JP2021107093A - 鉛フリーはんだ組成物 - Google Patents

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リー,ジャンシン
Jianxing Li
ピンター,マイケル・アール
R Pinter Michael
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L Johnson Vikki
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Abstract

【課題】融点、濡れ性、展延性、熱伝導性が所望の特性を有する、鉛フリー及びスズフリーのワイヤ状はんだを形成する方法を提供する。【解決手段】ワイヤ状はんだは、ビスマスを主成分とし、8〜12重量%の銅、0.001〜0.01%のガリウムを含有する。ビレットを押出して、直径1mm未満のワイヤ状はんだを形成し、5〜60秒間、93〜121℃で熱処理し、熱処理されたワイヤをスプール状に巻き取ることを含む、ワイヤ状はんだ形成方法である。【選択図】図1

Description

[0001]本出願は、2012年8月15日出願の米国出願13/586,074、及び2012年8月17日出願のPCT出願PCT/US2012/051343(これらは、それぞれ2011年8月17日出願の米国仮出願61/524,610に対する優先権を主張している)に関連する。示された出願のそれぞれは、それらの全部を参照として本明細書中に包含する。
[0002]本発明は、はんだ材料、より特には鉛を含まないか又は実質的に含まないはんだ材料に関する。
[0003]はんだ材料は、種々の電気機械及び電子デバイスの製造及び組立において用いられている。過去においては、はんだ材料は、通常は、融点、濡れ性、展延性、及び熱伝導性のような所望の特性を有するはんだ材料を与えるために相当量の鉛を含んでいた。また、幾つかのスズベースのはんだも開発されている。より最近では、所望の性能を与える鉛フリー及びスズフリーのはんだ材料を製造する試みが存在する。
[0004]幾つかの態様においては、ワイヤ状はんだ組成物には、85〜95重量%のビスマス、及び少なくとも5重量%の銅を含ませることができる。本ワイヤ状はんだ組成物は、約1ミリメートル未満の直径、及び少なくとも20%の破断点伸びを有することができる。
[0005]幾つかの態様においては、ワイヤ状はんだを形成する方法が提供される。この方法には、ビレットを押出して、約1ミリメートル未満の直径を有するワイヤ状はんだを形成し、押出されたワイヤを約93℃〜約121℃の間の温度で熱処理し;そして、押出されたワイヤがその固相線温度よりも高い間に、押出されて熱処理されたワイヤをスプール上に巻き取る;ことを含ませることができる。
[0006]幾つかの態様においては、はんだ組成物には、約85〜95重量%のビスマス、約8〜12重量%の銅、及び約0.001〜0.1重量%のガリウムを含ませることができる。
[0007]複数の態様を開示するが、本発明の更に他の態様は、発明の具体的な態様を示し且つ記載する以下の詳細な説明から当業者に明らかになるであろう。したがって、詳細な説明は本質的に例示とみなすべきであり、限定とみなすべきではない。
[0008]図1は、ワイヤ押出プロセスの一態様のブロック図である。 [0009]図2は、ワイヤを押し出すための実験の概要を示す。
[0010]はんだ組成物は、2つの基材又は被加工材を接合するために用いられる可融性の金属及び金属合金であり、被加工材のものよりも低い融点を有する。半導体産業においてダイアタッチ用途のために用いられているもののようなはんだ組成物は、塊状ののはんだ製品、はんだペースト、及びワイヤ状はんだなど(しかしながらこれらに限定されない)の多くの異なる形態で提供することができる。
[0011]はんだペーストは、印刷、及び例えばシリンジを用いる分配など(しかしながらこれらに限定されない)の種々の方法を用いて基材に適用することができる流体又はパテ様の材料であってよい。代表的なはんだペースト組成物は、粉末状の金属はんだを、一時的接着剤として機能する粘度の高い媒体であるフラックスと混合することによって形成することができる。フラックスは、はんだ付けプロセスにおいて粉末状のはんだを溶融させるまで、はんだペーストの成分を一緒に保持することができる。はんだペーストに関して好適な粘度は、はんだペーストをどのようにして基材に適用するかに応じて変動する可能性がある。はんだペーストに関して好適な粘度としては、300,000〜700,000センチポアズ(cps)が挙げられる。
