JP2021110017A - アノードホルダ、めっき方法 - Google Patents

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裕之 神田
誠章 木村
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誠章 木村
瑞樹 長井
Mizuki Nagai
瑞樹 長井
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Abstract

【課題】めっき液の流動等により隔膜の取り付けが緩むこと及び/又は隔膜が劣化することを抑制すること。【解決手段】アノードを収容する内部空間を有し、前記アノードに面して隔膜を取りつけ可能なアノードホルダであって、 前記隔膜の外周部を支持する外周支持面と、 前記内部空間に配置され、前記外周支持面よりも内側で前記隔膜を支持する内側支持部であって、前記アノードを前記隔膜から遠い側から前記隔膜側に向かって横切って延びる前記内側支持部と、を備えるアノードホルダ。【選択図】図3

Description

本発明は、基板にめっき処理を行うめっき装置に使用されるアノードホルダ、及びめっき方法に関する。
従来、半導体ウェハ等の表面に設けられた微細な配線用溝、ホール、又はレジスト開口部に配線を形成したり、半導体ウェハ等の表面にパッケージの電極等と電気的に接続するバンプ(突起状電極)を形成したりすることが行われている。この配線及びバンプを形成する方法として、例えば、電解めっき法、蒸着法、印刷法、ボールバンプ法等が知られているが、半導体チップのI/O数の増加、細ピッチ化に伴い、微細化が可能で性能が比較的安定している電解めっき法が多く用いられるようになってきている。
電解めっき法に用いるめっき装置は、半導体ウェハ等の基板を保持した基板ホルダと、アノードを保持したアノードホルダと、多種類の添加剤を含むめっき液を収容するめっき槽とを有する。このめっき装置において半導体ウェハ等の基板表面にめっき処理を行うときは、基板ホルダとアノードホルダがめっき槽内で対向配置される。この状態で基板とアノードとを通電させることで、基板表面にめっき膜が形成される。なお、添加剤は、めっき膜の成膜速度を促進又は抑制する効果や、めっき膜の膜質を向上させる効果等を有する。アノードホルダとしては、例えば、特許文献1に記載されたように、アノードの前面側に隔膜を取り付け可能なものが知られている。
特開2015−151553号公報
ところで、湿式のイオン交換膜、中性隔膜等の隔膜をアノードホルダに固定する際、以下のような問題が生じうる。湿式の隔膜は乾燥により10%程度の膜収縮が生じる。ロールによる製造であるため、濡れた状態でも歪がある。また、隔膜は腰が弱いためアノード等との段差により歪が生じる。これらに起因して、アノードホルダに取り付け後の隔膜が、攪拌、液面変動等に起因するめっき液の流動、圧力変動により波打って、隔膜の取り付けが緩む、及び/又は、隔膜が劣化する場合がある。また、アノードホルダ中にめっき液が入ったままアノードを引き上げる際や隔膜による液保持の際に、アノードホルダ中のめっき液により隔膜が膨らんでストレスを受けることによって、上記問題を生じる虞もある。また、隔膜の湿潤/乾燥、取り付け作業などに起因して隔膜にしわ/弛みが生じると、めっき液流動時にしわ/弛みを起点に隔膜が撓んで劣化する虞がある。
特許文献1の構成でも、上述した問題が生じ得る虞がある。また、隔膜を外周のみで固定するため、アノード保持体への取り付けの際に隔膜が撓んでしまう問題がある。
本発明の目的は、上述した課題の少なくとも一部を解決することにある。
本発明の一側面によれば、 アノードを収容する内部空間を有し、前記アノードに面して隔膜を取りつけ可能なアノードホルダであって、 前記隔膜の外周部を支持する外周支持面と、 前記内部空間に配置され、前記外周支持面よりも内側で前記隔膜を支持する内
側支持部であって、前記アノードを前記隔膜から遠い側から前記隔膜側に向かって横切って延びる前記内側支持部と、を備えるアノードホルダが提供される。
本発明の一側面によれば、 基板にめっきをするめっき方法であって、 隔膜を準備する工程と、 前記隔膜を純水で洗浄する工程と、 基板とアノードとの間に前記隔膜を配置して前記基板をめっきする工程と、を含む、めっき方法が提供される。
第1実施形態に係るアノードホルダが使用されるめっき装置の全体配置図である。 めっきモジュールを示す概略図である。 アノードホルダの分解斜視図である。 組み立て途中のアノードの斜視図である。 組み立て途中のアノードの斜視図である。 組み立て途中のアノードの斜視図である。 組み立て後のアノードの斜視図である。 隔膜の支持構造及び固定構造を示すアノードの断面斜視図である。 第2実施形態に係るアノードホルダの分解斜視図である。 アノードの一例を示す平面図である。 他の実施形態に係るアノードホルダを示す断面概略図である。 他の実施形態に係るアノードホルダを示す断面概略図である。 他の実施形態に係るアノードホルダを示す断面概略図である。 他の実施形態に係るアノードホルダを示す断面概略図である。 他の実施形態に係るアノードホルダを示す断面概略図である。 他の実施形態に係るアノードホルダを示す断面概略図である。 他の実施形態に係るアノードホルダを示す断面概略図である。 他の実施形態に係るアノードホルダを示す断面概略図である。 一実施形態に係るめっき処理のフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。添付図面において、同一または類似の要素には同一または類似の参照符号が付され、各実施形態の説明において同一または類似の要素に関する重複する説明は省略することがある。また、各実施形態で示される特徴は、互いに矛盾しない限り他の実施形態にも適用可能である。
本明細書において「基板」には、半導体基板、ガラス基板、液晶基板、プリント回路基板だけでなく、磁気記録媒体、磁気記録センサ、ミラー、光学素子、微小機械素子、あるいは部分的に製作された集積回路、その他任意の被処理対象物を含む。基板は、多角形、円形を含む任意の形状のものを含む。また、本明細書において「前面」、「後面」、「フロント」、「バック」、「上」、「下」、「左」、「右」等の表現を用いるが、これらは、説明の都合上、例示の図面の紙面上における位置、方向を示すものであり、装置使用時等の実際の配置では異なる場合がある。
図1は、第1実施形態に係るアノードホルダが使用されるめっき装置の全体配置図である。めっき装置100は、基板ホルダ200(図2)に基板を保持した状態で基板にめっき処理を施すものである。めっき装置100は、基板ホルダ200に基板をロードし、又は基板ホルダ200から基板をアンロードするロード/アンロードステーション110と、基板を処理する処理ステーション120と、洗浄ステーション50aとに大きく分けられる。処理ステーション120には、基板の前処理及び後処理を行う前処理・後処理モジュール120Aと、基板にめっき処理を行うめっきモジュール120Bとが配置されてい
る。
ロード/アンロードステーション110は、1又は複数のカセットテーブル25と、基板脱着モジュール29とを有する。カセットテーブル25は、基板を収納したカセット25aを搭載する。基板脱着モジュール29は、基板を基板ホルダ200に着脱するように構成される。また、基板脱着モジュール29の近傍(例えば下方)には、基板ホルダ200を収容するためのストッカ30が設けられる。洗浄ステーション50aは、めっき処理後の基板を洗浄して乾燥させる洗浄モジュール50を有する。洗浄モジュール50は、例えば、スピンリンスドライヤである。
