JP2021105145A - 研磨用組成物及びシリコンウェーハの研磨方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】研磨後の半導体ウェーハの微少欠陥及びヘイズをさらに低減することができ、かつ半導体ウェーハを親水化させる能力が良好な研磨用組成物を提供する。【解決手段】砥粒と、塩基性化合物と、下記一般式(A)で表される1,2−ジオール構造単位を有するビニルアルコール系樹脂にビニルピロリドンが重合した共重合体である水溶性高分子とを含む。但し、R1、R2、及びR3はそれぞれ独立して水素原子又は有機基、Xは単結合又は結合鎖、R4、R5、及びR6はそれぞれ独立して水素原子又は有機基。【選択図】なし

Description

本発明は、研磨用組成物及びシリコンウェーハの研磨方法に関する。
CMPによる半導体ウェーハの研磨は、3段階又は4段階の多段階の研磨を行うことで、高精度の平滑化・平坦化を実現している。最終段階で行われる仕上げ研磨工程は、微小欠陥やヘイズ(表面曇り)の低減を主な目的としている。
半導体ウェーハの仕上げ研磨工程で使用される研磨用組成物は、一般に、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)等の水溶性高分子を含有する。水溶性高分子は、半導体ウェーハ表面を親水化させる役割があり、表面への砥粒の付着、過度なケミカルエッチング、砥粒の凝集等による半導体ウェーハへのダメージを抑制する。これによって、微小欠陥やヘイズを低減できることが知られている。
HECは天然原料のセルロースを原料としているため、セルロース由来の水不溶性の不純物が含まれる場合がある。そのため、HECを含有する研磨用組成物では、この不純物の影響で微少欠陥が発生する場合がある。また、HECは分子量が数十万から百万程度の分子量のものがよく用いられるが、分子量が高くなるほどフィルターの目詰まりが起こりやすく、孔径が小さいフィルターでは通液が困難になる。そのため、分子量の大きい水溶性高分子を使用した場合、粗大粒子を除去することが困難になる。また、砥粒の凝集も起こりやすくなるため、研磨用組成物の長期安定性においても懸念がある。
特開2012−216723号公報には、1,2−ジオール構造単位を有するビニルアルコール系樹脂から選ばれた少なくとも1種類以上の水溶性高分子を含む研磨用組成物が開示されている。
特開2009−147267号公報には、ポリビニルアルコールにビニルピロリドンがグラフト重合した重合体を含有する化学機械研磨用研磨剤が開示されている。
国際公開第2013/137212号には、砥粒及び水溶性高分子を含有し、水溶性高分子が、シリコン基板に対する濡れ性付与特性に優れた第1単量体単位と、砥粒に対する吸着特性に優れた第2単量体単位とから構成される共重合体である研磨用組成物が開示されている。
国際公開第2018/043504号には、砥粒、水溶性高分子及び塩基性化合物を含み、水溶性高分子が、一分子中にビニルアルコール単位とN−ビニル型のモノマー単位とを含む共重合体を含む研磨用組成物が開示されている。
特開2012−216723号公報 特開2009−147267号公報 国際公開第2013/137212号 国際公開第2018/043504号
近年、半導体デバイスのデザインルールの微細化が進んでいることにともなって、半導体ウェーハの表面の微小欠陥やヘイズについても、より厳しい管理が求められている。
水溶性高分子として、ポリビニルアルコールとビニルピロリドンとの共重合体(以下「PVA−PVP」という。)を用いた研磨用組成物が知られている。一方、PVA−PVPは、例えばポリビニルアルコール等と比較して、半導体ウェーハを親水化させる能力が劣るという問題がある。
本発明の目的は、研磨後の半導体ウェーハの微小欠陥及びヘイズをさらに低減することができ、かつ半導体ウェーハを親水化させる能力が良好な研磨用組成物を提供することである。
本発明の一実施形態による研磨用組成物は、砥粒と、塩基性化合物と、下記一般式(A)で表される1,2−ジオール構造単位を有するビニルアルコール系樹脂にビニルピロリドンが重合した共重合体である水溶性高分子とを含む。
Figure 2021105145
但し、R、R、及びRはそれぞれ独立して水素原子又は有機基を示し、Xは単結合又は結合鎖を示し、R、R、及びRはそれぞれ独立して水素原子又は有機基を示す。
