JP2021092897A - 災害警告システム - Google Patents

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Abstract

【課題】大量の水が家屋にもたらす災害に対しての警告を従来よりも充実させること。【解決手段】家屋への災害を予測して警報を出力する警報装置を家屋内に備えた災害警告システムであって、家屋内若しくは家屋周辺の少なくとも一方に設置され、家屋に対して発生する事象を検知するセンサ部と、センサ部から得られる情報に基づき、家屋に対する災害の危険性を判定する演算部21と、演算部の判定結果を出力する出力部22を備え、センサ部は、一定の深さまで雨や水が溜まったことを検知する浸水センサと、一定の深さまで雨や水が溜まったことに起因して発生の危険性が増大する災害に関連する事象を検知する災害関連事象センサを備え、演算部は、当該浸水センサから送られる情報と、当該災害関連事象センサから送られる情報を組み合わせて家屋に対する災害の危険性を判定する構成とする。【選択図】図1

Description

本発明は、災害警告システムに関するものである。
ゲリラ豪雨や、集中豪雨などの大雨により、家屋への浸水被害が多く発生している。一方、浸水の発生を感知して通電を遮断するブレーカについては、特許文献1に記載されている。また、浸水により漏電が発生した場合には、漏電ブレーカにより通電が遮断されるため、家屋へ浸水したことによる火災のリスクは低いものとなっている。しかしながら、家屋内から水が引いた後、住人が停電中の家屋に再通電する際に通電火災が発生してしまうことがある。このような通電火災に対して、特許文献1に記載されている技術では保護されない。
また、大雨が原因で、家屋の裏山などの土砂崩れや地滑りなどが発生することよる家屋や住人への被害も多く発生している。特許文献2では、土砂崩れや地滑りに対応するために、裏山などに地滑り感知手段を設置することが開示されている。このようにすれば地滑りの発生を検知できるかもしれないが、家屋と裏山の所有者が異なる場合などには、感知手段を設置することは難しく、地滑りから家屋や住人への被害を防ぐことが難しい。
特開2011−238676号公報 実用新案登録第3047509号公報
これらのことからわかるように、大量の雨などに関連する災害に対しての対策は、多くの改善の余地がある。
本件の発明者は、この点について鋭意検討することにより、解決を試みた。本発明が解決しようとする課題は、大量の水が家屋にもたらす災害に対しての警告を従来よりも充実させることである。
上記課題を解決するため、家屋への災害を予測して警報を出力する警報装置を家屋内に備えた災害警告システムであって、家屋内若しくは家屋周辺の少なくとも一方に設置され、家屋に対して発生する事象を検知するセンサ部と、センサ部から得られる情報に基づき、家屋に対する災害の危険性を判定する演算部と、演算部の判定結果を出力する出力部を備え、センサ部は、一定の深さまで雨や水が溜まったことを検知する浸水センサと、一定の深さまで雨や水が溜まったことに起因して発生の危険性が増大する災害に関連する事象を検知する災害関連事象センサを備え、演算部は、当該浸水センサから送られる情報と、当該災害関連事象センサから送られる情報を組み合わせて家屋に対する災害の危険性を判定する災害警告システムとする。
また、家屋への災害を予測して警報を出力する警報装置を家屋内に備えた災害警告システムであって、家屋内若しくは家屋周辺の少なくとも一方に設置され、家屋に対して発生する事象を検知するセンサ部と、災害により予想される被害状況や災害の発生に関する情報である災害関連情報を受信する通信部と、センサ部から得られる情報と通信部から得られる情報に基づき、家屋に対する災害の危険性を判定する演算部と、演算部の判定結果を出力する出力部を備え、センサ部は、一定の深さまで雨や水が溜まったことを検知する浸水センサを備え、演算部は、当該浸水センサから送られる情報と通信部が受信した当該災害関連情報を組み合わせて家屋に対する災害の危険性を判定する災害警告システムとする。