カセットテーブル25、基板着脱モジュール29、及び洗浄ステーション50aで囲まれる位置には、これらのユニット間で基板を搬送する搬送ロボット27が配置されている。搬送ロボット27は、走行機構28により走行可能に構成される。搬送ロボット27は、例えば、めっき前の基板をカセット25aから取り出して基板着脱モジュール29に搬送し、めっき後の基板を基板着脱モジュール29から受け取り、めっき後の基板を洗浄モジュール50に搬送し、洗浄及び乾燥された基板を洗浄モジュール50から取り出してカセット25aに収納すように構成される。
前処理・後処理モジュール120Aは、プリウェットモジュール32と、プリソークモジュール33と、第1リンスモジュール34と、ブローモジュール35と、第2リンスモジュール36と、を有する。プリウェットモジュール32では、基板が純水に浸漬される。プリソークモジュール33では、基板の表面に形成したシード層等の導電層の表面の酸化膜がエッチング除去される。第1リンスモジュール34では、プリソーク後の基板が基板ホルダ200と共に洗浄液(純水等)で洗浄される。ブローモジュール35では、洗浄後の基板の液切りが行われる。第2リンスモジュール36では、めっき後の基板が基板ホルダ200と共に洗浄液で洗浄される。プリウェットモジュール32、プリソークモジュール33、第1リンスモジュール34、ブローモジュール35、第2リンスモジュール36は、この順に配置されている。なお、この構成は一例であり、上述した構成に限定されず、前処理・後処理モジュール120Aは、他の構成を採用することが可能である。
めっきモジュール120Bは、複数のめっき槽(めっきセル)39と、オーバーフロー槽38とを有する。各めっき槽39は、内部に一つの基板を収納し、内部に保持しためっき液中に基板を浸漬させて基板表面に銅めっき等のめっきを行う。ここで、めっき液の種類は、特に限られることはなく、用途に応じて様々なめっき液が用いられる。このめっきモジュール120Bの構成は一例であり、めっきモジュール120Bは、他の構成を採用することが可能である。
めっき装置100は、これらの各機器の側方に位置して、これらの各機器の間で基板ホルダ200を基板とともに搬送する、例えばリニアモータ方式を採用した搬送装置37を有する。この搬送装置37は、基板脱着モジュール29、ストッカ30、プリウェットモジュール32、プリソークモジュール33、第1リンスモジュール34、ブローモジュール35、第2リンスモジュール36、及びめっきモジュール120Bとの間で基板ホルダ200を搬送するように構成される。
以上のように構成されるめっき装置100は、上述した各部を制御するように構成された制御部としてのコントローラ175を有する。コントローラ175は、所定のプログラムを格納したメモリ175Bと、メモリ175Bのプログラムを実行するCPU175Aとを有する。メモリ175Bを構成する記憶媒体は、各種の設定データ、めっき装置100を制御するプログラムを含む各種のプログラムなどを格納している。プログラムは、例えば、搬送ロボット27の搬送制御、基板脱着モジュール29における基板の基板ホルダ
200への着脱制御、搬送装置37の搬送制御、各処理モジュールにおける処理の制御、各めっき槽39におけるめっき処理の制御、洗浄ステーション50aの制御を実行するプログラムを含む。記憶媒体は、不揮発性及び/又は揮発性の記憶媒体を含むことが可能である。記憶媒体としては、例えば、コンピュータで読み取り可能なROM、RAM、フラッシュメモリなどのメモリや、ハードディスク、CD−ROM、DVD−ROMやフレキシブルディスクなどのディスク状記憶媒体などの公知のものが使用され得る。
コントローラ175は、めっき装置100及びその他の関連装置を統括制御する図示しない上位コントローラと通信可能に構成され、上位コントローラが有するデータベースとの間でデータのやり取りをすることができる。コントローラ175の一部又は全部の機能は、ASIC等のハードウェアで構成することができる。コントローラ175の一部又は全部の機能は、シーケンサで構成してもよい。コントローラ175の一部又は全部は、めっき装置100の筐体の内部及び/又は外部に配置することができる。コントローラ175の一部又は全部は、有線及び/又は無線によりめっき装置100の各部と通信可能に接続される。
(めっきモジュール)
図2は、めっきモジュール120Bを示す概略図である。図2に示すように、めっきモジュール120Bは、内部にめっき液を保持するめっき槽39と、めっき槽39内に配置されたアノード40と、アノード40を保持するアノードホルダ60と、基板ホルダ200とを備えている。基板ホルダ200は、ウェハなどの基板Wを着脱自在に保持し、かつ基板Wをめっき槽39内のめっき液Qに浸漬させるように構成されている。本実施形態に係るめっき装置100は、めっき液Qに電流を流すことで基板Wの表面を金属でめっきする電解めっき装置である。アノード40としては、めっき液に溶解しない例えば酸化イリジウムまたは白金を被覆したチタンからなる不溶性アノードが用いられる。アノード40として、溶解性アノードを使用してもよい。溶解性アノードとして、例えば、含リン銅からなる溶解性アノードを用いることができる。
基板Wは、例えば、半導体基板、ガラス基板、樹脂基板、又はその他任意の被処理対象物である。基板Wの表面にめっきされる金属は、例えば、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、錫(Sn)、Sn−Ag合金、またはコバルト(Co)である。めっき液Qは、めっきする金属を含む酸性溶液であり、例えば、銅をめっきする場合は硫酸銅溶液である。
アノード40および基板Wは鉛直方向に延在するように配置され、且つめっき液中で互いに対向するように配置される。但し、他の実施形態では、アノード40および基板Wが水平方向に延在するように配置される構成(カップ式)が採用され得る。アノード40はアノードホルダ60を介して電源90の正極に接続され、基板Wは基板ホルダ200を介して電源90の負極に接続される。アノード40と基板Wとの間に電圧を印加すると、電流は基板Wに流れ、めっき液の存在下で基板Wの表面に金属膜が形成される。
めっきモジュール120Bは、めっき槽39に隣接するオーバーフロー槽38を更に備えている。めっき槽39内のめっき液はめっき槽39の側壁を越流してオーバーフロー槽38内に流入するようになっている。オーバーフロー槽38の底部には、めっき液の循環ライン58aの一端が接続され、循環ライン58aの他端はめっき槽39の底部に接続されている。循環ライン58aには、循環ポンプ58b、恒温ユニット58c、及びフィルタ58dが取り付けられている。めっき液Qは、めっき槽39の側壁をオーバーフローしてオーバーフロー槽38に流入し、さらにオーバーフロー槽38から循環ライン58aを通ってめっき槽39に戻される。このように、めっき液Qは、循環ライン58aを通じてめっき槽39とオーバーフロー槽38との間を循環する。
めっき装置100は、基板W上の電位分布を調整する調整板(レギュレーションプレート)14と、めっき槽39内のめっき液を攪拌するパドル16とをさらに備えている。調整板14は、パドル16とアノード40との間に配置されており、めっき液中の電場を制限するための開口14aを有している。パドル16は、めっき槽39内の基板ホルダ200に保持された基板Wの表面近傍に配置されている。パドル16は例えばチタン(Ti)または樹脂から構成されている。パドル16は、基板Wの表面と平行に往復運動することで、基板Wのめっき中に十分な金属イオンが基板Wの表面に均一に供給されるようにめっき液Qを攪拌する。
なお、上述した構成は一例であり、めっき装置100、めっきモジュール120B等の構成は、他の構成を採用することが可能である。
(アノードホルダ)
