[第1実施例]
図1はこの発明の情報処理システム100の構成の一例を示す図である。この図1を参照して、この発明の第1実施例である情報処理システム100は、情報処理装置10および画像形成装置70を含む。
情報処理装置10は、スーパーマーケット、レストランまたはコンビニエンスストアなどの店舗、並びに駅、バスターミナル、空港、役所または図書館などの公共施設に配置されるマルチメディアキオスク(MMK)端末である。この情報処理装置10は、配置される場所に応じて各種情報または所定のサービス(機能)を利用者(ユーザ)に提供する。また、詳細は後述するが、情報処理装置10は、画像形成装置70と協働して、コピー、プリント、スキャンおよびファクスなどの所定のサービス(メインサービス)をユーザに提供することもできる。
なお、この明細書では、ユーザの立ち位置に対向する面、つまり後述するディスプレイ14が設けられる側の面を前面(正面)として情報処理装置10およびその構成部材の前後方向(奥行方向)を規定し、情報処理装置10およびその構成部材の左右方向(横方向)は、ユーザから情報処理装置10を見た状態を基準として規定する。これらのことは、画像形成装置70についても同様である。
情報処理装置10は、タッチパネル12付きのディスプレイ14、記憶媒体接続部16、紙片用プリンタ18、符号読取部20、近距離通信部22、貨幣処理部24および写真用プリンタ26を含む装置本体28を備える。
タッチパネル12付きのディスプレイ14は、情報処理装置10(装置本体28)の上端部に配置される。タッチパネル12は、汎用のタッチパネルであり、静電容量方式、電磁誘導方式、抵抗膜方式、赤外線方式など、任意の方式のものを用いることができる。この第1実施例では、タッチパネル12としては、静電容量方式のタッチパネルが用いられ、ディスプレイ14の表示面上にタッチパネル12が設けられる。ただし、タッチパネル12とディスプレイ14とが一体的に形成されたタッチパネルディスプレイが用いられてもよい。また、ディスプレイ14としては、たとえばLCDまたはEL(Electro-Luminescence)ディスプレイなどを用いることができる。
タッチパネル12付きのディスプレイ14には、ユーザ操作を受け付けるためのソフトウェアキー(操作キー)等が表示される。なお、ソフトウェアキーとは、たとえばタッチパネル12付きのディスプレイ14の表示面上にソフトウェア的に再現されたキー(アイコン)のことを言う。
記憶媒体接続部16は、各種の記憶媒体を装着するための装着部(たとえばドライブおよびメモリスロット)を含む。各種の記憶媒体は、光ディスク(たとえばCD−R、DVD−RおよびBD−Rなど)およびフラッシュメモリ(たとえばUSBメモリ、SDメモリカードおよびメモリースティックなど)などである。ただし、光ディスクは、ドライブに装着される。また、フラッシュメモリは、メモリスロットに装着される。
紙片用プリンタ18(第3画像形成部)は、たとえばサーマルプリンタ(感熱式プリンタ)またはドットインパクトプリンタであり、レシート、領収書、ジャーナルまたはクーポン券などの画像が印刷された紙片を発行する。具体的には、紙片用プリンタ18は、ロール紙上に各種の文字列、画像、コードパターン(バーコードなど)などを印刷し、印刷済の紙片を排紙部18aから排出する。
符号読取部20は、たとえばレーザスキャナまたはカメラなどを含み、商品、カード、レシートなどに付された符号またはユーザ端末(携帯端末)の画面に表示された符号などを読み取ることができる。符号読取部20で読み取ることができる符号には、バーコード(1次元バーコード)または2次元コード(たとえばQRコード(登録商標)、マイクロQRコード、DataMATRIX、MaxiCODEおよびVeriCODEなど)などがある。
近距離通信部22は、たとえば、ISO/IEC18092等の通信規格(いわゆるNFC(Near Field Communication))等に従って、ICカード(身分証、会員証または社員証など)またはユーザ端末等の通信対象との間で無線による非接触のデータ通信を行うものである。近距離通信部22の通信可能距離は、数cm〜数m程度である。近距離通信部22は、通信対象に対して、通信対象に記憶されたデータの読み出しを指示する信号(読出し命令)を送信する。通信対象は、読出し命令に対する応答として所望のデータを近距離通信部22に送信する。また、近距離通信部22は、通信対象に書き込むデータ(書き込みデータ)とともに書き込みを指示する信号(書き込み命令)を送信する。通信対象は、書き込み命令に従って、受信した書き込みデータを通信対象の記憶部に書き込む(記憶する)。
貨幣処理部24は、貨幣投入部24aおよび硬貨返却口24bを含む。貨幣投入部24aは、硬貨投入口、紙幣投入口および釣銭返却レバー等を含み、近距離通信部22の下方に配置される。硬貨投入口から投入された硬貨および紙幣投入口から投入された紙幣は、それぞれ種類毎に分類されて所定の貨幣格納部(不図示)に収容される。貨幣格納部は、硬貨用の格納部および紙幣用の格納部を含む。硬貨または紙幣が投入されると、硬貨用の格納部に収容された硬貨の種類および枚数と、紙幣用の格納部に収容された紙幣の種類および枚数とに応じて、投入金額が算出される。情報処理装置10において所定のサービス等が実行されると、そのサービスの内容に応じた費用が投入金額から減算され、投入金額の残高が算出される。また、釣銭返却レバーが操作されると、投入金額の残高に応じて、硬貨または紙幣が返却される。ただし、硬貨は、貨幣投入部24aの下方に設けられる硬貨返却口24bから返却され、紙幣は、紙幣投入口から返却される。
写真用プリンタ26(第2画像形成部)は、たとえば昇華型プリンタまたはインクジェットプリンタであり、写真用の用紙(写真用紙)上に画像を印刷する。写真用プリンタ26で印刷された写真は、排出部26aに排出される。ただし、用紙上に画像を形成するための画像データとしては、記憶媒体接続部16に接続された記憶媒体に記憶された画像データ、または外部コンピュータから送信された画像データ等が利用される。また、写真用プリンタ26で印刷される写真のサイズは、L判サイズまたは2L判サイズなどである。
