JP2021113929A - 導光部材および虚像表示装置 - Google Patents

導光部材および虚像表示装置 Download PDF

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【課題】虚像の画角や観察する位置によって生じる輝度むらや輝度抜けを低減しながら、観察される虚像の視野角を広くすることができる導光部材および虚像表示装置を得る。【解決手段】導光部材100は、光入射部8と、導光部30と、光射出部40と、を有する。導光部30は、互いに対向し平行である第1、第2の反射面と、第1、第2の反射面の間に光入射部8から離間して設けられた光路分離部材4と、を有し、第2の反射面3は、光路分離部材4よりも光射出部40から遠い側に配置され、光路分離部材4は、画像光のうち、第2の反射面3で第1の反射角θ1で反射して光路分離部材へ向かう光を透過し、第2の反射面3で第1の反射角θ1よりも大きい第2の反射角θ2で反射して光路分離部材4へ向かう光を第2の反射面3に向けて反射する。【選択図】図1

Description

本発明は、導光部材およびこの導光部材を用いた虚像表示装置に関するものである。
2次元の画像を虚像光学系により拡大し、拡大された虚像を表示して観察者に観察させる装置として、導光部材を用いた虚像表示装置が知られている。 導光部材のことをライトガイドという場合もある。導光部材を用いた虚像表示装置の一形態として、ヘッドマウントディスプレイ(Head Mounted Display、以下「HMD」と称する。 )がある。 HMDは、シースルーである透過型と非透過型に分類される。 透過型のHMDとして、例えばGoogle LTD.(米国)のGoogleglass(商標登録)がある。
透過型のHMDは、情報端末と組み合わせて使用し、あるいはAR(Augmented Reality:拡張現実)等の提供用として使用するため、小型で携帯性が良いものが望まれている。 非透過型のHMDは、映画鑑賞やゲームやVR(Virtual Reality:仮想現実)等の提供用として使用するため、没入感が得られる広視野角であることが望まれている。
透過型のものにおいては、薄肉化、小型化、かつ、広視野角であることともに、外光の透過率低下や画像光の反射率低下を防止し、ゴーストの発生を抑制することが求められている。かかる要請に応えるべく、例えば特許文献1に記載されている導光板及びこれを用いた虚像表示装置が知られている。
特許文献1に記載されている導光板は、対向して延びる第1および第2の全反射面を有し、これらの反射面間で光路を折り曲げながら、画像取出し部を有する光射出部に向かって画像光を導光するものである。画像取出し部は、導光方向に関し奥側で導光部の内側に向かい傾斜して延びる複数の第一要素面と、第一要素面に対して鈍角をなして延びる複数の第二要素面とを交互に配置してなる。上記のように構成された導光板を用いて虚像表示装置を構成することができる。
特許文献1に記載されている導光板を用いて、広い視野角を達成しようとすると、虚像の輝度むら、輝度ぬけが発生するという課題がある。その理由を、特許文献1記載の導光板を想定した図24に示す比較例を参照しながら説明する。
図24に示すように、導光板は、透明な材料からなる横長の板状の部材である。導光板は、例えば眼鏡のようにして人の眼の前に装着され、光射出部から射出される画像光によって画像を観察でき、導光板を透過する光によって導光板の前方の風景を観察することができる。図24において、紙面に直交する方向が導光板の通常の使用状態における上下方向で、この方向をX方向とする。X方向に直交する方向であって図24において上下方向をY方向とする。Y方向は使用状態における前後方向である。X方向とY方向にともに直交する方向すなわち図24において左右方向をZ方向とする。
導光板は、図24において左端部下側が光入射部108、右端部下側が光射出部140、光入射部108と光射出部140の間が導光部130になっている。光入射部108は画像光が入射されるプリズム111を有し、プリズム111を透過して入射した画像光を導光部130側に向かって反射するミラー101を有する。
導光部130は、ミラー101が反射した画像光をジグザグ状に交互に全反射しながら光射出部140側に向かって導く互いに平行な面からなる第1の反射面102と第2の反射面103を有する。第2の反射面103は、光射出部140に対応する部分が、複数の画像取出し部105と複数のサブ反射面133になっている。これら画像取出し部105と複数のサブ反射面133はZ方向に交互に配置されている。
各画像取出し部105は光射出部140の方に向かって下がる一定角度の傾斜面であり、サブ反射面133は第1の反射面102と平行である。したがって、導光板は、光射出部140の方に向かうに従い前後方向の厚さが段階的に薄くなっている。
光入射部108からは、適宜の画像形成素子などからの画像光がコリメートされて導光板に入射される。画像光は、ミラー101で第1の反射面102に向かい斜めに反射され、第1の反射面102で第2の反射面103に向かい斜めに反射される。こうして画像光は第1の反射面102と第2の反射面103との間で一定の入反射角度でジグザグ状に反射されながら光射出部140の方に向かって進む。
画像光が各画像取出し部105に至ると、それぞれの画像取出し部105が画像光の一部ずつを光射出部140の方に向かって反射する。各画像取出し部105で反射された画像光は光射出部140を透過し、光射出部140に向き合って位置する人の眼に入射する。各画像取出し部105からの反射光によって前記画像形成素子などに形成されている画像を眼によって観察することができる。光射出部140を通して導光板の前方からの光が導入され、この光を眼で観察することにより、導光板の前方の風景を前記画像とともに観察することができる。
