JP2021096841A - マッチングシステム - Google Patents

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久根人 中原
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Abstract

【課題】倉庫を所有する倉庫所有者と、倉庫への荷物の保管を希望する倉庫利用希望者とをマッチングし、物流業務の効率性を向上させること。【解決手段】倉庫所有者側条件取得部111は、倉庫事業者端末2から送信されてきた倉庫所有者側条件を取得する。倉庫利用希望者側条件取得部112は、荷主端末3から送信されてきた倉庫利用希望者側条件取得する。マッチング指示部113は、倉庫事業者端末2あるいは荷主端末3からのマッチング指示の有無を判定する。経路演算部114は、倉庫所有者側条件、及び倉庫利用希望者側条件に基づいてマッチングを行い、夫々の組み合わせにおいて経路を算出する。マッチング候補抽出部115は、経路演算部114で算出された経路の情報に基づいてマッチング候補を抽出する。報知部116は、マッチング候補を、倉庫事業者端末2あるいは荷主端末3に報知する。【選択図】図4

Description

本発明は、マッチングシステムに関する。
従来、物流事業者の枠を超えて、全国の空き倉庫に関する情報や空き倉庫を利用したい荷主の荷物に関する情報がデータベース化されているものは存在せず、物流業界ではクチコミや個別訪問による営業により空き倉庫の獲得や荷主の獲得を行っている。
そして、空き倉庫の候補や荷主の候補を獲得した後も、倉庫の内見、交渉、及び契約などの手続きが必要となるため、候補獲得後、空き倉庫の利用が開始されるまでには数ヶ月から1年もの期間を要している。
つまり、空き倉庫を提供したい倉庫所有者、及び空き倉庫を利用したい荷主にとって、利便性が高いとはいえない状況である。
そこで、空き物件の検索システムに関する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−256534号公報
しかしながら特許文献1に記載の技術では、検索により得られる物件が膨大である場合、候補となる物件を1件ごとに参照して自身の希望に最も適合する物件を抽出しなければならず、利便性が高いとはいえない。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、倉庫を所有する倉庫所有者と、倉庫への荷物の保管を希望する倉庫利用希望者とをマッチングし、物流業務の効率性を向上させることを目的とする。
上記目的を達成する為、本発明の一態様のマッチングシステムは、
倉庫を所有する倉庫所有者と、倉庫への荷物の保管を希望する倉庫利用希望者とのマッチングに利用されるマッチングシステムにおいて、
前記倉庫所有者により所有されている前記倉庫のうち、利用の提供が可能な倉庫に関する条件を、倉庫所有者側条件として取得する倉庫所有者側条件取得手段と、
前記倉庫利用希望者により保管が希望されている荷物に関する条件を、倉庫利用希望者側条件として取得する倉庫利用希望者側条件取得手段と、
前記倉庫所有者側条件と前記倉庫利用希望者側条件とに基づいて、前記倉庫所有者により所有されている前記倉庫のうち、前記倉庫利用希望者により保管が希望されている前記荷物の保管が可能な倉庫を、または、前記倉庫利用希望者により保管が希望されている前記荷物のうち、前記倉庫所有者により所有されている前記倉庫に保管が可能な荷物を、マッチング候補として抽出するマッチング候補抽出手段と、
前記マッチング候補として決定された前記倉庫、または、前記荷物に関する情報を、前記倉庫利用希望者と前記倉庫所有者とのうち少なくとも一方に報知する報知手段と、
を備える。
本発明によれば、倉庫を所有する倉庫所有者と、倉庫への荷物の保管を希望する倉庫利用希望者とをマッチングし、物流業務の効率性を向上させることができる。
本発明の一実施形態にかかるマッチングシステムにより実現可能な倉庫マッチングサービスの概要を示す図である。 本発明の一実施形態に係るサーバを含むマッチングシステムの構成図である。 図2のマッチングシステムのうちサーバのハードウェア構成を示すブロック図である。 図3のサーバ、倉庫事業者端末、荷主端末の機能的構成例を示す機能ブロック図である。 図3に示すサーバが実行するマッチング処理の流れを説明するフローチャートである。 荷主端末に表示される、倉庫利用希望者側条件を入力する操作画面の例を示す図である。 荷主端末に表示される、倉庫利用希望者側条件を入力する操作画面の例を示す図であって図6とは別の図である。 倉庫事業者端末に表示される、荷主検索と問合せ行う操作画面の例を示す図である。 荷主端末に表示される、倉庫検索と問合せを行う操作画面の例を示す図である。 倉庫マッチングサービスの概要を示す図であって、図1とは別の図である。 図3のサーバが実行する効率型マッチング処理の実装例を示す図である。 図3のサーバが実行する効率型マッチング処理の実装例を示す図であって図11とは異なる図である。
まず、本発明の実施形態を説明する前に、図1を参照して、本発明の一実施形態にかかるマッチングシステムにより実現可能な倉庫マッチングサービスの概要について説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかるマッチングシステムにより実現可能な倉庫マッチングサービスの概要を示す図である。
倉庫マッチングサービスとは、倉庫を所有する倉庫事業者Wと、倉庫への荷物の保管を希望する荷主Gとをマッチングし、荷主Gにより倉庫の利用が開始されるまでの各種手続きを支援するサービスである。
まず、ステップST1において、倉庫事業者W、及び荷主Gは、倉庫事業者端末2、及び荷主端末3を操作して、マッチング用ウェブサイトLにアクセスし、アカウントの登録を行う。ここで登録されるアカウントの情報は、具体的には例えば、倉庫事業者W、及び荷主Gの夫々の会社情報、口座情報、担当者連絡先などである。
また登録された内容は、倉庫事業者W、及び荷主Gが、倉庫マッチングサービスの利用を終了するなどの理由によりアカウントの登録を抹消する際、あるいは登録内容を変更する際まで保持される。そのため、アカウントの登録は倉庫マッチングサービスの利用を開始する初期に1度だけ行えばよい。そして、その後はアカウントの登録時に付与されるIDなどでログインをすることにより倉庫マッチングサービスの利用を開始することができる。
ここで、マッチング用ウェブサイトLとは、倉庫マッチングサービスを使用するために必要となるアカウントの登録、後述する倉庫に関する情報や荷物に関する情報の登録、及びログインを行うためのWebサイトである。マッチング用ウェブサイトLは、サービス提供者Sにより管理される。
倉庫事業者Wは、アカウントの登録時に付与されたIDなどでマッチング用ウェブサイトLにログインをする。そして倉庫事業者Wは、倉庫情報入力画面において、提供することが可能な倉庫に関する情報を入力する。
倉庫に関する情報とは例えば、倉庫の所在地、倉庫種別(営業または賃貸)、設備、受入れ可能時間(営業時間)、図面、貸出スペースの広さ、貸出可能期間などである。
倉庫事業者Wは、倉庫に関する情報を入力するとともに、利用者向けの規約に同意するか否かを判断する。利用者向けの規約とは、倉庫マッチングサービスを利用する際に、サービス提供者Sとの間で交わす取り決めのことである。具体的には例えば、サービス提供者Sにより提供される保険の付保に関する取り決め、契約書の雛形に関する取り決め、及び決済代行の利用に関する取り決め、などが含まれる。
倉庫事業者Wは、この規約に同意することによりステップST2以降の倉庫マッチングサービスの提供を受けることができるようになる。
荷主Gは、付与されたIDなどでマッチング用ウェブサイトLにログインをする。そして荷主Gは、荷物情報入力画面に、倉庫への保管を希望する荷物に関する情報を入力する。
荷物に関する情報とは例えば、利用を希望する時期、内容物の特性、荷物のサイズ、荷姿、付帯作業の有無、荷主の名称、運び込みに使用するトラックの情報などである。
荷主Gは、荷物に関する情報を入力するとともに、上述した利用者向けの規約に同意するか否かを判断する。
荷主Gは、この規約に同意することによりステップST2以降の倉庫マッチングサービスの提供を受けることができるようになる。
