JP2021093716A - 端末、基地局、及び、制御方法 - Google Patents

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Hiroaki Sudo
浩章 須藤
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Abstract

【課題】周波数利用効率を向上させることができる端末、基地局及び制御方法を提供する。【解決手段】無線システムにおいて、端末200は、送信部と、スペクトラム拡散方式を用いた信号の拡散率の使用状況の検出処理を行う検出部と、使用状況に基づいて、スペクトラム拡散方式を用いた送信部による信号送信を制御する制御部と、を備える。基地局は、送信部と、拡散率の使用状況の検出処理を行う検出部と、使用状況に基づいて、端末におけるスペクトラム拡散方式を用いた信号送信の制御に関する情報を決定する制御部と、を備える。【選択図】図4

Description

本開示は、端末、基地局、及び、制御方法に関する。
無線通信装置間(例えば、基地局と端末との間)の通信には、免許不要な帯域(アンライセンスドバンド)が利用されることがある。アンライセンスドバンドは、様々な無線通信システムによって利用される。
例えば、特許文献1には、複数の基地局に対して、通信に用いるチャネルを割当てる場合に、干渉量が最小化されるようにチャネルの割当てを決定する無線通信システムが記載されている。
特開2013−81089号公報
しかしながら、周波数利用効率を向上させる方法については、検討の余地がある。
本開示の非限定的な実施例は、周波数利用効率を向上させることができる端末、基地局、及び、制御方法の提供に資する。
本開示の一実施例に係る端末は、送信部と、スペクトラム拡散方式を用いた信号の第1の拡散率の使用状況の検出処理を行う検出部と、前記使用状況に基づいて、前記スペクトラム拡散方式を用いた前記送信部による信号送信を制御する制御部と、を備える。
本開示の一実施例に係る基地局は、端末と無線通信を行う基地局であって、スペクトラム拡散方式を用いた信号の第1の拡散率の使用状況の検出処理を行う検出部と、前記使用状況に基づいて、前記端末における前記スペクトラム拡散方式を用いた信号送信の制御に関する情報を決定する制御部と、前記情報を前記端末へ送信する送信部と、を備える。
本開示の一実施例に係る制御方法は、スペクトラム拡散方式を用いた信号の第1の拡散率の使用状況の検出処理を行い、前記使用状況に基づいて、前記スペクトラム拡散方式を用いた信号送信を制御する。
本開示の一実施例に係る制御方法は、端末との無線通信の制御方法であって、スペクトラム拡散方式を用いた信号の第1の拡散率の使用状況の検出処理を行い、前記使用状況に基づいて、前記端末における前記スペクトラム拡散方式を用いた信号送信の制御に関する情報を決定し、前記情報を前記端末へ送信する。
なお、これらの包括的又は具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム、又は、記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
本開示の一実施例によれば、周波数利用効率を向上させることができる。
本開示の一実施例における更なる利点及び効果は、明細書及び図面から明らかにされる。かかる利点及び/又は効果は、いくつかの実施形態並びに明細書及び図面に記載された特徴によってそれぞれ提供されるが、1つ又はそれ以上の同一の特徴を得るために必ずしも全てが提供される必要はない。
LPWAを含む無線システムの概要を示す図 LoRa信号の衝突の一例を示す図 本開示の実施の形態1に係る基地局の構成例を示すブロック図 本開示の実施の形態1に係る端末の構成の一例を示すブロック図 本開示の実施の形態1における検出処理と、信号送信の制御との第1の例を示す図 本開示の実施の形態1における端末の処理の流れの第1の例を示すフローチャート 本開示の実施の形態1における基地局の制御の一例を示すフローチャート 本開示の実施の形態1における検出処理と、信号送信の制御との第2の例を示す図 本開示の実施の形態1における端末の処理の流れの第2の例を示すフローチャート 本開示の実施の形態1における検出処理と、信号送信の制御との第3の例を示す図 本開示の実施の形態1における端末の処理の流れの第3の例を示すフローチャート 本開示の実施の形態1における検出処理と、信号送信の制御との第4の例を示す図 本開示の実施の形態1における端末の処理の流れの第4の例を示すフローチャート 本開示の実施の形態1における検出処理と、信号送信の制御との第5の例を示す図 本開示の実施の形態1における端末の処理の流れの第5の例を示すフローチャート 本開示の実施の形態2に係る基地局の構成例を示すブロック図 本開示の実施の形態2における基地局の制御の一例を示す図 本開示の実施の形態2における基地局の制御フローの一例を示す図 本開示の実施の形態3における端末の送信信号の第1の例を示す図 本開示の実施の形態3における端末の送信信号の第2の例を示す図 本開示の実施の形態3における基地局の制御の第1の例を示すフローチャート 本開示の実施の形態3における基地局の制御の第2の例を示すフローチャート 本開示の実施の形態3における基地局の制御の第3の例を示すフローチャート 基地局における検出処理の結果とSFの割当の第1の例を示す図 基地局における検出処理の結果とSFの割当の第2の例を示す図 本開示の実施の形態4における基地局の制御の例を示すフローチャート ULとDLとにおけるSFに関する制御の例を示す図 本開示の実施の形態5における基地局の制御の例を示すフローチャート 本開示の実施の形態6における端末の処理の流れの例を示すフローチャート
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施形態について詳細に説明する。尚、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(実施の形態1)
IoT(Internet of Things)及び/又はM2M(Machine to Machine)では、低消費電力で広いエリアでの通信が可能なLPWA(Low Power Wide Area)と呼ばれる無線通信技術の利用が検討されている。
LPWAは、アンライセンスドバンド(例えば、920MHz帯)での運用が検討されている。LPWAには、複数の方式(規格)が存在する。例えば、LPWAの通信方式には、スペクトラム拡散方式を用いて通信を行う第1の通信方式と、スペクトラム拡散方式を用いずに通信を行う第2の通信方式とが含まれる。第1の通信方式には、例えば、「LoRa」と称される通信方式が含まれる。また、第2の通信方式には、例えば、「Wi−SUN(Wireless Smart Utility Network)」と称される通信方式が含まれる。
以下では、第1の通信方式の一例として、「LoRa」と称される通信方式(以下、「LoRa方式」と記載)を挙げ、第2の通信方式の一例として、「Wi−SUN」と称される通信方式(以下、「Wi−SUN方式」と記載)を挙げる。しかしながら、本開示は、LoRa方式とWi−SUN方式とに限定されない。
また、以下では、LoRa方式に基づいて動作する(LoRa方式をサポートする)端末は、「LoRa端末」と記載され、Wi−SUN方式に基づいて動作する(Wi−SUN方式をサポートする)端末は、「Wi−SUN端末」と記載される。また、「LoRa端末」と「Wi−SUN端末」とは、区別することなく、LPWA端末、又は、端末と記載されてよい。また、以下では、LoRa方式に基づいて送受信される信号は、「LoRa信号」と記載され、Wi−SUN方式に基づいて送受信される信号は、「Wi−SUN信号」と記載される。
LPWA端末は、ユーザが所有する端末に限らず、様々な機器に搭載される。例えば、LPWA端末は、テレビ、エアコン、洗濯機、および、冷蔵庫等の家電機器、ならびに、車両等の移動輸送機関にも搭載される。
アンライセンスドバンドは、LPWAの他にも、例えば、Wi−fi(登録商標)やRFID(Radio Frequency IDentifier)等を含む様々なシステムが使用する。
図1は、LPWAを含む無線システムの概要を示す図である。
図1には、グループ#1と、グループ#2と、グループ#3とが示される。各グループには、複数の装置が含まれる。
グループ#1と#2とは、どちらも、LPWAシステムである。ただし、グループ#1の各装置が属するネットワーク#1(NW#1)は、グループ#2の各装置が属するネットワーク#2(NW#2)と異なる。例えば、NW#1とNW#2とは、同一のLPWAシステムであり、互いに異なる事業者によって運用されるネットワークである。グループ#2のLPWAシステムは、グループ#1によって管理されないネットワーク(管理外ネットワーク)の無線システムである。
グループ#1には、NW#1に属し、NW#1と有線接続または無線接続する装置が含まれる。例えば、グループ#1は、基地局#1と、Wi−SUN端末#1と、LoRa端末#1と、LoRa端末#2とを含む。また、グループ#1は、NW#1を介して、GW等を集中制御する制御装置#1を含む。
基地局#1は、ゲートウェイ(GW)の機能と、電波モニタリングの機能を有してよい。例えば、基地局#1のGWの機能は、Wi−SUN方式とLoRa方式との両方をサポートしてよい。Wi−SUN端末#1と、LoRa端末#1と、LoRa端末#2とは、基地局#1と無線接続し、信号の送受信を行ってよい。
グループ#2には、NW#2に属し、NW#2と有線接続または無線接続する装置が含まれる。例えば、グループ#2は、基地局#2と、Wi−SUN端末#2と、LoRa端末#3と、LoRa端末#4とを含む。また、グループ#2は、NW#2を介して、GW等を集中制御する制御装置#2を含む。
基地局#2は、GWの機能と、電波モニタリングの機能を有してよい。例えば、基地局#2のGWの機能は、Wi−SUN方式とLoRa方式との両方をサポートしてよい。Wi−SUN端末#2と、LoRa端末#3と、LoRa端末#4とは、基地局#2と無線接続し、信号の送受信を行ってよい。
なお、図1のグループ#1およびグループ#2における装置の数は一例であり、本開示はこれに限定されない。例えば、図1のグループ#1およびグループ#2に含まれる基地局の数は、2以上であってもよい。図1のグループ#1およびグループ#2に含まれるLPWA端末の数は、4以上であってもよいし、2以下であってもよい。また、各グループのNWには、他の装置が接続されてもよい。
また、グループ#1には、基地局#1と端末のいずれかとの無線通信を中継する中継局が含まれてよい。なお、グループ#2においても、同様の中継局が含まれてよい。
グループ#3は、グループ#1の無線システム(LPWAシステム)と異なる無線システムである。グループ#3の無線システムは、グループ#1によって管理されない管理外ネットワークの無線システムである。グループ#3の無線システムは、例えば、RFIDおよびWi−fi等である。グループ#3には、RFIDリーダ/ライタおよびRFIDタグと、Wi−fiを使用する端末等が含まれる。なお、グループ#3の無線システムには、LTE(Long Term Evolution)システム、および、レーダシステム等が含まれてよい。
なお、図1に示すネットワーク構成、および/または、装置の構成は一例であり、本開示はこれに限定されない。
例えば、図1では、LoRa端末とWi−SUN端末とは、別々の端末である例を示すが、端末は、LoRa方式とWi−SUN方式との両方に基づいて動作可能であってもよい。
また、上述では、基地局#1および基地局#2は、Wi−SUN方式とLoRa方式との両方をサポートするGWを有する例を示したが、Wi−SUN方式をサポートするGWとLoRa方式をサポートするGWとは、別の装置であってもよい。また、電波モニタリングを行う装置は、基地局と別の装置であってもよい。
また、例えば、Wi−SUNのゲートウェイと、LoRaのゲートウェイと、電波モニタリング装置と、制御装置との中で2つ以上が一体となってもよい。
また、図1に示す各ネットワークには、図1に示す装置と別の装置が含まれてよい。その場合、当該別の装置が、図1に示す装置の一部又は全部の機能を有してもよい。例えば、基地局とWi−SUN端末および/またはLoRa端末との間に中継局が設けられる場合、当該中継局が、電波モニタリング装置の機能を有してもよい。また、中継局は、Wi−SUNのゲートウェイおよび/またはLoRaのゲートウェイの機能と電波モニタリング装置の機能とを有してもよい。あるいは、中継局は、電波モニタリング装置の機能を有し、Wi−SUNのゲートウェイおよび/またはLoRaのゲートウェイの機能を有さなくてもよい。
グループ#1〜#3の各無線装置は、共通のシステム帯域(例えば、アンライセンスドバンド)を使用する。そのため、グループ#1〜#3に含まれる各無線装置は、他の無線装置からの干渉を受ける。グループ#1に含まれる無線装置が受ける干渉を例に挙げて説明する。
例えば、グループ#1に含まれる無線装置(例えば、LoRa端末#2)によって送信または受信される信号は、グループ#1に含まれる他の無線装置(例えば、LoRa端末#1)において干渉を生じさせる。以下では、NW#1に属する無線装置がNW#1に属する他の無線装置から受ける干渉は、「管理内干渉」と記載されることがある。例えば、管理内干渉は、LPWAシステムの通信をサポートし、NW#1に属する無線装置が、LPWAシステムの通信をサポートし、NW#1に属する別の無線装置から受ける干渉に該当する。
また、或る端末(例えば、LoRa端末#1)と同一のNWに属する端末(例えば、LoRa端末#2)は、或る端末についての「管理内端末」と記載される場合がある。管理内端末は、管理内干渉の要因となる信号を送信する可能性がある端末であってよい。また、管理内端末であるLoRa端末、及び、Wi−SUN端末は、それぞれ、「管理内LoRa端末」、及び、「管理内Wi−SUN端末」と記載される場合がある。
また、例えば、グループ#2および/またはグループ#3に含まれる無線装置(例えば、LoRa端末#3および/またはRFIDリーダ/ライタ)によって送信または受信される信号は、グループ#1に含まれる無線装置(例えば、LoRa端末#1)において干渉を生じさせる。以下では、NW#1に属する無線装置が、NW#1に属さない無線装置から受ける干渉は、「管理外干渉」と記載されることがある。例えば、管理外干渉は、LPWAシステムの通信をサポートし、NW#1に属する無線装置が、NW#1に属さない無線装置から受ける干渉に該当する。
また、或る端末(例えば、LoRa端末#1)と異なるNWに属する端末(例えば、LoRa端末#3)は、或る端末についての「管理外端末」と記載される場合がある。管理外端末は、管理外干渉の要因となる信号を送信する可能性がある端末であってよい。また、管理外端末であるLoRa端末、及び、Wi−SUN端末は、それぞれ、「管理外LoRa端末」、及び、「管理外Wi−SUN端末」と記載される場合がある。
管理外干渉は、更に、干渉の要因に基づいて分類される。
例えば、グループ#2に含まれる無線装置(例えば、LoRa端末#3)によって送信または受信される信号は、グループ#1に含まれる無線装置(例えば、LoRa端末#1)において干渉を生じさせる。以下では、NW#1に属する無線装置がNW#2に属する無線装置から受ける干渉は、「管理外干渉」のうち、「電波干渉」と記載されることがある。例えば、「電波干渉」は、LPWAシステムの通信をサポートし、NW#1に属する無線装置が、LPWAシステムの通信をサポートし、NW#1と異なるNW#2に属する無線装置から受ける干渉に該当する。
