JP2021107915A - 光ファイバ - Google Patents

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健美 長谷川
雄揮 川口
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雄揮 川口
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Masato Suzuki
雅人 鈴木
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Abstract

【課題】歩留り及び生産性の低下を抑制可能な光ファイバを提供する。【解決手段】光ファイバは、直径が0.5μm以上4μm以下である中心部11であって、中心軸を含む中心部11を有しシリカガラスからなるコア10と、コア10を取り囲みシリカガラスからなるクラッドと、を備え、コア10は、塩素を含み、コア10の平均塩素濃度は、10000ppm以上50000ppm以下であり、コア10の平均塩素濃度の中心部11の平均塩素濃度に対する差は、4500ppm以上13500ppm以下である。【選択図】図2

Description

本開示は、光ファイバに関する。
コアが質量分率1.0%以上の塩素を含む光ファイバでは、コアが添加物を含まないシリカガラスからなり、クラッドにフッ素が添加された光ファイバに比べて、高い線引速度でも低い伝送損失が得られやすい。コアが添加物を含まないシリカガラスからなり、クラッドにフッ素が添加された光ファイバでは、線引時に付与されるコア領域の応力は引張応力となる。このため、ガラスの構造緩和が起こりづらくなる。よって、伝送損失を低くするには、線引速度を下げて線引張力を下げざるを得ない。これに対し、コアに塩素が質量分率1.0%以上添加された光ファイバでは、線引時に付与されるコア領域の応力は、圧縮応力となる。このため、線引張力を高めて線引速度を高速化するためのマージンが十分に確保できる。
特許文献1には、コアが質量分率1.5%以上の塩素を含む単一光モード光ファイバが開示されている。
特開2017−526601号公報
質量分率1.0%以上の塩素を含むコアガラスロッドの形成方法として、質量分率1.0%以上の塩素を含むガラスパイプ体をOVD(Outside Vapor Deposition)法、MCVD(Modified ChemicalVapor Deposition)法、又は、PCVD(Plasma Chemical VaporDeposition)法により形成した後、当該ガラスパイプ体の開口部をコラプス法により閉口することで、コアガラスロッドを形成する方法がある。しかしながら、この方法により形成されたコアガラスロッドでは、中心部に気泡が残りやすい。
この気泡は、コアガラスロッドを母材化した後でも、母材のコア部の中心部に残る。更に、この気泡は、線引工程を経てプリフォーム(母材)をファイバ化した後でも、光ファイバのコアの中心部に残り、伝送損失の悪化又は機械的信頼性の低下を招く。このため、気泡が残った部分は、不良部として除去される。すなわち、塩素をコアに添加することにより、線引速度を高速化して線引工程での生産性を向上させても、光ファイバの不良部が多く、歩留まりが悪いために、総合的には生産性を向上させることができないという問題がある。
そこで、歩留り及び生産性の低下を抑制可能な光ファイバを提供することを目的とする。
本開示の一実施態様に係る光ファイバは、中心軸を含む中心部(直径が0.5μm以上4μm以下の部分)を有しシリカガラスからなるコアと、コアを取り囲みシリカガラスからなるクラッドと、を備え、コアは、塩素を含み、コアの平均塩素濃度は、10000ppm以上50000ppm以下であり、コアの平均塩素濃度の中心部の平均塩素濃度に対する差は、4500ppm以上13500ppm以下である。
