JP2021098813A - ポリウレタンフォーム形成用組成物 - Google Patents

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優香 井本
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【課題】硬度が高く、吸音性に優れるポリウレタンフォームを形成することが可能な組成物を提供する。【解決手段】ポリオール、ポリイソシアネート及び触媒を含み、前記ポリオールは、数平均分子量が1500〜8000g/モルであるポリオール(A)を含み、前記触媒が三量化触媒を含むポリウレタンフォーム形成用組成物であって、前記ポリウレタンフォームは、通気性が0.1L/sec以上であることを特徴とするポリウレタンフォーム形成用組成物である。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリウレタンフォーム形成用組成物、及び該組成物から形成されるポリウレタンフォームに関し、特には、硬度が高く、吸音性に優れるポリウレタンフォームを形成することが可能な組成物に関するものである。
自動車の環境対策として、自動車の燃費を向上させる取り組みが行われている。自動車の重量が増えるとそれに伴い燃費が低下することから、自動車の軽量化は燃費の向上に非常に有効である。一方、自動車の安全性や快適性を向上させる観点から、自動車に搭載される機器は増加する傾向にあるため、自動車の個々の部品の重量を減少させることが望まれている。
例えば、防音性能やデザイン性を向上させるため、自動車のエンジン周りにはエンジンカバーが搭載されているが、軽量化を図る目的で、樹脂発泡体の使用が提案されている。
特開2002−28934号公報(特許文献1)には、樹脂又は金属製のカバーの裏面に、二液型発泡ウレタン樹脂組成物を常温発泡させてエンジンの外表面の凹凸と同じ形状に形成してなる発泡ウレタン樹脂層を設けたエンジンカバーが記載されており、該エンジンカバーは防音・防振効果に優れたものであるとしている。
特開2006−265467号公報(特許文献2)には、有機ポリイソシアネート成分とポリオール成分とを反応、発泡させて得られた軟質ポリウレタンフォームにて構成される防音・防振材であって、有機ポリイソシアネート成分が、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、多核体イソシアネート、及びプレポリマー化イソシアネートを特定の割合で含み、軟質ポリウレタンフォームが特定の密度、50%圧縮荷重値及び不燃性を有する車両用難燃性防音・防振材が記載されており、これにより、優れた難燃性と優れた耐熱劣化性を両立して実現すると共に、高周波領域での吸音特性を向上し、更には低コスト化を図った車両用難燃性防音・防振材を提供できるとしている。
特開2002−28934号公報 特開2006−265467号公報
特許文献1に記載されるエンジンカバーは、樹脂又は金属製のカバーと発泡ウレタン樹脂層とから構成されるものであるが、更なる軽量化を進めるためには、発泡ウレタン単体でエンジンカバーを形成することが好ましい。しかしながら、防音性能を向上させるためには、連続気泡のセル構造を有する軟質ポリウレタンフォームが好適であり、フォーム単体で部品を構成するためには、強度(硬さ)の点において改善の余地がある。実際、特許文献2に記載される防音・防振材は、軟質ポリウレタンフォームにて構成されていることが規定されており、硬度に関する十分な検討がなされているとは言えない。
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、硬度が高く、吸音性に優れるポリウレタンフォームを形成することが可能な組成物を提供することにある。また、本発明の他の目的は、かかる組成物から得られるポリウレタンフォームを提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、軟質ポリウレタンフォームに使用されるような数平均分子量1500〜8000g/モルを有するポリオールを含む配合処方に三量化触媒を用いることで、硬度が高く、吸音性に優れるポリウレタンフォームが得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明のポリウレタンフォーム形成用組成物は、ポリオール、ポリイソシアネート及び触媒を含み、前記ポリオールは、数平均分子量が1500〜8000g/モルであるポリオール(A)を含み、前記触媒が三量化触媒を含むポリウレタンフォーム形成用組成物であって、前記ポリウレタンフォームは、通気性が0.1L/sec以上であることを特徴とする。
本発明のポリウレタンフォーム形成用組成物の好適例において、前記ポリオール(A)は、水酸基価が20〜60mgKOH/gである。
