JP7378083B2 - 粉体成形装置 - Google Patents

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Description

本開示は、粉体を成形する装置に関する。
セラミックスまたは金属等の粉体材料を加圧成形した粉末成形体を、その粉末の融点以下の温度で焼結することにより、粉体間に結合を生じさせて焼結体を得ることができる。特許文献1には、スクリューフィーダのケーシングの出口前方に二軸ロール圧縮成形機を設置して、スクリューフィーダにより、粉体を圧縮成形機に強制送りして圧縮成型する粉体成形機が開示されている。
特許第3335299号公報
特許文献1に記載の粉体成形機では、得られる粉末成形体の厚みの均一性を向上させるという点において、未だ改善の余地がある。
そこで、本開示は、粉末成形体の厚みの均一性を向上させた粉体成形装置を提供することを目的とする。
本開示にかかる粉体成形装置は、
粉末成形体を連続的に生成する粉体成形装置であって、
回転駆動されることにより回転軸方向に粉体材料を搬送するスクリューを有する材料供給部と、
所定の間隔で平行に配置された複数のロールを有し、前記複数のロールにより前記材料供給部から供給された前記粉体材料を加圧して前記粉末成形体に成形する加圧成形部と、
を備え、
前記複数のロールのうち少なくともいずれか1つは、前記ロールの表面において、前記ロールの軸方向における前記粉末成形体の両端に位置する部分に、前記ロールの外周に沿って形成される複数の第1面部と、前記複数の第1面部以外の部分に形成される第2面部とを有し、
前記複数の第1面部は、第2面部よりも表面粗さが大きい。
本開示によると、粉末成形体の厚みの均一性を向上させた粉体成形装置を提供することができる。
本開示の粉体成形装置を上から見た模式図である。 図1の粉体成形装置のA-A矢視断面図である。 図1の粉体成形装置の加圧成形部を粉末成形体の出口方向から見た模式図である。 図3の粉体成形装置の加圧成形部のB-B矢視断面図である。 図3の粉体成形装置の加圧成形部のC-C矢視断面図である。 図3の領域Dを拡大した図である。 ロールの表面における粗面部の配置の違いによる、粉末成形体の幅方向における密度の分布を示すグラフである。
(本発明に至った経緯)
セラミックスや金属の粉体材料を加圧成形した粉末成形体を、その粉末の融点以下の温度で焼結することにより、粉体間に結合が生じて焼結体を得ることができる。これは、窯業製品、セラミックス、粉末冶金、またはサーメット等を製造する主要な方法である。
焼結処理を施すための粉末成形体の製法には、例えば、粉体材料をロールにより加圧してシート状の粉末成形体を形成する方法や、粉体材料をベルトコンベア上に一様に載せた後に押し型により加圧して圧縮成形により粉末成形体を形成する方法がある。
このような製法により形成した粉末成形体において、厚みにばらつきが生じることがある。粉末成形体の厚みにばらつきがあると、厚みの薄い部分に十分な荷重を与えることができず、焼結処理後に厚みの薄い部分が焼結されずに不完全な焼結体が生成されてしまうことがある。このため、粉末成形体の厚みは均一にすることが望ましい。
特許文献1に記載の粉体成形機は、スクリューフィーダのケーシングの出口方向に二軸ロール圧縮成形機を設置して、スクリューフィーダにより、粉体を圧縮成形機の強制送りして圧縮成形することができる。
しかし、特許文献1に記載の粉体成形機は、排出された粉体材料を、ロールの幅方向に均一に噛み込ませることができない。スクリューフィーダから排出される粉体材料は、スクリューフィーダの内壁またはホッパーの内壁により摩擦を受けるため、ロールの幅方向の流速が一定とはならないためである。スクリューフィーダの内壁またはホッパーの内壁により摩擦を受けると、粉体材料の流速は、ロールの幅方向の両端において遅くなり、ロールにより加圧されて生成された粉末成形体の密度は、ロールの幅方向の両端において小さくなる。これにより、ロールの幅方向において両端の厚みが薄い粉末成形体が生成されてしまう。
そこで、本発明者らは、粉体材料を成形するロールにおいて、粉末成形体の端部に位置する部分に表面粗さの大きい部分を形成することで、粉末成形体の厚みの均一性を向上させる粉体成形装置を考案し、以下の構成を考案した。
本開示の一態様にかかる粉体成形装置は、
