JP2021103091A - ルート検索システム - Google Patents

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好紀 横山
Yoshinori Yokoyama
好紀 横山
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Abstract

【課題】有効幅員検出部などの装置を新たに移動体に設けることなく、すでに搭載機に搭載されて普及しているナビゲーション装置を利用して有効幅員情報を考慮したルート検索を行うこと。【解決手段】ルート検索システムは、ハードウェアを有する第1のプロセッサであって、移動体の搭載機から移動体の走行履歴情報を受信し、受信した走行履歴情報を、移動体の種類ごとに関連付けて走行履歴データベースに格納する第1のプロセッサを有する第1の装置と、ハードウェアを有する第2のプロセッサであって、任意の移動体の搭載機から受信したルート検索要求に含まれる、出発地情報および目的地情報と、走行履歴データベースに格納された、ルート検索要求を送信した移動体の種類に関連付けされた走行履歴情報とに基づいて、ルート検索要求を送信した移動体が走行可能な経路を含むルート情報を生成する第2のプロセッサを有する第2の装置と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、ルート検索システムに関する。
一般に車両に搭載されるナビゲーション装置は、自車位置および地図データに基づいて、設定された目的地までのルート検索を行い、運転者などのユーザに対して表示や音声によるルート案内を行う。この際、地図データに含まれる道幅なども考慮した上で、最適なルートを提示するルート案内が行われている。
例えば、特許文献1には、道路の有効幅員をルート検索に使用する道幅コストに換算し、候補となるルート毎のコストを算出して、当該コストに基づいて、ルートのいずれかを最適なルートに決定してルート案内を行うとともに、目的地へのルート検索を行う場合に、ユーザが設定した車幅、車高、および車長を考慮したルート検索を行うことで、通行可能なルートをユーザに案内する技術が開示されている。
特開2014−202560号公報
しかしながら、上述した従来技術においては、地図情報に含まれない例えば道路標識柱や駐車車両などの障害物などが存在すると、道路の有効幅員が小さくなる場合があった。そのため、実際の道路の通行の可否や、快適な走行が可能か否かを、地図情報に含まれている道幅に基づいて判断することは困難であり、ユーザの運転する車両が通行困難な道を案内する可能性があった。そこで、特許文献1に記載のように、道路の有効幅員を考慮した快適な走行ルートを検索するためには、道路の実際の有効幅員を測定して検出するために、道路有効幅員検出部を車両などの移動体に新たに設ける必要があり、コストが増加して実現化が困難であった。そのため、すでにナビゲーション装置を備えた車載機などの搭載機に搭載され普及しているナビゲーション装置を利用して、有効道幅情報を考慮したルート検索が可能なルート検索システムが求められていた。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、有効幅員検出部などの装置を新たに移動体に設けることなく、すでに搭載機に搭載されて普及しているナビゲーション装置を利用して有効幅員情報を考慮したルート検索が可能なルート検索システムを提供することにある。
本開示に係るルート検索システムは、ハードウェアを有する第1のプロセッサであって、移動体の搭載機から移動体の走行履歴情報を受信し、受信した走行履歴情報を、移動体の種類ごとに関連付けて走行履歴データベースに格納する第1のプロセッサを有する第1の装置と、ハードウェアを有する第2のプロセッサであって、任意の移動体の搭載機から受信したルート検索要求に含まれる、出発地情報および目的地情報と、走行履歴データベースに格納された、ルート検索要求を送信した移動体の種類に関連付けされた走行履歴情報とに基づいて、ルート検索要求を送信した移動体が走行可能な経路を含むルート情報を生成する第2のプロセッサを有する第2の装置と、を備える。
本開示によれば、有効幅員検出部などの装置を新たに移動体に設けることなく、すでに搭載機に搭載されて普及しているナビゲーション装置を利用して有効幅員情報を考慮したルート検索を行うことが可能となる。
図1は、本開示の実施形態によるルート検索システムを示すブロック図である。 図2は、第1の実施形態によるルート検索方法を説明するためのフローチャートである。 図3は、第2の実施形態によるルート検索方法を説明するためのフローチャートである。 図4は、第2の実施形態によるルート検索方法のルート検索結果の例を示す図である。 図5は、第2の実施形態によるルート検索方法のルート検索結果の表示例を示す図である。
