JP2021097842A - 補助ナプキン、及び、ナプキンセット - Google Patents

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淳 工藤
健太 谷口
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健太 谷口
紗恵子 松井
Saeko Matsui
紗恵子 松井
遥 吉本
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Abstract

【課題】生理用ナプキンに対して着脱が容易な補助ナプキンを提供する。【解決手段】生理用ナプキン(2)の肌側面に取り付けて使用される補助ナプキン(1)であって、補助ナプキン(1)の非肌側面には取り付け部(31)が設けられており、生理用ナプキン(2)の非肌側面には粘着部(41)が設けられており、未使用状態の取り付け部(31)の全領域を、第2補助ナプキン(1B)の肌側面に取り付けてから、長手方向に沿って第2補助ナプキン(1B)から補助ナプキン(1)を剥がすときにかかる力の大きさの平均値は、未使用状態の粘着部(41)のうち、幅方向における全体及び長手方向における50mmの領域を、第2補助ナプキン(1B)の肌側面に貼付してから、長手方向に沿って第2補助ナプキン(1B)から生理用ナプキン(2)を剥がすときにかかる力の大きさの平均値よりも小さい。【選択図】図5

Description

本発明は、補助ナプキン、及び、ナプキンセットに関する。
従来、体液を吸収する女性用衛生用品として、吸収体を内包させた生理用ナプキンが広く用いられている。そして、生理用ナプキンの肌側面に、補助ナプキンを重ねて使用することによって、体液等の吸収性能を高め、生理用ナプキンを効率的に使用する方法が提案されている。例えば、特許文献1には、陰唇に密着する補助パッド2を、補助パッド取り付け用の生理用ナプキン1の身体側(肌側)面に取り付けることが可能な補助パッド取り付け用吸収性物品が開示されている。
特開2003−38564号公報
近年、このような補助ナプキンを使用する場合に、体液を吸収した補助ナプキンのみを交換し、生理用ナプキン自体の交換頻度を少なくすることにより、生理用ナプキンを長持ちさせたいという要望が高まっている。その際、生理用ナプキンに対して、補助ナプキンの着脱が容易であることが望ましい。例えば、装着者がトイレの個室などの狭い空間で補助ナプキンの交換作業を行う際に、下着に固定された生理用ナプキンに対して、片手だけで補助ナプキンを取り付けたり取り外したりすることができることが望ましい。
しかしながら、特許文献1の吸収性物品には、補助パッド(補助ナプキン)を取り付ける際の取り付け位置を案内する案内要素を具備すること等について開示されているものの、補助ナプキンを取り外す際の利便性や操作性については考慮されていない。この場合、使用者が、生理用ナプキンから補助ナプキンのみを取り外して交換する作業を容易に行うことは難しい。
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、生理用ナプキンに対して着脱が容易な補助ナプキンを提供することにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、互いに交差する長手方向と幅方向とを有し、生理用ナプキンの肌側面に取り付けて使用される補助ナプキンであって、前記補助ナプキンの非肌側面には、前記生理用ナプキンの前記肌側面に前記補助ナプキン取り付けるための取り付け部が設けられており、前記生理用ナプキンの非肌側面には、使用者の下着に前記生理用ナプキンを固定するための粘着部が設けられており、未使用状態の前記取り付け部の全領域を、前記補助ナプキンと同様の構成を有する第2補助ナプキンの肌側面に取り付けてから、前記長手方向に沿って前記第2補助ナプキンから前記補助ナプキンを剥がすときにかかる力の大きさの平均値は、未使用状態の前記粘着部のうち、幅方向における全体及び長手方向における50mmの領域を、前記第2補助ナプキンの前記肌側面に貼付してから、前記生理用ナプキンの長手方向に沿って前記第2補助ナプキンから前記生理用ナプキンを剥がすときにかかる力の大きさの平均値よりも小さい、ことを特徴とする補助ナプキンである。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、生理用ナプキンに対して着脱が容易な補助ナプキンを提供することができる。
補助ナプキン1を肌側及び非肌側から見た状態について表す概略平面図である。 図1に示す線A−Aでの断面模式図である。 生理用ナプキン2を肌側及び非肌側から見た状態について表す概略平面図である。 図3に示す線B−Bでの断面模式図である。 生理用ナプキン2の肌側に補助ナプキン1を取り付けた状態について表す概略平面図である。 図6A及び図6Bは、補助ナプキン1の着脱について説明する斜視図である。 補助ナプキン1の取り付け部31の剥離強度の評価方法について説明する図である。 第2補助ナプキン1Bに対する第1補助ナプキン1Aの剥離強度について測定したデータを示す表である。 第2補助ナプキン1Bに対する生理用ナプキン2の粘着部41の剥離強度の評価方法について説明する図である。 第2補助ナプキン1Bに対する生理用ナプキン2の剥離強度について測定したデータを示す表である。 補助ナプキン1の取り付け部31を繰り返し着脱した場合における剥離強度の変化について検証した結果を表す表である。 生理用ナプキン2の粘着部41の剥離強度の評価方法について説明する図である。 複数種類の生理用ナプキン2について、粘着部41の剥離強度を測定した結果について示す表である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
互いに交差する長手方向と幅方向とを有し、生理用ナプキンの肌側面に取り付けて使用される補助ナプキンであって、前記補助ナプキンの非肌側面には、前記生理用ナプキンの前記肌側面に前記補助ナプキン取り付けるための取り付け部が設けられており、前記生理用ナプキンの非肌側面には、使用者の下着に前記生理用ナプキンを固定するための粘着部が設けられており、未使用状態の前記取り付け部の全領域を、前記補助ナプキンと同様の構成を有する第2補助ナプキンの肌側面に取り付けてから、前記長手方向に沿って前記第2補助ナプキンから前記補助ナプキンを剥がすときにかかる力の大きさの平均値は、未使用状態の前記粘着部のうち、幅方向における全体及び長手方向における50mmの領域を、前記第2補助ナプキンの前記肌側面に貼付してから、前記生理用ナプキンの長手方向に沿って前記第2補助ナプキンから前記生理用ナプキンを剥がすときにかかる力の大きさの平均値よりも小さい、ことを特徴とする補助ナプキン。
このような補助ナプキンによれば、生理用ナプキンの粘着部を使用者の下着から剥離させることなく、補助ナプキンの取り付け部を生理用ナプキンから長手方向に沿って簡単に剥離させることができる。したがって、生理用ナプキンに対して補助ナプキンの着脱を容易に行うことができる。
かかる補助ナプキンであって、未使用状態の前記取り付け部の全領域を、前記第2補助ナプキンの肌側面に取り付けてから、前記幅方向に沿って前記第2補助ナプキンから前記補助ナプキンを剥がすときにかかる力の大きさの平均値は、未使用状態の前記粘着部のうち、幅方向における全体及び長手方向における50mmの領域を、前記第2補助ナプキンの前記肌側面に貼付してから、前記生理用ナプキンの幅方向に沿って前記第2補助ナプキンから前記生理用ナプキンを剥がすときにかかる力の大きさの平均値よりも小さい、ことが望ましい。
このような補助ナプキンによれば、生理用ナプキンの粘着部を使用者の下着から剥離させることなく、補助ナプキンの取り付け部を生理用ナプキンから幅方向に沿って簡単に剥離させることができる。したがって、生理用ナプキンに対して補助ナプキンの着脱を容易に行うことができる。
かかる補助ナプキンであって、前記補助ナプキンの前記長手方向における長さは、前記生理用ナプキンの前記長手方向における長さよりも短い、ことが望ましい。