倉庫事業者W、及び荷主Gにより入力された情報は、マッチング用ウェブサイトLを介して入力情報データベースDに格納される。
このようにして、サービス提供者Sは、倉庫事業者Wから倉庫所有者側条件として倉庫に関する情報を、そして荷主Gから倉庫利用希望者側条件として荷物に関する情報の入力を受け付ける。
ステップST2において、サービス提供者Sは、倉庫所有者側条件と、倉庫利用希望者側条件に基づいてマッチングを試みる。
倉庫所有者側条件と、倉庫利用希望者側条件とがマッチングした場合、ステップST3において、サービス提供者Sは、倉庫事業者W、または荷主Gの少なくとも一方に対し、マッチング用ウェブサイトLを介してマッチング候補の提示を行う。
このとき、サービス提供者Sは、顧客サポートSA1として、倉庫事業者W、または荷主Gの夫々とマッチングに関するやりとりを行ってもよい。具体的には例えば、マッチング用ウェブサイトLを介してチャットを行ってもよく、また、メールや電話などを通じてやりとりをしてもよい。
提示されたマッチング候補の中から、倉庫事業者W、または荷主Gは、少なくとも1以上の候補をマッチング先として選択する。
マッチングが成立した倉庫の種別が営業倉庫である場合、倉庫事業者W、及び荷主GはステップST4において、寄託契約を締結する。ここで寄託契約とは、荷物を保管する倉庫事業者Wが、荷物の保管を依頼する荷主Gに対して荷物の保管を約束する、いわゆる荷物の保管契約のことである。寄託契約書の雛形は、上述の通りサービス提供者Sにより提供される。一般的に、契約締結においては雛形の作成に時間を要することが多いと言われている。即ち、倉庫事業者W、及び荷主Gは、サービス提供者Sにより提供される既成の雛形に沿って手続きを進めることが出来る為、迅速に契約締結を行うことができるようになる。
ステップST5において、サービス提供者Sは、マッチング用ウェブサイトLを介し、保険代理店に対して企業包括保険の申込みを行う。ここで企業包括保険とは、火事や自然災害、事故などによる、企業の資産の損害がまとめて補償される保険である。
ステップST6において、サービス提供者Sにより契約された企業包括保険が、倉庫事業者Wに対して付保される。これにより、倉庫事業者Wは、付保額を超える損害の場合を除いて、個別に付保されている保険を使用しなくてもよくなる。
ステップST7において、サービス提供者Sは、マッチング用ウェブサイトLを介して決済代行会社に対し、決済の代行の依頼を行う。
決済を代行するファクタリング会社を介して決済処理がなされることにより、倉庫事業者W、またはサービス提供者Sは、自身で荷主Gの与信調査を行う必要がなくなる。また、倉庫事業者Wは、倉庫の利用料金を先払いで受け取ることができる。そして荷主Gは、倉庫の利用料金を後払いする約定で倉庫を利用することができるようになる。
ステップST8において、倉庫事業者Wが、決済代行会社により決済額の支払い(倉庫の利用料金)を受けると、手続きはステップST9に進む。
ステップST9において、倉庫事業者W、及び荷主Gは、マッチング用ウェブサイトLを介して契約書の締結、及び荷物の入出庫に関するやりとりを行う。
このときサービス提供者Sは、顧客サポートSA2として、サービス提供者S、倉庫事業者W、及び荷主Gの3者の間で、契約締結や入出庫に関するやりとりを行ってもよい。具体的には例えば、マッチング用ウェブサイトLを介してチャットを行ってもよく、また、メールや電話などを通じてやりとりをしてもよい。
またここでも契約書は、サービス提供者Sにより提供される雛形が用いられるが、雛形は、チャットにより倉庫事業者W、及び荷主Gに提供されてもよい。
このようにして、倉庫事業者W、及び荷主Gは、サービス提供者Sを含む3者の間でチャットにより契約締結に関するやりとりを行うことができる。これにより、契約内容に関する意見交換をタイムリーに行うことができるため、契約までの手続きを迅速に進めることが可能になる。
倉庫事業者W、及び荷主Gとの間で契約書の締結がなされた場合、ステップST10において、荷主Gは、決済代行会社に対して決済額の支払いを行う。
以上のように、倉庫事業者W、及び荷主Gをマッチングし、荷主Gにより倉庫の利用が開始されるまでの各種手続きを支援する倉庫マッチングサービスを用いることにより、倉庫事業者W、及び荷主Gは効率よく倉庫の利用手続きを行うことができるようになる。
一般的に、荷主Gが、倉庫を探し始めてから、倉庫の内見、交渉、及び契約など倉庫の利用を開始するまでに、少なくとも数ヶ月から1年を要すると言われている。これに対し倉庫マッチングサービスを用いることにより、荷主Gは、倉庫を探し始めてから平均12営業日程度で倉庫の利用を開始することができるようになる。
また現状、倉庫は、広いスペースを長期間提供されることが多く、余剰スペースや短期間の提供については、一般的にクチコミや個別の問合せにより顧客の候補を獲得することが多い。即ち、従来は余剰スペースを含む空き倉庫は、効率的に活用されているとは言えない状況であった。
これに対し倉庫マッチングサービスを用いることにより、余剰スペースが短期間というサイクルで提供されることが可能になる。具体的には例えば、長期リースの契約終了後、次の契約が始まるまでの短期間や、荷主都合などで一時的に空いてしまったスペースを、1日という短期間でも提供することができるようになる。
以上をまとめると、倉庫マッチングサービスを用いることにより、倉庫事業者Wは、余剰倉庫を短期間でもすぐに貸し出すことができる。そして荷主Gは、倉庫を利用したいタイミングですぐに希望の倉庫の利用を開始することができる。即ち、物流効率を向上させることができるようになる。
以下、本発明の実施形態について図2以降を用いて説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係るサーバを含むマッチングシステムの構成図である。
本発明の一実施形態に係るマッチングシステムは、サーバ1と、倉庫事業者端末2−1乃至2−m(mは、1以上の任意の整数値)と、荷主端末3−1乃至3−n(nは、1以上の任意の整数値)と、サービス提供者端末4とを含む様に構成される。なおここで、サーバ1は、サービス提供者Sにより管理される。また、倉庫事業者端末2−1乃至2−mは、倉庫事業者Wにより管理される。また、荷主端末3−1乃至3−nは、荷主Gにより管理される。さらにまた、サービス提供者端末4は、サービス提供者Sにより管理される。
サーバ1と、倉庫事業者端末2−1乃至2−mの夫々と、荷主端末3−1乃至3−nの夫々と、サービス提供者端末4とは、インターネットなどの所定のネットワークNを介して相互に接続されている。
なお、以下、倉庫事業者端末2−1乃至2−mの夫々を個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて「倉庫事業者端末2」と呼び、さらに、以下、荷主端末3−1乃至3−nの夫々を個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて「荷主端末3」と呼ぶ。
図3は、図2のマッチングシステムのうちサーバ1のハードウェア構成を示すブロック図である。
サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、出力部16と、入力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20とを備えている。
CPU11は、ROM12に記録されている各種プログラム、又は記憶部18からRAM13にロードされた各種プログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、出力部16、入力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続されている。
出力部16は、各種液晶ディスプレイなどで構成され、各種情報を出力する。
入力部17は、各種ハードウェアなどで構成され、各種情報を入力する。
記憶部18は、ハードディスクやDRAM(Dynamic Random Access Memory)などで構成され、各種データを記憶する。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNを介して他の装置(図2の倉庫事業者端末2、荷主端末3、及びサービス提供者端末4)との間で行う通信を制御する。