[0012]他の態様においては、はんだ組成物はワイヤ状はんだとして与えることができる。ワイヤ状はんだは、ダイを通してはんだ材料を引き出してスプール上に細いワイヤ状はんだを与えることによって形成することができる。好適なワイヤ状はんだは、約1ミリメートル(mm)未満の直径を有していてよい。幾つかの態様においては、ワイヤ状はんだは、0.1、0.25、若しくは0.63mm程度の小さい値、又は0.75、0.8、若しくは1mm程度の大きい値、或いは上記の値の任意の対によって定められる任意の範囲内の直径を有していてよい。例えば幾つかの態様においては、ワイヤ状はんだは、約0.25〜約0.8mm、より具体的には約0.63〜約0.75mmの直径を有していてよい。幾つかの態様においては、ワイヤ状はんだは2以上の片に分解することなくスプール上に巻回又は螺旋巻回することができる。
[0013]形態に関係なく、はんだ組成物は、その固相線温度、融点範囲、濡れ性、展延性、及び熱伝導性のような好適な物理特性に基づいて評価することができる。固相線温度は、はんだ材料が溶融し始める温度を表示する。固相線温度より低い温度においては、はんだ材料は完全に固体である。幾つかの態様においては、はんだ付け操作の工程を可能にし、最終用途のデバイスにおける熱応力を最小にするためには、固相線温度は約300℃であってよい。
[0014]はんだ組成物の融点範囲は、固相線温度及び液相線温度によって規定される。液相線温度は、それより高い温度でははんだ材料が完全に溶融する温度を表示する。液相線温度は、結晶(例えば固体材料)が溶融体(例えば液体材料)と共存することができる最高温度である。液相線温度より高い温度においては、はんだ材料は均一な溶融体又は液体である。幾つかの態様においては、狭い融点範囲を有して、はんだが2つの相で存在する範囲を最小にすることが好ましい可能性がある。
[0015]濡れ性は、はんだが流動して基材又は被加工材の表面を濡らす能力を示す。濡れ性の程度がより大きいと、一般に被加工材の間の増加した結合強度が与えられる。濡れ性は、ドット濡れ試験を用いて測定することができる。
[0016]伸びは、引張試験において求められるワイヤの展延性の指標である。より高い伸びはより高い展延性を示す。ワイヤ状はんだの伸びは、「金属材料の引張試験に関する標準的な試験方法」と題されたASTM−E8にしたがって、Instron 4465機を用いて室温において求めることができる。幾つかの態様においては、ワイヤ状はんだは、少なくとも約20%、25%、30%、又は35%の伸びを有する。
[0017]弾性率は、ワイヤ状はんだが加えられた力に応答して(例えば非永久的に)弾性変形する傾向の数学的表現である。幾つかの態様においては、ワイヤ状はんだは、約15GPaより低く、約12GPaより低く、又は約10GPaより低い弾性率を有する。
[0018]全てのはんだ接合は、最終デバイスにおいて、デバイスの寿命にわたって減少するはんだ接合強度を経験する。増加した展延性を有するはんだは、デバイスの寿命を延ばし、より望ましい。展延性のはんだはまた、ワイヤ状はんだをスプール上に巻回又は螺旋巻回するのを可能にするためにここで更に記載するワイヤ状はんだの製造においても望ましい可能性がある。
[0019]高い熱伝導性もまた、デバイス性能のために望ましい可能性がある。幾つかの態様においては、はんだ材料によってダイをリードフレームに接続することができる。かかる態様においては、はんだは、熱をリードフレーム中に伝導することが望ましい可能性がある。幾つかの例においては、高い熱伝導性は高出力用途のために特に望ましい。幾つかの態様においては、好適なはんだ材料は、20ワット/メートル・ケルビン(W/m−K)より高い熱伝導率を有していてよい。他の態様においては、好適なはんだ材料は、10W/m−Kより高く、又は10W/m−K〜約25W/m−Kの熱伝導率を有していてよい。更なる態様においては、好適なはんだ材料は、10、12、14W/m−K程度の低い値、又は15、18、20、若しくは25W/m−K程度の高い値、或いは上記の値の任意の対によって規定される任意の範囲内の熱伝導率を有する。
[0020]本ビスマス/銅はんだのようなはんだ材料は、鉛フリーにすることができる。本発明において用いる「鉛フリー」とは、0.1重量%未満の鉛を含むはんだ材料を指す。幾つかの態様においては、本ビスマス/銅はんだのようなはんだ材料は、スズフリーにすることができる。本発明において用いる「スズフリー」とは、0.1重量%未満のスズを含むはんだ材料を指す。