また、例えば、グループ#3に含まれる無線装置(例えば、RFIDリーダ/ライタ)によって送信または受信される信号は、グループ#1に含まれる無線装置(例えば、LoRa端末#1)において干渉を生じさせる。以下では、LPWAシステムの通信をサポートし、NW#1に属する無線装置が、LPWAシステムと異なる無線システムをサポートする無線装置から受ける干渉は、「管理外干渉」のうち、「環境雑音」と記載されることがある。
図1を例に挙げて示したように、LPWAシステムは、LPWAシステムと異なる無線システム、および/または、異なるネットワークに属する同じLPWAシステムと、共通のシステム帯域を使用する。そのため、LPWAシステムでは、干渉を検出(モニタリング)し、検出した結果を利用して、LPWAシステムにおける効率(例えば、周波数利用効率)を向上させることが望まれる。
例えば、LPWAシステムがサポートする通信方式には、上述したWi−SUN方式とLoRa方式とが含まれる。
LoRa方式においては、Spreading Factor(以下、SF)と呼ばれるパラメータが規定されている。SFとは、スペクトラム拡散方式で無線通信を行う場合の、送信データ速度(ビットレート)に対する拡散符号速度(チップレート)の比を示す。LoRa方式において、SFの値は、例えば2〜212の6段階の値の中から設定される。
なお、以下では、2〜212の6段階の値に設定されたSFの値は、それぞれ、SF7〜SF12と記載される。例えば、SFの値が2に設定されたスペクトラム拡散方式を用いて送信される送信信号は、SF7を用いた送信信号と記載される場合がある。
例えば、LoRa方式においては、SFの値が大きいほど通信のノイズ及び干渉に対する耐性が高くなり、通信可能な距離が長くなる。一方で、SFの値が大きいほど、同じサイズのデータの送信に要する時間(信号の長さ)が増加する。このため、SFの値が大きいほど、他の端末に対する与干渉並びに他の端末からの被干渉の頻度が増加する。
また、LoRa方式においては、SFの値に応じて、LoRa信号が衝突した場合の耐性が異なる。例えば、互いに異なるSFの値を用いて送信された2つのLoRa信号は、同一の時間内で一部又は全部が重複する場合であっても、受信処理(例えば、逆拡散処理)において拡散利得が得られやすい。一方で、互いに同一のSFの値を用いて送信された2つのLoRa信号は、同一の時間内で一部又は全部が重複する場合、互いに異なるSFの値を用いて送信された2つのLoRa信号の場合と比べて、受信処理(例えば、逆拡散処理)において拡散利得を得ることが困難である。
図2は、LoRa信号の衝突の一例を示す図である。図2の横軸は、時間軸を示す。図2には、図1に示すLoRa端末#1と、LoRa端末#1についての管理外端末であるWi−SUN端末(管理外Wi−SUN端末)#2と、LoRa端末#1についての管理外端末であるLoRa端末(管理外LoRa端末)#3と、のそれぞれが、同一のチャネルを用いて送信した信号が示される。
図2の例では、LoRa端末#1は、SF7を用いて送信信号#0と送信信号#1とを送信する。そして、送信信号#1は、管理外LoRa端末#3によって送信された送信信号#2の一部と時間軸において重複する。この場合、送信信号#2が、LoRa端末#1と同じSF値、すなわち、SF7を用いて送信された信号である場合、送信信号#1及び/又は送信信号#2の受信側において、スペクトラム拡散の拡散利得を得ることが困難であり、通信品質が劣化する可能性がある。
例えば、このような場合に、チャネル割当てにおいて、LoRa端末#1又は管理外LoRa端末#3が使用するチャネルが変更されることによって、通信品質の劣化を抑制できる。しかしながら、チャネルの変更によって、割当て可能なチャネルが減少してしまうため、周波数利用効率が低下してしまう。
そこで、本開示の非限定的な実施例は、周波数利用効率を向上させることができる端末、基地局、及び、制御方法の提供に資する。
本実施の形態1に係る無線通信システムは、図3に示す基地局100と、図4に示す端末200と、を有する。基地局100と端末200とは、例えば、LPWAの無線通信システムに含まれる。例えば、基地局100は、LoRa方式とWi−SUN方式との両方をサポートする。また、例えば、端末200は、LoRa方式をサポートする。
<基地局の構成>
図3は、本実施の形態1に係る基地局100の構成例を示すブロック図である。基地局100は、受信部101と、逆拡散部102と、通信品質測定部103と、プリアンブル検出部104と、干渉分類部105と、SF選択部106と、復調/復号部107と、割当制御部108と、制御信号生成部109と、符号化/変調部110と、送信部111と、を備える。
受信部101は、端末200が送信した信号を受信し、受信した信号に所定の受信処理を行う。例えば、所定の受信処理は、端末200に割当てたチャネルの周波数に基づいた、周波数変換処理(ダウンコンバート)を含む。端末200に割当てたチャネルの周波数の情報は、例えば、割当制御部108から取得されてよい。
また、受信部101は、干渉測定(電波モニタリング)のために、使用可能な各チャネル(例えば、アンライセンスドバンドに含まれる各チャネル)において、信号を受信する。そして、受信部101は、受信した信号に所定の受信処理を行う。所定の受信処理は、例えば、各チャネルの周波数に基づく周波数変換処理を含む。
受信部101は、所定の受信処理を行った受信信号を逆拡散部102と、通信品質測定部103と、プリアンブル検出部104へ出力する。
逆拡散部102は、受信部101から取得した受信信号に対して、逆拡散処理を行う。逆拡散部102は、例えば、基地局100と端末200との間で使用可能なSF値のそれぞれについての逆拡散処理を行ってよい。逆拡散部102では、逆拡散処理の結果をSF選択部106へ出力する。
SF選択部106は、逆拡散処理の結果に基づいて、受信信号に用いられたSF値を決定する。例えば、SF選択部106は、使用可能なSF値のそれぞれについての受信信号の逆拡散処理の結果においてピークが生じる逆拡散処理の結果に該当するSF値を、受信信号に用いられたSF値であると決定する。SF選択部106は、決定したSF値、及び、逆拡散処理の結果を復調/復号部107へ出力する。
復調/復号部107は、SF選択部106から取得したSF値及び逆拡散処理の結果に基づいて、受信信号の復調処理及び復号処理を行い、受信データを生成する。復調/復号部107は、受信データを、割当制御部108へ出力する。なお、受信データには、基地局100と同じNW(Network)に属する端末200を識別する識別子が含まれてよい。
通信品質測定部103は、受信部101から取得した受信信号に基づいて、通信品質情報を生成する。通信品質情報は、例えば、受信信号の品質(例えば、Received Signal Strength Indicator(RSSI))であってよい。通信品質測定部103は、通信品質情報を割当制御部108へ出力する。
プリアンブル検出部104は、受信部101から取得した受信信号に、プリアンブルが含まれているか否かを検出する。また、プリアンブル検出部104は、プリアンブルが含まれている場合、受信信号に含まれているプリアンブルの種類を判定する。
例えば、プリアンブル検出部104は、LoRa方式に用いられるプリアンブルと受信信号との相関を算出する。プリアンブル検出部104は、算出した相関の結果に所定値以上のピークが生じた場合、LoRa方式に用いられるプリアンブルが受信信号に含まれている、と判定する。LoRa方式に用いられるプリアンブルが受信信号に含まれている場合、受信信号の送信元は、LoRa端末である、と判定される。
LoRa方式の例と同様に、プリアンブル検出部104は、Wi−SUN方式に用いられるプリアンブルと受信信号との相関を算出する。プリアンブル検出部104は、算出した相関に所定値以上のピークが生じた場合、Wi−SUN方式に用いられるプリアンブルが受信信号に含まれている、と判定する。Wi−SUN方式に用いられるプリアンブルが受信信号に含まれている場合、受信信号の送信元は、Wi−SUN端末である、と判定される。
なお、プリアンブル検出部104は、受信信号の送信元が基地局100の属するNWに含まるか否かに関わらず、プリアンブルの検出を行う。別言すれば、プリアンブル検出部104は、基地局100の属するNWに含まれないLoRa端末及びWi−SUN端末が送信した信号に含まれるプリアンブルの種類を判定してもよい。
また、プリアンブル検出部104は、LoRa方式に用いられるプリアンブルと受信信号との相関の結果、及び、Wi−SUN方式に用いられるプリアンブルと受信信号との相関の結果の両方に、所定値以上のピークが生じなかった場合、受信信号の送信元は、LoRa端末でもWi−SUN端末でもない、と判定する。
プリアンブル検出部104は、受信信号にプリアンブルが含まれているか否かを示す情報、及び、プリアンブルが受信信号に含まれている場合にはそのプリアンブルの種類を示す情報を、干渉分類部105へ出力する。また、プリアンブル検出部104は、受信部101から取得した受信信号を干渉分類部105へ出力する。
干渉分類部105は、例えば、各チャネルにおける干渉を分類する。例えば、干渉分類部105は、1つのチャネルにおける、所定時間の受信信号をモニタリングして分類を行う。例えば、干渉分類部105は、所定時間内の受信信号の送信元の違いを判別してもよい。干渉分類部105は、所定時間に対する、送信元毎の受信信号の時間の比率を算出し、各チャネルにおける干渉を分類する。例えば、干渉分類部105は、各チャネルの干渉において、支配的な干渉を生じさせる信号の送信元を分類してもよい。ここで、各チャネルにおいて、支配的な干渉とは、例えば、所定時間の受信信号のモニタリングの結果、所定時間のうち時間の占める割合が所定の割合以上であることに相当してもよい。
干渉分類部105は、各チャネルにおける干渉の分類結果を、割当制御部108へ出力する。
割当制御部108は、干渉分類部105から取得した干渉の分類結果に基づいて、端末200に割当てるチャネルを決定する。例えば、割当制御部108は、干渉の分類結果に基づいて、LoRa端末とWi−SUN端末とについて、割当てるチャネルを変更してもよい。
割当制御部108は、端末200に割当てたチャネルに関する情報を制御信号生成部109へ出力する。
また、割当制御部108は、端末200とのデータ通信に関する制御を行う。例えば、復調/復号部107から取得した受信データを、図示しない上位局、又は、ネットワーク内の他の装置(例えば、制御装置(図1参照))へ出力してもよい。また、割当制御部108は、上位局、又は、ネットワーク内の他の装置から取得した、端末200宛の送信データを、符号化/変調部110へ出力する。端末200宛の送信データには、宛先を示す識別子が含まれてもよい。
制御信号生成部109は、割当制御部108から取得した情報に基づいて、端末200宛の制御信号を生成する。制御信号生成部109は、所定の信号処理(例えば、符号化処理及び変調処理)が施された制御信号を送信部111へ出力する。
符号化/変調部110は、割当制御部108から取得した送信データに対して、符号化処理及び変調処理を行い、送信信号を生成する。符号化/変調部10は、送信信号を送信部111へ出力する。なお、送信信号の送信先の端末200が、LoRa端末である場合、変調処理には、LoRa方式において用いられるスペクトラム拡散処理が含まれてもよい。また、スペクトラム拡散処理においては、LoRa端末に割当てたSF値を用いてもよい。
送信部111は、符号化/変調部110から取得した送信信号に対して、所定の送信処理を行う。例えば、所定の送信処理は、端末200に割当てたチャネルの周波数に基づいた、周波数変換処理(アップコンバート)を含む。端末200に割当てたチャネルの周波数の情報は、例えば、割当制御部108から取得されてよい。
また、送信部111は、制御信号生成部109から取得した制御信号に対して、所定の送信処理を行う。例えば、所定の送信処理は、端末200に制御信号を送信するためのチャネルの周波数に基づいた、周波数変換処理(アップコンバート)を含む。端末200に制御信号を送信するためのチャネルとは、例えば、予め決められたチャネルであってもよいし、端末200との通信に現時点で用いられているチャネルであってもよい。
なお、上述では、図3に示す構成が1つの基地局100に含まれる例を説明した。本開示はこれに限定されない。例えば、2つ以上の装置のいずれかが、図3に示す構成のそれぞれを含んでもよい。
<端末の構成>
図4は、本実施の形態1に係る端末200の構成の一例を示すブロック図である。端末200は、受信部201と、復調/復号部202と、プリアンブル検出部203と、逆拡散処理部204と、SF選択部205と、制御部206と、符号化/変調部207と、送信部208と、を備える。
なお、基地局100と通信を行う端末200は、例えば、LoRa端末であるが、端末200は、Wi−SUN方式とLoRa方式との両方をサポートする端末であってもよい。
受信部201は、基地局100が送信した信号を受信し、受信した信号に所定の受信処理を行う。例えば、所定の受信処理は、受信に用いられるチャネルの周波数に基づいた、周波数変換処理(ダウンコンバート)を含む。受信に用いられるチャネルの周波数の情報は、例えば、制御部206から取得されてよい。
また、受信部201は、干渉測定(電波モニタリング)のために、使用可能な各チャネル(例えば、アンライセンスドバンドに含まれる各チャネル)において、信号を受信する。そして、受信部201は、受信した信号に所定の受信処理を行う。所定の受信処理は、例えば、各チャネルの周波数に基づく周波数変換処理を含む。
受信部201は、所定の受信処理を行った受信信号を復調/復号部202及びプリアンブル検出部203及び逆拡散処理部204へ出力する。
復調/復号部202は、受信部201から取得した受信信号に対して、復調処理及び復号処理を行い、受信データ又は制御情報を生成する。復調/復号部202は、受信データ又は制御情報を、制御部206へ出力する。なお、制御情報には、端末200に割当てられたチャネル及びSF値に関する情報が含まれる。また、端末200における復調処理には、LoRa方式において用いられるスペクトラム拡散に対する逆拡散処理が含まれてもよい。なお、逆拡散処理においては、基地局100より通知されたSF値が用いられてよい。
プリアンブル検出部203は、受信部201から取得した受信信号に、プリアンブルが含まれているか否かを検出する。また、プリアンブル検出部203は、プリアンブルが含まれている場合、受信信号に含まれているプリアンブルの種類を判定する。なお、プリアンブル検出部203における検出方法及び判定方法は、上述したプリアンブル検出部104と同様であってよい。プリアンブル検出部203は、プリアンブル検出の結果をSF選択部205へ出力する。
逆拡散処理部204は、受信部201から取得した受信信号に対して、逆拡散処理を行う。逆拡散処理部204は、例えば、基地局100と端末200との間で使用可能なSF値のそれぞれについての逆拡散処理を行ってよい。逆拡散処理部204では、逆拡散処理の結果をSF選択部205へ出力する。
SF選択部205は、プリアンブル検出の結果、及び/又は、逆拡散処理の結果に基づいて、端末200において使用するSF値を選択する。また、SF選択部205は、プリアンブル検出の結果、及び/又は、逆拡散処理の結果に基づいて、端末200における信号送信を停止するか否かを決定してもよい。SF選択部205は、選択したSF値を制御部206へ出力する。なお、SF選択部205は、信号送信を停止すると決定した場合、信号送信を停止することを示す情報を制御部206へ出力してもよい。
制御部206は、受信データを図示しない上位レイヤへ転送する。また、制御部206は、上位レイヤから転送された送信データを符号化/変調部207へ出力する。
