JP2021110051A - 捲縮機及びトウバンドの製造方法 - Google Patents

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智貴 朴
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Abstract

【課題】均一に捲縮されたトウバンドを安定して製造可能にする捲縮機の提供。【解決手段】捲縮機は、互いの周面の間に搬送されるフィラメント11が挿通される一対のニップロール2、3と、フィラメント11と接触する接触面6a、7aを有し、一対のニップロール2、3よりもフィラメントの搬送方向の下流側に配され、互いの接触面6a、7aが間隙をおいて対向配置された第1部材6及び第2部材7と、間隙に配され、第1部材6及び第2部材7のうちいずれかの部材の接触面6a、7aに向けてフィラメントを押圧する押圧部材5と、を備える。接触面6a、7aの表面粗さRaは、0.1以上1.0以下の範囲の値に設定されている。【選択図】図1

Description

本発明は、フィラメントを捲縮する捲縮機、及び、捲縮されたフィラメントからなるトウバンドの製造方法に関する。
捲縮されたトウバンドを製造する場合、例えば、特許文献1に開示されるような捲縮機が用いられる。この捲縮機は、一対のニップロールと、一対の板材(チャンバー)と、押圧部材(フラッパー)とを備える。当該捲縮機では、フィラメントが搬送されながら一対のニップロール間に挿通されて捲縮される。一対のニップロールを通過したフィラメントは、一対の板材の各板面により蛇行されながら搬送されると共に、押圧部材により一対の板材のうちの一方の板面に押圧される。これによりフィラメントは、更に捲縮される。
特表2009−501282号公報
上記構成を有する捲縮機では、一対のニップロールによりフィラメントを搬送方向の下流側に送り出して搬送する力(以下、単に搬送力とも称する。)に対して、フィラメントが一対の板材の板面から受ける摩擦力が過度に大きくならないように適切に設定されている必要がある。この設定が不適切であると、均一に捲縮されたトウバンドを安定して製造するのが困難となる場合がある。トウバンドの捲縮が不均一であると、例えばトウバンドを用いてシガレットフィルターを製造した場合、シガレットフィルターの通気抵抗(PD)がばらつき、シガレットフィルターの品質が低下する。
そこで本発明は、均一に捲縮されたトウバンドを安定して製造可能にすることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る捲縮機は、互いの周面の間に搬送されるフィラメントが挿通される一対のニップロールと、前記フィラメントと接触する接触面を有し、前記一対のニップロールよりも前記フィラメントの搬送方向の下流側に配され、互いの前記接触面が間隙をおいて対向配置された第1部材及び第2部材と、前記間隙に配され、前記第1部材及び前記第2部材のうちいずれかの部材の前記接触面に向けて前記フィラメントを押圧する押圧部材と、を備える。また、本発明の一態様に係る捲縮機では、前記押圧部材の前記接触面の表面粗さRaが、0.1以上1.0以下の範囲の値に設定されている。
上記構成によれば、第1部材と第2部材の接触面の表面粗さRaが、0.1以上1.0以下の範囲の値に設定されている。これにより、フィラメントが一対のニップロールから受ける搬送力に対して、フィラメントが一対の接触面から受ける摩擦力が、過度に大きくならないように調整され、フィラメントを捲縮機により均一に捲縮できる。結果として、均一に捲縮されたトウバンドを安定して製造できる。
前記第1部材及び前記第2部材のロックウェル硬さHRCが、50以上60以下の範囲の値に設定されていてもよい。また、前記第1部材及び前記第2部材のビッカース硬さHVが、350以上の範囲の値に設定されていてもよい。これにより、第1部材及び第2部材の硬度が適切な範囲の値に設定されるので、接触面の摩耗を抑制できる。これによりフィラメントを安定して捲縮できる。
前記第1部材及び前記第2部材のうちの少なくとも一方は、平板状の基材と、前記基材の表面を覆い且つ前記基材よりも硬質の被膜を有し、前記接触面が、前記被膜の前記基材とは反対側の面であってもよい。この場合、前記被膜が、窒化クロム膜であってもよい。このような基材と被膜とを有する部材を用いることで、第1部材と第2部材の接触面の摩耗を長期にわたり抑制できる。
前記接触面と前記フィラメントとの間の動摩擦係数が、0.1以上0.5以下の範囲の値に設定されていてもよい。これにより、フィラメントが一対のニップロールから受ける搬送力に対して、フィラメントが一対の接触面から受ける摩擦力が、過度に大きくならないように、当該摩擦力の調整が容易になる。これにより、フィラメントの捲縮をより安定化させることができる。