図3は、アノードホルダ60の分解斜視図である。図4A〜Cは、組み立て途中のアノードホルダを示す斜視図である。図4Dは、組み立て後のアノードの斜視図である。図5は、アノードの断面斜視図である。本明細書において、「上」及び「下」はアノードホルダ60がめっき槽39に鉛直に収容された状態における上方向及び下方向をいう。同様に、本明細書において、「前面」は、アノードホルダ60が基板ホルダ200と対向する側の面をいい、「後面」は前面と逆側の面をいう。「前面側」は、基板ホルダ200に近い側をいい、「後面側」は基板ホルダ200から遠い側をいう。アノードホルダ60と基板Wが水平方向に互いに対向して配置される場合も、前面(側)、後面(側)は同様に定義されるとする。
図3に示すように、本実施形態に係るアノードホルダ60は、アノード40を収容する内部空間61aを有するホルダ本体(アノード保持体)61と、ホルダ本体61の上部に形成された一対の把持部64と、ホルダ本体61の上部に形成された一対のアーム部70と、内部空間61aを覆うようにアノード本体61の前面に設けられた隔膜320と、隔膜320の前面に設けられた隔膜押え340と、隔膜320の内側領域を後面側から支持する内側支持部300と、を備える。本実施形態では、アノード本体61は、例えば、ホルダベース62と、ホルダベース62の前面を部分的又は全体的に覆うホルダベースカバー63とを有するが、ホルダベース62とホルダベースカバー63とが一体に形成されたアノード本体の構成を採用してもよい。内部空間61aは、アノードホルダ60内に定義された空間であり、例えば、ホルダ本体61に設けられた凹部と、凹部を閉鎖する隔膜320とによって囲まれる空間である。内部空間61aは、例えば、ホルダベース62とホルダベースカバー63とが一体に形成されたホルダ本体に形成された凹部、又は、ホルダベース62に設けられる凹部及びホルダベースカバー63の開口61bにより形成される凹部を含む。
本実施形態では、円形の基板に対応するアノードホルダを例に挙げて説明するが、多角形等の他の形状の基板に適用する場合には、アノードホルダの各部材の形状が基板の形状に応じて変更されてもよい。例えば、四角形の基板を使用する場合には、内部空間61a、隔膜320、隔膜押え340等が四角形の基板に対応した形状に変更されることができる。
図3において、把持部64は、アノードホルダ60が各モジュールに搬送されるときに、図1に示す搬送装置37のチャック(図示略)により把持されるものである。アーム部70は、アノードホルダ60をめっき槽39に収容したときに、めっき槽39の支持部材(図示略)により下方から支持される。これにより、アノードホルダ60がめっき槽39に対して吊り下げ保持される。一方のアーム部70の下部には、アノード40に電圧を印加するための電極端子66が設けられている。電極端子66は、アノードホルダ60がめ
っき槽39に収容されたときに、めっき槽39の支持部材(図示略)に設けられる導電板と接触する。この導電板が電源90の正極に接続されることで、電極端子66が電源90と通電する。また、アノードホルダ60は、電極端子66から内部空間61aの略中央部まで延在し、電極端子66とアノード40とを電気的に接続する給電部材67(図4A)を有する。これにより、アノード40が給電部材67、電極端子66を介して、電源90の正極に接続される。
ホルダ本体61には、その下部の外表面から内部空間61aまで延在して内部空間61aに連通する連通孔(図示せず)を開閉するための弁65が設けられている。弁65は、通常閉鎖状態にあり、把持部64が搬送装置37のチャックで保持されることにより開放されるように構成されている。把持部64を搬送装置37のチャックで保持してアノードホルダ60をめっき槽39のめっき液に浸漬したとき、弁65が開放され、めっき液が内部空間61aに導入され、その後、アノードホルダ60をめっき槽39に設置して把持部64を搬送装置37のチャックから解放したとき、弁65が閉鎖され、めっき液が内部空間61aに閉じ込められるように構成されている。また、把持部64を搬送装置37のチャックで保持してアノードホルダ60をめっき槽39のめっき液から引き上げたときに、弁65が開放され、内部空間61a内のめっき液が排出されるように構成されている。また、ホルダ本体61には、その上部の把持部64間に、内部空間61aの空気を排出するための空気排出口(図示せず)が設けられている。めっき液が内部空間61に流入したとき、内部空間61aの空気が空気排出口から排出される。また、アノード40として不溶性アノードを用いた場合、めっき処理中にアノード40から発生する酸素も、空気排出口を通じて排出される。
ホルダ本体61の略中央部には、内部空間61aを開口する開口61bが形成されている。隔膜320は、開口61bを覆うようにホルダ本体61の前面に設けられ、内部空間61aを閉鎖する。ホルダ本体61の前面には、開口61bに沿って、隔膜320等の取り付け部としての肩部61cが設けられている。肩部61cは、その周囲のホルダ本体61の前面よりも後面側に後退した面である。肩部61cには、隔膜320等を固定するための固定部材341が係合される孔61eが、開口61bの周囲に沿って複数設けられている(図5)。固定部材341及び孔61eは、例えば、ネジ及びネジ穴とすることが可能であるが、他の構成であってもよい。ここでは、隔膜320の外周部を支持する外周支持面の例として肩部61cを例に挙げるが、肩部61cを設けずホルダ本体61の表面であってもよく、外周支持面は任意の構成であってよい。
また、ホルダ本体61の前面にて肩部61cと隔膜320との間には、開口61bに沿って、例えばゴムシール等からなる環状のシール部材310が設けられる。シール部材310は、Oリング等の他のシール部材であってもよい。隔膜押え340により隔膜320がシール部材310に押圧されることで、隔膜320は開口61bを密閉する。即ち、シール部材310は、隔膜320とホルダ本体61との間を密閉し、内部空間61aを密閉することができる。これにより、隔膜320を介して内部空間61aと外部空間とが仕切られる。また、隔膜320と隔膜押え340との間には、環状の弾性部材330が設けられる。隔膜押え340により弾性部材330を介して隔膜320を押さえることにより、隔膜320の外周部に沿って隔膜320への押圧力をより均一にすることができる。また、弾性部材330を介して隔膜320を押さえるため、隔膜320の損傷を抑制/防止することができる。弾性部材330は、シール部材310と同様の材料で形成することができ、ゴムシール等を採用することが可能である。この場合、弾性部材330は、隔膜320と隔膜押え340との間をシールするものであってもよい。
隔膜320は、例えば陽イオン交換膜のようなイオン交換膜、又は中性隔膜である。隔膜320は、めっき液中の添加剤やアノードに発生する生成物(ブラックフィルム等)を
通過させることなく、めっき処理時にアノード側からカソード側(基板W側)へ陽イオンを通過させることができる。
隔膜押え340は、中央部に開口を有する環状部材であり、弾性部材330の前面に取り付けられる。隔膜押え340は、隔膜320を堅固に押さえて固定するための固定部材であり、例えば、チタン(Ti)から構成される。シール部材310、隔膜320の外周部、弾性部材330、隔膜押え340には、孔61eに対応して固定部材341を通すための複数の孔が設けられている。
図3及び図4Aに示すように、内部空間61a内にはアノード40が取り付けられている。図7に示すように、アノード40は、アノードホルダ60を介して電源90に接続される給電点402と、給電点402を中心としたリング状のリング電極410と、給電点402とリング電極410とを接続する接続電極404と、を有する。給電点402は、給電部材67(図4A)を介して電極端子66に接続される。給電点402は、前方(基板W側)から見て円形であり、給電部材67との取り付けのための複数の孔が形成されている。ただし、給電点402は、こうした形状に限定されず、電源90に接続可能に構成されていればよい。リング電極410、接続電極404は、任意の断面形状を有する細長い部材(棒状電極)とすることができる。また、給電点402の前面側は、給電点402からの電場を遮蔽するためのカバー420(図4A)によって覆われている。アノード40は、アノード40が広がる領域を、複数の接続電極404により複数の領域430に仕切っている。