本開示の他の実施態様に係る光ファイバは、中心軸を含む中心部(直径が0.5μm以上4μm以下の部分)を有するコアと、コアを取り囲むクラッドと、を備え、コアは、塩素を含み、コアの平均塩素濃度は、10000ppm以上50000ppm以下であり、波長1550nmにおけるクラッドの平均屈折率を基準としたときのコアの平均屈折率の比屈折率差は、0.25%以上0.40%以下であり、コアの直径は、8.5μm以上13.5μm以下であり、波長1550nmにおける純シリカの屈折率を基準としたときのコアの平均屈折率の比屈折率差をΔnplusとし、波長1550nmにおける純シリカの屈折率を基準としたときの中心部の最小屈折率の比屈折率差をΔdipとしたとき、Δnplus−Δdipは、0.05%以上0.15%以下である。
本開示によれば、歩留り及び生産性の低下を抑制可能な光ファイバを提供することができる。
図1は、実施形態に係る光ファイバの断面図である。 図2は、図1の光ファイバの屈折率分布を模式的に示すグラフである。 図3は、実効断面積のケーブルカットオフ波長に対する比と、曲げ損失との関係を示すグラフである。
[本開示の実施態様の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。一実施態様に係る光ファイバは、中心軸を含む中心部(直径が0.5μm以上4μm以下の部分)を有しシリカガラスからなるコアと、コアを取り囲みシリカガラスからなるクラッドと、を備え、コアは、塩素を含み、コアの平均塩素濃度は、10000ppm以上50000ppm以下であり、コアの平均塩素濃度の中心部の平均塩素濃度に対する差は、4500ppm以上13500ppm以下である。ここで、塩素の濃度は質量分率(対象物の全質量に対する対象物が含む塩素の質量の比)で表記されている。
上記実施態様に係る光ファイバでは、コアガラスパイプを中実化してコアガラスロッドを形成する際、ガラスパイプの内面における塩素濃度を低く抑えることができるため、内面において塩素に起因する気泡が発生することを抑制できる。よって、光ファイバのコアの中心部における気泡を抑制できる。この結果、光ファイバの歩留り及び生産性の低下を抑制できる。
波長1550nmにおけるクラッドの平均屈折率を基準としたときのコアの平均屈折率の比屈折率差は、0.25%以上0.40%以下であり、コアの直径は、8.5μm以上13.5μm以下であってもよい。それにより、マクロベンドおよびマイクロベンドによる過剰損失および接続損失の増大を抑制することが可能となる。上記の比屈折率差を実現するために、コアはゲルマニウムを含有せず、フッ素は含有しないまたは塩素よりも低い濃度に抑えられていることが望ましい。またクラッドは純粋シリカガラスまたはフッ素が添加されたシリカガラスで形成されることが好ましい。
波長1550nmにおける純シリカの屈折率を基準としたときのコアの平均屈折率の比屈折率差をΔnplusとし、波長1550nmにおける純シリカの屈折率を基準としたときの中心部の最小屈折率の比屈折率差をΔdipとしたとき、Δnplus−Δdipは、0.05%以上0.15%以下であってもよい。この場合、コアの平均塩素濃度の中心部の平均塩素濃度に対する差を、4500ppm以上13500ppm以下としやすい。
他の実施態様に係る光ファイバは、中心軸を含む中心部(直径が0.5μm以上4μm以下の部分)を有するコアと、コアを取り囲むクラッドと、を備え、コアは、塩素を含み、コアの平均塩素濃度は、10000ppm以上50000ppm以下であり、波長1550nmにおけるクラッドの平均屈折率を基準としたときのコアの平均屈折率の比屈折率差は、0.25%以上0.40%以下であり、コアの直径は、8.5μm以上13.5μm以下であり、波長1550nmにおける純シリカの屈折率を基準としたときのコアの平均屈折率の比屈折率差をΔnplusとし、波長1550nmにおける純シリカの屈折率を基準としたときの中心部の最小屈折率の比屈折率差をΔdipとしたとき、Δnplus−Δdipは、0.05%以上0.15%以下である。
上記実施態様に係る光ファイバでは、コアの平均塩素濃度と中心部の平均塩素濃度との差を、4500ppm以上13500ppm以下としやすい。このため、コアガラスロッドを形成する際、ガラスパイプの内面において塩素気泡が発生することを抑制しやすい。よって、光ファイバのコアの中心部における気泡を抑制できる。この結果、光ファイバの歩留り及び生産性の低下を抑制しやすい。
