JP2021111828A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】携帯端末を用いてのユーザ操作性を向上させた画像形成装置を提供する。【解決手段】画像形成装置には、NFCタグ部のループアンテナが操作表示部に複数配置され、各ループアンテナに対応する位置には機能表示画像が表示される。画像形成装置のCPUは、NFC通信の検知状態にあるNFCタグ部のうち(S11のYES)、ループアンテナにより受信される電磁波の電波強度が最大であるNFCタグ部を特定する(S12)。そして、携帯端末にて対応表示されている機能に応じたアプリケーションプログラムを起動させる(S17、S22、S27、S32)。CPUは、携帯端末から受信する画像データに基づき、画像形成動作(S19)、データ送信動作(S24、S29)を行い、スキャン動作(S33)を行うことで得た画像データを、携帯端末に送信する(S34)。【選択図】図14
Description
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、これらの複数の機能を有する複合機などの画像形成装置に関する。
近年、近距離無線通信のための通信規格として、「Near Field Communication」(以下、NFCと記す)が広く用いられている。そして、NFCに比較して高速無線通信が可能なWiFi(登録商標)等の通信規格に対応させるためのペアリングやユーザの認証等に、NFCを応用する製品が登場している。ペアリングとは、装置間で無線通信するための装置情報(接続情報)を送受信する通信手続きを示す。ユーザはNFCに対応した装置同士を近接させることにより、これらの装置においてNFCとは異なる通信規格(例えばWiFi)に対応した無線通信のための煩雑な接続設定を自動的に行わせることができる(特許文献1)。こうした装置間のペアリングがNFC通信によって行われると、その後の通信はNFC通信からWiFi等の無線通信に自動的に引き継がれる(所謂、ハンドオーバー)。
最近では、複合機やプリンタ等の画像形成装置にも上記のNFC通信を利用したハンドオーバーのための技術が実装され始めている。一例として、画像形成装置に、SSID、IPアドレス、MACアドレス等のWiFi通信のための接続情報を予め書き込んだNFCタグを設けておく。ユーザがNFC通信及びWiFi通信に対応した携帯端末を画像形成装置の所定箇所にかざすことによって、携帯端末と画像形成装置とのペアリングが行われる。そして、NFC通信を用いて、携帯端末と画像形成装置とをWiFi通信で行うためのWiFi接続の確立を行う。WiFi接続が確立された場合、画像形成装置はWiFi通信により例えば携帯端末から画像データを受信して、受信した画像データに基づいて記録材に画像を出力する画像形成動作などを行い得る。
しかしながら、従来の場合、ユーザは携帯端末を画像形成装置にかざす前に、画像形成装置において実行させたい所望の機能を選択する操作を行わなければならなかった。即ち、ユーザはまず画像形成装置において操作パネルの表示部に表示された複数のアイコンから所望の機能に対応するアイコンを選択して、それから携帯端末を画像形成装置の所定位置にかざす、という作業を行う必要があった。このように、従来は携帯端末を用いての画像形成装置のユーザ操作性に優れているとは言い難かった。
本発明は上記点に鑑みてなされたもので、携帯端末を用いてのユーザ操作性を向上させた画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明に係る画像形成装置は、記録材に画像形成する画像形成部を有する画像形成装置であって、各々がアンテナを有し、携帯端末がかざされることに応じて、前記アンテナを介し第一通信方式に従って前記携帯端末と近距離無線通信を行う複数の第一通信部と、前記第一通信部のいずれかが前記第一通信方式に従って前記携帯端末と通信することによって、前記第一通信方式よりも通信範囲が広い第二通信方式に従って前記携帯端末との無線通信が可能となる第二通信部と、前記複数のアンテナが配置された表示部と、前記携帯端末が前記表示部にかざされた状態で、前記複数のアンテナのうち前記第一通信方式に従って前記携帯端末と通信中のアンテナを特定する制御部と、を備える、ことを特徴とする。
本発明に係る画像形成装置は、記録材に画像形成する画像形成部を有する画像形成装置であって、複数のアンテナを有し、携帯端末がかざされることに応じて、前記アンテナを介し第一通信方式に従って前記携帯端末と近距離無線通信を行う第一通信部と、前記第一通信部が前記第一通信方式に従って前記携帯端末と通信することによって、前記第一通信方式よりも通信範囲が広い第二通信方式に従って前記携帯端末との無線通信が可能となる第二通信部と、前記複数のアンテナが配置された表示部と、前記携帯端末が前記表示部にかざされた状態で、前記複数のアンテナのうち前記第一通信方式に従って前記携帯端末と通信中のアンテナを特定する制御部と、を備える、ことを特徴とする。
本発明によれば、携帯端末を用いての画像形成装置のユーザ操作性を向上させることができる。
本実施形態の画像形成装置について説明する。まず、本実施形態の画像形成装置1の概略構成について、図1乃至図4を用いて説明する。画像形成装置1は、例えば、コピー機能、スキャン機能、データ送信機能、FAX機能、及びプリント機能など各種機能を備える一般的な複合機である。
本実施形態の画像形成装置1は、携帯端末6と画像形成装置1との間でNFC通信を行うことで、ユーザの認証を可能としている。そして、画像形成装置1がユーザを認証することで、ユーザが画像形成装置1を使用可能となる。また、本実施形態の画像形成装置1は、NFC通信によって携帯端末6と画像形成装置1とを無線LAN接続できるようにしている。これにより、例えば、携帯端末6内の画像データ(画像形成に関する情報)などのデータ量が大きいデータの送受信をWiFi(登録商標)などの無線LANに引き継ぎ、この画像データに基づく画像を画像形成装置1により出力できる。あるいは、画像データに限らず、例えば記録材Sの種類やサイズなどの設定データ(画像形成に関する情報)であってもよい。
図1及び図2に示すように、画像形成装置1は、記録材Sに画像を形成するための画像形成部としての画像形成ユニット11(図3参照)を内部に有する装置本体1a、装置本体1aの前面に設けられた操作パネル2、人感センサ15などを備える。記録材Sとしては、用紙、プラスチックフィルム、布などのシートが挙げられる。操作パネル2は、ユーザによる操作指示を入力するためのものである。
本実施形態に係る画像形成装置1は、図3に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のトナーを中間転写ベルトに転写した後、記録材Sに画像を転写して画像を形成する中間タンデム方式の画像形成装置である。なお、以下の説明において、上記各色のトナーを使用する部材には添え字としてY、M、C、Kを付する。ただし、各部材の構成や動作は使用するトナーの色が異なることを除いて実質的に同じであるため、同じ構成については、代表してイエローのトナー像を形成する構成について説明し、他の色の構成については説明を省略する。
図2は、画像形成装置1の斜視概略図である。図3は、画像形成装置1の概略構成断面図である。画像形成装置1は、図3に示すように、記録材Sに画像を形成するための画像形成ユニット11を備える。画像形成ユニット11は、感光ドラム301Y、301M、301C、301K、帯電ローラ302Y、302M、302C、302K、現像装置303Y、303M、303C、303Kを備える。また、一次転写ローラ305Y、305M、305C、305K、レーザスキャナユニット398、中間転写ベルト306、二次転写ローラ316、二次転写対向ローラ312などを備える。
また、画像形成装置1は、図2に示すように、原稿の画像を読み取る画像読取ユニット10を備える。画像読取手段としての画像読取ユニット10は、リーダ10aとADF(Auto Document Feeder)10bから構成される。画像読取部としてのリーダ10aは、ガラス板で形成された原稿台10cに載置された原稿の画像を光学的に読み取って画像データに変換する。ADF10bは、原稿トレイ10b1に積載された原稿を自動的に原稿台10cへ搬送して画像を読み取る。ADF10bは、回動自在に支持されており、ADF10bを回動させて上方に開放することで原稿台10cにアクセス可能となる。