このような補助ナプキンによれば、補助ナプキンよりも外側に液漏れが発生したとしても、生理用ナプキンの吸収体に吸収されるため、使用者(装着者)の下着等を汚し難い。また、補助ナプキンを取り付ける際には、長手方向における厳密な位置調整が不要であり、補助ナプキンを取り外す際には、経血を吸収した補助ナプキンと装着者の下着とが接触し難い。したがって、補助ナプキンの着脱がより容易になる。
かかる補助ナプキンであって、前記生理用ナプキンには、前記生理用ナプキンを梱包する際の折り目となる第1折り目及び第2折り目が、生理用ナプキンの前記長手方向における異なる位置にそれぞれ設けられており、前記補助ナプキンの前記長手方向における長さは、前記第1折り目と前記第2折り目との、生理用ナプキンの前記長手方向における間隔よりも長い、ことが望ましい。
このような補助ナプキンによれば、生理用ナプキンの肌側面に補助ナプキンを配置する際に、折り目F1及びF2を基準として補助ナプキンの位置調整を行うことができる。したがって、補助ナプキン1の取り付け作業がより容易になる。
かかる補助ナプキンであって、前記生理用ナプキンの色と、前記補助ナプキンの色とが異なる、ことが望ましい。
このような補助ナプキンによれば、前記生理用ナプキンと重ねた場合であっても補助ナプキンの輪郭が視認しやすくなる。したがって、使用者は、生理用ナプキンに対して補助ナプキンの取り付け位置が適正であるか否かを認識しやすくなる。また、補助ナプキンを取り外す際に、補助ナプキンを掴む場所を認識しやすくなる。
かかる補助ナプキンであって、前記補助ナプキンの色は、オストワルト色相環の色相番号で4〜9の範囲に含まれる色である、ことが望ましい。
このような補助ナプキンによれば、吸収体の色が赤系統であることにより、吸収した経血を隠蔽する効果が得られる。これにより、使用者は、使用済みの補助ナプキンを交換する際に、他人の目を気にすることなく当該使用済みの補助ナプキンを廃棄することができるようになり、補助ナプキンの交換を気軽に行いやすくなる。
かかる補助ナプキンであって、前記取り付け部は、生理用ナプキンの前記肌側面に対して着脱自在である、ことが望ましい。
このような補助ナプキンによれば、生理用ナプキンの肌側面に対して補助ナプキンの取り付け及び取り外しを複数回繰り返して行うことができる。したがって、補助ナプキン取り付け後の位置変更や調整が行いやすく、補助ナプキンの取り付け作業がより容易になる。
かかる補助ナプキンであって、前記取り付け部は、面ファスナーによって構成されている、ことが望ましい。
このような補助ナプキンによれば、生理用ナプキンの肌側面に取り付け部を係合させてから剥がした場合であっても、取り付け部の係合力は低下し難い。したがって、生理用ナプキンに対して取り付け部の着脱を繰り返して行うことが可能となり、補助ナプキンの取り付け作業がより容易になる。
かかる補助ナプキンであって、前記長手方向において、前記取り付け部の一方側の端と、前記補助ナプキンの前記一方側の端との間には、所定の隙間が設けられている、ことが望ましい。
このような補助ナプキンによれば、補助ナプキンを生理用ナプキンの肌側面から取り外す際に、使用者は当該隙間の部分を掴んで補助ナプキンを引っ張りやすくなる。これにより、補助ナプキンの着脱を容易に行うことができる。
かかる補助ナプキンであって、前記長手方向において、前記取り付け部の一方側の端と、前記補助ナプキンの前記一方側の端との間には、隙間が設けられていない、ことが望ましい。
このような補助ナプキンによれば、取り付け部による係合力がより大きくなるため、生理用ナプキンの肌側面に補助ナプキンをより強固に固定しやすくなる。したがって、使用者が補助ナプキン及び生理用ナプキンを装着した状態で歩行や運動を行う場合であっても補助ナプキンの位置ずれを生じ難くすることができる。
かかる補助ナプキンであって、前記幅方向の中央部には、前記取り付け部が設けられていない、ことが望ましい。
このような補助ナプキンによれば、幅方向の中央部分における剛性が、両側部分における剛性よりも低くなる。そのため、装着時において、補助ナプキンは、幅方向の中央部にて折れ曲がり変形を生じ、幅方向の中央部が厚さ方向に凸となった略山型の形状に変形しやすい。これにより、補助ナプキンが着用者の身体に当接しやすくなり、フィット性が向上すると共に、経血等の排泄液を吸収しやすくなる。
かかる補助ナプキンであって、前記幅方向の前記中央部には、前記長手方向に延びる折り曲げ誘導線が設けられている、ことが望ましい。
このような補助ナプキンによれば、折り曲げ誘導線によって補助ナプキンに折り癖が付けられるため、装着時における凸変形がより生じやすく、また、補助ナプキンを幅方向に二つ折りにした状態でコンパクトに包装することができる。
かかる補助ナプキンであって、液吸収性の吸収体と、前記吸収体よりも非肌側に設けられた液不透過性バックシートと、
を有している、ことが望ましい。
このような補助ナプキンによれば、補助ナプキンを生理用ナプキンの肌側に重ねて使用する際に、補助ナプキンの吸収体によって吸収された経血が、生理用ナプキンの吸収体に移動することが抑制される。したがって、生理用ナプキンの吸収体が汚れ難くなり、生理用ナプキンを長持ちさせることができる。
かかる補助ナプキンであって、未使用状態の前記粘着部のうち、前記生理用ナプキンの幅方向における全体及び前記生理用ナプキンの長手方向における50mmの領域を、JIS L 0803に準拠する試験用添付白布の綿に貼付してから、前記生理用ナプキンの長手方向に沿って前記試験用添付白布の綿から前記生理用ナプキンを剥がすときにかかる力の大きさの平均値が2.87N以上、13.12N以下である前記生理用ナプキンの肌側面に取り付けて使用される、ことが望ましい。
このような補助ナプキンによれば、市販の複数種類の生理用ナプキンに対して着脱が容易な補助ナプキンを実現することができる。
また、生理用ナプキンと、前記生理用ナプキンの肌側面に取り付けて使用される補助ナプキンと、を有するナプキンセットであって、前記補助ナプキンの非肌側面には、前記生理用ナプキンの前記肌側面に前記補助ナプキン取り付けるための取り付け部が設けられており、前記生理用ナプキンの非肌側面には、使用者の下着に前記生理用ナプキンを固定するための粘着部が設けられており、未使用状態の前記取り付け部の全領域を、前記補助ナプキンと同様の構成を有する第2補助ナプキンの肌側面に取り付けてから、前記補助ナプキンの長手方向に沿って前記第2補助ナプキンから前記補助ナプキンを剥がすときにかかる力の大きさの平均値は、未使用状態の前記粘着部のうち、幅方向における全体及び長手方向における50mmの領域を、前記第2補助ナプキンの前記肌側面に貼付してから、前記生理用ナプキンの長手方向に沿って前記第2補助ナプキンから前記生理用ナプキンを剥がすときにかかる力の大きさの平均値よりも小さい、ことを特徴とするナプキンセットが明らかとなる。
このようなナプキンセットによれば、生理用ナプキンの粘着部を使用者の下着から剥離させることなく、補助ナプキンの取り付け部を生理用ナプキンから長手方向に沿って簡単に剥離させることができる。したがって、生理用ナプキンに対して補助ナプキンの着脱を容易に行うことができる。
===実施形態===
<補助ナプキン1の基本構成>
女性用衛生用品として、生理用ナプキンに重ねて使用する補助ナプキン1について説明する。図1は、補助ナプキン1を肌側及び非肌側から見た状態について表す概略平面図である。図2は、図1に示す線A−Aでの断面模式図である。
補助ナプキン1は、所謂フラットタイプのナプキンであって、平面視略長円形状であり、互いに直交する長手方向と幅方向と厚さ方向とを有する。長手方向は、補助ナプキン1の製品長手方向に沿った方向であり、幅方向は、補助ナプキン1の製品短手方向に沿った方向である。また、厚さ方向において、装着者の身体に接する側を肌側と言い、その反対側を非肌側と言う。
図2に示すように、補助ナプキン1は、吸収体10と、吸収体10の肌側に配置されたトップシート11と、吸収体10とトップシート11の間に配置された中間シート12と、吸収体10の非肌側において、幅方向の両外側に延出するように配置されたサイドシート13と、吸収体10及びサイドシート13よりも非肌側に配置されたバックシート14とを有する。厚さ方向に隣り合う各資材は、例えばホットメルト接着剤等の接着剤によって互いに接合されている。