クラッドは、フッ素を含んでもよい。この場合、コアの塩素濃度が低くても、波長1550nmにおけるクラッドの平均屈折率を基準としたときのコアの平均屈折率の比屈折率差を0.25%以上とすることができる。したがって、基本モードの光を閉じ込めることができる。
光ファイバの波長1310nmにおけるモードフィールド径は、8.6μm以上13.0μm以下であり、光ファイバの波長1550nmにおける実効断面積は、70μm以上130μm以下であり、光ファイバのケーブルカットオフ波長は、1530nm以下であってもよい。この場合、光通信システムの光信号対雑音比を改善することができる。加えて、広く用いられているITU−T G.654勧告に準拠する光ファイバと相互接続することができる。
光ファイバの波長1310nmにおけるモードフィールド径は、8.6μm以上11.0μm以下であり、光ファイバの波長1550nmにおける実効断面積は、70μm以上115μm以下であり、光ファイバのケーブルカットオフ波長は、1260nm以下であってもよい。この場合も、光通信システムの光信号対雑音比を改善することができる。加えて、広く用いられているITU−T G.652勧告に準拠する光ファイバと相互接続することができる。
波長1550nmにおける光ファイバの伝送損失は、0.15dB/km以上0.18dB/km以下であり、波長1310nmにおける光ファイバの伝送損失は、0.24dB/km以上0.40dB/km以下であってもよい。
クラッドを取り囲みアクリレート系樹脂からなる被覆樹脂層を更に含み、被覆樹脂層の直径は、190μm以上255μm未満であってもよい。この場合、マイクロベント損失を抑制することができる。
クラッドを取り囲みアクリレート系樹脂からなる被覆樹脂層を更に含み、被覆樹脂層の直径は、190μm以上210μm未満であってもよい。この場合も、マイクロベント損失を抑制することができる。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の光ファイバの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
本発明者らの知見によれば、塩素が質量分率1.0%(10000ppm)以上添加されたガラスパイプ体をコラプスして中実化する際に、ガラスパイプ体の内面において塩素気泡(塩素およびその化合物を含む気泡を意味する)が発生する。この現象は、ガラスパイプ体の内面の塩素濃度が高い場合に起きる。すなわち、内面にまで塩素が高濃度添加されているガラスパイプ体を熱すると、内面に塩素気泡が発生し、発生した塩素気泡は、コラプス後にコアガラスロッドの中心部に残る。そこで、ガラスパイプ体の内面の塩素濃度を減少させることにより、塩素気泡の抑制を行う。
ガラスパイプ体の内面の塩素濃度を減少させる方法について説明する。MCVD法及びPCVD法においては、ガラスを堆積させるときに流す塩素原料ガスの濃度を調節する。コラプス後に中心部となる領域を堆積させる際の塩素ガスの濃度を低くすることにより、ガラスパイプ体の内面の塩素濃度を減少させることができる。
OVD法では、スートパイプに対して塩素を添加した後、十分に空焼きしてからコラプスすることにより、ガラスパイプ体の内面の塩素濃度を減少させることができる。また、OVD法での出発棒上にスートを堆積させる際、パイプの内面近傍となる部分の嵩密度が大きくなるようにスートを堆積させてもよい。
図1は、実施形態に係る光ファイバの断面図である。図1に示されるように、本実施形態の光ファイバ1は、ガラスファイバ2と、ガラスファイバ2を取り囲む被覆樹脂層3と、を備える。ガラスファイバ2は、コア10と、コア10を取り囲むクラッド20と、を備える。図1の断面図は、光ファイバ1の中心軸Cに対して垂直な断面を表している。
