以下、本発明の一実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。ただし、この実施形態は例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。
(1)物品収受システムの基本構成
図1は、本発明の一実施形態に係る物品収受システムの基本構成を概略的に示す図である。図1に示すように、この物品収受システムは、例えば、インターネット等の通信網NW(ネットワーク)に接続可能な1台以上の収納ボックス本体と、通信網NWに接続されている管理サーバ20とによって構成されている。収納ボックス本体が複数ある場合は、通信網NWに接続されていることにより、収納ボックス同士で直接情報通信をすることも可能であるし、管理サーバ20を介して間接的に通信を行うことも可能である。また、物品収受システムには、通信網NWを介して収納ボックス本体及び/又は管理サーバ20と通信可能な端末装置30及び/又はセキュリティ設備40が設けられてもよい。
この物品収受システムでは、例えばユーザー(収納者)によって収納された物品を集配業者(引取者)が取り出すことができ、逆に、集配業者(収納者)によって収納された物品をユーザー(引取者)が取り出すこともできる。
ここで収納者とは、収納ボックスに物品を収納する者を指し、例えば、ユーザー(物品収受システムが備え付けられている建物の住居者)、集配業者に集荷を依頼する個人又は企業等であってもよいし、通信網NW等を介して商品を販売する業者(通販業者)、商店、デパート、多数の商品を仲買し卸す商社、新聞配達業者やフードデリバリー業者のように各戸に新聞や飲食物等を配達する業者等であってもよい。
また、引取者とは、収納ボックスから物品を取り出す者を指し、例えば、集配業者のように物品の配達や集荷を行う業者やクリーニング業者のように預かり物の配達や集荷を行う業者であってもよく、ユーザーであってもよい。
図2に示すように、収納ボックス本体は、宅配物(例えば、配達される物品や、新聞、広告ビラ、回覧板等を含む)や郵便物等の物品(荷物)を収納し、あるいは、収納された物品を取り出すための収納扉を備えた少なくとも1つの収納ボックス11a,11b,…を備えている。
収納ボックス本体の収納ボックスは図2(a)に示すように複数(11a,11b,…)を備えていてもよいし、図2(b)に示すように1つ(11a)でもよい。各収納ボックス11a,11b,…の収納扉の開錠/施錠は、電気錠(図示省略)を用いて制御される。
また、図2に示すように収納ボックス本体は、操作部12を有していてもよい。操作部12は、図2(a)に示すように一つの筐体に収められた一体型でもよいし、図2(c)に示すように収納ボックス本体が収められた筐体とは別に(例えば周辺の壁面等に)操作部12が設けられている分離型でもよい。また、操作部12はスマートフォン等の携帯端末でもよい。
各収納ボックス11a,11b,…は、例えば、収納する物品の大きさに応じて複数のサイズ(例えば、S、M、L、…)のものが設けられていてもよい。
図3に示すように、収納ボックス本体の各収納ボックス11a,11b,…には、物品が収納ボックスに収納されたことを検出する検出手段が設けられている。検出手段は、収納ボックスに物品が収納されたことが検出できれば特に制限されないが、例えば、重量センサを用いた検出手段(図3(a)、113)や、光源(図3(b)、114a)と光学センサ(図3(b)、114b)を用いた検出手段が挙げられる。光源としては、例えば赤外光源、光学センサとしては、例えば、赤外線センサを用いることができる。
収納ボックス本体が設置される場所は特に制限されないが、例えば、鉄道駅頭やコンビニエンスストア店頭などの公共ないし半公共のスペースでもよいし、集合住宅やオフィスなど共有スペースでもよいし、各戸の玄関周辺に設けられてもよい。図4に集合住宅Mの一例を示すが、収納ボックス本体はセキュリティ設備40の外側(41)の集合住宅の玄関ホールに設置されてもよいし、セキュリティ設備40の内側(42)の各階の共有スペースに設置されてもよいし、各戸の玄関付近に設置されてもよい。
また、収納ボックス本体は、集合住宅やオフィスの各階の共有スペースに設置されているフロア別宅配ボックスであってもよいし、各部屋のドア付近に設置されている戸別宅配ボックスであってもよいし、エリアごとに設置されているエリア別宅配ボックスであってもよい。また、収納ボックス本体は1台であることに限定されず、複数台であってもよい。
収納ボックス本体の操作部12は、収納ボックス11a,11b,…への物品の預け入れ及び取り出しのために必要な操作に用いることができる。操作部12には、図2に示した通り、情報を表示するための表示部16と、情報を入力するための入力部17と、が設けられている。本実施形態では、入力部17は、ファンクションキーやテンキー等から構成されたキーボード17aと、バーコードあるいは二次元コード(例えばQR(Quick Response)コード(登録商標))等を読み取るリーダー17bと、を含み得る。
操作部12はカメラを備えていてもよく、利用者等の撮影及び/又は録画を行うことができる。例えば、後述する第2情報取得手段85の開始に伴って利用者の撮影及び/又は録画を開始してもよい。
