JP2021113120A - 巻取りチューブ及び繊維巻回体の製造方法 - Google Patents

巻取りチューブ及び繊維巻回体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】作業性に優れ、長期間に亘って繰り返し利用可能であり、繊維の生産効率が高い巻取りチューブ、及び当該巻取りチューブに巻き取られた繊維巻回体の製造方法を提供する。【解決手段】外周面にガラス繊維Sを巻き取る巻取りチューブ1であって、空気層12を有する円筒体10からなり、円筒体10は、合成繊維シートと、当該合成繊維シートに含浸してなる樹脂からなる布部材11により形成され、前記樹脂は、150℃以上の融点を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、巻取りチューブ、及び当該巻取りチューブに巻き取られた繊維巻回体の製造方法の技術に関する。
一般的に、ガラス繊維は、白金製ブッシングの底部に設けられた多数のノズルから溶融ガラスを連続的に引き出すことによって、多数本のガラスフィラメントを成形し、成形された多数本のガラスフィラメントに対して冷却水を噴霧した後集束剤を塗布し、その後、これらのガラスフィラメントを数十本から数千本の単位で集束させて、ストランドと呼ばれるガラス繊維束に束ねることにより成形される。
そして、成形されたガラス繊維は、巻取り装置によって巻取りチューブの外周面に巻き取られ、製品形態である中空円筒形状の巻回体に形成される。
ここで、巻取りチューブとしては、例えば特許文献1のような合成樹脂製の巻取りチューブが用いられる。
実公昭58−42359号公報
特許文献1における合成樹脂製の巻取りチューブは、ストランドをチューブから抜き取る際において型崩れしにくく、繰り返し使用できるものの、ストランドを巻き取りチューブから抜き取りにくく、作業性に劣る。
一方、紙管からなる巻取りチューブとして、例えば、リグニン等の紙力増強剤が含浸されたクラフト紙からなる板紙を、複数枚張り合わせてロール状に形成した巻取りチューブが挙げられる。
このような巻取りチューブは、ストランドを巻き取りチューブから抜き取る際に、その形状を変形させることができるため、特許文献1のような合成樹脂製の巻取りチューブよりもストランドを抜き取りやすく、作業性に優れている。
しかし、巻き取られたガラス繊維とともに水の沸点以上の高温(約100〜150℃)に長時間晒されることで、板紙とガラス繊維との界面に紙力増強剤が滲み出し、ガラス繊維に付着している集束剤との化学反応によって、板紙と接触するガラス繊維の表層が黄色に着色し、その着色度合いによっては不良品となる部分があり、生産効率が低下しやすい。
また、紙管からなる巻取りチューブは、乾燥と湿潤とを繰り返すことによって硬化して脆くなり、破損し易い傾向にあるため、例えば、クラフト紙を用いた紙管からなる巻取りチューブでは、長期間に亘って繰り返し利用することが困難である。
本発明は、以上に示した現状の問題点に鑑みてなされたものであり、作業性に優れ、長期間に亘って繰り返し利用可能であり、繊維の生産効率が高い巻取りチューブ、及び当該巻取りチューブに巻き取られた繊維巻回体の製造方法を提供することを課題とする。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、本発明に係る巻取りチューブは、外周面に繊維を巻き取る巻取りチューブであって、空気層を有する円筒体からなり、前記円筒体は、合成繊維シートと、前記合成繊維シートに含浸してなる樹脂からなる布部材により形成され、前記樹脂は、150℃以上の融点を有することを特徴とする。
このように、本発明に係る巻取りチューブにおいては、150℃以上の融点を有する樹脂が合成繊維シートに含浸されている布部材を用いることから、乾燥と湿潤とを繰り返すことで硬化することなく、また、型崩れが起こりにくくなるため、長期間に亘って繰り返し使用できる。