また、画像形成装置1の前面側には、画像形成に関する設定や画像読取に関する設定が可能な操作パネル2が設けられている。本実施形態の場合、操作パネル2は画像読取ユニット10よりも手前側に設けられている。そのため、ユーザは操作パネル2を容易に操作することができる。操作パネル2は、情報を表示させると共にタッチ操作により情報の入力や装置への指令などが可能な操作表示部20aと、数値等を入力するためのキー20bと、外装カバー20cを有する。操作表示部20aは、詳しくは後述するように、ソフトウェアキーを表示してそれに触れる(タッチ操作する)ことで、情報の入力や装置への指令が可能である。手動入力部としてのキー20bは、物理的に押下することで情報の入力や装置への指令が可能なハードウェアキー(物理キー)である。なお、キー20bは、省略してもよい。
ユーザは、操作表示部20a又はキー20bを操作することで、数値などの情報の入力や装置への指令を行うことができる。そして、画像形成に係る記録材Sのサイズや画像形成枚数の設定等の画像形成に関する設定や、原稿サイズの設定等の画像の読み取りに関する設定を行うことができる。
次に、画像形成装置1による画像形成動作について説明する。画像を形成する際は、まず、制御部3(図4参照)に画像形成ジョブ信号が入力される。これにより、図3に示すような給送ローラ311、搬送ローラ385が回転し、カセット310に積載収納された記録材Sがレジストローラ386に送り出される。次に、記録材Sは、レジストローラ386によって所定のタイミングで二次転写ローラ316と二次転写対向ローラ312に張架された中間転写ベルト306から形成される二次転写部に送り込まれる。
一方、画像形成ユニット11においては、まず、帯電ローラ302Yにより感光ドラム301Y表面が帯電させられる。その後、画像読取ユニット10に読み取られた原稿の画像の画像信号、或いは、パーソナルコンピュータなどの外部機器から送られた画像信号等に応じてレーザスキャナユニット398が感光ドラム301Y表面にレーザ光を照射する。これにより、感光ドラム301Y表面に静電潜像が形成される。その後、現像装置303Yにより感光ドラム301Yの表面に形成された静電潜像にイエローのトナーを付着させ、感光ドラム301Y表面にイエローのトナー像を形成する。感光ドラム301Y表面に形成されたトナー像は、一次転写ローラ305Yに一次転写バイアスが印加されることで、中間転写ベルト306に一次転写される。
同様のプロセスにより、感光ドラム301M、301C、301Kにも、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像が形成される。そして一次転写ローラ305M、305C、305Kに一次転写バイアスが印加されることで、これらのトナー像が中間転写ベルト306上のイエローのトナー像に対して重畳的に転写される。これにより中間転写ベルト306の表面に画像信号に応じたフルカラーのトナー像が形成される。
その後、中間転写ベルト306が駆動ローラ317から駆動力を伝達されて周回移動することで、フルカラーのトナー像が二次転写部に送られる。そして二次転写部において二次転写ローラ316に二次転写バイアスが印加されることで、中間転写ベルト306上のフルカラーのトナー像が記録材Sに転写される。
次に、トナー像が転写された記録材Sは、定着装置315において加熱、加圧処理が施され、これにより記録材S上のトナー像が記録材Sに定着される。その後、トナー像が定着された記録材Sは、排出ローラ313によって排出部307に排出される。
図4に示すように、操作パネル2内(操作パネル内)には、ユーザが所持する携帯端末6との間で、近距離無線通信としてのNFC通信を行うためのNFCタグ部4が複数設けられている。NFCタグ部4は、詳しくは後述するように、電波の送受信を行うためのループアンテナと、NFC通信の制御を行うICチップなどから構成されており、ユーザが有するスマートフォンなどの携帯端末との間で近距離無線通信であるNFC通信を行う。NFC(Near Field Communication)とは、13.56MHzの電磁波を利用した非接触無線通信規格である。
また、画像形成装置1には、装置に接近するユーザを検知する人感センサ15が設けられている。人感センサ15は、例えば、装置本体1aの前面に配置され、画像形成装置1の前に人が存在する場合には、それを検知する。なお、人感センサ15は、操作パネル2に設けてもよい。例えば、操作パネル2の外装カバー20cに形成されたスリットの内側に人感センサ15を配置し、スリットを介して超音波を送信し、その反射波を受信することでユーザを検知するようにしてもよい。
また、画像形成装置1は、携帯端末6と無線LAN通信を行うための無線LAN通信部5を備えている。LANは「Local Area Network」の略である。NFCタグ部4及び無線LAN通信部5は、インターフェイスを介してこの画像形成装置1の動作を制御する制御部3と接続されている。
携帯端末6は、スマートフォンやタブレット型コンピュータなどの携帯型の機器などで、NFC通信及び無線LAN通信の機能を有するものである。本実施形態の場合、ユーザは携帯端末6を用いて、画像形成装置1に各種処理を実行させること、つまりは画像形成装置1を操作することができる。
[制御部]
次に、画像形成装置1のシステム構成について、図5を用いて説明する。図5に示すように、画像形成装置1は、CPU7と、CPU7が演算に用いるデータが一時的に格納されるRAM(メモリ)8と、各種のプログラムが格納されているROM(記憶装置)13とを備える。また、画像形成装置1の制御に関するソフトウェアや各種設定、保存された文書が格納されるHDD104を備える。
次に、画像形成装置1のシステム構成について、図5を用いて説明する。図5に示すように、画像形成装置1は、CPU7と、CPU7が演算に用いるデータが一時的に格納されるRAM(メモリ)8と、各種のプログラムが格納されているROM(記憶装置)13とを備える。また、画像形成装置1の制御に関するソフトウェアや各種設定、保存された文書が格納されるHDD104を備える。
画像形成装置1は、有線LANや公衆回線網などを介してパーソナルコンピュータなどの外部機器へデータを送信可能な、送信手段としてのネットワークインターフェイス106を備える。また、画像形成装置1は、無線LANを介して携帯端末6とデータの送受信を行う無線LAN通信部5、操作パネル2からの入力データや操作パネル2に表示させる画像データを中継する操作部インターフェイス105を備える。
また、画像形成装置1は、CPU7から指示を受けて特定のデバイスへの電力の供給、供給停止を切り替える電源制御部170を備える。電源制御部170は、商用電源から電源の供給を受けて各デバイスで使用される電力に変換して電力を供給可能な電源装置160を制御する。電源制御部170は、操作パネル2、ネットワークインターフェイス106、NFCタグ部4、無線LAN通信部5、画像処理部150、画像読取ユニット10、画像形成ユニット11、人感センサ15への電力の供給・供給停止を制御し得る。上述した各デバイスは、システムバス114を介して相互に接続されている。本実施形態の場合、電源制御部170から電源装置160に対し電源制御信号が送信されることで、電源装置160によるループアンテナを含むNFCタグ部4への電力供給が制御される。例えば、電源制御信号がアクティブ状態の場合、電源装置160はNFCタグ部4に対し電力を供給し、電源制御信号が非アクティブ状態の場合、電源装置160はNFCタグ部4に対する電力の供給を停止する。
また、画像形成装置1は、画像処理を行う画像処理部150を備える。画像処理部150は、RIP110、デバイスインターフェイス111、プリンタ画像処理部112、スキャナ画像処理部113から構成されており、これらは画像バス115を介して相互に接続されている。また、画像バス115とシステムバス114は、イメージバスインターフェイス109を介して接続されており、イメージバスインターフェイス109により画像バス115とシステムバス114との中継やデータ構造の変換が行われる。