ドライブ20は、必要に応じて設けられる。ドライブ20には磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、あるいは半導体メモリなどよりなる、リムーバブルメディア21が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア21から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。またリムーバブルメディア21は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
倉庫事業者端末2、荷主端末3、及びサービス提供者端末4のハードウェア構成は、サーバ1の構成と基本的に同様であるので、ここではそれらの説明は省略する。
次に、図4を参照して、図3に示すサーバ1、倉庫事業者端末2−P、荷主端末3−Kの機能的構成について説明する。
図4は、図3のサーバ、倉庫事業者端末、及び荷主端末の機能的構成例を示す機能ブロック図である。
サーバ1のCPU11においては、倉庫所有者側条件取得部111と、倉庫利用希望者側条件取得部112と、マッチング指示部113と、経路演算部114と、マッチング候補抽出部115と、報知部116とが機能する。サーバ1の記憶部18の一領域には、倉庫所有者側条件DB181と、倉庫利用希望者側条件DB182と、配送情報DB183とが設けられている。
倉庫事業者端末2−PのCPU21においては、入力受付部210と、入力情報送信制御部212と、マッチング候補取得部213と、表示制御部214とが機能する。
荷主端末3−KのCPU31においては、入力受付部310と、入力受付部311と、マッチング候補取得部313と、表示制御部314とが機能する。
倉庫事業者端末2−Pの入力受付部211は、タッチ操作入力部271を介して、倉庫事業者Wのタッチ操作により入力された倉庫所有者側条件を受付ける。具体的には例えば、入力受付部211は、倉庫事業者Wpの、倉庫所在地、倉庫種別(営業または賃貸)、設備、受け入れ可能時間(営業時間)、図面、貸出スペースの広さ、貸出可能期間に関する情報などを受け付ける。
即ち、入力受付部211は、サービス提供者Sの設定した所定の項目の夫々について、倉庫事業者Wpの提供を希望する倉庫に関する条件を、倉庫所有者側条件として受付ける。
入力情報送信制御部212は、入力受付部211で受付けた倉庫所有者側条件を、通信部29を介してサーバ1へ送信するための制御を実行する。
このようにして、サーバ1へと送信された倉庫所有者側条件は、サーバ1によって取得される。そして、サーバ1は、その倉庫所有者側条件と、後述する倉庫利用希望者側条件とを、組み合わせてマッチング候補を抽出し、その結果を、倉庫事業者端末2−Pもしくは荷主端末3−Kの少なくとも一方へ通知する。
倉庫事業者端末2−Pのマッチング候補取得部213は、このようにしてサーバ1から通知されてきたマッチング候補を取得する。さらに、表示制御部214は、マッチング候補取得部213で取得されたマッチング候補を、表示部272に表示するための制御を実行する。
荷主端末3−Kの入力受付部311は、タッチ操作入力部371を介して、荷主Gkのタッチ操作により入力された倉庫利用希望者側条件を受付ける。
ここで、倉庫利用希望者側条件とは、荷主Gの、保管を希望する荷物に関する情報のことをいう。具体的には例えば、倉庫を使用したい時期、内容物特性、サイズ、荷姿、付帯作業、荷主、運込トラック情報などに関する情報などである。
即ち、入力受付部311は、サービス提供者Sの設定した所定の項目についての、荷主Gkの保管を希望する荷物に関する条件を、倉庫利用希望者側条件として受付ける。
入力情報送信制御部312は、入力受付部311で受付けた倉庫利用希望者側条件を、通信部39を介してサーバ1へ送信するための制御を実行する。
このようにして、サーバ1へと送信された倉庫利用希望者側条件は、サーバ1によって取得される。そして、サーバ1は、その倉庫利用希望者側条件と、前述した倉庫所有者側条件とを、組み合わせてマッチング候補を抽出し、その結果を、荷主端末3−Kもしくは倉庫事業者端末2−Pの少なくとも一方へ通知する。
荷主端末3−Kのマッチング候補取得部313は、このようにしてサーバ1から通知されてきたマッチング候補を取得する。さらに、表示制御部314は、マッチング候補取得部313で取得されたマッチング候補を、表示部372に表示するための制御を実行する。
サーバ1の倉庫所有者側条件取得部111は、倉庫事業者Wにより所有されている倉庫のうち、利用の提供が可能な倉庫に関する条件を、倉庫所有者側条件として取得する。
具体的には、倉庫所有者側条件取得部111は、倉庫事業者端末2−Pより送信された倉庫所有者側条件を、通信部19を介して取得する。そして、倉庫所有者側条件取得部111により取得された倉庫に関する情報は、倉庫所有者側条件DB181に格納される。
サーバ1の倉庫利用希望者側条件取得部112は、荷主Gにより保管が希望されている荷物に関する条件を、倉庫利用希望者側条件として取得する。
具体的には、倉庫利用希望者側条件取得部112は、荷主端末3−Kより送信された倉庫利用希望者側条件を、通信部19を介して取得する。そして、倉庫利用希望者側条件取得部112により取得された荷物に関する情報は、倉庫利用希望者側条件DB182に格納される。
サーバ1のマッチング指示部113は、倉庫事業者端末2−P、または荷主端末3−Kの少なくとも一方より送信されるマッチング指示を、通信部19を介して取得する。そして、マッチング指示部113は、倉庫所有者側条件DB181から倉庫所有者側条件を、そして倉庫利用希望者側条件DB182から倉庫利用希望者側条件を夫々呼び出す。
サーバ1の経路演算部114は、所定の情報に基づいて、荷主Gにより保管が希望されている荷物を運搬し得る経路として、倉庫事業者Wにより所有されている倉庫のうち少なくとも1以上を含む経路を算出する。
具体的には、経路演算部114は、呼び出された倉庫所有者側条件、及び倉庫利用希望者側条件の夫々に基づいてマッチングを行い、マッチングされた夫々の組み合わせにおける経路を算出する。
サーバ1のマッチング候補抽出部115は、倉庫所有者側条件と倉庫利用希望者側条件に加えてさらに、経路演算部114で算出された経路のうち少なくとも1以上の結果に基づいて、倉庫事業者Wにより所有されている倉庫のうち、荷主Gにより保管が希望されている荷物の保管が可能な倉庫を、または、荷主Gにより保管が希望されている前記荷物のうち、倉庫事業者Wにより所有されている倉庫に保管が可能な荷物を、マッチング候補として抽出する。
具体的には例えば、マッチング候補抽出部115は、経路演算部114において算出された経路の中から、より利便性が高いと考えられる経路上に存在する倉庫を所有する倉庫事業者Wpをマッチング候補として抽出してもよい。ここで利便性が高い経路とは、例えば距離が近い、所要時間が短い、市街地を含まない、交通料金が安い経路などの項目があげられるが、これに限定されない。利便性として優先したい項目については荷主Gが自由に設定できるものとする。
ここでマッチングをする際に前提となるロジックについて、以下に具体例を挙げて説明する。
例えば、倉庫利用希望者側条件として荷主Gkにより入力される希望利用地域(都道府県名)に対しては、希望利用地域と完全一致する、または希望する都道府県内に存在する、または指定都道府県を含む荷主Gkの商圏内に含まれる倉庫を所有する倉庫事業者Wpが、マッチングされる。
また例えば、荷主Gkにより入力される希望利用時期に対しては、希望利用時期が倉庫事業者Wpの希望する倉庫貸出有効期間に含まれる倉庫を所有する倉庫事業者Wpが、マッチングされる。
また例えば、荷主Gkにより預けられる荷物の種類(通常貨物、冷蔵冷凍品、臭いの有無、危険物、医薬品(特殊管理))に対しては、倉庫事業者Wpの受入可能荷物の種類と一致する場合にマッチングされる。
また例えば、荷主Gkが希望する倉庫の広さよりも、倉庫事業者Wpが貸出すことが可能な倉庫スペースの広さが大きい場合に、マッチングされる。
また例えば、荷主Gkが利用する配送用のトラックのサイズ(倉庫に入れるかどうか)よりも、倉庫事業者Wpが提示する受入れ可能なトラックサイズが大きいサイズ(t数)である場合にマッチングされる。
また例えば、荷主Gkが希望する利用価格に対して、倉庫事業者Wpが入力する倉庫貸出希望価格以下である場合に、マッチングされる。