また、本発明に係る巻取りチューブは、紙力増強剤を含まないため、例えば上述した紙管ように、巻き取られた繊維の表層で黄色に着色することがなく、繊維の生産性が高い。
さらに、上記円筒体が、空気層を有する構成となっているため、当該空気層による隙間を介して径方向内側に向かって容易に弾性変形させることができ、巻き取られた繊維から当該巻取りチューブを抜き取る抜取り作業を、容易に行うことができる。
また、本発明に係る巻取りチューブにおいて、前記円筒体は、ロール状に巻かれた前記布部材からなり、外周面において前記布部材の一端部と前記布部材とを軸方向に接着する第一接着部と、内周面において前記布部材の他端部と前記布部材とを軸方向に接着する第二接着部と、軸方向両端部において前記第一接着部と前記第二接着部との間の布部材を周方向に接着する第三接着部とを有することが好ましい。
このような構成を有することにより、第一接着部、第二接着部、及び第三接着部によって、ロール状に巻かれた布部材における巻き方向の両端部を強固に固定することができ、巻取りチューブにおける円筒形状の外形をより堅固に保持し、巻取りチューブの利用回数を増やすことができる。
また、本発明に係る巻取りチューブにおいて、前記合成繊維シートの目付は250g/m以上であることが好ましい。
このような構成を有することにより、例えば、巻取りチューブの外周面に繊維を巻き取る際、当該繊維の巻付け力によって、布部材が厚み方向に圧縮されて変形するのを抑制することができ、巻取りチューブにおいて十分な剛性を確保することができる。
また、本発明に係る巻取りチューブにおいて、前記合成繊維シートは不織布であることが好ましい。
このような構成からなる巻取りチューブであれば、容易に折りたたむことができ、保管時における収納スペースを小さくすることができる。
また、従来の紙管からなる巻取りチューブや、樹脂製の巻取りチューブ等に比べて軽量であるため、例えば、巻取り装置への取付作業や、所定場所への移動作業などを容易に行うことができる。
また、本発明に係る巻取りチューブにおいて、前記円筒体は、外周面において、エンボス加工による0.5mm以上2.0mm以下の段差からなる凹凸部を有することが好ましい。
このような構成を有することにより、巻取りチューブの外周面に繊維を巻き取る際、当該繊維は、上記凹凸部によって回転する巻取りチューブに対する滑りを抑制されることとなり、巻き取られた繊維の形態の品質向上を図ることができる。
また、例えば、ガラス繊維が巻き取られた巻取りチューブを、巻取り装置のコレットから抜き取る場合や、所定場所へと移動させる場合などにおいては、上記凹凸部がガラス繊維の滑り止めとして機能するため、巻取りチューブに対してガラス繊維が横ズレするのを抑制し、作業効率の向上を図ることができる。
そして、本発明に係る繊維巻回体の製造方法は、中空円筒形状に巻き取られた繊維巻回体の製造方法であって、水分率が4%以上20%以下の繊維を、巻取りチューブの外周面に巻き取る巻取り工程と、前記巻取り工程によって巻き取られた前記繊維を、100℃以上150℃以下の温度で乾燥させて、前記繊維の水分率を1%以下に低下させる乾燥工程と、前記乾燥工程によって乾燥された前記繊維から前記巻取りチューブを抜き取る抜取り工程とを備え、前記巻取りチューブは、上述した巻取りチューブからなることを特徴とする。
このような、本発明に係る繊維巻回体の製造方法によれば、上述した内容と同じ効果が得られる。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
即ち、本発明に係る巻取りチューブ及び繊維巻回体の製造方法によれば、作業性に優れ、長期間に亘って繰り返し利用可能であり、繊維の生産効率が高い巻取りチューブ、及び当該巻取りチューブに巻き取られた繊維巻回体の製造方法を実現することができる。