RIP110は、ラスタイメージプロセッサであり、ページ記述言語(PDL)コードやディスプレイリストをビットマップイメージに変換する。スキャナ画像処理部113は、画像読取ユニット10で読み取られた画像データに対して補正や解像度変換などの画像処理を行う。プリンタ画像処理部112は、画像形成ユニット11で形成される画像の画像データに対して補正や解像度変換などの画像処理を行う。
画像読取ユニット10は、スキャナバス116、デバイスインターフェイス111を介して画像バス115と接続されている。画像形成ユニット11は、プリントバス117、デバイスインターフェイス111を介して画像バス115と接続されている。デバイスインターフェイス111は、画像読取ユニット10から受信された画像データを画像バス115に送信するタイミングや、画像バス115から画像形成ユニット11へ画像データを送信するタイミングを調整する。
[画像形成装置のハードウェア構成]
次に、制御部3、操作パネル2、人感センサ15の関係について、図6を用いて説明する。図6は、画像形成装置1のハードウェア構成の一部を示すブロック図である。画像形成装置1は、操作パネル2、原稿を読み取り画像データを生成するスキャン動作を行う画像読取ユニット10、記録材Sへの画像形成動作を行う画像形成ユニット11、二次元バーコード生成部12、各種情報を記憶する記憶装置(ROM)13などを備える。また、画像形成装置1は、操作パネル2内に配置されて上述したNFC通信を行う第一通信部としての複数のNFCタグ部4と、第二通信部としての1つの無線LAN通信部5を備える。これらの各部は制御部3とインターフェイスを介して接続されている。
次に、制御部3、操作パネル2、人感センサ15の関係について、図6を用いて説明する。図6は、画像形成装置1のハードウェア構成の一部を示すブロック図である。画像形成装置1は、操作パネル2、原稿を読み取り画像データを生成するスキャン動作を行う画像読取ユニット10、記録材Sへの画像形成動作を行う画像形成ユニット11、二次元バーコード生成部12、各種情報を記憶する記憶装置(ROM)13などを備える。また、画像形成装置1は、操作パネル2内に配置されて上述したNFC通信を行う第一通信部としての複数のNFCタグ部4と、第二通信部としての1つの無線LAN通信部5を備える。これらの各部は制御部3とインターフェイスを介して接続されている。
制御部3は、CPU7、メモリ(RAM)8、タイマ9を備えており、各部の動作を制御するものである。CPU7は、記憶装置(ROM)13に記憶されているプログラム14を読み出して実行する。プログラム14は、制御部3を後述する各種処理を行うために機能させるプログラムである。メモリ8は、CPU7がプログラムを実行することに伴う一時的なデータなどを記憶するためのものである。タイマ9は、制御部3が各種処理を行う際に計時を行うためのものである。記憶装置(ROM)13には、例えばプリント機能を実現するための画像形成動作、データ送信機能やFAX機能を実現するためのデータ送信動作、スキャン機能を実現するためのスキャン動作などを行うための、各種プログラムが記憶されている。CPU7は、記憶装置(ROM)13に格納されている各種プログラムを実行することにより、画像読取ユニット10や画像形成ユニット11などを動作させ得る。また、記憶装置(ROM)13には、画像形成に用いられる画像データや表示部2aに表示する表示用データなどの各種データを格納可能である。なお、制御部3は、後述するように、NFC通信に基づいてユーザを認証する認証部としても機能する。
操作パネル2は、前述したようにユーザによる操作を行うための操作表示部20a、キー20b(図2参照)、操作音発生部2c、操作パネルマイコン2d、発光部2e、NFCタグ部4を備えている。操作表示部20aは、表示部2a、操作部としての操作入力部2bを有する。表示部2aは、例えば液晶パネルなどで構成され、各種情報を表示可能である。表示部2aは、例えば記憶装置(ROM)13に記憶されている表示用データに基づき、機能表示画像やターゲットマーク(後述する図12参照)などを表示可能である。また、表示部2aは、記録材S(例えば用紙)を印刷する際の種々の条件である、例えば印刷枚数、印刷用紙のサイズ、カラー/モノクロなどの画像形成に関する情報を表示可能である。
操作入力部2bは、表示部2a上に配置されたタッチパネルなどであり、タッチ操作により情報を入力可能である。本実施形態では、操作入力部2bは、表示部2aに表示したソフトウェアキーを表示し、タッチ操作により情報を入力可能なタッチパネルとする。操作音発生部2cは、ユーザ操作に伴う各種の操作音やユーザに通信状況を報知する報知音などを発生するためのものである。発光部2eは、光の点滅や点灯によって装置の状態を表示したりあるいはユーザに通信状況を報知したりするための、例えばLED(Light Emitting Diode)などである。操作パネルマイコン2dは、これらを制御し、制御部3と通信する。
NFCタグ部4は、外部機器(本実施形態では携帯端末6)とNFC通信規格(第一通信方式)に基づきNFC通信を行い、携帯端末6と制御部3との間で行われるデータ入出力を行うものである。本実施形態のNFCタグ部4は、RFID(Radio Frequency Identification)用ICで構成されておりNFCタグとして動作する。
人感センサ15は、画像形成装置1の周囲の所定の領域内に人がいることを検知可能である。本実施形態の人感センサ15は、画像形成装置1の前面にいる人や物体を検知するセンサであり、検知信号を操作パネルマイコン2dに送る。制御部3は、例えば、画像形成装置1がスリープモードにある場合に人感センサ15が人を検知すると、操作パネル2に携帯端末6を画像形成装置1の所定位置にかざすための「タッチ画面」を表示させる(図12参照)。また、この際、画像形成装置1の状態をスリープモードからスタンバイ状態に移行させる。
無線LAN通信部5は、無線LAN規格(第二通信方式)に基づき携帯端末6と無線LAN通信の処理を行い、携帯端末6と制御部3との間で行われるデータ入出力を行う。具体的には、無線LAN通信部5は、無線LAN通信手順にしたがって、データパケットの送信、受信の処理を行う。無線LAN規格は、NFC通信規格よりも通信範囲が広く且つ通信速度が速い無線通信のための規格である。なお、本実施形態の無線LAN通信部5は、WiFi Directなどの無線LANダイレクトモードに対応している。
無線LANダイレクトモードでは、無線LAN通信部5が無線LANアクセスポイント(ソフトアクセスポイント)として動作することにより、外部の無線LANアクセスポイントを介さずに携帯端末6と無線LAN通信を行うことができる。
二次元バーコード生成部12は、設定されたデータを認証用画像としての二次元バーコード(QRコード:登録商標)にエンコードして、二次元バーコードの画像を生成するものである。生成された二次元バーコードの画像は、操作パネル2の表示部2aに表示するようにして、ユーザが携帯端末6を使用してこの二次元バーコード画像を読み取ることができる。なお、認証用画像は、携帯端末6のカメラ38(図9参照)で読み取り可能な画像であって、画像形成装置1がユーザを認証するための情報を含む画像である。本実施形態では、認証用画像を二次元バーコードとしているが、このような画像であれば二次元バーコードに限らない。また、本実施形態では、二次元バーコード生成部12を省略してもよい。
[NFCタグ部のハードウェア構成]
次に、図7を用いて、画像形成装置1におけるNFCタグ部4のハードウェア構成について説明する。NFCタグ部4は、NFCタグ制御部21、メモリ22、RF制御部23、RFインターフェイス部24、RFフィールド検知部25、ループアンテナ26などを備える。
次に、図7を用いて、画像形成装置1におけるNFCタグ部4のハードウェア構成について説明する。NFCタグ部4は、NFCタグ制御部21、メモリ22、RF制御部23、RFインターフェイス部24、RFフィールド検知部25、ループアンテナ26などを備える。
NFCタグ制御部21は、NFCタグ部4の各部の制御を行い、制御部3に対して、インターフェイスを介してデータの入出力を行う。NFCタグ制御部21は、タグ読み取り割り込み発生部21aを有する。