図2は図1に示す情報処理装置10の電気的な構成を示すブロック図である。図2を参照して、情報処理装置10はCPU32を含む。CPU32には、バス60を介してRAM34、ROM36、タッチパネル制御回路38、表示制御回路40、記憶媒体接続部16、紙片用プリンタ18、符号読取部20、近距離通信部22、貨幣処理部24、写真用プリンタ26および通信回路44が接続される。また、タッチパネル制御回路38にはタッチパネル12が接続され、表示制御回路40にはディスプレイ14が接続される。
CPU32は、情報処理装置10の全体的な制御を司る。RAM34は、CPU32のワーク領域およびバッファ領域として用いられる。ROM36は、情報処理装置10の起動プログラムや各種情報についてのデフォルト値を記憶する。
タッチパネル制御回路38は、タッチパネル12に必要な電圧などを付与するとともに、タッチパネル12のタッチ有効範囲内でのタッチ操作(タッチ入力)を検出して、そのタッチ入力の位置を示すタッチ座標データをCPU32に出力する。
表示制御回路40は、GPUおよびVRAMなどを含んでおり、CPU32の指示の下、GPUは、RAM34に記憶された画像生成データを用いてディスプレイ14に種々の画面を表示するための表示画像データをVRAMに生成し、生成した表示画像データをディスプレイ14に出力する。
通信回路44は、インターネットなどのネットワークに接続するための通信回路である。この通信回路44は、有線通信回路または無線通信回路であり、CPU32からの指示に従って、ネットワークを介して、サーバ等の外部コンピュータ(外部端末)と通信する。ただし、通信回路44は、ネットワークを介さずに、有線または無線(たとえば赤外線方式、WiFi(登録商標)方式またはブルートゥース(Bluetooth;登録商標)方式)で、画像形成装置70およびユーザ端末などと直接通信することも可能である。
なお、図2に示す情報処理装置10の電気的な構成は単なる一例であり、これに限定される必要はない。
図1に戻って、画像形成装置70は、複写機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能などを有する複合機(MFP:Multifunction Peripheral)である。
画像形成装置70は、画像読取部72、画像形成部74、給紙装置76および排紙トレイ78を含む装置本体80を備える。ただし、画像形成装置70は、情報処理装置10の近傍に設置される。たとえば、画像形成装置70は、情報処理装置10の右側に隣接して設けられる。
画像読取部72は、透明材によって形成される原稿載置台を備え、装置本体80に内蔵される。原稿載置台の上方には、ヒンジ等を介して原稿押えカバー72aが開閉自在に取り付けられる。
また、画像読取部72は、光源、複数のミラー、結像レンズおよびラインセンサ等を備える。この画像読取部72は、原稿表面を光源によって露光し、原稿表面から反射した反射光を複数のミラーによって結像レンズに導く。そして、結像レンズによって反射光をラインセンサの受光素子に結像させる。ラインセンサでは、受光素子に結像した反射光の輝度または色度が検出され、原稿表面の画像に基づく読取画像データが生成される。ラインセンサとしては、CCD(Charge Coupled Device)またはCIS(Contact Image Sensor)等が用いられる。
画像形成部74(第1画像形成部)は、装置本体80に内蔵され、画像読取部72の下方に設けられる。この画像形成部74は、感光体ドラム、帯電装置、露光装置、現像装置、転写装置および定着装置などを備える。画像形成部74は、給紙装置76等から搬送される記録媒体(通常用紙)上に電子写真方式によって画像を形成し、画像形成済みの用紙を画像読取部72および画像形成部74の間に設けられる排紙トレイ78に排出する。ただし、用紙上に画像を形成するための画像データ(印刷画像データ)としては、画像読取部72で読み取った読取画像データ、情報処理装置10から送信された画像データ、または外部コンピュータ(サーバ等)から送信された画像データ等が利用される。
図3は図1に示す画像形成装置70の電気的な構成を示すブロック図である。図3を参照して、画像形成装置70はCPU82を含む。CPU82には、バス90を介してRAM84、HDD86、画像読取部72、画像形成部74および通信回路92が接続される。
CPU82は、画像形成装置70の全体的な制御を司る。RAM84は、CPU82のワーク領域およびバッファ領域として用いられる。
HDD86は、画像形成装置70の主記憶装置であって、CPU82が画像形成装置70の各部位の動作を制御するための制御プログラムおよび各種の画面についての表示画像データ等を適宜記憶する。ただし、HDD86に代えて、またはHDD86とともに、SSD、フラッシュメモリ、EEPROMなどの他の不揮発性メモリが用いられてもよい。
通信回路92は、インターネットなどのネットワークに接続するための通信回路である。この通信回路92は、有線通信回路または無線通信回路であり、CPU82からの指示に従って、ネットワークを介して、サーバ等の外部コンピュータと通信する。ただし、通信回路92は、ネットワークを介さずに、有線または無線で、情報処理装置10と直接通信することも可能である。
なお、図3に示す画像形成装置70の電気的な構成は単なる一例であり、これに限定される必要はない。
このような構成の情報処理システム100では、情報処理装置10は、ディスプレイ14に表示されるGUIを介してタッチパネル12へのタッチ入力(ユーザ操作)を受け付ける。具体的には、情報処理装置10のディスプレイ14に情報処理システム100の動作条件を設定するための複数の操作画面を表示してユーザ操作を受け付ける。情報処理システム100(情報処理装置10および画像形成装置70)では、各操作画面で設定された内容に応じて、メインサービスが実行される。
また、この情報処理システム100では、メインサービスに付随する付随サービスをユーザに提供可能である。付随サービスは、たとえば、領収書発行サービス、ファクスの送信結果表印刷サービスおよび忘れ物通知サービス等である。
従来の情報処理システムでは、たとえば、領収書発行サービスでは、ユーザがメインサービスに関する設定条件の入力を行なう前に、すなわち、画像形成装置に機能を提供させる前段階で、領収書を出力するか否かの指示を受け付ける。
