JP2021105133A - 組成物、塗膜および物品 - Google Patents
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Abstract
【課題】より安価であり、かつ、高い意匠性または美粧性を発現可能な組成物を提供すること。高い意匠性を有する塗膜を提供すること。高い意匠性を有する物品を提供すること。【解決手段】偏光顔料と、複屈折顔料と、を含む、組成物。その組成物を用いた、塗膜。その塗膜を有する、物品。【選択図】図1
Description
本発明は、組成物、塗膜および物品に関する。
顔料は、例えば、塗料および化粧品などに含まれており、その塗料が塗装された対象物に意匠性を付与したり、その化粧品が塗擦された人体を美化したりする機能を有する。
対象物に高い意匠性を付与する塗料としては、日本ペイント社製のマジョーラ(登録商標)塗料がある。このマジョーラ塗料は、クロマフレア顔料を含む。このクロマフレア顔料は、5層構造を有し、その顔料は、入射光の約50%を表面層で反射し、残りの約50%を中央のオペイク リフレクター メタル(Opaque Reflector Metal)で反射するように設定されている。この分光効果で、干渉波長、すなわち、干渉色が発生し、対象物を見る角度によって色彩が変わり、マジョーラ塗料は、高い意匠性を発現する。
この他、多層反射顔料として、少なくとも1つの反射層と少なくとも1つの円偏光層を含む多層反射顔料が提案されている(例えば、特許文献1)。
しかし、クロマフレア顔料およびその顔料を含むマジョーラ塗料は、非常に高価であるという欠点がある。
また、特許文献1では、多層反射顔料を実際に製造した具体的な記載がなく、また、それを用いた具体的な実験結果についても何ら記載がない。
そこで、本発明は、より安価であり、かつ、高い意匠性または美粧性を発現可能な組成物を提供することを目的とする。
また、本発明の別の目的は、高い意匠性を有する塗膜を提供することである。
また、本発明の別の目的は、高い意匠性を有する物品を提供することである。
本発明に係る組成物は、偏光顔料と、複屈折顔料と、を含む、組成物である。これにより、より安価であり、かつ、高い意匠性または美粧性を発現可能である。
本発明に係る組成物の一実施形態では、前記組成物が、塗料組成物である。
本発明に係る組成物の一実施形態では、前記組成物が、化粧品組成物また加飾用組成物である。
本発明に係る塗膜は、上記いずれかの組成物を用いた塗膜である。これにより、高い意匠性を有する塗膜を提供することができる。
本発明に係る物品は、上記塗膜を有する、物品である。これにより、高い意匠性を有する物品を提供することができる。
本発明によれば、より安価であり、かつ、高い意匠性または美粧性を発現可能な組成物を提供することができる。本発明によれば、高い意匠性を有する塗膜を提供することができる。本発明によれば、高い意匠性を有する物品を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。これらの記載は、本発明の例示を目的とするものであり、本発明を何ら限定するものではない。
本発明において、2以上の実施形態を任意に組み合わせることができる。
本発明において、塗料と塗料組成物は相互互換的に用いることができる。
本明細書において、可視光は、波長380〜780nmの範囲の電磁波を指す。
本明細書において、透過と通過は相互互換的に用いることができる。
本明細書において、数値範囲は、別段の記載がない限り、その範囲の上限値および下限値を含むことを意図している。例えば、380〜780nmは、380nm以上780nm以下を意味する。
添付の図面は、本発明の理解を容易にすることを優先した模式図であるため、縮尺ならびに塗膜中の各成分の配置および形状は正確ではない。
(組成物)
本発明に係る組成物は、偏光顔料と、複屈折顔料と、を含む、組成物である。
本発明に係る組成物は、偏光顔料と、複屈折顔料と、を含む、組成物である。
これに限定されないが、例えば、本発明の組成物を用いた塗膜(例えば、図1参照)が高い意匠性または美粧性を発現するメカニズムは以下のとおりである。
(1)本発明の組成物を用いて得られた塗膜中には、複数の偏光顔料と複数の複屈折顔料が存在する。そして、塗膜に入射した自然光のうち、偏光顔料の透過軸(偏光軸)に平行な直線偏光が偏光顔料を透過する。(2)次に、その直線偏光は、塗膜中の進行方向に存在する複屈折顔料を透過すると、偏光状態が変化する。ここで、上記(1)と(2)は、可視光の各波長(すなわち各色)で起こり、(2)で複屈折顔料を透過した後の偏光状態は、各波長で異なる。(3)次いで、その偏光状態が変化した光が、さらに、塗膜中の進行方向に存在する2つ目の偏光顔料を透過すると、各波長で偏光状態が異なることで2つ目の偏光顔料の透過軸に平行な振動成分の割合が異なるため、各波長で2つ目の偏光顔料を透過した光の強度が異なる。(4)透過した光の強度が強い波長に対応する色は、観察者には強く見え、透過した光の強度が弱い波長に対応する色は、観察者には弱く見え、これらの色が合成された色が観察者に観察される。(5)そして、その塗膜中に複数存在する顔料の位置、複屈折顔料の寸法、塗膜を観察する角度などによって最終的に観察される色が変化し、高い意匠性または美粧性を発現する。
