが記録媒体に着弾することで、記録媒体に画像等が記録される。このようなインクジェット記録装置には、インクを収容したインクカートリッジが装着される。インクカートリッジが装着されると、インクジェット記録装置内において、インクカートリッジから記録ヘッドへのインクの供給が行われる。インクカートリッジは、収容するインクが減少して十分なインクが供給できなくなると、新しいものと交換される。

このようなインクカートリッジとして、特許文献１には、透明の外壁で構成されたインクカートリッジが記載されている。特許文献１に記載のインクカートリッジであれば、外壁を介してインクカートリッジの内部のインク収容部の様子を視認することができる。従って、ユーザーは、インクカートリッジを外側から見ただけで、インクカートリッジがどの程度インクを収容しているのかを容易に確認することができる。

特開２０１８−１６１８７０号公報

特許文献１に記載のインクカートリッジは、インクカートリッジの透明の外壁を介してインク収容部に収容されたインクの量を視認することができるが、それはインクカートリッジがインクジェット記録装置に装着されていない状態においてである。インクカートリッジは、通常、インクジェット記録装置の蓋を開けて、その内部に装着される。インクカートリッジの装着後、開けた蓋は再び閉じられる。このように、インクカートリッジをインクジェット記録装置に装着すると、インクカートリッジは、蓋の内側であって、インクジェット記録装置の内部に配置されるので、インクジェット記録装置の外部から視認することができない。即ち、インクジェット記録装置に装着された状態では、特許文献１に記載のようにインクカートリッジが透明の外壁で構成されていたとしても、インク収容部の様子をインクジェット記録装置の外部から視認することはできない。

ユーザーがインクカートリッジに収容されたインクの量を視認できないと、例えばインクカートリッジが残量検知機構を有していない場合には、記録ヘッドによる記録ができなくなってから初めてインクが必要量以下になったことに気付く。また、インクカートリッジが残量検知機構を有していたとしても、残量検知機構が正しく機能していない場合には、インク残量の低下に気付くのが遅くなる。勿論、閉じた蓋を開けてインクカートリッジを取り出すと、インクカートリッジのインク収容量を視認できる。しかし、これはユーザーにとって負荷が大きい。また、記録中に蓋を開けてしまうと、記録ヘッドによる記録が停止してしまうことがある。

従って、本発明は、インクカートリッジをインクジェット記録装置に装着して蓋を閉めた状態においても、インクカートリッジのインク収容量をユーザーが容易に把握することができるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。

上記課題は、以下の本発明によって解決される。即ち本発明は、インクジェット記録装置であって、インクを収容するインクカートリッジが装着され、蓋を有するインクカートリッジ装着部を備え、前記インクカートリッジ装着部に前記インクカートリッジが装着された後、前記蓋が閉められることで、前記インクカートリッジが、前記蓋の内側であって前記インクジェット記録装置の内部に配置され、前記蓋を閉めた後に、前記インクカートリッジが収容するインクをインクジェット記録装置の外部から視認することができることを特徴とするインクジェット記録装置である。

本発明によれば、インクカートリッジをインクジェット記録装置に装着して蓋を閉めた状態においても、インクカートリッジのインク収容量をユーザーが容易に把握することができるインクジェット記録装置を提供することができる。

インクジェット記録装置を示す図。 インクカートリッジを示す図。 インクジェット記録装置を示す図。 インクカートリッジ装着部を示す図。 インクカートリッジ装着部を示す図。 インクカートリッジを示す図。

以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の説明では、同一の機能を有する構成には図面中に同一の番号を付与し、その説明を省略する場合がある。

図１に、本発明のインクジェット記録装置の斜視図の一例を示す。インクジェット記録装置１は、主に筐体１１で構成されている。インクジェット記録装置１は、インクカートリッジ装着部１０１を有する。インクカートリッジ装着部１０１は蓋６を有し、蓋６を開けてインクカートリッジ装着部１０１にインクカートリッジ４が装着される。図１においては、インクカートリッジ装着部１０１には、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色のインクを収容した４つのインクカートリッジ４が装着されている。

