JP7433640B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は遊技機に関し、特に「開放延長状態」に移行可能な弾球遊技機(パチンコ機)に関するものである。
遊技機の一例を示す弾球遊技機(パチンコ機)は、「閉鎖状態から開放状態に変化可能な開閉式の弊始動口」を含む1以上の始動口と、大入賞口とを遊技領域に備え、遊技球が始動口に入球することに基づいて当否判定(特別図柄に関する当否判定)を実行する。そして、この当否判定の判定結果が大当りになることに基づいて、大入賞口を開放させる大当り遊技を実行する。
この種の遊技機として、所定の移行条件が成立すると、開閉式の始動口への遊技球の入球の容易性が高められた入球容易状態(例えば、開放延長状態)に移行可能なものが従来から知られている(特許文献1を参照)。
また、通常、遊技機では当否判定の判定結果を報知するための手段として、当否判定の判定結果を、図柄(特別図柄)の変動表示を所定時間に亘って実行した後に報知する図柄表示装置の他に、図柄の変動表示に対応する遊技演出を実行する演出手段を備える。そして、この当該演出手段によって「図柄の変動表示に対応する遊技演出」が実行される。
特開2002-78903号公報
ところで、近年、上記入球容易状態への移行契機(移行条件)等が多様化しているが、この多様化に見合う報知行為(図柄の変動表示や遊技演出)が実行されているとは言い難く、遊技興趣が十分に高められていないのが実情である。
本発明は上記観点に鑑みてなされたものであり、遊技興趣を十分に高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
本発明の遊技機は、
遊技領域に前記発射手段で打ち分けられることが可能な第1遊技領域部と第2遊技領域部を設け、
始動口に遊技球が入球したことに基づいて当否判定を行う当否判定手段と、
前記当否判定による判定結果を、図柄を所定の変動時間が経過した後に確定表示によって報知する図柄表示手段と、
前記当否判定の判定結果が当選である場合に特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
所定条件の下、前記当否判定の判定結果が当選となることなく実行される当否判定の回数を計数する計数手段と、
前記当否判定の判定結果に対応する遊技演出を実行する演出実行手段と、
を具備し、
前記始動口として、遊技球の入球可能性が変化可能な可変式の始動口を少なくとも備え、
遊技状態を、前記可変式の始動口への遊技球の入球容易性が高められた入球容易状態に移行させる入球容易状態移行手段を備える遊技機であって、
前記可変式の始動口を可変する作動検出部を少なくとも前記第2遊技領域部に設け、
前記入球容易状態として、
前記特別遊技を実行した後に移行する第1入球容易状態と、
前記計数手段が計数する計数値が、所定回数を示す値に到達することに基づいて前記特別遊技を介することなく移行する第2入球容易状態と、
を備え、
前記演出実行手段は、遊技状態が前記入球容易状態であるときに前記第2遊技領域部への発射を促す発射態様示唆演出を実行すると共に、
遊技状態が前記第1入球容易状態である場合と、前記第2入球容易状態である場合とで、前記発射態様示唆演出の内容が異なることを特徴(以下、第1特徴という)とする。
本発明によれば、移行契機が異なる第1入球容易状態と第2入球容易状態とで、発射態様示唆演出の内容が異なる。このため、個々の入球容易状態(時短状態)の特徴(例えば、作動契機等で特定される特徴)に合致した遊技機が得られる。つまり、「可変式の始動口への遊技球の入球容易性が高められる状態(時短状態)」に移行する点では同じであるが、異なる契機による入球容易状態(時短状態)であるため、発射態様示唆演出の内容を異ならせることにより、遊技者が何れの入球容易状態(時短状態)に移行するかを判別し易くなる。
なお、本発明においては、
前記遊技演出として、前記図柄の変動時間が長い場合に実行確率が高く、短い場合に実行確率が低い特定の遊技演出を備えると共に、
遊技状態が第2入球容易状態である場合に図柄の変動の平均時間は、遊技状態が第1入球容易状態である場合の図柄の変動の平均時間よりも短くされ、
遊技状態が第2入球容易状態である場合には第1入球容易状態である場合に比べて、前記演出実行手段によって前記特定の遊技演出が実行される確率が、低くされる特徴(以下、第2特徴という)を更に備えてもよい。
この第2特徴を備える場合、同じ入球容易状態でも、第1入球容易状態は、図柄の変動時間を長めとするため、例えば、図柄の変動に対応して実行される遊技演出において、特定の遊技演出の実行確率を高くし、遊技者を楽しませることを重視する。
また、第2入球容易状態は、図柄の変動時間を短めとし、例えば、当該特定の遊技演出の実行確率を低くし、当否判定の判定結果が少しでも早く報知されるようにする。より具体的に示すと、第2入球容易状態では、図柄の変動時間を短く、特定の遊技演出(例えば、リーチ演出)の出現率を下げることにより、遊技演出で遊技者を楽しませることよりも、単位時間当たりの当否判定の回数を増やすこと(当否判定の実行頻度を高めること)を重視する。
このように、第2特徴も備える場合、例えば、入球容易状態の特色に応じて図柄(特別図柄)の変動の平均時間を異ならせることに基づいて遊技興趣をより一層、高めることができる。なお、上記「特定の遊技演出」は、図柄の変動時間が長くなるほど、実行確率が高くされる遊技演出であり、例えば、リーチ演出、予告演出、先読み演出等を例示できる。
ここで、遊技機においては、可変式の始動口は、遊技球の入可が困難な閉鎖状態から、該閉鎖状態よりも遊技球が入球容易な開放状態に所定の開放時間に亘って変化可能である。
そして、遊技状態が入球容易状態でない場合(非入球容易状態である場合)、可変式の始動口の開放状態となる頻度が通常の頻度とされ、可変式の始動口への遊技球の入球容易性が通常の入球容易性となる。これに対して、遊技状態が入球容易状態である場合、可変式の始動口の開放状態となる頻度が高い頻度とされ、可変式の始動口への遊技球の入球容易性が、非入球容易状態よりも高められる。
入球容易状態が実現された状態として、(A)可変式の始動口の開放時間を延長する開放延長状態(可変式の始動口が開放状態となる回数を多くして、開放時間を延長する開放延長状態も含む)、(B)特別図柄(後述する)の変動時間及び停止時間の少なくとも一方を短縮化して、当否判定(特別図柄に関する当否判定)の実行頻度を高めた状態、(C)普通図柄(後述する)の変動時間及び停止時間の少なくとも一方を短縮化して、普通図柄に関する当否判定の実行頻度を高めた状態、(D)普通図柄に関する当否判定の当り確率を高めた状態、或いは、(A)~(D)に示す状態を2種以上組み合わせた状態を例示できる。
ここで、以下の説明において、(a)特別遊技を介して移行する入球容易状態を「a時短状態」と称し、(b)所定の計数手段が計数する計数値が、所定回数を示す値に到達することに基づいて前記特別遊技を介することなく移行する入球容易状態を「b時短状態」と称し、(c)特定図柄が確定されることに基づき、特別遊技を介することなく移行する入球容易状態を「c時短状態」と称することがある。
なお、(b)の「所定の計数手段」とは、所定条件の下、前記当否判定の判定結果が当選となることなく実行される当否判定の回数を計数する計数手段である。また、特別遊技としては、例えば、所定の賞球上の利益を得る可能性がある大当り遊技と、この大当り遊技よりも少ない賞球上の利益を得る可能性がある小当り遊技と、のうちの少なくとも一方を例示できる。
また、上記「所定回数」、つまり、「b時短状態」の作動回数(以下、遊技状態が「b時短状態」に移行する回数であって、規定到達回数ということがある)を、例えば、以下のように定めることができる。
「a時短状態」の上限実行回数(「a時短状態」の利益を維持しつつ実行可能な特別図柄に関する当否判定の上限回数)を上回る回数に定めることができる。具体的には、この規定到達回数を、本遊技機の大当り確率の「逆数」を超える値に定めることができる。
つまり、通常確率状態で大当り確率(つまり、当否判定で当選となる確率)の逆数を超える回数だけ、当否判定を行っても、大当りを発生させなかった場合(つまり、当否判定で当選とならなかった場合)は、所謂「嵌まった(確率的には大当りを発生してもおかしくないのに大当りを発生させられなかった)」ものとして、入球容易状態(b時短状態)に移行させる趣旨である。例えば、「b時短状態」に移行するのは、大当り確率(通常確率)の逆数の約3倍、例えば、大当り確率(通常確率)が「1/300」だったら、大当りとなることなく実行される当否判定の回数が「900回」位になると、「b時短状態」に移行する。
上記「所定条件」とは、例えば、(1)特別図柄に関する当否判定において大当りとなる確率を通常確率から高確率に変動させる機能(以下、確率変動機能という。)を備える遊技機において、当否判定において大当りとなる確率が通常確率であることを「所定条件」とし、入球容易状態に移行しているか否かを特に問わない。また、(2)確率変動機能を備えない遊技機においては、常時、「所定条件」が成立することとしてもよい。
なお、入球容易状態に移行していないことで「所定条件」が成立することとしてもよい。つまり、入球容易状態に移行していないと一律に「所定条件」が成立し、入球容易状態に移行していると「所定条件」が成立しないこととしてもよい。
本発明の遊技機が備える入球容易状態は、(1)特別遊技を実行した後に移行する入球容易状態(a時短状態)と、(2)当否判定の回数が規定到達回数になることを契機に移行する入球容易状態(b時短状態)であってもよいし、これらの他に移行契機が異なる入球容易状態を含んでもよい。例えば、前記当否判定の判定結果が当選ではないが、特定結果になることに基づいて(特定図柄が確定表示されることに基づいて)、特別遊技を実行することなく移行する入球容易状態(c時短状態)を含んでいてもよい。
ここで、本発明の遊技機は、例えば、
作動検出部(例えば、普通図柄作動ゲート)が遊技球を検出することに基づいて普通図柄に関する当否判定を行う普通図柄当否判定手段を備え、
可変式の始動口は、前記普通図柄に関する当否判定の判定結果が当りになることに基づき、遊技球が入球困難な閉鎖状態から、該閉鎖状態よりも遊技球が入球可能性が高い開放状態に変化可能である。
また、本発明の遊技機においては、始動口として、上記可変式の始動口(後述する第2始動口)のみを備えてもよいし、上記可変式の始動口の他に、遊技球の入球可能性が変化しない始動口(後述する第1始動口)を備えてもよい。
以上のように、本発明の遊技機によると、遊技興趣を十分に高めることができる。
パチンコ機50の正面図。 遊技盤1の正面図。 パチンコ機50の背面図。 パチンコ機50の電気的構成を示すブロック図。 パチンコ機50の特徴を示す図表。 パチンコ機50の特徴を示す図表。 パチンコ機50において、遊技状態別の時短状態作動パターンを示す図表。 (a)は各実施例のパチンコ機50で付与される時短状態を示す図表、(b)は変形例のパチンコ機50で付与される時短状態を示す図表。 パチンコ機50において、遊技状態と、平均変動時間の関係等を示す図表。 (a)は大当り時短状態の開始タイミングを示すタイムチャート、(b)は到達時短状態の開始タイミングを示すタイムチャート、(c)は特定時短状態の開始タイミングを示すタイムチャート。 パチンコ機50の主制御装置80で実行されるメインルーチンの概要を示すフローチャート。 主制御装置80で実行される普通図柄始動入賞確認処理の制御内容を示すフローチャートである。 主制御装置80で実行される普通図柄当否判定処理の制御内容を示す第1のフローチャート。 主制御装置80で実行される普通図柄否判定処理の制御内容を示す第2のフローチャート。 (a)は主制御装置80で実行される普通図柄当否判定処理の制御内容を示す第3のフローチャート、(b)は主制御装置80で実行される普通図柄当否判定処理の制御内容を示す第4のフローチャート。 主制御装置80で実行される普通図柄遊技処理の制御内容を示す第1のフローチャート。 (a)は主制御装置80で実行される普通図柄遊技処理の制御内容を示す第2のフローチャート、(b)は主制御装置80で実行される普通図柄遊技処理の制御内容を示す第3のフローチャート。 主制御装置80が実行する特別図柄入賞確認処理のフローチャート。 先読み判定処理のフローチャート。 主制御装置80が実行する特別図柄当否判定処理の第1のフローチャート。 主制御装置80が実行する特別図柄当否判定処理の第2のフローチャート (a)は主制御装置80が実行する外れ設定処理のフローチャート、(b)は変形例を説明するための説明図。 主制御装置80が実行する特別図柄当否判定処理の第3のフローチャート。 主制御装置80が実行する特別図柄当否判定処理の第4のフローチャート。 主制御装置80が実行する特別図柄当否判定処理の第5のフローチャート。 主制御装置80が実行する特別図柄当否判定処理の第6のフローチャート。 時短状態移行指定コマンドと、時短状態終了指定コマンド等を説明するための図表。 主制御装置80が実行する大当り遊技処理の第1のフローチャート。 主制御装置80が実行する大当り遊技処理の第2のフローチャート。 主制御装置80が実行する大当り遊技処理の第3のフローチャート。 演出表示の内容を示す説明図。 演出表示の内容を示す説明図。 演出表示の内容を示す説明図。 演出表示の内容を示す説明図。 サブ統合制御装置83が実行する表示態様設定処理を示すフローチャート。 (a)はサブ統合制御装置83が実行する演出開始処理を示すフローチャート、(b)はサブ統合制御装置83が実行する演出停止処理を示すフローチャート。 本発明の特徴を示す説明図。 本発明の特徴を示す説明図。 実施例2において演出表示と保留図柄の内容を示す説明図。 (a)及び(b)は保留図柄の種類と大当り信頼度の関係を示す説明図、(c)は当否判定結果と先読み演出の出現率の関係を示す説明図。 保留予告実行テーブルに関する説明図。 サブ統合制御装置83が実行する保留図柄表示処理を示すフローチャート。 (a)はサブ統合制御装置83が実行する保留数情報受信処理を示すフローチャート、(b)は保留図柄の減算・シフト表示を説明する説明図。 特定時短状態及び到達時短状態を説明するための説明図。
本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。尚、本発明にかかる実施の形態は、下記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
(1)実施例1
図1に示すように、遊技機の一種であるパチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて構成の各部を保持する構造である。外枠51の左側上下には、ヒンジ53が設けられており、該ヒンジ53の他方側には図3に記載する内枠70が取り付けられており、内枠70は外枠51に対して開閉可能な構成になっている。前枠52には、板ガラス61が取り外し自在に設けられており、板ガラス61の奥には図2に記載する遊技盤1が内枠70に取り付けられている。
また、前枠52は、左側上下のヒンジ(図示を省略)を支点に内枠70に対して開閉可能に構成されている。そして、外枠51に対して内枠70を閉鎖し、前枠52が内枠70に対して閉鎖した状態となると、遊技を実行可能な状態となる。また、前枠52を左側上下のヒンジ(図示を省略)を支点に内枠70に対して開放すると、遊技盤1の前面1aが開放され、パチンコホールの店員等が、当該前面1aに対して発生した不具合を解消する作業(遊技盤1における球詰まりの解消作業等)を施すことができる。なお、以下の説明において、前枠52をガラス枠と称することもある。
前枠52の上側左右には、スピーカ66が設けられており、パチンコ機50から発生する遊技音が出力され、遊技者の趣向性を向上させる。また、遊技者の趣向性を向上させるために前枠52に遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65も複数設けられている。前枠52の下方には、上皿55と下皿63が一体に形成されている。下皿63の右側には発射ハンドル64が取り付けられており、該発射ハンドル64を時計回りに回動操作することによって発射装置(図示省略)が可動して、上皿55から供給された遊技球が遊技盤1に向けて発射される。
上皿55の上部ほぼ中央には、遊技者が操作可能な演出ボタン67が備えられている。演出ボタン67は、遊技者が有効期間中に操作することで、後述する演出図柄表示装置6に表示される演出内容を変化させ、スピーカ66により出力される遊技音が変化させるものとなっている。また、演出ボタン67は、その周囲にジョグダイヤル68を備えたものとなっており、ジョグダイヤル68を回転させることにより、演出用の画像に変化を与えることが可能に構成されている。また、このパチンコ機50はいわゆるCR機であって、プリペイドカードの読み書き等を行うためのプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属しており、パチンコ機50には、貸出ボタン57、精算ボタン58及び残高表示器59を有するCR精算表示装置が備わっている。
図2は、本実施例のパチンコ機50の遊技盤1の正面図である。
この遊技盤1には、公知のガイドレール2a、2bによって囲まれた略円形の遊技領域3が、ほぼ中央部に配置されたセンターケース5を境に第1遊技領域部3Lと第2遊技領域部3Rとに分けられている。
センターケース5の左側が第1遊技領域部(以下、左打ち領域という)3L、右側が第2遊技領域部(以下、右打ち領域という)3Rとなり、遊技球の発射威力を所定力以上で図に示したT部まで到達した遊技球は誘導路3pを転動し、右打ち領域3Rに至り、右打ち領域3Rを流下する。一方、遊技球の発射威力を所定未満で、T部に到達しない遊技球が左打ち領域3L(センターケース5の左側)を流下することになる。なお、遊技領域3(左打ち領域3L、右打ち領域3R)には多数の遊技釘が植設されている(図示を省略)。
センターケース5は、公知のものと同様に、ワープ入口、ワープ通路、ステージ、演出図柄表示装置6の画面6aを臨ませる窓等を備えている。センターケース5の下には、第1始動口11が配置されている。また、第1始動口11の左方には、4個の普通入賞口13が設けられている。なお、この普通入賞口13は、入球率が変化しない常時入球が可能な普通入賞口である。
センターケース5の右側の右打ち領域3Rには、普通図柄作動ゲート17が配置されている。
そして、右打ち領域3Rにおいて普通図柄作動ゲート17の下には普通電動役物12Aが配置されている。また、普通電動役物12Aの内部には第2始動口12が設けられ、普通電動役物12Aの内部に入球した遊技球が第2始動口12に入球可能とさせている。
普通電動役物12Aには、その開閉を行うための左右一対の翼片12tを備え、この一対の翼片12tは、下端側の支点を基準に回動可能とされ、当該一対の翼片12tの上端部の間隔を狭くして、普通電動役物12Aを閉鎖状態とする。
そして、普通電動役物12Aが閉鎖状態となると、一対の翼片12tの上端部間には、ほぼ1球の遊技球の通過を許容する間隔が形成されるが、当該上端部で構成される隙間の真上には、遊技球の通過を禁止する障害部材12aが設けられている。このため、普通電動役物12Aが開放状態であると、右打ち領域3Rを流下した遊技球は普通電動役物12Aに入球し、第2始動口12に入球する可能性があるが、普通電動役物12Aが閉鎖状態であると、普通電動役物12A(第2始動口12)に遊技球が入球することが不可能となっている。但し、一対の翼片12tの上部から障害部材12aを排除等し、普通電動役物12Aが閉鎖状態であっても普通電動役物12A(第2始動口12)に遊技球が入球可能であってもよい。
また、一対の翼片12tの上端部の間隔を広げると普通電動役物12Aが開放状態となる。つまり、普通電動役物12Aが開放状態となると、一対の翼片12tが正面視で略逆ハの状態となり、当該上端部の間隔が遊技球の直径複数個分に広がり、各翼片12tの上端部と障害部材12aとの間隔が遊技球の直径を超える幅となる。しかも、一対の翼片12tの左右に対向する面が、第2始動口12の上部周辺に到達した遊技球を第2始動口12の内部に案内する案内面を構成する。このため、普通電動役物12Aが開放状態となると、普通電動役物12A(一対の翼片12tの上端部)の上部周辺に流下する遊技球は第2始動口12に入球し易くなる。
また、普通電動役物12A(第2始動口12)の左下には大入賞口14が配置され、センターケース5の直下であって、大入賞口14の左側には第1始動口(第1始動入賞装置)11が配置されている。
第1始動口11は、植設された遊技釘(図示を省略)及び遊技領域3の略中央部に大型サイズで配置されたセンターケース5により、右打ち領域3Rを流下した遊技球が入球困難な構成となっている。これにより、第1始動口11には、専ら左打ち領域3Lを流下した遊技球が入球可能となっている。換言すると、第1始動口11には、右打ち領域3Rを流下した遊技球が入球する可能性が低くなっている。
右打ち領域3Rの下部には、複数個のLEDからなる普通図柄表示装置7、普通図柄保留数表示装置8と、7セグメント表示装置からなる第1特別図柄表示装置9、7セグメント表示装置からなる第2特別図柄表示装置10と、複数個のLEDからなる第1特別図柄保留数表示装置18、複数個のLEDからなる第2特別図柄保留数表示装置19とが配置されている。この位置に配置した各種表示装置の表示内容を遊技者が確実に認識することは困難となり、遊技中の遊技者は演出図柄表示装置6の表示内容に注目して遊技を行うことになる。