これらのセンサ部は、浸水センサと、電気系統の状態を監視するセンサを備えるものとし、演算部は、当該浸水センサから送られる情報と、電気系統の状態を監視するセンサから送られる情報を組み合わせて家屋に対する火災の危険性を判定する構成とすることが好ましい。
また、これらのセンサ部は、浸水センサと、家屋周辺の土砂災害の予兆を監視するセンサを備えるものとし、演算部は、当該浸水センサから送られる情報と、家屋周辺の土砂災害の予兆を監視するセンサから送られる情報を組み合わせて家屋に対する土砂災害の危険性を判定する構成とすることが好ましい。
本発明では、大量の水が家屋にもたらす災害に対しての警告を従来よりも充実させることが可能となる。
実施形態における災害警告システムの概念図である。 災害警告システムを用いて浸水被害への対策を行った例を示す図である。 災害警告システムを用いて浸水被害への対策を行った異なる例を示す図である。 災害警告システムを用いて火災への対策を行った例を示す図である。 災害警告システムを用いて土砂災害への対策を行った例を示す図である。
以下に発明を実施するための形態を示す。本実施形態の災害警告システム1は、家屋8への災害を予測して警報を出力する警報装置2を家屋8内に備えている。この災害警告システム1の一例では、家屋8内若しくは家屋8周辺の少なくとも一方に設置され、家屋8に対して発生する事象を検知するセンサ部と、センサ部から得られる情報に基づき、家屋8に対する災害の危険性を判定する演算部21と、演算部21の判定結果を出力する出力部22を備え、センサ部は、一定の深さまで雨や水が溜まったことを検知する浸水センサ31と、一定の深さまで雨や水が溜まったことに起因して発生の危険性が増大する災害に関連する事象を検知する災害関連事象センサで構成され、演算部21は、浸水センサ31から送られる情報と、災害関連事象センサから送られる情報を組み合わせて家屋8に対する災害の危険性を判定する。このため、大量の水が家屋8にもたらす災害に対しての警告を従来よりも充実させることが可能となる。
また、実施形態の災害警告システム1の他の例では、家屋8内若しくは家屋8周辺の少なくとも一方に設置され、家屋8に対して発生する事象を検知するセンサ部と、災害により予想される被害状況や災害の発生に関する情報である災害関連情報を受信する通信部23と、センサ部から得られる情報と通信部23から得られる情報に基づき、家屋8に対する災害の危険性を判定する演算部21と、演算部21の判定結果を出力する出力部22を備え、センサ部は、一定の深さまで雨や水が溜まったことを検知する浸水センサ31で構成され、演算部21は、浸水センサ31から送られる情報と通信部23が受信した災害関連情報を組み合わせて家屋8に対する災害の危険性を判定する。このため、大量の水が家屋8にもたらす災害に対しての警告を従来よりも充実させることが可能となる。
これらの災害警告システム1は、大雨などによる家屋8への災害を予測し、警報するシステム1である。大雨などによる家屋8への災害とは、家屋8の浸水被害、家屋8周辺の土壌中の水分量が増加することによる土砂崩れ、家屋8が浸水した際に発生する火災、家屋8の浸水被害による停電発生後、再通電する際に発生する通電火災など、家屋8の浸水被害自体や、家屋8の浸水被害に関連する災害である。
このシステム1においては、センサ部を構成する家屋8への浸水の発生を検知する浸水センサ31から得られる情報と、その他のセンサから得られる情報若しくは災害関連情報と、を組み合わせて、大雨などによる家屋8への災害を予測し、警報を出力する。
このシステム1は、センサ部からの情報を受ける演算部21、演算部21の判定結果を出力する出力部22を少なくとも有する警報装置2を備えている。センサ部を構成するセンサのうちの少なくとも一つは、家屋8への浸水被害の予測若しくは発生を検知する浸水センサ31である。家屋8への浸水被害の予測若しくは発生を検知する浸水センサ31とは、一定の高さまでの雨や水が溜まったことを検知するセンサであればよく、冠水センサや水位センサ水検知センサなどであってもよい。