コア10は、中心軸Cを含む中心部11と、中心部11を取り囲む外コア部12と、を有する。コア10の直径(外径)2aは、例えば、8.5μm以上13.5μm以下である。直径2aは、例えば、8.5μm以上12.5μm以下であってもよく、8.5μm以上11.5μm以下であってもよい。中心部11の定義については、後述する。外コア部12の直径(外径)は、例えば、直径2aと等しい。
コア10は、シリカガラスからなる。コア10は、塩素を含み、コア10の平均塩素濃度は、10000ppm以上50000ppm以下である。ここで、コア10の平均塩素濃度とは、中心部11及び外コア部12を含むコア10の全体における平均塩素濃度である。中心部11の平均塩素濃度は、コア10の平均塩素濃度よりも低い。コア10の平均塩素濃度と中心部11の平均塩素濃度との差は、4500ppm以上13500ppm以下である。この差は、例えば、7200ppm以上13500ppm以下であってもよい。
クラッド20の直径(外径)は、例えば、124μm以上126μm以下である。クラッド20の直径は、例えば、125μmである。クラッド20の直径は、例えば、ガラスファイバ2の直径(外径)と等しい。クラッド20は、シリカガラスからなる。クラッド20は、フッ素を含んでいてもよく、クラッド20のフッ素の平均濃度は、例えば、0ppm以上8000ppm以下である。
特に、半径30μmより外側の領域では、塩素およびフッ素を含むハロゲン濃度が1000ppm以下であってもよい。それにより、コアを含む内側領域の粘度を相対的に下げ、線引張力がコアに残留することによる伝送損失の増加、及び、光閉じ込め強さの低下を防ぐことができる。
被覆樹脂層3は、クラッド20を取り囲むプライマリ樹脂層31と、プライマリ樹脂層31を取り囲むセカンダリ樹脂層32と、を有する。被覆樹脂層3の直径(外径)は、190μm以上255μm未満であってもよく、190μm以上210μm未満であってもよい。被覆樹脂層3の厚さは、例えば、30μm以上68μm以下である。プライマリ樹脂層31の直径(外径)は、例えば、150μm以上210μm以下である。プライマリ樹脂層31の厚さは、例えば、10μm以上45μm以下である。セカンダリ樹脂層32の直径(外径)は、例えば、被覆樹脂層3の直径と等しい。セカンダリ樹脂層32の厚さは、例えば、20μm以上35μm以下である。
プライマリ樹脂層31及びセカンダリ樹脂層32は、紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物からなる。つまり、被覆樹脂層3は、紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物を含む。プライマリ樹脂層31及びセカンダリ樹脂層32に用いられる紫外線硬化性樹脂組成物は、例えばウレタンアクリレートである。ガラスファイバ2にこれら樹脂組成物を塗布した後に、紫外線を照射し、樹脂組成物を硬化されることでプライマリ樹脂層31及びセカンダリ樹脂層32が形成される。
光ファイバ1の波長1310nmにおけるモードフィールド径(以下、「MFD」)は、8.6μm以上13.0μm以下である。MFDは、例えば、8.6μm以上12.5μm以下であってもよく、8.6μm以上11.0μm以下であってもよく、8.6μm以上9.5μm以下であってもよい。
光ファイバ1の波長1550nmにおける実効断面積(以下、「Aeff」)は、70μm以上130μm以下である。Aeffは、例えば、70μm以上120μm以下であってもよく、70μm以上115μm以下であってもよく、70μm以上110μm以下であってもよく、70μm以上100μm以下であってもよい。Aeffは、75μm以上105μm以下であってもよい。
光ファイバ1のケーブルカットオフ波長(以下、「λcc」)は、1530nm以下である。この場合、Cバンド(1530nm以上1565nm以下)で単一モードでの光通信が可能となる。光ファイバ1のλccは、例えば、1260nm以下であってもよい。この場合、1.3μm帯でも単一モードでの光通信が可能となる。
波長1550nmにおける光ファイバ1の伝送損失は、0.15dB/km以上0.18dB/km以下であり、0.15dB/km以上0.18dB/km未満であってもよい。波長1310nmにおける光ファイバ1の伝送損失は、0.24dB/km以上0.40dB/km以下である。