内側支持部300は、図5に示すように、隔膜320の内側領域に後面側から接触して支持するサポータであり、1又は複数の柱状スペーサ301と、1又は複数の板状スペーサ302と、を備える。柱状スペーサ301は、板状スペーサ302を介して隔膜320の内側領域を後面側から支持する。以下、内側支持部300の構成について詳細に述べる。
図4Aに示すように、内部空間61aの底面61dには、複数の柱状スペーサ301が取り付けられる。柱状スペーサ301は、柱状体であり、例えば、PEEK、塩化ビニル、PVC等の電気絶縁体から形成することができる。柱状スペーサ301は、隔膜320の内側領域を後面側から支持する支持体(サポータ)として機能するものである。柱状スペーサ301は、ネジ、スタッド、接着剤、その他任意の固定手段により内部空間61aの底面61dに固定される。柱状スペーサ301は、底面61dからアノード40の接続電極404の間(図7の領域430)を通って、アノード40の後面側から前面側に延びている。言い換えれば、柱状スペーサ301は、アノード40の後面側から前面側に向かってアノード40を横切って延びている。柱状スペーサ301は、アノード40の接続電極404の間を通るため、アノード40による電場の流れを妨害することを抑制/防止できる。複数の柱状スペーサ301の一部又は全部は、板状スペーサ302(図4B)を固定するためのネジ等の固定部材を受け入れるための孔(例えばネジ孔)を有する。図4Aでは、複数の柱状スペーサ301の上面にネジ孔が設けられた構成を示す。
図4Aでは、アノード40の概ね三角形の各領域430(図7)に対して3つの柱状スペーサ301が設けられているが、各領域430に2つ以下又は4つ以上の柱状スペーサ301を設けてもよい。図4の例では、各領域430の三角形の各頂点に近い位置に各柱状スペーサ301が設けられている。但し、弁65のシャフトにより三角形の頂点に近い位置に各柱状スペーサ301が設けられない場合には、他の位置に柱状スペーサ301が設けられている。
柱状スペーサ301の数、配置、高さ、断面積、形状を変更することにより、隔膜32
0の内側領域を適切に支持するように柱状スペーサ301を構成できる。また、柱状スペーサ301の数、配置、高さ、断面積、形状を変更することにより、内側支持部300の構成をアノード40の形状に容易に適合させることができ、種々の形状のアノードを有するアノードホルダ60に適用可能である。
また、図4Bに示すように、複数の板状スペーサ302が配置されている。各板状スペーサ302は、1又は複数の柱状スペーサ301の先端に支持/固定されて、接続電極404の間(図7の領域430内)に配置されている。複数の板状スペーサ302の隙間からアノード40が露出する構成であるため、板状スペーサ302によりアノード40からの電場の流れが妨害されることを抑制/防止できる。板状スペーサ302は、平板状の部材であり、例えば、PEEK、塩化ビニル、PVC等の電気絶縁体から形成することができる。複数の板状スペーサ302は、隔膜320の内側領域に接触して支持する支持体(サポータ)として機能するものである。言い換えれば、複数の柱状スペーサ301は、複数の板状スペーサ302を介して隔膜320を支持する。図4Bの例では、各板状スペーサ302は、複数の柱状スペーサ301の先端に固定され、複数の柱状スペーサ301により支持されるように取り付けられている。板状スペーサ302は、例えば、ネジにより複数の柱状スペーサ301に固定される。板状スペーサ302は、他の任意の固定方法により、複数の柱状スペーサ301に固定されてもよい。
板状スペーサ302は、内部空間61aの底面61dを基準にして、アノード40よりも高い位置、つまり前面側に配置されている。板状スペーサ302の前面は、底面61dを基準として、シール部材310の前面と同一又は若干高い高さになるように配置される(図4C)。隔膜320の弛みを抑制/防止する観点で、板状スペーサ302の前面は、隔膜320を固定する外周シール面と、同一又は若干高い高さであることが好ましい。複数の板状スペーサ302は、互いに同一又は異なる高さとすることができる。例えば、隔膜320の中心により近い1又は複数の板状スペーサ302の高さを、隔膜320の中心からより遠い板状スペーサ302の高さより高くしてもよい。図4Bの例では、アノード40の各領域430(図7)に対して1つの板状スペーサ302が設けられるが、各領域430に2つ以上の板状スペーサ302を設けてもよい。
板状スペーサ302の数、配置、厚さ、面積、形状を変更することにより、隔膜320の内側領域を適切に支持するように板状スペーサ302を構成できる。また、板状スペーサ302の数、配置、厚さ、面積、形状を変更することにより、内側支持部300の構成をアノード40の形状に容易に適合させることができ、種々の形状のアノードを有するアノードホルダ60に適用可能である。
図4Cに示すように、肩部61cには、シール部材310が配置される。前述したように、シール部材310は、隔膜320とホルダ本体61との間を密閉し、内部空間61aを密閉する。シール部材310は、隔膜320とホルダ本体61との間を密閉することが可能であれば、任意の材料及び形状であってよい。
図1及び図4Cに示すように、隔膜320は、板状スペーサ302およびシール部材310の上に配置され、隔膜320の内側領域が後面側(基板Wと反対側)から板状スペーサ302により支持され、隔膜320の外周部が後面側からシール部材310を介してホルダ本体61の肩部61cにより支持される。隔膜320は、使用前に湿った状態で保管される湿式の製品、使用前に乾燥した状態で保管される乾式の製品の何れでもよい。隔膜320の具体的な一例として、(株)ユアサメンブレン製のユミクロン(登録商標)が挙げられる。
図1に示すように、隔膜320の前面の外周部には、弾性部材330、隔膜押え340
が順番に配置される。図5に示すように、シール部材310、隔膜320、弾性部材330、隔膜押え340が、この順番で重ねられた状態で、固定部材341により、ホルダ本体61の肩部61cに固定される。これにより、アノードホルダ60が図4Dに示すように組み立てられる。
本実施形態に係るアノードホルダ60によれば、図5に示すように、隔膜320の内側領域が内側支持部300(柱状スペーサ301、板状スペーサ302)によりアノードホルダ60の内側から支持される構成であるため、攪拌、液面変動等に起因するめっき液の流動、圧力変動による隔膜320の負荷を内側支持部300によって受け止めることができる。この結果、めっき液の流動、圧力変動により隔膜320が波打つ/撓むことを抑制し、隔膜320の取り付けが緩むこと及び/又は隔膜320が劣化することを抑制できる。めっき液の圧力変動とは、隔膜がめっき液から受ける圧力の変動を意味する。また、アノードホルダ60中にめっき液が入ったまま引き上げる場合に、内部のめっき液により隔膜320が膨らむこと等による隔膜320へのストレスを抑制し、隔膜320の取り付けが緩むこと及び/又は隔膜320が劣化することを抑制できる。
上記実施形態によれば、内側支持部300は、アノード40が配置される空間を後面側から前面側に向かって通過して隔膜320を支持する構成であるため、アノード40と隔膜320との間の距離を低減してアノードホルダ60の大型化を抑制することができる。
上記実施形態によれば、隔膜320を取り付ける際に、隔膜320の内側領域が内側支持部300により支持されるので、隔膜320の取り付けが容易になる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態に係るアノードホルダについて説明する。以下の説明では、第1実施形態と異なる点を説明し、第1実施形態と同様の点についての説明を省略する。