また、制御部206は、SF選択部205から出力された情報に基づいて、端末200における送信制御を行う。例えば、制御部206は、SF選択部205から出力されたSF値を、信号送信に用いるSF値に設定する。あるいは、制御部206は、SF選択部205から信号送信を停止することを示す情報が出力された場合、信号送信を停止する制御を行う。例えば、信号送信を停止する制御は、送信データを符号化/変調部207へ出力することを停止する制御であってよい。
また、制御部206は、制御情報に基づいて、通信に用いるチャネルの設定を行い、設定したチャネルの周波数の情報を送信部208及び/又は受信部201へ出力する。
符号化/変調部207は、制御部206から取得した送信データに対して、符号化処理及び変調処理を行い、送信信号を生成する。符号化/変調部207は、送信信号を送信部208へ出力する。なお、端末200がLoRa端末である場合、例えば、変調処理には、LoRa方式において用いられるスペクトラム拡散処理が含まれる。スペクトラム拡散処理では、制御部206によって設定されるSF値が用いられる。
送信部208は、符号化/変調部207から取得した送信信号に対して、所定の送信処理を行う。例えば、所定の送信処理は、端末200に割当てられたチャネルの周波数に基づいた、周波数変換処理(アップコンバート)を含む。端末200に割当てられたチャネルの周波数の情報は、例えば、制御部206から取得されてよい。
なお、上述した端末200の構成において、プリアンブル検出部203と、逆拡散処理部204との少なくとも一方は、LoRa方式を用いた信号に対する検出処理を行う検出部に対応してよい。また、SF選択部205と、制御部206とは、検出部における検出結果に基づいて、LoRa方式を用いた信号送信を制御する制御部に対応してよい。
以上、説明した基地局100と端末200との間の通信において、端末200は、受信信号(例えば、LoRa方式を用いた信号(LoRa信号))に対する検出処理を行い、検出結果に基づいて、LoRa方式を用いた信号送信を制御する。
例えば、検出処理は、LoRa信号のSF値の使用状況を検出する処理である。この場合、検出結果は、SF値の使用状況を示してよい。例えば、検出処理は、上述したプリアンブル検出部203におけるプリアンブル検出処理と、逆拡散処理部204における逆拡散処理に基づく検出処理との少なくとも一方を含む。また、SF値の使用状況は、例えば、使用可能なSF値(例えば、SF値の候補)の中の少なくとも1つが使用されていることを示す。この場合、SF値の使用状況は、どのSF値が使用されているかを示さなくてよい。あるいは、SF値の使用状況とは、使用可能なSF値(例えば、SF値の候補)の中でどのSF値が使用されているか(あるいは、どのSF値が使用されていないか)を示してもよい。また、LoRa方式を用いた信号送信の制御は、SF値の設定と、信号送信の停止とを含む。
以下、端末200における検出処理と、信号送信の制御との例を説明する。なお、以下では、一例として、図4に示した端末200の構成を有するLoRa端末#1が、他の端末が送信した信号に関する検出処理を行い、検出処理の結果に基づいて、信号送信を制御する例を説明する。以下に示すLoRa端末#1と異なる端末は、図4に示した端末200の構成を有してもよいし、端末200と異なる構成であってもよい。
<第1の例>
第1の例では、端末200の構成を有するLoRa端末#1は、モニタリング区間において、LoRa信号を検出した場合、別言すると、少なくとも1つのSF値が使用されていることを検出した場合に、SF値の設定を変更する制御を行う。
図5は、本実施の形態1における検出処理と、信号送信の制御との第1の例を示す図である。図5の横軸は、時間軸を示す。図5には、LoRa端末#1と、LoRa端末#1についての管理外端末であるWi−SUN端末(管理外Wi−SUN端末)#2と、LoRa端末#1についての管理外端末であるLoRa端末(管理外LoRa端末)#3と、のそれぞれが、同一のチャネルを用いて送信される送信信号が示される。また、図5には、LoRa端末#1におけるプリアンブル検出処理の結果の一例が示される。
図5の例では、LoRa端末#1は、送信信号#0を送信した後の無送信区間の少なくとも一部の区間をモニタリング区間に設定し、モニタリング区間において受信した受信信号のプリアンブル検出を行う。図5の例におけるプリアンブル検出処理の結果は、モニタリング区間において受信した受信信号(図5では、管理外LoRa端末#3の送信信号#2)がLoRa信号のプリアンブルを含むことを示す。別言すると、LoRa端末#1は、モニタリング区間においてLoRa信号が送信されていることを検出する。図5の例では、LoRa端末#1は、LoRa信号のプリアンブルが検出された場合に、モニタリング区間の後の次の信号送信において、SF値の設定を変更する。
例えば、LoRa端末#1は、送信信号#0においてSF7を用いた場合、モニタリング区間の後に送信する送信信号#1に使用するSF値を、SF7から、SF7と異なるSF値へ変更する。例えば、図5の例では、送信信号#1に使用されるSF値は、SF8に変更される。
なお、図5では、SF7をSF8に変更する例を示したが、SF値の変更方法については、これに限定されない。例えば、LoRa信号のプリアンブルが検出された後に使用するSF値は、LoRa信号のプリアンブルが検出される前に使用したSF値(図5の例では、SF7)よりも大きいSF値に変更されてもよいし、小さい値に変更されてもよい。あるいは、LoRa信号のプリアンブルが検出された後に使用するSF値は、予め規定されたSF値に変更されてもよい。
<第1の例における端末200の処理の流れ>
次に、第1の例のLoRa端末#1に対応する端末200における処理のフローの一例を説明する。図6は、本実施の形態1における端末200の処理の流れの第1の例を示すフローチャートである。
例えば、図6に示すフローは、端末200が無送信区間に含まれるモニタリング区間において実行されるフローである。なお、図6に示すフローは、端末200に割当てられたチャネル、又は、端末200が使用しているチャネルにおいて実行されてよい。
端末200は、キャリアセンスのタイミングであるか否かを判定する(S101)。例えば、キャリアセンスのタイミングは、モニタリング区間の先頭に設けられてよい。
キャリアセンスのタイミングではない場合(S101にてNO)、フローは、S101へ戻る。
キャリアセンスのタイミングである場合(S101にてYES)、端末200は、キャリアセンスを行い、キャリアセンスの結果が閾値より小さいか否かを判定する(S102)。なお、キャリアセンスを行う区間は、モニタリング区間と同じであってもよいし、モニタリング区間よりも短い区間であってもよい。
キャリアセンスの結果が閾値より小さい場合(S102にてYES)、フローは、S106へ移行する。
キャリアセンスの結果が閾値より小さくない場合(S102にてNO)、端末200は、LoRa方式を用いて信号を送信するか否かを判定する(S103)。例えば、端末200が、LoRa方式を含む複数の通信方式をサポートし、通信方式を切替えて通信を行う場合、切替えられた通信方式がLoRa方式であるか否かを判定する。なお、端末200が、LoRa方式をサポートし、LoRa方式と異なる通信方式をサポートしない場合、S103の処理は、省略されてよい。
端末200がLoRa方式を用いて信号を送信しない場合(S103にてNO)、フローは、S101へ戻る。
端末200がLoRa方式を用いて信号を送信する場合(S103にてYES)、端末200は、モニタリング区間において、LoRa信号のプリアンブル(LoRaプリアンブル)を検出したか否かを判定する(S104)。
LoRaプリアンブルが検出された場合(S104にてYES)、端末200は、LoRa方式におけるSF値を変更する(S105)。そして、フローは、S106へ移行する。
LoRa信号が検出されなかった場合(S104にてNO)、フローは、S106へ移行する。なお、この場合、端末200は、SF値を変更せずに、モニタリング区間の前の送信区間における信号送信に用いたSF値と同じSF値を使用する。
そして、端末200は、信号送信処理を行う(S106)。そして、フローは、終了する。
なお、図6に示したフローでは、S101において、端末200が、キャリアセンスを行う例を示したが、端末200は、キャリアセンスを行わなくてもよい。端末200がキャリアセンスを行わない場合、端末200における制御のフローは、図6のS103から開始されてもよい。
なお、図6に示したフローでは、キャリアセンスの結果が閾値より小さくない場合(S102にてNO)に、S103からS105までの処理を行い、キャリアセンスの結果が閾値より小さい場合(S102にてYES)に、S103からS105までの処理を行わない例を示したが、本開示はこれに限定されない。例えば、端末200は、LoRa信号を検出した数に応じて、2つの処理手順を切替えてよい。ここで、2つの処理手順とは、例えば、キャリアセンスの結果が閾値より小さくない場合に限ってS103からS105までの処理を行う手順と、キャリアセンスの結果が閾値より小さい場合でもキャリアセンスの結果が閾値より小さくない場合と同様にS103からS105までの処理を行う手順である。また、端末200は、キャリアセンスを行わない場合でも、S103からS105までの処理を行ってもよい。
<第1の例の基地局100のフローの例>
次に、第1の例のLoRa端末#1と通信を行う基地局100における制御のフローの一例を説明する。図7は、本実施の形態1における基地局100の制御の一例を示すフローチャートである。図7に示すフローは、例えば、基地局100が、端末200へのチャネル割当てを行い、端末200から信号を受信し、復調、復号するまでに実行されるフローである。
基地局100は、干渉をモニタリングし、モニタリングを行った干渉の分類を行い、チャネル割当てを実行する(S201)。
基地局100は、端末200が送信した信号の受信処理を行う(S202)。受信処理は、端末200に割当てたチャネルにおいて受信した信号に対して実行されてよい。
基地局100は、受信した信号に対する逆拡散処理を行う(S203)。なお、ここでは、端末200が、基地局100によって割当てられたSF値と異なるSF値を使用する場合があるため、使用可能なSF値のそれぞれについての逆拡散処理を行う。
基地局100は、逆拡散処理の結果に基づいて、受信された信号(端末200が送信した信号)に用いられたSF値を選択する(S204)。
基地局100は、選択したSF値に対応する逆拡散処理の結果に対して、復調処理及び復号処理を行い、端末200が送信したデータを取得する(S205)。そして、フローは終了する。
第1の例では、端末200は、LoRa信号を検出した場合に、SF値を変更して信号送信を行う。これにより、端末200は、使用するチャネルを変更することなく、通信品質の劣化を抑制でき、周波数利用効率の低下を抑制できる。
なお、第1の例では、LoRa端末#1が、プリアンブル検出の結果がLoRa信号を検出したことを示す場合に、SF値の設定を変更する。この場合、LoRa端末#1は、逆拡散処理を行わなくてもよい。
また、第1の例では、LoRa端末#1が、LoRa信号の検出にプリアンブル検出を用いたが、本開示はこれに限定されない。例えば、プリアンブル検出と異なる方法で、LoRa信号が検出されてもよい。例えば、LoRa端末#1は、逆拡散処理の結果を用いて、LoRa信号を検出してもよい。この場合、LoRa端末#1は、プリアンブル検出処理を行わなくてもよい。
<第2の例>
第2の例では、端末200の構成を有するLoRa端末#1は、受信信号に用いられるSF値を逆拡散処理によって検出し、SF値の検出結果に応じて、SF値の設定を変更する制御を行う。なお、第2の例では、LoRa端末#1において使用可能なSF値が、SF7〜SF9の3つである例を示す。
図8は、本実施の形態1における検出処理と、信号送信の制御との第2の例を示す図である。図8の横軸は、時間軸を示す。図8には、LoRa端末#1と、管理外Wi−SUN端末#2と、管理外LoRa端末#3と、管理外LoRa端末#4とのそれぞれが、同一のチャネルを用いて送信される送信信号が示される。また、図8には、LoRa端末#1における逆拡散処理の結果の一例が示される。
図8の例では、LoRa端末#1は、送信信号#0を送信した後の無送信区間の少なくとも一部の区間をモニタリング区間に設定し、モニタリング区間において受信した受信信号に対する逆拡散処理を行う。なお、LoRa端末#1は、LoRa端末#1が使用可能なSF値であるSF7〜SF9のそれぞれについて逆拡散処理を行う。図8の例における逆拡散処理の結果は、モニタリング区間において受信した受信信号の中で、管理外LoRa端末#3の送信信号#2に用いられたSF値がSF7であり、管理外LoRa端末#4の送信信号#3に用いられたSF値がSF9であることを示す。また、図8の例における逆拡散処理の結果は、モニタリング区間において受信した受信信号に、SF8を用いたLoRa信号が含まれないことを示す。
例えば、LoRa端末#1は、使用可能なSF値の中で、モニタリング区間において検出されなかったSF値の中から、モニタリング区間の後の信号送信に使用するSF値を決定する。図8の例では、モニタリング区間においてSF8が検出されなかったため、LoRa端末#1は、モニタリング区間の後の信号送信にSF8を使用すると決定する。
なお、図8の例では、モニタリング区間において検出されなかったSF値がSF8の1つである例を示したが、モニタリング区間において検出されなかったSF値は2つ以上であってもよい。2つ以上のSF値が検出されなかった場合、LoRa端末#1は、検出されなかった2つ以上のSF値の中から1つをモニタリング区間の後の信号送信に使用すると決定してよい。この場合、使用するSF値は、例えば、検出されなかったSF値(未使用のSF値)の中で、最も小さいSF値であってもよいし、最も大きいSF値であってもよいし、ランダムで選択されてもよい。
<第2の例における端末200の処理の流れ>
次に、第2の例のLoRa端末#1に対応する端末200の処理のフローの一例を説明する。図9は、本実施の形態1における端末200の処理の流れの第2の例を示すフローチャートである。なお、図9のフローにおいて、図6と同様の処理については、同一の符番を付し、説明を省略する場合がある。図9のフローでは、図6におけるS104〜S106が、S301〜S303に置き換わっている。
端末200は、端末200がLoRa方式を用いて信号を送信する場合(S103にてYES)、モニタリング区間において受信した信号に対する逆拡散処理を行う(S301)。なお、ここでは、端末200は、使用可能なSF値のそれぞれについての逆拡散処理を行う。
端末200は、逆拡散処理の結果に基づいて、受信した信号において使用されていないSF値(未使用SF値)の中で最小のSF値を選択し、選択したSF値を次の送信処理に使用するSF値に設定する(S302)。
そして、端末200は、設定したSF値を用いて信号送信処理を行う(S303)。そして、フローは終了する。
なお、第2の例における基地局100の処理の流れは、第1の例と同様であるので、説明を省略する。
第2の例では、端末200は、未使用のSF値を選択し、選択したSF値を用いて信号送信を行う。これにより、端末200は、使用するチャネルを変更することなく、他の端末から受ける干渉(被干渉)および他の端末に与える干渉(与干渉)を低減できるため、通信品質の劣化を抑制でき、周波数利用効率の低下を抑制できる。
<第3の例>
第3の例では、第2の例と同様に、端末200の構成を有するLoRa端末#1は、受信信号に用いられるSF値を逆拡散処理によって検出し、SF値の検出結果に応じて、SF値の設定を変更する制御を行う。ただし、第3の例では、第2の例と異なり、使用可能なSF値のそれぞれが、モニタリング区間において検出される例を示す。なお、第3の例では、第2の例と同様に、LoRa端末#1において使用可能なSF値が、SF7〜SF9の3つである例を示す。