本発明の一実施形態に係る巻取りチューブに巻取られる、ガラス繊維巻回体の全体構成を示した斜視図である。 本発明の一実施形態に係る巻取りチューブの全体的な構成を示した斜視図である。 本発明の一実施形態に係る巻取りチューブを軸方向に見た図であって、(a)は例えば巻取り装置のコレットによる緊張状態から解放された状態を示した図であり、(b)は例えば巻取り装置のコレットによって拡径方向に緊張された状態を示した図である。
次に、本発明の実施形態について、図1乃至図3を用いて説明する。
[巻取りチューブ1の構成]
先ず、本発明を具現化する巻取りチューブ1の構成について、図1乃至図3を用いて説明する。
本実施形態における巻取りチューブ1は、例えば、プリント配線基板等に使用されるEガラスのガラス繊維Sを、ケーキと称される中空円筒形状の巻回体Rとして巻き取るために使用することができる。
なお、巻取りチューブ1に巻き取られるガラス繊維Sについては、複合材料用途のガラス繊維に限定されることはなく、例えば、光ファイバ等の光学ガラス繊維、或いはカーボンファイバ、セラミックスファイバ等の各種機能性繊維などであってもよい。
図1に示すように、巻取りチューブ1は、略中空円筒形状の円筒体10からなり、円筒体10の中空部分に巻取り装置100におけるコレット101が挿入される。
巻取りチューブ1は、当該コレット101とともに、軸芯Gを中心として所定方向(図1中の矢印Xの方向)に向かって連続的に回転される。
これにより、巻取りチューブ1の外周面において、ガラス繊維Sが綾振されつつ連続的に巻き取られ、中空円筒形状の巻回体Rが形成される。
つまり、巻取りチューブ1の外周面にガラス繊維Sを巻き取る巻取り工程が実施される。
ガラス繊維Sの巻回体Rを巻き取った巻取りチューブ1は、外周面に巻回体Rを保持した状態のままコレット101から抜き取られた後、当該巻回体Rとともに、100℃以上150℃以下の温度で乾燥される。
つまり、巻取り工程によって巻き取られたガラス繊維Sを乾燥させる乾燥工程が実施される。
そして、乾燥工程によってガラス繊維Sの巻回体Rとともに乾燥された巻取りチューブ1は、径方向内側且つ軸方向に弾性変形させつつ、巻回体Rより抜き取られ、最終製品であるガラス繊維巻回体が製造される。
つまり、乾燥工程によって乾燥されたガラス繊維Sの巻回体Rから、巻取りチューブ1を抜き取る抜取り工程が実施される。
このように、巻取りチューブ1は、最終製品であるガラス繊維巻回体の製造工程に用いられ、例えば本実施形態においては、巻取り工程によって、水分率が4%以上20%以下のガラス繊維Sを、巻取りチューブ1の外周面に巻き取り、乾燥工程によって、当該巻取り工程にて巻き取られたガラス繊維Sの水分率を1%以下に低下させ、抜取り工程によって、ガラス繊維Sから巻取りチューブ1を抜き取ることにより、ガラス繊維巻回体が製造される。
巻取りチューブ1を構成する円筒体10は、ロール状に巻かれた帯状の布部材11からなり、径方向内側に向かって複数層を有した略中空円筒形状に形成される。
具体的には、図3(a)に示すように、円筒体10は、スパイラル状に巻かれた1枚の布部材11によって形成され、径方向内側に向かって、空気層12を介在した外周層13及び内周層14からなる複数層(本実施形態においては、2層)を有するように構成されている。
ここで、布部材11は、合成繊維シートと、当該合成繊維シートに含浸している150℃以上の融点を有する樹脂とからなり、十分な耐熱性を有しつつ、任意の方向に弾性変形可能な構成となっている。
例えば、本実施形態においては、耐熱性に優れたPET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂からなる不織布によって合成繊維シートが形成されており、当該合成繊維シートには、150℃以上の融点を有するアクリル樹脂が、予め含浸されている。
なお、150℃以上の融点を有する樹脂が含侵されていない場合、布部材11の強度が低く、略中空円筒形状を保つことが困難である。
また、このような樹脂は、紙力増強剤とは異なり、乾燥と湿潤とを繰り返すことによって硬化して脆くなることがない。