図6は、第2実施形態に係るアノードホルダの分解斜視図である。この実施形態では、内側支持部300から板状スペーサ302が省略され、複数の柱状スペーサ301が隔膜320に直接接触して支持する構成を採用している。隔膜320の弛みを抑制/防止する観点で、柱状スペーサ301の先端面は、隔膜320を固定する外周シール面(この例では、圧縮状態のシール部材310の上部)と、同一又は若干高い高さであることが好ましい。また、隔膜押え340の代わりに、プレート360が設けられている。プレート360は、隔膜押え340と同様の構成を有する隔膜押え部340Aと、図8Dに示す複数の開口351を有するプレート350と同様の構成を有するプレート部350Aと、が一体に形成されたものである。
本実施形態の構成では、内側支持部300から板状スペーサ302が省略されるが、複数の柱状スペーサ301により、第1実施形態と概ね同様の作用効果を奏することができる。また、板状スペーサ302を省略するため、より簡易な構成で、隔膜320の内側領域を支持することが可能である。また、板状スペーサ302を省略するため、アノード40と隔膜320との間の距離をより低減することが可能であり、アノードホルダ60の大型化をより抑制し易い。
また、本実施形態の構成では、第1実施形態と概ね同様の作用効果を奏することができるとともに、隔膜320の波打ち/撓みを更に抑制することができる。本実施形態では、複数の開口351を有するプレート部350Aが、隔膜320の前面側に配置される。そのため、隔膜320の内側領域が、後面側から複数の内側支持部300(柱状スペーサ301)によって支持されるとともに、前面側でプレート部350Aにより規制される。前面側及び後面側の両側から隔膜320の内側領域の変位が規制されることにより、攪拌、
液面変動等に起因するめっき液の流動、圧力変動による隔膜320の波打ち/撓みを更に抑制することができる。複数の開口351を有するプレート部350Aで隔膜320の前面側の変位を規制するため、特に、アノードホルダ60中にめっき液が入ったまま引き上げる場合に、内部のめっき液により隔膜320が膨らむこと等による隔膜320へのストレスを更に抑制し、隔膜320の取り付けが緩むこと及び/又は隔膜320が劣化することを更に抑制できる。
また、プレート部350Aの複数の開口351を通して、アノード40から基板Wに向かって電場を通過させることができる。また、プレート部350Aの複数の開口351を通して、陽イオンを移動することができる。
また、プレート部350Aを隔膜押え部340Aと一体に構成したことで、部材の個数を低減し、組み立て工程を簡略化することができる。また、弾性部材330によって隔膜320とプレート部350Aとの間の距離を確保し、両者が接触しないようにすることができる。
なお、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、板状スペーサ302を設け、柱状スペーサ301が板状スペーサ302を介して隔膜320を支持する構成としてもよい。また、プレート360は、図8Dに示すように、隔膜押え340と、開口351を有するプレート350とに置き換えられてもよい。図6の形態においては、プレート部350Aは、隔膜320と接触していても、接触しなくともよい。接触する場合は、隔膜320を内側支持部300とプレート360(プレート350)で挟み込んで、より強固に固定することができる。接触しない場合は、液の衝突による隔膜320へのダメージを緩和することができる。接触しない場合は、隔膜320の前面側への波打ち/撓みを抑制する観点から、隔膜320とプレート部350Aとの間の距離は、接触しない範囲で小さいほど良く、例えば、0mmより大きく2mm以下であることが好ましい。
(他の実施形態)
図8AからHは、他の実施形態に係るアノードホルダを示す断面概略図である。図8AからHでは、ホルダ本体61の内部空間61aの外周にある肩部61cを省略して示すが、内部空間61aの外周に配置される各部材は、上記実施形態と同様に、肩部61cに配置されるものとする。
図8Aの例に係るアノードホルダ60は、後面側から前面側に向かってアノード40を横切って延び、隔膜320の内側領域を支持する1又は複数の柱状スペーサ301と、隔膜320の外周部とホルダ本体61(肩部61c)との間をシールするOリング310Aと、Oリング310Aを介して隔膜320の外周部をホルダ本体61に押圧して固定する隔膜押え340と、を備えている。この構成では、内側支持部300から板状スペーサ302が省略されるが、複数の柱状スペーサ301により、第1実施形態と概ね同様の作用効果を奏することができる。隔膜320の弛みを抑制/防止する観点で、柱状スペーサ301の先端面は、隔膜320を固定する外周シール面(この例では、圧縮状態のOリング310Aの上部)と、同一又は若干高い高さであることが好ましい。また、板状スペーサ302を省略するため、より簡易な構成で、隔膜320の内側領域を支持することが可能である。また、板状スペーサ302を省略するため、アノード40と隔膜320との間の距離をより低減することが可能であり、アノードホルダ60の大型化をより抑制し易い。また、Oリング310Aにより、シール部材310と同様に、隔膜320の外周部とホルダ本体61(肩部61c)との間をシールすることができる。
図8Aの構成において、Oリング310Aの代わりに、ゴムシールその他の任意のシール部材を設けてもよい。図8Aでは、隔膜320の前面外周部の弾性部材330(図1、
図6)が省略されているが、隔膜320の前面外周部の弾性部材330を追加してもよい。隔膜押え340の代わりにプレート360(図6)を設けてもよく、隔膜押え340と隔膜320との間にプレート350(図8D)を追加してもよい。
図8Bの例に係るアノードホルダ60では、図8Aのアノードホルダ60において、1又は複数の板状スペーサ302が追加されている。この構成は、シール部材310としてOリング310Aが採用されていること及び弾性部材330が省略されていること以外は、第1実施形態と同様の構成である。よって、第1実施形態と概ね同様の作用効果を奏する。図8Aと比較して、板状スペーサ302によって、隔膜320の内側領域をより広い面積で支持することが容易になる。
図8Bの構成において、Oリング310Aの代わりに、ゴムシールその他の任意のシール部材を設けてもよい。図8Bでは、隔膜320の前面外周部の弾性部材330(図1、図6)が省略されているが、隔膜320の前面外周部の弾性部材330を追加してもよい。隔膜押え340の代わりにプレート360(図6)を設けてもよく、隔膜押え340と隔膜320との間にプレート350(図8D)を追加してもよい。
図8Cの例に係るアノードホルダ60では、図8Bの構成における板状スペーサ302の代わりに、複数の開口351を有するプレート350’が設けられている。この構成によれば、図8Bの例と同様の作用効果を奏する。また、複数の板状スペーサ302(図8B)の代わりに、単一のプレート350’を設ければよいので、アノードホルダ60の組み立てが容易になる。
図8Cの構成において、Oリング310Aの代わりに、ゴムシールその他の任意のシール部材を設けてもよい。図8Cでは、隔膜320の前面の外周部の弾性部材330(図1、図6)が省略されているが、隔膜320の前面の弾性部材330を追加してもよい。隔膜押え340の代わりにプレート360(図6)を設けてもよく、隔膜押え340と隔膜320との間にプレート350(図8D)を追加してもよい。