(1)本発明の組成物を用いて得られた塗膜中には、複数の偏光顔料と複数の複屈折顔料が存在する。そして、塗膜に入射した自然光のうち、偏光顔料の透過軸(偏光軸)に平行な直線偏光が偏光顔料を透過する。(2)次に、その直線偏光は、塗膜中の進行方向に存在する複屈折顔料を透過すると、偏光状態が変化する。ここで、上記(1)と(2)は、可視光の各波長(すなわち各色)で起こり、(2)で複屈折顔料を透過した後の偏光状態は、各波長で異なる。(3)次いで、その偏光状態が変化した光が、さらに、塗膜中の進行方向に存在する2つ目の偏光顔料を透過すると、各波長で偏光状態が異なることで2つ目の偏光顔料の透過軸に平行な振動成分の割合が異なるため、各波長で2つ目の偏光顔料を透過した光の強度が異なる。(4)透過した光の強度が強い波長に対応する色は、観察者には強く見え、透過した光の強度が弱い波長に対応する色は、観察者には弱く見え、これらの色が合成された色が観察者に観察される。(5)そして、その塗膜中に複数存在する顔料の位置、複屈折顔料の寸法、塗膜を観察する角度などによって最終的に観察される色が変化し、高い意匠性または美粧性を発現する。
以下、本発明に係る組成物の必須成分である偏光顔料および複屈折顔料と、その他の任意成分とについて説明する。
・偏光顔料
偏光顔料は、上述したように、太陽光および人工光などの自然光を偏光する機能を有する顔料である。
偏光顔料は、上述したように、太陽光および人工光などの自然光を偏光する機能を有する顔料である。
偏光顔料としては、特に限定されず、公知の偏光性を有する材料から適宜選択して、粉砕などの顔料化を行って用いることができる。なお、公知の顔料には、偏光機能がなく、顔料中の反射層などの多層構造による光の干渉によって干渉色を呈する顔料を「偏光顔料」と混同している顔料が一部あるが、このような偏光機能がない顔料は、本発明の偏光顔料ではない。本発明の偏光顔料は、偏光機能を有する顔料である。
偏光顔料としては、偏光顔料を透過した後の偏光の種類によって、例えば、直線偏光顔料、円偏光顔料および楕円偏光顔料などが挙げられる。
偏光顔料は、その偏光顔料を透過しない光を吸収する吸収型偏光顔料であってもよいし、またはその偏光顔料を透過しない光を反射する反射型偏光顔料であってもよい。
吸収型偏光顔料の材料としては、例えば、二色性色素系偏光フィルム、ポリエン系偏光フィルム、ワイヤグリッド偏光フィルムなどの吸収型偏光フィルムが挙げられる。吸収型偏光フィルムとしては、例えば、特開2014−197163号公報、特開2013−130882号公報および特開2017−090637号公報などに記載のものが挙げられる。
二色性色素系偏光フィルムとしては、例えば、ポリビニルアルコール系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルムなどの親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料などの二色性物質を吸着させて一軸延伸したものが挙げられる。
一実施形態では、偏光顔料は、直線偏光顔料、円偏光顔料および楕円偏光顔料からなる群より選択される少なくとも1種である。別の実施形態では、偏光顔料は、直線偏光顔料である。
一実施形態では、偏光顔料の材料は、二色性色素系偏光フィルム、ポリエン系偏光フィルムおよびワイヤグリッド偏光フィルムからなる群より選択される少なくとも1種である。別の実施形態では、偏光顔料の材料は、二色性色素系偏光フィルムである。さらに別の実施形態では、偏光顔料は、二色性色素系偏光フィルム、ポリエン系偏光フィルムおよびワイヤグリッド偏光フィルムからなる群より選択される少なくとも1種を用いた顔料である。別の実施形態では、偏光顔料は、二色性色素系偏光フィルムを用いた顔料である。さらに別の実施形態では、偏光顔料は、二色性色素系偏光フィルム、ポリエン系偏光フィルムおよびワイヤグリッド偏光フィルムからなる群より選択される少なくとも1種を顔料化した顔料である。別の実施形態では、偏光顔料は、二色性色素系偏光フィルムを顔料化した顔料である。さらに別の実施形態では、偏光顔料は、二色性色素系偏光フィルム、ポリエン系偏光フィルムおよびワイヤグリッド偏光フィルムからなる群より選択される少なくとも1種から誘導された顔料である。別の実施形態では、偏光顔料は、二色性色素系偏光フィルムから誘導された顔料である。
