JP2021107804A - ディスプレイmtf測定装置およびそのプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】ディスプレイのMTFを測定することが可能なディスプレイMTF測定装置を提供する。【解決手段】ディスプレイMTF測定装置1は、ディスプレイ2に表示されたラインを描画した測定用画像をカメラ3で撮影した撮影画像から、ROI画像を抽出するROI画像抽出手段13と、サブピクセル間隔のビンの投影軸にラインの傾きに沿ってROI画像の画素位置を対応付けてライン投影情報を生成するライン投影情報生成手段14と、ROI画像の各画素値を投影軸のビンごとに平均化して線広がり関数を生成する線広がり関数生成手段16と、線広がり関数から測定MTFを算出するMTF算出手段17と、ディスプレイ2およびカメラ3の空間周波数比と予め測定したカメラMTFとにより、測定MTFを補正してディスプレイMTFを算出するMTF補正手段19と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ディスプレイの空間周波数特性を示すMTF(Modulation Transfer Function)を測定するディスプレイMTF測定装置およびそのプログラムに関する。
近年、UHDTV(Ultra High Definition Television、超高精細テレビ)、スマートフォン、タブレットデバイス、画素を半画素分だけ高速に往復させるようにチップを動かしてプロジェクタの見かけの画素数を倍増させるウォブレーション(wobblation)技術等の登場で、ディスプレイの高解像度化が進んでいる。これらの解像度のスペックは、通常、ピクセル解像度(画素数)で表される。
一方、ディスプレイの画素構造は、従来のRGBストライプだけではなく、ペンタイル、RGBW、RGB原色以外の光学カラーチャンネルを有したマルチ・クロマティックディスプレイ等、様々な新しいテクノロジが普及してきている。また、従来のRGBストライプは、その3つの光学カラーチャンネルのセットで一画素を構成しているが、マルチ・クロマティックディスプレイでは、必ずしもそれぞれの画素にRGBとその他の光学カラーチャンネルが揃って一画素を構成しておらず、画素の単位が曖昧な場合があり、4K、8Kといった画素数が同じディスプレイであっても、空間解像度特性が異なり得る。
そのため、ピクセル解像度でディスプレイの空間解像度特性を代表させることは適切ではなくなってきている。
そこで、ピクセル解像度(画素数)ではなく、客観的で正確なディスプレイの空間解像度特性を測定する方法が求められている。
従来、解像度の高いカメラでディスプレイを撮影し、ディスプレイの空間解像度特性を分析する手法として、ディスプレイに矩形波(非特許文献1)や正弦波(非特許文献2)を表示して変調度を測定する手法がある。
このディスプレイの変調度を測定する従来手法は、図22(a)に示すように、水平方向または垂直方向に白黒の矩形波のパターンPをディスプレイに表示し、カメラで撮影する。なお、図22(a)は、画素構造の例としてRGBWの構造を示し、1画素ごとに白黒を表した水平方向の矩形波のパターンPを表示した例を示している。
そして、従来手法は、カメラで撮影した画像から、図22(b)に示すように、横軸をカメラ画素位置(水平方向または垂直方向)、縦軸を輝度(画素値)とした、サブピクセル単位の位置の輝度(図22(b)中、実線)に1画素幅の平滑化フィルタをかけて(図22(b)中、破線)変調度を測定している。
"IDMS(Information Display Measurements Standard)", SID(Society of Information Display), ICDM(International Committee for Display Metrology), version1.03, pp.109-138, June 1, 2012. Triantaphillidou, S. and Jacobson, R.E.,"Measurements of the modulation transfer function of image displays", Journal of Imaging Science and Technology. 48 (1), pp.58-65, 2004.
従来のディスプレイの変調度の測定手法は、ディスプレイ上に水平方向または垂直方向の矩形波の信号を表示して変調度を測定している。
この場合、従来手法は、水平方向または垂直方向でしか変調度を測定することができないという問題がある。
しかし、実際にディスプレイに表示される画像は、水平方向や垂直方向に限定されず、斜め方向の線も多用され、その特性を把握することが望まれている。
本発明は、このような問題、要望に鑑みてなされたもので、水平方向や垂直方向に限定されずにディスプレイの空間周波数特性を示すMTFを測定することが可能なディスプレイMTF測定装置およびそのプログラムを提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明に係るディスプレイMTF測定装置は、ディスプレイに表示された直線のラインを描画した測定用画像を、カメラで撮影した撮影画像から、ディスプレイの空間周波数特性を表すディスプレイMTFを測定するディスプレイMTF測定装置であって、画像入力手段と、ROI画像抽出手段と、ライン投影情報生成手段と、線広がり関数生成手段と、MTF算出手段と、MTF補正手段と、を備える構成とした。
かかる構成において、ディスプレイMTF測定装置は、画像入力手段によって、カメラから測定用画像を撮影した撮影画像を入力する。
そして、ディスプレイMTF測定装置は、ROI画像抽出手段によって、撮影画像から、直線のラインを含んで設定された関心領域のROI画像を抽出する。
そして、ディスプレイMTF測定装置は、ライン投影情報生成手段によって、カメラの出力信号に基づいた画素幅よりも狭いビンが水平に配置されたサブピクセル間隔の投影軸に、直線のラインの傾きに沿ってROI画像の各画素の位置を対応付けてライン投影情報を生成する。
そして、ディスプレイMTF測定装置は、線広がり関数生成手段によって、ROI画像の各画素の画素値を、ライン投影情報で対応付けられた投影軸のビンごとに平均化する。この投影軸上において平均化された画素値は、撮影画像における直線のラインの広がり特性を示す、投影軸のサブピクセル単位の座標系における線広がり関数となる。
そして、ディスプレイMTF測定装置は、MTF算出手段によって、線広がり関数から、撮影画像で測定されるMTFとして測定MTFを算出する。なお、この測定MTFは、カメラの空間周波数を基準として測定されたものであり、さらに、ディスプレイのMTFとカメラのMTFとが重畳されたものとなっている。
そこで、ディスプレイMTF測定装置は、MTF補正手段によって、ディスプレイおよびカメラの空間周波数比と、カメラのMTFであるカメラMTFとにより、測定MTFを補正する。
これによって、MTF補正手段は、測定MTFの空間周波数を、ディスプレイの空間周波数に変換するとともに、カメラのMTF分減衰した値を持ち上げたディスプレイMTFを算出する。
このディスプレイMTF測定装置は、コンピュータを、前記した各手段として機能させるためのディスプレイMTF測定プログラムで動作させることができる。
本発明は、以下に示す優れた効果を奏するものである。
本発明によれば、ディスプレイに表示するラインに垂直な空間周波数方向のディスプレイMTFを測定することができる。