上記のように遊技盤1を構成することによって、左打ち領域3Lに遊技球を流下した遊技球が専ら第1始動口11に遊技球が入球(第1始動口スイッチ11a(図4参照)が遊技球を検出)することに基づいて、第1特別図柄表示装置9において第1特別図柄(以下、第1特図とも記載)が変動を開始し、所定時間後に停止する。
右打ち領域3Rに遊技球を流下させると、普通図柄作動ゲート17に遊技球が入球(普通図柄作動スイッチ17a(図4参照)が遊技球を検出)することに基づいて、普通図柄表示装置7で普通図柄(以下、普図とも記載)が変動表示を開始し、所定時間後に停止した普図の態様(当り、外れの各態様)に応じて、後述する普通電役ソレノイド12b(図4参照)を駆動させる。つまり、普通図柄表示装置7に普図の当り態様(当り図柄)が停止表示され、普通電役ソレノイド12bが駆動すると、ほぼ同期して第2始動口(普通電動役物12A)の翼片12tが開放して、第2始動口12への入球(第2始動口スイッチ12a(図4参照)の検出)が可能となるように構成されている。第2始動口12に遊技球が入球(第2特図始動スイッチ12a(図4参照)が遊技球を検出)すると、第2特別図柄表示装置10において第2特別図柄(以下、第2特図とも記載)が変動表示を開始し、所定時間後に停止する。
第1特別図柄及び第2特別図柄の変動中は、演出図柄表示装置6において各々の特別図柄(以降、特図ともいう)の変動に連動した演出態様を表示する。また、第1特別図柄と第2特別図柄は、同時に変動することはなく、第1始動口11と第2始動口12への入球順に関係なく、第2特別図柄の変動(当否判定)を優先して実施する。具体的には、第1特別図柄の保留記憶がある場合、第2特別図柄の変動が停止し、且つ、第2特別図柄保留記憶が無い状態となって、第1特別図柄保留記憶分の変動(当否判定)を開始する。この点に関しては後述する。
但し、本実施例と異なり、第1始動口11と第2始動口12への入球順に第1特別図柄と第2特別図柄を変動させたり、第1特別図柄と第2特別図柄を同時に変動させたりしてもよい。
第1特別図柄及び第2特別図柄の確定表示した態様に応じて、後述する大入賞口ソレノイド14b(図4参照)が駆動する。大入賞口ソレノイド14bが駆動すると、ほぼ同期して大入賞口14の扉部材14tが開放し、大入賞口14への遊技球の入球(カウントスイッチ14a(図4参照)が遊技球を検出)が可能となるように構成されている。
つまり、大入賞口14の下端側には扉部材(開閉部材)14tが傾動可能に支持されており、非特別遊技状態(大当り遊技や後述する小当り遊技が実行されないとき)には、大入賞口14は扉部材14tによって閉鎖された状態となり、遊技球を入球させることができない。一方、特別遊技状態(大当り遊技等)には、扉部材14tが傾動し(遊技盤1と対面する遊技者方向に傾動し)、大入賞口14が開放された状態となり、遊技球を入球させることができる。
以上のように、普通図柄作動ゲート17、第2始動口12、及び大入賞口14は、右打ち領域3R(センターケース5の右側)に配置されているため、特別遊技状態(大当り遊技状態等)及び時短状態(a時短状態、b時短状態、c時短状態)に移行した場合は、発射した遊技球の全てが右打ち領域3Rに到達するように発射ハンドル64を調整(遊技球の発射威力を所定力以上に調整)することになる。一方、第1始動口11は、センターケース5の略直下に配置されていると共に、非開放延長状態(非時短状態)には、普通電動役物12A(第2始動口12)が開放状態となる頻度が低い(時短状態よりも遙かに低い)ため、発射した遊技球の全てが左打ち領域3Lに到達するように発射ハンドル64を調整(遊技球の発射威力を所定力未満に調整)することになる。
本パチンコ機50において、時短状態(後述するa時短状態、b時短状態、c時短状態)では開放延長機能が作動するため、当該時短状態を開放延長状態(a時短状態、b時短状態、c時短状態)ということがある
なお、遊技盤1の遊技領域3には多数の遊技釘(図示を省略)が植設されており、盤面最下部にはアウト口2dが設けられている。
パチンコ機50の裏面は図3に示すとおり、前述した遊技盤1脱着可能に取り付ける内枠70が前述した外枠51に収納されている。この内枠70には、上方から、球タンク71、タンクレール72及び払出装置73が設けられている。この構成により、遊技盤1上の入賞口に遊技球の入賞があれば球タンク71からタンクレール72を介して所定個数の遊技球を払出装置73により前述した上皿55に排出することができる。また、パチンコ機50の裏側には、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83、発射制御装置84、電源基板85が設けられている。なお、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83がサブ制御装置に該当する。
主制御装置80、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83は遊技盤1に設けられており、払出制御装置81、発射制御装置84、電源基板85が内枠70に設けられている。なお、図3では、発射制御装置84が描かれていないが、発射制御装置84は払出制御装置81の下に設けられている。また、球タンク71の右側には、外部接続端子78が設けられており、この外部接続端子78より、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータに送られる。なお、従来はホールコンピュータへ信号を送信するための外部接続端子78には、盤用(遊技盤側から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)と枠用(枠側(前枠52、内枠70、外枠51)から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)の2種類を用いているが、本実施例では、一つの外部接続端子78を介してホールコンピュータへ遊技状態や遊技結果を示す信号を送信している。
また、主制御装置80には、ガラス枠開放スイッチ35、内枠開放スイッチ36から検出信号が入力される。また、外枠51に対して内枠70が閉鎖状態になると内枠スイッチ36(図4を参照)がON状態となり、外枠51に対して内枠70が開放状態になると内枠スイッチ36がOFF状態となる。更に、ガラス枠開放スイッチ35を内枠70の裏面側に設けることができる。
パチンコ機50の裏側の主制御装置80には、性能表示装置48と、設定キーSW47と、RAMクリアスイッチ46を備える。
RAMクリアスイッチ46は、該RAMクリアスイッチ46を押下しつつ、電源スイッチ86をONして電源投入することで、RAMクリアを実行するためのスイッチである。また、RAMクリアスイッチ46は、設定変更において、段階設定値を任意の値に変更するための操作手段としての機能も備えている。
ここで、本実施例のパチンコ機50において、大当り判定確率の設定変更機能を備えてもよい。例えば、設定値1~6の6種類(種別)のうち何れかの設定値を設定可能な場合には、各設定値1~6に対応して異なる大当り判定確率が段階的に設けられている。この場合、設定値1に対応する大当り当選確率(1/300)、設定値2(1/290)、設定値3(1/280)、設定値4(1/270)、設定値5(1/260)、設定値6(1/250)の順に高くなっている。
本実施例のパチンコ機50では、管理者(パチンコホールの店員等)が、設定キーSW47を設定スイッチ(鍵穴)に挿入して、設定キーSW47の操作位置を、初期位置を基準として所定方向(例えば、右回転方向)に回転させて、設定スイッチをONにする。この状態で、RAMクリアスイッチ46を押圧操作したまま、パチンコ機50に電源を投入すると、パチンコ機50のモードは設定変更モードとなる。
この設定変更モードで、管理者(パチンコホールの店員等)が、RAMクリアスイッチ46(設定変更ボタン)を押圧操作することで、設定値を変更することができる。つまり、RAMクリアスイッチ46(設定変更ボタン)を押圧操作する毎に、設定値が設定値1~設定値6、更に、設定値1…の順に変更される。
その際、性能表示装置48に設定値の変更に伴い、その時点の設定値を示す数値が表示される。
このパチンコ機50の電気的構成は、図4のブロック図に示すとおり、主制御装置80を中心にして構成されている。また、詳細の図示は省略するが、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83のいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えている。そして、これら制御装置は何れもCPUにより、2ms周期又は4ms周期の割り込み信号に起因して、ROMに搭載しているメインルーチン及びサブルーチンからなるプログラムが開始され、各種の制御が実行される。また、主制御装置80は各種の乱数を抽出(生成)する乱数カウンタ等も備えている。
また、本実施例では発射制御装置84にはCPU、ROM、RAMは設けられていない。しかし、これに限るわけではなく、発射制御装置84にCPU、ROM、RAM等を設けてもよい。
主制御装置80には、第1始動口11に入球した遊技球を検出する第1始動口スイッチ11a、第2始動口12に入球した遊技球を検出する第2始動口スイッチ12a、普通図柄を作動させる普通図柄作動ゲート17に進入した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ17a、大入賞口14に入球した遊技球を計数するためのカウントスイッチ14a、一般入賞口13に入球した遊技球を検出する一般入賞口スイッチ13a等の検出信号が入力される。
主制御装置80は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成して払出制御装置81及びサブ統合制御装置83に出力する。
また、主制御装置80は、図柄表示装置中継端子板90を介して接続されている第1特別図柄表示装置9及び第2特別図柄表示装置10の表示、第1特別図柄保留数表示装置18、第2特別図柄保留数表示装置19、普通図柄表示装置7、普通図柄保留表示装置8の点灯を制御する。
更に、主制御装置80は、大入賞口ソレノイド14bを制御することで大入賞口14の開閉を制御し、普通電動役物ソレノイド12bを制御することで普通電動役物(第2始動口12)の開閉を制御する。
主制御装置80からの出力信号は試験信号端子にも出力される他、図柄変動や大当り(特別遊技ともいう)等の管理用の信号が外部接続端子78に出力されてホールメインコンピュータ87に送られる。主制御装置80と払出制御装置81とは双方向通信が可能である。
払出制御装置81は、主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータ20を稼働させて賞球を払い出させる。本実施例においては、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出スイッチ21の検出信号は払出制御装置81に入力され、払出制御装置81で賞球の計数が行われる構成を用いる。この他にも主制御装置80と払出制御装置81に払出スイッチ21の検出信号が入力され、主制御装置80と払出制御装置81の双方で賞球の計数を行う構成を用いることも考えられる。
なお、払出制御装置81は、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23からの信号が入力され、満杯スイッチ22により下皿63が満タンであることを示す信号が入力された場合及び球切れスイッチ23により球タンクに遊技球が少ないあるいは無いことを示す信号が入力されると払出モータ20を停止させ、賞球の払出動作を停止させる。なお、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23も、その状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置81は、その信号が出力されなくなることに起因して払出モータ20の駆動を再開させる。
また、払出制御装置81はCRユニット端子板24を介してプリペイドカードユニットと交信することで払出モータ20を作動させ、貸し球を排出する。払出された貸し球は払出スイッチ21に検出され、検出信号は払出制御装置81に入力される。なお、CRユニット端子板24は精算表示基板25とも双方向通信可能に接続されており、精算表示基板25には、遊技球の貸出しを要求するための球貸ボタン、精算を要求するための返却ボタン、残高表示器が接続されている。
また、払出制御装置81は、外部接続端子78を介して賞球に関する情報、枠(内枠、前枠)の開閉状態を示す情報などをホールコンピュータ87に送信するほか、発射制御装置84に対して発射停止信号を送信する。
なお、本実施例では遊技球を払い出す構成であるが、入賞等に応じて発生した遊技球を払い出さずに記憶する封入式の構成にしても良い。
発射制御装置84は発射モータ30を制御して、遊技球を遊技領域3に遊技球を発射させる。なお、発射制御装置84には払出制御装置81以外に発射ハンドル64からの回動量信号、タッチスイッチ28からのタッチ信号、発射停止スイッチ29から発射停止信号が入力される。
回動量信号は、遊技者が発射ハンドル64を操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドル64を触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止スイッチ29を押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置84に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドル64を触っていても遊技球は発射できないようになっている。
パチンコ機50は、RAMクリアスイッチ(SW)46(図例では主制御装置80に配置されている)を押した状態で電源を投入すると、RAMの領域のうちの一部を除いた領域がクリアとなると共に、RAMの初期設定が行われることになる。
また、本実施例では、段階設定値(所謂、設定1~設定6を示す値)に関しても、RAMクリアによって消去されないよう構成されている。具体的には、RAMクリア処理は、RAMクリアによって消去されるRAM領域の内、段階設定値に関する領域は消去の対象としないよう構成されている。
前述のように、パチンコ機50は、主制御装置80に、RAMに記憶された情報を消去するためにRAMクリアSW46が設けられている。RAMクリアSW46は払出制御装置81や電源基板85に設ける構成としてもよい。また、性能表示装置48は主制御装置80に設けられ、主制御装置80によって制御される。また、本実施例では、主制御装置80に、上述したように設定変更や設定確認の際に用いる、設定キーSW47を備える。
サブ統合制御装置83はサブ制御装置に該当し、主制御装置80から送信されてくるデータ及びコマンドを受信し、それらを演出表示制御用、音制御用及びランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンド等は演出図柄制御装置82に送信し、音制御用及びランプ制御用は自身に含まれている各制御部位(音声制御装置及びランプ制御装置としての機能部)に分配する。
そして、音声制御装置としての機能部(図4において音声制御部83aと表記)は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによってスピーカ66からの音声出力を制御、つまり、音量の制御や、音声の種類(例えば、報知音の種類等、設定示唆音の制御)等を行う。また、ランプ制御装置としての機能部(図4においてランプ制御部83bと表記)は、ランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって各種LED、ランプ26を制御する。
また、サブ統合制御装置83には、演出ボタン67、ジョグダイヤル68が接続されており、遊技者が演出ユニット67、68を操作した際には、その操作信号がサブ統合制御装置83に入力される。なお、ジョグダイヤル68を演出図柄制御装置82に接続する構成にしてもよい。
サブ統合制御装置83と演出図柄制御装置82とは双方向通信が可能である。
演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置80から送信されてきたものとサブ統合制御装置83が生成したものとがある)に基づいて演出図柄表示装置6を制御して、演出図柄等の演出画像を演出図柄表示装置6の画面6aに表示させる。
なお、本実施例では、サブ統合制御装置83及び演出図柄制御装置82は別々の装置に分かれているが、1つの装置にまとめる構成にしてもよい。
なお、電源基板85(図3を参照)は、外部のAC電源から供給される電力により直流電圧を生成する直流電源として構成されており、該電源基板85に設けられた電源スイッチの操作によってパチンコ機1を構成する各部位に電力を供給する。この電源基板85は、コンデンサなどから構成されるバックアップ電源を備えており、AC電源から電力供給中に該バックアップ電源に電力を蓄える。これにより、停電時には、主制御装置80等(例えば、主制御装置80のRAM等)に電力供給し、AC電源からの電力供給が停止後も、一定期間にわたって主制御装置80のRAM内のデータが保持される。尚、バックアップ電源は、主制御装置80に設けても良いし、電源基板以外の他の装置に設けて良い。この場合には、電源基板は、AC電源から電力供給されている状態で、バックアップ電源を備えた装置へ供給信号を出力し、電力供給が停止した状態で、バックアップ電源を備えた装置へ停電信号を出力する。
次に、図5~図10を用いて、本実施例のパチンコ機50の基本的仕様について説明する。
本実施例のパチンコ機50は、所謂「時短機」であり、特別図柄の当否判定で大当りと判定する確率を通常よりも高確率とする高確率状態を備えていない。つまり、特別図柄の当否判定で大当りと判定する確率が変動することはなく、常時、通常の確率で行う。但し、本実施例のパチンコ機50が当該高確率状態を備えていてもよい。
パチンコ機50は、第1始動口11への入球に起因して第1特別図柄の当否判定(以下、第1当否判定という)が実行される。また、第2始動口12への入球に起因して第2特別図柄の当否判定(以下、第2当否判定という)が実行される。
第1当否判定が実行されると、第1特別図柄の停止図柄(大当り図柄若しくは外れ図柄)と、変動パターン(第1特別図柄が変動表示する時間を特定する変動パターン)が乱数抽選で決定され、決定された変動時間に基づいて第1特別図柄表示装置9及び演出図柄表示装置6の図柄変動を開始する。その後、第1特別図柄の変動時間を経過して、第1特別図柄表示装置9で第1特別図柄の停止図柄(確定図柄)が表示され、演出図柄表示装置6に第1特別図柄に対応する演出図柄が停止表示(確定表示)され、第1当否判定の結果を報知される。
また、第2当否判定が実行されると、第2特別図柄の停止図柄(大当り図柄若しくは外れ図柄)と、変動パターン(第2特別図柄が変動表示する時間を特定する変動パターン)が乱数抽選で決定され、決定された変動時間に基づいて第2特別図柄表示装置10及び演出図柄表示装置6の図柄変動を開始する。その後、第2特別図柄の変動時間を経過して、第2特別図柄表示装置10で第2特別図柄の停止図柄(確定図柄)が表示され、演出図柄表示装置6に第2特別図柄に対応する演出図柄が停止表示(確定表示)され、第2当否判定の結果を報知される。
第1特別図柄の当否判定(第1当否判定)又は第2特別図柄の当否判定(第2当否判定)の結果が大当りとなると、所定時間に亘り、特別図柄の変動表示を行った後、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)が大当り図柄(特図1_大当り図柄1、特図1_大当り図柄2、特図2_大当り図柄1若しくは特図2_大当り図柄2)で確定表示される。これにより、条件装置が作動することによって役物連続作動装置が作動して大入賞口14が所定の態様で開放される大当り遊技が実行される。
本実施例のパチンコ機50では、第1当否判定の結果が大当りとなる場合、図5(a)に示すように、停止図柄(確定表示される大当り図柄)が、「特図1_大当り図柄1(4R通常大当り図柄)」とされる場合を「40%」の割合で生じ、「特図1_大当り図柄2(6R通常大当り図柄)」とされる場合を「60%」の割合で生ずる。
また、図5(b)に示すように、第2当否判定の結果が大当りとなる場合、「特図2_大当り図柄1(8R通常大当り図柄)」とされる場合を「40%」の割合で生じ、「特図2_大当り図柄2(10R通常大当り図柄)」とされる場合を「60%」の割合で生ずる。
そして、何れの大当り図柄も、所謂「通常大当り図柄(たとえ確定表示されても大当り確率を向上させない大当り図柄)」である。
つまり、停止表示(確定表示)されると通常大当りを発生し、対応する大当り遊技(4R大当り遊技、6R大当り遊技、8R大当り遊技若しくは10R大当り遊技)を実行した後、パチンコ機50の遊技状態が、通常確率状態且つ開放延長状態(時短状態)に移行する(図10(a)参照)。この通常確率状態且つ開放延長状態(時短状態)がa時短状態である。
なお、本実施例では、何れの大当り図柄が停止表示(確定表示)されることに基づいても、通常確率状態且つ開放延長状態(a時短状態)に移行することとするが、何れかの大当り図柄が停止表示(確定表示)されることに基づいて、通常確率状態且つ開放延長状態(時短状態)に移行しないこととしてもよい。例えば、第1当否判定の結果が大当りとなることに基づいて実行される大当り遊技終了後においては、通常確率状態且つ非開放延長状態(非時短状態)となってもよいし、第2当否判定の結果が大当りとなることに基づいて実行される大当り遊技終了後に比べ、通常確率状態且つ開放延長状態(時短状態)に移行する割合を低くしてもよい。
