JP2021109016A - 遊技機 - Google Patents

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JP2021109016A JP2020003895A JP2020003895A JP2021109016A JP 2021109016 A JP2021109016 A JP 2021109016A JP 2020003895 A JP2020003895 A JP 2020003895A JP 2020003895 A JP2020003895 A JP 2020003895A JP 2021109016 A JP2021109016 A JP 2021109016A
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正吾 巽
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Abstract

【課題】時短制御による遊技興趣を向上させることを目的とする。【解決手段】外れ変動回数Nが予め定められた上限回数MNに至っていると肯定判定されると(S1005)、次に時短制御回数MCに従い抽選処理が為される(S1006)。時短制御回数MCは、時短制御が行われた回数を示し、大当りの発生を起因として初期設定される。S1006の処理により当選している場合は(S1007)、時短回数設定処理(S1008)及び時短フラグを1にセットする処理(S1009)を行う。これにより、所定時短回数の時短制御が行われ得る。S1009に続くS1010では、時短制御回数MCをインクリメントする処理が行われる。【選択図】図31

Description

本発明は、遊技機に関し、特に、本発明を「弾球式の遊技機(パチンコ機)」に対して好適に適用することができる。
通常、弾球式の遊技機は、図柄表示装置と、大入賞口と、可変式の始動口を含む1以上の始動口を遊技領域に備え、遊技領域を流下する遊技球が始動口に入賞(入球)することに基づいて、「特別図柄に関する当否判定」を実行する。そして、この当否判定を実行すると、図柄表示装置において特別図柄の変動表示を一定時間に亘って実行した後、当該当否判定の結果を示す停止図柄を確定表示する。更に、この確定表示される停止図柄が、「特別図柄に関する当否判定」の結果が大当りであることを示す大当り図柄の場合には、大入賞口を所定の開閉パターンで開放する大当り遊技を実行する。
この種の遊技機として、所定契機が成立すると、大当り遊技とは別に所定の特典を付与するものが存在する。例えば、当該当否判定の結果が大当りとなる確率を高くする特典(確率変動という特典)の他に、特別図柄の変動時間を短くしたり、開閉式の始動口の開放時間を延長したりする特典(時短という特典)を付与する遊技機が存在する(特許文献1を参照)。
特開2001−137462号公報
ところで、従来の遊技機では大当り抽選が前記時短モードの前提であり、遊技の興趣に乏しい課題が考えられた。
この課題を解決するために、特別図柄の変動回数に従って前記時短モードを実行することも考えられるが、変化に乏しい虞も考えられる。
本発明は上記観点に鑑みてなされたものであり、変化に富み、その結果遊技の興趣を高める弾球遊技機を提供することを目的とする。
本発明の遊技機は、遊技盤面上に設けられた作動検出部が遊技球を検出することに基づいて普通図柄に関する当否判定を行い、該当否判定の結果が当りになることに基づき遊技球が入球困難な閉鎖状態から該閉鎖状態よりも遊技球が入球容易な開放状態に変化可能な可変入球口を少なくとも1つの始動口とし、該始動口に遊技球が入球することに基づき大当り抽選を行い当選すると大当り遊技を実行する弾球遊技機において、
前記可変入球口の前記開放状態が通常よりも延長された開放延長状態に移行させる開放延長状態移行手段と、
前記大当り抽選に当選しない外れ抽選回数をカウントする外れ抽選回数カウント手段と、
前記外れ抽選回数が所定回数Nに至ると、所定確率Pの下で抽選し当選すると前記開放延長状態移行手段により前記開放延長状態に移行させる開放延長抽選手段と、
該開放延長抽選手段による抽選回数をカウントする開放延長抽選回数カウント手段と、
を備えたことを特徴とする(以下、第1特徴という)。
ここで、開放延長状態移行手段は、可変入球口の開放状態が通常よりも延長された開放延長状態に移行させる手段であれば良く、同時に普通図柄の変動時間を短くしても良く、大当り抽選の結果を報知する特別図柄の変動時間を短くしても良く、また、普通図柄に関する当否判定の結果が当りになる確率を高くしても良い。
開放延長状態において普通図柄に関する当否判定結果が当りになる毎に開放される開放回数(以下、「時短回数」ということもある。)は、一定の回数に固定しても良く、変化させても良い。
また、外れ抽選回数カウント手段は、少なくとも大当り抽選に当選しない外れ抽選回数をカウントする手段であれば良く、大当り抽選に連続して当選しない外れ抽選回数をカウントするのが好適ではあるが、所謂小当たりの抽選回数もカウントする構成でも良く、又は可変入球口の開放状態を通常よりも延長された開放延長状態に移行させる起因となる特定の外れ図柄を表示する外れ抽選もカウントする構成でも良い。
さらに、外れ抽選回数カウント手段は、開放延長状態移行手段により遊技状態が開放延長状態の期間中に行われる大当り抽選に当選しない外れ抽選回数をカウントする構成が好適ではあるが、前記大当り抽選の当選確率を高くした所謂確変状態中においては大当り抽選に当選しない外れ抽選回数をカウントしない構成が好適である。確変状態になるのは、一般に大当り遊技が終了した後であり、遊技者は利益を得ている又は損失が大きくないからである。但し、確変状態中における外れ回数もカウントする構成でも良い。この場合には、大当り遊技を得た後の確変状態ではなく、大当り遊技を終了した後でないときに行われる確変(所謂、「突確」)状態時に外れ回数をカウントする構成が好適である。
第1特徴の発明によると、外れ抽選回数が所定回数Nに至ると、開放延長抽選手段が所定確率Pの下で抽選し当選すると可変入球口を開放延長状態に移行させることができるが、開放延長抽選手段による抽選回数を開放延長抽選回数カウント手段によりカウントすることができる。
これにより、開放延長抽選回数カウント手段によりカウントされる抽選回数に従って所定回数N又は所定確率Pの値を変化させることが可能となり、可変入球口の開放状態が通常よりも延長された開放延長状態に移行させる遊技の発生タイミングを変化に富んだものとし、より興趣を高めた弾球遊技機を提供できる。
また、開放延長抽選回数カウント手段によりカウントされる抽選回数に従って時短回数を変化させることも可能となり、一層遊技の興趣を高める効果を発揮する。
なお、所定回数Nは、比較基準であり比較されるとき迄に一定の回数に定められていれば良い。同様に、所定確率Pは、当選の確率を示し、抽選されるとき迄に一定の確率に定められていれば良い。
第2特徴の本発明は、第1特徴の発明において、
前記開放延長抽選回数カウント手段によりカウントされる抽選回数は、前記開放延長抽選手段による抽選に当選することに起因して初期化する、ことを特徴とする
第2特徴の本発明によると、開放延長抽選回数カウント手段によりカウントされる抽選回数は開放延長抽選手段による抽選に当選することに起因して初期化されるので、開放延長状態の遊技が終了したときには、所定回数P、所定確率P又は時短回数を初期状態にすることが可能となる。
なお、初期化は、開放延長抽選手段による抽選に当選することに起因して行えば良く、開放延長抽選手段による抽選に当選すれば直ちに初期化しても良く、開放延長抽選手段による抽選の当選後に行われる開放延長状態の遊技が終了したときに初期化しても良い。
第3特徴の本発明は、第1特徴又は第2特徴の発明において、
開放延長抽選回数カウント手段によりカウントされる抽選回数は、大当り抽選に当選することに起因して初期化する、ことを特徴とする。
初期化は、大当り抽選に当選することに起因して初期化すれば良く、大当り抽選に当選すれば直ちに初期化しても良く、大当り遊技が終了したときに初期化しても良い。
第3特徴の本発明によると、開放延長抽選回数カウント手段によりカウントされる抽選回数は、大当り抽選に当選することに起因して初期化されるので、大当り遊技が終了したときには、所定回数P、所定確率P又は時短回数を初期状態にすることが可能となる。
第3特徴の本発明は、開放延長抽選手段による抽選に当選しても開放延長抽選回数カウント手段によりカウントされる抽選回数を初期化しないことも可能であり、大当り遊技に当選するまでは、開放延長状態の遊技を行った後にも、所定回数P、所定確率P又は時短回数の値を変化させることが可能となる。
第4特徴の発明は、第1特徴乃至第3特徴の発明において、
外れ抽選回数カウント手段によりカウントされる外れ抽選回数が所定回数Nに至ることに起因して外れ抽選回数を初期化し、初期状態から外れ抽選回数をカウントするカウント再開手段と、
開放延長抽選手段による抽選に当選しない場合、カウント再開手段による外れ抽選回数が所定回数Nに至ったとき、所定確率Pの値を変更する開放延長当選確率変更手段と、を備えたことを特徴とする。
カウント再開手段は、外れ抽選回数カウント手段によりカウントされる外れ抽選回数が所定回数Nに至ることに起因して外れ抽選回数を初期化し、初期状態から外れ抽選回数をカウントする手段であれば良く、外れ抽選回数カウント手段によりカウントされる外れ抽選回数が所定回数Nに至れば外れ抽選回数を初期化しても良く、所定回数Nに至った後の大当り抽選の最初の外れ抽選のときに初期化しても良い。
開放延長当選確率変更手段は、開放延長抽選手段による抽選に当選しない場合、カウント再開手段による外れ抽選回数が所定回数Nに至ったとき、所定確率Pの値を前回の値から変更する手段であれば良く、カウント再開手段による外れ抽選回数が所定回数Nに至ったとき開放延長抽選手段による抽選の所定確率Pの値を前回の値より高くしても良く、低くしても良い。
第4特徴の発明は、開放延長抽選手段による抽選を行うための外れ回数Nを一定の値に固定するが、開放延長抽選手段による抽選による当選確率を前回と今回では相違させることが可能となる。これにより、外れ抽選が一定の外れ変動回数Nに至る毎に開放延長抽選手段による抽選を行うことができる一方、開放延長抽選手段の抽選による当選確率を変化させることが可能となる。
但し、開放延長抽選手段の抽選が当選しないことが続くと、開放延長状態の遊技が行われなく遊技者の損失が大きくなることが考えられるので、開放延長抽選手段による抽選による当選確率を前回より高くすることが好適である。これを明確にしたのが、第5特徴の発明である。
第5特徴の発明は、第4特徴の発明において、
開放延長当選確率変更手段は、開放延長抽選回数カウント手段による抽選回数が多くなると所定確率Pの値を高くする、ことを特徴とする。
第5特徴の発明は、開放延長抽選回数カウント手段による抽選回数が多くなると所定確率Pの値を高くするので、開放延長抽選回数カウント手段による抽選回数が多くなると開放延長抽選手段による抽選に当選する確率が高くなり、延いては大当り遊技を行う確率が高くなる。この結果、遊技者に大きな損失を与える弊害を防止する効果が期待でき、前述の遊技者を喜ばす効果等は顕著となることが期待される。
パチンコ機50の正面図。 遊技盤1の正面図。 パチンコ機50の背面図。 パチンコ機50の電気的構成を示すブロック図。 (a)は実施例1のパチンコ機50の作動内容を示す図表、(b)は実施例1の変形例のパチンコ機50の作動内容を示す図表。 実施例1のパチンコ機50の大当り図柄と、大当りの種類と、外れ図柄と、遊技状態等の関係を示す図表。 (a)は各実施例のパチンコ機50で付与される時短状態を示す図表、(b)は変形例のパチンコ機50で付与される時短状態を示す図表。 (a)は大当り時短の開始タイミングを示すタイムチャート、(b)は外れ特定時短の開始タイミングを示すタイムチャート。 パチンコ機50の主制御装置80で実行されるメインルーチンの概要を示すフローチャート 主制御装置80で実行される普通図柄始動入賞確認処理の制御内容を示すフローチャートである。 主制御装置80で実行される普通図柄当否判定処理の制御内容を示すフローチャート1。 主制御装置80で実行される普通図柄否判定処理の制御内容を示すフローチャート2。 (a)は主制御装置80で実行される普通図柄当否判定処理の制御内容を示すフローチャート3、(b)は主制御装置80で実行される普通図柄当否判定処理の制御内容を示すフローチャート4。 主制御装置80で実行される普通図柄遊技処理の制御内容を示すフローチャート1。 (a)主制御装置80で実行される普通図柄遊技処理の制御内容を示すフローチャート2、(b)は主制御装置80で実行される普通図柄遊技処理の制御内容を示すフローチャート3。 主制御装置80が実行する特別図柄始動入賞確認処理のフローチャート。 主制御装置80が実行する特別図柄当否判定処理のフローチャート1。 主制御装置80が実行する特別図柄当否判定処理のフローチャート2。 主制御装置80が実行する特別図柄当否判定処理のフローチャート3。 主制御装置80が実行する特別図柄当否判定処理のフローチャート4。 主制御装置80が実行する特別図柄当否判定処理のフローチャート5。 (a)〜(d)は遊技状態と、特定時短付与の可否との関係を示す図表。 主制御装置80が実行する大当り遊技処理のフローチャート1。 主制御装置80が実行する大当り遊技処理のフローチャート2。 主制御装置80が実行する大当り遊技処理のフローチャート3。 演出表示の内容を示す説明図。 (a)はサブ統合制御装置83が実行する演出開始処理を示すフローチャート、(b)はサブ統合制御装置83が実行する演出停止処理を示すフローチャート。 変形例1を説明するフローチャート。 変形例2のパチンコ機50の大当り図柄と、大当りの種類と、外れ図柄と、遊技状態等の関係を示す図表。 主制御装置80が実行する外れ変動回数加算処理のフローチャート。 主制御装置80が実行する外れ変動回数時短セット処理のフローチャート。 実施例2のパチンコ機50の大当り図柄と、大当りの種類と、小当り図柄と、外れ図柄と、遊技状態等の関係を示す図表。 実施例2において主制御装置80が実行する特別図柄当否判定処理のフローチャートの特徴を示す説明図。 実施例2において主制御装置80が実行する特別図柄当否判定処理のフローチャートの特徴を示す説明図。 実施例2において主制御装置80が実行する小当り遊技処理のフローチャート。 実施例2において主制御装置80が実行する小当り遊技処理のフローチャート。 (a)は外れ特定時短の開始タイミングを示すタイムチャート、(b)は小当り特定時短の開始タイミングを示すタイムチャート。 実施例3のパチンコ機50の作動内容を示す図表。 (a)は実施例3において主制御装置80が実行する特図大当り図柄決定処理のフローチャートの特徴を示す説明図、(b)及び(c)は大当り図柄決定テーブルを説明するための図表。 実施例3において主制御装置80が実行する当否判定処理のフローチャートの特徴を示す説明図。 実施例3において主制御装置80が実行する当否判定処理のフローチャートの特徴を示す説明図。 実施例3において主制御装置80が実行する大当り遊技定処理のフローチャートの特徴を示す説明図。 実施例3において主制御装置80が実行する大当り遊技定処理のフローチャートの特徴を示す説明図。 実施例3のパチンコ機50の遊技性を説明するための説明図。 実施例3のパチンコ機50において演出表示の内容を示す説明図。
本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。尚、本発明にかかる実施の形態は、下記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
(1)実施例1
図1に示すように、遊技機の一種であるパチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて構成の各部を保持する構造である。外枠51の左側上下には、ヒンジ53が設けられており、該ヒンジ53の他方側には図3に記載する内枠70が取り付けられており、内枠70は外枠51に対して開閉可能な構成になっている。前枠52には、板ガラス61が取り外し自在に設けられており、板ガラス61の奥には図2に記載する遊技盤1が内枠70に取り付けられている。
また、前枠52は、左側上下のヒンジ(図示を省略)を支点に内枠70に対して開閉可能に構成されている。そして、外枠51に対して内枠70を閉鎖し、前枠52が内枠70に対して閉鎖した状態となると、遊技を実行可能な状態となる。また、前枠52を左側上下のヒンジ(図示を省略)を支点に内枠70に対して開放すると、遊技盤1の前面1aが開放され、パチンコホールの店員等が、当該前面1aに対して発生した不具合を解消する作業(遊技盤1における球詰まりの解消作業等)を施すことができる。なお、以下の説明において、前枠52をガラス枠と称することもある。
前枠52の上側左右には、スピーカ66が設けられており、パチンコ機50から発生する遊技音が出力され、遊技者の趣向性を向上させる。また、遊技者の趣向性を向上させるために前枠52に遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65も複数設けられている。前枠52の下方には、上皿55と下皿63が一体に形成されている。下皿63の右側には発射ハンドル64が取り付けられており、該発射ハンドル64を時計回りに回動操作することによって発射装置(図示省略)が可動して、上皿55から供給された遊技球が遊技盤1に向けて発射される。
上皿55の上部ほぼ中央には、遊技者が操作可能な演出ボタン67が備えられている。演出ボタン67は、遊技者が有効期間中に操作することで、後述する演出図柄表示装置6に表示される演出内容を変化させ、スピーカ66により出力される遊技音が変化させるものとなっている。また、演出ボタン67は、その周囲にジョグダイヤル68を備えたものとなっており、ジョグダイヤル68を回転させることにより、演出用の画像に変化を与えることが可能に構成されている。また、このパチンコ機50はいわゆるCR機であって、プリペイドカードの読み書き等を行うためのプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属しており、パチンコ機50には、貸出ボタン57、精算ボタン58及び残高表示器59を有するCR精算表示装置が備わっている。
図2は、本実施例のパチンコ機50の遊技盤1の正面図である。
この遊技盤1には、公知のガイドレール2a、2bによって囲まれた略円形の遊技領域3が、ほぼ中央部に配置されたセンターケース5を境に第1遊技領域部3Lと第2遊技領域部3Rとに分けられている。
センターケース5の左側が第1遊技領域部(以下、左打ち領域という)3L、右側が第2遊技領域部(以下、右打ち領域という)3Rとなり、遊技球の発射威力を所定力以上で図に示したA部まで到達した遊技球は誘導路101を転動し、右打ち領域3Rに至り、右打ち領域3Rを流下する。一方、遊技球の発射威力を所定未満で、A部に到達しない遊技球が左打ち領域3R(センターケース5の左側)を流下することになる。なお、遊技領域3(左打ち領域3L、右打ち領域3R)には多数の遊技釘が植設されている(図示を省略)。
センターケース5は、公知のものと同様に、ワープ入口、ワープ通路、ステージ、演出図柄表示装置6の画面6aを臨ませる窓等を備えている。センターケース5の下には、第1始動口11が配置されている。また、第1始動口11の左方には、4個の普通入賞口13が設けられている。なお、この普通入賞口13は、入球率が変化しない常時入球が可能な普通入賞口である。
センターケース5の右側の右打ち領域3Rには、普通図柄作動ゲート17が配置され、普通図柄作動ゲート17の下には第2始動口12(普通電動役物12A)が配置されている。
第2始動口(第2始動入賞装置)12は、その開閉を行うための左右一対の翼片12tを備える可変式の始動口である。この一対の翼片12tは、下端側の支点を基準に回動可能とされ、当該一対の翼片12tの上端部の間隔を狭くして、第2始動口12(普通電動役物12A)を閉鎖状態とする。
第2始動口12が閉鎖状態となると、一対の翼片12tの上端部間には、ほぼ1球の遊技球の通過を許容する間隔が形成されるが、当該上端部で構成される隙間の真上には、遊技球の通過を禁止する障害部材12aが設けられている。このため、第2始動口12が開放状態であると、右打ち領域3Rを流下した遊技球は第2始動口12に入球する可能性があるが、第2始動口12が閉鎖状態であると、第2始動口12に遊技球が入球することが不可能となっている。但し、第2始動口12の上部から障害部材12aを排除等し、第2始動口12が閉鎖状態であっても第2始動口12に遊技球が入球可能であってもよい。
また、一対の翼片12tの上端部の間隔を広げると第2始動口12(普通電動役物12A)が開放状態となる。つまり、第2始動口12が開放状態となると、一対の翼片12tが正面視で略逆ハの状態となり、当該上端部の間隔が遊技球の直径複数個分に広がり、各翼片12tの上端部と障害部材12aとの間隔が遊技球の直径を超える幅となる。しかも、一対の翼片12tの左右に対向する面が、第2始動口12の上部周辺に到達した遊技球を第2始動口12の内部に案内する案内面を構成する。このため、第2始動口12が開放状態となると、第2始動口12(一対の翼片12tの上端部)の上部周辺に流下する遊技球は第2始動口12に入球し易くなる。
また、第2始動口12の左下には大入賞口14が配置され、センターケース5の直下であって、大入賞口14の左側には第1始動口(第1始動入賞装置)11が配置されている。
第1始動口11は、植設された遊技釘(図示を省略)及び遊技領域3の略中央部に大型サイズで配置されたセンターケース5により、右打ち領域3Rを流下した遊技球が入球困難な構成となっている。これにより、第1始動口11には、専ら左打ち領域3Lを流下した遊技球が入球可能となっている。換言すると、第1始動口11には、右打ち領域3Rを流下した遊技球が入球する可能性が低くなっている。
右打ち領域3Rの下部には、複数個のLEDからなる普通図柄表示装置7、普通図柄保留数表示装置8と、7セグメント表示装置からなる第1特別図柄表示装置9、第2特別図柄表示装置10と、複数個のLEDからなる第1特別図柄保留数表示装置18、第2特別図柄保留数表示装置19とが配置されている。この位置に配置した各種表示装置の表示内容を遊技者が確実に認識することは困難となり、遊技中の遊技者は演出図柄表示装置6の表示内容に注目して遊技を行うことになる。
上記のように遊技盤1を構成することによって、左打ち領域3Lに遊技球を流下した遊技球が専ら第1始動口11に遊技球が入球(第1始動口スイッチ11a(図4参照)が遊技球を検出)することに基づいて、第1特別図柄表示装置9において第1特別図柄(以下、第1特図とも記載)が変動を開始し、所定時間後に停止する。
右打ち領域3Rに遊技球を流下させると、普通図柄作動ゲート17に遊技球が入球(普通図柄作動スイッチ17a(図4参照)が遊技球を検出)することに基づいて、普通図柄表示装置7で普通図柄(以下、普図とも記載)が変動表示を開始し、所定時間後に停止した普図の態様(当り、外れの各態様)に応じて、後述する普通電役ソレノイド12b(図4参照)を駆動させる。つまり、普通図柄表示装置7に普図の当り態様(当り図柄)が停止表示され、普通電役ソレノイド12bが駆動すると、ほぼ同期して第2始動口(普通電動役物12A)の翼片12tが開放して、第2始動口12への入球(第2始動口スイッチ12a(図4参照)の検出)が可能となるように構成されている。第2始動口12に遊技球が入球(第2特図始動スイッチ12a(図4参照)が遊技球を検出)すると、第2特別図柄表示装置10において第2特別図柄(以下、第2特図とも記載)が変動表示を開始し、所定時間後に停止する。