また、本発明によれば、ディスプレイのサブピクセル配列の種類によらずディスプレイMTFを測定することができる。
本発明の第1実施形態に係るディスプレイMTF測定装置の構成を示すブロック構成図である。 測定対象のディスプレイに表示する直線ラインの例を示す画面例である。 カメラの撮影画像におけるROIを説明するための説明図である。 ROI画像を説明するための説明図である。 ROI画像のエッジの傾きを説明するための説明図である。 ROI画像の画素の位置と投影軸のビンの位置との対応関係を説明するための説明図である。 線広がり関数の生成手法を説明するための説明図である。 MTF算出手段で生成される測定MTFを、ディスプレイMTFとカメラMTFとともに示すグラフ図である。 測定MTFを補正してディスプレイMTFを生成する手法を説明するためのグラフ図である。 本発明の第1実施形態に係るディスプレイMTF測定装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係るディスプレイMTF測定装置の構成を示すブロック構成図である。 ROI画像の第2のエッジの傾きを説明するための説明図である。 ピークフィッティング関数とエッジ形状の分布との関係を示す図であって、(a)はピークフィッティング関数のグラフ、(b)はピークフィッティング関数のグラフを2次元のROI画像の座標に適用したグラフ、(c)はROI画像の座標上のピークフィッティング関数の頂点位置のグラフである。 ピークフィッティング関数とライン幅との関係を説明するための説明図である。 参考例の実施形態に係る空間周波数比測定装置の構成を示すブロック構成図である。 測定対象のディスプレイに表示する点およびその点を中心とする円の例を示す画面例である カメラでディスプレイを撮影した画像を説明するための説明図である。 水平方向または垂直方向の画素位置と画素値との関係を示すグラフ図である。 中心点を基準に上下左右の半径の値を表示した例を示す画面例である。 参考例の実施形態に係る空間周波数比測定装置の動作を示すフローチャートである。 空間周波数比測定装置を組み込んだディスプレイMTF測定装置の構成を示すブロック構成図である。 従来のディスプレイMTFを測定する手法を説明するための説明図であって、(a)はRGBWの画素構造のディスプレイで矩形波を表示する例、(b)は矩形波をカメラで撮影し、平滑化したカメラ画像の画素値の例を示すグラフ図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
[ディスプレイMTF測定装置の構成]
最初に、図1を参照して、本発明の第1実施形態に係るディスプレイMTF測定装置1の構成について説明する。
ディスプレイMTF測定装置1は、ディスプレイ2の空間周波数特性を表すMTF(以下、ディスプレイMTF)を測定するものである。
ディスプレイ2は、ディスプレイMTFを測定する対象となる表示装置である。このディスプレイ2は、UHDTV、スマートフォン、タブレットデバイス、プロジェクタ等、画像を表示する装置であればなんでもよい。また、ディスプレイ2の画素構造は、RGBストライプに限定されず、ペンタイル、RGBW等、どのような画素構造であっても構わない。
ディスプレイMTF測定装置1は、ディスプレイ2、カメラ3および表示装置4を接続して動作する。
カメラ(輝度測定用カメラ)3は、ディスプレイ2が表示する画面を撮影する輝度測定用の撮影装置である。
カメラ3は、相対画素倍率1以上でディスプレイ2の画面を撮影する。ここで、相対画素倍率とは、カメラ3で撮影されるディスプレイ2の入力信号フォーマットの1画素幅分に対応するカメラ出力信号の画素数である。
この相対画素倍率は、特に限定するものではないが、例えば、3倍、10倍、30倍等である。なお、この相対画素倍率は1倍、すなわち、ディスプレイ2の空間周波数とカメラ3の空間周波数とが同じであっても構わない。
また、カメラ3は、ディスプレイ2と正対させるとともに、カメラ3が撮影する画像が、ディスプレイ2が表示する画像に対して数度(例えば、3度)傾いた状態で配置する。
表示装置4は、ディスプレイMTF測定装置1を操作するユーザインタフェースを提供するとともに、カメラ3が撮影した画像、測定結果等を表示するものである。例えば、表示装置4は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等である。
以下、ディスプレイMTF測定装置1の構成について詳細に説明する。
図1に示すように、ディスプレイMTF測定装置1は、測定用画像表示手段10と、画像入力手段11と、ROI設定手段12と、ROI画像抽出手段13と、ライン投影情報生成手段14と、ライン投影情報記憶手段15と、線広がり関数生成手段16と、MTF算出手段17と、カメラMTF記憶手段18と、MTF補正手段19と、を備える。
測定用画像表示手段10は、ディスプレイ2にディスプレイMTFを測定するための画像(測定用画像)を表示するものである。測定用画像表示手段10は、MTFの測定を行う任意の方向に予め定めた線幅(例えば、幅1ピクセル)の直線のラインを描画した画像を、測定用画像としてディスプレイ2に表示する。例えば、測定用画像表示手段10は、黒色の単一画素値の背景画像に白色の垂直のラインを描画した測定用画像をディスプレイ2に表示する。これによって、図2に示すように、ディスプレイ2には、直線のラインLが表示される。なお、測定用画像は、画素値の明るさを反転(白黒反転)したものであっても構わない。
画像入力手段11は、カメラ3で撮影した画像(撮影画像)を入力するものである。
なお、画像入力手段11は、カメラ3がビデオカメラの場合、逐次入力される撮影画像(フレーム)を予め定めたフレーム数ごとに加算平均することが好ましい。
画像入力手段11は、入力した撮影画像を、図示を省略したメモリに記憶する。
なお、ディスプレイ2とカメラ3との空間周波数の違いにより、図4に示すように、撮影画像Gには、直線のラインLが、複数画素のライン幅で撮影される。
画像入力手段11が入力しメモリに記憶した撮影画像は、図示を省略した画像出力手段を介して表示装置4に出力されるとともに、ROI画像抽出手段13によって読み出される。
ROI設定手段12は、カメラ3で撮影した撮影画像内で、直線のラインを含む関心領域(ROI:Region of Interest)を設定するものである。例えば、ROI設定手段12は、表示装置4が表示している撮影画像内において、測定者が操作するポインティングデバイス(不図示)で閉領域(円、楕円、矩形、任意形状等)を指定されることで、ROIを特定する情報(位置および形状、閉領域のマスクデータ等)をROI情報として設定する。
例えば、ROI設定手段12は、測定者によって、図3に示すように、撮影画像Gにおいて、長方形によってROIを指定されることで、ROI情報を設定する。このROIによって、図4に示すように、直線のラインLを含んだROI画像Rが特定されることになる。図4は、画素値を分かりやすく説明するため、ROIを小さくしている。
なお、ROI設定手段12によるROIの設定は、ROIを変更する必要がなければ、一度の設定でよい。
ROI設定手段12は、設定したROIを特定するROI情報をROI画像抽出手段13に出力する。
ROI画像抽出手段13は、画像入力手段11で入力した撮影画像から、ROI設定手段12で設定されたROI情報で示されるROIの画像を、ROI画像として抽出するものである。
ROI画像抽出手段13は、抽出したROI画像をライン投影情報生成手段14に出力する。