前記間隙を搬送される前記フィラメントの式1で表される速度CVが、0%以上100%以下の範囲の値に設定されていてもよい。
[式1]
速度CV(%)=(σ/Vm)×100
但し、Vmは、単位時間以内に前記フィラメントの速度が増速から減速に転じる直前の前記フィラメントの速度と、前記単位時間内に速度が減速から増速に転じる直前の前記フィラメントの速度との実測値の平均である速度平均値、σは、前記実測値の標準偏差とする。
上記構成によれば、捲縮機の内部をフィラメントが安定した速度で搬送されるため、捲縮機によりフィラメントを効率よく容易に均一に捲縮できる。
前記フィラメントの酸化チタン含有量が、0重量%以上0.1重量%以下の範囲の値に設定されていてもよい。このように、前記酸化チタン量が上記した範囲の値に設定されている場合でも、捲縮機によりフィラメントを均一に捲縮することが容易になる。
本発明の一態様に係るトウバンドの製造方法は、搬送されるフィラメントを、一対のニップロールの互いの周面の間に挿通し、前記一対のニップロールよりも前記フィラメントの搬送方向の下流側に配され、互いの接触面が間隙をおいて対向配置された第1部材と第2部材との前記間隙に、前記一対のニップロールを通過した前記フィラメントを導入し、前記間隙に配された押圧部材により、前記第1部材及び前記第2部材のうちいずれかの部材の前記接触面に向けて前記フィラメントを押圧する工程を有し、前記工程では、前記接触面の表面粗さRaが、0.1以上1.0以下の範囲の値に設定された前記第1部材と前記第2部材とを用いる。
上記製造方法によれば、第1部材と第2部材の接触面の表面粗さRaが、0.1以上1.0以下の範囲の値に設定されていることにより、フィラメントが一対のニップロールから受ける搬送力に対して、フィラメントが一対の接触面から受ける摩擦力を、過度に大きくならないように調整できる。これにより、フィラメントを均一に捲縮できる。結果として、均一に捲縮されたトウバンドを安定して製造できる。
前記工程では、ロックウェル硬さHRCが50以上60以下の範囲の値に設定された、前記第1部材及び前記第2部材を用いてもよい。また前記工程では、ビッカース硬さHVが350以上の範囲の値に設定された、前記第1部材及び前記第2部材を用いてもよい。このような各製造方法によれば、第1部材と第2部材の接触面の硬度を適切な範囲の値に設定できるので、接触面の摩耗を抑制できる。よって、フィラメントを安定して捲縮できる。
前記工程では、平板状の基材と、前記基材の表面を覆い且つ前記基材よりも硬質の被膜を有し、前記接触面が、前記被膜の前記基材とは反対側の面である、前記第1部材及び前記第2部材のうちの少なくとも一方を用いてもよい。この場合、前記工程では、前記被膜が窒化クロム膜である、前記第1部材及び前記第2部材を用いてもよい。このような基材と被膜とを有する部材を用いることで、第1部材及び第2部材の接触面の摩耗を長期にわたり抑制できる。
前記工程では、前記接触面と前記フィラメントとの間の動摩擦係数が0.1以上0.5以下の範囲の値に設定された、前記第1部材及び前記第2部材を用いてもよい。これにより、フィラメントが一対のニップロールから受ける搬送力に対して、フィラメントが一対の接触面から受ける摩擦力が、過度に大きくならないように、当該摩擦力の調整がより容易となる。よって、フィラメントを一層安定して捲縮できる。
前記工程では、前記間隙に搬送する前記フィラメントの式1で表される速度CVを、0%以上100%以下の範囲の値に設定してもよい。
[式1]
速度CV(%)=(σ/Vm)×100
但し、Vmは、単位時間以内に前記フィラメントの速度が増速から減速に転じる直前の前記フィラメントの速度と、前記単位時間内に速度が減速から増速に転じる直前の前記フィラメントの速度との実測値の平均である速度平均値、σは、前記実測値の標準偏差とする。
上記方法によれば、前記間隙をフィラメントが安定した速度で搬送されるため、フィラメントを効率良く容易に均一に捲縮できる。
前記工程では、酸化チタン含有量が、0重量%以上0.1重量%以下の値に設定された前記フィラメントを用いてもよい。このように、前記酸化チタン量が上記した範囲の値に設定されている場合でも、フィラメントを均一に捲縮することが容易になる。
本発明の各態様によれば、均一に捲縮されたトウバンドを安定して製造できる。
実施形態に係る捲縮機の概略図である。 第1部材及び第2部材の各接触面の表面粗さRaと、チャンバー内のヤーン束の速度CVとの関係を示すグラフである。
(実施形態)
以下、実施形態について図を参照して説明する。以下に言及する「搬送方向」とは、ヤーン束(複数本のフィラメント11の束)10の搬送方向を指す。