第1特別図柄の当否判定(第1当否判定)の結果が大当りとなることに基づいて実行される大当り遊技を実行した後、通常確率・開放延長状態(a時短状態)になる場合には、大当り遊技後に実行される「特別図柄に関する当否判定(第1当否判定若しくは第2当否判定)」の実行回数が「100回」となるか、当該当否判定(第1当否判定若しくは第2当否判定)の結果が大当りになるまで継続する。そして、この通常確率・開放延長状態(a時短状態)を終了すると、遊技状態は通常確率且つ非開放延長状態(以下、通常確率・非開放延長状態という)になる。ここで、a時短状態を維持しつつ実行可能な当否判定の回数(100回)をa時短状態の時短回数という。
また、第2特別図柄の当否判定(第1当否判定)の結果が大当りとなることに基づいて実行される大当り遊技を実行した後、通常確率・開放延長状態(a時短状態)になる場合には、大当り遊技後に実行される「特別図柄に関する当否判定(第1当否判定若しくは第2当否判定)」の実行回数が「100回」となるか、当該当否判定(第1当否判定若しくは第2当否判定)の結果が大当りになるまで継続する。そして、この通常確率・開放延長状態(a時短状態)を終了すると、遊技状態は通常確率且つ非開放延長状態(以下、通常確率・非開放延長状態という)になる。
なお、以下の説明において当否判定の結果が大当りとなり、大当り遊技を実行した後に移行する時短状態(a時短状態)をその移行原因に基づいて、「大当り時短状態」と称することがある。
また、この開放延長状態(a時短状態)は、普通電動役物(第2始動口12)の開放時間を延長する(開放延長機能)とともに、特別図柄及び普通図柄の平均変動時間を短くする変動時短機能が作動される状態であり、非開放延長状態(非時短状態)とは開放延長機能及び変動時短機能が作動していない状態である。
また、図5(c)及び図10(b)に示すように、本パチンコ機50では、遊技状態が通常確率状態において、「特別図柄に関する当否判定(第1当否判定若しくは第2当否判定)」の結果が大当りとなることなく実行される当該当否判定の回数が、「900回(規定到達回数)」に到達すると、遊技状態が通常確率・開放延長状態(以下、この時短状態をb時短状態と称することがある)に移行する。
つまり、通常確率状態で実行される当否判定(第1当否判定若しくは第2当否判定)の回数が規定到達回数に到達すると、大当り遊技を介することなく、通常確率・開放延長状態(b時短状態)に移行する。この通常確率・開放延長状態(b時短状態)は、当該通常確率・開放延長状態(b時短状態)に移行した後において実行される当否判定(第1当否判定若しくは第2当否判定」の回数が「900回」となるか、当該当否判定(第1当否判定若しくは第2当否判定)の結果が大当りになるまで継続する。
以下の説明において、当否判定(第1当否判定若しくは第2当否判定)の回数が規定到達回数に到達することで、移行する時短状態(b時短状態)をその移行原因に基づいて、「到達時短状態」と称することがある。
ここで、規定到達回数は、主制御装置80に搭載されたRAMを初期化する「ラムクリアの処理」若しくは「大当り発生後(大当り遊技実行後)」から起算した特別図柄の変動回数、つまり、通常確率状態で当否判定の結果が大当りを発生することなく実行した「特別図柄に関する当否判定」の回数である。
実施例では、規定到達回数は、大当り確率(1/300)の「逆数」を超える値(300を超える値)であれば特に問わない。つまり、通常確率状態で大当り確率の「逆数」を超える回数だけ、当否判定を行っても、大当りを発生させなかった場合は、所謂「嵌まった」ものとして、時短状態に移行させ、健全な遊技を継続する遊技者を救済するためである。より具体的には、大当り確率が「1/300」である場合、例えば、301回以上、特に、700回以上としたり、750~900回のうちの何れかの回数としたりすることができる。
本実施例では、「到達時短(b時短状態)」に移行すると、大当り時短(a時短状態)に比べて遙かに多い時短回数を得ることができる。ここで、b時短状態を維持しつつ実行可能な当否判定の回数(900回)をb時短状態の時短回数という。
但し、本実施例と異なり、大当り時短(a時短状態)に移行すると、「到達時短(b時短状態)」よりも多い時短回数が付与されることとしてもよい。
到達時短状態(b時短状態)も、大当り時短(a時短状態)と同様に、普通電動役物(第2始動口12)の開放時間を延長する(開放延長機能)とともに、特別図柄及び普通図柄の平均変動時間を短くする時短機能が作動される状態である。
本実施例のパチンコ機50では、図6(a)に示すように、遊技状態が非時短状態である場合も、図6(b)に示すように、遊技状態が時短状態である場合、も、第1当否判定の結果が外れとなる場合、外れ図柄として「特図1_外れ図柄1」若しくは「特図1_外れ図柄2」が確定表示される。また、第1当否判定の結果が外れとなる場合、外れ図柄が「特図1_外れ図柄1」に設定される確率(乱数抽選で選択される確率)が「149/150」であり、「特図1_外れ図柄2」に設定される確率(乱数抽選で選択される確率)が「1/150」である。
ここで、「特図1_外れ図柄1」は非特定外れ図柄の具体例を構成し、「特図1_外れ図柄2」は、特定外れ図柄の具体例を構成する。
また、第2当否判定の結果が外れとなる場合、図6(c)に示すように、外れ図柄として「特図2_外れ図柄1」が確定表示される。なお、第2当否判定の結果が外れとなる場合、外れ図柄が「特図2_外れ図柄1」に設定される確率は「100%」であり、この「特図2_外れ図柄1」は非特定外れ図柄の具体例を構成する。
このように、本実施例では、第1特別図柄の外れ図柄の中に特定外れ図柄(特定の外れ図柄)を備えるが、第2特別図柄の外れ図柄の中に特定外れ図柄を備えない。但し、第2特別図柄の外れ図柄の中に特定外れ図柄を備えてもよい。
遊技状態が非時短状態であるときに、特定外れ図柄(特図1_外れ図柄2)が停止表示(確定表示)されると、図6(a)に示すように、大当り遊技を実行することなく(大当り遊技を介することなく)、パチンコ機50の遊技状態が、通常確率状態且つ開放延長状態(時短状態)に移行する。この通常確率・開放延長状態(c時短状態)は、当該状態(c時短状態)に移行後、特別図柄に関する当否判定(第1当否判定若しくは第2当否判定)の実行回数が50回になるか、当該当否判定(第1当否判定若しくは第2当否判定)の結果が大当りになるまで継続する。ここで、c時短状態を維持しつつ実行可能な当否判定の回数(50回)をc時短状態の時短回数という。
この特定外れ図柄(特定図柄、つまり、特定の非大当り図柄)が停止表示(確定表示)されることに基づいて、大当り遊技を介することなく移行する「通常確率状態且つ開放延長状態(時短状態)」が、c時短状態である。なお、非特定外れ図柄が停止表示(確定表示)されても、時短状態移行の契機とならない。
そして、この通常確率・開放延長状態(c時短状態)を終了すると、遊技状態は通常確率且つ非開放延長状態になる。
この開放延長状態(c時短状態)も、大当り時短(a時短状態)と同様に、普通電動役物(第2始動口12)の開放時間を延長する(開放延長機能)とともに、特別図柄及び普通図柄の平均変動時間を短くする時短機能が作動される状態である。ここで、特定外れ図柄(特図1_外れ図柄2)が停止表示(確定表示)され、大当り遊技を実行することなく移行する時短状態(c時短状態)を「特定時短状態」と称し、作動契機が異なる他の開放延長状態(a時短状態及びb時短状態)と区別することがある。
但し、本実施例では、図6(b)に示すように、遊技状態が時短状態(a時短状態、b時短状態、c時短状態の何れか)であるときに、特定外れ図柄(特図1_外れ図柄2)が停止表示(確定表示)されても、単なる外れとして扱われる。つまり、特定外れ図柄(特図1_外れ図柄2)が停止表示(確定表示)されたときに時短回数は、そのまま維持され、新たに50回加算されることはない。例えば、時短の残り回数(後述する)が20回のとき、特定外れ図柄(特図1_外れ図柄2)が停止表示(確定表示)されても、時短回数が「20回+50回」とはならず、「20回」のまま維持される。
ここで、図7を用いて、「時短状態移行契機発生時の遊技機状態」と、「移行対象となる時短状態の種類」について説明する。
遊技状態が「通常確率・非開放延長状態(所謂通常状態)」、「a時短状態」、「b時短状態」、「c時短状態」の何れであっても、大当り図柄が確定表示されると、大当り遊技を介して「a時短状態」に移行することができる。
また、遊技状態が「通常確率・非開放延長状態(所謂通常状態)」、「a時短状態」、「c時短状態」であるとき、到達時短状態(b時短状態)の移行契機を生ずると、大当り遊技を介することなく到達時短状態(b時短状態)に移行することができる。なお、遊技状態が到達時短状態(b時短状態)であるとき、到達時短状態(b時短状態)の移行契機を生ずることは、非現実的であると考えられる。蓋し、大当り確率が「1/300」である状況で、900回に亘って当否判定(特別図柄に関する当否判定)の結果が大当りとならず、到達時短状態(b時短状態)に移行し、この到達時短状態(b時短状態)で更に900回に亘って当否判定(特別図柄に関する当否判定)の結果が大当りとならないこと、つまり、大当り確率が「1/300」で1800回に亘って大当りとならないこと、となる可能性が、かなり低い。
また、到達時短状態は大当り(大当り遊技)を介するまでに1回しか作動しないものとして設けることも考えられ、その場合、到達時短状態で900回に亘って当否判定(特別図柄に関する当否判定)の結果が大当りとならず、到達時短状態終了後に再度900回に亘って当否判定(特別図柄に関する当否判定)を行っても到達時短状態に移行しない構成が考えられる。
更に、遊技状態が「通常確率・非開放延長状態(所謂通常状態)」であるとき、特定時短状態(c時短状態)の移行契機を生ずると、大当り遊技を介することなく特定時短状態(c時短状態)に移行することができる。これに対して、遊技状態が「a時短状態」、「b時短状態」であるとき、特定外れ図柄が確定表示されても、「c時短状態」に移行することはない。
次に、図5を用いて、特別図柄に関する当否判定(第1当否判定、第2当否判定)の結果が大当りとなる場合に実行される大当り遊技の内容と、大当り遊技を実行した後に移行する遊技状態について説明する。
図5に示すように、第1当否判定の結果が大当りとなり、「特図1_大当り図柄1(4R通常大当り図柄)」が確定表示されると、4R通常大当りが発生し、「4R大当り遊技」を実行する。また、第1当否判定の結果が大当りとなり、「特図1_大当り図柄2(6R通常大当り図柄)」が確定表示されると、6R通常大当りが発生し、「6R大当り遊技」を実行する。
第2当否判定の結果が大当りとなり、「特図2_大当り図柄1(8R通常大当り図柄)」が確定表示されると、8R通常大当りが発生し、「8R大当り遊技」を実行する。また、第2当否判定の結果が大当りとなり、「特図2_大当り図柄2(10R通常大当り図柄)」が確定表示されると、10R通常大当りが発生し、「10R大当り遊技」を実行する。
ここで、「4R大当り遊技」では大入賞口14を開放するラウンド遊技(1ラウンド最大30秒の開放又は10カウント)を所定のインターバルを間に挟んで4回行い、「6R大当り遊技」では同様なラウンド遊技を同様なインターバルを間に挟んで6回行う。更に、「8R大当り遊技」では同様なラウンド遊技を同様なインターバルを間に挟んで8回行い、「10R大当り遊技」では同様なラウンド遊技を同様なインターバルを間に挟んで10回行う。
また、図8(a)に示すように、第1始動口11及び第2始動口12への入球による賞球数は3個、その他入賞口13への入球による賞球数は10個となっている。このため、開放延長状態(a時短状態、b時短状態、c時短状態)にあるときには、右打ち領域3Rに向けて遊技球を発射すると、第2始動口12に入球が高頻度に入賞し、第2始動口12への入球に基づいて頻繁に賞球「3個」を獲得することで、所謂「球減り」を抑制することができる。
また、大入賞口14への入球による賞球数は10個となっている。更に、大入賞口14への規定入賞数は10個、普通電動役物(第2始動口12)への規定入賞数は9個となっている。
図8(a)に示すように、普通図柄の当選確率は、非時短状態(非開放延長状態)で「1/6」に設定され、時短状態(a時短状態、b時短状態、c時短状態)で「5/6」に設定されている。
普通電動役物(第2始動口12)の開放時間は、非時短状態において「0.3秒を1回」であり、時短状態(a時短状態、b時短状態、c時短状態)において「2秒を1回」である。
普通図柄の変動時間は、非時短状態で平均5秒、時短状態(a時短状態、b時短状態、c時短状態)で平均1秒とされている。
特別図柄の変動時間は、図9(a)に示すように、非時短状態で平均20秒、大当り時短状態(a時短状態)で平均10秒、到達時短状態(b時短状態)及び特定時短状態(c時短状態)で平均5秒とされている。
特別図柄の変動に対応する演出表示において、リーチ及びそれに伴うリーチ演出(以下、単に「リーチ」という)を実行する確率は、非時短状態で約9.2%、大当り時短状態(a時短状態)で約3.1%、到達時短状態(b時短状態)及び特定時短状態(c時短状態)で約1.7%とされている。
次に、図9(c)を用いて、各遊技状態毎にリーチの有無と、変動時間との関係について説明する。
非時短状態でリ-チを実行しない場合で平均5~15秒、リ-チを実行する場合で20~120秒である。また、時短状態でリ-チを実行しない場合で5~12秒、リ-チを実行する場合で平均15~60秒である。
以上のような構成の下、本実施例のパチンコ機50では、遊技状態が非時短状態であるとき、先ず、遊技者は左打ち領域3Lを狙って遊技球を発射して(左打ちを行い)、第1始動口11への入球によって第1当否判定で大当りの発生を目指す。そして、大当りを発生させ、大当り遊技を実行した後は、大当り時短状態(a時短状態)に移行し、普通電動役物12A(第2始動口12)の開放時間が延長されるため、遊技球の発射態様を切り替えて(強くし)、右打ち領域3Rに向かって遊技球を発射する(右打ちで第2始動口12への入球を目指す)。
また、遊技状態が非時短状態であるか、時短状態であるかを問わず、大当りを発生することなく実行される当否判定(特別図柄に関する当否判定)を予め定めた規定到達回数(本実施例では「900回」)行うと、到達時短状態(b時短状態)に移行し、普通電動役物12A(第2始動口12)の開放時間が延長される。
更に、遊技状態が非時短状態である場合に特定外れ図柄が停止表示されると、大当り遊技を介さずに特定時短状態(c時短状態)に移行し、普通電動役物12A(第2始動口12)の開放時間が延長される。なお、時短状態(a時短状態、b時短状態、c時短状態)で特定外れ図柄が停止表示されても、通常の外れ(非特定外れ)として扱われ、当該特定外れ図柄の停止表示に基づいて、特定時短状態に移行することはない。
なお、大当り時短状態時に特定外れ図柄が停止表示された時に、大当り時短状態の残り回数と特定外れ図柄により付与される時短状態(特定時短状態)の回数を比較して、回数の多い方に移行するという構成でもよい。
また、到達時短状態も同様な構成が考えられる。つまり、大当り時短状態時に到達時短状態の作動条件が成立した場合、大当り時短状態の残り回数と当該作動条件の成立により付与される時短状態(b時短状態)の回数を比較して、回数の多い方に移行するという構成でもよい。
このようにすれば、必ず残り回数が多い方が選ばれるため、遊技者に不利益を与えることはない。
また、本遊技機50では、通常、賞球量は、ラウンド遊技の回数に比例して多くなるため、本実施例のパチンコ機50では、第2当否判定の結果が大当りとなる場合の方が、第1当否判定の結果が大当りとなる場合よりも、多量の賞球を獲得できる可能性が高くなっている。
なお、本実施例では、第1当否判定の結果が大当りとなる場合と、第2当否判定の結果が大当りとなる場合と、で大当り遊技後に付与される特典に差異を設けていないが、本実施例と異なり、両者の場合に差異を設けてもよい。例えば、第2当否判定の結果が大当りとなる場合の方が第1当否判定の結果が大当りとなる場合よりも、大当り遊技後に付与される特典が多くされていてもよい。つまり、第2当否判定の結果が大当りとなる場合の方が第1当否判定の結果が大当りとなる場合よりも、大当り遊技後に移行する開放延長状態(a時短状態)の期間が長くされていてもよい。
更に、このように、第2当否判定の結果が大当りとなる場合と第1当否判定の結果が大当りとなる場合に利得の差異を設ける手法は、これに限定されず、例えば、大当り遊技後に付与される特典を同一とし、大当り遊技実行時の賞球量の多少によって利得の差異を設けてもよいし、逆に大当り遊技実行時の賞球量を同一とし、大当り遊技後に付与される特典の多少によって、遊技者に供与される利得に差異を設けてもよい。
以上のように、本パチンコ機50では、右打ち領域3Rに第2始動口12等が配置され、第2始動口12の入賞頻度が開放延長状態(a時短状態、b時短状態、c時短状態)で向上するため、開放延長状態(大当り時短、到達時短)では右打ち領域3Rへの遊技球の発射を誘発する構成となっている。
また、実施例1では、図9及び図10に示すように、時短状態において特別図柄の変動時間が長めとされ、リーチの出現確率を高くされる。また、b時短状態及びc時短状態において特別図柄の変動時間が短めとされ、リーチの出現確率が低くされる。
本パチンコ機50では、以下のように遊技が進行する。
まず、パチンコ機50の主制御装置80が実行するメインルーチンについて、図11に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、このメインルーチンは、約2ms毎のハード割り込みにより定期的に実行される。本実施例では、S10~S65までの1回だけ実行される処理を「本処理」と称し、この本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返し実行されるS70の処理を「残余処理」と称する。「本処理」は上記割り込みにより定期的に実行されることになる。
マイコンによるハード割り込みが実行されると、まず正常割り込みであるか否かが判断される(S10)。この判断処理は、メモリとしてのRAMの所定領域の値が所定値であるか否かを判断することにより行われ、マイコンにより実行される処理が本処理に移行したとき、通常の処理を実行して良いのか否かを判断するためのものである。正常割り込みでない場合としては、電源投入時又はノイズ等によるマイコンの暴走等が考えられるが、マイコンの暴走は近年の技術の向上によりほとんど無いものと考えて良いので、たいていが電源投入時である。電源投入時にはRAMの所定領域の値が所定値と異なる値となっている。
正常割り込みでないと判断されると(S10:no)、初期設定(例えば前記メモリの所定領域への所定値を書き込み、特別図柄及び普通図柄を初期図柄とする等のメモリの作業領域への各初期値の書き込み等)が為され(S15)、残余処理(S70)に移行する。
正常割り込みとの肯定判断がなされると(S10:yes)、初期値乱数更新処理が実行される(S20)。この処理は、初期値乱数の値についてこの処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であり、この処理実行前の初期値乱数の値に+1するが、この処理を実行する前の乱数値が最大値である「3966」のときには次回の処理で初めの値である「0」に戻り、「0」~「3966」までの3967個の整数を繰り返し昇順に作成する。
S20に続く大当り決定用乱数更新処理(S25)は、初期値乱数更新処理と同様に処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であり、最大値である「3966」のときは次回の処理で初めの値である「0」に戻り、「0」~「3966」までの3967個の整数を繰り返し昇順に作成する。なお、大当り決定用乱数の最初の値は、初期値乱数設定処理で設定された値となる。この値が250であったとすると、大当り決定用乱数は「250」「251」「252」・・・「3966」「0」「1」・・・と更新されていく。
なお、大当り決定用乱数が1巡(3967回、更新されること)すると、そのときの前記初期値乱数の値を大当り決定用乱数の初期値にし、大当り決定用乱数は、その初期値から+1するインクリメント処理を行う。そして、再び大当り決定用乱数が1巡すると、その時の初期値乱数の値を大当り決定用乱数の初期値にする動作を行なう。つまり、この一連の動作を繰り返し続けることになる。前述の例では大当り決定用乱数が「249」になると1巡であるから、「249」の次は前記初期値乱数の値となる。仮に初期値乱数の値が「87」だったとすると、「249」「87」「88」・・・「3966」「0」「1」・・・「86」と変化していき、「86」の次は新たな前記初期値乱数の値となる。
大当り図柄決定用乱数更新処理(S30)は「0」~「99」の100個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
S30に続く当り決定用乱数更新処理(S35)は、「0」~「996」の997個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
なお、当り決定用乱数更新処理は普通図柄の抽選に使用し、その他の初期値乱数、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数は特別図柄の抽選に使用する。
S35に続くリーチ判定用乱数更新処理(S40)は、「0」~「228」の229個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