第1特別図柄及び第2特別図柄の変動中は、演出図柄表示装置6において各々の特別図柄(以降、特図ともいう)の変動に連動した演出態様を表示する。また、第1特別図柄と第2特別図柄は、同時に変動することはなく、第1始動口11と第2始動口12への入球順に関係なく、第2特別図柄の変動(当否判定)を優先して実施する。具体的には、第1特別図柄の保留記憶がある場合、第2特別図柄の変動が停止し、且つ、第2特別図柄保留記憶が無い状態となって、第1特別図柄保留記憶分の変動(当否判定)を開始する。この点に関しては後述する。
但し、本実施例と異なり、第1始動口11と第2始動口12への入球順に第1特別図柄と第2特別図柄を変動させたり、第1特別図柄と第2特別図柄を同時に変動させたりしてもよい。
第1特別図柄及び第2特別図柄の確定表示した態様に応じて、後述する大入賞口ソレノイド14b(図4参照)が駆動する。大入賞口ソレノイド14bが駆動すると、ほぼ同期して大入賞口14の扉部材14tが開放し、大入賞口14への遊技球の入球(カウントスイッチ14a(図4参照)が遊技球を検出)が可能となるように構成されている。
つまり、大入賞口14の下端側には扉部材(開閉部材)14tが傾動可能に支持されており、非特別遊技状態(大当り遊技や後述する小当り遊技が実行されないとき)には、大入賞口14は扉部材14tによって閉鎖された状態となり、遊技球を入球させることができない。一方、特別遊技状態(大当り遊技等)には、扉部材14tが傾動し(遊技盤1と対面する遊技者方向に傾動し)、大入賞口14が開放された状態となり、遊技球を入球させることができる。
以上のように、普通図柄作動ゲート17、第2始動口12、及び大入賞口14は、右打ち領域3R(センターケース5の右側)に配置されているため、特別遊技状態(大当り遊技状態等)及び開放延長状態に移行した場合は、発射した遊技球の全てが右打ち領域3Rに到達するように発射ハンドル64を調整(遊技球の発射威力を所定力以上に調整)することになる。一方、第1始動口11は、センターケース5の略直下に配置されていると共に、非開放延長状態(通常遊技状態)には、第2始動口12が開放状態となる頻度が低い(開放延長状態よりも遙かに低い)ため、発射した遊技球の全てが左打ち領域3Lに到達するように発射ハンドル64を調整(遊技球の発射威力を所定力未満に調整)することになる。
なお、遊技盤1の遊技領域3には多数の遊技釘(図示を省略)が植設されており、盤面最下部にはアウト口2dが設けられている。
パチンコ機50の裏面は図3に示すとおり、前述した遊技盤1脱着可能に取り付ける内枠70が前述した外枠51に収納されている。この内枠70には、上方から、球タンク71、タンクレール72及び払出装置73が設けられている。この構成により、遊技盤1上の入賞口に遊技球の入賞があれば球タンク71からタンクレール72を介して所定個数の遊技球を払出装置73により前述した上皿55に排出することができる。また、パチンコ機50の裏側には、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83、発射制御装置84、電源基板85が設けられている。なお、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83がサブ制御装置に該当する。
主制御装置80、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83は遊技盤1に設けられており、払出制御装置81、発射制御装置84、電源基板85が内枠70に設けられている。なお、図3では、発射制御装置84が描かれていないが、発射制御装置84は払出制御装置81の下に設けられている。また、球タンク71の右側には、外部接続端子78が設けられており、この外部接続端子78より、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータに送られる。なお、従来はホールコンピュータへ信号を送信するための外部接続端子78には、盤用(遊技盤側から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)と枠用(枠側(前枠52、内枠70、外枠51)から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)の2種類を用いているが、本実施例では、一つの外部接続端子78を介してホールコンピュータへ遊技状態や遊技結果を示す信号を送信している。
また、主制御装置80には、ガラス枠開放スイッチ35、内枠開放スイッチ36から検出信号が入力される。また、外枠51に対して内枠70が閉鎖状態になると内枠スイッチ36(図4を参照)がON状態となり、外枠51に対して内枠70が開放状態になると内枠スイッチ36がOFF状態となる。更に、ガラス枠開放スイッチ35を内枠70の裏面側に設けることができる。
パチンコ機50の裏側の主制御装置80には、性能表示装置48が設けられている。性能表示装置48は、遊技者が遊技中に視認不可能な位置に配置されている。性能表示装置48は、算出された前記の遊技性能を表示するものである。性能表示装置48は、4つの7セグメントLED表示器を並設した構成で、4桁の簡素な文字、数字を表示可能に構成されている。
なお、本実施例の性能表示装置48では、遊技性能の表示を行うと共に、併せて、パチンコ機50の設定変更や設定確認時における段階設定値(以下、単に「設定」、或いは、「設定値」等とも呼称する場合がある。また本実施例では、より具体的に、所謂、設定1〜設定6を示す値を指す場合もある。)の表示も行うよう構成されている。
但し、実施例1のパチンコ機50は、大当り確率を設定する機能を備えないため、性能表示装置48や、以下に示す設定キーSW47を使用しないが、設定キーSW47は以下のように配置されている。
主制御装置80は、図示のように、性能表示装置48の直下に設定キーSW47を備える。設定キーSW47は、設定キーを挿入した図示のOFF状態から、例えば時計回り方向に90度回すと、ON状態に切換え可能な周知の構成である。本実施例では、後で詳述するが、少なくとも該設定キーSW47をONすることで、設定変更状態や設定確認状態への遷移を可能とし、設定変更や、設定確認を終了する際に、OFFする構成となっている。
また、主制御装置80は、図示のように、設定キーSW47の直下にRAMクリアスイッチ46を備える。RAMクリアスイッチ46は、該RAMクリアスイッチ46を押下しつつ、電源スイッチ86をONして電源投入することで、RAMクリアを実行するためのスイッチである。
なお、本実施例のRAMクリアスイッチ46は、大当り確率を設定する機能を備えるパチンコ機50では、設定変更において、段階設定値を任意の値に変更するための操作手段としての機能も備えている。
このパチンコ機50の電気的構成は、図4のブロック図に示すとおり、主制御装置80を中心にして構成されている。また、詳細の図示は省略するが、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83のいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えている。そして、これら制御装置は何れもCPUにより、2ms周期又は4ms周期の割り込み信号に起因して、ROMに搭載しているメインルーチン及びサブルーチンからなるプログラムが開始され、各種の制御が実行される。また、主制御装置80は各種の乱数を抽出(生成)する乱数カウンタ等も備えている。
また、本実施例では発射制御装置84にはCPU、ROM、RAMは設けられていない。しかし、これに限るわけではなく、発射制御装置84にCPU、ROM、RAM等を設けてもよい。
主制御装置80には、第1始動口11に入球した遊技球を検出する第1始動口スイッチ11a、第2始動口12に入球した遊技球を検出する第2始動口スイッチ12a、普通図柄を作動させる普通図柄作動ゲート17に進入した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ17a、大入賞口14に入球した遊技球を計数するためのカウントスイッチ14a、一般入賞口13に入球した遊技球を検出する一般入賞口スイッチ13a等の検出信号が入力される。
主制御装置80は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成して払出制御装置81及びサブ統合制御装置83に出力する。
また、主制御装置80は、図柄表示装置中継端子板90を介して接続されている第1特別図柄表示装置9及び第2特別図柄表示装置10の表示、第1特別図柄保留数表示装置18、第2特別図柄保留数表示装置19、普通図柄表示装置7、普通図柄保留表示装置8の点灯を制御する。
更に、主制御装置80は、大入賞口ソレノイド14bを制御することで大入賞口14の開閉を制御し、普通電動役物ソレノイド12bを制御することで普通電動役物(第2始動口12)の開閉を制御する。
主制御装置80からの出力信号は試験信号端子にも出力される他、図柄変動や大当り(特別遊技ともいう)等の管理用の信号が外部接続端子78に出力されてホールメインコンピュータ87に送られる。主制御装置80と払出制御装置81とは双方向通信が可能である。
払出制御装置81は、主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータ20を稼働させて賞球を払い出させる。本実施例においては、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出スイッチ21の検出信号は払出制御装置81に入力され、払出制御装置81で賞球の計数が行われる構成を用いる。この他にも主制御装置80と払出制御装置81に払出スイッチ21の検出信号が入力され、主制御装置80と払出制御装置81の双方で賞球の計数を行う構成を用いることも考えられる。
なお、払出制御装置81は、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23からの信号が入力され、満杯スイッチ22により下皿63が満タンであることを示す信号が入力された場合及び球切れスイッチ23により球タンクに遊技球が少ないあるいは無いことを示す信号が入力されると払出モータ20を停止させ、賞球の払出動作を停止させる。なお、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23も、その状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置81は、その信号が出力されなくなることに起因して払出モータ20の駆動を再開させる。
また、払出制御装置81はCRユニット端子板24を介してプリペイドカードユニット(CRユニット56)と交信することで払出モータ20を作動させ、貸し球を排出する。払出された貸し球は払出スイッチ21に検出され、検出信号は払出制御装置81に入力される。なお、CRユニット端子板24は精算表示装置25とも双方向通信可能に接続されており、精算表示装置25には、遊技球の貸出しを要求するための球貸ボタン、精算を要求するための返却ボタン、残高表示器が接続されている。
また、払出制御装置81は、外部接続端子78を介して賞球に関する情報、枠(内枠、前枠)の開閉状態を示す情報などをホールコンピュータ87に送信するほか、発射制御装置84に対して発射停止信号を送信する。
なお、本実施例では遊技球を払い出す構成であるが、入賞等に応じて発生した遊技球を払い出さずに記憶する封入式の構成にしても良い。
発射制御装置84は発射モータ30を制御して、遊技球を遊技領域3に遊技球を発射させる。なお、発射制御装置84には払出制御装置81以外に発射ハンドル64からの回動量信号、タッチスイッチ28からのタッチ信号、発射停止スイッチ29から発射停止信号が入力される。
回動量信号は、遊技者が発射ハンドル64を操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドル64を触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止スイッチ29を押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置84に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドル64を触っていても遊技球は発射できないようになっている。
パチンコ機50は、RAMクリアスイッチ(SW)46(図例では主制御装置80に配置されている)を押した状態で電源を投入すると、RAMの領域のうちの一部を除いた領域がクリアとなると共に、RAMの初期設定が行われることになる。
なお、大当り確率を設定する機能を有するパチンコ機50では、段階設定値(所謂、設定1〜設定6を示す値)に関しても、RAMクリアによって消去されないよう構成されている。具体的には、RAMクリア処理は、RAMクリアによって消去されるRAM領域の内、段階設定値に関する領域は消去の対象としないよう構成されている。
前述のように、パチンコ機50は、主制御装置80に、RAMに記憶された情報を消去するためにRAMクリアSW46が設けられている。RAMクリアSW46は払出制御装置81や電源基板85に設ける構成としてもよい。また、性能表示装置48は主制御装置80に設けられ、主制御装置80によって制御される。また、本実施例では、主制御装置80に、上述したように設定変更や設定確認の際に用いる、設定キーSW47を備える。
サブ統合制御装置83はサブ制御装置に該当し、主制御装置80から送信されてくるデータ及びコマンドを受信し、それらを演出表示制御用、音制御用及びランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンド等は演出図柄制御装置82に送信し、音制御用及びランプ制御用は自身に含まれている各制御部位(音声制御装置及びランプ制御装置としての機能部)に分配する。
そして、音声制御装置としての機能部(図4において音声制御部83aと表記)は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによってスピーカ66からの音声出力を制御、つまり、音量の制御や、音声の種類(例えば、報知音の種類等、設定示唆音の制御)等を行う。また、ランプ制御装置としての機能部(図4においてランプ制御部83bと表記)は、ランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって各種LED、ランプ26を制御する。
また、サブ統合制御装置83には、演出ボタン67、ジョグダイヤル68が接続されており、遊技者が演出ユニット67、68を操作した際には、その操作信号がサブ統合制御装置83に入力される。なお、ジョグダイヤル68を演出図柄制御装置82に接続する構成にしてもよい。
サブ統合制御装置83と演出図柄制御装置82とは双方向通信が可能である。
演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置80から送信されてきたものとサブ統合制御装置83が生成したものとがある)に基づいて演出図柄表示装置6を制御して、演出図柄等の演出画像を演出図柄表示装置6の画面6aに表示させる。
なお、本実施例では、サブ統合制御装置83及び演出図柄制御装置82は別々の装置に分かれているが、1つの装置にまとめる構成にしてもよい。
なお、電源基板85(図3を参照)は、外部のAC電源から供給される電力により直流電圧を生成する直流電源として構成されており、該電源基板85に設けられた電源スイッチの操作によってパチンコ機1を構成する各部位に電力を供給する。この電源基板85は、コンデンサなどから構成されるバックアップ電源を備えており、AC電源から電力供給中に該バックアップ電源に電力を蓄える。これにより、停電時には、主制御装置80等(例えば、主制御装置80のRAM等)に電力供給し、AC電源からの電力供給が停止後も、一定期間にわたって主制御装置80のRAM内のデータが保持される。尚、バックアップ電源は、主制御装置80に設けても良いし、電源基板以外の他の装置に設けて良い。この場合には、電源基板は、AC電源から電力供給されている状態で、バックアップ電源を備えた装置へ供給信号を出力し、電力供給が停止した状態で、バックアップ電源を備えた装置へ停電信号を出力する。
次に、図5(a)及び図6を用いて、本実施例のパチンコ機50の基本的仕様について説明する。
本実施例のパチンコ機50は、所謂「時短機」であり、特別図柄の当否判定で大当りと判定する確率を通常よりも高確率とする高確率状態を備えていない。つまり、特別図柄の当否判定で大当りと判定する確率が変動することはなく、常時、通常の確率で行う。
パチンコ機50は、第1始動口11への入球に起因して第1特別図柄の当否判定(以下、第1当否判定という)が実行される。また、第2始動口12への入球に起因して第2特別図柄の当否判定(以下、第2当否判定という)が実行される。
第1当否判定が実行されると、第1特別図柄の停止図柄(大当り図柄若しくは外れ図柄)と、変動パターン(第1特別図柄が変動表示する時間を特定する変動パターン)が乱数抽選で決定され、決定された変動時間に基づいて第1特別図柄表示装置9及び演出図柄表示装置6の図柄変動を開始する。その後、第1特別図柄の変動時間を経過して、第1特別図柄表示装置9で第1特別図柄の停止図柄(確定図柄)が表示され、演出図柄表示装置6に第1特別図柄に対応する演出図柄が停止表示(確定表示)され、第1当否判定の結果を報知される。
また、第2当否判定が実行されると、第2特別図柄の停止図柄(大当り図柄若しくは外れ図柄)と、変動パターン(第2特別図柄が変動表示する時間を特定する変動パターン)が乱数抽選で決定され、決定された変動時間に基づいて第2特別図柄表示装置10及び演出図柄表示装置6の図柄変動を開始する。その後、第2特別図柄の変動時間を経過して、第2特別図柄表示装置10で第2特別図柄の停止図柄(確定図柄)が表示され、演出図柄表示装置6に第2特別図柄に対応する演出図柄が停止表示(確定表示)され、第2当否判定の結果を報知される。
第1特別図柄の当否判定(第1当否判定)又は第2特別図柄の当否判定(第2当否判定)の結果が大当りとなると、所定時間に亘り、特別図柄の変動表示を行った後、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)が大当り図柄(特図1_大当り図柄1、特図1_大当り図柄2、特図2_大当り図柄1若しくは特図2_大当り図柄2)で確定表示される。これにより、条件装置が作動することによって役物連続作動装置が作動して大入賞口14が所定の態様で開放される大当り遊技が実行される。
本実施例のパチンコ機50では、第1当否判定の結果が大当りとなる場合、図5(a)及び図6に示すように、停止図柄(確定表示される大当り図柄)が、「特図1_大当り図柄1(4R通常大当り図柄)」とされる場合を「80%」の割合で生じ、「特図1_大当り図柄2(6R通常大当り図柄)」とされる場合を「20%」の割合で生ずる。
また、第2当否判定の結果が大当りとなる場合、「特図2_大当り図柄1(6R通常大当り図柄)」とされる場合を「20%」の割合で生じ、「特図2_大当り図柄2(10R通常大当り図柄)」とされる場合を「80%」の割合で生ずる。
そして、図8(a)に示すように、何れの大当り図柄(全て通常大当り図柄)が停止表示(確定表示)されても通常大当りを発生し、大当り遊技を実行した後、パチンコ機50の遊技状態が、通常確率状態且つ開放延長状態(以下、「時短状態」と記載することがある)に移行する。
この通常確率・開放延長状態(第1開放延長状態)は、大当り遊技後、特別図柄に関する当否判定(第1当否判定若しくは第2当否判定)の実行回数が100回になるか、当該当否判定(第1当否判定若しくは第2当否判定)の結果が大当りになるまで継続する。
そして、通常確率・開放延長状態(第1開放延長状態)を終了すると、遊技状態は通常確率且つ非開放延長状態(以下、通常確率・非開放延長状態という)になる。
また、開放延長状態(第1開放延長状態)は、普通電動役物(第2始動口12)の開放時間を延長する(開放延長機能)とともに、特別図柄及び普通図柄の平均変動時間を短くする時短機能が作動される状態であり、非開放延長状態(非時短状態)とは開放延長機能及び時短機能が作動していない状態である。
本実施例のパチンコ機50では、第1当否判定の結果が外れとなる場合、図5(a)及び図6に示すように、外れ図柄として「特図1_外れ図柄1」若しくは「特図1_外れ図柄2」が確定表示される。また、第1当否判定の結果が外れとなる場合、外れ図柄が「特図1_外れ図柄1」に設定される確率(乱数抽選で選択される確率)が「197/198」であり、「特図1_外れ図柄2」に設定される確率(乱数抽選で選択される確率)が「1/198」である。ここで、「特図1_外れ図柄1」は非特定外れ図柄の具体例を構成し、「特図1_外れ図柄2」は特定外れ図柄の具体例を構成する。
また、第2当否判定の結果が外れとなる場合、図5(a)及び図6に示すように、外れ図柄として「特図2_外れ図柄1」が確定表示される。なお、第2当否判定の結果が外れとなる場合、外れ図柄が「特図2_外れ図柄1」に設定される確率は「100%」であり、この「特図2_外れ図柄1」は非特定外れ図柄の具体例を構成する。
このように、本実施例では、第1特別図柄の外れ図柄の中に特定外れ図柄(特定の外れ図柄)を備えるが、第2特別図柄の外れ図柄の中に特定外れ図柄を備えない。但し、第2特別図柄の外れ図柄の中に特定外れ図柄を備えてもよい。この点に関しては後述する。
特定外れ図柄(特図1_外れ図柄2)が停止表示(確定表示)されると、図8(b)に示すように、大当り遊技を実行することなく(大当り遊技を介することなく)、パチンコ機50の遊技状態が、通常確率状態且つ開放延長状態(時短状態)に移行する。この通常確率・開放延長状態(第2開放延長状態)は、当該状態(第2開放延長状態)に移行後、特別図柄に関する当否判定(第1当否判定若しくは第2当否判定)の実行回数が50回になるか、当該当否判定(第1当否判定若しくは第2当否判定)の結果が大当りになるまで継続する。
そして、通常確率・開放延長状態(第2開放延長状態)を終了すると、遊技状態は通常確率且つ非開放延長状態(通常確率・非開放延長状態、つまり、通常遊技状態)になる。
この開放延長状態(第2開放延長状態)も、第1開放延長状態と同様に、普通電動役物(第2始動口12)の開放時間を延長する(開放延長機能)とともに、特別図柄及び普通図柄の平均変動時間を短くする時短機能が作動される状態である。
以下、大当り図柄が停止表示(確定表示)され、大当り遊技を実行した後に移行する時短状態(第1開放延長状態)を「大当り時短」と称し、特定外れ図柄(特図1_外れ図柄2)が停止表示(確定表示)され、大当り遊技を実行することなく移行する時短状態(第2開放延長状態)を「外れ特定時短」と称し、両者を区別することがある。
また、図示を省略するが、第1始動口11及び第2始動口12への入球による賞球数は3個、その他入賞口13への入球による賞球数は10個となっている。このため、開放延長状態(第1開放延長状態、第2開放延長状態)にあるときには、右打ち領域3Rに向けて遊技球を発射すると、第2始動口12に入球が高頻度に入賞し、第2始動口12への入球に基づいて頻繁に賞球「3個」を獲得することで、所謂「球減り」を抑制することができる。