図1は、実施形態に係る捲縮機1の概略図である。捲縮機1は、搬送される複数本のフィラメント11を捲縮する。本実施形態のフィラメント11は、一例として、酸化チタン含有量が、0重量%以上0.1重量%以下の範囲の値に設定されている。即ち、本実施形態のフィラメント11は、酸化チタンの含有量が非常に少ないか、又は、酸化チタンを含有していない。複数本のフィラメント11は、捲縮機1よりも上流側において、水を添着された状態で捲縮機1に導入される。
図1に示すように、捲縮機1は、一対のニップロール2及び3(第1ニップロール2及び第2ニップロール3)、チャンバー(スタッフィングボックス)4、及び押圧部材5を備える。図1に示すように、一対のニップロール2及び3は、搬送されるヤーン束10の搬送方向に対して垂直な一方向(ここでは鉛直方向)に、互いの周面を対向させて軸支されている。一対のニップロール2及び3は、互いに逆回転される。一対のニップロール2及び3の間の間隙G1は、図示しない押圧装置により、ニップロール2をニップロール3に向けて押圧することにより調整される。
一対のニップロール2及び3は、ヤーン束10を周面間に挿通させて捲縮する。ヤーン束10は、一対のニップロール2及び3の各軸方向に複数本のフィラメント11が平坦な帯状に配列された状態で、一対のニップロール2及び3のニップ点Nにおいてニップされる。これにより、ヤーン束10を構成する複数本のフィラメント11が一次捲縮される。
ニップロール2及び3の材質は、適宜選択可能である。ニップロール2及び3の周面の材質としては、例えば、SACM(アルミニウムクロムモリブデン鋼)が挙げられる。ニップロール2及び3は、周面に形成された硬質の被膜を有する。
チャンバー4は、一対のニップロール2及び3の搬送方向下流側に配置されている。チャンバー4は、第1部材6及び第2部材7を有する。第1部材6及び第2部材7は、フィラメント11と接触する接触面6a及び7aを有し、互いの接触面6a及び7aが間隙をおいて対向配置されている。
具体的に第1部材6及び第2部材7は、一例として長尺な平板状であり、その幅方向を一対のニップロール2及び3の軸線方向に合わせた状態で、一対のニップロール2及び3の周面間を通過したヤーン束10の搬送方向に延びている。接触面6a及び7aとフィラメント11との間の動摩擦係数は、0.1以上0.5以下の範囲の値に設定されている。当該動摩擦係数は、例えば、接触面6a及び7aの表面形状を変化させることで調整できる。当該動摩擦係数は、例えば一定範囲において、接触面6a及び7aの表面形状が平滑であるほど減少し、粗いほど増大する。
本実施形態の第1部材6及び第2部材7は、板材である。接触面6a及び7aは、第1部材6及び第2部材7の各板面である。部材6及び7の材質は、適宜設定可能である。一例として、部材6及び7は、平板状の基材6c及び7cと、基材6c及び7cの表面を覆い且つ基材6c及び7cよりも硬質の被膜6d及び7dを有する。被膜6d及び7dは、互いに対向配置されている。接触面6a及び7aは、被膜6d及び7dの基材6c及び7cとは反対側の面である。被膜6d及び7dの厚み寸法は、適宜設定可能であるが、例えば数μm以上数十μm以下の範囲の値に設定できる。なお、第1部材6及び第2部材7のうちの少なくとも一方は、板材でなくてもよい。
基材6c及び7cの材質としては、例えば、ベリリウム銅(BeCu)(C1720(T)等)、ステンレス(SUS304(オーステナイト系ステンレス)、SUS440C(マルテンサイト系ステンレス)等)、セラミック等が挙げられる。被膜6d及び7dの材質としては、例えば窒化クロムが挙げられる。本実施形態では、基材6c及び7cは、SUS440Cからなる。被膜6d及び7dは、窒化クロム膜である。
第1部材6の搬送方向の上流端部6bは、第1ニップロール2の周面に近接している。第1部材6の接触面6aは、第1部材6の端部6bから他端部に向けて、第2部材7の接触面7aに対して傾斜角θで傾斜しながら接触面7aから離隔するように配置されている。第2部材7の搬送方向の上流端部7bは、第2ニップロール3の周面に近接している。端部6b及び7b間の間隙G2は、部材6及び7の最短間隙であり、適宜設定可能である。
押圧部材5は、部材6及び7の前記間隙に配され、部材6及び7のうちいずれかの部材6及び7の接触面6a及び7aに向けてフィラメント11を押圧する。一例として押圧部材5は、一対のニップロール2及び3の軸線方向に延びる板材である。押圧部材5は、搬送方向の上流端部5aが回転軸P周りに回動可能に第1部材6に軸支されている。押圧部材5は、ばね等の弾性体を有する付勢部材(不図示)により付勢されている。これにより押圧部材5は、搬送方向の下流端部5bにおいて、第1部材6から第2部材7へ向かう方向に接触面7aにヤーン束10を押圧する。