なお、非時短状態(変動時間短縮機能未作動時)にリーチとなる値の数は21で、値は「0」~「20」であり、大当り時短状態(a時短状態)にリーチとなる値の数は5で、値は「0」~「4」であり、到達時短状態(b時短状態)若しくは特定時短状態(c時短状態)にリーチとなる値の数は4で、値は「0」~「3」である。
S40に続く変動パターン決定用乱数更新処理(S45)は、「0」~「1020」の1021個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
外れ図柄決定用乱数更新処理(S46)は「0」~「3966」の3967個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
続く入賞確認処理(S50)では、第1始動口11、第2始動口12への入賞、大入賞口14、一般入賞口13への入賞及び普通図柄作動ゲート17への入球の確認、及びパチンコ機50に設けられ主制御装置80に接続された各スイッチ類の入力処理が実行される。
各始動口及び作動口への入賞(入球)確認処理(始動入賞処理)等については、後述する。
なお、本実施例では、遊技球が第1始動口11、第2始動口12に入賞すると大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、変動パターン決定用乱数、リーチ判定用乱数など複数の乱数を取得されるのだが、保留記憶できる数を第1始動口11と第2始動口12でそれぞれ4個までとしており、保留記憶が満タンである4個のときに遊技球が第1始動口11又は第2始動口12に入賞しても賞球(3個)が払出されるだけで、前記複数の乱数は保留記憶されない構成になっている。
続いて、大当りか否かを判定する条件成立判定手段としての当否判定処理(S55)を行う。この当否判定処理(S55)が終了すると、続いて画像出力処理等の各出力処理(S60)が実行される。
各出力処理(S60)では、遊技の進行に応じて主制御装置80は演出図柄制御装置82、払出制御装置81発射制御装置84、サブ統合制御装置83、大入賞口ソレノイド14b、等に対して各々出力処理を実行する。即ち、入賞確認処理(S50)により遊技盤1上の各入賞口に遊技球の入賞があることが検知されたときには賞球としての遊技球を払い出すべく払出制御装置81に賞球データを出力する処理を、遊技状態に対応したサウンドデータをサブ統合制御装置83に出力する処理を、パチンコ機50に異常があるときにはエラー中であることを報知すべく演出図柄制御装置82にエラー信号を出力する処理を各々実行する。
続く不正監視処理(S65)は、普通入賞口13に対する不正が行われていないか監視する処理であり、所定時間内における入賞口への遊技球の入球が予め決定された規定数よりも多いか否かを判断して、多かった場合には不正と判断され、その旨を報知する処理である。つまり、不正判断手段は、主制御装置80に設けている。
本処理に続く前述の残余処理は、初期値乱数更新処理(S70)から構成されるが、前述したS20と全く同じ処理である。この処理は無限ループを形成し、次の割り込みが実行されるまで時間の許される限り繰り返し実行される。前述したS10~S65までの本処理を実行するのに必要とされる時間は、大当り処理を実行するか否か、特別図柄の表示態様の相違等により割り込み毎に異なる。この結果、残余処理を実行する回数も割り込み毎に異なり、図11に示された割り込み処理が1回実行されることにより初期値乱数に更新される値も一律ではなくなる。これにより、初期値乱数が大当り決定用乱数と同期する可能性は極めて小さくなる。大当り決定用乱数が1巡したときの、初期値乱数の値(0~3966の3967通り)が、同程度に発生するとすれば、同期する確率はわずか1/3967である。また、前述した当り決定用乱数更新処理(S35)も残余処理内において実行するよう構成しても良い。
次に、図12を用いて、普通図柄に関する始動入賞確認処理(以下、普通図柄始動入賞確認処理ということがある)について説明する。この普通図柄始動入賞確認処理は、図11のメインルーチンの入賞確認処理(S50)のサブルーチンの1つである。
図12に示す普通図柄に関する始動入賞確認処理(普通図柄始動入賞確認処理)は、普通図柄作動ゲート17への入球があるか否かを判定し(S100)、入球があれば(S100:yes)、普通図柄の保留記憶が満杯であるか否かを判定する(S102)。否定判定の場合には(S102:no)、S104の処理で普通図柄の当り決定用乱数、当り図柄決定用乱数(普図決定用乱数)などの各種乱数を抽出し、抽出された各種乱数が保留記憶として主制御装置80のメモリ(内蔵RAMに設けられた普図用の保留記憶処理であって、図12では図示を省略)に記憶される(最大4つ)。そして、普通図柄保留数表示装置8の表示制御、演出図柄表示装置82やサブ統合制御装置83への普通図柄保留数コマンド送信処理を行い(S106)、本処理を終了(リターン)する。
また、S100の処理で普通図柄作動ゲート17への遊技球の入球がなかったと判定される場合(S100:no)及び普通図柄の保留記憶が満杯であった場合には(S102:yes)の場合には、そのままリターンとなる。
次に、図13~15を用いて、普通図柄に関する当否判定処理(以下、普通図柄当否判定処理ということがある)について説明する。この普通図柄当否判定処理は、図11のメインルーチンの当否判定処理(S55)のサブルーチンの1つである。
普通図柄当否判定処理(普図当否判定処理)では、先ず、第2始動口12を開放させるための普通電動役物12Aが作動中であるか否かを判定する(S110)。普通電動役物12Aが作動中である場合には(S110:yes)、そのまま普通図柄遊技処理へ移行する。また、普通電動役物12Aが作動していない場合には(S110:no)、普通図柄が変動中であるか否かを判定する(S112)。変動中でなければ(S112:no)、確定図柄が表示されているかを判定する(S114)。
確定図柄が表示中でなければ(S114:no)、普通図柄の保留記憶があるか否かを判定し(S116)、普通図柄の保留記憶があれば(S116:yes)、普通図柄の保留記憶数をデクリメントし(S118)、S120に移行する。なお、普通図柄の保留記憶がなければ(S116:no)、そのまま普通図柄遊技処理に移行する。
S120では保留記憶の中で最も古いものを読み込んで(その保留記憶は消去して)、時短フラグがセットされている(すなわち1)か否かを判定する。このS120で肯定判断であれば(S120:yes)、読み込んだ普通図柄の当り決定用乱数を時短テーブルに記録されている当り値と照合し(S122)、図14のS130に移行する。否定判断された場合(S120:no)は、S124にて当り決定用乱数を通常テーブルに記録されている当り値と照合し、図14のS130へと移行する。
ここで、本実施例では遊技状態が、特別図柄に関する大当り確率が通常確率(時短フラグが「0」)であると普通図柄の当り確率は「1/6」とされ、時短状態(時短フラグが「1」)であると、普通図柄の当り確率は「5/6」とされている。ここで、時短フラグが1であると、通常、普通図柄確率変動機能が作動する遊技状態となる。
なお、普通図柄の当り確率(普通図柄に関する当否判定の結果が当りとなる確率)が、通常確率(本実施例では「1/6」)から高確率(本実施例では「5/6」)に変動するのは、大当り遊技を開始する際に作動を開始した役物連続作動装置(図24のS388を参照)が作動を停止していることを前提条件とすることができる。つまり、大当り遊技中作動していた役物連続作動装置が、大当り遊技を終了して作動を停止していることを、普通図柄の当り確率が高確率に変動するための前提となるのが一般的である。
よって、時短フラグが「1」となったら無条件に普通図柄の当り確率が、通常確率から高確率に変動するものに限定せず、(1)役物連続作動装置が作動を停止していることと、(2)時短フラグが「1」となったこと、という2つの条件が成立した場合に普通図柄の当り確率が高確率に変動することとしてもよい。
図14のS130では普通図柄の当りか否かを判定し、当りであれば(S130:yes)、当り図柄決定用乱数に基づいて当り図柄を決定し(S132)、変動パターンを決定する(S134)。その後、普通図柄当り設定処理を実行し(S136)、S140に移行する。一方、普通図柄が当りでなければ(S130:no)、外れの変動パターンを決定し(S138)、S140に移行する。
なお、本実施例のパチンコ機50では普通図柄の変動時間(S134若しくはS138で決定される変動パターンが特定する変動時間)は、普通図柄当否判定の結果が当りであるか、外れであるかに関係なく、しかも、当り図柄に関係なく、パチンコ機50の遊技状態が通常遊技状態(非開放延長状態)であれば常に5.0秒であり、パチンコ機50の遊技状態が開放延長状態であれば常に1.0秒である。
その後、S140に移行し、普通図柄表示装置7の変動開始、およびサブ統合制御装置83へ普通図柄変動開始コマンドを送信し(S140)、普通図柄遊技処理に移行する。本実施例の普通図柄当り設定処理(S136)では、非開放延長状態中に、S130で肯定判定される場合には、普通電動役物12Aを0.3秒で1回の開放パターンを設定する。また、開放延長状態中にS130で肯定判定される場合には、普通電動役物12Aを2秒で1回の開放パターンを設定する。
図13のS112において、普通図柄が変動中の場合には(S112:yes)、図15(a)に示すS146に移行する。S146では、普通図柄の変動時間を経過したか否かを判定する。肯定判定の場合には(S146:yes)、対応した普通図柄の確定図柄表示処理を行い(S148)、普通図柄遊技処理に移行する。確定図柄表示処理では、確定図柄を表示する旨のコマンド(図柄確定コマンド)をサブ統合制御装置83に出力するとともに、普通図柄表示装置7にコマンドを出力して確定図柄にて停止させる。なお、図柄変動時間を経過していない場合には(S146:no)、そのまま普通図柄遊技処理へと移行する。
図13のS114において、確定図柄表示中の場合には(S114:yes)、図15(b)に示すS150に移行する。S150で確定図柄表示時間が終了したか否かを判定する。確定図柄表示時間が終了した場合には(S150:yes)、確定図柄の表示を終了し(S152)、普通図柄の当りの組合せであるか否かを判定する(S154)。普通図柄の組合せが当りである場合には(S154:yes)、普通図柄当り開始演出処理を行い(S156)、普通図柄遊技処理へと移行する。確定図柄表示時間を終了していない場合(S150:no)、普通図柄の組合せがハズレである場合は(S154:no)、そのまま普通図柄遊技処理へと移行する。
図16~図17を用いて、普通電動役物12A(第2始動口12)を開放することで行われる普通図柄遊技処理について説明する。なお、普通図柄遊技処理は、普通図柄当否判定処理の実行後に実行される処理である。
図16に示すように、普通図柄遊技処理が開始されると、先ず、普通電動役物12Aが作動中であるか否かを判定する(S160)。普通電動役物12Aが作動中の場合には(S160:yes)、普通電動役物12Aが開放中か判定する(S162)。一方、普通電動役物12Aが作動中ではない場合には(S160:no)、そのまま本処理が終了(リターン)となる。
普通電動役物12Aが開放中でなければ(S162:no)、普通図柄当り終了演出中か判定し(S164)、普通図柄当り終了演出中でなければ(S164:no)、普通図柄当り開始演出時間が経過したか確認し(S166)、普通図柄当り開始演出時間が経過していれば(S166:yes)、普通電動役物開放処理(S168)へ移行し、終了となる。
本実施例の普通電動役物開放処理(S168)は、上述したS136で設定した普通電動役物12Aの開放パターンに基づいて普通電動役物12A(第2始動口12)を開放する(閉鎖状態から開放状態とする)。
図16のS162の処理で普通電動役物12Aが開放中であれば(S162:yes)、図17(a)のS170に移行する。そして、普通電動役物12A(第2始動口12)に9個(規定数)の入球があったか否かを判定する(S170)。規定数に達した場合には(S170:yes)、普通電動役物閉鎖処理(S174)を行い、普通図柄当り終了演出処理を実行して(S176)、終了となる。一方、普通電動役物12A(第2始動口12)に9個(規定数)の入球がない場合には(S170:no)、普通電動役物12Aの開放時間が終了となったか否かを判定する(S172)。肯定判定の場合には(S172:yes)、S174に移行する。なお、否定判定の場合には(S172:no)、そのまま終了となる。
図16のS164の処理で普通図柄当り終了演出中であれば(S164:yes)、図17(b)に示すS180に移行し、普通図柄当り終了演出時間が経過したか否か確認する(S180)。普通図柄当り終了演出時間が経過していれば(S180:yes)、普通図柄当り終了コマンド送信処理(S182)を実行し、この処理でサブ統合制御装置83に普通図柄当り終了コマンドを送信し、普通図柄遊技を終了する。なお、普通図柄当り終了演出時間が経過していない場合には(S180:no)、そのまま普通図柄遊技処理を終了する。
次に、図18を用いて、特別図柄に関する入賞確認処理(以下、特別図柄入賞確認処理ということがある)について説明する。この特別図柄入賞確認処理は、図11のメインルーチンの入賞確認処理(S50)のサブルーチンの1つである。
特別図柄入賞確認処理が起動すると、主制御装置80は、第1始動口スイッチ11aの検出信号に基づいて、第1始動口11に遊技球が入球したか否かを判断する(S200)。そして、肯定判断なら(S200:yes)、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数、外れ図柄決定用乱数等を該当の各カウンタから読み込んで、第1保留記憶が満杯(本実施例では4個)か否かを判断する(S202)。また、第1始動口11に遊技球が入球したと判断された場合には(S200:yes)、主制御装置80から払出制御装置81に対して賞球(3個)の払い出しを指示する信号を出力する構成となっている。
第1保留記憶が満杯でなければ(S202:no)、S204に移行し、上記の各乱数を第1保留記憶として記憶領域に記憶するとともに、第1特別図柄保留数表示装置18の点灯数を1増加させ、第1保留記憶の数を示すカウンタに「1」を加算し、第1特別図柄保留数表示装置18の点灯数を増やす。そして、消化されていない(当否判定の対象となっていない)、第1特別図柄に関する保留記憶(以下、第1保留記憶という)の数を示す保留数コマンド(以下、第1保留数コマンドという)をサブ統合制御装置83に送信し、S206に移行する。
S206では、主制御装置80は、新たに発生した第1特別図柄に関する保留記憶(第1保留記憶)についての先読み判定処理を実行し、S210に処理を移行する。このS206の先読み判定処理については、図19を用いてS216とともに後述する。
一方、S202で、4個の第1保留記憶が記憶されていると判定する場合(S202:yes)は、保留記憶(第1保留記憶)を記憶せず、第1保留記憶の数を示すカウンタや第1特別図柄保留数表示装置18の点灯数を増やすこともなくS210へ移行する。
第1始動口11に遊技球が入球していないと判定された場合(S200:no)と、S202で肯定判定される場合(S202:yes)と、S206の実行後は、S210に進み、第2始動口スイッチ12aの検出信号に基づいて、第2始動口12に遊技球が入球したか否かを判断する。
そして、肯定判断(S210:yes)なら、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数、外れ図柄決定用乱数等を該当の各カウンタから読み込んで、第2保留記憶が満杯(本実施例では4個)か否かを判断する(S212)。また、第2始動口12に遊技球が入球したと判断された場合には(S210:yes)、主制御装置80から払出制御装置81に対して賞球(3個)の払い出しを指示する信号を出力する構成となっている。
第2保留記憶が満杯でなければ(S212:no)、S214に移行し、上記の各乱数を第2保留記憶として記憶し、第2保留記憶の数を示すカウンタに「1」を加算し、第2特別図柄保留数表示装置19の点灯数を増やす。そして、消化されていない(当否判定の対象となっていない)、第2特別図柄に関する保留記憶(以下、第2保留記憶という)の数を示す保留数コマンド(以下、第2保留数コマンドという)をサブ統合制御装置83に送信し、S216に移行する。
S216では、主制御装置80は、新たに発生した第2特別図柄に関する保留記憶(第2保留記憶)についての先読み判定処理を実行する。そして、S216を実行すると、本処理を終了(リターン)する。
一方、S212において4個の第2保留記憶があれば(S212:yes)、保留記憶(第2保留記憶)を記憶せず、第2保留記憶の数を示すカウンタや第2特別図柄保留数表示装置18の点灯数を増やすこともなく本処理を終了(リターン)する。また、第2始動口12に遊技球が入球していない場合(S210:no)も、本処理を終了する。
次に、図19を用いて、新たに発生した保留記憶に対応する大当り決定用乱数等の値について、事前判定(当該新たに発生した保留記憶の当否判定に先立つ事前判定)を行う処理、つまり、先読み判定処理(S206、S216)について説明する。なお、本処理は、特別図柄入賞確認処理からコールされる。
先読み判定処理が起動すると、主制御装置80は、S220で新たに発生した保留記憶(S206では第1保留記憶、S216では第2保留記憶)に係る大当り決定用乱数が特定値(大当りとなる大当り値)であるか否かを判定する。そして、肯定判定されると(S220;yes)、S222の処理に移行し、否定判定されると(S220;no)、S224の処理に移行する。
ここで、S222において、主制御装置80は、新たに発生した保留記憶(第1保留記憶、第2保留記憶)に係る大当り決定用乱数が、特定値(大当りとなる大当り値)であることを示す先読みコマンド1を生成し、サブ統合制御装置83に送信し、本処理をリターンする。
主制御装置80は、S220の否定判定を経て移行するS224において、新たに発生した保留記憶(第1保留記憶、第2保留記憶)に係るリーチ判定用乱数が、所定値(演出表示でリーチ外れ演出を実行することとなる値)であるか否かを判定する。そして、肯定判定されると(S224;yes)、S226の処理に移行し、否定判定されると(S224;no)、S228の処理に移行する。
ここで、S226において、主制御装置80は、新たに発生した保留記憶(第1保留記憶、第2保留記憶)が所定値(リーチを行う旨の値)であることを示す先読みコマンド2を生成し、サブ統合制御装置83に送信し、本処理をリターンする。
S228の処理に移行すると、主制御装置80は、新たに発生した保留記憶(第1保留記憶、第2保留記憶)に係る大当り決定用乱数が上記特定値(大当りとなる大当り値)でなく、しかも、上記所定値(リーチを行う旨の値)でないことを示す先読みコマンド3を生成し、サブ統合制御装置83に送信し、本処理をリターンする。なお、主制御装置80は、先読みコマンド1~3を出力する前に、出力するか否かを決定し(例えば、乱数抽選で決定し)、出力すると決定される場合に限り、先読みコマンド1~3を出力することとしてもよい。
なお、本実施例では、先読判定コマンドと保留数指示コマンドとを個別のコマンドとしてサブ統合制御装置83に送信しているが、この二つのコマンド内容を一つのコマンドに生成してサブ統合制御装置83に送信する構成も考えられる。
また、サブ統合制御装置83は第1保留数コマンド、若しくは、第2保留数コマンド(第2保留記憶数指示コマンド)を受信すると、受信したコマンドが示す保留記憶数に応じて演出図柄表示装置6上で表示する各保留記憶数を変化させる指示信号を演出図柄制御装置82に送信する。
次に、図20~26を用いて、特別図柄に関する当否判定処理(以下、特別図柄当否判定処理ということがある)について説明する。この特図当否判定処理は、図11に示すメインルーチンの当否判定処理(S55)のサブルーチンの1つである。
図20に示すように、特別図柄当否判定処理を起動すると、主制御装置80は、特別電動役物が作動中か否かを大当りフラグに基づいて判断する(S320)。特別電動役物が作動中である場合には(S320:yes)、大当り遊技処理へ移行する。また、S320の判定が否定判定であり(S320:no)、特別図柄が変動中でなく(S322:no)、確定図柄の表示中でもなければ(S324:no)、図21のS330に移行し、第2保留記憶(上記、図18のS214による保留記憶)があるか否かを判定する(S330)。
この保留記憶があれば(S330:yes)、第2保留記憶数をデクリメントし(S332)、S338に進む。
一方、第2保留記憶がなければ(S330:no)、第1保留記憶(上記、図18のS204による保留記憶)があるか否かを判断する(S334)。そして、第1保留記憶があれば(S334:yes)、第1保留記憶数をデクリメントし(S336)、S338に進む。
また、第1保留記憶がなければ(S334:no)、待機コマンドをサブ統合制御装置83に送信した後(S337)、大当り遊技処理へ移行する。この待機コマンドは、特別図柄が変動しておらずパチンコ機50が「待機状態(所謂「客待ちの状態)」であることを示すコマンドである。
また、本パチンコ機50では、このように、第1保留記憶及び第2保留記憶が何れも「ゼロ」でない場合には、第2保留記憶を優先的に処理する。
S338では確変フラグがセットされている(すなわち1)か否かを判定する。ここで確変フラグが1とは、現在のパチンコ機50が高確率状態であることを意味する。
S338の処理で肯定判断であれば(S338:yes)、S204若しくはS214で読み込んだ大当り決定用乱数を確変テーブルに記録されている当り値と照合する(S340)。