吸収体10は、高分子吸収剤(吸収性ポリマー:super absorbent polymer、「SAP」とも言う)と、パルプ繊維等の液体吸収性繊維とを有し、本実施形態では、図1の破線で示されるように長手方向に長い略長円形状に形成されている。SAPを含有する液体吸収性繊維(吸収コア)は、液透過性のコアラップシート(不図示)で覆われていても良い。また、吸収体10の構成は上記に限定されず、例えば、親水性のシートにSAP層を付着させたSAPシートや、液体吸収性繊維をエアレイド法によってシート状に成形したエアレイドシート等を例示できる。
トップシート11は、補助ナプキン1の厚さ方向において最も肌側に配置された液透過性のシート部材であり、補助ナプキン1の使用時には、装着者の肌と直接接触する部材である。そのため、トップシート11はなるべく柔軟で肌当たりが柔らかいシート部材であることが望ましい。本実施形態のトップシート11を構成するシート部材としては、例えば、エアスルー不織布等を例示できる。また、図2に示されるように、本実施形態のトップシート11は、吸収体10を肌側から覆うようにして配置され、幅方向の両側端部は吸収体10の非肌側に折り込まれている、
中間シート12は、補助ナプキン1の厚さ方向において吸収体10とトップシート11との間に配置された液透過性のシート部材である。中間シート12を構成するシート部材としては、例えば、スパンボンド不織布やエアレイド不織布やティッシュ、エアスルー不織布等を例示できる。なお、中間シート12は、必ずしも設けられていなくても良い。
サイドシート13は、補助ナプキン1の肌側面における幅方向の両端部を構成する部材である。補助ナプキン1の装着時には、サイドシート13も装着者の肌と直接接触する可能性が高いため、トップシート11と同様に、なるべく柔軟なシート部材であることが望ましい。本実施形態のサイドシート13を構成するシート部材としては、例えば、エアスルー不織布等を例示できる。
バックシート14は、補助ナプキン1の厚さ方向において吸収体10よりも非肌側に配置された液不透過性且つ通気性のシート部材である。このバックシート14が設けられていることにより、吸収体10によって吸収された経血等の液体が、肌側から非肌側に浸透してしまうことが抑制される。したがって、補助ナプキン1を生理用ナプキンの肌側に重ねて使用する際に、補助ナプキン1によって吸収された経血等が、非肌側の生理用ナプキンに浸透してしまうことを抑制できる。本実施形態のバックシート14を構成するシート部材としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンの樹脂フィルム等を例示できる。
また、バックシート14の非肌側面には、補助ナプキン1を生理用ナプキンの肌側面に取り付けるための取り付け部31が設けられている。本実施形態において、取り付け部31は、図1に示されるように、幅方向における中央位置CIを挟んで長手方向に沿った帯状の領域が左右に一対並んで設けられており、当該取り付け部31を介して、補助ナプキン1の非肌側面が生理用ナプキンの肌側面に着脱可能に固定される。取り付け部31の構成や機能の詳細については、後で説明する。
<生理用ナプキン2の基本構成>
続いて、補助ナプキン1の取り付け対象である生理用ナプキンの一例として、生理用ナプキン2について説明する。本実施形態の補助ナプキン1は、本明細書中で説明する所定の条件を満たす市販の生理用ナプキン(生理用ナプキン2を含む)に取り付けて使用することが可能である。
図3は、生理用ナプキン2を肌側及び非肌側から見た状態について表す概略平面図である。図4は、図3に示す線B−Bでの断面模式図である。図3において、生理用ナプキン2は、互いに直交する長手方向と幅方向と厚さ方向とを有する。長手方向は生理用ナプキン2の製品長手方向に沿った方向であり、幅方向は、生理用ナプキン2の製品短手方向に沿った方向である。本実施形態において、生理用ナプキン2の長手方向(図3参照)と、補助ナプキン1の長手方向(図1参照)とは互いに対応した方向である。そこで、以下では、両者を単に「長手方向」と呼び、必要に応じて「生理用ナプキン2の長手方向」の様に区別して呼ぶ。「厚さ方向」及び「幅方向」についても同様である。
生理用ナプキン2は、吸収体20と、トップシート21と、吸収体20の肌側に配置されたトップシート21と、吸収体20とトップシート21の間に配置されたセカンドシート22と、吸収体20の肌側において、幅方向の外側延出するように配置されたサイドフラップ23と、吸収体20及びサイドフラップ23よりも非肌側に配置されたバックシート24とを有する。厚さ方向に隣り合う各資材は、ホットメルト接着剤等の接着剤によって互いに接合されている。また、生理用ナプキン2は、吸収体20が設けられたナプキン本体部2Cと、ナプキン本体部2Cの長手方向中央領域から幅方向の両外側に延出した一対のウイング部2Wとを有する(図3参照)。但し、生理用ナプキン2は、必ずしもウイング部2Wを備えていなくても良い。
生理用ナプキン2の吸収体20、トップシート21、セカンドシート22、サイドフラップ23、及びバックシート24は、それぞれ補助ナプキン1の吸収体10、トップシート11、中間シート12、サイドシート13、及びバックシート14と略同様の機能・構成を有しているため、ここでは詳細な説明を省略する。
ナプキン本体部2Cの厚さ方向における非肌側面(バックシート24の非肌側面)には、長手方向に沿った複数の帯状の領域にホットメルト接着剤等の適宜な接着剤を塗布することによって形成された粘着部41が設けられている。生理用ナプキン2の使用時に粘着部41は装着者の下着等に貼付され、これにより生理用ナプキン2は下着等に固定される。
同様にウイング部2Wの厚さ方向における非肌側面(バックシート24の非肌側面)には、ウイング粘着部42が設けられている。生理用ナプキン2の装着時にはウイング部2Wが非肌側に折り曲げられ、ウイング粘着部42が下着等の股下部において非肌側面に貼り付けられ、これにより生理用ナプキン2の位置ずれ等が抑制される。なお、上記の粘着部41及びウイング粘着部42の形状、数、大きさ等は図3に示すものに限らない。
また、生理用ナプキン2は、製品として市場に流通する際の個別包装状態において、長手方向の所定の位置に設定された第1折り目F1及び第2折り目F2におい長手方向に三つ折りに折り畳まれる。第1折り目F1は、図3に示されるように長手方向の前側(ウイング部2Wよりも前側)において、幅方向に沿って形成されている。同様に、第2折り目F2は、長手方向の後側(ウイング部2Wよりも後側)において、幅方向に沿って形成されている。なお、生理用ナプキン2は、第1折り目F1,第2折り目F2以外の他の折り目(例えば第3折り目)を有していても良い。
<補助ナプキン1の使用態様>
補助ナプキン1を生理用ナプキン2に取り付けて使用する際の具体的な使用態様について説明する。図5は、生理用ナプキン2の肌側に補助ナプキン1を取り付けた状態について表す概略平面図である。図6A及び図6Bは、補助ナプキン1の着脱について説明する斜視図である。なお、実際に補助ナプキン1を使用する際には、予め装着者の下着に固定された状態の生理用ナプキン2に対して補助ナプキン1が着脱される場合が多い。すなわち、装着者の身体形状に合わせて曲面状に変形した生理用ナプキン2に対して補助ナプキン1が着脱されるが、図5及び図6では説明の便宜上、平面状態の生理用ナプキン2に対して補助ナプキン1を着脱するものとしている。
補助ナプキン1を使用する際には、先ず、補助ナプキン1の長手方向と生理用ナプキン2の長手方向とが沿うようにして、補助ナプキン1の非肌側面を生理用ナプキン2の肌側面に重ねて配置する。そして、補助ナプキン1の非肌側面に設けられた取り付け部31を生理用ナプキン2のトップシート21に押し当てて、肌側から非肌側に加圧し、両者を固定する。このとき、補助ナプキン1の長手方向における中央位置CLが、生理用ナプキン2のウイング部2Wの長手方向における略中央となるように、補助ナプキン1の位置を調整すると良い。生理用ナプキン2のウイング部2Wは、長手方向において装着者の股下部に位置する部位であることから、ウイング部2Wの位置を基準として、補助ナプキン1を配置することにより、装着時において補助ナプキン1が装着者の排泄口と当接しやすく、経血等を吸収しやすくなる。