本発明のポリウレタンフォーム形成用組成物の他の好適例においては、前記ポリオールを構成するポリオール(A)の割合が90質量%以上である。
本発明のポリウレタンフォーム形成用組成物の他の好適例においては、イソシアネートインデックスが70〜300である。
本発明のポリウレタンフォーム形成用組成物の他の好適例において、前記ポリウレタンフォームは、密度が60〜250kg/mである。
本発明のポリウレタンフォーム形成用組成物の他の好適例において、前記ポリウレタンフォームは、アスカーF硬度が90以上である。
本発明のポリウレタンフォームは、上記のポリウレタンフォーム形成用組成物より形成されることを特徴とする。
本発明によれば、硬度が高く、吸音性に優れるポリウレタンフォームを形成することが可能な組成物、及び該組成物から形成されるポリウレタンフォームを提供することができる。
以下に、本発明のポリウレタンフォーム形成用組成物(以下、単に「本発明の組成物」ともいう)を詳細に説明する。本発明の組成物は、ポリオール、ポリイソシアネート及び触媒を含む組成物であって、ポリウレタンフォームの形成に用いる組成物である。また、本発明の組成物は、ポリウレタンフォームの原料組成物と称することもできる。
本発明の組成物に用いるポリオールは、複数の水酸基を有する化合物であり、通常、重合体のポリオールを指す。
ポリオールの具体例としては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルエーテルポリオール、ポリエステルポリカーボネートポリオール、ポリラクトンポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリマーポリオール等が挙げられる。これらポリオールは、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の組成物中において、ポリオールの含有量は、ポリイソシアネートの量に応じて適宜調整されるが、例えば50〜85質量%である。
上記ポリオールのうち、ポリエーテルポリオールとしては、環状エーテルの重付加物、多価アルコールの縮合物等が挙げられる。ここで、環状エーテルとしては、例えば、スチレンオキシド、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン、ブチレンオキシド、エピクロロヒドリン等が挙げられる。これら環状エーテルは、単独で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。また、多価アルコールとしては、例えば、エタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ジヒドロキシシクロヘキサン、1,4−ジメチロールシクロヘキサン、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール等のジオールや、トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリスリトール等の三官能性以上のポリオールが挙げられる。これら多価アルコールは、単独で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。例えば、テトラヒドロフランの重付加物は、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)として知られている。
ポリエステルポリオールは、ポリエステルの製造条件を調整して製造することができ、例えば、少なくとも主鎖の両末端に水酸基を有するポリエステルが挙げられ、より具体的には、直鎖状のポリエステルポリオールや僅かに分岐したポリエステルポリオール等が挙げられる。ポリエステルポリオールは、脂肪族、脂環式または芳香族のジカルボン酸類と、ジオールと、任意に多価カルボン酸類および/または三官能性以上のポリオールとを使用して、既知の方法で調製することができる。
ポリラクトンポリオールは、ε−カプロラクトン、β−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン等のラクトンのホモポリマー又はコポリマーであって、少なくとも主鎖の両末端に水酸基を有するポリラクトン等が挙げられる。
ポリカーボネートポリオールは、ポリカーボネートの製造条件を調整して製造することができ、少なくとも主鎖の両末端に水酸基を有するポリカーボネート等が挙げられる。また、ポリブタジエンポリオールは、少なくとも主鎖の両末端に水酸基を有するポリブタジエン等が挙げられ、ポリマーポリオールは、ポリエーテルポリマー中でアクリルニトリルやスチレン等のビニル単量体を重合して得られるもの等が挙げられる。