また、荷主Gkが希望する貸出形態(賃貸または寄託か、そして寄託の場合は、荷物の運び込み、及び運び出し対応など、付帯作業の対応が可能な場所)に対しては、倉庫事業者Wpが入力する倉庫対応可能条件と一致する場合にマッチングされる。
このように、経路演算部114は、倉庫所有者側条件取得部111により取得された倉庫所有者側条件と、倉庫利用希望者側条件取得部112により取得された倉庫利用希望者側条件について、上述のロジックに基づいてマッチングを行う。そして、マッチングされた組み合わせの夫々について経路を算出し、最適なマッチング候補を抽出する。なお、経路を算出する際の条件は、荷主Gkが自由に設定できるものとし、例えば、荷揚げ場所から必要拠点までの経路を算出するよう設定してもよいし、荷揚げ場所から倉庫までの経路を算出するように設定してもよい。また、経路を算出するにあたり、例えば、経路上の過去の交通量、天気、曜日、荷主Gkの商圏、配送トラックの台数、及び配送トラックの過去の配送ルートなどの情報が参考にされてもよい。
サーバ1の報知部116は、マッチング候補として抽出された倉庫事業者Wpの所有する倉庫、または、荷主Gkが保管を希望する荷物に関する情報を、荷主Gkと倉庫事業者Wとのうち少なくとも一方に報知する。
具体的には、報知部116は、マッチング候補抽出部115で抽出されたマッチング候補を、通信部19を介して倉庫事業者端末2−Pと荷主端末3−Kとのうち少なくとも一方に報知する。
報知する形としては、特に指定されない。例えば、抽出されたマッチング候補から最も利便性が高い倉庫を最適倉庫とし、最適経路、おすすめ倉庫、おすすめ拠点などとして提示してもよい。
以上、図4を用いて図3のサーバ1、倉庫事業者端末2−P、荷主端末3−Kの機能的構成例について説明した。
次に、図5を参照して、図4の機能的構成を有するサーバ1が実行する処理の流れについて説明する。
即ち、図5は、図3に示すサーバが実行するマッチング処理の流れを説明するフローチャートである。
ステップS1において、倉庫所有者側条件取得部111は、倉庫事業者端末2−Pから送信されてきた倉庫所有者側条件を取得する。そして取得した情報を倉庫所有者側条件DB181に格納する。
ステップS2において、倉庫利用希望者側条件取得部112は、荷主端末3−Kから送信されてきた倉庫利用希望者側条件を取得する。そして取得した情報を倉庫利用希望者側条件DB182に格納する。
ステップS3において、マッチング指示部113は、倉庫事業者端末2−P、または荷主端末3−Kの少なくとも一方からのマッチング指示の有無を判定する。
ここで倉庫事業者端末2−1乃至2−m、及び荷主端末3−1乃至3−nの何れからもマッチング指示が送信されてこなければ、ステップS3においてNOであると判定されて、処理はステップS1に戻される。
これに対して、倉庫事業者端末2−Pあるいは荷主端末3−Kからマッチングの指示がある場合、ステップS3においてYESであると判定されて、処理はステップS4へ進む。
ステップS4において、経路演算部114は、倉庫所有者側条件DB181、倉庫利用希望者側条件DB182、及び配送情報DB183の夫々から、倉庫所有者側条件、倉庫利用希望者条件、及び各種配送情報を受付ける。
ステップS4において、経路演算部114は、倉庫所有者側条件、及び倉庫利用希望者側条件に基づいてマッチングを行う。そしてマッチングされた夫々の組み合わせについて、経路を算出する。この時、各種配送情報を参考にしてもよい。
ステップS5において、マッチング候補抽出部115は、経路演算部114で算出された経路の情報に基づいてマッチング候補を抽出する。
さらにステップS6において、報知部116は、マッチング候補抽出部115で抽出されたマッチング候補を、倉庫事業者端末2−Pあるいは荷主端末3−Kに報知する。
ステップS7において、サーバ1は、処理の終了指示が有ったか否かを判断する。ここで、処理の終了指示は、特に限定されないが、本実施形態ではサーバ1の電源遮断が採用されている。つまり、サーバ1において電源が遮断されると、ステップS7においてYESであると判断されて、サーバ1の処理は終了になる。
これに対して、サーバ1において電源が遮断されない限り、ステップS7においてNOであると判断されて処理はステップS1に戻され、それ以降の処理が繰り返される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良は本発明に含まれるものとする。
上述の実施形態では、倉庫事業者端末2−Pあるいは荷主端末3−Kの少なくとも一方からのマッチング指示を受けることによりサーバ1が自動的にマッチング候補の抽出を行ったが、この方法に限定されない。
例えば、倉庫事業者Wpや荷主Gkが、自身でマッチング候補の抽出を行ってもよい。
即ち、倉庫事業者Wpが、倉庫事業者端末2−Pを用いて、倉庫所有者側条件に合致する荷物を所有する荷主Gkを検索してもよく、また、荷主Gkが、荷主端末3−Kを用いて、倉庫利用希望者側条件に合致した倉庫を有する倉庫事業者Wpを検索してもよい。そして、検索により抽出されたマッチング候補に対し、倉庫事業者Wpや荷主Gkは、問合せという形により、マッチングを希望することについての連絡をしてもよい。
このように、倉庫事業者Wpや荷主Gkは、自身でマッチング候補の検索を行うことができるため、倉庫所有者側条件や倉庫利用希望者側条件を任意に変更し、例えばマッチングの可能性を調査する目的で検索を試みることもできる。
以下、具体例として、図6、図7、及び図9を用いて、荷主Gkが、倉庫に関する情報を検索する際の操作画面について説明する。また、図8を用いて、倉庫事業者Wpが、荷物に関する情報を検索する際の操作画面について説明する。
図6は、荷主端末に表示される、倉庫利用希望者側条件を入力する操作画面の例を示す図である。
図6を見ると、荷主端末3−Kの表示画面Vは、表示領域F11からF14までに分割される。
表示領域F11には、どのような倉庫、作業を想定しているか、どのくらいの緊急度で探しているのか、の2項目について入力領域が設けられている。
荷主Gkは、これらの入力領域に、自身の希望条件について、チェックによる入力を行うことができる。
表示領域F12には、預けたい荷物に関する情報として、荷物の種類、荷物の詳細について、温度管理の必要性、匂いの有無、梱包状態、梱包1つの重さ、最大保管物量の7項目について、入力領域が設けられている。
荷主Gkは、これらの入力領域に、チェックまたは手入力により入力を行うことができる。
表示領域F13には、入出庫に関する情報として、入庫数量、出庫数量、及び入出庫頻度についての詳細を手入力で入力する領域と、基本作業日、作業開始時間、及び作業終了時間の6項目について入力領域が設けられている。
荷主Gkは、これらの入力領域に、チェックまたは手入力により入力を行うことができる。
表示領域F14には、搬送するトラックが決定しているか否かについての入力領域が設けられている。
荷主Gkは、これらの入力領域に、チェックによる入力を行うことができる。
図7は、荷主端末に表示される、倉庫利用希望者側条件を入力する操作画面の例を示す図であって図6とは別の図である。
図7を見ると、荷主端末3の表示画面Vは、表示領域F15からF19までに分割される。
なお、図6と図7は便宜上2図に分かれているが、連続した1つの図として表されていてもよい。
表示領域F15には、希望面積、つまり希望する倉庫の面積についての入力領域が設けられている。
荷主Gkは、この入力領域に、手入力により自由に入力を行うことができる。
表示領域F16には、荷物を預けたいエリア(倉庫の所在地)、及びエリアについての詳細希望の2項目について入力領域が設けられている。さらに、預けたいエリアを選択するためのボタンB11が設けられている。
荷主GkはこのボタンB11を押下することにより、預けたいエリアを図示しないマップから選択することができる。また荷主Gkは、預けたいエリアについて詳細な希望がある場合は、手入力でコメントを入力することができる。
表示領域F17には、利用したい期間として、利用開始予定日、及び利用終了予定日の2項目についての入力領域が設けられている。
荷主Gkは、これらの項目について自由に希望条件を入力することができる。
表示領域F18には、希望する倉庫のタイプについての入力領域が設けられている。ここで透過型(TC)とは、トランスファーセンターのことであり、主に、仕分けや積み替えを行うための物流センターである。運ばれた荷物は格納、保管されることなく、直接仕分け作業に回され、次の納入先へ輸送される。また、在庫型(DC)とは、在庫することを前提とした物流センターである。出庫見込みのある荷を一旦入庫して発送まで保管することを目的の1つとする。