[0021]幾つかの態様においては、ビスマス/銅ベースのはんだ材料には、85、88、若しくは90重量%程度の少ない量、又は92、93、若しくは95重量%程度の多い量、或いは上記の値の任意の対によって規定される任意の範囲内の量のビスマス、並びに5、8、若しくは10重量%程度の少ない量、又は11、12、若しくは15重量%程度の多い量、或いは上記の値の任意の対によって規定される任意の範囲内の量の銅を含ませることができる。例えば、ビスマス/銅ベースのはんだ材料には、約85〜約95重量%のビスマス及び約5〜約15重量%の銅、より特には約88〜約92重量%のビスマス及び約8〜約12重量%の銅を含ませることができる。ガリウム、インジウム、リン、及び/又はゲルマニウムのようなドーパントを、0.001、0.01、0.05、若しくは0.075重量%程度の少ない量、又は0.1、0.25、0.5、0.75、又は1重量%程度の多い量、或いは上記の値の任意の対によって規定される任意の範囲内の量で存在させることができる。好適なビスマス/銅はんだ材料には、少なくとも約10重量%の銅、並びに残余量のビスマス及びドーパントをを含ませることができる。例えば、ビスマス/銅ベースのはんだには、約89〜90重量%のビスマス、約10重量%の銅及びドーパントを含ませることができる。はんだ組成物には1種類のみのドーパント材料を含ませることができ、或いは2種類以上のドーパント材料の組合せを含ませることができる。
[0022]幾つかの態様においては、ビスマス/銅ベースのはんだ材料は、約10重量%の銅、約0.1重量%のドーパント、及び残余量のビスマスから構成することができる。ドーパントは上記に示したものの単一の材料であってよく、或いはこれらの組合せであってよい。幾つかの態様においては、ドーパントはガリウムであってよい。
[0023]ビスマス/銅ベースのはんだ材料は、より低い融点及び熱伝導性を示すことができ、而して亜鉛/アルミニウムベースのはんだ材料のような他のはんだ材料よりも低出力用途のために好適である可能性がある。
[0024]5重量%以上の銅を含むはんだのような大量の銅を含むビスマス/銅ベースのは
んだは、通常は非常に脆性であるので、従来のワイヤの押出し及びスプール巻き取り技術を用いてワイヤに成形することはできない。上記の脆性を克服するシステム100を図1に示す。システム100は、ダイ112を有する押出機110、加熱区域114、及びスプール116を含む。
[0025]幾つかの態様においては、上記に記載の組成を有するはんだ材料のような好適なはんだ材料をビレットとして形成し、押出機110及びダイ112を用いてワイヤ状はんだ118に押出す。押出の後、ワイヤ118を入口114aにおいて加熱区域114に導入し、出口114bにおいて排出する。押出されて熱処理されたワイヤ118は、次にスプール116上に巻き取る。
[0026]好適なはんだ材料は、溶融したはんだ材料をキャストすることによってビレットに成形することができる。幾つかの態様においては、キャストされたビレットは直径約25mm(1インチ)及び約102mm(長さ4インチ)であってよいが、キャストされたビレットは、押出機110を用いて操作するのに好適な任意の寸法であってよい。
[0027]押出機110は、ダイ112を通してビレットをプレスするのに十分な圧力及び温度で運転する。幾つかの態様においては、押出機110は、はんだビレットを軟化させるのに十分に高いがそれを溶融させない温度で運転する。例えば、押出機110は、はんだ材料に関する固相線温度より高く、液相線温度より低い温度で運転することができる。例えば、上記に記載の組成物から形成され、約270℃の融点を有するはんだビレットは、約210、220、若しくは230℃程度の低い温度、又は230、240、若しくは250℃程度の高い温度、或いは上記の値の任意の対によって規定される任意の範囲内の温度で運転される押出機110内で押出すことができる。
[0028]幾つかの態様においては、押出機110は11,721KPa(1700psi)より高い圧力で運転することができる。例えば、押出機110は、11,721KPa(1700psi)、12,066KPa(1750psi)、12,410KPa(1800psi)、若しくは12,755KPa(1850psi)程度の低い圧力、又は12,755KPa(1850psi)、13,100KPa(1900psi)、若しくは13,445KPa(1950psi)程度の高い圧力で運転することができ、或いは上記の値の任意の対によって規定される任意の範囲内で存在させることができる。幾つかの態様においては、高い圧力(例えば11,721KPa(1700psi)より高い圧力)によってワイヤ118の強度を増加させることができる。幾つかの態様においては、はんだ材料は、約220〜約250℃の温度及び約12,410KPa(1800psi)〜約13,445KPa(1950psi)の圧力で押し出すことができる。