本発明の組成物に用いるポリオールは、ポリウレタンフォームの通気性及び吸音性の観点から、数平均分子量が1500〜8000g/モルであるポリオール(A)を含む。本明細書において、数平均分子量が上記特定した範囲内にあるポリオールをポリオール(A)とする。ポリオール(A)の数平均分子量は、2000〜6000g/モルであることが好ましい。本明細書において、数平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィーによって測定されるポリスチレン換算した数平均分子量である。
上記ポリオール(A)は、ポリウレタンフォームの通気性及び吸音性の観点から、水酸基価が20〜70mgKOH/gであることが好ましく、20〜60mgKOH/gであることが更に好ましく、25〜60mgKOH/gであることが特に好ましい。水酸基価とは、試料1g中の遊離水酸基を無水酢酸で完全にアセチル化した後、それを中和するのに要する水酸化カリウムのmg数である(JIS K 1557 2007参照)。
上記ポリオール(A)は、官能基数(fn)が2〜6個が好ましく、2〜4個が更に好ましく、2〜3個であることが特に好ましい。ポリオール1分子あたりの官能基数(fn)は、ポリオールの持つ水酸基価(OHV)と数平均分子量(Mn)から次の計算式により求められる。
fn=Mn(g/mol)×OHV(mgKOH/g)/56100
本発明の組成物において、ポリウレタンフォームの通気性及び吸音性の観点から、ポリオールを構成するポリオール(A)の割合は90質量%以上であることが好ましく、ポリオールの全てがポリオール(A)で構成されていてもよい。
本発明の組成物に用いるポリイソシアネートは、複数のイソシアネート基を有する化合物であり、例えば、芳香族、脂肪族、芳香脂肪族又は脂環式のポリイソシアネートが挙げられ、また、これらポリイソシアネートの変性物も含まれる。ポリイソシアネートの変性物としては、例えば、ウレトジオン、ウレトイミン、イソシアヌレート、ウレタン、ウレア、アロファネート、ビウレット、カルボジイミド、イミノオキサジアジンジオン、オキサジアジントリオン、オキサゾリドン等の構造を有するポリイソシアネートが挙げられる。また、上記ポリイソシアネートとして、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させて得られるイソシアネート基含有プレポリマーを使用してもよい。これらポリイソシアネートは、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記ポリイソシアネートのうち、芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば1,3−および/または1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−および/または2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、ポリメリックTDI(粗製TDIあるいはクルードTDIともいう)、2,4’−および/または4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(粗製MDIあるいはポリメリックMDIともいう)、ポリアリールポリイソシアネート(PAPI)等が挙げられる。脂肪族ポリイソシアネートとしては、炭素数2〜18の脂肪族ジイソシアネートが好ましく、具体例としては1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等が挙げられる。脂環式ポリイソシアネートとしては、炭素数4〜16の脂環式ジイソシアネートが好ましく、具体例としてはイソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等が挙げられる。
上記ポリイソシアネートは、イソシアネート基含有率が20〜50質量%であることが好ましく、25〜35質量%であることが更に好ましい。本明細書において、イソシアネート基含有率は、JIS K 1603に従い求められる。
本発明の組成物において、ポリイソシアネートの含有量は、例えば、イソシアネートインデックスにより示すことができる。本発明の組成物においては、ポリウレタンフォームの硬度や難燃性の観点から、イソシアネートインデックスが高く設定されることが好ましく、具体的に、イソシアネートインデックスは70〜300であることが好ましく、80〜150であることが更に好ましい。本明細書において、イソシアネートインデックスとは、ポリオールの他、発泡剤等のイソシアネート基と反応する活性水素の合計に対するポリイソシアネートのイソシアネート基の比に100を乗じた値である。
