JP2021099137A - 駆動機構および表示装置用スタンド - Google Patents
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Abstract
【課題】回転力の伝達効率に優れた駆動機構および表示装置用スタンドを提供することを目的とする。【解決手段】駆動機構90は、太陽歯車3bと、第1内歯車5aを備えるギアカバー5と、第2内歯車6aを備える出力歯車6と、遊星歯車4とを備えている。ギアカバー5は太陽歯車3bと出力歯車6と遊星歯車4の上側を覆い、第2内歯車6aは太陽歯車3bの外周側に配置され、出力歯車6は太陽歯車3bと遊星歯車4とを下側から保持し、太陽歯車3bと第1内歯車5aと第2内歯車6aとは共通の中心軸を有し、遊星歯車4は、太陽歯車3bと第1内歯車5aおよび第2内歯車6aとに挟まれた状態でこれらに噛合することで半径方向の運動が規制され、かつ、ギアカバー5と出力歯車6とに挟まれた状態で配置されることで高さ方向の運動が規制されている。【選択図】図1
Description
本開示は、駆動機構およびこれを備える表示装置用スタンドに関するものである。
動力で回転駆動させる回転機構を有する表示装置用スタンドは、質量の大きい表示装置を回転させる必要があるため、大きなトルク、すなわち大きな減速比が要求される。一方でデザイン面の要求から、表示装置用スタンドは小型化することが望ましい。
小型で大減速比が得られる機構として、歯数の異なる2つの内歯車に遊星ギアを噛み合わせて2つの内歯車間の差動トルクを得る「不思議遊星歯車機構」が知られている。
例えば、特許文献1に記載の不思議遊星歯車機構は、出力軸と同軸に配置されたピッチ円直径の異なる2つの内歯車を有し、2つの内歯車に、同軸に配置されたピッチ円直径の異なる2つの遊星歯車がそれぞれ噛合している。出力側から入力側への回転伝達時、ピッチ円直径の差に応じたトルクが遊星歯車に発生することで、不思議遊星歯車機構がセルフロック状態に陥ることを防止できる。
しかしながら、特許文献1に記載の遊星歯車は、遊星歯車の軸穴に挿通された遊星キャリアの支持部材により回転可能に支持されているため、遊星歯車の軸穴と支持部材との間に摩擦力が生じる。そのため、回転力の伝達ロスが発生するという問題があった。
そこで、本開示は、回転力の伝達効率に優れた駆動機構および表示装置用スタンドを提供することを目的とする。
本開示に係る駆動機構は、入力要素となる太陽歯車と、前記太陽歯車の外周側に配置される第1内歯車を備え、固定要素となるギアカバーと、前記第1内歯車の歯数と異なる歯数を持つ第2内歯車を備える出力歯車と、自転可能に設けられ、前記太陽歯車の周りを公転運動する遊星歯車とを備え、前記ギアカバーは前記太陽歯車と前記出力歯車と前記遊星歯車の上側を覆い、前記第2内歯車は前記太陽歯車の外周側に配置され、前記出力歯車は前記太陽歯車と前記遊星歯車とを下側から保持し、前記太陽歯車と前記第1内歯車と前記第2内歯車とは共通の中心軸を有し、前記遊星歯車は、前記太陽歯車と前記第1内歯車および前記第2内歯車とに挟まれた状態でこれらに噛合することで半径方向の運動が規制され、かつ、前記ギアカバーと前記出力歯車とに挟まれた状態で配置されることで高さ方向の運動が規制されるものである。
本開示によれば、遊星歯車は、太陽歯車と第1内歯車および第2内歯車とにより半径方向の運動が規制され、かつ、ギアカバーと出力歯車とにより高さ方向の運動が規制された状態で、自転するとともに太陽歯車の周りを公転運動することができる。これにより、遊星歯車を回転可能に支持する遊星キャリア等の支持部材が不要となり、遊星歯車の軸穴と支持部材との間に生じていた摩擦力をなくすことができるため、回転力の伝達効率に優れた駆動機構を実現することができる。
<実施の形態1>
実施の形態1について、図面を用いて以下に説明する。図1は、実施の形態1に係る駆動機構90の一部を切断した斜視図であり、内部構造を見やすくするためにギアカバー5の一部が切断されている。