以下、本開示の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施形態の全図においては、同一または対応する部分には同一の符号を付す。また、本開示は以下に説明する実施形態によって限定されるものではない。
(ルート検索システム)
まず、本開示の実施形態による情報処理システムであるルート検索システムについて説明する。図1は、本実施形態によるルート検索システム1を示す概略図である。図1に示すように、本実施形態によるルート検索システム1は、ネットワーク2を介して互いに通信可能な、ルート検索サーバ10、複数の普通車両30A,30B、および複数の大型車両40,50A,50Bを有する。なお、普通車両30A,30Bの台数は2台に限定されるものではなく、大型車両40,50A,50Bの台数は3台に限定されるものではない。また、以下の説明において、普通車両30A,30Bを車両30などと総称したりする場合がある。
ネットワーク2は、インターネット回線網や携帯電話回線網等から構成される。ネットワーク2は、例えば、インターネットなどの公衆通信網であって、WAN(Wide Area Network)や、携帯電話などの電話通信網や、WiFi(登録商標)などの無線通信網などのその他の通信網を含んでもよい。
(ルート検索サーバ)
ルート検索装置としてのルート検索サーバ10は、例えば車両30,40,50に対してナビゲーションサービスを提供するナビゲーションサービス事業者や、車両30,40,50に所定の情報を提供する情報提供事業者などが所有する情報処理サーバである。すなわち、ルート検索サーバ10は、車両30,40,50から各種情報を取得したり、車両30,40,50に対して提供する情報を生成して管理したりできる。
ルート検索サーバ10は、ネットワーク2を介して通信可能な、一般的なハードウェアを有するコンピュータから構成される。ルート検索サーバ10は、制御部11、通信部12、および各種のデータベースを格納した記憶部13を備える。制御部11は、ルート検索部14、および走行履歴収集部15を備える。
制御部11は、具体的に、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)などのプロセッサ、およびRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などの主記憶部を備える。記憶部13は、EPROM(Erasable Programmable ROM)、ハードディスクドライブ(HDD、Hard Disk Drive)、およびリムーバブルメディア等から選ばれた記憶媒体から構成される。なお、リムーバブルメディアは、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ、または、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、またはBD(Blu-ray(登録商標) Disc)のようなディスク記録媒体である。記憶部13には、オペレーティングシステム(Operating System :OS)、各種プログラム、各種テーブル、各種データベースなどが格納可能である。制御部11は、記憶部13に格納されたプログラムを主記憶部の作業領域にロードして実行し、プログラムの実行を通じて各構成部などを制御する。これにより、制御部11は、所定の目的に合致した、ルート検索部14および走行履歴収集部15の機能を実現できる。
情報取得部としての通信部12は、例えば、LAN(Local Area Network)インターフェースボードや、無線通信のための無線通信回路等である。LANインターフェースボードや無線通信回路は、公衆通信網であるインターネットなどのネットワーク2に接続される。通信部12は、ネットワーク2に接続して、車両30,40,50との間で通信を行う。
通信部12は、それぞれの車両30,50A,50Bの車載機31,51A,51Bとの間で、車両識別情報、車両情報、および走行履歴情報などの各種情報を受信したり、大型車両40の車載機41からルート検索要求を受信したり、大型車両40の車載機41に対してルート検索結果を送信したりする。