本発明の組成物に用いる触媒は、三量化触媒を含む。三量化触媒とは、イソシアネートの三量化反応(即ち、イソシアヌレート環の形成)を促進する触媒である。ポリウレタンフォーム中にイソシアヌレート環構造を形成させることで、ポリウレタンフォームの硬度及び難燃性を向上させることができる。三量化触媒としては、例えば、2,4,6−トリス(ジアルキルアミノアルキル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン、1,3,5−トリス(N,N−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4−ビス(ジメチルアミノメチル)フェノール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール等の芳香族化合物、酢酸カリウム、2−エチルヘキサン酸カリウム、オクチル酸カリウム等のカルボン酸アルカリ金属塩、カルボン酸の4級アンモニウム塩、又はその他オニウム塩等が挙げられる。本発明の組成物中において、三量化触媒の含有量は、0.3〜1.5質量%であることが好ましく、0.5〜1.0質量%であることが更に好ましい。なお、三量化触媒は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の組成物に用いる触媒は、他の触媒を更に含んでもよい。他の触媒としては、水とイソシアネートとの反応を促進する触媒(泡化触媒)やポリオールとイソシアネートとの反応を促進する触媒(樹脂化触媒)が好適に挙げられる。本発明の組成物に用いる触媒は、少なくとも三量化触媒を含むものであるが、泡化触媒、樹脂化触媒及び三量化触媒を含むことが好ましい。本発明の組成物が三量化触媒以外の触媒を含む場合、触媒全体の含有量は、例えば、組成物中0.3〜3.0質量%である。
泡化触媒としては、例えば、ジモルホリン−2,2−ジエチルエーテル、N,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジエチレントリアミン、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル、2−(2−ジメチルアミノエトキシ)エタノール等が挙げられる。なお、泡化触媒は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
樹脂化触媒としては、例えば、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’’,N’’’,N’’’−ヘキサメチルトリエチレンテトラミン、N−ジメチルアミノエチル−N’−メチルピペラジン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、1,2−ジメチルイミダゾール、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、ビス(ジメチルアミノプロピル)アミン等のアミン触媒、N,N−ジメチルアミノエタノール、N,N,N’−トリメチルアミノエチルエタノールアミン、N,N,N’−トリメチル−N’−ヒドロキシエチルビスアミノエチルエーテル、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N,N−ジイソプロパノールアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N’−メチルピペラジン、N,N−ジメチルアミノヘキサノール、5−ジメチルアミノ−3−メチル−1−ペンタノール等のアルカノールアミン触媒、オクチル酸第一スズ、ジラウリル酸ジブチル第二スズ、オクチル酸鉛、カルボン酸ビスマス、ジルコニウム錯体などの金属触媒等が挙げられる。なお、樹脂化触媒は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の組成物は、通常、発泡剤を含むことが好ましい。本発明の組成物に使用し得る発泡剤は、一般に、物理的発泡剤と化学的発泡剤に分類される。物理的発泡剤の具体例としては、ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)及びハイドロフルオロカーボン(HFC)等のフロン類、ハイドロフルオロオレフィン(HFO)、ヘプタン、ヘキサン、ペンタン等の炭化水素、二酸化炭素等が挙げられる。一方、化学的発泡剤としては、水や、ギ酸、酢酸等のカルボン酸等が挙げられる。なお、発泡剤は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。また、物理的発泡剤と化学的発泡剤を併用してもよい。本発明の組成物において、ポリオール成分中における発泡剤の含有量は、0.4〜2.5質量%であることが好ましく、0.5〜2.0質量%であることが更に好ましい。