管理サーバ20は、通信網NWを介して収納ボックス本体と接続されており、後述する第1情報、第2情報及び第3情報など、物品収受システムに関連する種々の情報(例えば、物品の受領情報、物品の収納者、引取者及び荷受人(物品の届け先)に関する情報等)を管理する。
端末装置30は、例えば、携帯端末、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータ、双方向の通信機能を備えたテレビジョン受像機(いわゆる多機能型のスマートテレビも含む)等のように、個々のユーザ(例えば引取者、収納者、荷受人等)によって操作される端末装置であってもよい。
物品収受システムは、所定のエリアの外側から所定のエリアの内側へ向かう途上に、セキュリティを解除することにより所定のエリアの外側から所定のエリアの内側への通行が可能となるセキュリティ設備40を備えていてもよい。セキュリティ設備40を設けることにより、引取者以外の第三者が所定のエリア内(例えば、建物内やその敷地内)に立ち入ることを制限することができるため、所定のエリア内におけるセキュリティ機能が向上する。
セキュリティ設備40は、具体的には、所定のエリア内への立ち入りや通行を制限するセキュリティ機能を有している設備であればよく、例えば、建物のメインエントランスに設けられたドアや、建物内の通路上に設けられたドア、各フロア間の移動に用いられるエレベーターであってもよい。また、集配業者専用に設けられたドア(例えば建物の裏口や宅配ボックスの筐体の一部に形成されたドア等)であってもよく、これらのセキュリティ設備が複数組み合わされてなる複合的なセキュリティ設備であってもよい。
(2)物品収受システムの構成
図5を参照して収納ボックス本体の内部構成について説明する。図5は収納ボックス本体の内部構成を示すブロック図である。
図5に示すように、収納ボックス本体は、CPU(Central Processing Unit)61と、ROM(Read Only Memory)62と、RAM(Random Access Memory)63と、記憶装置64と、表示処理部65と、表示部16と、入力部17と、通信インタフェース部68と、を備えており、各部間の制御信号又はデータ信号を伝送するためのバス69が設けられている。
CPU61は、電源が収納ボックス本体に投入されると、ROM62は記憶装置64に記憶された各種のプログラムをRAM63にロードして実行する。本実施形態では、CPU61は、ROM62は記憶装置64に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、後述する検出手段81、第1情報取得手段82、記憶手段83、第1通知手段84、第2情報取得手段85、認証手段86、セキュリティ解除手段87、第2通知手段88などの各機能を実現する。
CPU61は、管理サーバ20から送信された情報を、通信インタフェース部68を介して受信し、受信した情報をRAM63又は記憶装置64に記憶する。また、CPU61は、ROM62、RAM63又は記憶装置64に記憶されているデータを、通信インタフェース部68を介して管理サーバ20に送信する。
記憶装置64は、例えば、フラッシュメモリ、SSD(Solid State Drive)、磁気記憶装置(例えばHDD(Hard Disk Drive)、フロッピーディスク(登録商標)、磁気テープ等)、光ディスク等の不揮発性の記憶装置であってもよいし、RAM等の揮発性の記憶装置であってもよく、CPU61が実行するプログラムやCPU61が参照するデータを格納する。
なお、ここでは、記憶装置64がそれぞれ収納ボックス本体の内部に設けられている場合を一例として説明しているが、記憶装置64は、収納ボックス本体の内部ではなく、例えば、収納ボックス本体と通信網NWを介して通信可能な所定の装置(例えばファイルサーバ等)に設けられてもよい。この場合、CPU61は、記憶装置64に格納されたプログラムやデータの読み出し又は書き込みを行うために、通信網NWを介して当該所定の装置にアクセスしてもよい。
表示処理部65は、CPU61から与えられる表示用データを、表示部16に表示する。表示部16は、例えば、マトリクス状に画素単位で配置された薄膜トランジスタを含むLCD(Liquid Crystal Display)モニタであり、表示用データに基づいて薄膜トランジスタを駆動することで、表示されるデータを表示画面に表示する。
入力部17は、上述したようにキーボード17a及びリーダー17bを含む。なお、入力部17は、例えばタッチパネルやタッチパッド等で構成されてもよく、この場合には、例えば表示画面を指先又はペンで触れること等によるタッチ方式の入力を受け付ける。タッチ入力方式は、例えば静電容量方式等の周知の方式であってもよい。また、入力部17は、音声入力用のマイクや画像入力用のカメラであってもよい。
通信インタフェース部68は、通信網NWを介して通信を行うためのインタフェース回路を含む。
(3)管理サーバの構成
図6を参照して管理サーバ20の構成について説明する。図6は、管理サーバ20の内部構成を示すブロック図である。図6に示すように、管理サーバ20は、CPU21と、ROM22と、RAM23と、記憶装置24と、表示処理部25と、表示部26と、入力部27と、通信インタフェース部28と、を備えており、各部間の制御信号又はデータ信号を伝送するためのバス29が設けられている。管理サーバ20は、例えば、汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。