移動体識別情報としての車両識別情報は、それぞれの車両30,40,50を個々に識別するための固有の情報を含む。移動体情報としての車両情報は、バッテリ充電量(SOC)、燃料残量、車両30,40,50の寸法に関する情報(以下、車両寸法情報)などの車両30,40,50に関する種々の情報を含む。走行履歴情報は、車両30の走行履歴に関する情報である。走行履歴情報は、位置情報、走行経路情報、走行スケジュール情報、および駐車スケジュール情報を含んでもよいが、必ずしもこれらの情報に限定されない。走行履歴情報はさらに、速度情報、加速度情報、走行距離情報、および走行時間情報などの、車両30,40,50の走行に関する種々の情報を含んでもよい。なお、車両30,40,50があらかじめ設定された所定経路を運行する車両である場合、走行履歴情報には運行情報を含んでもよい。車両30,40,50がレンタカーなどの場合、車両情報はさらに、借り入れているユーザの有無の情報や、借りているユーザがいる場合には、借りて乗車しているユーザのユーザ識別情報などを含んでもよい。車両情報および走行履歴情報に含まれる情報は、必ずしも上述した情報に限定されない。
記憶部13は、例えばリレーショナルデータベース(RDB)からなる各種データベースを備える。なお、以下に説明するそれぞれのデータベース(DB)は、上述したプロセッサによって実行されるデータベース管理システム(Database Management System:DBMS)のプログラムが、記憶部13に記憶されるデータを管理することによって構築される。記憶部13は、走行履歴データベース13aを備える。なお、記憶部13は、走行履歴データベース13a以外にも種々のデータベースをさらに備えてもよい。
走行履歴データベース13aには、車両30,40,50から受信したそれぞれの車両30,40,50の走行履歴情報が、車両識別情報に関連付けされて更新可能に格納されている。車両識別情報は、車両30に割り当てられた後に、検索可能な状態で走行履歴データベース13aに格納される。車両識別情報は、個々の車両30,40,50を互いに識別するための種々の情報を含む。車両30,40,50が、車両識別情報とともに走行履歴情報や車両情報などの所定の情報をルート検索サーバ10に送信すると、ルート検索サーバ10は、所定の情報を車両識別情報と関連付けて、検索可能な状態で記憶部13に格納する。この場合、走行履歴情報は、走行履歴データベース13aに格納される。なお、車両寸法情報を含む車両情報についても走行履歴データベース13aに格納してもよい。
ルート検索部14は、大型車両40のユーザが入力または選択した出発地の情報と目的地の情報とに基づいて、走行経路情報を生成して出力する。ルート検索部14は、所定のプログラムに従った情報処理によって、地図情報に基づいて走行経路情報を生成することで取得する。ルート検索部14は、生成した走行経路情報をユーザ識別情報および車両識別情報と関連付けて、走行履歴データベース13aに格納する。なお、ルート検索部14は、機械学習により生成された学習済みモデルを含んでいてもよい。ここで、学習済みモデルは、所定の入力パラメータと出力パラメータとの入出力データセットを教師データとして機械学習により生成することができる。学習済みモデルは、出発地および目的地を入力パラメータ、所定の走行経路情報を出力パラメータとした入出力データセットを教師データとして生成された学習済みモデルとすることが可能である。ルート検索部14は、走行履歴データベース13aに格納された種々の走行履歴情報に基づいて、車両30,40,50が走行可能な走行経路情報を選択したり生成したりする。すなわち、ルート検索部14は、車載機31,41,51から受信したルート検索要求に含まれる、出発地情報および目的地情報、走行履歴データベース13aに格納された車種別の走行履歴情報に基づいて、検索要求を行った車両が走行可能なルートを検索する。なお、図1においては、大型車両40が、ルート検索サーバ10にルート検索要求を送信した例を示している。
走行履歴収集部15は、ネットワーク2を介して、それぞれの車両30,40,50の車載機31,41,51から通信部32,42,52、ネットワーク2、および通信部12を通じて、走行履歴情報、車両識別情報、および車両情報を収集する。走行履歴収集部15は、取得した、車両情報および走行履歴情報をそれぞれ、車両識別情報と関連付けて走行履歴データベース13aに検索可能に格納する。
(車両)