本発明の組成物は、整泡剤を含むことができる。整泡剤としては、界面活性剤が好適に使用される。界面活性剤には、アニオン性、カチオン性、両性といったイオン性の界面活性剤や非イオン性界面活性剤があるが、非イオン性界面活性剤であることが好ましい。また、具体例としては、シリコーン系界面活性剤やフッ素系界面活性剤が好適に挙げられる。本発明の組成物中において、整泡剤の含有量は、0.1〜5質量%であることが好ましく、0.2〜2質量%であることが更に好ましい。なお、整泡剤は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の組成物は、難燃剤を更に含むことができる。難燃剤としては、リン系難燃剤が好適に使用される。具体例としては、トリクレジルホスフェート(TCP)、トリエチルホスフェート(TEP)、トリス(β−クロロエチル)ホスフェート(TCEP)、トリス(β−クロロプロピル)ホスフェート(TCPP)等が好適に挙げられる。本発明の組成物中において、難燃剤の含有量は、2〜15質量%であることが好ましい。なお、難燃剤は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の組成物には、その他の成分として、架橋剤、着色剤、充填材、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、光安定剤、可塑剤、防かび剤、抗菌剤、溶媒、減粘剤、減圧剤等を必要に応じて適宜配合してもよい。これら成分は、市販品を好適に使用することができる。
本発明の組成物は、ポリオール成分とポリイソシアネート成分を含むものであり、ここで、ポリオール成分は、ポリオールを含み、通常、発泡剤、整泡剤、難燃剤、触媒などを含み、また、ポリイソシアネート成分は、ポリイソシアネートからなるが、発泡剤や難燃剤などの添加剤などを含んでもよい。なお、本発明の組成物は、ポリオール成分とポリイソシアネート成分との一対からなる原液から構成されることから、2液型組成物とも称される。
本発明の組成物は、必要に応じて適宜選択される各種成分を混合することによって調製することができる。例えば、ポリオール及び触媒を含むポリオール成分と、ポリイソシアネートからなるポリイソシアネート成分とを混合することで、本発明の組成物が調製できる。
本発明の組成物は、ポリウレタンフォームの形成に用いる組成物であるが、該ポリウレタンフォームは、通気性が0.1L/sec以上であることが好ましく、密度が60〜250kg/mであることが好ましく、アスカーF硬度が90以上であることが好ましい。
次に、本発明のポリウレタンフォームを詳細に説明する。本発明のポリウレタンフォームは、上述した本発明のポリウレタンフォーム形成用組成物より形成される。本発明の組成物は、ポリオール及びポリイソシアネートを含むことから、両者を混合することで、反応が進行し、ポリウレタンフォームを形成することが可能である。ポリウレタンフォームの製造方法は、特に限定されず、既知の成形手段、例えば、スラブ成形、モールド成形等が利用できる
本発明のポリウレタンフォームは、車両、機器、家具、寝具、インテリア、包装、日用雑貨、衣料品等の各種分野において使用できるが、吸音性に優れることから、吸音材として好適である。また、本発明のポリウレタンフォームは、硬度も高く、難燃性も有することから、自動車等のエンジン周辺部品、特にエンジンカバーに好適である。
本発明のポリウレタンフォームは、通気性が0.1L/sec以上であることが好ましく、0.5L/sec以上であることが更に好ましい。ポリウレタンフォームの通気性が上記特定した範囲内であると、吸音性を改善することができる。本発明のポリウレタンフォームにおいて、通気性の上限は特に制限されるものではないが、例えば2L/sec以下である。本明細書において、ポリウレタンフォームの通気性は、JIS K6400−7A法(負圧式)に準拠して測定される。
本発明のポリウレタンフォームは、密度が60〜250kg/mであることが好ましく、80〜250kg/mであることが更に好ましく、80〜150kg/mであることが特に好ましい。本明細書において、ポリウレタンフォームの密度は、JIS K 7222:2005に準拠して測定される。
本発明のポリウレタンフォームは、アスカーF硬度が90以上であることが好ましい。本明細書において、アスカーF硬度は、アスカーゴム硬度計F型を用いて得られる値である。
本発明のエンジン周辺部品は、上述した本発明のポリウレタンフォームを含むことを特徴とし、本発明のエンジンカバーは、上述した本発明のポリウレタンフォームを含むことを特徴とする。これら発明は、本発明のポリウレタンフォームを備えることから、硬度及び吸音性に優れ、好ましくは更に難燃性にも優れる。自動車等のエンジン周辺部品には、エンジンカバーの他、オイルパン等がある。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