また、大入賞口14への入球による賞球数は10個となっている。更に、大入賞口14への規定入賞数は10個、普通電動役物(第2始動口12)への規定入賞数は9個となっている。
次に、図6を用いて、特別図柄に関する当否判定(第1当否判定、第2当否判定)の結果が大当りとなる場合に実行される大当り遊技の内容と、大当り遊技を実行した後に移行する遊技状態について説明する。
図6に示すように、第1当否判定の結果が大当りとなり、「特図1_大当り図柄1(4R通常大当り図柄)」が確定表示されると、4R通常大当りが発生し、「4R大当り遊技」を実行する。また、第1当否判定の結果が大当りとなり、「特図1_大当り図柄2(6R通常大当り図柄)」が確定表示されると、6R通常大当りが発生し、「6R大当り遊技」を実行する。
第2当否判定の結果が大当りとなり、「特図2_大当り図柄1(6R通常大当り図柄)」が確定表示されると、6R通常大当りが発生し、「6R大当り遊技」を実行する。また、第2当否判定の結果が大当りとなり、「特図2_大当り図柄2(10R通常大当り図柄)」が確定表示されると、10R通常大当りが発生し、「10R大当り遊技」を実行する。
ここで、「4R大当り遊技」では大入賞口14を開放するラウンド遊技(1ラウンド最大30秒の開放又は10カウント)を所定のインターバルを間に挟んで4回行い、「6R大当り遊技」では同様なラウンド遊技を同様なインターバルを間に挟んで6回行う。更に、「10R大当り遊技」では同様なラウンド遊技を同様なインターバルを間に挟んで10回行う。
そして、通常、賞球量は、ラウンド遊技の回数に比例して多くなるため、本実施例のパチンコ機50では、第2当否判定の結果が大当りとなる場合の方が、第1当否判定の結果が大当りとなる場合よりも、多量の賞球を獲得できる可能性が高くなっている。
このように、本パチンコ機50では、遊技価値として賞球量の点で、第2当否判定の結果が大当りとなる場合の方が、第1当否判定の結果が大当りとなる場合よりも高くなっている。
但し、本発明では、第2当否判定の結果が大当りとなる場合と第1当否判定の結果が大当りとなる場合に遊技価値の差異を設ける手法は、大当り遊技実行時の賞球量の多少に限定されない。例えば、図5(b)に示すように、第2当否判定の結果が大当りとなる場合の方が第1当否判定の結果が大当りとなる場合よりも、大当り遊技後に付与される特典を多くしてもよい。より具体的には、第2当否判定の結果が大当りとなる場合の方が第1当否判定の結果が大当りとなる場合よりも、大当り遊技後に移行する開放延長状態(時短状態)の期間や、高確率状態の期間を長くしてもよい。
ここで、図5(b)の変形例では、第1当否判定の結果が大当りとなる場合に大当り遊技後に実行する「特別図柄に関する当否判定(第1当否判定、第2当否判定)」の回数が60回になるか、大当りを生ずるまで開放延長状態(時短状態)を実行し、第2当否判定の結果が大当りとなる場合に大当り遊技後に実行する「特別図柄に関する当否判定(第1当否判定、第2当否判定)」の回数が100回になるか、大当りを生ずるまで開放延長状態(時短状態)を実行する場合を例示している。但し、本発明においては第2当否判定の結果が大当りとなる場合の方が第1当否判定の結果が大当りとなる場合よりも、大当り遊技時の賞球量と、大当り遊技実行後の特典の双方が多くされてもよい。
以上のように、本パチンコ機50では、右打ち領域3Rに第2始動口11等が配置され、第2始動口11の入賞頻度が開放延長状態(大当り時短、外れ特定時短)で向上するため、開放延長状態(大当り時短、外れ特定時短)では右打ち領域3Rへの遊技球の発射を誘発する構成となっている。
本パチンコ機50では、以下のように遊技が進行する。
まず、パチンコ機50の主制御装置80が実行するメインルーチンについて、図9に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、このメインルーチンは、約2ms毎のハード割り込みにより定期的に実行される。本実施例では、S10〜S65までの1回だけ実行される処理を「本処理」と称し、この本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返し実行されるS70の処理を「残余処理」と称する。「本処理」は上記割り込みにより定期的に実行されることになる。
マイコンによるハード割り込みが実行されると、まず正常割り込みであるか否かが判断される(S10)。この判断処理は、メモリとしてのRAMの所定領域の値が所定値であるか否かを判断することにより行われ、マイコンにより実行される処理が本処理に移行したとき、通常の処理を実行して良いのか否かを判断するためのものである。正常割り込みでない場合としては、電源投入時又はノイズ等によるマイコンの暴走等が考えられるが、マイコンの暴走は近年の技術の向上によりほとんど無いものと考えて良いので、たいていが電源投入時である。電源投入時にはRAMの所定領域の値が所定値と異なる値となっている。
正常割り込みでないと判断されると(S10:no)、初期設定(例えば前記メモリの所定領域への所定値を書き込み、特別図柄及び普通図柄を初期図柄とする等のメモリの作業領域への各初期値の書き込み等)が為され(S15)、残余処理(S70)に移行する。
正常割り込みとの肯定判断がなされると(S10:yes)、初期値乱数更新処理が実行される(S20)。この処理は、初期値乱数の値についてこの処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であり、この処理実行前の初期値乱数の値に+1するが、この処理を実行する前の乱数値が最大値である「3966」のときには次回の処理で初めの値である「0」に戻り、「0」〜「3966」までの3967個の整数を繰り返し昇順に作成する。
S20に続く大当り決定用乱数更新処理(S25)は、初期値乱数更新処理と同様に処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であり、最大値である「3966」のときは次回の処理で初めの値である「0」に戻り、「0」〜「3966」までの3967個の整数を繰り返し昇順に作成する。なお、大当り決定用乱数の最初の値は、初期値乱数設定処理で設定された値となる。この値が250であったとすると、大当り決定用乱数は「250」「251」「252」・・・「3966」「0」「1」・・・と更新されていく。
なお、大当り決定用乱数が1巡(3967回、更新されること)すると、そのときの前記初期値乱数の値を大当り決定用乱数の初期値にし、大当り決定用乱数は、その初期値から+1するインクリメント処理を行う。そして、再び大当り決定用乱数が1巡すると、その時の初期値乱数の値を大当り決定用乱数の初期値にする動作を行なう。つまり、この一連の動作を繰り返し続けることになる。前述の例では大当り決定用乱数が「249」になると1巡であるから、「249」の次は前記初期値乱数の値となる。仮に初期値乱数の値が「87」だったとすると、「249」「87」「88」・・・「3966」「0」「1」・・・「86」と変化していき、「86」の次は新たな前記初期値乱数の値となる。
大当り図柄決定用乱数更新処理(S30)は「0」〜「99」の100個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
S30に続く当り決定用乱数更新処理(S35)は、「0」〜「996」の997個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
なお、当り決定用乱数更新処理は普通図柄の抽選に使用し、その他の初期値乱数、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数は特別図柄の抽選に使用する。
S35に続くリーチ判定用乱数更新処理(S40)は、「0」〜「228」の229個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。なお、通常確率状態時で変動時間短縮機能未作動時にリーチとなる値の数は21で、値は「0」〜「20」であり、通常確率状態時で変動時間短縮機能作動時にリーチとなる値の数は5で、値は「0」〜「4」であり、高確率状態時にリーチとなる値の数は6で、値は「0」〜「5」である。
S40に続く変動パターン決定用乱数更新処理(S45)は、「0」〜「1020」の1021個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
続く入賞確認処理(S50)では、第1始動口11、第2始動口12への入賞、大入賞口14、一般入賞口13への入賞及び普通図柄作動ゲート17への入球の確認、及びパチンコ機50に設けられ主制御装置80に接続された各スイッチ類の入力処理が実行される。
各始動口及び作動口への入賞(入球)確認処理(始動入賞処理)等については、後述する。
なお、本実施例では、遊技球が第1始動口11、第2始動口12に入賞すると大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、変動パターン決定用乱数、リーチ判定用乱数など複数の乱数を取得されるのだが、保留記憶できる数を第1始動口11と第2始動口12でそれぞれ4個までとしており、保留記憶が満タンである4個のときに遊技球が第1始動口11又は第2始動口12に入賞しても賞球(3個)が払出されるだけで、前記複数の乱数は保留記憶されない構成になっている。
続いて、大当りか否かを判定する条件成立判定手段としての当否判定処理(S55)を行う。この当否判定処理(S55)が終了すると、続いて画像出力処理等の各出力処理(S60)が実行される。
各出力処理(S60)では、遊技の進行に応じて主制御装置80は演出図柄制御装置82、払出制御装置81発射制御装置84、サブ統合制御装置83、大入賞口ソレノイド14b、等に対して各々出力処理を実行する。即ち、入賞確認処理(S50)により遊技盤1上の各入賞口に遊技球の入賞があることが検知されたときには賞球としての遊技球を払い出すべく払出制御装置81に賞球データを出力する処理を、遊技状態に対応したサウンドデータをサブ統合制御装置83に出力する処理を、パチンコ機50に異常があるときにはエラー中であることを報知すべく演出図柄制御装置82にエラー信号を出力する処理を各々実行する。
続く不正監視処理(S65)は、普通入賞口13に対する不正が行われていないか監視する処理であり、所定時間内における入賞口への遊技球の入球が予め決定された規定数よりも多いか否かを判断して、多かった場合には不正と判断され、その旨を報知する処理である。つまり、不正判断手段は、主制御装置80に設けている。
本処理に続く前述の残余処理は、初期値乱数更新処理(S70)から構成されるが、前述したS20と全く同じ処理である。この処理は無限ループを形成し、次の割り込みが実行されるまで時間の許される限り繰り返し実行される。前述したS10〜S65までの本処理を実行するのに必要とされる時間は、大当り処理を実行するか否か、特別図柄の表示態様の相違等により割り込み毎に異なる。この結果、残余処理を実行する回数も割り込み毎に異なり、図9に示された割り込み処理が1回実行されることにより初期値乱数に更新される値も一律ではなくなる。これにより、初期値乱数が大当り決定用乱数と同期する可能性は極めて小さくなる。大当り決定用乱数が1巡したときの、初期値乱数の値(0〜3966の3967通り)が、同程度に発生するとすれば、同期する確率はわずか1/3967である。また、前述した当り決定用乱数更新処理(S35)も残余処理内において実行するよう構成しても良い。
次に、図10を用いて、普通図柄に関する始動入賞確認処理(以下、普通図柄始動入賞確認処理ということがある)について説明する。この普通図柄始動入賞確認処理は、図9のメインルーチンの入賞確認処理(S50)のサブルーチンの1つである。
図10に示す普通図柄に関する始動入賞確認処理(普通図柄始動入賞確認処理)は、普通図柄作動ゲート17への入球があるか否かを判定し(S100)、入球があれば(S100:yes)、普通図柄の保留記憶が満杯であるか否かを判定する(S102)。否定判定の場合には(S102:no)、S104の処理で普通図柄の当り決定用乱数、当り図柄決定用乱数(普図決定用乱数)などの各種乱数を抽出し、抽出された各種乱数が保留記憶として主制御装置80のメモリ(内蔵RAMに設けられた普図用の保留記憶処理であって、図10では図示を省略)に記憶される(最大4つ)。そして、普通図柄保留数表示装置8の表示制御、演出図柄表示装置82やサブ統合制御装置83への普通図柄保留数コマンド送信処理を行い(S106)、本処理を終了(リターン)する。
また、S100の処理で普通図柄作動ゲート17への遊技球の入球がなかったと判定される場合(S100:no)及び普通図柄の保留記憶が満杯であった場合には(S102:yes)の場合には、そのままリターンとなる。
次に、図11〜13を用いて、普通図柄に関する当否判定処理(以下、普通図柄当否判定処理ということがある)について説明する。この普通図柄当否判定処理は、図9のメインルーチンの当否判定処理(S55)のサブルーチンの1つである。
普通図柄当否判定処理(普図当否判定処理)では、先ず、第2始動口12を開放させるための普通電動役物が作動中であるか否かを判定する(S110)。普通電動役物が作動中である場合には(S110:yes)、そのまま普通図柄遊技処理へ移行する。また、普通電動役物が作動していない場合には(S110:no)、普通図柄が変動中であるか否かを判定する(S112)。変動中でなければ(S112:no)、確定図柄が表示されているかを判定する(S114)。
確定図柄が表示中でなければ(S114:no)、普通図柄の保留記憶があるか否かを判定し(S116)、普通図柄の保留記憶があれば(S116:yes)、普通図柄の保留記憶数をデクリメントし(S118)、S120に移行する。なお、普通図柄の保留記憶がなければ(S116:no)、そのまま普通図柄遊技処理に移行する。
S120では保留記憶の中で最も古いものを読み込んで(その保留記憶は消去して)、時短フラグがセットされている(すなわち1)か否かを判定する。このS120で肯定判断であれば(S120:yes)、読み込んだ普通図柄の当り決定用乱数を時短テーブルに記録されている当り値と照合し(S122)、図12のS130に移行する。否定判断された場合(S120:no)は、S124にて当り決定用乱数を通常テーブルに記録されている当り値と照合し、図12のS130へと移行する。
ここで、本実施例では遊技状態が、特別図柄に関する大当り確率が通常確率(時短フラグが「0」)であると普通図柄の当り確率は「1/6」とされ、時短状態(時短フラグが「1」)であると、普通図柄の当り確率は「5/6」とされている。ここで、時短フラグが1であると、通常、普通図柄確率変動機能が作動する遊技状態となる。
図12のS130では普通図柄の当りか否かを判定し、当りであれば(S130:yes)、当り図柄決定用乱数に基づいて当り図柄を決定し(S132)、変動パターンを決定する(S134)。その後、普通図柄当り設定処理を実行し(S136)、S140に移行する。一方、普通図柄が当りでなければ(S130:no)、外れの変動パターンを決定し(S138)、S140に移行する。
なお、本実施例のパチンコ機50では普通図柄の変動時間(S134若しくはS138で決定される変動パターンが特定する変動時間)は、普通図柄当否判定の結果が当りであるか、外れであるに関係なく、しかも、当り図柄に関係なく、パチンコ機50の遊技状態が通常遊技状態(非開放延長状態)であれば常に5.0秒であり、パチンコ機50の遊技状態が開放延長状態であれば常に1.0秒である。
その後、S140に移行し、普通図柄表示装置7の変動開始、およびサブ統合制御装置83へ普通図柄変動開始コマンドを送信し(S140)、普通図柄遊技処理に移行する。本実施例の普通図柄当り設定処理(S136)では、非開放延長状態中に、S130で肯定判定される場合には、普通電動役物を0.3秒で1回の開放パターンを設定する。また、開放延長状態中にS130で肯定判定される場合には、普通電動役物を2秒で1回の開放パターンを設定する。
図11のS112において、普通図柄が変動中の場合には(S112:yes)、図13(a)に示すS146に移行する。S146では、普通図柄の変動時間を経過したか否かを判定する。肯定判定の場合には(S146:yes)、対応した普通図柄の確定図柄表示処理を行い(S148)、普通図柄遊技処理に移行する。確定図柄表示処理では、確定図柄を表示する旨のコマンド(図柄確定コマンド)をサブ統合制御装置83に出力するとともに、普通図柄表示装置7にコマンドを出力して確定図柄にて停止させる。なお、図柄変動時間を経過していない場合には(S146:no)、そのまま普通図柄遊技処理へと移行する。
図11のS114において、確定図柄表示中の場合には(S114:yes)、図13(b)に示すS150に移行する。S150で確定図柄表示時間が終了したか否かを判定する。確定図柄表示時間が終了した場合には(S150:yes)、確定図柄の表示を終了し(S152)、普通図柄の当りの組合せであるか否かを判定する(S154)。普通図柄の組合せが当りである場合には(S154:yes)、普通図柄当り開始演出処理を行い(S156)、普通図柄遊技処理へと移行する。確定図柄表示時間を終了していない場合(S150:no)、普通図柄の組合せがハズレである場合は(S154:no)、そのまま普通図柄遊技処理へと移行する。
図14〜図15を用いて、第2始動口12を開放することで行われる普通図柄遊技処理について説明する。なお、普通図柄遊技処理は、普通図柄当否判定処理の実行後に実行される処理である。
図14に示すように、普通図柄遊技処理が開始されると、先ず、普通電動役物が作動中であるか否かを判定する(S160)。普通電動役物が作動中の場合には(S160:yes)、普通電動役物が開放中か判定する(S162)。一方、普通電動役物が作動中ではない場合には(S160:no)、そのまま本処理が終了(リターン)となる。
普通電動役物が開放中でなければ(S162:no)、普通図柄当り終了演出中か判定し(S164)、普通図柄当り終了演出中でなければ(S164:no)、普通図柄当り開始演出時間が経過したか確認し(S166)、普通図柄当り開始演出時間が経過していれば(S166:yes)、普通電動役物開放処理(S168)へ移行し、終了となる。
本実施例の普通電動役物開放処理(S168)は、上述したS136で設定した普通電動役物の開放パターンに基づいて普通電動役物(第2始動口12)を開放する(閉鎖状態から開放状態とする)。
図14のS162の処理で普通電動役物が開放中であれば(S162:yes)、図15(a)のS170に移行する。そして、普通電動役物(第2始動口12)に9個(規定数)の入球があったか否かの判定する(S170)。規定数に達した場合には(S170:yes)、普通電動役物閉鎖処理(S174)を行い、普通図柄当り終了演出処理を実行して(S176)、終了となる。一方、普通電動役物(第2始動口12)に9個(規定数)の入球がない場合には(S170:no)、普通電動役物の開放時間が終了となったか否かを判定する(S172)。肯定判定の場合には(S172:yes)、S174に移行する。なお、否定判定の場合には(S172:no)、そのまま終了となる。
図14のS164の処理で普通図柄当り終了演出中であれば(S164:yes)、図15(b)に示すS180に移行し、普通図柄当り終了演出時間が経過したか否か確認する(S180)。普通図柄当り終了演出時間が経過していれば(S180:yes)、普通図柄当り終了コマンド送信処理(S182)を実行し、この処理でサブ統合制御装置83に普通図柄当り終了コマンドを送信し、普通図柄遊技を終了する。なお、普通図柄当り終了演出時間が経過していない場合には(S180:no)、そのまま普通図柄遊技処理を終了する。
次に、図16を用いて、特別図柄に関する入賞確認処理(以下、特別図柄入賞確認処理ということがある)について説明する。この特別図柄入賞確認処理は、図9のメインルーチンの入賞確認処理(S50)のサブルーチンの1つである。
特別図柄入賞確認処理が起動すると、主制御装置80は、第1始動口スイッチ11aの検出信号に基づいて、第1始動口11に遊技球が入球したか否かを判断する(S200)。肯定判断なら(S200:yes)、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を該当の各カウンタから読み込んで、第1保留記憶が満杯(本実施例では4個)か否かを判断する(S202)。また、第1始動口11に遊技球が入球したと判断された場合には(S200:yes)、主制御装置80から払出制御装置81に対して賞球(3個)の払い出しを指示する信号を出力する構成となっている。
第1保留記憶が満杯でなければ(S202:no)、上記の各乱数を第1保留記憶として記憶領域に記憶するとともに、第1特別図柄保留数表示装置18の点灯数を1増加させ、第1保留記憶の数を示すカウンタに「1」を加算し、第1特別図柄保留数表示装置18の点灯数を増やす(S204)。そして、加算した第1保留記憶の数に該当する保留数コマンド(第1保留数コマンド)を生成し、サブ統合装置83に送信し(S206)、S210へ移行する。
一方、4個の第1保留記憶があれば(S202:yes)保留記憶せず、第1保留記憶の数を示すカウンタや第1特別図柄保留数表示装置18の点灯数を増やすこともなくS210へ移行する。
第1始動口11に遊技球が入球していないと判定された場合(S200:no)もS210に進み、第2始動口スイッチ12aの検出信号に基づいて、第2始動口12に遊技球が入球したか否かを判断する。肯定判断(S210:yes)なら、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を該当の各カウンタから読み込んで、第2保留記憶が満杯(本実施例では4個)か否かを判断する(S212)。また、第2始動口12に遊技球が入球したと判断された場合には(S210:yes)、主制御装置80から払出制御装置81に対して賞球(3個)の払い出しを指示する信号を出力する構成となっている。
第2保留記憶が満杯でなければ(S212:no)、上記の各乱数を第2保留記憶として記憶し、第2保留記憶の数を示すカウンタに「1」を加算し、第2保留記憶の数を示すカウンタに「1」を加算し、第2特別図柄保留数表示装置19の点灯数を増やす(S214)。そして、加算した第2保留記憶の数に該当する保留数コマンド(第2保留数コマンド)を生成し、サブ統合装置83に送信し(S216)、本処理を終了する。
一方、S212において4個の第2保留記憶があれば(S212:yes)、第2保留を記憶せず、第2保留記憶の数や第2特別図柄保留数表示装置19の点灯数も増やさずに本処理を終了(リターン)する。また、第2始動口12に遊技球が入球していない場合(S210:no)も、本処理を終了する。
また、S200において行われる判定処理、S210において行われる判定処理よりも前に主制御装置80から払出制御装置81に対して賞球(3個)の払い出しを指示する信号を出力するため、第1保留記憶、第2保留記憶が満杯であっても賞球が払い出されることになる。
更に、サブ統合制御装置83は第1保留数コマンド、若しくは、第2保留数コマンド(第2保留記憶数指示コマンド)を受信すると、受信したコマンドが示す保留記憶数に応じて演出図柄表示装置6上で表示する各保留記憶数を変化させる指示信号を演出図柄制御装置82に送信する。
