JP2021102403A - 車載機器のカバー構造体 - Google Patents
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Abstract
【課題】ブラケットの全高を低く抑えることができる車載機器のカバー構造体を提供する。【解決手段】車載機器のカバー構造体は、車載機器を覆うカバーと、前記カバーの前記車載機器側に固着されたブラケットと、前記カバーの前記車載機器側に配置されたインシュレータと、前記インシュレータに設けられた貫通穴を通り、前記ブラケットに設けられた取付穴に嵌め込まれ、前記インシュレータを前記ブラケットに貼着するクリップとを備える車載機器のカバー構造体であって、前記カバーは、前記車載機器側に突出する少なくとも二つの突出部を有し、前記ブラケットは、前記少なくとも二つの突出部に架け渡され、前記取付穴は、前記少なくとも二つの突出部間に位置する。【選択図】 図3
Description
本開示は、車載機器のカバー構造体に関する。
特許文献1には、インシュレータフードがフードパネルの室内面に取り付けられたフードパネルが開示されている。かかるインシュレータフードは、吸音性基材と吸音性基材の表面に一体貼着されている表面不織布とから構成されており、フードパネルのレインフォース部の取付穴にインシュレータフードの取付穴を重ね合わせ、クリップを嵌め込むことにより、インシュレータフードがフードパネルの室内面に取り付けられている。
特許文献1が開示するフードパネルでは、インシュレータフードの取付穴とレインフォース部の取付穴とに嵌め込まれたクリップの先端がフードパネルに突き当たらないようにレインフォース部の取付穴が設けられる部分をフードパネルの室内面から離れる方向に嵩を上げなければならなかった(レインフォース部(ブラケット)の全高が高いものとなっていた)。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、ブラケットの全高を低く抑えることができる車載機器のカバー構造体を提供することを目的とする。
本発明の少なくとも一実施形態に係る車載機器のカバー構造体は、車載機器を覆うカバーと、前記カバーの前記車載機器側に固着されたブラケットと、前記カバーの前記車載機器側に配置されたインシュレータと、前記インシュレータに設けられた貫通穴を通り、前記ブラケットに設けられた取付穴に嵌め込まれ、前記インシュレータを前記ブラケットに貼着するクリップとを備える車載機器のカバー構造体であって、前記カバーは、前記車載機器側に突出する少なくとも二つの突出部を有し、前記ブラケットは、前記少なくとも二つの突出部に架け渡され、前記取付穴は、前記少なくとも二つの突出部間に位置する。
上記の構成によれば、カバーは、車載機器側に突出する少なくとも二つの突出部を有し、ブラケットは、少なくとも二つの突出部に架け渡され、取付穴は、少なくとも二つの突出部間に位置するので、ブラケットの取付穴が設けられる部分をカバーの車載機器側の面から離れる方向に嵩を上げなくてもよい。これにより、ブラケットの全高を低く抑えることができる。
本発明の一実施形態では、上記の構成において、前記少なくとも二つの突出部は、前記カバーに設けられる突条である。
上記の構成によれば、少なくとも二つの突出部は、カバーに設けられる突条であるので、カバーの剛性を高めることができる。
本発明の一実施形態では、上記の構成において、前記ブラケットは、少なくとも二つ以上であって、前記少なくとも二つの突出部に少なくとも二か所以上で架け渡される。
上記の構成によれば、ブラケットは、少なくとも二つ以上であって、少なくとも二つの突出部に少なくとも二か所以上で架け渡されるので、少なくとも二つの突出部(突条)と少なくとも二つ以上のブラケットとが四角形を構成し、カバーの剛性を一層高めることができる。
本発明の一実施形態では、上記の構成において、前記ブラケットは、前記少なくとも二つの突出部の少なくとも一方の端部で前記少なくとも二つの突出部に架け渡される。
上記の構成によれば、ブラケットは、少なくとも二つの突出部の少なくとも一方の端部で少なくとも二つの突出部に架け渡されるので、比較的大きなインシュレータを貼着できる。
本発明の一実施形態では、上記の構成において、前記カバーは、前記車載機器側に突出する三つ以上の突出部を有し、前記ブラケットは、前記三つ以上の突出部に架け渡される。