荷主Gkは、この入力領域に、チェックによる入力を行うことができる。
表示領域F19には、その他、条件や要望がある場合に、手入力によりコメントを入力できる領域が設けられている。
荷主Gkは、この入力領域に、自身の希望について自由に入力を行うことができる。
また、表示領域F19では、入力した自身の倉庫希望利用者側条件を、案件として公開するか否かについての入力領域が設けられている。
荷主Gkは、この入力領域に、チェックによる入力を行うことができる。
そして、荷主Gkは、ボタンB12を押下することによって、倉庫利用者向け規約として記載されている内容に同意することで、登録を完了するものとする。
以上、図6、及び7を用いて、図4の荷主端末3−Kに表示される倉庫利用希望者側条件を入力する画面の例を説明した。
次に図8を用いて、倉庫事業者Wpが、荷主検索、及び問合せを行う操作画面について説明する。
図8は、倉庫事業者端末に表示される、荷主検索、及び問合せ行う操作画面の例を示す図である。
図8(A)の画面には、倉庫所有者側条件の入力画面、及び荷主の検索結果についての画面が表示されている。
図8(A)を見ると、倉庫事業者端末2−Pの表示画面Uは、表示領域F31からF33を含むように構成されている。
表示領域F31には、倉庫事業者Wpの倉庫所有者側条件として、所有する倉庫の種別、所有する倉庫のエリア、所有する倉庫の面積の3項目についての入力領域が設けられている。
倉庫事業者Wpは、この入力領域に自由に入力を行うことができる。なお、ここでは便宜上、上述した3項目についての入力領域が設けられているが、入力項目はこれに限定されない。
倉庫事業者Wpは、上述した3項目の夫々について入力を行った後、荷主検索を実行するためのボタンB31を押下することにより、荷主検索を実行する。
表示領域F32には、検索結果として、検索実行によりマッチングされた荷主の数、及びマッチングした案件を表示させる順序を選択する選択領域が設けられている。
倉庫事業者Wpは、検索結果の数を確認し、検索結果を表示させる順序について自由に選択することができる。
表示領域F33には、検索結果として、マッチングされた荷主の荷物に関する条件が表示される。即ち、倉庫事業者Wpは、表示領域F33に表示される荷物に関する条件の中から、自身の希望に最も適した荷物に関する条件を有する荷主Gkを選択することができる。
またここで倉庫事業者Wpは、表示領域に表示された検索結果の数が多すぎる場合や、表示領域F33に表示された条件が自身の希望に適さない場合、表示領域F31に設けられた入力領域に、別の条件を入力し直して再度検索を実行してもよい。
図8(B)の画面には、倉庫事業者Wpが選択した荷主Gkに関する情報が表示されている。
図8(B)を見ると、倉庫事業者端末2−Pの表示画面Uは、表示領域F34とボタンB32を含むように構成されている。
表示領域F34には、倉庫事業者Wpが選択した荷主Gkに関する情報が表示されている。ここで倉庫事業者Wpは、ボタンB32を押下することにより荷主Gkに対し「問合せ」という形でマッチングを希望することについて連絡することができる。
図9は、荷主端末に表示される、倉庫に関する情報の検索と問合せを行う操作画面の例を示す図である。
図9(A)の画面には、倉庫事業者の検索結果についての画面が表示されている。
図9(A)に示すように、荷主端末3−Kの表示画面Vは、表示領域F51乃至F53、及びボタンB51を含むように構成されている。
表示領域F51には、図示しない絞り込み設定の入力画面を開くため為の選択領域が設けられている。荷主Gkは、絞り込み設定の入力画面において、倉庫利用希望者側条件を変更することができる。
表示領域F52には、検索結果として、マッチングされた倉庫に関する情報が表示される。即ち、荷主Gkは、表示領域F52に表示される倉庫に関する条件の中から、自身の希望に最も適した倉庫に関する条件を有する倉庫事業者Wpを選択することができる。
また表示領域F53は、表示領域F52に示されている倉庫事業者Wpの夫々が所有する倉庫がマップ上で示されたものである。このように、マッチング候補である倉庫がマップ上で示されることにより、荷主Gkは直観的に倉庫の位置関係を把握できることができる。
またここで、荷主Gkは、表示領域に表示された検索結果の数が多すぎる場合や、表示領域F53に表示された条件が自身の希望に適さない場合、表示領域F51に設けられた図示しない絞り込み設定の入力画面を介して、倉庫利用希望者側条件として別の条件を入力し直して検索を実行してもよい。即ち、荷主Gは、表示領域F51の「絞り込み領域を開く」を選択し、図示しない倉庫利用希望者側条件の入力領域に、自身の希望条件を変更して再入力をすることができる。そして、ボタンB51を押下することにより、変更後の条件においてマッチング候補となる倉庫をマップ上に示してもよい。
図9(B)の画面には、荷主Gkが選択した倉庫事業者Wpの倉庫に関する情報が表示されている。
図9(B)を見ると、荷主端末3−Kの表示画面Vは、表示領域F54から構成されている。
表示領域F54には、荷主Gkが選択した倉庫事業者Wpの倉庫に関する情報が表示されている。ここで荷主Gkは、図示しない問合せボタンを押下することにより倉庫事業者Wpに対し「問合せ」という形でマッチングを希望することについて連絡をすることができる。
なお上述した画面の例は一例に過ぎず、これに限定されないものとする。
また、マッチング候補を抽出する方法の他の例として、倉庫事業者Wp、及び荷主Gkにより入力された倉庫所有者側条件、及び倉庫利用希望者側条件の夫々に基づき、サービス提供者Sがマッチング候補の抽出を行ってもよい。
前述のように、マッチング候補の抽出は、サービス提供者Sが設定した所定の項目の夫々において、所定のロジックに基づき、試みられる。そして、所定の項目の全てにおいて条件がマッチングした場合に、倉庫事業者Wp、及び荷主Gkが、マッチング候補として抽出される。
これに対し、サービス提供者Sが設定した項目のうち少なくとも1項目においてマッチングがなされなかった場合、サービス提供者Sは、倉庫事業者Wpや荷主Gkに対し、マッチングされるために必要な情報を提示してもよい。これにより例えば、倉庫事業者Wpや荷主Gkは、マッチングされなかった場合においても、サービス提供者Sから提示される情報に基づいて、倉庫所有者側条件や倉庫利用希望者側条件を変更することもできる。
なお、マッチングがなされる為に必要な情報は、チャットを用いてサービス提供者Sから提供されてもよいが、提供の方法については特に限定されない。例えば、ダイナミックプライシングにより、倉庫所有者側条件や倉庫利用希望者側条件に対して時価が反映されてもよい。
上述の実施形態では、倉庫事業者Wpが、倉庫所有者側条件として提示する倉庫貸出価格は一律していたがこれに限定されない。即ち、倉庫事業者Wpは、繁忙期と閑散期や夏季と冬季などを一例とする、需要と供給のバランスとに基づいて、倉庫貸出価格を調整して提示してもよい。例えば、季節により在庫品が変動する場合、倉庫事業者Wpは、荷主Gkに対し、在庫が少ない時期には必要とされるスペース分だけの費用を請求し、在庫が増加する際に必要となる追加のスペース分については、短期間で利用する分だけの費用を請求するように調整することができる。これにより、荷主Gkは、必要な時に必要な分だけの費用を支払えばよいことになるので、固定費を低く抑えることが可能になる。
また倉庫事業者Wpは、荷主Gkの荷物に対する付帯作業の有無により、倉庫貸出価格を変更して提示できるようにしてもよい。
以上のように、倉庫事業者Wp及び荷主Gkは、各種各様な方法でマッチング候補の抽出を試みることにより、マッチングの可能性を高めることができる。
そしてまた、倉庫事業者Wp、及び荷主Gkは、マッチングの成立後に締結する契約についても、各種各様な契約の形態を採用することができる。即ち、マッチングされた倉庫が営業倉庫の場合、前述のように、倉庫事業者Wp、及び荷主Gkは、2者間で寄託契約を締結したが、この形態に限定されない。
例えば、サービス提供者Sが契約当事者となり、倉庫事業者Wp及びサービス提供者S、そしてサービス提供者S及び荷主Gkの夫々の間で契約する形態を選択してもよい。