図10は、本実施の形態1における検出処理と、信号送信の制御との第3の例を示す図である。図10の横軸は、時間軸を示す。図10には、LoRa端末#1と、管理外Wi−SUN端末#2と、管理外LoRa端末#3と、管理外LoRa端末#4と、管理外LoRa端末#5のそれぞれが、同一のチャネルを用いて送信される送信信号が示される。また、図10には、LoRa端末#1における逆拡散処理の結果の一例が示される。
図10の例では、LoRa端末#1は、送信信号#0を送信した後の無送信区間の少なくとも一部の区間をモニタリング区間に設定し、モニタリング区間において受信した受信信号に対する逆拡散処理を行う。なお、LoRa端末#1は、LoRa端末#1が使用可能なSF値であるSF7〜SF9のそれぞれについて逆拡散処理を行う。図10の例における逆拡散処理の結果は、モニタリング区間において受信した受信信号の中で、管理外LoRa端末#3の送信信号#2に用いられたSF値がSF7であり、管理外LoRa端末#4の送信信号#3に用いられたSF値がSF9であり、管理外LoRa端末#5の送信信号#4に用いられたSF値がSF8であることを示す。別言すると、図10の例における逆拡散処理の結果は、LoRa端末#1において使用可能なSF値のそれぞれが、モニタリング区間において検出されることを示す。
第3の例では、LoRa端末#1は、使用可能なSF値の中で、モニタリング区間において検出されなかったSF値が存在しない場合、モニタリング区間の後の信号送信を停止する制御を行ってよい。なお、第3の例において、LoRa端末#1は、使用可能なSF値の中で、モニタリング区間において検出されなかったSF値が存在する場合、第2の例と同様に、モニタリング区間において検出されなかったSF値の中から、モニタリング区間の後の信号送信に使用するSF値を決定してよい。
<第3の例における端末200の処理の流れ>
次に、第3の例のLoRa端末#1に対応する端末200の処理のフローの一例を説明する。図11は、本実施の形態1における端末200の処理の流れの第3の例を示すフローチャートである。なお、図11のフローにおいて、図6及び図9と同様の処理については、同一の符番を付し、説明を省略する場合がある。図11のフローでは、図9におけるS302及びS303が、S401〜S404に置き換わっている。
端末200は、逆拡散処理の結果に基づいて、受信した信号において使用されていないSF値が存在するか否かを判定する(S401)。
受信した信号において使用されていないSF値が存在する場合(S401にてYES)、端末200は、受信した信号において使用されていないSF値を選択し、選択したSF値を次の送信処理に使用するSF値に設定する(S402)。
そして、端末200は、設定したSF値を用いて信号送信処理を行う(S403)。そして、フローは終了する。
受信した信号において使用されていないSF値が存在しない場合(S401にてNO)、端末200は、信号送信を停止する制御を行う(S404)。そして、フローは、終了する。
なお、第3の例における基地局100の処理の流れは、第1の例と同様であるので、説明を省略する。
第3の例では、端末200は、未使用のSF値が存在しない場合、信号送信を停止する。これにより、端末200は、使用するチャネルを変更することなく与干渉を低減できるため、通信品質の劣化を抑制でき、周波数利用効率の低下を抑制できる。
<第4の例>
第4の例では、第3の例と同様に、端末200の構成を有するLoRa端末#1は、受信信号に用いられるSF値を逆拡散処理によって検出し、SF値の検出結果に応じて、SF値の設定を変更する制御を行う。そして、第4の例では、第3の例と同様に、使用可能なSF値のそれぞれが、モニタリング区間において検出される例を示す。ただし、第4の例は、第3の例と、モニタリング区間の後の信号送信の制御が異なる。なお、第4の例では、第3の例と同様に、LoRa端末#1において使用可能なSF値が、SF7〜SF9の3つである例を示す。
図12は、本実施の形態1における検出処理と、信号送信の制御との第4の例を示す図である。図12の横軸は、時間軸を示す。なお、図12には、LoRa端末#1と、管理外Wi−SUN端末#2と、管理外LoRa端末#3と、管理外LoRa端末#4と、管理外LoRa端末#5のそれぞれが、同一のチャネルを用いて送信される送信信号が示される。また、図12には、LoRa端末#1における逆拡散処理の結果の一例が示される。
なお、図12における、管理外Wi−SUN端末#2と、管理外LoRa端末#3と、管理外LoRa端末#4と、管理外LoRa端末#5のそれぞれが送信する送信信号は、図10と同様である。また、図12に示す、LoRa端末#1における逆拡散処理の結果の一例は、図10と同様である。
第4の例では、LoRa端末#1は、使用可能なSF値の中で、モニタリング区間において検出されなかったSF値が存在しない場合、使用可能なSF値の中で特定のSF値をモニタリング区間の後の信号送信に使用すると決定する。例えば、図12では、LoRa端末#1は、使用可能なSF7〜SF9の中で、最も大きいSF値であるSF9をモニタリング区間の後の信号送信に使用する。
なお、図12では、LoRa端末#1は、使用可能なSF7〜SF9の中で、最も大きいSF値であるSF9をモニタリング区間の後の信号送信に使用するが、本開示はこれに限定されない。例えば、特定のSF値は、最も大きいSF値でなくてもよい。例えば、特定のSF値は、使用可能なSF値の中で、最も小さいSF値であってもよいし、予め決められたSF値であってもよいし、ランダムに選択されたSF値であってもよい。
<第4の例における端末200の処理の流れ>
次に、第4の例のLoRa端末#1に対応する端末200の処理のフローの一例を説明する。図13は、本実施の形態1における端末200の処理の流れの第4の例を示すフローチャートである。なお、図13のフローにおいて、図6、図9、及び、図11と同様の処理については、同一の符番を付し、説明を省略する場合がある。図13のフローでは、図11におけるS404が、S501に置き換わっており、S501の後に、S403の処理が実行される。
受信した信号において使用されていないSF値が存在しない場合(S401にてNO)、端末200は、特定のSF値を、次の送信処理に使用するSF値に設定する(S501)。そして、フローは、S403へ移行する。
なお、第4の例における基地局100の処理の流れは、第1の例と同様であるので、説明を省略する。
第4の例では、端末200は、未使用のSF値が存在しない場合、特定のSF値を使用する。これにより、端末200は、使用するチャネルを変更することなく、被干渉及び与干渉を低減する可能性の高いSF値を選択できるため、通信品質の劣化を抑制でき、周波数利用効率の低下を抑制できる。
<第5の例>
第5の例では、第3の例及び第4の例と同様に、端末200の構成を有するLoRa端末#1は、受信信号に用いられるSF値を逆拡散処理によって検出し、SF値の検出結果に応じて、SF値の設定を変更する制御を行う。そして、第5の例では、第3の例及び第4の例と同様に、使用可能なSF値のそれぞれが、モニタリング区間において検出される例を示す。ただし、第5の例は、第3の例及び第4の例と、モニタリング区間の後の信号送信の制御が異なる。なお、第5の例では、LoRa端末#1において使用可能なSF値が、SF7、SF8の2つである例を示す。
図14は、本実施の形態1における検出処理と、信号送信の制御との第5の例を示す図である。図14の横軸は、時間軸を示す。図14には、LoRa端末#1と、管理外Wi−SUN端末#2と、管理外LoRa端末#3と、管理外LoRa端末#4と、管理外LoRa端末#5のそれぞれが、同一のチャネルを用いて送信した送信信号が示される。また、図14には、LoRa端末#1における逆拡散処理の結果の一例が示される。
図14の例では、LoRa端末#1は、送信信号#0を送信した後の無送信区間の少なくとも一部の区間をモニタリング区間に設定し、モニタリング区間において受信した受信信号に対する逆拡散処理を行う。なお、LoRa端末#1は、LoRa端末#1が使用可能なSF値であるSF7及びSF8のそれぞれについて逆拡散処理を行う。図14の例における逆拡散処理の結果は、モニタリング区間において受信した受信信号の中で、管理外LoRa端末#3の送信信号#2に用いられたSF値がSF7であり、管理外LoRa端末#4の送信信号#3に用いられたSF値がSF8であり、管理外LoRa端末#5の送信信号#4に用いられたSF値がSF7であることを示す。別言すると、図14の例における逆拡散処理の結果は、LoRa端末#1において使用可能なSF値のそれぞれが、モニタリング区間において検出され、SF7の検出回数がSF8の検出回数よりも多いことを示す。ここで、検出回数が多いSF値は、使用頻度が多いSF値に相当する。
第5の例では、LoRa端末#1は、使用可能なSF値の中で、モニタリング区間において検出されなかったSF値が存在しない場合、検出回数が最も少ないSF値(使用頻度が最も少ないSF値)を、モニタリング区間の後の信号送信に使用すると決定する。例えば、図14では、検出回数が最も少ないSF値はSF8であるため、LoRa端末#1は、SF8をモニタリング区間の後の信号送信に使用する。
なお、第5の例において、検出回数が最も少ないSF値(使用頻度が最も少ないSF値)が2つ以上存在した場合、LoRa端末#1は、検出回数が最も少ない2つ以上のSF値の中で、最も大きいSF値、最も小さいSF値、予め決められたSF値、及び、ランダムに選択されたSF値のいずれか1つを使用してよい。
<第5の例における端末200の処理の流れ>
次に、第5の例のLoRa端末#1に対応する端末200の処理のフローの一例を説明する。図15は、本実施の形態1における端末200の処理の流れの第5の例を示すフローチャートである。なお、図15のフローにおいて、図6、図9、図11及び図13と同様の処理については、同一の符番を付し、説明を省略する場合がある。図15のフローでは、図13におけるS501が、S601とS602とに置き換わっている。
受信した信号において使用されていないSF値が存在しない場合(S401にてNO)、端末200は、使用可能なSF値のそれぞれの使用頻度を検出する(S601)。
端末200は、検出した使用頻度の中で最小の使用頻度に対応するSF値を選択し、選択したSF値を、次の送信処理に使用するSF値に設定する(S602)。そして、フローは、S403へ移行する。
なお、第5の例における基地局100の処理の流れは、第1の例と同様であるので、説明を省略する。
第5の例では、端末200は、未使用のSF値が存在しない場合、使用頻度の最も小さい(検出回数が最も小さい)SF値を使用する。これにより、端末200は、使用するチャネルを変更することなく被干渉及び与干渉を低減できるため、通信品質の劣化を抑制でき、周波数利用効率の低下を抑制できる。
以上説明したように、本実施の形態1では、端末200が、受信信号(例えば、LoRa方式を用いた信号(LoRa信号))に対する検出処理を行い、検出結果に基づいて、LoRa方式を用いた信号送信を制御する。例えば、検出処理は、上述したプリアンブル検出部203におけるLoRa信号のプリアンブルを検出する処理と、逆拡散処理部204における逆拡散処理に基づくLoRa信号に使用されたSF値を検出する処理との少なくとも一方を含む。また、LoRa方式を用いた信号送信の制御は、SF値の設定と、信号送信の停止とを含む。この構成により、同一時間内で少なくとも一部が重複するLoRa信号間の干渉が抑制される。このように、通信に用いるチャネルを変更しなくても、通信品質の劣化を抑制できるため、周波数利用効率の低下を抑制できる。
なお、上述した本実施の形態1では、端末200の構成を有するLoRa端末#1が検出する対象が、管理外端末が送信した信号である例を示したが、本開示はこれに限定されない。例えば、本実施の形態1において、LoRa端末#1は、管理内端末(例えば、管理内LoRa端末)が送信した信号に対して検出処理を行ってもよいし、管理内端末と管理外端末とのそれぞれが送信した信号に対して検出処理を行ってもよい。
(実施の形態2)
実施の形態1では、端末200が、受信信号(例えば、LoRa方式を用いた信号(LoRa信号))に関する検出処理を行い、検出結果に基づいて、LoRa方式を用いた信号送信を制御する例を説明した。本実施の形態2では、基地局が、受信信号(例えば、LoRa方式を用いた信号(LoRa信号))に関する検出処理を行い、検出結果に基づいて、基地局の配下の端末における、LoRa方式を用いた信号送信を制御する例を説明する。
<基地局の構成>
図16は、本実施の形態2に係る基地局300の構成例を示すブロック図である。なお、図16において、図3と同様の構成については同一の符番を付し説明を省略する。
図16に示す基地局300は、図3に示した基地局100に対して、逆拡散部301と、SF抽出部302と、SF割当部303と、を追加した構成を有する。
逆拡散部301は、受信部101から取得した受信信号に対して、逆拡散処理を行う。逆拡散部301は、例えば、基地局300と端末との間で使用可能なSF値のそれぞれについての逆拡散処理を行ってよい。逆拡散部301では、逆拡散処理の結果をSF抽出部302へ出力する。
SF抽出部302は、逆拡散処理の結果から、受信信号に使用されたSF値を検出する。例えば、SF抽出部302は、使用可能なSF値の中で、受信信号に使用されたSF値を除いたSF値、すなわち、未使用のSF値を決定する。あるいは、SF抽出部302は、受信信号に使用されたSF値の頻度を決定してもよい。SF値の使用頻度は、SF値の検出回数によって表されてよい。例えば、未使用のSF値は、使用頻度(検出回数)が0のSF値であってよい。SF抽出部302は、決定した未使用のSF値、及び/又は、SF値の使用頻度に関する情報を、SF割当部303へ出力する。
SF割当部303は、SF抽出部302から取得した情報に基づいて、基地局300の配下の端末(例えば、LoRa端末)にSF値を割当てる。例えば、SF割当部303は、未使用のSF値のいずれか1つを端末に割当てる。なお、SF割当部303は、未使用のSF値が複数存在する場合、複数の未使用のSF値の中で最小のSF値を端末に割当ててよい。あるいは、この場合、SF割当部303は、複数の未使用のSF値の中でランダムに選択したSF値を端末に割当ててよい。SF割当部303は、割当てるSF値を示す情報を、割当制御部108へ出力する。
割当制御部108は、干渉分類部105から取得した干渉の分類結果に基づいて、端末に割当てるチャネルを決定する。また、割当制御部108は、端末がLoRa端末である場合、SF割当部303から取得した情報に基づいて、端末に割当てるチャネルにおいて使用するSF値を決定する。割当制御部108は、端末に割当てたチャネルに関する情報を制御信号生成部109へ出力する。なお、割当ての対象となる端末がLoRa端末である場合、端末に割当てたチャネルに関する情報には、端末に割当てたSF値に関する情報が含まれてよい。
<端末の構成>
本実施の形態2に係る端末(以下、端末400と記載される場合がある)の構成は、図4に示した端末200から、プリアンブル検出部203、逆拡散処理部204、および、SF選択部205が省略された構成であってよい。この場合、端末400は、基地局300から通知されたSF値を用いて信号送信を行ってよい。
<制御例>
次に、基地局300における制御例を説明する。なお、以下では、基地局300と、基地局300と同じNWに属する端末400との通信において、使用可能なSF値が、SF7〜SF12の6つである例を示す。