実施の形態1について、図面を用いて以下に説明する。図1は、実施の形態1に係る駆動機構90の一部を切断した斜視図であり、内部構造を見やすくするためにギアカバー5の一部が切断されている。
図1に示すように、駆動機構90は、駆動源となるモータ1と、モータ1の出力軸に圧入された円筒形のウォーム2と、入力歯車3と、2つの遊星歯車4と、第1内歯車5aを有するギアカバー5と、第2内歯車6aを有する出力歯車6と、第1のシャフト11とを備えている。さらに、駆動機構90は、出力歯車6に噛合される中継歯車7(図9参照)と、第2のシャフト(図示省略)とを備えている。
なお、実施の形態1では遊星歯車4の個数を2つとしたが、さらにトルク負荷容量を高めたい場合、遊星歯車4の個数を3つ以上としてもよい。逆にトルク負荷容量が充分である場合、遊星歯車4の個数を1個としてもよい。
図2は、駆動機構90が備える入力歯車3の斜視図である。図2に示すように、入力歯車3はピッチ円直径の異なる2段の歯車を有する。ピッチ円直径の大きい歯車はウォームホイール3aであり、ピッチ円直径の小さい歯車は太陽歯車3bである。ウォームホイール3aは、はすば歯車であり、ウォーム2と噛合することで回転する。太陽歯車3bは平歯車であり、駆動機構90の入力要素となる。実施の形態1では、ウォーム2の条数は2であり、ウォームホイール3aの歯数は45である。よって、ウォームホイール3aは減速機構であるため、ウォーム2に対するウォームホイール3aの減速比は45/2となる。
図1に示すように、入力歯車3は、第1内歯車5aおよび第2内歯車6aの内周側に位置している。入力歯車3と、第1内歯車5aと、出力歯車6とは、共通の中心軸である第1のシャフト11を有している。第1のシャフト11は、駆動機構90が取り付けられる固定部であるベース(図示省略)とギアカバー5により支持されている。また、入力歯車3および出力歯車6は、第1のシャフト11の軸周りに回転するように支持されている。
なお、駆動機構90はモータ1を備えることなく、外部の駆動源によりウォームホイール3aを回転させる構成であってもよい。
次に、遊星歯車4について説明する。図3は、駆動機構90が備える遊星歯車4の斜視図である。図4は、遊星歯車4の並進運動を説明するための説明図である。図5は、不思議遊星歯車機構のモデル図である。
図3に示すように、遊星歯車4はピッチ円直径の異なる2段の平歯車を有している、ピッチ円直径の小さい歯車は第1遊星歯車4aであり、ピッチ円直径の大きい歯車は第2遊星歯車4bである。
図1に示すように、ギアカバー5は太陽歯車3bと出力歯車6と遊星歯車4の上側を覆っており、第1内歯車5aは太陽歯車3bの外周側に配置されている。上記のように、入力歯車3は第2内歯車6aの内周側に位置しているため、第2内歯車6aは太陽歯車3bの外周側に位置している。また、出力歯車6は、太陽歯車3bと遊星歯車4とを下側から保持している。
これらの歯車の位置関係から分かるように、第1遊星歯車4aは、内周側の太陽歯車3bと外周側の第1内歯車5aに挟まれた状態で噛合している。また、第2遊星歯車4bは、外周側の第2内歯車6aと噛合している。これは、遊星歯車が1段歯車機構である一般の不思議遊星歯車機構では、出力側から回転させようとした場合、セルフロックにより回転させることができない。そのため、遊星歯車4では、ピッチ円直径の異なる2段の平歯車を持つ構成にし、それぞれの平歯車のピッチ円直径を第1内歯車5aまたは第2内歯車6aと対応させたことにより、セルフロックがかからないようにしている。
なお、第1内歯車5aと第2内歯車6aとして、歯数が異なる歯車が採用されている。また、2つの遊星歯車4は、互いの距離が最も遠くなるような位置関係で配置されている。すなわち、2つの遊星歯車4は第1のシャフト11に対して互いに対向する位置に配置されている。