しかしながら、従来の情報処理システムでは、領収書を出力するか否かをユーザに1度問いただすだけであるので、ユーザが選択を誤ったり、ユーザが選択を忘れたりして、結果的にユーザの意図に沿った付随サービスを行うことができない場合がある。
そこで、この第1実施例では、情報処理装置10のディスプレイ14に表示される複数の操作画面のうち2つ以上の操作画面が、付随サービスに関する通知を行うための通知部を含むようにした。
以下、図4〜図13を参照して情報処理システム100の具体的な動作例を説明する。情報処理装置10および画像形成装置70の主電源がオンされて、各機能を実行可能な待機状態にある場合、情報処理装置10のディスプレイ14には、図4に示すようなホーム画面110が表示される。ホーム画面110は、メインサービスを選択するための操作画面である。このホーム画面110には、情報処理システム100で提供されるメインサービスを選択するための複数のキー112が表示される。
複数のキー112の各々は、略矩形状の枠で囲まれた画像であり、ソフトウェアキーとして機能する。複数のキー112の各々には、“コピー”、“スマホからプリント”、 “記録メディアからプリント”、“ファクス”、“スキャン”、“写真・文書プリント”、“ネットワークプリント”および“行政サービス”等のメインサービスが割り当てられている。
なお、コピーサービスには、書類などの原稿の画像を通常用紙にコピー(複写)するサービス(通常コピーサービス)、および写真の画像を写真用紙にコピーするサービス(写真コピーサービス)などが含まれる。また、“スマホからプリント”のサービスは、スマートフォン等の携帯端末に記憶されている画像データを利用するプリントサービスのことであり、“記録メディアからプリント”のサービスは、記憶媒体に記憶された画像データを利用するプリントサービスのことであり、“ネットワークプリント”のサービスは、外部コンピュータ(ネットワークプリントサービス用のサーバ)から送信された画像データを利用するプリントサービスのことである。さらに、“行政サービス”は、行政証明書を印刷するプリントサービスのことである。なお、各プリントサービスでは、複数の画像形成部(たとえば画像形成部74(第1画像形成部)および写真用プリンタ26(第2画像形成部))の中から印刷を行う画像形成部を選択(指定)することができる。たとえば、印刷を行う画像形成部を選択するための選択キーを含む選択画面が情報処理装置10のディスプレイ14に表示され、すなわち、複数の画像形成部の中から印刷を行う画像形成部を選択するための選択肢がユーザに提示され、選択された画像形成部からの印刷が可能となる。
ホーム画面110においてキー112がタッチ(操作)された場合、すなわち、メインサービスが選択された場合、ディスプレイ14には、選択されたメインサービスの動作条件を設定するための複数の操作画面が順次表示される。以下、コピーサービスが選択された場合を例に挙げて説明する。
ホーム画面110においてコピーサービスが割り当てられたキー112が操作される(コピーサービスが選択される)と、ディスプレイ14には、コピーサービスの動作条件(コピー条件)の設定を行うための複数の操作画面(コピー設定画面)が順次表示される。たとえば、ディスプレイ14には、図5に示すようなカラー設定画面120が表示される。このカラー設定画面120は、コピーサービスの動作条件の設定を行うための複数の操作画面のうちの1つであり、たとえば最初に表示される画面である。
カラー設定画面120は、コピーサービスにおけるカラーモード(カラー条件)を設定するための画面であり、終了キー120a、遷移キー120b、操作案内部122および設定部124を含む。
終了キー120aは、サービスの提供を受けるのを終了するための操作キーである。終了キー120aが操作されると、それまで設定された内容がリセットされ、ディスプレイ14にはホーム画面110が表示される。このことは、後述する終了キー130a,140a,150a,160a,170a,200a,210a,220aも同様である。
遷移キー120bは、次の操作画面に進む(画面遷移する)ための操作キーである。遷移キー120bが操作されると、ディスプレイ14にはそれまで表示されていた操作画面の次の操作画面が表示される。このことは、後述する遷移キー130b,140b,150b,160b,180b,210bも同様である。ただし、操作画面の種類によっては、サービスの動作条件を設定(選択)しなければ次の操作画面に進めない場合がある。この場合、遷移キー120bは、サービスの動作条件が設定されるまで無効化されている。したがって、遷移キー120bは、サービスの動作条件が設定されなければ操作できない。
操作案内部122は、メッセージ(通知文)および指標画像を含む。メッセージは、ユーザに対して操作案内を行うために設けられる。指標画像は、操作案内部122にユーザの注意を引くための画像であり、メッセージに対して隣接して表示される。また、指標画像の少なくとも一部は、操作案内部122および設定部124以外の部分の色とは異なる所定の色に着色される。操作案内部122に係るこれらのことは、後述する操作案内部132,142,152,162,172,192,212,222も同様である。
このカラー設定画面120では、たとえば“カラーの種類を選んで、「つぎへ」を押してください。”のように、コピーサービスにおけるカラーモードの選択を促すためのメッセージが操作案内部122に表示される。
設定部124は、コピーサービスにおけるカラー条件(カラー/白黒)を設定するために設けられており、互いに異なるカラー条件(カラー/白黒)が割り当てられた複数の設定キーを含む。これらの設定キーのいずれかが操作されることによって、コピーサービスにおけるカラー条件が設定される。
カラー設定画面120では、コピーサービスにおけるカラー条件が設定されると、遷移キー120bが有効化される。有効化された遷移キー120bが操作されると、ディスプレイ14には、図6に示すように、カラー設定画面120の次の操作画面である用紙設定画面130が表示される。