また、ROI画像抽出手段13は、ライン投影情報生成手段14におけるライン投影情報の生成の完了後、ROI画像を線広がり関数生成手段16に出力する。
ここでは、ROI画像抽出手段13は、ROI画像をライン投影情報生成手段14に出力し、ライン投影情報生成手段14からライン投影情報の生成の完了通知を入力した後に、ROI画像を線広がり関数生成手段16に出力する。
ライン投影情報生成手段14は、ROI画像抽出手段13で抽出されたROI画像から、ライン投影情報を生成するものである。ライン投影情報は、ROI画像の画素位置と、ROI画像中の直線のラインと垂直な軸(投影軸)のサブピクセル幅で区切られたビンの位置とを対応付けた情報である。
ライン投影情報生成手段14は、ライン傾き検出手段14aと、画素位置投影手段14bと、を備える。
ライン傾き検出手段14aは、ROI画像における水平方向および垂直方向の軸を2軸とする座標系(xy座標系)において、予め定めた基準軸(ここでは、y軸とする)におけるラインの傾き角度を検出するものである。
このラインの傾き角度は、一般的な手法で求めることができる。例えば、ライン傾き検出手段14aは、ROI画像Rにおいて、Sobelエッジ検出によりエッジを検出し、図5に示すように、ROI画像Rをエッジeの境界で2値化して2値画像を生成する。そして、ライン傾き検出手段14aは、2値画像のROI画像Rをハフ(Hough)変換し、エッジeの傾き角度θeを、ラインLの傾き角度として検出する。このとき、ライン傾き検出手段14aは、例えば、0.1度程度の角度間隔でエッジeの傾き角度θeを求める。
ライン傾き検出手段14aは、検出したラインの傾き角度を画素位置投影手段14bに出力する。
画素位置投影手段14bは、ROI画像の各画素と、ROI画像中のラインに垂直な軸(投影軸)に、ラインの傾きに沿って画素を投影した位置とを対応付けるものである。
なお、投影軸は、ROI画像の画素単位よりも小さいサブピクセル単位とし、例えば、1画素の1/4や1/8とする。
具体的には、画素位置投影手段14bは、図6に示すように、ROI画像Rの各画素位置(x,y)を、ラインの傾き角度(エッジeの傾き角度θe)の回転方向と逆方向の傾き角度(−θe)だけ、予め定めた回転中心(例えば、ROI画像の画素のxy座標の平均値)で回転させる。
そして、画素位置投影手段14bは、ROI画像Rの回転前の各画素位置(x,y)と、画素を投影したサブピクセル単位の投影軸のサブピクセル幅で区切られたビンの位置とを対応付けることで、ライン投影情報を生成する。
画素位置投影手段14bは、生成したライン投影情報をライン投影情報記憶手段15に記憶する。
なお、ライン投影情報生成手段14は、画素位置投影手段14bがライン投影情報をライン投影情報記憶手段15に記憶した後、ライン投影情報の生成の完了通知をROI画像抽出手段13に出力する。
このライン投影情報生成手段14のように、撮影画像にローパスフィルタをかけたROI画像を2値化し、ハフ変換により傾き角度を求めて、投影軸のビンに投影して投影情報を生成する手法は、従来の一定方向の矩形波や正弦波の画像から投影情報を生成する場合にも使用することができる。
ライン投影情報記憶手段15は、ライン投影情報生成手段14で生成されたライン投影情報を記憶するものである。このライン投影情報記憶手段15は、例えば、半導体メモリ等の一般的な記憶装置である。
ライン投影情報記憶手段15に記憶されたライン投影情報は、線広がり関数生成手段16によって参照される。
線広がり関数生成手段16は、ROI画像抽出手段13で抽出されたROI画像から、線広がり関数(LSF:Line Spread Function)を生成するものである。
具体的には、線広がり関数生成手段16は、図7に示すように、ライン投影情報記憶手段15に記憶されているライン投影情報に基づいて、ROI画像抽出手段13で抽出されたROI画像から、投影軸の同じビンに投影される画素の画素値を読み出し、ビンごとに平均化する。
これによって、線広がり関数生成手段16は、投影軸のサブピクセル位置と画素値とを対応付けた、ラインの特性を示す線広がり関数LSFを生成することができる。
線広がり関数生成手段16は、生成した線広がり関数をMTF算出手段17に出力する。
MTF算出手段17は、線広がり関数生成手段16で生成された線広がり関数から、MTFを算出するものである。
具体的には、MTF算出手段17は、線広がり関数をフーリエ変換して絶対値を求め、定数成分(DC成分)で正規化することで、空間周波数ごとのMTFの値を求める。
なお、MTF算出手段17で求められるMTF(測定MTF)は、ディスプレイ2のMTF(ディスプレイMTF)に対して、さらに、カメラ3のMTF(カメラMTF)が重畳されている。
具体的には、図8,図9に示すように、横軸を空間周波数、縦軸をMTFとしたとき、本来測定したいディスプレイMTF(MTFDISP)に対して、カメラMTF(MTFCAM)が重畳された測定MTF(MTFDISP+CAM)が測定されることになる。なお、図8,図9で、fSDISPおよびfNDISPは、それぞれカメラ3の画素を基準としたディスプレイ2のサンプリング周波数およびナイキスト周波数を示す。また、fSCAMおよびfNCAMは、それぞれカメラ3の画素を基準としたカメラ3のサンプリング周波数およびナイキスト周波数を示す。また、図8は、横軸をカメラ3の空間周波数fCAMとし、図9は、横軸をディスプレイ2の空間周波数fDISPとしている。
MTF算出手段17は、算出した測定MTFをMTF補正手段19に出力する。
カメラMTF記憶手段18は、予め測定したカメラ3のMTF(カメラMTF)を記憶するものである。このカメラMTF記憶手段18は、例えば、半導体メモリ等の一般的な記憶装置である。
カメラMTFは、空間周波数ごとにMTFの値が対応付けられたデータである。
このカメラMTF記憶手段18に予め記憶するカメラMTFは、既知のカメラ用のMTF測定装置によって予め測定されたものを用いることができる。既知のカメラ用のMTF測定装置は、例えば、特開2018−136222、特開2018−013416、特開2015−094701等に開示されている。
MTF補正手段19は、MTF算出手段17で算出されたMTF(測定MTF)を、ディスプレイ2およびカメラ3の空間周波数比と、カメラMTF記憶手段18に記憶されているカメラMTFとにより、ディスプレイ2のMTFに補正するものである。
なお、ディスプレイ2およびカメラ3の空間周波数比(例えば、サンプリング周波数の比)は、予め既知の情報として外部から設定されるものとする。この空間周波数比は、ディスプレイ2およびカメラ3のそれぞれの画素サイズと、カメラ3の倍率とから求めることができる。なお、カメラ3の倍率は、カメラ3のレンズの焦点距離と被写体距離とから求めることができる。
ここで、図8および図9を参照して、MTF補正手段19における測定MTFの補正について説明する。
空間周波数fにおける測定MTFの値をMTFDISP+CAM(f)、カメラMTFの値をMTFCAM(f)、カメラ3の空間周波数に対するディスプレイ2の空間周波数の倍率である空間周波数比をm(m=fSDISP/fSCAM)とする。ここで、fSDISPはディスプレイ2のサンプリング周波数、fSCAMはカメラ3のサンプリング周波数を示す。
なお、線広がり関数生成手段17において、図13で説明したように、ビンごとに平均化した場合、投影された画素の位置は、各ビンの幅に一様に散らばって、ビンの幅内でビンの位相(ビニング位相)が異なる画素の値を平均化することになり、ローパスフィルタがかかることになる。