本実施形態において、取り付け部31は、非肌側面に複数の係止用突起(フック)を備えた面ファスナーによって構成されている。そして、取り付け部31の非肌側面に設けられた係止用突起を、生理用ナプキン2の肌側面に設けられたトップシート21の不織布繊維に引っ掛けて結合させることにより、補助ナプキン1の非肌側面が生理用ナプキン2の肌側面に固定される。このようにすることで、生理用ナプキン2に対して補助ナプキン1の着脱を簡単に行うことができる。また、面ファスナーは、着脱動作を繰り返したとしても結合力が低下し難いため、取り付け時における補助ナプキン1の位置調整が容易になる。但し、取り付け部31を構成する要素は面ファスナーには限られない。例えば、接着剤を用いた粘着面等によって取り付け部31が構成されていても良い。
図6Aのように補助ナプキン1が取り付けられた状態の生理用ナプキン2では、装着者の身体から排泄された経血等の液体が主に補助ナプキン1によって吸収されるため、生理用ナプキン2は汚れ難い。そして、補助ナプキン1が所定量の経血を吸収した後、補助ナプキン1を生理用ナプキン2から取り外し、新しい補助ナプキン1と取り換える。
生理用ナプキン2から補助ナプキン1を取り外す際には、例えば、片方の手で生理用ナプキン2の長手方向の前側端を押さえ、もう片方の手で補助ナプキン1の長手方向の前側端を掴んで、図6Bのように後側へ引っ張るようにして、生理用ナプキン2のトップシート21から取り付け部31を剥離させる。なお、補助ナプキン1を幅方向の一方側から他方側に引っ張ることによって取り外すのであっても良い。使用済みの補助ナプキン1を取り外したら、新しい補助ナプキン1を用意して、再び図6Aの様に生理用ナプキン2の肌側面に取り付ける。このようにすれば、補助ナプキン1のみを複数回交換することよって、生理用ナプキン2自体の交換頻度が少なくなり、生理用ナプキン2を長持ちさせることができる。
本実施系形態では、図6Bで説明した補助ナプキン1の取り外し動作を、片手のみで行うことが可能である。例えば、片方の手で生理用ナプキン2を掴んで支持していなくても、該生理用ナプキン2の肌側面から補助ナプキン1の取り付け部31を剥がすことが可能である。つまり、生理用ナプキン2の肌側面に取り付けられた補助ナプキン1を取り外す際に、生理用ナプキン2の粘着部41を装着者の下着から剥離させることなく、補助ナプキン1の取り付け部31を生理用ナプキン2から剥離させることができるようにしている。以下、このような動作を実現するための補助ナプキン1の取り付け部31の特徴について説明する。
<取り付け部31の剥離強度について>
本実施形態では、補助ナプキン1の取り付け部31を所定の布に取り付けてから剥離させる際に必要な力が、生理用ナプキン2の粘着部41を所定の布に取り付けてから剥離させる際に必要な力よりも小さくなるように、取り付け部31の剥離強度が調整されている。すなわち、補助ナプキン1の取り付け部31の剥離強度を、生理用ナプキン2の粘着部41の剥離強度よりも弱くすることにより、生理用ナプキン2から補助ナプキン1を容易に取り外すことを可能としている。
図7は、補助ナプキン1の取り付け部31の剥離強度の評価方法について説明する図である。剥離強度の評価は、エアバッグ式加圧機70、及び、不図示の引っ張り試験機を用いて行われる。
評価の手順としては、先ず、補助ナプキン1の取り付け部31と生理用ナプキン2の粘着部41とで剥離強度の大小を比較するために、共通の被取り付け部材Sを用意する。次いで、この被取り付け部材Sに補助ナプキン1の取り付け部31を取り付けてから剥がすときにかかる力の大きさを測定して取り付け部31の剥離強度とする。同様に、被取り付け部材Sに生理用ナプキン2の粘着部41を取り付けてから剥がすときにかかる力の大きさを測定し粘着部41の剥離強度とする。そして、取り付け部31の剥離強度と粘着部41の剥離強度との大小関係を比較する。
被取り付け部材Sとしては、補助ナプキン1と同様の構成を有するナプキン(補助ナプキン1)を用いる。以下の説明では、取り付け部31の剥離強度を測定する試料(サンプル)となる補助ナプキン1を第1補助ナプキン1Aと呼ぶ。また、被取り付け部材Sとして用いられる補助ナプキン1を第2補助ナプキン1Bと呼ぶ。
補助ナプキン1の取り付け部31の剥離強度を測定する際には、図7に示されるように、第1補助ナプキン1Aの取り付け部31が設けられている側の面(図2における非肌側面)を上向きにして、表面に皺が発生しないように水平な台の上に置く。なお、第1補助ナプキン1Aの取り付け部31は未使用状態のものとし、且つ、測定を通して取り付け部31には触らないようにする。次に、第1補助ナプキン1Aの厚さ方向の上側に、第2補助ナプキン1Bを、取り付け部31が設けられている側の面(非肌側面)を上向きにして重ねて配置する。両者を重ねる際には、第1補助ナプキン1Aの長手方向と第2補助ナプキン1Bの長手方向とが揃うようにする。すなわち、第1補助ナプキン1Aの非肌側面の全体が、第2補助ナプキン1Bの肌側面の全体と重なるように配置する。これにより、第1補助ナプキン1Aの取り付け部31の全領域が第2補助ナプキン1Bのトップシート11に当接し、両者が軽く係合(貼付)された状態となる。
次に、第2補助ナプキン1Bの厚さ方向の上側に、エアバッグ72を配置する。このとき、第2補助ナプキン1Bの取り付け部31とエアバッグ72との間には、剥離紙等のスペーサーシートPを配置すると良い。該スペーサーシートPによって、第2補助ナプキン1Bの取り付け部31とエアバッグ72とが係合(貼付)されないようにすることができる。エアバッグ72は、寸法120mm×230mmのゴム製の袋状部材であり、内部に圧縮空気を供給することにより、サンプルに対して20mm〜300mmHgの加圧を行うことができる。
次に、エアバッグ72の上側に固定板71を乗せて、その位置で固定板71を固定する。この状態でエアバッグ72に圧縮空気を供給し、300mmHgの圧力で1分間の加圧を行う。これにより、固定板71(及びエアバッグ72)と台との間で、第1補助ナプキン1A及び第2補助ナプキン1Bとに対して厚さ方向に均一な圧縮力が加えられ、第1補助ナプキン1A(サンプル)の取り付け部31の全領域が第2補助ナプキン1B(被取り付け部材S)のトップシート11にしっかりと取り付けられる。
取り付け部31が被取り付け部材Sに取り付けられた後、固定板71及びエアバッグ72を取り外す。そして、第1補助ナプキン1A及び第2補助ナプキン1Bの所定位置に布テープを取り付け、引っ張り試験機によって引っ張る際の掴み部を形成する。掴み部を形成した後、引っ張り試験機の一方側の掴み(不図示)によって第2補助ナプキン1B(被取り付け部材S)の掴み部を掴み、引っ張り試験機の他方側の掴み(不図示)によって第1補助ナプキン1A(サンプル)の掴み部を掴む。このとき、引っ張り試験機の掴みの間隔(一方側と他方側との間隔)は20mmとする。
そして、第1補助ナプキン1Aの長手方向に沿って300m/minの速度で第1補助ナプキン1A及び第2補助ナプキン1Bを引っ張り、第1補助ナプキン1Aの取り付け部31の全領域が第2補助ナプキン1Bから剥がれるまでにかかった荷重(N)の平均値を測定する。このような測定を、異なる複数枚(例えば5枚)の第1補助ナプキン1Aについて行い、その平均値を算出して取り付け部31の長手方向における剥離強度とする。
なお、本実施形態の補助ナプキン1は、複数枚が1つのパッケージに包装された状態で市場に流通することが想定されている。したがって、同一パッケージに包装されている複数の補助ナプキン1,1…の中から所定枚数(例えば5枚)の補助ナプキン1を評価対象のサンプル(試料)として選択し、各サンプルについて上述の測定を行うと良い。但し、必ずしも同一パッケージ中からサンプルを選択する必要はなく、例えば、複数のパッケージを梱包している段ボール内に含まれる中から所定数(例えば5枚)の補助ナプキン1を無作為に選択して、サンプルとしても良い。
同様に、第1補助ナプキン1Aの幅方向に沿って300m/minの速度で第1補助ナプキン1A及び第2補助ナプキン1Bを引っ張ったときの荷重(N)の平均値を測定し、取り付け部31の幅方向における剥離強度を測定する。このような測定を、異なる複数枚(例えば5枚)の第1補助ナプキン1Aについて行い、その平均値を算出して取り付け部31の幅方向における剥離強度とする。
図8は、第2補助ナプキン1Bに対する第1補助ナプキン1Aの剥離強度について測定したデータを示す表である。第1補助ナプキン1Aとしては、取り付け部31の構造が異なる10種類のサンプルS1〜S10を用いて剥離強度を測定した。