センサ部は、家屋8への浸水被害の予測若しくは発生を検知する浸水センサ31の他に、一定の深さまで雨や水が溜まったことに起因して発生の危険性が増大する災害に関連する事象を検知する災害関連事象センサを備えていても良い。より詳しくは、家屋8への災害の予測や発生を検知することのできるセンサを別途、備えていてもよい。例えば、土砂災害の予兆を監視するセンサ34(超音波センサ、ドップラーセンサ、音センサ、感震センサなど)や家屋8の電気系統の状態を監視し、火災の予兆を感知するセンサ(絶縁劣化検知センサ、電流センサ、電圧センサ、断線検出センサ、トラッキング検出センサなど)などである。また、これらセンサを複数備えることで、災害の予測や発生の検知精度を向上させてもよい。
図1に示すことから理解されるように、警報装置2は通信部23を備えることができる。通信部23は、警報装置2が外部と通信を行う部分である。通信部23は、外部との通信により、気象庁からの気象警報や注意報、国土交通省や自治体からの避難情報(警戒レベルなど)やハザードマップ(予測される浸水深さや土砂災害の危険性など)などの災害関連情報を外部から受信することができる。その他、警報装置2とは別に設けられた装置や機器から信号などを通信部23が受信する構成であってもよい。例えば、警報装置2とは別に設けた音響装置へ演算部21の判定結果に関する信号を送信し、家屋8への災害の予測や発生を知らせる音声を音響装置から出力するものであってもよい。
演算部21は、センサ部を構成する複数のセンサから送られてくる情報に基づいて家屋8への災害の危険性を判定してもよいし、センサから送られてくる情報と、通信部23が受信した災害関連情報から家屋8への災害の危険性を判定してもよい。
出力部22は、演算部21の演算結果を出力する。出力の形式としては、音や光であってもよいし、信号出力であってもよい。出力部22による出力は、演算部21の演算結果によって、異なるものとしてもよい。例えば、演算部21による家屋8への災害の危険性が5段階で表現される場合には、出力部22から5段階の出力がなされることが好ましい。
家屋8への災害の危険性が高い場合には、それを把握させるための警報を出力することが好ましい。例えば、音の大きさを大きくする、光の強度を強める、出力する音声の内容を変えるなどとすれば良い。また、家屋8への災害の危険性によっては、出力部22から警報を出力するのみではなく、ブレーカへ遮断信号を出力することで、家屋8の通電を遮断するようにしてもよい。
図1に示すことから理解されるように、実施形態の警報装置2は、演算部21、出力部22、通信部23を備えるが、機能をそれぞれの部分に必ずしも分ける必要はなく、通信部23に出力部22の機能を持たせるなどしても構わない。
なお、家屋8の浸水被害により、家屋8が停電してしまうおそれがあるが、そのような場合に備えて、警報装置2には、家屋8の系統電源とは独立する電源(バッテリ、発電機など)を備えることが好ましい。そうすることで、停電中であっても警報装置2は正常に動作し、家屋8への更なる災害を予測し、警報を出力することができる。また、警報装置2は、記憶部を備えてもよい。複数のセンサから送られる情報のタイミング若しくは、センサから送られる情報と通信部から送られる災害関連情報のタイミングに時間差があった場合であっても、演算部21がそれらの情報を組み合わせて判定できるように、センサ若しくは通信部23から送られた情報を記憶部で記憶することが好ましい。