本発明によれば、研磨後の半導体ウェーハの微小欠陥及びヘイズをさらに低減することができ、かつ半導体ウェーハを親水化させる能力が良好な研磨用組成物が得られる。
本発明者は、上記の課題を解決するため、種々の検討を行った。その結果、水溶性高分子として、1,2−ジオール構造単位を有するビニルアルコール系樹脂にビニルピロリドンが重合した共重合体を用いることで、従来のPVA−PVPを用いた場合の課題である濡れ性付与特性が改善され、総合的なバランスに優れた研磨用組成物が得られることを明らかにした。
本発明は、この知見に基づいて完成された。以下、本発明の一実施形態による研磨用組成物を詳述する。
本発明の一実施形態による研磨用組成物は、砥粒と、塩基性化合物と、1,2−ジオール構造単位を有するビニルアルコール系樹脂にビニルピロリドンが重合した共重合体である水溶性高分子とを含む。
砥粒は、この分野で常用されるものを使用することができ、例えば、コロイダルシリカ、ヒュームドシリカ、コロイダルアルミナ、ヒュームドアルミナ及びセリア等が挙げられ、コロイダルシリカ又はヒュームドシリカが特に好ましい。砥粒の粒径は、特に限定されないが、例えば二次平均粒子径で30〜100nmのものを用いることができる。砥粒の二次平均粒子径の下限は、好ましくは50nmであり、さらに好ましくは80nmである。砥粒の二次平均粒子径の上限は、好ましくは90nmである。
砥粒の含有量は、特に限定されないが、例えば研磨用組成物全体の0.10〜20質量%である。研磨用組成物は例えば、研磨時に10〜40倍に希釈されて使用される。本実施形態による研磨用組成物は、砥粒の濃度が100〜5000ppm(質量ppm。以下同じ。)になるように希釈して用いることが好ましい。希釈後の砥粒の濃度の下限は、好ましくは1000ppmであり、さらに好ましくは1500ppmである。希釈後の砥粒の濃度の上限は、好ましくは4000ppmであり、さらに好ましくは3500ppmである。
塩基性化合物は、ウェーハ表面と効率よく反応し、化学機械研磨(CMP)の研磨特性に貢献する。塩基性化合物は、例えば、アミン化合物、無機アルカリ化合物等である。
アミン化合物は、例えば、第一級アミン、第二級アミン、第三級アミン、第四級アンモニウム及びその水酸化物、複素環式アミン等である。具体的には、アンモニア、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)、水酸化テトラエチルアンモニウム(TEAH)、水酸化テトラブチルアンモニウム(TBAH)、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−(β−アミノエチル)エタノールアミン、無水ピペラジン、ピペラジン六水和物、1−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−メチルピペラジン、ピペラジン塩酸塩、炭酸グアニジン等が挙げられる。
無機アルカリ化合物は、例えば、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属の塩、アルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ土類金属の塩等が挙げられる。無機アルカリ化合物は、具体的には、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム等である。
上述した塩基性化合物は、一種を単独で使用してもよいし、二種以上を混合して使用してもよい。上述した塩基性化合物の中でも、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属の塩、アンモニア、アミン、アンモニウム塩、及び第四級アンモニウム水酸化物類が特に好ましい。
塩基性化合物の含有量(二種以上含有する場合は、その総量)は、特に限定されないが、例えば砥粒との質量比で、砥粒:塩基性化合物=1:0.01〜1:0.10である。本実施形態による研磨用組成物は、塩基性化合物の濃度が15〜300ppmになるように希釈して用いることが好ましい
本実施形態による研磨用組成物に含まれる水溶性高分子は、1,2−ジオール構造単位を有するビニルアルコール系樹脂にビニルピロリドンが重合した共重合体である。以下、1,2−ジオール構造単位を有するビニルアルコール系樹脂を「ジオール変性PVA」と呼ぶ。また、ジオール変性PVAにビニルピロリドンが重合した共重合体を「変性PVA−PVP」と呼ぶ。