偏光顔料の材料としての偏光フィルムは、市販品を用いてもよい。偏光フィルムの市販品としては、例えば、ポラテクノ社の商品名SKN−18243T(吸収型偏光フィルム、ヨウ素系);SHC−215U、SHC−115U、SHC−125U、SHC−13U、SHC−B15U、SHC−B25U、SHC−SR3UL2S、VHC−12、VHC−128(吸収型偏光フィルム、染料系);SKN−18243HN−31、SKN−18243HN−33(半吸収・半反射型偏光フィルム、ヨウ素系);SHC−115UH−31、SHC−115UH−33、SHC−115UH−41、SHC−125UH−31、SHC−125UH−33、SHC−125UH−41(半吸収・半反射型偏光フィルム、染料系);T1−SKW845U−SR(反射型偏光フィルム、ヨウ素系);SHC−115M、SHC−115R、SHC−125M、SHC−125R(反射型偏光フィルム、染料系);旭化成社のWGF(登録商標)(ワイヤグリッド偏光フィルム)などが挙げられる。
一実施形態では、偏光顔料は、ポリマーマトリクス中に偏光性を有する材料(偏光材料)を含む。さらに別の実施形態では、偏光顔料は、ポリマーマトリクス中に偏光材料を含み、ポリマーマトリクスのポリマーが、アクリルポリマー、ポリエステルポリマー、アルキドポリマー、フッ素ポリマー、エポキシポリマー、ポリウレタンポリマー、ポリエーテルポリマー、シリコーンポリマーおよびアルコキシシラン縮合物ポリマーからなる群より選択される少なくとも1種以上である。さらに別の実施形態では、偏光顔料は、ポリマーマトリクス中に偏光材料を含み、ポリマーマトリクスのポリマーが、アクリルポリマー、アルキドポリマー、フッ素ポリマー、エポキシポリマー、ポリウレタンポリマー、ポリエーテルポリマー、シリコーンポリマーおよびアルコキシシラン縮合物ポリマーからなる群より選択される少なくとも1種以上である。
偏光顔料が、偏光材料ではないポリマーマトリクスを含む場合、偏光顔料中のポリマーマトリクスの割合は、適宜調節すればよい。例えば、偏光材料ではないポリマーマトリクスの質量割合は、偏光顔料の固形分100質量部に対して、1〜99.8質量部であり、好ましくは、20〜80質量部、さらに好ましくは30〜70質量部である。一実施形態では、偏光材料ではないポリマーマトリクスの質量割合は、偏光顔料の固形分100質量部に対して、30質量部以上、35質量部以上、40質量部以上、45質量部以上、50質量部以上、55質量部以上、60質量部以上、65質量部以上または70質量部以上である。別の実施形態では、偏光材料ではないポリマーマトリクスの質量割合は、偏光顔料の固形分100質量部に対して、70質量部以下、65質量部以下、60質量部以下、55質量部以下、50質量部以下、45質量部以下、40質量部以下、35質量部以下または30質量部以下である。
偏光顔料の形状は特に限定されず、適宜選択すればよい。偏光顔料の形状としては、例えば、平板状、球状、略球状、楕円体状、立方体状、直方体状、角柱状、円柱状および不定形などが挙げられる。一実施形態では、偏光顔料の形状は、平板状、球状および略球状からなる群より選択される少なくとも1種である。
偏光顔料の寸法は、所望の外観などに応じて適宜調節すればよい。例えば、平板状偏光顔料の場合、長辺の寸法は、0.1μm〜3cmであり;厚さは、0.5〜500μmであり、好ましくは、10〜250μmである。例えば、球状偏光顔料の場合、平均粒子径は、0.5〜500μmである。本明細書において、平均粒子径は、顔料分散粒子の体積平均粒子径(D50)を意味する。平均粒子径は、例えば、島津製作所社製のレーザ回折式粒子径分布測定装置、商品名「SALD−2200」などの粒度測定装置を用いて測定することができる。
偏光顔料は、可視光の少なくとも一部を透過することができればよく、その他の領域の波長の光(例えば、赤外線および紫外線など)を透過してもよいし、透過しなくてもよい。
偏光顔料は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の組成物における偏光顔料の配合量は、適宜調節すればよいが、例えば、組成物の固形分100質量部に対して、1〜98質量部である。好ましくは、10〜40質量部、さらに好ましくは15〜35質量部である。一実施形態では、組成物における偏光顔料の配合量は、組成物の固形分100質量部に対して、15質量部以上、20質量部以上、25質量部以上、30質量部以上または35質量部以上である。別の実施形態では、組成物における偏光顔料の配合量は、組成物の固形分100質量部に対して、35質量部以下、30質量部以下、25質量部以下、20質量部以下または15質量部以下である。
・複屈折顔料