図8Dの例に係るアノードホルダ60では、図8Bの構成において、隔膜320の前面側、つまり隔膜押え340と隔膜320との間に、複数の開口351を有するプレート350が更に設けられている。この構成によれば、図8Bの例と同様の作用効果を奏するとともに、めっき液の流動による隔膜320の波打ち/撓みを更に抑制することができる。隔膜320の内側領域が、後面側から柱状スペーサ301及び板状スペーサ302によって支持されるとともに、隔膜320の内側領域の変位が前面側でプレート350により規制される。前面側及び後面側の両側から隔膜320の内側領域の変位が規制されることにより、図8Bの例と比較して、めっき液の流動による隔膜320の波打ち/撓みを更に抑制することができる。複数の開口351を有するプレート350で隔膜320の前面側の変位を規制するため、特に、アノードホルダ60中にめっき液が入ったまま引き上げる場合に、内部のめっき液により隔膜320が膨らむこと等による隔膜320へのストレスを更に抑制し、隔膜320の取り付けが緩むこと及び/又は隔膜320が劣化することを更に抑制できる。
図8Eの例に係るアノードホルダ60では、図8Aの構成において、隔膜320の前面側、つまり隔膜押え340と隔膜320との間に、複数の開口351を有するプレート350が更に設けられている。この構成によれば、図8Aの例と同様の作用効果を奏するとともに、めっき液の流動による隔膜320の波打ち/撓みを更に抑制することができる。隔膜320の内側領域が、後面側から柱状スペーサ301により支持されるとともに、隔膜320の内側領域の変位が前面側でプレート350により規制される。前面側及び後面側の両側から隔膜の内側領域の変位が規制されることにより、図8Aの構成と比較して、
めっき液の流動による隔膜320の波打ち/撓みを更に抑制することができる。複数の開口351を有するプレート350で隔膜320の前面側の変位を規制するため、特に、アノードホルダ60中にめっき液が入ったまま引き上げる場合に、内部のめっき液により隔膜320が膨らむこと等による隔膜320へのストレスを更に抑制し、隔膜320の取り付けが緩むこと及び/又は隔膜320が劣化することを更に抑制できる。
図8Fの例に係るアノードホルダ60では、図8Dの構成における隔膜押え340及び複数の開口351を有するプレート350の代わりに、隔膜押え部340A、及び複数の開口351を有するプレート部350Aを含むプレート360を採用している点が異なる。この構成によれば、図8Dと同様の作用効果を奏することができる。また、この構成によれば、隔膜押え340及びプレート350の代わりにプレート360を採用するので、部材の個数を低減し、組み立て工程を簡略化することができる。
図8Dから8Fの例では、プレート360(プレート350)が隔膜320の前面側に接触し、隔膜320を内側支持部300(柱状スペーサ301及び/又は板状スペーサ302)とプレート360(プレート350)で挟みこむため、隔膜320をより強固に固定することができる。但し、プレート360(プレート350)と隔膜320の内側領域とは離れていてもよい。
図8Gの例に係るアノードホルダ60では、図8Eの構成において、Oリング310Aの代わりに、ゴムシールからなるシール部材310を設け、隔膜320の前面側、即ち隔膜320とプレート350との間に弾性部材330を設けている。ゴムシールからなるシール部材310によりOリング310Aと同様に、隔膜320の外周部とホルダ本体61(肩部61c)との間をシールすることができる。また、弾性部材330を介して隔膜320を押圧することで隔膜320をその外周部に亘ってより均一に押圧することができる。また、弾性部材330を介して隔膜320を押さえるため、隔膜320の損傷を抑制/防止することができる。また、弾性部材330によって隔膜320とプレート350との間の距離を確保し、両者が接触しないようにすることができる。
図8Hの例に係るアノードホルダ60では、図8Fの構成において、Oリング310Aの代わりに、ゴムシールからなるシール部材310を設け、隔膜320の前面側、即ち隔膜320とプレート360との間に弾性部材330を設けている。シール部材310によりOリング310Aと同様に、隔膜320の外周部とホルダ本体61(肩部61c)との間をシールすることができる。弾性部材330を介して隔膜320を押圧することで隔膜320をその外周部に亘ってより均一に押圧することができる。また、弾性部材330を介して隔膜320を押さえるため、隔膜320の損傷を抑制/防止することができる。また、弾性部材330によって隔膜320とプレート部350Aとの間の距離を確保し、両者が接触しないようにすることができる。
図8G及び図8Hの構成によれば、図8E又は図8Fの例と同様の作用効果を奏する。図8G及び図8Hの例では、隔膜320とプレート350(プレート360)とが離れている(離間距離:0mmより大きく0.2mm未満)が、図6の例と同様に、液の衝突による隔膜320へのダメージを緩和することができる。なお、プレート350(プレート360)と隔膜320とを接触させるようにしてもよい。接触する場合、隔膜320を内側支持部300(柱状スペーサ301及び/又は板状スペーサ302)とプレート360(プレート350)で挟み込んで、より強固に固定することができる。
図8D〜Hの構成において、プレート350とプレート360とは相互に置き換え可能である。上記において、プレート360(プレート350)と隔膜320とが離れている場合、離間距離は、隔膜320の前面側への波打ち/撓みを抑制する観点から0mmより
大きく0.2mm未満であることが好ましい。図8の各例において、Oリング310A、シール部材(ゴムシール)310は、相互に置き換え可能であり、また、その他の任意のシール部材で置き換えてもよい。図8の各例において、隔膜320の前面外周部の弾性部材330は、配置しても、配置しなくてもよい。その他、図8の各図の構成は互いに置き換え可能である。また、第1実施形態、第2実施形態、及び図8AからHの構成の一部を適宜組み合わせてもよい。
図9は、一実施形態に係るめっき方法を示すフローチャートである。
ステップS11では、水道水又は塩水に浸かった隔膜320を準備する。水道水又は塩水に浸かった隔膜は、水道水又は塩水に浸かった状態で販売される湿式の隔膜でもよく、湿式又は乾式の隔膜を水道水又は塩水に浸けて保管していたものでもよい。また、水道水又は塩水に浸かった隔膜の代わりに、乾燥した隔膜を準備してもよい。
ステップS12では、隔膜320を水道水又は塩水中から取り出し、純水で洗浄する。水洗により不純物(塩素、ナトリウム等)を除去し、めっき液に不純物が入るのを防止する。例えば、容器に貯留した純水中に隔膜を所定時間(例えば、10〜60分)浸漬し、その後、純水を新しい純水に交換して隔膜を純水に浸漬することを繰り返すことにより、隔膜を洗浄する。繰り返し回数は、例えば、3回とすることができる。各回で隔膜を純水に浸す時間は、同一でもよいし、変化させてもよい。純水を貯留する複数の容器を準備し、容器を代えて隔膜を純水に浸漬させて、洗浄時間を短縮させてもよい。また、隔膜を純水の流れ(流水)に曝して洗浄してもよい。流水に曝す時間は、例えば、12時間程度とすることができる。また、貯留した純水による洗浄と、流水による洗浄とを組み合わせてもよい。
ステップS13では、図2に示すように、基板Wとアノード40との間に隔膜320が配置された状態で、基板Wのめっきを行う。例えば、上述したアノードホルダ60に、洗浄後の隔膜320を濡れた状態で取り付け、直ぐに、隔膜320をめっき液に浸漬する。この方法によれば、隔膜320が濡れた状態でアノードホルダ60に取り付けられ、濡れた状態でめっき液に浸漬されるため、めっき液による膨潤により隔膜320にしわ/弛みが生じることを抑制することができる。
このめっき方法によれば、隔膜を純水で洗浄した後にめっき液中に配置してめっきを行うため、隔膜からめっき液に不純物(塩素、ナトリウム等)が混入することを抑制/防止することができる。