従って、巻取りチューブ1は、可撓性を有する不織布によって形成されることにより、容易に折りたたむことができ、保管時における収納スペースを小さくすることができる。
また、従来の紙管からなる巻取りチューブや、樹脂製の巻取りチューブ等に比べて軽量であるため、例えば、巻取り装置100のコレット101への取付作業や、所定場所への移動作業などを容易に行うことができる。
なお、布部材11を形成する合成繊維シートについては、PET樹脂からなる不織布に限定されることはなく、例えば、同じく耐熱性に優れたPP(ポリプロピレン)樹脂等からなる不織布であってもよい。
合成繊維シートを構成する合成繊維の融点は150℃以上であることで、乾燥により合成繊維シートが劣化するのを抑制できるので好ましい。
また、PET樹脂からなる不織布は、優れた耐熱性を有するとともに、十分な弾性を有することから、形成された巻回体Rから巻取りチューブ1を容易に抜き取ることができるため、より好ましい。
このように、本実施形態における巻取りチューブ1において、円筒体10における上記複数層(外周層13及び内周層14)の間には、空気層12からなる空間部が介在することから、当該空気層12を介して、外周層13は径方向内側に向かって容易に弾性変形することが可能であり、また内周層14は径方向外側に向かって容易に弾性変形することが可能である。
従って、巻取りチューブ1においては、円筒形状の外形を維持するための十分な剛性を有する一方、図3(b)に示すように、空気層12による空間部(隙間)を介して、径方向内側に向かって容易に弾性変形させることができ、例えば、形成された巻回体Rから、当該巻取りチューブ1を容易に抜き取ることができる。
また、本実施形態における巻取りチューブ1においては、円筒体10を形成する布部材11として、合成繊維シートと、合成繊維シートに含浸してなる150℃以上の融点を有する樹脂(アクリル樹脂)からなることから、例えば、巻取りチューブ1に巻き取られたガラス繊維S(巻回体R)を乾燥させる乾燥工程において、巻回体Rとともに、100℃以上150℃以下の温度に長時間晒されたとしても、十分な耐熱性を発揮することができる。
そのため、巻取りチューブ1を複数回使用して、乾燥と湿潤とを繰り返しても、巻取りチューブ1が硬化することなく、繰り返し使用できる。
さらに、本実施形態における巻取りチューブ1においては、上記布部材11が上述の合成繊維シートと、上述の樹脂からなるため、例えば、複数枚の板紙(クラフト紙)を張り合わせて形成された巻取りチューブのように、板紙の表面に滲み出た紙力増強剤と、巻取りチューブに巻き取られたガラス繊維Sに付着している集束剤との化学反応によって、当該ガラス繊維Sの表層で黄色く着色することも少なく、ガラス繊維Sの品質を維持しつつ、長期間に渡って巻取りチューブ1を繰り返し再利用することができる。
なお、本実施形態においては、上述したように、1枚の布部材11をスパイラル状に巻くことによって、空気層12を介在した複数層(外周層13及び内周層14)を構成することとしているが、これに限定されることはなく、例えば、外周層13を形成する中空円筒形状の布部材11の内周部において、内周層14を形成する中空円筒形状の布部材11を同軸上に別途配置するとともに、外周層13と内周層14の間にスペーサを設けることにより、空気層12を介在した複数層を構成することとしてもよい。
また、上記複数層の構成については、空気層12を介在した外周層13及び内周層14からなる2層に限定されるものではなく、例えば、空気層12を各々介在した3層以上であってもよい。
合成繊維シートの目付は、250g/m以上であることが好ましい。
このような構成を有することにより、例えば、巻取りチューブ1の外周面にガラス繊維Sを巻き取る際、当該ガラス繊維Sの巻付け力によって、布部材11が厚み方向に圧縮されて変形するのを抑制することができ、巻取りチューブ1において十分な剛性を確保することができる。