用紙設定画面130は、コピー用紙のサイズ(用紙サイズ)を設定するための画面であり、終了キー130a、遷移キー130b、操作案内部132および設定部134を含む。用紙設定画面130では、たとえば“用紙サイズを選んで、「つぎへ」を押してください。”のように、用紙サイズの設定操作を促すためのメッセージが操作案内部132に表示される。
設定部134は、用紙サイズを設定するために設けられており、B5,A4,B4,A3等の互いに異なる用紙サイズが割り当てられた複数の設定キーを含む。これらの設定キーのいずれかが操作されることによって、用紙サイズが設定される。
用紙設定画面130では、用紙サイズが設定されると、遷移キー130bが有効化される。有効化された遷移キー130bが操作されると、ディスプレイ14には、図7に示すように、用紙設定画面130の次の操作画面である案内画面140が表示される。
案内画面140は、原稿のセット(載置)方法を案内(ガイド)するための画面であり、終了キー140a、遷移キー140b、操作案内部142および案内部144を含む。
案内画面140では、たとえば“原稿を横向きに置いて、「原稿読み込み」を押してください。”のように、適切な原稿のセットおよび原稿の読み込みの開始操作を促すためのメッセージが操作案内部142に表示される。また、案内部144には、原稿を適切な位置および適切な向きで原稿載置台に載置するように案内するための案内画像(静止画像または動画像)が表示される。
以上のように、案内画面140は、サービスの動作条件を設定する画面ではない。このため、案内画面140では、遷移キー140bは、最初から有効化されている。ただし、遷移キー130bには、次の操作画面に進む機能に加え、原稿の読み込みを開始(実行)する機能が割り当てられる。すなわち、遷移キー140bは、原稿の読み込みの開始操作を受け付けるための読込み開始キーでもある。したがって、遷移キー140bが操作されると、原稿の読み込みが開始され、画像読取部72で読み取った読取画像が生成されるとともに、ディスプレイ14には、図8に示すように、案内画面140の次の操作画面であるプレビュー画面150が表示される。
プレビュー画面150は、原稿表面の画像に基づく読取画像(または読取画像を画像処理した印刷画像)を確認するための画面であり、終了キー150a、遷移キー150b、操作案内部152、プレビュー画像表示部154および再読込キー156を含む。
プレビュー画面150では、たとえば“読み込んだ画像がよろしければ、「つぎへ」を押してください。”のように、読取画像データの確認を促すためのメッセージが操作案内部152に表示される。また、プレビュー画像表示部154には、読取画像または印刷画像に対応する画像(プレビュー画像)が表示される。再読込キー156には、原稿の読み込みを再度実行する機能が割り当てられており、再読込キー156が操作されると、原稿の読み込みが開始され、画像読取部72で読み取った画像データが新たに生成される。このとき、プレビュー画像表示部154に表示されるプレビュー画像は、最新の読取画像に対応する画像に切り替わる(更新される)。
以上のように、プレビュー画面150は、サービスの動作条件を設定する画面ではない。このため、プレビュー画面150では、遷移キー150bは、最初から有効化されている。遷移キー150bが操作されると、ディスプレイ14には、図9に示すように、プレビュー画面150の次の操作画面である最終設定画面160が表示される。
最終設定画面160は、メインサービスの動作条件を最終的に決定するとともに、これまでの操作画面において設定された動作条件を確認するための画面であり、終了キー160a、遷移キー160b、操作案内部162、設定部164および印刷設定部(領収書印刷設定部)166を含む。
最終設定画面160では、たとえば“内容を確認し、良ければ、「スタート」を押してください。”のように、動作条件の内容の確認を促すためのメッセージが操作案内部162に表示される。また、設定部164には、印刷する部数を設定したり、決済方法を設定したりするための設定キーが表示される。
印刷設定部166は、付随サービスの一例である領収書発行サービスにおいて領収書を印刷(出力)するかどうかの設定(領収書の印刷設定)をユーザに選択させるために設けられる。すなわち、印刷設定部166は、付随印刷物を印刷するかどうかについての印刷設定をユーザに選択させるための選択部の一例であり、印刷設定部166は、付随サービスに関する通知を行うための通知部の一例でもある。
印刷設定部166は、領収書を印刷しない設定が割り当てられた第1設定キー166aと、領収書を印刷する設定が割り当てられた第2設定キー166bとを含む。第1設定キー166aまたは第2設定キー166bのいずれかが操作されることによって、領収書の印刷設定が決定(選択)される。ただし、領収書の印刷設定は、初期設定(デフォルト)では、領収書を印刷しない設定となっている。すなわち、初期設定では、領収書を印刷しない設定が割り当てられた第1設定キー166aが選択された状態となっている。また、領収書の印刷設定は、次の操作画面に切り替わるときに、前の操作画面で選択された状態が維持される。したがって、前の操作画面で第2設定キー166bが選択されていれば、次の操作画面に切り替わったときには、第2設定キー166bが選択された状態となっており、前の操作画面で第1設定キー166aが選択されていれば、次の操作画面に切り替わったときには、第1設定キー166aが選択された状態となっている。印刷設定部166に係るこれらのことは、後述する印刷設定部176,186も同様である。
最終設定画面160では、設定部164で設定される動作条件が設定されると、すなわち、メインサービスの全ての動作条件が設定されると、遷移キー160bが有効化される。ただし、遷移キー160bには、次の操作画面に進む機能に加え、設定された動作条件でメインサービスに係るジョブ(コピーサービスの場合、コピージョブ)を開始(実行)する機能が割り当てられる。すなわち、遷移キー160bは、コピージョブの開始操作を受け付けるためのスタートキーでもある。したがって、遷移キー160bが操作されると、コピージョブが開始されるとともに、ディスプレイ14には、図10に示すように、最終設定画面160の次の操作画面である実行通知画面170が表示される。