CPU21は、電源が管理サーバ20に投入されると、ROM22又は記憶装置24に記憶された各種のプログラムをRAM23にロードして実行する。
記憶装置24は、例えば、フラッシュメモリ、SSD、磁気記憶装置、光ディスク等の不揮発性の記憶装置であってもよいし、RAM等の揮発性の記憶装置であってもよく、オペレーティングシステム(OS)やOS上で実行されるプログラムを記憶する。また、記憶装置24には、後述する管理データ(図7に示す)が記憶されている。
表示処理部25は、CPU21から与えられる表示用データを、表示部26に表示する。表示部26は、例えばLCDモニタであってもよい。入力部27は、例えばマウスや、キーボードや、音声入力用のマイク等の情報入力デバイスであってもよい。
通信インタフェース部28は、通信網NWを介して通信を行うためのインタフェース回路を含む。
図7を参照して管理データの構成について説明する。図7は、管理データの構成例を示す図である。管理データには、例えば、それぞれの収納ボックス本体(図の例では、B1,B2,B3,…)毎に、その設置場所(図の例では、L1,L2,L3,…)と、各収納ボックス11a,11b,…,の番号(収納ボックス番号)と、が記録されている。また、複数の収納ボックス11a,11b,…,毎に、収納状態(ステータス)、受領情報及び物品情報の各項目が設けられており、物品情報は、収納者情報、引取者情報、配達先情報及び開錠情報、…の各項目で構成されていてもよい。なお、物品情報には、例えば、物品のサイズ、重量、温度、種類(例えば食料、衣類、家具、電気製品、レジャー用品、割れ物、冷凍品、冷蔵品等)や、集配業者によって設定された物品の識別番号(宅配物ID)や、収納ボックスに物品が収納(収納)されたときの日時情報等が含まれてもよい。
収納状態(ステータス)の項目には、収納ボックス本体から送信された信号(収納完了情報)に基づき収納ボックスに物品が収納されたと判断されると、「収納」という情報が記録され、収納ボックス本体から送信された信号(出庫完了情報)に基づき収納ボックスが空き状態になったと判断されると、「空き」という情報が記録される。また、「空き」という情報が記録された収納状態に対応する物品情報には、例えば空データ(NULLデータ)が記録される。
受領情報の項目には、対応する収納ボックスに物品が収納された場合に、物品が受領されたことを示す受領情報が記録される。ここで、受領情報は、例えば、収納ボックス11a,11b…毎に異なる(個別となる)ように構成されてもよいし、何れかの収納ボックスに物品が収納される毎に異なる(個別となる)ように構成されてもよい。また、受領情報は、少なくとも1つの数字、漢字、平仮名、片仮名、英文字、図形及び/又は記号で構成されてもよい。この場合、受領情報を、少なくとも1つの数字、漢字、平仮名、片仮名、英文字、図形及び/又は記号を用いて構成することができる。例えば、受領情報は、所定桁数(例えば、6桁)の数字で構成されてもよい。
物品情報の項目は、収納者情報、引取者情報、配達先情報及び開錠情報等の各項目から構成されるが、例えば、収納者情報には、収納者の氏名、住所、電話番号、電子メールアドレス、FAX番号等が記録されてもよい。引取者情報の項目には、例えば、集配業者の名称、居所、電話番号、電子メールアドレス、FAX番号等が記録されてもよい。また、配達先情報の項目には、例えば、配達先の宛先、氏名、住所、電話番号、電子メールアドレス、FAX番号等が記録されてもよい。
開錠情報は、例えば引取者が、収納ボックス本体の各収納ボックス11a,11b…の電気錠を開錠するために用いられるものである。この開錠情報の内容は、例えば、各収納ボックス11a,11b…に物品を収納する収納者によって自由に設定されてもよいし、CPU61及び/又は71によって生成された所定の内容(例えば、所定長のパスワード等)が設定されてもよい。
(4)物品収受システムにおける各機能の概要
本実施形態の物品収受システムで実現される機能について、図8を参照して説明する。図8は、本実施形態の物品収受システムで主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図である。図8の機能ブロック図では、検出手段81、第1情報取得手段82、第1通知手段84が本発明の主要な構成に対応している。他の手段(記憶手段83、第2情報取得手段85、認証手段86、セキュリティ解除手段87、第2通知手段88)は必ずしも必須の構成ではないが、本発明をさらに好ましくするための構成要素である。
検出手段81は、物品が収納ボックスに収納されたことを検出するための手段である。物品を検出方法は、物品が収納されたことを検出可能であれば特に制限されないが、例えば、重量センサを用いた検出方法や光学センサを用いた検出方法などが挙げられる。また、重量センサと光学センサとを併用した検出方法を採用してもよい。
図3(a)では、収納ボックスの底面に重量センサ113が備わる一実施形態を例示している。物品111を収納ボックス内に配置すると、その物品の重さに重量センサ113が反応し物品が収納されたことを検出する。