[0029]押出されたワイヤ118は、キャストされたビレットの直径よりも小さい直径を有する。好適なワイヤ状はんだは、約1ミリメートル(mm)未満の直径を有していてよい。幾つかの態様においては、ワイヤ状はんだは、0.1、0.25、若しくは0.63mm程度の小さい値、又は0.75、0.8、若しくは1mm程度の大きい値、或いは上記の値の任意の対によって規定される任意の範囲内の直径を有していてよい。例えば、幾つかの態様においては、ワイヤ状はんだは、約0.25〜約0.8mm、より具体的には約0.63〜約0.75mmの直径を有していてよい。
[0030]押出しによってワイヤ118内に押出し応力が引き起こされる可能性があり、これによって、幾つかの態様においては、得られるワイヤ118が非常に脆性になってスプール116上に巻き取ることができない可能性がある。ワイヤ118を熱処理又はアニールするために、加熱区域114を用いる。加熱区域114は、ワイヤ118を加熱するのに十分な任意の加熱装置又は方法であってよい。例えば、加熱区域114は、管状炉のよ
うな加熱炉であってよく、或いは強制空気又は放射熱の熱を用いる任意の他の装置であってよい。幾つかの態様においては、強制空気の熱を供給源からワイヤ118上に直接送ることができる。他の態様においては、それを通して加熱空気が流されている管にワイヤ118を通し、管でワイヤを取り囲むことができる。
[0031]加熱区域114の熱処理プロセスの長さ及び温度は、ワイヤ118内の押出し応力のような応力を減少又は除去するのに十分なものである。幾つかの態様においては、加熱区域114は約93℃〜121℃(200°F〜250°F)で運転し、ワイヤは、8、10、若しくは15秒程度の短い時間、又は15、30、若しくは60秒程度の長い時間、或いは上記の値の任意の対によって規定される任意の範囲内の値の時間熱処理にかける。即ち、ワイヤ118が加熱区域114の入口114aから加熱区域114の出口114bまで移動するのに、5、10、若しくは15秒程度の短い時間、又は15、30、若しくは60秒程度の長い時間、或いは上記の値の任意の対によって規定される任意の範囲内の値の時間かかる可能性がある。1つの例においては、加熱区域114は長さ約305mm(1フィート)(例えば入口114aから出口114bまで1フィート)であり、ワイヤ118は約4〜8フィート/分の速度で加熱区域114を通って移動させる。
[0032]加熱区域114を通過した後、ワイヤ118をスプール116上に巻き取る。幾つかの態様においては、スプール116は、51mm(2インチ)の内側ハブ径、及び102mm(4インチ)の直径を有する2つの外側フランジを有していてよい。ここに記載するように、ワイヤをスプール116上に巻き取る際には、内側ハブに最も近いワイヤの部分を約51mmの有効径に巻き取る。更なるワイヤをスプール上に巻き取るにつれて、スプールの有効径は下側のワイヤによって減少して、複数のワイヤのコイルが内側ハブ上に形成された後のスプールの有効径は、51mm(スプールのハブの直径)よりも102mm(フランジの直径)に近くすることができる。成功裏に押出されたワイヤ118は、2以上の片に分解することなくスプール116上に巻回することができなければならない。
[0033]ワイヤ118は、ワイヤ118の小さい直径のために加熱区域114の直後に冷却することができる。幾つかの態様においては、加熱区域114は、ワイヤをスプール116上に巻き取る際にワイヤが軟化状態であるのに十分にワイヤ118を加熱することができる。例えば、ワイヤ118は、スプール116上に巻き取られる際に、その固相線温度よりも高いがその液相線温度よりも低い温度であってよい。幾つかの態様においては、加熱区域114とスプール116は、ワイヤ118が加熱区域114から排出される時点から10秒以下経過してスプール116上に巻回されるように離隔させることができる。他の態様においては、ワイヤ118が加熱区域114から排出される時点から30秒以下経過して、スプール116上に巻回する。
[0034]ここに記載したように、システム10は向上したワイヤ展延性を有するワイヤ状はんだを与える。システム10はまた、ワイヤの生産性も向上させる。