サンプルS1及びサンプルS2は、取り付け部31として市販の面ファスナー(フックテープ1)を用いたものである。フックテープ1は、柱部と嵩部とからなるフックが、ベースフィルム上に複数設けられており、傘部の長手方向における長さ(MDキャップ径)が240μm、傘部の幅方向における長さ(CDキャップ径)が300μm、柱部の高さ(ピン高さ)が100μm、ベースフィルム厚みが55μm、CDフック径が150μm、フック坪量が60g/m2、フックピン数が3500/25.4mm角である。サンプルS1,S2では、当該フックテープ1を、長さ100mmの範囲に、片側5mm及び11mm幅で30mmの間隔を空けて配置し、取付け部31とした(条件の詳細は図8を参照)。
サンプルS3〜S5は、取り付け部31として、上述のフックテープ1とは異なるフックテープ2(面ファスナー)を用いたものである。フックテープ2は、柱部と嵩部とからなるフックが、ベースフィルム上に複数設けられており、傘部の長手方向における長さ(MDキャップ径)が300μm、傘部の幅方向における長さ(CDキャップ径)が410μm、柱部の高さ(ピン高さ)が290μm、ベースフィルム厚みが90μm、CDフック径が200μm、フック坪量が100g/m2、フックピン数が1600/25.4mm角である。サンプルS3〜S5では、当該フックテープ2を、長さ100mmの範囲に、片側15〜22mm幅で25mmの間隔を空けて配置し、取付け部31とした(条件の詳細は図8を参照)。
サンプルS6〜S10は、取り付け部31として、異なる領域に異なる目付量でホットメルト接着剤(HMA)等の粘着剤を塗布することによって粘着面を形成したものである。取り付け部31を形成するために用いた粘着剤は、ブロックコポリマーがSBS(スチレンーブタジエンースチレン共重合体)であり、粘度が、140℃において6000MPa・s、160℃において2800MPa・s、180℃において1450MPa・s、軟化点が85℃の物性を有する粘着剤である。サンプルS6〜S10では、当該粘着剤を、目付量を変更しながら長さ及び幅の異なる領域に塗布し、取付け部31とした(条件の詳細は図8を参照)。
なお、サンプルS1〜S10において取り付け部31以外の構造は全て共通である。したがって、第1補助ナプキン1Aの取り付け部31が取り付けられる第2補助ナプキン1Bの肌側面(トップシート11)の構成も共通である。
また、第2補助ナプキン1Bのトップシート11は、厚みが0.4mmのエアスルー不織布である。また、引っ張り試験を行った結果、長手方向(MD方向)に5%伸長させた場合の引っ張り強度は4.0N/mm2、最大引っ張り強度は17.2N/mm2であり、幅方向(CD方向)に5%伸長させた場合の引っ張り強度は0.3N/mm2、最大引っ張り強度は4.1N/mm2である。また、引き裂き試験を行った結果、長手方向(MD方向)における最大引き裂き強度は3.3N/mm2であり、幅方向(CD方向)における最大引き裂き強度は2.7N/mm2である。また使用した吸収体は針葉樹パルプからなっており、目付200g/m2、厚み3mmにて粉砕積層したものである。バックフィルムは目付25g/m2の非通気フィルムを使用した。
測定の結果、第1補助ナプキン1A(サンプルS1〜S10)の長手方向における剥離強度は、0.61N(サンプルS1)〜2.20N(サンプルS8)であり、幅方向における剥離強度は、1.33N(サンプルS2)〜7.71N(サンプルS6)であった。
図9は、第2補助ナプキン1Bに対する生理用ナプキン2の粘着部41の剥離強度の評価方法について説明する図である。生理用ナプキン2の粘着部41の剥離強度の測定は、第1補助ナプキン1Aの取り付け部31の剥離強度の測定と略同様にして行うことができる。生理用ナプキン2の粘着部41の剥離強度の測定を行う際には、先ず、生理用ナプキン2を長手方向において所定の長さに切断した試料を作成する。図5に示されるように、生理用ナプキン2の長手方向における長さは、第2補助ナプキン1B(補助ナプキン1)の長手方向における長さよりも長いため、両者を同等の長さとして剥離強度の測定を行うためである。本実施形態では、生理用ナプキン2の長手方向の一方側の端から90mmの位置にて生理用ナプキン2を切断する。また、ウイング部2Wも切断する。また、評価対象の生理用ナプキン2が所謂立体ギャザーやそれに相当する部位を備えている場合には、当該立体ギャザーの弾性部材を切断する等により、応力が発現していない状態にしてから測定を行う。
そして、所定の長さに切断した生理用ナプキン2(試料)を、図9に示されるように粘着部41が設けられている側の面(図4における非肌側面)を上向きにして、表面に皺が発生しないように水平な台の上に置く。生理用ナプキン2の粘着部41は未使用状態のものとし、且つ、測定を通して粘着部41には触らないようにする。次に、生理用ナプキン2の厚さ方向の上側に、第2補助ナプキン1Bを、取り付け部31が設けられている側の面(非肌側面)を上向きにして重ねて配置する。両者を重ねる際には、生理用ナプキン2の長手方向と第2補助ナプキン1Bの長手方向とが揃うようにする。これにより、生理用ナプキン2の粘着部41の幅方向における全体、且つ長手方向における所定の領域が第2補助ナプキン1Bのトップシート11に当接し、両者が軽く係合(貼付)された状態となる。
そして、第2補助ナプキン1Bの厚さ方向の上側にエアバッグ72を配置し、エアバッグ72の上側に固定板71を乗せて固定する。この状態でエアバッグ72に圧縮空気を供給し、300mmHgの圧力で1分間の加圧を行う。これにより、固定板71(及びエアバッグ72)と台との間で、生理用ナプキン2及び第2補助ナプキン1Bとに対して厚さ方向に均一な圧縮力が加えられ、生理用ナプキン2(試料)の粘着部41が第2補助ナプキン1B(被取り付け部材S)のトップシート11にしっかりと取り付けられる。
粘着部41が被取り付け部材Sに取り付けられた後、固定板71及びエアバッグ72を取り外し、生理用ナプキン2及び第2補助ナプキン1Bの所定位置に布テープを取り付け、引っ張り試験機によって引っ張る際の掴み部を形成する。そして、引っ張り試験機の一方側の掴み(不図示)で第2補助ナプキン1B(被取り付け部材S)の掴み部を掴み、引っ張り試験機の他方側の掴み(不図示)で生理用ナプキン2(試料)の掴み部を掴む。このとき、張り試験機の掴みの間隔(一方側と他方側との間隔)は20mmとする。
そして、生理用ナプキン2の長手方向に沿って300m/minの速度で生理用ナプキン2及び第2補助ナプキン1Bを引っ張り、生理用ナプキン2の粘着部41のうち、長手方向において50mmの長さを有する領域が第2補助ナプキン1Bから剥がれるまでにかかった荷重(N)の平均値を測定する。このような測定を、異なる複数枚(例えば5枚)の生理用ナプキン2について行い、その平均荷重を算出して粘着部41の長手方向における剥離強度とする。
同様に、生理用ナプキン2の幅方向に沿って300m/minの速度で生理用ナプキン2及び第2補助ナプキン1Bを引っ張ったときの荷重(N)の平均値を測定する。このような測定を、異なる複数枚(例えば5枚)の生理用ナプキン2について行い、その平均荷重を算出して粘着部41の幅方向における剥離強度とする。
図10は、第2補助ナプキン1Bに対する生理用ナプキン2の剥離強度について測定したデータを示す表である。生理用ナプキン2としては、後述するX1〜X10の10種類の市販の生理用ナプキンをサンプルとして測定を行った。その結果、生理用ナプキン2(サンプルX1〜X10)の長手方向における剥離強度は、3.11N(サンプルX2)〜4.31N(サンプルX6)であり、幅方向における剥離強度は、8.84N(サンプルX6)〜19.39N(サンプルX5)であった。
図8及び図10の結果から、第1補助ナプキン1Aの取り付け部31の長手方向における剥離強度(0.61N〜2.20N)の方が、生理用ナプキン2の粘着部41の長手方向における剥離強度(3.11N〜4.31N)よりも小さくなることが確認できた。このように、本実施形態の補助ナプキン1では、取り付け部31の長手方向における剥離強度の方が、粘着部41の長手方向における剥離強度よりも小さくなるように、取り付け部31の剥離強度が調整されている。言い換えると、未使用状態の第1補助ナプキン1Aの取り付け部31の全領域を、第2補助ナプキン1Bの肌側面に取り付けてから、長手方向に沿って第2補助ナプキン1Bから第1補助ナプキン1Aを剥がすときにかかる力の大きさの平均値が、未使用状態の生理用ナプキン2の粘着部41のうち、幅方向における全体及び長手方向における50mmの領域を、第2補助ナプキン1Bの肌側面に貼付してから、生理用ナプキン2の長手方向に沿って第2補助ナプキン1Bから生理用ナプキン2を剥がすときにかかる力の大きさの平均値よりも小さくなる。