図3(b)では、収納ボックスの一方の側面に赤外線光源114aが、もう一方の側面に赤外線センサ114bが備えられた一実施形態を例示している。物品111を収納ボックス内に配置すると、赤外線光源114aから赤外線センサ114bに入射する赤外線が遮断され、それによって物品が収納されたことを検出する。
また、物品収受システムは、例えば、扉を開けるための条件として、収納者に対し、パスワード等の入力を求めてもよい。これにより、例えば、第三者がいたずらでごみ等を収納ボックスに収納することがなくなるため、宅配ボックス利用者の利便性や宅配ボックス自体の安全性が向上する。扉の開閉方式は、手動式であってもよく、自動式であってもよい。
第1情報取得手段82は、物品が収納ボックスに収納される際に、物品に関する第1情報を取得する手段である。第1情報には、収納者の情報、引取者の情報、荷受人(物品の配達先)の情報等が含まれる。収納者の情報には、例えば、収納者の氏名、住所、電話番号、電子メールアドレス、FAX番号、物品を収納した日時、物品の配達希望日等を含んでもよい。引取者の情報には、例えば、集配業者の名称、居所、電話番号、電子メールアドレス、FAX番号等が含まれてもよい。また、荷受人(配達先)の情報には、例えば、荷受人(配達先)の宛先、氏名、住所、電話番号、電子メールアドレス、FAX番号等が含まれてもよい。第1情報を取得することにより、収納者、引取者、荷受人(配達先)を特定することが可能となる。また、取得した第1情報は、後述する認証手段86に用いることもできる。
また、第1情報として、収納された物品の出庫に必要なパスワード(パスコード)を含んでもよい。このパスワード(パスコード)を後述する認証手段86に用いてもよく、パスワードを設定することで物品の受け取り間違いをより防ぐことができる。
第1情報取得手段82の機能は、例えば以下のように実現される。なお、ここでは、収納者が第1情報について収納ボックス本体の操作部12を通じて入力する場合を例に説明するが、収納者が第1情報を、例えば、携帯端末やパソコンを介して入力してもよい。
例えば、第1情報取得手段82は、選択可能に表示された複数の数字、漢字、平仮名、片仮名、英文字、図形及び/又は記号から選択された数字、漢字、平仮名、片仮名、英文字、図形及び/又は記号に基づいて構成された第1情報を取得してもよい。これにより、複数の数字、漢字、平仮名、片仮名、英文字、図形及び/又は記号の何れかを選択することによって、第1情報を取得することが可能になる。
収納ボックス本体のCPU61は、操作部12の表示部16に収納者が第1情報を入力することが可能な画面を作成し表示する。収納者は画面の表示に従い、収納者の情報、引取者の情報、荷受人(物品の配達先)の情報等を順次入力する。取得された第1情報は例えばRAM63又は記憶装置64に記憶される。
例えば、図9(a)又は(b)に示す表示画面が表示部16(又は、入力部17がタッチパネルやタッチパッド等で構成されている場合には、入力部17)に表示されている場合に、入力部17を用いて所定桁数(例えば、6桁)の数字列が選択されると、選択された数字列を第1情報(認証情報)として取得し、取得した第1情報を例えばRAM63又は記憶装置64に記憶する。
図9(a)に示す例では1から9までの数字が昇順に配置されているが、CPU61は、所定のタイミングで、図9(b)に示すように、0〜9の各数字の表示位置を変更してもよい。ここで、所定のタイミングとは、例えば、第2情報が入力される毎のタイミングであってもよいし、所定時間(例えば、1時間)が経過する毎のタイミングであってもよい。また、各数字の表示位置は、例えば、ランダムに変更されてもよいし、所定の順序(例えば、昇順、降順、ランダムの順を繰り返す等)に従って変更されてもよい。
なお、CPU61は、例えば、外部装置(例えば、管理サーバ20や端末装置30等)から送信された第1情報を、通信インタフェース部68を介して受信することによって取得してもよいし、記録媒体(例えば、ICカード、バーコード、二次元コード等)に記録された第1情報を、リーダー17bで読み取ることによって取得してもよい。さらには、操作部12に備えられたマイクから取得される音声情報、カメラから取得される画像情報を第1情報として取得してもよい。
また、前述のように第1情報には、氏名、会社名、電話番号、住所などに加えて、配達指定時間などを含むことができるが、配達指定時間を登録した場合、集配業者に対して当該配達指定時間を、後述する第1通知手段84で通知することができる。これにより、収納者は配達時間の指定が可能になり、指定した時間に物品が配達先に届け得られるために利便性が向上する。集配業者も指定された配達時間を知ることで、例えば物品の集荷の順番を変更する等して集荷及び配達の効率を上げることができる。
記憶手段83は、前述の第1情報取得手段82で取得した第1情報を記憶する手段である。具体的には、例えば、収納者が収納ボックス本体の入力部17を介して第1情報を入力し、収納ボックス本体の記憶装置64又は管理サーバ20の記憶装置24が入力された第1情報を記憶する。記憶手段83にて第1情報を記憶することで、第1情報を後の認証手段86や2回目以降の第1情報取得手段82に用いることができる。
収納ボックス本体のCPU61は、認証手段86の際に記憶手段83により登録された第1情報と、引取者により入力された第2情報(認証情報)とが一致するか否かを判別することで、後述する認証手段86を行ってもよい。これにより認証手段86の正確性を向上させることができる。