移動体としての車両30,40,50は、運転者による運転によって走行する車両や、与えられた走行指令に従って自律走行可能に構成された自律走行車両である。普通車両30A,30Bはそれぞれ、移動体の搭載機としての車載機31A,31Bを備える。車載機31A,31Bはそれぞれ、通信部32A,32Bによって、ルート検索サーバ10と通信可能に構成されている。大型車両40,50A,50Bはそれぞれ、移動体の搭載機としての車載機41,51A,51Bを備える。車載機41,51A,51Bはそれぞれ、通信部42,52A,52Bによって、ルート検索サーバ10と通信可能に構成されている。また、本実施形態においては、移動体として車両を例に説明するが、車両以外の移動体であってもよく、移動体は、二輪車などの軽車両、その他の道路上を移動するものを含む。また、本実施形態においては、移動体の種類として普通車両30および大型車両40,50の2種類としているが、移動体の種類として車種ごとであってもよく、3種類以上に分類してもよい。すなわち、移動体の走行履歴情報は、種々の種類ごとに関連付けられていてもよい。
車載機31A,31B,41,51A,51Bはそれぞれ、制御部、記憶部、測位部および入出力部を備えた車載ナビゲーションシステムである。車載機31A,31B,41,51A,51Bと、それぞれに接続された通信部32A,32B,42,52A,52Bとから、通信機能付き車載ナビゲーションシステムが構成される。制御部、通信部、および記憶部はそれぞれ、物理的には上述した制御部11、通信部12、および記憶部13と同様である。
測位部は、例えば、GPS(Global Positioning System)衛星からの電波を受信して、車両30,40,50の位置を検出する。車両30,40,50の位置情報取得部としての測位部が検出した車両30,40,50の位置や経路は、走行履歴情報として記憶部に格納されて、ルート検索サーバ10に送信される。なお、車両30,40,50の位置を検出する方法として、LiDAR(Light Detection and Ranging、Laser Imaging Detection and Ranging)と3次元デジタル地図とを組み合わせた方法を採用してもよい。入出力部は、タッチパネルディスプレイやスピーカマイクロホン等から構成される。入出力部は、タッチパネルディスプレイの画面上に文字や図形等を表示したり、スピーカマイクロホンから音声を出力したりして、所定の情報を外部に通知可能に構成される。入出力部は、ユーザなどがタッチパネルディスプレイを操作したり、スピーカマイクロホンに向けて音声を発したりすることによって、所定の情報を入力可能に構成される。
すなわち、車載機31,41,51は、車両の走行履歴情報を、ルート検索サーバ10に送信する。また、車載機31,41,51はそれぞれ、通信部32,42,52を通じて,入出力部からユーザが入力したルート検索要求をルート検索サーバ10に送信し、ルート検索サーバ10によって生成されたルート検索結果を受信して、入出力部から出力する。
(第1の実施形態によるルート検索方法)
次に、以上のように構成されたルート検索システム1におけるルート検索方法について説明する。図2は、第1の実施形態によるルート検索方法を説明するためのフローチャートである。なお、以下に説明するルート検索方法において、走行履歴収集部15は、適宜または常時、車両30,40,50から走行履歴情報(図1参照)を受信して収集している。また、車両30,40,50とルート検索サーバ10との間の、走行履歴情報、ルート検索要求、およびルート検索結果などの送受信については、通信部12,32,42,52およびネットワーク2を介して行われるが、都度の説明は省略する。
図2に示すように、まず、ステップST1において、ルート検索サーバ10が普通車両30A,30B、大型車両40,50A,50Bからルート検索要求を受信する。この際、ルート検索部14は、ルート検索要求の受信において、それぞれの車両30,40,50の車両識別情報や車両情報が関連付けられて受信する。ステップST2において制御部11のルート検索部14は、受信した車両情報に基づいて、ルート検索要求を送信した車両が、普通車両30であるか否かを判定する。すなわち、ルート検索要求を送信した車両が、普通車両30であるか大型車両40,50であるかを判定する。
ルート検索部14がルート検索要求を送信したのは普通車両30であると判定した場合(ステップST2:Yes)、ステップST3に移行する。ステップST3においてルート検索部14は、ルート検索要求に含まれる出発地情報および目的地情報に基づいて、走行履歴データベース13aから、普通車両30A,30Bに関連付けられ、かつ受信した出発地情報および目的地情報を含む走行履歴情報を抽出する。すなわち、ルート検索部14は、普通車両30A,30Bの走行履歴情報から、受信した目的地と出発地とを結ぶ走行経路を含む走行履歴情報を抽出する。
次に、ステップST4においてルート検索部14は、抽出した走行履歴情報から最適な走行経路をルート情報として選択する。その後、ステップST7に移行してルート検索部14は、ステップST4において選択したルート情報を、ルート検索要求を送信した普通車両30に送信する。以上により、ルート検索処理が終了する。