チャンバー4には、一対のニップロール2及び3間を通過したヤーン束10が押し込まれる。捲縮機1において、ヤーン束10は、押圧部材5により接触面7aに押圧された状態で、部材6及び7の間を蛇行しながら搬送方向の下流側へと進むことにより高次捲縮される。チャンバー4内を搬送されるときのヤーン束10の搬送速度は変動する。図1に示すように、捲縮機1内をヤーン束10が通過することで、捲縮されたトウバンド12が得られる。
ここで捲縮機1は、部材6及び7の接触面6a及び7aの表面粗さRaが、0.1以上1.0以下の範囲の値に設定されている。この表面粗さRaは、中心線平均表面粗さRaであり、高精度形状測定システムKS−1100(株式会社キーエンス製)を用い、JIS B 0601(1994)に準拠した方法で算出した値である。
このように、部材6及び7の接触面6a及び7aの表面粗さRaを上記値に設定することにより、フィラメント11が接触面6a及び7aから受ける摩擦力が、適正範囲の値に設定される。これにより、フィラメント11が一対のニップロール2及び3から受ける搬送力と、フィラメント11が接触面6a及び7aから受ける摩擦力との差が、ある程度大きくなるように調整される。その結果、チャンバー4内を搬送されるヤーン束10(フィラメント11)の搬送速度が安定化し、各フィラメント11が捲縮機1により均一に捲縮されてなるトウバンド12が得られる。
上記範囲における接触面6a及び7aの表面粗さRaの値は、製造しようとするトウバンド12の種類(例えば、トウバンド12の総繊度(TD)、フィラメント11の単繊度(FD)、フィラメント11の断面形状、酸化チタンの含有量等のフィラメント11の組成等)に応じて設定することが望ましい。接触面6a及び7aの表面形状は、例えば、サンドブラスト法等の各種ブラスト法や、放電加工を用いた方法等、公知の方法により形成できる。
また本実施形態では、部材6及び7のロックウェル硬さHRC(JIS Z2245(2011)に準拠したCスケールを用いたロックウェル硬さHRC試験による値)が、50以上60以下の範囲の値に設定されている。また、部材6及び7のビッカース硬さHV(JIS Z2244(2009)に準拠したビッカース硬さ試験による値)が、350以上の範囲の値に設定されている。
このように、接触面6a及び7aの硬さを所定の値に設定することにより、表面粗さRaが上記値に設定された接触面6a及び7aの表面形状を長期にわたり安定して保持できる。
また捲縮機1では、被膜6d及び7dを有する部材6及び7を用いることで、部材6及び7の接触面6a及び7aの摩耗を長期にわたり抑制できる。また、被膜6d及び7dの厚み寸法を上記値に設定することで、接触面6a及び7aの摩耗を被膜6d及び7dにより抑制しつつ、基材6c及び7cの特性を発揮させ易くできる。
また捲縮機1では、部材6及び7の接触面6a及び7aの表面粗さRaが、0.1以上1.0以下の範囲の値に設定されることで、部材6及び7の前記間隙を搬送されるフィラメント11の式1で表される速度CVが、0%以上100%以下の範囲の値に設定されている。
[式1]
速度CV(%)=(σ/Vm)×100
但し、Vmは、単位時間以内にフィラメント11の速度が増速から減速に転じる直前のフィラメント11の速度と、単位時間内に速度が減速から増速に転じる直前のフィラメント11の速度との実測値の平均である速度平均値、σは、実測値の標準偏差とする。単位時間は適宜設定可能であるが、例えば1秒である。
式1で表される速度CVは、部材6及び7の間を搬送方向に通過するフィラメント11の速度のバラツキとして定義される。速度CVが100%を超えると、チャンバー4内のフィラメント11の搬送速度が激しく変動する。これにより、複数の紡糸筒を用いてフィラメント11を紡糸しながら紡糸筒よりも搬送方向の下流側で捲縮機1によりフィラメント11を捲縮する場合、各紡糸筒から搬出されるフィラメント11に対して捲縮機1から過度の張力が作用し、全紡糸筒から搬出されるフィラメント11が切断されるおそれがある。本実施形態の捲縮機1は、速度CVを100%以下に設定することで、過度の張力がフィラメント11に作用するのが防止されている。
一例として、搬送されるフィラメント11を捲縮機1により安定して均一に捲縮するため、速度CVは低い方が望ましい。速度CVは、0%以上80%以下の範囲の値であることが望ましく、0%以上70%以下の範囲の値であることがより望ましく、0%以上60%以下の範囲の値であることが、より望ましい。
ここで速度CVは、実際にトウバンド12の製造に使用する実機である捲縮機1を用いて測定可能な値である。このため、測定した速度CVに基づいてフィラメント11の捲縮が適切になされるように捲縮機1を調整する方法は、例えば、実機とは異なる仕様の試験用捲縮機を用いて、当該試験用捲縮機内のフィラメント11の挙動を調べることで、実機の捲縮機を調整する方法に比べて、捲縮機1の正確な調整を直接的且つ迅速に行える点で有利である。