また、前述の記憶手段83で記憶した第1情報を、2回目以降の第1情報取得手段82に用いることができる。これにより収納者が、2回目以降の収納をする際に、再度第1情報を入力する必要がなくなることから、収納者の利便性を向上させることができる。
第1通知手段84は、検出手段81の検出結果及び第1情報に基づいて所定の情報を物品の引取者に通知する手段である。第1通知手段84により、引取者は、通知された所定の情報に基づいて物品を引取に向かうことができるため、引取者の利便性が向上する。
第1通知手段84の機能は、例えば以下のように実現される。収納ボックス本体のCPU61は、検出手段81にて物品の収納が検出されたという結果を得た場合に、当該結果と、第1情報取得手段82で取得した第1情報と、に基づいて、通信インタフェース部68へ所定の情報を通知するように指示し、引取者へメールなどの方法を用いて所定の情報を通知する。もしくは、通信インタフェース部68は、管理サーバ20に対して物品が収納されたという検出結果を通知し、管理サーバ20のCPU21が、当該検出結果と、前述の第1情報と、に基づいて、通信インタフェース部28を介して引取者にメールなどの方法を用いて所定の情報の通知を行ってもよい。
所定の情報としては、例えば、物品が収納されたことや、収納された日時、収納された収納ボックスの番号、収納者の氏名、収納ボックスの所在地(住所)、収納番号、配達先の氏名、配達先の住所、物品のサイズ、物品の種類、配達日時などが挙げられる。
第2情報取得手段85は、収納ボックスに収納された物品を出庫する際に引取者に関する第2情報を取得する手段である。以下に記載の第2情報を取得することにより、引取者による物品の受け取り間違いを減らすことができる。
第2情報取得手段85の機能は、例えば以下のように実現される。なお、ここでは、引取者が第2情報について収納ボックス本体の操作部12を通じて入力する場合を例に説明するが、引取者は第2情報を携帯端末やパソコン等を介して入力してもよい。
第2情報取得手段85は、例えば、選択可能に表示された複数の数字、漢字、平仮名、片仮名、英文字、図形及び/又は記号から選択された数字、漢字、平仮名、片仮名、英文字、図形及び/又は記号に基づいて構成された第2情報(認証情報)を取得してもよい。これにより、複数の数字、漢字、平仮名、片仮名、英文字、図形及び/又は記号の何れかを選択することによって、第2情報を取得することが可能になる。
収納ボックス本体のCPU61は、例えば、図9(a)又は(b)に示す表示画面が表示部16(又は、入力部17がタッチパネルやタッチパッド等で構成されている場合には、入力部17)に表示されている場合に、入力部17を用いて所定桁数(例えば、6桁)の数字列が選択されると、選択された数字列を第2情報(認証情報)として取得し、取得した第2情報(認証情報)を例えばRAM63又は記憶装置64に記憶する。
図9(a)に示す例では1から9までの数字が昇順に配置されているが、CPU61は、所定のタイミングで、図9(b)に示すように、0〜9の各数字の表示位置を変更してもよい。ここで、所定のタイミングとは、例えば、第2情報が入力される毎のタイミングであってもよいし、所定時間(例えば、1時間)が経過する毎のタイミングであってもよい。また、各数字の表示位置は、例えば、ランダムに変更されてもよいし、所定の順序(例えば、昇順、降順、ランダムの順を繰り返す等)に従って変更されてもよい。
なお、CPU61は、例えば、外部装置(例えば、管理サーバ20や端末装置30等)から送信された第2情報(認証情報)を、通信インタフェース部68を介して受信することによって取得してもよいし、記録媒体(例えば、ICカード、バーコード、二次元コード等)に記録された第2情報(認証情報)を、リーダー17bで読み取ることによって取得してもよい。さらには、操作部12に備えられたマイクから取得される音声情報、カメラから取得される画像情報を第2情報(認証情報)として取得してもよい。
第2情報には、例えば、収納ボックスの情報、荷受人の名称、居所、電話番号、電子メールアドレス、FAX番号等が含まれてもよい。また、例えば、第1通知手段84にて荷受人に通知されたパスワードが含まれてもよい。
図11を利用して、第2情報取得手段85の具体的な一実施形態を以下に示す。図11に示すように、宅配ボックスのCPU61は、物品を出庫する収納ボックスを選択する表示画面を生成して、生成した表示画面を表示部16に表示させるよう表示処理部65に対して指示する。引取者は画面に表示された宅配ボックスの中から物品を出庫する収納ボックスを選択する。物品を出庫する収納ボックスは、例えば、建物のエントランスホールなどに設置された共有の宅配ボックス(図11中ではメールコーナー)、建物の各階の共有スペースに設置されているフロア別宅配ボックス(図11中ではフロア共通)、各部屋のドア付近に設置されている戸別宅配ボックス(図11中では住居者専用玄関)、エリアごとに設置されているエリア別宅配ボックスなどから選択することができる。これにより、引取者は物品を出庫する収納ボックスに関する情報を簡易に入力することができる。