そこで、MTFDISP+CAM(f)は、ローパスフィルタがかかった実際の測定MTFであるMTFDISP+CAM+binning(f)を、以下の式(1)により補正したものとする。
Figure 2021107804
そして、MTF補正手段19は、空間周波数fDISPにおけるディスプレイMTFの値であるMTFDISP(fDISP)を、以下の式(2)により算出する。
Figure 2021107804
なお、カメラMTFとディスプレイMTFとでは、サンプリングポイントが揃っていない。そこで、MTF補正手段19は、サンプリングポイントを揃えたそれぞれのMTFを、測定MTFであるMTFDISP+CAM(fDISP/m)から補間により算出し、カメラMTFであるMTFCAM(fDISP/m)から補間により算出して、前記式(2)において用いる。
これによって、MTF補正手段19は、ディスプレイMTFを求めることができる。
MTF補正手段19は、補正後のディスプレイMTFを、測定結果として外部(表示装置4)に出力する。
以上説明したように、ディスプレイMTF測定装置1は、ディスプレイ2に表示した垂直のラインによって、ディスプレイMTFを測定することができる。
また、ディスプレイMTF測定装置1は、ディスプレイ2に表示したラインの傾きから線広がり関数を求めるため、画素構造に関係なくディスプレイMTFを測定することができる。
なお、ディスプレイMTF測定装置1は、コンピュータを前記した各手段として機能させるためのプログラム(ディスプレイMTF測定プログラム)で動作させることができる。
[ディスプレイMTF測定装置の動作]
次に、図10を参照(構成については、図1参照)して、ディスプレイMTF測定装置1の動作について説明する。
なお、カメラMTF記憶手段18には、予め測定したカメラ3のMTF(カメラMTF)が記憶されているものとする。また、ディスプレイ2とカメラ3との空間周波数比は、既知であって、外部から入力されるものとする。
ステップS1において、測定用画像表示手段10は、ディスプレイMTFを測定するための画像(測定用画像)として、幅1ピクセルの直線のラインを描画した画像をディスプレイ2に表示する。
ステップS2において、画像入力手段11は、カメラ3で撮影した画像(撮影画像)を入力する。なお、このとき、カメラ3は、ディスプレイ2が表示する垂直のラインに対して、数度傾いた状態で撮影を行う。
ステップS3において、ROI設定手段12は、ステップS2で入力した撮影画像内で、直線のラインを含む関心領域(ROI)を設定する(図3参照)。
ステップS4において、ROI画像抽出手段13は、ステップS2で入力した撮影画像から、ステップS3で設定されたROIの画像(ROI画像)を抽出する。
ステップS5において、ライン投影情報生成手段14のライン傾き検出手段14aは、ステップS4で抽出されたROI画像から、ラインの傾き角度を検出する(図5参照)。例えば、ライン傾き検出手段14aは、ROI画像において、Sobelエッジ検出により検出したエッジの境界で2値化した2値画像を生成し、2値画像をハフ変換することで、ラインの傾き角度を検出する。
ステップS6において、ライン投影情報生成手段14の画素位置投影手段14bは、ステップS4で抽出したROI画像の各画素と、ROI画像中のラインに垂直な軸(投影軸)に、ステップS5で検出したラインの傾き角度に沿って画素を投影した位置とを対応付けて、ライン投影情報を生成する(図6参照)。このとき、投影軸は、ROI画像の画素単位よりも小さいサブピクセル単位とする。
ステップS7において、画素位置投影手段14bは、ステップS6で生成したライン投影情報をライン投影情報記憶手段15に記憶する。
ステップS8において、線広がり関数生成手段16は、ステップS4で抽出されたROI画像から線広がり関数(LSF)を生成する。ここでは、線広がり関数生成手段16は、ライン投影情報記憶手段15に記憶されているライン投影情報に基づいて、ROI画像から、投影軸の同じサブピクセルのビンに投影される画素の画素値を読み出し、ビンごとに平均化することで、線広がり関数を生成する(図7参照)。
ステップS9において、MTF算出手段17は、ステップS8で生成された線広がり関数から、MTFを算出する。ここでは、MTF算出手段17は、線広がり関数をフーリエ変換して空間周波数ごとに絶対値をとり、定数成分(DC成分)で正規化することで、MTF(測定MTF)を算出する。
ステップS10において、MTF補正手段19は、ステップS9で算出されたMTF(測定MTF)を、ディスプレイ2およびカメラ3の空間周波数比と、カメラMTF記憶手段18に記憶されているカメラMTFとにより、空間周波数の違いとカメラ3を通したMTFの減衰分を補正することで、ディスプレイ2のMTF(ディスプレイMTF)を算出する。
以上の動作によって、ディスプレイMTF測定装置1は、ディスプレイ2に表示した垂直のラインによって、ディスプレイMTFを測定することができる。
[ディスプレイMTF測定装置の他の構成]
次に、図11を参照して、本発明の第2実施形態に係るディスプレイMTF測定装置1Bの構成について説明する。
ディスプレイMTF測定装置1Bは、ディスプレイMTF測定装置1(図1)と同様、ディスプレイ2のMTF(ディスプレイMTF)を測定するものである。
ディスプレイMTF測定装置1(図1)は、ライン投影情報生成手段14のライン傾き検出手段14aにおいて、0.1度程度の角度間隔で、ハフ変換によりラインの傾き角度を検出するのに対し、ディスプレイMTF測定装置1Bは、さらに、ラインの傾き角度を精度よく検出する構成とした。
図11に示すように、ディスプレイMTF測定装置1Bは、測定用画像表示手段10と、画像入力手段11と、ROI設定手段12と、ROI画像抽出手段13と、ライン投影情報生成手段14Bと、ライン投影情報記憶手段15と、線広がり関数生成手段16と、MTF算出手段17と、カメラMTF記憶手段18と、MTF補正手段19と、を備える。
ライン投影情報生成手段14B以外の構成は、ディスプレイMTF測定装置1(図1)と同じ構成であるため、同一の符号を付して説明を省略する。
ライン投影情報生成手段14Bは、ROI画像抽出手段13で抽出されたROI画像から、ライン投影情報を生成するものである。
ライン投影情報生成手段14Bは、ライン傾き検出手段14aと、第2ライン傾き検出手段14a2と、画素位置投影手段14b2と、を備える。
ライン傾き検出手段(第1ライン傾き検出手段)14aは、ディスプレイMTF測定装置1(図1)と同じ構成である。ここでは、ライン傾き検出手段14aは、ハフ変換により、図5に示すように、0.1度程度の角度間隔で、予め定めた基準軸(y軸)に対するエッジeの傾き角度θeを、ラインLの傾き角度として検出する。
ライン傾き検出手段14aは、検出したラインの傾き角度を第2ライン傾き検出手段14a2に出力する。
第2ライン傾き検出手段14a2は、ライン傾き検出手段14aで検出されたラインの傾き角度でROI画像を回転して傾きを補正した回転ROI画像の画素値の分布と、基準軸に垂直な軸上のピークフィッティング関数を基準軸の方向に適用した関数値の分布とが、最も近似するピーク位置の基準軸に対する傾きを、ラインの傾き角度のずれ量として検出するものである。