ステップST2においてルート検索部14が、ルート検索要求を送信したのは大型車両40,50であると判定した場合(ステップST2:No)、ステップST5に移行する。なお、図1に示す例では、大型車両40がルート検索要求を送信している。ステップST5においてルート検索部14は、ルート検索要求に含まれる出発地情報および目的地情報に基づいて、走行履歴データベース13aから大型車両50A,50Bに関連付けられた走行履歴情報を抽出する。すなわち、ルート検索部14は、大型車両50A,50Bの走行履歴情報から、受信した目的地と出発地とを結ぶ走行経路を含む走行履歴情報を抽出する(図1参照)。
次に、ステップST6においてルート検索部14は、抽出した走行履歴情報から最適な走行経路をルート情報として選択する。その後、ステップST7に移行してルート検索部14は、ステップST6において選択したルート情報を、ルート検索要求を送信した大型車両40に送信する(図1参照)。以上により、ルート検索処理が終了する。
以上説明した本開示の第1の実施形態によれば、ルート検索要求を送信した車両が大型車両40の場合に、大型車両50A,50Bの走行履歴情報に基づいて出発地から目的地への走行経路のルート検索を実行している。これにより、大型車両50が走行していない経路を走行経路として選択しないようにできるので、例えば道幅の狭さや事故の発生などによって、大型車両40,50が走行できない経路をルート検索から除外できる。また、上述した第1の実施形態によれば、すでに普及している、ナビゲーション装置を備えた車載機に搭載された車種設定機能、および走行履歴情報をルート検索サーバ10に送信する機能や、ルート検索サーバ10によるルート検索機能を活用している。そのため、種々の車両30,40,50に検出部などの装置を新たに設けることなく、車載機31,41,51に搭載されて普及しているナビゲーション装置を利用して有効道幅情報を考慮したルート検索を行うことが可能となる。
(第2の実施形態によるルート検索方法)
次に、第2の実施形態によるルート検索システム1におけるルート検索方法について説明する。図3は、第2の実施形態によるルート検索方法を説明するためのフローチャートである。
図3に示すように、まず、ステップST11において、ルート検索サーバ10が普通車両30A,30B、大型車両40,50A,50Bからルート検索要求を受信する。の際、ルート検索部14は、ルート検索要求の受信において、それぞれの車両30,40,50の車両識別情報や車両情報が関連付けられて受信する。ステップST12において制御部11のルート検索部14は、受信した車両情報に基づいて、ルート検索要求を送信した車両が、普通車両30であるか否かを判定する。すなわち、ルート検索要求を送信した車両が、普通車両30であるか大型車両40,50であるかを判定する。
ルート検索部14がルート検索要求を送信したのは普通車両30であると判定した場合(ステップST12:Yes)、ステップST13に移行する。ステップST13においてルート検索部14は、走行履歴データベース13aから、普通車両30A,30Bに関連付けられ、かつ受信した出発地情報および目的地情報を含む走行履歴情報を抽出する。すなわち、ルート検索部14は、走行履歴データベース13aに格納された普通車両30A,30Bの走行履歴情報から、受信した目的地と出発地とを結ぶ走行経路を含む走行履歴情報を検索する。
次に、ステップST14に移行してルート検索部14は、受信した目的地と出発地とを結ぶ走行経路を含む普通車両30A,30Bの走行履歴情報が、走行履歴データベース13aに存在するか否かを判定する。ルート検索部14が、出発地と目的地とを結ぶ普通車両30A,30Bの走行履歴情報が存在すると判定した場合(ステップST14:Yes)、ステップST15に移行する。
ステップST15においてルート検索部14は、抽出した走行履歴情報から最適な走行経路をルート情報として選択する。その後、ステップST23に移行してルート検索部14は、ステップST15において選択したルート情報を、ルート検索要求を送信した普通車両30に送信する。以上により、ルート検索処理が終了する。
一方、ステップST14においてルート検索部14が、出発地と目的地とを結ぶ走行経路を含む普通車両30A,30Bの走行履歴情報が存在しないと判定した場合(ステップST14:No)、ステップST16に移行する。ステップST16においてルート検索部14は、走行履歴情報が存在していない走行経路を、従来の地図情報や道路交通情報通信システムによる道路交通情報に基づいて補完する。また、ルート検索部14は、補完して生成した走行経路情報を、記憶部13に格納する。