具体例として、図10を用い、上述した契約形態を選択することが可能なサービスの一例について説明する。
図10は、倉庫マッチングサービスの概要を示す図であって、図1とは別の図である。
なお、ステップST31からステップST33までの流れは、図1のステップST1からステップST3までと基本的に同様であるので、ここではそれらの説明は省略する。
ステップST34において、マッチングが成立した倉庫の種別が営業倉庫である場合、荷主Gkは、サービス提供者Sとの間で、寄託契約、及び業務委託契約を締結する。そして、サービス提供者Sが、荷主Gkの荷物、及び荷物の入出庫に付帯する各種業務を受託する。
そして、ステップST35において、サービス提供者Sは、倉庫事業者Wpとの間で、(再)寄託契約、及び業務委託契約を締結する。そして、サービス提供者Sは、荷主Gkより受寄した荷物について、倉庫事業者Wpに対して保管の委託を行う。
ステップST36において、サービス提供者Sは、マッチング用ウェブサイトLを介し、保険代理店に対して企業包括保険の申込みを行う。
ステップST37において、サービス提供者Sにより契約された企業包括保険が、倉庫事業者Wpに対して付保される。
ステップST38において、サービス提供者Sは、マッチング用ウェブサイトLを介して決済代行会社に対し、決済の代行の依頼を行う。
ステップST39において、サービス提供者Sが、決済代行会社により決済額の支払い(倉庫の利用料金)を受けると、手続きはステップST40に進む。
ステップST40において、倉庫事業者Wp、及び荷主Gkは、マッチング用ウェブサイトLを介し、荷物の入出庫に関するやりとりを2者間で直接行うことができる。さらにまたここでもサービス提供者Sは、顧客サポートとして、倉庫事業者Wp、及び荷主Gkを含む3者の間で、荷物の入出庫にやりとりを行ってもよい。
ステップST41において、サービス提供者Sは、倉庫事業者Wpに対して決済額の支払いを行う。そしてステップST42において、荷主Gkは、サービス提供者Sに対して決済額の支払いを行う。
以上のように、倉庫事業者Wp、及び荷主Gkは、サービス提供者Sが契約当事者となり、荷主Gkの荷物、及び荷物の入出庫に付帯する各種業務を受託し、その受寄した荷物を、サービス提供者Sが倉庫事業者Wpに再委託するという契約の形態を採用することができる。
また図示はしないが、サービス提供者Sが契約当事者となる契約の形態の他の一例として、マッチングが成立した倉庫の種別が賃貸倉庫である場合について説明する。
この場合、サービス提供者Sは、倉庫事業者Wpとの間で倉庫の賃貸契約を締結する。そして、サービス提供者Sが、倉庫事業者Wpより倉庫を一旦賃借する。そして、サービス提供者Sは、荷主Gkとの間で、転貸契約を締結することで、荷主Gkに対して倉庫の転貸を行うという契約の形態を採用することもできる。
このように、倉庫事業者Wp、及び荷主Gkは、2者間ではなく、サービス提供者Sが契約当事者となり、倉庫事業者Wpとサービス提供者S、そしてサービス提供者Sと荷主Gkとの間で夫々契約するという契約の形態を採用することができる。
これにより、倉庫事業者Wp、及び荷主Gkの2者の間で契約の締結をする際に発生するやりとりなどをサービス提供者Sが代行できるため、倉庫事業者Wpと荷主Gkにかかる負担を軽減することが可能になる。
またさらに、上述の実施形態では、倉庫を所有する倉庫事業者Wpと、荷主Gkとのマッチングを想定していたが、これに限定されない。即ち、大手デベロッパの管理するマルチテナント型大型倉庫などのテナントの空きスペースを、マッチング対象としてもよい。ここでマルチテナント型倉庫とは、複数テナントの入居を想定して施工され、後から賃貸契約するテナントを募集する汎用タイプの物流施設のことをいう。
マルチテナント型倉庫に存在する空きスペースに関する情報を夫々関連付けて管理することにより、荷主Gkは、同じ施設内に存在する空きスペースのマッチングを受けることが可能になる。
このように、全国の様々な倉庫、空きスペースが管理され、マッチング候補として荷主に提供されることにより、全国的な倉庫不足解消につなげることができるようになる。さらに、デベロッパによるテナントへのマネタイズ支援策にもつながる。
また上述の実施形態では、倉庫事業者Wpの所有する倉庫が、荷主Gkのマッチング対象とされていたが、これに限定されない。即ち、本発明では輸配送を一例とする付帯業務のマッチングを併せて行ってもよい。即ち、倉庫だけではなく、輸配送、庫内作業、及び保管も併せてマッチングの対象とすることができる。
これにより、例えば、荷主Gは、倉庫のマッチングの他、輸配送や付帯業務を担う事業者のマッチング候補の提供を受けることができるようになる。倉庫事業者W、及び荷主Gは、倉庫提供者側条件、及び倉庫利用希望者側条件として、上述した輸配送などに関する条件を入力することにより、上述のマッチングの提供を受けることができる。
また、このとき倉庫事業者Wp、及び荷主Gkが、上述のマッチングの成立後に締結する契約の形態についても特に限定されない。
例えば、次のような契約の形態を採用することができる。即ち、荷物の輸配送を行う運送事業者とのマッチングが成立した場合、荷主Gkは、サービス提供者Sとの間で、業務委託契約を締結し、サービス提供者Sが、荷主Gkから荷物を受託する。そして、サービス提供者Sは、その運送事業者との間で、業務委託契約を締結し、サービス提供者Sは、荷主Gkから受託した荷物について、その運送事業者に対し運送の委託を行ってもよい。
また例えば、荷主Gkと運送事業者とが2者間で契約を締結する、という契約の形態を採用してもよい。
また上述の実施形態は、倉庫を所有する倉庫事業者Wpと、荷主Gkとのマッチングを想定していたが、これに限定されない。即ち、EC事業者に対し、倉庫のマッチングだけではなく、EC事業に係るフルフィルメント機能の提供を併せて行ってもよい。
本願の一実施形態であるマッチングシステムと、EC事業者に対するフルフィルメント機能の提供とを組み合わせることにより以下のことが可能となる。即ち、EC事業者の商品を倉庫に保管し、ネット上のEショップで注文が入ると、オンライン上の出荷手続きがなされ、顧客に対し、倉庫から商品が出荷されるという一連のシステムを提供することが可能となる。
これにより、EC事業者は、EC事業の枠組みの中において最適な倉庫を確保することができる。具体的には例えば、余剰在庫や保管在庫はより安価な倉庫スペースに逃がし、当面必要分の在庫を本フルフィルメントセンターに入れ、受注、発送を行うという効率的な使い分けが可能となる。
さらに、本発明の一実施形態によれば、港での荷揚げから商品購入者までの商品の配送経路を算出することが出来るため、効率的に商品の配送をすることが可能になる。
以上により、社会問題化している生産労働人口の減少と物流従事者の不足、物流コスト高騰への貢献が可能となる。
また上述の実施形態は、日本国内に存在する倉庫または空きスペースのみをデータベース化することを前提としていたが、これに限定されない。即ち、輸出入業務を行うフォワーディング事業者と連携し、国外の倉庫または空きスペースもデータベースに追加してマッチング対象としてもよい。
即ち、本願の一実施形態であるマッチングシステムに、例えば保税倉庫に関するデータベースを追加することにより、海外に存在する荷主のマッチングも可能になる。
また例えば、外国に存在する倉庫をデータベースに加えることにより、世界の倉庫の情報管理と、最適倉庫への保管アロケーションと、その倉庫への輸出入プロセスを一元的に行うことができる。具体的には例えば、治水の弱いアジア地域(インドネシアやタイなど)の倉庫と連携することで、災害時の緊急倉庫使用や国内商品の一時保管先として海外倉庫を使用する(輸送費を払っても国内倉庫を利用する場合よりも安い場合がある)ことも可能となる。
また、上述の実施形態は空き倉庫、及び空きスペース情報を前提としたが、これに限定されない。即ち、トラックの空きスペースや飛行機、輸送カーゴ(貨物用航空機)、船などの空きスペースをリアルタイムでデータベース化してシェアしてもよい。
ECの普及により物流トラックの運転手不足が語られる一方で、トラックの積載率が低下しているとも指摘されている。トラックの空きスペースや飛行機、船などの空きスペースをデータベースで管理して、荷主とマッチングする。これにより、貨物の積載率を引き上げられることにより輸送効率が上がるため、ラストマイルの配送労働者不足に寄与することも可能となる。