第2ライン傾き検出手段14a2は、水平方向および垂直方向の軸を2軸とする座標系(xy座標系)に配置した図5に示すROI画像Rにおいて、ROI画像Rの各画素位置(x,y)を、ラインの傾き角度(エッジeの傾き角度θe)の回転方向と逆方向の傾き角度(−θe)だけ、予め定めた回転中心(例えば、ROI画像の画素のxy座標の平均値)で回転させ、図12に示すように、基準軸(y軸)に対するラインの傾き角度θe′をさらに検出する。
第2ライン傾き検出手段14a2は、図12に示した傾き角度θeだけ回転させたROI画像(以下、回転ROI画像という)の画素値の分布と、基準軸に垂直な軸(x軸)上のピークフィッティング関数を基準軸(y軸)方向に適用した関数値の分布とが、最も近似するピーク位置の基準軸に対する傾きを、ラインの傾き角度θe′として算出する。
ここで、図13を参照して、第2ライン傾き検出手段14a2における傾き角度θe′の算出手法について説明する。
図13(a)は、ピークフィッティング関数に用いるピーク関数の例を示すグラフである。横軸はx座標、縦軸は関数値vを示す。ピークフィッティング関数は、ピーク位置(x=p)で凸形状となるピーク関数である。例えば、このピーク関数は、ガウス関数、ローレンツ関数等である。あるいは、凸部分に余弦曲線、2次曲線、三角波等を用い、他の部分を“0”等の定数とする関数を用いてもよい。
図13(b)は、図13(a)のピークフィッティング関数を、基準軸(y軸)方向に適用して算出される関数値v(x,y)の分布を示す。
図12に示した回転ROI画像において基準軸(y軸)に対してラインの傾きが存在する場合、回転ROI画像の画素値の分布と、図13(b)の関数値の分布とを最も近似させると、図13(c)に示すように、ピークフィッティング関数のピーク位置pが、基準軸(y軸)に対して、θe′だけ傾くことになる。
そこで、第2ライン傾き検出手段14a2は、ピーク位置pの基準軸(y軸)に対する傾きpを求めることで、より正確なラインの傾き角度θe′を算出する。なお、図13(c)中、μは(p+py)を示す。
以下、ピークフィッティング関数として、以下の式(3)に示す関数とする。
Figure 2021107804
また、σは関数の広がりを決める定数である。
第2ライン傾き検出手段14a2は、図12に示した回転ROI画像の画素値と、前記式(3)の関数値v(x,y)との相関が最大になるパラメータp,pを探索する。
前記式(3)において、pは、ピークフィッティング関数のピーク位置であって、ROI設定手段12において、ラインをほぼ中心としてROIを設定することから、回転ROI画像のx座標の平均値または“0”を初期値とすることが好ましい。また、pは、ピーク位置の基準軸に対する傾きであって、回転ROI画像においてほぼ“0”となっていることから、初期値を“0”とすることが好ましい。これによって、パラメータであるp,pの探索速度を速めることができる。また、これによって、誤った局所解への探索を防止し、最適化を安定させることができる。
なお、ROI画像のラインは、ディスプレイ2とカメラ3との空間周波数の比に応じて、太さが異なる。
例えば、図14に示すように、前記式(3)の関数を、回転ROI画像のラインLにフィッティングさせる場合、フィッティングのばらつきを防止するため、関数の半値全幅(FWHM:Full Width at Half Maximum)が、ラインLの幅の画素数に相当することが好ましい。なお、半値全幅(FWHM)は、必ずしもラインLの幅の画素数と一致する必要はなく、ラインLの幅の画素数に近似した値であることが好ましい。
そこで、前記式(3)のσは、例えば、ディスプレイ2の空間周波数に対するカメラ3の空間周波数の倍率、すなわち、ディスプレイ2の1画素の幅に相当するカメラ3の画素数である相対画素倍率をmとしたとき、例えば、m/3とする。なお、図14中、μは前記式2の(p+py)を示す。
これによって、第2ライン傾き検出手段14a2は、精度よくp,pを探索することができる。
第2ライン傾き検出手段14a2は、探索したパラメータpに対して、以下の式(4)のarctanを演算することで、ラインの傾き角度θe′を求める。
Figure 2021107804
第2ライン傾き検出手段14a2は、回転ROI画像と、ピークフィッティング関数により求めたラインの傾き角度θe′とを、画素位置投影手段14b2に出力する。
画素位置投影手段14b2は、ラインが投影軸に垂直となるように回転ROI画像を回転させ、ラインに垂直な投影軸に投影した画素の位置(ビン)と、元のROI画像の画素位置とを対応付けるものである。なお、投影軸は、ROI画像の画素単位よりも小さいサブピクセル単位である。
具体的には、画素位置投影手段14b2は、ライン傾き検出手段14aで生成された回転ROI画像を、第2ライン傾き検出手段14a2で検出されたラインの傾き角度θe′の回転方向と逆方向の傾き角度(−θe′)だけ回転させることで、傾きを補正した補正回転ROI画像を生成する。
そして、画素位置投影手段14b2は、ROI画像Rの回転前の各画素位置(x,y)と、補正回転ROI画像の画素を垂直方向に投影したサブピクセル単位の投影軸のサブピクセル幅で区切られたビンの位置とを対応付けることで、ライン投影情報を生成する。
なお、画素位置投影手段14b2は、ROI画像抽出手段13で抽出したROI画像を、傾き角度(θe+θe′)の回転方向と逆方向の傾き角度(−(θe+θe′))だけ一度に回転させて補正回転画像を生成し、垂直方向の投影軸に投影することとしてもよい。
これによって、ディスプレイMTF測定装置1Bは、ディスプレイMTF測定装置1の効果に加え、ラインの傾きを精度よく求め、ディスプレイMTFの算出精度を高めることができる。
なお、ディスプレイMTF測定装置1Bは、コンピュータを前記した各手段として機能させるためのプログラム(ディスプレイMTF測定プログラム)で動作させることができる。
ディスプレイMTF測定装置1Bの動作は、図10のステップS5において、ライン傾き検出手段14aと、第2ライン傾き検出手段14a2とで2段階にラインの傾き角度を検出する点が異なるだけで、ディスプレイMTF測定装置1の動作と基本的に同じであるため、説明を省略する。
以上、ディスプレイMTF測定装置1,1Bについて説明したが、ディスプレイMTF測定装置1,1Bの構成および動作は、この実施形態に限定されるものではない。
例えば、ここでは、ディスプレイ2に、垂直なラインを描画したが、水平、斜め45度、あるいはそれ以外の方向のラインを描画しても構わない。
また、ここでは、ディスプレイMTF測定装置1,1Bは、ディスプレイ2を接続し、測定用画像表示手段10によって、ディスプレイ2の画面上に直線のラインを表示することとした。しかし、ディスプレイ2は、ディスプレイMTF測定装置1,1Bと独立して、直線のラインを描画した画像を表示することが可能な場合、ディスプレイMTF測定装置1,1Bは、ディスプレイ2を接続する必要はない。また、その場合、ディスプレイMTF測定装置1,1Bは、測定用画像表示手段10を構成から省略してもよい。
また、ここでは、ライン投影情報生成手段14,14Bは、ROI画像抽出手段13がROI画像を抽出した場合にライン投影情報を生成することとした。
しかし、カメラ3がビデオカメラで、逐次入力される撮影画像に対して、ディスプレイ2に表示した直線のラインの傾きが不変とみなせる場合、必ずしも、逐次、ライン投影情報を生成する必要はない。その場合、ライン投影情報生成手段14,14Bは、ROI設定手段12でROIを設定された最初の1回だけライン投影情報を生成し、ライン投影情報記憶手段15に記憶すればよい。