図2は、図1の光ファイバの屈折率分布を模式的に示すグラフである。横軸は径方向位置rを示し、縦軸は、波長1550nmにおける屈折率nを示す。中心軸C(図1参照)の径方向位置は0である(r=0)。ここでは、屈折率nは、塩素濃度と相関関係を有する。
図2に示されるように、波長1550nmにおけるコア10(図1参照)の全体の平均屈折率nは、波長1550nmにおけるクラッド20(図1参照)の全体の平均屈折率nよりも高い。波長1550nmにおけるクラッド20の平均屈折率nを基準としたときのコア10の平均屈折率nの比屈折率差Δnを、(n−n)/nと定義する。Δnは、0.25%以上0.40%以下である。Δnは、0.25%以上0.38%以下であってもよく、0.28%以上0.37%以下であってもよい。
中心部11(図1参照)に対応する部分では、中心軸C(図1参照)に近づくほど屈折率が低下する凹み部となっている。凹み部では、塩素濃度も中心軸Cに近づくほど低下する。外コア部12(図1参照)に対応する部分は、凹み部を取り囲んでいる。波長1550nmにおける中心部11の最小屈折率nは、波長1550nmにおける純シリカの屈折率nよりも高い。平均屈折率nは、屈折率n及び最小屈折率nよりも高い。
波長1550nmにおける純シリカの屈折率nを基準としたときのコア10の平均屈折率nの比屈折率差Δnplusを、(n−n)/nと定義する。波長1550nmにおける純シリカの屈折率nを基準としたときの中心部11の最小屈折率nの比屈折率差Δdipを、(n−n)/nと定義する。凹み部の屈折率の深さは、Δnplus−Δdipで表される。
Δnplus−Δdipは、0.05%以上0.15%以下である。コア10の平均塩素濃度の中心部11の平均塩素濃度に対する差が4500ppm以上13500ppm以下であるとき、Δnplus−Δdipは、この範囲となる。Δnplus−Δdipは、0.08%以上0.15%以下であってもよい。コア10の平均塩素濃度と中心部11の平均塩素濃度との差が7200ppm以上13500ppm以下であるとき、Δnplus−Δdipは、この範囲となる。
中心部11の直径は、凹み部の有効径(直径)2rdipと対応している。凹み部の有効径2rdipは、波長1550nmにおける純シリカの屈折率nを基準としたときの凹み部の屈折率の比屈折率差が(Δdip+Δnplus)/2となる円の直径である。すなわち、中心部11は、光ファイバ1を中心軸Cに対して垂直な断面で見たときに、塩素濃度が、コア10の平均塩素濃度と中心部11の最小塩素濃度との中間値となる円の内側の部分であり、当該円の直径が中心部11の直径である。
有効径2rdip(つまり、中心部11の直径)は、0.5μm以上4μm以下である。有効径2rdipは、0.8μm以上3μm以下であってもよく、1μm以上2.5μm以下であってもよい。
以上説明したように、光ファイバ1では、コア10の平均塩素濃度とコア10の中心部11の平均塩素濃度との差は、4500ppm以上13500ppm以下である。このため、コアガラスロッドを形成する際、ガラスパイプの内面において塩素気泡が発生することを抑制できる。ガラスコアロッドの中心部の気泡を抑制できるので、母材のコア部の中心部の気泡も抑制できる。よって、母材を線引きして得られた光ファイバ1の中心部11における気泡を抑制できる。この結果、光ファイバ1の歩留り及び生産性の低下を抑制できる。
凹部の屈折率の深さΔnplus−Δdipは、0.05%以上0.15%以下である。このため、コア10の平均塩素濃度と中心部11の平均塩素濃度との差を、4500ppm以上13500ppm以下としやすい。
クラッド20は、フッ素を含んでいる。この場合、コア10の塩素濃度が低くても、波長1550nmにおけるクラッド20の平均屈折率nを基準としたときのコア10の平均屈折率nの比屈折率差Δnを0.25%以上とすることができる。したがって、基本モードの光を閉じ込めることができる。