上記の構成によれば、カバーは、車載機器側に突出する三つ以上の突出部を有し、ブラケットは、三つ以上の突出部に架け渡されるので、ブラケットをカバーの補強部材としても機能させることができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、ブラケットの全高を低く抑えることができる。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1に示すように、本発明の幾つかの実施形態に係るカバー構造体1は、車両に搭載される機器2(以下「車載機器2」という)を保護するためのものであり、外部からの浸水や衝撃から車載機器2を保護するとともに、車載機器2から発生する音を遮音する。車載機器2は、例えば、車載充電器、インバータ等の電子機器、ジャンクションボックス等の中継器である。
図2及び図3に示すように、本発明の幾つかの実施形態に係るカバー構造体1は、カバー11、ブラケット12、インシュレータ13及びクリップ14により構成される。
カバー11は、車載機器2を覆うものであり、例えば下面が開口した箱状であって、例えば板金をプレス加工等することにより製作される。カバー11は、内側(車載機器側)に突出する少なくとも二つの突出部11aを有する。突出部11aは、例えば、その突出側に平坦な端面を有している。尚、突出部11aは、点状に突出する突起でもよいし、線状に突出する突条でもよい。また、突出部11aは、カバー11に成型されるものでもよいし、カバー11に付加されるものでもよい。
ブラケット12は、カバー11の内側(車載機器側)に固着される。ブラケット12には取付穴12aが設けられる。ブラケット12は、カバー11の少なくとも二つの突出部11aに架け渡され、取付穴12aは、少なくとも二つの突出部間に位置する。ブラケット12は、例えば、突出部11aの突出側に有する平坦な端面に接合される一対の接合部12bと一対の接合部12bから僅かに盛り上げられた取付部12cとを有し、取付部12cの中央に取付穴12aが設けられる。例えば、ブラケット12は、板金をプレス加工等することにより製作され、カバー11とスポット溶接されることによってカバー11に固着される。
インシュレータ13は、カバー11の内側(車載機器側)に配置される。インシュレータ13は、吸音を目的としたシート状の部材である。インシュレータ13は、フェルトやゴムシートを積層して構成される。インシュレータ13には貫通穴13aが設けられる。貫通穴13aはブラケット12に設けられる取付穴12aよりも僅かに大きく、貫通穴13aの周りに内側(車載機器側)となる面から一段へこんだ座13bが設けられている。
クリップ14は、インシュレータ13をブラケット12に貼着するためのものである。クリップ14は、インシュレータ13に設けられた貫通穴13aを通り、ブラケット12に設けられた取付穴12aに嵌め込まれ、インシュレータ13をブラケット12に貼着する。クリップ14は、インシュレータ13に設けられた貫通穴13a及びブラケット12に設けられた取付穴12aよりも径が大きな頭部14aとブラケット12に設けられた取付穴12aに嵌め込まれる幹部14bとを有し、図4に示すように、例えば幹部14bに取付穴12aに掛かる爪14cを有し、この爪14cが取付穴12aに掛かることで、クリップ14の挿入量が固定される。この場合、幹部14bには爪14cが複数設けることで、取付穴12aへの挿入量の段階的な調整が可能となる。
上述した本発明の幾つかの実施形態に係るカバー構造体1によれば、カバー11は、車載機器側に突出する少なくとも二つの突出部11aを有し、ブラケット12は、少なくとも二つの突出部11aに架け渡され、取付穴12aは、少なくとも二つの突出部間に位置する。また、例えば、図3に示すように、クリップ14の嵌め込み量をインシュレータ13の座における肉厚H3、ブラケット12の全高H2及び突出部11aの高さH1の和(H3+H2+H1)と同等又はそれよりもわずかに大きく設定すれば、クリップ14の先端がカバー11に突き当たることでクリップ14の嵌め込み量が規制されるので、治具等を使用せずに適当な嵌め込み量でクリップ14を取り付けることができる。尚、クリップ14の嵌め込み量をインシュレータ13の座における肉厚H3、ブラケット12の全高H2及び突出部11aの高さH1の和(H3+H2+H1)よりもわずかに大きく設定した場合には、インシュレータ13とブラケット12との間にわずかな隙間が生じることもあるが、外観上も機能上も問題が生じることはない。