次に、ステップST17においてルート検索部14は、補完した走行経路を含む走行経路から最適な走行経路をルート情報として選択する。その後、ステップST23に移行してルート検索部14は、ステップST17において選択したルート情報を、ルート検索要求を送信した普通車両30に送信する。以上により、ルート検索処理が終了する。
ステップST12においてルート検索部14が、ルート検索要求を送信したのは大型車両40,50であると判定した場合(ステップST12:No)、ステップST18に移行する。なお、図1に示す例に基づいて説明する。ステップST18においてルート検索部14は、走行履歴データベース13aから、大型車両50A,50Bに関連付けられ、かつ受信した出発地情報および目的地情報を含む走行履歴情報を抽出する。すなわち、ルート検索部14は、走行履歴データベース13aに格納された大型車両50A,50Bの走行履歴情報から、受信した目的地と出発地とを結ぶ走行経路を含む走行履歴情報を検索する。
次に、ステップST19に移行してルート検索部14は、受信した目的地と出発地とを結ぶ走行経路を含む大型車両50A,50Bの走行履歴情報が、走行履歴データベース13aに存在するか否かを判定する。ルート検索部14が、出発地と目的地とを結ぶ大型車両50A,50Bの走行履歴情報は存在すると判定した場合(ステップST19:Yes)、ステップST20に移行する。
ステップST20においてルート検索部14は、抽出した走行履歴情報から最適な走行経路をルート情報として選択する。その後、ステップST23に移行してルート検索部14は、ステップST20において選択したルート情報を、ルート検索要求を送信した大型車両40に送信する。以上により、ルート検索処理が終了する。
一方、ステップST19においてルート検索部14が、出発地と目的地とを結ぶ大型車両50A,50Bの走行履歴情報は存在しないと判定した場合(ステップST19:No)、ステップST21に移行する。ステップST21においてルート検索部14は、走行履歴情報が存在していない走行経路を、従来の地図情報や道路交通情報通信システムによる道路交通情報に基づいて補完する。
図4は、本第2の実施形態によるルート検索方法のルート検索結果の例を示す。図である。図5は、本第2の実施形態によるルート検索方法のルート検索結果の表示例を示す図である。図4に示すように、走行履歴収集部15が受信して収集した走行履歴情報において、普通車両30A,30Bの走行履歴は存在する一方、大型車両50A,50Bの走行履歴が存在しない経路がある場合がある。図4に示す例においては、上部の道路および右下の道路においては、普通車両30A,30Bの走行履歴が存在するが、大型車両50A,50Bの走行履歴が存在していない。この場合、出発地と目的地とを結ぶ大型車両50A,50Bの走行履歴情報は存在しないことになる。そこで、図5に示すように、ルート検索部14は、大型車両40の走行経路に関して、出発地と目的地とを結ぶ走行経路において太線部分を補完し、出発地から目的地までのルート情報を生成する。ルート検索部14は、補完して生成した走行経路情報を、記憶部13に格納する。
次に、ステップST22においてルート検索部14は、補完した走行経路を含む走行経路から最適な走行経路をルート情報として選択する。その後、ステップST23に移行してルート検索部14は、ステップST22において選択したルート情報を、ルート検索要求を送信した大型車両40に送信する。この場合、図5に示すように、大型車両40の車載機41の入出力部に、補完を行った経路、すなわち他の大型車両50A、50Bの走行履歴情報が存在していない経路を強調表示してもよい。これにより、大型車両40の運転者や乗員などのユーザは、太線の走行経路において、他の大型車両50A,50Bの走行履歴が存在しないことを認識できる。以上により、ルート検索処理が終了する。
以上説明した第2の実施形態によれば、ルート検索要求を送信した車両が大型車両40の場合に、大型車両50A,50Bの走行履歴情報に基づいて出発地から目的地への走行経路のルート検索を実行しているので、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、複数の大型車両50A,50Bの走行履歴情報に、大型車両40の出発地情報および目的地情報に基づいた出発地と目的地とを結ぶ経路の少なくとも一部が存在していない場合に、出発地と目的地とを結ぶ経路のうちの走行履歴情報に含まれていない経路を大型車両40のユーザに報知していることにより、大型車両40のユーザは、出発地から目的地に向かう途中の走行経路において、走行が困難になる経路に関する注意を喚起できたり、走行困難になる可能性を認識できたりする。