図２に、図１に示すインクカートリッジ４の１つを取り出して拡大した様子を示す。図２（ａ）はインクカートリッジの斜視図、図２（ｂ）はインクカートリッジの側面を示す図である。インクカートリッジ４は、前壁２１、後壁２２、上壁２３、下壁（第１の下壁２４と第２の下壁２５）を有する。前壁２１は、インクカートリッジ４がインクジェット記録装置（インクカートリッジ装着部１０１）に装着される際に、装着方向（矢印５１の方向）の前方に位置する壁である。後壁２２は、前壁２１と対向する位置に位置しており、インクジェット記録装置に装着される際に、装着方向の後方に位置する壁である。また、後壁２２は、インクジェット記録装置から取り外す際には、取り外し方向（矢印５２の方向）の前方に位置する。図１では、インクカートリッジ装着部１０１において、インクカートリッジ４の後壁２２が見えている。上壁２３は、インクジェット記録装置の使用姿勢（図１に示す姿勢）において、インクカートリッジ４の鉛直方向上方（矢印５４の方向）に配置される壁である。第１の下壁２４は、上壁２３と対向する位置に配置されており、インクジェット記録装置の使用姿勢において、鉛直方向下方（矢印５３の方向）に配置される壁である。尚、下壁は、全体としては、第１の下壁２４と、第１の下壁２４と矢印５１の方向でずれ、第１の下壁２４よりも鉛直方向上方に配置された第２の下壁２５とで構成されている。第２の下壁２５の鉛直方向下方には、インク供給部３が設けられている。前壁２１と後壁２２、上壁２３と第１の下壁２４及び第２の下壁２５とは、それぞれ側面２０で接続されている。矢印５５、５６は、矢印５１、５２、５３、５４と直交する方向であって、インクカートリッジ４の幅方向に沿って延在する方向を示している。

図２に示すように、インクカートリッジ４の上壁２３は、蓋部材３２で構成されている。蓋部材３２の鉛直方向下方には、インク３１が収容されたインク収容室５が設けられている。インク収容室５は、複数設けられていてもよい。また、インク収容室５の内部には、負圧を発生させる負圧発生部材が収容されていることが好ましい。負圧発生部材としては、インク吸収体やバネ等が挙げられる。インク収容室５に収容されたインク３１は、インク供給部３からニードル（不図示）などを介して、インクジェット記録装置が有する記録ヘッド（不図示）へと供給される。図２に示すように、インク供給部３は、その前方の位置が、前壁２１より後退した位置（矢印５２が向かう方向側の位置）にあることが好ましい。

インクカートリッジ４の後壁２２は、透明（無色）の部材（例えば透明のプラスチックやガラス）によって構成されている。即ち、ユーザーは、インクカートリッジ４の外部から、後壁２２を介して、インク収容室５の内部に収容されたインクを視認することができる。

従来、このようなインクカートリッジ４を、蓋６を開けてインクジェット記録装置１に装着し、その後で蓋６を閉めると、筐体１１や蓋６に囲まれた位置に配置され、インクジェット記録装置１の外部から視認することはできなかった。これに対して、本発明では、蓋６を開けてインクカートリッジ４をインクジェット記録装置１に装着し、蓋６を閉めたとしても、インクカートリッジ４の少なくとも一部をインクジェット記録装置１の外部からユーザーが視認できるようにする。図１においては、インクジェット記録装置１のインクカートリッジ装着部１０１において、蓋６の一部がくりぬかれている（長方形の蓋６の一部を切り欠いた状態になっている）。図１のインクジェット記録装置１の蓋６を取り外した状態を、図３に示す。図３に示すように、蓋６の内側には、インクカートリッジ４が装着されている。蓋６は、インクカートリッジ装着部１０１にインクカートリッジ４を装着する時に開け、インクカートリッジ４が装着されると閉められる。蓋６が閉められても、蓋６のくりぬかれた部分（以降、「窓」と称する）６ａに、インクカートリッジ４の後壁２２が見えている。窓６ａには、何も部材が存在しておらず、窓６ａの内側にインクカートリッジ４が露出している。従って、インクジェット記録装置１にインクカートリッジ４を装着し、蓋６を閉めた状態において、ユーザーは、窓６ａの空間及び透明の後壁２２を介して、インクカートリッジ４が収容するインクをインクジェット記録装置の外部から視認することができる。