図17は、本実施の形態2における基地局300の制御の一例を示す図である。図17の横軸は、時間軸を示す。図17には、管理外LoRa端末#1〜管理外LoRa端末#3と、管理内LoRa端末#4〜管理内LoRa端末#6と、管理外Wi−SUN端末#7とのそれぞれが、同一のチャネルを用いて送信する送信信号が示される。
図17の例では、基地局300は、管理外LoRa端末#1〜管理外LoRa端末#3のそれぞれが送信した送信信号#1〜送信信号#3を受信し、受信信号に対する逆拡散処理を行う。なお、基地局300は、基地局300と基地局300の配下の端末400との間で使用可能なSF値であるSF7〜SF12のそれぞれについて逆拡散処理を行う。また、管理外LoRa端末#1〜管理外LoRa端末#3は、基地局300と同じNWに属さない端末であるため、基地局300は、送信信号#1〜送信信号#3に対する逆拡散処理を行うが、復調、復号処理を行わなくてよい。
図17の例では、逆拡散処理によって、受信信号の中で、SF7、SF10、及び、SF12が使用されていることが検出される。別言すると、基地局300は、逆拡散処理の結果、使用可能なSF値の中で、SF8、SF9、及び、SF11が使用されていないことを検出する。この場合、基地局300は、未使用のSF値であるSF8、SF9、及び、SF11を、管理内LoRa端末#4〜管理内LoRa端末#6に割当てる。
図17の例では、基地局300は、SF11を管理内LoRa端末#4に割当て、SF8を管理内LoRa端末#5に割当て、SF9を、管理内LoRa端末#6に割当てる。管理内LoRa端末#4〜管理内LoRa端末#6は、それぞれ、割当てられたSF値を用いて送信信号#4〜送信信号#6を送信する。
<基地局300の制御の流れ>
図18は、本実施の形態2における基地局300の制御フローの一例を示す図である。なお、図18は、基地局300が、端末400にSF値を割当てる制御に関するフローである。また、基地局300が、端末400から受信した信号の復調、復号処理に関するフローは、図7と同様である。図18に示すフローは、例えば、図7に示した端末400から受信した信号の復調、復号処理に関するフローにおけるS202の後に、並行して実行される。
基地局300は、受信した信号に対する逆拡散処理を行う(S701)。なお、ここでは、基地局300が、管理外LoRa端末が使用するSF値を検出するため、使用可能なSF値のそれぞれについての逆拡散処理を行う。
基地局300は、逆拡散処理の結果に基づいて、受信した信号において使用されていないSF値を選択する(S702)。
基地局300は、未使用のSF値を、割当て対象の端末に割当てる(S703)。
なお、図17の例では、割当ての対象の端末の数が、未使用のSF値の数と同一である例を示したが、割当ての対象の端末の数が、未使用のSF値の数と同一でなくてもよい。
例えば、割当ての対象の端末の数が、未使用のSF値の数よりも少ない場合、基地局300は、未使用のSF値を、割当て対象の端末に1つ割当ててよい。この場合、基地局300は、所定の条件に基づいて割当てるSF値を決定してよい。
例えば、割当ての対象の端末の数が、未使用のSF値の数よりも多い場合、基地局300は、未使用のSF値のいずれか少なくとも1つを、割当て対象の端末の2つ以上に重複して割当ることによって、割当て対象の端末のそれぞれにSF値を割当ててよい。重複して割当てるSF値は、使用可能なSF値の中で、最も大きいSF値であってもよいし、最も小さいSF値であってもよいし、ランダムに選択されたSF値であってもよい。あるいは、この場合、基地局300は、割当て対象の端末のいずれかに信号送信の停止を指示することによって、割当ての対象の端末の数が未使用のSF値の数以下に調整してもよい。
なお、基地局300が、未使用のSF値を検出しない場合、基地局300は、割当て対象の端末に対して、信号送信の停止を指示してもよい。あるいは、基地局300が、未使用のSF値を検出しない場合、基地局300は、割当て対象の端末に対して、使用可能なSF値の中で、相対的に大きいSF値、相対的に小さいSF値、及び、ランダムに選択されたSF値のいずれかを割当ててよい。あるいは、基地局300が、未使用のSF値を検出しない場合、基地局300は、SF値の使用頻度を検出し、割当て対象の端末に対して、使用頻度の比較的少ないSF値を割当ててよい。
なお、上記各実施の形態において示した使用可能なSF値は、一例であり、本開示はこれに限定されない。使用可能なSF値は、例えば、SF値の候補に相当してよい。例えば、SF値の候補には、制約が設けられてよい。例えば、LoRa信号が検出された数(又は、時間)に応じて、SF値の候補の数が制限されてもよい。ここで、検出されるLoRa信号は、管理外LoRa端末が送信したLoRa信号であってもよいし、管理内LoRa端末が送信したLoRa信号であってもよいし、管理外LoRa端末と管理内LoRa端末が送信したLoRa信号であってもよい。
なお、上記各実施の形態において、端末又は基地局が、SF値の候補(または、未使用のSF値)の中から、ランダムに選択する例を示したが、例えば、端末又は基地局は、予め生成した乱数を保持し、乱数を用いてランダムな選択を行ってもよい。
SF値の選択においては、SF値の候補(または、未使用のSF値)のそれぞれは、互いに同じ確率で選択される例に限られない。例えば、端末又は基地局は、SF値の候補(または、未使用のSF値)のそれぞれに重み付けを行ってよい。例えば、SF値が大きいほど重み付けを大きくし、選択される確率を増加させ、SF値が小さいほど重み付けを小さくし、選択される確率を減少させてもよい。あるいは、SF値が小さいほど重み付けを大きくし、選択される確率を増加させ、SF値が大きいほど重み付けを小さくし、選択される確率を減少させてもよい。
この場合、例えば、各SF値を用いて送信を行った場合における1/送信時間で重み付けを行ってもよい。同一量のデータを送信する場合、例えば、2に対応するSF7と2に対応するSF8との関係のように、SF値が2倍になると、送信時間も2倍となる。このため、例えば、SF8を用いる場合の干渉に対する耐性は、SF7を用いる場合と比較して、約2倍に向上するが、一方で他の信号に対する与干渉及び他の端末に対する与干渉、並びに、他の端末からの被干渉の頻度も約2倍に増加する。同一のSF値を用いて送信を行っている端末同士では拡散利得が得られにくいため、特に、同一のSF値を用いて送信を行っている端末同士の干渉の影響が大きくなる。以上より、1/送信時間で、SF値の選択に重み付けを行うことにより、SF値が小さいほど選択されやすくなるため、干渉に対する耐性を劣化させることなく、他の信号に対する与干渉並びに他の端末からの被干渉が増大することを防ぐことができる。
また、上記各実施の形態において、未使用のSF値は、検出回数が0のSF値である例を示したが、本開示はこれに限定されない。例えば、相対的に小さなSF値(例えば、SF7)は、検出回数に関わらず、未使用のSF値の中に含まれてよい。例えば、検出回数が所定回数未満であるSF値が、未使用のSF値の中に含まれてよい。あるいは、検出回数が所定回数未満であり、かつ、相対的に小さなSF値(例えば、SF7)は、未使用のSF値の中に含まれてよい。この場合、検出回数が0より大きく所定回数未満であっても、相対的に大きなSF値(例えば、SF12)は、未使用のSF値の中に含まれなくてよい。
また、上記各実施の形態において、端末又は基地局は、SF値によって、送信電力を独立に設定してもよい。例えば、端末又は基地局は、SF値が大きいほど送信電力を低い値に設定してもよい。例えば、実施の形態1に示したように、端末が、SF値を設定する場合、端末は、設定したSF値に基づいて、送信電力を独立して設定し、設定した送信電力で信号送信を行ってよい。また、実施の形態2に示したように、基地局が、配下の端末が使用するSF値を設定する場合、基地局は、設定したSF値に基づいて、配下の端末の送信電力を独立して設定し、設定した送信電力に関する情報を配下の端末に通知してよい。あるいは、この場合、配下の端末が、基地局によって設定され、基地局から通知されたSF値に基づいて、送信電力を独立して設定し、設定した送信電力で信号送信を行ってよい。
この場合、例えば、各SF値を用いて送信を行った場合における1/送信時間で、送信電力値に重み付けを行ってもよい。同一量のデータを送信する場合、例えば、2に対応するSF7と2に対応するSF8との関係のように、SF値が2倍になると、送信時間も2倍となる。このため、例えば、SF8を用いる場合の干渉に対する耐性は、SF7を用いる場合と比較して、約2倍に向上するが、一方で他の信号に対する与干渉及び他の端末に対する与干渉の頻度も約2倍に増加する。以上より、1/送信時間で、送信電力値に重み付けを行うことにより、SF値が大きいほど送信電力を低い値に設定されるため、干渉に対する耐性を劣化させることなく、他の信号に対する与干渉が増大することを防ぐことができる。
ここで、送信を行う頻度が、端末によって異なる場合もあり得る。この場合、端末又は基地局は、送信を行う頻度によって、SF値を選択してもよい。例えば、送信を行う頻度が比較的多い端末は、比較的小さいSF値を選択し、送信を行う頻度が比較的少ない端末は、比較的大きいSF値を選択してもよい。例えば、端末又は基地局は、端末の送信を行う頻度に関する情報(例えば、単位時間当りに送信した回数)を有し、端末の送信を行う頻度とSF値に応じて規定される閾値とを比較することによって、送信を行う頻度に応じたSF値を選択してもよい。
なお、送信を行う頻度に応じたSF値の選択は、上記各実施の形態と組み合わされてよい。例えば、端末又は基地局は、SF値の候補(または、複数の未使用のSF値)の中から1つのSF値を選択する場合に、送信を行う頻度に応じてSF値を選択してよい。
また、1回の送信で送信する送信単位(例えば、パケット)の長さが、端末によって異なる場合、及び/又は、同じ端末においても時刻によって異なる場合もあり得る。この場合、端末又は基地局は、1回の送信で送信するパケットの長さによって、SF値を選択してもよい。例えば、パケットの長さが比較的長い場合は、比較的小さいSFを選択し、パケットの長さが比較的短い場合は、比較的大きいSFを選択してもよい。例えば、端末又は基地局は、端末が1回の送信で送信するパケットの長さに関する情報(例えば、これまでに送信したパケットの平均の長さ、及び/又は、端末が送信する予定のデータ量)を有し、端末が1回の送信で送信するパケットの長さとSF値に応じて規定される閾値とを比較することによって、端末が1回の送信で送信するパケットの長さに応じたSF値を選択してもよい。
なお、1回の送信で送信するパケットの長さに応じたSF値の選択は、上記各実施の形態と組み合わされてよい。例えば、端末又は基地局は、SF値の候補(または、複数の未使用のSF値)の中から1つのSF値を選択する場合に、1回の送信で送信するパケットの長さに応じてSF値を選択してよい。
(実施の形態3)
実施の形態2では、基地局が、受信信号(例えば、LoRa方式を用いた信号(LoRa信号))に関する検出処理を行い、検出結果に基づいて、基地局の配下の端末における、LoRa方式を用いた信号送信を制御する例を説明した。本実施の形態3では、基地局が実施するLoRa信号に関する検出処理のバリエーションについて説明する。
本実施の形態3に係る基地局及び端末は、上述した実施の形態2の基地局300及び端末400と同様の構成を有してよい。以下、本実施の形態3に係る基地局は、基地局300と記載される場合がある。また、本実施の形態3に係る基地局300については、図16を援用して説明する。また、図16において、実施の形態2において説明した構成については説明を省略する場合がある。
<基地局の構成>
本実施の形態3では、基地局300が、検出処理を実行する時間区間の中で、特定のSF値(特定SF)を管理内LoRa端末に使用させない時間帯(以下、「所定時間帯」と記載される場合がある)を設定する。所定時間帯は、基地局300が検出処理を実行する時間区間の少なくとも一部に設定される。なお、所定時間帯以外の時間帯の基地局300の検出処理及び検出結果に基づくSF値の割当てについては、実施の形態2と同様であってよい。以下では、所定時間帯における検出処理について説明する。
SF割当部303は、使用可能なSF値の中で特定のSF値(特定SF)を管理内LoRa端末に使用させない時間帯(所定時間帯)を設定する。別言すると、SF割当部303は、使用可能なSF値の中で、特定SFを使用不可に設定する時間帯を設定する。特定SFを管理内LoRa端末に使用させない時間帯に関する情報は、例えば、割当制御部108から取得されてよい。
そして、SF割当部303は、特定SFを使用不可に設定するためのSF値の割当てを行う。例えば、SF割当部303は、特定SFを使用不可にする時刻において、使用可能なSF値の中から特定SFを除いたSF値を、管理内LoRa端末に割当ててよい。この時間帯において割当てるSF値は、未使用のSF値でなくてもよい。SF割当部303は、割当てるSF値を示す情報を、割当制御部108及びSF抽出部302へ出力する。
SF抽出部302は、特定SFを使用不可に設定する時間帯において、受信信号に使用されたSF値が特定SFを含む場合、特定SFが管理外LoRa端末によって使用されたと判定する。別言すると、SF抽出部302は、特定SFを使用不可に設定する時間帯において、特定SFを使用した受信信号は、管理外LoRa端末によって送信された信号による干渉(以下、「管理外LoRa干渉」と記載される場合がある)に該当する、と判定する。SF抽出部302は、SF値の使用頻度に関する情報を、SF割当部303へ出力する。
この場合、SF値の使用頻度に関する情報において、特定SFの使用頻度は、管理外LoRa干渉に該当するSF値の使用頻度であってよい。
また、この場合、SF割当部303は、SF値の使用頻度に関する情報に基づいて、所定時間帯の後に続く時間における、SF値の割当てを決定してもよい。また、SF割当部303は、SF値の使用頻度に関する情報を、割当制御部108に出力し、割当制御部108が、SF値の使用頻度に関する情報を、ネットワーク内の他の装置(例えば、制御装置(図1参照))へ送信してもよい。
<端末の送信信号の第1の例>
次に、所定時間帯における端末の送信信号(基地局300の受信信号)と、送信信号に対する処理について説明する。
図19は、本実施の形態3における端末の送信信号の第1の例を示す図である。図19の横軸は、時間軸を示す。図19には、管理外LoRa端末#1〜管理外LoRa端末#n(nは1以上の整数)と、管理内LoRa端末#1〜管理内LoRa端末#m(mは1以上の整数)とのそれぞれが、同一のチャネルを用いて送信する送信信号が示される。また、各送信信号には、使用されるSFの値が示される。
また、図19には、第1の区間〜第3の区間の3つの時間区間が示される。ここで、第2の区間は、所定時間帯を示す。所定時間帯において、管理内LoRa端末は、特定SF以外のSFを使用して信号を送信する。
例えば、図19は、特定SFがSF7以外である例(特定SFがSF8〜SF12である例)を示す。特定SFがSF7以外ということは、特定SF以外のSFは、SF7であることに相当する。
例えば、基地局300が特定SF以外のSFを管理内LoRa端末に割当てることによって、管理内LoRa端末は特定SF以外のSFを使用して信号を送信する。
図19の例では、基地局は、第1の区間よりも前に、SF7を含む複数のSFの候補の中から、管理内LoRa端末#1〜管理内LoRa端末#mにSFを割当てる。管理内LoRa端末#1〜管理内LoRa端末#nのそれぞれは、第1の区間において、送信機会がある場合(例えば、送信データがある場合)、割当てられたSFを用いて、信号を送信する。図19の例では、第1の区間において、管理内LoRa端末#1は、SF10を用いて信号を送信し、管理内LoRa端末#2は、SF8を用いて信号を送信し、管理内LoRa端末#mは、SF9を用いて信号を送信する。なお、図示されていないが、第1の区間において、管理内LoRa端末#k(kは、1以上m以下の整数)は、SF7を用いて信号を送信してもよい。