また、第2情報は引取者の業種を含んでもよく、例えば、図11に示すように、収納ボックス本体のCPU61は、引取者の業種(サービスの種類)を選択するための表示画面を生成して、生成した表示画面を表示部16に表示させるように、表示処理部65に対して指示し、引取者は表示された業種の中から自身が該当する業種を選択する。引取者の業種とは、集配業者(宅配業者)、クリーニング業者、新聞配達業者等を含む。これにより引取者は、第2情報を素早く入力することができ、引取者の利便性が向上する。
また、第2情報には収納番号やパスワードを含んでもよく、例えば、第2情報として引取者が収納番号やパスワードを入力した場合に、収納ボックスの施錠を解除し、扉が開き、物品を取り出せるように設定することもできる。これにより、引取者は物品を素早く収納ボックスから出庫することができるため、例えば引取者が集配業者の場合は、集配業務の効率化に繋げることができる。
認証手段86は、物品の出庫の際に引取者の認証を行う手段である。認証手段86は、第2情報が取得された場合に、当該第2情報と、記憶手段83で事前に登録された第1情報と、を比較検証して認証処理を行ってもよい。
認証手段86の機能は、例えば以下のように実現される。収納ボックス本体のCPU61は、例えば、引取者から第2情報取得手段85で第2情報を得た場合に、第2情報を用いた認証処理を行う。具体的には、収納ボックス本体のCPU61は、第1情報取得手段82で取得され、記憶手段83で記憶された第1情報と、第2情報取得手段85で取得された第2情報と、が一致するか否かを判別してもよい。
CPU61は、記憶手段83で記憶された第1情報と、第2情報取得手段85で取得された第2情報と、が一致する場合に、認証処理を正常終了してもよい。一方、CPU61は、記憶手段83で記憶された第1情報と、第2情報取得手段85で取得された第2情報と、が一致しない場合に、認証エラーが発生したと判別してもよい。
認証手段86の認証処理の一例について図11を用いて説明する。図11は、物品収受システムが、第2情報取得手段85に基づいて第2情報を取得し、第2情報と登録された第1情報(識別情報)とを照合した結果、認証手段86が正常に終了し、物品を収納可能な宅配ボックスを特定し通知する過程で、収納ボックス本体のCPU61により表示部16に表示される一連の画面が示されている。まず、第2情報取得手段85において、宅配ボックスの種類が選択され、次に業種の種類が選択され、次にパスコード(パスワード)が入力される。取得したこれらの第2情報と、記憶手段83に基づき事前に登録した第1情報と、を比較検証することによって認証処理を行い、これらの情報が合致する場合に認証処理が正常に終了する。認証処理が正常終了した場合に、収納ボックスの扉が開錠されるように設定することもできる。
認証手段86により、例えば、認証が正常終了した場合には収納ボックスからの物品の取り出しが可能となるような設定や、認証が正常終了しなかった場合は収納ボックスからの物品の取り出しが不可能となるような設定など、種々の設定が可能となり、ユーザーの利便性が向上する。また、認証手段86があることによって、物品の取り間違いや物品が盗まれるといった事案が減少することが予測され、物品収受装置のセキュリティ機能も向上する。
また、物品収受システムが、セキュリティ設備40のセキュリティの解除に用いる暗証番号を発行する暗証番号発行手段を備えていて、当該暗証番号を認証手段86に用いてもよい。当該暗証番号発行手段によって発行された暗証番号は、一定の期間に使用できるといった使用期間制限や、又は一定の回数使用できるといった使用回数制限を設定してもよい。なお、引取者(集配業者)に関する識別情報を事前に登録する際に、登録用の料金を設定することもできる。
セキュリティ解除手段87は、認証手段86による認証結果に応じてセキュリティ設備40のセキュリティを解除する手段である。具体的には、認証手段86による認証処理が正常に終了した際にセキュリティ設備40のセキュリティが解除され、正常に終了しなかった際にはセキュリティ設備40のセキュリティは解除されない、とすることができる。セキュリティを解除することにより引取者は建物内に立ち入ることができるため、例えば図4に示すような、セキュリティ設備40の内側(42)の各階の共有スペースに設置された収納ボックスや、各戸の玄関付近に設置された収納ボックスも物品の収受に使用することができる。
セキュリティ解除手段87の機能は、例えば以下のように実現される。収納ボックス本体のCPU61又は管理サーバ20のCPU21は、認証手段86の機能に基づく認証処理が正常終了した場合、セキュリティのかかっているセキュリティ設備40のセキュリティを解除する。例えばセキュリティ設備40がメインエントランスの自動ドアである場合、セキュリティのかかった状態では自動ドアの前に集配業者等が立っても自動ドアは開かないが、セキュリティが解除されることにより、自動ドアの前に集配業者等が立つと自動ドアが開くようになる。あるいは、セキュリティが解除されると同時に一定時間自動ドアが開いた状態を維持するように制御することもできる。また、例えばセキュリティ設備40がエレベーターである場合、セキュリティがかかった状態では所望のフロアの行き先ボタンを押しても当該フロアを選択することができないが、セキュリティが解除されることにより、所望のフロアの行き先ボタンを押して当該フロアを選択することができるようになる。