図4に示すように、遊星歯車4の並進運動の自由度を、第1のシャフト11を円筒軸とした円筒座標で考えて、半径方向をr、周方向をθ、高さ方向をzと表すと、遊星歯車4は、太陽歯車3bと、第1内歯車5aおよび第2内歯車6aとに挟まれた状態でこれらに噛合することでr方向は規制されている。また、遊星歯車4の下端は出力歯車6と接触した状態で配置されているため、遊星歯車4は下向きには動かず、遊星歯車4の上側にはギアカバー5の内壁が0.4mmのクリアランスで配置されているため、z方向も規制されている。
また、遊星歯車4の回転運動の自由度については、遊星歯車4の軸周りの回転をθz、θzと直交する残りの2方向の回転をθx、θyと表すと、上述のように遊星歯車4の高さ方向は出力歯車6とギアカバー5との間で僅かなクリアランスしかない状態で挟まれているため、θx方向とθy方向の運動は規制される。すなわち、遊星歯車4は、第1のシャフト11を回転軸とした公転を表すθ方向の運動と、自転を表すθz方向の運動以外を規制された状態で保持されているため、入力歯車3と第2内歯車6aの間で自転しながら太陽歯車3bの周りを公転運動する。
一般の不思議遊星歯車機構では、遊星歯車は、遊星歯車の軸穴に挿通された遊星キャリアの支持部材により回転可能に支持されているため、遊星歯車の軸穴と支持部材との間に摩擦力が生じていた。実施の形態1では、ギアカバー5と出力歯車6によって遊星歯車4の自転と公転以外の位置と姿勢を規制することにより、駆動機構90が遊星キャリアを備えていないことを特徴としている。駆動機構90が遊星キャリアを備えなくても遊星歯車4の位置を規制することが可能であるため、遊星歯車4の軸穴と支持部材との間に生じていた摩擦力をなくすことができる。これにより、回転力の伝達効率に優れた駆動機構90が得られる。
ギアカバー5はベース(図示省略)に固定されている。すなわち、ギアカバー5の第1内歯車5aは固定要素である。太陽歯車3bが回転すると、これと第1遊星歯車4aが噛み合うため、遊星歯車4に回転が伝達されて自転する。さらに、遊星歯車4は、第1遊星歯車4aが第1内歯車5aと噛合しながら公転する。同時に、第2内歯車6aは第2内歯車6aと噛合するが、第1内歯車5aと第2内歯車6aは歯数が異なるため、第1内歯車5aと第2内歯車6aは相対的に回転する。すなわち、出力歯車6は、駆動機構90の出力要素となる。この場合、第1内歯車5aは固定要素であるため、第2内歯車6aだけが回転する。
図5に示すように、実施の形態1では、太陽歯車3bの歯数Zaは18であり、第1遊星歯車4aの歯数Zbは24である。第1内歯車5aの歯数Zcは66であり、第2遊星歯車4bの歯数Zdは32である。第2内歯車6aの歯数Zeは74である。太陽歯車3bを入力、第2内歯車6aを出力としたときの減速比は、74/3となる。ここで、不思議遊星歯車機構は、太陽歯車3bと、第1遊星歯車4aと、第1内歯車5aと、第2遊星歯車4bと、第2内歯車6aとにより構成されている。
次に、出力歯車6について説明する。図6は、駆動機構90が備える出力歯車6の斜視図である。図6に示すように、出力歯車6は2段構造であり、第2内歯車6aのほかに、第2内歯車6aよりもピッチ円直径の小さい第2の歯車6bを備えている。中継歯車7(図9参照)はベース(図示省略)に垂直に支持された第2のシャフト(図示省略)によって、その軸周りに回転可能に支持されている。中継歯車7は、第2の歯車6bと噛合しており、出力歯車6の回転力を外部へ伝達する。第2の歯車6bの歯数は16であり、中継歯車7の歯数は24であり、第2の歯車6bに対する中継歯車7の減速比は3/2である。
以上より、駆動機構90のトータル減速比は、ウォーム2に対するウォームホイール3aの減速比45/2と、太陽歯車3bに対する第2内歯車6aの減速比74/3と、第2の歯車6bに対する中継歯車7の減速比3/2とを乗算した832.5となり、小型で大減速比を実現している。