実施例1:
I.ビスマス/銅はんだ合金ビレットの形成:
[0035]ビスマス、銅、及びガリウムを、窒素雰囲気中において直径1インチのビレットにキャストすることによって、ビスマス/銅はんだ合金を形成した。
II.試験手順:
[0036]図2は、代表的な実験用のワイヤ押出し及び巻取装置を示す。ダイ212を有する押出機212内において、220〜250℃及び12,410KPa(1800psi
)〜13,445KPa(1950psi)の圧力ではんだ合金ビレット202を押出して、約0.762mm(0.030インチ)の直径を有するワイヤ状はんだ218を形成した。押出の後、ワイヤ状はんだ218を加熱区域に通した。加熱区域は、管又はトンネル214を通してワイヤ状はんだ218を軸方向に送ることによって形成した。管の末端(214a及び214b)を開放して、ワイヤ状はんだ218が導入及び排出されるようにした。管214を通してヒートガン220からの加熱空気を向けて、管214内の空気を約93〜121℃(200〜250°F)に維持した。
[0037]51mm(2インチ)の内側ハブ径及び102mm(4インチ)の直径を有する2つの外側フランジを有するスプール116上にワイヤ状はんだを巻き取った。成功裏に押出されたワイヤは、2以上の片に分解することなくスプール上に巻回することができた。
[0038]ワイヤ状はんだは、約1.2〜2.4メートル/秒(4〜8フィート/秒)の速度でシステムを通して(例えば押出機からスプールへ)移動させた。ダイ212と加熱管214の入口214aとの間の距離d1は、約303mm(1フィート)であった。管214は長さ約303mm(1フィート)であった。即ち、d2は約305mmであった。管214の出口214bとスプール216との間の距離d3は、ワイヤ218が出口214bからスプール216まで移動するのに10秒以下かかるように離隔させた。
[0039]Perkin Elmer DSC7機を用いて、示差走査熱量測定(DSC)によってワイヤ状
はんだの溶融特性を求めた。融点は、材料が溶融し始めた温度として求めた。
[0040]NETZSCH LFA 447NanoFlash(登録商標)装置を用い、ASTM−E1461標準規格にしたがって熱伝導率を試験した。面外方向電導率を試験するためには、試料寸法は10×10×0.8mmであり、標準的な10×10mmの正方形の試料支持台を用いる。
[0041]Perkin Elmer TMA7熱機械分析装置(TMA)を用いて熱膨張率を求めた。
[0042]電気計器を用いて、所定の長さ範囲において所定の電圧下で試料の抵抗を測定することによって、はんだ材料の電気抵抗を求めた。抵抗は、抵抗及び試料の断面積を用いて計算した。
[0043]弾性率は、Instron 4465機を用いて室温においてキャストしたビレット又は押出したワイヤのいずれかを試験することによって求めた。
[0044]引張り強さは、Instron 4465機を用いて室温においてキャストしたビレット又は押出したワイヤのいずれかを試験することによって求めた。
[0045]ワイヤ状はんだの伸びは、「金属材料の引張試験に関する標準的な試験方法」と題されたASTM−E8にしたがって、Instron 4465機を用いて室温において求めた。
III.結果:
[0046]ダイを通してビレットを押出して直径0.030インチのワイヤを形成し、スプール上に巻き取った。表1に、10重量%の銅、0.1重量%のガリウム、及び残余量のビスマスを含み、図2の実験構成にしたがって押出したワイヤ状はんだの特性を示す。
Figure 2021107093
実施例2:
[0047]実施例1に関して上記に記載したようにして、ビスマス/銅はんだビレットを形成した。ダイを用いて、250〜300℃及び1500〜1800ポンド/平方インチ(psi)において、2.1〜3.0メートル/分(7〜10フィート/分)の押出し速度ではんだ合金ビレットを押出して、約0.762mm(0.030インチ)の直径を有するワイヤ状はんだを形成した。押出されたワイヤ状はんだは、押出プロセスの後に熱処理プロセスにかけなかった。10重量%の銅、0.1重量%のガリウム、及び残余量のビスマスを含むワイヤ状はんだは、51mm(2インチ)の内側ハブ径、及び102mm(4インチ)の直径を有する2つの外側フランジを有するスプール上にうまく巻回することができなかった。より具体的には、ワイヤ状はんだは、スプール上にそれらを巻回しようと試みると、2以上の片に分解した。