複屈折顔料は、上述したように、偏光顔料を透過した光の偏光状態を変化させる機能を有する顔料である。
複屈折顔料は、上述したように、偏光顔料を透過した光の偏光状態を変化させる機能を有する顔料である。
複屈折顔料による位相差は、例えば、360°、180°、90°などが挙げられる。一実施形態では、複屈折顔料による位相差は、1波長(360°)、1/2波長(180°)および1/4波長(90°)からなる群より選択される少なくとも1種である。別の実施形態では、複屈折顔料による位相差は、1/2波長(180°)および1/4波長(90°)からなる群より選択される少なくとも1種である。さらに別の実施形態では、複屈折顔料による位相差は、1/2波長(180°)である。一実施形態では、位相差は、波長380nmにおける値である。別の実施形態では、位相差は、波長550nmにおける値である。別の実施形態では、位相差は、波長780nmにおける値である。
複屈折顔料としては、公知の複屈折性を有する材料から適宜選択して、粉砕などの顔料化を行って用いることができる。以下、複屈折顔料の材料と複屈折性を有する材料とをまとめて、単に「複屈折材料」という。本発明において、材料が複屈折性を有することは、以下のように行う:2枚の偏光フィルムの間にその材料を配置し、それを屋内の照明光下で見る角度を変えた際に、色変化が認められる場合、その材料は、複屈折性を有する(複屈折材料である)、色変化が認められない場合、その材料は、複屈折性を有しない。この時、偏光フィルム(例えば、ポラテクノ社製の商品名「SKN−18243T」)2枚を重ね合わせた際の色変化は差し引いて判断する。
複屈折材料としては、例えば、セロハンフィルム、セロハンテープなどのセルロース系フィルム;OPPフィルムなどの延伸ポリエン系フィルム;位相差フィルム;および重合性または非重合性の液晶化合物;ポリマーまたは高分子の繊維などが挙げられる。
位相差フィルムは、例えば、基板と位相差層との積層フィルムである。位相差フィルムとしては、例えば、透過光に1/2波長分の位相差を付与する1/2波長板(λ/2位相差層)、透過光に1/4波長分の位相差を付与する1/4波長板(λ/4位相差層)、Cプレートなどが挙げられる。
位相差フィルムの基板は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)およびポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル系基板;ジアセチルセルロースおよびトリアセチルセルロース(TAC)などのセルロース系基板;ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系基板;ポリスチレンおよびアクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)などのスチレン系基板;ポリカーボネート系基板などが挙げられる。
位相差フィルムの位相差層は、例えば、熱可塑性樹脂を含む複屈折層;液晶モノマーを配向させた後、架橋、重合させた配向液晶層;液晶ポリマーの配向液晶層などが挙げられる。この他、例えば、特開2013−130882号公報に記載の複屈折層が挙げられる。
位相差フィルムは、市販品を用いてもよい。位相差フィルムの市販品としては、例えば、日本ゼオン社製のゼオノアフィルム(登録商標);帝人社製のピュアエース(登録商標);富士フイルム社製のWVフィルム;JX液晶社製のNHフィルム、NVフィルムなどが挙げられる。
本発明において、液晶化合物は、外部電圧によってその分子の配向が変化する化合物をいう。
複屈折材料としてのポリマーまたは高分子の繊維は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル繊維;ナイロン繊維;レーヨン、キュプラ、ポリノジック、モダル、リヨセルなどのセルロース繊維;ポリウレタン繊維;アクリル繊維;アクリル系繊維;アセテート、トリアセテートなどの酢酸セルロース繊維;ビニロン繊維;ビニラール繊維;ポリ塩化ビニル;ビニリデン繊維;アラミド繊維;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリエン系繊維;フッ素系繊維;プロミックス繊維;ポリクラール繊維;ポリイミド繊維;アルギン酸繊維;ポリアリレート系繊維;ポリフェニレンサルファイド繊維などの化学繊維などが挙げられる。これら繊維は、繊維単独で複屈折顔料としてもよいし、上記位相差フィルムの基板に繊維を付着させて粉砕して用いてもよい。