図24に示すような平面状の導光板によれば、画像の画角に対応して、導光板の主面の法線を基準とした全反射角度が大きい画像光と小さい画像光が導光される。したがって、第1の反射面102、第2の反射面103の全反射角度の大きい画像光を導光することで観察される虚像の画角を大きくし、視野角を広くとることができる。図24は、導光板の左端部の光入射部108から、第1の反射面102、第2の反射面103に大きな全反射角度で伝搬する画像光の光路を示している。
このように、画像光が大きな全反射角度で伝搬して第1、第2反射面による全反射の間隔が広くなると、各画像取出し部105に至る画像光の照射量にばらつきが生じ、また、画像取出し部105の一部に画像光が照射されないこともある。その結果、光射出部140で観察される虚像に輝度むらが生じ、あるいは輝度ぬけすなわち画像光が光射出部140に到達しないといった問題が発生する。すなわち、このような導光板を用いて虚像表示装置を構成した場合、画像の視野角を広くとろうとすると、画角や視認する位置により虚像に輝度むらや輝度抜けが生じるといった問題が発生する。
本発明は、虚像の画角や観察する位置によって生じる輝度むらや輝度抜けを低減しながら、観察される虚像の視野角を広くすることができる導光部材および虚像表示装置を提供することを目的とする。
本発明に係る導光部材は、
画像光を内部に取り込む光入射部と、前記画像光を内部で反射させ導光する導光部と、前記導光部からの前記画像光を射出する光射出部と、を有する導光部材であって、
前記導光部は、互いに対向し平行である第1の反射面および第2の反射面と、前記第1の反射面と前記第2の反射面との間に前記光入射部から離間して設けられた少なくとも一つの光路分離部材と、を有し、
前記第2の反射面は、前記光路分離部材よりも前記光射出部から遠い側に配置され、
前記光路分離部材は、前記画像光のうち、前記第2の反射面で第1の反射角で反射して前記光路分離部材へ向かう光を透過し、前記第2の反射面で前記第1の反射角よりも大きい第2の反射角で反射して前記光路分離部材へ向かう光を前記第2の反射面に向けて反射することを最も主要な特徴とする。
本発明に係る導光部材および虚像表示装置によれば、第1の反射面と第2の反射面との間に光入射部から離間して光路分離部材を設けたことにより、観察される虚像の輝度むらや輝度ぬけを低減することができる。
本発明に係る導光部材の一実施例を示す平面図である。 前記実施例に係る導光部材を機能領域ごとに分けて示す平面図である。 前記実施例に係る導光部材に大きな反射角度で画像光が入射したときの導光の様子を示す平面図である。 前記実施例に係る導光部材に小さな反射角度で画像光が入射したときの導光の様子を示す平面図である。 本発明に係る導光部材の変形実施例に大きな反射角度で画像光が入射したときの導光の様子を示す平面図である。 前記一実施例に係る導光部材に大きな反射角度で画像光が入射したときアイボックス中心で観察する場合の導光の様子を示す平面図である。 前記一実施例に係る導光部材に大きな反射角度で画像光が入射したときアイボックスの左寄りの位置で観察する場合の導光の様子を示す平面図である。 前記一実施例に係る導光部材に大きな反射角度で画像光が入射したときアイボックスの右寄りの位置で観察する場合の導光の様子を示す平面図である。 前記一実施例に係る導光部材に小さな反射角度で画像光が入射したときアイボックス中心で観察する場合の導光の様子を示す平面図である。 前記一実施形態に係る導光部材に小さな反射角度で画像光が入射したときアイボックスの右寄りの位置で観察する場合の導光の様子を示す平面図である。 前記一実施例に係る導光部材に小さな反射角度で画像光が入射したときアイボックスの左寄りの位置で観察する場合の導光の様子を示す平面図である。 前記一実施例に係る導光部材において画像抜けが生じない光路分離部材の位置の例を示す導光部材の一部の平面図である。 本発明に係る導光部材の一実施例において画像抜けが生じない光路分離部材の位置の別の例を示す導光部材の一部の平面図である。 画像抜けが生じる光路分離部材位置の例を示す導光部材の一部の平面図である。 画像抜けが生じる光路分離部材位置の別の例を示す導光部材の一部の平面図である。 画像抜けが生じる光路分離部材位置のさらに別の例を示す導光部材の一部の平面図である。 画像抜けのない光路分離部材位置の例を示す導光部材の一部の平面図である。 画像抜けが生じる位置に光路分離部材がある場合における画像光束の例を示す導光部材の一部の平面図である。 画像抜けが生じる位置に光路分離部材がある場合における画像光束の別の例を示す導光部材の一部の平面図である。 光路分離部材が複数ある本発明に係る導光部材の別の実施例を示す導光部材の一部の平面図である。 光路分離部材が複数ある本発明に係る導光部材のさらに別の実施例を示す導光部材の一部の平面図である。 本発明に係る導光部材の前記一実施例において画像光束が平行でない場合の光束の進行の様子を示す導光部材の一部の平面図である。 前記導光部材の前記一実施例において画像を観察する様子を示す平面図である。 本発明に係る導光部材に対応する比較例を示す平面図である。 本発明に係る導光部材を虚像表示装置に適用した場合の平面図である。 本発明に係る導光部材を利用した虚像表示装置の各種例の使用状態を示す斜視図である。
以下、本発明に係る導光部材およびこの導光部材を用いた虚像表示装置の実施形態について説明する。