タグ読み取り割り込み発生部21aは、携帯端末6とのNFC通信により、携帯端末6からNFCタグデータの読み取りや書き込みが行われた際に、割り込み信号を発生する。タグ読み取り割り込み発生部21aの割り込み信号は、制御部3に出力される。
メモリ22は、NFCタグデータとして、制御部3若しくは携帯端末6から書き込まれたデータを蓄積するものであり、不揮発メモリにより構成されているものとする。また、メモリ22に書き込まれたデータは、制御部3で読み出すことが可能である。
RF制御部23は、携帯端末6とNFC通信を行う際に、RF通信のための電磁波の変調、復調処理を行うものである。RFは、「Radio Frequency」の略である。
RFインターフェイス部24は、携帯端末6とNFC通信を行う際に、電磁波の輻射を受けることにより電磁結合を行い、電磁波の受信、送信の処理を行うものである。
RFフィールド検知部25は、携帯端末6とのNFC通信において、RFインターフェイス部24が電磁波の輻射を受けている間、電磁場(RFフィールド)を検知するものである。具体的には、RFフィールド検知部25は、電磁波の電力(エネルギー)を検知するものであるとする。なお、RFフィールド検知部25の検知信号は、制御部3に出力される。
ループアンテナ26は、携帯端末6とNFC通信を行うためのアンテナである。本実施形態では、携帯端末6から電磁波の輻射を受け、電磁結合を行い、電磁波による通信を行うために、エレメント(導線、導体部分)が環状(ループ)のコイルに形成されたアンテナを用いている。
本実施形態では、NFCタグ部4は、携帯端末6から電磁波の輻射を受けることにより電磁結合を行い、この電磁結合により発生する起電力に応じて動作する。なお、メモリ22、RF制御部23、RFインターフェイス部24は、NFCタグ制御部21から制御されるものとする。
[操作パネル]
次に、図8を用いて操作パネル2の操作表示部20aについて、より詳しく説明する。本実施形態では、操作表示部20aは、最下層から、表示部2a、タッチパネルである操作入力部2b、NFCタグ部4のアンテナであるループアンテナ26の順に重畳して配置されている。ただし、ここでは、操作表示部20aに配置された複数のループアンテナ26のうちの1つだけを例に示している。そして、最外部には不図示の保護ガラスが配置されていてもよい。
次に、図8を用いて操作パネル2の操作表示部20aについて、より詳しく説明する。本実施形態では、操作表示部20aは、最下層から、表示部2a、タッチパネルである操作入力部2b、NFCタグ部4のアンテナであるループアンテナ26の順に重畳して配置されている。ただし、ここでは、操作表示部20aに配置された複数のループアンテナ26のうちの1つだけを例に示している。そして、最外部には不図示の保護ガラスが配置されていてもよい。
図8に示すように、操作表示部20aでは、下位層に液晶等の表示部2aが配置される。表示部2aと操作パネルマイコン2d(図6参照)は、不図示のFlexible Flat Cable(以下FFCと略す)などにて接続されている。表示部2aの上方には、タッチパネルなどの操作入力部2bが配置される。なお、操作パネル2において、上方とは、ユーザがタッチ操作する側である。
操作入力部2bは、抵抗式や静電容量式のタッチパネルでもよく、また、光学式の構造でも構わないが、本実施形態では4線式の抵抗式のタッチパネルとする。操作入力部2bのタッチパネルは、4辺に電極が配置されており、各々の電極がFlexible Printed Circuit(以下FPCと略す)などの接続子を介して操作パネルマイコン2dに接続されている。
操作入力部2bの上方には、NFCのアンテナパターンであるループアンテナ26が配置されている。操作入力部2b及びループアンテナ26は透明もしくは半透明なフィルムであり、表示部2aに表示される機能表示画像やターゲットマークなどがループアンテナ26の上方から目視可能としている。ループアンテナ26もFPC等の接続子を介して、RFインターフェイス部24に接続されている。
ループアンテナ26は、携帯端末6との通信において操作入力部2bの上に配置することが最も感度がよい。このため、本実施形態では、ループアンテナ26を操作入力部2bの上を覆うように配置している。なお、ループアンテナ26の位置は、これに限らず、例えば、表示部2aと操作入力部2bとの間であってもよい。また、ループアンテナ26と操作入力部2bとは一体に構成してもよい。
本実施形態では、このようにNFC通信を行うためのアンテナであるループアンテナ26を操作パネル2内で、且つ、表示部2aの上方に表示部2aと重畳するように配置している。このため、詳しくは後述するが、操作パネル2上の表示範囲内の所定位置にユーザが携帯端末6をかざすように誘導するような「タッチ画面」(図12参照)を表示部2aに表示することができる。そして、ユーザは、携帯端末6を操作パネル2の上にかざすことでNFC通信ができる。
[携帯端末のハードウェア構成]
次に、図9を用いて、携帯端末6のハードウェア構成について説明する。携帯端末6は、制御部31、操作パネル34、記憶装置35、NFC_R/W部36、無線LAN通信部37、カメラ38、二次元バーコード解析部39などを備える。制御部31は、携帯端末6を制御するものであり、CPU32、メモリ33から構成される。CPU32は、記憶装置35に記憶されている各種プログラムを読み出して実行する。メモリ33は、CPU32がプログラムを実行することに伴う一時的なデータなどを記憶するものである。
次に、図9を用いて、携帯端末6のハードウェア構成について説明する。携帯端末6は、制御部31、操作パネル34、記憶装置35、NFC_R/W部36、無線LAN通信部37、カメラ38、二次元バーコード解析部39などを備える。制御部31は、携帯端末6を制御するものであり、CPU32、メモリ33から構成される。CPU32は、記憶装置35に記憶されている各種プログラムを読み出して実行する。メモリ33は、CPU32がプログラムを実行することに伴う一時的なデータなどを記憶するものである。
操作パネル34は、ユーザによる操作指示を入力する構成を備えている。即ち、操作パネル34は、液晶パネルにより構成され各種情報を表示する表示部34aと、その表示部34a上のタッチパネルなどの操作入力部34bで構成される。また、操作に伴う各種の操作音を発生するための操作音発生部34cをあわせて備えている。記憶装置35は、前述した各種プログラムなどを記憶するものである。
NFC_R/W部36は、画像形成装置1とNFC通信規格に基づきNFC通信を行い、画像形成装置1と制御部3との間で行われるデータ入出力を行うものである。本実施形態のNFC_R/W部36は、NFCのリーダ/ライタとして動作する。即ち、NFC通信によるデータの読み込み及び書き込みを行う。
無線LAN通信部37は、無線LAN規格に基づいて画像形成装置1との通信処理を行い、画像形成装置1と制御部31の間で行われるデータ入出力処理を行う。本実施形態の無線LAN通信部37は、無線LAN規格に基づき無線LAN通信の処理を行うものであり、具体的には無線LAN通信手順にしたがって、データパケットの送信、受信の処理を行う。
カメラ38は、撮像用のカメラである。二次元バーコード解析部39は、読み取った二次元バーコードを解析して二次元バーコードのデータを取得するものである。また、図示していないが、携帯端末6は、バッテリや電源制御部など携帯端末として必要な電源供給の構成を備えている。なお、本実施形態では、カメラ38及び二次元バーコード解析部39を省略してもよい。
[NFC_R/W部のハードウェア構成]
次に、図10を用いて、携帯端末6におけるNFC_R/W部36のハードウェア構成について説明する。NFC_R/W部36は、NFC_R/W制御部41、RF制御部42、RFインターフェイス部43、ループアンテナ44などを備える。
次に、図10を用いて、携帯端末6におけるNFC_R/W部36のハードウェア構成について説明する。NFC_R/W部36は、NFC_R/W制御部41、RF制御部42、RFインターフェイス部43、ループアンテナ44などを備える。
NFC_R/W制御部41は、NFC_R/W部36の各部の制御を行い、制御部31に対して、インターフェイスを介してデータの入出力を行う。RF制御部42は、画像形成装置1とNFC通信を行う際に、RF通信のための電磁波の変調、復調処理を行うものである。RFインターフェイス部43は、画像形成装置1とNFC通信を行う際に、電磁波を輻射して電磁結合を行い、電磁波の受信、送信の処理を行うものである。