図2は、第1部材6及び第2部材7の各接触面6a及び7aの表面粗さRaと、チャンバー4内のヤーン束10の速度CVとの関係を示すグラフである。このグラフには、部材6及び7の材質がベリリウム銅である捲縮機1(以下、捲縮機Aと称する。)と、部材6及び7の材質がSUS440Cである捲縮機1(以下、捲縮機Bと称する。)とについて測定したデータがプロットされている。また、このグラフには、接触面6a及び7aの表面粗さRaが特定の値に設定されたときの捲縮機A、Bの速度CVをそれぞれ複数回測定した結果を示している。
図2のグラフに示すように、捲縮機Aは、接触面6a及び7aの表面粗さRaが約0.14である場合、速度CVの平均値が100%に近い値となり、接触面6a及び7aの表面粗さRaが約4.6の場合、速度CVの平均値が約95%となることが分かった。これにより捲縮機Aは、接触面6a及び7aの表面粗さRaが0.14以上4.6以下の範囲では、接触面6a及び7aの表面粗さRaが増大するにつれて速度CVが緩やかに下降することが推測される。
また捲縮機Bは、接触面6a及び7aの表面粗さRaが約0.24である場合、速度CVの平均値が100%に近い値となり、接触面6a及び7aの表面粗さRaが約0.44である場合、速度CVの平均値が約65%となることが分かった。これにより捲縮機Bは、接触面6a及び7aの表面粗さRaが0.24以上0.44以下の範囲では、接触面6a及び7aの表面粗さRaが増大するにつれて速度CVが緩やかに下降することが推測される。
更に捲縮機Bは、接触面6a及び7aの表面粗さRaが0.8である場合、速度CVの平均値が75%となることが分かった。これにより捲縮機Bでは、接触面6a及び7aの表面粗さRaが0.44以上0.8以下の範囲に、接触面6a及び7aの表面粗さRaが増大すると速度CVが下降から上昇に転じる変化点が存在することが分かった。しかしながら捲縮機Bは、図2のグラフが示す傾向から、少なくとも接触面6a及び7aの表面粗さRaが0.15以上0.9以下の範囲においては、速度CVの平均値が約100%以下となると考えられる。
以上の捲縮機A、Bの測定結果及びその考察から、接触面6a及び7aの表面粗さRaとしては、0.1以上1.0以下の範囲であれば、速度CVを抑制することで、均一に捲縮されたトウバンド12を安定して製造できると考えられる。一例として、接触面6a及び7aの表面粗さRaは、0.15以上0.9以下の範囲の値であることが更に望ましく、0.3以上0.8以下の範囲の値であることがより望ましく、0.4以上0.75以下の範囲の値であることがより望ましい。また別の例では、速度CVを100%未満に抑制するためには、接触面6a及び7aの表面粗さRaは、0.2以上0.9以下の範囲の値であることが望ましい。
また別の例では、接触面6a及び7aの表面粗さRaの下限値としては、速度CVを抑制するため、0.1、0.15、0.2、0.3、0.4のいずれかが望ましく、接触面6a及び7aの表面粗さRaの上限値としては、0.75、0.8、0.9、1.0のいずれかが望ましい。
以上説明したように、捲縮機1によれば、部材6及び7の接触面6a及び7aの表面粗さRaが、0.1以上1.0以下の範囲の値に設定されている。これにより、フィラメント11が一対のニップロール2及び3から受ける搬送力に対して、フィラメント11が一対の接触面6a及び7aから受ける摩擦力が、過度に大きくならないように調整され、フィラメント11を捲縮機1により均一に捲縮できる。結果として、均一に捲縮されたトウバンド12を安定して製造できる。
また捲縮機1では、第1部材6及び第2部材7のロックウェル硬さHRCが、50以上60以下の範囲の値に設定されている。また、第1部材6及び第2部材7のビッカース硬さHVが、350以上の範囲の値に設定されている。これにより、部材6及び7の硬度が適切な範囲の値に設定されるので、接触面6a及び7aの摩耗を抑制できる。これにより、フィラメント11を安定して捲縮できる。また、部材6及び7のロックウェル硬さHRCを60以下の値に抑えることで、部材6及び7の製造が容易となる。
また、第1部材6及び第2部材7の少なくとも一方(ここでは両方)は、平板状の基材6c及び7cと、基材6c及び7cの表面を覆い且つ基材6c及び7cよりも硬質の被膜6d及び7dを有し、接触面6a及び7aが、被膜6d及び7dの基材6c及び7cとは反対側の面である。この被膜6d及び7dは、一例として窒化クロム膜である。このような基材6c及び7cと被膜6d及び7dとを有する部材6及び7を用いることで、部材6及び7の接触面6a及び7aの摩耗を長期にわたり抑制できる。