粉末成形体を連続的に生成する粉体成形装置であって、
回転駆動されることにより回転軸方向に粉体材料を搬送するスクリューを有する材料供給部と、
所定の間隔で平行に配置された複数のロールを有し、前記複数のロールにより前記材料供給部から供給された前記粉体材料を加圧して前記粉末成形体に成形する加圧成形部と、
を備え、
前記複数のロールのうち少なくともいずれか1つは、前記ロールの表面において、前記ロールの軸方向における前記粉末成形体の両端に位置する部分に、前記ロールの外周に沿って形成される複数の第1面部と、前記複数の第1面部以外の部分に形成される第2面部とを有し、
前記複数の第1面部は、第2面部よりも表面粗さが大きい。
この構成によると、粉末成形体の厚みの均一性を向上させた粉体成形装置を提供することができる。
前記第2面部は、前記複数の第1面部の間に形成されていてもよい。
この構成によると、粉末成形体の両端の密度を高くすることができ、厚みの均一性を向上させることができる。
前記複数の第1面部の前記第2面部に対する算術平均粗さRaの差が0.2以上1.2以下であってもよい。
この構成によると、粉末成形体の厚みの均一性をさらに向上することができる。
前記複数の第1面部それぞれにおいて、前記ロールの外周方向に突出した凸部が形成され、
前記凸部の高さは、前記所定の間隔よりも小さくてもよい。
この構成によると、凸部により、粉末成形体の厚みの薄い部分を切断することができるため、粉末成形体の厚みの均一性を向上することができる。
前記凸部は、前記ロールの外周方向に向かって先端が細くなる形状を有してもよい。
この構成によると、凸部により、粉末成形体の厚みの薄い部分を切断するとともに、切断部を押し固めることができ、粉末成形体の強度を高めることができる。
前記凸部は、前記ロールの表面に対して傾斜する第1壁と第2壁とを有し、
前記第1壁は、前記ロールの中央側に配置され、
前記第2壁は、前記ロールの端部側に配置され、
前記第1壁と前記ロールの表面とのなす角度が、90度以上150度以下であってもよい。
この構成によると、凸部による切断部の密度を向上させることができ、粉末成形体の強度を高めることができる。
前記複数のロールは、第1ロールと前記第1ロールに対向して配置される第2ロールとを含み、
前記第1ロールの前記凸部と前記第2ロールの前記凸部とは、それぞれ互いに対向するように配置され、
前記第1ロールの前記凸部と前記第2ロールの前記凸部とのそれぞれの隙間は、前記所定の間隔の0%以上3%以下であってもよい。
この構成によると、粉末成形体の両端の切断部の密度を向上させることができるため、厚さの均一な粉末成形体を成形することができる。また、粉末成形体の強度を高めることができる。
以下、実施の形態を図面に基づいて説明する。
(実施の形態1)
[全体構成]
図1は、本開示の粉体成形装置100を上から見た模式図である。図2は、図1の粉体成形装置100のA-A矢視断面図である。図3は、図1の粉体成形装置100の加圧成形部16を粉末成形体13の出口方向から見た模式図である。図4は、図3の粉体成形装置100の加圧成形部16のB-B矢視断面図である。図5は、図3の粉体成形装置100の加圧成形部16のC-C矢視断面図である。図6は、図3の一部を拡大した図である。なお、以下の説明において、各図におけるX軸方向を進行方向、Y軸方向を幅方向、Z軸方向を鉛直方向と称することもある。
粉体成形装置100は、図1および図2に示すように、材料供給部15と加圧成形部16とを備える。粉体成形装置100は、材料供給部15から矢印101で示す粉体材料101を加圧成形部16に供給し、粉末成形体13を連続的に生成する。粉体材料101は、例えば、シリコン酸化物、金属、または金属酸化物等を主成分とする粉末状の材料である。
材料供給部15は、回転駆動されることにより回転軸方向に粉体材料を搬送する2本のスクリュー4a、4bを有する。2本のスクリュー4a、4bは、材料供給部15の筐体1の内部に配置され、回転駆動されることにより回転軸方向に粉体材料101を搬送する。すなわち、粉体材料101は、スクリュー4a、4bにより進行方向(X軸方向)に搬送される。
なお、本実施の形態において、2本のスクリュー4a、4bが配置されているが、スクリューの数は1本であってもよい。好ましくは、複数のスクリューが配置されているとよい。2つのモータ5a、5bは、筐体1の外部に配置され、それぞれスクリュー4a、4bを回転駆動する。