ループアンテナ44は、画像形成装置1とNFC通信を行うためのアンテナであり、本実施形態では、画像形成装置1に対して電磁波を輻射して、電磁結合を行い、電磁波による通信を行うためにループコイル状に形成されている。なお、RF制御部42、RFインターフェイス部43は、NFC_R/W制御部41により制御されるものとする。
[NFC通信]
次に、図7、図9、図10を参照して図11(a)乃至図11(d)を用い、携帯端末6のNFC_R/W部36が画像形成装置1のNFCタグ部4と電磁結合を行い、NFC通信によりNFCタグ部4のNFCタグデータを読み取る動作について説明する。なお、詳細なNFC通信の通信プロトコルはNFC通信規格に従うものとして、以下では電磁結合によるNFC通信の動作概要について述べる。
次に、図7、図9、図10を参照して図11(a)乃至図11(d)を用い、携帯端末6のNFC_R/W部36が画像形成装置1のNFCタグ部4と電磁結合を行い、NFC通信によりNFCタグ部4のNFCタグデータを読み取る動作について説明する。なお、詳細なNFC通信の通信プロトコルはNFC通信規格に従うものとして、以下では電磁結合によるNFC通信の動作概要について述べる。
まず、図11(a)に示すように、NFC_R/W部36は、NFCタグ部4のNFCタグデータを読み取るためのポーリング動作を行う。ポーリング動作は、複数の機器やソフトウェアを円滑に連携させるための制御方式の1つである。ユーザが携帯端末6を画像形成装置1のNFCタグ部4に近接させることに応じて、NFC_R/W部36はポーリング動作を開始する。
NFC_R/W制御部41は、RF制御部42を制御して、NFCタグを読み取るためのコマンドデータを送信すべく、NFC通信規格に基づき電磁波を変調する。この変調波はRFインターフェイス部43にもたらされる。NFC_R/W制御部41は、RFインターフェイス部43を制御して、もたらされた変調波を送信する。
送信された変調波はRFインターフェイス部43からループアンテナ44にもたらされ、電磁波として輻射される。この輻射された電磁波によりNFC_R/W部36とNFCタグ部4の近傍にはRFフィールド(電磁場)が形成され、NFC_R/W部36とNFCタグ部4は電磁結合する。
NFCタグ部4においては、ループアンテナ26が電磁波の輻射を受けることにより、電磁波が受信される。受信された電磁波は、RFインターフェイス部24にもたらされ、RFインターフェイス部24は電磁結合による起電力を発生する。この起電力に応じてNFCタグ部4が動作する。同時に、RFインターフェイス部24で受信された電磁波は、RF制御部23にもたらされる。
NFCタグ制御部21は、RF制御部23を制御して、RF制御部23にもたらされた変調された電磁波を復調して復調データを得る。NFCタグ制御部21は、復調データを得て、これがNFCタグデータを読み取るためのコマンドデータであることを検知する。
そこで、NFCタグ制御部21は、メモリ22にNFCタグデータとして書き込まれているデータを読み出し、コマンドデータに対するレスポンスデータとしてRF制御部23に転送する。NFCタグ制御部21は、RF制御部23を制御して、NFCタグデータであるレスポンスデータを送信すべく、NFC通信規格に基づき電磁波を変調し、この変調波はRFインターフェイス部24にもたらされる。
NFCタグ制御部21は、RFインターフェイス部24を制御して、もたらされた変調波を送信する。送信された変調波はRFインターフェイス部24からループアンテナ26にもたらされ、電磁波として輻射される。この時点で、NFCタグ制御部21は、NFCタグデータを読み取るためのコマンドデータの受信に対応して、NFCタグデータをレスポンスデータとして送信完了したものとして、タグ読み取り割り込み発生部21aにより割り込み信号を発生させる。
一方、NFC_R/W制御部41においては、ループアンテナ44が、NFCタグ制御部21から輻射されたレスポンスデータに基づき変調された電磁波を受信する。受信された電磁波は、RFインターフェイス部43を介して、RF制御部42にもたらされる。
NFC_R/W制御部41は、RF制御部42を制御して、RF制御部42にもたらされた変調された電磁波を復調して復調データを得る。そして、NFC_R/W制御部41は、NFCタグ部4のNFCタグデータの読み取りが完了したことを制御部31に通知する。同時に、NFC_R/W制御部41は、読み取ったNFCタグデータを制御部31に転送する。
なお、画像形成装置1のNFCタグ部4が携帯端末6のNFC_R/W部36のデータを取得する場合も、データを出力する側とデータを読み取る側が逆になるのみであり、通信方法は同様である。
図11(b)は、上述したNFC_R/W部36がNFCタグ部4のNFCタグデータの読み取りを行っている際の、NFCタグ部4のRFフィールド検知部25の検知出力を示す図である。携帯端末6が画像形成装置1に近接されると、上述したように、NFC_R/W部36が電磁波を輻射してNFCタグ部4との間にRFフィールドを形成する。そして、NFCタグ部4が電磁波を受けている間、NFC_R/W部36とNFCタグ部4は電磁結合してNFC通信を行い得る。NFCタグ部4では、ループアンテナ26で受けた電磁波がRFインターフェイス部24を介してRFフィールド検知部25にもたらされる。RFフィールド検知部25は、電磁波の電力(エネルギー)を検知しているときにRFフィールド検知「ON」信号52を出力し、電磁波の電力(エネルギー)を検知していないときにRFフィールド検知「OFF」信号51を出力する。
通常、携帯端末6のNFC_R/W部36によりNFCタグ部4のNFCタグデータを読み取るために、携帯端末6は定期的に電磁波を輻射するポーリング動作によりNFC通信を行う。その場合、携帯端末6は消費電力を低減するために、電磁波を常時輻射するのではなく、所定の時間間隔(ポーリング間隔と呼ぶ)で定期的に電磁波を輻射して、NFCタグデータ読み取りのためのNFC通信を行う。そして、ユーザが携帯端末6を画像形成装置1(詳しくはNFCタグ部4)に近接させている場合、RFフィールド検知部25はポーリング間隔に応じて輻射される電磁波の電力を検知し得る。それ故、携帯端末6が画像形成装置1に近接されており、NFCタグ部4が電磁波を受けている間、RFフィールド検知部25はRFフィールド検知「ON」信号52をポーリング間隔で発生する。
その後、ユーザが携帯端末6を画像形成装置1(詳しくはNFCタグ部4)から離すと、RFフィールド検知部25は電磁波の電力を検知しないため、RFフィールド検知「OFF」信号51を出力し続ける。
RFフィールド検知部25の出力の遷移について、さらに説明する。図11(c)は、携帯端末6によりNFCタグ部4のNFCタグデータが正常に読み取れた場合のRFフィールド検知部25の出力を示した図である。図11(d)は、携帯端末6によりNFCタグ部4のNFCタグデータが正常に読み取れない場合のRFフィールド検知部25の出力を示した図である。
図11(c)に示すように、携帯端末6が画像形成装置1に近接されていると、NFCタグ部4のRFフィールド検知部25はRFフィールド検知「ON」信号52をポーリング間隔で出力する。これに伴い、NFC_R/W部36はNFCタグデータの読み取りを行う。そして、携帯端末6が画像形成装置1に近接されていなければ、NFCタグ部4のRFフィールド検知部25はRFフィールド検知「OFF」信号51を出力する。このように、RFフィールド検知部25は、携帯端末6を近接させている時間t1の間、RFフィールド検知「ON」信号52がポーリング間隔で発生され、その後、携帯端末6が画像形成装置1から離されると、RFフィールド検知「OFF」信号51を出力する。
携帯端末6が画像形成装置1に近接されていると、NFCタグ部4のRFフィールド検知部25はRFフィールド検知「ON」信号52をポーリング間隔で出力する。ここで、NFC_R/W部36はポーリングによりNFCタグデータの読み取りを行うが、NFC通信に障害があると、NFCタグデータの読み取りが正常に完了しない。この場合、図11(d)に示すように、RFフィールド検知部25は、携帯端末6を近接させている時間t2の間、RFフィールド検知「ON」信号52をポーリング間隔で継続的に出力する。