ここで、浸水被害への対策の一例について説明する。家屋8への浸水の原因としては、大雨による河川の増水や氾濫による洪水、大雨と台風がもたらす津波による洪水、集中豪雨などによる大量の水の家屋8への押し寄せなどがあるが、この例では、第1の浸水センサ31aで危険性を検知し、その後、第2の浸水センサ31bで発生を検知する。このとき第1の浸水センサ31aと、第2の浸水センサ31bとの設置場所を異なるものとすることが好ましい。例えば、家屋8内と家屋8外というように設置場所を異なるものとしてもよいし、両方とも家屋8内若しくは家屋8外に設置するが、設置する高さを異なるものとしてもよい。そうすることで、第1の浸水センサ31aで浸水被害の危険性があることを判定することができ、第2の浸水センサ31bで浸水被害の危険性が増大したこと若しくは浸水被害が発生したことを判定することができる。
具体例としては、図2に示すことから理解されるように、家屋8周辺に第1の浸水センサ31aを設置する。また、家屋8内において第1の浸水センサ31aよりも高い位置に第2の浸水センサ31bを設置する。この場合、第1の浸水センサ31aが浸水を検知すると、演算部21へ信号を出力する。その後、演算部21では、家屋8へ浸水の危険性があることを判定し、家屋8に浸水の危険性がある旨の警報が出力部22から出される。
さらに、第2の浸水センサ31bが浸水を検知した場合には、演算部21へ信号を出力する。演算部21では、第1の浸水センサ31aと、第2の浸水センサ31bの両方からの信号により、家屋8への浸水が発生したと判定し、出力部22から家屋8への浸水が発生した旨の警報が出される。第1の浸水センサ31aと第2の浸水センサ31bの両方から信号を得た場合の方が、家屋8や住人等への危険性が高いため、危険性の高いことを明確にした警報が出されるようにすることが好ましい。また、この場合、家屋8への浸水による火災の危険性があるため、出力部22からブレーカに対して遮断信号を出力し、通電を遮断してもよい。
図2に示す例では、第1の浸水センサ31aを家屋8周辺に設置したが、そのような態様に限られる必要は無い。例えば、図3に示すことから理解されるように、第1の浸水センサ31aを床81の下に設置し、第2の浸水センサ31bを床81の上に設置してもよい。なお、浸水センサ31を複数台設置すると、最下部に設置された浸水センサ31が検知していない状態で、他の浸水センサ31が検知した場合には、演算部21において誤検知であるとの判定することができる。つまり、浸水センサ31を複数台設置することで、センサ部の誤検知を防ぐこともできる。
ここで、一定の深さまで雨や水が溜まったことを検知する浸水センサ31の例について説明する。例えば、基準とする高さに配置した浸水センサ31に水が接したことを検知することで一定の深さまで(基準の高さまで)雨や水が溜まったことを検知するようにすれば良い。この場合、浸水センサ31の周囲を覆う等、水滴の接触等による誤動作を防ぐための対策をすることが好ましい。また、長さの異なる複数の電極を備え、長い方の電極に電圧を印加した状態で設置する。大雨等により、雨や水が溜まった場合に、長い方の電極と短い方の電極の両方が雨や水に浸ることにより、短い方の電極も電圧が印加されるため、その導通を検知することで、一定の深さまで(短い方の電極の下端まで)雨や水が溜まったことを検知するようにしてもよい。また、短い方の電極の導通が検知できなくなった場合には、雨や水が引いたことを検知することができる。この他、浸水センサ31から発した波が水面に反射して戻ることにより得られたデータから水位を演算するようなものであっても良い。この場合、浸水センサ31に水が接しなくても検知することができる。このように、一定の深さまで雨や水が溜まったことを検知する浸水センサ31が検知する方法については、既知の如何なるものであってもよい。
次に、災害関連情報を用いる例について説明する。現在、大雨などの災害が発生した場合に想定される被害の大きさなどについては、気象庁からの気象警報や注意報、国土交通省や自治体からの避難情報、ハザードマップなどの災害関連情報として、発表される。これら災害関連情報は、家屋8や家屋8周辺地域が、災害によりどの程度の深さ浸水するか、どの程度土砂災害の危険性があるかなど、災害の予測情報を含んでいる。実施形態の警報装置2の通信部23は、これら災害関連情報を受信できるように構成されている。