また、例えば、図5に示すように、突出部11aの高さH1をクリップ14の取付穴12aへの嵌め込み量よりも大きくすることで、クリップ14の先端がカバー11に突き当たることがなくなり、ブラケット12の取付穴12aが設けられる部分(取付部)をカバー11の車載機器側の面から離れる方向に嵩を上げなくてもよい。これにより、ブラケット12の全高H2を低く抑えることができる。また、突出部11aの高さをクリップ14の嵌め込み量とブラケット12の厚みの差よりも大きくすることで、クリップ14の先端部がカバー11に突き当たることがないので、クリップ14の嵌め込むだけでインシュレータ13をブラケット12に貼着することができる。
本発明の一実施形態に係るカバー構造体1Aでは、少なくとも二つの突出部11aは、カバー11に設けられる突条11a1である。例えば、カバー11に設けられる突条11a1は、カバー11に成型される補強ビード11a2によって構成される(図1参照)。例えば、カバー11に成型される補強ビード11a2は、カバー天面SFに対して断面台形状にくぼむように設けられ、このくぼんだ部分がカバー11の内側に突出する突条11a1を構成する。そして、断面台形状にくぼんだ部分の底面(突条11a1の突出側)に平坦な平面を有している。
上述した本発明の一実施形態に係るカバー構造体1Aでは、少なくとも二つの突出部11aは、カバー11に設けられる突条11a1であるので、カバー11の剛性を高めることができる。また、図5に示すように、突条11a1の高さH1をクリップ14の取付穴12aへの嵌め込み量よりも大きくすることで、二点鎖線で示すように突条11a1と11a1との間に設けられる部分をカバー11の天面よりも突出させる必要がない。
図6に示すように、本発明の一実施形態に係るカバー構造体1Bでは、上述した本発明の幾つかの実施形態に係るカバー構造体1,1Aにおいて、ブラケット12は、少なくとも二つ以上であって、少なくとも二つの突出部11a(突条11a1)に二か所以上で架け渡される。例えば、図6に示す例では、二つのブラケット12がカバー11に設けられる二つの突条11a1に二か所以上で架け渡される。例えば、図6に示す例では、二つの突条11a1は相互に平行に設けられ、二つのブラケット12が二か所以上で架け渡されることによって車載機器側から見た場合に突条11a1の延在方向に細長い長方形を形成する(図7参照)。
図7に示すように、本発明の一実施形態に係るカバー構造体1Bによれば、ブラケット12は、少なくとも二つ以上であって、少なくとも二つの突出部11a(突条11a1)に少なくとも二か所以上で架け渡されるので、少なくとも二つの突出部11a(突条11a1)と少なくとも二つ以上のブラケット12とが二点鎖線で示すように四角形(長方形)を構成し、カバー11の剛性を一層高めることができる。
図6に示すように、本発明の一実施形態に係るカバー構造体1Cでは、上述した本発明の幾つかの実施形態に係るカバー構造体1,1A,1Bにおいて、ブラケット12は、少なくとも二つの突出部11a(突条11a1)の少なくとも一方の端部で少なくとも二つの突出部11a(突条11a1)に架け渡される。例えば、図6に示す例では、ブラケット12が二つの突条11a1の一方の端部で二つの突条11a1に架け渡される。
上述した本発明の一実施形態に係るカバー構造体1Cによれば、少なくとも二つの突出部11a(突条11a1)の少なくとも一方の端部で少なくとも二つの突出部11a(突条11a1)に架け渡されるので、比較的大きなインシュレータ13を貼着できる。
本発明の一実施形態に係るカバー構造体1Dでは、カバー11に複数の補強ビード11a2が設けられ、これら複数の補強ビード11a2が突条11a1を構成する。そして、複数のブラケット12が複数箇所において隣り合う補強ビード11a2に架け渡され、カバー11の車載機器側に配置されたインシュレータ13を複数のブラケット12に貼着する。
上述した一実施形態に係るカバー構造体1Dによれば、複数のブラケット12によって複数箇所でカバー11の剛性が高められ、カバー11の車載機器側に配置されたインシュレータ13を複数箇所で複数のブラケット12に貼着することができる。これにより、カバー11の車載機器側に配置されたインシュレータ13が剥がれるのを防止できる。