一方、S338の処理で否定判断であれば(S338:no)、S204若しくはS214で読み込んだ大当り決定用乱数を通常テーブルに記録されている当り値と照合する(S344)。
そして、S340またはS344の判定に基づき、大当りか否かを判定する(S350)。
ここで、実施例1のパチンコ機50では、特別図柄の確率変動機能を備えないため、S338で一律に否定判定される。但し、特別図柄の確率変動機能を備えるパチンコ機50では、S338で肯定判定される。なお、実施例1のパチンコ機50においても、特別図柄の確率変動機能を備えることとしてもよい。
また、実施例1のパチンコ機50は、特別図柄に関する当否判定の大当り確率を段階的に設定可能な機能を備えていないが、当該設定機能を備えるパチンコ機50では、S350においてその時点の設定値に応じて段階的に異なる確率で大当りと判定(大当り判定)される。
S350で大当りと判定される場合には(S350:yes)、大当り図柄決定用乱数を用いた乱数抽選によって大当り図柄を決定する(S352)。
そして、「第1当否判定」の結果が大当りである場合には、第1保留記憶をデクリメントして読み込んだ大当り図柄決定用乱数を用いた乱数抽選によって大当り図柄を決定する(S352)。
また、「第2当否判定」の結果が大当りである場合には、第2保留記憶をデクリメントして読み込んだ大当り図柄決定用乱数を用いた乱数抽選によって大当り図柄を決定する。
ここで、主制御装置80が、第1保留記憶をデクリメントして読み込んだ大当り決定用乱数を当り値と照合し、大当りか否かを判定することが「第1当否判定」に相当する。また、第2保留記憶をデクリメントして読み込んだ大当り決定用乱数を当り値と照合し、大当りか否かを判定することが「第2当否判定」に相当する。
なお、図5(a)及び(b)に示すように、第1当否判定を経て移行するS352の処理では、大当り図柄が「特図1_大当り図柄1(4R通常大当り図柄)」、若しくは、「特図1_大当り図柄2(6R通常大当り図柄)」の何れかに決定される。また、第2当否判定を経て移行するS352の処理では、「特図2_大当り図柄1(8R通常大当り図柄)」、若しくは、「特図2_大当り図柄2(10R通常大当り図柄)」の何れかに決定される。
そして、S352の処理で大当り図柄を決定すると、変動パターン決定処理(S354)に移行する。
この変動パターン決定処理(S354)では、変動パターン決定用乱数によって大当り変動パターンを決定する。ここで、変動パターンによって、大当り図柄を停止表示されるまでの変動時間(特別図柄の変動時間)が特定されるが、当否判定の結果が大当りの場合に実行される変動(以下、大当り変動という)に対応する演出表示(演出図柄の変動表示)では、一律にリーチ(リーチ表示とそれに続くリーチ演出)を行う。このため、パチンコ機50の遊技状態(開放延長状態、非開放延長状態)が何れであっても、長目(当否判定の結果が外れとなる場合に比べて長目)の変動時間が決定される可能性が高くなっている。
そして、変動パターン決定処理後、大当り設定処理を行った後(S356)、S364の処理に移行する。
ここで、大当り設定処理とは決定した大当り図柄(図5(a)及び(b)を参照)によって、大当り遊技実行後の遊技状態(実施例1では時短状態となるか、確変機能を備えるパチンコ機50では高確率状態となるか、時短状態となるか等)や大当り遊技にかかる情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)を取得する処理である。
一方、S350において外れと判定された場合は(S350:no)、外れ図柄を決定する(S358)。そして、外れ図柄を決定すると、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数に基づいて変動パターンを決定する(S360)。こうして、変動パターンが設定されると、外れ設定処理を行った後(S362)、S364の処理に移行する。
ここで、図22(a)を用いて、S362の外れ設定処理について説明する。
外れ設定処理を開始すると、S362eで時短フラグの値が「1」であるか否かを判定する(S362e)。ここで、本実施例では、時短フラグとしては、遊技状態が「a時短状態」である場合に設定される第1時短フラグと、遊技状態が「b時短状態」である場合に設定される第2時短フラグと、遊技状態が「c時短状態」である場合に設定される第3時短フラグとが予定されいる。
S362eで肯定判定されると(S362e:yes)、S362fを実行した後、S362gに移行し、S362eで否定判定されると(S362e:no)、S362fをスキップしてS362gに移行する。
ここで、S362fでは時短回数を「-1」する処理を行う。つまり、時短状態で実行可能の当否判定の残り回数(時短回数)を「1」デクリメントする。
本実施例では、大当り遊技の終了時に、大当り時短状態に移行し、時短回数が「100回」に設定され(図30のS546を参照)、通常確率状態で実行される当否判定の回数が「900回」に到達すると、到達時短状態に移行し、時短回数が「900回」に設定される(図26のS452を参照)。また、特定外れ図柄が確定表示された場合に特定時短状態に移行し、時短回数が「50回」に設定される(図26のS548を参照)。
そして、S362fでは、特別図柄の変動表示が開始される度に、当該時短回数が「-1」され、当該時短回数がS362bを行うことで、「0」となる変動表示が停止される際に時短フラグの値が「1」から「0」とされる。但し、本実施例と異なり、対応する時短フラグの値が「1」である場合、特別図柄の停止表示時に時短回数を「-1」する処理を行ってもよい。
S362gでは到達カウンタの値を「1」インクリメントする。ここで、到達カウンタは、通常確率状態で実行される当否判定の回数を計数するためのカウンタであり、本実施例のパチンコ機50では、大当り遊技を実行するか、ラムクリアされると到達カウンタは初期化(値を「0」と)される(図5(d)を参照)。
このように、本パチンコ機50においては、遊技状態が通常確率状態であると、大当りを生ずることなく実行される「特別図柄に関する当否判定」の回数が計数(カウント)される。
S362gを実行するとS362hに移行し、到達カウンタの値が規定到達回数になったか否かを判定する。ここで、通常確率状態で、大当りを発生することなく実行される当否判定の回数が、規定到達回数(本実施例では900を例示)になると、大当り遊技を介することなく遊技状態が時短状態(b時短状態)に移行する。
S362hで否定判定される場合には(S362h:no)、外れ設定処理をリターンする。これに対して、S362hで肯定判定される場合には(S362h:yes)、到達フラグの値を「1」とする処理(S362i)と、到達カウンタを初期化する処理(S362j)を実行した後、外れ設定処理をリターンする。なお、到達カウンタは、通常確率状態で当否判定(変動表示)の回数が、規定到達回数になったことを示すフラグであり、到達回数となると値が「1」とされる。
ここで、S360では、リーチ判定用乱数がリーチを発生させる値(前述の所定値)と判定される場合には、その時点の遊技状態を考慮した変動パターンテーブルと、変動パターン決定用乱数とを用いて変動パターンを決定する。ここで、当否判定の結果が外れである場合、演出図柄の変動表示においてリーチ(リーチ表示とそれに続くリーチ演出)を行う場合を「リーチ外れ」と称し、リーチを行わない場合を「ノーマル外れ」と称することとする。
なお、当否判定の結果が外れであり、リーチを行わない場合であって、遊技状態が非開放延長状態である場合、「ノーマル外れ且つ非開放延長用の変動パターンテーブル」を参照して変動パターンを決定し、遊技状態が開放延長状態である場合、「ノーマル外れ且つ開放延長用の変動パターンテーブル」を参照して変動パターンを決定する。
当否判定の結果が外れであり、リーチを行う場合(リーチ外れの場合)であって、遊技状態が非開放延長状態である場合、「リーチ外れ且つ非開放延長用の変動パターンテーブル」を参照して変動パターンを決定し、遊技状態が開放延長状態である場合、「リーチ外れ且つ開放延長用の変動パターンテーブル」を参照して変動パターンを決定する。この場合も、当否判定の結果が大当りである場合と同様に、開放延長用の変動パターンテーブルを参照して決定される変動時間は、非開放延長用の変動パターンテーブルを参照して決定される変動時間よりも短か目とされる。
一般にノーマル外れ時(リーチ表示とそれに続くリーチ演出を伴わない場合)において「ノーマル外れ且つ非開放延長用の変動パターンテーブルを参照して決定する変動パターンは、リーチ外れ時(リーチ表示とそれに続くリーチ演出を伴う場合)において「リーチ外れ且つ非開放延長用の変動パターンテーブル」を参照して決定する変動パターンに比べて短い変動時間を特定する。
図21に戻り更に説明すると、S356又はS362に続いては、S364に移行する。このS364では、上述したS332若しくはS336でデクリメントした保留記憶の数を示す保留数コマンドをサブ統合装置83に送信する。
S364に続くS366では、上述の抽選結果(第1当否判定若しくは第2当否判定)を示すデータをサブ統合制御装置83に出力し(S366)、大当り遊技処理へ移行する。
ここで、このS366でサブ統合制御装置83に送信されるデータは、「当否判定の結果を示すデータ(大当りか、外れを示すデータ)」と、「当否判定の結果が大当りの場合、大当りの種類を示すデータ(例えば、確変機能を有するパチンコ機50では、発生する大当りが、通常大当りであることを示すデータ、若しくは、確変大当りであることを示すデータ)」と、「当否判定の結果が外れの場合、当該外れがリーチ外れか、ノーマル外れかを示すデータ」と、「変動時間を指定する変動パターンのデータ(変動パターンコマンド)と、が含まれる変動開始コマンド(表示制御コマンド)」である。
また、この「変動開始コマンド(表示制御コマンド)」には、始動口11,12に遊技球が入球した際に取得した外れ図柄決定用乱数を特定するデータ(後述する変形例2においては、特定外れデータ、非特定外れデータ)も含まれる。
なお、この変動開始コマンドには、S362の処理で減算する時短カウンタ(図22のS362bを行う際に減算する時短カウンタ)の値に関する情報(つまり、時短状態の残り回数に関する情報)を含むことができる。例えば、当該変動が時短状態を維持しつつ開始する最終変動である場合、当該開始する変動表示が最終変動であることを特定するための情報(S362で時短回数が「0」とされる変動であることを特定する情報)を含むことができる。そして、当該最終変動であるか否かを特定可能な情報を、主制御装置80から受信したサブ統合制御装置83は、当該情報の内容に応じた煽り演出を実行することができる。
更に、S366の処理により演出図柄表示装置6では演出図柄の変動表示が開始されるが、ほぼ同時に特別図柄の変動も主制御装置80によって開始される。
図20に戻り更に説明すると、図20のS322において特別図柄が変動中(S322:yes)と判定された場合には、図23のS370に移行し、図柄変動時間(S354、又はS360の変動パターンに基づく)を経過したか否かを判定する。そして、否定判定の場合には(S370:no)、そのまま大当り遊技処理に移行する。一方、肯定判定の場合には(S370:yes)、確定図柄表示処理(S372)を行ってから大当り遊技処理を行う。なお、確定図柄表示処理では、確定図柄を表示する旨のコマンド(図柄確定コマンド)をサブ統合制御装置83に出力するとともに、特別図柄表示装置9,10にコマンドを出力して確定図柄にて停止させる。
図20のS324において確定図柄を表示中と判定された場合には(S324:yes)、図24のS374に移行し、確定図柄の表示時間が終了したか否かを判定する。否定判定の場合(S374:no)は大当り遊技処理を行う。
これに対し、S374において肯定判定(S374:yes)の場合は、確定図柄の表示を終了し(S376)、確定表示された特別図柄が大当りになる図柄か否かを判定する(S378)。
S378で大当りになる図柄であると判定された場合(S378:yes)は、S380において、時短フラグ(第1時短フラグ、第2時短フラグ若しくは第3時短フラグ)が1か否かを判定する。第1時短フラグ、第2時短フラグ及び第3時短フラグの何れかが1であれば(S380:yes)、S382にて当該時短フラグ(第1時短フラグ、第2時短フラグ若しくは第3時短フラグ)を0にし、S384に移行する。一方、何れの時短フラグ(第1時短フラグ、第2時短フラグ及び第3時短フラグ)も1でなければ(S380:no)、そのままS384に移行する。
つまり、S382においては、第1時短フラグの値が1であれば第1時短フラグの値を0とし、第2時短フラグの値が1であれば第2時短フラグの値を0とし、第3時短フラグの値が1であれば第3時短フラグの値を0とする。
S384では、状態指定コマンドを送信する。この場合、遊技状態が「通常確率・非開放延長状態(つまり、通常状態)であることを示すコマンド」が、サブ統合制御装置83に送信される。つまり、大当り遊技を実行中には、遊技状態が通常確率・非開放延長状態(通常状態)となる。
S384に続いて、S386では条件装置作動開始処理により、大当りフラグをセットし、続くS388にて役物連続作動装置を作動させる。
S388を行うと、続くS390において大当り開始演出処理を行い、大当り遊技処理を行う。ここで、大当り開始演出処理を行うと、主制御装置80は、大当り遊技を開始することを示すコマンド及び大当り遊技に係る情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)をサブ統合制御装置83に送信する。
S378において、確定表示させた特別図柄が大当りになる図柄でないと判定された場合は(S378:no)、図25のS398に移行し、第1時短フラグが「1」か否かを判定する。
つまり、S398では、現在、大当り時短状態であるか否かを判定する。そして、第1時短フラグの値が1である場合には(S398:yes)、到達フラグの値が1であるか否かを判定し(S404)、肯定判定される場合には、S450(図26を参照)に移行する。つまり、大当り時短状態を実行中であっても規定到達回数となると(到達フラグの値が1となると)、到達時短状態に移行する。なお、S450の詳細については後述する。
S404で否定判定されると(S404)、S406で時短回数が「0」か否かを判定する(S406)。そして、時短回数が「0」ではないとき(S406:no)は、そのままS470に移行する。
一方、時短回数が「0」であるとき(大当り時短状態の利益を保持しつつ実行する最終変動である場合)にはS408に移行し、今回の外れが特定外れであるか否か(つまり、S372において確定表示された外れ図柄が特定外れ図柄であるか否か)を判定する。
S408で否定判定される場合(S372において確定表示された外れ図柄が非特定外れ図柄である場合)には、S410にて第1時短フラグを「0」にし、S470に進む。
これに対して、今回の外れが特定外れである場合には(S408:yes)、S458(図26を参照)に移行する。なお、S458の詳細については後述する。ここで、本実施例では、大当り時短状態の利益を保持しつつ実行する最終変動において、特定時短状態への移行契機を生じた場合、特定時短状態を改めて開始することとしているが、当該最終変動において、特定時短状態への移行契機を生じても特定時短状態を改めて開始しないこととしてもよい。
S398で第1時短フラグが「1」でなければ(S398:no)、S412に移行し、第2時短フラグが「1」か否かを判定する。つまり、S412では、現在、到達時短状態であるか否かを判定する。
そして、第2時短フラグの値が1である場合には(S412:yes)、到達フラグの値が1であるか否かを判定し(S414)、肯定判定される場合には、S450(図26を参照)に移行する。但し、前述のように、到達時短状態中に到達フラグの値が1とされることは実際にはあり得ないため、通常、S414で否定判定される。
S414で否定判定される場合には、S416で時短回数が「0」か否かを判定する(S416)。そして、時短回数が「0」ではないとき(S416:no)は、そのままS470に移行する。
これに対して、時短回数が「0」であるとき(到達時短状態の利益を保持しつつ実行する最終変動である場合)には、S418に移行し、今回の外れが特定外れであるか否かを判定する。
S418で否定判定される場合には、S430にて第2時短フラグを「0」にし、S470に進む。
これに対して、今回の外れが特定外れである場合には(S418:yes)、S458(図26を参照)に移行する。
ここで、本実施例では、到達時短状態の利益を保持しつつ実行する最終変動において、特定時短状態への移行契機を生じた場合、特定時短状態を改めて開始することとしているが、当該最終変動において、特定時短状態への移行契機を生じても時短状態を改めて開始しないこととしてもよい。
S412で第2時短フラグが「1」でなければ(S412:no)、図26のS436に移行し、第3時短フラグが「1」か否かを判定する。つまり、S436では、現在、特定時短状態であるか否かを判定する。
そして、第3時短フラグの値が1である場合には(S436:yes)、S438に移行し、到達フラグの値が1であるか否かを判定する(S438)。そして、S438で肯定判定される場合には(S438;yes)、S450に移行する。
S438で否定判定される場合には(S438:no)、時短回数が「0」か否かを判定する(S440)。そして、時短回数が「0」ではないとき(S440:no)は、そのままS470に移行する。
これに対して、時短回数が「0」であるとき(特定時短状態の利益を保持しつつ実行する最終変動である場合)には、S444に移行し、今回の外れが特定外れであるか否かを判定する。
S444で否定判定される場合には、S446にて第3時短フラグを「0」にし、S470に進む。
これに対して、今回の外れが特定外れである場合には(S444:yes)、S458(図26を参照)に移行する。
ここで、本実施例では、特定時短状態の利益を保持しつつ実行する最終変動において、特定時短状態への移行契機を生じた場合、時短状態を改めて開始することとしているが、当該最終変動において、特定時短状態への移行契機を生じても特定時短状態を改めて開始しないこととしてもよい。
S436で否定判定される場合には(S436:no)、つまり、何れの時短フラグの値も1でない場合には、S448に移行し、到達フラグの値が「1」であるか否かを判定する。そして、S448で肯定判定される場合には(S448:yes)、到達フラグの値を「0」とする処理(S450)と、時短回数を設定する処理(S452)と、第2時短フラグの値を「1」とする処理(S454)を行った後、S470に移行する。
ここで、S448で肯定判定される場合とは遊技状態が「到達時短状態」に移行するケースを示しており、その場合、S452において時短回数として「900回」が設定される。なお、「到達時短状態」に移行する場合、特別図柄の平均変動時間短縮、普通図柄の平均変動時間短縮、普通電動役物の開放時間を延長する開放延長機能がセットされる。
S448で否定判定される場合には(S448:no)、S456で、今回の外れが、特定の外れであるか否か(S372で特定外れ図柄確定表示されたか否か)を判定する。そして、S456で否定判定される場合には、そのままS470に移行する。
一方、S456で肯定判定される場合には、時短回数を設定する処理(S458)と、第3時短フラグを「1」に設定する処理(S460)とを行った後、S470に移行する。このS460において第3時短フラグを「1」に設定すると、開放延長状態(c時短状態)に移行する。
ここで、S456で肯定判定される場合とは遊技状態が「特定時短状態」に移行するケースを示しており、その場合、S458において時短回数として「50回」が設定される。なお、「特定時短状態」に移行する場合、特別図柄の平均変動時間短縮、普通図柄の平均変動時間短縮、普通電動役物の開放時間を延長する開放延長機能がセットされる。
そして、S460を行った後、S456で否定判定される場合には(S456:no)、S470に移行する。
S470では、主制御装置80が現在の遊技状態が確変中であるか否か、時短中であるか否か等の状態を示す状態指定コマンドを特別図柄確定時間(600ms)後にサブ統合制御装置83に送信し、大当り遊技処理へ移行する。
なお、本実施例の場合、特別図柄当否判定処理における主制御装置80からサブ統合制御装置83に状態指定コマンドを送信するタイミングは、特別図柄確定時間後となっているが、特別図柄変動開始時及び電源復旧時においても状態指定コマンドを送信する構成にしてもよい。
ここで、図27(a)を用いて、S470で送信される状態指定コマンドの内容について説明する。
第2時短フラグの値を1とした後(S454)に移行するS470の処理では、第2時短状態移行指定コマンドが送信される。つまり、主制御装置80からサブ統合制御装置83に到達時短状態に移行することを示すコマンドが送信される。
また、第3時短フラグの値を1とした後(S460)に移行するS470の処理では、第3時短状態移行指定コマンドが送信される。つまり、主制御装置80からサブ統合制御装置83に特定時短状態に移行することを示すコマンドが送信される。
更に、第1時短フラグの値を0とした後(S410)に移行するS470の処理では、第1時短状態終了指定コマンドが送信される。つまり、主制御装置80からサブ統合制御装置83に大当り時短状態が終了することを示すコマンドが送信される。
また、第2時短フラグの値を0とした後(S430)に移行するS470の処理では、第2時短状態終了指定コマンドが送信される。つまり、主制御装置80からサブ統合制御装置83に到達時短状態が終了することを示すコマンドが送信される。