したがって、生理用ナプキン2の肌側面に補助ナプキン1を取り付けた後で、長手方向に沿って補助ナプキン1のみを簡単に剥がすことが可能となる。すなわち、生理用ナプキン2の粘着部41を使用者(装着者)の下着から剥離させることなく、補助ナプキン1の取り付け部31を生理用ナプキン2から剥離させることができる。これにより、生理用ナプキン2に対して補助ナプキン1の着脱が容易になる。
同様に、図8及び図10の結果から、第1補助ナプキン1Aの取り付け部31の幅方向における剥離強度(1.33N〜7.71N)の方が、生理用ナプキン2の粘着部41の幅方向における剥離強度(8.84N〜19.39N)よりも小さくなることが確認できた。このように、本実施形態の補助ナプキン1では、取り付け部31の幅方向における剥離強度の方が、粘着部41の幅方向における剥離強度よりも小さくなるように、取り付け部31の剥離強度が調整されている。言い換えると、未使用状態の第1補助ナプキン1Aの取り付け部31の全領域を、第2補助ナプキン1Bの肌側面に取り付けてから、幅方向に沿って第2補助ナプキン1Bから第1補助ナプキン1Aを剥がすときにかかる力の大きさの平均値が、未使用状態の生理用ナプキン2の粘着部41のうち、幅方向における全体及び長手方向における50mmの領域を、第2補助ナプキン1Bの肌側面に貼付してから、生理用ナプキン2の幅方向に沿って第2補助ナプキン1Bから生理用ナプキン2を剥がすときにかかる力の大きさの平均値よりも小さくなる。したがって、生理用ナプキン2に対して補助ナプキン1の着脱がより容易になる。
また、本実施形態では、補助ナプキン1の長手方向における長さが、生理用ナプキン2の長手方向における長さよりも短い。そのため、図5のように生理用ナプキン2に補助ナプキン1を取り付けたときに、長手方向において、補助ナプキン1よりも外側に生理用ナプキン2の吸収体20が配置されている状態となる。したがって、仮に補助ナプキン1が経血等を吸収しきれない等の理由により、補助ナプキン1よりも外側に液漏れが発生したとしても、漏出した液体は生理用ナプキン2の吸収体20に吸収されるため、装着者の下着等を汚し難い。また、補助ナプキン1の取り付け対象である生理用ナプキン2の方が大きい(長手方向に長い)ことにより、図6で説明したような補助ナプキン1の着脱作業を行いやすくなる。例えば、補助ナプキン1を取り付ける際に、長手方向における位置調整を厳密に行わなくても補助ナプキン1が生理用ナプキン2からはみ出してしまうことを抑制できる。また、補助ナプキン1を取り外す際に、経血を吸収した補助ナプキン1と装着者の下着とが接触し難いため、使用者は過度な注意を払うことなく気軽に取り外し作業を行うことができる。このように、補助ナプキン1の交換作業を行いやすくすることができる。
また、補助ナプキン1の長手方向における長さは、生理用ナプキン2梱包する際に折り目となる第1折り目F1と第2折り目F2との長手方向における間隔よりも長い(図5参照)。このような構成であれば、使用者は、生理用ナプキン2に補助ナプキン1を取り付ける際に、当該折り目F1及びF2を基準として補助ナプキン1の位置調整を行うことができる。具体的には、補助ナプキン1の長手方向の前側端が第1折り目F1よりも前側に、補助ナプキン1の長手方向の後側端が第2折り目F2よりも後側になるようにする。つまり、長手方向において、第1折り目F1及び第2折り目F2を跨ぐように補助ナプキン1を配置する。これにより、生理用ナプキン2の肌側面において適切な位置に補助ナプキン1を配置することができるようになる。したがって、補助ナプキン1の取り付け作業がより容易になる。
また、補助ナプキン1の色と、生理用ナプキン2との色とが異なっていることが望ましい。少なくとも、補助ナプキン1の外縁部(つまり、補助ナプキン1の輪郭部)の色と、生理用ナプキン2の肌側面の色とが異なっていることが望ましい。図5のように補助ナプキン1を生理用ナプキン2に取り付けた状態において、補助ナプキン1の外縁部の色と生理用ナプキン2の肌側面の色とが異なっていれば、補助ナプキン1の輪郭が視認しやすくなる。したがって、使用者は、生理用ナプキン2に対して補助ナプキン1の取り付け位置が適正であるか否かを認識しやすくなる。また、補助ナプキン1を取り外す際には、補助ナプキン1を掴む場所を認識しやすくなる。これにより。補助ナプキン1の取り付け作業がより容易になる。なお、色が「異なる」とは、オストワルト表色系の色相環において、3色相以上ずれている状態を言う。
さらに、補助ナプキン1の吸収体10の色は赤系統の色であることが望ましい。具体的には、オストワルト色相環の色相番号で4〜9の範囲(「orange」または「red」の範囲)に含まれる色であることが望ましい。補助ナプキン1の吸収体10は主に経血を吸収することを目的としているため、吸収体10の色を赤系統とすることにより、吸収した経血を隠蔽する効果を得ることができる。これにより、使用者は、使用済みの補助ナプキン1を交換する際に、他人の目を気にすることなく当該使用済みの補助ナプキン1を廃棄することができる。
また、補助ナプキン1の取り付け部31は、生理用ナプキン2に対して着脱自在であることが望ましい。言い換えると、生理用ナプキン2の肌側面に対して補助ナプキン1の取り付け及び取り外しを複数回繰り返して行った場合であっても、取り付け部31が十分な接合力を維持可能であることが望ましい。このような構成であれば、生理用ナプキン2に対する補助ナプキン1の位置調整を容易に行うことができる。例えば、生理用ナプキン2の肌側面に補助ナプキン1を取り付けた後で、取り付け位置を変更したい場合に、生理用ナプキン2から一旦補助ナプキン1を取り外して位置を変更した後、再度取り付けたとしても、補助ナプキン1をしっかりと固定することができる。これにより、補助ナプキン1の取り付け作業がより容易になる。
本実施形態では、補助ナプキン1の取り付け部31が面ファスナーによって構成されているため、生理用ナプキン2に対する着脱がより行いやすくなっている。仮に、取り付け部31が接着剤等を用いた粘着面によって構成されていた場合、生理用ナプキン2に対して当該取り付け部31を貼付して剥がすと、取り付け部31(粘着面)に不織布の繊維等が付着して接合力が低下してしまう。この場合、生理用ナプキン2に対して取り付け部31を再度貼付することは困難である。これに対して、取り付け部31が面ファスナーであれば、生理用ナプキン2の肌側面に取り付け部31を係合させてから剥がした後であっても、取り付け部31の係合力(接合力)は低下し難い。したがって、生理用ナプキン2に対して取り付け部31の着脱を繰り返して行うことが可能である。これにより、生理用ナプキン2に対する補助ナプキン1の取り付け位置の調整を容易に行うことができる。
図11は、補助ナプキン1の取り付け部31を繰り返し着脱した場合における剥離強度の変化について検証した結果を表す表である。繰り返し剥離強度の検証は、以下のようにして行った。先ず、繰り返し剥離強度を測定する対象の補助ナプキン1として、図8で説明したサンプルS2(フックテープ1)及びサンプルS6(粘着面)を用意する。そして、サンプルS2及びS6の各々について、図7で説明した方法にて1回目の剥離強度の測定を行う。次いで、1回目の剥離強度の測定に使ったサンプルS2,S6を用いて、図7で説明した方法にて再び剥離強度の測定を行う(2回目の測定)。この動作を複数回行い(本実施形態では3回)、取り付け部31の着脱を繰り返した際に、剥離強度がどのように変化するかについて検証を行った。