<原料>
ポリウレタンフォームの製造に用いた原料を以下に示す。
ポリオールA:住化コベストロウレタン社製ポリオール(数平均分子量4,800、官能基数約3およびOH価35mgKOH/gを有する、グリセリンおよびプロピレンオキシドおよびエチレンオキシドを構成単位として含むプロポキシル化トリオール)
ポリオールB:住化コベストロウレタン社製ポリオール(数平均分子量360、官能基数約3およびOH価470mgKOH/gを有する、グリセリンおよびプロピレンオキシドおよびエチレンオキシドを構成単位として含むプロポキシル化トリオール)
ポリイソシアネートA:住化コベストロウレタン社製ポリイソシアネート[液状カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネート(NCO含有率=29質量%)]
シリコーン:EVONIK社製;TEGOSTAB B8715LF2
触媒A:EVONIK社製;DABCO BL11
触媒B:EVONIK社製;DABCO 2040
触媒C:EVONIK社製;DABCO K15
難燃剤:大八化学工業社製;TMCPP
発泡剤:水
<ポリウレタンフォームの製造例>
射出成型機を用いて、ポリオール成分とポリイソシアネート成分とから得られる2液反応型のポリウレタンフォーム形成用組成物を成形型に注入し、反応硬化させることより、ポリウレタンフォームを成形した。
ポリウレタンフォーム成形品の製造には、ポリウレタンエンジニアリング製の反応射出成形機を用いた。
ポリオール成分とポリイソシアネート成分の原料温度は、30℃で実施した。
ポリオール成分とポリイソシアネート成分の吐出量は、150g/秒で実施した。
ポリオール成分とポリイソシアネート成分の吐出圧は、14MPaで実施した。
成形型の温度は55℃で実施し、注入から脱型までのキュア時間は5分で実施した。
表1に、ポリオール成分の配合処方、配合質量比(ポリオール成分/ポリイソシアネート成分)、イソシアネートインデックス、発泡・硬化させ、得られたポリウレタンフォームの密度を示す。なお、ポリイソシアネート成分としては、ポリイソシアネートAを用いた。
製造されたポリウレタンフォームについて、吸音性、硬度及び難燃性の評価を行った。結果を表1に示す。
<通気性>
ポリウレタンフォームの通気性は、JIS K6400−7A法(負圧式)に準拠し測定した。
<吸音性>
ポリウレタンフォームの吸音性は、JIS A 1405−2:2007に準拠し測定した。
吸音率は周波数(63Hz〜5000Hz)で行い、平均吸音率の結果を比較した。
<硬度>
アスカーゴム硬度計F型を用いてポリウレタンフォームの硬度を測定し、以下の評価基準に従って硬度を評価した。なお、測定温度は25℃であった。
<難燃性>
ポリウレタンフォームの難燃性をFMVSS 302の規定に準拠し、燃焼試験を行った。
評価基準
〇:自消性
△:遅燃性
×:易燃性
Figure 2021098813

Claims (7)

  1. ポリオール、ポリイソシアネート及び触媒を含み、前記ポリオールは、数平均分子量が1500〜8000g/モルであるポリオール(A)を含み、前記触媒が三量化触媒を含むポリウレタンフォーム形成用組成物であって、前記ポリウレタンフォームは、通気性が0.1L/sec以上であることを特徴とするポリウレタンフォーム形成用組成物。
  2. 前記ポリオール(A)は、水酸基価が20〜60mgKOH/gであることを特徴とする請求項1に記載のポリウレタンフォーム形成用組成物。
  3. 前記ポリオールを構成するポリオール(A)の割合が90質量%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリウレタンフォーム形成用組成物。
  4. イソシアネートインデックスが70〜300であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリウレタンフォーム形成用組成物。
  5. 前記ポリウレタンフォームは、密度が60〜250kg/mであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリウレタンフォーム形成用組成物。
  6. 前記ポリウレタンフォームは、アスカーF硬度が90以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のポリウレタンフォーム形成用組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリウレタンフォーム形成用組成物より形成されることを特徴とするポリウレタンフォーム。
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