図8に示すように、本発明の一実施形態に係るカバー構造体1Eでは、カバー11は、三つ以上の突出部11aを有し、ブラケット12Eは、三つ以上の突出部11aに架け渡される。例えば、図8に示す例では、ブラケット12Eは、カバー11に設けられた複数の補強ビード11a2の全てを横切るように架け渡され、取付穴(図示せず)が隣り合う補強ビード間に位置する。
上述した本発明の一実施形態に係るカバー構造体1Dによれば、カバー11は、車載機器側に突出する三つ以上の突出部11aを有し、ブラケット12Eは、三つ以上の突出部11aに架け渡されるので、ブラケット12Eをカバー11の補強部材としても機能させることができる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
1,1A,1B,1C,1D,1E カバー構造体
11 カバー
11a 突出部
11a1 突条
11a2 補強ビード
12,12E ブラケット
12a 取付穴
12b 接合部
12c 取付部
13 インシュレータ
13a 貫通穴
13b 座
14 クリップ
14a 頭部
14b 幹部
14c 爪
2 車載機器
11 カバー
11a 突出部
11a1 突条
11a2 補強ビード
12,12E ブラケット
12a 取付穴
12b 接合部
12c 取付部
13 インシュレータ
13a 貫通穴
13b 座
14 クリップ
14a 頭部
14b 幹部
14c 爪
2 車載機器
Claims (5)
- 車載機器を覆うカバーと、
前記カバーの前記車載機器側に固着されたブラケットと、
前記カバーの前記車載機器側に配置されたインシュレータと、
前記インシュレータに設けられた貫通穴を通り、前記ブラケットに設けられた取付穴に嵌め込まれ、前記インシュレータを前記ブラケットに貼着するクリップと
を備える車載機器のカバー構造体であって、
前記カバーは、前記車載機器側に突出する少なくとも二つの突出部を有し、
前記ブラケットは、前記少なくとも二つの突出部に架け渡され、前記取付穴は、前記少なくとも二つの突出部間に位置する、車載機器のカバー構造体。 - 前記少なくとも二つの突出部は、前記カバーに設けられる突条である、請求項1に記載の車載機器のカバー構造体。
- 前記ブラケットは、少なくとも二つ以上であって、前記少なくとも二つの突出部に少なくとも二か所以上で架け渡される、請求項2に記載の車載機器のカバー構造体。
- 前記ブラケットは、前記少なくとも二つの突出部の少なくとも一方の端部で前記少なくとも二つの突出部に架け渡される、請求項2又は3に記載の車載機器のカバー構造体。
- 前記カバーは、前記車載機器側に突出する三つ以上の突出部を有し、
前記ブラケットは、前記三つ以上の突出部に架け渡される、請求項1から4のいずれか一項に記載の車載機器のカバー構造体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019234684A JP2021102403A (ja) | 2019-12-25 | 2019-12-25 | 車載機器のカバー構造体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019234684A JP2021102403A (ja) | 2019-12-25 | 2019-12-25 | 車載機器のカバー構造体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021102403A true JP2021102403A (ja) | 2021-07-15 |
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ID=76755733
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019234684A Pending JP2021102403A (ja) | 2019-12-25 | 2019-12-25 | 車載機器のカバー構造体 |
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Country | Link |
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2019
- 2019-12-25 JP JP2019234684A patent/JP2021102403A/ja active Pending
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