図11に示されるように、取り付け部31がフックテープ(面ファスナー)によって構成されたサンプルS2を用いて剥離強度測定を3回繰り返した場合、長手方向及び幅方向のいずれについても、剥離強度の低下は見られなかった。一方、取り付け部31が粘着面によって構成されたサンプルS6を用いて剥離強度測定を3回繰り返した場合、長手方向及び幅方向のいずれについても、剥離強度が徐々に低下していくことが明らかとなった。図11の結果から、補助ナプキン1の取り付け部31をフックテープ(面ファスナー)によって構成することにより、生理用ナプキン2に対して取り付け部31の着脱を繰り返して行うことが可能なことが確認できた。なお、補助ナプキン1は消耗品であるため、取り付け部31は数回の着脱を行うことができれば十分であることから、図11のサンプル2のように3回程度の着脱動作において剥離強度が低下していなければ、実用的には問題無い。
また、図1に示されるように、長手方向において、取り付け部31は補助ナプキン1の外縁から所定の間隔を空けて設けられている。言い換えると、長手方向において、取り付け部31の一方側(例えば前側)の端と補助ナプキン1の一方側(例えば前側)の端との間には所定の隙間(間隔)が設けられている。このような隙間部分では、取り付け部31による接合力が作用していないため、補助ナプキン1の非肌側面と生理用ナプキン2の肌側面とが接合されない。すなわち、補助ナプキン1を生理用ナプキン2に取り付けた場合であっても、当該隙間部分においては、補助ナプキン1の非肌側面が生理用ナプキン2の肌側面から厚さ方向に浮いた状態となる。したがって、補助ナプキン1を生理用ナプキン2から取り外す際に、当該隙間部分が補助ナプキン1の“掴み部”となり、使用者は当該掴み部を掴んで補助ナプキン1を引っ張りやすくなる。これにより、補助ナプキン1の着脱を容易に行うことができる。
但し、長手方向において、取り付け部31と補助ナプキン1の外縁との間に間隔が設けられていなくても良い。このような構成であれば、取り付け部31による係合力がより大きくなるため、生理用ナプキン2の肌側面に補助ナプキン1を取り付ける際に、補助ナプキン1をより強固に固定しやすくなる。したがって、使用者が補助ナプキン1及び生理用ナプキン2を装着した状態で歩行や運動を行う場合であっても補助ナプキン1の位置ずれを生じ難くすることができる。
また、補助ナプキン1では、図1に示されるように、幅方向において中央位置CIの両外側に一対の取り付け部31,31が設けられている。すなわち、幅方向の中央部には、取り付け部31が設けられていない。そのため、本実施形態の補助ナプキン1では、幅方向の中央部分における剛性が、その両側部分(取り付け部31が設けられている部分)における剛性よりも低くなっている。
使用者(装着者)が、補助ナプキン1を装着する際に、通常、補助ナプキン1は装着者の身体形状の凹凸に応じて三次元的な変形を生じる。本実施形態の補助ナプキン1では、上述の様に幅方向の中央部における剛性がその両側部における剛性よりも低くなっているため、幅方向における中央位置CIに沿って補助ナプキン1が幅方向に折れ曲がり変形を生じやすい。具体的に補助ナプキン1は、装着時において、幅方向における中央位置CIが厚さ方向の肌側に凸となった略山型の形状に変形しやすい。このように、幅方向中央部が肌側に凸変形することによって、補助ナプキン1が装着者の膣等に当接しやすくなり、装着時におけるフィット性が向上すると共に、経血等の排泄液を吸収しやすくなる。
なお、補助ナプキン1は、予め幅方向の中央位置CIにて幅方向に折り曲げられることによって折り癖が付けられていても良い。すなわち、補助ナプキン1は、幅方向の中央位置CIに沿って長手方向に延びる折り曲げ誘導線を有していても良い。このような折り曲げ誘導線(折り癖)が設けられていれば、上述のような補助ナプキン1装着時における凸変形をより自然に生じさせやすくすることができる。また、当該折り曲げ誘導線にて補助ナプキン1を幅方向に二つ折りにした状態で包装することにより、補助ナプキン1の個包装体をコンパクトに形成することができる。このようにすれば、使用者は、補助ナプキン1を鞄等に入れて持ち運びやすくなるので、外出先のトイレで補助ナプキン1のみを交換する等の作業を行いやすくなる。
また、補助ナプキン1は、厚さ方向において吸収体10よりも非肌側に液不透過性のバックシート14を有している。したがって、吸収体10が経血等を吸収した場合であっても、バックシート14によって経血が厚さ方向の肌側から非肌側に移動することが制限される。これにより、補助ナプキン1を生理用ナプキン2の肌側に重ねて使用する際に、補助ナプキン1の吸収体10によって吸収された経血が、生理用ナプキン2の吸収体20に移動することが抑制される。したがって、生理用ナプキン2の吸収体20が汚れ難くなり、生理用ナプキン2を長持ちさせることができる。
<対象とする生理用ナプキン2について>
ここで、本実施形態の補助ナプキン1を取り付ける対象である生理用ナプキン2について説明しておく。本実施形態の補助ナプキン1は、所定の大きさの剥離強度を有する粘着部41を備えた生理用ナプキン2に対して使用することができる。具体的には、未使用状態の粘着部41のうち、幅方向における全体及び長手方向における50mmの領域を、JIS L 0803に準拠する試験用添付白布の「綿」(かなきん3号)に貼付してから、生理用ナプキン2の長手方向に沿って当該試験用添付白布の綿から生理用ナプキン2を剥がすときにかかる力の大きさの平均値が2.87N以上、13.12N以下である生理用ナプキン2について使用可能である。
図12は、生理用ナプキン2の粘着部41の剥離強度の評価方法について説明する図である。図13は、複数種類の生理用ナプキン2について、粘着部41の剥離強度を測定した結果について示す表である。
生理用ナプキン2の粘着部41の剥離強度の測定は、図9で説明した剥離強度の測定方法と略同様にして行うことができる。先ず、市販の生理用ナプキンを複数種類用意して、各々を長手方向において所定の長さ(例えば90mm)に切断した試料(サンプル)を作成する。本実施形態では、使用を想定している生理用ナプキン2として、種類やサイズ(長手方向における長さ)の異なるX1〜X10の10種類のサンプルを用意して各々について剥離強度の測定を行った。以下、サンプルX1について測定する場合を例に挙げて説明する。
所定の長さに切断した生理用ナプキン2のサンプルX1について、粘着部41が設けられている側の面を上向きにして、表面に皺が発生しないように水平な台の上に置く。サンプルX1の粘着部41は未使用状態のものとし、且つ、測定を通して粘着部41には触らないようにする。
次に、サンプルX1の厚さ方向の上側に、被取り付け部材Sを重ねて配置する。被取り付け部材Sとしては、JIS L 0803に準拠する試験用添付白布のうちの「綿」(「かなきん3号」とも呼ぶ)を使用する。かなきん3号の詳細については公知であるため、ここでは説明を省略する。
そして、被取り付け部材S(かなきん3号)の厚さ方向の上側にエアバッグ72を配置し、エアバッグ72の上に固定板71を乗せて固定する。この状態でエアバッグ72に圧縮空気を供給し、300mmHgの圧力で1分間の加圧を行う。これにより、固定板71(及びエアバッグ72)と台との間で、サンプルX1及び被取り付け部材Sとに対して厚さ方向に均一な圧縮力が加えられ、サンプルX1の粘着部41が被取り付け部材Sにしっかりと貼付される。
粘着部41が被取り付け部材Sに取り付けられた後、固定板71及びエアバッグ72を取り外し、サンプルX1及び被取り付け部材Sの所定位置に布テープを取り付け、引っ張り試験機によって引っ張る際の掴み部を形成する。そして、引っ張り試験機の一方側の掴み(不図示)によって被取り付け部材Sの掴み部を掴み、引っ張り試験機の他方側の掴み(不図示)によってサンプルX1の掴み部を掴む。このとき、張り試験機の掴みの間隔(一方側と他方側との間隔)は20mmとする。
そして、サンプルX1(生理用ナプキン2)の長手方向に沿って300m/minの速度で両者を引っ張り、サンプルX1の粘着部41のうち、長手方向において50mmの長さの領域が被取り付け部材Sから剥がれるまでにかかった荷重(N)の平均値を測定する。同様の測定を複数回(例えば5回)行い、その平均荷重を算出して粘着部41の長手方向における剥離強度とする。
このようにしてサンプルX1〜X10の各々について粘着部41の剥離強度を測定したところ、図13に示されるデータが得られた。図13において、長さ(mm)は、切断する前の各々の生理用ナプキン2の長手方向における長さ(ナプキンのサイズ)を表し、平均荷重(N)は、上記の測定によって得られた各々の生理用ナプキン2の剥離強度を表している。その結果、粘着部41の剥離強度の最大値は13.12N(サンプルX6)であり、最小値は2.87N(サンプルX3)であった。