そして、図19の例では、基地局は、第2の区間において、SF7以外を使用不可とする。例えば、基地局は、第2の区間よりも前に、SF7を、管理内LoRa端末#1〜管理内LoRa端末#mに割当てる。管理内LoRa端末#1〜管理内LoRa端末#nのそれぞれは、第2の区間において、送信機会がある場合(例えば、送信データがある場合)、割当てられたSF7を用いて、信号を送信する。図19の例では、第2の区間において、管理内LoRa端末#1、管理内LoRa端末#2、管理内LoRa端末#3、及び、管理内LoRa端末#mは、SF7を用いて信号を送信する。なお、第2の区間において、図示されていない管理内LoRa端末#k(kは、1以上m以下の整数)は、送信機会がある場合、SF7を用いて信号を送信する。
そして、基地局は、第2の区間において検出処理を行う。ここで、第2の区間では、管理内LoRa端末がSF7以外のSFを使用不可としているため、第2の区間において、SF7以外のSFは、管理外LoRa端末によって使用され、管理内LoRa端末によって使用されない。そのため、第2の区間において、基地局が検出したSF7以外のSFは、管理外干渉に該当する。
第2の区間の後の第3の区間では、第1の区間と同様に、基地局は、SF7を含む複数のSFの候補の中から、管理内LoRa端末#1〜管理内LoRa端末#mにSFを割当てる。管理内LoRa端末#1〜管理内LoRa端末#nのそれぞれは、第1の区間において、送信機会がある場合(例えば、送信データがある場合)、割当てられたSFを用いて、信号を送信する。
このように、所定時間帯において、基地局が特定SFを管理内LoRa端末に使用させない制御を行うことによって、所定の時間帯における特定SFの検出精度を向上できる。
なお、図19では、特定SFがSF7である例を示したが、本開示はこれに限定されない。特定SFはSF7と異なる1以上のSFであってよい。また、所定の時間帯によって、特定SFが異なってもよい。
<端末の送信信号の第2の例>
次に、一例として、所定の時間帯が周期的に設定され、各所定の時間帯における特定SFが異なる例を説明する。
図20は、本実施の形態3における端末の送信信号の第2の例を示す図である。図20の横軸は、時間軸を示す。図20には、図19と同様に、管理外LoRa端末と管理内LoRa端末とのそれぞれが、送信する送信信号が示される。
また、図20には、第1の区間〜第5の区間の5つの時間区間が示される。ここで、第2の区間及び第4の区間は、2つの所定時間帯を示す。複数の所定時間帯は、例えば、周期的に設けられてもよいし、非周期的に設けられてもよい。
例えば、図20は、第1の所定時間帯における特定SFがSF7であり、第2の所定時間帯における特定SFがSF7以外である例を示す。
この場合、第1の所定時間帯に該当する第2の区間において、管理内LoRa端末は、SF7以外のSF(つまり、SF8〜SF12のいずれか)を使用して信号を送信する。また、第2の所定時間帯に該当する第4の区間において、管理内LoRa端末は、SF8〜SF12以外のSF(つまり、SF7)を使用して信号を送信する。
そして、基地局は、第2の区間において検出処理を行う。ここで、第2の区間では、管理内LoRa端末がSF7を使用不可としているため、第2の区間において、SF7は、管理外LoRa端末によって使用され、管理内LoRa端末によって使用されない。そのため、第2の区間において、基地局が検出したSF7は、管理外干渉に該当する。
また、基地局は、第4の区間において検出処理を行う。ここで、第4の区間では、管理内LoRa端末がSF7以外のSFを使用不可としているため、第4の区間において、SF7以外のSFは、管理外LoRa端末によって使用され、管理内LoRa端末によって使用されない。そのため、第4の区間において、基地局が検出したSF7以外のSFは、管理外干渉に該当する。
このように、所定時間帯において、基地局が特定SFを管理内LoRa端末に使用させない制御を行うことによって、所定の時間帯における特定SFの検出精度を向上できる。また、特定SFが異なる所定時間帯が設けられることによって、各SF値の検出精度を向上できる。
<基地局300の制御の流れ>
図21は、本実施の形態3における基地局300の制御の第1の例を示すフローチャートである。なお、図21のフローにおいて、図7と同様の処理については、同一の符番を付し、説明を省略する場合がある。
基地局300は、特定SFを使用不可に設定する時刻であるか否かを判定する(S801)。
特定SFを使用不可に設定する時刻でない場合(S801にてNO)、フローは、S803へ移行する。
特定SFを使用不可に設定する時刻である場合(S801にてYES)、基地局300は、使用不可に設定されていないSF値(特定SF以外のSF値)を割当て対象の端末に割当てる(S802)。
基地局300は、端末が送信した信号の受信処理を行う(S803)。受信処理は、端末に割当てたチャネルにおいて受信した信号に対して実行されてよい。
基地局300は、受信した信号に対する逆拡散処理を行う(S804)。なお、ここでは、基地局300が、管理外LoRa端末が使用するSF値を検出するため、使用可能なSF値のそれぞれについての逆拡散処理を行う。
基地局300は、特定SFが端末(例えば、管理内LoRa端末)によって使用されない時間帯か否かを判定する(S805)。特定SFが管理内LoRa端末によって使用されない時間帯とは、例えば、図19及び図20に示した所定時間帯に相当する。例えば、特定SFを使用不可に設定する時刻から所定時間が経過した場合(例えば、割当て対象の管理内LoRa端末が、特定SF以外のSFへの切替えが完了した場合)、基地局300は、特定SFが管理内LoRa端末によって使用されない時間帯である、と判定してよい。
特定SFが管理内LoRa端末によって使用されない時間帯でない場合(S805にてNO)、基地局300は、逆拡散処理の結果に基づいて、受信した信号におけるSF値を検出する(S806)。ここでの検出処理では、特定SFが考慮されなくてよい。また、検出したSF値のそれぞれは、管理内LoRa端末及び/又は管理外LoRa端末によって使用されている。
特定SFが管理内LoRa端末によって使用されない時間帯である場合(S805にてYES)、基地局300は、逆拡散処理の結果に基づいて、受信した信号におけるSF値を検出する(S807)。ここでの検出処理では、特定SFが考慮されてよい。ここでは、検出したSF値の中で、特定SFは、管理内LoRa端末によって使用されないため、特定SFを使用した信号は、管理外LoRa端末によって送信される、と判定する。別言すると、特定SFを使用した信号は、管理外LoRa干渉に対応する、と判定される。
基地局300は、検出した管理外LoRa端末によって使用されているSF値に基づいて、管理内LoRa端末に対して、SF値を割当てる(S808)。管理内LoRa端末に対するSF値の割当てについては、実施の形態2に記載のSF値の割当て方法と同様の方法でよい。なお、ここでの割当ては、特定SFが管理内LoRa端末によって使用されない時間帯が終了した後に、端末が使用するSF値の割当てに対応する。そして、図21のフローは終了する。
なお、図21において、基地局300が、受信した信号に対する逆拡散処理を行った後(S804の後)、実施の形態2と同様に、逆拡散処理の結果に対して、復調処理及び復号処理を行い、端末が送信したデータを取得する処理が実行されてもよい。
このように、所定時間帯において、基地局300が特定SFを管理内LoRa端末に使用させない制御を行うことによって、所定の時間帯における特定SFの検出精度を向上できる。例えば、基地局300が検出したSF値が、管理内LoRa端末によって使用されたか、または、管理外LoRa端末によって使用されたか、を判定する精度が、向上でき、管理内と管理外との分離精度を向上できる。そのため、パケット衝突が多い場合であっても、基地局300が、端末に対して、最適なSF値の選択及び割当てを行うことができる。
なお、特定SFを管理内LoRa端末に使用させない制御(以下、SF制限制御と記載)は、一定周期で実行されてもよいし、或る条件をトリガに実行の有無が切替えられてもよい。
例えば、管理外LoRa干渉が所定値以上の場合に、SF制限制御が実行されてよい。この場合、基地局における干渉測定結果によって、管理外LoRa干渉が所定値未満である場合(例えば、管理外LoRa端末による信号送信が相対的に少ない場合)、SF制限制御が、一定の期間の間、実行されなくてよい。例えば、管理外LoRa干渉は、管理外LoRa端末によって使用されるSF値それぞれの使用頻度の合計、又は、平均であってもよい。
次に、SF制限制御の実行の有無が、管理外LoRa干渉に関する条件に基づいて切替えられる場合の制御の流れを説明する。
<基地局300の制御の流れ>
図22は、本実施の形態3における基地局300の制御の第2の例を示すフローチャートである。なお、図22のフローにおいて、図21と同様の処理については、同一の符番を付し、説明を省略する場合がある。
基地局300は、管理外LoRa干渉が所定値以上か否かを判定する(S901)。
管理外LoRa干渉が所定値以上の場合(S901にてYES)、フローは、S801へ移行する。
管理外LoRa干渉が所定値以上ではない場合(S901にてNO)、特定SFを使用不可に設定しないため、フローは、S803へ移行する。また、S901にてNOの場合、特定SFが管理内LoRa端末によって使用されない時間帯が存在しないため、S805にてNOとなり、フローはS806へ移行する。
このような制御によって、SF制限制御が一定の期間の間実行されないため、管理内LoRa端末に割当てるSF値を制限しなくてよく、通信速度の劣化を抑制できる。
なお、SF制限制御の実行の有無の切替えは、上記の管理外LoRa干渉に関する条件に限られない。
例えば、基地局300が受信する、管理内LoRa端末からの信号の受信成功率が劣化した場合、及び/又は、SINR(Signal to Interference plus Noise Ratio)が劣化した場合に、SF制限制御が実行されてよい。例えば、SF制限制御が実行されていない期間の間であっても、受信成功率が劣化した場合、及び/又は、SINRが劣化した場合、SF制限制御が再開されてよい。
次に、一例として、SF制限制御の実行の有無が、管理外LoRa干渉に関する条件とSINRに関する条件とに基づいて切替えられる場合の制御の流れを説明する。
<基地局300の制御の流れ>
図23は、本実施の形態3における基地局300の制御の第3の例を示すフローチャートである。なお、図23のフローにおいて、図21、図22と同様の処理については、同一の符番を付し、説明を省略する場合がある。
基地局300は、管理外LoRa干渉が所定値以上か否かを判定する(S901)。
管理外LoRa干渉が所定値以上の場合(S901にてYES)、フローは、S801へ移行する。
管理外LoRa干渉が所定値以上ではない場合(S901にてNO)、基地局300は、SINR劣化量が閾値以上か否かを判定する(S902)。SINR劣化量は、定期的に測定されるSINRにおいて、直近の測定タイミングで測定した第1のSINRと第1のSINRよりも1つ前の測定タイミングで測定した第2のSINRとの差分によって表されてよい。
SINR劣化量が閾値以上の場合(S902にてYES)、つまり、第1のSINRが、第2のSINRに対する第1のSINRの劣化量(低下量)が、閾値以上の場合、フローは、S801へ移行する。
SINR劣化量が閾値以上ではない場合(S902にてNO)、つまり、第2のSINRに対する第1のSINRの劣化量(低下量)が、閾値未満の場合、フローは、S803へ移行する。また、S902にてNOの場合、特定SFが管理内LoRa端末によって使用されない時間帯が存在しないため、S805にてNOとなり、フローはS806へ移行する。
このような制御によって、SF制限制御が一定の期間の間実行されないため、管理内LoRa端末に割当てるSF値を制限しなくてよく、通信速度の劣化を抑制できる。
また、SF制限制御は、SF毎に独立して設定されてよい。例えば、SF制限制御を実行する頻度(一定時間内の回数)及び/又は1回当りの時間の長さは、SF毎に独立して設定されてよい。例えば、特定SFの値が大きいほど、特定SFを使用させない時間を長く設定してよい。
また、SF制限制御は、チャネル毎に独立して設定されてよい。例えば、SF制限制御を実行する頻度(一定時間内の回数)及び/又は1回当りの時間の長さは、チャネル毎に独立して設定されてよい。例えば、SF制限制御が或る条件をトリガに実行の有無が切替えられる場合、その条件がチャネル毎に独立して設定されてよい。例えば、SF制限制御は、特定のチャネルにおいて実行されてよいし、特定のチャネルと異なるチャネルにおいては実行されなくてよい。例えば、SF制限制御は、管理外LoRa干渉が所定値以上のチャネルにおいて実行されてよいし、管理外LoRa干渉が所定値未満のチャネルにおいて実行されなくてよい。
また、SF制限制御は、時間帯毎に独立して設定されてよい。例えば、SF制限制御を実行する頻度(一定時間内の回数)及び/又は1回当りの時間の長さは、時間帯毎に独立して設定されてよい。例えば、SF制限制御は、特定の時間帯において実行されてよいし、特定の時間帯と異なる時間帯においては実行されなくてよい。なお、SF制限制御を実行する特定の時間帯は、例えば、大規模イベントなどが開催され、多数の端末が集まる時間帯などに任意に設定されてよい。
また、図19及び図20の例では、SF制限制御が、管理内LoRa端末の全てに対して共通して実行される例を示したが、本開示はこれに限定されない。例えば、管理内LoRa端末のそれぞれに対して独立して実行されてよいし、1以上の管理内LoRa端末を含む端末のグループに対して実行されてよい。
例えば、基地局から離れた位置の管理内LoRa端末が送信する信号は、干渉測定に影響を及ぼさない可能性が高い。また、基地局から離れた位置の管理内LoRa端末に対してSF制限制御が実行された場合、設定されるSF値によっては、通信に支障が生じる場合もある。そのため、例えば、基地局から所定距離以上離れた位置の管理内LoRa端末に対して、SF制限制御が実行されなくてよい。例えば、基地局は、管理内LoRa端末から受信する信号の電力が所定電力以下の場合、当該管理内LoRa端末に対して、SF制限制御を実行しなくてよい。
以上説明したように、本実施の形態3では、基地局が、特定SFを管理内LoRa端末に使用させない制御(SF制限制御)を実行することによって、特定SFの検出精度を向上できる。例えば、基地局300が検出したSF値が、管理内LoRa端末によって使用されたか、または、管理外LoRa端末によって使用されたか、の判定の精度が、向上でき、管理内と管理外との分離精度を向上できる。そのため、パケット衝突が多い場合であっても、スループットの低下を抑えながら、基地局300が、端末に対して、最適なSF値の選択及び割当てを行うことができる。
ここで、上述した実施の形態2並びに本実施の形態3は、端末の消費電力を考慮して拡散率の割当を行う場合に適用されてもよい。例えば、基地局が、端末の電池の残量を予測し、予測した電池残量が閾値より少ない端末については、電池残量が閾値以上の端末よりも、小さい拡散率を優先的に割当ててもよい。あるいは、基地局は、予測した電池残量が閾値より少ない端末については、本実施の形態3のSF制限制御を実行しないようにしてもよい。また、例えば、基地局は、各端末の所定時間内における送信時間の合計が所定値以下にするために、大きい拡散率(別言すると、送信時間が相対的に長い拡散率)が特定の端末に集中して割当てられないように制御してもよい。なお、端末の電池残量は、基地局によって、各端末の送信時間の合計を示す情報などを用いて推定されてもよいし、端末の電池の残量に関する情報は、端末から基地局に通知されてもよい。