また、部材6及び7の接触面6a及び7aとフィラメント11との間の動摩擦係数が、0.1以上0.5以下の範囲の値に設定されている。これにより、フィラメント11が一対のニップロール2及び3から受ける搬送力に対して、フィラメント11が一対の接触面6a及び7aから受ける摩擦力が、過度に大きくならないように、当該摩擦力の調整が容易になる。これにより、フィラメント11の捲縮をより安定化させることができる。
また本実施形態では、部材6及び7の前記間隙を搬送されるフィラメント11の式1で表される速度CVが、0%以上100%以下の範囲の値に設定されている。この構成によれば、捲縮機1の内部をフィラメント11が安定した速度で搬送されるため、捲縮機1によりフィラメント11を効率良く容易に均一に捲縮することができる。
また本実施形態では、フィラメント11の酸化チタン含有量が、0重量%以上0.1重量%以下の範囲の値に設定されている。このようにフィラメント11の酸化チタン量が上記した範囲の値に設定されている場合でも、捲縮機1によりフィラメント11を均一に捲縮することが容易になる。
また本発明の一態様に係るトウバンド12の製造方法は、捲縮機1を用いた工程を有する。即ち当該製造方法は、搬送されるフィラメント11を、一対のニップロール2及び3の互いの周面の間に挿通し、一対のニップロール2及び3よりもフィラメント11の搬送方向の下流側に配され、互いの接触面6a及び7aが間隙をおいて対向配置された第1部材6と第2部材7との前記間隙に、一対のニップロール2及び3を通過したフィラメント11を導入し、前記間隙に配された押圧部材5により、部材6及び7のうちいずれかの部材6及び7の接触面に向けてフィラメント11を押圧する工程を有する。
本実施形態の上記工程では、ロックウェル硬さHRCが50以上60以下の範囲の値に設定された、第1部材6及び第2部材7を用いる。また上記工程では、ビッカース硬さHVが350以上の範囲の値に設定された、第1部材6及び第2部材7を用いる。また上記工程では、基材6c及び7cと被膜6d及び7dとを有し、接触面6a及び7aが、被膜6d及び7dの基材6c及び7cとは反対側の面である、第1部材6及び第2部材7の少なくともいずれか(ここでは両方)を用いる。また上記工程では、接触面6a及び7aが、窒化クロム膜を有する部材6及び7を用いる。
上記各製造方法によれば、第1部材6と第2部材7の接触面の表面粗さRaが、0.1以上1.0以下の範囲の値に設定されていることにより、フィラメント11が一対のニップロール2及び3から受ける搬送力に対して、フィラメント11が一対の接触面6a及び7aから受ける摩擦力を、過度に大きくならないように調整できる。これにより、フィラメント11を均一に捲縮できる。結果として、均一に捲縮されたトウバンド12を安定して製造できる。
また上記工程では、接触面6a及び7aとフィラメント11との間の動摩擦係数が、0.1以上0.5以下の範囲の値に設定された部材6及び7を用いる。これにより、フィラメント11が一対のニップロール2及び3から受ける搬送力に対して、フィラメント11が一対の接触面6a及び7aから受ける摩擦力が、過度に大きくならないように、当該摩擦力の調整がより容易となる。よって、フィラメント11を一層安定して捲縮することが容易となる。
また上記工程では、部材6及び7の前記間隙に搬送するフィラメント11の式1で表される速度CVを、0%以上100%以下の範囲の値に設定する。この方法によれば、前記間隙をフィラメント11が安定した速度で搬送されるため、フィラメント11を効率良く容易に均一に捲縮することができる。
また上記工程では、酸化チタン含有量が、0重量%以上0.1重量%以下の値に設定されたフィラメント11を用いる。このように、フィラメント11の酸化チタン量が上記した範囲の値に設定されている場合でも、フィラメント11を均一に捲縮することが容易になる。
(確認試験)
次に、確認試験について説明するが、本発明は以下に示す各実施例に限定されるものではない。表1に示すように、一対のニップロール2及び3と部材6及び7との構成が異なる実施例1〜7の捲縮機1を準備した。
Figure 2021110051
実施例1〜7の捲縮機1を同一の駆動条件で駆動し、トウバンド12を製造した。このとき、式1に基づき、チャンバー4内を搬送されるヤーン束10を撮影可能な高速度カメラを用いて、各捲縮機1についての速度CVを測定した。単位時間は1秒に設定した。
トウバンド12の製造に用いるフィラメント11として、FDが6.0に設定されたY型断面のフィラメント11を使用した。トウバンド12のTDは、17000に設定した。また、実施例1〜7の捲縮機1により製造したトウバンド12を用いて、所定の長さ寸法のシガレットフィルターを製造する(切り出す)直前の半製品である円柱状のプラグ(長さ寸法120mm、円周長24.4mm)を製造した。