以上のように、実施の形態1に係る駆動機構90は、入力要素となる太陽歯車3bと、太陽歯車3bの外周側に配置される第1内歯車5aを備え、固定要素となるギアカバー5と、第1内歯車5aの歯数と異なる歯数を持つ第2内歯車6aを備える出力歯車6と、自転可能に設けられ、太陽歯車3bの周りを公転運動する遊星歯車4とを備え、ギアカバー5は太陽歯車3bと出力歯車6と遊星歯車4の上側を覆い、第2内歯車6aは太陽歯車3bの外周側に配置され、出力歯車6は太陽歯車3bと遊星歯車4とを下側から保持し、太陽歯車3bと第1内歯車5aと第2内歯車6aとは共通の中心軸を有し、遊星歯車4は、太陽歯車3bと第1内歯車5aおよび第2内歯車6aとに挟まれた状態でこれらに噛合することで半径方向の運動が規制され、かつ、ギアカバー5と出力歯車6とに挟まれた状態で配置されることで高さ方向の運動が規制されている。
したがって、遊星歯車4は、太陽歯車3bと第1内歯車5aおよび第2内歯車6aとにより半径方向の運動が規制され、かつ、ギアカバー5と出力歯車6とにより高さ方向の運動が規制された状態で、自転するとともに太陽歯車3bの周りを公転運動することができる。これにより、遊星歯車4を回転可能に支持する遊星キャリア等の支持部材が不要となり、遊星歯車4の軸穴と支持部材との間に生じていた摩擦力をなくすことができるため、回転力の伝達効率に優れた駆動機構90を実現することができる。
また、駆動機構90は、駆動源となるモータ1と、モータ1の出力軸に取り付けられるウォーム2と、太陽歯車3bを有する入力歯車3とをさらに備え、入力歯車3は、ウォーム2と噛合するウォームホイール3aと太陽歯車3bとの2段構成である。
したがって、駆動機構90は駆動源を別途必要とすることなく、小型で大減速比を実現することができる。
また、遊星歯車4は、互いにピッチ円直径が異なる第1遊星歯車4aと第2遊星歯車4bとの2段構成であり、第1遊星歯車4aは第1内歯車5aと噛合し、第2遊星歯車4bは第2内歯車6aと噛合している。したがって、駆動機構90がセルフロック状態に陥ることを抑制できる。
また、駆動機構90は、出力歯車6と噛合し、出力歯車6の回転力を外部へ伝達する中継歯車7をさらに備えるため、出力歯車6の回転力を駆動機構90の外部へ伝達することができる。
<実施の形態2>
次に、実施の形態2に係る表示装置用スタンド20について説明する。図7は、実施の形態2に係る表示装置用スタンド20の分解斜視図である。図8は、表示装置用スタンド20が表示装置30と接続される状態を示す分解斜視図である。図9は、駆動機構90が備える中継歯車7と旋回歯車23との噛合状態を示す斜視図であり、内部構造を見やすくするためにギアカバー5は省略してある。なお、実施の形態2において、実施の形態1で説明したものと同一の構成要素については同一符号を付して説明は省略する。
次に、実施の形態2に係る表示装置用スタンド20について説明する。図7は、実施の形態2に係る表示装置用スタンド20の分解斜視図である。図8は、表示装置用スタンド20が表示装置30と接続される状態を示す分解斜視図である。図9は、駆動機構90が備える中継歯車7と旋回歯車23との噛合状態を示す斜視図であり、内部構造を見やすくするためにギアカバー5は省略してある。なお、実施の形態2において、実施の形態1で説明したものと同一の構成要素については同一符号を付して説明は省略する。
図7に示すように、実施の形態2は、実施の形態1で説明した駆動機構90を表示装置用スタンド20に採用した場合の例である。
図7と図8に示すように、表示装置用スタンド20は、駆動機構90と、スタンドベース21と、旋回板22と、スタンドベース21に固定された固定板24と、旋回板22の上端に取り付けられ表示装置30を支持するホルダ25と、旋回板22の回転軸となるシャフト26と、スタンドフレーム27と、スタンドカバー28とを備えている。