(実施の形態4)
実施の形態2では、基地局が、受信信号(例えば、LoRa方式を用いた信号(LoRa信号))に関する検出処理を行い、検出結果に基づいて、基地局の配下の端末における、LoRa方式を用いた信号送信を制御する例を説明した。本実施の形態4では、基地局の配下の端末に対する信号送信の制御(例えば、LoRa方式のSFの割り当て)のバリエーションを説明する。
なお、本実施の形態4における基地局の構成は、例えば、図16に示した基地局300と同様であってよい。
図24は、基地局における検出処理の結果とSFの割当の第1の例を示す図である。図24には、基地局が或るチャネルにて受信した受信信号の検出処理の結果とSFの割り当ての例(以下、「処理結果の例」と記載)と、基地局が割り当て対象とするz個(zは、1以上の整数)の管理内LoRa端末とが、示される。
図24の例では、基地局が受信信号による干渉(例えば、管理外LoRa干渉)の検出及び分類を行い、検出結果に基づいて、管理内LoRa端末に割り当てるSFの例が示される。
図24の処理結果の例の横軸は、LoRa方式の拡散率(SF)を示し、縦軸は、各SFの送信確率を示す。なお、横軸において、大きい拡散率ほど左に並べられている。図24における送信確率とは、例えば、端末の数と端末の送信頻度と信号の時間長とに基づいて規定される。例えば、或るSFの送信確率は、当該SFを割り当てられた端末の数が多いほど、高くなる。また、例えば、或るSFの送信確率は、当該SFを割り当てられた端末の送信頻度が高いほど、高くなる。図24に示す或るチャネルの送信確率は、当該チャネルのチャネル占有率に応じて決定されてよい。また、各SFの送信確率は、SFの占有率に相当する。なお、送信確率は、トラフィック量、または、使用状況のレベル等であってもよい。
図24の処理結果の例において、PUSF7は、SF7を使用した管理外LoRa端末の送信確率に対応する。同様に、PUSF8〜PUSF12は、それぞれ、SF8〜SF12を使用した管理外LoRa端末の送信確率に対応する。なお、図24の例において、PUSF7〜PUSF12の大きさが階段状に並んでいるが、本開示はこの階段状に並ぶ送信確率に限定されない。
また、図24の検出処理の結果において、PMSF7は、SF7を使用する管理内LoRa端末の送信確率に対応する。同様に、PMSF8〜PMSF12は、それぞれ、SF8〜SF12を使用した管理内LoRa端末の送信確率に対応する。なお、図24の例では、PUSF7〜PUSF12の大きさに応じて、PMSF7〜PMSF12の大きさが階段状に並んでいるが、本開示はこの階段状に並ぶ送信確率に限定されない。
基地局は、管理外LoRa干渉の検出及び分類によって、PUSF7〜PUSF12を決定する。そして、基地局は、定数βとPUSF7〜PUSF12との差に相当するPMSF7〜PMSF12を決定する。例えば、定数βとPMSF7〜PMSF12とは、注水定理によって決定されてよい。基地局は、PMSF7〜PMSF12の値に基づいて、管理内LoRa端末にSFを割り当てる。
例えば、基地局は、図24に示す送信確率であるPMSF7〜PMSF12の割合を満たすように、z個の管理内LoRa端末に、ランダムに、SFを割り当てる。例えば、基地局は、PMSF7〜PMSF12の割合を満たすように、SF7〜SF12を選択する割合(SF選択割合)を決定し、SF選択割合に応じて、ランダムにSFを割り当ててよい。例えば、SF選択割合は、各SFが選択される比率(例えば、SF7がx%、SF8がy%)によって表されてよい。
なお、上述では、基地局が、管理内LoRa端末に、ランダムに、SFを割り当てる例を示したが、本開示はこれに限定されない。例えば、基地局は、管理内LoRa端末の能力、管理内LoRa端末の配置等に基づいて、SFを割り当ててよい。
例えば、実施の形態2にて示したように、管理内LoRa端末は、信号送信において、SF値に応じた送信電力を制御することによって与干渉及び被干渉を抑制する場合がある。例示的には、管理内LoRa端末は、SF値が大きいほど、送信電力を低く制御することによって与干渉及び被干渉を抑制する場合がある。管理内LoRa端末のそれぞれが送信電力の制御を十分に行える場合、SFがランダムに割り当てられても、各管理内LoRa端末は、ランダムに割り当てられたSFに対する送信電力制御を行ってよい。
ただし、管理内LoRa端末が、送信電力の制御を十分に行えない可能性がある。例えば、送信電力制御の範囲が狭い端末では、十分に送信電力を低下させることがでない、及び/又は、十分に送信電力を増加させることができない可能性がある。このような端末の送信電力制御では、与干渉及び被干渉を抑制できない可能性がある。
そこで、本実施の形態4では、基地局が、管理内LoRa端末の送信電力制御の制御範囲(ダイナミックレンジ)に関する情報に基づいて、SFを割り当ててよい。以下では、送信電力制御の制御範囲に関する情報が、RSSIである例を説明する。
図25は、基地局における検出処理の結果とSFの割当の第2の例を示す図である。なお、図25には、図24と同様に、基地局が或るチャネルにて受信した受信信号の検出処理の結果とSFの割り当ての例と、基地局が割り当て対象とするz個(zは、1以上の整数)の管理内LoRa端末と、が示される。
図25では、図24と同様に、基地局が受信信号による干渉(例えば、管理外LoRa干渉)の検出及び分類を行い、検出結果から管理内LoRa端末に割り当てるSFの割合を決定する例が示される。
図25に示す処理結果の例は、図24と同様であるので説明を省略する。図25の例では、管理内LoRa端末に対するSFの割り当て方法が、図24の例と異なる。
図25の例では、基地局は、管理内LoRa端末のそれぞれから受信した受信信号のRSSI(受信電力の一例)に基づいて、管理内LoRa端末にSFを割り当てる。
例示的に、図25では、z個の管理内LoRa端末が、基地局におけるRSSIの小さい順に並べられる。図25において、z個の管理内LoRa端末の中で、「RSSI#1」が最も小さいRSSIに対応する管理内LoRa端末を示し、「RSSI#z」が最も大きいRSSIに対応する管理内LoRa端末を示す。なお、以下では、RSSI#k(kは、1以上z以下の整数)に対応する管理内LoRa端末は、端末#kと略記される。
図25では、RSSIの大きさに基づいて、z個の管理内LoRa端末が、端末#1〜#u、端末#u+1〜#v、端末#v+1〜#w(図25では省略)、端末#w+1〜#x(図25では省略)、端末#x+1〜#y、及び、端末#y+1〜#zの6つの端末のグループに分けられる。なお、u、v、w、x及びyはそれぞれ正の整数であり、例えば、1<u<v<w<x<y<zの関係が成立する。
なお、u、v、w、x及びyは、SF7〜SF12の選択割合に基づいて決定されてよい。
そして、基地局は、RSSIの小さい方に該当する端末のグループに、より大きいSFを割り当てる。例えば、図25に示すように、RSSIの最も小さいグループである端末#1〜#uには、SF12が割り当てられる。同様に、端末#u+1〜#vのグループ、端末#v+1〜#wのグループ(図25では省略)、端末#w+1〜#xのグループ(図25では省略)、端末#x+1〜#yのグループ、及び、端末#y+1〜#zのグループには、それぞれ、SF11、SF10、SF9、SF8、及び、SF7が割り当てられる。
なお、図25では、6つのSFのそれぞれに少なくとも1つの管理内LoRa端末が割り当てられる例を示したが、本開示はこれに限定されない。管理内LoRa端末が割り当てられないSFが存在してもよい。その場合、割り当ての対象となるSFの数に応じて、管理内LoRa端末がグループ分けされてよい。例えば、SF7の送信確率が他のSFと比較して大きく、SF7の選択割合が0の場合、5つの割り当て対象のSFに対して、複数の端末がRSSIに基づいて5つのグループに分けられてよい。また、割り当ての対象となる管理内LoRa端末の数(図25ではz)に応じて、グループの数が設定されてよい。例えば、割り当て対象のSFの数が管理内LoRa端末の数よりも多い場合、基地局は、割り当て対象のSFの何れか少なくとも1つに管理内LoRa端末を割り当てないと決定してよい。この場合、グループの数は、割り当て対象のSFの数より少なくてよい。
図26は、本実施の形態4における基地局の制御の例を示すフローチャートである。なお、図26において、図18と同様の処理については、同一の符番を付し、説明を省略する。
基地局は、逆拡散処理の結果に基づいて、或るチャネルにおける、SF毎のチャネル占有率を検出する(S1002)。
基地局は、SF毎のチャネル占有率について、管理内干渉(管理内LoRa干渉)と管理外干渉(管理外LoRa干渉)とに分類する(S1003)。
基地局は、分類後の、SF毎のチャネル占有率に基づいて、SF毎の管理内干渉と管理外干渉との送信確率を算出する(S1004)。例えば、送信確率の算出には、注水定理が用いられてよい。
基地局は、S1004の算出結果に基づいて、管理内LoRa端末に割り当てるSFの選択割合を決定する(S1005)。例えば、選択割合は、S1004における送信確率のSF間の比率に相当してよい。
基地局は、管理内LoRa端末のそれぞれのRSSIに基づいて、SFを端末に割り当てる(S1006)。そして、図26のフローは終了する。なお、基地局は、使用可能なチャネルのそれぞれについて、図26に示すフローを実行してもよい。
なお、図24の例に示す割り当てが行われる場合でも、基地局は、図26と同様のフローによって処理を行ってよい。ただし、図24の例に示す割り当てが行われる場合、基地局は、S1006にて、RSSIを考慮せずに、ランダムにSFを割り当てる。
このように、相対的に大きい値のSFが、RSSIの相対的に小さい管理内LoRa端末に割り当てられることによって、例えば、管理内LoRa端末の送信電力制御の制御範囲が不十分な場合であっても、与干渉及び/又は被干渉を抑制できる。
例えば、図25において、RSSIの最も小さい端末#1は、他の管理内LoRa端末(例えば、端末#z)と比較して、送信電力を増加できない可能性がある。そのため、端末#1に、相対的に小さい値のSF(例えば、SF7)が割り当てられた場合に、端末#1は、SF7に対応して相対的に大きな送信電力の制御を行うことが困難であり、干渉(例えば、与干渉及び/又は被干渉)の抑制が難しくなる可能性がある。
図25に示したように、相対的に大きい値のSF(例えば、SF12)が、RSSIの小さい管理内LoRa端末(例えば、端末#1)に割り当てられることによって、端末#1は、SF12に対応して相対的に小さな送信電力で送信できればよい。そのため、端末#1の送信電力制御の制御範囲内で、適切な制御を行うことができ、干渉(例えば、与干渉及び/又は被干渉)を抑制できる。
なお、上述したSFの割り当て方法では、RSSIに基づいて、SFの割り当てを決定したが、本開示はこれに限定されない。代替的に、SNR、SINR等の他の基地局における受信レベルを示すパラメータが、SFの割り当ての決定に用いられてもよい。
なお、上述したRSSIに基づくSFの割り当て方法が、管理内LoRa端末において送信電力制御が行われる場合に適用される例を示したが、本開示はこれに限定されない。例えば、RSSIに基づくSFの割り当て方法は、管理内LoRa端末において送信電力制御が行われない場合に適用されてもよい。また、上述したSFの割り当て方法は、チャネル毎に独立して適用されてもよい。
例えば、管理内LoRa端末が割り当てられ、管理内Wi−SUN端末が割り当てられないチャネルでは、管理内LoRa端末の送信電力制御が行われない場合がある。そのため、管理内LoRa端末が割り当てられ、管理内Wi−SUN端末が割り当てられないチャネルでは、RSSIに基づくSFの割り当て方法が実施されてよい。これにより、例えば、送信電力制御の制御範囲が十分であっても、送信電力制御が行われない場合に、上述した例と同様に、干渉(例えば、与干渉及び/又は被干渉)を抑制できる。
ここで、基地局は、特定のサービスを提供する管理内LoRa端末及び特定のユーザが所有する管理内LoRa端末に対して、RSSIに関わらず、大きいSFが優先的に割り当ててもよい。特定のサービスとは、例えば、高齢者の見守りサービス、及び、特定の流行性ウイルスに関するサービスなどである。また、特定のユーザとは、例えば、持病を持った人、盲導犬を連れた人、本人及び家族などから特別に要望があった人、高齢者などである。ただし、元気な高齢者は、特定のユーザから除外されてもよい。また、特定のユーザには、飛び出しなどの危険行動履歴が多い児童などが選択されてもよい。なお、危険行動履歴が多い児童が所有する管理内LoRa端末については、当該児童が道路付近にいる場合のみ、RSSIに関わらず、大きいSFを割り当ててよい。このように、RSSIに関わらず大きいSFを割り当てるか否かは、時々刻々可変に設定されてもよい。
大きいSFの割り当てに関する要望については、要望するユーザが所有する管理内LoRa端末が、通信を開始する前に、事前に、上位レイヤメッセージなどで通知する。ただし、不正利用を防止するため、例えば、管理内LoRa端末は、初回のみ(或いは、所定のタイミング又は所定の時間間隔で)、病状及び年齢などのより詳細なユーザ情報を通知するようにしてもよい。
以上のように、特定のサービスを提供する管理内LoRa端末及び特定のユーザが所有する管理内LoRa端末に対しては、RSSIに関わらず、大きいSFを優先的に割り当てることにより、特定のサービスを提供する管理内LoRa端末及び特定のユーザが所有する管理内LoRa端末の通信品質を改善することができ、事故などに遭うリスク及び/又は病気に罹患するリスクが高い高齢者などの見守り強化ができる。
(実施の形態5)
上述した各実施の形態では、管理内LoRa端末及び/又は基地局が、SFを適応的に選択し、選択したSFを使用して通信を行う制御(以下、「SF適応制御」と記載)を示した。SF適応制御は、上りリンク(UL)の通信において実施され、下りリンク(DL)の通信では実施されなくてよい。この場合、DLでは、SFを固定して通信を行う制御(以下、「SF固定制御」と記載)が実施されてよい。ここで、SFを固定して使用する制御とは、別言すると、DLにおいては、送信元及び送信先に関係無く共通のSFを使用する制御であってよい。
図27は、ULとDLとにおけるSFに関する制御の例を示す図である。図27には、図1に示した例と、同様の3つのグループが示される。なお、図27において、図1に示した構成の一部は、省略される。
図27におけるグループ#1には、例示的に、LoRa方式に対応する装置が示される。例えば、グループ#1には、GWと、GWの配下の中継ノード#1〜#3と、LoRa端末#1〜#3とが含まれる。なお、グループ#1に含まれる各装置は、GW(またはNW#1)の配下に存在する。例えば、GW(またはNW#1)に対して、LoRa端末#1〜#3は、管理内端末に該当する。
また、図27では、グループ#1に含まれる装置間の無線リンクにおいて、実施されるSFに関する制御が、矢印によって示される。
例えば、図27において、中継ノード(例えば、中継ノード#1)からGWへのUL送信、管理内LoRa端末(例えば、LoRa端末#1)から中継ノード(例えば、中継ノード#1)へのUL送信、中継ノード間のUL送信(例えば、中継ノード#3から中継ノード#2へのUL送信)、管理内LoRa端末(例えば、LoRa端末#3)からGWへのUL送信では、SF適応制御が実施される。
例えば、図27において、GWから中継ノード(例えば、中継ノード#1)へのDL送信、中継ノード(例えば、中継ノード#1)から管理内LoRa端末(例えば、LoRa端末#1)へのDL送信、中継ノード間のDL送信(例えば、中継ノード#2から中継ノード#3へのDL送信)、GWから管理内LoRa端末(例えば、LoRa端末#3)へのDL送信では、SF固定制御が実施される。例えば、固定されるSFは、SF7であってもよいし、SF7と異なるSFであってもよい。