本発明の実施形態に係る導光部材は、画像光を内部に取り込む光入射部と、画像光を内部で反射させ導光する導光部と、導光部からの画像光を射出する光射出部を有する。導光部は、互いに対向しかつ互いに略平行である第1の反射面および第2の反射面を有する。導光部に取り込まれた画像光は、第1、第2の反射面で交互に全反射されながら導光部内を光入射部側から光射出部側に向かって導光する。
第2の反射面は、導光方向の後ろ側が交互に配置された画像取り出し部とサブ反射面で構成されている。画像取り出し部は、画像光を光射出部から外部に取り出すために、光射出部側に向けて下がる向きに傾斜している。サブ反射面は、画像取り出し部に続いて第1の反射面2と略平行に形成されている。画像取り出し部とサブ反射面は交互に複数形成されている。
第1および第2の反射面の間には少なくとも1つの光路分離部材がある。光路分離部材は前記第1および第2の反射面に対して略平行で、第1、第2の反射面間において光路分離部材が存在する領域と光路分離部材が存在しない領域がある。光路分離部材は、光の入射角度に応じて光を全反射し、入射角度によっては光を透過する境界面になっている。
前記光入射部から導光部材内に取り込まれた画像光は、第2の反射面の法線を基準として反射角度の大きい光と反射角度の小さな光を含む。前記境界面を有する光路分離部材は、光の波長が一定であるとすると、前記第2の反射面による反射角度が大きく、光路分離部材の臨界角より大きい角度で入射する光を全反射する。前記光路分離部材は、前記第2の反射面による反射角度が小さく、光路分離部材の臨界角より小さい角度で入射する光を透過する。
前記光路分離部材は、1つだけの場合もあり、複数個が導光方向に適宜の間隔をおいて配置される場合もある。いずれにせよ、光路分離部材は光入射部から離間して設けられ、前記第2の反射面による反射光を、臨界角を境にして透過しまたは全反射する。
第2の反射面で反射され、少なくとも1つの光路分離部材の前記境界面を透過して第1の反射面に進む光を第1の光とする。第2の反射面で反射され、少なくとも1つの光路分離部材の前記境界面で反射されて第2の反射面に進む光を第2の光とする。換言すれば、前記第1の光は、少なくとも1つの前記境界面の法線を基準とした入射角度が前記境界面に対する臨界角より小さい入射角度を有する光であり、第2の光は、前記臨界角以上の入射角度を有する光である。
前記光入射部と前記少なくとも1つの境界面を有する領域との間には、境界面のない領域が存在し、境界面のない領域では、前記第2の光が第2の反射面と前記境界面との間を全反射されながら導光部材内を進行する。前記境界面を設けることによって、略コリメートされて入射する各画角の画像光のうち前記第2の光が第2の反射面によって全反射される間隔を狭めることができ、第2の反射面に均一な光強度で各画角の画像光を照射することができる。
略コリメートされて入射部から入射される各画角の画像光のうち前記第1の光が第2の反射面で全反射される間隔は、もともと境界面が無い場合の第2の光の全反射間隔に比べると狭い。したがって、第2の反射面に均一な光強度で各画角の画像光を照射することができる。
このように、虚像を観察する面とは反対側の面に画像取り出し部を設置した平面型の導光部材において、光路分離部材を第1の反射面と前記第2の反射面との間に設けたことにより、輝度むらおよび輝度抜けを低減した画像光を取り出すことができる。
図1に、本発明に係る導光部材の一実施例の概要を示す。図1において、導光部材100は、ガラスまたはプラスチックなどの透明の素材からなる板状の部材である。導光部材100は平面導光板とも呼ばれる。導光部材100は、光入射部8と、導光部30と、光射出部40を有する。
光入射部8は、画像光の入射面に楔状のプリズム11を有し、プリズム11の配置面とは反対側の面がミラー1になっている。前記画像光は、前記プリズム11の下面に垂直に入射される。プリズム11は、ガラスまたは水晶などの透明の素材からなる多面体である。ミラー1は、前記プリズム11を通過した前記画像光を全反射することで導光部30へ前記画像光を導く。
導光部30は、光入射部8から入光した画像光を光射出部40へ導く。導光部30は、第1の反射面2と、第2の反射面3と、光路分離部材4を有する。第1の反射面2は、ミラー1が反射した画像光を第2の反射面に向かって反射する。前記第2の反射面3は、前記第1の反射面2が反射した画像光を前記第1の反射面2に向かって反射する。光路分離部材4は、ALF3、NaFなどの低屈折率材質の薄膜層であり、導光部材100の材質は、高屈折率プラスチック材料などで成型されている。光路分離部材4は、前記第2の反射面3が反射した第1の反射角θ1の画像光は透過し、前記第2の反射面3が反射した第2の反射角θ2の画像光は反射することを特徴とする部材である。
前記第2の反射面3は、画像取り出し部5と、サブ反射面33を有する。画像取り出し部5は、前記第2の反射面3の所定の位置から斜面と平面を交互に繰り返している部分の斜面に該当する部分である。サブ反射面33は、最初の前記画像取り出し部5以降の前記平面に該当する部分である。
第1の光波6は光路分離部材4に対して光路分離部材4の臨界角よりも小さな入射角度で入射する各画角の画像光のグループに属する光波である。第2の光波7は、光路分離部材4の臨界角以上の入射角度で入射する各画角の画像光のグループに属する光波である。
光路分離部材4は複数面あってもよい。光路分離部材4が複数面ある場合は、各光路分離部材4に入射される各画角の略コリメートされた画像光に対して、第1の光波6と第2の光波7を定義する。
第1の反射角θ1は、第1の光波6が前記第2の反射面3の法線を基準とした場合に反射する角度である。第2の反射角θ2は、第2の光波7が前記第2の反射面3の法線を基準とした場合に反射する角度である。