一実施形態では、複屈折材料は、セルロース系フィルム、延伸ポリエン系フィルム、位相差フィルム(基板を含む)、重合性または非重合性の液晶化合物、およびポリマーまたは高分子の繊維からなる群より選択される少なくとも1種である。別の実施形態では、複屈折材料は、セルロース系フィルム、延伸ポリエン系フィルム、位相差フィルム(基板を含む)およびポリマーまたは高分子の繊維からなる群より選択される少なくとも1種である。さらに別の実施形態では、複屈折材料は、非液晶化合物である。さらに別の実施形態では、複屈折材料は、重合性液晶化合物を含まない。さらに別の実施形態では、複屈折材料は、液晶化合物を含まない。
一実施形態では、複屈折顔料は、ポリマーマトリクス中に複屈折材料を含む。別の実施形態では、複屈折顔料は、非液晶ポリマーのマトリクス中に複屈折材料を含む。さらに別の実施形態では、複屈折顔料は、ポリマーマトリクス中に複屈折材料を含み、ポリマーマトリクスのポリマーが、アクリルポリマー、ポリエステルポリマー、アルキドポリマー、フッ素ポリマー、エポキシポリマー、ポリウレタンポリマー、ポリエーテルポリマー、シリコーンポリマーおよびアルコキシシラン縮合物ポリマーからなる群より選択される少なくとも1種以上である。さらに別の実施形態では、複屈折顔料は、ポリマーマトリクス中に複屈折材料を含み、ポリマーマトリクスのポリマーが、アクリルポリマー、ポリエステルポリマー、アルキドポリマー、フッ素ポリマー、エポキシポリマー、ポリウレタンポリマー、ポリエーテルポリマー、シリコーンポリマーおよびアルコキシシラン縮合物ポリマーからなる群より選択される少なくとも1種以上の非液晶ポリマーである。さらに別の実施形態では、複屈折顔料は、ポリマーマトリクス中に複屈折材料を含み、ポリマーマトリクスのポリマーが、アクリルポリマー、アルキドポリマー、フッ素ポリマー、エポキシポリマー、ポリウレタンポリマー、ポリエーテルポリマー、シリコーンポリマーおよびアルコキシシラン縮合物ポリマーからなる群より選択される少なくとも1種以上である。さらに別の実施形態では、複屈折顔料は、ポリマーマトリクス中に複屈折材料を含み、ポリマーマトリクスのポリマーが、アクリルポリマー、アルキドポリマー、フッ素ポリマー、エポキシポリマー、ポリウレタンポリマー、ポリエーテルポリマー、シリコーンポリマーおよびアルコキシシラン縮合物ポリマーからなる群より選択される少なくとも1種以上の非液晶ポリマーである。
複屈折顔料が、複屈折材料ではないポリマーマトリクスを含む場合、複屈折顔料中のポリマーマトリクスの割合は、適宜調節すればよい。例えば、複屈折材料ではないポリマーマトリクスの質量割合は、複屈折顔料の固形分100質量部に対して、1〜99.8質量部であり、好ましくは、20〜80質量部、さらに好ましくは30〜70質量部である。一実施形態では、複屈折材料ではないポリマーマトリクスの質量割合は、複屈折顔料の固形分100質量部に対して、30質量部以上、35質量部以上、40質量部以上、45質量部以上、50質量部以上、55質量部以上、60質量部以上、65質量部以上または70質量部以上である。別の実施形態では、複屈折材料ではないポリマーマトリクスの質量割合は、複屈折顔料の固形分100質量部に対して、70質量部以下、65質量部以下、60質量部以下、55質量部以下、50質量部以下、45質量部以下、40質量部以下、35質量部以下または30質量部以下である。
一実施形態では、複屈折顔料は、複屈折顔料全体が液晶層ではない。
複屈折顔料の形状は特に限定されず、適宜選択すればよい。複屈折顔料の形状としては、例えば、平板状、球状、略球状、楕円体状、立方体状、直方体状、角柱状、円柱状および不定形などが挙げられる。一実施形態では、複屈折顔料の形状は、平板状、球状および略球状からなる群より選択される少なくとも1種である。
複屈折顔料の寸法は、偏光層を透過した光の偏光状態を変化させる機能、所望の外観などに応じて適宜調節すればよい。例えば、平板状の複屈折顔料の場合、最大径は、0.1μm〜3cmであり、厚さは、0.1μm〜3.0mmである。好ましくは、1μm〜1mmである。さらに好ましくは、5〜100μmである。例えば、球状の複屈折顔料の場合、平均粒子径は、0.1μm〜3mmである。
複屈折顔料が繊維を含む場合、繊維の繊維径は、例えば、0.1μm〜3mmである。好ましくは、5μm〜100μmである。
複屈折顔料が繊維を含む場合、繊維の長さは、例えば、10μm〜5cmである。好ましくは、100μm〜3cmである。
複屈折顔料は、可視光の少なくとも一部を透過することができればよく、その他の領域の波長の光(例えば、赤外線および紫外線など)を透過してもよいし、透過しなくてもよい。