変性PVA−PVP中のジオール変性PVAは、下記一般式(1)で表される1,2−ジオール構造単位を有するビニルアルコール系樹脂である。
Figure 2021105145
但し、R、R、及びRはそれぞれ独立して水素原子又は有機基を示し、Xは単結合又は結合鎖を示し、R、R、及びRはそれぞれ独立して水素原子又は有機基を示す。
「ビニルアルコール系樹脂」とは、下記式(2)及び(3)で表される構造単位を含む水溶性高分子をいう。
Figure 2021105145
ジオール変性PVAは、式(2)及び(3)で表される構造単位に加えて、式(1)で表される1,2−ジオール構造単位を有する。ジオール変性PVAにビニルピロリドンが重合した共重合体を用いることで、従来のPVA−PVPを用いた場合の課題である濡れ性付与特性が改善される。ジオール変性PVAは、通常のPVAに比べ高い水素結合力を有するため、ポリマー自体がウェーハ上に吸着しやすい、あるいは水分子との結合力が強くなる(すなわち、水分子の捕捉力が上がる)ことでポリマーがウェーハを保護した際に親水保持性が高くなり、結果としてウェーハへの濡れ性付与特性が改善されると考えられる。高分子中の1,2−ジオール構造単位の変性量は、特に限定されないが、例えば1〜20モル%である。
ジオール変性PVAは、一般式(1)で表される1,2−ジオール構造単位中のR〜Rがすべて水素原子であり、Xが単結合であるものが特に好ましい。すなわち、下記の式(4)の構造単位を含むものが特に好ましい。
Figure 2021105145
変性PVA−PVPは、ランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体、及びグラフト共重合体のいずれであってもよい。
変性PVA−PVP中の変性PVAの重量平均分子量は、特に限定されないが、例えば0.5×10〜50×10である。変性PVAの重量平均分子量の下限は、好ましくは0.75×10であり、さらに好ましくは1.0×10であり、さらに好ましくは1.5×10である。変性PVAの重量平均分子量の上限は、好ましくは35×10であり、さらに好ましくは25×10であり、さらに好ましくは15×10である。
変性PVA−PVP中のビニルピロリドンの重量平均分子量は、特に限定されないが、例えば0.2×10〜100×10である。ビニルピロリドンの重量平均分子量の下限は、好ましくは0.4×10であり、さらに好ましくは0.6×10であり、さらに好ましくは0.8×10である。ビニルピロリドンの重量平均分子量の上限は、好ましくは50×10であり、さらに好ましくは25×10であり、さらに好ましくは10×10である。
これらの中でも、ジオール変性PVAの主鎖にビニルピロリドンがグラフト重合したグラフト共重合体が特に好適である。グラフト共重合体とすることで、直鎖上の場合よりも嵩高くなり、分子構造が空間的に広がることで、水分子を補捉しやすくなると考えられることや、砥粒やウェーハへの吸着性が向上すると考えられるためである。
ジオール変性PVAとビニルピロリドンとのグラフト共重合体は例えば、ジオール変性PVAの溶液にN−ビニル−2−ピロリドンを配合し、適当な重合開始剤を用いてジオール変性PVAにN−ビニル−2−ピロリドンを重合することによって製造することができる。重合開始剤としては例えば、過酸化水素、有機過酸化物、アゾ系開始剤等を用いることができる。
この場合、主鎖となるジオール変性PVAの平均重合度は、200〜3000とすることが好ましい。ジオール変性PVAの平均重合度は、より好ましくは200〜2000であり、さらに好ましくは200〜800であり、さらに好ましくは300〜600である。
なお、主鎖となるジオール変性PVAは例えば、ビニルエステル系モノマーと下記一般式(5)で示される化合物との共重合体をけん化することで製造することができる。
Figure 2021105145
但し、R、R、及びRはそれぞれ独立して水素原子又は有機基を示し、Xは単結合又は結合鎖を示し、R、R、及びRはそれぞれ独立して水素原子又は有機基を示し、R、及びRはそれぞれ独立して水素原子又はR−CO−(Rは炭素数1〜4のアルキル基)を示す。
グラフト共重合体におけるジオール変性PVAに対するビニルピロリドンの量は、ジオール変性PVA100重量部に対してビニルピロリドン5〜500重量部であることが好ましい。