次に、図17〜21を用いて、特別図柄に関する当否判定処理(以下、特別図柄当否判定処理ということがある)について説明する。この特図当否判定処理は、図9に示すメインルーチンの当否判定処理(S55)のサブルーチンの1つである。
特別図柄当否判定処理を起動すると、主制御装置80は、特別電動役物が作動中か否かを大当りフラグに基づいて判断する(S320)。特別電動役物が作動中である場合には(S320:yes)、大当り遊技処理へ移行する。また、S320の判定が否定判定であり(S320:no)、特別図柄が変動中でなく(S322:no)、確定図柄の表示中でもなければ(S324:no)、図18のS330に移行し、第2保留記憶(上記、図16のS214による保留記憶)があるか否かを判定する(S330)。
この保留記憶があれば(S330:yes)、第2保留記憶数をデクリメントし(S332)、S338に進む。
一方、第2保留記憶がなければ(S330:no)、第1保留記憶(上記、図16のS204による保留記憶)があるか否かを判断する(S334)。そして、第1保留記憶があれば(S334:yes)、第1保留記憶数をデクリメントし(S336)、S338に進む。
また、第1保留記憶がなければ(S334:no)、待機コマンドをサブ統合制御装置83に送信した後(S337)、大当り遊技処理へ移行する。この待機コマンドは、特別図柄が変動しておらずパチンコ機50が「待機状態(所謂「客待ちの状態)」であることを示すコマンドである。
また、本パチンコ機50では、このように、第1保留記憶及び第2保留記憶が何れも「ゼロ」でない場合には、第2保留記憶を優先的に処理する。
S338では確変フラグがセットされている(すなわち1)か否かを判定する。ここで確変フラグが1とは、現在のパチンコ機50が高確率状態であることを意味する。
S338の処理で肯定判断であれば(S338:yes)、S204若しくはS214で読み込んだ大当り決定用乱数を確変テーブルに記録されている当り値と照合する(S340)。
一方、S338の処理で否定判断であれば(S338:no)、S204若しくはS214で読み込んだ大当り決定用乱数を通常テーブルに記録されている当り値と照合する(S344)。
そして、S340またはS344の判定に基づき、大当りか否かを判定する(S350)。
ここで、実施例1のパチンコ機50では、特別図柄の確率変動機能を備えないため、S338で一律に否定判定される。但し、特別図柄の確率変動機能を備えるパチンコ機50では、S338で肯定判定される(実施例3を参照)。なお、実施例1のパチンコ機50においても、特別図柄の確率変動機能を備えることとしてもよい。
また、実施例1のパチンコ機50は、特別図柄に関する当否判定の大当り確率を段階的に設定可能な機能を備えていないが、当該設定機能を備えるパチンコ機50では、S350においてその時点の設定値に応じて段階的に異なる確率で大当りと判定(大当り判定)される。
S350で大当りと判定される場合には(S350:yes)、大当り図柄決定用乱数を用いた乱数抽選によって大当り図柄を決定する(S352)。
そして、「第1当否判定」の結果が大当りである場合には、第1保留記憶をデクリメントして読み込んだ大当り図柄決定用乱数を用いた乱数抽選によって大当り図柄を決定する(S352)。
また、「第2当否判定」の結果が大当りである場合には、第2保留記憶をデクリメントして読み込んだ大当り図柄決定用乱数を用いた乱数抽選によって大当り図柄を決定する。
ここで、主制御装置80が、第1保留記憶をデクリメントして読み込んだ大当り決定用乱数を当り値と照合し、大当りか否かを判定することが「第1当否判定」に相当する。また、第2保留記憶をデクリメントして読み込んだ大当り決定用乱数を当り値と照合し、大当りか否かを判定することが「第2当否判定」に相当する。
なお、図6に示すように、第1当否判定を経て移行するS352の処理では、大当り図柄が「特図1_大当り図柄1(4R通常大当り図柄)」、若しくは、「特図1_大当り図柄2(6R通常大当り図柄)」の何れかに決定される。また、第2当否判定を経て移行するS352の処理では、「特図2_大当り図柄1(6R通常大当り図柄)」、若しくは、「特図2_大当り図柄2(10R通常大当り図柄)」の何れかに決定される。
そして、S352の処理で大当り図柄を決定すると、変動パターン決定処理(S354)に移行する。
この変動パターン決定処理(S354)では、変動パターン決定用乱数によって大当り変動パターンを決定する。ここで、変動パターンによって、大当り図柄を停止表示されるまでの変動時間(特別図柄の変動時間)が特定されるが、当否判定の結果が大当りの場合に実行される変動(以下、大当り変動という)に対応する演出表示(演出図柄の変動表示)では、一律にリーチ(リーチ表示とそれに続くリーチ演出)を行う。このため、パチンコ機50の遊技状態(開放延長状態、非開放延長状態)が何れであっても、長目(当否判定の結果が外れとなる場合に比べて長目)の変動時間が決定される可能性が高くなっている。
そして、変動パターン決定処理後、大当り設定処理を行った後(S356)、S364の処理に移行する。
ここで、大当り設定処理とは決定した大当り図柄(図6を参照)によって、大当り遊技実行後の遊技状態(実施例1及び2では時短状態となるか、後述する実施例3では、高確率状態となるか、時短状態となるか等)や大当り遊技にかかる情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)を取得する処理である。
一方、S350において外れと判定された場合は(S350:no)、外れ図柄を決定する(S358)。
ここで、本実施例においては、第1当否判定を経て移行するS358の処理においては、「特図1_外れ図柄1」、若しくは、「特図1_外れ図柄2」の何れかに決定される。そして、「特図1_外れ図柄2」に決定されると、当該「特図1_外れ図柄2」が確定表示された後、素早く(大当り遊技を介さずに)パチンコ機50の遊技状態が開放延長状態(第2開放延長状態、つまり、外れ特定時短)に移行する。
一方、第2当否判定を経て移行するS358においては、一律に「特図2_外れ図柄1」に決定される。
なお、本実施例では、当該「特図1_外れ図柄2(特定図柄)」の確定表示の後に開放延長状態(第2開放延長状態)に移行するものとしたが、本発明では開放延長状態(第2開放延長状態)に移行するタイミングは、これに限定されない。例えば、当該「特図1_外れ図柄2」の確定表示時に開放延長状態(第2開放延長状態)に移行したり、当該「特図1_外れ図柄2」の確定表示後の次の変動(特別図柄の変動)の開始時や、当該変動(当該「特図1_外れ図柄2」が確定表示することとなる特別図柄の変動)の開始時(つまり、特定外れ図柄の設定時)等の種々のタイミングで開放延長状態(第2開放延長状態)に移行させることができる。つまり、実現しようとするパチンコ機50の遊技性(移行タイミングに基づく遊技性)や、当該遊技性に合わせて実現される演出に合わせて開放延長状態(第2開放延長状態)に移行するタイミングを適宜決定(選択)することができる。
そして、外れ図柄を決定すると、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数に基づいて変動パターンを決定する(S360)。こうして、変動パターンが設定されると、外れ設定処理を行った後(S362)、S363の処理を経てS364の処理に移行する。S363の処理については後述する。
ここで、S360では、リーチ判定用乱数がリーチを発生させる値と判定される場合には、その時点の遊技状態を考慮した変動パターンテーブルと、変動パターン決定用乱数とを用いて変動パターンを決定する。ここで、当否判定の結果が外れである場合、演出図柄の変動表示においてリーチ(リーチ表示とそれに続くリーチ演出)を行う場合を「リーチ外れ」と称し、リーチを行わない場合を「単純外れ」と称することとする。
なお、当否判定の結果が外れであり、リーチを行わない場合(単純外れの場合)であって、遊技状態が非開放延長状態である場合、「単純外れ且つ非開放延長用の変動パターンテーブル」を参照して変動パターンを決定し、遊技状態が開放延長状態である場合、「単純外れ且つ開放延長用の変動パターンテーブル」を参照して変動パターンを決定する。
当否判定の結果が外れであり、リーチを行う場合(リーチ外れの場合)であって、遊技状態が非開放延長状態である場合、「リーチ外れ且つ非開放延長用の変動パターンテーブル」を参照して変動パターンを決定し、遊技状態が開放延長状態である場合、「リーチ外れ且つ開放延長用の変動パターンテーブル」を参照して変動パターンを決定する。この場合も、当否判定の結果が大当りである場合と同様に、開放延長用の変動パターンテーブルを参照して決定される変動時間は、非開放延長用の変動パターンテーブルを参照して決定される変動時間よりも短か目とされる。
一般に単純外れ時(リーチ表示とそれに続くリーチ演出を伴わない場合)において「単純外れ且つ非開放延長用の変動パターンテーブルを参照して決定する変動パターンは、リーチ外れ時(リーチ表示とそれに続くリーチ演出を伴う場合)において「リーチ外れ且つ非開放延長用の変動パターンテーブル」を参照して決定する変動パターンに比べて短い変動時間を特定する。
なお、実施例1においてS362の外れ設定処理では、時短回数を「−1」する処理を行う。つまり、時短状態(開放延長状態)で実行可能な特別図柄当否判定の残り回数(時短回数)を「1」デクリメントする。
また、本パチンコ機50が時短機能の他に特別図柄に関する確率変動機能を備える場合(実施例3)には、S362の外れ設定処理において、時短回数及び確変回数を「−1」する処理を行う。つまり、時短状態で実行可能な特別図柄当否判定の残り回数(時短回数)と、高確率状態実行可能の当否判定の残り回数(確変回数)とをそれぞれ「1」デクリメントする。
S356又はS362に続いては、上述の抽選結果を示すデータをサブ統合制御装置83に出力し(S364)、大当り遊技処理へ移行する。ここで、このS364でサブ統合制御装置83に送信されるデータは、「当否判定の結果を示すデータ(大当りか、外れを示すデータ)」と、「当否判定の結果が大当りの場合、大当りの種類を示すデータ(実施例3では、発生する大当りが、通常大当りであることを示すデータ、若しくは、確変大当りであることを示すデータ)」と、「当否判定の結果が外れの場合、当該外れがリーチ外れか、単純外れかを示すデータ」と、「変動時間を指定する変動パターンのデータ(変動パターンコマンド)と、が含まれる変動開始コマンド(表示制御コマンド)」である。
また、S364の処理により演出図柄表示装置6では演出図柄の変動表示が開始されるが、ほぼ同時に特別図柄の変動も主制御装置80によって開始される。
図17に戻り更に説明すると、図17のS322において特別図柄が変動中(S322:yes)と判定された場合には、図19のS366に移行し、図柄変動時間(S354、又はS360の変動パターンに基づく)を経過したか否かを判定する。そして、否定判定の場合には(S366:no)、そのまま大当り遊技処理に移行する。一方、肯定判定の場合には(S366:yes)、確定図柄表示処理(S368)を行なってから大当り遊技処理を行う。なお、確定図柄表示処理では、確定図柄を表示する旨のコマンド(図柄確定コマンド)をサブ統合制御装置83に出力するとともに、特別図柄表示装置9,10にコマンドを出力して確定図柄にて停止させる。
図17のS324において確定図柄を表示中と判定された場合には(S324:yes)、図20のS370に移行し、確定図柄の表示時間が終了したか否かを判定する。否定判定の場合(S370:no)は大当り遊技処理を行う。
これに対し、S370において肯定判定(S370:yes)の場合は、確定図柄の表示を終了し(S372)、確定表示された特別図柄が大当りになる図柄か否かを判定する(S374)。
S374で大当りになる図柄であると判定された場合(S376:yes)は、S380において、時短フラグが1か否かを判定する。時短フラグが1であれば(S380:yes)、S382にて時短フラグを0にし、S384に移行する。一方、時短フラグが1でなければ(S380:no)、そのままS384に移行する。
ここで、S380で時短フラグが1である場合、大当りになる図柄が確定表示されたときの開放延長状態が、第1開放延長状態(大当り時短)である場合と、第2開放延長状態(外れ特定時短)である場合が存在する。そして、何れの場合も、大当り遊技を終了する際に第1開放延長状態(大当り時短)に移行する(図25を参照)。
S384では、状態指定コマンドを送信する。この場合、遊技状態が「通常確率・非開放延長状態(つまり、通常遊技状態)であることを示すコマンドが、サブ統合制御装置83に送信される。つまり、大当り遊技を実行中には、遊技状態が通常確率・非開放延長状態(通常遊技状態)となる。
S384に続いて、S386では条件装置作動開始処理により、大当りフラグをセットし、続くS388にて役物連続作動装置を作動させる。
S388を行うと、続くS390において大当り遊技開始処理を行う。大当り遊技開始処理では、大当り遊技を開始するコマンド及び大当り遊技に係る情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)をサブ統合制御装置83に送信する。大当り遊技開始処理が終了すると、大当り遊技処理を行う。
S374において、確定表示させた特別図柄が大当りになる図柄でないと判定された場合は(S374:no)、図21のS398に移行し、時短フラグが「1」か否かを判定する。そして、時短フラグが「1」であれば(S398:yes)、時短回数が「0」か否かを判定する(S404)。そして、時短回数が「0」ではないとき(S404:no)は、そのままS450に移行する。
一方、S404で時短回数が「0」であると判定されると(S404:yes)、S406で、今回の外れが特定外れであるか否か(つまり、S368において確定表示された外れ図柄が特定外れ図柄であるか否か)を判定する。
S406で否定判定される場合(S368において確定表示された外れ図柄が非特定外れ図柄である場合)には、S408にて時短フラグを「0」にし、S450に進む。
これに対して、今回の外れが特定外れである場合には(S406:yes)、時短回数を設定する処理(S410)を行った後、S450に移行する。この場合、特定外れの発生を示す外れ図柄が確定表示されるため、時短フラグが「1」に維持される。つまり、時短回数が「0」であると判定される場合(S404:yes)、今回の変動で本来、時短フラグが「0」とされるケースであるが、時短フラグの値を「1」に維持し、開放延長状態(第2開放延長状態)とすることとしている。この第2開放延長状態においても、特別図柄の平均変動時間短縮、普通図柄の平均変動時間短縮、普通電動役物の開放時間を延長する開放延長機能が作動する。
S398で時短フラグが「1」でない場合には(S398:no)、S430で、今回の外れが、特定の外れであるか否か(S368で特定外れ図柄確定表示されたか否か)を判定する。そして、S430で否定判定される場合には、S435の処理を経てS450に移行する。S435の処理については後述する。
一方、S430で肯定判定される場合には、時短回数を設定する処理(S432)と、時短フラグを「1」に設定する処理(S434)とを行った後、S450に移行する。このS434において時短フラグを「1」に設定すると、開放延長状態(第2開放延長状態)に移行する。
ここで、実施例1では、図22(a)に示すように、非開放延長状態(非時短状態)にあるときに特定外れの発生を示す外れ図柄(特図1_外れ図柄2)が確定表示されると外れ特定時短が付与され、開放延長状態(時短状態)にあるときは特定外れの発生を示す外れ図柄(特図1_外れ図柄2)が確定表示されても外れ特定時短を付与しないのが原則である。但し、開放延長状態(時短状態)であっても、開放延長状態(時短状態)を終了させる変動(時短状態の最終変動)において、特定外れの発生を示す外れ図柄(特図1_外れ図柄2)が確定表示される場合、外れ特定時短を付与し、開放延長状態(時短状態)を継続することとしている(図22(a)の注書きを参照)。
但し、本実施例と異なり、図21からS406、S410を排除し、今回の変動終了時(特別図柄の変動終了時)に、時短フラグの値が「1」であると、特定外れの発生を示す外れ図柄(特図1_外れ図柄2)が確定表示されても、一律に特定時短を付与しないこととし、処理の簡略化を図ることとしてもよい。
なお、実施例1では、開放延長状態(時短状態)で特定外れの発生を示す外れ図柄(「特図1_外れ図柄2」)が確定表示されても、外れ特定時短が付与されないこととしているが、開放延長状態(時短状態)で「特図1_外れ図柄2」が設定されるケースでは、外れ図柄を差し替えてもよい。例えば、外れ図柄が「特図1_外れ図柄2」に決定されても、確定表示される外れ図柄を「特図1_外れ図柄1」に差し替えてもよい。この場合、「特図1_外れ図柄2」が確定表示されても、特定時短が付与されないケースを生じても、遊技者に無用の混乱を生ずることを防止できる。
また、後述する変形例1に示すように、開放延長状態(時短状態)にあるとき、特定外れが確定表示されることに基づいて、原則として特定時短が付与されることとしてもよい(図22(b)を参照)。この点に関しては後述する。
S450では、主制御装置80が現在の遊技状態が確変中であるか否か、時短中であるか否か等の状態を示す状態指定コマンドを特別図柄確定時間(600ms)後にサブ統合制御装置83に送信し、大当り遊技処理へ移行する。
なお、本実施例の場合、特別図柄当否判定処理における主制御装置80からサブ統合制御装置83に状態指定コマンドを送信するタイミングは、特別図柄確定時間後となっているが、特別図柄変動開始時及び電源復旧時においても状態指定コマンドを送信する構成にしてもよい。
次に図23から図25を用いて、大当り遊技処理について説明する。
まず、図23に示すように、大当り遊技処理において、主制御装置80は、役物連続作動装置が作動中か否かを大当りフラグに基づいて判断する(S500)。役物連続作動装置が作動中で(S500:yes)、大入賞口14が開放中であるか否かを判定し(S502)、大入賞口14が閉鎖中であると判定された場合には(S502:no)、ラウンド遊技間のインターバル中により大入賞口14が閉鎖しているか否かを判断する(S506)。
ラウンド遊技間のインターバル中でもない場合は(S506:no)、大当り終了演出中であるか判定する(S508)。これも否定判定の場合は(S508:no)、今から大当り遊技を開始する演出に要する時間が経過したか否かを判定する(S510)。大当り開始演出時間が経過した場合は(S510:yes)、大入賞口開放処理(S512)を行なって、大当り遊技処理を終了(リターン)する。
なお、S500において、役物連続作動装置が作動していない場合には(S500:no)、大当り遊技処理を終了する。また、S510において、大当り開始演出時間を経過していない場合も(S510:no)、大当り遊技処理を終了する。
大入賞口14が開放中であると判定された場合は(S502:yes)、図24のS514に進み、大入賞口14に10個入賞したか否かを判定する。なお、本実施例では大入賞口14への規定入賞数は10個だが、8個、9個でもよく、特に限定するものではない。
大入賞口14に10個入賞していない場合(S514:no)には、S516に進み、大入賞口14の開放時間が終了したか否かを判定する。開放時間が終了した場合(S516:yes)には、S518に移行する。また、大入賞口14の開放時間が終了していない場合には(S516:no)、そのまま大当り遊技処理を終了(リターン)する。
S514において、大入賞口14に遊技球が10個入賞した場合には(S514:yes)、大入賞口閉鎖処理(S518)を行い、大当りインターバル処理(S520)を行い、大当り遊技処理を終了(リターン)する。
図23に戻る。図23のS506でインターバル中であると判定された場合は(S506:yes)、図24のS522に進み、ラウンド遊技間のインターバル時間が経過したか否かを判定する。ラウンド遊技間のインターバル時間が経過している場合(S522:yes)は、直前に大入賞口14が開いていたのが最終ラウンドか否かを判定する(S524)。また、ラウンド遊技間のインターバル時間が経過していない場合には(S522:no)、そのまま大当り遊技処理を終了(リターン)する。S524において、最終ラウンドであれば(S524:yes)、大当り終了演出処理(S526)を行い、大当り遊技処理を終了(リターン)する。
S524において、最終ラウンドでなければ(S524:no)、大入賞口14を開放する処理(S528)を行い、大当り遊技処理を終了(リターン)する。なお、大入賞口14を開放・閉鎖する処理においては、サブ統合制御装置83にも信号を送信する。サブ統合制御装置83は、その信号に基づいて、現在のラウンドを把握し、該ラウンドに応じた演出を行なう。
図23に戻る。図23のS508で大当りの終了演出中であると判定された場合は(S508:yes)、図25のS530に進み、大当り終了演出時間が経過したか否かを判定する。そして、大当り終了演出時間が経過していない場合には(S530:no)、大当り遊技処理を終了(リターン)する。
一方、大当り終了演出時間が経過した場合には(S530:yes)、役物連続作動装置の作動を停止し(S532)、条件装置の作動を停止する(S534)。
そして、S534を実行すると、S544に移行し、次回の遊技状態で時短に移行するか否かを判定する。
本実施例では、S544で一律に肯定判定され、続いて、時短回数を設定する処理(S546)と、時短フラグを1に設定する処理(S548)とを行った後、S554に移行する。また、時短フラグを1にする場合には、特別図柄の平均変動時間短縮、普通図柄の平均変動時間短縮、普通電動役物の開放時間を延長する開放延長機能をセットする。ここで、S546において時短回数は100回に設定される。このセットされた普通電動役物の開放時間を延長する等の処理を設定された回数行う処理を「時短制御」と呼ぶこともある。
S554において、主制御装置80は、大当り終了コマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理を行ない、続くS556において、状態指定コマンドをサブ統合制御装置83に送信する。そして、大当り遊技処理をリターンする。
次に、図26を用いて、本実施例のパチンコ機50で実行される演出の概要について簡単に説明する。
本実施例のパチンコ機50においてサブ統合制御装置83は、主制御装置80から送信される各コマンド(図18のS364)等に基づいて、演出図柄制御装置82等を制御し、演出図柄表示装置6の画面6aで行う演出表示を行ったり、スピーカ66から発生される効果音を制御したり、電飾用のLED・ランプ26の発光態様を制御したりして、特別図柄の変動表示等に対応する演出を実行する。
また、図26に示す演出表示において、演出図柄表示装置6の画面6aには、変動表示領域6Hが表示され、この変動表示領域6Hでは特別図柄の変動開始に呼応して、左右中の演出図柄が縦方向に変動(スクロール変動)を開始する。そして、変動表示領域6Hにおいては、前述の変動パターンで特定される変動時間(特別図柄の変動時間)が経過すると、当否判定の結果を示す組み合わせで停止する。なお、変動表示領域6Hにおいて、左側に表示される構成図柄を左演出図柄6L、右側に表示される構成図柄を右演出図柄6R、中央に表示される構成図柄を中演出図柄6Cという。また、演出図柄表示装置6の画面6aには、その時点の遊技状態等に対応する情報(関連情報)6Fが出現し、関連情報6Fは、キャラクタ、動画、実写画像等を通じて表示される。