(情報処理システム)
また、他の実施形態として、ルート検索部14および走行履歴収集部15のそれぞれの機能を分割して、互いにネットワーク2を介して通信可能な複数の装置によって実行させることも可能である。例えば、走行履歴収集部15の機能の少なくとも一部を、第1のプロセッサを有する第1の装置において実行させてもよい。ルート検索部14の機能の少なくとも一部を、第2のプロセッサを有する第2の装置において実行させてもよい。この場合、例えば第1の装置および第2の装置の少なくとも一方を車両30に搭載することも可能である。
(記録媒体)
上述の一実施形態において、ルート検索方法を実行可能なプログラムを、コンピュータその他の機械や装置(以下、コンピュータなど、という)が読み取り可能な記録媒体に記録することができる。コンピュータなどに、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、当該コンピュータなどがルート検索サーバ10や車両30,40,50の制御部として機能する。ここで、コンピュータなどが読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラムなどの情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータなどから読み取ることができる非一時的な記録媒体をいう。このような記録媒体のうちのコンピュータなどから取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R/W、DVD(Digital Versatile Disk)、BD、DAT、磁気テープ、フラッシュメモリなどのメモリカードなどがある。また、コンピュータなどに固定された記録媒体としてハードディスク、ROMなどがある。さらに、SSDは、コンピュータなどから取り外し可能な記録媒体としても、コンピュータなどに固定された記録媒体としても利用可能である。
(その他の実施形態)
また、一実施形態に係るルート検索システムにおいては、上述してきた「部」は、「回路」などに読み替えることができる。例えば、通信部は、通信回路に読み替えることができる。
また、一実施形態に係るルート検索サーバ10の制御部11や車載機31,41,51に実行させるプログラムは、インターネットなどのネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。
なお、本明細書におけるフローチャートの説明では、「まず」、「その後」、「続いて」などの表現を用いてステップ間の処理の前後関係を明示していたが、本実施の形態を実施するために必要な処理の順序は、それらの表現によって一意的に定められるわけではない。即ち、本明細書で記載したフローチャートにおける処理の順序は、矛盾のない範囲で変更することができる。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。本開示のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付のクレームおよびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 ルート検索システム
2 ネットワーク
10 ルート検索サーバ
11 制御部
12,32,32A,32B,42,52,52A,52B 通信部
13 記憶部
13a 走行履歴データベース
14 ルート検索部
15 走行履歴収集部
30,30A,30B 普通車両(車両)
31,31A,31B,41,51,51A,51B 車載機
40,50,50A,50B 大型車両(車両)

Claims (1)

  1. ハードウェアを有する第1のプロセッサであって、移動体の搭載機から前記移動体の走行履歴情報を受信し、受信した前記走行履歴情報を、前記移動体の種類ごとに関連付けて走行履歴データベースに格納する第1のプロセッサを有する第1の装置と、
    ハードウェアを有する第2のプロセッサであって、任意の移動体の搭載機から受信したルート検索要求に含まれる、出発地情報および目的地情報と、前記走行履歴データベースに格納された、前記ルート検索要求を送信した移動体の種類に関連付けされた走行履歴情報とに基づいて、前記ルート検索要求を送信した移動体が走行可能な経路を含むルート情報を生成する第2のプロセッサを有する第2の装置と、
    を備えるルート検索システム。
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