通信部23で受信された災害関連情報は、演算部21で災害発生の危険性を判定するために用いられる。例えば、災害時の浸水深さが、家屋8が浸水しない深さの場合には、危険性「低」、床下以下の深さの場合には、危険性「中」、床上以上の深さの場合には、危険性「大」などである。なお、各家屋8により、基準となる深さが異なることから、警報装置2の演算部21には、家屋8の情報を登録できるようにしておき、家屋8の情報も含めて判定できるようにすることが好ましい。
通信部23は、家屋8周辺の災害関連情報のみを受信できるようにしてもよいし、家屋8周辺よりも広い地域の災害関連情報を受信し、演算部21で家屋8周辺の情報のみを取り出すようにしてもよい。
実施形態においては、災害関連情報を受信する通信部23に加えて、浸水センサ31を設置している。家屋8に浸水センサ31を設置することで、実際に家屋8に浸水被害が発生したことを検知することができるが、災害関連情報により予め示された災害発生の危険性(特に、災害時に予測される浸水深さ)の情報を加味した上で浸水センサ31の設置高さを定めるのが好ましい。
このように災害関連情報と浸水センサ31からの検知を組み合わせることで、さまざまな利点を生むことができる。例えば、家屋8周辺では災害時に家屋8が浸水しない程度の災害の危険性があるという災害関連情報であった場合には、災害関連情報で想定される高さよりも高い位置に設置した浸水センサ31が雨や水が溜まったことを検知した場合には、想定していたよりも大きな浸水被害が発生していることを知ることができる。
一方、家屋8周辺では災害時に床上浸水以上の深さまで浸水の危険性があるという災害関連情報であった場合には、家屋8が浸水しない深さ以下の位置に浸水センサ31を設置することで、家屋8の浸水被害を早めの段階で検知することができ、避難時間を確保することができる。
そこで、演算部21によって、推奨する浸水センサ31の設置高さが演算され、出力部22から出力されることが好ましい。つまり、警報装置2の演算部21に登録された家屋8の情報や家屋8周辺地域における災害関連情報に基づいて演算部21が推奨する浸水センサ31の設置高さを演算できるようにしてもよい。
次に、家屋8の浸水時の火災と、再通電時の通電火災への対策として本システム1を用いる場合について説明する。大雨により、家屋8が浸水した場合、家屋8に配線される電線やコンセント、家電製品などの電気系統も浸水してしまう。電気系統が浸水してしまうことにより、絶縁抵抗が低くなるなどの電気系統の異常が発生し、火災の発生リスクが増加してしまう。電気系統に異常がある場合には、漏電ブレーカなどの機能により、通電が遮断され停電状態となるため、火災のリスクは低下するが、再通電された場合に、電気系統の異常が除去されておらず、火災が発生する危険性がある。
そこで、以下に記す例では、浸水センサ31と絶縁劣化検知センサなどを用いて危険性を検知する。警報装置2の演算部21が、家屋8への浸水の発生を検知した浸水センサ31からの検知信号と、家屋8の電気系統の異常を検知した電気系統の状態を監視するセンサ33(絶縁劣化検知センサ、電流センサ、電圧センサなど)からの検知信号により、演算部21は電気系統における火災の危険性(特に、再通電時の通電火災の危険性)を判定し、出力部22から警報を出力する。このように、センサ部は、電気系統の状態を監視するセンサ33を備え、一定の深さまで雨や水が溜まったことを検知する浸水センサ31から送られる情報と、電気系統の状態を監視するセンサ33から送られる情報を組み合わせて演算部21が家屋に対する火災の危険性を判定するようにするのが好ましい。
なお、家屋8の停電状態に連動して、警報装置2も停電状態となってしまうと、センサ部による検知や演算部21による演算が正常に行われないため、警報装置2には、系統電源とは独立する電源(バッテリや発電機など)を搭載しておくことが好ましい。そうすることで、家屋8の浸水により停電が発生した後においても、電気系統における火災の危険性を判定することができる。