ここで、図26(a)は通常遊技状態(通常確率・非開放延長状態)で遊技を進行しているときの画面6aの表示態様を示している。この表示態様では、遊技者に左打ち領域3Lへの遊技球の発射を促す左打ち表示L1が表示される。
サブ統合制御装置83が受信した変動開始コマンドが、大当りの発生を特定するものである場合、変動開始後、所定時間が経過すると、左演出図柄6Lと右演出図柄6Rを同一の演出図柄で停止表示し、中演出図柄6Cを変動状態としてリーチ表示が実行され、当該リーチ表示を契機にリーチ演出が開始される。そして、図26(b)に示すように、演出図柄の変動時間(特別図柄の変動時間)を終了すると中演出図柄6Cは停止表示され、演出図柄の大当り図柄(例えば、数字のぞろ目図柄)が確定表示される。
そして、図27(c)に示すように、大当り遊技を実行した後、開放延長状態(第1開放延長状態)を開始する。この開放延長状態(第1開放延長状態)では変動表示領域6Hが縮小され、画面6aに関連情報6Fとして「達吉RUSH」なる表示(大当り時短に移行することを示す表示)N1がなされる。また、この開放延長状態(第1開放延長状態)になると、画面6aには「遊技者に右打ち領域3Rへの遊技球の発射を促す右打ち表示R1」が実行される。また、開放延長状態になった後、最初の変動開始時に画面6aに残り回数「100回」を示す表示N2がなされる。
この残り回数の表示N2と右打ち表示R1は、開放延長状態(大当り時短中)において大当りを発生しない限りにおいて上限回数100回に到達するまで継続される。また、残り回数の表示N2が示す数値(表示内容)は特別図柄の変動開始する毎に(演出表示を開始する毎に)、1デクリメントされる。
そして、この開放延長状態(大当り時短)を終了すると、通常遊技状態の画面6aに戻される(図26(a)を参照)。
これに対し、変動開始コマンドが、「非特定外れ」の発生を特定するものである場合、変動開始後、所定時間が経過すると、左演出図柄6Lと、右演出図柄6Rと、中演出図柄6Cを、この順で停止させ、演出図柄の「非特定外れ図柄」を確定表示する。
この場合、演出図柄の外れ図柄(例えば、数字のバラケ目図柄)が確定表示される。なお、演出図柄の外れ図柄を確定表示さる場合には、変動途中にリーチ表示及びリーチ演出を伴う場合と、リーチ表示及びリーチ演出を伴わない場合がある。
また、変動開始コマンドが、「特定外れ」の発生を特定するものである場合も、変動開始後、所定時間が経過すると、左演出図柄6Lと、右演出図柄6Rと、中演出図柄6Cを、この順で停止させ、演出図柄の外れ図柄を確定表示する。
この「特定外れ」の発生を示す演出図柄(以下、特定外れ演出図柄という)は、「非特定外れ」の発生を示す演出図柄(以下、非特定外れ演出図柄という)と異なった態様とされる。例えば、図26(e)に示すように、「特定外れ演出図柄」を確定表示する際には、変動表示領域6Hに「特定外れ演出図柄(偶数数字を左から右へ昇順に並べた演出図柄)が確定表示される。また、画面6aには、関連情報6Fとして所定のキャラクタK1とともに、「突然ですが、達吉チャンス特定時短が、次回の変動から開始される旨の文字情報M1」が表示される。
通常、特定外れは左打ち領域3Lを狙って遊技球を発射しているときに発生し、外れ特定時短(第2開放延長状態)は大当り遊技も実行することなく突然開始されるため、遊技者は左打ち領域3Lを狙って遊技球を発射する状態から、右打ち領域3Rを狙って遊技球を発射する状態に変換することが必要となる。このため、外れ特定時短(第2開放延長状態)に移行することを確実に報知するため、外れ特定時短に移行することを示す明確な表示を実行することとしている。
「特定外れ」の発生を示す演出図柄が確定表示されると、外れ特定時短(第2開放延長状態)を開始する。そして、外れ特定時短(第2開放延長状態)になった後、最初の変動開始時に画面6aに残り回数「50回」であることを示す残り回数表示N2がなされる。また、外れ特定時短(第2開放延長状態)を実行中には終始、右打ち表示R1が実行される。
しかも、熊の達吉(キャラクタK2)が、大当りの発生を示す文字K3を捕まえることができたら、大当りを獲得可能であることが示唆する文字情報M2が表示される(図26(f)を参照)。
更に、第2開放延長状態(外れ特定時短)においても、特別図柄の変動開始する毎に(演出表示を開始する毎に)、画面6aの残り回数(残り回数表示N2が表示回数)が1デクリメントされる。そして、第2開放延長状態(外れ特定時短)を終了すると、通常遊技状態の画面6aに戻される(図26(a)を参照)。
なお、「特定外れ」の発生を示す演出図柄が確定表示される場合、大当り遊技を介さずに、開放延長状態(特定時短状態)を開始するため、「特定外れ」の発生を示す演出図柄が、「大当り」を発生を示す演出図柄と誤認させないような演出図柄とし、遊技者の混同を生じないようにすることが望ましい。
次に、図27(a)のフローチャートを用いて、サブ統合制御装置83が実行する演出開始処理を説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83において定期的(例えば、2ms周期)に実行される処理である。
サブ統合制御装置83は演出開始処理を起動すると、変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(S1100)。そして、否定判定されると(S1100:no)、そのまま演出開始処理を終了し、肯定判定されると(S1100:yes)、S1105の処理に移行し、演出パターン(演出態様)を振り分ける際に使用する振分乱数を取得する。
ここで、変動開始コマンドとは、特別図柄の変動を開始する際に主制御装置80から送信されるコマンドである(図18のS364を参照)。そして、この変動開始コマンドには、特別図柄に関する当否判定の結果(大当り、外れ)を示すデータと、変動時間を指定する変動パターンを示すデータが含まれる。また、特別図柄の当否判定の結果が大当りの場合、変動開始コマンドには、大当り図柄を指定する図柄指定コマンド(発生した大当りの種類を示すデータ)が含まれる。
また、この変動開始コマンドには、特別図柄の当否判定の結果が外れの場合、当該外れが「非特定外れを指定するデータ」か、「特定外れを指定するデータ」を特定するデータが含まれる。
サブ統合制御装置83はS1105を実行すると、S1110に移行し、「特別図柄の変動表示に対応して開始される演出表示(表示演出)のパターン(演出パターン)」を設定し、S1115に移行する。
S1115では、演出図柄の停止図柄を設定する処理を行う。この場合、確定表示されるのが、大当り図柄である場合には「3桁のゾロ目の数字で構成される図柄」に設定し、外れ図柄である場合には「3桁のバラ目数字で構成される図柄」が設定される。そして、外れ図柄が特定外れの発生を示す外れ図柄では、偶数数字を左から右へ昇順に並べた図柄が設定され、大当り図柄とは明確に識別容易な演出図柄が設定される。
そして、S1115の後、演出図柄の変動表示を開始し(S1120)、演出開始処理をリターンする。その際、開始する演出表示に伴う音声演出や、発光演出も開始する。
次に、図27(b)のフローチャートを用いて、サブ統合制御装置83が実行する演出停止処理について説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83において定期的(例えば、2ms周期)に実行される処理である。
演出停止処理が開始されると、サブ統合制御装置83が変動停止コマンドを受信したか否かを判定する(S1200)。ここで、変動停止コマンドは、特別図柄の変動を停止して確定図柄を表示する際に主制御装置40から送信されるコマンドである(図18のS368の処理を参照)。
そして、否定判定される場合には(S1200:no)、演出停止処理をそのまま終了し、演出図柄確定表示指示信号を演出図柄制御装置82に送信する処理を行い、演出停止処理を終了する。
ここで、当否判定の結果が大当りである場合に、S1205の処理に伴い演出図柄表示装置6の画面6aに「大当り図柄(演出図柄)」が確定表示される。
この場合、中演出図柄6Cを、左演出図柄6L及び右演出図柄6Rと同一数字図柄(演出図柄)で停止表示させ、大当りの発生が報知される。
一方、当否判定の結果が外れである場合に、S1205の処理に伴い演出図柄表示装置6の画面6aに「外れ図柄(演出図柄)」が確定表示される。
この場合、中演出図柄6Cを、左演出図柄6L及び右演出図柄6Rと異なる数字図柄(演出図柄)で停止表示させ、外れの発生が報知される。
実施例1のパチンコ機50によれば、大当り図柄の確定表示に基づいて大当り遊技を実行した後に開放延長状態に移行する大当り時短の他に、特定外れ図柄(「特図1_外れ図柄2」)の確定表示に基づいて、大当り遊技を実行することなく、開放延長状態に移行する外れ特定時短を備える。
外れ特定時短の場合には、大当り遊技を介さずに開放延長状態に移行するため、遊技者に突然有利な状態(開放延長状態)が開始される驚きと喜びを与えることができる。例えば、特定外れ図柄(「特図1_外れ図柄2」)が確定表示されると、素早く開放延長状態が開始されるため、遊技者にインパクトを与え、遊技興趣を向上させることができる。
そして、遊技状態が外れ特定時短に移行すると、大当り時短に移行する場合と同様に、遊技者が右打ち領域3Rに向けて遊技球を発射することで、有利な遊技を行うことができる。
つまり、通常遊技状態(通常確率・非開放延長状態)では、左打ち領域3Lに向けて遊技球を発射し、1/199の大当り確率で、第1当否判定(第1特別図柄に関する当否判定定)の結果が大当りとなることをめざして遊技を進行させる。ところが、通常遊技状態では、第1当否判定を主体に遊技が実行され、大当りを発生しても、賞球量が少ない「4R大当り遊技」を実行する可能性が高くなっている。
しかし、第1当否判定では大当り確率と同じ確率(1/199の確率)で、特定図柄(実施例1では「特定外れ図柄」、後述する実施例2では「小当り図柄」)が確定表示されると、大当り遊技を実行しないもののそこから50回の開放延長状態(実施例1では「外れ特定時短」、後述する実施例2では「小当り特定時短」)が付与される。
この50回の開放延長状態(「外れ特定時短」、「小当り特定時短」)では、第2始動口12(普通電動役物)への遊技球の入賞が容易になり、第2当否判定(第2特別図柄に関する当否判定)の結果が大当りとなることをめざす遊技に移行することになる。この場合、大当りを発生すると、賞球量が多い「10R大当り遊技」を実行する可能性が高くなっており、有利な状況で遊技を進行可能となる。
このように、本実施例では、時短状態として大当り時短の他に外れ特定時短を発生するため、第2当否判定を主体とする遊技を実行可能なチャンスが、通常のパチンコ機よりも拡大し、遊技興趣を向上させることができる。
次に、図22(b)及び図28を用いて、実施例1の第1の変形例(以下、変形例1という)について説明する。
前述のように、実施例1では、時短フラグの値が「1」であるときに、特定外れ図柄(「特図1_外れ図柄2」)が確定表示された場合、原則として時短回数を上書きしないこと(残り回数を継続させ、時短を付与する機能を作動させないこと)とした。一方、図22(b)の変形例1のように、時短フラグの値が「1」であるときに、特定外れ図柄(「特図1_外れ図柄2」)が確定表示された場合時短回数を上書きする(時短回数を更新する)こととしてもよい。以下、変形例1のパチンコ機50について説明する。
変形例1のパチンコ機50は、図21の代わりに図28が適用されることを除いて実施例1のパチンコ機50と同様である。
変形例1においても、S398で否定判定される場合には、S430に移行し、S430で否定判定される場合にはそのままS450に移行する。また、S430で肯定判定される場合には、S432、S434の処理を経て、S450に移行する。
一方、S398で時短フラグの値が「1」であると判定すると(S398:yes)、S400で今回の外れが特定外れであるか否か(つまり、S368において確定表示された外れ図柄が「特図1_外れ図柄2」であるか否か)を判定する。そして、S400で否定判定される場合には(S400:no)、時短回数が「0」か否かを判定する(S407)。そして、時短回数が「0」ではないとき(S407:no)は、そのままS450に移行する。一方、S407で時短回数が「0」であると判定されると(S407:yes)、S408にて時短フラグを「0」にし、S450に進む。
また、S400で今回の外れが特定外れである場合には(S400:yes)、S410bで時短回数(残り回数)が「50」未満か否かを判定する。そして、S410bで肯定判定される場合には、時短回数を設定する処理(S412)を行った後、S450に移行する。この場合、時短回数が特定時短(変形例1では外れ特定時短、後述する実施例2では小当り特定時短)に係る時短回数の初期値(50)に更新される。
これに対して、時短回数(残り回数)が「50」以上の場合には(S410b:no)、そのままS450に移行する。例えば、大当り時短状態で時短回数(残り回数)が「70」回のときに、「特図1_外れ図柄2」が確定表示された場合には、大当り時短状態で時短回数(残り回数)がそのまま維持される。
なお、図28からS410bの処理を排除し、S400の肯定判定を経るとS412に移行することとしてもよい。この場合、「特図1_外れ図柄2」が確定表示されることで、遊技者によって有利となる場合と不利となる場合が生じ得る変化に富んだ遊技性となる。つまり、時短回数(残り回数)が「50」未満の場合に特定外れの発生を示す外れ図柄(「特図1_外れ図柄2」)が確定表示されると時短回数が増え、時短回数(残り回数)が「50」を超える場合に当該外れ図柄(「特図1_外れ図柄2」)が確定表示されると時短回数が減るというスリリングな遊技性となる。
また、本発明においては特定図柄(特定外れの発生を示す外れ図柄若しくは後述する小当り図柄)を複数備え(例えば、第1特定図柄と第2特定図柄)、時短フラグの値が「1」であるときに確定表示された特定図柄に応じて時短回数を上書きしたり(例えば、第1特定図柄の場合は上書きする)、上書しなかったり(例えば、第2特定図柄の場合は上書きしない)してもよい。
次に、図29を用いて、実施例1の第2の変形例(以下、変形例2という)について説明する。
変形例2のパチンコ機50では、特定時短(外れ特定時短)に移行する場合において異なる時短回数が付与されるケースを生じさせたものである。
例えば、特定図柄(特定外れ図柄、後述する小当り図柄)を複数種類備え、設定される特定図柄の種類によって異なる時短回数が付与されることとしてもよい。
より具体的には、図29に示すように、特定外れ図柄を複数種類備え、当該外れ図柄の種類により、異なる時短回数が付与されることとしてもよい(以下、第1の手法という)。なお、この点について後述する小当り図柄についても、同様である。つまり、「特図1_外れ図柄2」が確定表示される場合と、「特図1_外れ図柄3」が確定表示されると場合と、付与される時短回数が異なってもよい(前者が「50」回、後者が「30回」)。
また、特別図柄に関する当否判定の際に時短を付与するか否かを決定し、時短を付与すると決定されると時短回数を抽選して決定してもよい。以下、この手法を第2の手法という。
第1の手法によると、特定図柄を決定すれは(特定図柄を設定すれは)、時短回数も決定するため、判断処理を減らすことができる。一方、第2の手法によると、確定表示される図柄(特定図柄)が同一図柄であっても、実際に付与される時短回数を異ならせることが可能であるため、確定表示される図柄(特定図柄)によって時短回数が判明してしまうことを防ぐことができる。このため、第2の手法によると、特定時短(実施例1では外れ特定時短、後述する実施例2では小当り特定時短)に移行した際に付与された時短回数を想像しつつ遊技を進行させることができる。
更に、実施例1の第3の変形例として、時短フラグの値が「1」の時は、特定図柄(特定外れ図柄)は表示されても時短回数は付与せず、ただの外れ図柄として処理する構成が考えられる。
あくまでも通常/非開放延長状態時に特定図柄が表示されれば時短を付与するものとして構成すれば、複雑な制御や遊技性にならず遊技者に判りやすい遊技機を提供することができる。
ここで、前述した図18のS363及び図21のS435の処理を、図30及び図31を用いて説明する。この図30及び図31に示す処理は、外れ変動回数に基づく時短制御に関する処理を示す。この外れ変動回数に基づく時短制御に関する処理は、実施例1の各変形例に適用しても良い。また、後述する実施例2又は実施例3に適用することも可能である。
図30に示す「外れ変動回数加算処理」では、先ず、 現在のパチンコ機50が、確変フラグがセットされていない(すなわち0)高確率状態でない状態か否か判定される(S1000)。なお、実施例1は確変機能を有しないが、実施例3は確変機能を有するので、実施例3に適用可能にするためS1000の処理を実行している。
S1000で肯定判定されると、外れ変動回数Nをインクリメントする処理が行われる(S1001)。S1001の処理を行った後、又はS1000で否定判定されると、処理はリターンされ図18のS364の処理に移行する。
この図30に示す処理は、第1当否判定及び第2当否判定の判定結果が大当りでないときの外れ変動回数Nを示す。外れ変動回数Nは、第1当否判定での外れ変動回数N1と第2当否判定での外れ変動回数N2との合計を示している。即ち、外れ変動回数Nがインクリメントされるときは、第1当否判定での外れ変動回数N1又は第2当否判定での外れ変動回数N2の一方がインクリメントされている。
外れ変動回数N、外れ変動回数N1及び外れ変動回数N2は、図18のS350において肯定判定されたとき、即ち大当りの発生を起因として初期設定される。また、RAMクリアSW46等が操作され記憶するデータを初期化するとき、設定キーSW47等が操作され設定確率の変更を行うとき等に初期化可能である。
本実施例では、確変フラグがセットされているときには、外れ回数Nをインクリメントしないが、インクリメントする構成でも良い。例えば、大入賞口14を連続して開放せず、小当り等により殆ど賞球が得られずに高確率状態に移行する構成の場合には(所謂、突確機能)、高確率状態でも外れ回数Nをインクリメントしても良い。突確機能により高確率状態に移行する場合には、遊技者は大当り遊技により利益を得ていないからである。
突確機能により高確率状態に移行した場合に外れ回数Nをインクリメントすれば、高確率状態で大当りが発生しない場合に遊技者には時短制御による救済となる。一方、突確機能により高確率状態に移行して大当りが発生すれば、外れ変動回数Nを初期化するので、遊技者に過度の利益を与えない。
図31に示す「外れ変動回数時短セット処理」では、先ず、前記外れ変動回数Nが予め定められた上限回数MNに至ったか否か判定される(S1005)。至っていないとの否定判定が為されると、処理はリターンし図21のS450に移行する。
本実施例では、外れ回数Nが上限回数MNに至っているか否かだけを判定するが、第1当否判定での外れ変動回数N1が予め定められた上限回数MN1に至っているか、第2当否判定での外れ変動回数N2が予め定められた上限回数MN2に至っているか、小当り回数が上限回数に至るか否か等の判定を同時に行っても良い。この場合、何れか1つの判定が肯定判定されればS1006に移行し、全ての判定が上限回数に至っていないときには、処理はリターンする。
外れ変動回数Nが予め定められた上限回数MNに至っていると肯定判定されると(S1005)、次に時短制御回数MCに従い抽選処理が為される(S1006)。時短制御回数MCは、時短制御が行われた回数を示し、大当りの発生を起因として初期設定される。また、RAMクリアSW46等を操作することにより初期化可能である。
本実施例では、時短制御回数MCの値が1のときは、抽選による当選確率は低く、時短制御回数MCの値が増える程当選確率を高くするよう設定されている。例えば、時短制御回数MCの値が1のときは時短抽選の当選確率を1/10、MCの値が2のときは当選確率を1/6、MCの値が3のときは当選確率を1/4、MCの値が4のときは当選確率を1/2、MCの値が5のときは当選確率を1/1とすることが考えられる。
S1006の処理により当選していない場合は(S1007)、処理はS1011に移行する。
一方、S1006の処理により当選している場合は(S1007)、時短回数設定処理(S1008)及び時短フラグを1にセットする処理(S1009)を行う。このS1008に示す処理は、前述した図21に示すS432等の処理と同様であり、S1009に示す処理は、S434等の処理と同様である。
S1008で設定される時短回数STNは、時短制御回数MCに関係なく一定の値としても良く、時短制御回数MCに従って回数を変更しても良い。
例えば、時短制御回数MCの値が1のときは、時短回数STNの値を40とし、MCの値が5のときは時短回数STNの値を100とするのである。これにより、時短制御が実行されても大当りが発生しなく時短制御の回数が多くなる程に時短制御の時短回数が多くなり、大当りのチャンスが増大する。
同様に、前記上限回数MNも時短制御回数MCに従って回数を変更しても良い。例えば、時短制御回数MCの値が1のときは、上限回数MNの値を790とし、時短制御回数MCの値が5のときは上限回数MNの値を390とするのである。これにより、時短制御が実行されても大当りが発生しなく時短制御の回数が多くなる程に外れ変動回数Nに基づく時短制御が早く実行されることになり、大当りのチャンスが増大する。
前記上限回数MNを一定の値に固定すれば、外れ変動回数Nが一定回数になる毎に時短制御を行うことが可能となる。
前記S1009に続くS1010では、時短制御回数MCをインクリメントする処理が行われる。
続くS1011では、外れ変動回数Nを初期化する処理が行われ、その後、処理はリターンし図21のS450に移行する。
外れ変動回数Nを初期化するときには、外れ変動回数N1及び外れ変動回数N2も初期化される。
なお、前記S1006の処理により当選していない場合は(S1007)、処理はS1010に移行しても良い。この場合には、時短抽選に当選しなくとも、時短制御回数MCはインクリメントされ、次回の時短抽選の当選確率に影響を与えることができる。
前記上限回数MN等は大当り確率等の遊技機の性能に基づき予め定められる。
例えば、低確率時の大当り確率を1/LPとすれば、2.0×LP≦MN≦4.0×LPとすることが考えられる。本実施例では、図5に示すように、大当り確率は1/199なので、398≦MN≦796となる。
同様に、S1008において設定される時短回数STNも大当り確率等の遊技機の性能に基づき予め定められる。例えば、低確率時の大当り確率を1/LPとすれば、0.2×LP≦STN≦5.0×LPとすることが考えられる。本実施例では、図5に示すように、大当り確率は1/199なので、40≦STN≦995となる。これらの値は適宜変更可能である。
また、時短回数STNは、他の時短制御の時短回数を加算することや、その時点での回数の多い時短回数に変更することも可能である。
例えば、図5に示すように、本実施例では第1特図に時短図柄が表示されたときの時短回数は50回であるが、外れ変動回数Nに基づく時短制御において時短回数STNが残り少なくなり50未満となったとき、第1特図に時短図柄が表示されたときは、時短回数を新たに50回とするのである。或は、残りの時短回数に第1特図の時短図柄による50回の時短回数を加算するのである。