次に、実施例1〜7の捲縮機1で製造した各プラグの通気抵抗及びプラグの通気抵抗の標準偏差における変動値(PDCV)をそれぞれ調べた。ここでは各プラグのトウ重量及びプラグ円周が均一になるように補正して通気抵抗を算出した。更に、実施例1〜7の各々のプラグを15本1組とし、1組のプラグの通気抵抗のばらつきを示すCV値を計算した。そして、10組分のCV値の平均値としてPDCVを算出した。
その結果、実施例1〜7のいずれのトウバンド12を用いたプラグについても、PDCVが所定基準値以下に収まることが分かった。実施例1〜7によれば、均一且つ良好な通気抵抗を有するシガレットフィルターを製造できることが確認された。
また、実施例4の捲縮機1を用いて、トウバンド12を製造した。このトウバンド12を用いてプラグを製造し、当該プラグの通気抵抗及びPDCVを上記した方法で算出した。
その結果、実施例6の捲縮機1により製造したプラグは、実施例4の捲縮機1により製造したプラグに比べてPDCVが更に小さいことが分かった。また、この実施例6の性能は、実施例6の捲縮機1を少なくとも90日にわたり稼働させた場合も維持されることが分かった。この理由としては、部材6及び7に窒化クロム膜からなる被膜6d及び7dが形成されたことにより、部材6及び7の接触面6a及び7aの耐摩耗性が向上し、接触面6a及び7aの表面形状が長期にわたって維持されたことが考えられる。
実施例1〜7の捲縮機1の構成から、部材6及び7のロックウェル硬さHRCは、例えば13以上104以下の範囲の値に設定されているのが望ましいと考えられる。また、部材6及び7の耐摩耗性及び製造のし易さ等を考慮すると、部材6及び7のロックウェル硬さHRCは、例えば50以上60以下の範囲の値に設定されていると、より望ましいと考えられる。或いは、実施例1〜7の試験結果から、部材6及び7のロックウェル硬さHRCは、例えば、下限値として、13、40、56のいずれかが望ましく、上限値として、65、104、106のいずれかが望ましいと考えられる。
また実施例1〜7の捲縮機1の構成から、部材6及び7のビッカース硬さHVは、例えば187以上2500以下の範囲の値に設定されているのが望ましいと考えられる。また、部材6及び7の耐摩耗性等を考慮すると、部材6及び7のビッカース硬さHVは、例えば350以上(一例として上限値は2500以下)の範囲の値に設定されていると、より望ましいと考えられる。或いは、実施例1〜7の試験結果から、部材6及び7のビッカース硬さHVは、例えば、下限値として、187、400、619のいずれかが望ましく、上限値として、800、2200、2400、2500のいずれかが望ましいと考えられる。
本発明は上記実施形態及び上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、その構成及び方法を変更、追加、又は削除できる。ヤーン束10のフィラメント11は、0.1重量%を超える(例えば0.3重量%以上0.4重量%以下の範囲の値に設定された)酸化チタンを含んでいてもよい。また、押圧部材5の少なくともフィラメント11と接触する表面は、接触面6a及び7aと同様の表面粗さRaに設定されていてもよい。
部材6及び7が被膜6d及び7dを有する場合、被膜6d及び7dは、部材6及び7のフィラメント11と接触する領域に局所的に配置されていてもよい。また、部材6及び7のロックウェル硬さHRCは、60を超える値に設定されてもよい。これにより、接触面6a及び7aの耐摩耗性を更に向上させ、接触面6a及び7aの表面形状を一層長期にわたって安定して維持できる。またトウバンド12は、シガレットフィルター以外のもの(例えば吸収性物品や濾過部材)に使用されるものでもよい。
以上のように本発明によれば、均一にフィラメントを捲縮できる優れた効果を有する。従って、この効果の意義を発揮できる捲縮機及びトウバンドの製造方法に広く適用すると有益である。
1、A、B 捲縮機
2、3 ニップロール
5 押圧部材
6 第1部材
6a 接触面
6c 基材
6d 被膜
7 第2部材
7a 接触面
7c 基材
7d 被膜
10 ヤーン束(複数本のフィラメント)
11 フィラメント
12 トウバンド

Claims (16)

  1. 互いの周面の間に、搬送されるフィラメントが挿通される一対のニップロールと、
    前記フィラメントと接触する接触面を有し、前記一対のニップロールよりも前記フィラメントの搬送方向の下流側に配され、互いの前記接触面が間隙をおいて対向配置された第1部材及び第2部材と、