このようなサンプルX1〜X10に相当する生理用ナプキン2の各々について、図7〜図10で説明した粘着部41の剥離強度と、補助ナプキン1の取り付け部31の剥離強度との比較を行い、いずれの場合も取り付け部31の剥離強度が粘着部41の剥離強度よりも弱くなるように、取り付け部31(補助ナプキン1)の剥離強度を調整する。これにより、少なくとも粘着部41の剥離強度が2.87N以上、13.12N以下である生理用ナプキン2に対して補助ナプキン1を取り付けて使用する場合であれば、上述した粘着部41の剥離強度と取り付け部31の剥離強度との関係を満たすことができるようになる。すなわち、生理用ナプキン2に対して着脱が容易な補助ナプキン1を実現することができる。
===その他の実施の形態===
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのは言うまでもない。
1 補助ナプキン、
1A 第1補助ナプキン、1B 第2補助ナプキン(被取り付け部材)、
2 生理用ナプキン、
2C ナプキン本体部、2W ウイング部、
10 吸収体、
11 トップシート、12 中間シート、13 サイドシート、14 バックシート、
20 吸収体、
21 トップシート、22 セカンドシート、23 サイドフラップ、
24 バックシート、
31 取り付け部、
41 粘着部、42 ウイング粘着部、
70 エアバッグ式加圧機、71 固定板、72 エアバッグ、
F1 第1折り目、F2 第2折り目、
S 被取り付け部材

Claims (15)

  1. 互いに交差する長手方向と幅方向とを有し、
    生理用ナプキンの肌側面に取り付けて使用される補助ナプキンであって、
    前記補助ナプキンの非肌側面には、前記生理用ナプキンの前記肌側面に前記補助ナプキン取り付けるための取り付け部が設けられており、
    前記生理用ナプキンの非肌側面には、使用者の下着に前記生理用ナプキンを固定するための粘着部が設けられており、
    未使用状態の前記取り付け部の全領域を、前記補助ナプキンと同様の構成を有する第2補助ナプキンの肌側面に取り付けてから、前記長手方向に沿って前記第2補助ナプキンから前記補助ナプキンを剥がすときにかかる力の大きさの平均値は、
    未使用状態の前記粘着部のうち、幅方向における全体及び長手方向における50mmの領域を、前記第2補助ナプキンの前記肌側面に貼付してから、前記生理用ナプキンの長手方向に沿って前記第2補助ナプキンから前記生理用ナプキンを剥がすときにかかる力の大きさの平均値よりも小さい、
    ことを特徴とする補助ナプキン。
  2. 請求項1に記載の補助ナプキンであって、
    未使用状態の前記取り付け部の全領域を、前記第2補助ナプキンの肌側面に取り付けてから、前記幅方向に沿って前記第2補助ナプキンから前記補助ナプキンを剥がすときにかかる力の大きさの平均値は、
    未使用状態の前記粘着部のうち、幅方向における全体及び長手方向における50mmの領域を、前記第2補助ナプキンの前記肌側面に貼付してから、前記生理用ナプキンの幅方向に沿って前記第2補助ナプキンから前記生理用ナプキンを剥がすときにかかる力の大きさの平均値よりも小さい、ことを特徴とする補助ナプキン。
  3. 請求項1または2に記載の補助ナプキンであって、
    前記補助ナプキンの前記長手方向における長さは、
    前記生理用ナプキンの前記長手方向における長さよりも短い、ことを特徴とする補助ナプキン。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の補助ナプキンであって、
    前記生理用ナプキンには、前記生理用ナプキンを梱包する際の折り目となる第1折り目及び第2折り目が、生理用ナプキンの前記長手方向における異なる位置にそれぞれ設けられており、
    前記補助ナプキンの前記長手方向における長さは、
    前記第1折り目と前記第2折り目との、生理用ナプキンの前記長手方向における間隔よりも長い、ことを特徴とする補助ナプキン。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の補助ナプキンであって、
    前記生理用ナプキンの色と、前記補助ナプキンの色とが異なる、ことを特徴とする補助ナプキン。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の補助ナプキンであって、
    前記補助ナプキンの色は、オストワルト色相環の色相番号で4〜9の範囲に含まれる色である、ことを特徴とする補助ナプキン。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の補助ナプキンであって、
    前記取り付け部は、生理用ナプキンの前記肌側面に対して着脱自在である、ことを特徴とする補助ナプキン。
  8. 請求項7に記載の補助ナプキンであって、
    前記取り付け部は、面ファスナーによって構成されている、ことを特徴とする補助ナプキン。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の補助ナプキンであって、
    前記長手方向において、前記取り付け部の一方側の端と、前記補助ナプキンの前記一方側の端との間には、所定の隙間が設けられている、ことを特徴とする補助ナプキン。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の補助ナプキンであって、
    前記長手方向において、前記取り付け部の一方側の端と、前記補助ナプキンの前記一方側の端との間には、隙間が設けられていない、ことを特徴とする補助ナプキン。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の補助ナプキンであって、
    前記幅方向の中央部には、前記取り付け部が設けられていない、ことを特徴とする補助ナプキン。
  12. 請求項11に記載の補助ナプキンであって、
    前記幅方向の前記中央部には、前記長手方向に延びる折り曲げ誘導線が設けられている、ことを特徴とする補助ナプキン。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の補助ナプキンであって、
    液吸収性の吸収体と、
    前記吸収体よりも非肌側に設けられた液不透過性バックシートと、
    を有している、ことを特徴とする補助ナプキン。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の補助ナプキンであって、
    未使用状態の前記粘着部のうち、前記生理用ナプキンの幅方向における全体及び前記生理用ナプキンの長手方向における50mmの領域を、JIS L 0803に準拠する試験用添付白布の綿に貼付してから、前記生理用ナプキンの長手方向に沿って前記試験用添付白布の綿から前記生理用ナプキンを剥がすときにかかる力の大きさの平均値が2.87N以上、13.12N以下である前記生理用ナプキンの肌側面に取り付けて使用される、ことを特徴とする補助ナプキン。
  15. 生理用ナプキンと、前記生理用ナプキンの肌側面に取り付けて使用される補助ナプキンと、を有するナプキンセットであって、
    前記補助ナプキンの非肌側面には、前記生理用ナプキンの前記肌側面に前記補助ナプキン取り付けるための取り付け部が設けられており、
    前記生理用ナプキンの非肌側面には、使用者の下着に前記生理用ナプキンを固定するための粘着部が設けられており、
    未使用状態の前記取り付け部の全領域を、前記補助ナプキンと同様の構成を有する第2補助ナプキンの肌側面に取り付けてから、前記補助ナプキンの長手方向に沿って前記第2補助ナプキンから前記補助ナプキンを剥がすときにかかる力の大きさの平均値は、
    未使用状態の前記粘着部のうち、幅方向における全体及び長手方向における50mmの領域を、前記第2補助ナプキンの前記肌側面に貼付してから、前記生理用ナプキンの長手方向に沿って前記第2補助ナプキンから前記生理用ナプキンを剥がすときにかかる力の大きさの平均値よりも小さい、
    ことを特徴とするナプキンセット。

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