加圧成形部16は、材料供給部15に隣接して配置される。加圧成形部16は、鉛直方向(Z軸方向)に所定の間隔で平行に配置された2本のロール12a、12bを有する。
加圧成形部16は、2本のロール12a、12bにより、材料供給部15から供給された粉体材料101を加圧して粉末成形体13を成形する。図2に示すように、加圧成形部16の2本のロール12a、12bの間に、材料供給部15の排出口3から粉体材料が供給され、ロール12aとロール12bとで加圧されて、シート状の粉末成形体13が成形される。
<スクリュー>
スクリュー4a、4bは、図1に示すように、筐体1の内部に幅方向に並列に配置され、材料供給方向に粉体材料101を搬送する。スクリュー4a、4bの回転軸はそれぞれ、材料供給方向と平行である。スクリュー4a、4bはそれぞれ、スクリューシャフト42a、42bと、スクリューシャフト42a、42bの外周面に形成されたフライト43a、43bと、を有する。スクリュー4a、4bは、モータ5a、5bにより回転駆動される。モータ5a、5bの回転数は、制御部6によりそれぞれ独立に制御することができる。
<ロール>
ロール12a、12bは、所定の間隔で平行に配置される。所定の間隔とは、ロール12aとロール12bとの距離が最も小さいニップ部19(図4または図5参照)におけるロール12aとロール12bとの距離h1(図6参照)のことをいう。ニップ部19におけるロール12aとロール12bとの距離h1は、例えば、2mm以上10mm以下であるとよい。ロール12a、12bは、図1に示すモータ14により回転駆動される。ロール12a、12bは、その表面において、粗面部10と滑面部20とを有する。なお、粗面部10が本開示の「第1面部」に相当し、滑面部20が本開示の「第2面部」に相当する。またロール12aが本開示の「第1ロール」に相当し、ロール12bが本開示の「第2ロール」に相当する。
<粗面部>
図3に示すように、ロール12a、12bの表面においてロール12a、12bの外周に沿って形成される複数の粗面部10と、複数の粗面部10以外の部分に形成される滑面部20とを有する。粗面部10は、ロール12a、12bの軸方向(幅方向)における粉末成形体13の両端に位置する部分に形成される。また、本実施の形態では、ロール12a、12bそれぞれの表面において、滑面部20は2つの粗面部10の間に形成されている。粉末成形体13の両端とは、ロール12a、12bの軸方向(幅方向)における粉末成形体13の両方の端部のことである。粗面部10は、ロール12a、12bの表面の粗面部10以外の滑面部20よりも表面粗さが大きい。
なお、粗面部10は、2本のロール12a、12bのうち、いずれか一方に形成されていればよい。本実施の形態では、2本のロール12a、12bの両方に粗面部10が設けられている。また、本実施の形態では、ロール12a、12bのそれぞれに、粗面部10が2つずつ形成されているが、ロール12a、12bそれぞれに1つずつ粗面部10が形成されていてもよい。
材料供給部15により加圧成形部16に供給された粉体材料101は、加圧成形部16の2本のロール12a、12bの回転により、ロール12aとロール12bとの間に噛み込まれ、材料供給方向に搬送される。粉体材料101とロール12a、12bとが最初に接する部分では、粉体材料101がロール12a、12bの回転に対して滑る。ロール12aの表面とロール12bの表面との距離が小さくなるにつれて、粉体材料101とロール12a、12bの表面との摩擦抵抗が高くなり、粉体材料101がロール12a、12bの回転に対して滑らなくなる。粉体材料101がロール12a、12bの回転に対して滑らなくなると、粉体材料101がロール12aとロール12bとの間に噛み込まれて、材料供給方向に搬送される。
粉体材料101がロール12a、12bの回転に対して滑らなくなる点を、噛み込みポイントと呼ぶ。図4に、ロール12a、12bの滑面部20における噛み込みポイント17を示し、図5に、ロール12a、12bの粗面部10における噛み込みポイント18を示す。また、ロール12aとロール12bとの距離が最も小さい部分をニップ部19と称する。