    前記間隙に配され、前記第1部材及び前記第2部材のうちいずれかの部材の前記接触面に向けて前記フィラメントを押圧する押圧部材と、を備え、
    前記接触面の表面粗さRaが、0.1以上1.0以下の範囲の値に設定されている、捲縮機。
  2. 前記第1部材及び前記第2部材のロックウェル硬さHRCが、50以上60以下の範囲の値に設定されている、請求項1に記載の捲縮機。
  3. 前記第1部材及び前記第2部材のビッカース硬さHVが、350以上の範囲の値に設定されている、請求項1又は2に記載の捲縮機。
  4. 前記第1部材及び前記第2部材のうちの少なくとも一方は、平板状の基材と、前記基材の表面を覆い且つ前記基材よりも硬質の被膜を有し、前記接触面が、前記被膜の前記基材とは反対側の面である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の捲縮機。
  5. 前記被膜が、窒化クロム膜である、請求項4に記載の捲縮機。
  6. 前記接触面と前記フィラメントとの間の動摩擦係数が、0.1以上0.5以下の範囲の値に設定されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の捲縮機。
  7. 前記間隙を搬送される前記フィラメントの式1で表される速度CVが、0%以上100%以下の範囲の値に設定されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の捲縮機。
    [式1]
    速度CV(%)=(σ/Vm)×100
    但し、Vmは、単位時間以内に前記フィラメントの速度が増速から減速に転じる直前の前記フィラメントの速度と、前記単位時間内に速度が減速から増速に転じる直前の前記フィラメントの速度との実測値の平均である速度平均値、σは、前記実測値の標準偏差とする。
  8. 前記フィラメントの酸化チタン含有量が、0重量%以上0.1重量%以下の範囲の値に設定されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の捲縮機。
  9. 搬送されるフィラメントを、一対のニップロールの互いの周面の間に挿通し、
    前記一対のニップロールよりも前記フィラメントの搬送方向の下流側に配され、互いの接触面が間隙をおいて対向配置された第1部材と第2部材との前記間隙に、前記一対のニップロールを通過した前記フィラメントを導入し、
    前記間隙に配された押圧部材により、前記第1部材及び前記第2部材のうちいずれかの部材の前記接触面に向けて前記フィラメントを押圧する工程を有し、
    前記工程では、前記接触面の表面粗さRaが、0.1以上1.0以下の範囲の値に設定された前記第1部材と前記第2部材とを用いる、トウバンドの製造方法。
  10. 前記工程では、ロックウェル硬さHRCが50以上60以下の範囲の値に設定された、前記第1部材及び前記第2部材を用いる、請求項9に記載のトウバンドの製造方法。
  11. 前記工程では、ビッカース硬さHVが350以上の範囲の値に設定された、前記第1部材及び前記第2部材を用いる、請求項9又は10に記載のトウバンドの製造方法。
  12. 前記工程では、平板状の基材と、前記基材の表面を覆い且つ前記基材よりも硬質の被膜を有し、前記接触面が、前記被膜の前記基材とは反対側の面である、前記第1部材及び前記第2部材のうちの少なくとも一方を用いる、請求項9〜11のいずれか1項に記載のトウバンドの製造方法。
  13. 前記工程では、前記被膜が窒化クロム膜である、前記第1部材及び前記第2部材を用いる、請求項12に記載のトウバンドの製造方法。
  14. 前記工程では、前記接触面と前記フィラメントとの間の動摩擦係数が0.1以上0.5以下の範囲の値に設定された、前記第1部材及び前記第2部材を用いる、請求項9〜13のいずれか1項に記載のトウバンドの製造方法。
  15. 前記工程では、前記間隙に搬送する前記フィラメントの式1で表される速度CVを、0%以上100%以下の範囲の値に設定する、請求項9〜14のいずれか1項に記載のトウバンドの製造方法。
    [式1]
    速度CV(%)=(σ/Vm)×100
    但し、Vmは、単位時間以内に前記フィラメントの速度が増速から減速に転じる直前の前記フィラメントの速度と、前記単位時間内に速度が減速から増速に転じる直前の前記フィラメントの速度との実測値の平均である速度平均値、σは、前記実測値の標準偏差とする。
  16. 前記工程では、酸化チタン含有量が、0重量%以上0.1重量%以下の値に設定された前記フィラメントを用いる、請求項9〜15のいずれか1項に記載のトウバンドの製造方法。
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