実行通知画面170は、ジョブの実行中であることをユーザに通知するための画面であり、終了キー170a、案内部172、印刷設定部176および忘れ物注意部178を含む。実行通知画面170では、たとえば“コピー中です。しばらくお待ちください。”のように、コピージョブの実行中である旨のメッセージが案内部172に表示される。
忘れ物注意部178は、ユーザに対して、メインサービスで使用されたユーザの所有物(たとえば原稿など)およびメインサービスに関連して出力される出力物を含む物品(以下、「注意対象物品」という。)の取り忘れを注意する(注意対象物品の回収を促す)ために設けられる。たとえば、実行通知画面170が表示されているとき、すなわち既にコピージョブが実行されているときには、原稿の使用が終了している。このため、忘れ物注意部178には、ユーザに対して、原稿の取り忘れを注意するための注意画像(静止画像または動画像)が表示される。また、注意画像には、情報処理装置10および画像形成装置70の外観図が含まれる、外観図における注意対象物品が存在する箇所に対応する部分が強調して表示される。たとえば、物品が原稿の場合には、原稿載置台に対応する部分が強調して表示される。また、注意画像には、たとえば“原稿の取り忘れにご注意ください。”のように、注意対象物品の取り忘れを注意する旨のメッセージが表示される。
実行通知画面170では、ジョブが終了すると、自動的に次の操作画面に進む。たとえば、コピージョブが終了すると、ディスプレイ14には、図11に示すように、実行通知画面170の次の操作画面である完了通知画面180が表示される。
完了通知画面180は、ジョブが完了したことをユーザに通知するための画面であり、終了キー180a、案内部182、継続キー184および印刷設定部186を含む。
完了通知画面180では、たとえば“コピーが完了しました。”のように、コピージョブが完了したことを通知する旨のメッセージが操作案内部182に表示される。また、完了通知画面180では、“領収書の印刷を「する」にしている場合は、サービス終了後に印刷します。”のように、領収書の印刷設定に応じて領収書が印刷される旨のメッセージが操作案内部182に表示される。
継続キー184には、同じサービスを継続する(同じサービスで別のジョブを実行する)機能が割り当てられている。継続キー184が操作されると、図5に示すカラー設定画面120に戻る。したがって、同じ内容のサービスを継続することができる。ただし、継続キー184が操作されると、その前に実行されたジョブは終了したものとして取り扱われる。すなわち、継続キー184が操作されて、次のジョブが実行される場合には、それより前に実行されたジョブとは異なるジョブとして取り扱われる。したがって、継続キー184が操作されることによって、同じサービスの複数のジョブが実行されることがある。
また、完了通知画面180では、終了キー180aまたは継続キー184が操作されたときに、ジョブ毎に領収書の印刷設定が確定(決定)される。したがって、終了キー180aまたは継続キー184が操作されたときに、領収書を印刷しない設定が割り当てられた第1設定キー166aが選択された状態となっている(領収書を印刷しない設定となっている)場合には、当該ジョブの領収書を印刷しないことが確定する。一方、終了キー180aまたは継続キー184が操作されたときに、領収書を印刷する設定が割り当てられた第2設定キー166bが選択された状態となっている(領収書を印刷する設定となっている)場合には、当該ジョブの領収書を印刷することが確定する。
そして、終了キー180aが操作されると、メインサービスが終了される。このとき、領収書を印刷する設定となっているジョブが存在する場合には、領収書が印刷されるとともに、ディスプレイ14には、図12に示すように、操作画面の1つである領収書印刷通知画面190が表示される。
領収書印刷通知画面190は、領収書の印刷中であることをユーザに通知するための画面であり、案内部192および忘れ物注意部198を含む。領収書印刷通知画面190では、たとえば“領収書を印刷中です。しばらくお待ちください。”のように、領収書の印刷中である旨のメッセージが案内部192に表示される。
領収書印刷通知画面190が表示されているとき、すなわち既にメインサービスが終了されているときには、メインサービスに関連して出力される出力物が存在している場合がある。たとえば、コピーサービスの場合には、原稿の画像をコピーした印刷物が存在する。このため、領収書印刷通知画面190の忘れ物注意部198には、ユーザに対して、メインサービスに関連して出力される出力物等の注意対象物品の取り忘れを注意するための注意画像(静止画像または動画像)が表示される。
領収書印刷通知画面190では、領収書の印刷が完了すると、自動的に次の操作画面に進む。たとえば、領収書の印刷が完了すると、ディスプレイ14には、図13に示すように、領収書印刷通知画面190の次の操作画面である忘れ物報知画面200が表示される。なお、メインサービスが終了したときに、領収書を印刷する設定となっているジョブが存在しない場合には、領収書印刷通知画面190は表示されず、完了通知画面180の次に忘れ物報知画面200が表示される。
忘れ物報知画面200は、ユーザに対して、注意対象物品の取り忘れを注意するための画面であり、終了キー200aおよび忘れ物注意部202を含む。
忘れ物注意部202には、注意対象物品の取り忘れを注意するためのメッセージと、情報処理装置10および画像形成装置70の外観図204と、注意対象物品のそれぞれに対応する複数の操作キー206が表示される。たとえば、図13に示す例では、原稿、印刷物、写真、領収書、カード類およびおつりの6個の物品が注意対象物品であり、注意対象物品のそれぞれに対応する6つの操作キー206a〜206fが表示される。さらに、忘れ物注意部202には、複数の操作キー206のそれぞれから外観図204に向かって延びる矢印が表示される。この矢印は、外観図204における各操作キー206に対応する物品等が存在する箇所に対応する部分を指し示す。
忘れ物報知画面200で終了キー200aが操作されると、ディスプレイ14には、図4に示すようなホーム画面110が表示される。