図4および図5に示すように、粗面部10における噛み込みポイント18の方が、滑面部20における噛み込みポイント17よりもニップ部19との距離が大きい。これは、粗面部10は、滑面部20よりも表面粗さが大きく、ロール12a、12bに対して粉体材料101の滑りが発生しにくいためである。このため、粗面部10に接触する部分はロール12a、12bに噛み込まれ、圧縮される粉体材料101の量が多くなる。材料供給部15の筐体1との摩擦により、幅方向の端部において粉体材料101の流速が低下する。一方、幅方向の端部の粗面部10に接触する部分でロール12a、12bに噛み込まれる粉体材料101の量が多くなるため、成形された粉末成形体13の幅方向の均一性を向上することができる。
材料供給部15において、粉体材料101と筐体1との摩擦により、幅方向の両端部の流速が低下しやすいため、加圧成形部16に供給される粉体材料101は、幅方向の端部の密度の方が小さくなりやすい。粗面部10と滑面部20とのそれぞれにおける噛み込みポイントの位置の違いと、材料供給部15から供給される粉体材料101の幅方向の密度の違いとにより、ロール12a、12bにより加圧された粉末成形体13の幅方向の厚みの均一性が向上する。
したがって、ロール12a、12bの表面に粗面部10を設けると、粉末成形体13の幅方向における厚みの均一性を向上させることができる。
<凸部>
図3に示すように、粗面部10には、ロール12a、12bの外周方向に突出した凸部11が形成されている。凸部11は、ロール12a、12bのニップ部19の間隔よりも高さが小さくなるよう形成される。すなわち、凸部11の高さh2、h3は、ニップ部19におけるロール12aとロール12bとの距離h1よりも小さい(図6参照)。
本実施の形態では、凸部11はロール12a、12bの外周方向に向かって先端が細くなる形状、すなわちテーパー状に形成されている。
また、本実施の形態では、凸部11は、図3に示すように、それぞれのロール12a、12bに2つずつ形成されている。すなわち、ロール12a(第1ロール)とロール12b(第2ロール)とはそれぞれ、粉末成形体13の両端にそれぞれ配置された2つの粗面部10と2つの凸部11とを有する。ロール12aの2つの凸部11と、ロール12bの2つの凸部11とは、それぞれ互いに対向するように配置される。
本実施の形態では、凸部11はロール12a、12bの外周に沿ってリング状に形成されているが、例えば、凸部11はロール12a、12bの外周に沿って、複数の突起が配置されて形成されていてもよい。
凸部11は、図4に示すように、ロール12a、12bの表面に対して傾斜する第1壁11aと第2壁11bとを有する。第1壁11aは、ロール12a、12bの中央側に配置される。第2壁11bは、ロール12a、12bの端部側に配置される。
材料供給部15から加圧成形部16に供給された粉体材料101は、ロール12aとロール12bとの間に噛み込まれ、加圧されて粉末成形体13となる。このとき、図6に示すように、粉末成形体13は、凸部11に沿って切断される。
また、図6に示すように、凸部11の第1壁11aとロール12aまたはロール12bの表面とのなす角度θが、90度以上150度以下であるとよい。このように凸部11を構成することにより、凸部11により粉末成形体13が切断される際に、凸部11から粉末成形体13に対して、鉛直方向だけでなく、幅方向にも荷重をかけることができる。厚み方向の荷重は、粉末成形体13を切断する力となり、幅方向の荷重は粉末成形体13の切断部を押し固める力となる。このため、粉末成形体13の、凸部11により切断された端部が崩れにくくなる。
凸部11の第1壁11aとロールの表面とのなす角度θが、90度の場合、120度の場合、135度の場合において、それぞれ粉末成形体13の幅方向の端部を切断し、粉末成形体13の幅方向の端部(切断部)から5mmの部分の密度を測定した。その結果、粉末成形体13の幅方向の端部の密度は、角θが90度の場合1.48g/cc、角度θの大きさが120度の場合1.51g/cc、角度θの大きさが135度の場合1.53g/ccであった。角度θが大きい方が、幅方向の荷重が大きくなるため、粉末成形体13の幅方向の端部の密度が高くなる。一方、角度θが大きすぎて、粉末成形体13の幅方向の端部の形状が矩形とは大きく離れてしまうことを抑制するため、角度θの大きさは90度以上150度以下であるとよい。より好ましくは、角度θの大きさが120度以上135度以下であるとよい。