本実施例においても、X,Y,Zの3軸方向を、図15の比較例と同様に定義する。また、Y軸方向については、光射出部40における目の位置から見て前側に進む方向を正方向とし、前側から目の位置の方に向かって進む方向を負の方向とする。Z軸方向については、導光方向すなわち図1において左から右に向かう方向を正方向とする。
光射出部40は、前記画像取り出し部5によって反射された画像光が、第1の反射面2から、図1のY軸の負の方向に出射する部分である。また、光射出部40は、画像取り出し部5とサブ反射面33を有する。画像取り出し部5は、アルミ蒸着や、誘電体多層膜蒸着などがなされており、ミラーとしての役目をはたしている。画像取り出し部5は複数個所にあり、第2の反射面3を複数の領域に分割し、第2の反射面3とサブ反射面33およびサブ反射面33をつないでいる。各画像取り出し部5は、第2の反射面3に対して鈍角に傾いている。
サブ反射面33は、鈍角に傾いた画像取り出し部5とともに第2の反射面3の一部を構成している。画像取り出し部5とサブ反射面33は交互につながっており、サブ反射面33と第1の反射面2との間隔は、導光方向(図1における正のZ方向)に行くにしたがって狭くなっている。
本実施例では、略コリメートされた画像光が導光部材100に向かって照射される。画像の中心画素の光線がプリズム11の下面に垂直に入射され、平面導光板である導光部材100内に入射される。入射光は導光部材100と一体化されたミラー1で反射され、第1の反射面2に向かう。第1の反射面2は、画像光を入射角度と同じ角度で全反射する。
第1の反射面2で全反射された各波長の画像光は、第2の反射面3に向かって照射される。以下、略コリメートされた各波長の画像光は、第1の反射面2と第2の反射面3との間で、入反射を繰り返しながら導光部材100内を光射出部40の方に向かって進む。第1の反射面2と第2の反射面3は略平行であり、平行からのずれ量は、±1°以下である必要がある。
第1の反射面2と第2の反射面3との間には光路分離部材4がある。光路分離部材4は所定の臨界角度を境にして、臨界角度よりも大きい画像光を全反射し、臨界角度よりも小さい画像光を透過させる。
ここで、第1の光波6と第2の光波7をそれぞれ以下のように定義する。第2の反射面3で最初に全反射する位置から、第1の反射面2に向かって進行し、光路分離部材4で全反射して第2の反射面3に向かう光波を第2の光波7とする。第2の反射面3で最初に全反射され、光路分離部材4を透過して第1の反射面2に向かう光波を第1の光波6とする。第2の光波7は第2の反射面3と光路分離部材4との間を全反射しながら導光され、第1の光波6は第2の反射面3と第1の反射面2との間を全反射しながら導光される。
前述したとおり、第1の光波6は光路分離部材4で全反射条件を満たさずに透過するが、第2の光波7は、光路分離部材4で全反射条件を満たすために全反射する。導光部材100を導光した第1の光波6および第2の光波7は、画像取り出し部5に照射されと、第1の反射面2および第2の反射面3の反射面による全反射角度とは異なる角度で反射され、光射出部40から導光部材100の外部に取り出される。取り出された画像光を目で観察することにより、画像形成素子に形成されている画像を観察することができる。
以上説明した導光部材の実施例は、第1の反射面2と第2の反射面3との間に、画像光の第2反射面による反射角によって全反射するものと透過するものに分離する光路分離部材4を設けたことを特徴とする。かかる構成を有する前記実施例によれば、輝度むらおよび輝度抜けを低減した画像光を取り出すことができる。
図2は、図1の本発明に係る導光部材の実施例の各機能領域を区分して説明している。図2において、光入射部8は、平面導光板に入射された略コリメートされた画像光を導光部材100で導光する角度に変換する領域である。非光路分離領域9は、第1の反射面2と第2の反射面3との間に少なくとも一つの光路分離部材4が存在しない領域である。図1に示す実施例では、光路分離部材4が一つであり、光路分離部材4の両側に、したがって2か所に非光路分離領域9が存在する。
光入射部8と光路分離領域10との間にある前記非光路分離領域9は、第1の反射面2で最初に全反射された画像光を、第2の反射面3で最初に全反射する領域に照射できるようにするための領域である。非光路分離領域9が無いと、第2の光波7は第1の反射面2で最初に全反射された後に、光路分離部材4で全反射され、第1の反射面2と光路分離部材4の間で全反射されながら進行する。そして、照射されるべき画像取り出し部5に第2の光波7が照射されず、画像光が必要な位置で取り出せなくなってしまうという問題がある。
第1の反射面2を分割し、分割された第1の反射面2の間に画像取り出し部5として回折格子を設置することにより前記問題を解決する方法もある。しかし、回折格子は波長によって回折角が異なるため、透過光の波長分散や、虚像の色むらが生じるなどの問題がある。前記実施例は、第2の反射面3を分割し、分割された第2の反射面3の間に画像取り出し部5としてのミラーを設置して、画像光を取り出し、透過光の波長分散や虚像の色むらなどの問題を解決している。
光路分離領域10は、第1の反射面2と第2の反射面3との間に少なくとも一つの境界面を有する光路分離領域である。光路分離領域10は、第2の光波7のような全反射角度が大きな光を、第2の反射面3と光路分離部材4の間を全反射させながら導光させる。こうすると、全反射する間隔を狭めて第2の反射面3に光波が照射されない領域が少なくなり、画像取り出し部5から所望の画像光を取り出すことができる。
光路分離領域10のZ軸の正の方向に隣接している非光路分離領域9は、第1の光波6のような全反射角度の小さな画像光が画像取り出し部5から取り出される領域である。したがって、光路分離部材4による境界面は必要ない。