なお、実施例1のパチンコ機50を大当り確率の設定機能を備えないものとして説明したが、当該設定機能を備えるパチンコ機50については、上限回数MN又は時短回数STNは各設定について前記範囲になるよう設定しても良く、最も大当り確率が低い設定に基づき前記範囲を設定しても良く、或は最も大当り確率が高い設定に基づき前記範囲を設定しても良い。
外れ変動回数N及び/又は上限回数MNは、演出図柄表示装置6の画面6a上に表示させても良い。この場合、先の遊技者が遊技を終了しても、外れ変動回数Nを初期化しない、又は一定時間、例えば1〜2時間以上経過しないと初期化しない構成が考えられる。これにより、遊技者が交代したとき、後の遊技者は先の遊技者による外れ変動回数Nを引き継ぐことが可能となる。後の遊技者は外れ変動回数Nを引き継いだ有利な状態から遊技を開始することができるので、遊技を行う気持ちが起こり、ホールの稼働を上げることが期待できる。
先の遊技者が遊技を終了した後、先の遊技者による外れ変動回数Nを表示させておく構成でも良いが、後の遊技者が遊技を開始してから一定時間、例えば10〜20分経過後に外れ変動回数Nを表示させる、或は、外れ変動回数Nが上限回数MNの一定割合以上、例えば、上限回数MNの1/3〜1/2以上になると外れ変動回数Nを表示させても良い。先の遊技者による外れ変動回数に後の遊技者にいる外れ変動回数が加算された外れ変動回数を表示するのである。このとき、先の遊技者による外れ変動回数を表示しても良い。
これにより、先の遊技者による外れ変動回数Nが残っていることを期待させることができるので、外れ変動回数Nが表示されていないパチンコ機50でも遊技を行わせることが期待できる。
このとき、外れ変動回数Nを表示させる迄は、外れ変動回数Nを示す箇所に、具体的回数Nを表示させるのではなく、「?」マーク、「☆」マーク又はアニメのキャラクタ等の先の遊技者による外れ変動回数Nが残っていることを示唆する図柄を表示しても良い。外れ変動回数Nの値が零の場合でも一定の割合で示唆図柄を表示し、外れ変動回数Nの値が零でなければ必ず表示する構成でも良い。これらの示唆図柄は、明確に表示しても良く、注意深く観察しないと判別できない表示態様でも良い。
本実施例によると、大当り遊技の後に実行される時短制御及び特定の外れ図柄による時短制御の他、外れ変動回数Nが予め定められた上限回数MNに至ったときも時短制御が行われる。
これにより、第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入賞し、第1特図又は第2特図が頻繁に変動しているにも拘らず、中々大当りが発生しない場合に外れ変動回数Nに基づく時短制御が行われることになる。
これにより、遊技者の損失を大きくしない効果が期待される。時短制御では大当りが発生するチャンスが多くなるからである。
また、本実施例では、時短制御回数MCに従い時短制御を行う時短抽選の当選確率、時短制御における時短回数STN又は上限回数MNの値を変更することができる。これにより、時短制御が行われたにも拘らず、時短制御の回数が多くなる程に外れ変動回数Nに基づく時短制御を行う時期を早めたり、時短制御における時短回数を多くしたり、或は、時短抽選に当選する確率を高めたりすることができる効果を発揮する。
さらに、本実施例では、大当りの当選確率が高確率状態にあるときのみ外れ変動回数をカウントしないので、大当り遊技の後に実行される時短制御中又は特定の外れ図柄による時短制御中の外れ変動回数カウントすることが可能となる。
なお、時短制御回数MCの値が大きくなる程に時短抽選の当選確率を低くする、時短制御における時短回数を少なくする、又は上限回数MNの値を大きくする等の遊技者に不利な条件にすることも可能である。或は各条件の不利、有利を適宜組み合わせることも可能である。
また、本実施例では、大当り遊技の後に実行される時短制御、特定の外れ図柄による時短制御及び外れ変動回数Nが予め定められた上限回数MNに至ったときの時短制御を実行する構成としたが、各時短制御を適宜組み合わせても良く、単独の時短制御を実行する構成でも良い。
例えば、特定の外れ図柄による時短制御及び外れ変動回数Nが予め定められた上限回数MNに至ったときの時短制御を実行する構成でも良く、外れ変動回数Nが予め定められた上限回数MNに至ったときの時短制御のみを実行する構成でも良い。
図31に示す「外れ変動回数時短セット処理」では、S1007において当選していないと判定された場合、S1011に移行し外れ変動回数Nを初期化する構成を採用したが、初期化しない構成でも良い。この場合、その時点の外れ変動回数が上限回数MNなので、図30に示した「外れ変動回数加算処理」では、上限回数MNからインクリメントされる。また、 図31に示す「外れ変動回数時短セット処理」のS1005における上限回数MNの値は一定の回数、例えば20回の値を加算した値とするのである。
この構成の場合、時短抽選(S1006〜S1007)に当選しなくとも外れ変動回数を初期化しないので、遊技者の損失感を緩和でき、次の機会へと期待感を抱かせる効果を有する。
なお、S1007において当選していないと判定された場合、S1011に移行し外れ変動回数Nを初期化する構成の場合、時短制御回数MCはインクリメントされないので、S1005における上限回数MNを小さい値に再設定するのが好適である。このように構成すれば、時短抽選に当選しなく外れ変動回数Nが初期化されても、早期に次ぎの時短抽選の機会が与えられる。
また、本実施例における図31のS1006及びS1007の処理を無くし、外れ変動回数Nが上限回数MNに至れば必ず時短制御を行う構成としても良い。このとき、時短制御を開始する前に外れ変動回数Nを初期化し、上限回数MNの値を小さな値に再設定する構成が考えられる。この構成では、時短制御中に大当りが発生すれば、そのときの外れ変動回数Nを初期化すると共に、上限回数MNの値を大きな値に再設定するのである。
こうすることにより、時短制御中に大当りが発生しなければ、外れ変動回数Nに基づく時短制御が早期に再び訪れる一方、時短制御中に大当りが発生すれば、外れ変動回数Nに基づく時短制御の訪れを遅くすることが可能となる。
さらに、図31に示す実施例1の外れ変動回数Nに基づく時短制御の変形例として次の構成も考えられる。大当り確率に基づき外れ変動回数の最大値MMNと時短回数の最大値MSTNを定め、外れ変動回数の上限MN1、MN2、MN3〜MN10の合計を最大値MMNとし、各時短制御における時短回数STN1、STN2、STN3〜STN10の合計を最大値MSTNとなるよう設定し、外れ変動回数が上限MN1に至れば時短回数STN1の時短制御MC1を実行し、この時短制御MC1内で大当りが発生しなければ、次に外れ変動回数が上限MN2に至れば時短回数STN2の時短制御MC2を実行しこの時短制御MC2内で大当りが発生しなければ次の時短制御に進み、大当りが発生すれば、初期状態に戻すのである。この構成の場合、時短抽選は実行しない。
この構成の場合、外れ変動回数Nは、各上限MN1、MN2、MN3〜MN10に至ったとき、初期化しても良く、初期化しなくとも良い。初期化しない場合には、各上限MN1、MN2、MN3〜MN10は加算される。
(2)実施例2
次に、図32〜図37を用いて、実施例2のパチンコ機50について説明する。
実施例1では、特定図柄として特定外れを例示したが、小当り図柄や、特定の小当り図柄を特定図柄としてもよい。
実施例2では、図32に示すように、特別図柄に関する当否判定(第1当否判定、第2当否判定)の結果が大当りとなる場合に実行される大当り遊技の内容(大当り図柄、ラウンド数)と、大当り遊技を実行した後に移行する遊技状態については実施例1と同様である(図6を参照)。つまり、実施例1と同様に、第2当否判定の結果が大当りとなる方が、第1当否判定の結果が大当りとなる場合よりも、遊技者に高い遊技価値を付与される可能性が高くなっている。
実施例2のパチンコ機50では、第1当否判定の結果が大当りとならない場合には小当りとなる場合が有り、確定表示される小当り図柄が「特図1_小当り図柄1」に設定されることがある。
また、第1当否判定の結果が大当り及び小当りでない場合(つまり、外れとなる場合)には、外れ図柄が一律に「特図1_外れ図柄1」に設定される。また、第2当否判定の結果が大当りでない場合(つまり、外れとなる場合)には、外れ図柄が一律に「特図2_外れ図柄1」に設定される。なお、実施例2の第1当否判定においても、特定外れを生ずることとしてもよい。
このように、実施例2のパチンコ機50では、第2当否判定の結果が小当りとなることがないが、第2当否判定においても小当りと判定されてもよい。また、実施例2では小当り図柄を1種備え、小当り図柄が設定されると特定時短(以下、小当り特定時短ということがある)に移行するが、小当り図柄を複数種類を備え、小当り図柄が特定の小当り図柄(特定小当り図柄)に設定されると、特定時短(小当り特定時短)に移行させ、小当り図柄が他の小当り図柄(非特定小当り図柄)が設定されると、特定時短(小当り特定時短)に移行しないこととしてもよい。
次に、実施例2の「特別図柄に関する当否判定処理」の特徴点と、実施例2において実行する小当り遊技処理について説明する。
実施例2の「特別図柄に関する当否判定処理」では、当否判定の結果が小当りとなったときの処理(S351a〜S351d)が付加されている点(図33を参照)と、図21の代わりに図34を用いる点が、実施例1の「特別図柄に関する当否判定処理」と異なる。
図33に示すように、S350で大当りではないと判定された場合には(S350:no)、S351aにおいて、主制御装置80は、読み込んだ大当り決定用乱数を当り値(小当りと判定すべき値)と照合して小当りか否かを判定する。そして、S351aで肯定判定の場合には(S351a:yes)、S351bにおいて、小当り図柄決定用乱数に基づいて、小当り図柄を決定する。なお、実施例2では、小当り図柄が「特図1_小当り図柄1」に決定される。
その後、S351cにおいて、変動パターン決定用乱数によって小当り変動パターンを決定し(S351c)、小当り設定処理(S351d)を行い、S364へと移行する。ここで、小当り設定処理(S351d)において時短回数がプラスであれば、−1する処理を行う。
また、S351aで否定判定される場合には、S358以降に移行する。S358〜S362の処理は実施例1と同様である。
S374(図20を参照)において、確定表示させた特別図柄が大当りになる図柄でないと判定された場合は(S374:no)、図34のS398に移行し、時短フラグが「1」か否かを判定する。そして、時短フラグが「1」であれば(S398:yes)、時短回数が「0」か否かを判定する(S401)。そして、時短回数が「0」ではないとき(S401:no)は、そのままS450に移行する。
一方、S401で時短回数が「0」であると判定されると(S401:yes)、S403にて時短フラグを「0」にし、S450に進む。
S450を実行すると、S452に移行し、S368(図19)において確定表示された第2特別図柄が小当り図柄か否かを判定し、S452で肯定判定される場合(S452:yes)、S454に移行し、否定判定される場合には(S452:no)、そのまま大当り遊技処理へ移行する。
S454では、特別電動役物の作動を開始する(S454)。そして、S454の処理の後、小当り遊技開始処理(S456)を行い、大当り遊技処理に移行する。小当り遊技開始処理(S456)では、小当り遊技を開始するコマンド及び小当り遊技に係る情報(小当りのオープニング時間、開放パターン、小当りのエンディング時間等)をサブ統合制御装置83に送信する。
次に、図23のS500で否定判定されて実行される小当り遊技処理について、図35及び図36を用いて説明する(図23の注書きを参照)。
先ず、S600において、主制御装置80は、特別電動役物が作動中であるか判定し、作動中であれば(S600:yes)、大入賞口14が開放中であるか否かを判定し(S602)、否定判定の場合には(S602:no)、小当り遊技間のインターバル中であるか判定し(S604)、小当り遊技間のインターバル中でない場合には(S604:no)、小当り遊技の終了演出であるか否か判定し(S606)、小当り遊技の終了演出中ではない場合には(S606:no)、小当り遊技の開始演出に要する時間が経過したか否かを判定し(S608)、肯定判定の場合には(S608:yes)、大入賞口14を開放させ(S610)、小当り遊技処理を終了(リターン)する。
なお、S600において、特別電動役物が作動していない場合(S600:no)、又はS608において、小当り開始演出に要する時間が経過していないと判定された場合(S608:no)には、そのまま小当り遊技処理を終了(リターン)する。
図35のS602で大入賞口14が開放中であると判定された場合は(S602:yes)、図36のS620に進み、大入賞口14に10個入賞したか否かを判定する。否定判定の場合には(S620:no)、大入賞口14の開放時間が終了したか否かを判定し(S622)、肯定判定の場合には(S622:yes)、S624に移行する。
大入賞口14に遊技球が10個入賞したと判定した場合には(S620:yes)、主制御装置80は、大入賞口14の閉鎖処理を行い(S624)、小当りインターバル処理を行い(S626)、小当り遊技処理を終了(リターン)する。ここで、実施例2では、何れの小当り図柄に基づく小当り遊技の開放パターンも、開放時間0.8秒の開放を間にインタバール(例えば、0.2秒の閉鎖時間)を挟んで2回行うパターンに設定されている。
S622において、大入賞口14の開放時間が終了していない場合には(S622:no)、小当り遊技処理を終了(リターン)する。
図35のS604で小当りインターバル中であると判定された場合は(S604:yes)、図34のS630に進み、小当りインターバル時間が経過したか否かを判定する。小当りインターバル時間が経過している場合(S630:yes)、S632へ移行する。また、否定判定の場合には(S630:no)、小当り遊技処理を終了(リターン)する。
S632において、主制御装置80は、大入賞口14が規定数(ここでは2回)開放済みか又は10個入賞済みか否かを判定する。肯定判定の場合(S632:yes)は、小当り終了演出処理(S634)を行なって小当り遊技処理を終了する。
S632で否定判定の場合(S632:no)は、大入賞口14の開放処理(S636)により大入賞口14を開放し、小当り遊技の種類に応じて設定された規定開放時間が経過するか、大入賞口14に対して規定開放時間内に規定数の遊技球が入球すると、小当り遊技処理を終了(リターン)する。つまり、小当り遊技では、大入賞口14の規定開放時間(0.8秒×2)を経過するか、又は、規定開放時間内に10個以上の遊技球が入賞することで小当りは終了することになる。なお、実際には規定開放時間内に規定数(10個)の遊技球が入球することは殆どない。
図35に戻る。図35のS606で小当り終了演出中であると判定された場合は(S606:yes)、図36のS640に進み、小当り終了演出時間が経過したか否かを判定し(S640)、小当り終了演出時間を経過していない場合には(S640:no)、小当り遊技処理を終了(リターン)する。
S640で肯定判定の場合には(S640:yes)、特別電動役物の作動を停止させ(S644)、小当り終了コマンドをサブ統合制御装置83に送信して(S646)、S648に移行する。
S648において、主制御装置80は、時短フラグが「1」にセットされているか否かを判定する。肯定判定の場合には(S648:yes)、小当り遊技処理を終了する。
また、時短フラグが「0」である場合には(S648:no)、時短回数を設定する処理(S650)と、時短フラグを1に設定する処理(S652)とを行った後、小当り遊技処理を終了(リターン)する。
実施例2によっても、大当り図柄の確定表示に基づいて大当り遊技を実行した後に開放延長状態に移行する大当り時短の他に、小当り図柄の確定表示に基づいて、大当り遊技を実行することなく、開放延長状態に移行する小当り特定時短を備える。
小当り特定時短の場合には、特別電動役物を作動させ(条件装置、役物連続作動装置を作動させずに)、素早く終了する小当り遊技を介して開放延長状態に移行する。このため、遊技者に突然有利な状態(開放延長状態)が開始される驚きと喜びを与えることができる。例えば、小当り図柄が確定表示されると、直ちに開放延長状態が開始されるため、遊技者にインパクトを与え、遊技興趣を向上させることができる。
ここで、図37を用いて、小当り図柄(特定図柄)が確定表示されて実行される特定時短(小当り特定時短)と、特定外れ図柄が確定表示されて実行される特定時短(以下、外れ特定時短)とを対比して説明する。
つまり、外れ特定時短が開始する前に遊技状態が通常遊技状態である場合には、外れ特定時短が開始したときに、持ち球が「ゼロ」である可能がある。この場合、外れ特定時短が開始しても、第2始動口12に直ぐに入賞させられない可能性があり、外れ特定時短の開始後、遊技者が少し遅れて外れ特定時短の利益を得ることとなる可能性がある。
これに対して、小当り特定時短が開始する前に遊技状態が通常遊技状態である場合であっても、小当り特定時短が開始する前に小当り遊技(大入賞口14を短時間に開放する小当り遊技)を開始し、小当り遊技で少量の遊技球を獲得している可能がある。このため、小当り特定時短を開始したときに、持ち球が「ゼロ」になる可能性が低くなる。この場合、小当り特定時短が開始すると、第2始動口12に直ぐに遊技球を入賞させられる可能性が高く、小当り特定時短を開始すると、遊技者が立ち上がりよく小当り特定時短の利益を得る可能性がある。
なお、実施例2のパチンコ機50では非開放延長状態(非時短状態)にあるときに小当り図柄が確定表示されると特定時短が付与し、開放延長状態(時短状態)にあるときは小当り図柄が確定表示されても特定時短が付与されないことした。
ところが、開放延長状態(時短状態)にあるときは小当り図柄が確定表示されても特定時短が付与されることとしてもよい。この場合、大当り時短の残り回数(例えば、20回)よりも小当り特定時短の付与回数(50回を例示)が多い場合に限り時短回数の上書きを行ってもよい。また、大当り時短の残り回数(例えば、70回)に係わらず小当り特定時短に移行すると、時短回数が小当り特定時短の付与回数(50回を例示)に上書きされてもよい。かかる場合、大当り時短を実行しているときに小当り特定時短を生ずると、リスクが発生する可能を生ずることとなる。
また、特定図柄としての小当り図柄を複数備え、設定される小当り図柄の種類によって時短回数の上書きを行うケースと、上書きを行わないケースを備えてもよい。
更に、特定図柄としての小当り図柄を複数備え、設定される小当り図柄の種類によって時短回数が異なってもよいし、当否判定の際に小当り特定時短が付与されるか否かを決定し、決定した場合に乱数抽選によって時短回数を決定してもよい。
(3)実施例3
次に図38〜図45を用いて、実施例3のパチンコ機50について簡単に説明する。
先ず、図38を用いて実施例3のパチンコ機50のパチンコ機50の基本的仕様の特徴を説明する。
実施例3のパチンコ機50は、所謂「確変リミッタ付きの確変機」である。
そして、「特別図柄に関する当否判定(第1当否判定、第2当否判定)」で大当りと判定される確率(大当り確率)が、通常確率状態(低確率状態)で「1/300」、高確率状態(確変状態)で「1/30」とされている。
大当り遊技終了後に高確率状態(確変状態)へ突入する確率は、確変リミッタの未作動時には「100%」、確変リミッタの作動時には「0%」とされている。ここで、確変リミッタは、高確率状態(確変状態)に制御されつつ実行される「特別図柄に関する当否判定」において、大当り(確変大当り)を発生させることが所定回数連続すると作動する。
そして、確変リミッタが作動した状態で、「特別図柄に関する当否判定」の結果が大当りとなっても、当該大当りは通常大当りとれ、当該大当りに基づく大当り遊技を実行した後、遊技状態は通常確率状態に制御される。
つまり、通常確率状態であるとき、大当り(確変大当りとされる)を生ずると、当該大当りに基づく大当り遊技を終了した後、リミットカウンタが作動を開始し、リミットカウンタのカウント値が制限値(本実施例では「2」)になると確変リミッタが作動し、次回の大当りが一律に通常大当りとなる。
ここで、実施例3では、(a)リミットカウンタが作動し(カウントを実行し)、確変リミッタが未作動である場合(確変リミッタが未作動の確変遊技状態)と、(b)リミットカウンタ及び確変リミッタが未作動である場合(通常遊技状態)に、「特別図柄に関する当否判定」の結果が大当りとなると、同一の大当り図柄決定テーブルを参照して、大当り図柄を決定する。なお、通常遊技状態及び確変リミッタが未作動時に発生する大当りを「100%」確変大当りとせず、所定の割合(例えば、20%)の割合で通常大当りを生ずる遊技仕様では、リミットカウンタのカウント値が制限値になる前に通常大当りを生ずると、リミットカウンタはリセットされる(後述する)。
実施例3のパチンコ機50では、大入賞口14に遊技球が1個入球すると、15個の遊技球が賞球として払出される。また、大当り遊技の1ラウンドの規定入賞数は10個に設定されている。
そして、第1特別図柄の当否判定の結果が大当りとなると、確変リミッタが未作動時には大当り図柄が「特図1_2R確変図柄1」に決定され、確変リミッタが作動時には大当り図柄が「特図1_2R通常図柄1」に決定される。
第1特別図柄の停止図柄として「特図1_2R確変図柄1」若しくは「特図1_2R通常図柄1」が確定表示されると、条件装置が作動することによって役物連続作動装置が作動して大当り遊技が実行される。この大当り遊技は、ラウンド数を2ラウンド行う「2R大当り遊技」であり、賞球予定個数は「300個」となる。
また、第2特別図柄の当否判定の結果が大当りとなると、確変リミッタが未作動時には大当り図柄が「特図2_10R確変図柄1」に決定され、確変リミッタが作動時には大当り図柄が「特図2_10R通常図柄1」に決定される。
第2特別図柄の停止図柄として「特図2_10R確変図柄1」若しくは「特図2_10R通常図柄1」が確定表示されると、条件装置が作動することによって役物連続作動装置が作動して大当り遊技が実行される。この大当り遊技は、ラウンド数を10ラウンド行う「10R大当り遊技」であり、賞球予定個数は「1500個」となる。
そして、確変大当り図柄(「特図1_2R確変図柄1」、「特図2_10R確変図柄1」)が確定表示され、確変大当りを発生すると、大当り遊技を実行した後、パチンコ機50の遊技状態が、高確率状態且つ開放延長状態(以下、「高確率・開放延長状態」と記載することがある)に移行する。
この高確率・開放延長状態は、大当り遊技後の「特別図柄に関する当否判定(第1当否判定若しくは第2当否判定)」の実行回数が10000回になるか、当該当否判定(第1当否判定若しくは第2当否判定)の結果が大当りになるまで継続する。つまり、次回の大当りを発生するまで継続する。
また、通常大当り図柄(「特図1_2通常図柄1」、「特図2_10R通常図柄1」が確定表示され、通常大当りを発生すると、大当り遊技を実行した後、パチンコ機50の遊技状態が、通常確率状態且つ開放延長状態(以下、通常確率・開放延長状態という)に移行する。
この通常確率・開放延長状態は、大当り遊技後の「特別図柄に関する当否判定(第1当否判定若しくは第2当否判定)」の実行回数が100回になるか、当該当否判定の結果が大当りになるまで継続する。
そして、通常確率・開放延長状態は、特別図柄に関する当否判定(第1当否判定若しくは第2当否判定)」の結果が大当りになることなく、当該当否判定を100回実行すると終了し、通常確率且つ非開放延長状態(通常確率・非開放延長状態)、つまり、通常遊技状態となる。