例えば、凸部が材料供給部15の排出口3に固定されるように配置される場合、粉体材料101が凸部の近傍を通過する際に摩擦抵抗が生じ、凸部近傍の粉末成形体の密度が低下してしまう。本実施の形態では、凸部11は、ロール12a、12bに形成されているため、ロール12a、12bとともに回転する。このため、凸部11は、粉体材料101の流れを妨害することを抑制することができる。
なお、凸部11は、2本のロール12a、12bのうち、いずれか一方に形成されていればよい。ロール12aとロール12bとの両方が凸部11を有する場合、図6に示すように、それぞれの凸部は鉛直方向において重なる位置に形成されるとよい。この場合、それぞれのロール12a、12bに形成された凸部11の高さh2、h3の合計が、ニップ部19におけるロール12aとロール12bとの距離h1の97%より大きく100%以下であるとよい。言い換えると、ロール12aの2つの凸部11と、それに対向するロール12bの2つの凸部11とのそれぞれの隙間は、ニップ部19の距離h1の0%以上3%以下である。
ロール12aまたはロール12bのいずれか一方が凸部11を有する場合、凸部11の高さh2または高さh3は、ニップ部19におけるロール12aとロール12bとの距離h1の97%以上100%以下であるとよい。このような高さで凸部11を形成することにより、ロール12aに形成された凸部11とロール12bに形成された凸部11との干渉、または、凸部11とロール12aまたはロール12bとの干渉を抑制することができる。
[粗面部の配置による比較]
図7を参照して、ロール12a、12bにおける粗面部10の配置について検討する。図7は、ロール12a、12bの表面における粗面部10の配置の違いによる、粉末成形体13の幅方向における密度の分布を示すグラフである。
粉末成形体13の幅方向の端部付近に粗面部10が形成されている場合(実施例1)、粗面部10が形成されていない場合(比較例1)、および、表面全体に粗面部10が形成されている場合(比較例2)、について、粉末成形体13の幅方向における密度の分布を測定した。
測定に使用した粉体成形装置100は、材料供給部15の排出口3の幅が100mmである。比較例1の場合は、粗面部10が形成されていない(表面全体が滑面部である)ロール12a、12bを使用した。実施例1の場合は、粉末成形体13の幅方向の両端部から20mmの位置に2つの粗面部10を形成したロール12a、12bを使用した。比較例2の場合、ロール12a、12bの表面全体を粗面部10とした。
図7のグラフにおいて、横軸は、粉末成形体13の幅方向の中央を0とした幅方向の位置を示し、縦軸は、粉末成形体13の幅方向の位置における粉末成形体13の密度を示す。
図7に示すように、比較例1の場合では、幅方向の位置により粉末成形体13の密度にばらつきが生じている。また、比較例2の場合は、端部付近と比較して中央付近の粉末成形体13の密度が大きくなっている。一方、実施例1の場合では、幅方向の位置による密度のばらつきが抑制されており、幅方向において粉末成形体13の密度の均一性が向上していることがわかる。したがって、粉末成形体13の幅方向の端部に接触する部分に、粗面部10を設けることがより効果的であることがわかる。
比較例1、比較例2、および実施例1の測定において、ロール12a、12bの算術平均粗さRaは、滑面部20で0.2、粗面部10で0.4であった。実施例1および比較例2において、粗面部10の算術平均粗さRaを0.3にした場合、粉末成形体13の幅方向における密度の分布は比較例2の場合と同程度であった。また、実施例1および比較例2において、粗面部10の算術平均粗さRaを1.4にした場合、0.4の場合と密度の分布は同程度であった。さらに実施例1および比較例2において、粗面部10の算術平均粗さRaを1.6にした場合、粉体材料101がロール12a、12bに張り付き、粉末成形体13が鉛直方向に裂けることを確認した。
以上のことから、滑面部20の算術平均粗さRaが0.2である場合、粗面部10の算術平均粗さRaは0.4以上1.4以下であることが望ましい。すなわち、粗面部10の滑面部20に対する算術平均粗さRaの差が0.2以上1.2以下であるとよい。また、滑面部20の算術平均粗さRaが0.4未満であるとよい。