また、合成繊維シートに予め含浸される樹脂(アクリル樹脂)の分量は、50g/m以上200g/m以下であることが好ましく、80g/m以上150g/m以下であることがより好ましい。
合成繊維シートに含浸される樹脂(アクリル樹脂)の分量が50g/m未満である場合、布部材11は、十分な耐熱性を有することが困難であるばかりでなく、強度も不十分となり得る。
一方、合成繊維シートに含浸される樹脂(アクリル樹脂)の分量が200g/mを超える場合、布部材11は、剛性が高くなりすぎて弾性変形し難くなり、例えば、形成された巻回体Rから、巻取りチューブ1を抜き取ることが困難となる場合がある。
図2に示すように、ロール状に巻かれた帯状の布部材11からなる円筒体10において、当該布部材11における巻き方向(即ち、円筒体10の周方向)の一端部11a及び他端部11bは、当該布部材11の積層方向(即ち、円筒体10の径方向)に見て、互いに重なる位置に配置されており、例えば本実施形態においては、布部材11の一端部11a及び他端部11bが、円筒体10の外周面側及び内周面側に各々設けられるとともに、当該一端部11aの先端11a1、及び当該他端部11bの先端11b1が、互いに近接した位置にて、平行、且つ軸方向に沿って延びるようにして設けられている。
そして、布部材11における一端部11aは、先端11a1に沿って外周層13を構成する布部材11の外周面に接着されている。
また、布部材11における他端部11bは、先端11b1に沿って内周層14を構成する布部材11の内周面に接着される。
さらに、これらの一端部11a及び他端部11bは、円筒体10における軸方向の両端部において、一端部11aの先端11a1と、他端部11bの先端11b1との間の領域を、当該円筒体10の周方向に沿って接着されている。
このように、本実施形態における巻取りチューブ1においては、ロール状に巻かれた布部材11からなる円筒体10が、外周面において当該布部材11の一端部11aを先端11a1に沿って軸方向に接着する第一接着部16と、内周面において当該布部材11の他端部11bを先端11b1に沿って軸方向に接着する第二接着部17と、軸方向両端部において第一接着部16と第二接着部17との間を周方向に接着する第三接着部18・18とを有する構成となっている。
従って、布部材11の一端部11a及び他端部11bは、これらの第一接着部16、第二接着部17、及び第三接着部18によって、より強固に固定されることとなり、例えば、巻取りチューブ1を再利用する際において、当該巻取りチューブ1における円筒形状の外形を、より堅固に保持することができる。
なお、第一接着部16、第二接着部17、及び第三接着部18は、例えば、接着剤により接着したり、これら接着部周辺を250℃以上に加熱して布部材を融着することにより形成される。
また、円筒体10において、少なくとも外周層13を構成する布部材11の外周面にはエンボス加工が施され、0.5mm以上2.0mm以下の段差からなる複数の凹凸部15が形成されている。
このように、巻取りチューブ1を構成する円筒体10の外周面には、複数の凹凸部15が設けられていることから、例えば、巻取りチューブ1の外周面にガラス繊維S(図1を参照)を巻き取る場合、ガラス繊維Sは、上記凹凸部15によって、回転する巻取りチューブ1に対する滑りを抑制されることとなり、巻き取られたガラス繊維S(即ち、巻回体R)の形態について、品質向上を図ることができる。
また、外周面に巻回体Rを保持した状態のまま、巻取り装置100のコレット101から巻取りチューブ1を抜き取る場合や、その後、抜き取られた巻取りチューブ1を所定場所へと移動させる場合などにおいては、上記凹凸部15が、巻取りチューブ1に対する巻回体Rの滑り止めとして機能するため、巻取りチューブ1に対して巻回体Rが横ズレするのを抑制し、作業効率の向上を図ることができる。
[実施例]
次に、本発明を具現化する巻取りチューブ1、及び当該巻取りチューブ1に巻き取られたガラス繊維巻回体(巻回体R)の製造方法において、その有効性を判断するための実験について説明する。