図23は、本発明に係る導光部材の実施例おいて、第1の光波6と第2の光波7がどのようにアイボックス15に到達するかを表したものである。各構成部材の説明等は図1の構成と同じため省略する。図23に示すように、第1の光波6と第2の光波7はともにアイボックス15に到達することがわかる。
図3は、図24に示す比較例と同じ条件で画像光が入射された場合、本発明の前記一実施例に係る導光部材100における導光の様子を示したものである。各部材の説明等は図1の構成と同じため省略する。図3に示したように、第1の反射面2と第2の反射面3との間に光路分離部材4が存在する領域に対応する画像取り出し部5からは、ほぼ均一に画像光を取り出すことができる。
図4は、第1の光波6のように、導光部材100に小さな反射角度で画像光が入射し、小さな全反射角度で導光部材100を伝搬している様子を示す説明図である。各部材の説明等は図1の構成と同じため省略する。
図4における第1の光波6は、光路分離部材4では全反射条件を満たさないため、光路分離部材4の境界面では透過し、第1の反射面2及び第2の反射面3で全反射を繰り返しながら導光する。第1の光波6は全反射角度が小さく、第2の反射面3での全反射の間隔が狭いため、第2の反射面3において、各画角の略コリメートされた画像光が照射されない領域が無くなり、すべての画像取り出し部5から画像光が外部に取り出されている。
[変形実施例]
図5は、本発明に係る導光部材の変形実施例であって、複数の領域に分割された各々の第2の反射面3と第1の反射面2との間隔が変化しない、すなわち導光方向であるZ方向に行っても狭くならない例を示している。また、第2の光波7のように大きな全反射角度で光波が導光している様子を示している。
図5に示す変形実施例も、第1の反射面2と第2の反射面3との間に光入射部から離間して設けられた少なくとも一つの光路分離部材4を有している。各画像取り出し部5とこれに続くサブ反射面以外の各部材の説明等は図1の構成と同じため省略する。
図5に示したように、画像取り出し部5に照射された光波は画像取り出し部5で反射され、光路分離部材4を光波が抜けて外部に取り出される。しかし、画像光の進行方向に並ぶ画像取り出し部5の順にしたがって画像取り出し部5に到達する画像光の光量が減少し、画像光が取り出されないこともある。
その点、本願の前記一実施例のように、複数の領域に分割された夫々の第2の反射面3と第1の反射面2との間隔を導光方向(Z方向)に順次狭くすれば、取り出される画像光の隙間を無くし、あるいは隙間を少なくすることができる。しかしながら、図5に示す実施例のように、第1の反射面2と第2の反射面3と間隔が変化しないものにおいても、第1の反射面2と第2の反射面3との間に光路分離部材4を設けることによって、取り出される画像光の隙間が少なくなる効果が認められる。
[前記一実施例の作用および効果]
図6、図7、図8は、本発明に係る導光部材の前記一実施例において、第2の光波7が大きな第2の反射角θ2で伝搬し、画像取り出し部から外部に取り出された場合に、眼球の水晶体12を介して網膜14上に画像光が結像される様子を示している。図6はアイボックス15の中心、図7はアイボックス15の左端、図8はアイボックス15の右端に眼球がある場合を示す。各部材の説明等は図1の構成と同じため省略する。眼球がアイボックス15内のいずれの位置にあっても、画像取り出し部5から均一な光を網膜14上に結像できている。
図9、図10、図11は、本発明に係る導光部材の前記一実施例において、第1の光波6が小さな第1の反射角θ1で伝搬し、画像取り出し部5から外部に取り出された場合に、眼球の水晶体12を介して網膜14上に画像光が結像されるようすを示している。図9はアイボックス15の中心、図10はアイボックス15の左端、図11はアイボックス15の右端に眼球がある場合を示す。各部材の説明等は図1の構成と同じため省略する。眼球がアイボックス15内のいずれの位置にあっても、画像取り出し部5から均一な光を網膜14上に結像できている。
図6乃至図11からわかるように、画像取り出し部5のうち半数以上の画像取り出し部5と第1の反射面2との間に、少なくとも一つの光路分離部材4を有することによって、アイボックス15を大きくとることができる。
大きな全反射角度で導光部材100内を導光される画像光は、光入射部8側の画像取り出し部5から射出される光としてアイボックス15内に照射される。そして、第1の反射角θ1で導光部材100内を導光される画像光は、光入射部8側とは反対側の画像取り出し部5から射出される光としてアイボックス15内に照射される。ARディズプレイの場合は、アイボックス15内のすべての位置に目が移動した場合においても、すべての画角の画像光が網膜上に照射される必要があるため、アイボックス15を大きくとれることは有効である。
また、図9からわかるように、小さな全反射角度で導光部材100内を導光する画像光は、第1の反射面2と第2の反射面3との間を全反射しながら導光することによって、抜けが無くなる。そこで、画像取り出し部5のうち半数以上の画像取り出し部5と第1の反射面2との間には少なくとも1つの光路分離部材4を配置する。こうすることによって、画像取り出し部5が存在する領域の中央よりも光入射部8から遠い位置に目があった場合でも、大きな全反射角度で導光部材100内を導光する画像光を観察可能であり観察可能領域が広くなる。
図12は、第2の光波7が第2の反射面3と光路分離部材4との間を第2の反射角θ2で全反射を繰り返しながら導光するとき、第2の反射面3に、第2の光波7が照射されない領域が無い状態をつくるための条件を説明している。部材の説明等は図1の構成と同じため省略する。光波7が照射されない領域を、「抜け」という。