以上の大当り遊技(確変大当りの発生に基づく大当り遊技、通常大当りの発生に基づく大当り遊技の何れか)を実行した後の開放延長状態は第1開放延長状態(大当り時短)であり、その意義に関しては実施例1と同様である。
また、実施例3のパチンコ機50においても、第1当否判定の結果が外れとなる場合、外れ図柄として「特図1_外れ図柄1」が「197/198」の確率で設定され、「特図1_外れ図柄2」が「1/198」の確率で設定される。
また、第2当否判定の結果が外れとなる場合、「外れ図柄として「特図2_外れ図柄1」が100%」の確率で設定される。ここで、実施例1と同様、「特図1_外れ図柄2」が「特定図柄」であるが、「小当り図柄」若しくは「特定の小当り図柄」を「特定図柄」としてもよい。
そして、図22(c)に示すように、通常確率状態で、かつ非開放延長状態(開放延長機能の未作動時)に、特定外れ図柄(特図1_外れ図柄2)が確定表示されると、大当り遊技を介することなく、パチンコ機50の遊技状態が、通常率状態且つ開放延長状態(外れ特定時短)に移行する。この放延長状態(外れ特定時短)も第2開放延長状態の具体例を示し、時短の態様は実施例1の外れ特定時短と同様である。但し、実施例3の外れ特定時短は、移行後の「特別図柄の当否判定(第1当否判定若しくは第2当否判定)の実行回数が100回になるか、当該当否判定(第1当否判定若しくは第2当否判定)の結果が大当りになるまで継続する。
そして、当該当否判定(第1当否判定若しくは第2当否判定)の実行回数が100回になるまでに大当りを発生しない場合には、遊技状態が通常率状態且つ非開放延長状態(つまり、通常遊技状態)に移行する。
図22(c)に示すように、実施例3のパチンコ機50では、通常確率状態かつ非開放延長状態(開放延長機能の未作動時)に特定外れ図柄(特図1_外れ図柄2)が確定表示されると、特定時短(外れ特定時短)に移行するが、図22(d)に示すように、通常確率状態であれば、開放延長機能の作動・未作動を問わず、特定時短(外れ特定時短)に移行してもよい。
なお、実施例3では、図22(c)及び図22(d)に示すように、高確率状態において特定外れ図柄(特図1_外れ図柄2)が確定表示されても、特定時短(外れ特定時短)に移行しないこととしているが、実施例3と異なり、特定時短(外れ特定時短)に移行することとしてもよい。
次に、実施例3の「特別図柄に関する当否判定処理」の特徴点と、実施例3において実行する大当り遊技処理の特徴点について説明する。
実施例3の「特別図柄に関する当否判定処理」は、(1)実施例3のパチンコ機50が特別図柄の確率変動機能を備えるため、高確率状態(確変状態)には、図18のS338において肯定判定され得る点と、(2)図18の特図大当り図柄決定処理(S352)を図39に基づいて行う点と、(3)図20の代わりに図40を用いる点と、(4)図21の代わりに図41を用いる点と、が実施例1の「特別図柄に関する当否判定処理」と異なる。
以下、実施例1の「特別図柄に関する当否判定処理」との相違を説明する。
先ず、図18のS338では確変フラグがセットされていると判定すると、S204若しくはS214で読み込んだ大当り決定用乱数を確変テーブルに記録されている当り値と照合する(S340)。一方、S338の処理で否定判断であれば(S338:no)、S204若しくはS214で読み込んだ大当り決定用乱数を通常テーブルに記録されている当り値と照合する(S344)。
そして、S340またはS344の判定に基づき、S350で大当りと判定される場合には(S350:yes)、図39(a)に示すフローチャートに従い、大当り図柄を決定する(S352)。
この特図大当り図柄決定処理を開始すると、先ず、リミット到達フラグがセットされているか否かを判定する(S352a)。ここで、リミット到達フラグは、リミットカウンタが計数する連続回数(確変状態で発生する大当りの連続回数)がリッミト回数(制限回数の2回)に到達したことを示すフラグである。そして、リミット回数(制限回数)に到達すると、リミット到達フラグの値が「1」とされ、特図大当り図柄決定処理において参照されると値が「0」とされる。
リミット到達フラグが解除されている場合(S352a:no)には、第1大当り図柄決定テーブルを参照し、大当り図柄を決定し(S352d)、特図大当り図柄決定処理を終了する。つまり、リミットカウンタがカウントを開始しているか否かに係わらず、リミット到達フラグの値が「0」であると、第1大当り図柄決定テーブルを参照し、大当り図柄を決定する。
ここで、第1当否判定の結果が大当りであるとき、大当り図柄を決定する場合には、「第1特別図柄用の第1大当り図柄決定テーブル(図39(b)」を参照して乱数抽選が実行され、「特図1_2R確変図柄1」に100%の確率で決定される。また、第2当否判定の結果が大当りであるとき、大当り図柄を決定する場合、「第2特別図柄用の第1大当り図柄決定テーブル(図39(b)」を参照して乱数抽選が実行され、「特図2_10R確変図柄1」に100%の確率で決定される。なお、本実施例では、リミットカウンタがカウントを開始していない場合とは、パチンコ機1の遊技状態が通常確率状態である場合を指し、リミットカウンタがカウントを開始している場合とは、パチンコ機1の遊技状態が確変遊技状態である場合を指す。
リミット到達フラグが設定されている場合(S352a:yes)には、第2大当り図柄決定テーブルを参照し、大当り図柄を決定する(S352b)。そして、リミット到達フラグを解除する処理(値を「0」にする処理)を行った後(S352c)、特図大当り図柄決定処理を終了する。
ここで、S352bにおいて第1当否判定の結果が大当りであるとき、大当り図柄を決定する場合、「第1特別図柄用の第2大当り図柄決定テーブル(図39(c))」を参照して乱数抽選が実行され、「特図1_2R通常図柄1」に100%の確率で決定される。また、第2当否判定の結果が大当りであるとき、大当り図柄を決定する場合、「第2特別図柄用の第2大当り図柄決定テーブル(図39(b))」を参照して乱数抽選が実行され、「特図2_10R通常図柄1」に100%の確率で決定される。
また、実施例3のパチンコ機50は確変機能を備えるため、S376以降の処理が、図40及び図41に示すように異なっている。
つまり、図40に示すように、S374で大当り図柄が確定表示された判定された場合(S374:yes)は、S376、S378を経て、S380に移行する。なお、S380からS390の処理は実施例1と同様である。
すなわち、S374で肯定判定されるとS376に移行し、確変フラグが1か否かを判定する(S376)。確変フラグが1であれば(S376:yes)、S378にて確変フラグを0にし、S380に移行する。一方、確変フラグが1でなければ(S376:no)、そのままS380に移行する。
つまり、高確率状態(確変状態)で大当りを生じた場合には、確変フラグを0として後、S380に移行し、通常確率状態で大当りを生じた場合には、そのままS380に移行する。
また、図41に示すように、S374で大当り図柄とならない図柄(外れ図柄)が確定表示された判定された場合(S374:no)は、S392、S394、S396を経て、S398に移行する。
つまり、S374で、確定表示させた特別図柄が大当りになる図柄でないと判定された場合は(S374:no)、確変フラグが1か否かを判定し、1であれば(S392:yes)、確変回数が0か否かを判定する(S394)。そして、確変回数が0であれば(S394:yes)、S396にて確変フラグを0にしてS398に進む。一方、確変フラグが1でないとき(S392:no)又は確変回数が0ではないとき(S394:no)はそのままS398に移行する。なお、実施例3では、確変回数が「10000回」とされ、高確率状態(確変状態)の大当り確率が「1/30」とされているため、S394で肯定判定されるケースは実際に皆無である。
S398に移行すると時短フラグが「1」か否かを判定する。そして、時短フラグが「1」であれば(S398:yes)、時短回数が「0」か否かを判定する(S405)。そして、時短回数が「0」ではないとき(S405:no)は、そのままS450に移行する。
一方、S405で時短回数が「0」であると判定されると(S405:yes)、S409で今回の外れが特定外れであるか否か(つまり、S368において確定表示された外れ図柄が特定外図柄であるか否か)を判定し、S411若しくはS414以降の処理に移行する。
ところで、実施例3と異なり、図41からS409、S411、S413を省略し、S405で時短回数が「0」であると判定されると(S405:yes)、そのままS414に移行してもよい。つまり、時短フラグの値が「1」である場合(S398;yes)には、特定図柄(特定外れ)が表示されても時短を付与しない構成とする場合、S405で肯定判定される場合にはS414を経てS450に進むこととなる。即ち、開放延長手段の作動時(時短フラグの値が「1」である場合)には、確変フラグが1か否かに拘わらず、S405で肯定判定されると、そのままS414に移行することとしてもよい。
図41に戻り更に説明すると、実施例3では、S409で今回の外れが特定外れでないと判定される場合(S409:no)には、S414にて時短フラグを「0」にし、S450に進む。
これに対して、S409で肯定判定される場合には、確変フラグが1か否かを判定する(S411)。そして、S411で否定判定されると(S411:no)、時短回数を設定する処理(S413)を行った後、S450に移行する。
また、S411で肯定判定されると(S411:yes)、S414に移行し、時短フラグを「0」にし、S450に進む。
つまり、実施例3のパチンコ機50では確変フラグが1である場合に特定外れ図柄(「特図1_外れ図柄2」)が確定表示されても、開放延長状態(外れ特定時短)に移行しないこととされている。
ここで、実施例3では、時短の残り回数が「0」ときに特定図柄(特定外れ)が表示される場合には、時短フラグの値が「1」である場合(S398;yes)であっても、S409で肯定判定され、S411で否定判定される場合にはS413に移行し、時短回数を設定し、時短を継続することとしている。
S398で時短フラグが「1」でない場合には(S398:no)、S430で、今回の外れ(S368で確定表示された外れ図柄)が、特定の外れであるか否かを判定する。そして、S430で否定判定される場合には、そのままS450に移行する。
一方、S430で肯定判定される場合には、S431で確変フラグが1か否かを判定する(S431)。そして、S431で否定判定される場合には(S431:no)、時短回数を設定する処理(S432)と、時短フラグを「1」に設定する処理(S434)とを行った後、S450に移行する。これに対して、S431で肯定判定される場合には(S431:yes)には、そのままS450に移行する。
なお、S430で外れ図柄が特定図柄(特定外れ図柄)であると判定される場合には(S430:yes)には、確変フラグ(確変フラグの値が「1」であるか否か)を参照することなく、時短回数設定処理(S432)に進む構成であってもよい。あくまでも時短フラグが「0」の時に特定図柄(特定外れ図柄)が表示されれば時短が付与される遊技性として判りやすいものとなる。
確変フラグが「1」(S431:yes)の時は時短を付与しない構成ならば、時短が付与されるか否かで確率変動機能が作動しているか否かを判別できる遊技性となる。
但し、実施例3のパチンコ機50では、確変回数と時短回数の初期値が等しくされている(ともに「10000回」)。このため、S409、S431で肯定判定される場合は存在しない。但し、確変回数の初期値が時短回数の初期値よりも少なくされる場合(例えば、確変回数の初期値「80」、時短回数の初期値「100」の場合)、「高確率・開放延長状態」から「高確率・非開放延長状態(所謂「潜伏確変状態)」に移行する可能性があるため、S409、S431で肯定判定される場合は存在する。
また、実施例3のパチンコ機50は確変機能と確変リミット機能を備えるため、大当り終了演出時間経過後の処理が、実施例1のパチンコ機50と異なっている。つまり、図25の代わりに図42及び図43が適用される。
図42に示すように大当り終了演出時間が経過したと判定すると(S530:yes)、S532以降の処理に移行し、大当り終了演出時間が経過していないと判定すると(S530:no)、大当り遊技処理をリターンする。
S530で肯定判定されると(S530:yes)、S532の役物連続作動装置の作動を停止する処理を実行し、続いて条件装置の作動を停止する処理を実行する(S534)。そして、S560において、次回の遊技状態で確変に移行するか否かを判定する。
本パチンコ機50は、所謂初当り(通常遊技状態で発生した大当り)と、確変リミッタの未作動時には、一律に確変大当り図柄(「特図1_2R確変図柄1」若しくは「特図2_10R確変図柄1」)が確定表示され、大当り遊技が実行される。このため、初当りと確変リミッタの未作動時に発生した大当りに基づく大当り遊技を終了する際にはS560で肯定判定される。
これに対して、確変リミッタの作動時には通常大当り図柄(「特図1_2R通常図柄1」若しくは「特図2_10R通常図柄1」)が確定表示され、大当り遊技が実行される。このため、確変リミッタの作動時に発生した大当りに基づく大当り遊技を終了する際にはS560で否定判定される。
S560の処理で肯定判定されると(S560:yes)、確変回数を設定し(S562)、確変フラグを1に設定する(S564)。確変フラグを1にすると、特別図柄に関する当否判定に大当り確率が高確率(「1/30」)に変動する。なお、S562において確変回数は10000回に設定される。
続いて、時短回数を設定する処理(S566)と、時短フラグを1に設定する処理(S568)とを行った後、S570に移行する。ここで、S566において時短回数は10000回に設定される。そして、時短フラグを1にする場合には、特別図柄の平均変動時間短縮、普通図柄の平均変動時間短縮、普通電動役物の開放時間を延長する開放延長機能が作動する。
S570の処理では、リミットカウントフラグの値が「1」であるか否かを判定する。ここで、リミットカウントフラグは、通常確率状態で確変大当りを生ずると(初当りを生ずると)、値が「1」とされる。このリミットカウントフラグは、リミットカウンタで計数を実行する状態であることを示すフラグである。このリミットカウンタは高確率状態(確変状態)で発生する大当りの連続回数を計数する手段であり、リミットカウントフラグはリミットカウンタの計数値が制限値(実施例3では「2」を例示)になると値が「0」とされ、後述するリミット到達フラグの値が「1」とされる。
S570でリミットカウントフラグの値が「1」でないと判定される場合には(S570:no)、S572でリミットカウントフラグの値を「1」とした後、図43のS586に移行し、リミットカウントフラグの値が「1」であると判定される場合には(S570:yes)には、そのままS586に移行する。そして、S586ではリミットカウンタを「+1」インクリメントする処理を行う。つまり、S586では初当りを生じた場合には、リミットカウンタのカウント値が「1」とされ、確変大当りの連チャンを生じた場合には、前回の確変大当りに基づく大当り遊技を終了する際のカウント値に「+1」する処理を行う。
その後、S588に移行し、リミットカウンタのカウント値が制限回数(リミット回数「2」)に到達したか否かを判定する。
S588で肯定判定される場合(S588:yes)、リミットカウントフラグの値を「0」とする処理(S590)と、リミット到達フラグの値を「1」とする処理(S592)と、リミットカウンタを初期化する(「0」にする)処理(S594)とを行った後、S596に移行する。このように、確変大当りの連続発生回数が制限値「2」に到達すると、リミットカウンタのカウント値が制限値「2」に到達したことを示すリミット到達フラグがセッされる(S592)。
S592でリミット到達フラグがセットされると、次回の大当りを発生したときに実行される特図大当り決定処理(図18、図39(a))において、第2大当り図柄決定テーブルを参照して、確定表示する大当り図柄を通常大当り図柄(「特図1_2R通常図柄1」若しくは「特図2_10R通常図柄1」)に決定した後、当該リミット到達フラグが解除される(S352c)。
なお、リミット到達フラグが解除されていると、以後実行する特図大当り決定処理では、第1大当り図柄決定テーブルを参照して、確定表示する大当り図柄を確変大当り図柄(「特図1_2R確変図柄1」若しくは「特図2_10R確変図柄1」)に決定する。
一方、S588で否定判定される場合(リミッタが未作動の場合)には(S588:no)、S590、S592、S594を実行することなく、S596に移行する。
図42に戻って更に説明すると、S560で否定判定されると、時短回数を設定する処理(S576)と、時短フラグを1に設定する処理(S578)とを行った後、図43のS596に移行する。つまり、S576と、S578を行うことにより、大当り遊技終了後に時短状態が付与される。ここで、S576において時短回数は100回に設定される。
このように、実施例3のパチンコ機50では、確変リミッタが作動し、通常大当りを発生し、大当り遊技を実行した後の遊技状態が時短状態に制御されるため、当該時短状態では右打ち領域3Rに向かって遊技球を発射することで、約「1/3」の確率(通常確率状態の大当り確率は「1/300」、時短回数は「100回」)で、所謂「確変状態を引き戻すこと(再び、確変遊技状態に移行すること)」ができる。但し、S560で否定判定されると、時短状態に移行させないこととしてもよく、この場合には、S576、S578を実行することなく図43のS596に移行する。
なお、S568若しくはS578において時短フラグの値が「1」とされることで、遊技状態が大当り時短(第1開放延長状態)に移行する。
S596において、主制御装置80は、大当り終了コマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理を行ない、続くS598において、状態指定コマンドをサブ統合制御装置83に送信する。そして、大当り遊技処理をリターンする。
次に、図44を用いて、実施例3のパチンコ機50の遊技性の特徴を説明する。
前述のように、実施例3のパチンコ機50は、所謂3回ワンセットという構成(確変大当り2回、通常変大当り1回)の「確変リミッタ付きの確変機」である。
この実施例3のパチンコ機50において、通常遊技状態で大当りを発生させると、当該大当りは確変大当り(「特図1_2R確変図柄1」若しくは「特図2_10R確変図柄1」を確定表示して発生する大当り)である。そして、確変リミッタが作動するまで確変状態で「特別図柄に関する当否判定」が実行される。
このため、初当り(通常遊技状態での大当り)を発生させると、大当り遊技「3回分」の出球(賞球)が確約される遊技性を備える。
ここで、実施例3のパチンコ機50では、確変リミッタが作動するケースとして、図44(a)に示す第1ケースと、図44(b)に示す第2ケースが存在する。なお、図44(a)及び(b)において、「第1特図大当り遊技」は第1当否判定の結果が大当りになることに基づいて実行される大当り遊技を示し、「第2特図大当り遊技」は第2当否判定の結果が大当りになることに基づいて実行される大当り遊技を示している。
図44(a)の第1ケースでは、通常遊技状態(通常確率・非開放延長状態)で、第1始動口11に遊技球が入球し、第1当否判定によって大当りを発生させる。つまり、「特図1_2R確変図柄1」を確定表示させことに基づいて、大当りラウンド数が「2回」の大当り遊技を実行し、「300個」の賞球を獲得する。この大当り遊技を終了する際に、リミットカウンタの値が「1」とされる。
そして、当該大当り遊技を実行した後、遊技状態が確変状態に移行し、確変状態が開始される。この場合は、時短状態(開放延長状態)にも移行するため、遊技者が、遊技球を右打ち領域3Rに向かって遊技を発射し、第2始動口12に遊技球を入球させることで、第2当否判定によって大当りを発生させる。これにより、「特図2_10R確変図柄1」を確定表示させることに基づいて、大当りラウンド数が「10回」の大当り遊技を実行し、「1500個」の賞球を獲得する。この大当り遊技を終了する際にリミットカウンタの値が「2」とされ、リミット到達フラグの値が「1」とされる。
更に、この大当り遊技を実行した後、遊技状態が確変状態に移行し、確変状態且つ時短状態(開放延長状態)に移行するため、遊技者は遊技球を右打ち領域3Rに向かって遊技を発射させる。そして、第2始動口12に遊技球を入球させることで、第2当否判定によって大当りを発生させる。この際、リミット到達フラグの値が「1」であり、「特図2_10R通常図柄1」を確定表示させるため、当該大当りを発生することに基づいて、大当りラウンド数が「10回」の大当り遊技が実行され、「1500個」の賞球を獲得する。そして、この大当り遊技を実行した後、遊技状態が通常確率状態に設定される。つまり、第1ケースでは、確変状態を終了するまでに「3300」個の賞球を獲得できる可能が高くなっている。
図44(b)の第2ケースでは、通常遊技状態(通常確率・非開放延長状態)で、第1始動口11に遊技球が入球し、第1当否判定によって「特定外れ」を発生させる。つまり、外れ図柄として「特図1_外れ2」を確定表示させることに基づいて、大当り遊技を介さずに外れ特定時短(時短回数「100回」)に移行させる。
そして、この外れ特定時短(時短回数「100回」)では、遊技者が、遊技球を右打ち領域3Rに向かって遊技を発射し、第2始動口12に遊技球を入球させることで、第2当否判定によって、約「1/3」の確率で大当りを発生させることができる。この場合、「特図2_10R通常図柄1」を確定表示させことに基づいて、大当りラウンド数が「10回」の大当り遊技(以下、1回目の10R大当り遊技という)を実行し、「1500個」の賞球を獲得する。この大当り遊技を終了する際に、リミットカウンタの値が「1」とされる。
この「1500個」の賞球を獲得可能な大当り遊技を実行した後、遊技状態が確変状態に移行する。この場合は、時短状態(開放延長状態)にも移行するため、遊技者が、遊技球を右打ち領域3Rに向かって遊技を発射し、第2始動口12に遊技球を入球させることで、第2当否判定によって大当りを発生させる。これにより、「特図2_10R確変図柄1」を確定表示させることに基づいて、大当りラウンド数が「10回」の大当り遊技(以下、2回目の10R大当り遊技という)を実行することで、「1500個」の賞球を獲得する。この2回目の10R大当り遊技を終了する際に、リミットカウンタの値が「2」とされ、リミット到達フラグの値が「1」とされる。
更に、2回目の10R大当り遊技を実行した後、遊技状態が確変状態に移行し、確変状態且つ時短状態(開放延長状態)に移行するため、遊技者が、遊技球を右打ち領域3Rに向かって遊技を発射し、第2始動口12に遊技球を入球させることで、第2当否判定によって大当りを発生させる。但し、この際、リミット到達フラグの値が「1」であるため、「特図2_10R通常図柄1」を確定表示させることに基づいて、大当りラウンド数が「10回」の大当り遊技(以下、3回目の10R大当り遊技という)を実行し、「1500個」の賞球を獲得する。
そして、この3回目の10R大当り遊技を実行した後、遊技状態が通常確率状態に設定される。このケース2では、特別図柄に関する当否判定を通常確率状態で実行する状態になるまでに(つまり、確変遊技を終了するまでに)、「4500」個の賞球を獲得できる可能が高くなっている。
つまり、第2ケースでは、10R大当り遊技を3回行うことができるため、第1ケースよりも多い(1200個多い)賞球を獲得できる可能が高くなっている。