また、実施例1において、粉末成形体13の幅方向の両端部に接するように粗面部10の幅が20mmに形成されている構成である。例えば、材料供給部15において、粉体材料101と筐体1との摩擦抵抗が大きい場合には、粗面部10の幅をさらに広くしてもよい。逆に、粉体材料101と筐体1との摩擦抵抗が小さい場合には、粉末成形体13と粗面部10の幅をさらに狭くしてもよい。
[効果]
上述した実施の形態によると、ロール12a、12bの表面に粗面部10を設け、粉体材料101の流速が遅い部分の摩擦抵抗を大きくすることで、粉末成形体13の密度の均一性を向上することができる。粉末成形体の厚みの均一性を向上させることができる。
なお、本実施の形態に示す装置の構成や寸法は一例であり、本実施の形態によって限定されるものではない。
本開示の粉体成形装置は、粉体材料を加圧成形した後に、その粉末の融点以下の温度で熱処理した焼結体を生成する各種工業製品の高性能化に寄与する。特に、絶縁部品や電池材料の高性能化に有効である。
4a スクリュー
4b スクリュー
10 粗面部
11 凸部
11a 第1壁
11b 第2壁
12a ロール
12b ロール
13 粉末成形体
15 材料供給部
16 加圧成形部
100 粉体成形装置

Claims (7)

  1. 粉末成形体を連続的に生成する粉体成形装置であって、
    回転駆動されることにより回転軸方向に粉体材料を搬送するスクリューを有する材料供給部と、
    所定の間隔で平行に配置された複数のロールを有し、前記複数のロールにより前記材料供給部から供給された前記粉体材料を加圧して前記粉末成形体に成形する加圧成形部と、
    を備え、
    前記複数のロールのうち少なくともいずれか1つは、前記ロールの表面において、前記ロールの軸方向における前記粉末成形体の両端に位置する部分に、前記ロールの外周に沿って形成される複数の第1面部と、前記複数の第1面部以外の部分に形成される第2面部とを有し、
    前記複数の第1面部は、第2面部よりも表面粗さが大き
    前記複数の第1面部の前記第2面部に対する算術平均粗さRaの差が0.2以上1.2以下である、
    粉体成形装置。
  2. 粉末成形体を連続的に生成する粉体成形装置であって、
    回転駆動されることにより回転軸方向に粉体材料を搬送するスクリューを有する材料供給部と、
    所定の間隔で平行に配置された複数のロールを有し、前記複数のロールにより前記材料供給部から供給された前記粉体材料を加圧して前記粉末成形体に成形する加圧成形部と、
    を備え、
    前記複数のロールのうち少なくともいずれか1つは、前記ロールの表面において、前記ロールの軸方向における前記粉末成形体の両端に位置する部分に、前記ロールの外周に沿って形成される複数の第1面部と、前記複数の第1面部以外の部分に形成される第2面部とを有し、
    前記複数の第1面部は、第2面部よりも表面粗さが大きく、
    前記複数の第1面部それぞれにおいて、前記ロールの外周方向に突出した凸部が形成され、
    前記凸部の高さは、前記所定の間隔よりも小さい、
    体成形装置。
  3. 前記複数の第1面部の前記第2面部に対する算術平均粗さRaの差が0.2以上1.2以下である、
    請求項2に記載の粉体成形装置。
  4. 前記凸部は、前記ロールの外周方向に向かって先端が細くなる形状を有する、
    請求項2または3に記載の粉体成形装置。
  5. 前記凸部は、前記ロールの表面に対して傾斜する第1壁と第2壁とを有し、
    前記第1壁は、前記ロールの中央側に配置され、
    前記第2壁は、前記ロールの端部側に配置され、
    前記第1壁と前記ロールの表面とのなす角度が、90度以上150度以下である、
    請求項2ないし4のいずれか1項に記載の粉体成形装置。
  6. 前記複数のロールは、第1ロールと前記第1ロールに対向して配置される第2ロールとを含み、
    前記第1ロールの前記凸部と前記第2ロールの前記凸部とは、それぞれ互いに対向するように配置され、
    前記第1ロールの前記凸部と前記第2ロールの前記凸部とのそれぞれの隙間は、前記所定の間隔の0%以上3%以下である、
    請求項ないしのいずれか1項に記載の粉体成形装置。
  7. 前記第2面部は、前記複数の第1面部の間に形成されている、
    請求項1ないし6のいずれか1項に記載の粉体成形装置。
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