上述のように、本実施形態の画像形成装置1は、携帯端末6とのペアリングをNFC通信によって行うことで、その後のデータ送受信を無線LAN等に引き継ぐハンドオーバーを行うことができる。即ち、ユーザは、携帯端末6を画像形成装置1に近接させるだけで、無線LAN接続のための煩雑な設定をそれらの装置に自動的に行わせることができる。画像形成装置1では、携帯端末6を所持しているユーザを認証して、この携帯端末6と無線LAN接続を行う。
ここで、ユーザの認証(個人認証)を行うための設定情報である、例えば、IDやPASSWORDなどの情報は、携帯端末6の記憶装置35に記憶されている。携帯端末6のNFC_R/W部36は、画像形成装置1のNFCタグ部4からの読み取りに対して、記憶装置35から読み取った上述の設定情報をNFCタグデータとして出力する。これにより、画像形成装置1は、個人認証に必要な設定情報を取得することができ、携帯端末6を所持しているユーザを認証する。
他方、無線LANダイレクトモードを行うための接続情報である、例えば、SSID、暗号化キー、IPアドレスなどの接続情報は、画像形成装置1の記憶装置(ROM)13に記憶されている。画像形成装置1のNFCタグ部4のメモリ22には、記憶装置(ROM)13から読み取ったSSID、暗号化キー、IPアドレスなどの接続情報が書き込まれている。画像形成装置1のNFCタグ部4は、携帯端末6のNFC_R/W部36からの読み取りに対して、メモリ22から読み取った上述の接続情報をNFCタグデータとして出力する。これにより、携帯端末6は無線LAN接続に必要な接続情報を取得することができ、画像形成装置1は携帯端末6を所持しているユーザを認証して、この携帯端末6と無線LAN接続を行い得る。
上述のように、本実施形態の場合、ユーザがNFC通信に対応した携帯端末6を画像形成装置1にかざすことによって、画像形成装置1や携帯端末6が個人認証や無線LAN接続(ここではWiFi接続)のための接続情報を取得する。そして、画像形成装置1は個人認証や無線LAN接続の設定を自動的に行い、無線LAN接続の確立後にNFC通信を終了する。その後、画像形成装置1は無線LAN通信(ここではWiFi通信)により携帯端末6との間でデータ送受信を自動的に行い得る。
次に、携帯端末6と画像形成装置1間でNFC通信を行うために、ユーザが画像形成装置1において携帯端末6をかざす位置を示す「タッチ画面」について説明する。図12に、「タッチ画面」を示す。この「タッチ画面」は、表示制御部としての操作パネルマイコン2d(図6参照)によって操作表示部20aに表示される。図12に示す「タッチ画面」は、ユーザが携帯端末6をかざす位置を示すターゲットマーク91を表示したものである。本実施形態では、上述したように、携帯端末6とNFC通信を行うための複数のNFCタグ部4の各ループアンテナ26が操作表示部20aに配置されている。そのため、各ループアンテナ26の配置位置に対応する位置に、複数(ここでは4つ)のターゲットマーク91がそれぞれ表示されている。
また、各ループアンテナ26の配置位置に対応する操作表示部20aの領域毎に、携帯端末6との間で画像形成に関する情報の送信または受信を伴う異なる機能(機能に関する情報)を示す機能表示画像がそれぞれ表示されている。本実施形態の場合、実際の操作ボタンなどのハードウェアキー(物理キー)を模した機能表示画像が表示される。図12に示す「タッチ画面」では機能表示画像(アイコン)として、プリント機能を実行するプリントボタン81、データ送信機能を実行する送信ボタン82、FAX機能を実行するFAXボタン83、原稿をスキャンするスキャンボタン84が表示されている。ユーザは携帯端末6を、操作表示部20aに表示されたこれらのプリントボタン81、送信ボタン82、FAXボタン83、スキャンボタン84にかざすことで、画像形成装置1に上記した各機能に対応した動作を行わせることができる。
例えば、携帯端末6がプリントボタン81(画像形成指示画像)にかざされた場合、画像形成装置1はプリント機能を実施するためのアプリケーションプログラムを起動させる信号を携帯端末6に対し送信する。ユーザは起動されたアプリケーションプログラムによる画面表示に基づき、携帯端末6で画像データの選択や印刷条件の設定などを行ったうえで、画面上のスタートキーを操作すると、画像形成装置1において画像形成が行われる。携帯端末6が送信ボタン82やFAXボタン83(送信指示画像)にかざされた場合、画像形成装置1はデータ送信機能やFAX機能を実施するためのアプリケーションプログラムを起動させる信号を携帯端末6に対し送信する。ユーザは起動されたアプリケーションプログラムによる画面表示に基づき、携帯端末6で画像データの選択や送信先(宛先)の設定などを行ったうえで、画面上のスタートキーを操作すると、画像形成装置1において画像データの送信が行われる。携帯端末6がスキャンボタン84(読取指示画像)にかざされた場合、画像形成装置1は画像読取ユニット10を動作して原稿を読み取り、読み取った画像データを携帯端末6へ送信する。また、画像形成装置1は、原稿の読み取り開始から読み取った画像データの送信が終了するまで「スキャン待機画面」を表示するためのアプリケーションプログラムを起動させる信号を携帯端末6に対し送信する。携帯端末6と画像形成装置1間における上記のアプリケーションプログラムを起動させる信号や、画像データあるいは印刷条件や送信先(宛先)などの設定データの送受信は、NFC通信によって確立される無線LAN通信により行われる。
こうして、ユーザは携帯端末6を用いて画像形成装置1を操作することができる。本実施形態の場合、ユーザは画像形成装置1を操作せずとも、携帯端末6を操作表示部20aに表示された機能表示画像にかざす動作を行うことで、画像形成装置1に対し操作表示部20aに表示された機能の中からいずれかの機能を選択的に動作させ得る。
[制御処理]
以下、上記したような制御を実現するための「制御処理」について、図6、図7、図9乃至図12を参照しながら図13及び図14を用いて説明する。図13に示す「携帯側制御処理」は、携帯端末6のCPU32により、携帯端末6が画像形成装置1にかざされることに応じて開始される。他方、図14に示す「本体側制御処理」は、画像形成装置1のCPU7により、画像形成装置1において上述した「タッチ画面」の表示開始に応じて開始されて、「タッチ画面」の表示終了まで繰り返される。
以下、上記したような制御を実現するための「制御処理」について、図6、図7、図9乃至図12を参照しながら図13及び図14を用いて説明する。図13に示す「携帯側制御処理」は、携帯端末6のCPU32により、携帯端末6が画像形成装置1にかざされることに応じて開始される。他方、図14に示す「本体側制御処理」は、画像形成装置1のCPU7により、画像形成装置1において上述した「タッチ画面」の表示開始に応じて開始されて、「タッチ画面」の表示終了まで繰り返される。
まず、図13に示す「携帯側制御処理」について説明する。図13に示すように、携帯端末6のCPU32は、当該携帯端末6が画像形成装置1(詳しくはタッチ画面)にかざされることに応じて、ポーリング動作を行う(S1)。そして、CPU32は、NFCタグ部4のNFCタグデータを読み取るためのコマンドデータを送信する(S2)。具体的には、上述したように、NFC_R/W制御部41によりNFC通信規格に基づき変調された電磁波(変調波)がRFインターフェイス部43を介してループアンテナ44から輻射される。この輻射された電磁波によりNFC_R/W部36とNFCタグ部4の近傍にRFフィールド(電磁場)が形成されることにより、NFC_R/W部36とNFCタグ部4とが電磁結合される。こうして、NFC_R/W部36とNFCタグ部4とはNFC通信を行い得る。