再通電時の通電火災の場合、ブレーカを投入したり、プラグをコンセントにさしたり、家電製品の電源を入れたり、再通電には人の動作が関係している。そこで、警報装置2に、人の動作や熱を検知する人感センサを用いるようにしてもよい。この場合、浸水センサ31からの検知信号と電気系統の状態を監視するセンサ33からの検知信号と人感センサからの検知信号が得られたときに、警報装置2の演算部21が再通電時に通電火災の危険性があると判定し、出力部22からその旨の警報を出力するように制御することが好ましい。
図4に示す例では、家屋8の床下浸水を検知するように浸水センサ31を設置し、家屋8内の分電盤91に電気系統の状態を監視するセンサ33を設置している。電気系統の状態を監視するセンサ33とは、絶縁劣化検知センサなどであり、この例では、絶縁抵抗を常時計測し、絶縁抵抗が低下したことを検知することで、電気系統の異常を検知している。電気系統の状態を監視するセンサ33は絶縁劣化検知センサに限る必要は無く、例えば、電流センサや電圧センサや断線検出センサやトラッキング検出センサなどでも良い。この場合、電流値や電圧値などを常時計測しておき、電気系統の異常を検知するようにすれば良い。
なお、大雨等により家屋8に床下浸水が発生した場合、浸水センサ31からの検知信号が演算部21へ送られることで、床下浸水が発生したことを検知する。その後、常時電気系統の状態を監視するセンサ33から電気系統の異常を検知した信号が演算部21に送られた場合には、演算部21は、家屋8への浸水による火災の危険性があると判定し、その旨を出力部22から出力すればよい。
次に土砂災害への対策に用いる例について説明する。大雨により、家屋8周辺の土壌中の水分量が増加するが、土壌中の水分量が増加することにより、地滑りや土砂崩れなどの土砂災害の発生の危険性が増加する。土砂災害が発生するおそれのある場所の近くにある家屋8においては、家屋8周辺に設置した浸水センサ31が検知することで、家屋8周辺の土地がこれ以上雨や水を吸収できない状態、つまり、土壌中の水分量が多くなっている状態であることがわかる。したがって、浸水センサ31が検知した際に、出力部22によって土砂災害の危険性がある旨を出力するようにすれば良い。
さらに、警報装置2に土砂災害の予兆を監視するセンサ34から情報が送られた場合、浸水センサ31が検知した信号と、土砂災害の予兆を監視するセンサ34が検知した信号と、を得た演算部21が、土砂崩れが発生したことを判定する。この判定がなされる状況の場合、出力部22により、土砂災害が発生した旨の出力を行えばよい。このように、センサ部3は、家屋8周辺の土砂災害の予兆を監視するセンサ34を備え、一定の深さまで雨や水が溜まったことを検知する浸水センサ31から送られる情報と、家屋8周辺の土砂災害の予兆を監視するセンサ34から送られる情報を組み合わせて演算部21が家屋8に対する土砂災害の危険性を判定する構成とするのが好ましい。
なお、災害関連情報には、土砂災害の危険性についての情報も含まれるため、災害関連情報と浸水センサ31を用いて危険性を検知することで、より土砂災害予測の確率を上げることができる。さらに、災害関連情報と浸水センサ31と土砂災害の予兆を監視するセンサ34とを組み合わせて家屋に対する土砂災害の危険性を判定してもよい。
図5に示す例では、家屋8周辺に浸水センサ31と、土砂災害の予兆を監視するセンサ34を設置している。土砂災害の予兆を監視するセンサ34とは、超音波センサやドップラーセンサのように、対象物(土砂災害のおそれがある土壌に立っている木々や建造物など)の移動を監視することで、土砂災害の予兆を検知するものであっても良いし、音センサや感震センサのように、土砂災害が発生した際の音や震動を監視することで、土砂災害を検知するものであってもよい。このように、土砂災害の予兆を監視するセンサ34については、既知の如何なるものであってもよい。