複屈折顔料は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の組成物における複屈折顔料の配合量は、適宜調節すればよいが、例えば、組成物の固形分100質量部に対して、1〜98質量部である。好ましくは、10〜40質量部、さらに好ましくは15〜35質量部である。一実施形態では、組成物における複屈折顔料の配合量は、組成物の固形分100質量部に対して、15質量部以上、20質量部以上、25質量部以上、30質量部以上または35質量部以上である。別の実施形態では、組成物における複屈折顔料の配合量は、組成物の固形分100質量部に対して、35質量部以下、30質量部以下、25質量部以下、20質量部以下または15質量部以下である。
本発明に係る組成物では、上記偏光顔料と複屈折顔料は、別個の成分である。
本発明に係る組成物は、上記偏光顔料と複屈折顔料に加えて、例えば、組成物の用途、塗布性などに応じて、他の成分を含んでいてもよい。他の成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。他の成分としては、例えば、塗膜形成要素としての樹脂、溶剤、分散剤、界面活性剤、タレ防止剤、粘度調整剤、沈降防止剤、架橋促進剤、硬化剤、レベリング剤、表面調整剤、消泡剤、可塑剤、防腐剤、防カビ剤、紫外線安定剤、pH調整剤、金属イオン封鎖剤、酸化防止剤、消炎剤、美白剤、賦活剤、水溶性高分子、油溶性高分子、ロウ類、アルコール類(高級アルコール)、薬剤、粘土鉱物、香料などが挙げられる。また、組成物は、上記偏光顔料および複屈折顔料以外の公知の顔料(例えば、体質顔料および着色顔料)を含んでいてもよい。
樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエーテル樹脂などを挙げることができる。また、樹脂として、例えば、シリコーン樹脂やアルコキシシラン縮合物などの、無機成分を含む、または、無機成分からなる高分子化合物を用いることもできる。この他、塗料組成物などに用いられる公知の塗膜形成要素としての樹脂を用いてもよい。
組成物における樹脂の量としては、例えば、組成物の固形分100質量部に対して、1〜99質量部である。好ましくは、20〜80質量部、さらに好ましくは30〜70質量部である。一実施形態では、樹脂の量は、組成物の固形分100質量部に対して、30質量部以上、40質量部以上、50質量部以上、60質量部以上または70質量部以上である。別の実施形態では、樹脂の量は、組成物の固形分100質量部に対して、70質量部以下、60質量部以下、50質量部以下、40質量部以下または30質量部以下である。
溶剤としては、従来公知の塗料組成物および化粧品組成物などの溶剤を適宜選択して用いることができる。例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−ブタノールなどのアルコール類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、プロピオン酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートなどのエステル類;ジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)などのエーテル類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1、3−ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、1、3−オクチレングリコールなどのグリコール類;ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルフォキシド(DMSO)、N−メチルピロリドン(NMP)などのアミド類;アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;トルエン、キシレン、メシチレン、ドデシルベンゼンなどの芳香族炭化水素;クロロホルム、ジクロロメチレンなどのハロゲン系溶媒などが挙げられる。
組成物における溶剤の量は、塗布性、粘度などを考慮して適宜調節すればよい。
本発明の組成物は、偏光顔料と複屈折顔料とを含めばよく、1液型であってもよいし、2液型(例えば、本発明の組成物が、複屈折顔料を含む組成物(第1の組成物)と、偏光顔料を含む組成物(第2の組成物)とからなる)であってもよい。
・組成物の調製方法
組成物の調製方法は特に限定されず、上記偏光顔料および複屈折顔料と、樹脂および溶剤などの他の任意成分とを公知の混合装置などを用いて混合して製造することができる。また、組成物が塗料組成物の場合、公知の塗料組成物(ベース塗料)に偏光顔料および複屈折顔料を添加して、混合して塗料組成物を調製することもできる。
組成物の調製方法は特に限定されず、上記偏光顔料および複屈折顔料と、樹脂および溶剤などの他の任意成分とを公知の混合装置などを用いて混合して製造することができる。また、組成物が塗料組成物の場合、公知の塗料組成物(ベース塗料)に偏光顔料および複屈折顔料を添加して、混合して塗料組成物を調製することもできる。