波長1310nmにおけるMFDは、8.6μm以上13.0μm以下であり、波長1550nmにおけるAeff、70μm以上130μm以下であり、λccは、1530nm以下である。MFDは、8.6μm以上11.0μm以下であってもよく、Aeffは、70μm以上115μm以下であってもよく、λccは、1260nm以下であってもよい。光ファイバ1では、Aeffを大きくすることができるので、光通信システムの光信号対雑音比を改善することができる。
波長1550nmにおける光ファイバ1の伝送損失は、0.15dB/km以上0.18dB/km以下であり、波長1310nmにおける光ファイバ1の伝送損失は、0.24dB/km以上0.40dB/km以下である。
被覆樹脂層3の直径は、190μm以上255μm未満である。被覆樹脂層3の直径は、190μm以上210μm未満であってもよい。被覆樹脂層3の直径が小さく(被覆樹脂層3が薄く)なると、マイクロベント損失が増大する。光ファイバ1では、被覆樹脂層3の直径がこの範囲であれば、マイクロベント損失を抑制することができる。
以下、本開示に係る実施例及び比較例を用いた評価試験の結果を示し、本開示を更に詳細に説明する。なお、本開示はこれら実施例に限定されない。
表1は、比較例及び実施例に係る光ファイバについて光学特性を測定した結果を示す。比較例1,2では、ガラスパイプ体の内面の塩素濃度を減少させなかった。実施例1〜5では、ガラスパイプ体の内面の塩素濃度を減少させた。表1の母材気泡数は、ガラスファイバの外径が125μmである光ファイバの1000kmに相当する母材の長手領域における母材中心(ガラスコアロッドの中心を中実化した部分)にできた気泡数を示す。また、曲げ損失とは、光ファイバを直径30mmのマンドレルに10回巻き付けたときの波長1550nmにおける損失を示す。
Figure 2021107915
表1に示されるように、比較例では母材気泡数が5以上であり、伝送損失が0.18dB/kmである。これに対し、実施例では母材気泡数が1以下に抑えられていると共に、伝送損失が0.18dB/km未満に抑えられている。比較例においては、目視では確認できない微小な塩素気泡が母材中心に多く残留しており、これが散乱体となって伝送損失を悪化させていると考えられる。これに対し、実施例においては、ガラスパイプ体の内面の塩素濃度を低下させることによって微小な塩素気泡の発生が抑制され、その結果、伝送損失の悪化が抑制されていると考えられる。
図3は、Aeffのλccに対する比Aeff/λccと、曲げ損失との関係を示すグラフである。図3に示されるように、実施例と比較例とでは、Aeff/λcc及び曲げ損失の関係が異なる。すなわち、同じAeff/λccで比較すると、比較例よりも実施例の方が曲げ損失が低い。これは、ガラスパイプ体の内面の塩素濃度を減少させて、ガラスコアロッドの中心部の塩素濃度を低下させることによって、最終的に光ファイバ母材を紡糸して得られた光ファイバの屈折率に凹み部ができた効果であると考えられる。
同じAeff/λccで比較すると、比較例よりも実施例の曲げ損失が低いということは、同じ曲げ損失、及び、同じλccに対して、実施例では比較例よりもAeffを大きくできるということである。すなわち、比較例の光ファイバが用いられた光通信システムに比べて、実施例の光ファイバが用いられた光通信システムでは、光信号対雑音比を改善することができる。
加えて、同じAeff/λccで比較すると、比較例よりも実施例の曲げ損失が低いことから、被覆樹脂層の直径を小さく(被覆樹脂層を薄く)した際に増大すると懸念されるマイクロベンド損失を抑制できる。
1…光ファイバ、2…ガラスファイバ、3…被覆樹脂層、10…コア、11…中心部、12…外コア部、20…クラッド、31…プライマリ樹脂層、32…セカンダリ樹脂層、C…中心軸。

Claims (10)

  1. 直径が0.5μm以上4μm以下である中心部であって、中心軸を含む中心部を有しシリカガラスからなるコアと、
    前記コアを取り囲みシリカガラスからなるクラッドと、を備え、
    前記コアは、塩素を含み、
    前記コアの平均塩素濃度は、10000ppm以上50000ppm以下であり、