更に、第3時短フラグの値を0とした後(S446)に移行するS470の処理では、第3時短状態移行指定コマンドが送信される。つまり、主制御装置80からサブ統合制御装置83に特定時短状態が終了することを示すコマンドが送信される。
同様に、図24のS384の状態指定コマンドは、時短状態終了指定コマンド(a時短状態、b時短状態、若しくは、c時短状態)が終了したことを指定するコマンド)である。つまり、主制御装置80からサブ統合制御装置83に時短状態(a時短状態、b時短状態、若しくは、c時短状態)が終了することを示すコマンドが送信される。
また、後述する図30のS556の状態指定コマンドは、大当り時短状態開始指定コマンドである。つまり、主制御装置80からサブ統合制御装置83に大当り時短状態(a時短状態)に移行することを示すコマンドが送信される。
更に、前述の図24のS390の大当り開始演出処理において、大当り遊技を開始することを示すコマンドが主制御装置80からサブ統合制御装置83に送信される。
そして、以上のコマンドを受信したサブ統合制御装置83は、演出図柄表示装置6の表示態様を設定する処理を実行する(図35を参照)。
次に図28から図30を用いて、大当り遊技処理について説明する。
まず、図28に示すように、大当り遊技処理において、主制御装置80は、役物連続作動装置が作動中か否かを大当りフラグに基づいて判断する(S500)。役物連続作動装置が作動中で(S500:yes)、大入賞口14が開放中であるか否かを判定し(S502)、大入賞口14が閉鎖中であると判定された場合には(S502:no)、ラウンド遊技間のインターバル中により大入賞口14が閉鎖しているか否かを判断する(S506)。
ラウンド遊技間のインターバル中でもない場合は(S506:no)、大当り終了演出中であるか判定する(S508)。これも否定判定の場合は(S508:no)、今から大当り遊技を開始する演出に要する時間が経過したか否かを判定する(S510)。大当り開始演出時間が経過した場合は(S510:yes)、大入賞口開放処理(S512)を行なって、大当り遊技処理を終了(リターン)する。
なお、S500において、役物連続作動装置が作動していない場合には(S500:no)、大当り遊技処理を終了する。また、S510において、大当り開始演出時間を経過していない場合も(S510:no)、大当り遊技処理を終了する。
大入賞口14が開放中であると判定された場合は(S502:yes)、図29のS514に進み、大入賞口14に10個入賞したか否かを判定する。なお、本実施例では大入賞口14への規定入賞数は10個だが、8個、9個でもよく、特に限定するものではない。
大入賞口14に10個入賞していない場合(S514:no)には、S516に進み、大入賞口14の開放時間が終了したか否かを判定する。開放時間が終了した場合(S516:yes)には、S518に移行する。また、大入賞口14の開放時間が終了していない場合には(S516:no)、そのまま大当り遊技処理を終了(リターン)する。
S514において、大入賞口14に遊技球が10個入賞した場合には(S514:yes)、大入賞口閉鎖処理(S518)を行い、大当りインターバル処理(S520)を行い、大当り遊技処理を終了(リターン)する。
図28に戻る。図28のS506でインターバル中であると判定された場合は(S506:yes)、図29のS522に進み、ラウンド遊技間のインターバル時間が経過したか否かを判定する。ラウンド遊技間のインターバル時間が経過している場合(S522:yes)は、直前に大入賞口14が開いていたのが最終ラウンドか否かを判定する(S524)。また、ラウンド遊技間のインターバル時間が経過していない場合には(S522:no)、そのまま大当り遊技処理を終了(リターン)する。S524において、最終ラウンドであれば(S524:yes)、大当り終了演出処理(S526)を行い、大当り遊技処理を終了(リターン)する。
S524において、最終ラウンドでなければ(S524:no)、大入賞口14を開放する処理(S528)を行い、大当り遊技処理を終了(リターン)する。なお、大入賞口14を開放・閉鎖する処理においては、サブ統合制御装置83にも信号を送信する。サブ統合制御装置83は、その信号に基づいて、現在のラウンドを把握し、該ラウンドに応じた演出を行なう。
図28に戻る。図28のS508で大当りの終了演出中であると判定された場合は(S508:yes)、図30のS530に進み、大当り終了演出時間が経過したか否かを判定する。そして、大当り終了演出時間が経過していない場合には(S530:no)、大当り遊技処理を終了(リターン)する。
一方、大当り終了演出時間が経過した場合には(S530:yes)、役物連続作動装置の作動を停止し(S532)、条件装置の作動を停止する(S534)。
そして、S534を実行すると、S544に移行し、次回の遊技状態で時短に移行するか否かを判定する。
本実施例では、S544で一律に肯定判定され、続いて、時短回数を設定する処理(S546)と、時短フラグを1に設定する処理(S548)とを行う。ここで、S548で時短フラグを1にする場合には、特別図柄の平均変動時間短縮、普通図柄の平均変動時間短縮、普通電動役物の開放時間を延長する開放延長機能をセットする。
S548の処理を行うか、S544で否定判定される場合には(S544:no)、S550に移行し、到達カウンタの値が「正数」であるか否かを判定する。そして、S550で肯定判定される場合には(S550:yes)、到達カウンタの値を初期化し(値を「0」とし)、S554に移行する。また、S550で否定判定される場合には(S550:no)、そのままS554に移行する。
つまり、本パチンコ機50においては、大当りを発生するか、主制御装置80にラムクリア処理が施されると、到達カウンタが初期化される。この場合、初期化されてから、通常状態で実行される当否判定(特別図柄に関する当否判定)の回数が、「900回」になると到達時短状態に移行する。
S554において、主制御装置80は、大当り終了コマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理を行ない、続くS556において、状態指定コマンドをサブ統合制御装置83に送信する。そして、大当り遊技処理をリターンする。
つまり、S556では、大当り遊技を介して移行する時短状態(大当り時短)になることを示すコマンドが、主制御装置80からサブ統合制御装置83に送信される。
ここで、S546において時短回数は、第1当否判定(第1特別図柄に関する当否判定)若しくは第2当否判定(第2特別図柄に関する当否判定)の結果が大当りとなって実行された大当り遊技を終了する場合に「100回」に設定される。
次に、図31~図34を用いて本実施例のパチンコ機50で実行される演出制御等について説明する。
本実施例のパチンコ機50においてサブ統合制御装置83は、主制御装置80から送信される各コマンドに基づいて、演出図柄制御装置82等を制御し、演出図柄表示装置6の画面6aで行う表示演出を行ったり、スピーカ66から発生される効果音を制御したり、電飾用のLED・ランプ26の発光態様を制御する。
まず、図31(a)は、遊技状態が「非時短状態」であるときの演出図柄表示装置6の画面6aを示している。
遊技状態が「非時短状態」であるか、「時短状態」であるかを問わず、始動口11、12に遊技球が入球することに基づき、特別図柄の当否判定が実行されると、第1特別図柄表示装置9若しくは第2特別図柄表示装置10において特別図柄の変動が開始される。そして、特別図柄の変動開始に呼応して、演出図柄表示装置6の主表示領域6Hにおいて左右中の演出図柄が縦方向に変動(スクロール変動)を開始する。
この主表示領域6Hでは、前述の変動パターンで特定される変動時間(特別図柄の変動時間)が経過すると、当否判定の結果を示す組み合わせで停止する。なお、本実施例では、演出図柄の変動を主表示領域6Hにおいて3桁の構成図柄を表示して行うが、構成図柄の数は特に問わず、1個であってもよいし、3以外の複数であってもよいし、スクロール方向が横方向であってもよい。なお、主表示領域6Hにおいて、左側に表示される構成図柄を左演出図柄6L、右側に表示される構成図柄を右演出図柄6R、中央に表示される構成図柄を中演出図柄6Cという。
また、演出図柄表示装置6の画面6aには、関連事項表示部6Fが出現し、例えば、キャラクタ、動画、実写画像等を用いて、演出図柄の変動及び停止表示を盛り上げるための関連演出を実行したり、遊技者に発するコメント、警告等を表示したりする。
但し、「遊技状態が非時短状態」である場合には、演出図柄表示装置6の画面6aで遊技者に遊技球の「左打ち」を促す一般左打ち示唆演出LHが実行される。なお、「遊技状態が非時短状態」である場合には、後述する左打ち示唆演出LS1、LS2、LS3を除いて、遊技球の発射態様を示唆する表示(例えば、一般左打ち示唆演出LH)を一切行わないこととしてもよい。
この一般左打ち示唆演出LHは、左方向を指し示す矢印L1と、矢印L1と離れた位置に表示される「左打ちして下さい」という文字表示L2とで構成される。
この「一般左打ち示唆演出LH」が出現している間、通常、遊技者は遊技球の発射強度を弱め、発射した遊技球を左打ち領域3Lを流下させ、遊技を進行させようとする。
この一般左打ち示唆演出LHは、遊技状態が変化した時に表示することにより、遊技者にどちらの遊技領域を(左打ち領域3Lと右打ち領域3Rとのうちの何れを)目指して遊技球を発射すれば良いかを報知するようにすることが考えられる。
その場合、所定時間経過したら、もうどちらの遊技領域で遊技をすれば良いかを把握できているとして表示を終了してもよい。
また、左打ち遊技が推奨されているとき(遊技状態が非時短状態)に右打ち領域3Rへ遊技球が打ち込まれていることを検出したときに表示することも考えられる。この場合は推奨する遊技領域(つまり、左打ち領域3L)に発射位置を修正したことを検出したら表示を終了することにより、推奨する遊技領域とは異なる遊技領域(つまり、右打ち領域3R)での変則遊技を抑止することができる。
また、遊技状態が非時短状態である場合には、主表示領域6Hが演出図柄表示装置6の略中央に大きく表示される。
なお、遊技状態が非時短状態で移行した場合、当該移行直後を除いて左打ちを示唆する表示(一般左打ち示唆演出LH等)を行わないこととしてもよい。つまり、当該移行直後に遊技球の発射態様を切り替える(時短状態中の右打ちから、非時短状態の左打ちに切り替える)ことを示唆する場合には、例えば、後述する左打ち示唆演出LS1、LS2、LS3を行う。そして、非時短状態移行後、遊技球の発射態様を示唆する表示を行なわず、非時短状態で右打ちが検出されたとき(例えば、右打ち領域3Rに設けらた普通図柄作動ゲート17が、遊技球を検出したとき)、警告表示などを行ってもよい。
また、遊技状態が「非時短状態」であるか、「時短状態」であるかを問わず、演出図柄表示装置6の画面6aには、特別図柄に関する当否判定の結果を表示するための変動表示領域6Hの他に、第1保留図柄表示領域6D及び第2保留図柄表示領域6Eが出現可能とされている。
第1保留図柄表示領域6Dは、遊技球が第1始動口11に入球することに基づき取得した保留記憶(第1保留記憶)に対応する保留図柄(以下、第1保留図柄という)6dを、4個を限度に表示可能な領域である。また、第2保留図柄表示領域6Eは、遊技球が第2始動口12に入球することに基づき取得した保留記憶(第2保留記憶)に対応する保留図柄(以下、第2保留図柄という)6eを、4個を限度に表示可能な領域である。
図31では、保留記憶数表示領域6D、6Eに保留図柄が表示されていることを「黒丸」で示し、表示されていないことを「白丸」で示している。なお、遊技状態が「非時短状態」である場合には遊技者が左打ち領域3Lを狙って遊技球を発射すると第1保留記憶は貯まるが第2保留記憶は貯まり難くなっている。また、後述するように、遊技状態が「時短状態」である場合には、遊技者が右打ち領域3Rを狙って遊技球を発射すると、第2保留記憶は貯まるが第1保留記憶は貯まり難くなっている。
また、図31(a)に示すように、特別図柄に関する当否判定の結果が表示されると、主表示領域6Hにおいて演出図柄の変動を開始する。つまり、サブ統合制御装置83が変動開始コマンドを受信すると、図31(a)に示すように、左演出図柄6Lと、中演出図柄6Cと、右演出図柄6Rの変動を開始する。
そして、リーチを行うことに決定される場合には、リーチ表示の実行時期になると、図31(b)に示すように、左演出図柄6L及び右演出図柄6Rを同一数字で停止表示してリーチ表示を実行する。このとき、画面6aに「リーチ」という文字情報M1が表示され、リーチ演出を開始する。
更に、前述の変動パターンで特定される変動時間(特別図柄の変動時間)が経過すると、主表示領域6Hにおいて当否判定の結果を示す組み合わせで停止する。
このとき、特別図柄に関する当否判定の結果が大当りである場合、変動時間を経過すると、図31(c)に示すように、変動中の中演出図柄6Cを、左演出図柄6L及び右演出図柄6Rと同一数字で停止表示して大当り図柄の確定表示が実行される。この大当り図柄の確定表示によって大当りの発生が報知され、大当り遊技が実行される。
なお、図示を省略するが、特別図柄に関する当否判定の結果が外れである場合には、リーチを伴う外れ(リーチ外れ)と、リーチを伴わない外れ(ノーマル外れ)がある。また、特別図柄に関する当否判定の結果が外れである場合、変動時間を経過すると、変動中の中演出図柄6Cを、左演出図柄6L及び右演出図柄6Rと異なる数字で停止表示して外れ図柄の確定表示が実行される。
図31(d)に示すように、大当り遊技を終了すると、特別図柄の変動表示を開始可能な状態となる。この場合、図32(a)に示すように、演出図柄表示装置6の画面6aに大当り時短状態(a時短状態)用の表示を開始する。
具体的に説明すると、画面6aの上縁部寄りで右打ち示唆演出RS1が実行される。この右打ち示唆演出RS1は、「右打ちして下さい」という文字表示R2と、この文字表示R2の両脇に表示される矢印R1(右方向を指し示す矢印R1)と、達吉RAUSHという字表示R3とで構成される。このとき、画面6aには、大当り時短状態(a時短状態)の残り回数(大当り時短状態の利益を維持しつつ実行可能な当否判定回数)を示す文字表示R4も表示される。
また、演出図柄表示装置6の画面6aに味方キャラクタAと、敵キャラクタBとが出現して睨み合う。そして、大当り時短状態用の右打ち示唆演出RS1が出現すると、通常、遊技者は遊技球の発射強度を強くし、発射した遊技球を右打ち領域3Rを流下させ、遊技を進行させようとする。
この後、大当り時短状態において、特別図柄の変動表示が開始される毎に演出表示が開始されるが、リーチを行うと決定されると、図32(b)に示すように、リーチ表示後、味方キャラクタAと敵キャラクタBとがバトル演出を行い、当該バトルの勝敗等で「当否判定の結果」を示唆する。つまり、特別図柄に関する当否判定の結果が大当りの場合、味方キャラクタAが勝利する表示が実行され(図示を省略)。また、特別図柄に関する当否判定の結果が外れの場合、図32(c)に示すように、敵キャラクタBが勝利する表示が実行される。
なお、図示を省略するが、リーチを実行すると決定されない場合には、味方キャラクタAと敵キャラクタBは睨み合う状態を維持する(図32(a)を参照)。
また、大当り時短状態(a時短状態)が開始されると、主表示部6Hは画面6aの隅に縮小して表示されるとともに、特別図柄に関する当否判定の結果が外れになる度に、大当り時短状態(a時短状態)の残り回数を示す文字情報R4を更新して(演出表示が開始される度に-1して)表示される。
なお、遊技状態が大当り時短状態(a時短状態)である場合には、大当り時短状態用の右打ち示唆演出RS1が継続される。
そして、特別図柄に関する当否判定の結果が外れとなる度に、大当り時短状態(a時短状態)の残り回数が更新され、大当り時短状態(a時短状態)の最終変動を終了して通常状態(非時短状態)に移行した際に、図32(d)に示すように、大当り時短状態用の左打ち示唆演出LS1が出現する。この左打ち示唆演出LS1は、演出表示が切り替わること(遊技球の発射態様が左打ちに切り替わること)を示唆するものであり、画面6aに味方キャラクタAと、大当り時短状態の終了を示唆するキャラクタD(岩のキャラクタD)と、「残念 時短終了!」という文字情報R5と、「左打ちに戻して下さい」という文字情報R6とを表示して行われる。
つまり、大当り時短状態には、ある程度、変動時間を掛け、味方キャラクタAと、敵キャラクタBとを出現させて行うが、この状態(大当り時短状態)が終了して遊技状態が変わった時に遊技者がどちらの遊技領域で(左打ち領域3Lと右打ち領域3Rとのうちの何れの遊技領域で)、遊技をすれば良いか混乱しないように、左打ち示唆演出LS1を表示して遊技者を誘導させることができる。
なお、大当り時短状態を終了し、遊技状態が非時短状態になると、演出図柄表示装置6の画面6aで、左打ち示唆演出LS1を実行する。そして、左打ち示唆演出LS1を実行した後、所定時間(例えば、2秒)が経過すると、前述の「一般左打ち示唆演出LH」が実行されてもよいし、遊技球の発射態様を示唆する表示を行わないこととしてもよい。
図33は、遊技状態がb時短状態に移行後の演出図柄表示装置6の画面6aの様子を示す説明図である。
通常確率状態で実行される特別図柄に関する当否判定の回数が、規定到達回数の「900回」になり、主表示部6Hに外れ図柄が表示されると、画面6aに到達時短状態(b時短状態)に移行することが表示される。具体的には、マイクMを持った猫のキャラクタNとともに、「突然ですが、次変動よりカラオケ遊タイムに入ります!」という文字表示R7が表示される。また、画面6aに右方向を指し示す1個の大きな矢印R8が表示される。
この矢印R8は、大当り時短状態の際に表示された白抜きで複数の矢印R1に比べて大型であり、しかも、黒く塗りつぶされており、表示数も1個とされている。このため、b時短状態が始まる際には、a時短状態が始まる際に比べて大きく異なり、遊技者は開始される時短状態の種類を判別することが容易である。
ここで、矢印R8と、文字表示R7、マイクM、キャラクタNを表示することで、到達時短状態(b時短状態)における「右打ち示唆演出RS2」が実行される。この「右打ち示唆演出RS2」は、大当り時短状態(a時短状態)における「右打ち示唆演出RS1」と一見して識別容易であるため、遊技者は、これから到達時短状態(b時短状態)を開始することに対する心の準備を行うことができる。
到達時短状態(b時短状態)が開始されると、主表示部6Hは画面6aの隅に縮小して表示されるとともに、特別図柄に関する当否判定の結果が外れとなる度に到達時短状態(b時短状態)の残り回数を示す文字状態R4を更新して(演出表示が開始される度に-1して)表示される。
また、このとき、演出図柄表示装置6の画面6aには、「カラオケ遊タイム」という文字情報R10が表示され、b時短状態の残り時短回数を示す文字情報R4も表示される。但し、到達時短状態(b時短状態)では時短回数が多く設定され(上限回数900回に設定され)、大当りを発生する可能性が高いため、b時短状態の残り時短回数を必ずしも表示する必要はない。
また、到達時短状態(b時短状態)においては、大当り時短状態に比べて変動時間が短い(約半分である)ため、演出表示(特別図柄の変動)を開始しても、素早く当否判定の結果が表示される。つまり、「サクサク」と変動が開始され、素早く当否判定の結果が表示される。
蓋し、到達時短状態(b時短状態)の時短回数が「900回」と多くなっているため(大当り時短状態の時短回数の「9」倍となっているため)、多い時短回数を素早く消化し、当否判定の結果を表示する趣旨である。
大当り時短状態は、有利な遊技状態を、大当りを獲得したことによる特典として付与するものであり、また該時短状態で大当りが得られるか否かが興趣のポイントになるため、予告やリーチ演出で遊技者を楽しませるのに対して、到達時短状態は、なかなか大当りを得られずに到達時短状態が作動するところまで遊技をしてしまった遊技者への救済措置として時短状態を付与するものである。このため、当るか否か(特別図柄に関する当否判定の結果が大当りか否か)を演出するよりも、少しでも早く大当りが発生するように変動演出を控えることが考えられる。
ここで、この到達時短状態(b時短状態)では、キャラクタNが到達時短状態(b時短状態)を終了するまで、ひたすらカラオケを歌い続け、矢印R8で右打ちを示唆する表示が実行される。
そして、到達時短状態(b時短状態)においても、特別図柄に関する当否判定の結果が外れとなる度に、到達時短状態(b時短状態)の残り回数が更新される。
なお、図示を省略するが、到達時短状態(b時短状態)において、リーチを実行するか否かが決定され、リーチを実行するとリーチ表示及びその後のリーチ演出が実行される。但し、リーチを実行する確率は、大当り時短状態に比べて低くされている。
また、到達時短状態(b時短状態)においては、特別図柄に関する当否判定の結果が大当りである場合も含め、リーチを実行しないこととしてもよい。つまり、特別図柄に関する当否判定の結果が大当りであっても、演出表示が開始されると、リーチ表示を行うことなく大当り図柄が表示されることとしてもよい。
更に、到達時短状態(b時短状態)の最終変動を終了した際に、図33(c)に示すように、到達時短状態用の左打ち示唆演出LS2が出現する。この左打ち示唆演出L6は、演出表示が切り替わること(遊技球の発射態様を左打ちに切り替わること)を示唆するものであり、手を振るキャラクタNと、「まもなくカラオケ遊タイムを終了しますという文字情報R11」と、左方向を指し示す1個の大きな矢印R12が表示される。