偏光顔料、複屈折顔料およびこれらの材料を粉砕する方法は、特に限定されず、例えば、国際公開第2018/034261号に記載の粉砕方法を用いることができる。
組成物の用途は、特に限定されず、高い意匠性または美粧性が求められる用途に好適に用いることができる。組成物の用途としては、例えば、塗料組成物、化粧品組成物および加飾用組成物などが挙げられる。
本発明に係る組成物の一実施形態では、前記組成物が、塗料組成物である。
本発明に係る組成物の一実施形態では、前記組成物が、化粧品組成物また加飾用組成物である。
本発明に係る組成物をヒト;およびヒト以外の動物に塗布または塗擦してもよい。
(塗膜)
本発明に係る塗膜は、上記いずれかの組成物を用いた塗膜である。
本発明に係る塗膜は、上記いずれかの組成物を用いた塗膜である。
図1は、本発明に係る塗膜の一例の断面を示す模式図である。この例では、塗膜10は、1層からなり、塗膜中に、複数の偏光顔料20と複数の複屈折顔料30とを含む。
図2は、本発明に係る塗膜の別の一例の断面を示す模式図である。この例では、塗膜10は、2層からなり、塗膜中に、複数の偏光顔料20と複数の複屈折顔料30とを含む。また、この例では、塗膜10の上側の塗膜では、偏光顔料20が複屈折顔料30よりも多く存在し、塗膜10の下側の塗膜では、複屈折顔料30が偏光顔料20よりも多く存在する。
図3は、本発明に係る塗膜の別の一例の断面を示す模式図である。この例では、塗膜10は、3層からなり、塗膜中に、複数の偏光顔料20と複数の複屈折顔料30とを含む。また、この例では、塗膜10の上側と下側の塗膜では、偏光顔料20が複屈折顔料30よりも多く存在し、塗膜10の中段の塗膜では、複屈折顔料30が偏光顔料20よりも多く存在する。
本発明に係る塗膜は、上記いずれかの組成物を用いた塗膜であればよく、図1に示したように単層の塗膜であってもよいし、図2〜3に示したように複数層の塗膜であってもよい。
複数層の塗膜の場合、各層は、塗膜中の顔料の種類、量および比;および層の厚さが、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
例えば、図2〜3に示しように、塗膜中のいずれかの層の偏光顔料または複屈折顔料の量または比を調節することによって、偏光性能または複屈折性能を高めた層を形成することができる。これによって、塗膜が所望の意匠性または美粧性を発現しやすくなる、あるいは塗膜の意匠性または美粧性を制御しやすくなる。
本発明の塗膜の厚さは、特に限定されず、所望の意匠性または美粧性および用途に応じて適宜調節すればよい。塗膜の厚さは、例えば、0.6μm〜6mmである。好ましくは、50μm〜1mmである。一実施形態では、塗膜の厚さは、50μm以上、100μm以上、200μm以上、300μm以上、400μm以上、500μm以上、600μm以上、700μm以上、800μm以上、900μm以上または1mm以上である。別の実施形態では、塗膜の厚さは、1mm以下、900μm以下、800μm以下、700μm以下、600μm以下、500μm以下、400μm以下、300μm以下、200μm以下、100μm以下または50μm以下である。
塗膜の製造方法は、特に限定されず、公知の塗膜の製造方法を用いることができる。例えば、アプリケータ、バーコーター、刷毛、スプレー、ローラー、ロールコーター、カーテンコーターなどを用いて組成物(例えば、塗料組成物)を基板または物品に塗布して塗膜を製造することができる。あるいは、組成物(例えば、塗料組成物)を含む塗料浴へ、基板または物品を浸漬することで塗膜を形成してもよい。
組成物を塗布した後の乾燥温度は、溶剤などに応じて適宜調節すればよい。例えば、10秒〜30分などの短時間での乾燥が必要な場合には、30〜200℃とすることができ、40〜160℃が好ましい。短時間での乾燥が必要な場合には、2液型硬化反応、紫外線などのエネルギー線を用いてもよい。また、短時間での乾燥が必要でない場合には、例えば室温などで乾燥してもよい。
組成物を塗布する対象物は、例えば、ガラス、プラスチックなどの光を透過する基板;アルミニウムの薄膜(アルミホイル)、金属蒸着膜、メッキ、光輝材含有塗膜および金属基材などの光を反射する基板;物品などが挙げられる。
(物品)
本発明に係る物品は、上記塗膜を有する、物品である。
本発明に係る物品は、上記塗膜を有する、物品である。
塗膜を有する物品は、特に限定されず、自動車、電車、バス、タクシーなどの車両;車両のタイヤ;船;飛行機、ヘリコプターなどの航空機;戸建住宅、マンションなどの集合住宅、オフィスビル、公共施設、商業施設、研究施設、軍事施設、トンネルなどの建築物ないし建造物の壁面、床面、天井、屋根、柱、看板、電子看板(デジタルサイネージ)、ドア、門、窓;ガラス;橋;自動販売機;道路標識;信号;街灯;LED方式、液晶方式、電球方式などの電光掲示板;作業機械、建築機械;石碑;墓石;衣類;靴などの履物;傘、カッパなどの雨具;包装材;メガネなどのレンズ;鏡;うちわ;玩具;ルアー、釣り竿などの釣り具などが挙げられる。