以上のように、本実施例では、領収書(付随印刷物)の印刷設定をユーザに選択させるための印刷設定部166,176,186が、2つ以上の操作画面(最終設定画面160、実行通知画面170、完了通知画面180)に表示される(図9〜図11参照)。なお、上述の実施例における印刷設定部の表示態様は一例であり、これに限定される必要はない。ただし、印刷設定部は、メインサービスの内容を決定する画面(本実施例では最終設定画面160)以降の操作画面に表示される。また、印刷設定部は、メインサービスに係るジョブが完了したことを通知する画面(本実施例では完了通知画面180)までの操作画面に表示される。すなわち、印刷設定部は、メインサービスの内容を決定する画面からメインサービスに係るジョブが完了したことを通知する画面までの操作画面のうち、2つ以上の操作画面に表示される。たとえば、最終設定画面160、実行通知画面170、完了通知画面180の全てに印刷設定部が表示されるようにしたが、いずれか2つの操作画面に印刷設定部が表示されればよい。また、最終設定画面160から完了通知画面180までの間に、実行通知画面170以外の操作画面が存在する場合には、その操作画面に印刷設定部が表示されてもよい。
また、印刷設定部166,176,186のそれぞれは、各操作画面において、略同じ位置および略同じ大きさで表示される。すなわち、異なる操作画面に表示される印刷設定部のそれぞれは、各操作画面を重ねた場合には、印刷設定部同士が重複する(重なる)面積は、それらが重複しない(重ならない)面積よりも大きい。
また、本実施例では、ユーザに対する忘れ物通知サービスとして、注意対象物品の取り忘れを注意するための忘れ物注意部178,198,202が、2つ以上の操作画面(実行通知画面170、領収書印刷通知画面190、忘れ物報知画面200)に表示される(図10、図12、図13)。なお、上述の実施例における忘れ物注意部の表示態様は一例であり、これに限定される必要はない。たとえば、メインサービスで使用された物品の取り忘れを注意する場合には、対象となる物品の使用が完了した後に表示される操作画面に忘れ物注意部が表示され、メインサービスの出力物または付随サービスの付随印刷物の取り忘れを注意するための忘れ物注意部は、対象となる成果物が出力された後に表示される操作画面に表示される。また、注意対象物品の取り忘れを包括的に注意するための忘れ物注意部が、メインサービスの提供が終了された直後に表示される。
情報処理システム100の上記のような動作は、情報処理装置10のCPU32がRAM34に記憶された情報処理装置10用の情報処理プログラムを実行し、画像形成装置70のCPU82がRAM84に記憶された画像形成装置70用の情報処理プログラムを実行することによって実現される。具体的な処理については、後でフロー図を用いて説明する。
図14は図2に示す情報処理装置10のRAM34のメモリマップ300の一例を示す図解図である。図14に示すように、RAM34は、プログラム記憶領域302およびデータ記憶領域304を含む。RAM34のプログラム記憶領域302には、上述したように、情報処理装置10用の情報処理プログラムが記憶される。この情報処理装置10用の情報処理プログラムは、通信プログラム302a、操作検出プログラム302b、表示プログラム302cおよび印刷設定プログラム302dを含む。
通信プログラム302aは、画像形成装置70、サーバ等の外部コンピュータないし他の機器とネットワークを介して、データを通信(送受信)するためのプログラムである。
操作検出プログラム302bは、タッチ入力を検出するためのプログラムであり、CPU32は、この操作検出プログラム302bに従って、タッチパネル12から出力されたタッチ座標データを取得し、取得したタッチ座標データを時系列に従ってRAM34に記憶する。
表示プログラム302cは、後述する画像生成データ304bを用いて、表示画像データ、すなわち、上述した各種の操作画面などの画面データを生成し、ディスプレイ14に出力するためのプログラムである。
印刷設定プログラム302dは、印刷設定部へのユーザ操作に応じて、付随印刷物の印刷設定を設定するためのプログラムである。
なお、図示は省略するが、プログラム記憶領域302には、情報処理システム100におけるサービス等の料金を設定するためのプログラム、記憶媒体接続部16に装着された各種の記録媒体へのデータの書込みおよび各種の記録媒体からのデータの読み出しを制御するための記憶媒体接続プログラム、紙片用プリンタ18を制御して、ロール紙上に文字列、画像、バーコードなどを印刷するための紙片印刷プログラム、符号読取部20を制御して、レーザスキャナまたはカメラによって撮影された撮影画像から符号画像を抽出し、抽出した符号画像を復号するための符号読取プログラム、写真用プリンタ26を制御して、写真用紙上に画像を印刷するための写真印刷プログラム、近距離通信部22を制御して、通信対象(たとえば身分証、会員証または電子マネー媒体など)との間でのデータ通信を実現するための近距離通信プログラム、貨幣処理プログラム302iは、貨幣処理部24を制御して、投入金額を算出し、投入金額から所定のサービス等の料金を差し引いて残った残額に応じて、硬貨を硬貨返却口24bから返却したり、紙幣を紙幣投入口から返却したりするためのプログラムおよび情報処理装置10が備える各種の機能を選択および実行するためのプログラムなども記憶される。
また、RAM34のデータ記憶領域304には、操作入力データ304a、画像生成データ304bおよび印刷設定データ304cなどが記憶される。
操作入力データ304aは、操作検出プログラム302bに従って検出されたタッチ座標データを時系列に従って記憶したデータである。画像生成データ304bは、ディスプレイ14に表示する各種の画面に対応する表示画像データを生成するためのポリゴンデータまたはテクスチャデータ等のデータである。
印刷設定データ304cは、印刷設定プログラム302dに従って設定された付随印刷物の印刷設定のデータである。
なお、図示は省略するが、データ記憶領域304には、情報処理装置10用の情報処理プログラムの実行に必要な他のデータが記憶されたり、情報処理装置10用の情報処理プログラムの実行に必要なタイマ(カウンタ)やレジスタが設けられたりする。