また、セキュリティを解除する機能は、前述のように物品収受システムがセキュリティ設備40のセキュリティを自動的に解除してもよいし、操作部12の表示部16がセキュリティ設備40のセキュリティ解除方法を表示し、引取者が手動でセキュリティを解除してもよい。例えば、セキュリティ設備40がメインエントランスの自動ドアである場合、操作部12の表示部16に自動ドアの暗証番号を表示し、引取者が手動で自動ドアの操作部12に暗証番号を入力することでセキュリティを解除し、自動ドアを開くことができる。このように操作部12によって提供されたセキュリティ解除のための情報を用いて、利用者がセキュリティ設備40のセキュリティを解除することも、操作部12を用いてセキュリティ設備40のセキュリティを解除することの一態様である。
また、セキュリティ設備40のセキュリティが解除された場合に、セキュリティ解除時間に制限を設ける解除時間制限手段を有していてもよい。例えば、セキュリティ解除時間を30秒に設定すると、宅配ボックスのCPU61又は管理サーバ20のCPU21は、セキュリティの解除が開始されてから30秒間はセキュリティの解除状態が維持され、30秒が経過したと同時に解除状態が終了するようにセキュリティ設備40を制御する。これによりセキュリティが解除されたまま放置されることが防止できることから、セキュリティ機能が向上する。さらには、例えば、セキュリティ解除のための操作をする装置と、セキュリティ設備40の距離が離れており、セキュリティ解除の後セキュリティ設備40を通過するまでに時間がかかるような場合に、一定時間解除状態を維持することができると、引取者は慌てることなくセキュリティ設備40を通過できるため、引取者にとって都合がよい。
また、セキュリティの解除後、引取者は建物内に立ち入り、目的の収納ボックスに向かい、その収納ボックスから物品を出庫することが可能となるが、例えば、セキュリティの解除後、当該収納ボックスが解錠されて物品の出庫が可能となるようにしてもよい。
第2通知手段88は、物品が出庫された際に前記物品の収納者への通知を行う手段である。第2通知手段88により、収納者は物品が引取者によって出庫されたことを知ることができるため、物品収受システムの利便性が向上する。また、例えば、物品が収納ボックス内に取り残された状態になるリスクを減らすことができるというメリットもある。
第2通知手段88の機能は、例えば以下のように実現される。収納ボックス本体のCPU61は、物品が出庫された(物品が収納ボックスから出庫され扉が閉じられた)場合に、通信インタフェース部68へ通知するように指示し、収納者へメールなどの方法を用いて下記の第3情報についての通知を行う。もしくは、通信インタフェース部68は管理サーバ20に物品が出庫されたことを通知し、管理サーバ20のCPU21が、前述の第1情報に基づいて、通信インタフェース部28を介して収納者にメールなどの方法を用いて第3情報を通知してもよい。
第2通知手段88では、以下の第3情報を収納者に通知する。第3情報には、物品を出庫した引取者に関する情報(氏名、会社名、居所、電話番号、電子メールアドレス、FAX番号など)や、物品を出庫した日時、収納ボックスの番号、配達先の氏名、配達先の住所等が含まれていてもよい。
本実施形態の物品収受システムは、例えば上記の第1情報、第2情報、第3情報や認証手段86による認証処理の結果などの情報を、物品収受システムの利用履歴として記録する利用履歴記録手段を備えていてもよい。これらの利用履歴に関連する情報は管理サーバ20の記憶装置24又は収納ボックス本体の記憶装置64に記録されてもよい。利用履歴には、集配時間、収納ボックス番号、部屋番号、業者名、連絡先、受領番号なども含むことができる。記録された利用履歴は閲覧したり、検索したり、送信したりすることが可能である。
本実施形態の物品収受システムは、例えば上記の第1情報、第2情報、第3情報や認証手段86による認証処理の結果などの情報を、検索する検索手段を備えていてもよい。検索のために用いる情報は上記の利用履歴記録手段で記録された情報であってもよい。例えば、検索は、操作部12や端末装置30を介して行われ、検索の指示を受けた管理サーバ20のCPU21は記憶装置24にアクセスし検索条件に応じた情報を探し出す。探し出された情報は、CPU21の指示に基づいて、操作部12の表示部16や端末装置30の画面に表示される。
また、本実施形態の物品収受システムは、例えば上記の第1情報、第2情報、第3情報や認証手段86による認証処理の結果などの情報を表示する表示手段を備えていてもよい。例えば、これらの情報は操作部12の表示部16や端末装置30の画面に表示される。
(5)本実施形態の物品収受システムの主要な処理のフロー
図10のシーケンス図を参照して、本実施形態に係る物品収受システムの一例を説明する。
収納者によって物品が収納ボックスへ収納されると(S101)、収納ボックスは、検出手段81によって物品を検出する(S102)。物品が検出された場合は、収納ボックス本体のCPU61は物品が収納された旨を例えばRAM63又は記憶装置64に記憶する。
次に収納ボックス本体のCPU61は、収納ボックスに物品が収納された旨を管理サーバ20に送信する(S103)。管理サーバ20のCPU21は第1情報を例えばRAM23又は記憶装置24に記憶する。なお、収納ボックス本体のCPU61は第1情報を記憶せずに、直接管理サーバ20に送信することもできる。