また、隔膜が純水で濡れた状態でめっき液中に配置することにより、めっき液で膨潤して隔膜にしわ/弛みが生じることを抑制/防止できる。隔膜320が乾燥した状態でアノードホルダ60に取り付けられ、その後めっき液に浸漬する場合には、めっき液による膨潤により隔膜320にしわ/弛みが生じる場合がある。隔膜320にしわ/弛みが生じるとめっき液の流動により、しわ/弛みを起点に隔膜が撓んで、隔膜が劣化する虞がある。一方、上記めっき方法によれば、水洗後の濡れた状態の隔膜をめっき液に浸漬するため、めっき液により隔膜が更に膨潤することが抑制/防止され、隔膜にしわ/弛みが生じることを抑制することができる。この結果、しわ/弛みに起因する隔膜の劣化を抑制/防止することができる。例えば、隔膜を純水で濡れた状態(膨潤した状態)でアノードホルダに固定し、隔膜が濡れた状態(膨潤した状態)のままアノードホルダをめっき液に浸漬すれば、乾燥した隔膜をアノードホルダに固定後にめっき液に浸漬する場合のように隔膜が緩むこと(しわ/弛みが生じること)を抑制できる。
(他の実施形態)
(1)上記実施形態では、ロッド型のアノード40(図7)について説明したが、アノード40は、ロッド型に限定されず、複数の開口を有するメッシュ型、開口のない平板型、開口を有する平板型、その他任意のタイプのアノードを使用することができる。なお、アノード内に柱状スペーサ301を通過させる開口/隙間がない場合には、柱状スペーサ301を通過させるための開口をアノードに別途設ける。例えば、メッシュ型又は平板型のアノードに対して、柱状スペーサ301を通過させるための開口を加工する。
(2)上記実施形態では、一体のアノード40について説明したが、上記実施形態は、複数のアノード片から構成される分割アノードにも適用可能である。分割アノードの場合、各アノード片の間の隙間を通って、柱状スペーサ301が後面側から前面側にアノードを横切るようにすることができる。
(3)上記実施形態では、基板W及びアノードホルダ60を略鉛直の姿勢でめっきする構成について説明したが、上記実施形態は、基板W及びアノードホルダ60を水平の姿勢でめっきする構成(水平式、カップ式)にも適用可能である。なお、本明細書では、基板W及びアノードホルダ60を水平の姿勢である場合も、「前面」は、アノードホルダ60が基板ホルダ200と対向する側の面をいい、「後面」は前面と逆側の面をいうものとする。
上述した実施形態から少なくとも以下の形態が把握される。
第1形態によれば、 アノードを収容する内部空間を有し、前記アノードに面して隔膜を取りつけ可能なアノードホルダであって、 前記隔膜の外周部を支持する外周支持面と、 前記内部空間に配置され、前記外周支持面よりも内側で前記隔膜を支持する内側支持部であって、前記アノードを前記隔膜から遠い側から前記隔膜側に向かって横切って延びる前記内側支持部と、を備えるアノードホルダが提供される。アノードを横切るとは、アノード内を通過すること、及び、アノード又はアノード片の側方を通過することを含む。
この形態によれば、内側支持部により隔膜を支持することができるため、アノードホルダへの隔膜の取り付けが容易になる。また、攪拌、液面変動等に起因するめっき液の流動、圧力変動による隔膜への負荷を内側支持部により受け止めることができる。この結果、めっき液の流動、圧力変動により隔膜が波打つ/撓むことを抑制し、隔膜取り付けが緩むこと及び/又は隔膜が劣化することを抑制できる。また、アノードホルダ中にめっき液が入ったまま引き上げる場合に、内部のめっき液により隔膜が膨らむこと等による隔膜へのストレスを抑制し、隔膜の取り付けが緩むこと及び/又は隔膜が劣化することを抑制できる。また、内側支持部は、アノードを後面側から前面側に向かって横切る構成であるため、アノードと隔膜との距離の増大を抑制/防止し、アノードの大型化を抑制/防止することができる。
第2形態によれば、第1形態のアノードホルダにおいて、 前記内側支持部は、前記アノードを前記隔膜から遠い側から前記隔膜側に向かって横切る複数の柱状支持体を有する。
この形態によれば、内側支持部を簡易な構成で実現することができる。また、柱状体の数、配置、高さ、断面積、及び/又は形状を変更することにより、隔膜に対して所望の支持構造を容易に実現することができる。また、柱状体の数、配置、高さ、断面積、及び/又は形状を変更することにより、内側支持部の構成をアノードの形状に容易に適合させることができ、種々の形状を有するアノードを有するアノードホルダに適用可能である。
第3形態によれば、第2形態のアノードホルダにおいて、 前記内側支持部は、前記複数の柱状支持体に支持される1又は複数の板状支持体を有する。隔膜の一部の領域を柱状
支持体で直接支持し、隔膜の一部の領域を板状支持体を介して柱状支持体で支持してもよい。この場合、板状支持体の厚みを考慮して、直接支持する領域の柱状支持体の高さと、板状支持体を介して支持する領域の柱状支持体を適宜設定してもよい。板状部材は、支持領域の全体に均等に離散して配置されることが好ましい。
この形態によれば、1又は複数の板状支持体によって、隔膜に対してより大きな面積の支持構造を容易に提供することが可能である。
第4形態によれば、第3形態のアノードホルダにおいて、 前記板状支持体は、前記隔膜を支持する複数の第1プレートである。
この形態によれば、複数の第1プレートによって、柱状支持体で隔膜を直接支持する場合と比較して、より大きな面積の支持構造を容易に提供することが可能である。また、板状支持体の数、配置、厚さ、面積、及び/又は形状を変更することにより、隔膜に対して所望の支持構造を容易に実現することができる。また、板状支持体の数、配置、厚さ、面積、及び/又は形状を変更することにより、内側支持部の構成をアノードの形状に容易に適合させることができ、種々の形状を有するアノードを有するアノードホルダに適用可能である。また、複数の第1プレートの間の隙間を通してアノードからの電場を流すことができる。
第5形態によれば、第3形態のアノードホルダにおいて、 前記板状支持体は、前記隔膜を支持する、複数の開口を有する第2プレートである。
この形態によれば、第2プレート1つで、柱状支持体で隔膜を直接支持する場合と比較して、より大きな面積の支持構造を容易に提供することが可能である。また、複数の開口を通してアノードからの電場及び/又は金属イオンを通過させることができる。また、第2プレートの開口の数、配置、面積、及び/又は形状を変更することにより、電場及び/又は金属イオンの透過性を調整することが可能である。また、第2プレートの開口の数、配置、面積、及び/又は形状を変更することにより、隔膜に対して所望の支持構造を容易に実現することができる。
第6形態によれば、第1から5形態の何れかのアノードホルダにおいて、前記アノードと反対側において前記隔膜に面して配置され、複数の開口を有する第3プレートを更に有する。
この形態によれば、隔膜の内側領域が、後面側から内側支持部によって支持されるとともに、前面側では第3プレートにより規制される。前面側及び後面側の両側から隔膜の内側領域の変位が規制されることにより、めっき液の流動による隔膜の波打ち/撓みを更に抑制することができる。複数の開口を有する第3プレートで隔膜の前面側の変位を規制するため、特に、アノードホルダ中にめっき液が入ったまま引き上げる場合に、内部のめっき液により隔膜が膨らむこと等による隔膜へのストレスを更に抑制し、隔膜の取り付けが緩むこと及び/又は隔膜が劣化することを更に抑制できる。また、複数の開口により、電場及び金属イオンを円滑に通過させることができる。また、第3プレートの開口の数、配置、面積、及び/又は形状を変更することにより、電場及び/又は金属イオンの透過性を調整することが可能である。
第7形態によれば、第6形態のアノードホルダにおいて、 前記第3プレートは、前記隔膜の外周部を前記外周支持面に対して固定するための隔膜押えと一体に形成されている。
この形態によれば、部材の点数を削減し、組み立てが容易になる。
第8形態によれば、第1から7形態の何れかのアノードホルダにおいて、 前記隔膜と前記外周支持面との間に配置されたシール部材を更に備える。