また、ここでは、第2ライン傾き検出手段14a2は、ライン傾き検出手段14aで検出されたラインの傾き角度でROI画像を回転させた回転ROI画像において、ラインの傾き角度の基準軸に対するずれ量を前記式(3),式(4)により検出した。
しかし、第2ライン傾き検出手段14a2は、元のROI画像を回転させず、前記式(3)のパラメータpの初期値を、ライン傾き検出手段14aで検出された0でないラインの傾き角度とし、元のROI画像の基準軸に対するラインの傾き角度を補正した補正傾き角度として検出することとしてもよい。
これは、第2ライン傾き検出手段14a2が、ROI画像抽出手段13で抽出された元のROI画像の画素値の分布と、基準軸に垂直な軸上のピークフィッティング関数を基準軸の方向に適用した関数値の分布とが、最も近似するピーク位置の基準軸に対する傾きを、補正傾き角度として検出することに相当する。
その場合、第2ライン傾き検出手段14a2は、検出した補正傾き角度を、画素位置投影手段14b2に出力する。
そして、画素位置投影手段14b2は、ラインが投影軸に垂直となるように、ROI画像抽出手段13で抽出された元のROI画像を、第2ライン傾き検出手段14a2で検出された補正傾き角度で回転させればよい。これによって、1度の回転で、補正回転ROI画像を生成することができる。
[空間周波数比測定装置(相対画素倍率測定装置)の構成]
次に、図15を参照して、参考例の実施形態に係る空間周波数比測定装置5の構成について説明する。
ディスプレイMTF測定装置1(図1)に入力される空間周波数比(相対画素倍率)は、ディスプレイ2およびカメラ3のそれぞれの画素サイズと、カメラ3の倍率とから算出することが可能な情報である。しかし、ここでは、ディスプレイ2とカメラ3との空間周波数比を測定により求める空間周波数比測定装置5について説明する。
空間周波数比測定装置5は、ディスプレイ2、カメラ3および表示装置4を接続して動作する。
ディスプレイ2は、空間周波数比を測定する対象となる表示装置である。このディスプレイ2は、図1で説明したディスプレイ2と同じものを用いることができる。
カメラ3は、空間周波数比を測定する対象となる撮影装置である。このカメラ3は、図1で説明したカメラ3と同じものを用いることができる。また、カメラ3は、ディスプレイ2の空間周波数よりも高い空間周波数でディスプレイ2の画面を撮影する。
なお、カメラ3は、ディスプレイ2と正対させて配置するが、ディスプレイ2の画面と平行な面において回転していてもよい。
表示装置4は、カメラ3が撮影した画像、測定結果等を表示するものである。例えば、表示装置4は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等である。
以下、空間周波数比測定装置5の構成について詳細に説明する。
図15に示すように、空間周波数比測定装置5は、測定用画像表示手段50と、画像入力手段51と、円中心探索手段52と、局所ピーク探索手段53と、ピーク間画素数算出手段54と、画素数比算出手段55と、を備える。
測定用画像表示手段50は、ディスプレイ2に空間周波数比を測定するための画像(測定用画像)を表示するものである。測定用画像は、単一画素値の画像、円、円の中心点の順に明るさが異なるように単一画素値の画像に円および中心点を描画した画像である。
測定用画像表示手段50は、ディスプレイ2の任意の位置に、点と当該点を中心点とする予め定めた半径(例えば、10ピクセル)の円を描画した測定用画像をディスプレイ2に表示する。例えば、測定用画像表示手段50は、図16に示すように、黒色の背景画像に背景画像よりも画素値が高い(明るい)白色の点(中心点O)と円Cとを描画した測定用画像をディスプレイ2に表示する。中心点Oは、円Cよりも高い(明るい)画素値とする。なお、測定用画像は、画素値の明るさを反転(白黒反転)したものであっても構わない。
中心点Oおよび円Cは幅1ピクセル程度の幅とするが、カメラ3での判別性を高めるため、測定用画像表示手段50は、測定用画像にアンチエイリアシング処理を行って、中心点Oおよび円Cの幅を数ピクセルとすることが好ましい。
画像入力手段51は、カメラ3で撮影した画像(撮影画像)を入力するものである。
図17に示すように、画像入力手段51が入力した撮影画像Gは、中心点Oと円Cとが、背景画像よりも画素値が高い状態で撮影される。また、撮影画像Gは、中心点Oが円Cよりも画素値が高い状態で撮影される。
なお、画像入力手段51は、撮影画像に、ガウシアンフィルタ等のローパスフィルタをかけることが好ましい。これによって、画像入力手段51は、撮影画像に撮影されたディスプレイ2の画素構造(サブピクセル構造)をぼかしたり、カメラ3のノイズを抑制したりすることができる。また、画像入力手段51は、カメラ3がビデオカメラの場合、逐次入力される撮影画像(フレーム)を予め定めたフレーム数ごとに加算平均することが好ましい。
画像入力手段51は、入力した撮影画像を円中心探索手段52および局所ピーク探索手段53に出力する。
円中心探索手段52は、撮影画像内で、円の中心点の位置を探索するものである。なお、図17に示す撮影画像Gの中で、中心点Oは円Cよりも画素値が高いため、円中心探索手段52は、撮影画像Gの中で画素値が最も高い画素位置を、円の中心点の位置とする。
円中心探索手段52は、探索した円の中心点の位置を局所ピーク探索手段53に出力する。
局所ピーク探索手段53は、円中心探索手段52で探索された中心点を通る撮影画像内の水平ラインおよび垂直ラインにおいて、画素値の局所ピークの位置を探索するものである。
中心点を通る水平ラインにおいて、中心点と、水平ラインおよび円が交差する2点との計3か所が局所ピークとなる。
同様に、中心点を通る垂直ラインにおいて、中心点と、垂直ラインおよび円が交差する2点との計3か所が局所ピークとなる。
例えば、撮影画像内の中心点の位置が水平ラインの画素位置“150”、円の半径が“100”のとき、図18に示すように、横軸に画素位置(ここでは、水平ラインの画素位置とする)、縦軸に画素値をとったグラフ上で、画素位置“50”,“150”,“250”が他の画素よりも画素値が局所的に高い局所ピークの位置となる。なお、垂直ラインにおいても同様である。
局所ピーク探索手段53は、水平ラインおよび垂直ラインにおいて、それぞれ求めた3点の局所ピークの画素位置をピーク間画素数算出手段54に出力する。
ピーク間画素数算出手段54は、水平ラインおよび垂直ラインのそれぞれの方向別に、局所ピーク探索手段53で探索された局所ピークのピーク間の画素数を算出するものである。
ピーク間画素数算出手段54は、水平ラインの3点の局所ピークの画素位置から、右側の局所ピークの画素位置と中央の局所ピークの画素位置との差を算出する。この差は、円の中心から右側の半径の画素数に相当する。また、ピーク間画素数算出手段54は、中央の局所ピークの画素位置と左側の局所ピークの画素位置との差を算出する。この差は、円の中心から左側の半径の画素数に相当する。
また、ピーク間画素数算出手段54は、垂直ラインの3点の局所ピークの画素位置から、下側の局所ピークの画素位置と中央の局所ピークの画素位置との差を算出する。この差は、円の中心から下側の半径の画素数に相当する。また、ピーク間画素数算出手段54は、中央の局所ピークの画素位置と上側の局所ピークの画素位置との差を算出する。この差は、円の中心から上側の半径の画素数に相当する。
このように、ピーク間画素数算出手段54は、円の中心点から、4方向の半径を算出する。
そして、ピーク間画素数算出手段54は、4方向の半径の平均値を算出し、撮影された円の半径の画素数とする。