なお、大雨等で家屋8周辺に雨や水が溜まった場合には、浸水センサ31から検知信号が演算部21に送られる。検知信号を受けた演算部21は、家屋8周辺地域の土壌中の水分量が多くなっていると判定することができるため、出力部22によって、土砂災害の危険性がある旨を出力するように制御する。また、土砂災害の予兆を監視するセンサ34の検知信号が演算部21に送られた場合には、演算部21は家屋8周辺地域で土砂災害の発生の危険性が高まったこと、若しくは実際に土砂災害が発生したと判定し、出力部22により、その旨を出力するようにすれば良い。
以上、実施形態を例に挙げて本発明について説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されることはなく、各種の態様とすることが可能である。各種センサを設置する場所については、限定するものではなく、例えば、家屋への火災の危険を検知するための電気系統の状態を監視するセンサは分電盤内ではなく配線路に設けることも可能である。また、災害関連事象センサの種類や数についても限定されるものではなく、家屋に対して発生する事象であるなら如何なるものであってもよいし、複数の災害関連事象センサを設けることで、家屋への災害の危険性を検知する精度を向上させてもよい。
1 災害警告システム
2 警報装置
8 家屋
21 演算部
22 出力部
23 通信部
31 浸水センサ
33 電気系統の監視をするセンサ
34 土砂災害の予兆を監視するセンサ
81 床
91 分電盤

Claims (4)

  1. 家屋への災害を予測して警報を出力する警報装置を家屋内に備えた災害警告システムであって、
    家屋内若しくは家屋周辺の少なくとも一方に設置され、家屋に対して発生する事象を検知するセンサ部と、
    センサ部から得られる情報に基づき、家屋に対する災害の危険性を判定する演算部と、
    演算部の判定結果を出力する出力部を備え、
    センサ部は、一定の深さまで雨や水が溜まったことを検知する浸水センサと、一定の深さまで雨や水が溜まったことに起因して発生の危険性が増大する災害に関連する事象を検知する災害関連事象センサを備え、
    演算部は、当該浸水センサから送られる情報と、当該災害関連事象センサから送られる情報を組み合わせて家屋に対する災害の危険性を判定する災害警告システム。
  2. 家屋への災害を予測して警報を出力する警報装置を家屋内に備えた災害警告システムであって、
    家屋内若しくは家屋周辺の少なくとも一方に設置され、家屋に対して発生する事象を検知するセンサ部と、
    災害により予想される被害状況や災害の発生に関する情報である災害関連情報を受信する通信部と、
    センサ部から得られる情報と通信部から得られる情報に基づき、家屋に対する災害の危険性を判定する演算部と、
    演算部の判定結果を出力する出力部を備え、
    センサ部は、一定の深さまで雨や水が溜まったことを検知する浸水センサを備え、
    演算部は、当該浸水センサから送られる情報と通信部が受信した当該災害関連情報を組み合わせて家屋に対する災害の危険性を判定する災害警告システム。
  3. センサ部は、浸水センサと、電気系統の状態を監視するセンサを備え、
    演算部は、当該浸水センサから送られる情報と、電気系統の状態を監視するセンサから送られる情報を組み合わせて家屋に対する火災の危険性を判定する請求項1又は2に記載の災害警告システム。
  4. センサ部は、浸水センサと、家屋周辺の土砂災害の予兆を監視するセンサを備え、
    演算部は、当該浸水センサから送られる情報と、家屋周辺の土砂災害の予兆を監視するセンサから送られる情報を組み合わせて家屋に対する土砂災害の危険性を判定する請求項1又は2に記載の災害警告システム。
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