図7と図9に示すように、旋回板22は、天面22aと、前面22bと、底面22cの3面からなる側面視にてコの字状の形状を有している。天面22aと底面22cとは、上下に距離を保ちながら対面している。天面22aと底面22cの同一軸上には、旋回板22の回転中心となるシャフト26を通す天面穴22dおよび底面穴22eがそれぞれ形成されている。
図7〜図9に示すように、旋回板22の天面22aは、ホルダ25を載置可能な構造になっている。旋回板22の天面22aには、ねじ穴が4箇所と位置決め用のハーフパンチが2箇所形成されており、そのねじ穴にホルダ25がねじ締結される。
旋回板22は、底面22cの先端部に設けられた旋回歯車23を有している。旋回板22の底面22cおよび旋回歯車23には、ねじ穴と位置決め用のハーフパンチとが形成されており、そのねじ穴とハーフパンチを用いて、旋回歯車23は、旋回板22の底面22cにねじ留め固定されている。
旋回歯車23は平歯車であり、駆動機構90の中継歯車7と噛合することにより、旋回歯車23と一体となった旋回板22およびホルダ25がシャフト26を軸とする軸周りに回転する。すなわち、モータ1を電動で駆動させることにより、ホルダ25に支持された表示装置30の向きを左右に変更することができる。
図7に示すように、固定板24は、天面24aと左右側面24b,24cからなる正面視にてコの字状の形状を有している。天面24aにはシャフト26を通す天面穴24dが形成されている。また、左右側面24b,24cの下端部は共に、外側にL字状に曲げられており、その曲げられた部分に、スタンドベース21にねじ固定するための貫通穴が左右に2箇所ずつ形成されている。
旋回板22は、固定板24の上側に、旋回板22の天面22aの裏側が面摺動するように載置され、旋回板22の天面穴22dと、固定板24の天面穴24dと、旋回板22の底面穴22eとが同一軸上に並ぶように配置されている。シャフト26は、旋回板22の底面穴22e、固定板24の天面穴24dを通り、旋回板22の天面穴22dに圧入されている。
スタンドベース21は、天面に開口部が設けられた箱形状を有しており、底面21aにシャフト26を通すための穴21bが形成されている。また、固定板24を固定するためのねじ穴が4箇所形成されている。旋回板22と、固定板24と、シャフト26からなる結合体は、固定板24に形成された貫通穴と、スタンドベース21に形成されたねじ穴とを合わせた状態でねじ固定される。このとき、シャフト26はスタンドベース21の穴21bとすきま嵌めになる。
スタンドベース21が表示装置30に対して小型であると、転倒しやすくなる。実施の形態2では、これを改善するために、スタンドベース21の左右側面にスタンドフレーム27がねじ固定されており、設置面を広げている。なお、スタンドベース21自体が充分な設置範囲を持つ場合、スタンドフレーム27は省略可能である。
旋回板22と、固定板24と、スタンドベース21と、スタンドフレーム27は鋼板を用いて形成されている。シャフト26は、例えば高炭素クロム軸受鋼鋼材のような耐摩耗性に優れる材料を用いて形成されている。旋回板22と固定板24の摺動面と、シャフト26の嵌め合い部と、各歯車同士の噛合部には潤滑剤としてグリスが塗布されている。
表示装置用のスタンドとしては、内部構造が見えるのは望ましくないため、図8に示すように、スタンドカバー28により内部構造が隠されている。スタンドカバー28は、スタンドベース21の底面側からねじ固定されている。スタンドカバー28はプラスチックの成形品であり、デザイン要求によって色と仕上げを決めることができる。
駆動機構90のモータ1は、ケーブルを通して表示装置30の内部に設けられた基板に接続されている。これにより、表示装置30へのリモコン操作により、モータ1の出力軸を回転させることができる。すなわち、リモコン操作により表示装置30の向きを左右に変更することが可能となる。