なお、4方向の半径の差が予め定めた誤差(例えば、1画素)よりも大きく異なる場合、カメラ3は、ディスプレイ2に対して正対していないことになる。そこで、ピーク間画素数算出手段54は、例えば、図19に示すように、表示装置4に、4方向の半径を表示することが好ましい。図19は、画面上に、中心点と円を描画し、局所ピークとして検索された円周上の点近傍に、半径の画素数を表示した例を示している。
これによって、測定者は、カメラ3をディスプレイ2と正対するように配置することが容易になる。
ピーク間画素数算出手段54は、算出した局所ピークのピーク間の画素数である円の半径の画素数を画素数比算出手段55に出力する。
画素数比算出手段55は、ディスプレイ2に表示された測定用画像の円の半径の画素数(ディスプレイ2の画素数)と、撮影画像上の円の半径の画素数(カメラ3の画素数)との比を算出するものである。
画素数比算出手段55は、ディスプレイ2に表示された測定用画像の円の半径については、予め外部の入力装置(不図示)を介して設定されることとしてもよいし、測定用画像表示手段50から入力することとしてもよい。
また、画素数比算出手段55は、撮影画像上の円の半径の画素数については、ピーク間画素数算出手段54から入力する。
測定用画像の円の半径の画素数(ディスプレイ2の画素数)と撮影画像上の円の半径の画素数(カメラ3の画素数)との比は、カメラ3の画素を基準としたディスプレイ2の空間周波数とカメラ3の空間周波数との比と対応するものである。
ここで、測定用画像の円の半径の画素数をN(pixelDISP)、撮影画像上の円の半径の画素数をN(pixelCAM)、カメラ3の画素を基準としたディスプレイ2の空間周波数をF(cycles/pixelCAM)、カメラ3の空間周波数をF(cycles/pixelCAM)とした場合、N/N=F/Fとなる。なお、通常、ディスプレイ2の画素(pixelDISP)サイズは、カメラ3の画素(pixelCAM)サイズよりも大きくする。
画素数比算出手段55は、例えば、撮影画像上の円の半径の画素数Nを測定用画像の円の半径の画素数Nで除算して、カメラ3の画素を基準としたディスプレイ2とカメラ3との空間周波数比(相対画素倍率)とする。
以上説明したように、空間周波数比測定装置5は、ディスプレイ2およびカメラ3のそれぞれの画素サイズ、カメラ3の倍率が未知であっても、ディスプレイ2とカメラ3との空間周波数比を測定することができる。
なお、空間周波数比測定装置5は、コンピュータを前記した各手段として機能させるためのプログラム(空間周波数比測定プログラム)で動作させることができる。
[空間周波数比測定装置の動作]
次に、図20を参照(構成については、図15参照)して、空間周波数比測定装置5の動作について説明する。
ステップS21において、測定用画像表示手段50は、空間周波数比を測定するための画像(測定用画像)として、点と当該点を中心点とする予め定めた半径の円を描画した画像をディスプレイ2に表示する。なお、測定用画像表示手段50は、測定用画像に予めアンチエイリアシングをかけて、中心点および円の幅を数ピクセルとしておくことが好ましい。
ステップS22において、画像入力手段51は、カメラ3で撮影した画像(撮影画像)を入力する。なお、画像入力手段51は、撮影画像にローパスフィルタをかけることが好ましい。
ステップS23において、円中心探索手段52は、撮影画像の中で画素値が最も高い画素位置を、円の中心点の位置として探索する。
ステップS24において、局所ピーク探索手段53は、ステップS23で探索された中心点を通る撮影画像内の水平ラインおよび垂直ラインにおいて、局所ピークの位置を探索する。これによって、水平ラインにおいて、中心点および水平ラインと円とが交差する点、垂直ラインにおいて、中心点および垂直ラインと円とが交差する点が、局所ピークの位置として探索される。
ステップS25において、ピーク間画素数算出手段54は、水平ラインおよび垂直ラインのそれぞれの方向別に、ステップS24で探索された局所ピークのピーク間の画素数を算出する。ここでは、ピーク間画素数算出手段54は、中心点と上下左右の局所ピークの点との間の画素数をそれぞれ算出する。
なお、このとき、ステップとして図示は省略するが、ピーク間画素数算出手段54は、4方向のそれぞれのピーク間の画素数を表示装置4に表示することとする(図19参照)。もし、4方向のそれぞれのピーク間の画素数によって、カメラ3がディスプレイ2と正対していないと測定者が判断した場合、測定者がカメラ3を配置し直して、最初から測定を行えばよい。
ステップS26において、ピーク間画素数算出手段54は、ステップS25で算出された中心点から上下左右の4点までの画素数の平均を、円の半径として算出する。
ステップS27において、画素数比算出手段55は、ステップS21でディスプレイ2に表示した測定用画像の円の半径と、ステップS26で算出されたカメラ3で撮影した撮影画像上の円の半径との画素数の比を空間周波数比として算出する。
以上の動作によって、空間周波数比測定装置5は、ディスプレイ2とカメラ3との空間周波数比を測定することができる。
これによって、空間周波数比測定装置5は、図1で説明したディスプレイMTF測定装置1で説明した空間周波数比を測定により求めることができる。
なお、空間周波数比測定装置5が測定する空間周波数比は、ディスプレイMTF測定装置1で使用する以外に、例えば、従来の手法でディスプレイMTFを測定する場合でも、使用することができる。
以上、空間周波数比測定装置5について説明したが、空間周波数比測定装置5の構成および動作は、この実施形態に限定されるものではない。
例えば、ここでは、ピーク間画素数算出手段54は、中心点となる局所ピークと、上下左右の局所ピークとのピーク間の画素数で、円の半径の画素数を算出した。しかし、円の大きさは、半径の代わりに直径で特定することも可能である。
その場合、局所ピーク探索手段53は、円中心探索手段52で探索された撮影画像内の円の中心点を通る水平ラインおよび垂直ラインにおいて、それぞれ中心点を除く2点の局所ピークの位置を探索する。そして、ピーク間画素数算出手段54は、上下の両端の局所ピーク間、左右の両端の局所ピーク間の画素数で、直径を算出する。そして、画素数比算出手段55は、ディスプレイ2に表示した測定用画像の円の直径と、ピーク間画素数算出手段54で算出した円の直径との画素数の比で、空間周波数比を算出すればよい。
また、ここでは、空間周波数比測定装置5は、ディスプレイ2を接続し、測定用画像表示手段50によって、ディスプレイ2の画面上に点と当該点を中心点とする円を表示することとした。しかし、ディスプレイ2は、空間周波数比測定装置5と独立して、点および円を描画した画像を表示することが可能な場合、空間周波数比測定装置5は、ディスプレイ2を接続する必要はない。また、その場合、空間周波数比測定装置5は、測定用画像表示手段50を構成から省略してもよい。
また、空間周波数比測定装置5は、図1で説明したディスプレイMTF測定装置1の内部に備える構成としてもよい。例えば、図21に示すように、ディスプレイMTF測定装置1の内部に、空間周波数比測定装置5の構成である測定用画像表示手段50と、画像入力手段51と、円中心探索手段52と、局所ピーク探索手段53と、ピーク間画素数算出手段54と、画素数比算出手段55と、を備えるディスプレイMTF測定装置1Bとして構成してもよい。なお、この場合、測定用画像表示手段10,50および画像入力手段11,51は、それぞれ、ディスプレイMTF測定装置1として機能する場合と、空間周波数比測定装置5として機能する場合とで、外部からの指示により切り替えて動作させればよい。