(色味の測定)
先ず、PET樹脂からなる不織布と、不織布に含浸させたアクリル樹脂(融点160℃)とからなる布部材をロール状に巻き付けて、円筒体として作製した巻取りチューブを、サンプル1A〜6Aとして6本用意し、それぞれの巻取りチューブに対して、集束剤が塗布されたガラス繊維を外周面に巻き取った。
ここで、各巻取りチューブの外形寸法は、外径300mm×長さ310mmとし、周速度1300rpmの回転速度で巻取りチューブを回転させてガラス繊維を巻き取り、巻回体を形成した。
そして、140℃の温度に12時間晒すことによって、巻き取られたガラス繊維とともに巻取りチューブを乾燥させ、その後、巻回体として巻き取られたガラス繊維から巻取りチューブを抜き取り、各々の巻取りチューブに巻き取られた巻回体、即ちガラス繊維に対して、分光光度計によって色味を測定した。
なお、巻取りチューブと接した部分のガラス繊維の色味を、分光光度計により測定した。
このような条件下において測定された、サンプル1A〜6Aの巻取りチューブに巻き取られたガラス繊維における測定結果を[表1]に示す。
なお、測定結果において、L値は数値が高いほど白色が強く、数値が低いほど黒色が強いことを意味する。また、a値は数値が高いほど赤色が強く、数値が低いほど緑色が強いことを意味する。さらに、b値は数値が高いほど黄色が強く、数値が低いほど青色が強いことを意味する。
Figure 2021113120
続いて、比較例として、紙力増強剤(リグニン)が含浸されたクラフト紙からなる紙製の巻き芯(紙管)を、サンプル1B〜3Bとして3本用意し、それぞれの巻き芯(紙管)に対して、上記巻取りチューブの場合と同等の集束剤が塗布されたガラス繊維を外周面に巻き取った。
ここで、各巻き芯(紙管)の外形寸法は、外径300mm×長さ310mmとし、ガラス繊維の巻取り条件、及び形成される巻回体の外形寸法は、上記巻取りチューブの場合と同等の条件とした。
そして、140℃の温度に12時間晒すことによって、巻き取られたガラス繊維とともに巻き芯を乾燥させ、その後、巻回体として巻き取られたガラス繊維から巻取りチューブを抜き取り、各々の巻き芯に巻き取られた巻回体、即ちガラス繊維に対して、分光光度計によって色味を測定した。
このような条件下において測定された、サンプル1B〜3Bの巻き芯(紙管)に巻き取られたガラス繊維における測定結果を[表2]に示す。
なお、測定結果において、L値、a値、b値は、上記[表1]と同様の意味を表す。
Figure 2021113120
[表1]において、サンプル1A〜6Aの巻取りチューブにそれぞれ巻き取られたガラス繊維における、b値の平均値は、5.84であった。
一方、[表2]において、サンプル1B〜6Bの巻き芯(紙管)にそれぞれ巻き取られたガラス繊維における、b値の平均値は、8.07であった。
即ち、PET樹脂の不織布と、アクリル樹脂(融点160℃)とからなる布部材により作製された巻取りチューブに巻き取られたガラス繊維においては、クラフト紙からなる巻き芯(紙管)に巻き取られたガラス繊維に比べて、b値の平均値が約28%も低く、当該巻取りチューブを用いることで、巻き取られたガラス繊維が黄色に着色するのを抑制できることが確認できた。
(引張強度及び剥離強度の測定)
次に、アクリル樹脂が含浸されたPET樹脂からなる不織布を、実施例1、2、3として3枚用意し、各実施例における不織布を用いて試験片を作製した後、JIS K 7161:1994年に準拠した方法によって、当該試験片の引張強度をそれぞれ測定した。
また、各実施例における不織布を用いて、外径300mm×長さ310mm厚み1.60mmの巻取りチューブを形成し、その後、前述した布部材の端部における剥離強度をそれぞれ測定した。なお、不織布の端部は融着しており、剥離強度は、端部を掴み、巻取りチューブの径方向に引張り、端部が剥離した時の力を表す。