このように、実施例3のパチンコ機50によると、初当りを第1当否判定の結果として生じさせるか(第1ケースか)、特定外れ図柄(特定図柄)を確定表示させた後、第2当否判定の結果として生じさせるか(第2ケースか)によって、遊技結果(賞球獲得量)が大きく異なることになる。つまり、同じ3回ワンセットで大当り遊技を実行する場合であっても、特定外れ図柄(特定図柄)を確定表示させるか否かによって、第1ケース(獲得賞球数:3300個)と、第2ケース(獲得賞球数:4500個)とを生じさせるという、特有の遊技性を実現することができる。
次に、図45を用いて、実施例3のパチンコ機50で実行される演出の特徴を説明する。
通常遊技状態(通常確率・非開放延長状態)では、演出図柄表示装置6の画面6aで通常態様の表示がなされる(図26(a)を参照)。そして、演出図柄表示装置6の画面6aに大当り図柄が確定表示されると(図26(b)を参照)、ラウンド数が「2」の大当り遊技(図26(c)を参照)を実行する。そして、この大当り遊技を実行した後、時短回数が100回の大当り時短を開始する。
この大当り時短中は、演出図柄表示装置6の画面6aに時短回数の残り回数が表示される(図26(d)を参照)。
図45(a)に示すように、通常遊技状態(通常確率・非開放延長状態)で、演出図柄表示装置6の画面6aに特定外れの発生を示す演出図柄が確定表示される際に、特定時短(外れ特定時短)に突入することを示すキャラクタK1と、特定時短(外れ特定時短)に移行することを示す文字情報M1が表示される。
特定時短(外れ特定時短)が開始すると、時短回数が100回の時短遊技(第2開放延長状態)が実行される。
そして、この特定時短中には、特別図柄に関する当否判定の結果が大当りになったら、獲得出球が増えることをアピールした演出を行う。
具体的には、熊の達吉(キャラクタK2)が、大当りの発生を示す文字K3を捕まえることができたら、大量賞球「4500個」を獲得可能であることが示唆する文字情報M2、M4が表示される(図45(b)を参照)。
そして、時短遊技中に当否判定(特別図柄に関する当否判定)の結果が大当りになると、図45(c)に示すように、演出図柄表示装置6の画面6aには、大当り図柄とともに、大当りの発生を祝う文字情報と大量賞球「4500個」を獲得できることを示唆する文字情報M5が表示される。併せて、熊の達吉(キャラクタK2)が、大当りの発生を示す文字K3を掴んだ演出表示も実行される。
なお、図示を省略するが、賞球「4500個」を獲得した後において時短回数「100回」を上限とする大当り時短を開始する。
つまり、確変リミッタの作動時に通常大当り図柄(「特図2_10R通常図柄1」)が確定表示されることに基づいて大当り遊技を実行した後、大当り時短を開始する。このとき、再度、キャラクタ(例えば、熊の達吉)K2を表示し、大当り時短中に大当りを発生させることができたら、獲得賞球が「9000個」になることが示唆する文字情報が表示されてもよい。
同様に、賞球「4500個」を更に獲得した後においても、大当り時短中に再度、キャラクタ(例えば、熊の達吉)を表示し、大当り時短中に大当りを発生させることができたら、獲得賞球が「13500個」になることを示唆する文字情報が表示されてもよい。
実施例3によると、実施例1の加えて以下の効果を得ることができる。
つまり、実施例3のパチンコ機50によれば、初当りを発生させると確変リミッタが作動するまで確変遊技(特別図柄に関する当否判定を確変状態で実行する遊技)が維持されるため、初当りを発生した時点で、3回の大当り遊技を実行可能であることが確約される。
かかる遊技性の下、(a)第1当否判定の結果が大当りとなるか(第1特図柄に関する当否判定によって初当りを生じさせるか、つまり第1ケースか)、(b)特定図柄(特定外れ図柄)を確定表示させて移行する時短中に、第2当否判定の結果が大当りとなるか(第2特図柄に関する当否判定によって初当りを生じさせるか、つまり第2ケースか)によって遊技成果に大きな違いが生ずる。すなわち、同じ3回ワンセットの構成(大当り遊技を3回ワンセットで確約された構成)でも、初当りを第1当否判定に基づいて発生させるか、第2当否判定に基づいて発生させるかによって獲得賞球が大きく異なってくるという、新たな遊技性を得ることができる。
なお、実施例3では、確変付与率を100%としたが、確変付与率を100%以外としてもよい。この場合、確変リミッタが作動する前に通常大当りを発生し、確変状態が終了する構成ならば、確変状態に移行したとしても確変リミッタが作動するまで必ず確変状態が維持される訳ではないが、可能性として最大出球(例えば、賞球4500個)を得ようとすると、初当り前に特定図柄(特定外れ図柄)を確定表示することが必要な遊技性となる。
また、実施例3では、確変大当り図柄が確定表示されると、大当り遊技を実行した後において、実質的に次回の大当りを発生するまで確変状態を継続させることとした。つまり、確変状態の継続回数が「10000回」でなく、それよりも少ない回数(例えば、100回等)とする構成を備えてもよい。そして、このように、確変状態の継続回数を定めた構成であっても、継続回数中(回数限定の確変中)に大当りを発生させ続けないといけないが、可能性として最大出球(賞球4500個)を得ようとすると、初当り前に特定図柄(特定外れ図柄)を確定表示することが重要な遊技性となる。
また、実施例3では特定図柄を特定の外れ図柄(特定外れ図柄)として説明したが、実施例3のパチンコ機50が実施例2のように小当り図柄に特定図柄を設ける構成としてもよい。この場合、小当り遊技によって賞球を与えてから時短(小当り時短)を付与することができる。
このように、第2当否判定の結果が大当りとなる場合の方が、第1当否判定の結果が大当りとなる場合よりも、有利な特典(大当り遊技の賞球、確変付与率、確変回数、時短回数など)が得られるのであれば、通常遊技状態時に特定図柄(特定外れ図柄)を確定表示させて、当否判定として第1当否判定を主に行う状態から、第2当否判定を主に行う状態に移行させることは遊技者によって有意義なことである。蓋し、第2当否判定を主に行う状態に移行すると、開放延長機能が作動して第2始動口12に遊技球が入球する頻度が高くなり、持ち球の目減りが抑えられるだけでなく、大当りの発生に基づき獲得出球(賞球)にも大きな影響を与えることになる。従って、通常遊技状態時においては、特定図柄(特定外れ図柄)を確定表示させることは、第1当否判定の結果が大当りとなることと同等な価値を与えることが可能となる。
〔他の実施形態〕
本明細書に開示する技術は、前述した実施形態、実施形態および変形例に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現できる。例えば、前述した実施形態、実施形態および変形例における技術的特徴のうち、発明の概要の欄に記載した各形態における技術的特徴に対応するものは、前述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、前述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えおよび組み合わせることができる。また、本明細書中に必須なものとして説明されていない技術的特徴については、適宜、削除できる。
即ち、大当り遊技の実行後に付与される時短(大当り時短)と、特定図柄(特定外れ図柄、小当り図柄)の確定表示がされて付与される時短(特定時短)として同一の時短制御を実行してもよいし、異なる時短制御を実行してもよい。つまり、特定時短による利益が、大当り時短による利益よりも少なくされてもよいし、逆に多くされてもよい。
例えば、図7(a)及び(b)に示すように、開放延長機能の作動時において大当り時短の方が特定時短よりも、第2始動口(普通電動役物)11が長くされてもよい。
また、大当り時短(第1開放延長状態)では、特別図柄の変動時間の短縮機能と普通電動役物の開放延長機能が作動する時短制御を行い、特定時短(第2開放延長状態)では、特別図柄の変動時間の短縮機能と普通電動役物の開放延長機能のうち、普通電動役物の開放延長機能のみが作動することとしてもよい。
更に、大当り時短(第1開放延長状態)と特定時短(第2開放延長状態)とで、特別図柄の変動時間の平均変動時間が異なっていてもよい。つまり、大当り時短(第1開放延長状態)の方が特定時短(第2開放延長状態)よりも特別図柄の変動時間の短縮度合いを多くしてもよい。
以上のように、大当り時短(第1開放延長状態)と特定時短(第2開放延長状態)とで付与される時短の内容が異なる場合は、それに合わせて演出図柄表示装置6で表示される演出内容(演出表示の内容)を変えて遊技者に有利度が異なることを報知してもよい。また、大当り時短(第1開放延長状態)と特定時短(第2開放延長状態)とで付与される時短の内容が同一であっても、演出図柄表示装置6で表示される演出内容(演出表示の内容)を変えて遊技者の受ける印象を変えたりすることもできる。
また、実施例1〜実施例3のパチンコ機50を大当り確率の設定機能を備えないものとして説明したが、本発明は当該設定機能を備えるパチンコ機50に対しても好適に適用できる。例えば、本発明のパチンコ機50が、大当り確率が遊技者にとって最も不利な設定1で大当り確率が「1/199」、設定1よりも遊技者に有利な設定2で大当り確率が「1/189」、設定2よりも遊技者に有利な設定3で大当り確率が「1/179」とする。この場合、大当り確率は設定によって大きく異なるが、その時点の設定は原則として遊技者に秘密にされ、演出図柄表示装置6等で実行される演出においてその時点の設定が示唆されることがある。このため、この示唆に基づき、その時点の設定を予測できた遊技者は、パチンコ機50が遊技者にとって不利な設定であると予測できた遊技者は、当該パチンコ機50での遊技を停止する可能性がある。この場合、当該パチンコ機50の稼働率が低下する可能性がある。
一方、かかる場合においても、本発明を適用したパチンコ機50によると稼働率の低下を抑制できる可能性がある。つまり、このパチンコ機50においては、特別図柄に関する当否判定で外れとなる確率(外れ確率)が、設定1で「198/199(約99.5%)」、設定2で「188/189(約99.5%)」、設定3で「178/179(約99.4%)」となり、何れの設定であっても略一定の値となる。そして、特定外れは、何れの設定においても外れ確率に同一の振分率を乗じて設定されるため、どの設定においても、特定外れは略同一確率(例えば、0.5%)で設定される。つまり、設定においても平等に特定外れが選択されるため、設定が不利であることが予測されても当該パチンコ機50での遊技を停止しない可能性がある。特に、実施例3のパチンコ機50では、特定外れの発生を示す外れ図柄を確定表示させることで、多くの賞球を得る可能性があるため、当該パチンコ機50での遊技を停止しない可能性がある。
なお、この点に関しては、特定図柄を小当り図柄とする場合においても同様である。例えば、当否判定が小当りとなる確率(小当り)が、設定1で「198/199(約99.5%)」、設定2で「188/189(約99.5%)」、設定3で「178/179(約99.4%)」となり、設定が何れであっても略一定の値となるからである。
各実施例では、第1特別図柄の停止図柄として特定図柄(特定外れ図柄、小当り図柄、若しくは、特定の小当り図柄)を備える態様を例示したが、第2特別図柄の停止図柄としても特定図柄を備えてもよく、かかる場合、「第1特別図柄の特定図柄」と「第2特別図柄の特定図柄」とが異なる確率で設定されも、同一確率で設定されもよい。つまり、「第1特別図柄の特定図柄」が設定される確率が、「第2特別図柄の特定図柄」が設定される確率よりも高くしてもよいし、逆に低くてもよい。
例えば、「第2特別図柄の特定図柄」が設定される確率を高確率(例えば、「1/5」)とすることで、以下の遊技性を得ることができる。つまり、開放延長機能が作動する時短中に第2始動口12に遊技球が高頻度に入球することにより、第2特別図柄の変動表示中に第2特別図柄の保留記憶(以下、第2保留記憶という)が記憶される可能性がある。そして、変動表示中の第2特別図柄が確定表示されると、時短中に特定外れを発生しても特定時短(外れ特定時短、小当り特定時短)に移行しないパチンコ機50においても、時短中に記憶した第2保留記憶を通常遊技状態に移行した後、処理することで次の遊技性を実現することができる。
時短中に記憶された第2保留記憶であって通常遊技状態に移行してから実行される変動表示(特別図柄の変動表示)において、外れ図柄が確定表示されると、外れ特定時短を開始することができる。特に、この場合、第2特別図柄に関する特定外れ図柄が設定される確率が高くされていることが望ましい。例えば、第2特別図柄に関する特定外れ図柄が設定される確率を、第2保留記憶の上限記憶個数に近時した値の逆数値に近時した確率とし、時短中に記憶された第2保留記憶を処理すると、高い確率で特定外れ図柄が設定されることとが望ましい。
第2保留記憶の上限記憶個数が「4」である場合、第2特別図柄に関する特定外れ図柄が設定される確率を「1/3」〜「1/8」程度の高率とすると、時短中に記憶した第2保留記憶の何れかに基づく変動表示によって特定外れを発生する可能性を高くなる。
実施例1では特定図柄として「特定外れ図柄」を備え、実施例2では特定図柄として「小当り図柄」を備える態様を例示したが、特定図柄として「特定外れ図柄」及び「小当り図柄」を備える変形例を例示することもできる。この変形例では「特定外れ図柄」が確定表示されることで実行される外れ特定時短と、「小当り図柄」が確定表示されることで実行される小当り特定時短とが同一の時短制御でもよいし、異なる時短制御でもよい。
また、本発明で特定図柄が確定表示されることで大当り遊技を介することなく特定時短を実行する態様を例示したが、本発明の応用例として特定図柄が確定表示されることで大当り遊技を介することなく、特別図柄の当否判定に係わる大当り確率を高確率に変動してもよい。
また、各実施例及び各変形例を、一般的なデジパチタイプのパチンコ機50への適用例として説明したが、これに限らず、本発明を所謂「1種2種混合機タイプ」のパチンコ機50や、所謂「Vチャレタイプのパチンコ機50等の他のタイプのパチンコ機50にも適用することができる。
更に、本発明の遊技機は、所謂「封入式の遊技機」であっても、「非封入式の遊技機」であってもよい。
〔関連発明〕
前記実施例に基づく関連発明を挙げる。
〔関連発明1〕
遊技盤面上に設けられた作動検出部が遊技球を検出することに基づいて普通図柄に関する当否判定を行い、該当否判定の結果が当りになることに基づき遊技球が入球困難な閉鎖状態から該閉鎖状態よりも遊技球が入球容易な開放状態に変化可能な可変入球口を少なくとも1つの始動口とし、該始動口に遊技球が入球することに基づき大当り抽選を行い当選すると大当り遊技を実行する弾球遊技機において、
前記大当り抽選に当選しない外れ抽選回数をカウントする外れ抽選回数カウント手段と、
該外れ抽選回数カウント手段によりカウントされる外れ抽選回数が所定回数Nに至ると、前記可変入球口の前記開放状態が通常よりも延長された開放延長状態に移行させる開放延長状態移行手段と、
該開放延長状態移行手段により前記開放延長状態に移行したことを起因として、又は前記大当り抽選に当選したことを起因として前記外れ抽選回数を初期化する外れ抽選回数初期化手段と、
画面上に前記外れ抽選回数カウント手段によりカウントされる外れ抽選回数を表示する外れ抽選回数表示手段と、
遊技が終了したと判断されても少なくとも一定期間前記外れ抽選回数を記憶保持する外れ抽選回数記憶手段と、
遊技が行われていないとき、前記外れ抽選回数記憶手段により記憶された前記外れ抽選回数が記憶されていれば、該記憶された外れ抽選回数を示唆する外れ抽選回数示唆手段と、
を備えた、ことを特徴とする弾球遊技機。
〔関連発明2〕
遊技盤面上に設けられた作動検出部が遊技球を検出することに基づいて普通図柄に関する当否判定を行い、該当否判定の結果が当りになることに基づき遊技球が入球困難な閉鎖状態から該閉鎖状態よりも遊技球が入球容易な開放状態に変化可能な可変入球口を少なくとも1つの始動口とし、該始動口に遊技球が入球することに基づき大当り抽選を行い当選すると大入賞口を連続開放する大当り遊技を実行する弾球遊技機において、
前記大当り抽選に当選しない外れ抽選回数をカウントする外れ抽選回数カウント手段と、
該外れ抽選回数カウント手段によりカウントされる外れ抽選回数が所定回数Nに至ると、前記可変入球口の前記開放状態が通常よりも延長された開放延長状態に移行させる開放延長状態移行手段と、
該開放延長状態移行手段により前記開放延長状態に移行したことを起因として、又は前記大当り抽選に当選したことを起因として前記外れ抽選回数を初期化する外れ抽選回数初期化手段と、
前記大入賞口を連続開放する大当り遊技を実行後に前記大当り抽選に当選する確率を高確率状態にした確変状態中は、前記外れ抽選回数カウント手段による外れ抽選回数をカウントせず、前記大入賞口を連続開放しない抽選に当選したとき行われる前記確変状態中は前記外れ抽選回数カウント手段による外れ抽選回数をカウントするカウント続行手段と、
を備えたことを特徴とする弾球遊技機。
〔関連発明3〕
遊技盤面上に設けられた作動検出部が遊技球を検出することに基づいて普通図柄に関する当否判定を行い、該当否判定の結果が当りになることに基づき遊技球が入球困難な閉鎖状態から該閉鎖状態よりも遊技球が入球容易な開放状態に変化可能な可変入球口を少なくとも1つの始動口とし、該始動口に遊技球が入球することに基づき大当り抽選を行い当選すると大当り遊技を実行する弾球遊技機において、
所定期間STN、前記可変入球口の前記開放状態が通常よりも延長された開放延長状態に移行させる開放延長状態移行手段と、
前記大当り抽選に当選しない外れ抽選回数をカウントする外れ抽選回数カウント手段と、
前記外れ抽選回数が所定回数Nに至ると、所定確率Pの下で抽選し当選すると前記開放延長状態移行手段により前記開放延長状態に移行させる開放延長抽選手段と、
該開放延長抽選手段による抽選回数をカウントする開放延長抽選回数カウント手段と、
該開放延長抽選回数カウント手段によりカウントされる抽選回数に基づき、前記所定期間STN、所定回数N又は所定確率Pの少なくとも1つの値を変更する変更手段と、
を備えたことを特徴とする弾球遊技機。
[特許請求の範囲との対応]
次に、上記実施形態(実施例)の説明で用いた用語と、特許請求の範囲の記載に用いた用語との対応を示す。
「パチンコ機50」が、「遊技機」の一例に相当する。
普通電動役物12Aが可変入球口(始動口)に相当する。
図21のS406の肯定判定を経てS410に至る処理と、S430の肯定判定を経てS432、S4340に至る処理が、開放延長状態移行手段の一例に相当する
図30に示す処理が外れ抽選回数カウント手段の一例に相当する。
図31に示すS1005〜S1007に示される処理が開放延長抽選手段の一例に相当する。
図31に示すS1010に示される処理が開放延長抽選回数カウント手段の一例に相当する。
図3に示す設定キーSW47、電源スイッチ86及びRAMクリアSW46が確率設定手段の一例に相当する。
1;遊技盤、3;遊技領域、3L:左打ち領域、3R:右打ち領域、6;演出図柄表示装置、11;第1始動口、12;第2始動口、14;大入賞口、17;普通図柄作動ゲート、46;RAMクリアSW、47;設定キーSW、80;主制御装置、82;演出図柄制御装置、83;サブ統合制御装置、86;電源スイッチ。
ここで、開放延長状態移行手段は、可変入球口の開放状態が通常よりも延長された開放延長状態に移行させる手段であれば良く、同時に普通図柄の変動時間を短くしても良く、大当り抽選の結果を報知する特別図柄の変動時間を短くしても良く、また、普通図柄に関する当否判定の結果が当りになる確率を高くしても良い。
開放延長状態において普通図柄に関する当否判定結果が当りになる毎に開放される開放回数は、一定の回数に固定しても良く、変化させても良い。
また、外れ抽選回数カウント手段は、少なくとも大当り抽選に当選しない外れ抽選回数をカウントする手段であれば良く、大当り抽選に連続して当選しない外れ抽選回数をカウントするのが好適ではあるが、所謂小当たりの抽選回数もカウントする構成でも良く、又は可変入球口の開放状態を通常よりも延長された開放延長状態に移行させる起因となる特定の外れ図柄を表示する外れ抽選もカウントする構成でも良い。
さらに、外れ抽選回数カウント手段は、開放延長状態移行手段により遊技状態が開放延長状態の期間中に行われる大当り抽選に当選しない外れ抽選回数をカウントする構成が好適ではあるが、前記大当り抽選の当選確率を高くした所謂確変状態中においては大当り抽選に当選しない外れ抽選回数をカウントしない構成が好適である。確変状態になるのは、一般に大当り遊技が終了した後であり、遊技者は利益を得ている又は損失が大きくないからである。但し、確変状態中における外れ回数もカウントする構成でも良い。この場合には、大当り遊技を得た後の確変状態ではなく、大当り遊技を終了した後でないときに行われる確変(所謂、「突確」)状態時に外れ回数をカウントする構成が好適である。

Claims (5)

  1. 遊技盤面上に設けられた作動検出部が遊技球を検出することに基づいて普通図柄に関する当否判定を行い、該当否判定の結果が当りになることに基づき遊技球が入球困難な閉鎖状態から該閉鎖状態よりも遊技球が入球容易な開放状態に変化可能な可変入球口を少なくとも1つの始動口とし、該始動口に遊技球が入球することに基づき大当り抽選を行い当選すると大当り遊技を実行する弾球遊技機において、
    前記可変入球口の前記開放状態が通常よりも延長された開放延長状態に移行させる開放延長状態移行手段と、
    前記大当り抽選に当選しない外れ抽選回数をカウントする外れ抽選回数カウント手段と、
    前記外れ抽選回数が所定回数Nに至ると、所定確率Pの下で抽選し当選すると前記開放延長状態移行手段により前記開放延長状態に移行させる開放延長抽選手段と、
    該開放延長抽選手段による抽選回数をカウントする開放延長抽選回数カウント手段と、
    を備えたことを特徴とする弾球遊技機。
  2. 請求項1に記載の弾球遊技機において、
    前記開放延長抽選回数カウント手段によりカウントされる抽選回数は、前記開放延長抽選手段による抽選に当選することに起因して初期化する、ことを特徴とする弾球遊技機。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の弾球遊技機において、
    前記開放延長抽選回数カウント手段によりカウントされる抽選回数は、前記大当り抽選に当選することに起因して初期化する、ことを特徴とする弾球遊技機。
  4. 請求項1乃至請求項3に記載の弾球遊技機において、
    前記外れ抽選回数カウント手段によりカウントされる外れ抽選回数が前記所定回数Nに至ることに起因して外れ抽選回数を初期化し、初期状態から前記外れ抽選回数をカウントするカウント再開手段と、
    前記開放延長抽選手段による抽選に当選しない場合、前記カウント再開手段による前記外れ抽選回数が前記所定回数Nに至ったとき、前記所定確率Pの値を変更する開放延長当選確率変更手段と、
    を備えたことを特徴とする弾球遊技機。
  5. 請求項4に記載の弾球遊技機において、
    前記開放延長当選確率変更手段は、前記開放延長抽選回数カウント手段による前記抽選回数が多くなると前記所定確率Pの値を高くする、ことを特徴とする弾球遊技機。
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