つまり、到達時短状態(b時短状態)では、短い変動時間の演出表示を繰り返すが、この状態(到達時短状態)が終了して遊技状態が変わった時に遊技者がどちらの遊技領域で(左打ち領域3Lと右打ち領域3Rとのうちの何れの遊技領域で)、遊技をすれば良いか混乱しないように左打ち示唆演出LS2を表示して遊技者を誘導させることができる。
この矢印R12も、大当り時短状態の際に表示された白抜きで複数の矢印R1に比べて大型であり、しかも、黒く塗りつぶされており、表示数も1個とされている。このため、b時短状態が始まる際には、a時短状態が始まる際に比べて大きく異なり、遊技者は終了する時短状態の種類を判別することが容易である。
なお、到達短状態を終了し、遊技状態が非時短状態になると、演出図柄表示装置6の画面6aで、前述の左打ち示唆演出LS2を実行する。そして、左打ち示唆演出LS2を実行した後、所定時間(例えば、2秒)が経過すると、前述の「一般左打ち示唆演出LH」が実行されてもよいし、遊技球の発射態様を示唆する表示を行わないこととしてもよい。
図34は、遊技状態がc時短状態に移行後の演出図柄表示装置6の画面6aの様子を示す説明図である。
当否判定(特別図柄に関する当否判定)の結果が、「特定外れ」の発生を特定するものである場合も、変動開始後、所定時間が経過すると、左演出図柄6Lと、右演出図柄6Rと、中演出図柄6Cを、この順で停止させ、演出図柄の外れ図柄を確定表示する。
この「特定外れ」の発生を示す演出図柄は、「非特定外れ」の発生を示す演出図柄と異なった態様とされる。例えば、図34(a)に示すように、「特定外れ演出図柄」を確定表示する際には、変動表示領域6Hに偶数数字を左から右へ昇順に並べた演出図柄が確定表示される。また、画面6aには、関連情報6Fとして所定のキャラクタQとともに、「達吉チャンスに入ります!」という文字情報R13」が表示される。
この場合、右打ち示唆演出LS3が、「右打ちして下さい」という文字表示R14と、右方向を指し示す矢印R15と、熊の達吉Qと、「達吉チャンスに入ります!」という文字表示R13を表示して実行される。
つまり、文字情報の内容、キャラクタによって、大当り時短状態や到達時短状態に移行する場合と一見して識別可能となる。従って、遊技者は、これから特定時短状態(c時短状態)を開始することに対する心の準備を行うことができる。
特定時短状態(c時短状態)が開始されると、主表示部6Hは画面6aの隅に縮小して表示されるとともに、特定時短状態(c時短状態)の残り回数を示す文字情報R4が更新して(演出表示が開始される度に-1して)表示される。
また、このとき、演出図柄表示装置6の画面6aには、「達吉チャンス 当りをつかまえろ!」という文字情報R18が表示され、c時短状態の残り時短回数を示す文字情報R4も表示される。
なお、特定時短状態(c時短状態)を継続中においても、右打ち示唆演出LS3を継続する。
この特定時短状態(c時短状態)では、特定時短状態(c時短状態)を終了するまで、達吉のキャラクタQが、大当りの発生を示唆する文字情報R17(当りを示す文字情報R17)を捕まえることができたら、大当りを獲得可能であることを示唆する演出が実行される(図34(a)及び(b)を参照)。そして、特定時短状態(c時短状態)においても、特別図柄に関する当否判定の結果が外れとなる度に、特定時短状態(c時短状態)の残り回数が更新される。
更に、特定時短状態(c時短状態)の最終変動を終了した際に、図34(c)に示すように、特定時短状態用の左打ち示唆演出LS3が出現する。この左打ち示唆演出LS3は、演出表示が切り替わること(遊技球の発射態様が左打ちに切り替わること)を示唆するものであり、熊の達吉のキャラクタの顔Sと、「まもなく達吉チャンスを終了しますという文字情報R19」を表示して行われる。
この場合も、特定時短状態(c時短状態)では、短い変動時間の演出表示を繰り返すが、この状態(到達時短状態)が終了して遊技状態が変わった時に遊技者がどちらの遊技領域で(左打ち領域3Lと右打ち領域3Rとのうちの遊技領域で)、遊技をすれば良いか混乱しないように左打ち示唆演出LS3を表示して遊技者を誘導させることができる。
なお、特定時短状態を終了し、遊技状態が非時短状態になると、演出図柄表示装置6の画面6aで、前述の左打ち示唆演出LS3を実行する。そして、左打ち示唆演出LS3を実行した後、所定時間(例えば、2秒)が経過すると、前述の「一般左打ち示唆演出LH」が実行されてもよいし、遊技球の発射態様を示唆する表示を行わないこととしてもよい。
また、図示を省略するが、特定時短状態(c時短状態)において、リーチを実行するか否かが決定され、リーチを実行するとリーチ表示及びその後のリーチ演出が実行される。但し、リーチを実行する確率は、大当り時短状態に比べて低くされている。
更に、特定時短状態(c時短状態)においては、特別図柄に関する当否判定の結果が大当りである場合も含め、リーチを実行しないこととしてもよい。つまり、特別図柄に関する当否判定の結果が大当りであっても、演出表示が開始されると、リーチ表示を行うことなく大当り図柄が表示されることとしてもよい。
以上のように、各時短状態(a時短状態、b時短状態、c時短状態)によって演出モードが異なり、演出モードの違いによって右打ち示唆態様の表示態様のみならず、左打ち示唆態様の表示態様も異なる。具体的に説明すると、各時短状態では矢印の大きさ、矢印の数、右打ち示唆演出の表記態様等に差異が設けられている。このため、遊技者にとっては開始する時短状態や、終了する時短状態を即座に判別することができる。
なお、この実施例では表示態様で違いを表示したが、アナウンスの音声の違いや、LEDの点灯パターンの違いで示すことも考えられる。音声やLEDの場合は表示装置を備えなくとも遊技者に伝えることが可能となる。
次に、図35のフローチャートを用いて、サブ統合制御装置83が実行する表示態様設定処理について説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83において定期的(例えば、2ms周期)に実行される処理である。
本処理は、演出図柄表示装置6の画面6aの表示態様を、各時短状態(a時短状態、b時短状態、c時短状態)への移行若しくは終了に伴い設定したり、大当り遊技の開始に伴い設定したりするものである。
本処理を開始すると、S1000でサブ統合制御装置83が大当り開始コマンドを受信したか否かを判定する。そして、S1000で肯定判定されると(S1000:yes)、演出図柄表示装置6の画面6aの表示態様を大当り遊技中の表示態様に設定する処理を行い(S1005)、本処理をリターンする。
ここで、サブ統合制御装置83は大当り開始コマンド(図24のS390で送信される大当り遊技の開始を示すコマンド)を受信することで、大当り遊技を開始したと判定することができる。この場合、大当り遊技中の表示態様において、演出図柄表示装置6の画面6aに右打ちを促す表示(図示を省略)が実行されるため、遊技者は、即座に遊技球の発射強度を強くすることでき、遊技態様(遊技球の発射態様)を「右打ち領域3Rを狙い遊技球を発射する右打ち遊技」とすることが容易である。
S1000で否定判定されると(S1000:no)、S1010に移行し、右ち用表示を設定中か否か(右打ち示唆演出RS1~RS3の何れかを表示中か否か)を判定する(S1010)。そして、S1010の処理で否定判定されると(S1010:no)、S1015に移行し、時短状態(a時短状態、b時短状態、c時短状態)移行指定コマンドを受信したか否かを判定する(S1015)。
つまり、(1)図25のS470の処理で主制御装置80から送信された第2時短状態移行指定コマンド(到達時短状態に移行することを示すコマンド)、(2)S470の処理で主制御装置80から送信された第3時短状態移行指定コマンド(特定時短状態に移行することを示すコマンド)、(3)図30のS556で主制御装置80から送信された大当り時短状態に移行することを示すコマンド、を受信したか否かを判定する(S1015)。
S1015で肯定判定されると(S1015:yes)、S1020に移行し、受信したコマンドに対応する時短状態(a時短状態、b時短状態、c時短状態)移行指定コマンドに対応する右打ち設定処理し(右打ち示唆演出RS1~RS3の何れかの表示を開始し)、本処理をリターンする。つまり、大当り時短状態(a時短状態)に移行したことを指定するコマンドを受信すると、大当り時短状態(a時短状態)用の右打ち示唆演出RS1の表示を開始する(図32を参照)。また、到達時短状態(b時短状態)に移行したことを指定するコマンドを受信すると、到達時短状態(b時短状態)用の右打ち示唆演出RS2の表示を開始する(図33を参照)。更に、特定時短状態(c時短状態)に移行したことを指定するコマンドを受信すると、特定時短状態(c時短状態)用の右打ち示唆演出RS3の表示を開始する(図34を参照)。
また、S1010で肯定判定されると(S1010:yes)、S1030に移行する。このS1030は、時短状態(a時短状態、b時短状態、c時短状態)終了指定コマンドを受信したか否かを判定する(S1030)。
つまり、(1)図25のS470の処理で主制御装置80から送信された第1時短状態終了指定コマンド(大当り時短状態を終了することを示すコマンド)、(2)S470の処理で主制御装置80から送信された第2時短状態終了指定コマンド(到達時短状態の終了を示すコマンド)、(3)S470の処理で主制御装置80から送信された第3時短状態終了指定コマンド(特定時短状態の終了を示すコマンド)、を受信したか否かを判定する(S1030)。
そして、S1030で肯定判定される場合には(S1030:yes)、S1035に移行し、左打ち表示を設定し(左打ち示唆演出LS1~LS3の何れかの表示を開始し)、本処理をリターンする。つまり、大当り時短状態(a時短状態)を終了したことを指定するコマンドを受信すると、大当り時短状態(a時短状態)用の左打ち示唆演出LS1の表示を開始する(図32を参照)。また、到達時短状態(b時短状態)を終了したことを指定するコマンドを受信すると、到達時短状態(b時短状態)用の左打ち示唆演出LS2の表示を開始する。更に、特定時短状態(c時短状態)を終了したことを指定するコマンドを受信すると、特定時短状態(c時短状態)用の左打ち示唆演出LS3の表示を開始する(図34を参照)。
また、1030で否定判定される場合には(S1030:no)、表示態様設定処理をリターンする。
なお、図示を省略するが、左打ち示唆演出LS1~LS3を開始後、所定時間が経過すると、左打ち示唆演出LS1~LS3を終了する。そして、左打ち示唆演出LS1~LS3を終了した後、所定時間(例えば、2秒)が経過すると、前述の「一般左打ち示唆演出LH」が実行されてもよいし、遊技球の発射態様を示唆する表示を行わないこととしてもよい。
次に、図36(a)のフローチャートを用いて、サブ統合制御装置83が実行する演出開始処理を説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83において定期的(例えば、2ms周期)に実行される処理である。
サブ統合制御装置83は演出開始処理を起動すると、変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(S1100)。そして、否定判定されると(S1100:no)、そのまま演出開始処理を終了し、肯定判定されると(S1100:yes)、S1105の処理に移行し、演出パターン(演出態様)を振り分ける際に使用する振分乱数1を取得する。
ここで、変動開始コマンドとは、特別図柄の変動を開始する際に主制御装置80から送信されるコマンドである(図21のS366を参照)。そして、この変動開始コマンドには、特別図柄に関する当否判定の結果(大当り、外れ)を示すデータと、変動時間を指定する変動パターンを示すデータが含まれる。また、特別図柄の当否判定の結果が大当りの場合、変動開始コマンドには、大当り図柄を指定する図柄指定コマンド(発生した大当りの種類を示すデータ)が含まれる。
また、この変動開始コマンドには、特別図柄の当否判定の結果が外れの場合、当該外れが「非特定外れを指定するデータ」か、「特定外れを指定するデータ」を特定するデータが含まれる。
サブ統合制御装置83はS1105を実行すると、S1110に移行し、「特別図柄の変動表示に対応して開始される演出表示(表示演出)のパターン(演出パターン)」を設定する。
ここで、S1110において、a時短状態では変動時間が長めの変動表示(特別図柄の変動表示)に対応する演出表示(表示演出)のパターン(演出パターン)」が設定され、b時短状態若しくはc時短状態では変動時間が短めの変動表示(特別図柄の変動表示)に対応する演出表示(表示演出)のパターン(演出パターン)」が設定される。また、リーチ演出を伴う演出表示(表示演出)のパターンが設定される確率は、b時短状態及びc時短状態ではa時短状態に比べて低くなる。そして、S1110を実行すると、S1115に移行する。
S1115では、演出図柄の停止図柄を設定する処理を行う。この場合、確定表示されるのが、大当り図柄である場合には「3桁のゾロ目の数字で構成される図柄」に設定し、外れ図柄である場合には「3桁のバラ目数字で構成される図柄」が設定される。そして、外れ図柄が特定外れの発生を示す外れ図柄では、偶数数字を左から右へ昇順に並べた図柄が設定され、大当り図柄とは明確に識別容易な演出図柄が設定される。
そして、S1115の後、演出図柄の変動表示を開始し(S1120)、演出開始処理をリターンする。その際、開始する演出表示に伴う音声演出や、発光演出も開始する。
次に、図36(b)のフローチャートを用いて、サブ統合制御装置83が実行する演出停止処理について説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83において定期的(例えば、2ms周期)に実行される処理である。
演出停止処理が開始されると、サブ統合制御装置83が変動停止コマンドを受信したか否かを判定する(S1200)。ここで、変動停止コマンドは、特別図柄の変動を停止して確定図柄を表示する際に主制御装置40から送信されるコマンドである(図23のS372の処理を参照)。
そして、否定判定される場合には(S1200:no)、演出停止処理をそのまま終了し、肯定判定される場合には(S1200:yes)、演出図柄確定表示指示信号を演出図柄制御装置82に送信する処理を行い、演出停止処理を終了する。
ここで、当否判定の結果が大当りである場合に、S1205の処理に伴い演出図柄表示装置6の画面6aに「大当り図柄(演出図柄)」が確定表示される。
この場合、中演出図柄6Cを、左演出図柄6L及び右演出図柄6Rと同一数字図柄(演出図柄)で停止表示させ、大当りの発生が報知される。
一方、当否判定の結果が外れである場合に、S1205の処理に伴い演出図柄表示装置6の画面6aに「外れ図柄(演出図柄)」が確定表示される。
この場合、中演出図柄6Cを、左演出図柄6L及び右演出図柄6Rと異なる数字図柄(演出図柄)で停止表示させ、外れの発生が報知される。
実施例1のパチンコ機50によれば、図37(a)及び図37(b)に示すように、大当り時短状態(a時短状態)は、特別図柄の変動時間を長めとし、特定の遊技演出(リーチ演出)の出現率を高くして、遊技演出を楽しませることを重視する演出モード(遊技演出を行う演出モード)とすることができる。これに対して、到達時短状態(b時短状態)や特定時短状態(c時短状態)において、特別図柄の変動時間を短めとし、特定の遊技演出(リーチ演出)の出現率を低くして、単位時間当りの変動回数(特別図柄の変動回数)を多くし、大当りを早く発生させることを重視した演出モードとすることができる。
このように、実施例1によると、開放延長状態(時短状態)の特色に応じた変動表示(特別図柄の変動表示)や、遊技演出を実行でき、遊技興趣を高めることができる。
次に、図38を用いて、実施例1の第1の変形例(以下、変形例1という)について説明する。
変形例1のパチンコ機50によれば、図38(a)及び図38(b)に示すように、大当り時短状態(a時短状態)は、特別図柄の変動時間を長めとし、特別図柄の変動に対応する遊技演出を遊技演出を楽しませることを重視する演出モード(遊技演出を行う演出モード)とすることができる。
これに対して、到達時短状態(b時短状態)や特定時短状態(c時短状態)において、特別図柄の変動時間を短めとし、特定の遊技演出(リーチ演出)の出現率を高くし、単位時間当りの変動回数(特別図柄の変動回数)を多くし、当否判定の結果が大当りになるか否かを楽しませることを重視した演出モードとすることができる。つまり、到達時短状態(b時短状態)や特定時短状態(c時短状態)において、特別図柄の変動時間を短めとし、当否判定の結果を問わず、リーチ演出の実行頻度を高めることで、遊技者が「はらはら、どきときする」演出を実行することができる。
なお、変形例1では、図38(c)に示すように、到達時短状態(b時短状態)や特定時短状態(c時短状態)では、大当り時短状態(a時短状態)に比べて、リーチ判定用乱数において、リーチとなる値の範囲を広くしている。
(2)実施例2
実施例1のパチンコ機50では、主に主制御装置80でその出現率を制御するリーチ演出を特定遊技演出とする態様を例示したが、主にサブ統合制御装置83でその出現率を制御する演出であってもよい。そして、実施例2では、図37(c)及び(d)に示すように、特定の遊技演出を先読み演出(予告演出)とする態様を示している。以下、実施例2のパチンコ機50において特徴的な点に関して説明する。
図39(a)は、実施例2のパチンコ機50において演出図柄表示装置6の画面6aを示す概略図である。
この画面6aには、特別図柄に関する当否判定の結果を表示するための変動表示領域6Hの他に、第1保留図柄表示領域6D及び第2保留図柄表示領域6Eが出現可能とされている。
第1保留図柄表示領域6Dは、遊技球が第1始動口11に入球することに基づき取得した保留記憶(第1保留記憶)に対応する保留図柄(以下、第1保留図柄という)6dを、4個を限度に表示可能な領域である。また、第2保留図柄表示領域6Eは、遊技球が第2始動口12に入球することに基づき取得した保留記憶(第2保留記憶)に対応する保留図柄(以下、第2保留図柄という)6eを、4個を限度に表示可能な領域である。
各保留図柄表示領域6D、6Eにおいては、保留図柄6d、6eの表示位置として、第1表示位置d1、e1、第2表示位置d2、e2、第3表示位置d3、e3、第4表示位置d4、e4が、この並び順で想定されており、取得した保留記憶と対応関係(一対一の関係)にある保留図柄(6d若しくは6e)を、当該保留記憶を取得した順で追加表示可能とされている。この場合、より第1表示位置d1、e1に近い空き位置(保留図柄6d、6eが未表示の表示位置)から順次に追加表示可能とされている。
第1表示位置d1、e1が消化直前(当否判定の対象となる直前)の保留記憶に対応する保留図柄6d、6eを表示するための最上位の表示位置であり、第2表示位置d2、e2、第3表示位置d3、e3、第4表示位置d4、e4の順に消化順位がより遅くなる表示位置(消化順がより下位の表示位置)とされている。
そして、当該消化直前の保留記憶6d、6e(第1表示位置d1、e1の保留記憶6d、6e)が消化されると(当否判定が実行されると)、当該消化された保留記憶に対応する保留図柄6d、6eが消去される。
当該消去される保留記憶よりも後に取得した保留記憶(以下、後続する保留記憶という)が存在していた場合には、後続する保留記憶に対応する保留図柄6d、6eが、より上位の表示位置にシフトして表示される。
例えば、図39(b)に示すように、第1保留図柄表示領域6Dの第2表示位置d2及び第3表示位置d3にそれぞれ第1保留図柄6dが表示されていた場合には、第1の表示位置の第1保留図柄6dが消去されることに伴い、第2表示位置d2の第1保留図柄6dが第1表示位置d1にシフトして表示され、第3表示位置d3の第1保留図柄6dが第2表示位置d2にシフトして表示される。
同様に、図39(c)に示すように、第2表示位置e2~第4表示位置e4にそれぞれ第2保留図柄6eが表示されていた場合には、第1表示位置e1の第2保留図柄6eが消去されることに伴い、表示位置e2~e4に表示されていた第2保留図柄6eが、それぞれ、表示位置e1~e3にシフトして表示される。
本実施例のパチンコ機50では、第1始動口11に遊技球が入球することに基づいて(第1始動口11への入賞時に)、第1保留図柄表示領域6Dに第1保留記憶6dを追加表示するとき、先読み予告の実行の有無が考慮される。つまり、先読み予告を実行しない場合は、図39(d)に示すように、保留図柄6dとして通常保留図柄Eが表示される。この通常保留図柄Dは、先読み判定の結果(大当り信頼度等)を示唆しない保留図柄である。
一方、先読み予告を実行する場合は、図39(e)に示すように、保留図柄6dとして通常保留図柄とは表示態様が異なる特定保留図柄A~Cの何れかが表示される。これらの特定保留図柄A~Cは、先読み判定の結果(大当り信頼度等)を示唆する保留図柄である(図40(a)、(b)も参照)。なお、図39(e)では、特定保留図柄の一例として特定保留図柄Aを図示している。
同様に、第2始動口12に遊技球が入球することに基づいて(第2始動口12への入賞時に)、第2保留図柄表示領域6Eに第2保留記憶6eを追加表示するときも、先読み予告の実行の有無が考慮される。そして、先読み予告を実行しない場合は第2保留図柄6eとして通常保留図柄Eが表示され、先読み予告を実行する場合は第2保留図柄6eとして特定保留図柄(A~Cの何れか)が表示される。
なお、本実施例においては、第1保留図柄6dが追加表示される際と、第2保留図柄6eが追加表示される際に、先読み予告の結果を反映した保留図柄(特定保留図柄A~Cの何れか)を表示可能としたが、第2保留図柄6eが追加表示される際は、先読み予告の結果を反映した保留図柄(特定保留図柄A~Cの何れか)を表示されないものとしてもよい。