変性PVA−PVPは、主鎖の変性PVAの重合度が200〜800であり、25℃で測定した4%水溶液の濃度が、11mPa・s以下であることが好ましい。
変性PVA−PVPでは、通常のPVA−PVP(1,2−ジオール構造単位を有さないビニルアルコール系樹脂にビニルピロリドンが重合した共重合体)と同じ方法でPVPの重合度を測定することができない。具体的には、通常のPVA−PVPでは、PVA−PVPからホモポリマー(フリーなPVP)のみを溶解する溶媒を使用してホモポリマーを分離することで、PVPの重合度を測定することができる。しかし、変性PVA−PVPの場合は、ホモポリマーのみを分離する適切な溶媒を選択する方法が確立されていない。そのため、ジオール変性PVAに重合したPVPの正確な量を測定することは困難である。
本実施形態では、変性PVA−PVPの水溶液の粘度を、ジオール変性PVAに重合したPVPの量の指標とする。ジオール変性PVAに重合したPVPの量が低いほど、変性PVA−PVPの水溶液の粘度は低くなる。25℃で測定した変性PVA−PVPの4%水溶液の濃度は、より好ましくは10mPa・s以下であり、さらに好ましくは9mPa・s以下であり、さらに好ましくは8mPa・s以下である。
変性PVA−PVPの含有量(二種以上含有する場合は、その総量)は、特に限定されないが、例えば砥粒との質量比で、砥粒:変性PVA−PVP=1:0.001〜1:0.30である。砥粒に対する変性PVA−PVPの質量比の下限は、好ましくは0.004であり、さらに好ましくは0.008である。砥粒に対する変性PVA−PVPの質量比の上限は、好ましくは0.20であり、さらに好ましくは0.10である。
本実施形態による研磨用組成物は、変性PVA−PVPの濃度が20〜200ppmになるように希釈して用いることが好ましい。希釈後の変性PVA−PVPの濃度の下限は、好ましくは35ppmであり、さらに好ましくは50ppmである。希釈後の変性PVA−PVPの濃度の上限は、好ましくは150ppmであり、さらに好ましくは120ppmである。
本実施形態による研磨用組成物は、非イオン性界面活性剤をさらに含んでいてもよい。非イオン性界面活性剤を含むことで、微小欠陥やヘイズをさらに低減することができる。
本実施形態による研磨用組成物に好適な非イオン性界面活性剤は例えば、エチレンジアミンテトラポリオキシエチレンポリオキシプロピレン(ポロキサミン)、ポロキサマー、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルアミン、ポリオキシアルキレンメチルグルコシド、アルコールエトキシレート、オキソアルコールエトキシレート等である。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとしては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル等が挙げられる。ポリオキシアルキレン脂肪酸エステルとしては、例えば、ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノステアレート等が挙げられる。ポリオキシアルキレンアルキルアミンとしては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルアミン、ポリオキシエチレンオレイルアミン等が挙げられる。ポリオキシアルキレンメチルグルコシドとしては、例えば、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、ポリオキシプロピレンメチルグルコシド等が挙げられる。
非イオン性界面活性剤の含有量(二種以上含有する場合は、その総量)は、特に限定されないが、例えば砥粒との質量比で、砥粒:非イオン性界面活性剤=1:0.00001〜1:0.015である。本実施形態による研磨用組成物は、非イオン性界面活性剤の濃度が0.1〜30ppmになるように希釈して用いることが好ましい。
本実施形態による研磨用組成物は、pH調整剤をさらに含んでいてもよい。本実施形態による研磨用組成物のpHは、好ましくは8.0〜12.0である。
本実施形態による研磨用組成物は、上記の他、研磨用組成物の分野で一般に知られた配合剤を任意に配合することができる。