そして、CPU32は、画像形成装置1により個人認証されたか否かを判定する(S3)。この個人認証の成否は、画像形成装置1から輻射されるレスポンスデータ(NFCタグデータ)の読み取りが完了したか否かによって行われる。画像形成装置1から輻射されるレスポンスデータの読み取りが完了しておらず、画像形成装置1により個人認証されていない場合(S3のNO)、CPU32はステップS1の処理に戻る。他方、画像形成装置1から輻射されるレスポンスデータの読み取りが完了し、画像形成装置1により個人認証された場合(S3のYES)、CPU32は無線LAN接続の設定を行う(S4)。即ち、NFCタグデータには、無線LANダイレクトモードを行うための接続情報(例えばSSID、暗号化キー、IPアドレスなど)が含まれているため、携帯端末6はNFCタグデータに基づいて画像形成装置1との無線LAN接続のための設定を行う。
その後、CPU32は画像形成装置1からアプリ起動要求を受信した場合、要求されたアプリケーションプログラムを起動する(S5)。本実施形態の場合、アプリケーションプログラムの起動により、図示を省略したが、携帯端末6の表示部34aに各種画面が表示される。例えば、プリント対象の画像データを選択するためのプリント画面、データ送信対象やFAX送信対象の画像データを選択するためのデータ送信画面、画像形成装置1においてスキャン実行中であることを表すスキャン待機画面などが表示される。そして、CPU32は、起動したアプリケーションプログラムが「スキャンモード」を実現するためのプログラムであるか否かを判定する(S6)。アプリケーションプログラムが「スキャンモード」を実現するためのプログラムでない場合(S6のNO)、CPU32は無線LAN通信により画像データや設定データなどの「画像形成に関する情報」を送信する処理を実行する(S7)。この処理は、ユーザが起動されたアプリケーションプログラムによる画面表示に基づき、携帯端末6で画像データの選択や印刷条件の設定などを行ったうえで、画面上のスタートキーを操作した場合に実行される。
アプリケーションプログラムが「スキャンモード」を実現するためのプログラムである場合(S6のYES)、CPU32はスキャン待機画面を表示して、無線LAN通信により待機信号を送信する(S8)。スキャン待機画面の表示中、画像形成装置1では原稿の画像を光学的に読み取って画像データに変換する処理が行われている。そして、CPU32は原稿の画像読み取りの終了に伴い画像形成装置1から無線LAN通信により原稿の画像データ(画像形成に関する情報)が送信された場合に、その画像データを受信してメモリ33あるいは記憶装置35に記憶する(S9)。
次に、図14に示す「本体側制御処理」について説明する。図14に示すように、画像形成装置1のCPU7はすべてのNFCタグ部4のうちのいずれか1つでも、NFC通信の検知状態にあるか否か、言い換えればNFC通信中であるか否かを判定する(S11)。ここで、上述したように、携帯端末6が操作表示部20aにかざされている場合、RFフィールド検知部25はポーリング間隔に応じて携帯端末6から輻射される電磁波の電力を検知し得る(図11(c)参照)。それ故、携帯端末6が操作表示部20aにかざされており、NFCタグ部4が電磁波を受けている間、RFフィールド検知部25はRFフィールド検知「ON」信号52をポーリング間隔で発生する。他方、携帯端末6が操作表示部20aにかざされていない場合、RFフィールド検知部25は電磁波の電力を検知しないため、RFフィールド検知「ON」信号52を発生しない。そこで、CPU7は、RFフィールド検知部25がRFフィールド検知「ON」信号52を発生している場合に、NFC通信を検知していると判定する。CPU7は、RFフィールド検知部25がRFフィールド検知「ON」信号52を発生していない場合に、NFC通信を検知していないと判定する。なお、RFフィールド検知部25がRFフィールド検知「ON」信号52を発生していても、検知した電磁波の電力が所定値以下である場合、CPU7はRFフィールド検知「ON」信号52を発生していないと看做してよい。
NFC通信の検知状態にあるNFCタグ部4がない場合(S11のNO)、CPU7はステップS11の処理を繰り返して待機する。他方、NFC通信の検知状態にあるNFCタグ部4がある場合(S11のYES)、CPU7はNFC通信の検知状態にあるNFCタグ部4のうち、ループアンテナ26により受信される電磁波の電波強度が最大であるNFCタグ部4を特定する(S12)。そして、CPU7は携帯端末6から送信されるコマンドデータを適切に受信したか否かを判定する(S13)。コマンドデータを適切に受信していない場合(S13のNO)、CPU7はステップS11の処理に戻る。コマンドデータを適切に受信している場合(S13のYES)、CPU7は受信したコマンドデータに基づき個人認証を行い、携帯端末6に対しレスポンスデータを送信すると共に、無線LAN接続のための設定を行う(S14)。
無線LAN接続の設定後、CPU7は携帯端末6が「タッチ画面」のプリントボタン81にかざされているか否かを判定する(S15)。具体的には、操作表示部20aにおいて電磁波の電波強度が最大であるループアンテナ26の配置位置に対応する位置に表示されている機能表示画像が、プリントボタン81であるか否かを判定する。携帯端末6がプリントボタン81にかざされている場合(S15のYES)、CPU7はプリントモードに移行し(S16)、画像選択用のアプリケーションプログラムを携帯端末6に起動させるためのアプリ起動要求を送信する(S17)。その後、CPU7はユーザ操作により携帯端末6から画像データや設定データなどを受信することに応じて(S18)、画像形成動作の実行を開始する(S19)。例えば、ユーザはアプリケーションプログラムによる画面表示に従って画像データの選択や印刷条件の設定などを携帯端末6で行ったうえで、さらに携帯端末6のスタートキーを操作すると、画像形成装置1において画像形成動作が行われる。そして、CPU7は当該「本体側制御処理」を終了する。
携帯端末6がプリントボタン81にかざされていない場合(S15のNO)、CPU7は携帯端末6が送信ボタン82にかざされているか否かを判定する(S20)。具体的には、操作表示部20aにおいて電磁波の電波強度が最大であるループアンテナ26の配置位置に対応する位置に表示されている機能表示画像が、送信ボタン82であるか否かを判定する。携帯端末6が送信ボタン82にかざされている場合(S20のYES)、CPU7はデータ送信モードに移行し(S21)、データ送信用のアプリケーションプログラムを携帯端末6に起動させるためのアプリ起動要求を送信する(S22)。その後、CPU7はユーザ操作により携帯端末6から画像データや設定データなどを受信することに応じて(S23)、ネットワークインターフェイス106を介したデータ送信動作を行う(S24)。そして、CPU7は当該「本体側制御処理」を終了する。
携帯端末6が送信ボタン82にかざされていない場合(S20のNO)、CPU7は携帯端末6がFAXボタン83にかざされているか否かを判定する(S25)。具体的には、操作表示部20aにおいて電磁波の電波強度が最大であるループアンテナ26の配置位置に対応する位置に表示されている機能表示画像が、FAXボタン83であるか否かを判定する。携帯端末6がFAXボタン83にかざされている場合(S25のYES)、CPU7はFAXモードに移行し(S26)、FAX送信用のアプリケーションプログラムを携帯端末6に起動させるためのアプリ起動要求を送信する(S27)。その後、CPU7はユーザ操作により携帯端末6から画像データや設定データなどを受信することに応じて(S28)、ネットワークインターフェイス106を介したFAX送信動作(データ送信動作)を行う(S29)。そして、CPU7は当該「本体側制御処理」を終了する。
携帯端末6がFAXボタン83にかざされていない場合(S25のNO)、CPU7は携帯端末6がスキャンボタン84にかざされているか否かを判定する(S30)。具体的には、操作表示部20aにおいて電磁波の電波強度が最大であるループアンテナ26の配置位置に対応する位置に表示されている機能表示画像が、スキャンボタン84であるか否かを判定する。携帯端末6がスキャンボタン84にかざされている場合(S30のYES)、CPU7はスキャンモードに移行し(S31)、スキャン用のアプリケーションプログラムを携帯端末6に起動させるためのアプリ起動要求を送信する(S32)。その後、CPU7はスキャン動作(画像の読み取り動作)を行う(S33)。そして、CPU7はスキャン動作により読み取った原稿の画像データを携帯端末6に送信して(S34)、当該「本体側制御処理」を終了する。この場合、携帯端末6が原稿の画像データを受信した後に、ユーザは携帯端末6を操作して受信した画像データを携帯端末6に記憶させることができる。