なお、実施例1においては、目付が250g/mのPET樹脂からなる不織布を用いることとし、含浸されるアクリル樹脂の樹脂量は、80g/mに設定することとした。
また、実施例2においては、目付が250g/mのPET樹脂からなる不織布を用いることとし、含浸されるアクリル樹脂の樹脂量は、100g/mに設定することとした。
さらに、実施例3においては、目付が250g/mのPET樹脂からなる不織布を用いることとし、含浸されるアクリル樹脂の樹脂量は、150g/mに設定することとした。
続いて、アクリル樹脂を含浸させていないPP樹脂からなる不織布を、比較例1として用意し、当該比較例1における不織布を用いて試験片を作製した後、JIS K 7161:1994年に準拠した方法によって、当該試験片の引張強度をそれぞれ測定した。
また、当該比較例1における不織布を用いて、外径300mm×長さ310mm厚み1.60mmの巻取りチューブを形成し、その後、前述した方法で布部材の端部における剥離強度を測定した。なお、不織布の端部は融着している。
なお、比較例1においては、目付が120g/mのPP樹脂からなる不織布を用いることとし、アクリル樹脂が未含浸のものを用いることとした。
また、紙力増強剤(リグニン)が含浸された複数枚のクラフト紙からなる板紙を、比較例2として用意し、当該比較例2における板紙を用いて試験片を作製した後、JIS K 7161:1994年に準拠した方法によって、当該試験片の引張強度を測定した。
また、比較例2における板紙を用いて、外径300mm×長さ310mm厚み1.60mmの巻き芯(紙管)を形成し、その後、当該巻き芯の外周面にガラス繊維を巻き取って、巻回体を作製した後、当該巻回体から巻き芯を抜き取る抜き取り作業を実施した。
このような条件下において測定された、実施例1〜3、及び比較例1、2における測定結果を[表3]に示す。
Figure 2021113120
[表3]において、実施例1、2、3における引張強度は、それぞれ427[N/25mm]、373[N/25mm]、323[N/25mm]であり、何れも十分な引張強度を有していた。
これに対して、比較例1における引張強度は、142[N/25mm]であり、十分な引張強度を確保することができなかった。
そのため、巻取りチューブが型崩れして繰り返し使用できない。
一方、比較例2における引張強度は、1430[N/25mm]であり、十分な引張強度を有していたが、比較例2においては、上述した(色味の測定)の結果でも明らかなように、巻き芯(紙管)が抜き取られた後のガラス繊維に、より濃厚な黄色に着色していた。
また、実施例1、2、3における剥離強度は、それぞれ18[N]、33[N]、23[N]であり、何れも十分な剥離強度を有していた。
以上の測定結果により、板紙からなる紙管や、150℃以上の融点を有する樹脂が含侵されていない不織布については、巻取りチューブの材質として好ましくないことが確認できた。
また、アクリル樹脂を含浸させていないPP樹脂からなる不織布では、引張強度及び剥離強度が十分ではないが、250g/m以上の目付を有するPET樹脂の不織布に、80g/m以上150g/m以下のアクリル樹脂を含浸させることによって、十分な引張強度及び剥離強度が確保されることが確認できた。
(変形し易さの評価)
次に、実施例11として、アクリル樹脂を含浸させたPET樹脂の不織布からなる布部材を用いて、50mm×150mmの矩形板状の試験片を形成し、一方の端部から50mmまでの領域を固定して片持ち支持の状態にした後、150℃で2時間加熱し、その後、熱によって垂れ下がった他方の端部の角度を測定した。
続いて、比較例11として、PP樹脂からなる板状部材によって、50mm×150mm×厚み2mmの矩形板状の試験片を形成し、一方の端部から50mmまでの領域を固定して片持ち支持の状態にした後、150℃で2時間加熱し、その後、熱によって垂れ下がった他方の端部の角度を測定した。