光入射部8から最も近い非光路分離領域9と、光路分離領域10との境界21よりも、導光方向側の第2の反射面3で最初に全反射する領域28に照射する第2の光波7の第1の光束幅W2と、第2の反射面3と光路分離部材4との距離dと、前記第2の反射面3に最初に照射される第2の光波7の第2の光束幅W2‘との間に、
W2/sin(θ2)=d
かつ、
W2‘≧W2×2
の関係が成り立っているとき、抜け16が無くなる。
図13に示すように、図12に示す例よりも光路分離部材4が第2の反射面3寄りにある状態でも、上記の条件は満たしているため、抜けは発生しない。部材の説明等は図1の構成と同じため省略する。
[「抜け」が発生する条件]
図14、図15、図16は、前記「抜け」が発生する条件を説明している。光入射部8から最も近い非光路分離領域9と、光路分離領域10の境界21よりも、導光方向側の第2の反射面3で最初に全反射する領域に照射する前記第2の光波7の第1の光束幅W2とし、前記第2の反射面3に最初に照射される第2の光波7の第2の光束幅W2’とする。第2の反射面3と前記光路分離部材4の距離dとW2とW2’との間に、
W2/sin(θ2)=d
かつ
W2‘≧W2×2
の関係が成り立っていないため、抜け16が発生する。部材の説明等は図1の構成と同じため省略する。
図14の条件では、W2,W2’,θ2の条件は図12の条件と同一であるが、第2の反射面3と光路分離部材4との距離dがより離れている配置となっている。そのため、
W2’≧W2×2
の関係は図12と同様に満足されるが、
W2/sin(θ2)<d
となる。そのため、第2の反射面3に光波7が照射されない領域である抜けが発生する。
図15の条件では、W2,θ2,dの条件は図12の条件と同一であるが、境界21が光入射部側に近い位置になっている。そのため、第1の反射面2で最初に反射され第2の反射面3に向かう光束の導光方向側の一部が光路分離部材により全反射され、第2の光束幅W2’は図12の条件と比較して狭くなっている。したがって、
W2/sin(θ2)=d
の関係は満足するが、
W2’<W2×2
となるため、第2の反射面3に抜け16が発生する。
図16の条件では、W2’,θ2,dの条件は図12の条件と同一であるが、境界21が光入射部側からより離れた位置になっている。そのため第1の光束幅W2が狭くなっている。そのため、
W2’≧W2×2
の関係は満足するが、
W2/sin(θ2)<d
となるため、第2の反射面3に抜け16が発生する。
図14、図15、図16に示す例のように抜け16が発生すると、抜け16の位置に画像取り出し部5がある場合に画像光が取り出されず、観察すべき虚像に輝度むら、輝度抜けが発生する。よって、この抜けを作らない条件とすることが重要である。
[「抜け」が発生しない条件]
図17、図18は、本発明に係る導光部材の実施例において、第1の反射面2と第2の反射面3との間で第1の反射角θ1で全反射しながら導光する第1の光波6が、第2の反射面3で「抜け」が発生しない条件を説明している。部材の説明等は図1の構成と同じため省略する。
図17、図18は、すべての画像光が光路分離部材4での全反射条件を満たさず、光路分離部材4を透過する第1の光波6について表している。第2の反射面3で最初に全反射する領域に照射される前記第1の光波6の第3の光束幅W1、前記第2の反射面3で最初に全反射する領域における、第2の反射面3と第1の反射面2との距離Dとする。W1とDが、
W1/(2×sin(θ1))=D
を満たすときに、第1の光波6が抜け16が無くなる。第1の光波6の前記条件下での輝度抜け、輝度むらを無くすためには上の条件を満たす必要がある。図19は、この条件を満たさないために抜け16が発生している様子を示している。
前述の抜けが発生しない条件を満足するように導光部材100を構成することにより、小さい反射角θ1と大きい反射角θ2のいずれの場合でも、視認される画像の輝度抜けや輝度むらを低減することができる。第1の反射面102、第2の反射面103の反射角が小さい画像光と、反射角が大きい画像光を導光することができるため、画像の画角を大きくとることができ、観察される虚像の視野角を広くすることができる。
図20、図21は、光路分離部材4が2層ある場合の実施例を示している。光路分離部材4以外の部材は図1に示す実施例の構成と同じであるため詳細な説明は省略する。図20、図21に示すように、第1の反射面2に近い光路分離部材4と、第2の反射面3に近い光路分離部材が、2層に分かれて互いに平行に、一定の間隔を置いて重なっている。
第2の反射面3に近い方の光路分離部材4では、図20に示すように第2の反射角θ2の第2の光波7が全反射する。図21に示すように、第2の光波7よりも全反射角度が小さく、第1の光波より全反射角度の大きな光波は、第2の反射面3に近い光路分離部材4を透過し、第1の反射面2に近い方の光路分離部材4で全反射条件が成立して全反射する。
このように、光路分離部材4を複数層設けることによって、各画角の光束幅を広い状態に保ったまま、抜け16を無くすことができる。光路分離部材4を複数層設けるためには、第1の反射面2に近い光路分離部材の臨界角をより小さくすることで可能となる。臨界角は光路分離部材4の屈折率と導光部30の屈折率との関係で決まるため、複数ある光路分離部材4の各層の第1の反射面からの位置に応じて光路分離部材の屈折率を小さくすることで、複数の光路分離部材を配置することが可能である。より詳細な条件を以下に示す。
光路分離部材4はi層の薄膜層からなる。第1の反射面2からm番目の光路分離部材4と第2の反射面3との距離をd(m)、前記第1の反射面と前記第2の反射面との距離をDとする。d(m)とDとが、1以上i未満の任意の自然数pに対して、