以上のように、本実施形態では、携帯端末6とNFC通信を行う複数のNFCタグ部4の各ループアンテナ26が操作表示部20aに配置される。操作表示部20aにおいて各ループアンテナ26の配置位置に対応する位置には、ターゲットマーク91と機能表示画像(機能に関する情報)がそれぞれ表示されている。ユーザが携帯端末6をいずれかの機能表示画像にかざすと、画像形成装置1は携帯端末6にて機能表示画像に対応したアプリケーションプログラムを起動させる。そして、ユーザは画像形成装置1の操作表示部20aにタッチしたりキー20bを操作したりしなくても携帯端末6を操作するだけで、画像形成装置1に所望の機能を動作させ得る。このように、本実施形態によれば、携帯端末6を用いての画像形成装置1のユーザ操作性を向上できる、という効果が得られる。また、本実施形態によれば、画像形成装置1の操作表示部20aとして必ずしもタッチパネルを採用しなくてもよく、タッチパネルを採用しないことで画像形成装置1のコストを低減することができる。
<他の実施形態>
なお、上述の実施形態では、ループアンテナ26を1つ有するNFCタグ部4を複数有するものを例に説明したが(図5、図7参照)、これに限らない。例えば、図15に示すように、1つのNFCタグ部4Aが複数のループアンテナ26を有しており、これらのループアンテナ26が操作表示部20aに配置されていてもよい(図12参照)。この場合、電源装置160からの電力供給はループアンテナ26毎に行われる。即ち、複数のループアンテナ26が電力供給切替部161に接続されており、この電力供給切替部161の切り替え動作によりいずれかのループアンテナ26のみに選択的に電力を供給することができるようになっていてよい。
なお、上述の実施形態では、ループアンテナ26を1つ有するNFCタグ部4を複数有するものを例に説明したが(図5、図7参照)、これに限らない。例えば、図15に示すように、1つのNFCタグ部4Aが複数のループアンテナ26を有しており、これらのループアンテナ26が操作表示部20aに配置されていてもよい(図12参照)。この場合、電源装置160からの電力供給はループアンテナ26毎に行われる。即ち、複数のループアンテナ26が電力供給切替部161に接続されており、この電力供給切替部161の切り替え動作によりいずれかのループアンテナ26のみに選択的に電力を供給することができるようになっていてよい。
なお、操作表示部20aにおける複数のループアンテナ26の配置は、上述の図12に示したような互いに隣接された横並びの配置に限らない。例えば、図16(a)に示すように、複数のループアンテナ26がマトリックス状に配置されたもの、図16(b)に示すように、1つ飛びに間隔を空けて並べられた縦並びの配置であってもよい。また、こうしたループアンテナ26の配置に合わせて、図示のように、ターゲットマーク91や、プリントボタン81、送信ボタン82、FAXボタン83、スキャンボタン84などの機能表示画像が表示されてよい。さらに、ループアンテナ26のエレメント(導線、導体部分)は、携帯端末6からの電磁波を検知できればどのような形状であってもよい。また、アンテナはループアンテナ26に限らず、他のアンテナであってもよい。
1…画像形成装置、2d…表示制御部(操作パネルマイコン)、3…制御部、4(4A)…第一通信部(NFCタグ部)、5…第二通信部(無線LAN通信部)、6…携帯端末、11…画像形成部(画像形成ユニット)、20a…表示部(操作表示部)、26…アンテナ(ループアンテナ)、91…マーク(ターゲットマーク)、106…送信手段(ネットワークインタフェース)、S…記録材
Claims (8)
- 記録材に画像形成する画像形成部を有する画像形成装置であって、
各々がアンテナを有し、携帯端末がかざされることに応じて、前記アンテナを介し第一通信方式に従って前記携帯端末と近距離無線通信を行う複数の第一通信部と、
前記第一通信部のいずれかが前記第一通信方式に従って前記携帯端末と通信することによって、前記第一通信方式よりも通信範囲が広い第二通信方式に従って前記携帯端末との無線通信が可能となる第二通信部と、
前記複数のアンテナが配置された表示部と、
前記携帯端末が前記表示部にかざされた状態で、前記複数のアンテナのうち前記第一通信方式に従って前記携帯端末と通信中のアンテナを特定する制御部と、を備える、
ことを特徴とする画像形成装置。 - 記録材に画像形成する画像形成部を有する画像形成装置であって、
複数のアンテナを有し、携帯端末がかざされることに応じて、前記アンテナを介し第一通信方式に従って前記携帯端末と近距離無線通信を行う第一通信部と、
前記第一通信部が前記第一通信方式に従って前記携帯端末と通信することによって、前記第一通信方式よりも通信範囲が広い第二通信方式に従って前記携帯端末との無線通信が可能となる第二通信部と、
前記複数のアンテナが配置された表示部と、
前記携帯端末が前記表示部にかざされた状態で、前記複数のアンテナのうち前記第一通信方式に従って前記携帯端末と通信中のアンテナを特定する制御部と、を備える、
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御部は、前記複数のアンテナのうち前記携帯端末から受信する電波強度が最大であるアンテナを特定する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。 - 前記複数のアンテナの配置位置に対応する前記表示部の複数の領域毎に、携帯端末との間で画像形成に関する情報の送信または受信を伴う異なる機能を示す機能表示画像をそれぞれ表示させる表示制御部を備え、
前記制御部は、画像形成に関する情報の送信または受信を可能とするために、前記特定したアンテナに対応づけられた前記機能表示画像が示す機能に応じた処理を前記携帯端末に実行させる、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 原稿を載置するための原稿台と、
前記原稿台に載置された原稿の画像を読み取る画像読取手段と、を備え、
前記表示制御部は、前記複数のアンテナの配置位置に対応する前記表示部の複数の領域のいずれかに、前記画像読取手段による画像の読み取り動作を指示する読取指示画像を表示させ、
前記制御部は、前記特定したアンテナが前記読取指示画像に対応づけられている場合、前記画像読取手段により原稿の画像を読み取らせ、前記第二通信部により読み取った原稿の画像を前記携帯端末へ送信する、
ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。 - 前記表示制御部は、前記複数のアンテナの配置位置に対応する前記表示部の複数の領域のいずれかに、前記画像形成部による記録材への画像形成動作を指示する画像形成指示画像を表示させ、
前記制御部は、前記特定したアンテナが前記画像形成指示画像に対応づけられている場合、前記携帯端末に画像データを送信させて、前記第二通信部により受信した画像データに基づいて前記画像形成部による記録材への画像形成動作を開始する、
ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。 - 画像データを外部機器へ送信可能な有線の送信手段を備え、
前記表示制御部は、前記複数のアンテナの配置位置に対応する前記表示部の複数の領域のいずれかに、前記携帯端末に記憶されている画像データの送信を指示する送信指示画像を表示させ、
前記制御部は、前記特定したアンテナが前記送信指示画像に対応づけられている場合、前記携帯端末に画像データを送信させて、前記第二通信部により受信した画像データを前記送信手段により外部機器へ送信させる、
ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。 - 前記表示制御部は、前記複数のアンテナの配置位置に対応する前記表示部の複数の領域に、携帯端末をかざす位置を示すマークを表示させる、
ことを特徴とする請求項4乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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