物品が有する塗膜は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
本発明に係る物品は、本発明の塗膜に加えて、例えば、下塗り層および上塗り層など他の塗膜層があってもよいし、なくてもよい。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、これらの実施例は、本発明の例示を目的とするものであり、本発明を何ら限定するものではない。
実施例で使用した材料は以下のとおりである。
<偏光顔料の材料>
偏光フィルム:ポラテクノ社製の商品名「SKN−18243T」(吸収型偏光フィルム)、厚さ215μm
<複屈折顔料の材料>
セロハンフィルム:トーヨー社製の商品名「単色セロファン(透明)」、厚さ約0.02mm
<ベース塗料>
水性アクリルエマルション:DIC社製の商品名「ボンコート CF−2800」、NV=50%
<非複屈折材料>
無軸延伸ポリプロピレンフィルム:セキセイ社製の商品名「AZ−881」、クリア封筒、厚さ60μm
<偏光顔料の材料>
偏光フィルム:ポラテクノ社製の商品名「SKN−18243T」(吸収型偏光フィルム)、厚さ215μm
<複屈折顔料の材料>
セロハンフィルム:トーヨー社製の商品名「単色セロファン(透明)」、厚さ約0.02mm
<ベース塗料>
水性アクリルエマルション:DIC社製の商品名「ボンコート CF−2800」、NV=50%
<非複屈折材料>
無軸延伸ポリプロピレンフィルム:セキセイ社製の商品名「AZ−881」、クリア封筒、厚さ60μm
・実施例1
偏光フィルムとセロハンフィルム(寸法10cm×10cm)をそれぞれ、ロータリークラッシャーを用いて機械粉砕して、平板状の偏光顔料と平板状の複屈折顔料を得た。偏光顔料の最大径は、約2mmであった。複屈折顔料の最大径は、約4mmであった。
偏光フィルムとセロハンフィルム(寸法10cm×10cm)をそれぞれ、ロータリークラッシャーを用いて機械粉砕して、平板状の偏光顔料と平板状の複屈折顔料を得た。偏光顔料の最大径は、約2mmであった。複屈折顔料の最大径は、約4mmであった。
次いで、偏光顔料と複屈折顔料を重量比1:1で混合した。水性アクリルエマルション固形分100質量部に対して、その混合物40質量部を添加して、撹拌および混合して組成物(塗料組成物)を得た。
得られた組成物をガラス板上に塗装した。そして、その組成物を常温で1時間乾燥させて塗膜(厚さ1mm)を形成し、塗膜を有するガラス板を得た。得られた塗膜を屋内の照明光下で見る角度を変えて観察したところ、塗膜の色が変化し、塗膜が高い意匠性を発現することを確認した。
・比較例1
実施例1において、セロハンフィルムに変えて、非複屈折材料(複屈折を有しない材料)である無軸延伸ポリプロピレン(CPP)フィルムを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、比較塗料組成物を調製し、実施例1と同様に、塗膜を有するガラス板を得た。得られた塗膜を屋内の照明光下で見る角度を変えて観察したが、塗膜の色は変化しなかった。
実施例1において、セロハンフィルムに変えて、非複屈折材料(複屈折を有しない材料)である無軸延伸ポリプロピレン(CPP)フィルムを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、比較塗料組成物を調製し、実施例1と同様に、塗膜を有するガラス板を得た。得られた塗膜を屋内の照明光下で見る角度を変えて観察したが、塗膜の色は変化しなかった。
本発明によれば、より安価であり、かつ、高い意匠性または美粧性を発現可能な顔料を提供することができる。本発明によれば、そのような顔料を含む組成物を提供することができる。本発明によれば、高い意匠性を有する物品を提供することができる。
10:塗膜
20:偏光顔料
30:複屈折顔料
20:偏光顔料
30:複屈折顔料
Claims (5)
- 偏光顔料と、複屈折顔料と、を含む、組成物。
- 前記組成物が、塗料組成物である、請求項1に記載の組成物。
- 前記組成物が、化粧品組成物また加飾用組成物である、請求項1に記載の組成物。
- 請求項1または2に記載の組成物を用いた、塗膜。
- 請求項4に記載の塗膜を有する、物品。
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2020
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