d(m)<d(m−p)<D
の関係を満たす。
前記m番目の光路分離部材4の屈折率をn(m)、前記導光部30の屈折率をNとすると、n(m)とNは、
n(m−p)<n(m)<N
の関係を満たす。ただし、iは2以上の自然数、mは2以上i以下の自然数、pは1以上m未満の自然数である。
[各画角の画像光が広がりながら伝搬する場合]
図22は、近距離に虚像を表示させるために各画角の画像光が広がりながら伝搬する場合を示す。図22に示すように、第2の反射面3で、第2の反射角θ2と、全反射角度θ2+Δθとなる光波が共存すると、第2の反射面3に照射される光波が重なる領域が発生し、その部分の照射強度が強くなる。画像が完全にコリメートされた平行光で強度が均一の場合は、第2の反射面3に照射される光量は均一になる。なお、図22において、画像光束が重なる領域を符号25で、第2の反射面3での反射角度がθ2である光線を符号26で、第2の反射面3での反射角度がθ2+△θである光線を符号27で示している。導光部材の構成は図1に示す実施例の構成と同じであり、詳細な説明は省略する。
[本願に係る導光部材の発明を虚像表示装置に適用する場合]
以上説明した導光部材100は、これを用いて虚像表示装置を構成することができる。
虚像表示装置は、図25に示すように、表示画像の画像光を出力する画像表示装置50と、画像表示装置50からの画像光をコリメートして射出するコリメート光学系51と、上述した導光部材100とを虚像表示光学系として備える。
画像表示装置50は、導光部材100を通じて表示する虚像の基となる表示画像の画像光を出力するデバイスである。画像表示装置50は、有機LED(OLED:Organic Light Emitting Diode)や液晶表示素子が好適であるが、他にも種々の表示方式のものが適用できる。例えば、画像表示装置50として、DMD(Digital Micromirror Device)が適用可能である。また、画像表示装置50として、TFT(Thin Film Transistor)やLCOS(Liquid Crystal On Silicon)が適用可能である。さらに、画像表示装置50として、MEMS(Micro Electro MechanicalSystems)が適用可能である。
図示の例では、画像表示装置50として、光源を必要とするLCOSやDMDなどを用いた場合を示しており、照明光を射出して画像表示装置50の画像表示面を照明するための光源52を加えている。光源52は、種々のものが適用でき、例えばLED(Light Emitting Diode)、半導体レーザ(Laser Diode:LD)、放電ランプなどを用いることができる。
コリメート光学系51は、複数の光学レンズや絞りなどから構成され、画像表示装置50から出力される画像光を拡大し平行光として射出する。
かかる虚像表示装置によれば、光源52で照明された画像表示装置50の画像光は、コリメート光学系51で拡大されて導光部材100に入射する。すなわち、コリメート光学系51で拡大された画像光は、導光部材100の光入射部8から入射し、ミラー1で反射されて、導光部材100の内部に導光される。導光された画像光は、実施例1で既に述べたように光射出部40に導光される。そして、光射出部40からユーザの目に向けて画像情報として射出される。ユーザは、導光部材100の光射出部40を通して前方を覗くことで、画像光の虚像を視認することができる。
上述の図1から図25に示す実施形態では、虚像観察者の左側に導光部材100の光入射部8を配置して、画像光を虚像観察者の左側から入射する例について説明した。かかる配置を左右逆にする場合、すなわち虚像観察者の右側に導光部材100の光入射部8を配置して、画像光を虚像観察者の右側から入射する場合も、上述と同一の効果が得られる。
図26(a)、(b)及び(c)は、実施例1の導光部材100を眼鏡型の虚像表示装置すなわちHMDに適用した場合を例示する。
図26(a)に示す例は、一つの導光部材100を両眼用のHMDに適用した場合であり、導光部材100の光入射部8を虚像観察者すなわちユーザの右側に配置している。導光部材100は、ユーザの耳に掛けられるツルとしての役割を担うフレーム部400に固定される。図26ではフレーム部を簡略化して表しているが、フレーム部400は、導光部材100の両端側のみならず、上側縁や下側縁を覆う形状とすることができる。
他方、図26(b)及び(c)に示す例は、一つの導光部材100を小型化して単眼用のHMDに適用した場合である。図26(b)に示す例は、二つの導光部材100をユーザの左右各々の目の位置に対応させて配置した場合であり、各導光部材100の光入射部8は、左右外側に配置される。
なお、図26では虚像光学系や光源の図示を省略したが、これらはフレーム部400に取り付けることができる。すなわち、図26(a)及び(c)に示す例では光源52、画像表示装置50及びコリメート光学系51を右目側のフレーム部に、図26(b)に示す例ではこれらを左右両方のフレーム部に取り付ければよい。
図26に示す例では、実施例1の導光部材100を眼鏡型のHMDに適用した場合について説明した。変形実施例の導光部材200も、同様にして眼鏡型のHMDに適用することができる。また、上述した各実施形態の導光部材100は、他の種類のHMDにも適用可能であり、さらには、ヘッドアップディスプレイ(HUD)にも適用できる。各実施形態の導光部材は、特に、微小デバイスにより光変調された光束によって形成される原画像を虚像表示するのに適している。