尚、ここでは、蓋６を閉めた後に、インクカートリッジ４を構成する壁のうち、後壁２２を介してインクカートリッジ４が収容するインクを視認する構成について説明した。他にも、前壁２１を介してインクを視認できるようにしてもよいし、上壁２３や第１の下壁２４、第２の下壁２５を介して視認できるようにしてもよい。但し、インクカートリッジ４の装着の観点や、視認しやすさを考慮すると、後壁２２を介してインクカートリッジ４が収容するインクを視認できるようにすることが好ましい。また、後壁２２の全部がインクジェット記録装置の外部から視認できる必要はない。図１に示すように、後壁２２の一部がインクジェット記録装置の外部から視認できる構成とすることが好ましい。

図４に、インクジェット記録装置から取り出した、インクカートリッジ装着部１０１を示す。図４（ａ）は蓋６が付いたインクカートリッジ装着部１０１を示す図であり、図４（ｂ）は図４（ａ）のインクカートリッジ装着部１０１から蓋６を除いた状態を示す図である。図４に示すインクカートリッジ装着部は、図１のインクカートリッジ装着部と、蓋６の構造を異ならせたものである。図４（ａ）に示すように、このインクカートリッジ装着部１０１の蓋６は、突起１０４を含んで構成される回転軸を回転中心として、回転して開けられる。蓋６の回転方向を、図４（ａ）に示している。蓋６を回転させて開けた後に、インクカートリッジ４が装着される。インクカートリッジ４が装着された後、蓋６を開けたときの回転方向と反対方向に回転させることで、蓋６を閉める。蓋６には、透明の部材（ガラスやプラスチック）で構成された窓６ｂが設けられている。窓６ｂの内側には、インクカートリッジ４の後壁２２が見えている。即ち、ユーザーは、透明の窓６ｂ及び透明の後壁２２を介して、インク収容部の様子をインクジェット記録装置の外部から視認することができる。

図４に示すような回転させて開閉する蓋６は、開閉の操作が容易である為、好ましい構造である。他にも、蓋６は、鉛直方向や水平方向にスライドさせることで開閉される構造であってもよい。蓋６を設けることによって、インクカートリッジ４を保護したり、インクカートリッジ４に収容されているインクの蒸発を抑制したりすることができる。また、図１で説明したように蓋６の窓に何も設けない構成よりは、図４で説明したように、蓋６の窓に透明の部材で構成された窓を設ける方が、インクカートリッジ４の保護やインク蒸発抑制の点で好ましい。

また、蓋６に窓を設ける構成を説明したが、この窓は蓋６と必ずしも別体である必要はない。即ち、例えば蓋６が全体として透明の部材で構成されていてもよい。

図５は、図４に示すインクカートリッジ装着部１０１の蓋６の窓（窓６ｂ）に、目盛を付与して、窓６ｃとしたものである。図５（ａ）では、窓６ｃは透明の部材で構成されており、この透明の部材に有色の目盛が付与されている。この目盛によって、窓６ｃ越しに見えるインクカートリッジ４が収容するインクの残量を、良好に把握することができる。特に窓６ｃは直接インクに触れない為、汚れにくい。従って、インクカートリッジ４のインク残量を良好に判断しやすい。窓６ｃに付与される目盛は、図５（ａ）に示されるように液面に対応するように設けられた複数のラインであってもよいし、ライン状ではない識別記号（例えば数字やマーク）のようなものであってもよい。図５（ｂ）に示すインクカートリッジ装着部１０１では、目盛が付与された窓６ｃの横にラベル７が貼り付けられている。ラベル７には、目盛に対応した数値等の識別記号が付与されている。これにより、ユーザーはインクカートリッジ４が収容するインクの残量をより良好に視認して把握することができる。