[0048]本発明の範囲から逸脱することなく、議論した代表的な態様に対して種々の修正及び付加を行うことができる。例えば、上記に記載の幾つかの態様は特定の特徴に関するものであるが、本発明の範囲はまた、上記に記載の特徴の全部は含まない幾つかの特徴及び態様の異なる組合せを有する幾つかの態様も包含する。
本発明の具体的態様は以下のとおりである。
[1]
ワイヤ状はんだ組成物であって:
約85〜95重量%のビスマス;及び
少なくとも5重量%の銅;
を含み;
ワイヤ状はんだは約1ミリメートル未満の直径を有し、そして
ワイヤ状はんだは少なくとも20%の破断点伸びを有する、
前記ワイヤ状はんだ組成物。
[2]
約5〜15重量%の銅;及び
約0.01〜約1重量%のガリウム;
を含む、[1]に記載のはんだ組成物。
[3]
約5〜15重量%の銅;及び
約0.01〜約0.1重量%のガリウム;
を含む、[1]に記載のはんだ組成物。
[4]
約8〜10重量%の銅;及び
約0.01〜約0.5重量%のガリウム;
を含む、[1]に記載のはんだ組成物。
[5]
約10重量%の銅;及び
約0.1重量%のガリウム;
を含む、[1]に記載のはんだ組成物。
[6]
約0.1重量%未満の鉛;
を更に含む、[1]に記載のはんだ組成物。
[7]
約0.1重量%未満のスズ;
を更に含む、[1]に記載のはんだ組成物。
[8]
はんだ組成物が、ビスマス、銅、及び1重量%未満のガリウムから構成される、[1]に記載のはんだ組成物。
[9]
ワイヤ状はんだが15GPa未満の弾性率を有する、[1]に記載のワイヤ状はんだ。
[10]
ワイヤ状はんだが10W/m−Kより高い熱伝導率を有する、[1]に記載のワイヤ状はんだ。
[11]
ワイヤ状はんだを形成する方法であって:
ビレットを押出して、約1ミリメートル未満の直径を有するワイヤ状はんだを形成し;
押出されたワイヤを約93℃〜約121℃の間の温度で熱処理し;そして
押出されたワイヤがその固相線温度よりも高い間に、押出されて熱処理されたワイヤをスプール上に巻き取る;
ことを含む、前記方法。
[12]
押出されたワイヤを少なくとも10秒間熱処理工程にかける、[11]に記載の方法。
[13]
熱処理工程の後10秒以内に、ワイヤ状はんだをスプール上に巻き取る、[11]に記載の方法。
[14]
押出工程において、ワイヤを約220℃〜約250℃の温度で押出す、[11]に記載の方法。
[15]
押出工程において、ワイヤを約1800psi〜約1950psiの圧力で押出す、[14]に記載の方法。
[16]
ワイヤ状はんだが、
約85〜95重量%のビスマス;
少なくとも5重量%の銅;
を含む、[11]に記載の方法。
[17]
ワイヤ状はんだが、ビスマス、銅、及び約1重量%以下のガリウムから構成される、[16]に記載の方法。
[18]
約85〜95重量%のビスマス;
約8〜12重量%の銅;及び
約0.001〜0.1重量%のガリウム;
を含むはんだ組成物。
[19]
ビスマス、銅、及びガリウムから構成される、[18]に記載のはんだ。
[20]
約10重量%の銅を含む、[18]に記載のはんだ組成物。

Claims (7)

  1. ワイヤ状はんだを形成する方法であって、
    ビレットを押出して、1ミリメートル未満の直径を有するワイヤ状はんだを形成し、
    押出されたワイヤを、少なくとも5秒間及び多くても60秒間、93℃〜121℃の間の温度で熱処理し、そして
    押出されて熱処理されたワイヤがその固相線温度よりも高い間に、押出されて熱処理されたワイヤをスプール上に巻き取る、
    ことを含み、
    ワイヤ状はんだは、
    8〜12重量%の銅、
    0.001〜0.01重量%のガリウム、及び
    残余量のビスマス
    からなる、
    前記方法。
  2. 前記熱処理工程の後10秒以内に、ワイヤ状はんだをスプール上に巻き取る、請求項1に記載の方法。
  3. 前記押出工程において、ワイヤを220℃〜250℃の温度で押出す、請求項1に記載の方法。
  4. 前記押出工程において、ワイヤを12,410KPa〜13,445KPaの圧力で押出す、請求項3に記載の方法。
  5. ワイヤ状はんだが、ASTM E8にしたがって測定して、少なくとも20%の伸びを有する、請求項1に記載の方法。
  6. ワイヤ状はんだが、15GPaより低い弾性率を有し、10〜25ワット/メートル・ケルビンの熱伝導率を有する、請求項1に記載の方法。
  7. 押出されて熱処理されたワイヤをスプール上に巻き取る工程が巻回することを含む、請求項1に記載の方法。
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