本実施形態による研磨用組成物は、砥粒、塩基性化合物、変性PVA−PVPその他の配合材料を適宜混合して水を加えることによって作製される。本実施形態による研磨用組成物は、あるいは、砥粒、塩基性化合物、変性PVA−PVPその他の配合材料を、順次、水に混合することによって作製される。これらの成分を混合する手段としては、ホモジナイザー、超音波等、研磨用組成物の技術分野において常用される手段が用いられる。
以上で説明した研磨用組成物は、適当な濃度となるように水で希釈した後、半導体ウェーハの研磨に用いられる。
本実施形態による研磨用組成物は、シリコンウェーハ(ベアウェハ)の研磨、特に仕上げ研磨に好適に用いることができる。本発明の一実施形態によるシリコンウェーハの研磨研磨方法は、上記の研磨用組成物を用いてシリコンウェーハを研磨することを含む。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明する。本発明はこれらの実施例に限定されない。
表1に示す実施例1〜23、及び比較例1〜6の研磨用組成物を作製した。
Figure 2021105145
表1の含有量は、すべて希釈後の含有量である。砥粒は、平均二次粒子径が70nm及び87nmのコロイダルシリカを使用した。「NHOH」はアンモニア水溶液を表す。
水溶性高分子の「種類」の欄の変性PVA−PVP(1)〜(4)は、重合度:450、けん化度:98mol%以上(完全けん化)のブテンジオールビニルアルコールポリマーにN−ビニル−2−ピロリドンがグラフト重合したグラフト共重合体である。変性PVA−PVP(1)〜(4)は、主鎖であるブテンジオールビニルアルコールポリマーに重合したN−ビニル−2−ピロリドンの分子量がそれぞれ異なっており、(1)、(2)、(3)、(4)の順に分子量が小さくなる。25℃で変性PVA−PVP(1)〜(4)の4%水溶液を測定したときの粘度はそれぞれ、11mPa・s、10mPa・s、9mPa・s、8mPa・sであった。
変性PVA−PVP以外の水溶性高分子として、通常のポリビニルアルコール((1,2−ジオール構造単位を有さないビニルアルコール系樹脂)にビニルピロリドンが重合した共重合体(PVA−PVP)、ブテンジオールビニルアルコールポリマー(変性PVA)、及びポリビニルピロリドン(PVP(1)及び(2))を使用した。
PVA−PVPは、けん化度:98モル%以上(完全けん化)のビニルアルコールポリマーにビニルピロリドン(N−ビニル−2−ピロリドン)がグラフト重合した共重合体である。このPVA−PVPの枝PVPの重量平均分子量は約8.0×10(K値:40程度)である。
変性PVAは、重合度:450、けん化度:98モル%以上(完全けん化)のブテンジオールポリマーである。PVP(1)は、K値が17のポリビニルピロリドンである。PVP(2)は、K値が30のポリビニルピロリドンである。
非イオン性界面活性剤S1は、重量平均分子量が300のアルコールエトキシレート(R−O−(CHCHO)n−H、但し、Rは炭素数が6の炭化水素基、nは5前後)である。非イオン界面活性剤S2は、重量平均分子量が550のオキソアルコールエトキシレート(R−O−(CHCHO)n−H、但し、Rは炭素数が13の炭化水素基、nは8)である。非イオン界面活性剤S3は、重量平均分子量が775のポリオキシプロピレンメチルグルコシドである。
これら実施例及び比較例の研磨用組成物を使用して、12インチのシリコンウェーハの研磨を行った。シリコンウェーハの導電型はP型で、抵抗率が0.1Ωcm以上100Ωcm未満のものを使用した。研磨面は<100>面とした。研磨装置は、株式会社岡本工作機械製作所製のSPP800S片面研磨装置を使用した。研磨パッドは、スエードパッドを使用した。研磨用組成物を31倍に希釈して、1L/分の供給速度で供給した。定盤の回転速度は40rpm、キャリアの回転速度は39rpm、研磨荷重は100gf/cmとして、3分間の研磨を行った。なお、実施例及び比較例の研磨用組成物で研磨する前に、研磨スラリーNanopure(登録商標)NP7050S(ニッタハース株式会社製)を用いて2分間の予備研磨を実施した。
研磨後のシリコンウェーハの微少欠陥及びヘイズを測定した。微少欠陥は、ウェーハ表面検査装置MAGICS M5640(Lasertec社製)を用いて測定した。ヘイズは、ウェーハ表面検査装置Surfscan SP2(KLA Tencor社製)を用いて測定した。なお、ヘイズはDWOモードで計測した。結果を前掲の表1の「Defect」、「Haze」の欄に示す。同欄の数値は、比較例1を100としたときの相対値である。