例えば、図27において、GWは、中継ノード#1宛のDL信号と、中継ノード#2宛のDL信号と、LoRa端末#3宛のDL信号とについて送信制御を行う。この場合、GWから送信されるDL信号は、同一の装置(つまり、GW)から送信されるため、GWは、DL信号間で衝突を避ける制御を行ってよい。
そのため、DL送信においては、SFを固定することによって、DLにおいて大きなSF(例えば、SF12)の使用を回避できるため、DLのチャネル占有率を削減でき、周波数利用効率の改善を実現できる。
図28は、本実施の形態5における基地局の制御の例を示すフローチャートである。例えば、図28に示すフローは、図27に示したGW又は中継ノードの制御の例を示す。なお、図28において、図26と同様の処理については、同一の符番を付し説明を省略する。
基地局は、ULに関するSF割り当ての処理(ULの割り当て)を行うかDLに関するSF割り当ての処理(DLの割り当て)を行うか、を判定する(S1101)。例えば、ULとDLとが時間によって切り替えられる場合、基地局は、時間に基づいて、判定を行ってよい。あるいは、基地局は、端末からのULの送信要求、及び/又は、基地局やネットワーク側からのDLの送信要求等のトラフィックの状態に基づいて、判定を行ってよい。
ULの割り当て処理を行う場合(S1101にて「UL」)、S1006の処理を実行する。
DLの割り当て処理を行う場合(S1101にて「DL」)、基地局は、DLにおいて使用するSFに、固定したSFを割り当てる(S1102)。なお、固定したSFは、予め決められたSF(例えば、SF7)であってもよいし、S1005にて決定したSFの選択割合に基づいて決定されてもよい。例えば、基地局は、SFの選択割合の中で、最も選択割合の高いSFをDLにおいて使用するSFに割り当てる。
なお、S1102にて予め決められたSFを使用する場合、S1101の処理は、S701よりも前に実行されてよい。そして、S701よりも前に、DL処理を行うと判定した場合(S1101にて「DL」)、基地局は、S1002〜S1005の処理を実行することなく、S1102の処理を実行してよい。
以上、実施の形態5では、DLにおいて、固定したSFを使用する制御を行う例を説明した。この制御によって、DLのチャネル占有率を削減でき、周波数利用効率の改善を実現できる。
なお、上述では、DL送信においてSFを固定する制御(SF固定制御)を行う例を示したが、本開示はこれに限定されない。例えば、或る条件を満たす場合に、DL送信においてSF固定制御が行われ、或る条件を満たさない場合に、DL送信においてSF適応制御が実行されてもよい。
例えば、管理外LoRa干渉の検出処理の結果、相対的に小さいSF(例えば、SF7)のチャネル占有率(あるいは、使用頻度)が所定値未満の場合、DL送信においてSF固定制御が実行されてよい。この場合、相対的に小さいSF(例えば、SF7)のチャネル占有率が所定値以上の場合、DL送信においてSF適応制御が実行されてよい。なお、ここで所定値と比較するチャネル占有率は、例えば、管理外LoRa干渉に対応するSFのチャネル占有率であってよく、DLとULとの両方を含むチャネル占有率であってよい。
あるいは、チャネル占有率が所定値以下を示すSFが存在する場合に、チャネル占有率が所定値以下を示すSFのうち、最小のSFが選択され、DL送信において選択されたSFが固定されて使用されてよい。
ここで、基地局は、特定のサービスを提供する管理内LoRa端末及び/又は特定のユーザが所有する管理内LoRa端末に対しては、DLについても、RSSIに関わらず大きいSFを優先的に割り当ててもよい。特定のサービス及び特定のユーザについては、実施の形態4において示した例と同様であってよい。
(実施の形態6)
実施の形態1では、端末が、受信信号(例えば、LoRa方式を用いた信号(LoRa信号))に関する検出処理を行い、検出結果に基づいて、LoRa方式を用いた信号送信を制御する例を説明した。本実施の形態6では、端末における、LoRa方式を用いた信号送信の制御(例えば、LoRa方式のSFの設定)のバリエーションを説明する。
なお、本実施の形態6における端末の構成は、例えば、図4に示した端末200と同様であってよい。
例えば、端末は、或る条件を満たすか否かに基づいて、LoRa方式を用いた信号送信を制御してよい。
端末は、基地局と端末との間で通信が行えない状態(通信不可の状態)が所定時間以上連続するか否かに基づいて、SFの設定を変更してよい。端末は、通信不可の状態が所定時間以上連続した場合に、使用中のSFから、使用中のSFと異なるSFに変更する処理を行う。なお、端末は、通信不可の状態が所定時間以上連続しなかった場合に、使用中のSFから、使用中のSFと異なるSFに変更する処理を行わなくてよい。
通信不可の状態とは、例えば、端末が、基地局宛に送信した上りリンクの送信信号(UL信号)に対する下りリンク(DL)のAcknowledgement(ACK)を基地局から受信しない状態、UL信号に対するDLのNegative Acknowledgement(NACK)を基地局から受信している状態、及び、基地局からDL信号を受信していない状態の少なくとも1つに相当する。
図29は、本実施の形態6における端末の処理の流れの例を示すフローチャートである。なお、図29のフローにおいて、図6と同様の処理については、同一の符番を付し、説明を省略する場合がある。図26のフローでは、図6におけるS104、S105が、S1201、S1202に置き換わっている。
端末は、端末がLoRa方式を用いて信号を送信する場合(S103にてYES)、DLのACKを受信しない時間が所定時間以上経過したか否かを判定する(S1201)。
DLのACKを受信しない時間が所定時間以上経過しなかった場合(S1201にてNO)、例えば、DLのACKを受信しない時間が所定時間未満の場合、あるいは、所定時間が経過する前に、端末がDLにおいて基地局からACKを受信した場合、フローは、S106へ移行する。
DLでのACKを受信しない時間が所定時間以上経過した場合(S1201にてYES)、端末は、自発的に、SF(SF値)を変更する(S1202)。例えば、端末は、使用中のSFと異なるSFの中からランダムに1つを選択し、使用中のSFから選択したSFに変更する。あるいは、端末は、使用中のSFと異なるSFの中から最も小さいSFを選択し、使用中のSFから選択したSFに変更する。そして、フローは、S106へ移行する。
このような通信不可の状態が所定時間以上連続する環境においては、端末が使用中のSFが、他の装置(例えば、管理外LoRa端末)によって高い頻度で使用されている可能性がある。この場合、当該SFの管理外LoRa干渉が、他のSFと比較して大きい可能性がある。
本実施の形態6では、端末は、通信不可の状態が所定時間以上連続した場合に、使用中のSFから、使用中のSFと異なるSFに変更する処理を行うことによって、管理外LoRa干渉が大きく、集中しているSFを、端末が連続して使用する状態を回避できる。
なお、上記実施の形態における「・・・部」という表記は、「・・・回路(circuitry)」、「・・・デバイス」、「・・・ユニット」、又は、「・・・モジュール」といった他の表記に置換されてもよい。
また、上記実施の形態における「チャネル」という表記は、「周波数」、「周波数チャネル」、「帯域」、「バンド」、「キャリア」、「サブキャリア」、又は、「(周波数)リソース」といった他の表記に置換されてもよい。
本開示はソフトウェア、ハードウェア、又は、ハードウェアと連携したソフトウェアで実現することが可能である。
上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、部分的に又は全体的に、集積回路であるLSIとして実現され、上記実施の形態で説明した各プロセスは、部分的に又は全体的に、一つのLSI又はLSIの組み合わせによって制御されてもよい。LSIは個々のチップから構成されてもよいし、機能ブロックの一部又は全てを含むように一つのチップから構成されてもよい。LSIはデータの入力と出力を備えてもよい。LSIは、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路、汎用プロセッサ又は専用プロセッサで実現してもよい。また、LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。本開示は、デジタル処理又はアナログ処理として実現されてもよい。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
本開示は、通信機能を持つあらゆる種類の装置、デバイス、システム(通信装置と総称)において実施可能である。通信装置の、非限定的な例としては、電話機(携帯電話、スマートフォン等)、タブレット、パーソナル・コンピューター(PC)(ラップトップ、デスクトップ、ノートブック等)、カメラ(デジタル・スチル/ビデオ・カメラ等)、デジタル・プレーヤー(デジタル・オーディオ/ビデオ・プレーヤー等)、着用可能なデバイス(ウェアラブル・カメラ、スマートウオッチ、トラッキングデバイス等)、ゲーム・コンソール、デジタル・ブック・リーダー、テレヘルス・テレメディシン(遠隔ヘルスケア・メディシン処方)デバイス、通信機能付きの乗り物又は移動輸送機関(自動車、飛行機、船等)、及び上述の各種装置の組み合わせがあげられる。
通信装置は、持ち運び可能又は移動可能なものに限定されず、持ち運びできない又は固定されている、あらゆる種類の装置、デバイス、システム、例えば、スマート・ホーム・デバイス(家電機器、照明機器、スマートメーター又は計測機器、コントロール・パネル等)、自動販売機、その他IoT(Internet of Things)ネットワーク上に存在し得るあらゆる「モノ(Things)」をも含む。
通信には、セルラーシステム、無線LANシステム、通信衛星システム等によるデータ通信に加え、これらの組み合わせによるデータ通信も含まれる。
また、通信装置には、本開示に記載される通信機能を実行する通信デバイスに接続又は連結される、コントローラやセンサー等のデバイスも含まれる。例えば、通信装置の通信機能を実行する通信デバイスが使用する制御信号やデータ信号を生成するような、コントローラやセンサーが含まれる。
また、通信装置には、上記の非限定的な各種装置と通信を行う、あるいはこれら各種装置を制御する、インフラストラクチャ設備、例えば、基地局、アクセスポイント、その他あらゆる装置、デバイス、システムが含まれる。
以上、図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。また、開示の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
以上、本開示の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
本開示は、無線通信システムに好適である。
100、300 基地局
101、201 受信部
102、301 逆拡散部
103 通信品質測定部
104、203 プリアンブル検出部
105 干渉分類部
106、205 SF選択部
107、202 復調/復号部
108 割当制御部
109 制御信号生成部
110、207 符号化/変調部
111、208 送信部
200 端末
204 逆拡散処理部
206 制御部
302 SF抽出部
303 SF割当部

Claims (18)

  1. 送信部と、
    スペクトラム拡散方式を用いた信号の第1の拡散率の使用状況の検出処理を行う検出部と、
    前記使用状況に基づいて、前記スペクトラム拡散方式を用いた前記送信部による信号送信を制御する制御部と、
    を備える端末。
  2. 前記制御部は、前記検出部が第1の時間において、少なくとも1つの前記第1の拡散率の使用を検出した場合、前記第1の時間よりも後の第2の時間において、前記信号送信に用いる前記スペクトラム拡散方式の第2の拡散率を変更する、
    請求項1に記載の端末。
  3. 前記制御部は、前記第2の拡散率を、前記第1の時間よりも前の前記信号送信に用いた拡散率よりも大きい拡散率に変更する、
    請求項2に記載の端末。
  4. 前記検出部は、前記信号に用いられた前記第1の拡散率を検出し、
    前記制御部は、前記スペクトラム拡散方式の拡散率の候補の中から前記第1の拡散率に含まれない第3の拡散率を前記信号送信に用いる、
    請求項1に記載の端末。
  5. 前記制御部は、前記第3の拡散率が存在しない場合、前記信号送信を停止する制御を行う、
    請求項4に記載の端末。
  6. 前記制御部は、前記第3の拡散率が存在しない場合、前記候補に含まれる所定の条件を満たす第4の拡散率を前記信号送信に用いる、
    請求項4に記載の端末。
  7. 前記所定の条件は、前記スペクトラム拡散方式の拡散率が最も大きい、又は、前記スペクトラム拡散の拡散率が最も小さいという条件である、
    請求項6に記載の端末。
  8. 前記所定の条件は、前記検出部における検出回数が最も少ないという条件である、
    請求項6に記載の端末。
  9. 前記制御部は、前記端末と前記端末の通信相手との間の通信不可の状態が、所定時間以上連続した場合、前記スペクトラム拡散方式の拡散率を変更する、
    請求項1に記載の端末。
  10. 端末と無線通信を行う基地局であって、
    スペクトラム拡散方式を用いた信号の第1の拡散率の使用状況の検出処理を行う検出部と、
    前記使用状況に基づいて、前記端末における前記スペクトラム拡散方式を用いた信号送信の制御に関する情報を決定する制御部と、
    前記情報を前記端末へ送信する送信部と、
    を備える基地局。
  11. 前記制御部は、第1の時間における前記検出処理の結果に基づいて、前記基地局及び前記端末が属するネットワークに属さない無線装置の前記第1の拡散率の使用状況を判定する、
    請求項10に記載の基地局。
  12. 前記制御部は、前記端末へ、前記第1の時間において前記第1の拡散率と異なる拡散率の使用を指示する情報を決定する、
    請求項11に記載の基地局。
  13. 前記制御部は、前記第1の時間と異なる第2の時間において、前記第1の拡散率を含む複数の拡散率の中から、前記端末が使用する拡散率を決定する、
    請求項12に記載の基地局。
  14. 前記制御部は、前記基地局と前記端末との間の通信品質に基づいて、前記端末が使用する拡散率を決定する、
    請求項10に記載の基地局。
  15. 前記通信品質は、前記端末の送信信号の前記基地局における受信レベルであり、
    前記制御部は、前記受信レベルが低い端末ほど、大きい拡散率を割り当てる、
    請求項14に記載の基地局。
  16. 前記制御部は、前記スペクトラム拡散方式を用いた前記端末への信号送信において、固定された拡散率を使用する、
    請求項10から15のいずれか一項に記載の基地局。
  17. スペクトラム拡散方式を用いた信号の第1の拡散率の使用状況の検出処理を行い、
    前記使用状況に基づいて、前記スペクトラム拡散方式を用いた信号送信を制御する、
    制御方法。
  18. 端末との無線通信の制御方法であって、
    スペクトラム拡散方式を用いた信号の第1の拡散率の使用状況の検出処理を行い、
    前記使用状況に基づいて、前記端末における前記スペクトラム拡散方式を用いた信号送信の制御に関する情報を決定し、
    前記情報を前記端末へ送信する、
    制御方法。
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