この形態によれば、シール部材によって、アノードホルダの内部空間を良好にシールすることができる。
第9形態によれば、第8形態のアノードホルダにおいて、 前記アノードと反対側において前記隔膜の外周部に配置された弾性部材を更に備える。
この形態によれば、弾性部材を介して隔膜を押圧することで隔膜をより均一に押圧することができる。弾性部材を介して隔膜を押さえるため、隔膜の損傷を抑制/防止することができる。弾性部材の厚みを調整することで、隔膜上に配置される部材(例えば、複数の開口を有する第3プレート)と隔膜との間の距離を調整することが可能である。
第10形態によれば、第1から9の何れかのアノードホルダにおいて、 前記アノードは、中心から外側に延びる複数の棒状電極を有し、 前記内側支持部は、前記複数の棒状電極の隙間を通って延びる。
この形態によれば、棒状電極の隙間を利用して、アノードを後面側から前面側に向かって横切る内側支持部を容易に構成することができる。
第11形態によれば、第3形態を引用する第10形態のアノードホルダにおいて、 前記板状支持体は、平面視において、前記複数の棒状電極の隙間に重なるように配置されている。
この形態によれば、板状支持体がアノードからの電場の流れを妨げることを抑制/防止できる。
第12形態によれば、第1から11形態の何れかのアノードホルダと、 前記アノードホルダを収容するめっき槽と、を備えるめっき装置が提供される。
この形態によれば、上記形態で述べた作用効果を奏するめっき装置を提供することができる。
第13形態によれば、基板にめっきをするめっき方法であって、 隔膜を準備する工程と、 前記隔膜を純水で洗浄する工程と、 基板とアノードとの間に前記隔膜を配置して前記基板をめっきする工程と、を含む、めっき方法が提供される。
この形態によれば、隔膜を純水で洗浄した後にめっき液中に配置してめっきを行うため、隔膜からめっき液に不純物(塩素、ナトリウム等)が混入することを抑制/防止することができる。また、隔膜が純水で濡れた状態でめっき液中に配置することにより、めっき液で膨潤して隔膜にしわ/弛みが生じることを抑制/防止できる。例えば、隔膜を純水で濡れた状態(膨潤した状態)でアノードホルダに固定し、隔膜が濡れた状態(膨潤した状態)のままアノードホルダをめっき液に浸漬すれば、乾燥した隔膜をアノードホルダに固定後にめっき液に浸漬する場合のように隔膜が緩むこと(しわ/弛みが生じること)を抑制できる。
第14形態によれば、第13形態のめっき方法において、 前記隔膜を準備する工程で
は、水道水又は塩水中で保管されている隔膜を準備する。
この形態によれば、液体中で保管されている隔膜を使用することにより、その後の純水洗浄、めっき液への配置まで隔膜を乾燥させることなく、隔膜の収縮を抑制/防止することができる。これにより、隔膜にしわ/弛みが生じることを更に容易に抑制/防止できる。また、隔膜の膨潤/収縮による劣化を抑制/防止できる。
以上、いくつかの例に基づいて本発明の実施形態について説明してきたが、上記した発明の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明には、その均等物が含まれることはもちろんである。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の任意の組み合わせ、または、省略が可能である。
14 調整板
14a 開口
16 パドル
25 カセットテーブル
25a カセット
27 搬送ロボット
28 走行機構
29 基板着脱モジュール
30 ストッカ
32 プリウェットモジュール
33 プリソークモジュール
34 第1リンスモジュール
35 ブローモジュール
36 第2リンスモジュール
37 搬送装置
38 オーバーフロー槽
39 めっき槽
40 アノード
50 洗浄モジュール
58a 循環ライン
60 アノードホルダ
61 ホルダ本体
61a 内部空間
61b 開口
61c 段差部
62 ホルダベース
63 ホルダベースカバー
64 把持部
65 弁
66 電極端子
67 給電部材
70 アーム部
90 電源
100 めっき装置
110 ロード/アンロードステーション
120 処理ステーション
120A 前処理・後処理モジュール
120B めっきモジュール
175 コントローラ
175A CPU
175B メモリ
200 基板ホルダ
300 内側支持部
301 柱状スペーサ
302 板状スペーサ
310 シール部材
320 隔膜
330 弾性部材
340 隔膜押え
340A 隔膜押え部
341 固定部材
350 プレート
350A プレート部
351 開口
360 プレート
402 給電点
404 接続電極
410 リング電極
420 カバー
430 領域

Claims (14)

  1. アノードを収容する内部空間を有し、前記アノードに面して隔膜を取りつけ可能なアノードホルダであって、
    前記隔膜の外周部を支持する外周支持面と、
    前記内部空間に配置され、前記外周支持面よりも内側で前記隔膜を支持する内側支持部であって、前記アノードを前記隔膜から遠い側から前記隔膜側に向かって横切って延びる前記内側支持部と、
    を備えるアノードホルダ。
  2. 請求項1に記載のアノードホルダにおいて、
    前記内側支持部は、前記アノードを前記隔膜から遠い側から前記隔膜側に向かって横切る複数の柱状支持体を有する、アノードホルダ。
  3. 請求項2に記載のアノードホルダにおいて、
    前記内側支持部は、前記複数の柱状支持体に支持される1又は複数の板状支持体を有する、アノードホルダ。
  4. 請求項3に記載のアノードホルダにおいて、
    前記板状支持体は、前記隔膜を支持する複数の第1プレートである、アノードホルダ。
  5. 請求項3に記載のアノードホルダにおいて、
    前記板状支持体は、前記隔膜を支持する、複数の開口を有する第2プレートである、アノードホルダ。
  6. 請求項1から5の何れかに記載のアノードホルダにおいて、
    前記アノードと反対側において前記隔膜に面して配置され、複数の開口を有する第3プレートを更に有する、アノードホルダ。
  7. 請求項6に記載のアノードホルダにおいて、
    前記第3プレートは、前記隔膜の外周部を前記外周支持面に対して固定するための隔膜押えと一体に形成されている、アノードホルダ。
  8. 請求項1から7の何れかに記載のアノードホルダにおいて、
    前記隔膜と前記外周支持面との間に配置されたシール部材を更に備える、アノードホルダ。
  9. 請求項8に記載のアノードホルダにおいて、
    前記アノードと反対側において前記隔膜の外周部に配置された弾性部材を更に備える、アノードホルダ。
  10. 請求項1から9の何れかに記載のアノードホルダにおいて、
    前記アノードは、中心から外側に延びる複数の棒状電極を有し、
    前記内側支持部は、前記複数の棒状電極の隙間を通って延びる、アノードホルダ。
  11. 請求項3を引用する請求項10に記載のアノードホルダにおいて、
    前記板状支持体は、平面視において、前記複数の棒状電極の隙間に重なるように配置されている、アノードホルダ。
  12. 請求項1から11の何れかに記載のアノードホルダと、
    前記アノードホルダを収容するめっき槽と、
    を備えるめっき装置。
  13. 基板にめっきをするめっき方法であって、
    隔膜を準備する工程と、
    前記隔膜を純水で洗浄する工程と、
    基板とアノードとの間に前記隔膜を配置して前記基板をめっきする工程と、
    を含む、めっき方法。
  14. 請求項13に記載のめっき方法において、
    前記隔膜を準備する工程では、水道水又は塩水中で保管されている隔膜を準備する、めっき方法。
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