表示装置用スタンド20が取り付けられた表示装置30では、使用者によって手動で左右の向きが変更されることがある。すなわち、出力側から回転が入力されたときでも駆動機構90がロックしないことが必要になる。駆動機構90では、第1内歯車5aと第2内歯車6aのピッチ円直径が異なり、遊星歯車4を2段歯車機構にすることにより、出力側から回転が入力された場合でも、ピッチ円直径の差によるトルクが発生し、旋回可能となっている。
また、使用者が、表示装置用スタンド20が取り付けられた表示装置30の向きを手動で変更しようとした際、ウォーム2の進み角が、ウォーム2とウォームホイール3aの摩擦係数によって決まる値よりも小さいと、出力側から回転させようとした場合、ウォーム2とウォームホイール3aの間でセルフロックが発生する。そのため、出力側からの回転が入力される場合は、例えばウォーム2とウォームホイール3aの材料をPOM(ポリアセタール:polyacetal、または、ポリオキシメチレン:polyoxymethylene)として、ウォーム2とウォームホイール3aの間にグリスを塗布し、ウォーム2の進み角は13度以上とする。これにより、セルフロックは発生せず、出力側からも回転可能となる。
上記で説明した全ての歯車の材料は、例えば摩耗性に優れるPOMなどのプラスチック材料を想定している。具体的には、入力歯車3と、第1内歯車5aと、出力歯車6と、遊星歯車4と、ウォーム2と、中継歯車7は、POMなどのプラスチック材料を用いて形成されている。これらの歯車はプラスチック材料を用いて形成されることで、出力側から歯車を回転させることによって歯車に生じる負荷に十分に耐えることが可能である。実際に、表示装置用スタンド20で、全ての歯車にPOMを採用した場合、約28kgの表示装置30を載せた状態で、左右各20度の回転を2万往復繰り返しても歯車は破損しなかった。
以上のように、実施の形態2に係る表示装置用スタンド20は、駆動機構90と、駆動機構90が収容されるスタンドベース21と、スタンドベース21に挿通されるシャフト26と、中継歯車7と噛合し中継歯車7から伝達された回転力に応じてシャフト26の軸周りに回転する旋回板22と、旋回板22に取り付けられ、表示装置30を支持するホルダ25とを備えている。したがって、質量の大きい表示装置30を回転させることができる。
また、入力歯車3と、第1内歯車5aと、出力歯車6と、遊星歯車4と、ウォーム2と、中継歯車7は、プラスチック材料を用いて形成されているため、駆動機構90から生じる騒音を減少させることができる。さらに、駆動機構90および表示装置用スタンド20の製造コストの上昇を抑制できる。
また、ウォーム2の進み角は13度以上であるため、表示装置用スタンド20が備える駆動機構90のセルフロックを防止することができる。
なお、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 モータ、2 ウォーム、3 入力歯車、3a ウォームホイール、3b 太陽歯車、4 遊星歯車、4a 第1遊星歯車、4b 第2遊星歯車、5 ギアカバー、5a 第1内歯車、6 出力歯車、6a 第2内歯車、7 中継歯車、20 表示装置用スタンド、21 スタンドベース、22 旋回板、25 ホルダ、26 シャフト、30 表示装置、90 駆動機構。
Claims (7)
- 入力要素となる太陽歯車と、
前記太陽歯車の外周側に配置される第1内歯車を備え、固定要素となるギアカバーと、
前記第1内歯車の歯数と異なる歯数を持つ第2内歯車を備える出力歯車と、
自転可能に設けられ、前記太陽歯車の周りを公転運動する遊星歯車と、を備え、
前記ギアカバーは前記太陽歯車と前記出力歯車と前記遊星歯車の上側を覆い、
前記第2内歯車は前記太陽歯車の外周側に配置され、
前記出力歯車は前記太陽歯車と前記遊星歯車とを下側から保持し、
前記太陽歯車と前記第1内歯車と前記第2内歯車とは共通の中心軸を有し、