図６に、インクカートリッジを示す。図６（ａ）に示すインクカートリッジ４は、基本的な構成は図２（ａ）で説明したものと同じである。但し、インクカートリッジ４の前壁２１に、目盛８が付与されている。この目盛８は、これまでに説明した蓋（蓋の窓）を介して、インクジェット記録装置の外部から視認することができる。インクカートリッジ４に目盛８が付与されている場合であっても、インクカートリッジ４が収容するインクの量を、インクカートリッジ装着部の蓋を介して容易に判断することができる。また、図６（ｂ）に示すように、インクカートリッジ４の前壁２１に目盛を有するラベル９を貼り付けてもよい。さらに、これらの目盛と、図５に示す窓に設けられた目盛とを用い、いずれの目盛もインクジェット記録装置の外部から視認することができるようにして、これらの目盛によってインクカートリッジ４が収容しているインクの量を判断できる構成としてもよい。

１ インクジェット記録装置
４ インクカートリッジ
６ 蓋
６ａ、６ｂ、６ｃ 窓
１０１ インクカートリッジ装着部

Claims (10)

1. インクジェット記録装置であって、
   インクを収容するインクカートリッジが装着され、蓋を有するインクカートリッジ装着部を備え、
   前記インクカートリッジ装着部に前記インクカートリッジが装着された後、前記蓋が閉められることで、前記インクカートリッジが、前記蓋の内側であって前記インクジェット記録装置の内部に配置され、
   前記蓋を閉めた後に、前記インクカートリッジが収容するインクをインクジェット記録装置の外部から視認することができることを特徴とするインクジェット記録装置。
2. 前記蓋を閉めた後に、前記インクカートリッジが収容するインクを、前記蓋の一部がくりぬかれた部分である窓を介して、前記インクジェット記録装置の外部から視認することができる請求項１に記載のインクジェット記録装置。
3. 前記窓は部材の存在しない空間であり、前記窓に前記インクカートリッジが露出している請求項２に記載のインクジェット記録装置。
4. 前記窓は透明の部材で構成されており、前記透明の窓を介して、前記インクカートリッジが収容するインクを前記インクジェット記録装置の外部から視認することができる請求項２に記載のインクジェット記録装置。
5. 前記蓋は、回転することで開閉される請求項１乃至４のいずれか１項に記載のインクジェット記録装置。
6. 前記蓋に、目盛が付与されている請求項１乃至５のいずれか１項に記載のインクジェット記録装置。
7. 前記蓋の一部がくりぬかれた部分である窓を有し、前記窓は透明の部材で構成されており、前記透明の部材で構成された窓に前記目盛が付与されている請求項６に記載のインクジェット記録装置。
8. 前記蓋に前記目盛に対応した識別記号が付与されたラベルが貼り付けられている請求項６または７に記載のインクジェット記録装置。
9. 前記インクカートリッジは目盛を付与されており、前記インクカートリッジに付与された目盛をインクジェット記録装置の外部から視認することができる請求項６乃至８のいずれか１項に記載のインクジェット記録装置。
10. 前記インクカートリッジは、前記インクカートリッジ装着部に装着する際に前方に位置する前壁と、前記前壁と対向する位置に位置する後壁とを有し、前記後壁が透明の壁で構成されており、前記後壁を介して前記インクカートリッジが収容するインクをインクジェット記録装置の外部から視認することができる請求項１乃至９のいずれか１項に記載のインクジェット記録装置。

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