次に、収納ボックス本体は、第1情報取得手段82の機能に基づいて、収納者から第1情報を取得する(S104)。収納ボックス本体のCPU61は、収納者に対し操作部12の表示部16に収納ボックス本体から選択することが可能な画面を作成し表示する。収納者によって第1情報が入力されると、収納ボックス本体のCPU61は第1情報を例えばRAM63又は記憶装置64に記憶する。
次に収納ボックス本体のCPU61は第1情報を管理サーバ20に送信する(S105)。管理サーバ20のCPU21は第1情報を例えばRAM23又は記憶装置24に記憶する(S106)。なお、収納ボックス本体のCPU61は第1情報を記憶せずに、直接管理サーバ20に送信することもできる。
次に管理サーバ20のCPU21は、検出手段81の検出結果と、第1情報と、に基づいて、所定の情報を物品の引取者に通知する(S107)。所定の情報とは、品が収納されたことに加え、収納された日時、収納された収納ボックスの番号、収納者の氏名、収納ボックスの所在地(住所)、収納番号、配達先の氏名、配達先の住所、物品のサイズ、物品の種類などが該当する。
S107の通知に基づき、引取者は収納ボックス本体へ物品を引取に向かう。物品を収納ボックスから出庫する際に、収納ボックス本体は、第2情報取得手段85の機能に基づいて、引取者から第2情報を取得する(S108)。収納ボックス本体のCPU61は、引取者に対し操作部12の表示部16に第2情報を入力することが可能な画面を作成し表示する。引取者によって第2情報が入力されると、収納ボックス本体のCPU61は、当該情報を第2情報として取得し、第2情報を例えばRAM63又は記憶装置64に記憶する。
次に収納ボックス本体のCPU61は第2情報を管理サーバ20に送信する(S109)。管理サーバ20のCPU21は第2情報を例えばRAM23又は記憶装置24に記憶する。
管理サーバ20のCPU21は、認証手段86に基づき、S108及びS109で取得された第2情報と、S104及びS105で取得され、S106で記憶された第1情報と、を比較検証する(S110)。
前述の認証手段86が正常に終了した場合は、管理サーバ20のCPU21は、収納ボックス本体に対し、物品を出庫するための収納ボックスを指定し、さらに該収納ボックスの開錠するための指令を出す(S111)。指令を受けた収納ボックス本体のCPU61は、該収納ボックスを解錠する。
図示は省略したが、建物にセキュリティ設備40が備わっている場合であって、物品を出庫するための収納ボックスが、該セキュリティ設備40の内側に設置されている場合は、管理サーバ20のCPU21は、前述の認証手段86が正常に終了したという結果に基づいて、セキュリティ設備40に対し、セキュリティを解除する指令を出してもよい。管理サーバ20のCPU21はセキュリティ解除の指令を、収納ボックス本体に対して行い、収納ボックス本体のCPU61がセキュリティ設備40に対してセキュリティ解除を解除する指令を出してもよい。
引取者により物品が出庫され(S112)、収納ボックス本体が物品の出庫を検出(S113)した際には、第2通知手段88に基づき、物品が出庫されたことに関する第3情報を収納者へ通知する。
まず、収納ボックス本体のCPU61は、物品が出庫されたことに関する第3情報を管理サーバ20に送信する(S114)。管理サーバ20のCPU21は物品が出庫されたことに関する第3情報を例えばRAM23又は記憶装置24に記憶する。
次に管理サーバ20のCPU21は、物品が出庫されたことに関する第3情報を収納者に通知する(S115)。管理サーバ20のCPU21は、例えば、収納ボックスから物品が出庫されたことに関する第3情報を記載したメールを収納者に送ることによって、収納者に通知することができる。なお、収納ボックス本体のCPU61は第3情報を記憶せずに、直接管理サーバ20に送信することもできる。
上述したように、本実施形態の物品収受システムによれば、物品収受システムに物品が収納された際に、引取者に対して所定の情報が通知されることから、引取者は、当該通知があった場合のみ物品の引取に向かえばよく、引取に向かっても物品が収納されていないという問題はなくなる。また、物品収受システムに収納された物品が引取者等に気づかれずに出庫されず放置されることも防ぐことができることから、収納者の利便性も向上させることができる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。従って、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
また、上述した実施形態では、管理サーバ20を備える場合を一例として説明したが、この場合に限られない。例えば、収納ボックス本体が、図7に示す管理データを例えば記憶装置64に記憶している場合には、管理サーバ20が設けられなくてもよい。
さらに、上述した実施形態では、収納ボックス本体によって、第1情報取得手段82、第2情報取得手段85などの各手段の各機能を実現する構成としたが、この構成に限られない。例えば、少なくとも一部の手段を管理サーバ20によって実現する構成としてもよい。宅配ボックスと管理サーバ20とでは、実質的に同一のハードウェア構成を採ることができるため、上記実施形態に記載したようにして管理サーバ20によっても各機能を実現できる。