前記遊星歯車は、前記太陽歯車と前記第1内歯車および前記第2内歯車とに挟まれた状態でこれらに噛合することで半径方向の運動が規制され、かつ、前記ギアカバーと前記出力歯車とに挟まれた状態で配置されることで高さ方向の運動が規制される、駆動機構。 - 駆動源となるモータと、
前記モータの出力軸に取り付けられるウォームと、
前記太陽歯車を有する入力歯車とをさらに備え、
前記入力歯車は、前記ウォームと噛合するウォームホイールと前記太陽歯車との2段構成である、請求項1に記載の駆動機構。 - 前記遊星歯車は、互いにピッチ円直径が異なる第1遊星歯車と第2遊星歯車との2段構成であり、
前記第1遊星歯車は前記第1内歯車と噛合し、
前記第2遊星歯車は前記第2内歯車と噛合する、請求項1または請求項2に記載の駆動機構。 - 前記出力歯車と噛合し、前記出力歯車の回転力を外部へ伝達する中継歯車をさらに備える、請求項2に記載の駆動機構。
- 前記入力歯車と、前記第1内歯車と、前記出力歯車と、前記遊星歯車と、前記ウォームと、前記中継歯車は、プラスチック材料を用いて形成される、請求項4に記載の駆動機構。
- 表示装置に取り付けられる表示装置用スタンドであって、
請求項4または請求項5に記載の駆動機構と、
前記駆動機構が収容されるスタンドベースと、
前記スタンドベースに挿通されるシャフトと、
前記中継歯車と噛合し前記中継歯車から伝達された前記回転力に応じて前記シャフトの軸周りに回転する旋回板と、
前記旋回板に取り付けられ、前記表示装置を支持するホルダと、
を備える、表示装置用スタンド。 - 前記ウォームの進み角は13度以上である、請求項6に記載の表示装置用スタンド。
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---|---|---|---|
JP2019231491A Pending JP2021099137A (ja) | 2019-12-23 | 2019-12-23 | 駆動機構および表示装置用スタンド |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2021099137A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112904586A (zh) * | 2021-03-30 | 2021-06-04 | 长沙云灵科技有限公司 | 一种使用行星轮结构按中心轴旋转的3d显示器及其像素排列方式 |
KR20230009614A (ko) * | 2021-07-09 | 2023-01-17 | 대원산업 주식회사 | 유격 보상 장치를 갖는 기어 박스와, 차동 동력 수평 수직 전환형 액츄에이터 모듈 및 유격 보상 장치 |
-
2019
- 2019-12-23 JP JP2019231491A patent/JP2021099137A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112904586A (zh) * | 2021-03-30 | 2021-06-04 | 长沙云灵科技有限公司 | 一种使用行星轮结构按中心轴旋转的3d显示器及其像素排列方式 |
KR20230009614A (ko) * | 2021-07-09 | 2023-01-17 | 대원산업 주식회사 | 유격 보상 장치를 갖는 기어 박스와, 차동 동력 수평 수직 전환형 액츄에이터 모듈 및 유격 보상 장치 |
KR102527603B1 (ko) | 2021-07-09 | 2023-05-03 | 대원산업 주식회사 | 유격 보상 장치를 갖는 기어 박스와, 차동 동력 수평 수직 전환형 액츄에이터 모듈 및 유격 보상 장치 |
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