図15は図3に示す画像形成装置70のRAM84のメモリマップ400の一例を示す図解図である。図15に示すように、RAM84は、プログラム記憶領域402およびデータ記憶領域404を含む。RAM84のプログラム記憶領域402には、上述したように、画像形成装置70用の情報処理プログラムが記憶される。この画像形成装置70用の情報処理プログラムは、通信プログラム402a、画像読取プログラム402bおよび画像形成プログラム402cを含む。
通信プログラム402aは、情報処理装置10またはサーバなどの外部コンピュータまたは他の機器とネットワークを介して通信するためのプログラムである。
画像読取プログラム402bは、画像読取部72を制御して、原稿載置台に載置された原稿の画像を読み取り(スキャンし)、読み取った画像に対応する画像信号(スキャン画像データ)を出力するためのプログラムである。
画像形成プログラム402cは、画像形成部74を制御して、スキャン画像データまたは入力画像データなどの画像データ404aに応じて多色または単色の画像を記録媒体(用紙)に形成するためのプログラムである。
なお、図示は省略するが、プログラム記憶領域402には、画像形成装置70が備える各種の機能を選択および実行するためのプログラムなども記憶される。
また、RAM84のデータ記憶領域404には、画像データ404aなどが記憶される。画像データ404aは、画像読取部72で読み取った画像データまたはサーバ等の外部のコンピュータから入力される画像データなどである。
なお、図示は省略するが、データ記憶領域404には、画像形成装置70用の情報処理プログラムの実行に必要な他のデータが記憶されたり、画像形成装置70用の情報処理プログラムの実行に必要なタイマ(カウンタ)やレジスタが設けられたりする。
図16は、図2に示す情報処理装置10のCPU32で実行される情報処理の一例を示すフロー図である。この情報処理は、メインサービスが選択された場合に開始される。
図16に示すように、情報処理装置10のCPU32は、情報処理を開始すると、ステップS1で、選択されたメインサービスの設定を行うための複数の操作画面のうち、最初の操作画面をディスプレイ14に表示させ、ステップS3で、次の操作画面に進むかどうかを判断する。ここでは、遷移キーが操作されたかどうかまたは所定の処理が完了したかどうかを判断する。
ステップS3で“YES”であれば、つまり、次の操作画面に進むと判断した場合には、ステップS5で、次の操作画面をディスプレイ14に表示して、ステップS7に進む。一方、ステップS3で“NO”であれば、つまり、次の操作画面に進まないと判断した場合には、同じ操作画面のまま、ステップS7に進む。
ステップS7では、メインサービスに係るジョブを終了するかどうかを判断する。ステップS7で“NO”であれば、つまり、メインサービスに係るジョブを終了しないと判断した場合には、ステップS3に戻る。一方、ステップS7で“YES”であれば、つまり、メインサービスに係るジョブを終了すると判断した場合には、ステップS9で、当該ジョブの印刷設定を記憶して、ステップS11で、メインサービスを終了するかどうかを判断する。
ステップS11で“NO”であれば、つまり、メインサービスを終了しないと判断した場合には、ステップS1に戻る。一方、ステップS11で“YES”であれば、つまり、メインサービスを終了すると判断した場合には、ステップS13で、終了したメインサービスに含まれるジョブ毎の印刷設定を読み出して、ステップS15で、付随印刷物を印刷するかどうかを判断する。
ステップS15で“YES”であれば、つまり、付随印刷物を印刷すると判断した場合には、ステップS17で、付随印刷物を印刷して、情報処理を終了する。一方、ステップS15で“NO”であれば、つまり、付随印刷物を印刷しないと判断した場合には、付随印刷物を印刷せずに、情報処理を終了する。
この第1実施例では、付随サービスの付随印刷物の印刷設定をユーザに選択させるための印刷設定部が2つ以上の操作画面に表示され、注意対象物品の取り忘れを注意するための忘れ物注意部が2つ以上の操作画面に表示される。このため、付随サービスを確実に認識させて、ユーザの意図に沿った付随サービスを行うことができる。
[第2実施例]
第2実施例の情報処理装置10では、ファクスの送信サービスが選択された場合を例に挙げて説明するが、第1実施例と異なる内容について説明し、重複した説明については省略することにする。
図17ないし図20を参照して第2実施例の情報処理システム100の動作例を説明する。ホーム画面110においてファクスサービスが割り当てられたキー112が操作される(ファクスサービスが選択される)と、ディスプレイ14には、ファクスサービスの動作条件の設定を行うための複数の操作画面(ファクス設定画面)が順次表示される。たとえば、最初に、ファクスの送信/受信を選択するための画面(送信/受信選択画面)が表示される。送信/受信選択画面でファクスの送信が選択された(ファクスの送信サービスが選択された)場合、ディスプレイ14には、図17に示すような宛先設定画面210が表示される。この宛先設定画面210は、ファクスサービスの動作条件の設定を行うための複数の操作画面のうち、最初に表示される画面である。
宛先設定画面210は、ファクスの宛先(送信先)を設定するための画面であり、終了キー210a、遷移キー210b、操作案内部212および設定部214を含む。宛先設定画面210では、たとえば“宛先番号を入力し、「つぎへ」を押してください。”のように、ファクスの送信先の宛先番号の入力操作を促すためのメッセージが操作案内部212に表示される。
設定部214は、テンキー(数字キー)、消去キーおよび入力表示欄を含む。テンキーは、入力表示欄にファクスの送信先の宛先番号を直接的に入力するのに用いられ、テンキーが操作されると、操作された数字がテンキーの上方の入力表示欄に表示される。消去キーは、入力表示欄に表示された数字を消去するためのキーである。
宛先設定画面210では、ファクスの送信先が設定されると、すなわちファクスの送信先の宛先番号が所定の桁数まで入力されると、遷移キー210bが有効化される。有効化された遷移キー210bが操作されると、ディスプレイ14には、宛先設定画面210の後の操作画面が順次表示される。