また、本実施例では、第1保留記憶数表示領域6Dに表示される保留図柄6dと、第2保留記憶数表示領域6Eに表示される保留図柄6eが異なる色(例えば、一方が赤色で他方が青色)で表示され、両保留図柄6d、6eを一見して識別可能とされている。
本パチンコ機50では、サブ統合制御装置83が前述の「第1保留数コマンド(S204を参照(消化されていない第1保留記憶の数を示すコマンド))」を受信する度に、第1保留図柄表示領域6Dで第1保留図柄6dがインクリメントして表示される。また、サブ統合制御装置83が前述の「第2保留数コマンド(S214を参照(消化されていない第2保留記憶の数を示すコマンド))」を受信する度に、第2保留図柄表示領域6Eで第2保留図柄6eがインクリメントして表示される。
また、特別図柄に関する保留記憶を処理する際に(当否判定が実行される毎に)、サブ統合制御装置83は主制御装置80から送信される変動開始コマンド(図21のS366)を受信する。
このとき、サブ統合制御装置83は、図21のS364で主制御装置80から送信される保留情報コマンド(図21のS332若しくはS336においてデクリメントした保留記憶の数を示す保留数コマンド)を受信すると、第1保留図柄表示領域6Dの第1保留記憶の数、若しくは第2保留図柄表示領域6Eの第2保留記憶の数で保留図柄がデクリメントされた状態で表示される。
変動開始コマンド(図21のS366)が、主制御装置80からサブ統合制御装置83に送信される際に、主制御装置80は第1特別図柄表示装置9若しくは第2特別図柄表示装置10で開始される特別図柄の変動を開始する。そして、変動開始コマンドを受信したサブ統合制御装置83は、開始される特別図柄の変動に呼応して、演出図柄表示装置6で出現する変動表示領域6Hにおいて、左側に表示される左演出図柄6Lと、右側に表示される右演出図柄6Rと、中央に表示される中演出図柄6Cとが、縦方向にスクロール変動(変動)を開始させる。
そして、演出図柄表示装置6においては、前述の変動パターンで特定される変動時間(特別図柄の変動時間)が経過すると、演出図柄が当否判定の結果を示す組み合わせで停止する。
次に、図42のフローチャートを用いて、サブ統合制御装置83が実行する保留図柄表示処理を説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83において定期的(例えば、2ms周期)に実行される処理である。
本処理を開始すると、保留数指示コマンドを受信したか否か判定する(S1200)。このS1200の処理で否定判定されると(S1200:no)、リターンし、肯定判定されると(S1200:yes)、S1205でサブ統合制御装置83が備える保留数カウンタに「+1」し、演出図柄制御装置82に保留数表示指示信号を送信する。そして、S1208で振分乱数2を抽出した後(S1208)、S1210に移行する。
なお、S1205で「+1」される保留数カウンタの値は、後述する保留数情報受信処理(図43(a)を参照)において、保留情報コマンドを受信する毎にデクリメントされる。これにより、絶えず主制御装置80が記憶する保留記憶の数と同一数が管理される。
S1210では、サブ統合制御装置83が主制御装置80から先読みコマンド(先読み情報)を受信したか否かを判定する(S1210)。この先読みコマンド(先読み情報)には、前述の図18のS206若しくはS216で主制御装置80から出力されるコマンドであり、取得した保留情報に大当り値(特定値)が含まれることを示す第1先読みコマンドと、取得した保留情報にリーチ外れを示す値(所定値)が含まれることを示す第2先読みコマンドと、取得した保留情報に大当り値(特定値)もリーチ外れを示す値(所定値)も含まれないことを示す第3先読みコマンドとがある。
そして、S1210で否定判定される場合には(S1210:no)、S1235に移行して、演出図柄制御装置82に対し、新たに発生した保留記憶に対応する先読み予告を伴わない保留図柄(通常保留図柄)を表示させる処理を行い、本処理をリターンする。
なお、本実施例では、保留情報を発生すると、一律に先読みコマンド(先読みコマンド1、先読みコマンド2若しくは、先読みコマンド3)が、サブ統合制御装置83に送信されるため、S1210は一律に肯定判定される。但し、図18のS206若しくはS216において、先読みコマンド(先読みコマンド1、先読みコマンド2、先読みコマンド3)をサブ統合制御装置83に送信するか否かを判定する場合には、当該判定で肯定判定(送信する旨判定)されるとS1210で肯定判定され、当該判定が否定判定されるとS1210で否定判定される。
また、保留数指示コマンドと先読みコマンドが一体化されたコマンドである場合、S1210において、受信した保留数指示コマンドに先読みコマンドが含まれているか否かが判定される。
S1210で肯定判定される場合には(S1210;yes)、S1215で先読み(保留先読み)を実行するか否かの抽選を行う。このS1215は、S1208で取得した振分乱数2を用いた乱数抽選で行われる。
ここで、図40(c)を用いて、S1215の処理について説明する。図40(c)は、受信した先読みコマンドの種類と、先読み演出(保留先読み)の出現率の関係を示す図表である。
これによると、遊技状態が非時短状態である場合には、先読みコマンド1(先読み結果が大当り)である場合には、「70/100」の割合で先読み演出(保留先読み)を実行すると決定される。また、先読みコマンド2(先読み結果がリーチ外れ)を受信した場合には、「40/100」の割合で先読み演出(保留先読み)を実行すると決定され、先読みコマンド3(ノーマル外れ)である場合には、「5/100」の割合で先読み演出を実行すると決定される。
また、遊技状態がa時短状態である場合には、先読みコマンド1(先読み結果が大当り)である場合には、「60/100」の割合で先読み演出(保留先読み)を実行すると決定される。また、先読みコマンド2(先読み結果がリーチ外れ)を受信した場合には、「25/100」の割合で先読み演出(保留先読み)を実行すると決定され、先読みコマンド3(ノーマル外れ)である場合には、「3/100」の割合で先読み演出を実行すると決定される。
更に、遊技状態がb時短状態若しくはc時短状態である場合には、先読みコマンド1(先読み結果が大当り)である場合には、「40/100」の割合で先読み演出(保留先読み)を実行すると決定される。また、先読みコマンド2(先読み結果がリーチ外れ)を受信した場合には、「20/100」の割合で先読み演出(保留先読み)を実行すると決定され、先読みコマンド3(ノーマル外れ)である場合には、「2/100」の割合で先読み演出を実行すると決定される。
そして、S1215の実行抽選で保留先読みを実行しないと決定される場合(S1220;no)には、S1235に移行して、演出図柄制御装置82に対し、新たに発生した保留記憶に対応する先読み予告を伴わない保留図柄(通常保留図柄)を表示させる処理を行い、本処理をリターンする。
また、S1215の実行抽選で保留先読みを実行すると決定される場合(S1220;yes)において、図41の保留先読み実行テーブルを参照して行う乱数抽選(振分乱数2を用いた乱数抽選)によって、保留図柄を設定する(S1225)。そして、S1250に移行して、演出図柄制御装置82に対し、新たに発生した保留記憶に対応する保留図柄先読み予告を伴う保留図柄(特定保留図柄)を表示させる処理を行い、本処理をリターンする。
ここで、図41の保留先読み実行テーブルについて説明する。
図41に示すように、保留先読み実行テーブルとして、(1)先読み結果が大当りである場合に参照する大当り用・保留先読み実行テーブルと、(2)先読み結果がリーチ外れである場合に参照するリーチ外れ用・保留先読み実行テーブルと、(3)先読み結果がノーマル外れである場合に参照するノーマル外れ用・保留先読み実行テーブルが設けられている。
大当り用・保留先読み実行テーブルを参照すると、大当りの発生可能性が高いことを示唆する保留図柄A(大当り示唆予告保留図柄であって、星印を丸で囲んだ保留図柄)が「50%」の確率で選択され、「大当り示唆予告保留図柄に比べて大当りの発生可能性が、低いことを示唆する保留図柄B(中程度大当り示唆予告保留図柄であって、菱形を丸で囲んだ保留図柄)」が「25%」の確率で選択され、 大当りの発生可能性が保留図柄Bが示唆する可能性に比べて更に低いことを示唆する保留図柄C(低程度大当り示唆予告保留図柄であって、三角を丸で囲んだ保留図柄)が「25%」の確率で選択される。
また、リーチ外れ用・保留先読み実行テーブルを参照すると、保留図柄Aが「0%」の確率で選択され、保留図柄Bが「75%」の確率で選択され、保留図柄Cが「25%」の確率で選択される。
更に、ノーマル外れ用・保留先読み実行テーブルを参照すると、保留図柄Aが「0%」の確率で選択され、保留図柄Bが「25%」の確率で選択され、保留図柄Cが「75%」の確率で選択される。
次に、図43(a)を用いて、サブ統合制御装置83が実行する保留数情報受信処理を説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83において定期的(例えば、2ms周期)に実行される処理である。
本処理を開始すると、保留情報(保留情報コマンド)を受信したか否か判定する(S1300)。このS1300の処理で否定判定されると(S1300:no)、本処理をリターンする。
S1300で肯定判定されると(S1300:yes)、サブ統合制御装置83が備える保留数カウンタから-1する処理を行った後(S1305)、演出図柄制御装置82に保留数表示指示信号を送信し、特別図柄の変動対象となる保留図柄を消去させ(S1310)、本処理をリターンする。
ここで、図43(b)は、変動対象となる保留図柄が消去され、後続して処理される保留記憶に対応する保留図柄の表示位置がシフトする様子を示している。
また、S1310の処理で演出図柄制御装置82に送信される保留数表示指示信号は、演出図柄表示装置6の画面6aから第1保留図柄6d若しくは第2保留図柄6eを1個減らす旨を指示する信号である。
また、サブ統合制御装置83がS1300の処理で受信する保留情報コマンドは、図21のS364の「保留情報送信処理」で主制御装置80から送信される。そして、主制御装置80から送信された「保留情報」が、第1保留数をデクリメントする際(特図1を変動開始する際)に送信されたものである場合には、演出図柄表示装置6の画面6aに出現する第1保留記憶表示領域6Dで、第1保留図柄6dが1デクリメントされる。このデクリメントされる第1保留図柄6dに対応づけて先読み判定情報コマンドを受信している場合には、当該先読み判定情報(コマンド)の記憶も消去される。
また、主制御装置80から送信された「保留情報」が、第2保留数をデクリメントする際(特図2を変動開始する際)に送信されたものである場合には、演出図柄表示装置6の画面6aに出現する第2保留記憶表示領域6Eで、第2保留図柄6eが1デクリメントされる。このデクリメントされる第2保留図柄6eに対応づけて先読み判定情報コマンドを受信している場合には、当該先読み判定情報(コマンド)の記憶も消去される。
実施例2に示すように、特定の遊技演出がサブ統合制御装置83でその出現率を制御する演出でも、実施例1と同様な効果を得ることができる。
つまり、実施例2のパチンコ機50では、図37(c)及び(d)に示すように、大当り時短状態(a時短状態)において特別図柄の変動時間が長めとなるとともに、予告演出(先読み演出)の実行確率が高くされる。従って、一回の変動(特別図柄変動)に時間を掛けて楽しませる演出モードを実行することができる。
一方、到達時短状態(b時短状態)や特定時短状態(c時短状態)では、特別図柄の変動時間が短めとなるとともに、予告演出(先読み演出)の実行確率が低くされる。従って、遊技演出で楽しませるよりは、単位時間当りに当否判定(特別図柄に関する当否)の実行回数(特別図柄の変動回数)を多くし、且つ、予告演出(先読み演出)を控える。これにより、大当りが早く発生することを重視した演出モードを実行することができる。
なお、実施例2では、大当り時短状態(a時短状態)、到達時短状態(b時短状態)、特定時短状態(c時短状態)で保留図柄の先読み演出の出現率が異なる具体例を例示したが、演出表示中に実行される予告演出の出現率(例えば、特定キャラクタの出現率)を時短状態の種類によって変更してもよい。
以上のように本発明の実施例を説明したが、本発明の範囲は前述の実施例や変形例に示す範囲に限定されず、本発明の範囲内で種々の変形例を例示することができる。
すなわち、各実施例及び各変形例では、大当り時短状態、到達時短若しくは特定時短状態に移行する場合に、普通電動役物12Aの開放延長機能(所謂「電チューサポート機能」)が発動するのに併せて、「特別図柄の変動時間に関する短縮機能」も発動することとした(図8(a)参照)。ここで、「特別図柄の変動時間に関する短縮機能」とは、特別図柄の変動時間(平均変動時間)が短縮される機能である。
但し、各実施例及び各変形例とは異なり、到達時短及び大当り時短の少なくとも一方の場合に、普通電動役物12Aの開放延長機能が発動するが、「特別図柄の変動時間に関する短縮機能」を発動させないこととしてもよい。
また、各実施例及び各変形例に示すように、大当り時短状態、到達時短状態、特定時短状態として同一の時短制御を実行してもよいが、例えば、異なる時短制御を実行してもよい。つまり、到達時短状態や特定時短状態による利益が、大当り時短による利益よりも少なくされてもよいし、逆に多くされてもよい。
例えば、図8(a)及び(b)に示すように、普通電動役物12A(第2始動口12)の開放延長機能の作動時において大当り時短の方が到達時短よりも、普通電動役物12A(第2始動口12)の開放時間が長くされてもよいし、逆に短くてもよい。
更に、大当り時短状態と、到達時短状態や特定時短状態で、特別図柄の変動時間の平均変動時間が異なっていてもよい。つまり、大当り時短(第1開放延長状態)の方が到達時短(第2開放延長状態)よりも特別図柄の変動時間の短縮度合いを多くしてもよいし、逆に少なくてもよい。同様に、大当り時短と到達時短とで、普通図柄の変動時間の平均変動時間が異なっていてもよい。
各実施例では、大当り遊技を介することなく移行する時短状態として到達時短状態の他に、特定時短を備えるため、遊技者に一層、大きなインパクトを与え、遊技興趣を向上させることができる。
そして、例えば、特定時短状態は、各実施例及び図44(a)に示すように、時短機能(開放延長機能)の未作動時に限って移行させてもよいし(以下、ケース1という)、図44(b)に示すように、時短機能(開放延長機能)の作動時(遊技状態が時短状態である場合)においても移行させてもよい(以下、ケース2という)。
ケース2の場合、新たに移行する時短状態によって付与すべき時短回数が、実行中の時短状態における時短回数の残り回数を上書きしてもよい。或いは、実行中の時短状態の残り回数と新たに移行する時短状態の時短回数の多少を比較し、実行中の時短状態の残り回数が、新たに移行する時短状態の時短回数よりも少ない場合には、新たに移行する時短状態の時短回数で、実行中の時短状態における時短回数の残り回数を上書きし、実行中の時短状態の残り回数が、新たに移行する時短状態の時短回数よりも多い場合には、上書きしないこととしてもよい。
本実施例では、特別図柄に関する当否判定で大当りとなる確率を高確率に変動させる機能(大当り確率の確率変動機能)を備えないこととしたが、図44(c)若しくは(d)に示すように、大当り確率の確率変動機能を備えるパチンコ機50についても本発明を好適に適用できる。
但し、大当り確率の確率変動機能を備える場合には、大当り確率が高確率状態である場合には、図22(b)に示すように、特別図柄に関する当否判定の結果が外れとなっても、到達カウンタをインクリメントしないこととしてもよい。
つまり、確率変動機能を備えるパチンコ機50においては、外れ設定処理2が起動すると、確変フラグ(特別図柄に関する当否判定で大当りとなる確率が高確率に変動していることを示すフラグ)の値が「1」であるか否かを判定する(362a)。そして、S362aで否定判定される場合には(S362a;no)、実施例1と同様に、図22(a)に示す、S362a以降の処理は、実施例1と同様である。
これに対し、確変フラグの値が「1」である場合には(S362a;yes)、S362bでは確変回数を「-1」する処理を行う。つまり、高確率状態で実行可能の当否判定の残り回数(確変回数)を「1」デクリメントする。
この後、S362cで時短フラグの値が「1」であるか否かを判定する(S362c)。そして、S362cで肯定判定されると(S362c:yes)、S362dを実行した後、外れ設定処理2をリターンし、S362cで否定判定されると(S362c:no)、S362dをスキップして外れ設定処理2をリターンする。
つまり、大当り確率の確率変動している場合には、特別図柄に関する当否判定の結果が外れとなっても、計数手段(到達カウンタ)がインクリメリメントされてない。
また、本実施例及び変形例では、所定条件の下、特別図柄に関する当否判定の結果が外れとなると、計数手段(到達カウンタ)がインクリメリメントしたが、当否判定の結果が大当りでない場合には、外れの他に小当りを発生するパチンコ機50においては、特別図柄に関する当否判定の結果が小当りと、計数手段(到達カウンタ)がインクリメリメントすることとしてもよい。
また、各実施例及び各変形例を、一般的なデジパチタイプのパチンコ機50への適用例として説明したが、これに限らず、本発明を所謂「1種2種混合機タイプ」のパチンコ機50や、所謂「Vチャレタイプのパチンコ機50等の他のタイプのパチンコ機50にも適用することができる。
更に、本発明の遊技機は、所謂「封入式の遊技機」であっても、「非封入式の遊技機」であってもよい。
[特許請求の範囲との対応]
次に、上記実施形態(実施例)の説明で用いた用語と、特許請求の範囲の記載に用いた用語との対応を示す。
「パチンコ機50」が、「遊技機」の一例に相当する。
図1に示す発射ハンドル64と、図4等に示す発射制御装置84と、発射モータ30が、「発射手段」の一例に相当する。
「左打ち領域3L」が、第1遊技領域部の一例に相当し、「右打ち領域3R」が、第2遊技領域部の一例に相当する。
「普通図柄作動ゲート17」が、作動検出部の一例に相当する。
各実施例に示す第1始動口11と、第2始動口12が「始動口」の一例に相当し、第2始動口12が、可変式の始動口の一例に相当する。
図21のS330~S350に至る処理が、「当否判定」の一例に相当する。
図2及び図4の第1特別図柄表示装置9と第2特別図柄表示装置10が、図柄表示装置の一例に相当する。
図24のS378の肯定判定を経て、図28~図30に至る処理が、「大当り遊技実行手段」の一例に相当し、大当り遊技実行手段は特別遊技実行手段の一例に相当する。
図7に示す大当り時短状態(a時短状態)と、到達時短状態(b時短状態)と、特定時短状態(c時短状態)が、入球容易状態の一例に相当する。
図22(a)のS362gの処理が、「計数手段」の一例に相当する。
図32の右打ち示唆演出RS1と、図33の右打ち示唆演出RS2と、図34の右打ち示唆演出RS3が、「発射態様示唆演出」の一例に相当する。
1;遊技盤、3;遊技領域、3L:左打ち領域、3R:右打ち領域、6;演出図柄表示装置、11;第1始動口(特1始動口)、12;第2始動口(特1始動口)、14;大入賞口、17;普通図柄作動ゲート、80;主制御装置、82;演出図柄制御装置、83;サブ統合制御装置。

Claims (1)

  1. 遊技領域に第1遊技領域部と第2遊技領域部を設け、
    始動口に遊技球が入球したことに基づいて当否判定を行う当否判定手段と、
    前記当否判定による判定結果を、図柄の表示によって報知する図柄表示手段と、
    前記当否判定の判定結果が当選となることに基づいて特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
    所定条件の下、前記当否判定の判定結果が当選となることなく実行される当否判定の回数を計数する計数手段と、
    前記当否判定の判定結果に対応する遊技演出を実行する演出実行手段と、
    を具備し、
    前記始動口として遊技球の入球可能性が変化可能な可変式の始動口を少なくとも備えると共に
    遊技状態として前記可変式の始動口への遊技球の入球が容易となる入球容易状態を備え、前記入球容易状態に移行すると、前記当否判定の実行回数が当該入球容易状態の種別に対応して定められた上限回数となるか、前記当否判定の判定結果が当選となるまで継続する遊技機であって、
    前記可変式の始動口を可変するための作動検出部を少なくとも前記第2遊技領域部に設け、
    前記入球容易状態として、
    前記特別遊技を実行した後に移行する第1入球容易状態と、
    前記計数手段が計数する計数値が、所定回数を示す値に到達することに基づいて前記特別遊技を介することなく移行する第2入球容易状態と、
    を備え、
    前記第2入球容易状態は、前記第1入球容易状態に比較して前記対応する上限回数が多く設定されると共に、
    前記第1入球容易状態では前記対応する上限回数になるまでに実行可能な前記当否判定の回数が報知され、前記第2入球容易状態では前記対応する上限回数になるまでに実行可能な前記当否判定の回数が報知されない構成であり、
    前記演出実行手段は、遊技状態が前記入球容易状態であるときに前記第2遊技領域部へ遊技球の発射を促す発射態様示唆演出を実行すると共に、
    遊技状態が前記第1入球容易状態である場合と、前記第2入球容易状態である場合とで、前記発射態様示唆演出の内容が異なることを特徴とする遊技機。
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