また、比較例12として、アクリル樹脂を含浸させていないPP樹脂からなる不織布によって、50mm×150mmの矩形板状の試験片を形成し、一方の端部から50mmまでの領域を固定して片持ち支持の状態にした後、150℃で2時間加熱し、その後、熱によって垂れ下がった他方の端部の角度を測定した。
なお、比較例12については、サンプル数を2に設定し(n数=2)、2種類の測定値を得ることとした。
このような条件下において測定された、実施例11における測定結果は、50°であり、比較例11における測定結果は、5°であり、比較例12における測定結果は、80〜85°であった。
なお、上記測定結果は、水平を0°とした場合の、当該水平に対する下方への傾斜角度を示す。
上記測定結果によって示されるように、アクリル樹脂を含浸させたPET樹脂からなる不織布は、PP樹脂からなる板状部材に比べて、より容易に弾性変形させ易く、またアクリル樹脂を含浸させていないPP樹脂からなる不織布に比べて、より剛性が高く、巻取りチューブの材質としてより好ましいことが確認できた。
そのため、空気層を設けることにより、空気層による隙間を介して径方向内側に向かって容易に弾性変形させることができ、巻き取られたガラス繊維から当該巻取りチューブを抜き取る抜取り作業を、容易に行うことができる。
1 巻取りチューブ
10 円筒体
11 布部材
11a 一端部
11b 他端部
12 空気層
13 外周層(複数層)
14 内周層(複数層)
15 凹凸部
16 第一接着部
17 第二接着部
18 第三接着部
R 巻回体(ガラス繊維巻回体)
S ガラス繊維

Claims (6)

  1. 外周面に繊維を巻き取る巻取りチューブであって、
    空気層を有する円筒体からなり、
    前記円筒体は、
    合成繊維シートと、前記合成繊維シートに含浸してなる樹脂からなる布部材により形成され、
    前記樹脂は、150℃以上の融点を有する、
    ことを特徴とする巻取りチューブ。
  2. 前記円筒体は、
    ロール状に巻かれた前記布部材からなり、
    外周面において前記布部材の一端部と前記布部材とを軸方向に接着する第一接着部と、
    内周面において前記布部材の他端部と前記布部材とを軸方向に接着する第二接着部と、
    軸方向両端部において前記第一接着部と前記第二接着部との間の布部材を周方向に接着する第三接着部とを有する、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の巻取りチューブ。
  3. 前記合成繊維シートの目付は250g/m以上である、
    ことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の巻取りチューブ。
  4. 前記合成繊維シートは不織布である、
    ことを特徴とする、請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の巻取りチューブ。
  5. 前記円筒体は、
    外周面において、
    エンボス加工による0.5mm以上2.0mm以下の段差からなる凹凸部を有する、
    ことを特徴とする、請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の巻取りチューブ。
  6. 中空円筒形状に巻き取られた繊維巻回体の製造方法であって、
    水分率が4%以上20%以下の繊維を、巻取りチューブの外周面に巻き取る巻取り工程と、
    前記巻取り工程によって巻き取られた前記繊維を、100℃以上150℃以下の温度で乾燥させて、前記繊維の水分率を1%以下に低下させる乾燥工程と、
    前記乾燥工程によって乾燥された前記繊維から前記巻取りチューブを抜き取る抜取り工程とを備え、
    前記巻取りチューブは、
    請求項1〜請求項5の何れか一項に記載の巻取りチューブからなる、
    ことを特徴とする繊維巻回体の製造方法。
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