さらにまた、上述のデータベースに加え、国内外の物流の荷物種別、輸送時期、輸送ルート、積載率などに関するデータを蓄積することで、これらのデータを活用した二次ビジネスが可能となる。
これにより、世界の物流最適化のコンサルテーションや、災害などや非常事態発生時の物流ルート、及び荷物の一時保管場所などの提示を受けることが可能となる。
以上をまとめると、本発明が適用されるマッチングシステムは、次のような構成を取れば足り、各種各様な実施形態を取ることができる。
即ち、本発明が適用されるマッチングシステムは、
倉庫を所有する倉庫所有者(例えば倉庫事業者W)と、倉庫への荷物の保管を希望する倉庫利用希望者(例えば荷主G)とのマッチングに利用されるマッチングシステムであって、
前記倉庫所有者により所有されている前記倉庫のうち、利用の提供が可能な倉庫に関する条件(例えば、利用地域、利用時期、荷物の種類、広さなど)を、倉庫所有者側条件として取得する倉庫所有者側条件取得手段(例えば図4の倉庫所有者側条件取得部111)と、
前記倉庫利用希望者により保管が希望されている荷物に関する条件(例えば、荷物の種類、大きさ、希望利用地域、希望利用時期、入出庫時数量、トラックは決定されているかなど)を、倉庫利用希望者側条件として取得する倉庫利用希望者側条件取得手段(例えば図4の倉庫利用希望者側条件取得部112)と、
前記倉庫所有者側条件と前記倉庫利用希望者側条件とに基づいて、前記倉庫所有者により所有されている前記倉庫のうち、前記倉庫利用希望者により保管が希望されている前記荷物の保管が可能な倉庫を、または、前記倉庫利用希望者により保管が希望されている前記荷物のうち、前記倉庫所有者により所有されている前記倉庫に保管が可能な荷物を、マッチング候補として抽出するマッチング候補抽出手段(例えば図4のマッチング候補抽出部115)と、
前記マッチング候補として決定された前記倉庫、または、前記荷物に関する情報を、前記倉庫利用希望者と前記倉庫所有者とのうち少なくとも一方に報知する報知手段(例えば図4の報知部116)と、
を備える。
これにより、倉庫を所有する倉庫所有者と、倉庫への荷物の保管を希望する倉庫利用希望者とをマッチングし、物流業務の効率性を向上させることができる。
なお、マッチング候補抽出手段は、倉庫所有者と倉庫利用希望者との組み合わせでマッチング候補を抽出したが、これに限定されない。例えば、倉庫の所有権を有していなくとも倉庫を管理する者(倉庫管理)と倉庫利用希望者とを組み合わせてマッチング候補を抽出してもよい。
また、マッチング候補抽出手段は、倉庫所有者や倉庫管理者といった人でなくても、倉庫と倉庫利用希望者とを組み合わせてマッチング候補を抽出してもよい。
また、所定の情報に基づいて、前記倉庫利用希望者により保管が希望されている前記荷物を運搬し得る経路として、前記倉庫所有者により所有されている前記倉庫のうち少なくとも1以上を含む経路を算出する経路演算手段(例えば図4の経路演算部114)、
をさらに備え、
前記マッチング候補抽出手段は、前記倉庫所有者側条件と前記倉庫利用希望者側条件とに加えてさらに、前記経路演算手段で算出された前記経路のうち少なくとも1以上の結果に基づいて、前記マッチング候補を抽出する。
また、前記経路演算手段(例えば図4の経路演算部114)は、
算出された少なくとも1以上の前記経路の夫々について、前記経路に含まれる前記倉庫を介して前記荷物を運搬する際の運搬費用(例えば、輸送費用)及び走行距離(例えば、距離)を算出し、
前記マッチング候補抽出手段(例えば図4のマッチング候補抽出部115)は、前記経路演算手段で算出された前記運搬費用及び前記走行距離の結果に基づいて前記マッチング候補を抽出する。
以下、この段落に記載のマッチング処理を特に「効率型マッチング処理」と呼ぶ。
このような効率型マッチング処理により、運搬費用及び走行距離の夫々の項目について希望の条件を満たすマッチング候補を選択することができるため、物流業務におけるコスト効率の向上、及び物流業界における労働力不足の課題を解消することができるようになる。
次に、図11及び図12を用いて上述の効率型マッチング処理の具体的な実装例について説明する。
図11及び図12は、図3のサーバが実行する効率型マッチング処理の実装例を示す図である。
図11には、荷物が積載されたパレットが工場Fから配送先G1及び配送先G2に配送される場合において、パレットの保管が可能な倉庫及び当該パレットを運搬し得る経路がマッチング候補として抽出された結果の一例を示している。
具体的には図11(A)には、パレットが工場Fから搬出されて倉庫P1に運搬され、倉庫P1に所定の期間保管された後、倉庫P1から配送先G1及びG2の夫々に配送される例が示されている。
また図11(B)には、工場Fから搬出されるパレットのうち一部が工場Fから倉庫P2に運搬され、そして残りのパレットが工場Fから倉庫P3に運搬され、夫々倉庫P2及びP3に分散されて保管された後、倉庫P2及びP3の夫々から配送先G1及びG2の夫々に配送される例が示されている。
図12には、図11(A)、(B)夫々の例における総コストと総走行距離の算出結果の例が示されている。
総コストは、工場Fから倉庫までの輸送費用、倉庫費用、荷役費用、そして倉庫から配送先までの輸送費用の総額を示している。
輸送費用は、トラックを用いてパレットを運搬する際に必要な費用であって、輸送距離、所要時間(人件費)、トラック台数等に基づいて算出される。
所要時間は、トラックを用いてパレットを運搬する際に要する時間であって、使用する道路(一般道路、有料道路)や道路の混雑状況も考慮される。なお本実装例では説明の便宜上、道路は一般道路のみを使用し、使用する道路は混雑していないものとして説明する。
またトラック台数は、1台あたりのキャパシティと荷物の種類、荷物のサイズ、荷量等により選択される。なお本実装例では説明の便宜上、輸送キャパシティ50パレットのトラックが利用され、1パレット毎の荷物の種類、サイズ、荷重は全て等しいものとして説明する。
倉庫費用は、倉庫を使用するために必要な費用であって、本実装例においては使用する坪数に対して1坪単位で賃料が可算するように構成される。しかしながらこれに限定されず、例えば10坪(40パレット)単位で賃料が可算されてもよい。このような可算単位や倉庫の広さ(荷物を収容可能な坪数)も効率型マッチング処理において考慮される。
荷役費用は、倉庫内作業に必要な費用であって、保管するパレット数と、1パレットあたりの作業費から構成される。
また総走行距離は、工場Fから倉庫までと倉庫から配送先までの、パレットを運搬する全てのトラックの走行距離の総計を示している。
具体的には例えば、工場Fから80パレットが搬出される場合を想定する。
図11(A)の例では、パレットは、工場Fから倉庫P1まで2台のトラックで運搬される。工場Fから倉庫P1までの距離L1は30kmであり、所要時間は45分である。この場合の輸送費用C1は、8,960円である。
倉庫P1は、倉庫坪数が30坪であって、賃料が1坪あたり2,000円である。したがって倉庫P1のうち80パレット(20坪)分を使用する場合の倉庫費用S1は、40,000円である。
また、倉庫P1において、80パレットを保管する作業にかかる荷役費用N1は、23,200円である。
倉庫P1に所定の期間保管された後、80パレットのうち76パレットが倉庫P1から配送先G1までトラック2台で配送される。倉庫P1から配送先G1までの距離L2は、285km、所要時間は300分である。この場合の輸送費用C2は、44,800円である。
そして、80パレットのうち残りの4パレットが、倉庫P1から配送先G2までトラック1台で配送される。倉庫P1から配送先G2までの距離L3は、277kmであり、所要時間は285分である。この場合の輸送費用C3は、22,400円である。
以上の演算結果より、図11(A)の例における総コストは、輸送費用C1、倉庫費用S1、荷役費用N1、輸送費用C2、輸送費用C3の総計であり、139,360円となる。また、総走行距離は、907.0kmである。
これに対して、図11(B)の例では、パレットは、倉庫P2及びP3に分散して運搬される。即ち、80パレットのうち76パレットは、工場Fから倉庫P2まで2台のトラックで運搬される。工場Fから倉庫P2までの距離L4は30.0kmであり、所要時間は45分である。この場合の輸送費用C4は、8,960円である。