図示は省略するが、たとえば、原稿のセット方法を案内するための画面(案内画面140に相当)、読取画像データを確認するための画面(プレビュー画面150に相当)等が順次表示される。また、各操作画面においてファクスの送信サービスに係るジョブ(ファクス送信ジョブ)実行に必要な動作条件が設定されると、ファクスの送信サービスの動作条件を最終的に決定するための画面(最終設定画面160に相当)が表示され、その画面でスタートキー(遷移キー)が操作されると、ファクス送信ジョブが開始され、ファクス送信ジョブの実行中であることをユーザに通知するための画面(実行通知画面170に相当)、ファクス送信ジョブの送信結果をユーザに通知するための画面(送信結果通知画面)、ファクス送信ジョブが完了したことをユーザに通知するための画面(完了通知画面180に相当)およびユーザに対して注意対象物品の取り忘れを注意するための画面(忘れ物報知画面200に相当)等が順次表示される。
なお、領収書を印刷する設定となっているジョブが存在する場合には、注意対象物品の取り忘れを注意するための画面が表示される前に、領収書が印刷されるとともに、領収書の印刷中であることをユーザに通知するための画面(領収書印刷通知画面190に相当)が表示される。
ただし、ファクスサービスの動作条件の設定を行うための複数の操作画面には、図18に示すような結果表印刷設定画面220が含まれる。
結果表印刷設定画面220は、付随サービスの一例であるファクスの送信結果表印刷サービスにおけるファクスの送信結果表(以下、単に「送信結果表」という。)を出力するかどうかの設定(送信結果表の印刷設定)をユーザに選択させるための画面であり、終了キー220a、案内部222および印刷設定部(送信結果表印刷設定部)224を含む。結果表印刷設定画面220では、たとえば“送信結果表を印刷しますか?(印刷は無料です)”のように、送信結果表の印刷設定の選択を促すためのメッセージが案内部222に表示される。
印刷設定部224は、送信結果表の印刷設定をユーザに選択させるために設けられる。すなわち、印刷設定部224は、付随印刷物である送信結果表を印刷するかどうかについての印刷設定をユーザに選択させるための選択部の一例であり、付随サービスである送信結果表の印刷サービスに関する通知を行うための通知部の一例でもある。
印刷設定部224は、送信結果表を印刷しない設定が割り当てられた第1設定キー224aと、送信結果表を印刷する設定が割り当てられた第2設定キー224bとを含む。第1設定キー224aまたは第2設定キー224bのいずれかが操作されることによって、送信結果表の印刷設定が決定(選択)される。また、第1設定キー224aおよび第2設定キー224bには、次の操作画面に進む機能が割り当てられており、第1設定キー224aまたは第2設定キー224bのいずれかが操作されると、次の操作画面に切り替わる。ただし、送信結果表の印刷設定は、初期設定では、送信結果表を印刷しない設定となっている。また、送信結果表の印刷設定は、次の操作画面に切り替わるときに、前の操作画面で選択された状態が維持される。
そして、本実施例では、結果表印刷設定画面220は、ファクスサービスが選択されてからファクス送信ジョブが完了するまでの間に、2回以上表示される。すなわち、最初のファクス設定画面が表示されてからファクス送信ジョブが完了したことをユーザに通知するための画面が表示されるまでの間に、2回以上表示される。より詳しくは、結果表印刷設定画面220は、ファクス送信ジョブの送信結果をユーザに通知するための画面が表示されるまでに2回以上表示される。たとえば、結果表印刷設定画面220は、メインサービスの内容を最終的に決定するための画面よりも前に少なくとも1回表示され、メインサービスの内容を最終的に決定するための画面よりも後に少なくとも1回表示される。
また、結果表印刷設定画面220に代えて、案内部222および印刷設定部224を含む結果表印刷設定部として、他の操作画面の一部に表示されてもよい。すなわち、結果表印刷設定部として、他の操作画面に埋め込まれてもよい。この場合、結果表印刷設定部は、2つ以上の操作画面に表示される。
この第2実施例によれば、送信結果表の印刷設定をユーザに選択させるための画面が複数回表示されるので、ファクスの送信結果表印刷サービスを確実に認識させて、ユーザの意図に沿ったファクスの送信結果表印刷サービスを行うことができる。
なお、送信結果表は、基本的には画像形成部74(第1画像形成部)で印刷される。ただし、送信結果表は、画像形成部74に代えて紙片用プリンタ18(第3画像形成部)で印刷されてもよい。また、送信結果表には、基本的には、送信結果、送信日時、送信先、送信元が印刷される(含まれる)が、これらに加えて、送信画像のタイトルまたは送信画像(送信画像が複数存在する場合には代表する1つの画像)が含まれてもよい。
なお、上述の実施例で挙げた具体的な構成等は一例であり、実際の製品に応じて適宜変更することが可能である。
また、上述の実施例では、情報処理装置10がタッチパネル12付きのディスプレイ14を備え、ディスプレイ14に操作画面を表示するようにしたが、これに限定される必要は無い。たとえば、画像形成装置70がタッチパネル付きのディスプレイ(第1ディスプレイに相当)を備えるようにしても良い。この場合、情報処理装置10のタッチパネル12付きのディスプレイ14が省略されても良いし、情報処理装置10がタッチパネル12付きのディスプレイ14を備えたまま(情報処理装置10と画像形成装置70との両方がタッチパネル付きのディスプレイを備える構成)でも良い。ただし、情報処理装置10のタッチパネル12付きのディスプレイ14が省略される場合には、画像形成装置70のディスプレイに操作画面が表示される。また、情報処理装置10と画像形成装置70との両方がタッチパネル付きのディスプレイを備える場合には、それぞれのディスプレイに操作画面が表示されても良いし、いずれか一方のディスプレイに操作画面が表示されても良い。画像形成装置70のディスプレイに操作画面が表示される場合には、ユーザは、画像形成装置70のタッチパネルへのタッチ入力によって当該操作画面でジョブの設定等を行うことができる。