もちろん、空間周波数比測定装置5は、図11で説明したディスプレイMTF測定装置1Bの内部に備える構成としてもよい。その場合、図21のライン投影情報生成手段14を、図11で説明したライン投影情報生成手段14Bに置き換えればよい。
1,1B,1C ディスプレイMTF測定装置
10 測定用画像表示装置
11 画像入力手段
12 ROI設定手段
13 ROI画像抽出手段
14,14B ライン投影情報生成手段
14a ライン傾き検出手段(第1ライン傾き検出手段)
14a2 第2ライン傾き検出手段
14b,14b2 画素位置投影手段
15 ライン投影情報記憶手段
16 線広がり関数生成手段
17 MTF算出手段
18 カメラMTF記憶手段
2 ディスプレイ
3 カメラ
4 表示装置
5 空間周波数比測定装置
50 測定用画像表示手段
51 画像入力手段
52 円中心探索手段
53 局所ピーク探索手段
54 ピーク間画素数算出手段
55 画素数比算出手段

Claims (10)

  1. ディスプレイに表示された直線のラインを描画した測定用画像を、カメラで撮影した撮影画像から、前記ディスプレイの空間周波数特性を表すディスプレイMTFを測定するディスプレイMTF測定装置であって、
    前記カメラから前記撮影画像を入力する画像入力手段と、
    前記撮影画像から、前記ラインを含んで設定された関心領域のROI画像を抽出するROI画像抽出手段と、
    サブピクセル間隔のビンの投影軸に、前記ラインの傾きに沿って前記ROI画像の各画素の位置を対応付けてライン投影情報を生成するライン投影情報生成手段と、
    前記ROI画像の各画素の画素値を、前記ライン投影情報で対応付けられた前記投影軸のビンごとに平均化して、線広がり関数を生成する線広がり関数生成手段と、
    前記線広がり関数から、前記撮影画像で測定されるMTFとして測定MTFを算出するMTF算出手段と、
    前記ディスプレイおよび前記カメラの空間周波数比と、前記カメラのMTFであるカメラMTFとにより、前記測定MTFを補正することで、前記ディスプレイMTFを算出するMTF補正手段と、
    を備えることを特徴とするディスプレイMTF測定装置。
  2. 前記測定用画像を前記ディスプレイに表示する測定用画像表示手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載のディスプレイMTF測定装置。
  3. 前記カメラとして、逐次画像を入力するビデオカメラを用いる場合、
    前記ライン投影情報生成手段は、前記関心領域が設定された前記ROI画像において、最初の1回だけ前記ライン投影情報を生成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のディスプレイMTF測定装置。
  4. 前記MTF算出手段は、前記線広がり関数をフーリエ変換し、空間周波数ごとに絶対値をとり、定数成分で正規化することで、前記測定MTFを算出することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のディスプレイMTF測定装置。
  5. ある空間周波数fにおける前記測定MTFの値をMTFDISP+CAM+binning(f)、前記カメラMTFの値をMTFCAM(f)、前記カメラの空間周波数に対する前記カメラの空間周波数の倍率である空間周波数比をmとしたとき、
    前記MTF補正手段は、前記カメラの空間周波数fCAMにおけるMTFDISP+CAM(fCAM)をMTFDISP+CAM+binning(fCAM)/sinc(fCAM/nbin)により補正した後、前記ディスプレイの空間周波数fDISPにおける前記ディスプレイMTFの値であるMTFDISP(fDISP)を、MTFDISP(fDISP)=MTFDISP+CAM(fDISP/m)/MTFCAM(fDISP/m)により算出することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のディスプレイMTF測定装置。
  6. 前記ライン投影情報生成手段は、
    ハフ変換により、予め定めた基準軸に対する前記ラインの傾き角度を検出する第1ライン傾き検出手段と、
    前記第1ライン傾き検出手段で検出された前記ラインの傾き角度で前記ROI画像を回転して傾きを補正した回転ROI画像の画素値の分布と、前記基準軸に垂直な軸上のピークフィッティング関数を前記基準軸の方向に適用した関数値の分布とが、最も近似するピーク位置の前記基準軸に対する傾きを、前記ラインの傾き角度のずれ量として検出する第2ライン傾き検出手段と、
    前記ラインが前記投影軸に垂直となるように前記ずれ量で前記回転ROI画像を回転させた補正回転ROI画像の画素を前記投影軸に投影し、回転前の元の前記ROI画像の各画素の位置と、前記投影軸のビンとを対応付けて前記ライン投影情報を生成する画素位置投影手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のディスプレイMTF測定装置。
  7. 前記ピークフィッティング関数は、前記基準軸をy軸、前記基準軸に垂直な軸をx軸、前記ピークフィッティング関数の広がりを決める定数をσ、パラメータをp,pとしたとき、
    Figure 2021107804
    で表される関数であって、
    前記第2ライン傾き検出手段は、xy座標上の前記回転ROI画像の画素分布と、前記関数の関数値の分布とを最も近似させる前記pおよびpを探索し、arctan(p)を演算することで、前記ラインの傾き角度のずれ量を求めることを特徴とする請求項6に記載のディスプレイMTF測定装置。
  8. 前記定数σは、前記関数の半値全幅が、前記回転ROI画像におけるラインの幅の画素数に近似した値であることを特徴とする請求項7に記載のディスプレイMTF測定装置。
  9. 前記ライン投影情報生成手段は、
    ハフ変換により、予め定めた基準軸に対する前記ラインの傾き角度を検出する第1ライン傾き検出手段と、
    前記第1ライン傾き検出手段で検出された前記ラインの傾き角度を初期値として、前記ROI画像の画素値の分布と、前記基準軸に垂直な軸上のピークフィッティング関数を前記基準軸の方向に適用した関数値の分布とが、最も近似するピーク位置の前記基準軸に対する傾きを、前記ラインの補正傾き角度として検出する第2ライン傾き検出手段と、
    前記ラインが前記投影軸に垂直となるように前記補正傾き角度で前記ROI画像を回転させた画像の画素を前記投影軸に投影し、回転前の元の前記ROI画像の各画素の位置と、前記投影軸のビンとを対応付けて前記ライン投影情報を生成する画素位置投影手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のディスプレイMTF測定装置。
  10. コンピュータを、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載のディスプレイMTF測定装置として機能させるためのディスプレイMTF測定プログラム。
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JP7432377B2 (ja) 2020-01-28 2024-02-16 日本放送協会 ディスプレイmtf測定装置およびそのプログラム

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