そして、80パレットのうち残りの4パレットは、工場Fから倉庫P3まで1台のトラックで運搬される。工場Fから倉庫P3までの距離L5は、35.0kmであり、所要時間は70分である。またこの場合の輸送費用C5は、4,480円である。
倉庫P2は、倉庫坪数が30坪であって賃料が1坪あたり2,000円である。したがって、倉庫P2のうち76パレット(19坪)分を使用する場合の倉庫費用S2は、38,000円である。
また倉庫P2において、76パレットの保管作業にかかる荷役費用N2は、22,040円である。
倉庫P3は、倉庫坪数が10坪であって賃料が1坪あたり1,900円である。したがって、このうち4パレット(1坪)分を使用する場合の倉庫費用S3は、1,900円である。
また、倉庫P3において、4パレット保管作業にかかる荷役費用N3は、1,160円である。
倉庫P2に所定の期間保管された後、76パレットが、倉庫P2から配送先G1までトラック2台で配送される。倉庫P2から配送先G1までの距離L6は、285kmであり、所要時間は300分である。この場合の輸送費用C6は44,800円である。
また、倉庫P3で所定の期間保管された後、4パレットが倉庫P3から配送先G2までトラック1台で配送される。倉庫P3から配送先G2までの距離L7は200kmであり、所要時間は225分である。この場合の輸送費用C7は、17,920円である。
以上の演算結果より、図11(B)の例における総コストは、輸送費用C4、C5、倉庫費用S2、S3、荷役費用N2、N3、輸送費用C6、C7の総計であり、139,260円となる。また、図11(B)の例における総走行距離は、865.0kmとなる。
以上をまとめると、効率型マッチング処理として、図4の経路演算部114及びマッチング候補抽出部115により次のような処理が実行された結果が、上述の図11及び図12の例である。
即ち、経路演算部114は、図11(A)、(B)夫々の例の経路を演算し、夫々の経路に含まれる倉庫を介して荷物を運搬する際の運搬費用としての総コスト及び総走行距離を図12に示すように算出する。
マッチング候補抽出部115は、図11(A)、(B)の夫々における総コスト及び総走行距離の算出結果のうち図11(B)の例の方が総コスト及び総走行距離共に少ないという結果に基づいて、マッチング候補として図11(B)の例を抽出する。
即ち、図11の例についていえば、工場Fから搬出される荷物を1つの倉庫に集約して保管する方が、コスト及び走行距離の観点において一見最適にみえるため、従来では図11(A)の例が採用されがちであった。しかしながら、効率型マッチング処理の実行により、図11(A)の例が必ずしも最適というわけではなく、2つの倉庫に分散して保管することにより、結果的に総コスト(運搬費用、倉庫費用、荷役費用等の総計)や総走行距離を抑えることが可能になる図11(B)の例がマッチング候補として抽出されるのである。
具体的に説明すると図11(B)の例では、パレットを倉庫P2だけでなく倉庫P3にも分散して保管する為、工場Fから倉庫P3までのパレットの運搬用にトラックを一台追加している。そのため工場Fから各倉庫までの運送費用に着目した場合、図11(A)におけるC1の8,960円に対して、図11(B)においては、C4+C5で13,340円となり、図11(A)の例と比較して運送費用が高い。しかしながら図11(B)の例では賃料が安い倉庫P3が選択されるため倉庫費用が抑えられ、結果的に総コストを安く抑えることができている。
なお図11の例では、説明の便宜上、倉庫の候補数や経路の候補数を少なくしたが、実際には、倉庫の候補数や経路の候補数は非常に多数となるため、手動演算では最適なマッチング候補の抽出は非常に困難であるところ、効率型マッチング処理の実行により、簡単かつ短時間で適切なマッチング候補の抽出が可能になる。
即ち例えば、輸送費用が増加しても、倉庫費用を安く抑えられることが出来れば総コストは安く抑えることが出来るが、このような演算は効率型マッチング処理の実行により容易に可能になる。したがって、例えば配送先にすぐに出荷したい荷物は配送先の近くの倉庫に保管し、当面出荷しない荷物は倉庫の賃料が安い倉庫に分散して保管する等、利便性を確保しながら総コストを抑えたマッチング候補を効率型マッチング処理の実行により容易に抽出することができるようになる。
また効率型マッチング処理の実行により、総走行距離が少ないマッチング候補(図11の例で言えば、図11(B)の例)を抽出することが容易にできるため、物流業界の課題となっている人手不足やトラックドライバの長時間労働を解消する等、社会的な貢献が出来るようになる。
このように、輸送費用、倉庫費用、荷役作業費等から構成される総コスト及び各費用項目の低減効果に着目したマッチング候補の抽出をシステム的に行うこと(効率型マッチング処理を実行させること)ができるようになる。これにより例えば、荷物を保管したい倉庫利用希望者や、倉庫利用希望者から荷物の管理を受託するサービス提供者Sは、工場、倉庫における荷物の保管、店舗等への出荷、購入者宅への配送までのトータルロジスティクスにおいて、自身の求める効果(輸送費用の低減、倉庫費用の低減、総コストの最小化、輸送距離の最短化等)に沿ったマッチング候補の抽出が可能になる。
またさらにサービス提供者Sは、倉庫利用希望者から受託して倉庫所有者から提供を受けた登録倉庫を当該倉庫利用希望者に貸出す場合においても、倉庫利用希望者に対しては共通の価格表に基づいて倉庫の貸出しをしながら、自身の求める効果(輸送費用の低減、倉庫費用の低減、総コストの最小化、輸送距離の最短化等)に沿ったマッチング候補としての倉庫を抽出することができる。サービス提供者Sはこのような効率型マッチング処理の実行結果を有効的に活用することにより、効率のよい経営を達成することが出来るようになる。
1・・・サーバ、2・・・倉庫事業者端末、3・・・荷主端末、4・・・サービス提供者端末、D・・・入力情報データベース、P・・・マッチングウェブサイト、W・・・倉庫事業者、G・・・荷主、S・・・サービス提供者、111・・・倉庫所有者側条件取得部、112・・・倉庫利用希望者側条件取得部、113・・・マッチング指示部、114・・・経路演算部、115・・・マッチング候補抽出部、116・・・報知部

Claims (3)

  1. 倉庫を所有する倉庫所有者と、倉庫への荷物の保管を希望する倉庫利用希望者とのマッチングに利用されるマッチングシステムにおいて、
    前記倉庫所有者により所有されている前記倉庫のうち、利用の提供が可能な倉庫に関する条件を、倉庫所有者側条件として取得する倉庫所有者側条件取得手段と、
    前記倉庫利用希望者により保管が希望されている前記荷物に関する条件を、倉庫利用希望者側条件として取得する倉庫利用希望者側条件取得手段と、
    前記倉庫所有者側条件と前記倉庫利用希望者側条件とに基づいて、前記倉庫所有者により所有されている前記倉庫のうち、前記倉庫利用希望者により保管が希望されている前記荷物の保管が可能な倉庫を、または、前記倉庫利用希望者により保管が希望されている前記荷物のうち、前記倉庫所有者により所有されている前記倉庫に保管が可能な荷物を、マッチング候補として抽出するマッチング候補抽出手段と、
    前記マッチング候補として抽出された前記倉庫に関する情報、または、前記荷物に関する情報を、前記倉庫利用希望者と前記倉庫所有者とのうち少なくとも一方に報知する報知手段と、
    を備えるマッチングシステム。
  2. 所定の情報に基づいて、前記倉庫利用希望者により保管が希望されている前記荷物を運搬し得る経路として、前記倉庫所有者により所有されている前記倉庫のうち少なくとも1以上を含む経路を算出する経路演算手段、
    をさらに備え、
    前記マッチング候補抽出手段は、前記倉庫所有者側条件と前記倉庫利用希望者側条件とに加えてさらに、前記経路演算手段で算出された前記経路のうち少なくとも1以上の結果に基づいて、前記マッチング候補を抽出する、
    請求項1に記載のマッチングシステム。
  3. 前記経路演算手段は、
    算出された少なくとも1以上の前記経路の夫々について、前記経路に含まれる前記倉庫を介して前記荷物を運搬する際の運搬費用及び走行距離を算出し、
    前記マッチング候補抽出手段は、前記経路演算手段で算出された前記運搬費用及び前記走行距離の結果に基づいて前記マッチング候補を抽出する、
    請求項2に記載のマッチングシステム。
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