さらに、研磨後のシリコンウェーハの濡れ性を評価した。具体的には、研磨後のシリコンウェーハの表面を15秒間流水(DIW)でリンスし、その後、シリコンウェーハを垂直に立てて静置した。静置してから5秒経過後に各シリコンウェーハの濡れ性を評価した。研磨面における外周からの撥水部分の距離が5mm未満である場合を「○」、5mm以上である場合を「×」と評価した。結果を前掲の表1の「ウェーハ濡れ性」の欄に示す。
実施例1〜3と比較例1との比較、実施例15と比較例5との比較、及び、実施例16と比較例6との比較から、変性PVA−PVPを使用することで、通常のPVA−PVPを使用した場合に比べて、微小欠陥、ヘイズ及び濡れ性付与特性がいずれも改善することが分かる。
実施例1〜3の比較、及び実施例10と13との比較、実施例12と14との比較から、変性PVA−PVPは4%粘度が低いほど、ヘイズが低下する傾向があることが分かる。
実施例3と実施例4との比較、実施例16と18〜21及び23との比較、実施例17と実施例22との比較から、非イオン性界面活性剤を含有させることで、微小欠陥及びヘイズをさらに低減できることが分かる。また、実施例20、21及び23の比較から、非イオン性界面活性剤の量を増やすことでヘイズが低減する傾向があることが分かる。
実施例3と5との比較から、変性PVA−PVPの量を少なくすると、微小欠陥及びヘイズが低減する傾向があることが分かる。
実施例5と6との比較、実施例8〜10の比較、実施例11と12との比較、実施例21と22との比較から、塩基性化合物の量を減らすと、ヘイズは低下する一方、微小欠陥は多くなる傾向があることが分かる。
実施例5、7、及び8の比較から、砥粒を少なくすると、微小欠陥は減少する一方、ヘイズは高くなる傾向があることが分かる。
実施例8と11との比較、実施例10と12との比較、実施例13と14との比較、及び実施例15と実施例16との比較から、砥粒の粒径を大きくすると、ヘイズが顕著に低下することが分かる。
以上、本発明の実施の形態を説明した。上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。

Claims (7)

  1. 砥粒と、
    塩基性化合物と、
    下記一般式(A)で表される1,2−ジオール構造単位を有するビニルアルコール系樹脂にビニルピロリドンが重合した共重合体である水溶性高分子とを含む、研磨用組成物。
    Figure 2021105145
    但し、R、R、及びRはそれぞれ独立して水素原子又は有機基を示し、Xは単結合又は結合鎖を示し、R、R、及びRはそれぞれ独立して水素原子又は有機基を示す。
  2. 請求項1に記載の研磨用組成物であって、
    前記水溶性高分子は、1,2−ジオール構造単位を有するビニルアルコール系樹脂にビニルピロリドンがグラフト重合したグラフト共重合体であり、前記1,2−ジオール構造単位を有するビニルアルコール系樹脂の重合度が200〜800であり、25℃で測定した4%水溶液の粘度が11mPa・s以下である、研磨用組成物。
  3. 請求項2に記載の研磨用組成物であって、
    前記粘度が9mPa・s以下である、研磨用組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の研磨用組成物であって、
    前記塩基性化合物は、アルカリ金属酸化物、アルカリ金属塩、アンモニア、アミン、アンモニウム塩、及び第四級アンモニウム水酸化物類からなる群から選択される1種以上である、研磨用組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の研磨用組成物であって、
    非イオン性界面活性剤をさらに含む、研磨用組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の研磨用組成物であって、
    前記研磨用組成物は、シリコンウェーハの研磨に用いられる、研磨用組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の研磨用組成物を用いてシリコンウェーハを研磨することを含む、シリコンウェーハの研磨方法。
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