    前記コアの平均塩素濃度の前記中心部の平均塩素濃度に対する差は、4500ppm以上13500ppm以下である、
    光ファイバ。
  2. 波長1550nmにおける前記クラッドの平均屈折率を基準としたときの前記コアの平均屈折率の比屈折率差は、0.25%以上0.40%以下であり、
    前記コアの直径は、8.5μm以上13.5μm以下である、
    請求項1に記載の光ファイバ。
  3. 波長1550nmにおける純シリカの屈折率を基準としたときの前記コアの平均屈折率の比屈折率差をΔnplusとし、波長1550nmにおける純シリカの屈折率を基準としたときの前記中心部の最小屈折率の比屈折率差をΔdipとしたとき、Δnplus−Δdipは、0.05%以上0.15%以下である、
    請求項2に記載の光ファイバ。
  4. 直径が0.5μm以上4μm以下である中心部であって、中心軸を含む中心部を有するコアと、
    前記コアを取り囲むクラッドと、を備え、
    前記コアは、塩素を含み、
    前記コアの平均塩素濃度は、10000ppm以上50000ppm以下であり、
    波長1550nmにおける前記クラッドの平均屈折率を基準としたときの前記コアの平均屈折率の比屈折率差は、0.25%以上0.40%以下であり、
    前記コアの直径は、8.5μm以上13.5μm以下であり、
    波長1550nmにおける純シリカの屈折率を基準としたときの前記コアの平均屈折率の比屈折率差をΔnplusとし、波長1550nmにおける純シリカの屈折率を基準としたときの前記中心部の最小屈折率の比屈折率差をΔdipとしたとき、Δnplus−Δdipは、0.05%以上0.15%以下である、
    光ファイバ。
  5. 前記クラッドは、フッ素を含む、
    請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の光ファイバ。
  6. 前記光ファイバの波長1310nmにおけるモードフィールド径は、8.6μm以上13.0μm以下であり、
    前記光ファイバの波長1550nmにおける実効断面積は、70μm以上130μm以下であり、
    前記光ファイバのケーブルカットオフ波長は、1530nm以下である、
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の光ファイバ。
  7. 前記光ファイバの波長1310nmにおけるモードフィールド径は、8.6μm以上11.0μm以下であり、
    前記光ファイバの波長1550nmにおける実効断面積は、70μm以上115μm以下であり、
    前記光ファイバのケーブルカットオフ波長は、1260nm以下である、
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の光ファイバ。
  8. 波長1550nmにおける前記光ファイバの伝送損失は、0.15dB/km以上0.18dB/km以下であり、
    波長1310nmにおける前記光ファイバの伝送損失は、0.24dB/km以上0.40dB/km以下である、
    請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の光ファイバ。
  9. 前記クラッドを取り囲みアクリレート系樹脂からなる被覆樹脂層を更に含み、
    前記被覆樹脂層の直径は、190μm以上255μm未満である、
    請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の光ファイバ。
  10. 前記クラッドを取り囲みアクリレート系樹脂からなる被覆樹脂層を更に含み、
    前記被覆樹脂層の直径は、190μm以上210μm未満である、
    請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の光ファイバ。

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