前述したように、導光部材100を眼鏡のようにして人の顔に装着できるようにすることができる。そして、画像表示素子などの画像光を、コリメートして光入射部8から入射すると、既に述べたとおり、画像表示素子などの画像を虚像として観察することができる。導光部材100は透明体であるため、上記画像とともに周囲の情景を観察することができる。
1 ミラー
2 第1の反射面
3 第2の反射面
4 光路分離部材
5 画像取り出し部
6 第1の光波
7 第2の光波
8 光入射部
9 非光路分離領域
10 光路分離領域
11 プリズム
12 水晶体
14 網膜
15 アイボックス
16 抜け
21 境界
25 画像光束が重なる領域
26 第2の反射面3での反射角度がθ2である光線
27 第2の反射面3での反射角度がθ2+△θである光線
28 第2の反射面3で最初に全反射する領域
30 導光部
33 サブ反射面
40 光射出部
50 画像表示装置
51 コリメータ光学系
52 光源
100 導光部材
200 導光部材
400 フレーム部
θ1 第1の反射角
θ2 第2の反射角
W2 第1の光束幅
W2‘ 第2の光束幅
W1 第3の光束幅
d 距離
D 距離
特許5703875号公報

Claims (11)

  1. 画像光を内部に取り込む光入射部と、前記画像光を内部で反射させ導光する導光部と、前記導光部からの前記画像光を射出する光射出部と、を有する導光部材であって、
    前記導光部は、互いに対向し平行である第1の反射面および第2の反射面と、前記第1の反射面と前記第2の反射面との間に前記光入射部から離間して設けられた少なくとも一つの光路分離部材と、を有し、
    前記第2の反射面は、前記光路分離部材よりも前記光射出部から遠い側に配置され、
    前記光路分離部材は、前記画像光のうち、前記第2の反射面で第1の反射角で反射して前記光路分離部材へ向かう光を透過し、前記第2の反射面で前記第1の反射角よりも大きい第2の反射角で反射して前記光路分離部材へ向かう光を前記第2の反射面に向けて反射することを特徴とする導光部材。
  2. 前記第2の反射面で前記第2の反射角で最初に反射される光の光束幅W2’と、前記光路分離部材が配置されている領域で前記第2の反射面で前記第2の反射角で最初に反射される光の光束幅W2が、
    W2′≧2×W2
    の関係を満たし、
    前記第2の反射角をθ2とし、前記光束幅W2、及び前記第2の反射面と前記光路分離部材との距離をdとすると、
    W2/(sin(θ2))=d
    であることを特徴とする請求項1に記載の導光部材。
  3. 前記第2の反射面で前記第1の反射角で反射される光の光束幅W1、前記第1の反射角をθ1、及び前記第2の反射面と前記第1の反射面の距離をDとすると、
    W1/(2×sin(θ1))=D
    であることを特徴とする請求項1または2に記載の導光部材。
  4. 画像光を内部に取り込む光入射部と、前記画像光を内部で反射させ導光する導光部と、前記導光部からの前記画像光を射出する光射出部と、を有する導光部材であって、
    前記導光部は、互いに対向し平行である第1の反射面および第2の反射面と、前記第1の反射面と前記第2の反射面との間に前記光入射部から離間して設けられた少なくとも一つの光路分離部材と、を有し、
    前記第2の反射面は、前記光路分離部材よりも前記光射出部から遠い側に配置され、
    前記光路分離部材の前記第2の反射面と対向する面に入射する光の臨界角は、前記第2の反射面に入射する光の臨界角より大きいことを特徴とする導光部材。
  5. 前記光路分離部材は、互いに離間しかつ互いに平行に重なるi層の薄膜層からなり、
    前記第1の反射面からm番目の前記光路分離部材と前記第2の反射面との距離d(m)と、前記第1の反射面と前記第2の反射面との距離Dとが、1以上i未満の任意の自然数pに対して、
    d(m)<d(m−p)<D
    を満たし、
    前記m番目の前記光路分離部材の屈折率n(m)と、前記導光部の屈折率Nとが、
    n(m−p)<n(m)<N
    (ただし、iは2以上の自然数、mは2以上i以下の自然数、pは1以上m未満の自然数である。)
    の関係を満たすことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の導光部材。
  6. 前記導光部は、前記第2の反射面と平行で互いに重なることのない複数のサブ反射面を有し、
    互いに隣接する前記サブ反射面の間、および前記第2の反射面とこれに隣接する前記サブ反射面との間に、前記画像光を前記第1の反射面側に取り出す画像取り出し部を有することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の導光部材。
  7. 前記複数のサブ反射面と第1の反射面との距離が、前記光入射部から離れるにつれて狭くなることを特徴とする請求項6に記載の導光部材。
  8. 前記画像取り出し部は、前記第2の反射面と鈍角をなす反射面であることを特徴する請求項6または7に記載の導光部材。
  9. 前記第1の反射面と、複数の前記画像取り出し部の少なくとも半数の前記画像取り出し部との間に、少なくとも一つ以上の光路分離部材を有することを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載の導光部材。
  10. 前記画像光に含まれる同一の画角の光束は平行であることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の導光部材。
  11. 請求項1から10のいずれかに記載の導光部材を用いた虚像表示装置。
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